JP5498637B2 - C型肝炎ウイルス抗原免疫アッセイ検出システム - Google Patents

C型肝炎ウイルス抗原免疫アッセイ検出システム Download PDF

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Description

(発明の分野)
本発明は、一般的に、C型肝炎ウイルスを検出するための免疫アッセイ、および詳細には、生物学的サンプルにおけるC型肝炎ウイルスを検出する方法、C型肝炎ウイルスについて血液製剤をスクリーニングする方法、およびそのためのキットに関する。
(発明の背景)
C型肝炎ウイルス(HCV)が、Houghtonらにより、最初に同定され、そして輸血後非A、非B型肝炎(NANBH)の主な原因として特徴付けられた。HCVに関する実質的な情報を提供するのに加えて、Houghtonらおよび彼らの協力者は、多数の一般的かつ特異的な、免疫学的試薬および方法を開示した。例えば、Houghtonら,欧州公開番号318,216号;Houghtonら,欧州公開番号388,232;Chooら,Science,1989,244,359−362;Kuoら,Science,1989,244,362−364;Takeuchiら,J.Gen.Virol.、1990,71,3027−3033;Takeuchiら,Gene,1990,91,287−291;Takeuchiら,Nucl.Acids Res.,1990,18,4626;Miyamuraら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1990,87,983−987;Saitoら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1990,87,6547−6549;Chooら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1991,88,2451−2455;Hanら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,88,1711−1715;Houghtonら,Hepatology,1991,14,381−388;およびWeinerら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1992,89,3468−3472を参照のこと。これらの刊行物は、一般的に、HCVに関する広い背景技術、ならびにHCVポリペプチド免疫学的試薬の製造および使用を提供する。従って、略して、これらの刊行物の開示は詳細に、本明細書中にその全体が参考として援用される。
他者が、Houghtonらの研究を、容易に応用しかつ広げた。例えば、Highfieldら,英国特許出願2,239,245(The Welcome Foundation Ltd.);Wang,欧州公開番号442,394(United Biomedical Inc.);Leungら,欧州公開番号445,423(Abbott Laboratories);Habitsら,欧州公開番号451,891(Akzo N.V.);Reyesら,PCT公開番号WO 91/15516(Genelabs Inc.);Makiら,欧州公開番号468,657(Tonen Corp.);およびKamadaら,欧州公開番号469,348(Shionogi Seiyaku K.K.)を参照のこと。また、Matsuuraら,J.Virology,1992,66,1425;Katoら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1990,87,9524−9528;Takamizawaら,J.Virol.,1991,65,1105−1113;Chibaら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1991,88,4641−4645;Haradaら,J.Virol.,1990,65,3015−3021;Hijikataら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1991,88,5547−5551;Okamotoら,Jpn.J.Exp.Med.,1990,60,167−177:Yuasaら,J.Gen.Virol.,1991,72,2021−2024;およびWatanabeら,Int.J.Cancer,1991,48,340−343を参照のこと。
HCVのキャリアおよびHCVに汚染された血液または血液製剤をスクリーニングし、そして同定し、ならびに処置を受けている患者をモニターするための、感度の高い、特定の方法は、医学において重要な進歩である。輸血後肝炎(PTH)は、輸血を受けた約10%の患者に生じ、そしてHCVが、これらの場合の90%までの割合を占めた。この疾患における主な問題は、他の肝炎(例えば、B型肝炎)と比較して、慢性的な肝臓損傷への頻繁な進行(25〜55%)である。
患者の世話ならびに血液および血液製剤によるか、または近接したヒトとの接触によるHCVの伝染の予防は、信頼できる診断手段および予後手段(例えば、HCV感染に関連するタンパク質を検出するためのHCV抗体など)を必要とする。このような抗体はまた、HCVを有する患者の処置レジメンをモニターするための薬剤として有用である。HCVは、比較的新しい因子なので、疾患の臨床過程および集団におけるHCVの疫学の研究をさらに可能にするさらなる免疫学的試薬を規定するための継続した必要性が存在する。
HCVを検出するための現在の方法論は、HCV特異的抗体を検出することに注目する。例えば、Hadaら,Acta Med.Okayama,1992,46,365−70;Miyamuraら,欧州公開番号0537626;Lokら,Hepatology,1993,18,497−502;Wangら,Vox Sang,1992,62,21−4;Kleinmanら,Transfusion,1992,32,805−813;Leonら,Vox Sang,1996,70,213−16;Lesniewskiら,J.Med.Virol.,1995,45,415−22;およびInoueら,J.Gen.Virol.,1992,73,2151−54を参照のこと。HCVと反応する抗体を検出する主な不都合は、セロコンバージョンがすでに生じ、そして患者がすでに十分に確立されたウイルス感染を有し得ることである。あるいは、個体がHCV抗体反応性であることを決定される場合、個体が過去にときどきHCVに曝露されて、そして現在は感染していないかもしれないことを簡単に意味し得る。
HCVを検出するための他の方法は、PCRを使用することを含む。例えば、Francoisら,J.Clin.Microbiol.,1993,31,1189−93を参照のこと。HCVエンベロープタンパク質はまた、慢性的な肝臓疾患を有する患者における肝細胞の免疫組織化学的分析により検出されている。しかし、これらのアッセイは、容易には、臨床的な設定に役立たない(Hiramatsuら,Hepatology,1992,16,306−311)。
