JP5497420B2 - 画像処理装置及び撮像装置 - Google Patents

画像処理装置及び撮像装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5497420B2
JP5497420B2 JP2009290958A JP2009290958A JP5497420B2 JP 5497420 B2 JP5497420 B2 JP 5497420B2 JP 2009290958 A JP2009290958 A JP 2009290958A JP 2009290958 A JP2009290958 A JP 2009290958A JP 5497420 B2 JP5497420 B2 JP 5497420B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
unit
pixel
value
evaluation value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009290958A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011135188A (ja
Inventor
誠司 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Xacti Corp
Original Assignee
Xacti Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Xacti Corp filed Critical Xacti Corp
Priority to JP2009290958A priority Critical patent/JP5497420B2/ja
Publication of JP2011135188A publication Critical patent/JP2011135188A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5497420B2 publication Critical patent/JP5497420B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Image Processing (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Studio Devices (AREA)

Description

本発明は、劣化した画像を復元する画像処理装置や、当該画像処理装置を備えた撮像装置に関する。
画像形式の多様化に伴い、例えば画像の記録時または再生時などに、画像形式の変換が必要となることが多くなった。具体的に例えば、HD(High Definition、1280×720ピクセル)やSD(Standard Definition、640×480ピクセル)の画像形式の画像を、FHD(Full High Definition、1920×1080ピクセル)などのより高解像度の画像形式に変換したり、逆に低解像度の画像形式に変換したりする場合がある。
上記のように、低解像度の画像形式の画像を高解像度の画像形式に変換する場合、画像の画素数を増やすために、線形補間やバイキュービック補間などの種々の処理が必要となる。ただし、画像にこのような処理を施すと、画素数は増えるが高周波成分が劣化する(ぼける)ため、鮮鋭感が欠けた画像となる。そこで、この劣化を復元することで鮮鋭化する種々の画像処理装置が提案されている。
特許文献1では、一部の領域の画像に基づいて最適な劣化関数を推定し、この劣化関数に基づいて劣化画像を復元する画像処理装置が提案されている。また、特許文献2では、劣化画像の一部の領域である復元領域についてのみ復元処理を施す画像処理装置が提案されている。
特開2001−197356号公報 特開2000−57339号公報
しかしながら、特許文献1の画像処理装置では、劣化関数を推定する際に複雑な処理が必要となるため、問題となる。また、画像の一部の領域から推定された劣化関数が、他の領域にも妥当するとは限らないため、局所的に不自然な画像が生成されることがあり、問題となる。この一例を、図11に示す。図11は、従来の復元方法により復元した画像の画素値を示すグラフである。図11中の破線は復元後の画素値(輝度値)を示すものであり、実線は復元前の画素値を示すものである。また、図11は、画素値が変化する画素の間隔が小さい高周波領域に適した復元方法を、画像全体に適用した場合を示すものである。
