JP5499788B2 - 楽器発音システム - Google Patents

楽器発音システム Download PDF

Info

Publication number
JP5499788B2
JP5499788B2 JP2010053957A JP2010053957A JP5499788B2 JP 5499788 B2 JP5499788 B2 JP 5499788B2 JP 2010053957 A JP2010053957 A JP 2010053957A JP 2010053957 A JP2010053957 A JP 2010053957A JP 5499788 B2 JP5499788 B2 JP 5499788B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
key
pad
sound
mode
instrument
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010053957A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011186347A (ja
Inventor
達也 出嶌
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Casio Computer Co Ltd filed Critical Casio Computer Co Ltd
Priority to JP2010053957A priority Critical patent/JP5499788B2/ja
Publication of JP2011186347A publication Critical patent/JP2011186347A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5499788B2 publication Critical patent/JP5499788B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electrophonic Musical Instruments (AREA)

Description

本発明は、楽器発音システムに関するものである。
従来、電子鍵盤楽器において、鍵盤楽器の音源の他に打楽器等、各種の楽器の音源を搭載し、これらの楽器の音色を電子鍵盤楽器において発音させることができるようにしたものが知られている。
例えば、特許文献1には、鍵盤の鍵に割り当てた音色を変更可能な電子鍵盤楽器において、複数鍵からなる特定鍵域の鍵を同一の打楽器の発音制御用に設定し、この特定鍵域に含まれる少なくとも2つ以上の鍵に対して、当該鍵の押鍵により打楽器の音色で発音するようにした電子鍵盤楽器が開示されている。
このように、電子鍵盤楽器の鍵に打楽器等、各種の楽器の音色を割り当てて、これを発音させることができるようにした場合には、演奏者は、電子鍵盤楽器さえあれば、ドラムセット等、高価で大型の楽器を買い揃えなくても様々な楽器の演奏を楽しむことができる。
また、近年、パソコンと電子楽器とをMIDI(Musical Instruments Digital Interface)等により接続して音楽を演奏したり、音楽制作を行ったりすることも広く行われている。この場合、例えばドラムの音を打ち込むドラム打ち込み装置等、各種楽器の音色を出力する専用の装置も存在するが、そうした専用機は高価であり、大型で取り扱いが不便である。
そこで、設備投資を抑えてできるだけ手軽にドラム等各種楽器の打ち込みを行うために、電子鍵盤楽器を用いてドラム等各種楽器の打ち込みを行うことができれば便宜である。
特開2008−076721号公報
しかしながら、特許文献1に記載の電子鍵盤楽器は、単に鍵に打楽器の音色を割り当てているにすぎないため、ドラム等の演奏を行う場合でも鍵盤楽器として演奏する場合と同様に鍵を叩くだけであり、その演奏形態が制約されてしまう。
例えば実物のドラムでは、その叩く場所によって、クラッシュ音、ライド音、ミュート等、音色等が異なるが、各音色を割り当てられた鍵を叩くことによってはドラムの本来の表現ができず、打楽器等の鍵盤以外の楽器を実際に演奏している雰囲気を体験することは困難である。
また、打ち込みによる音楽演奏・音楽制作をする場合においても、鍵を叩くことで打楽器等の音を発音させたのでは、実際の打楽器を演奏している場合と異なりリアリティーのある表現をすることができず、演奏思考が中断されてしまうという問題がある。
そこで、本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、鍵盤装置を用い、鍵盤楽器以外の楽器について、リアリティーある演奏を簡易に行うことのできる楽器発音システムを提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の楽器発音システムは、
複数の鍵を備える鍵盤装置と、
この鍵盤装置の前記鍵の上に着脱可能に構成され、前記鍵を押下する突起部が前記鍵に対応して配置されているパッドと、を備え、
前記鍵盤装置は、
演奏モードを、鍵盤楽器としての演奏を行うノーマルモードと前記パッドを用いた演奏を行うパッドモードとで切り替え可能となっており、
前記複数の鍵にそれぞれ対応して設けられ前記鍵が押下されたときにONとなる押鍵スイッチと、鍵盤楽器演奏用のノーマルモード用音源データと鍵盤楽器以外の1又は複数の楽器演奏用のパッドモード用音源データとが前記各鍵に対応して格納された記憶部と、前記音源データに基づいて楽音信号を出力する音源部と、いずれかの鍵に対応する前記押鍵スイッチがONとなったときに当該鍵に応じた楽音信号を出力するように前記音源部からの信号出力を制御する発音制御部と、を有し、
前記発音制御部は、前記演奏モードが前記パッドモードに切り替えられた状態で前記各鍵のうちいずれかの鍵の前記押鍵スイッチがONとなったときは、前記パッドモード用音源データの中から当該鍵に対応したデータを抽出してこのデータに基づく楽音信号を出力させるように前記音源部を制御することを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の楽器発音システムにおいて、
前記鍵盤装置は、1つの音に前記複数の鍵が対応しており、
前記パッドは、1つの音に対応する前記複数の鍵を押圧する前記突起部を連結するリブを備えていることを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の楽器発音システムにおいて、
前記鍵盤装置は、前記パッドが、前記鍵の上に装着されたことを検知する検知手段を備え、
