JP5498913B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、交流電源から得られる交流電圧を直流電圧に変換して負荷へ電力を供給する電力変換装置に関する。
一般的に、交流電圧を直流電圧に変換する方法として、次の2つの方法が知られている。
第1の方法は、ダイオードブリッジ回路と平滑コンデンサとを用いる。ダイオードブリッジ回路は、交流電源からの交流を全波整流する。平滑コンデンサは、全波整流後の直流を平滑する。
この第1の方法は、交流電圧が正及び負のいずれの場合においても、常に2つのダイオードの直列回路を電流が流れる。このとき、2つのダイオードでは、それぞれダイオードを流れる電流とダイオードの順方向電圧との積に相当する電力損失が発生する。
第2の方法は、第1の方法のダイオードブリッジ回路と平滑コンデンサとの間に力率改善コンバータ(Power Factor Converter:PFC)を用いる。力率改善コンバータは、ダイオードブリッジ回路で全波整流された脈流の電圧を昇圧して直流電圧にする。
この第2の方法も、全波整流の際に2つのダイオードの直列回路を電流が流れるため、電力損失が発生する。それに加えて、力率改善コンバータを構成する電界効果トランジスタ(Field Effect Transistor:FET)とダイオードに交互に電流が流れるため、さらなる損失が生じる。
また、力率改善コンバータは、入力電流の波形を正弦波にする必要上、出力電圧を入力電圧よりも高く設定しなければならない。ところが、負荷で必要な電圧は、必ずしも入力電圧より高い電圧であるとは限らない。入力電圧より低い電圧を負荷で必要とする場合には、力率改善コンバータの後段に降圧コンバータを接続する。そして、力率改善コンバータで昇圧された電圧を所望の電圧まで降圧する。この降圧の際にも損失が発生する。このため、電力変換装置全体としては、AC-DC変換とDC-DC(昇圧)変換とDC-DC(降圧)変換の3段の構成になり電力損失はこれらの積となって現れる。例えば、一段あたりの効率0.95とした場合、3段では[0.95×0.95×0.95=0.86]、つまり、効率95%の優れた変換であっても3段接続では86%まで落ちてしまう。このように、個々の変換効率は良くても多段にすることで変換効率は著しく低下する。
特開2007−110869号公報 特開2008−295248号公報
昨今、巷では電子機器の省エネルギー化が叫ばれており、その一環として、負荷へ電力を供給する電力変換装置の変換効率向上が求められている。しかしながら、従来の回路構成では、変換効率の改善に限界がある。
本発明の実施形態において、解決しようとする課題は、変換効率に優れた電力変換装置を提供することにある。
一実施形態によれば、電力変換装置は、第1のスイッチと、第2のスイッチと、入力電圧検出部と、回路電流検出部と、出力電圧検出部と、電流規定値決定手段と、パルス信号出力手段とを具備する。第1のスイッチは、交流電源の両端にインダクタとキャパシタを直列に介して接続する。そして、パルス信号がオンすると導通し、オフすると非導通となる。第2のスイッチは、第1のスイッチの両端に平滑コンデンサを直列に介して接続する。そして、パルス信号がオンすると導通し、オフすると非導通となる。入力電圧検出部は、交流電源の電圧を入力電圧として検出する。回路電流検出部は、インダクタに流れる回路電流を検出する。出力電圧検出部は、平滑コンデンサの両端の電圧を出力電圧として検出する。電流規定値決定手段は、出力電圧検出部で検出される出力電圧から所定の基準電圧を減じた出力電圧補正値と入力電圧検出部で検出される入力電圧とから、各パルス周期の回路電流ピーク値及びこのピーク値よりも小さい下限値を決定する。パルス信号出力手段は、パルス周期の開始に応じてオンし、回路電流検出部で検出される回路電流がピーク値に達するまではオン状態を維持し、ピーク値に達するとオフし、その後、下限値まで下降すると再びオンするパルス信号を、入力電圧の極性が正のときには第1のスイッチに出力し、入力電圧の極性が負のときには第2のスイッチに出力する。
電力変換装置の基本構成を示す回路図。 第1の実施形態において、入力電圧Vin及び回路電流Iと、第1及び第2のパルス信号P1,P2との関係を示すタイミング図。 第1の実施形態において、コントローラの制御手順を示す流れ図。 第1の実施形態において、入力電圧Vinの極性が正のときの回路電流Iと、第1のパルス信号P1と、第1の半導体スイッチQ1を流れる電流と、第2の外付けダイオードD2を流れる電流とを示すタイミング図。 第2の実施形態において、入力電圧Vin及び回路電流Iと、第1及び第2のパルス信号P1,P2との関係を示すタイミング図。 第2の実施形態において、コントローラの制御手順前半部を示す流れ図。 第2の実施形態において、コントローラの制御手順後半部を示す流れ図。 第2の実施形態において、入力電圧Vinの極性が正のときの回路電流Iと、第1のパルス信号P1と、第2のパルス信号P2と、第1の半導体スイッチQ1を流れる電流と、第2の外付けダイオードD2を流れる電流と、第2の半導体スイッチQ2を流れる電流とを示すタイミング図。 第3の実施形態において、入力電圧Vin及び回路電流Iと、第1及び第2のパルス信号P1,P2との関係を示すタイミング図。 第3の実施形態において、コントローラの制御手順後半部を示す流れ図。 図10のステップST57にて“YES”が選択された後のコントローラの制御手順を示す流れ図。 第3の実施形態において、入力電圧Vinの極性が正のときの回路電流Iと、第1のパルス信号P1と、第2のパルス信号P1と、第1の半導体スイッチQ1を流れる電流と、第2の外付けダイオードD2と、第2の半導体スイッチQ2を流れる電流とを示すタイミング図。 第4の実施形態において、コントローラの制御手順後半部を示す流れ図。 回路電流Iに対する最小電流規定値(PeakL)の変形例を説明するための模式図。 100Vの交流電源と200Vの交流電源を印加した場合の始動時の電圧変化を示す波形図。 電力変換装置の基本構成の変形例を示す回路図。 電力変換装置の基本構成のさらに別の変形例を示す回路図。
以下、電力変換装置の実施形態を、図面を用いて説明する。なお、この実施形態は、交流電源として100Vの商用電源(50Hz/60Hz)を入力とし、所望の直流電圧に変換して負荷へ電力を供給する電力変換装置に適用した場合である。
[第1の実施形態]
はじめに、第1の実施形態を、図1〜図4を用いて説明する。図1は、第1の実施形態の電力変換装置100を示す回路図である。
電力変換装置100は、交流電源101の両端に、インダクタL1とキャパシタC1を直列に介して、第1の半導体スイッチQ1を接続する。第1の半導体スイッチQ1は、N型チャネルのMOS型FETを使用する。具体的には、交流電源101の一端にインダクタL1を介してキャパシタC1の一端を接続し、キャパシタC1の他端に第1の半導体スイッチQ1であるMOS型FETのドレイン端子を接続し、当該MOS型FETのソース端子を交流電源101の他端に接続する。
電力変換装置100は、第1の半導体スイッチQ1の両端に、平滑コンデンサC2を直列に介して、第2の半導体スイッチQ2を接続する。第2の半導体スイッチQ2は、N型チャネルのMOS型FETを使用する。具体的には、第2の半導体スイッチQ2であるMOS型FETのソース端子をキャパシタC1と第1の半導体スイッチQ1との接続点に接続し、当該MOS型FETQ2のドレイン端子を平滑コンデンサC2の正極端子に接続し、平滑コンデンサC2の負極端子を交流電源101と第1の半導体スイッチQ1との接続点に接続する。
電力変換装置100は、第1の半導体スイッチQ1に対して並列に第1の外付けダイオードD1を接続し、第2の半導体スイッチQ2に対して並列に第2の外付けダイオードD2を接続する。具体的には、第1の半導体スイッチQ1と交流電源101との接続点に、第1の外付けダイオードD1のアノードを接続し、第1の半導体スイッチQ1とキャパシタC1との接続点に、第1の外付けダイオードD1のカソードを接続する。また、第2の半導体スイッチQ2とキャパシタC1との接続点に、第2の外付けダイオードD2のアノードを接続し、第2の半導体スイッチQ2と平滑コンデンサC2との接続点に、第2の外付けダイオードD2のカソードを接続する。第1の外付けダイオードD1は、第1の半導体スイッチQ1が有するボディダイオードより順方向電圧が低い。同じく、第2の外付けダイオードD2は、第2の半導体スイッチQ2が有するボディダイオードより順方向電圧が低い。
電力変換装置100は、平滑コンデンサC2の両端を出力端子102、103とする。そして、これらの出力端子102,103間に、所望の負荷104を接続する。
電力変換装置100は、交流電源101の両端に入力電圧検出部105を接続する。入力電圧検出部105は、交流電源101の両端に発生する入力電圧Vinを検出する。そして、その検出信号をコントローラ110に出力する。
電力変換装置100は、第1の半導体スイッチQ1と第1の外付けダイオードD1との接続点と交流電源101との間に回路電流検出部106を接続する。回路電流検出部106は、インダクタL1等に流れる回路電流Iを検出し、その検出信号をコントローラ110に出力する。
電力変換装置100は、出力端子102,103間に出力電圧検出部107を接続する。出力電圧検出部107は、平滑コンデンサC2の両端である出力端子102,103間の電圧Voutを検出する。そして、その検出信号をコントローラ110に出力する。
コントローラ110は、前記入力電圧検出部105で検出される入力電圧Vinと、前記回路電流検出部106で検出される回路電流Iと、出力電圧検出部107で検出される出力端子102,103間の電圧Voutとを入力する。さらに、コントローラ110は、出力電圧Voutと比較するための基準電圧(リファレンス電圧)Vrefを入力する。コントローラ110は、出力電圧Voutが上記基準電圧Vrefより高いか低いかを判定する。