他の方法はまた、HCVコアタンパク質を検出することに指向される。例えば、Oritoら,Gut,1996,39,876−80およびKashiwakumaら,J.Immunol.Methods,1996,190,79−89を参照のこと。これらの方法としては、組換えHCVコアタンパク質と反応性のモノクローナル抗体を使用した、タンパク質捕捉蛍光酵素免疫アッセイ(FEIA)、伝統的なサンドウィッチELISAアッセイ、を含む。この方法は、捕捉抗体として固相上にコートされる1つのモノクローナル抗体および抗原検出シグナル抗体としてβ−D−ガラクトシダーゼ結合体化モノクローナル抗体を使用することからなる。しかし、これらのアッセイは、とても手間のかかる(tedious)サンプル調製手順(例えば、ポリエチレングリコール沈降、NaOH変性、中性pHへのサンプルのレトリトレーション(retritration)およびアッセイ開始の前のサンプル調製物へのTriton X−100の添加を含む)を必要とする。このようなアッセイは、臨床的設定において好都合でない。事実、必要とするものは、HCVの抗原の検出のための、容易で、迅速な免疫アッセイである。
出願人は、手間のかかるサンプル調製手順なしに、HCVエンベロープ抗原(E1およびE2)を検出し得る免疫アッセイ系を開発した。出願人の発明は、セロコンバージョン、急性感染後の抗原消失、および/またはインターフェロン治療の前に、遊離HCV抗原を検出する手段を提供し、そして従って、診断の手段として、ならびに血液スクリーニングのためおよび薬物処置の効力を評価するために有用である。従って、出願人の発明は、生物学的サンプルにおいてHCVを検出するための有意な改善である。
(発明の要旨)
本発明は、サンプルを、抗ヒト抗体および少なくとも1つのモノクローナル抗C型肝炎ウイルスエンベロープタンパク質抗体と、抗体とサンプルとの間の免疫学的反応を可能にする条件下で接触させること、およびこの抗体およびこのエンベロープタンパク質の免疫複合体の存在を検出することを包含する、生物学的サンプル中のC型肝炎ウイルスを検出するための方法に指向される。
本発明はまた、固相に結合された抗ヒト抗体を、ポリクローナル抗C型肝炎ウイルスエンベロープタンパク質抗体と接触させること、ポリクローナル抗体にサンプルを接触させること、サンプルを、少なくとも1つの検出可能に標識されるモノクローナル抗C型肝炎ウイルスエンベロープタンパク質抗体と、この抗体とこのサンプルとの間で免疫学的反応を可能にする条件下で接触させること、そしてこの抗体およびこのエンベロープタンパク質の免疫複合体の存在ならびに/または遊離エンベロープタンパク質の存在を検出することを包含する、生物学的サンプル中のC型肝炎ウイルスを検出するための方法に指向される。
本発明はまた、潜在的なドナー由来の身体成分を、抗ヒト抗体および少なくとも1つのモノクローナル抗C型肝炎ウイルスエンベロープタンパク質抗体と、この抗体とこの身体成分との間で免疫学的反応を可能にする条件下で反応させること、この抗体とC型肝炎ウイルスエンベロープタンパク質との間で形成される免疫複合体の存在を検出すること、およびその複合体が検出される場合、ドナーからいずれの血液または血液成分も廃棄することを含む、血液製剤を調製するためのこのような血液または血液成分の使用の前に、C型肝炎ウイルスについて血液成分または血液をスクリーニングする方法に指向される。
本発明はまた、抗ヒト抗体、少なくとも1つのモノクローナル抗C型肝炎ウイルスエンベロープタンパク質抗体、コントロール標準、およびキット成分の使用のための説明書を備える、生物学的サンプル中のC型肝炎ウイルスを検出するためのキットに指向される。
(好ましい実施形態の詳細な説明)
本発明の実施には、他に示されなければ、当該分野内での、ウイルス学、免疫学、微生物学、分子生物学、および組換えDNA技術の従来の方法を使用する。このような技術は、これらの文献中に完全に説明される。例えば、Sambrookら,Molecular Cloning:A Laboratory Manual、第2版、1989;DNA Cloning:A Practical Approach,IおよびII巻、D.Glover編;Methods In Enzymology、S.ColowickおよびN.Kaplan編,Academic Press,Inc.;Handbook of Experimental Immunology,1〜IV巻、D.M.WeirおよびC.C.Blackwell編,Blackwell Scientific Publications;およびFundamental Virology,第2版,IおよびII巻、B.N.FieldsおよびD.M.Knipe,編を参照のこと(これらの各々が、本明細書中で、その全体が参考として援用される)。さらに、抗体は、例えば以下に示される標準的な公開されたプロトコールに従って、調製される:HarlowおよびLane,1988,Antibodies: A laboratory manual,Cold Spring Harbor,NY:Cold Spring Harbor Laboratory Press(これはその全体が参考として本明細書中に援用される)。
「HCVエンベロープタンパク質」は、少なくとも1つのHCVエピトープを、エンベロープタンパク質内に規定している、アミノ酸配列(および/またはアミノ酸アナログ)を含むポリペプチドまたはポリペプチドアナログ(例えば、ミミトープ(mimitope))をいう。代表的には、エピトープを規定する配列が、HCVタンパク質のアミノ酸配列に、(同一か、またはエピトープを破壊しないネイティブなアミノ酸残基のアナログの置換を介してのいずれかで)対応する。一般に、エピトープ規定配列は、長さが5個以上のアミノ酸、より代表的には長さが8個以上のアミノ酸、およびさらにより代表的には長さが10個以上のアミノ酸である。
「線形(linear)エピトープ」は、1連の連続アミノ酸を含むエンベロープタンパク質の1部をいう。抗体結合タンパク質は、好ましくは、5個以上の連続アミノ酸、より代表的には8個以上の連続アミノ酸、およびさらにより代表的には10個以上の連続アミノ酸により規定されるエピトープと、相互作用する。
「線形中和抗体」は、抗体がエピトープと結合される場合、その抗体が、標的細胞のウイルス感染をブロックするような線形エピトープをいう。エンベロープタンパク質内のこれらのエピトープと反応性の抗体は、標的細胞のウイルス感染を阻害または排除し得る。
「コンフォメーション(conformation)エピトープ」とは、抗原の3次元形状(例えば、折り畳み)によって形成されるエピトープをいう。配列を規定するエピトーピの長さは、広範なバリエーションに供され得る。従って、エピトープを規定するアミノ酸は、比較的少ない数であるが、分子の長さに沿って(またはダイマーの場合は異なる分子に対してでさえ)広範に広がり、これにより、折り畳みを介して正確なエピトープコンフォメーションをもらし得る。エピトープを規定する残基間の抗原の部分は、このエピトープのコンフォメーション構造に重要でないかもしれない。例えば、これらの介在配列の欠失または置換は、コンフォメーションエピトープに影響を与えないかもしれない(ただし、エピトープコンフォメーションに重要な配列(例えば、ジスルフィド結合に関与するシステイン、グリコシル化部位など)は維持される)。