前記検知手段により前記パッドが前記鍵の上に装着されたと検知されると、前記演奏モードが前記パッドモードに切り替えられるように構成されていることを特徴としている。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の楽器発音システムにおいて、
前記鍵が押下されると発光する発光部が前記各鍵に対応してそれぞれ設けられ、
前記パッドは、前記発光部の光を透過可能な透明又は半透明の材料で形成されていることを特徴としている。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の楽器発音システムにおいて、
前記各突起部の外周面に、マスク加工が施されていることを特徴としている。
本発明によれば、パッドモードに切り替えられたときは、パッドの突起部がいずれかの鍵を押鍵すると、鍵盤楽器以外の1又は複数の楽器演奏用の音源データの中から当該鍵に対応したデータが抽出されてこのデータに基づく楽音信号を出力させることができる。これにより、鍵を直接叩いて演奏する場合とは異なり、鍵盤楽器以外の楽器を演奏している雰囲気を味わうことができ、簡易にリアリティーある演奏を楽しむことができるとの効果を奏する。
第1の実施形態の楽器発音システムの外観を示した平面図である。 第1の実施形態のパッド本体部を裏面側から見た平面図である。 図2に示す突起部の拡大断面図である。 図1に示すパッドからパッド本体部を取り外した状態を示した平面図である。 図1に示す楽器発音システムのV-V線に沿う断面図である。 図5に示す楽器発音システムのパッドをスティックで叩いた状態を示す断面図である。 図1に示す楽器発音システムの制御構成を示す要部ブロック図である。 鍵番号と音色配列とを対応付けた対応付けテーブルの一例である。 CPUによる処理全体を示すフローチャートである。 図9におけるスイッチ処理の詳細を示すフローチャートである。 図9における鍵盤処理の詳細を示すフローチャートである。 図1に示す楽器発音システムの一変形例を示した平面図である。 第2の実施形態の楽器発音システムの外観を示した平面図である。 図13における操作部のXIV-XIV線に沿う断面図である。 鍵番号と音高に対応する周波数とを対応付けた対応付けテーブルの一例である。 第2の実施形態における鍵盤処理の詳細を示すフローチャートである。 楽器発音システムの一変形例を示す側面図である。 図17に示す楽器発音システムの機能的構成を模式的に示した説明図である。
[第1の実施の形態]
まず、図1から図11を参照しつつ、本発明に係る楽器発音システムの第1の実施形態を説明する。なお、本発明の範囲は図示例に限定されない。
図1は、本実施形態における楽器発音システム100の外観を示した平面図である。
図1に示すように、本実施形態において楽器発音システム100は、鍵盤装置としての電子鍵盤楽器1と、これに装着される着脱可能なパッド3とを備えて構成されている。なお、図1では、パッド3によって覆われている鍵11及び後述するパッド3の突起部43についても説明の便宜上破線で示している。
本実施形態において、電子鍵盤楽器1は、鍵盤楽器としての演奏を行うノーマルモードとパッドを用いて鍵盤楽器以外の楽器の演奏を行うパッドモードという2種類の演奏モードで演奏可能となっている。パッドモードとしてどのような楽器の演奏を行うかは特に限定されないが、本実施形態では、パッドモードにおいてハイハットシンバルの演奏ができるように構成されている場合を例として以下説明する。
電子鍵盤楽器1は、88の鍵(白鍵及び黒鍵)11を有する鍵盤10、電源のON/OFFを行う電源スイッチ12、ノーマルモードとパッドモードとを切り替えるモード切替スイッチであるパッドモードスイッチ13、パッドモードからノーマルモードに切り替え、電子鍵盤楽器1をノーマルモードの状態に戻すノーマルモードスイッチ14等を備えている。なお、図示は省略するが、電子鍵盤楽器1には、この他に楽音の音量(音像定位)を制御するボリュームスイッチ、音を外部に発音させるスピーカ等が設けられている。
鍵盤10の各鍵11には、例えば鍵番号N1から鍵番号N88までが割り当てられており、各鍵番号には例えばMIDI(Musical Instruments Digital Interface)規格等に沿った音高、音色等が対応付けられている。
例えば、ノーマルモードにおいては、それぞれの鍵番号に対して、MIDI規格等に沿ったNOTE番号のうち、88鍵盤のグランドピアノで出力できる音域に対応するNOTE番号21〜108が割り当てられており、各鍵11が押鍵されたときには、後述する鍵盤楽器演奏用のノーマルモード用音源データの中からそれぞれに対応した音高(周波数)のデータが指定されるように構成されている。
また、例えば、パッドモードにおいては、各鍵11のうちパッドモードにおいて使用する領域内の鍵11の鍵番号に対して、それぞれMIDI規格等に沿った指示内容が割り当てられており、各鍵11が押鍵されたときには、後述する各種楽器演奏用のパッドモード用音源データの中からそれぞれに対応した音色等のデータが指定されるように構成されている。
なお、本実施形態においては、図1に示すように、鍵盤10に設けられた鍵11のうち、鍵番号N9から鍵番号N23までの鍵11をパッドモードにおいて使用する場合を例として説明する。
本実施形態におけるパッド3は、図1に示すように、パッド基板31と、これに重畳されるパッド本体部41とを備えて構成されている。
図2は、本実施形態におけるパッド本体部41を裏面側(すなわち、パッド基板31に対向する側)からみた平面図である。パッド本体部41は、例えば光を透過可能な透明又は乳白色等の半透明のシリコーンゴム等の弾性の高い材料により形成されている。パッド本体部41の周縁端部は、裏面側に僅かに立ち上がった立上り部45(図5参照)となっている。
図1に示すように、本実施形態では、パッド本体部41は、ハイハットシンバルの4分の1部分を表す形状となっており、パッド本体部41の裏面側には、ハイハットシンバルの円周方向に沿って4本のリブ42a,42b,42c,42dが設けられている。
ハイハットシンバルの周縁部に当たる領域内に設けられたリブ42aには9個の押鍵用の突起部43a、ハイハットシンバルの中心部から周縁部に至る中間部に当たる領域内に設けられたリブ42bには4個の押鍵用の突起部43b、ハイハットシンバルの中心部近傍に当たる位置に設けられたリブ42cには1個の押鍵用の突起部43cが、それぞれ設けられている。また、パッド本体部41の一端部と、リブ42c上であってパッド本体部41の他端側にはパッド本体部41をパッド基板31上に固定する抜け止め用の突起部44が設けられている。
本実施形態では、1つの音について複数の鍵11が対応しており、パッド3は、1つの音に対応する複数の鍵11を押圧する突起部43a,43b,43cを連結するリブ42a,42b,42cを備えている。