コントローラ110は、入力電圧Vinと、回路電流Iと、出力電圧Voutとに基いて、第1のパルス信号P1と第2のパルス信号P2とを生成する。コントローラ110は、第1のパルス信号P1を第1の半導体スイッチQ1に供給し、第2のパルス信号P2を第2の半導体スイッチQ2に供給する。
第1の半導体スイッチQ1は、第1のパルス信号P1が供給されている間、導通する。第2の半導体スイッチQ2は、第2のパルス信号P2が供給されている間、導通する。
図2は、入力電圧Vin及び回路電流Iと、第1及び第2のパルス信号P1,P2との関係を示す波形図である。図2において、区間T1〜T2は、交流電圧Vaの極性が正の区間である。この区間のとき、コントローラ110は、交流電圧Vaの周期よりはるかに高い周波数で第1のパルス信号P1を生成する。図2において、区間T2〜T3は、交流電圧Vaの極性が負の区間である。この区間のとき、コントローラ110は、交流電圧Vaの周期よりはるかに高い周波数で第2のパルス信号P2を生成する。
すなわち、交流電圧Vaの極性が正のとき、第1の半導体スイッチQ1が導通・非導通を繰り返す。交流電圧Vaの極性が負のとき、第2の半導体スイッチQ2が導通・非導通を繰り返す。その結果、インダクタL1を流れる回路電流Iは、入力電圧Vinと相似形の正弦波となる。
図3は、コントローラ110の制御手順を示す流れ図である。交流電源が供給され、コントローラ110が立ち上がると、コントローラ110は、出力電圧検出部107で検出される出力電圧Voutを周期的に取込む。そして、その都度、この出力電圧Voutから基準電圧Vref減じた出力電圧補正値(出力電圧Vout−基準電圧Vref)を算出し、この出力電圧補正値を低周波積分する。
負荷104への電力供給開始(パルス出力周期の開始)のタイミングになると、コントローラ110は、出力電圧Voutが基準電圧Vrefに近づくように、帰還係数(フィードバック係数)K1を決定する。帰還係数K1は、出力電圧Voutを基準電圧Vrefに近づけるため、出力電圧Voutが基準電圧Vrefより低い場合には“1”以上の値をとり、出力電圧Voutが基準電圧Vrefより高い場合には“1”未満の値をとる。また、帰還係数K1は、出力電圧Voutから基準電圧Vrefを減じた出力電圧補正値が大きいときには大きい値をとり、出力電圧補正値が小さいときには小さい値をとる。ただし、回路系統に急峻な帰還制御がかからないようにするため、低周波積分をした出力電圧補正値の値から帰還係数K1を決定する。つまり帰還係数K1は、出力電圧Voutの変動に伴い、緩やかに変動した値となる。
具体的には、コントローラ110は、ステップST1として現時点における上記出力電圧補正値の低周波積分値を、第1の帰還係数K1として決定する。また、この第1の帰還係数K1に一定の比率a(但し、1>a>0)を乗算した値を、第2の帰還係数K2として決定する。そして、第1及び第2の帰還係数K1,K2(K1>K2)をコントローラ110内のメモリで記憶する(電流規定値決定手段)。
次に、コントローラ110は、ステップST2として入力電圧検出部105が現時点で検出した入力電圧、つまりは入力電圧瞬時値Vinを取込む。そして、ステップST3としてこの入力電圧瞬時値Vinの極性を判定し、その極性を表わすフラグ情報を上記メモリで記憶する。例えば、極性が正であれば“1”の状態のフラグ情報を記憶し、極性が負であれば“0”の状態のフラグ情報を記憶する。さらに、コントローラ110は、ステップST4としてこの入力電圧瞬時値Vinから極性を除いた入力電圧絶対値を求め、上記メモリで記憶する。なお、ステップST3として入力電圧絶対値を求めて記憶し、ステップST4として入力電圧の極性を判定してフラグ情報を記憶してもよい。
次に、コントローラ110は、ステップST5としてメモリに記憶した入力電圧絶対値に前記第1の帰還係数K1を乗算して、最大電流規定値(PeakH)を算出する。同様に、入力電圧絶対値に前記第2の帰還係数K2を乗算して、最小電流規定値(PeakL)を算出する。
次に、コントローラ110は、ステップST6として前記フラグ情報の状態から入力電圧Vinの極性が正であるか負であるかを判定する。前記フラグ情報が“1”、すなわち入力電圧Vinの極性が正である場合には(ST6のYES)、コントローラ110は、ステップST7として第1のパルス信号P1をオンする。前記フラグ情報が“0”、すなわち入力電圧Vinの極性が負である場合には(ST6のNO)、コントローラ110は、ステップST8として第2のパルス信号P2をオンする(パルス信号出力手段)。
次に、コントローラ110は、ステップST9として電流検出部106が現時点で検出した回路電流、つまりは回路電流瞬時値Iを取込む。そして、ステップST10としてこの回路電流瞬時値Iから極性を除いた回路電流絶対値を求め、上記メモリで記憶する。
次に、コントローラ110は、ステップST11としてメモリで記憶した回路電流絶対値が前記最大電流規定値(PeakH)に達したか否かを判定する。回路電流絶対値が最大電流規定値(PeakH)に達していない場合(ST11のNO)、コントローラ110は、再度、回路電流瞬時値Iを取込み(ST9)、この回路電流瞬時値Iから極性を除いた回路電流絶対値を求めて、メモリに上書き記憶する(ST10)。
こうして、コントローラ110は、回路電流絶対値が最大電流規定値(PeakH)に達するまで、ステップST9及びST10の処理を繰り返し実行する。回路電流絶対値が最大電流規定値(PeakH)に達したならば(ST11のYES)、コントローラ110は、ステップST12として前記フラグ情報から入力電圧Vinの極性を再度判定する。そして、入力電圧Vinの極性が正である場合(ST12のYES)、コントローラ110は、ステップST13として前記第1のパルス信号P1をオフする。これに対し、入力電圧Vinの極性が負である場合(ST12のNO)、コントローラ110は、ステップST14として前記第2のパルス信号P2をオフする。
第1のパルス信号P1または第2のパルス信号P2をオフすると、次に、コントローラ110は、ステップST15として再びその時点の回路電流瞬時値Iを取込む。そして、ステップST16としてこの回路電流瞬時値Iから極性を除いた回路電流絶対値を求め、上記メモリで記憶する。
次に、コントローラ110は、ステップST17としてメモリで記憶した回路電流絶対値が前記最小電流規定値(PeakL)に達したか否かを判定する。回路電流絶対値が前記最小電流規定値(PeakL)に達していない場合(ST17のNO)、コントローラ110は、再度、回路電流瞬時値Iを取込み(ST15)、この回路電流瞬時値Iから極性を除いた回路電流絶対値を求めて、メモリに上書き記憶する(ST16)。
こうして、コントローラ110は、回路電流絶対値が最小電流規定値(PeakL)に下降するまで、ステップST15及びST16の処理を繰り返し実行する。回路電流絶対値が最小電流規定値(PeakL)まで下降したならば(ST17のYES)、パルス出力の1周期が完了する。かくして、次の1周期に移行するべく、コントローラ110は、この制御手順の最初の処理ステップST1に戻る。すなわち、現時点における出力電圧補正値の低周波積分値から第1の帰還係数K1と第2の帰還係数K2とを決定する。以後、負荷104への電力供給が終了するまで、コントローラ110は、ステップST1〜ST17の各処理手順を繰り返す。
このような制御手順を実行するコントローラ110は、ソフトウェアによって構成してもよいし、ハードウェアによって構成してもよい。
かかる構成の電力変換装置100においては、入力電圧Vinの極性が正のときには、コントローラ110から第1の半導体スイッチQ1に対して第1のパルス信号P1が供給される。第1のパルス信号P1は、回路電流Iが最大電流規定値(PeakH)まで上昇するとオフし、最小電流規定値(PeakL)まで下降するとオンする。すなわち、回路電流Iが最小電流規定値(PeakL)になってから最大電流規定値(PeakH)に達するまで、第1のパルス信号P1はオンする。そして、最大電流規定値(PeakH)に達してから最小電流規定値(PeakL)に戻るまで、第1のパルス信号P1はオフする。
図4は、入力電圧Vinの極性が正のときの回路電流Iと、第1のパルス信号P1と、第1の半導体スイッチQ1を流れる電流と、第2の外付けダイオードD2を流れる電流とを示している。なお、電力変換装置100は、その一態様として、交流電源101の周波数を50Hzとし、第1及び第2の半導体スイッチQ1,Q2のスイチッング周波数を100kHzとする。ただし、図で100kHzの動作を表現しようとすると細かくなりすぎるので、便宜上、非常に粗い周期で記載している。
図4において、回路電流Iに対する最小電流規定値(PeakL)は、最大電流規定値(PeakH)の7割としている。すなわち、入力電圧Vinが高く、最大電流規定値(PeakH)が10アンペアであったときには(図4中、例えば時点T20)、最小電流規定値(PeakL)は7アンペアとなる(図4中、例えば時点T21)。入力電圧Vinが低下し、最大電流規定値(PeakH)が8アンペアになると(図4中、例えば時点T22)、最小電流規定値(PeakL)は5.6アンペアとなる(図4中、例えば時点T23)。このように、最大電流規定値(PeakH)と最小電流規定値(PeakL)は、比率は変わらず、入力電圧Vinに応じてその値が変化する。
