JP5498075B2 - 清掃用シート - Google Patents
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Description
ここで、特許文献1においては、繊維集合体を基材シートに接合するための集合体粘着部とゴミを粘着捕集するためのゴミ粘着部とが一体化している清掃用シート(第1実施形態の清掃用シート)と、集合体粘着部とゴミ粘着部とが分離している清掃用シート(第2実施形態の清掃用シート)と、について記載されている。
また、特許文献1記載の集合体粘着部とゴミ粘着部とが分離している清掃用シートにおいては、集合体粘着部とゴミ粘着部との間の距離と、繊維の自由端部の長さと、の関係等について記載されておらず、清掃中に繊維が粘着部に付着してしまう可能性があるため、やはり繊維に絡みやすいゴミも繊維に絡みにくいゴミも効率よく捕集できないという問題がある。
掃除具の下面を覆い、当該掃除具に装着される清掃用シートにおいて、
基材シートと、
前記基材シートの一方の面に接合され、繊維が一方向に配向して集合してなる繊維集合体と、
前記基材シートの他方の面の略全域に設けられ、ゴミを粘着捕集するための粘着部と、
を備え、
前記繊維の自由端部の長さは、前記繊維集合体が前記基材シートの一方の面の前記一方向両端部からはみ出ないように設定されていることを特徴とする。
請求項1に記載の清掃用シートにおいて、
前記繊維には、所定の油剤成分が塗工されていることを特徴とする。
本発明に係る清掃用シートは、掃除具に装着して用いる取り替え式の清掃用シートである。
なお、以下の説明では、清掃用シートにおいて、長手方向一端側を左側、他端側を右側とし、短手方向一端側を前側、他端側を後側とし、掃除具に装着された際に掃除具と接する側を上側、掃除具と接する側の反対側を下側とする。
まず、第1の実施の形態の清掃用シート100について説明する。
そして、清掃用シート100は、例えば、図3に示すように、略板状の掃除具T1の下面を覆うように装着されて使用される。
この際、清掃用シート100は、例えば、被清掃面Fに髪の毛や綿埃などの繊維に絡みやすいゴミがある場合、主に集合体領域R2で当該ゴミを絡め取ることによって、当該ゴミを捕集する。また、例えば、被清掃面Fに砂埃やパン屑、ゴマなどの繊維に絡みにくいゴミがある場合、主に粘着領域R1に当該ゴミを付着させることによって、当該ゴミを捕集する。
ここで、集合体領域R2(繊維集合体120)は、清掃用シート100が掃除具T1に装着された際に掃除具T1の端部(主に短手方向両端部)からはみ出すように配置されている。これにより、掃除具T1が入り込めない隙間や部屋の隅、段差の側面などに繊維集合体120がフィットして効率よく清掃できるようになっている。
掃除具T1の下面は、その形状が長辺及び短辺を有する矩形状となっている。
所定の接合手段としては、ヒートシール、超音波シール、エンボスシール、ホットメルト等が挙げられる。これらは単独で、或いは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、繊維121には、所定の油剤成分を含む薬液が塗工されている。所定の油剤成分としては、例えば、流動パラフィン等の着塵剤が挙げられる。これにより、繊維121によるゴミ捕集性を向上させることができるとともに、繊維121に油剤成分を含む薬液が塗工されていない場合と比較して繊維121が粘着部130に付着しにくくなり、好適である。
すなわち、繊維集合体120が基材シート110に接合される接合部122は、繊維集合体120における繊維121,…の配向方向(前後方向)略中央に、繊維集合体120の長手方向一端から他端に亘って直線状に連続的に配置されている。
粘着シートとしては、ゴミ粘着捕集性を有する粘着剤により形成されたものであれば任意であり、例えば、ホットメルト粘着剤等の公知の粘着剤により形成することができる。