すなわち、ハイハットシンバルの周縁部に当たる領域内に設けられた押鍵用の突起部43aがリブ42aによって接続され、中間部に当たる領域内に設けられた押鍵用の突起部43bがリブ42bによって接続されている。これにより、ユーザ(演奏者)が正確に突起部43a,43b,43cの上を叩かなくてもその近傍を叩けば、リブ42a,42b,42cによって叩いた衝撃が同じリブ42a,42b,42cに設けられている突起部43a,43b,43cに伝えられ、対応する鍵11が押下されて所望の音を発音させることができるようになっている。
なお、押鍵用の突起部43aは、パッドモードによる演奏の際に鍵11のうち白鍵を押鍵するものであり、初期位置では対応する鍵11(白鍵)に接触せず、スティック等で叩いた際に鍵11(白鍵)に届く長さ寸法に形成されている。また、押鍵用の突起部43b,43cは、パッドモードによる演奏の際に鍵11のうち黒鍵を押鍵するものであり、初期位置では対応する鍵11(黒鍵)に接触せず、スティック5等で叩いた際に鍵11(黒鍵)に届く長さ寸法に形成されている。
なお、各押鍵用の突起部43a,43b,43cは、スティック5等で叩いた際に後述する押鍵スイッチ162(図5参照)が押される位置まで鍵11を押し下げるようになっていてもよいし、スティック等で叩いた際に突起部43a,43b,43cが鍵11の表面を叩いて、その勢いにより鍵11が押鍵スイッチ162を押下する位置まで下がるようになっていてもよい。
また、図3に示すように、各押鍵用の突起部43a,43b,43cの外周面にはマスク加工としてマスキング塗装が施され、マスク層46が形成されている。
本実施形態では、後述するように押鍵スイッチ162が押されると当該鍵11が発光するように構成されており、突起部43a,43b,43cは透明又は半透明の材料で形成されているため、鍵11の発光を伝える導光機能を有している。この場合、突起部43a,43b,43cの外周面にマスク加工を施すことにより、鍵11の発光が当該鍵11を押鍵した突起部43a,43b,43cのみに導光され、周囲に位置する他の突起部43a,43b,43cに伝えられないようにして、押鍵された鍵11に対応する部分のみが発光するようにすることができる。
なお、マスク加工は、マスキング塗装に限定されず、例えば筒状の部材で突起部43a,43b,43cの外周面を覆う等の手法によってもよい。また、パッド本体部41に設けられた孔部32a,32b,32c(後述)の内周面にマスキング加工を施す等の手法を用いてもよい。
図4は、パッド3のパッド基板31からパッド本体部41を取り外した状態を示したものである。図4に示すように、パッド基板31には、鍵番号N9から鍵番号N23までの鍵11に対応する位置であって、パッド本体部41に設けられている押鍵用の突起部43a,43b,43cに対応する位置にそれぞれ孔部32a,32b,32cが形成されており、さらに、2つの抜け止め用の突起部44に対応する位置にそれぞれ孔部33が形成されている。
また、パッド基板31上のパッド本体部41が配置される部分であってパッド本体部41の周縁端部に対応する位置には、立上り部45を受ける凹部34が形成されている。
パッド本体部41は、立上り部45が凹部34に嵌るように配置されるようになっており、各孔部32a,32b,32cに突起部43a,43b,43cを挿通し、さらに抜け止め用の突起部44を孔部33に嵌め込むことによりパッド基板31上の所定位置に位置決め固定される。
また、パッド基板31における電子鍵盤楽器1の幅方向に配置される側の両端部は、突起部43a,43b,43cの挿通方向に向かってほぼ垂直に立ち上がる係止固定部35となっている。電子鍵盤楽器1上にパッド3を載置した際に、この係止固定部35によって電子鍵盤楽器1を挟み込むことにより、パッド3が所定の位置から容易にずれたり外れたりしないように固定される。
図5は、図1における矢視方向から見たV−V線に沿う断面図である。図5を参照しつつ、電子鍵盤楽器1の内部構成について説明する。
本実施形態において、電子鍵盤楽器1は、図1に示すように、鍵盤シャーシ15と、この鍵盤シャーシ15上に上下方向(図5において上下方向)に回動可能に配置された複数の鍵11と、鍵盤シャーシ15の後側上部に設けられて複数の鍵11の各後端部側を覆う上部ケース17とを備えている。
鍵盤シャーシ15は、例えば合成樹脂により形成されており、電子鍵盤楽器1の下部ケースを兼ねるように構成されている。図5に示すように、この鍵盤シャーシ15の前端部(図5では左端部)には、鍵11の前端下部を覆う前カバー部151が鍵盤シャーシ15の底部(すなわち図5において下側)から上方に突出するように形成されている。
この前カバー部151の後部側(図5では右側)には、鍵11(白鍵)が押鍵されてその前端部が下方に下がったときに鍵11(白鍵)の前端部を受ける凹部である白鍵逃げ部152が設けられている。
この白鍵逃げ部152の後部側(図5では右側)には、第1立上り部153が形成されている。
また、この第1立上り部153の上部には、前カバー部151とほぼ同じ高さで、第1の平坦部154が後方側に向かって形成されている。
この第1の平坦部154の上には基板155が配置されており、この基板155上には、鍵11が押下されると発光する発光部としてのLED156が、各鍵11に対応してそれぞれ設けられている。なお、発光部はLEDに限定されず、他の発光手段で構成されていてもよい。
また、第1の平坦部154の後部(図5では右側)には、立下り部157が設けられている。
この立下り部157には、図5に示すように、各鍵11に設けられているストッパ部111の突起部113(後述)に対応する位置に開口部158が設けられている。開口部158には、鍵11のストッパ部111の突起部113が上下方向に移動可能に挿入されるようになっている。これにより、鍵11の上下方向の可動範囲が開口部158の高さの範囲内に規制される。
また、開口部158が設けられた立下り部157の後部側(図5では右側)には、鍵11のストッパ部111が下方に下がったときにその前端部を受ける凹部であるストッパ逃げ部159が設けられている。
ストッパ逃げ部159の後部側(図5では右側)には、第2立上り部160が設けられている。
また、この第2立上り部160の後部側(図5では右側)には、中間脚部161が設けられており、この中間脚部161の上には、押鍵スイッチ162を搭載するスイッチ基板163が取り付けられている。なお、図5においては、押鍵スイッチ162を1つしか図示していないが、スイッチ基板163上には、各鍵11に対応して複数の押鍵スイッチ162が設けられている。
