JP5498075B2 - 清掃用シート - Google Patents

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Description

本発明は、清掃用シートに関する。
従来、把持棒が連結された掃除具に装着されて使用される清掃用シートとして、基材シートに、繊維集合体が接合されてなるものが知られている。
具体的には、例えば、髪の毛や綿埃などの繊維に絡みやすいゴミ及びパン屑やゴマなどの繊維に絡みにくい粒状ゴミを捕集できる清掃用シートとして、基材シートと、当該基材シートに互いに離間して接合された複数個の繊維集合体と、当該基材シートにおける当該離間した繊維集合体の間に設けられたゴミ粘着部と、を備える清掃用シートが知られている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、特許文献1においては、繊維集合体を基材シートに接合するための集合体粘着部とゴミを粘着捕集するためのゴミ粘着部とが一体化している清掃用シート(第1実施形態の清掃用シート)と、集合体粘着部とゴミ粘着部とが分離している清掃用シート(第2実施形態の清掃用シート)と、について記載されている。
特開2008−272147号公報
しかしながら、特許文献1記載の集合体粘着部とゴミ粘着部とが一体化している清掃用シートにおいては、清掃中に繊維が粘着部にくっついてしまうため、繊維の自由度が低下するとともに、粘着部が繊維で覆われて粘着部の粘着性が低下してしまって、繊維に絡みやすいゴミも繊維に絡みにくいゴミも効率よく捕集できないという問題がある。
また、特許文献1記載の集合体粘着部とゴミ粘着部とが分離している清掃用シートにおいては、集合体粘着部とゴミ粘着部との間の距離と、繊維の自由端部の長さと、の関係等について記載されておらず、清掃中に繊維が粘着部に付着してしまう可能性があるため、やはり繊維に絡みやすいゴミも繊維に絡みにくいゴミも効率よく捕集できないという問題がある。
本発明の課題は、繊維に絡みやすいゴミも繊維に絡みにくいゴミも効率よく捕集することができる清掃用シートを提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項に記載の発明は、
掃除具の下面を覆い、当該掃除具に装着される清掃用シートにおいて、
基材シートと、
前記基材シートの一方の面に接合され、繊維が一方向に配向して集合してなる繊維集合体と、
前記基材シートの他方の面の略全域に設けられ、ゴミを粘着捕集するための粘着部と、
を備え、
前記繊維の自由端部の長さは、前記繊維集合体が前記基材シートの一方の面の前記一方向両端部からはみ出ないように設定されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、
請求項1に記載の清掃用シートにおいて、
前記繊維には、所定の油剤成分が塗工されていることを特徴とする。
本発明によれば、粘着部に対する繊維の付着を抑制できるため、繊維に絡みやすいゴミも繊維に絡みにくいゴミも効率よく捕集することができる。
第1の実施の形態の清掃用シートの一例を示す下面側斜視図である。 第1の実施の形態の清掃用シートの下面図である。 第1の実施の形態の清掃用シートを掃除具に装着した状態の一例を示す側面図である。 第2の実施の形態の清掃用シートの下面図である。 第3の実施の形態の清掃用シートの下面図である。 第3の実施の形態の清掃用シートの上面図である。 第3の実施の形態の清掃用シートを掃除具に装着した状態の一例を示す側面図である。 第4の実施の形態の清掃用シートの下面図である。 第4の実施の形態の清掃用シートを掃除具に装着した状態の一例を示す側面図である。
以下に、図を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
本発明に係る清掃用シートは、掃除具に装着して用いる取り替え式の清掃用シートである。
なお、以下の説明では、清掃用シートにおいて、長手方向一端側を左側、他端側を右側とし、短手方向一端側を前側、他端側を後側とし、掃除具に装着された際に掃除具と接する側を上側、掃除具と接する側の反対側を下側とする。
[第1の実施の形態]
まず、第1の実施の形態の清掃用シート100について説明する。
清掃用シート100は、例えば、図1及び図2に示すように、長方形状の基材シート110と、基材シート110の一方の面(下面)に接合され、繊維121,…が一方向(前後方向)に配向して集合してなる2個の繊維集合体120,120と、基材シート110の一方の面(下面)に設けられ、ゴミを粘着捕集するための粘着部130と、を備えて構成される。