本明細書中に使用される場合「E1」は、HCVポリタンパク質の最初の400アミノ酸内で発現されるタンパク質またはポリペプチドをいい、これはときどき、Eタンパク質またはSタンパク質といわれる。その天然形態において、E1は、膜との強い結合において見出される35kDの糖タンパク質である。最も天然のHCV系統において、E1タンパク質は、C(コア)タンパク質の次ぎに続くウイルスポリタンパク質においてコードされる。E1タンパク質は、全長ポリタンパク質がアミノ酸(aa)約192〜aa約383に及ぶ。本明細書中に使用される場合、用語「E1」はまた、天然のE1と免疫学的に交差反応性である、アナログおよび短縮形態を含む。
本明細書中に使用される場合「E2」は、HCVポリタンパク質の最初の900アミノ酸内で発現されるタンパク質またはポリペプチドをいい、これはときどき、NS1タンパク質といわれる。その天然形態において、E2は、膜との強い結合において見出される72kDの糖タンパク質である。最も天然のHCV系統において、E2タンパク質は、E1タンパク質の次に続くウイルスポリタンパク質においてコードされる。E2タンパク質は、aa約384〜aa約820に及ぶ。本明細書中に使用される場合、用語「E2」はまた、天然のE2と免疫学的に交差反応性である、アナログおよび短縮形態を含む。
本明細書中に使用される場合、用語「凝集体」とは、1つより多くのE1モノマーまたはE2モノマーを含む、E1および/またはE2の複合体をいう。E1:E1ダイマー、E2:E2ダイマー、およびE1:E2ヘテロダイマーは、全て、この定義の範囲内の「凝集体」である。凝集体はまた、より大きな形態を含み得、そして、800kDを超える分子量を有し得る。
句「生物学的サンプル」とは、抗体またはウイルス粒子を通常含む哺乳動物(例えば、類人猿、ヒト)の体液または組織をいう。このような化合物は、当該分野で公知であり、そしてこれらとしては、血液、血漿、血清、髄液、リンパ液、呼吸の分泌物、腸管または尿生殖器の管、涙、唾液、乳汁、白血球および骨髄腫が挙げられるが、これらに限定されない。生物学的サンプルはまた、生物学的な液体を含む。用語「生物学的な液体」とは、生物から得られる液体をいう。いくつかの生物学的な液体は、他の生成物、例えば、凝固因子(例えば、第VIII:C因子)、血清アルブミン、増殖ホルモンなどの供給源として使用される。そのような場合、生物学的な液体の供給源は、HCVのようなウイルスによって汚染されていないことが、重要である。生物学的サンプルはまた、「体の成分」といわれる。
句「固相」とは、抗ヒト抗体が、共有結合されるかまたは非共有結合的な手段(例えば、疎水性吸着)によって結合される、固形物をいう。この固相は、サンプルを、インキュベーションの後に抗体から分離することを容易にする。使用され得る固相の好ましい例は、ニトロセルロース(例えば、膜またはマイクロタイターウェルの形態で)、ポリ塩化ビニル(例えば、シートまたはマイクロタイターの形態で)、ポリスチレンラテックス(例えば、ビーズまたはマイクロタイタープレート、ポリフッ化ビニリデン(ImmunlonTMとして公知))、ジアゾ化ペーパー、ナイロン膜、活性化ビーズ、Protein Aビーズ、磁気ラテックス粒子(MLP)、常磁性粒子(PMP)、および常磁性ビーズである。例えば、Dynatech ImmunlonTM1もしくはImmunlonTM2のマクロタイタープレートまたは0.25インチのポリスチレンビーズ(precision Plastic Ball)が、使用され得る。
本発明の1つの局面は、生物学的サンプル中のC型肝炎ウイルスを検出するための方法にむく。多数の免疫アッセイ形式が、本発明に従って使用され得る。しかし、この免疫エッセイ形式は、成分(すなわち、生物学的サンプル中に存在し得る抗体およびタンパク質)の間の相互作用を考慮しなければならない。好ましい免疫アッセイ形式は、以下により詳細に記載されるELISA抗原捕捉アッセイである。しかし、等価な免疫アッセイ形式が、当業者に公知であり、そして本発明の範囲内に含まれる。
本発明の好ましい実施形態において、患者中のC型肝炎ウイルスと抗体との免疫複合体を検出する方法は、生物学的サンプルを、抗ヒト抗体および少なくとも1つのモノクローナル抗C型肝炎ウイルスエンベロープタンパク質抗体と、この抗体とこのサンプルとの間の免疫学的反応を可能にする条件下で接触させる工程、およびこの生物学的サンプル中に存在し得る抗体およびエンベロープタンパク質の免疫複合体の存在を検出する工程を包含する。このようなアッセイ構成(configuration)の好ましい実施形態は、図1Bに示される。このアッセイ構成は、生物学的サンプル中に存在するE1および/またはE2タンパク質に結合したヒト抗HCV抗体を含む免疫複合体を検出し得る。
本発明の別の好ましい実施形態において、ポリクローナル抗C型肝炎エンベロープタンパク質抗体は、生物学的サンプルと接触させる前に、抗ヒト抗体とこのポリクローナル抗C型肝炎エンベロープ抗体との間の免疫学的反応を可能にする条件下で抗ヒト抗体に接触させる。このようなアッセイ構成の好ましい実施形態は、図1Aおよび1Cに示される。このアッセイ構成は、遊離のエンベロープ抗原(図1A)ならびにE1タンパク質および/またはE2タンパク質に結合したヒト抗HCV抗体を含む免疫複合体(図1C)を検出し得る。
抗ヒト抗体は、例えば、Boehringer Mannheimを含むいくつかの供給元から商業的に得られ得る。任意の抗ヒト抗体が、本発明に使用され得、そして、任意の動物から誘導され得るかまたは合成的に調製され得る。好ましい抗体は、Walpoleから得られるマウス抗ヒトIgG Fcである。このような抗体はまた、例えば、霊長類ポリクローナル抗C型肝炎エンベロープタンパク質抗体のような霊長類抗体に結合し得る。好ましくは、抗ヒト抗体は、当業者に公知の標準的な技術によって固相に結合される。好ましくは、固相は、マイクロタイタープレート、常磁性粒子または常磁性ビーズである。好ましくは、抗ヒト抗体は、最適な濃度にPBS(pH 7.4)中で希釈され、そしてPMP上にコートされる。
ポリクローナル抗C型肝炎エンベロープタンパク質抗体は、当業者に周知の標準的な抗体生成技術を用いて作製され得る。これらのポリクローナル抗体は、好ましくは、抗ヒト抗体によって認識される。従って、ポリクローナル抗体は、好ましくは、例えば、チンパンジーのような霊長類を用いて作製される。好ましくは、以下により詳細に記載されるように、霊長類は、1/2ヘテロダイマーを用いて免疫される。
固相に結合された抗ヒト抗体/霊長類ポリクローナル抗HCV抗体の複合体は、好ましくは、生物学的サンプル中に存在する場合、ポリクローナル抗HCV抗体と遊離のE1タンパク質および/もしくはE2タンパク質またはE1免疫複合体またはE2免疫複合体との間の免疫学的反応を可能にする条件下で、生物学的サンプルと接触させる。このような条件は、好ましくは生理学的な温度、pHおよびイオン強度下であり、そして、例えば、リン酸緩衝化生理食塩水(PBS)のような培地中で起こり得る。好ましくは、サンプル希釈物において0倍〜1000倍に希釈され得る生物学的サンプルは、約20分間〜約1時間、37℃で、PMP結合抗ヒト抗体とインキュベートされ、次いで、磁気供給源による保持と共に洗浄緩衝液で洗浄される。