この押鍵スイッチ162は、例えばスイッチ基板163上であって、各鍵11のスイッチ押圧部116(後述)にそれぞれ対応する位置に弾性変形可能なドーム状の膨出部を形成したゴムスイッチである。膨出部の内部には、図示しない可動接点が設けられており、この可動接点がスイッチ基板7上の固定接点と接触すると、ON信号を出力するように構成されている。
押鍵スイッチ162及びこれを押圧する機構は特に限定されないが、例えば、図6に示すように、鍵11が押下されたときに、鍵11に設けられているスイッチ押圧部116が押鍵スイッチ162の膨出部を押圧する。これにより膨出部が弾性変形して、その内部に設けられている可動接点がスイッチ基板163上の固定接点と接触するようになっている。
さらに、中間脚部161の後部側(図5では左側)には、鍵取付部165が設けられており、この鍵取付部165には、各鍵11の固定部115がねじ止め固定されている。
各鍵11は、例えば合成樹脂により形成されており、図5及び図6に示すように、その内部が中空状に形成されている。
鍵11は、一端側がユーザ(演奏者)により押下される部分である押下部114となっており、他端側が鍵盤シャーシ15の鍵取付部165に固定される固定部115となっている。また、押下部114と固定部115との間であって鍵11の根元部分近傍(すなわち、固定部115に近い部分)は、弾性を有し押下部114と固定部115とを接続するヒンジ部となっている。
各鍵11は、固定部115が鍵取付部165にねじ止め固定されることにより、鍵盤シャーシ15上に上下方向(図5において上方向)にヒンジ部が撓むことによって回動可能に配置されている。
この鍵11における前後方向(図5において左右方向)のほぼ中間部には、図5及び図6に示すように、スイッチ押圧部116が下側に延出して設けられている。各スイッチ押圧部116は、鍵盤シャーシ15上に取り付けられたスイッチ基板163上に設けられている押鍵スイッチ162にそれぞれ対応し、鍵11が押下された際に当該鍵11に対応する押鍵スイッチ162の膨出部を押圧するように構成されている。
さらに、鍵11におけるスイッチ押圧部116の前側(図5においては左側)には、鍵11の上限位置と下限位置とを規制するためのストッパ部111が下側に延出して形成されている。このストッパ部111は、断面略L字型に形成されており、鍵11の下側に延出された板状の垂下部112と、この垂下部112の下部に設けられて鍵11の前側(図5では左側)に突出する突起部113を備えている。
図7は、本実施形態に係る電子鍵盤楽器1の構成を示すブロック図である。
図7に示すように、電子鍵盤楽器1は、CPU(Central Processing Unit)21、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23、音源部24を備えており、これらはバス25により接続されている。また、CPU21には、前述の電源スイッチ12、パッドモードスイッチ13、ノーマルモードスイッチ14、押鍵スイッチ162、LED156が接続されている。
CPU21は、この電子鍵盤楽器1の全体の動作を処理するものであり、いずれかの鍵11に対応する押鍵スイッチ162がONとなったときに当該鍵11に応じた楽音信号を出力するように音源部24からの信号出力を制御する発音制御部として機能するものである。
また、ROM22は、このCPU21の処理を制御するためのプログラムや各種データ等を記憶するものである。またRAM23は、CPU21の処理時にデータを一時的に記憶するためのものである。
本実施形態において、ROM22には、鍵盤楽器演奏用のノーマルモード用音源データと鍵盤楽器以外の楽器演奏用のパッドモード用音源データとが各鍵11に対応して格納されている記憶部であり、本実施形態では、パッドモード用音源データとして、ハイハットシンバルの各部をスティック等で叩いた場合に生ずる各音色に対応する波形データ、すなわち、ハイハットシンバルの周縁部を叩いたときに生ずるクラッシュ音の波形データ、ハイハットシンバルの中間部を叩いたときに生ずるライド音の波形データを記憶している。
また、ROM22には、図8に示すような各鍵11の鍵番号と各鍵11に対応するハイハットシンバルの音色配列とが対応付けられた対応付けテーブルが格納されている。例えば、パッドモードにおいて鍵番号N10、N12等の鍵11には、ライド音の波形データが対応付けられている。また、鍵番号N9、N11等の鍵11には、クラッシュ音の波形データが対応付けられている。さらに、鍵番号N14の鍵11には、ハイハットシンバルの中央部の支柱を沈めて閉じた際に音が止むのと同様にミュート状態となるように、ノートオフコマンドが対応付けられている。
CPU21は、この対応付けテーブルを適宜参照して音源部24に対して出力する指示内容を判断する。
本実施形態では、例えば、パッドモードとなっている際に、鍵番号N9の鍵11が押鍵されてこれに対応する押鍵スイッチ162がONとなったときは、CPU21は、パッドモード用音源データの中から当該鍵11に対応したデータ(すなわち、クラッシュ音の波形データ。図8参照)を抽出して、このデータに基づく楽音信号をスピーカ等から出力させるように(すなわち、クラッシュ音を発音させるように)音源部24を制御するようになっている。
また、例えば、鍵番号N10の鍵11が押鍵されてこれに対応する押鍵スイッチ162がONとなったときは、CPU21は、パッドモード用音源データの中から当該鍵11に対応したデータ(すなわち、ライド音の波形データ。図8参照)を抽出して、このデータに基づく楽音信号をスピーカから出力させるように(すなわち、ライド音を発音させるように)音源部24を制御するようになっている。
また、鍵番号N14の鍵11が押鍵されてこれに対応する押鍵スイッチ162がONとなったときは、CPU21は、パッドモード用音源データの中から当該鍵11に対応したデータであるノートオフコマンドを音源部24に出力してスピーカから音を発生させないように(発音を止めるように)音源部24を制御するようになっている。
他方、ノーマルモードの際に鍵11が押鍵されてこれに対応する押鍵スイッチ162がONとなったときは、CPU21は、鍵盤楽器演奏用のノーマルモード用音源データの中から、押鍵された鍵11の鍵番号に対応する音高(周波数)の波形データを抽出して、このデータに基づく楽音信号をスピーカから出力させるように音源部24を制御するようになっている。
次に、図9から図11を参照しつつ、本実施形態における作用について説明する。
電子鍵盤楽器1の電源スイッチ12がONとなると、まず、図9に示すように、CPU21は、その内部の図示しないレジスタやRAM22のワークエリアの初期化等を行うイニシャライズ処理を実行する(ステップS1)を実行する。
次に、ユーザ(演奏者)による各種のスイッチ(パッドモードスイッチ13、ノーマルモードスイッチ14等)の操作に対応するスイッチ処理(ステップS2)、各鍵11の押鍵・離鍵に対応する鍵盤処理(ステップS3)、さらに、その他の処理(ステップS4)が順に実行される。このうち、ステップS2〜S4は、電源スイッチ12がOFFされるまで繰り返し実行される。