そして、清掃用シート100は、例えば、図3に示すように、略板状の掃除具T1の下面を覆うように装着されて使用される。
具体的には、清掃用シート100は、基材シート110の短手方向(前後方向)中央部に、粘着部130が配置された粘着領域R1と、粘着領域R1の短手方向(前後方向)両側に、繊維集合体120,120が配置された集合体領域R2,R2と、を有している。すなわち、清掃用シート100は、粘着領域R1と集合体領域R2とを交互に有し、そして、この粘着領域R1と集合体領域R2とによって床面等の被清掃面Fを清掃する。
この際、清掃用シート100は、例えば、被清掃面Fに髪の毛や綿埃などの繊維に絡みやすいゴミがある場合、主に集合体領域R2で当該ゴミを絡め取ることによって、当該ゴミを捕集する。また、例えば、被清掃面Fに砂埃やパン屑、ゴマなどの繊維に絡みにくいゴミがある場合、主に粘着領域R1に当該ゴミを付着させることによって、当該ゴミを捕集する。
ここで、集合体領域R2(繊維集合体120)は、清掃用シート100が掃除具T1に装着された際に掃除具T1の端部(主に短手方向両端部)からはみ出すように配置されている。これにより、掃除具T1が入り込めない隙間や部屋の隅、段差の側面などに繊維集合体120がフィットして効率よく清掃できるようになっている。
掃除具T1には、当該掃除具T1を操作するためにユーザが握る把持棒T2が連結されており、掃除具T1の上面には、清掃用シート100を装着するための係止部(図示省略)が設けられている。
掃除具T1の下面は、その形状が長辺及び短辺を有する矩形状となっている。
基材シート110は、例えば、図1〜図3に示すように、清掃用シート100が掃除具T1に装着された際に掃除具T1の下面側に配置される清掃部111と、清掃部111の短手方向(前後方向)両側に延在し、清掃用シート100が掃除具T1に装着される際に上側に折り返されて自由端部が掃除具T1の係止部に係止される被係止部112,112と、清掃部111と被係止部112,112との境界に、被係止部112,112を上側に折り返す際の目印となる折り目(図示省略)と、を備えている。
基材シート110としては、合成繊維や再生繊維、天然繊維などの所定の繊維からなる布(不織布や織布など)、合成樹脂からなるシート材(フィルム状シート材やネット状シート材、スポンジ状シート材など)、パルプからなる抄紙(パルプに所定の繊維等を混抄した抄紙も含む)等、或いはこれらの複合体を用いることができ、特に不織布が適する。不織布としては、所定の繊維を繊維素材として、スパンレース、エアスルー、エアレイド、ポイントボンド、スパンボンド、ニードルパンチ等の周知の技術により製造される不織布が挙げられる。
繊維集合体120は、繊維集合体120の接合部122が所定の接合手段により清掃部111に接合されることによって、繊維121,…が基材シート110の短手方向に配向して集合してなる状態を維持したまま、基材シート110に固定されている。
所定の接合手段としては、ヒートシール、超音波シール、エンボスシール、ホットメルト等が挙げられる。これらは単独で、或いは2種以上を組み合わせて用いることができる。
ここで、繊維121は、所定の繊維が集合してなる繊維束(トウ)をなしていることとする。所定の繊維としては、合成繊維や再生繊維、天然繊維などが挙げられる。
また、繊維121には、所定の油剤成分を含む薬液が塗工されている。所定の油剤成分としては、例えば、流動パラフィン等の着塵剤が挙げられる。これにより、繊維121によるゴミ捕集性を向上させることができるとともに、繊維121に油剤成分を含む薬液が塗工されていない場合と比較して繊維121が粘着部130に付着しにくくなり、好適である。
具体的には、繊維集合体120は、例えば、図1及び図2に示すように、清掃用シート100を展開した状態において、基材シート110の長手方向(左右方向)全域に、繊維121,…が基材シート110の短手方向に配向するように、基材シート110の清掃部111から被係止部112に亘って配置されている。そして、繊維集合体120の前後方向略中央が、基材シート110の清掃部111に接合されて、繊維集合体120の前後方向両端部が、自由端部になっている。
すなわち、繊維集合体120が基材シート110に接合される接合部122は、繊維集合体120における繊維121,…の配向方向(前後方向)略中央に、繊維集合体120の長手方向一端から他端に亘って直線状に連続的に配置されている。
粘着部130は、例えば、基材シート110の清掃部111の下面上に備えられた粘着シートである。