図11に示すように、高周波領域の画素では復元後の画素値の差が強調されて、適切な鮮鋭化が行われている。しかしながら、画素値が変化する画素の間隔が大きい低周波領域の画素では、エッジ(画素値が急峻に変化する部分)において復元後の画素値がオーバーシュートまたはアンダーシュートして、大きなリンギングが生じている。これは、例えば復元前の画像に輪郭強調などの処理を施すことで、エッジに局所的な高周波領域ができる場合などに、特に大きくなる。このような画素値の変化が生じた画像は、エッジ近傍が白くギラついたり、黒く太くなったりして、不自然なものとなる。
一方、特許文献2の画像処理装置では、復元領域の境界を所定の方法で決定することで復元領域を設定し、復元領域にのみ復元処理を施すため、リンギングを抑制することは可能となる。しかしながら、復元領域の境界を設定するために複雑な処理が必要となり、問題となる。また、境界を精度よく設定できない場合、復元領域内で劣化関数が異なる部分が生じたり、復元すべき領域を復元領域として設定できなかったりすることが生じ得る。そのため、復元後の画像に不自然な部分が生じたり、部分的にぼけが復元されなかったりすることがあり、問題となる。
そこで、本発明は、入力される画像のぼけを精度よく復元することで鮮鋭かつ自然な画像を得る画像処理装置や、当該画像処理装置を備えた撮像装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明における画像処理装置は、入力される画像の画素毎に、画像の劣化の状態を示す劣化成分を求める劣化成分導出部と、前記画像の画素毎に、劣化成分を復元することで鮮鋭化する鮮鋭化部と、を備えることを特徴とする。
なお、以下に示す実施の形態では、劣化成分及び劣化成分導出部の一例として、ぼけ関数及びぼけ関数演算部を挙げて説明している。
また、上記構成の画像処理装置において、前記画像の画素毎に、当該画素及び近接する画素の画素値の変化を検出する画素値変化検出部をさらに備え、前記劣化成分導出部が、前記画素値変化検出部で検出される画素値の変化の大きさに基づいて劣化成分を求めるものであり、画素値の変化が大きい画素ほど、前記劣化成分導出部によって求められる劣化成分が、劣化の程度が大きいことを示すものとなることとしても構わない。
このように構成すると、画素値の変化が大きい高周波領域の画素については鮮鋭化の効果を大きくし、画素値の変化が小さい低周波領域の画素については鮮鋭化の効果を小さくすることが可能となる。そのため、低周波領域を鮮鋭化することで生じるリンギングを抑制することが可能となる。なお、以下に示す実施の形態では、画素値変化検出部の一例として、画素値変化評価値算出部を挙げて説明している。
また、上記構成の画像処理装置において、前記画像から顔を検出する顔検出部と、前記劣化成分導出部で求められる劣化成分を調整する調整部と、をさらに備え、前記調整部が、前記顔検出部で検出された顔を示す画素について、前記劣化成分導出部で求められる劣化成分が示す劣化の程度が、小さくなるように調整することとしても構わない。
このように構成すると、輪郭が強調されると好ましくない顔について、鮮鋭化の効果を小さくすることが可能となる。そのため、ユーザにとって好ましくかつ自然な画像を生成することが可能となる。なお、以下に示す実施の形態では、調整部の一例として、評価値(画素値の変化の大きさを示す値)を調整することでぼけ関数(劣化成分)を調整する評価値調整部を挙げて説明している。
また、上記構成の画像処理装置において、前記劣化成分導出部で求められる劣化成分を調整する調整部をさらに備え、前記調整部が、前記画像の撮像時にフォーカスの調整を行った位置から近い画素について、前記劣化成分導出部で求められる劣化成分が示す劣化の程度が、大きくなるように調整することとしても構わない。
このように構成すると、画像の撮像時に鮮鋭化すべき位置として設定された位置の画素を、効果的に鮮鋭化することが可能となる。そのため、鮮鋭化すべきものを鮮鋭化した画像を生成することが可能となる。
さらに、上記構成の画像処理装置において、前記調整部が、前記画像の撮像時にフォーカスの調整を行った位置から遠い画素について、前記劣化成分導出部で求められる劣化成分が示す劣化の程度が、小さくなるように調整することとしても構わない。
このように構成すると、鮮鋭化すべきもの以外を無用に鮮鋭化することで、不自然な画像が生成されることを抑制することが可能となる。