図10は、スイッチ処理(図9におけるステップS2)の詳細を示すフローチャートである。
CPU21は、まず、パッドモードスイッチ13がユーザ(演奏者)等の操作によりOFFからONとなったか否かを判断する(ステップS11)。そしてパッドモードスイッチ13がONとなったと判断すると(ステップS11;YES)、パッドモードか否かを判別するパッドフラグPF(以下、図10等において単にPFという。)を反転(すなわち、PF「0」をPF「1」)させる(ステップS12)。そして、その他、図示しないボリュームスイッチや音色変換スイッチ等が操作された場合には、これらのスイッチ操作に従った処理を行う(ステップS13)。
他方、パッドモードスイッチ13がONとなっていないと判断すると(ステップS11;NO)、図9におけるステップS2に戻り、パッドモードスイッチ13がONとなるまで、判断を繰り返す。
図11は、鍵盤処理(図9におけるステップS3)の詳細を示すフローチャートである。
鍵盤処理においてCPU21は、まず、いずれかの鍵11が押鍵されているか否かをスキャニングする鍵走査を行う(ステップS21)。CPU21は、いずれかの鍵11に変化があったかを判断し(ステップS22)、いずれの鍵11にも変化がない場合(ステップS22;NO)には、図9のステップS2に戻って処理を繰り返す。また、鍵11に変化があった場合(ステップS22;YES)には、さらに押鍵スイッチ162がOFFからONに変化したのか否かを判断する(ステップS23)。
そして、押鍵スイッチ162がONからOFFに変化した場合(ステップS23;NO)には、当該鍵番号に対応する鍵11についてノートオフするよう指示するコマンドを音源部24に出力し、当該鍵11について消音させる(ステップS24)。
一方、押鍵スイッチ162がOFFからONに変化した場合(ステップS23;YES)には、当該鍵11の鍵番号nをCPU21のレジスタに入れる(ステップS25)。そして、パッドフラグPFが「1」であるか否かを判断し(ステップS26)、パッドフラグPFが「1」でない場合(ステップS26;NO)には、CPU21は、鍵盤楽器演奏用のノーマルモード用音源データの中から当該鍵番号に対応する音高(周波数)の波形データを抽出して音源部24に出力し、当該鍵番号nに対応する音高の音をスピーカから発音させる(ステップS27)。
パッドフラグPFが「1」である場合(ステップS26;YES)には、さらに、ステップS25においてレジスタに入れた鍵番号nの値がN9≦n≦N23であるか否かを判断する(ステップS28)。
そして、本実施形態では、パッドモードにおいて使用される鍵11として音色等が割り当てられている鍵番号N9〜N23の鍵11以外は演奏に使用されないものとして何ら発音させないように構成されているため、レジスタに入れた鍵番号nの値がN9≦n≦N23でない場合(ステップS28;NO)には、図9のステップS2に戻って処理を繰り返す。
他方、N9≦n≦N23である場合(ステップS28;YES)には、さらに、CPU21は、ROM22の対応付けテーブルを参照し、鍵番号nがクラッシュ音に対応する鍵番号か否かを判断する(ステップS29)。
鍵番号nがクラッシュ音に対応する鍵番号である場合(ステップS29;YES)には、CPU21は、パッドモード用音源データの中から当該鍵番号nに対応する音色であるクラッシュ音の波形データを抽出して音源部24に出力し、当該鍵番号nに対応する音色の音をスピーカから発音させる(ステップS30)。
鍵番号nがクラッシュ音に対応する鍵番号でない場合(ステップS29;NO)には、CPU21は、さらに、鍵番号nがライド音に対応する鍵番号か否かを判断する(ステップS31)。
鍵番号nがライド音に対応する鍵番号である場合(ステップS31;YES)には、CPU21は、パッドモード用音源データの中から当該鍵番号nに対応する音色であるライド音の波形データを抽出して音源部24に出力し、当該鍵番号nに対応する音色の音をスピーカから発音させる(ステップS32)。
他方、鍵番号nがライド音に対応する鍵番号でない場合(ステップS31;NO)には、CPU21は、ミュート指示に対応する鍵11が押鍵されたと判断して、音源部24にノートオフコマンドを出力し、スピーカから音を発生させないように消音させる(ステップS33)。
以上のように、本実施形態においては、電子鍵盤楽器1の鍵盤10の上に取り付けられたハイハットシンバルを模ったパッド3のうち、ハイハットシンバルの周縁部分にあたる部分をスティック5等で叩くと実物のハイハットシンバルを叩いたときと同様にクラッシュ音を発音させ、ハイハットシンバルの中間部分に当たる部分をスティック5等で叩くと実物のハイハットシンバルを叩いたときと同様にライド音を発音させることができる。また、実際のハイハットシンバルでは中央の支柱を沈めてクローズするとミュートとなるが、本実施形態におけるパッド3もハイハットシンバルの中央部近傍にあたる部分を叩くとミュートさせることができる。
このため、本実施形態ではパッド3をスティック5で叩くという、あたかも実物のハイハットシンバルを演奏しているかのような動作によりハイハットシンバルの音を発生させることができる。
これにより、電子鍵盤楽器1を利用して、よりリアルにハイハットシンバルを演奏している雰囲気を体験することができる。また、電子鍵盤楽器1のほかにハイハットシンバルを備えるドラムセットを購入する必要がなく、気軽にドラム演奏を楽しむことができる。
また、同じ音色の音を発生させる指示が割り当てられている鍵11に対応した突起部43a,43b,43c同士をそれぞれ同じリブ42a,42b,42c上に配置している。
このため、ユーザ(演奏者)が、発音させたい音に対応した鍵11を押す突起部43a,43b,43cの上を正確に叩かなくても、その近傍を叩けば、リブ42a,42b,42cによって叩いた衝撃が同じリブ42a,42b,42c上の突起部43a,43b,43cに伝えられ、対応する鍵11が押下されて所望の音を発音させることができる。
これにより、単に鍵11を押すことによって打楽器等の音を発音させる場合と異なり、実際の打楽器を演奏するのに近い動作で演奏することができる。
また、本実施形態における電子鍵盤楽器1には、鍵11が押下されると発光する発光部としてLED156が各鍵11に対応してそれぞれ設けられており、パッド3は、このLED156の光を透過可能な透明又は半透明の材料で形成されている。このため、パッド3を叩いて鍵11が押下されると、LED156の点灯により叩いた場所を知ることができ、演奏と光の視覚的効果とがリンクすることにより演奏者の演奏意欲を向上させることができる。