粘着シートとしては、ゴミ粘着捕集性を有する粘着剤により形成されたものであれば任意であり、例えば、ホットメルト粘着剤等の公知の粘着剤により形成することができる。
ここで、粘着部130の幅(前後方向の長さA)及び繊維集合体120における繊維121の自由端部の長さB1,B2は、繊維121の自由端部の長さB1,B2と、接合部122から当該接合部122に隣接する粘着部130までの長さCと、が同一となるように設定されている。すなわち、繊維121の長さが粘着部130に届かない長さに設定されているため、繊維121が粘着部130に付着しにくくなり、好適である。
具体的には、例えば、一方の接合部122から他方の接合部122までの長さを100mmとした場合、粘着部130の前後方向の長さAを20mmに設定すると、接合部122から当該接合部122に隣接する粘着部130までの長さCは40mmであるため、繊維121の自由端部の長さB1,B2はそれぞれ40mmに設定され、粘着部130の前後方向の長さAを40mmに設定すると、接合部122から当該接合部122に隣接する粘着部130までの長さCは30mmであるため、繊維121の自由端部の長さB1,B2はそれぞれ30mmに設定される。
なお、粘着部130の前後方向の長さAは、繊維121の自由端部の長さB1,B2と、接合部122から当該接合部122に隣接する粘着部130までの長さCと、が同一となるように設定されるのであれば任意であるが、粘着部130によるゴミ捕集性を確保する等の観点から、清掃部111のサイズが一般的なサイズ(100mm×250mm)である場合、粘着部130の前後方向の長さAは、20mm〜40mmが好ましい。
また、繊維121の自由端部の長さB1,B2は、繊維121の自由端部の長さB1,B2と、接合部122から当該接合部122に隣接する粘着部130までの長さCと、が同一となるように設定されるのであれば任意であるが、繊維集合体120(繊維121)によるゴミ捕集性を確保する等の観点から、清掃部111のサイズが一般的なサイズ(100mm×250mm)である場合、繊維121の自由端部の長さB1,B2は、30mm〜40mmが好ましい。
また、一方の接合部122から他方の接合部122までの長さが長いほど、粘着部130の前後方向の長さA及び繊維121の自由端部の長さB1,B2を確保することができるため、接合部122,122の位置は、清掃部111の中でもより外側(前後方向外側)であることが好ましい。
次に、清掃用シート100の使用方法について説明する。
まず、清掃用シート100を掃除具T1に装着する。
清掃部111と被係止部112,112との境界に設けられた折り目を目印として、掃除具T1の下面に清掃部111上面をあてがって、掃除具T1の側面(短手方向両側面)に沿って被係止部112,112を上側に折り返す。そして、被係止部112,112の自由端部を掃除具T1の上面に設けられている係止部に挟み込む等して係止させることにより、例えば、図3に示すように、清掃用シート100を掃除具T1に装着する。
そして、ユーザは、清掃用シート100が装着された掃除具T1の把持棒T2を握り、清掃用シート100で被清掃面Fを拭き掃除する。
この際、清掃用シート100は、髪の毛や綿埃などの繊維に絡みやすいゴミを、集合体領域R2(繊維集合体120)で絡め取って除去することができるとともに、砂埃等の繊維に絡みにくいゴミを、集合体領域R2(繊維集合体120)で掻き集めて、粘着領域R1(粘着部130)に付着させて除去することができる。
ここで、清掃用シート100においては、粘着部130よりも繊維集合体120の方が厚いため、粘着領域R1と集合体領域R2とに段差が生じている。
そのため、ユーザによる把持棒T2の操作等によって、清掃用シート100が被清掃面Fに軽く押し付けられると、集合体領域R2のみが被清掃面Fに接触して、粘着領域R1は被清掃面Fに接触しない。したがって、粘着領域R1が被清掃面Fに粘着することなく、スムーズに拭き掃除することができる。
一方、ユーザによる把持棒T2の操作等によって、清掃用シート100が被清掃面Fに強く押し付けられると、粘着領域R1も被清掃面Fに接触する。したがって、例えば、集合体領域R2により捕集できないゴミ(繊維に絡みにくいゴミ等)が被清掃面F上にある場合は、清掃用シート100を被清掃面Fに強く押し付けて、粘着領域R1に当該ゴミを付着させることによって、当該ゴミを捕集することができる。
すなわち、清掃用シート100は、把持棒T2の操作の仕方等によって、清掃中に、繊維に絡みやすいゴミ用の清掃用シートと、繊維に絡みにくいゴミ用の清掃用シートと、に切替自在であり、集合体領域R2と粘着領域R1とを使い分けることができるため、多彩な清掃を行うことができ、好適である。