生物学的サンプルを抗ヒト抗体(図1B)またはポリクローナル抗HCVエンベロープタンパク質抗体(図1Aまたは図1C)のいずれかと接触させた後、生物学的サンプルをさらに、生物学的サンプル中に存在する場合、モノクローナル抗E1/E2抗体とE1タンパク質および/もしくはE2タンパク質の間の免疫学的反応を可能にする条件下で、E1/E2のいずれかのエピトープと反応する少なくとも1つのモノクローナル抗体と接触させる。このような条件は、好ましくは、生理学的な温度、pHおよびイオン強度下であり、そして、例えば、リン酸緩衝化生理食塩水(PBS)のような培地中で起こり得る。好ましくは、このエピトープとしては、2コンフォメーションエピトープ、2線形エピトープ、2中和エピトープ、1コンフォメーションエピトープ、1線形エピトープ、または1中和エピトープが挙げられる。この中和エピトープは、線形またはコンフォメーションのいずれかであり得る。本発明の好ましい実施形態において、生物学的サンプルは、これらのエピトープと反応性の異なるモノクローナル抗体の組み合わせで接触される。モノクローナル抗体の組み合わせは、上記のエピトープの可能な組み合わせの全てを含み得る。上記のエピトープと反応性のモノクローナル抗体は、標準的な抗体産生技術を用いて当業者によって調製され得る。結合された生物学的サンプルとモノクローナル抗体との混合物は、好ましくは、約20分〜約1時間、37℃でインキュベートされ、次いで、磁気供給源による保持と共に洗浄緩衝液で洗浄される。
E1およびE2に対するモノクローナル抗体を調製するために、エンベロープ抗原が調製される。E1ドメイン(これは、ウイルスエンベロープタンパク質に対応すると考えられている)は、HCVポリタンパク質のアミノ酸192〜383にわたると現在見積もられている(PCT公開番号WO91/15771(これは、本明細書中にその全体が参考として援用される))。CHO系における発現(グリコシル化)の際、SDS−PAGEを介して決定されたように、35Kdのおおよその分子量を有すると考えられている。E2タンパク質(以前はNS1と呼ばれていた)は、ポリタンパク質のアミノ酸384〜800にわたり、そしてまたエンベロープタンパク質であると考えられている。CHO系における発現(グリコシル化)の際、約72Kdの明らかなゲル分子量を有すると考えられている。これらのタンパク質の終点が近似である(例えば、E2のカルボキシ末端は、750〜820アミノ酸領域のいずれかに存在し得る)ことが理解される。上記のPCT出願において原型単離体のHCV1配列が、例示目的のためのみに引用され、そして任意のHCV単離体(例えば、「背景」の節に引用される参考文献を参照のこと)が、本発明の実施に対するE1配列および/またはE2配列の適切な供給源であることもまた、理解される。
抗体産生を誘発するための本発明に使用されるE1タンパク質およびE2タンパク質は、全長ウイルスタンパク質、その実質的に全長のバージョン、またはその機能的フラグメント(例えば、コンフォメーションエピトープの形成または保持に必須である配列を欠いていないフラグメント)であり得る。本発明のHCVタンパク質は、目的のエピトープを提供する任意の簡便な方法によって作製され得る。例えば、哺乳動物細胞または昆虫細胞における組換え発現は、「ネイティブな」コンフォメーションで分泌グリコシル化E1抗原および/または分泌グリコシル化E2抗原を提供する、好ましい方法である。しかし、タンパク質に関して公知であるように、他の組換え宿主中で抗原を発現させることおよび回収後にタンパク質を復元することがまた、可能であり得る。化学合成がまた、「ネイティブな」抗原のコンフォメーションエピトープと交差反応するコンフォメーション抗原ミミトープ(mimitope)を提供し得ることもまた、理解される。
1つより多くのE1モノマーまたはE2モノマーを含むE1および/またはE2の複合体(凝集体とも呼ばれる)がまた、好ましい抗原である。E1:E1ダイマー、E2:E2ダイマー、およびE1:E2ヘテロダイマーは、全て本発明の範囲内の抗原である。凝集体はまた、より大きな形態を含み得、そして、800kDを超える分子量を有し得る。
HCV抗原がアミノ酸の単一連続鎖(この鎖は、天然には生じない)の一部であるポリペプチドを含む融合ポリペプチドがまた、モノクローナル抗体を調製するために使用され得る。HCV抗原は、ペプチド結合によって互いに直接結合され得るか、または介在アミノ酸配列によって分けられ得る。融合ポリペプチドはまた、HCVに対して外因性のアミノ酸配列を含み得る。
E1抗原およびE2抗原を調製するための方法(ネイティブなコンフォメーションを用いる方法を含む)は、Spaeteら、Virology、1992、188、819−830、ならびにWO92/08734および米国シリアル番号07/758,880(これらは、本明細書中にその全体が参考として援用される)に記載される。一般的に、発現されるエンベロープタンパク質内のネイティブなコンフォメーションエピトープの形成を可能にする宿主細胞が選択され;これらの宿主細胞としては、例えば、動物細胞、昆虫細胞、酵母細胞などが挙げられ得る。
発現に関して宿主として利用可能な哺乳動物細胞株は、当該分野で公知であり、そしてこれらとしては、American type Culture Collection(ATCC)から利用可能な多くの不死化細胞株(HeLa細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、新生児ハムスター腎臓(BHK)細胞、および多数の他の細胞株を含む)が挙げられる。哺乳動物細胞に適切なプロモーターはまた、当該分野で公知であり、そして、これらとしては、シミアンウイルス40(SV40)(Fiers,Nature,1978,273,113)、ラウス肉腫ウイルス(RSV)、アデノウイルス(ADV)、およびウシパピローマウイルス(BPV)のようなウイルスプロモーターが挙げられる。哺乳動細胞はまた、終結配列およびポリA付加配列を必要とし得;発現を増強するエンハンサー配列がまた含まれ得、そして遺伝子の増幅をもたらす配列がまた、所望され得る。これらの配列は、当該分野で公知である。
哺乳動物細胞における複製に適切なベクターは、当該分野で公知であり、そしてこれらとしては、ウイルスレプリコン、またはNANBVエピトープをコードする適切な配列の宿主ゲノムへの組み込みを確実にする配列が挙げられ得る。
外来DNAを発現するために使用されるベクター(そしてこれは、ワクチン調製において使用され得る)は、ワクシニアウイルスである。この場合、異種DNAは、ワクシニアゲノムに挿入される。外来DNAをワクシニアウイルスゲノムに挿入するための技術は、当該分野で公知であり、そして、例えば、相同組換えを用いる。異種DNAの挿入は、一般的に、全く非必須でない遺伝子(例えば、チミジンキナーゼ遺伝子(tk))中へであり、これは、選択可能なマーカーもまた提供する。組換えウイルスの構築を非常に容易にするプラスミドベクターが、記載されている(例えば、Mackettら、J.Virol.、1984、49、857、Chakrabartiら、Mol.Cell Biol.、1985、5、3403;およびMoss、GENE TRANSFER VECTORS FOR MAMMALIAN CELLS、MillerおよびCalos編、Cold Spring Harbor Laboratory、Cold Spring Harbor、N.Y.、1987、10頁)。次いで、HCVポリペプチドの発現は、生きた組換えワクシニアウイルスで免疫された細胞または個体中で生じる。