さらに、パッド3の各突起部43a,43b,43cの外周面には、LED156からの光が周りに漏れないようにマスク加工が施されている。このため、どの部分を叩いたのかを正確に知ることができる。
また、パッド3は、樹脂等で形成され、電子部品等も搭載していないことから、比較的安価に製造し、ユーザに提供することが可能である。
また、パッド3は電子鍵盤楽器1に対して着脱可能に設けられているため、パッド3のみを取り替える等も簡易に行うことができる。
なお、本実施形態では、電子鍵盤楽器1の上にハイハットシンバルの4分の1部分を表したパッド3を載せて、電子鍵盤楽器1からハイハットシンバルの音を発音させる場合について説明したが、パッド3の種類はこれに限定されない。
例えば、図12の左側に示すように、ハイハットシンバルの全体図を表したパッド3aを用いてもよい。この場合、破線で示した突起部51が設けられている部分、又はその近傍を叩くとハイハットシンバルの音を発音させるように対応する鍵11に音色を割り当てておく。
また、図12の中央部に示すように、スネアドラムの全体図を表したパッド3bを用いてもよい。この場合、破線で示した突起部52が設けられている部分、又はその近傍を叩くとスネアドラムの音を発音させるように対応する鍵11に音色を割り当てておく。
また、図12の右側に示すように、カウベルの全体図を表したパッド3cを用いてもよい。この場合、破線で示した突起部53が設けられている部分、又はその近傍を叩くとカウベルの音を発音させるように対応する鍵11に音色を割り当てておく。
なお、これらのうち、いずれか一つを用いて演奏を行うようにしてもよいし、同時に複数のパッド3a,3b,3cを取り付けて、各種楽器の演奏を並行して行うことができるようにしてもよい。複数のパッド3a,3b,3cを用いる場合には、パッド3a,3b,3cに描かれている各楽器に対応した音色を各鍵11に割り当てておく。
さらに、図12に示すように、電子鍵盤楽器1にペダル61が接続されている場合には、例えばペダル61を踏み込むとハイハットシンバルがミュートになるように設定したり、バスドラムの音を発音させるように設定する等してもよい。
また、パッド3は、パッド基板31及びパッド本体部41の2つの部材からなる場合に限定されない。図12に示すように、パッド3a,3b,3cの表面に直接楽器の外観図を表し、その裏面であって、各鍵11に対応する位置に突起部51,52,53を設けてもよい。
[第2の実施の形態]
次に、図13から図16を参照しつつ、本発明に係る楽器発音システムの第2の実施形態について説明する。なお、本実施形態は、パッドモードにおいて適用されるデータテーブルの構成が第1の実施形態と異なるものであるため、以下においては、特に第1の実施形態と異なる点について説明する。
図13は、本実施形態における楽器発音システムの外観を示した平面図である。
図13に示すように、本実施形態において楽器発音システムは、第1の実施形態と同様、鍵盤装置としての電子鍵盤楽器1と、これに装着される着脱可能なパッド3d,3e,3fとを備えて構成されている。
なお、図13では、管楽器が描かれたパッド3d(図13の左側)、ハープが描かれたパッド3e(図13の中央部)、ガラスビンとウインドチャイムが描かれたパッド3f(図13の右側)という3つのパッド3d,3e,3fが設けられている場合を例としているが、パッドの種類はこれに限定されない。また、3つのパッド3d,3e,3fを同時に用いて演奏してもよいし、このうちのいずれかを用いて演奏を行う構成としてもよい。
各パッド3d,3e,3fには、それぞれ裏面側に突起部(例えば54b。図14参照)が設けられている部分(以下、操作部54,55,56,57という。)が形成されており、この操作部54,55,56,57を指やスティックを用いて叩く、弾く等することにより、パッド3d,3e,3fの表面に描かれた楽器に対応する音色の音が、それぞれ叩いたり弾いたりした鍵11に対応する音高(周波数)で発音されるようになっている。以下においては、管楽器演奏用のパッド3d(図13の左側)を用いて演奏を行う場合を例として説明する。
図14は、パッド3dの操作部54を含む部分を矢視方向から見たXIV-XIV線に沿う断面図である。
図14に示すように、パッド3dは、管楽器の外観が描かれたパッド基板50と、その操作ボタン部分に設けられる操作部54とを備えている。
鍵11を押す突起部54bを有するパッド基板50には鍵11に対応する位置に孔部50aが設けられており、操作部54は、この孔部50aに挿通される突起部54b及び孔部50aの径よりも大きな径を有し操作部54が抜けるのを防止するフランジ部54aを備えている。突起部54bの先端部は鍵11の表面に接しており、演奏者が操作部54を指等で押し込むことにより鍵11が押下されて図示しない押鍵スイッチがONとなるようになっている。
本実施形態においては、実際の管楽器を演奏する場合と同様に、押し込む操作部54の位置によって異なる音高(周波数)の音を発音させるようになっている。そのために、本実施形態における電子鍵盤楽器1は、図15に示すような鍵番号と当該鍵番号の鍵11に対応付けられた音高に対応する周波数f(Hz)とを規定した対応付けテーブルを、図示しないROM等の記憶部に記憶している。
なお、管楽器演奏用のパッド3dの他、ハープ演奏用のパッド3e、ガラスビン、ウインドチャイム演奏用のパッド3f等を同時に用いて演奏する場合には、各パッド3d,3e,3fの操作部54〜57に対応する鍵11に、それぞれの楽器の音色の各音高を割り当てて、それぞれ対応付けテーブルを用意しておく。
例えば、管楽器演奏用のパッド3dを用いた演奏を行う場合に、鍵番号N10の鍵11が押下されたときには、図示しない発音制御部としてのCPUは、図15に示すような対応付けテーブルを参照し、92.5f(Hz)の周波数の音高で管楽器の音色の音を発音させるように音源部を制御する。
なお、図13では、図示の便宜上、図15の各鍵番号の鍵11に対応する数の操作部54を図示していない。
なお、その他の構成は第1の実施形態と同様であるため、同一箇所には同一の符号を付してその説明を省略する。
次に、図16を参照しつつ、本実施形態における作用について説明する。
図16は、本実施形態における鍵盤処理(図9におけるステップS3)の詳細を示すフローチャートである。なお、鍵盤処理以外の処理は第1の実施形態で説明したものと同様であるので、説明を省略する。また、ステップS41からステップS47までは、図11におけるステップS21からステップS27までと同一であることから説明を省略する。
パッドフラグPFが「1」である場合(ステップS46;YES)には、CPUは、ステップS45においてレジスタに入れた鍵番号nの値がN9≦n≦N23であるか否かを判断する(ステップS48)。