以上説明した第1の実施の形態における清掃用シート100によれば、基材シート110と、基材シート110の下面に接合され、繊維121が前後方向に配向して集合してなる繊維集合体120,120と、基材シート110の下面に設けられ、ゴミを粘着捕集するための粘着部130と、を備え、清掃用シート100には、粘着部130が設けられた粘着領域R1と繊維集合体120が配置された集合体領域R2,R2とが前後方向に沿って隣接して配置され、繊維121の自由端部の長さB1,B2は、繊維集合体120が基材シート110に接合される接合部122から隣接する粘着部130までの長さCと同一である。
すなわち、繊維121の長さが粘着部130に届かない長さに設定されているため、粘着部130に対する繊維121の付着を抑制できることとなって、繊維に絡みやすいゴミも繊維に絡みにくいゴミも効率よく捕集することができる。
また、以上説明した第1の実施の形態における清掃用シート100によれば、繊維121には、所定の油剤成分が塗工されている。
したがって、繊維121によるゴミ捕集性を向上させることができるとともに、油剤成分の影響で繊維121が粘着部130に付着しにくくなるため、粘着部130に対する繊維121の付着を抑制できることとなって、繊維に絡みやすいゴミも繊維に絡みにくいゴミも効率よく捕集することができる。
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態の清掃用シート200について説明する。
なお、第2の実施の形態の清掃用シート200は、備える繊維集合体120の個数が1個である点が、第1の実施の形態の清掃用シート100と異なる。したがって、異なる箇所のみについて説明し、その他の共通する部分の説明については省略することとする。
清掃用シート200は、例えば、図4に示すように、基材シート110と、基材シート110の下面に接合された1個の繊維集合体120と、基材シート110の下面に設けられた粘着部130と、を備えて構成される。
具体的には、清掃用シート200は、基材シート110の清掃部111における後側部分に、粘着部130が配置された粘着領域R1と、粘着領域R1の前側に、繊維集合体120が配置された集合体領域R2と、を有し、粘着領域R1と集合体領域R2とによって床面等の被清掃面Fを清掃する。
ここで、粘着部130の前後方向の長さA及び繊維121の自由端部の長さB1,B2は、繊維121の自由端部の長さB1,B2と、接合部122から当該接合部122に隣接する粘着部130までの長さCと、が同一となるように設定されている。
具体的には、例えば、接合部122から清掃部111の後端までの長さを100mmとした場合、粘着部130の前後方向の長さAを20mmに設定すると、接合部122から当該接合部122に隣接する粘着部130までの長さCは80mmであるため、繊維121の自由端部の長さB1,B2はそれぞれ80mmに設定され、粘着部130の前後方向の長さAを50mmに設定すると、接合部122から当該接合部122に隣接する粘着部130までの長さCは50mmであるため、繊維121の自由端部の長さB1,B2はそれぞれ50mmに設定される。
なお、粘着部130の前後方向の長さAは、繊維121の自由端部の長さB1,B2と、接合部122から当該接合部122に隣接する粘着部130までの長さCと、が同一となるように設定されるのであれば任意であるが、粘着部130によるゴミ捕集性を確保する等の観点から、清掃部111のサイズが一般的なサイズ(100mm×250mm)である場合、粘着部130の前後方向の長さAは、20mm〜50mmが好ましい。
また、繊維121の自由端部の長さB1,B2は、繊維121の自由端部の長さB1,B2と、接合部122から当該接合部122に隣接する粘着部130までの長さCと、が同一となるように設定されるのであれば任意であるが、繊維集合体120(繊維121)によるゴミ捕集性を確保する等の観点から、清掃部111のサイズが一般的なサイズ(100mm×250mm)である場合、繊維121の自由端部の長さB1,B2は、50mm〜80mmが好ましい。
また、接合部122から清掃部111の後端までの長さが長いほど、粘着部130の前後方向の長さA及び繊維121の自由端部の長さB1,B2を確保することができるため、接合部122の位置は、清掃部111の中でもより外側(前側)であることが好ましい。
以上説明した第2の実施の形態における清掃用シート200によれば、清掃部111における前側部分に集合体領域R2を有するとともに、清掃部111における後側部分に粘着領域R1を有している。