具体的には、例えば、一方の接合部122から他方の接合部122までの長さを100mmとした場合、粘着部130の前後方向の長さAを20mmに設定すると、接合部122から当該接合部122に隣接する粘着部130までの長さCは40mmであるため、繊維121の自由端部の長さB1,B2はそれぞれ40mmに設定され、粘着部130の前後方向の長さAを40mmに設定すると、接合部122から当該接合部122に隣接する粘着部130までの長さCは30mmであるため、繊維121の自由端部の長さB1,B2はそれぞれ30mmに設定される。
また、繊維121の自由端部の長さB1,B2は、繊維121の自由端部の長さB1,B2と、接合部122から当該接合部122に隣接する粘着部130までの長さCと、が同一となるように設定されるのであれば任意であるが、繊維集合体120(繊維121)によるゴミ捕集性を確保する等の観点から、清掃部111のサイズが一般的なサイズ(100mm×250mm)である場合、繊維121の自由端部の長さB1,B2は、30mm〜40mmが好ましい。
また、一方の接合部122から他方の接合部122までの長さが長いほど、粘着部130の前後方向の長さA及び繊維121の自由端部の長さB1,B2を確保することができるため、接合部122,122の位置は、清掃部111の中でもより外側(前後方向外側)であることが好ましい。
清掃部111と被係止部112,112との境界に設けられた折り目を目印として、掃除具T1の下面に清掃部111上面をあてがって、掃除具T1の側面(短手方向両側面)に沿って被係止部112,112を上側に折り返す。そして、被係止部112,112の自由端部を掃除具T1の上面に設けられている係止部に挟み込む等して係止させることにより、例えば、図3に示すように、清掃用シート100を掃除具T1に装着する。
そして、ユーザは、清掃用シート100が装着された掃除具T1の把持棒T2を握り、清掃用シート100で被清掃面Fを拭き掃除する。
そのため、ユーザによる把持棒T2の操作等によって、清掃用シート100が被清掃面Fに軽く押し付けられると、集合体領域R2のみが被清掃面Fに接触して、粘着領域R1は被清掃面Fに接触しない。したがって、粘着領域R1が被清掃面Fに粘着することなく、スムーズに拭き掃除することができる。
一方、ユーザによる把持棒T2の操作等によって、清掃用シート100が被清掃面Fに強く押し付けられると、粘着領域R1も被清掃面Fに接触する。したがって、例えば、集合体領域R2により捕集できないゴミ(繊維に絡みにくいゴミ等)が被清掃面F上にある場合は、清掃用シート100を被清掃面Fに強く押し付けて、粘着領域R1に当該ゴミを付着させることによって、当該ゴミを捕集することができる。
すなわち、清掃用シート100は、把持棒T2の操作の仕方等によって、清掃中に、繊維に絡みやすいゴミ用の清掃用シートと、繊維に絡みにくいゴミ用の清掃用シートと、に切替自在であり、集合体領域R2と粘着領域R1とを使い分けることができるため、多彩な清掃を行うことができ、好適である。
すなわち、繊維121の長さが粘着部130に届かない長さに設定されているため、粘着部130に対する繊維121の付着を抑制できることとなって、繊維に絡みやすいゴミも繊維に絡みにくいゴミも効率よく捕集することができる。
したがって、繊維121によるゴミ捕集性を向上させることができるとともに、油剤成分の影響で繊維121が粘着部130に付着しにくくなるため、粘着部130に対する繊維121の付着を抑制できることとなって、繊維に絡みやすいゴミも繊維に絡みにくいゴミも効率よく捕集することができる。
次に、第2の実施の形態の清掃用シート200について説明する。
なお、第2の実施の形態の清掃用シート200は、備える繊維集合体120の個数が1個である点が、第1の実施の形態の清掃用シート100と異なる。したがって、異なる箇所のみについて説明し、その他の共通する部分の説明については省略することとする。
具体的には、清掃用シート200は、基材シート110の清掃部111における後側部分に、粘着部130が配置された粘着領域R1と、粘着領域R1の前側に、繊維集合体120が配置された集合体領域R2と、を有し、粘着領域R1と集合体領域R2とによって床面等の被清掃面Fを清掃する。