また、上記構成の画像処理装置において、前記劣化成分導出部で求められる劣化成分を調整する調整部をさらに備え、前記調整部が、前記画像の撮像時に設定されていた撮像モードに応じた調整方法によって、前記劣化成分導出部で求められる劣化成分を調整することとしても構わない。
このように構成すると、撮像する場面に適する鮮鋭化を行った画像を生成することが可能となる。
さらに、上記構成の画像処理装置において、前記調整部が、前記画像の撮像時に設定されていた撮像モードに応じた調整方法が、前記画像の画素の画素値の変動の大きさに基づいて、前記画像の画素毎に前記劣化成分導出部で求められる劣化成分の調整の程度が設定されるものであることとしても構わない。
このように構成すると、精度よく劣化成分を調整することが可能となる。
また、本発明の撮像装置は、撮像により画像を生成する撮像部と、前記撮像部で生成される画像を鮮鋭化する上記のいずれかに記載の画像処理装置と、を備えることを特徴とする。
本発明の構成とすると、画像の画素毎に劣化成分を検出し、画素に応じた鮮鋭化を行うことが可能となる。そのため、高周波領域や低周波領域などのどのような領域の画素についても、効果的かつ精度よく劣化成分を復元することが可能となる。したがって、鮮鋭かつ自然な画像を得ることが可能となる。
本発明の意義ないし効果は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下の実施の形態は、あくまでも本発明の実施の形態の一つであって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以下の実施の形態に記載されたものに制限されるものではない。
は、本発明の実施の一形態である撮像装置の全体構成例を示すブロック図である。 は、第1実施例の鮮鋭化処理部の構成例を示すブロック図である。 は、ぼけレベルの算出方法の一例を示すグラフである。 は、ぼけ関数の一例を示すグラフである。 は、評価値の算出方法の別例について示すグラフである。 は、第2実施例の鮮鋭化処理部の構成例を示すブロック図である。 は、第3実施例の鮮鋭化処理部の構成例を示すブロック図である。 は、第3実施例の鮮鋭化処理部の評価値調整部による評価値の調整方法例を示すグラフである。 は、第4実施例の鮮鋭化処理部の構成例を示すブロック図である。 は、第4実施例の鮮鋭化処理部の評価値調整部による評価値の調整方法例を示すグラフである。 は、従来の復元方法により復元した画像の画素値を示すグラフである。
本発明の実施の形態について、以下図面を参照して説明する。最初に、本発明の実施の一形態である撮像装置について説明する。なお、以下に説明する撮像装置は、デジタルカメラなどの音、動画及び静止画の記録が可能なものである。
<<撮像装置>>
まず、本発明の実施の一形態である撮像装置の全体構成例について、図1を参照して説明する。図1は、本発明の実施の一形態である撮像装置の全体構成例を示すブロック図である。
図1に示すように、撮像装置1は、入射される光学像を電気信号に変換するCCD(Charge Coupled Device)またはCMOS(Complimentary Metal Oxide Semiconductor)センサなどの固体撮像素子から成るイメージセンサ2と、対象物の光学像をイメージセンサ2に結像させるとともに光量などの調整を行うレンズ部3と、を備える。レンズ部3とイメージセンサ2とで撮像部Sが構成され、この撮像部Sによって画像信号が生成される。なお、レンズ部3は、ズームレンズやフォーカスレンズなどの各種レンズ(不図示)や、イメージセンサ2に入力される光量を調整する絞り(不図示)などを備える。
さらに、撮像装置1は、イメージセンサ2から出力されるアナログ信号である画像信号をデジタル信号に変換するとともにゲインの調整を行うAFE(Analog Front End)4と、AFE4から出力されるデジタルの画像信号に対して階調補正処理などの各種画像処理を施す画像処理部5と、入力される音を電気信号に変換する集音部6と、集音部6から出力されるアナログ信号である音響信号をデジタル信号に変換するADC(Analog to Digital Converter)7と、ADC7から出力される音響信号に対してノイズ除去などの各種音響処理を施して出力する音響処理部8と、画像処理部5から出力される画像信号と音響処理部8から出力される音響信号のそれぞれに対してMPEG(Moving Picture Experts Group)圧縮方式などの動画用の圧縮符号化処理を施したり画像処理部5から出力される画像信号にJPEG(Joint Photographic Experts Group)圧縮方式などの静止画用の圧縮符号化処理を施したりする圧縮処理部9と、圧縮処理部9で圧縮符号化された圧縮符号化信号を記録する外部メモリ10と、圧縮符号化信号を外部メモリ10に記録したり読み出したりするドライバ部11と、ドライバ部11において外部メモリ10から読み出した圧縮符号化信号を伸長して復号する伸長処理部12と、を備える。