したがって、集合体領域R2と粘着領域R1とを使い分けることができるため、ゴミを効率よく捕集することができる。具体的には、例えば、清掃用シート200を掃除具T1に装着して使用する際、まず、掃除具T1の清掃方向前側に集合体領域R2、清掃方向後側に粘着領域R1が配置されるように、清掃用シート200が装着された掃除具T1を被清掃面F上に置いて被清掃面Fを掃除することにより、集合体領域R2で繊維に絡みやすいゴミを捕集するとともに、集合体領域R2で繊維に絡みにくいゴミを掻き集める。次いで、掃除具T1の清掃方向前側に粘着領域R1、清掃方向後側に集合体領域R2が配置されるように、清掃用シート200が装着された掃除具T1を被清掃面F上に置いて被清掃面Fを掃除することにより、集合体領域R2が掻き集めたゴミを粘着領域R1で捕集するようにすると、集合体領域R2で捕集すべきゴミ(繊維に絡みやすいゴミ)が粘着領域R1に付着するのを抑制できるため、繊維に絡みにくいゴミを粘着領域R1で効率よく捕集することができる。
[第3の実施の形態]
次に、第3の実施の形態における清掃用シート300について説明する。
なお、第3の実施の形態の清掃用シート300は、粘着部130が基材シート310の上面に設けられている点と、基材シート310が被係止部112,112を備えていない点と、が第1の実施の形態の清掃用シート100と異なる。したがって、異なる箇所のみについて説明し、その他の共通する部分の説明については省略することとする。
清掃用シート300は、例えば、図5及び図6に示すように、長方形状の基材シート310と、基材シート310の一方の面(下面)に接合された2個の繊維集合体120,120と、基材シート110の他方の面(上面)に設けられた粘着部130と、を備えて構成される。
そして、清掃用シート300は、例えば、図7に示すように、略板状の掃除具T1の下面を覆うように装着されて使用される。
具体的には、清掃用シート100は、基材シート310の上面略全域に、粘着部130が配置された粘着領域R1と、基材シート310の下面における前側部分及び後側部分に、繊維集合体120,120が配置された集合体領域R2,R2と、を有し、粘着領域R1と集合体領域R2とによって床面等の被清掃面Fを清掃する。
基材シート310は、例えば、図5〜図7に示すように、清掃用シート300が掃除具T1に装着された際に掃除具T1の下面側に配置される清掃部111のみを備えており、第1の実施の形態の基材シート110のように、被係止部112,112や、被係止部112,112を上側に折り返す際の目印となる折り目(図示省略)は備えていないこととする。
ここで、繊維集合体120における繊維121の自由端部の長さB1,B2は、清掃部111の前後方向両端部から繊維集合体120がはみ出ない長さとなるように設定されていることが好ましい。
第1及び第2の実施の形態の清掃用シート100,200においては、繊維集合体120と粘着部130とが同一の面に配置されているので、粘着部130に対する繊維121の付着を抑制するために、粘着部130の前後方向の長さA及び繊維集合体120における繊維121の自由端部の長さB1,B2を調整するようにした。
一方、第3の実施の形態の清掃用シート300においては、繊維集合体120と粘着部130とが異なる面に配置されているので、粘着部130の前後方向の長さAや繊維121の自由端部の長さB1,B2に関わらず、繊維121が粘着部130に付着しにくい構成になっている。しかしながら、繊維121の長さが清掃部111の前後方向両端部から繊維集合体120がはみ出す長さである場合、繊維121が清掃部111の上面(粘着部130)に届いて粘着部130に付着する可能性があるため、繊維121の自由端部の長さB1,B2を、清掃部111の前後方向両端部から繊維集合体120がはみ出ない長さとなるように設定すると、粘着部130に対する繊維121の付着をより一層抑制できることとなって、好適である。
次に、清掃用シート300の使用方法について説明する。
まず、清掃用シート300を掃除具T1に装着する。
掃除具T1の下面に清掃部111上面(粘着領域R1)をあてがい、粘着部130によって清掃用シート300を掃除具T1に貼り付けることにより、例えば、図7に示すように、清掃用シート300を掃除具T1に装着する。したがって、第3の実施の形態において、掃除具T1は、掃除具T1の上面に設けられた係止部を有していなくても良い。
そして、ユーザは、清掃用シート300が装着された掃除具T1の把持棒T2を握り、清掃用シート100で被清掃面Fを拭き掃除する。