具体的には、例えば、接合部122から清掃部111の後端までの長さを100mmとした場合、粘着部130の前後方向の長さAを20mmに設定すると、接合部122から当該接合部122に隣接する粘着部130までの長さCは80mmであるため、繊維121の自由端部の長さB1,B2はそれぞれ80mmに設定され、粘着部130の前後方向の長さAを50mmに設定すると、接合部122から当該接合部122に隣接する粘着部130までの長さCは50mmであるため、繊維121の自由端部の長さB1,B2はそれぞれ50mmに設定される。
また、繊維121の自由端部の長さB1,B2は、繊維121の自由端部の長さB1,B2と、接合部122から当該接合部122に隣接する粘着部130までの長さCと、が同一となるように設定されるのであれば任意であるが、繊維集合体120(繊維121)によるゴミ捕集性を確保する等の観点から、清掃部111のサイズが一般的なサイズ(100mm×250mm)である場合、繊維121の自由端部の長さB1,B2は、50mm〜80mmが好ましい。
また、接合部122から清掃部111の後端までの長さが長いほど、粘着部130の前後方向の長さA及び繊維121の自由端部の長さB1,B2を確保することができるため、接合部122の位置は、清掃部111の中でもより外側(前側)であることが好ましい。
したがって、集合体領域R2と粘着領域R1とを使い分けることができるため、ゴミを効率よく捕集することができる。具体的には、例えば、清掃用シート200を掃除具T1に装着して使用する際、まず、掃除具T1の清掃方向前側に集合体領域R2、清掃方向後側に粘着領域R1が配置されるように、清掃用シート200が装着された掃除具T1を被清掃面F上に置いて被清掃面Fを掃除することにより、集合体領域R2で繊維に絡みやすいゴミを捕集するとともに、集合体領域R2で繊維に絡みにくいゴミを掻き集める。次いで、掃除具T1の清掃方向前側に粘着領域R1、清掃方向後側に集合体領域R2が配置されるように、清掃用シート200が装着された掃除具T1を被清掃面F上に置いて被清掃面Fを掃除することにより、集合体領域R2が掻き集めたゴミを粘着領域R1で捕集するようにすると、集合体領域R2で捕集すべきゴミ(繊維に絡みやすいゴミ)が粘着領域R1に付着するのを抑制できるため、繊維に絡みにくいゴミを粘着領域R1で効率よく捕集することができる。
次に、第3の実施の形態における清掃用シート300について説明する。
なお、第3の実施の形態の清掃用シート300は、粘着部130が基材シート310の上面に設けられている点と、基材シート310が被係止部112,112を備えていない点と、が第1の実施の形態の清掃用シート100と異なる。したがって、異なる箇所のみについて説明し、その他の共通する部分の説明については省略することとする。
そして、清掃用シート300は、例えば、図7に示すように、略板状の掃除具T1の下面を覆うように装着されて使用される。
第1及び第2の実施の形態の清掃用シート100,200においては、繊維集合体120と粘着部130とが同一の面に配置されているので、粘着部130に対する繊維121の付着を抑制するために、粘着部130の前後方向の長さA及び繊維集合体120における繊維121の自由端部の長さB1,B2を調整するようにした。
一方、第3の実施の形態の清掃用シート300においては、繊維集合体120と粘着部130とが異なる面に配置されているので、粘着部130の前後方向の長さAや繊維121の自由端部の長さB1,B2に関わらず、繊維121が粘着部130に付着しにくい構成になっている。しかしながら、繊維121の長さが清掃部111の前後方向両端部から繊維集合体120がはみ出す長さである場合、繊維121が清掃部111の上面(粘着部130)に届いて粘着部130に付着する可能性があるため、繊維121の自由端部の長さB1,B2を、清掃部111の前後方向両端部から繊維集合体120がはみ出ない長さとなるように設定すると、粘着部130に対する繊維121の付着をより一層抑制できることとなって、好適である。
掃除具T1の下面に清掃部111上面(粘着領域R1)をあてがい、粘着部130によって清掃用シート300を掃除具T1に貼り付けることにより、例えば、図7に示すように、清掃用シート300を掃除具T1に装着する。したがって、第3の実施の形態において、掃除具T1は、掃除具T1の上面に設けられた係止部を有していなくても良い。