図4に示すように、回路電流Iに対する最大電流規定値(PeakH)と最小電流規定値(PeakL)のエンベロープ曲線は、いずれも入力電圧Vinの波形と相似形の正弦波状になる。そして、第1のパルス信号P1は、オンすると(時点T11,T13,T15,T17,T19,T21,T23,T25,T27を参照)、回路電流Iが最大電流規定値(PeakH)に達するまでオン状態を維持する。
回路電流Iが最大電流規定値(PeakH)に達すると(時点T12,T14,T16,T18,T20,T22,T24,T26,T28を参照)、第1のパルス信号P1は、オフする。その後、回路電流Iが最小電流規定値(PeakL)まで下降すると(時点T13,T15,T17,T19,T21,T23,T25,T27を参照)、第1のパルス信号P1は、再びオンする。以後、入力電圧Vinの極性が負となるまで、第1のパルス信号P1は、上述したオン・オフの動作を繰り返す。
第1のパルス信号P1がオンすると、第1の半導体スイッチQ1が導通する。第1の半導体スイッチQ1が導通すると、交流電源101、インダクタL1、キャパシタC1及び第1の半導体スイッチQ1の閉回路が形成される。その結果、インダクタL1の線形リアクトル作用により、右上がりの直線的な電流が、キャパシタC1側から第1の半導体スイッチQ1に流れる(区間T11−T12、T13−T14、T15−T16、T17−T18、T19−T20、T21−T22、T23−T24、T25−T26、T27−T28を参照)。
第1のパルス信号P1がオフすると、第1の半導体スイッチQ1が非導通になる。第1の半導体スイッチQ1が非導通になると、第1の半導体スイッチQ1を流れる電流はゼロとなる。このとき、インダクタL1は、リアクトルエネルギーにより引き続き電流を同方向に流し続けるようとする。このため、第2の半導体スイッチQ2に並列接続された第2の外付けダイオードD2を経由して平滑コンデンサC2に電流が流れ込む(区間T12−T13、T14−T15、T16−T17、T18−T19、T20−T21、T22−T23、T24−T25、T26−T27を参照)。
第1のパルス信号P1がオン,オフをする毎に、電力変換装置100は上述した動作を繰り返す。その結果、電力変換装置100は、出力端子102,103間の出力電圧Voutを昇圧しながら、平滑コンデンサC2を充電する。
一方、入力電圧Vinの極性が負のときには、コントローラ110から第2の半導体スイッチQ2に対して第2のパルス信号P2が供給される。第2のパルス信号P2は、回路電流Iが最大電流規定値(PeakH)に達するまでオン状態を維持し、最大電流規定値(PeakH)に達するとオフする。そして、その後、回路電流Iの絶対値が最小電流規定値(PeakL)まで下降すると、第2のパルス信号P2は、再びオンする。以後、入力電圧Vinの極性が正となるまで、第2のパルス信号P2は、上述したオン・オフの動作を繰り返す。
第2のパルス信号P2がオンすると、第2の半導体スイッチQ2が導通する。第2の半導体スイッチQ2が導通すると、交流電源101、インダクタL1、キャパシタC1、第2の半導体スイッチQ2及び平滑コンデンサC2の閉回路が形成される。このとき、平滑コンデンサC2の電圧は、交流電圧Vaより高い。その結果、平滑コンデンサC2の充電電圧が第2の半導体スイッチQ2及びインダクタL1を経由して交流電源101側に戻るように、電力変換装置100は動作する。このため、右上がりの直線的な電流が、平滑コンデンサC2側から第2の半導体スイッチQ2に流れる。
第2のパルス信号P2がオフすると、第2の半導体スイッチQ2が非導通になる。第2の半導体スイッチQ2が非導通になると、第2の半導体スイッチQ2を流れる電流はゼロとなる。このとき、インダクタL1は、リアクトルエネルギーにより引き続き電流を同方向に流し続けようとする。このため、第1の半導体スイッチQ1に並列接続された第1の外付けダイオードD1を経由してキャパシタC1に電流が流れ込む。
第2のパルス信号P2がオン,オフをする毎に、電力変換装置100は上述した動作を繰り返す。その結果、電力変換装置100は、キャパシタC1に電荷を補充する。
交流電圧Vaの極性は、正と負を交互に繰り返す。したがって、電力変換装置100は、平滑コンデンサC2を充電する作用とキャパシタC1に電荷を補充する作用とを交互に繰り返す。すなわち電力変換装置100は、キャパシタC1に電荷を補充した後に平滑コンデンサC2を充電する。したがって、平滑コンデンサC2を充電する際にはキャパシタC1に蓄えられた電荷が平滑コンデンサC2に移動する。
図1に示した電力変換装置100の回路は、第1及び第2の半導体スイッチQ1,Q2がスイッチング動作しないと、倍電圧回路として動作する。つまり、入力電圧が例えば交流100Vの場合は、略200Vの直流電圧が出力端子102,103間に生じる。
前述したように第1及び第2の半導体スイッチQ1,Q2がスイッチング動作すると、キャパシタC1に蓄えられた電荷が平滑コンデンサC2に移動する。このため、電力変換装置100の昇圧効果が加算される。その結果、電力変換装置100は、入力電圧である交流電圧Vaを、その倍電圧よりもさらに高い電圧に昇圧して、基準電圧Vrefと略等しい直流の出力電圧Voutを得ることができる。
このように、第1の実施形態によれば、電力変換装置100は、全波整流を行うことなく、交流電源101から得られる交流電圧を直流電圧に変換して負荷104へ電力を供給することができる。したがって、全波整流のためのダイオードブリッジ回路が不要となるため、回路部品点数を削減でき、コストの低減を図ることができる。また、ダイオードブリッジ回路で発生していたダイオードの順方向電圧による損失がなくなるので、電力変換装置100は、高効率の電力変換が可能となる。
その上、電力変換装置100は、入力電流波形を入力電圧波形と相似形となるように制御している。このため、入力電流は正弦波となる。したがって、入力電流の高調波を抑制でき、ノイズの少ない電力変換を実現できる。入力電流の高調波を抑制するためには、一般には、力率改善コンバータ(PFC)を別途設ける必要がある。しかし、電力変換装置100は、力率改善コンバータを設ける必要がない。すなわち電力変換装置100は、全波整流の機能と力率改善コンバータの機能とを1つの回路で実現しているので、より一層変換効率を高めることができる。
しかも、図4から明らかなように、インダクタL1等に流れる回路電流Iは、最大電流規定値(PeakH)と最小電流規定値(PeakL)との範囲内に抑制されているので、平均値とピーク値との差が小さい。インダクタL1、コンデンサC1、半導体スイッチQ1,Q2等の回路部品の定格は、回路電流のピーク値によって決まる。したがって、回路電流の平均値に対してピーク値がかけ離れていた場合、回路部品のコストアップにつながる。これに対して、電力変換装置100は、回路電流平均値とピーク値との差を小さくできるので、インダクタL1の磁気飽和定格、コンデンサC1のリップル電流定格、第1及び第2の半導体スイッチQ1,Q2の最大電流定格等に余裕を持たせることができる。その結果、電力変換装置100は、低コスト化を図ることができる。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態を、図5〜図8を用いて説明する。なお、第2の実施形態における電力変換装置200の回路構成は、第1の実施形態と同様なので図1を代用し、共通部分には同一符号を付してその詳しい説明を省略する。
図5は、電力変換装置200において、入力電圧Vin及び回路電流Iと、第1及び第2のパルス信号P1,P2との関係を示す波形図である。図5において、区間T1〜T2は、交流電圧Vaの極性が正の区間である。この区間のとき、コントローラ110は、交流電圧Vaの周期よりはるかに高い周波数で第1のパルス信号P1を生成する。本実施形態では、このときの第1のパルス信号P1を、第1の半導体スイッチQ1に対するメインパルス信号MPと称する。また、この区間のとき、コントローラ110は、第1のパルス信号P1がオフする毎に第2のパルス信号P2を生成する。本実施形態では、このときの第2のパルス信号P2を、第2の半導体スイッチQ2に対するサブパルス信号SPと称する。
図5において、区間T2〜T3は、交流電圧Vaの極性が負の区間である。この区間のとき、コントローラ110は、交流電圧Vaの周期よりはるかに高い周波数で第2のパルス信号P2を生成する。本実施形態では、このときの第2のパルス信号P2を、第2の半導体スイッチQ2に対するメインパルス信号MPと称する。また、この区間のとき、コントローラ110は、第2のパルス信号P2がオフする毎に第1のパルス信号P1を生成する。本実施形態では、このときの第1のパルス信号P1を、第1の半導体スイッチQ1に対するサブパルス信号SPと称する。
すなわち、本実施形態においても、交流電圧Vaの極性が正のとき、第1の半導体スイッチQ1が導通・非導通を繰り返す。交流電圧Vaの極性が負のとき、第2の半導体スイッチQ2が導通・非導通を繰り返す。その結果、インダクタL1を流れる回路電流Iは、入力電圧Vinと相似形の正弦波となる。
図6及び図7は、コントローラ110の制御手順を示す流れ図である。なお、コントローラ110が、出力電圧検出部107で検出される出力電圧Voutから基準電圧Vreを減じた出力電圧補正値(出力電圧Vout−基準電圧Vref)を周期的に算出し、この出力電圧補正値を低周波積分している点は、第1の実施形態と同様である。
負荷104への電力供給開始(パルス出力周期の開始)のタイミングになると、コントローラ110は、ステップST21として現時点における上記出力電圧補正値の低周波積分値を、第1の帰還係数K1として決定する。また、この第1の帰還係数K1に一定の比率a(但し、1>a>0)を乗算した値を、第2の帰還係数K2として決定する。さらに、第1の帰還係数K1に一定の比率b(但し、1>b>a)を乗算した値を、第3の帰還係数K3として決定し、同じく第1の帰還係数K1に一定の比率c(但し、b>c>a)を乗算した値を、第4の帰還係数K4として決定する。そして、第1〜第4の帰還係数K1,K2,K3.K4(K1>K3>K4>K2)をコントローラ110内のメモリで記憶する(電流規定値決定手段)。