画像処理部5は、入力される画像信号に鮮鋭化処理を施して出力する鮮鋭化処理部50を備える。なお、鮮鋭化処理部50の構成の詳細については、後述する。
また、撮像装置1は、伸長処理部12で復号されて得られる画像信号をモニタなどの表示装置(不図示)で表示可能な信号に変換する画像信号出力回路部13と、伸長処理部12で復号されて得られる音響信号をスピーカなどの再生装置(不図示)で再生可能な信号に変換する音響信号出力回路部14と、を備える。
また、撮像装置1は、撮像装置1内全体の動作を制御するCPU(Central Processing Unit)15と、各処理を行うための各プログラムを記憶するとともにプログラム実行時のデータの一時保管を行うメモリ16と、撮像を開始するボタンや撮像条件などを調整するボタン等ユーザからの指示が入力される操作部17と、各部の動作タイミングを一致させるためのタイミング制御信号を出力するタイミングジェネレータ(TG)部18と、CPU15と各ブロックとの間でデータのやりとりを行うためのバス19と、メモリ16と各ブロックとの間でデータのやりとりを行うためのバス20と、を備える。なお、以下では説明の簡略化のため、各ブロックのやりとりにおいてバス19,20を省略する。
なお、動画と静止画の画像信号を生成可能な撮像装置1を一例として示したが、撮像装置1が、静止画の画像信号のみ生成可能な構成であっても構わない。この場合、集音部6やADC7、音響処理部8、音響信号出力回路部14などを備えない構成としても構わない。また、表示装置や再生装置は、撮像装置1と一体となっているものであっても構わないし、別体となっており撮像装置1に備えられる端子とケーブル等を用いて接続されるようなものであっても構わない。
また、外部メモリ10は画像信号や音響信号を記録することができればどのようなものでも構わない。例えば、SD(Secure Digital)カードのような半導体メモリ、DVDなどの光ディスク、ハードディスクなどの磁気ディスクなどをこの外部メモリ10として使用することができる。また、外部メモリ10を撮像装置1から着脱自在としても構わない。
次に、撮像装置1の全体動作について図1を用いて説明する。まず、撮像装置1は、レンズ部3より入射される光をイメージセンサ2において光電変換することによって、電気信号である画像信号を取得する。そして、イメージセンサ2は、TG部18から入力されるタイミング制御信号に同期して、所定のタイミングでAFE4に画像信号を出力する。
そして、AFE4によってアナログ信号からデジタル信号へと変換された画像信号は、画像処理部5に入力される。画像処理部5では、入力されるR(赤)G(緑)B(青)の成分を備える画像信号を、輝度信号(Y)と色差信号(U,V)の成分を備える画像信号に変換するとともに、階調補正や輪郭強調等の各種画像処理を施す。また、メモリ16はフレームメモリとして動作し、画像処理部5が処理を行なう際に画像信号を一時的に保持する。
また、このとき画像処理部5に入力される画像信号に基づき、レンズ部3において、各種レンズの位置が調整されてフォーカスの調整が行われたり、絞りの開度が調整されて露出の調整が行われたりする。このフォーカスや露出の調整は、それぞれ最適な状態となるように所定のプログラムに基づいて自動的に行われたり、ユーザの指示に基づいて手動で行われたりする。なお、これらの撮像に関する情報は、必要に応じて鮮鋭化処理部50に入力される。
画像処理部5に備えられる鮮鋭化処理部50は、入力される画像信号に鮮鋭化処理を施して出力する。なお、鮮鋭化処理部50の動作(鮮鋭化処理)の詳細については後述する。
動画の画像信号を生成する場合、集音部6において集音を行う。集音部6で集音されてアナログの電気信号に変換される音響信号は、ADC7に入力される。ADC7は、入力される音響信号をデジタル信号に変換し、音響処理部8に入力する。音響処理部8は、入力されるデジタルの音響信号にノイズ除去や強度制御などの各種音響処理を施す。そして、画像処理部5から出力される画像信号と、音響処理部8から出力される音響信号と、がともに圧縮処理部9に入力され、圧縮処理部9において所定の圧縮方式で圧縮される。このとき、画像信号と音響信号とが時間的に関連付けられ、再生時に画像と音とがずれないように構成される。そして、圧縮処理部9から出力される圧縮符号化信号は、ドライバ部11を介して外部メモリ10に記録される。