そして、ユーザは、清掃用シート300が装着された掃除具T1の把持棒T2を握り、清掃用シート100で被清掃面Fを拭き掃除する。
すなわち、繊維集合体120と粘着部130とが異なる面に配置されていて、繊維121が粘着部130に届きにくいため、粘着部130に対する繊維121の付着を抑制できることとなって、繊維に絡みやすいゴミも繊維に絡みにくいゴミも効率よく捕集することができる。
すなわち、基材シート310のサイズは、掃除具T1の下面を覆うことができるサイズであれば良く、清掃に不要な部分を省くことができるため、より安価な清掃用シート300を提供することができる。
次に、第4の実施の形態の清掃用シート400について説明する。
なお、第4の実施の形態の清掃用シート400は、粘着部130が剥離シート440により被覆されている点が、第1の実施の形態の清掃用シート100と異なる。したがって、異なる箇所のみについて説明し、その他の共通する部分の説明については省略することとする。
そして、清掃用シート400は、例えば、図9に示すように、略板状の掃除具T1の下面を覆うように装着されて使用される。
清掃部111と被係止部112,112との境界に設けられた折り目を目印として、掃除具T1の下面に清掃部111上面をあてがって、掃除具T1の側面(短手方向両側面)に沿って被係止部112,112を上側に折り返す。そして、被係止部112,112の自由端部を掃除具T1の上面に設けられている係止部に挟みこむ等して係止させることにより、例えば、図9に示すように、清掃用シート400を掃除具T1に装着する。
そして、ユーザは、清掃用シート400が装着された掃除具T1の把持棒T2を握り、清掃用シート400で被清掃面Fを拭き掃除する。
したがって、剥離シート440により被覆されている間、粘着部130は露出していないため、粘着部130に対する繊維121の付着を防止できるとともに、集合体領域R2で捕集すべきゴミ(繊維に絡みやすいゴミ)が粘着領域R1に付着するのを抑制できることとなって、繊維に絡みやすいゴミも繊維に絡みにくいゴミも効率よく捕集することができる。
また、接合部122の形状は、繊維121,…の配向方向と直交する方向に延びているのであれば、直線状に限ることはなく任意であり、例えば、ジグザグ状、波線状、曲線状のうちの何れかであっても良い。
また、接合部122は、所定の接合線に沿って連続的に配置されたものに限ることはなく、所定の接合線に沿って破線状に断続的に配列されたものであっても良い。
また、接合部122の位置は、繊維集合体120の前後方向略中央に限ることはなく、任意であり、例えば、繊維集合体120の前後方向内側端部であっても良い。
また、第3の実施の形態において、1つの粘着領域R1と2つの集合体領域R2を有するよう清掃用シート300を構成したが、粘着領域R1が上面に配置されるとともに、集合体領域R2が下面に配置されるのであれば、清掃用シート300が備える粘着領域R1及び集合体領域R2の個数や配置位置は任意である。
110,310 基材シート
120 繊維集合体
121 繊維
122 接合部
130 粘着部
440 剥離シート
T1 掃除具
B1,B2 繊維の自由端部の長さ
C 接合部から隣接する粘着部までの長さ
R1 粘着領域
R2 集合体領域
Claims (2)
- 掃除具の下面を覆い、当該掃除具に装着される清掃用シートにおいて、
基材シートと、
前記基材シートの一方の面に接合され、繊維が一方向に配向して集合してなる繊維集合体と、
前記基材シートの他方の面の略全域に設けられ、ゴミを粘着捕集するための粘着部と、
を備え、
前記繊維の自由端部の長さは、前記繊維集合体が前記基材シートの一方の面の前記一方向両端部からはみ出ないように設定されていることを特徴とする清掃用シート。 - 請求項1に記載の清掃用シートにおいて、
前記繊維には、所定の油剤成分が塗工されていることを特徴とする清掃用シート。
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