次に、コントローラ110は、第1の実施形態のステップST2〜ST4と同様に、ステップST22として入力電圧瞬時値Vinを取込み、ステップST23としてこの入力電圧瞬時値Vinの極性を判定する。そして、その極性を表わすフラグ情報を上記メモリで記憶するとともに、ステップST24として入力電圧絶対値を上記メモリで記憶する。
次に、コントローラ110は、ステップST25としてメモリに記憶した入力電圧絶対値に前記第1の帰還係数K1を乗算して、最大電流規定値(PeakH)を算出する。同様に、入力電圧絶対値に前記第2の帰還係数K2を乗算して、最小電流規定値(PeakL)を算出する。さらに、入力電圧絶対値に前記第3の帰還係数K3を乗算して、サブパルスオン規定値(PeakMH)を算出する。また、入力電圧絶対値に前記第4の帰還係数K4を乗算して、サブパルスオフ規定値(PeakML)を算出する。
次に、コントローラ110は、第1の実施形態のステップST6〜ST14と同様に、ステップST26として入力電圧Vinの極性が正であるか負であるかを判定する。そして、入力電圧Vinの極性が正である場合には(ST26のYES)、コントローラ110は、ステップST27として第1のパルス信号P1(MP)をオンする。入力電圧Vinの極性が負である場合には(ST26のNO)、コントローラ110は、ステップST28として第2のパルス信号P2(MP)をオンする(パルス信号出力手段)。
次に、コントローラ110は、ステップST29として回路電流瞬時値Iを取込む。そして、ステップST30としてこの回路電流瞬時値Iから極性を除いた回路電流絶対値を求め、上記メモリで記憶する。
次に、コントローラ110は、ステップST31として回路電流絶対値が前記最大電流規定値(PeakH)に達したか否かを判定する。回路電流絶対値が最大電流規定値(PeakH)に達していない場合(ST31のNO)、コントローラ110は、再度、回路電流瞬時値Iを取込み(ST29)、この回路電流瞬時値Iから極性を除いた回路電流絶対値を求めて、メモリに上書き記憶する(ST30)。
こうして、コントローラ110は、回路電流絶対値が最大電流規定値(PeakH)に達するまで、ステップST29及びST30の処理を繰り返し実行する。回路電流絶対値が最大電流規定値(PeakH)に達したならば(ST31のYES)、コントローラ110は、ステップST32として前記フラグ情報から入力電圧Vinの極性を再度判定する。そして、入力電圧Vinの極性が正である場合(ST32のYES)、コントローラ110は、ステップST33として前記第1のパルス信号P1(MP)をオフする。これに対し、入力電圧Vinの極性が負である場合(ST32のNO)、コントローラ110は、ステップST34として前記第2のパルス信号P2(MP)をオフする。
メインパルス信号MPとしての第1のパルス信号P1(MP)または第2のパルス信号P2(MP)がオフすると、次に、コントローラ110は、ステップST35として再びその時点の回路電流瞬時値Iを取込む。そして、ステップST36としてこの回路電流瞬時値Iから極性を除いた回路電流絶対値を求め、上記メモリで記憶する。
次に、コントローラ110は、ステップST37としてメモリで記憶した回路電流絶対値が前記サブパルスオン規定値(PeakMH)に達したか否かを判定する。回路電流絶対値が前記サブパルスオン規定値(PeakMH)に達していない場合(ST37のNO)、コントローラ110は、再度、回路電流瞬時値Iを取込み(ST35)、この回路電流瞬時値Iから極性を除いた回路電流絶対値を求めて、メモリに上書き記憶する(ST36)。
こうして、コントローラ110は、回路電流絶対値がサブパルスオン規定値(PeakMH)に下降するまで、ステップST35及びST36の処理を繰り返し実行する。回路電流絶対値がサブパルスオン規定値(PeakMH)まで下降したならば(ST37のYES)、コントローラ110は、ステップST38として入力電圧Vinの極性が正であるか負であるかを再度判定する。入力電圧Vinの極性が正である場合には(ST38のYES)、コントローラ110は、ステップST39として第2のパルス信号P2(SP)をオンする。入力電圧Vinの極性が負である場合には(ST38のNO)、コントローラ110は、ステップST40として第1のパルス信号P1(SP)をオンする(パルス信号出力手段)。
サブパルス信号SPとしての第1のパルス信号P1(SP)または第2のパルス信号P2(SP)がオンすると、コントローラ110は、ステップST41として回路電流瞬時値Iを取込む。そして、ステップST42としてこの回路電流瞬時値Iから極性を除いた回路電流絶対値を求め、上記メモリで記憶する。
次に、コントローラ110は、ステップST43として回路電流絶対値が前記サブパルスオフ規定値(PeakML)に達したか否かを判定する。回路電流絶対値がサブパルスオフ規定値(PeakML)に達していない場合(ST43のNO)、コントローラ110は、再度、回路電流瞬時値Iを取込み(ST41)、この回路電流瞬時値Iから極性を除いた回路電流絶対値を求めて、メモリに上書き記憶する(ST42)。
こうして、コントローラ110は、回路電流絶対値がサブパルスオフ規定値(PeakML)に達するまで、ステップST41及びST42の処理を繰り返し実行する。回路電流絶対値がサブパルスオフ規定値(PeakML)に達したならば(ST43のYES)、コントローラ110は、ステップST44として入力電圧Vinの極性を再度判定する。そして、入力電圧Vinの極性が正である場合(ST44のYES)、コントローラ110は、ステップST45として前記第2のパルス信号P2(SP)をオフする。これに対し、入力電圧Vinの極性が負である場合(ST44のNO)、コントローラ110は、ステップST46として前記第1のパルス信号P1(SP)をオフする。
サブパルス信号SPとしての第1のパルス信号P1(SP)または第2のパルス信号P2(SP)がオフすると、次に、コントローラ110は、ステップST47として再びその時点の回路電流瞬時値Iを取込む。そして、ステップST48としてこの回路電流瞬時値Iから極性を除いた回路電流絶対値を求め、上記メモリで記憶する。
次に、コントローラ110は、ステップST49として回路電流絶対値が前記最小電流規定値(PeakL)に達したか否かを判定する。回路電流絶対値が前記最小電流規定値(PeakL)に達していない場合(ST49のNO)、コントローラ110は、再度、回路電流瞬時値Iを取込み(ST47)、この回路電流瞬時値Iから極性を除いた回路電流絶対値を求めて、メモリに上書き記憶する(ST48)。
こうして、コントローラ110は、回路電流絶対値が最小電流規定値(PeakL)に下降するまで、ステップST47及びST48の処理を繰り返し実行する。回路電流絶対値が最小電流規定値(PeakL)まで下降したならば(ST49のYES)、パルス出力の1周期が完了する。かくして、次の1周期に移行するべく、コントローラ110は、この制御手順の最初の処理ステップST21に戻る。すなわち、現時点における出力電圧補正値の低周波積分値から第1〜第4の帰還係数K1,K2,K3,K4を決定する。以後、負荷104への電力供給が終了するまで、コントローラ110は、ステップST21〜ST49の各処理手順を繰り返す。
かかる構成の電力変換装置200においては、入力電圧Vinの極性が正のときには、コントローラ110から第1の半導体スイッチQ1に対して第1のパルス信号P1がメインパルス信号MPとして供給される。第1のパルス信号P1(MP)は、回路電流Iが最大電流規定値(PeakH)まで上昇するとオフし、最小電流規定値(PeakL)まで下降するとオンする。すなわち、回路電流Iが最小電流規定値(PeakL)になってから最大電流規定値(PeakH)に達するまで、第1のパルス信号P1(MP)はオンする。そして、最大電流規定値(PeakH)に達してから最小電流規定値(PeakL)に戻るまで、第1のパルス信号P1(MP)はオフする。
また、入力電圧Vinの極性が正のときでかつ第1のパルス信号P1(MP)がオフのとき、コントローラ110から第2の半導体スイッチQ2に対して第2のパルス信号P2がサブパルス信号SPとして供給される。第2のパルス信号P2(SP)は、回路電流Iがサブパルスオン規定値(PeakMH)まで下降するとオンし、さらにサブパルスオフ規定値(PeakML)まで下降するとオフする。
図8は、入力電圧Vinの極性が正のときの回路電流Iと、第1のパルス信号P1(MP)と、第2のパルス信号P2(SP)と、第1の半導体スイッチQ1を流れる電流と、第2の外付けダイオードD2を流れる電流と、第2の半導体スイッチQ2を流れる電流とを示している。なお、電力変換装置200は、その一態様として、交流電源101の周波数を50Hzとし、第1及び第2の半導体スイッチQ1,Q2のスイチッング周波数を100kHzとする。ただし、図で100kHzの動作を表現しようとすると細かくなりすぎるので、便宜上、非常に粗い周期で記載している。
図8において、回路電流Iの最小電流規定値(PeakL)は、最大電流規定値(PeakH)の7割としている。また、図示しないが、回路電流Iのサブパルスオン規定値(PeakMH)は、最大電流規定値(PeakH)の9割とし、サブパルスオフ規定値(PeakML)は、最大電流規定値(PeakH)の8割としている。最大電流規定値(PeakH)、サブパルスオン規定値(PeakMH)、サブパルスオフ規定値(PeakML)及び最小電流規定値(PeakL)は、比率は変わらず、入力電圧Vinに応じてその値が変化する。