所望の配列をコードするHCV CDNAのセグメントは、ワクシニアベクターに挿入される。ポリペプチドコード化配列は、リーダー配列に結合され得る。リーダー配列は、組織プラスミノゲン活性化因子(TPA)に対するもの、または別の供給源(例えば、β−グロブリンに対するもの)であり得る。異種ポリヌクレオチドは、ワクシニアベクター(これは、クローニング部位を含むポリリンカー配列の付加に起因する、改変バージョンのpSC11である)中に挿入され得る。
HCVポリペプチドがこのワクシニアベクターから発現されるか否かを検出するために、BSC 1細胞が、組換えベクターで感染され得、そして発現を可能にする条件下において顕微鏡スライド上で増殖され得る。次いで、この細胞は、アセトン固定され、そして、血清(組換え発現ベクター中のHCVセグメントが誘導されるHCVゲノムの領域にコードされるポリペプチドに対する抗HCV抗体を含むことが公知である)を用いて、免疫蛍光アッセイが実施され得る。
E1およびE2の発現のための他の系としては、昆虫細胞およびこれらの細胞における使用に適したベクターが挙げられる。これらの系は、当該分野で公知であり、そしてこれには、例えば、バキュロウイルスAutographa californica nuclear polyhedrosis virus(AcNPV)由来の、昆虫発現移入ベクターが挙げられ、これは、ヘルパー独立、ウイルス発現ベクターである。この系由来の発現ベクターは、通常、異種遺伝子の発現を駆動するために、強力なウイルスのポリヘドリン遺伝子プロモーターを使用する。現在、外来遺伝子をAcNPVに導入するための最も一般的に使用される移入ベクターは、pAc373である。当業者に公知である多くの他のベクターがまた、改善された発現のために設計されている。これらには、例えば、pVL985(これは、ポリヘドリンの開始コドンをATGからATTに変更し、そしてこれは、このATTから32塩基対下流にBamHIクローニング部位を導入する;LuckowおよびSummers、Virology、1989、17、31を参照のこと)が挙げられる。融合されていない外来タンパク質の良好な発現は、通常、外来遺伝子(これは、ATG開始シグナルに先行する適切な翻訳開始シグナルを含む、短いリーダー配列を申し分なく有する)を必要とする。このプラスミドはまた、E.coliにおける選択および増殖のための、ポリヘドリンポリアデニル化シグナルおよびアンピシリン耐性(amp)遺伝子、および複製起点を含む。
異種DNAをバキュロウイルス中の所望の部位に導入するための方法は、当該分野で公知である。(SummerおよびSmith、Texas Agricultural Experiment Station Bulletin 第1555番;Juら(1987);Smithら、Mol.&Cell Biol.,1983、3、2156−2165;およびLuckowおよびSummers、Virology、1989、17、31を参照のこと)。例えば、挿入は、相同組換えによるポリヘドリン遺伝子のような遺伝子の中へであり得;挿入はまた、所望のバキュロウイルス遺伝子に操作された制限酵素部位の中へであり得る。挿入された配列は、このポリタンパク質の全てもしくは種々のセグメントをコードする配列であり得るか、またはウイルスポリペプチドをコードする他のORFであり得る。翻訳後修飾(例えば、シグナルペプチド切断、タンパク質分解性切断、およびリン酸化)のためのシグナルは、昆虫細胞によって認識されるようである。分泌および核蓄積に必要とされるシグナルはまた、無脊椎動物細胞と脊椎動物細胞との間で保存されているようである。無脊椎動物細胞において有効な脊椎動物細胞由来のシグナル配列の例は、当該分野で公知であり、例えば、細胞の外への輸送のためのシグナルであるヒトインターロイキン2シグナル(IL2S)は、昆虫細胞において認識され、そして適切に取り除かれる。
例えば、上記のような方法によって、一旦E1タンパク質およびE2タンパク質が調製されると、コンフォメーションエピトープおよび線形エピトープに対するモノクローナル抗体が、標準的なモノクローナル抗体技術を用いて調製され得る。E1およびE2のコンフォメーションエピトープを指向するモノクローナル抗体は、インタクトなネイティブのE1タンパク質およびE2タンパク質を用いて調製される。E1およびE2の線形エピトープを指向するモノクローナル抗体は、変性されたE1タンパク質およびE2タンパク質を用いて調製される。コンフォメーションエピトープの存在または非存在は、抗体を用いたE1タンパク質およびE2タンパク質をスクリーニングすること、ならびにその反応性を、線形エピトープのみを、存在する場合、保持する抗原の変性バージョンの反応性と比較すること、を介して容易に決定され得る。ポリクローナル抗体を用いるこのようなスクリーニングにおいて、ポリクローナル血清をまず変性E1タンパク質もしくはE2タンパク質と吸着させ、そしてこのポリクローナル血清がE1タンパク質もしくはE2タンパク質に対する抗体を保持するか否かを確認することが、有利であり得る。好ましくは、このモノクローナル抗体調製物は、所望の抗体が、組成物中の総タンパク質成分のうちの少なくとも35%を含む、組成物である。所望の抗体は、好ましくは、総タンパク質成分のうちの、少なくとも40%、より好ましくは少なくとも約50%、より好ましくは少なくとも約60%、さらにより好ましくは少なくとも約70%、なおより好ましくは少なくとも約80%、さらにより好ましくは少なくとも約90%、そして最も好ましくは少なくとも約95%を含む。この組成物は、本明細書中に使用される純度の割合の決定に影響を与えることなく、炭水化物、塩、脂質、溶媒などのような他の成分を含み得る。
コンフォメーションエピトープに対する好ましいモノクローナル抗体としては、Bio−Chilieから入手可能な5E5/H7(HeLa細胞において1/2のアミノ酸1〜967から調製されたIgG1 抗HCV 2)、2A3/B12(HeLa細胞において1/2のアミノ酸1〜967から調製された抗HCV 2)、5E9/D10(HeLa細胞において1/2のアミノ酸1〜967から調製された抗HCV 2)、3F5/H6(HeLa細胞において1/2のアミノ酸1〜967から調製された抗HCV 2)、および291/A2(CHO細胞において2のアミノ酸384〜715から調製された抗HCV 2)、ならびにMimotopesから入手可能な、472.2.5(2 HVペプチドから調製された抗HCV 2)、ならびにBiocineから入手可能な6A1(CHO細胞において1/2のアミノ酸1〜967から調製されたIgG1 抗HCV 2;MOLT4レセプターへの結合をブロックする)および6A21(IgG1;MOLT4レセプターに対する結合をブロックする)が挙げられるが、これらに限定されない。線形エピトープに対する好ましいモノクローナル抗体としては、Bio−Chilieから入手可能な、3D5/C3(HeLa細胞において1/2のアミノ酸1〜967から調製されたIgG1 抗HCV 1)および3E5−1および3E5−2(昆虫細胞において2のアミノ酸404〜661から調製されたIgG1 抗HCV 2)が挙げられるが、これらに限定されない。さらなるモノクローナル抗体が、本明細書中に記載されるように当業者に周知の方法を用いて調製され得る。