この際、清掃用シート300は、繊維に絡みやすいゴミを、集合体領域R2(繊維集合体120)で絡め取って除去することができるとともに、繊維に絡みにくいゴミを、集合体領域R2(繊維集合体120)で掻き集めることができる。そして、清掃用シート300を掃除具T1から剥がし、当該清掃用シート300の粘着領域R1を被清掃面Fに押し当てることによって、当該掻き集められたゴミを、粘着領域R1(粘着部130)に付着させて除去できるようになっている。
以上説明した第3の実施の形態における清掃用シート300によれば、基材シート310の下面に接合され、繊維121が前後方向に配向して集合してなる繊維集合体120と、基材シート310の上面に設けられ、ゴミを粘着捕集するための粘着部130と、を備えている。
すなわち、繊維集合体120と粘着部130とが異なる面に配置されていて、繊維121が粘着部130に届きにくいため、粘着部130に対する繊維121の付着を抑制できることとなって、繊維に絡みやすいゴミも繊維に絡みにくいゴミも効率よく捕集することができる。
また、以上説明した第3の実施の形態における清掃用シート300によれば、粘着部130が基材シート310の上面に設けられており、清掃用シート300を粘着部130で掃除具T1に貼り付けることによって掃除具T1に装着できるため、基材シート310は被係止部112,112を備えていない。
すなわち、基材シート310のサイズは、掃除具T1の下面を覆うことができるサイズであれば良く、清掃に不要な部分を省くことができるため、より安価な清掃用シート300を提供することができる。
[第4の実施の形態]
次に、第4の実施の形態の清掃用シート400について説明する。
なお、第4の実施の形態の清掃用シート400は、粘着部130が剥離シート440により被覆されている点が、第1の実施の形態の清掃用シート100と異なる。したがって、異なる箇所のみについて説明し、その他の共通する部分の説明については省略することとする。
清掃用シート400は、例えば、図8及び図9に示すように、基材シート110と、基材シート110の下面に接合された2個の繊維集合体120,120と、基材シート110の下面に設けられた粘着部130と、粘着部130を被覆する当該粘着部130に対して剥離自在な剥離シート440と、を備えて構成される。
そして、清掃用シート400は、例えば、図9に示すように、略板状の掃除具T1の下面を覆うように装着されて使用される。
次に、清掃用シート400の使用方法について説明する。
まず、清掃用シート400を掃除具T1に装着する。
清掃部111と被係止部112,112との境界に設けられた折り目を目印として、掃除具T1の下面に清掃部111上面をあてがって、掃除具T1の側面(短手方向両側面)に沿って被係止部112,112を上側に折り返す。そして、被係止部112,112の自由端部を掃除具T1の上面に設けられている係止部に挟みこむ等して係止させることにより、例えば、図9に示すように、清掃用シート400を掃除具T1に装着する。
そして、ユーザは、清掃用シート400が装着された掃除具T1の把持棒T2を握り、清掃用シート400で被清掃面Fを拭き掃除する。
この際、清掃用シート400は、繊維に絡みやすいゴミを、集合体領域R2(繊維集合体120)で絡め取って除去することができるとともに、繊維に絡みにくいゴミを、集合体領域R2(繊維集合体120)で掻き集めることができる。そして、剥離シート440を剥がし、例えば、ユーザによる把持棒T2の操作等により、清掃用シート400を被清掃面Fに強く押し付けて、粘着領域R1を被清掃面Fに押し当てることによって、当該掻き集められたゴミを、粘着領域R1(粘着部130)に付着させて除去できるようになっている。
以上説明した第4の実施の形態における清掃用シート300によれば、粘着部130は、当該粘着部130に対して剥離自在な剥離シート440により被覆されている。
したがって、剥離シート440により被覆されている間、粘着部130は露出していないため、粘着部130に対する繊維121の付着を防止できるとともに、集合体領域R2で捕集すべきゴミ(繊維に絡みやすいゴミ)が粘着領域R1に付着するのを抑制できることとなって、繊維に絡みやすいゴミも繊維に絡みにくいゴミも効率よく捕集することができる。
なお、本発明は、上記した実施の形態のものに限るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
第1〜第4の実施の形態において、接合部122の本数は、1個の繊維集合体120に対して1本に限ることはなく、複数本であっても良い。
また、接合部122の形状は、繊維121,…の配向方向と直交する方向に延びているのであれば、直線状に限ることはなく任意であり、例えば、ジグザグ状、波線状、曲線状のうちの何れかであっても良い。