図8に示すように、回路電流Iに対する最大電流規定値(PeakH)と最小電流規定値(PeakL)のエンベロープ曲線は、いずれも入力電圧Vinの波形と相似形の正弦波状になる。そして、メインパルス信号MPとしての第1のパルス信号P1(MP)は、オンすると(時点T31,T35,T39,T43,T47,T51,T55,T59,T63を参照)、回路電流Iが最大電流規定値(PeakH)に達するまでオン状態を維持する。
回路電流Iが最大電流規定値(PeakH)に達すると(時点T32,T36,T40,T44,T48,T52,T56,T60,T64を参照)、第1のパルス信号P1(MP)はオフする。その後、回路電流Iが最小電流規定値(PeakL)まで下降すると(時点T35,T39,T43,T47,T51,T55,T59,T63を参照)、第1のパルス信号P1(MP)は、再びオンする。以後、入力電圧Vinの極性が負となるまで、第1のパルス信号P1(MP)は、上述したオン・オフの動作を繰り返す。
一方、第2のパルス信号P2(SP)は、回路電流Iが最大電流規定値(PeakH)に達するまではオフしている。そして、回路電流Iが最大電流規定値(PeakH)に達した後、サブパルスオン規定値(PeakMH)まで下降すると(時点T33,T37,T41,T45,T49,T53,T57,T61を参照)、サブパルス信号SPとしての第2のパルス信号P2(SP)がオンする。そして、さらにサブパルスオフ規定値(PeakML)まで下降すると(時点T34,T38,T42,T46,T50,T54,T58,T62を参照)、第2のパルス信号P2(SP)はオフする。以後、入力電圧Vinの極性が負となるまで、第2のパルス信号P2(SP)は、上述したオン・オフの動作を繰り返す。
第1のパルス信号P1(MP)がオンすると、第1の半導体スイッチQ1が導通する。第1の半導体スイッチQ1が導通すると、交流電源101、インダクタL1、キャパシタC1及び第1の半導体スイッチQ1の閉回路が形成される。その結果、インダクタL1の線形リアクトル作用により、右上がりの直線的な電流が、キャパシタC1側から第1の半導体スイッチQ1に流れる(区間T31−T32、T35−T36、T39−T40,T43−T44、T47−T48、T51−T52、T55−T56、T59−T60、T63−T64を参照)。
第1のパルス信号P1(MP)がオフすると、第1の半導体スイッチQ1が非導通になる。第1の半導体スイッチQ1が非導通になると、第1の半導体スイッチQ1を流れる電流はゼロとなる。このとき、インダクタL1は、リアクトルエネルギーにより引き続き電流を同方向に流し続けるようとする。このため、第2の半導体スイッチQ2に並列接続された第2の外付けダイオードD2を経由して平滑コンデンサC2に電流が流れ込む(区間T32−T33、T36−T37、T40−T41、T44−T45、T48−T49、T52−T53、T56−T57、T60−T61を参照)。
第1のパルス信号P1(MP)がオン,オフをする毎に、電力変換装置200は上述した動作を繰り返す。その結果、電力変換装置200は、出力端子102,103間の出力電圧Voutを昇圧しながら、平滑コンデンサC2を充電する。
ここで、第1のパルス信号P1(MP)がオフし、回路電流Iがサブパルスオン規定値(PeakMH)まで下降すると、第2のパルス信号P2(SP)がオンする。第2のパルス信号P2(SP)は、回路電流Iがサブパルスオフ規定値(PeakML)に達するまでオンしており、サブパルスオフ規定値(PeakML)に達するとオフする。
第2のパルス信号P2(SP)がオンすると、第2の半導体スイッチQ2が導通する。第2の半導体スイッチQ2が導通すると、第2の外付けダイオードD2を経由して平滑コンデンサC2に流れ込んでいた電流が、第2の半導体スイッチQ2を経由して平滑コンデンサC2に流れ込むようになる(区間T33−T34、T37−T38、T41−T42、T45−T46、T49−T50、T53−T54、T57−T58、T61−T62を参照)。
回路電流Iがサブパルスオフ規定値(PeakML)に達して、第2のパルス信号P2(SP)がオフすると、第2の半導体スイッチQ2が非導通となる。第2の半導体スイッチQ2が非導通となると、第2の半導体スイッチQ2を経由して平滑コンデンサC2に流れ込んでいた電流が、再び第2の外付けダイオードD2を経由して平滑コンデンサC2に流れ込む(区間T34−T35、T38−T39、T42−T43、T46−T47、T50−T51、T54−T55、T58−T59、T62−T63を参照)。
第2のパルス信号P2(SP)がオン,オフをする毎に、電力変換装置200は上述した動作を繰り返す。その結果、平滑コンデンサC2に流れ込む電流Iは、第1の半導体スイッチQ1がオフした直後と、第1の半導体スイッチQ1がオンする直前は、第2の外付けダイオードD2を経由して流れ、それ以外は、第2の半導体スイッチQ2を経由して流れる。
一方、入力電圧Vinの極性が負のときには、コントローラ110から第2の半導体スイッチQ2に対して第2のパルス信号P2(MP)が供給される。第2のパルス信号P2(MP)は、回路電流Iが最大電流規定値(PeakH)に達するまでオンし、最大電流規定値(PeakH)に達するとオフする。そして、その後、回路電流Iの絶対値が最小電流規定値(PeakL)まで下降すると、第2のパルス信号P2(MP)は、再びオンする。
また、入力電圧Vinの極性が負のときでかつ第2のパルス信号P2(MP)がオフのとき、コントローラ110から第1の半導体スイッチQ1に対して第1のパルス信号P1(SP)が供給される。第1のパルス信号P1(SP)は、回路電流Iがサブパルスオン規定値(PeakMH)まで下降するとオンし、さらにサブパルスオフ規定値(PeakML)まで下降するとオフする。
以後、入力電圧Vinの極性が正となるまで、第1のパルス信号P1(SP)と第2のパルス信号P2(MP)は、上述したオン・オフの動作を繰り返す。
第2のパルス信号P2(MP)がオンすると、第2の半導体スイッチQ2が導通する。第2の半導体スイッチQ2が導通すると、交流電源101、インダクタL1、キャパシタC1、第2の半導体スイッチQ2及び平滑コンデンサC2の閉回路が形成される。このとき、平滑コンデンサC2の電圧は、交流電圧Vaより高い。その結果、平滑コンデンサC2の充電電圧が第2の半導体スイッチQ2及びインダクタL1を経由して交流電源101側に戻るように、電力変換装置100は動作する。このため、右上がりの直線的な電流が、平滑コンデンサC2側から第2の半導体スイッチQ2に流れる。
第2のパルス信号P2(MP)がオフすると、第2の半導体スイッチQ2が非導通になる。第2の半導体スイッチQ2が非導通になると、第2の半導体スイッチQ2を流れる電流はゼロとなる。このとき、インダクタL1は、リアクトルエネルギーにより引き続き電流を同方向に流し続けようとする。このため、第1の半導体スイッチQ1に並列接続された第1の外付けダイオードD1を経由してキャパシタC1に電流が流れ込む。
第2のパルス信号P2(MP)がオン,オフをする毎に、電力変換装置200は上述した動作を繰り返す。その結果、電力変換装置200は、キャパシタC1に電荷を補充する。
ここで、第2のパルス信号P2(MP)がオフし、回路電流Iがサブパルスオン規定値(PeakMH)まで下降すると、第1のパルス信号P1(SP)がオンする。第1のパルス信号P1(SP)は、回路電流Iがサブパルスオフ規定値(PeakML)に達するまでオンしており、サブパルスオフ規定値(PeakML)に達するとオフする。
第1のパルス信号P1(SP)がオンすると、第1の半導体スイッチQ1が導通する。第1の半導体スイッチQ1が導通すると、第1の外付けダイオードD1を経由してキャパシタC1に流れ込んでいた電流が、第1の半導体スイッチQ1を経由してキャパシタC1に流れ込むようになる。
回路電流Iがサブパルスオフ規定値(PeakML)に達して、第1のパルス信号P1(SP)がオフすると、第1の半導体スイッチQ1が非導通となる。第1の半導体スイッチQ1が非導通となると、第1の半導体スイッチQ1を経由してキャパシタC1に流れ込んでいた電流が、再び第1の外付けダイオードD1を経由してキャパシタC1に流れ込む。
第1のパルス信号P1(SP)がオン,オフをする毎に、電力変換装置200は上述した動作を繰り返す。その結果、キャパシタC1に流れ込む電流Iは、第2の半導体スイッチQ2がオフした直後と、第2の半導体スイッチQ2がオンする直前は、第1の外付けダイオードD1を経由して流れ、それ以外は、第1の半導体スイッチQ1を経由して流れる。
交流電圧Vaの極性は、正と負を交互に繰り返す。したがって、電力変換装置200は、平滑コンデンサC2を充電する作用とキャパシタC1に電荷を補充する作用とを交互に繰り返す。すなわち電力変換装置200は、キャパシタC1に電荷を補充した後に平滑コンデンサC2を充電する。したがって、平滑コンデンサC2を充電する際にはキャパシタC1に蓄えられた電荷が平滑コンデンサC2に移動する。このため、電力変換装置200の昇圧効果が加算される。よって、第1の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
それに加えて、第2の実施形態の電力変換装置200では、第1の半導体スイッチQ1がオフした時点より第2の外付けダイオードD2に流れていた電流が、微小な遅延時間が経過すると第2の半導体スイッチQ2に流れる。そして、この電流が最小電流規定値(PeakL)に達する直前の第1の半導体スイッチQ1がオンする直前で、再び、第2の外付けダイオードD2に流れる。同様に、第2の半導体スイッチQ2がオフしたことにより第1の外付けダイオードD1に流れていた電流が、第2の半導体スイッチQ2がオフした時点から微小な遅延時間経過後に第1の半導体スイッチQ1に流れる。そして、第2の半導体スイッチQ2がオンする直前で、再び、第1の外付けダイオードD1に流れる。