生物学的サンプル中のエンベロープタンパク質とモノクローナル抗体との間の免疫複合体の存在は、当業者に周知の任意の多数の手段を使用して検出される。例えば、検出可能に標識された二次抗体は、モノクローナル抗体と反応するサンプル混合物に添加され得る。好ましくは、モノクローナル抗肝炎エンベロープタンパク質抗体は、検出可能に標識される。その標識は、例えば、酵素分子、蛍光分子、化学発光分子、放射活性分子、または色素分子であり得る。免疫複合体からのシグナルを増幅するアッセイもまた公知であり、これらの例には、ビオチンおよびアビジンを使用するアッセイ、ならびに酵素標識および酵素媒介免疫アッセイ(例えば、ELISAアッセイ)が挙げられる。
本発明の好ましい実施形態において、ビオチン−ストレプトアビジンは、免疫複合体を検出するために使用される。好ましくは、マウスモノクローナル抗体は、ビオチン標識される。DMAEに結合体化されたストレプトアビジンは、ビオチン標識したモノクローナル抗体を検出するために、生物学的サンプル混合物に添加される。本発明の他の好ましい実施形態において、検出システムの感度は、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)に結合体化したストレプトアビジンを添加し、そして引き続いてHRPに指向され、そしてDMAEに結合体化された二次抗体を添加することによって増大され得る。好ましい二次抗体は、DMAEに結合体化されたヤギ抗HRPである。他の適切な検出可能な標識は、当業者に公知であるように、DMAEと置換され得る。
本発明の別の局面は、血液製剤を調製するために、血液または血液成分を使用する前に、C型肝炎ウィルスについてそのような血液成分または血液をスクリーニングするための方法に関する。本発明の好ましい実施形態において、その方法は、潜在的なドナーからの身体成分を、抗ヒト抗体および少なくとも1つのモノクローナル抗C型肝炎ウイルスエンベロープタンパク質抗体と、その抗体とその身体成分との間で、免疫学的反応が起こる条件下で反応させる工程と、抗体とC型肝炎ウイルスエンベロープタンパク質との間に形成された免疫複合体の存在を検出する工程とを包含する。好ましくは、そのドナーからの任意の血液または血液成分は、その複合体が検出されたら、捨てられる。血液または血液製剤をスクリーニングする方法は、本質的に、生物学的サンプル内で、HCVの存在を検出するための方法と同じである。
HCV抗原に対して陽性の反応性の場合、擬陽性の可能性を減少させるためにその免疫アッセイを反復することが好ましい。例えば、血液製剤(例えば、輸血、血漿、第VIII因子、免疫グロブリンなど)の生産のための血液の大規模スクリーニングにおいて、「スクリーニング」試験は、代表的には、特異性の代償として、感度を増大させるようにフォーマットされる;すなわち、擬陽性率が増大する。したがって、「反復して反応性」である(すなわち、提供されたサンプルについての2回以上の免疫アッセイにおいて陽性である)ドナーのみをさらなる試験にゆだねることは典型的である。
本発明はまた、HCVに感染した個体の処置をモニターするために、本明細書に記載されるHCV 1および/または2検出システムとの関連において、本発明の抗体を使用することに関する。HCVを有する個体は、例えば、従来の治療、すなわち、インターフェロン処置を受けることができる。このような個体は、処置の経過のある時点で、例えば、その個体の身体からのインターフェロンまたはその他の薬物のクリアランスのために、HCVの再発を経験することが予想される。当業者は、上記の方法によって個体においてHCV 1または2タンパク質の量をモニターし得、そしていつこのような再発が生じ得るかを、抗体検出に焦点を当てたHCVの検出のために現在利用可能な技術を使用して可能なよりも迅速に予測し得る。したがって、当業者は、薬物治療の第2ラウンドをより早い日程で開始し得る。
本発明はまた、生物学的サンプル中のC型肝炎ウイルスを検出するためのキットに関する。このキットは、好ましくは、抗ヒト抗体、少なくとも1つのモノクローナル抗C型肝炎ウイルスエンベロープタンパク質抗体、および抗体コントロール標準を含む。その他のキット成分、例えば、キットの成分の使用についての説明書もまた、含められ得る。好ましくは、キットは、必要に応じて、ポリクローナル抗C型肝炎ウイルスエンベロープタンパク質抗体を含む。好ましくは、抗ヒト抗体は、固相に結合される。好ましいキットにおいて、モノクローナル抗体は、2コンフォメーションエピトープ、2線形エピトープ、2中和エピトープ、1コンフォメーションエピトープ、1線形エピトープ、および1中和エピトープからなる群から選択されるエピトープと反応する。その他の好ましいキットは、2コンフォメーションエピトープ、2線形エピトープ、2中和エピトープ、1コンフォメーションエピトープ、1線形エピトープ、1中和エピトープ、またはこれらの組み合わせと反応する複数のモノクローナル抗体を含む。好ましくは、モノクローナル抗体は、上記のように検出可能に標識される。
以下の実施例は、本発明を例示することを意図され、そして本発明をいかなる様式においても限定することを意図されない。
(実施例)
(実施例1:PSC59ポリの構築)
E1およびE2の産生のために使用されるHCV配列を、プラスミドpC5P−1から、StuI部分/BglIIフラグメントとして単離した。このフラグメントは、HCV−1ポリタンパク質の第1のメチオニンから、966位のアスパラギン酸まで延びる。含まれるドメインには、ヌクレオカプシド、C、推定エンベロープ糖タンパク質であるE1およびE2の両方、ならびにNS2の短縮形態のそれぞれである。さらに、そのフラグメントはまた、HCVゲノムの5’非翻訳領域のその部分に対応する約60bpを含む。当業者はまた、所望のE1およびE2の部分を含むその他のフラグメントを調製し得る。
そのフラグメントを、Klenowポリメラーゼで処理し、平滑末端を作製し、次いで、ワクシニアベクターPSC59(National Institutes of Health、Bethesda,MdのB.Moss博士から入手した)のStuI部位にクローニングした;しかし、他のベクターが使用され得る。そのベクターのポリリンカー配列への連結の結果として、NS2領域のC’末端は、更なるPro−Tyr配列を含む。
(実施例2:E1およびE2を含むHCVポリタンパク質フラグメントをコードするワクシニアウイルスのストックの調製)
組換えワクシニアウイルスのスクリーニングは、本質的に、Mackettら、DNA Cloning、Vol.II(D.M.Glover編,IRL Press,Oxford,England、1985、191−211頁)によって記載されるように行われた。より詳細には、アフリカミドリザル腎臓細胞であるBSC40のコンフルエントな単層(6cmのディッシュ)を、0.05の感染多重度(MOI)で野生型ワクシニアウイルス(WR株)に感染させた。37度で2時間インキュベートした後、その細胞を、リン酸カルシウム法を使用して、25μgのPSC59ポリDNAでトランスフェクトした。4時間のインキュベーションの後、その培地を正常な培地に変更し、そしてその細胞を、さらに48時間37℃でインキュベートした。その細胞を、そのディッシュから掻き取ることによって回収し、そしてそのウイルスを、3サイクルの凍結解凍によって放出し、そして細胞溶解物中の放出されたウイルスを、−80℃で保存した。