そして、本実施形態では、パッドモードにおいて使用される鍵11として音色等が割り当てられている鍵番号N9〜N23の鍵11以外は演奏に使用されないものとして何ら発音させないように構成されているため、レジスタに入れた鍵番号nの値がN9≦n≦N23でない場合(ステップS48;NO)には、図9のステップS2に戻って処理を繰り返す。
他方、N9≦n≦N23である場合(ステップS48;YES)には、さらに、CPUは、ROMの対応付けテーブルを参照し、鍵番号nに対応する周波数fを抽出し、これを音源部に出力して、当該周波数fの音高で管楽器の音色の音をスピーカから発音させるように音源部を制御する(ステップS49)。
以上のように、本実施形態においては、電子鍵盤楽器1の鍵盤10の上に取り付けられたパッド3d,3e,3fに応じて、各楽器の音色の音を、演奏者によって操作された操作部54〜57の位置に応じた音高(周波数)で出力させるようになっている。
これにより、電子鍵盤楽器1を利用して、よりリアルに各種の楽器を演奏している雰囲気を体験することができる。また、パッド3d,3e,3fを選び、取り替えるだけで、電子鍵盤楽器1を様々な楽器として演奏することができるため、電子鍵盤楽器1のほかに様々な楽器を購入する必要がなく、気軽に各種の演奏を楽しむことができる。
また、パッド3は、樹脂等で形成され、電子部品等も搭載していないことから、比較的安価に製造し、ユーザに提供することが可能である。
また、パッド3は電子鍵盤楽器1に対して着脱可能に設けられているため、パッド3のみを取り替える等も簡易に行うことができ、各種楽器を体験してみたいユーザのニーズに応えることができる。
なお、本実施形態では、管楽器、ハープ、ガラスビン、ウインドチャイムを演奏するためのパッド3d,3e,3fの例を示したが、パッドの種類や形状等はここに例示したものに限定されない。
また、ここでは、楽器ごとに音色が異なり、また、同じ楽器においても操作される操作部54〜57の位置に応じて音高(周波数)が異なる楽器を例としてあげているが、第1の実施形態で示したような、音色のみが変化し音高の異ならない単音楽器演奏用のパッドと、本実施例で例示したような音高も変化する楽器演奏用のパッドとを電子鍵盤楽器1の鍵盤10の上に並べて、両者を同時に演奏できるようにしてもよい。
なお、上記各実施形態では、ユーザ(演奏者)がパッドモードスイッチ13を押下したときにパッドモードに切り替わる(PFが「0」→「1」)ように構成したが、パッドモードに切り替える構成はこれに限定されない。
例えば、図17及び図18に示すように、パッド3が電子鍵盤楽器1に装着されたことを検知する検知手段としてパッドモードセンサ71を設け、パッドモードセンサ71によりパッドが装着された旨が検知されると、演奏モードが自動的にパッドモードに切り替わるように構成してもよい。
この場合、パッドモードセンサ71としては、例えば光センサを用いることができる。パッドモードセンサ71として光センサを設ける場合には、例えば図17に示すように、上部ケース17の一部を切り欠いて窓部17aを設け、この窓部17aに対応する位置にパッドモードセンサ71を配置する。そして、パッド3が電子鍵盤楽器1に装着され、光が遮られると、図18に示すように、パッドモードセンサ71がこれを検知して検知結果をCPU21に出力し、CPU21はパッド3が電子鍵盤楽器1に装着されたと判断し、パッドモードに切り替える。
このように、パッドモードセンサ71を設けて、パッド3が電子鍵盤楽器1に装着されたときには自動的にパッドモードに切り替わるようにすれば、ユーザが演奏モードを切り替える手間を省くことができ、簡易にパッドモードによる演奏を楽しむことができる。
また、本実施形態では、パッド本体部41をシリコーンゴム等で形成する例について説明したが、パッド本体部41を形成する材料はこれに限定されず、スティック5等で叩くことによりパッド本体部41が弾性変形して突起部43が鍵11を押下することのできるものであればよい。
また、突起部43は直接的に押鍵スイッチをONとできる位置まで鍵11を押下できるものである必要はなく、例えば、スティック5等で叩くことにより突起部43の先端部が鍵11に接触し、その勢いにより鍵11が押鍵スイッチをONとできる位置まで下がるように構成されていてもよい。
また、パッド本体部41を形成する材料は透明又は半透明のものに限定されない。例えば鍵盤10が発光しないタイプの電子鍵盤楽器1を用いる場合や、パッド3側に鍵盤10の発光を伝える必要がない場合には、光を透過させないような材料でパッド本体部41を形成してもよい。
また、本実施形態では、ノーマルモードからパッドモードに切り替えるモード切替スイッチとしてのパッドモードスイッチ13と、パッドモードからノーマルモードに切り替えるノーマルモードスイッチ14とを備える構成としたが、演奏モードを切り替えるスイッチの構成はこれに限定されない。
例えばパッドモードスイッチ13のみを有し、このパッドモードスイッチ13が1回押下されるとノーマルモードからパッドモードに切り替わり、パッドモードスイッチ13がさらに1回押下されるとパッドモードからノーマルモードに切り替わる構成としてもよい。
また、本実施形態においては、演奏モードがパッドモードに切り替わった際には、パッドモードにおいて使用する鍵11として指定されている以外の鍵11が押鍵されても、その押鍵操作は無効として発音させない構成としたが、パッドモードの際の発音の制御構成はこれに限定されない。
例えば、パッドモードとなっているときも、パッドモードにおいて使用する鍵11として指定されている鍵11(例えば、上記各実施形態では鍵番号N9から鍵番号N23までの鍵11)以外の鍵11は、本来の鍵盤楽器としての演奏を行うことができるように構成し、パッド3の部分を叩くとハイハットシンバル等の各種楽器の音色の音が発音され、それ以外の鍵11を叩くと、当該鍵11に対応した音高の鍵盤楽器の音が発音されるようにしてもよい。
このように構成した場合には、鍵盤を弾きながら、打楽器等の演奏も同時並行的に行うことができ、多様な演奏ニーズに応えることができる。
なお、本発明が上記実施の形態に限らず適宜変更可能であるのは勿論である。
1 電子鍵盤楽器
3 パッド
5 スティック
10 鍵盤
11 鍵
31 パッド基板
41 パッド本体部
42 リブ
43 突起部
100 楽器発音システム

Claims (5)

  1. 複数の鍵を備える鍵盤装置と、
    この鍵盤装置の前記鍵の上に着脱可能に構成され、前記鍵を押下する突起部が前記鍵に対応して配置されているパッドと、を備え、
    前記鍵盤装置は、
    演奏モードを、鍵盤楽器としての演奏を行うノーマルモードと前記パッドを用いた演奏を行うパッドモードとで切り替え可能となっており、