第1の半導体スイッチQ1と第2の半導体スイッチQ2は、外付けダイオードD1,D2と比べてオン抵抗が非常に小さい。したがって、電力変換装置200は、第1の実施形態の電力変換装置100と比較して、より一層の電力変換効率を高めることができる。
なお、第1の半導体スイッチQ1がオン,オフするタイミングと第2の半導体スイッチQ2がオフ,オンするタイミングとを一致させると、電力変換効率はより一層高まる。しかし、半導体スイッチQ1,Q2は、特性のばらつきにより、同時にオンする可能性がある。第1の半導体スイッチQ1と第2の半導体スイッチQ2とが同時にオンすると、貫通電流が流れて回路がショートする。
このような不具合を防止するために、電力変換装置200は、第1の半導体スイッチQ1がオフしたときには微小な遅延時間を空けて第2の半導体スイッチQ2がオンするようにしている。逆に、第2の半導体スイッチQ2がオフしたときには微小な遅延時間を空けて第1の半導体スイッチQ1がオンするようにしている。したがって、第1の半導体スイッチQ1と第2の半導体スイッチQ2とが同時にオンする区間が発生することはないので、回路がショートするような不具合は起こりえない。
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態を、図9〜図12を用いて説明する。なお、第3の実施形態における電力変換装置300の回路構成は、第1の実施形態と同様なので図1を代用し、共通部分には同一符号を付してその詳しい説明を省略する。
図9は、電力変換装置300において、入力電圧Vin及び回路電流Iと、第1及び第2のパルス信号P1,P2との関係を示す波形図である。図9において、区間T1〜T2は、交流電圧Vaの極性が正の区間である。この区間のとき、コントローラ110は、交流電圧Vaの周期よりはるかに高い周波数で第1のパルス信号P1を生成する。本実施形態では、このときの第1のパルス信号P1を、第1の半導体スイッチQ1に対するメインパルス信号MPと称する。また、この区間内の区間T4〜T5に示すように、インダクタL1を流れる回路電流Iが所定の値SHLを超えるとき、コントローラ110は、第1のパルス信号P1がオフする毎に第2のパルス信号P2を生成する。本実施形態では、このときの第2のパルス信号P2を、第2の半導体スイッチQ2に対するサブパルス信号SPと称する。
図9において、区間T2〜T3は、交流電圧Vaの極性が負の区間である。この区間のとき、コントローラ110は、交流電圧Vaの周期よりはるかに高い周波数で第2のパルス信号P2を生成する。本実施形態では、このときの第2のパルス信号P2を、第2の半導体スイッチQ2に対するメインパルス信号MPと称する。また、この区間内の区間T6〜T7に示すように、インダクタL1を流れる回路電流Iが所定の値SHLを超えるとき、コントローラ110は、第2のパルス信号P2がオフする毎に第1のパルス信号P1を生成する。本実施形態では、このときの第1のパルス信号P1を、第1の半導体スイッチQ1に対するサブパルス信号SPと称する。
すなわち、本実施形態においても、交流電圧Vaの極性が正のとき、第1の半導体スイッチQ1が導通・非導通を繰り返す。交流電圧Vaの極性が負のとき、第2の半導体スイッチQ2が導通・非導通を繰り返す。その結果、インダクタL1を流れる回路電流Iは、入力電圧Vinと相似形の正弦波となる。
図10及び図11は、コントローラ110における制御手順の要部を示す流れ図である。図10は、第2の実施形態で説明した図7に対応する。また、第2の実施形態で説明した図6に示す処理ステップST21〜ST31は、第3の実施形態でも適用される。すなわち、負荷104への電力供給開始(パルス出力周期の開始)のタイミングになると、電力変換装置300のコントローラ110は、第2の実施形態で説明したステップST21〜ST31の処理を実行する。
ステップST31において、回路電流絶対値が最大電流規定値(PeakH)に達すると(ST31のYES)、コントローラ110は、ステップST51として入力電圧Vinの極性を判定する。そして、入力電圧Vinの極性が正である場合(ST51のYES)、コントローラ110は、ステップST52として第1のパルス信号P1をオフする。これに対し、入力電圧Vinの極性が負である場合(ST51のNO)、コントローラ110は、ステップST53として前記第2のパルス信号P2をオフする。
第1のパルス信号P1または第2のパルス信号P2をオフすると、次に、コントローラ110は、ステップST54としてその時点の回路電流瞬時値Iを取込む。そして、ステップST55としてこの回路電流瞬時値Iから極性を除いた回路電流絶対値を求め、上記メモリで記憶する。
次に、コントローラ110は、ステップST56としてメモリで記憶した回路電流絶対値が前記サブパルスオン規定値(PeakMH)に達したか否かを判定する。回路電流絶対値が前記サブパルスオン規定値(PeakMH)に達していない場合(ST56のNO)、コントローラ110は、再度、回路電流瞬時値Iを取込み(ST54)、この回路電流瞬時値Iから極性を除いた回路電流絶対値を求めて、メモリに上書き記憶する(ST55)。
こうして、コントローラ110は、回路電流絶対値がサブパルスオン規定値(PeakMH)に下降するまで、ステップST54及びST55の処理を繰り返し実行する。回路電流絶対値がサブパルスオン規定値(PeakMH)まで下降したならば(ST56のYES)、コントローラ110は、ステップST57として、現時点の最大電流規定値(PeakH)が予め設定された任意のしきい値SHLを超えているか否かを判定する(判定手段)。
最大電流規定値(PeakH)がしきい値SHLを超えていない場合(ST57のNO)、コントローラ110は、ステップST58〜ST60として、第1の実施形態のステップST15〜ST17と同様の処理を実行する。すなわちコントローラ110は、ステップST58として再びその時点の回路電流瞬時値Iを取込む。そして、ステップST59としてこの回路電流瞬時値Iから極性を除いた回路電流絶対値を求め、上記メモリで記憶する。
次に、コントローラ110は、ステップST60としてメモリで記憶した回路電流絶対値が前記最小電流規定値(PeakL)に達したか否かを判定する。回路電流絶対値が前記最小電流規定値(PeakL)に達していない場合(ST60のNO)、コントローラ110は、再度、回路電流瞬時値Iを取込み(ST58)、この回路電流瞬時値Iから極性を除いた回路電流絶対値を求めて、メモリに上書き記憶する(ST59)。
こうして、コントローラ110は、回路電流絶対値が最小電流規定値(PeakL)に下降するまで、ステップST58及びST59の処理を繰り返し実行する。回路電流絶対値が最小電流規定値(PeakL)まで下降したならば(ST60のYES)、パルス出力の1周期が完了する。かくして、次の1周期に移行するべく、コントローラ110は、この制御手順の最初の処理ステップST21に戻る。
一方、最大電流規定値(PeakH)がしきい値SHLを超えている場合には(ST57のYES)、図11に示すように、コントローラ110は、ステップST61〜ST72として、第2の実施形態のステップST38〜ST49と同様の処理を実行する。すなわちコントローラ110は、ステップST61として入力電圧Vinの極性が正であるか負であるかを再度判定する。入力電圧Vinの極性が正である場合には(ST61のYES)、コントローラ110は、ステップST62として第2のパルス信号P2をオンする。入力電圧Vinの極性が負である場合には(ST61のNO)、コントローラ110は、ステップST63として第1のパルス信号P1をオンする(パルス信号出力手段)。
次に、コントローラ110は、ステップST64として回路電流瞬時値Iを取込む。そして、ステップST65としてこの回路電流瞬時値Iから極性を除いた回路電流絶対値を求め、上記メモリで記憶する。
次に、コントローラ110は、ステップST66として回路電流絶対値が前記サブパルスオフ規定値(PeakML)に達したか否かを判定する。回路電流絶対値がサブパルスオフ規定値(PeakML)に達していない場合(ST66のNO)、コントローラ110は、再度、回路電流瞬時値Iを取込み(ST64)、この回路電流瞬時値Iから極性を除いた回路電流絶対値を求めて、メモリに上書き記憶する(ST65)。
こうして、コントローラ110は、回路電流絶対値がサブパルスオフ規定値(PeakML)に達するまで、ステップST64及びST65の処理を繰り返し実行する。回路電流絶対値がサブパルスオフ規定値(PeakML)に達したならば(ST66のYES)、コントローラ110は、ステップST67として入力電圧Vinの極性を再度判定する。そして、入力電圧Vinの極性が正である場合(ST67のYES)、コントローラ110は、ステップST68として前記第2のパルス信号P2をオフする。これに対し、入力電圧Vinの極性が負である場合(ST67のNO)、コントローラ110は、ステップST69として前記第1のパルス信号P1をオフする。
第1のパルス信号P1または第2のパルス信号P2をオフすると、次に、コントローラ110は、ステップST70として再びその時点の回路電流瞬時値Iを取込む。そして、ステップST71としてこの回路電流瞬時値Iから極性を除いた回路電流絶対値を求め、上記メモリで記憶する。
次に、コントローラ110は、ステップST72として回路電流絶対値が前記最小電流規定値(PeakL)に達したか否かを判定する。回路電流絶対値が前記最小電流規定値(PeakL)に達していない場合(ST72のNO)、コントローラ110は、再度、回路電流瞬時値Iを取込み(ST70)、この回路電流瞬時値Iから極性を除いた回路電流絶対値を求めて、メモリに上書き記憶する(ST71)。