また、接合部122は、所定の接合線に沿って連続的に配置されたものに限ることはなく、所定の接合線に沿って破線状に断続的に配列されたものであっても良い。
また、接合部122の位置は、繊維集合体120の前後方向略中央に限ることはなく、任意であり、例えば、繊維集合体120の前後方向内側端部であっても良い。
第1〜第4の実施の形態において、接合部122を基材シート110,310に接合するための接合手段は、ヒートシール、超音波シール、エンボスシール、ホットメルトに限ることはなく公知の接合手段であれば任意であり、例えば、その他の接着剤、縫製、ステープラ、植毛等であっても良い。
第1、第2及び第4の実施の形態において、繊維121の自由端部の長さB1,B2を、接合部122から当該接合部122に隣接する粘着部130までの長さCと同一となるよう設定したが、繊維121の自由端部の長さB1,B2を、接合部122から当該接合部122に隣接する粘着部130までの長さC以下となるよう設定しても良い。
第1及び第4の実施の形態においては、1つの粘着領域R1(粘着部130)と2つの集合体領域R2(繊維集合体120)とを有するよう清掃用シート100,400を構成し、第2の実施の形態においては、1つの粘着領域R1と1つの集合体領域R2とを有するよう清掃用シート200を構成するようにしたが、粘着領域R1と集合体領域R2とが前後方向に沿って隣接して配置されているのであれば、清掃用シート100,200,400が備える粘着領域R1及び集合体領域R2の個数や配置位置は任意である。
また、第3の実施の形態において、1つの粘着領域R1と2つの集合体領域R2を有するよう清掃用シート300を構成したが、粘着領域R1が上面に配置されるとともに、集合体領域R2が下面に配置されるのであれば、清掃用シート300が備える粘着領域R1及び集合体領域R2の個数や配置位置は任意である。
第1、第2及び第4の実施の形態において、集合体領域R2(繊維集合体120)及び粘着領域R1(粘着部130)は、基材シート110の片面(下面)だけでなく、両面(上面及び下面)に配置されていても良い。
第3の実施の形態において、基材シート310に被係止部112,112を備えないようにしたが、基材シート310は被係止部112,112を備えていても良い。この場合、繊維121が、清掃部111の前後方向両端部から繊維集合体120がはみ出す長さであっても、繊維121が清掃部111の上面(粘着部130)に届いて粘着部130に付着するのを被係止部112,112によって抑制することができる。
第4の実施の形態において、繊維121の自由端部の長さB1,B2は、接合部122から当該接合部122に隣接する粘着部130までの長さCと同一又はそれ以下に限ることはなく、任意である。また、粘着部130の前後方向の長さAも任意である。第4の実施の形態においては、粘着部130の前後方向の長さAや繊維121の自由端部の長さB1,B2が任意であっても、剥離シート440により被覆されている間は粘着部130が露出していないため、粘着部130に対する繊維121の付着を防止でき、また、剥離シート440が剥離されても、繊維集合体120でゴミを捕集したり掻き集めたりした後に剥離シート440を剥離する場合は特に、粘着部130が露出した状態のまま繊維集合体120でゴミを捕集したり掻き集めたりする場合と比較して、繊維121が粘着部130に付着する確率が低くなり、粘着部130に対する繊維121の付着を抑制することができる。
100,200,300,400 清掃用シート
110,310 基材シート
120 繊維集合体
121 繊維
122 接合部
130 粘着部
440 剥離シート
T1 掃除具
B1,B2 繊維の自由端部の長さ
C 接合部から隣接する粘着部までの長さ
R1 粘着領域
R2 集合体領域

Claims (2)

  1. 掃除具の下面を覆い、当該掃除具に装着される清掃用シートにおいて、
    基材シートと、
    前記基材シートの一方の面に接合され、繊維が一方向に配向して集合してなる繊維集合体と、
    前記基材シートの他方の面の略全域に設けられ、ゴミを粘着捕集するための粘着部と、
    を備え、
    前記繊維の自由端部の長さは、前記繊維集合体が前記基材シートの一方の面の前記一方向両端部からはみ出ないように設定されていることを特徴とする清掃用シート。
  2. 請求項1に記載の清掃用シートにおいて、
    前記繊維には、所定の油剤成分が塗工されていることを特徴とする清掃用シート。
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