    前記複数の鍵にそれぞれ対応して設けられ前記鍵が押下されたときにONとなる押鍵スイッチと、鍵盤楽器演奏用のノーマルモード用音源データと鍵盤楽器以外の1又は複数の楽器演奏用のパッドモード用音源データとが前記各鍵に対応して格納された記憶部と、前記音源データに基づいて楽音信号を出力する音源部と、いずれかの鍵に対応する前記押鍵スイッチがONとなったときに当該鍵に応じた楽音信号を出力するように前記音源部からの信号出力を制御する発音制御部と、を有し、
    前記発音制御部は、前記演奏モードが前記パッドモードに切り替えられた状態で前記各鍵のうちいずれかの鍵の前記押鍵スイッチがONとなったときは、前記パッドモード用音源データの中から当該鍵に対応したデータを抽出してこのデータに基づく楽音信号を出力させるように前記音源部を制御することを特徴とする楽器発音システム。
  2. 前記鍵盤装置は、1つの音に前記複数の鍵が対応しており、
    前記パッドは、1つの音に対応する前記複数の鍵を押圧する前記突起部を連結するリブを備えていることを特徴とする請求項1に記載の楽器発音システム。
  3. 前記鍵盤装置は、前記パッドが、前記鍵の上に装着されたことを検知する検知手段を備え、
    前記検知手段により前記パッドが前記鍵の上に装着されたと検知されると、前記演奏モードが前記パッドモードに切り替えられるように構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の楽器発音システム。
  4. 前記鍵が押下されると発光する発光部が前記各鍵に対応してそれぞれ設けられ、
    前記パッドは、前記発光部の光を透過可能な透明又は半透明の材料で形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の楽器発音システム。
  5. 前記各突起部の外周面に、マスク加工が施されていることを特徴とする請求項4に記載の楽器発音システム。
JP2010053957A 2010-03-11 2010-03-11 楽器発音システム Active JP5499788B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010053957A JP5499788B2 (ja) 2010-03-11 2010-03-11 楽器発音システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010053957A JP5499788B2 (ja) 2010-03-11 2010-03-11 楽器発音システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011186347A JP2011186347A (ja) 2011-09-22
JP5499788B2 true JP5499788B2 (ja) 2014-05-21

Family

ID=44792655

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010053957A Active JP5499788B2 (ja) 2010-03-11 2010-03-11 楽器発音システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5499788B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4748011B2 (ja) * 2006-09-21 2011-08-17 ヤマハ株式会社 電子鍵盤楽器
JP2010204401A (ja) * 2009-03-04 2010-09-16 Casio Computer Co Ltd 電子楽器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011186347A (ja) 2011-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4748011B2 (ja) 電子鍵盤楽器
CN101918998B (zh) 利用乐器数字接口技术的用于打击泛音合成的设备
US9502012B2 (en) Drumstick controller
KR101287892B1 (ko) 촉각작동 가능한 음악 게임용 주변장치
EP2410513B1 (en) Tone generation control apparatus
CN107424593B (zh) 一种区域划动触控式曲面立体扬声器阵列的数码乐器
US8669458B2 (en) Stringed instrument with keyboard
JP6149354B2 (ja) 電子鍵盤楽器、方法及びプログラム
JP2008039856A (ja) 電子楽器システム
JP5499788B2 (ja) 楽器発音システム
JP3972619B2 (ja) 音発生装置
JP5320786B2 (ja) 電子楽器
JP2003167574A (ja) 電子ハイハットシンバル
US10522127B2 (en) Conversion-to-note apparatus, electronic wind instrument and conversion-to-note method
JP3812415B2 (ja) 電子楽器
JP2008039855A (ja) 電子楽器システム
JP2004280007A (ja) 電子楽器
JP4419808B2 (ja) 電子打楽器
JP6394737B2 (ja) 電子鍵盤楽器、方法及びプログラム
JP3938119B2 (ja) 弦楽器型の電子楽器
JP4321545B2 (ja) ドラム型電子楽器
JP4816756B2 (ja) ドラム型電子楽器
JP4174961B2 (ja) 演奏装置、演奏方法および情報記録媒体
JPH08717Y2 (ja) 電子鍵盤楽器
JP2023045357A (ja) 電子楽器、方法及びプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130208

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20130208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140212

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140225

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Ref document number: 5499788

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150