こうして、コントローラ110は、回路電流絶対値が最小電流規定値(PeakL)に下降するまで、ステップST70及びST71の処理を繰り返し実行する。回路電流絶対値が最小電流規定値(PeakL)まで下降したならば(ST72のYES)、パルス出力の1周期が完了する。かくして、次の1周期に移行するべく、コントローラ110は、この制御手順の最初の処理ステップST21に戻る。
かかる構成の電力変換装置300においても、入力電圧Vinの極性が正のときには、第2の実施形態と同様に、コントローラ110から第1の半導体スイッチQ1に対してメインパルス信号MPとしての第1のパルス信号P1(MP)が供給される。
また、入力電圧Vinの極性が正のときでかつ第1のパルス信号P1(MP)がオフのとき、コントローラ110から第2の半導体スイッチQ2に対してサブパルス信号SPとしての第2のパルス信号P2(SP)が供給される点も第2の実施形態と同様である。ただし、第3の実施形態においては、最大電流規定値(PeakH)が所定のしきい値SHLを超えたときだけ、第2の半導体スイッチQ2に対してサブパルス信号SPである第2のパルス信号P2(SP)が供給される。
図12は、入力電圧Vinの極性が正のときの入力電流Iと、第1のパルス信号P1(MP)と、第2のパルス信号P2(SP)と、第1の半導体スイッチQ1を流れる電流と、第2の外付けダイオードD2を流れる電流と、第2の半導体スイッチQ2を流れる電流とを示している。なお、電力変換装置300は、その一態様として、交流電源101の周波数を50Hzとし、第1及び第2の半導体スイッチQ1,Q2のスイチッング周波数を100kHzとする。ただし、図で100kHzの動作を表現しようとすると細かくなりすぎるので、便宜上、非常に粗い周期で記載している。
図12において、回路電流Iの最小電流規定値(PeakL)は、最大電流規定値(PeakH)の7割としている。また、図示しないが、回路電流Iのサブパルスオン規定値(PeakMH)は、最大電流規定値(PeakH)の9割とし、サブパルスオフ規定値(PeakML)は、最大電流規定値(PeakH)の8割としている。最大電流規定値(PeakH)、サブパルスオン規定値(PeakMH)、サブパルスオフ規定値(PeakML)及び最小電流規定値(PeakL)は、比率は変わらず、入力電圧Vinに応じてその値が変化する。
図12に示すように、回路電流Iに対する最大電流規定値(PeakH)と最小電流規定値(PeakL)のエンベロープ曲線は、いずれも入力電圧Vinの波形と相似形の正弦波状になる。そして、メインパルス信号MPとしての第1のパルス信号P1(MP)は、オンすると(時点T71,T73,T75,T79,T83,T87,T91,T93,T95を参照)、回路電流Iが最大電流規定値(PeakH)に達するまでオン状態を維持する。
回路電流Iが最大電流規定値(PeakH)に達すると(時点T72,T74,T76,T80,T84,T88,T92,T94,T96を参照)、第1のパルス信号P1(MP)はオフする。その後、回路電流Iが最小電流規定値(PeakL)まで下降すると(時点T73,T75,T79,T83,T87,T91,T93,T95を参照)、第1のパルス信号P1(MP)は、再びオンする。以後、入力電圧Vinの極性が負となるまで、メインパルス信号MPとしての第1のパルス信号P1(MP)は、上述したオン・オフの動作を繰り返す。
一方、第2のパルス信号P2(SP)は、回路電流Iの最大電流規定値(PeakH)がしきい値SHLを超えるまではオフしている。そして、最大電流規定値(PeakH)がしきい値SHLを超えた後、サブパルスオン規定値(PeakMH)まで下降すると(時点T77,T81,T85,T89を参照)、第2のパルス信号P2は、サブパルス信号SPとしてオンする。そして、さらにサブパルスオフ規定値(PeakML)まで下降すると(時点T78,T82,T86,T90を参照)、第2のパルス信号P2(SP)はオフする。以後、回路電流Iの最大電流規定値(PeakH)がしきい値SHLより低下するまで、サブパルス信号SPとしての第2のパルス信号P2(SP)は、上述したオン・オフの動作を繰り返す。
第1のパルス信号P1(MP)がオンすると、第1の半導体スイッチQ1が導通する。第1の半導体スイッチQ1が導通すると、交流電源101、インダクタL1、キャパシタC1及び第1の半導体スイッチQ1の閉回路が形成される。その結果、インダクタL1の線形リアクトル作用により、右上がりの直線的な電流が、キャパシタC1側から第1の半導体スイッチQ1に流れる(区間T71−T72、T73−T74、T75−T76、T79−T80、T83−T84、T87−T88、T91−T92、T93−T94、T95−96を参照)。
第1のパルス信号P1(MP)がオフすると、第1の半導体スイッチQ1が非導通になる。第1の半導体スイッチQ1が非導通になると、第1の半導体スイッチQ1を流れる電流はゼロとなる。このとき、インダクタL1は、リアクトルエネルギーにより引き続き電流を同方向に流し続けるようとする。このため、第2の半導体スイッチQ2に並列接続された第2の外付けダイオードD2を経由して平滑コンデンサC2に電流が流れ込む(区間T72−T73、T74−T75、T76−T79、T80−T83、T84−T87、T88−T91、T92−T93、T94−T95を参照)。
第1のパルス信号P1(MP)がオン,オフをする毎に、電力変換装置100は上述した動作を繰り返す。その結果、電力変換装置100は、出力端子102,103間の出力電圧Voutを昇圧しながら、平滑コンデンサC2を充電する。
ここで、回路電流Iの最大電流規定値(PeakH)がしきい値SHLを超えたとき、第1のパルス信号P1がオフして回路電流Iがサブパルスオン規定値(PeakMH)まで下降すると、第2のパルス信号P2(SP)がオンする。第2のパルス信号P2(SP)は、回路電流Iがサブパルスオフ規定値(PeakML)に達するまでオンしており、サブパルスオフ規定値(PeakML)に達するとオフする。
第2のパルス信号P2(SP)がオンするまでは、第2の外付けダイオードD2を経由して平滑コンデンサC2に電流が流れ込む(区間T76−T77、T80−T81、T84−T85、T88−T89を参照)。第2のパルス信号P2(SP)がオンすると、第2の半導体スイッチQ2が導通する。第2の半導体スイッチQ2が導通すると、第2の外付けダイオードD2を経由して平滑コンデンサC2に流れ込んでいた電流が、第2の半導体スイッチQ2を経由して平滑コンデンサC2に流れ込むようになる(区間T77−T78、T81−T82、T85−T86、T89−T90を参照)。
回路電流Iがサブパルスオフ規定値(PeakML)まで下降して、第2のパルス信号P2(SP)がオフすると、第2の半導体スイッチQ2が非導通となる。第2の半導体スイッチQ2が非導通となると、第2の半導体スイッチQ2を経由して平滑コンデンサC2に流れ込んでいた電流が、再び第2の外付けダイオードD2を経由して平滑コンデンサC2に流れ込む(区間T78−T79、T82−T83、T86−T87、T90−T91を参照)。
第2のパルス信号P2(SP)がオン,オフをする毎に、電力変換装置300は上述した動作を繰り返す。その結果、回路電流Iの最大電流規定値(PeakH)がしきい値SHLを超えたとき、平滑コンデンサC2に流れ込む電流Iは、第1の半導体スイッチQ1がオフした直後と、第1の半導体スイッチQ1がオンする直前は、第2の外付けダイオードD2を経由して流れ、それ以外は、第2の半導体スイッチQ2を経由して流れる。
このように、電力変換装置300は、回路電流Iが多いときにサブパルス信号SPを発生させて、外付けダイオードD1,D2を流れる電流を第1の半導体スイッチQ1または第2の半導体スイッチQ2でバイパスするようにしている。回路電流Iが少ないときには、第1の半導体スイッチQ1または第2の半導体スイッチQ2で電流をバイパスする効果は薄い上、半導体スイッチQ1,Q2を駆動するための電力が必要となる。そこで、第3の実施形態のように、回路電流Iが多いときにサブパルス信号SPを発生させることで、電力変換装置300は、第2の実施形態の電力変換装置200よりも効率を高めることが可能となる。
[第4の実施形態]
次に、第4の実施形態を、図13を用いて説明する。第4の実施形態の電力変換装置400は、第3の実施形態の電力変換装置300におけるコントローラ110の処理手順を一部変更したものであって、図13は、第3の実施形態で説明した図10と対応している。そして、図10と共通する部分には同一符号を付している。また、第2の実施形態で説明した図6に示す処理ステップST21〜ST31は、第4の実施形態でも適用される。すなわち、負荷104への電力供給開始(パルス出力周期の開始)のタイミングになると、電力変換装置400のコントローラ110は、第2の実施形態で説明したステップST21〜ST31の処理を実行する。
図10と図13とを比較すれば明らかなように、電力変換装置400のコントローラ110は、ステップST56にて回路電流絶対値がサブパルスオン規定値(PeakMH)まで下降した後の処理が、第3の実施形態と異なる。すなわち、第4の実施形態では、コントローラ110は、ステップST81として最大電流規定値(PeakH)から最小電流規定値(PeakL)を減じた値Xを算出する。そして、コントローラ110は、ステップST82として算出値Xが予め設定された所定値Yより大きいか否かを判定する(判定手段)。
算出値Xが所定値Y以下の場合(ST82のNO)、コントローラ110は、第3の実施形態のステップST58〜ST60の処理を実行する。これに対し、算出値Xが所定値Yより大きい場合には(ST82のYES)、コントローラ110は、第3の実施形態のステップST61〜ST72の処理(図11を参照)を実行する。