組換えウイルスについてスクリーニングするために、ヒト143TK-細胞のコンフルエントな単層を、10倍連続希釈の細胞溶解物を使用して、2時間、感染させた。接種材料を除去した後、25μg/mlの5−ブロモデオキシウリジンを含有する血清培地中の1%ァガロースを添加し、そしてその細胞を、72時間37℃でインキュベートした。その細胞層を、1%のアガロース+0.01%中性レッドに重層することによってプラークを可視化し、そしてその細胞を37℃で一晩インキュベートした。次いで、そのアガロース重層を、注意深く除去し、そしてその細胞層を、マスターニトロセルロースフィルター(S&S、BA85、0.45μm)でブロットした。マスターフィルターのレプリカプレートを作製し、そして32P標識したハイブリダイゼーションプローブでHCV配列に対してプローブした。陽性プラークをマスターフィルターから単離し、0.5mlの無血清培地中に置き、そして30秒間2回超音波処理した。スクリーニングプロセスを2回反復し、そのウイルスをプラーク精製した。
組換えワクシニアウイルスを増殖させるために、BSC40細胞の10個のディッシュ(150cm2)をウイルスストックに0.5のMOIで感染させた。その感染を、2時間37℃で行い、そしてウイルスストックを新鮮な培地に配置した。72時間の後、その細胞を回収し、10mMのTrisHCl(pH9.0)中で懸濁し、そしてWheaton dounce組織グラインダーにおいてホモジナイズした。細胞細片を遠心分離により除去し、その上清をトリプシン処理し、超音波処理し、そしてそのウイルス懸濁物のアリコートを−80℃で保存した。
(実施例3:E1/E2抗原の産生)
1リットルのHela S3スピナー細胞を、スピナーフラスコ中で、1mlあたり106細胞の密度まで褐色であった。その細胞を、HCVポリタンパク質フラグメントをコードする組換えワクシニアウイルスで、1.0のMOIを使用して感染させ、一晩インキュベートし、回収し、そして細胞ペレットとして−80℃で保存した。
E1/E2発現産物を、その細胞を、低浸透圧性の緩衝液中で溶解し、次いで非イオン性界面活性剤を含有する緩衝液中で抽出することによって精製した。細胞抽出物を、レクチン(GNA)アガロースカラムを通してクロマトグラフィーにかけた。所望のタンパク質を、メチル−α−D−マンノピラノシド(Sigma Corp.)を使用してカラムから溶出した。その溶出した画分を、ウエスタンブロットによって、E1またはE2に対して惹起した特異的な抗血清を使用して、E1およびE2についてモニターした。抗原を含む画分をプールし、そしてS−セファロースカラム(Pharmacia)上で濃縮した。その最終産物の純度は、約70%であった。
E1(130aa)およびE2(251aa)タンパク質もまた、酵母S.serevisiae内の内部抗原として、ヒトスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)とのC末端融合物として、Kuoら,Science,1989,244,362−364、およびCousensら、Gene、1987、61,265−272(これらの各々が、本明細書において、その全体が参考として援用される)によって以前に記載された方法を使用して、発現され得る。細胞破壊および遠心分離の後、不溶性SOD融合ポリペプチドを細胞ペレットから5M尿素または1%SDSのいずれかを使用して抽出し、そしてゲル濾過、またはイオン交換クロマトグラフィー(Q−およびS−sepharose)とゲル濾過クロマトグラフィー(Sephacryl S−300HR)との組み合わせのいずれかを使用して精製した。
HCVのネイティブなE1およびE2抗原もまた、全長HCV E1およびE2遺伝子を含有する組換えワクシニアウイルス(rvv)感染細胞の小胞体から精製され得る。精製を、アフィニティークロマトグラフィ−、続いて、例えば、WO92/08734および米国特許出願番号07/758,880(これらの各々が、本明細書中で参考としてその全体が援用される)において記載される非変性条件下でのイオン交換クロマトグラフィーによって達成され得る。
ネイティブなHCV E2抗原、CHO−2はまた、本質的に、Spaeteら、Virology、1992,188,819−830(これは、その全体が本明細書中で参考として援用される)に従って、調製され得る。より詳細には、CHO−2抗原を産生する哺乳動物CHO細胞株は、Ala383からGlu661をコードするHCV−1配列を含有するプラスミドから構築される。次いで、そのプラスミドは、CHO細胞中にトランスフェクトされ、全長2(2/ns1とも呼ばれる)抗原を発現する安定な株を生成する。高発現を示すクローンを選択し、そして10%透析化ウシ胎仔血清およびその通常の補充物+1.6μMのメトトレキサートを有するDME/H21中での増殖によってローラーボトル中で拡大した。その培養培地補充物を回収し、そしてCHO−2抗原の精製のために使用した。その精製スキームには、非変性条件下でのアフィニティークロマトグラフィーおよびイオン交換クロマトグラフィーが含まれる。
ネイティブな2推定コンフォメーションエピトープを妨害するために、変性CHO−2をDL−ジチオスレイトール(DTT)を最終濃度10mM、0.2%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)にまで添加し、100℃で5分間ボイルすることによって調製した。全ての精製した組換えHCV抗原は、SDSポリアクリルアミドゲル分析およびクマシーブルーでの染色によって、少なくとも90%純粋である。
(実施例4:組換えCHO−2抗原についての検出アッセイ)
好ましい検出アッセイの感度を、組換えCHO−2抗原を使用して測定した。簡単には、ポリクローナルチンパンジー抗HCV 1/2抗体/マウス抗ヒトIgG/PMP複合体を、上記のようにCHO細胞中で産生した組換えHCV 2と接触させた。複数のモノクローナル抗体抗HCVエンベロープタンパク質抗体(291/A2、抗2コンフォメーション;1G2A7、抗2中和および3E5−2、抗2線形)をアッセイあたり100ngで、その複合体と接触させた。そのモノクローナル抗体を、ビオチンで標識し、そしてストレプトアビジンシステムを使用して結合を測定した。代表的な結果を、表1に示す。このデータは、そのアッセイがCHO 2抗原を1.95ng/ml程度の低い濃度で検出し得ることを示す。

s/nは、平均陰性値(0ng/mlの2でのs)で割った相対的光単位(R
LU)での感度である。
(実施例5:臨床的生物学的サンプルでのHCVについての検出アッセイ)
HCV 2を検出する好ましい検出アッセイは、抗HCV抗体を検出する検出アッセイと比較された。生物学的サンプル(連続採血)を二人の患者から、いくつかの時点で(例えば、4/17(I−1)、5/10(I−2)、5/24(I−3)、5/24(I−3)、6/8(I−4)、6/28(I−5)、7/19(I−6)、および12/28(I−7)において)、得た。患者Iは、セロコンバージョンしていない個体であった。患者Yは、すでにセロコンバージョンしていた。各サンプルを、HCV 2タンパク質(タンパク質アッセイ)の存在について、または抗HCV抗体(抗体アッセイ)の存在について、試験した。抗体アッセイについて、固相に結合させたCHO 2タンパク質を使用して、生物学的サンプル中に存在するヒト抗HCV抗体を捕捉した。ビオチン標識したモノクローナル抗ヒトIgG/ストレプトアビジンシステムを使用して、ヒト抗HCV抗体の存在を検出した。タンパク質アッセイのために、上記のように、ポリクローナル抗2抗体に結合させた抗ヒトIgGに結合させた固相を、生物学的サンプルに接触させた。そのシステムは遊離のHCV抗原ならびにHCV抗原/ヒトIg免疫複合体を検出し得る。ビオチン標識した抗2抗体(例えば、3E5−2および291/A2の組み合わせ)を、ストレプトアビジンとともに、HCV 2タンパク質の存在を検出するために使用した。代表的な結果を、表2(抗体アッセイ)、表3(タンパク質アッセイ)、および表4(標準コントロール)に示す。