第3の実施形態では、電力変換装置300が、回路電流Iの最大電流規定値(PeakH)が所定のしきい値SHLを超えたときサブパルス信号SPを発生させて、外付けダイオードD1,D2を流れる電流を第1の半導体スイッチQ1または第2の半導体スイッチQ2でバイパスするようにしている。これに対して、第4の実施形態では、電力変換装置400が、回路電流Iの最大電流規定値(PeakH)と最小電流規定値(PeakL)との偏差Xが所定値Yより大きいときサブパルス信号SPを発生させて、外付けダイオードD1,D2を流れる電流を第1の半導体スイッチQ1または第2の半導体スイッチQ2でバイパスするようにしている。
回路電流Iの最大電流規定値(PeakH)が小さいとき、最大電流規定値(PeakH)と最小電流規定値(PeakL)との偏差Xも小さい。したがって、第4の実施形態の電力変換装置400においても、第3の実施形態の電力変換装置300と同様な作用効果を奏し得る。
以下、前記各実施形態の変形例について説明する。
前記第1〜第4の実施形態では、回路電流Iの最小電流規定値(PeakL)を最大電流規定値(PeakH)の7割としたが、この比率に限定されるものではなく、8割としたり6割以下としたりしても良い。例えば、図14に示すように、最小電流規定値(PeakL)をゼロに近づけてもよい。こうすることにより、電流波形は三角波に近似するので、電流差を検出し易くなる。したがって、第2〜第4の実施形態のように、最大電流規定値(PeakH)と最小電流規定値(PeakL)とに加えてサブパルスオン規定値(PeakMH)とサブパルスオフ規定値(PeakML)を利用する場合に、各信号を検出し易くなる。このような実施形態は、比較的、小容量の電力変換の場合に有益である。また、大容量の場合でも、無負荷に近い状態で駆動する場合には有益である。
また、前記第2〜第4の実施形態では、回路電流Iのサブパルスオン規定値(PeakMH)は最大電流規定値(PeakH)の9割とし、サブパルスオフ規定値(PeakML)は最大電流規定値(PeakH)の8割としたが、この比率も、“最大電流規定値(PeakH)>サブパルスオン規定値(PeakMH)>サブパルスオフ規定値(PeakML)>最小電流規定値(PeakL)”の関係を維持できれば特に限定されるものではない。なお、サブパルスオン規定値(PeakMH)は最大電流規定値(PeakH)に近い方が望ましく、サブパルスオフ規定値(PeakML)は最小電流規定値(PeakL)に近い方が望ましい。そうすることにより、サブパルス信号SPによって半導体スイッチQ1,Q2を導通させている期間が長くなるため、電力変換効率がより一層向上する。
また、各実施形態では、交流電源として100Vの商用電源(50Hz/60Hz)を入力電源としたが、交流電源は、100Vの商用電源に限定されるものではない。例えば、200〜220Vの商用電源(50Hz/60Hz)を入力電源とし、所望の直流電圧に変換して負荷へ電力を供給する電力変換装置であってもよい。
図15に、100Vの交流電源と200Vの交流電源を印加した場合の始動時の電圧変化を示す。100Vの交流電源を印加した場合、平滑コンデンサC2にチャージアップされる電圧は、図15中E1に示すように略200Vとなる。これに対し、200Vの交流電源を印加した場合に平滑コンデンサC2にチャージアップされる電圧は、図15中E2に示すように略400Vとなる。しかしいずれの場合においても、スイッチング動作を開始すると(時点t0)、その出力電圧は、リファレンス電圧(この例では600V)に等しくなるように制御がかかる。
また、各実施形態では、図1に示す回路を基本構成としたが、基本構成の回路は図1のものに限定されるものではない。基本構成の他の回路例を、図16及び図17に示す。
図16は、第1の半導体スイッチQ1に対して並列に接続されていた第1の外付けダイオードD1と、第2の半導体スイッチQ2に対して並列に接続されていた第2の外付けダイオードD1とを省略した場合である。半導体スイッチQ1,Q2は、ボディダイオードを内蔵している。そこで、図16の回路は、外付けダイオードD1,D2の代わりに、半導体スイッチQ1,Q2のボディダイオードを利用する。
図17は、第1のパルス信号P1及び第2のパルス信号P2でスイッチング動作する一対のスイッチとして、半導体スイッチQ1,Q2の代わりに、機械的スイッチS1,S2を使用した例である。なお、機械的スイッチS1,S2の代わりに、トライアックのようなボディダイオードを有しない半導体スイッチを適用することも可能である。
また、例えば、交流電源101に接続されるインダクタL1とキャパシタC1とは直列接続である。そこで、交流電源101の一端にキャパシタC1の一端を接続し、キャパシタC1の他端にインダクタl1を介して半導体スイッチQ1または機械的スイッチS1を接続することも可能である。
また、回路電流Iを検出する位置は、各実施形態の位置に限定されるものではない。例えば、交流電源101の一端に電流検出部501,602を介してインダクタL1を接続し、交流電源101の他端にキャパシタC1を接続して、交流電源101とインダクタL1との間を流れる電流を回路電流Iとして検出してもよい。
あるいは、インダクタL1に対して2次巻線L2を配置し、この2次巻線L2に発生する電圧から回路電流Iを検出してもよい。
また、第1の半導体スイッチQ1及び第2の半導体スイッチQ2に対してそれぞれ低抵抗R1,R2を接続し、低抵抗R1,R2毎にその両端にピーク電流検出部81,82を接続する。そして、低抵抗R1,R2を流れる電流を電圧値に変換して、ピーク電流を検出してもよい。
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
100,200,300,400…電力変換装置、101…交流電源、104…負荷、105…入力電圧検出部、106…回路電流検出部、107…出力電圧検出部、110…コントローラ。

Claims (6)

  1. 交流電源の両端にインダクタとキャパシタを直列に介して接続し、パルス信号がオンすると導通しオフすると非導通となる第1のスイッチと、
    前記第1のスイッチの両端に平滑コンデンサを直列に介して接続し、前記パルス信号がオンすると導通しオフすると非導通となる第2のスイッチと、
    前記交流電源の電圧を入力電圧として検出する入力電圧検出部と、
    前記インダクタに流れる回路電流を検出する回路電流検出部と、
    前記平滑コンデンサの両端の電圧を出力電圧として検出する出力電圧検出部と、
    前記出力電圧検出部で検出される出力電圧から所定の基準電圧を減じた出力電圧補正値と前記入力電圧検出部で検出される入力電圧とから、各パルス周期の回路電流ピーク値及びこのピーク値よりも小さい下限値を決定する電流規定値決定手段と、
    パルス周期の開始に応じてオンし、前記回路電流検出部で検出される回路電流が前記ピーク値に達するまではオン状態を維持し、前記第ピーク値に達するとオフし、その後、前記下限値まで下降すると再びオンするパルス信号を、前記入力電圧の極性が正のときには前記第1のスイッチに出力し、前記入力電圧の極性が負のときには前記第2のスイッチに出力するパルス信号出力手段と、
    を具備したことを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記第1及び第2のスイッチは、ボディダイオードを有する半導体スイッチであることを特徴とする請求項1記載の電力変換装置。
  3. 前記第1及び第2のスイッチに対してそれぞれ並列にダイオードを外付けしたことを特徴とする請求項1または2記載の電力変換装置。
  4. 前記電流規定値決定手段は、前記ピーク値と前記下限値との間に、前記ピーク値に近いオン規定値と前記下限値に近いオフ規定値とをさらに決定し、
    前記パルス信号出力手段は、前記回路電流検出部で検出される回路電流が前記ピーク値に達した後、前記オン規定値まで下降するとオンし、その後、前記オフ規定値までさらに下降するとオフするパルス信号を、前記入力電圧の極性が正のときには前記第2のスイッチに出力し、前記入力電圧の極性が負のときには前記第1のスイッチに出力することを特徴とする請求項2または3記載の電力変換装置。
  5. 前記電流規定値決定手段により決定される前記ピーク値が予め設定された判定値より大きいか否かを判定する判定手段、をさらに具備し、
    前記パルス信号出力手段は、前記判定手段により前記ピーク値が前記判定値より大きいと判定されたことを条件に、前記回路電流検出部で検出される回路電流が前記ピーク値に達した後、前記オン規定値まで下降するとオンし、その後、前記オフ規定値までさらに下降するとオフするパルス信号を、前記入力電圧の極性が正のときには前記第2のスイッチに出力し、前記入力電圧の極性が負のときには前記第1のスイッチに出力することを特徴とする請求項4記載の電力変換装置。
  6. 前記電流規定値決定手段により決定される前記ピーク値と前記下限値との差分が予め設定された判定値より大きいか否かを判定する判定手段、をさらに具備し、
    前記パルス信号出力手段は、前記判定手段により前記差分が前記判定値より大きいと判定されたことを条件に、前記回路電流検出部で検出される回路電流が前記ピーク値に達した後、前記オン規定値まで下降するとオンし、その後、前記オフ規定値までさらに下降するとオフするパルス信号を、前記入力電圧の極性が正のときには前記第2のスイッチに出力し、前記入力電圧の極性が負のときには前記第1のスイッチに出力することを特徴とする請求項4記載の電力変換装置。
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