s/nは、平均陰性値(2の0ng/mlでのs)で割った相対的光単位(RLU)における感度(s)である。SACは、HCVに感染したことが知られている患者由来の生物学的サンプルであり、陽性コントロールとして機能する。
NHSは、正常ヒト血清であり、陰性コントロールとして機能する。
表2および3からわかるように、上記のHCVエンベロープタンパク質検出システムを使用する当業者は、HCV 2タンパク質を、ヒト抗HCV抗体(採血7)の検出よりも早期に(採血6)検出し得る。
図2は、上記の患者Iについての処置レジメンを表すグラフである。血液サンプルをまた、ASTおよびALT(肝臓の損傷の存在を示す肝臓酵素)の存在を検出するために採取した。生物学的サンプル(採血)を、HCVタンパク質(破線)およびヒト抗HCV抗体(実線)の存在について検査した。図2にまた示されているのは、βインターフェロンおよびαインターフェロンでの処置のタイミングである。御覧のように、肝臓の損傷がASTおよびALTのレベルをモニターすることによって検出されるとすぐに、患者は、βインターフェロン(3001Uを1日2回)を示される期間受けた。しかし、その患者が、もはやβインターフェロン処置を受けない場合、ALTおよびASTのレベルの上昇の存在、ならびにHCVエンベロープタンパク質の検出の劇的な増大により示されるようにHCVの再感染が起こった。対照的に、ヒト抗HCV抗体のレベルの増大は劇的に遅れた。HCVエンベロープタンパク質の検出に際して、その患者は、即座にαインターフェロンで処置され、これにより、HCV感染が鎮静した。したがって、図2に示される結果は、HCVエンベロープタンパク質の検出が、生物学的中のヒト抗HCV抗体の検出に対して劇的に改善し、そしてまた従来のHCV処置をモニターする検出システムの衝撃を示す。
(実施例6:免疫複合体HCVについての検出アッセイ)
本明細書に記載される検出システムはまた、免疫複合体化HCVエンベロープ抗原を検出するために使用され得る。好ましい検出アッセイを、いくつかの生物学的サンプル中の種々の量の免疫複合体化HCVエンベロープ抗原の量を検出するために行った。生物学的サンプルには、I−6(実施例5から;免疫複合体なし)、SAC(実施例5から;軽い程度の免疫複合体)、Y−7(実施例5から;中程度の免疫複合体)、およびJP(高セロコンバージョンの患者由来のサンプル;重程度の免疫複合体)が含まれていた。各サンプルを、上記実施例5のようにHCV 2タンパク質(タンパク質アッセイ)の存在について、または上記実施例5に記載のように抗HCV抗体(抗体アッセイ)の存在について検査した。代表的な結果を表5に示す。

s/nは、平均陰性値(2の0ng/mlでのs)で割った相対的光単位(R
LU)における感度(s)である。
(実施例7:HCVエンベロープタンパク質についての増幅検出アッセイ)
本明細書に記載したその検出システムのアッセイ感度は、シグナルの増幅を、現在のアッセイフォーマットに適用することによって増幅され得る。例えば、超常磁性ラテックス粒子(Estapor)に結合させたHCV 2タンパク質(5E5/H&吸収された)に対するマウスモノクローナル抗体は、種々の量のCHO 2タンパク質を捕捉するために使用された。HCV 2に対するビオチン標識ポリクローナル抗体を使用して、CHO 2タンパク質を検出した。ストレプトアビジン西洋ワサビペルオキシダーゼ(hrp)複合体を使用して、HCV 2に対するビオチン標識ポリクローナル抗体に結合させた。さらに、DMAE結合体化抗hrp抗体(種々の動物由来)を使用して、ストレプトアビジン西洋ワサビペルオキシダーゼ(hrp)複合体を検出し、斯くしてシグナルを増幅した。代表的な結果を表6に示す。

s/nは、平均陰性値(2の0ng/mlでのs)で割った相対的光単位(RLU)における感度である。
その感度は、磁性ラテックス粒子(MLP)の代わりに常磁性粒子(PMP)を、およびより高親和性の抗hrp二次抗体結合体(DMAE)を使用することによってさらに増大され得る。
図1A、1B、1Cは、本発明の好ましいアッセイ構成を示す。図1Dは、図1A、1B、および1Cにおける好ましい成分を示す。 図1A、1B、1Cは、本発明の好ましいアッセイ構成を示す。図1Dは、図1A、1B、および1Cにおける好ましい成分を示す。 図1A、1B、1Cは、本発明の好ましいアッセイ構成を示す。図1Dは、図1A、1B、および1Cにおける好ましい成分を示す。 図1A、1B、1Cは、本発明の好ましいアッセイ構成を示す。図1Dは、図1A、1B、および1Cにおける好ましい成分を示す。 図2は、HCVを有する患者の処置レジメンを示すグラフである。

Claims (4)

  1. 生物学的なサンプルに存在するC型肝炎ウイルスとヒト抗C型肝炎ウイルス抗体との免疫複合体を検出することによって、インビトロで生物学的なサンプルにおけるC型肝炎ウイルスを検出するための方法であって、該方法は、以下の工程:
    該サンプルを、固相に結合された抗ヒト抗体および少なくとも1つの検出可能に標識されたモノクローナル抗C型肝炎ウイルスエンベロープタンパク質抗体と接触させて、該抗ヒト抗体および該検出可能に標識されたモノクローナル抗C型肝炎ウイルスエンベロープタンパク質抗体の両抗体と該サンプルとの間で結合反応を可能にする工程;ならびに
    該C型肝炎ウイルスのエンベロープタンパク質と該モノクローナル抗体との免疫複合体の存在を検出する工程、を包含する、方法。
  2. 請求項に記載の方法であって、前記生物学的サンプルは、潜在的なドナー由来の血液または血液成分であり、該血液または血液成分は、血液製剤を調製するための該血液または血液成分の使用の前に、C型肝炎ウイルスについてスクリーニングされ、該方法はさらに、前記C型肝炎ウイルスのエンベロープタンパク質と前記モノクローナル抗体との免疫複合体が検出される場合、該ドナー由来のいずれの血液または血液成分も廃棄する工程、を包含する、方法。
  3. 前記固相が、マイクロタイタープレート、常磁性粒子、および常磁性ビーズからなる群より選択される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記モノクローナル抗体が、2コンフォメーションエピトープ、2線形エピトープ、2線形中和エピトープ、1コンフォメーションエピトープ、1線形エピトープ、および1線形中和エピトープからなる群より選択されるエピトープと反応する、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
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