一方、静止画の画像信号を生成する場合、画像処理部5から出力される画像信号が圧縮処理部9に入力され、圧縮処理部9において所定の圧縮方式で圧縮される。そして、圧縮処理部9から出力される圧縮符号化信号が、ドライバ部11を介して外部メモリ10に記録される。
外部メモリ10に記録された動画の圧縮符号化信号は、ユーザの指示に基づいて伸長処理部12に読み出される。伸長処理部12は、圧縮符号化信号を伸長及び復号することで画像信号及び音響信号を生成し、出力する。そして、画像信号出力回路部13が、伸長処理部12から出力される画像信号を表示装置で表示可能な形式に変換して出力し、音響信号処理回路部14が、伸長処理部12から出力される音響信号を再生装置で再生可能な形式に変換して出力する。また、外部メモリ10に記録された静止画の圧縮符号化信号も同様に処理される。即ち、伸長処理部12が圧縮符号化信号を伸長及び復号して画像信号を生成し、画像信号出力回路部13が当該画像信号を表示装置で再生可能な形式に変換して出力する。
なお、画像信号の記録を行わずに表示装置などに表示される画像をユーザが確認する、いわゆるプレビューモードである場合に、画像処理部5から出力される画像信号を圧縮せずに画像信号出力回路部13に出力することとしても構わない。また、画像信号を記録する際に、圧縮処理部9で圧縮して外部メモリ10に記録する動作と並行して、画像信号出力回路部13を介して表示装置などに画像信号を出力することとしても構わない。
また、鮮鋭化処理部50が画像処理部5に備えられ、画像信号の記録時に鮮鋭化処理を行う構成について例示したが、鮮鋭化処理部50が備えられる場所や鮮鋭化処理のタイミングは、上述の限りではない。例えば、鮮鋭化処理部50を伸長処理部12の後段かつ画像信号出力回路部13の前段に備え、再生時(外部メモリ10から伸長処理部12に読み出されて伸長された後、画像信号出力回路部13に入力される前)や、編集時(外部メモリ10から伸長処理部12に読み出されて伸長された後、外部メモリ10に再度記録するために圧縮処理部9に入力される前)に、画像信号に対して鮮鋭化処理を施しても構わない。さらに、図1では撮像機能、再生機能、編集機能を備える撮像装置1を例示して説明したが、いずれかの機能を備えない装置(例えば、撮像装置、再生装置、編集装置など)であっても、鮮鋭化処理部50を適用することが可能である。
<<鮮鋭化処理部>>
次に、上述した鮮鋭化処理部50の詳細について、4つの実施例を挙げるともに、それぞれについて図面を参照して説明する。また、以下では説明の具体化のために、鮮鋭化処理部50で処理される画像信号を画像として表現する。特に、鮮鋭化処理部50に入力される画像信号を「入力画像」とする。また、鮮鋭化処理部50で鮮鋭化処理が施されて出力される画像信号を「出力画像」とする。
<第1実施例>
まず、鮮鋭化処理部の第1実施例について、図面を参照して説明する。図2は、第1実施例の鮮鋭化処理部の構成例を示すブロック図である。なお、本実施例は、後述する第2〜第4実施例の基本構成となり得るものである。
図2に示すように、鮮鋭化処理部50aは、入力画像の対象画素とそれに近接する画素の画素値の変化に基づいて評価値を算出する画素値変化評価値算出部51と、入力画像または当該入力画像に基づいて生成された第k鮮鋭化画像のいずれかを選択して出力する選択部52と、選択部52から出力される入力画像または第k鮮鋭化画像と画素値変化評価値算出部51で算出された評価値とに基づいて画像のぼけの状態(劣化過程)を表すぼけ関数(劣化成分、PSF:Point Spread Functionともよぶ)を算出するとともに当該ぼけ関数を選択部52から出力される入力画像または第k鮮鋭化画像に適用するぼけ関数演算部53と、ぼけ関数演算部53の演算結果と入力画像との差分値を算出する差分値算出部54と、差分値算出部54で算出された差分値に基づいて選択部52から出力される入力画像または第k鮮鋭化画像を鮮鋭化して第1鮮鋭化画像(入力画像を鮮鋭化する場合)または第k+1鮮鋭化画像(第k鮮鋭化画像を鮮鋭化する場合)を生成し出力する鮮鋭化部55と、鮮鋭化部55から出力された第k鮮鋭化画像を一時的に保持して第k+1鮮鋭化画像の生成のために選択部52に出力するフレームメモリ60と、を備える。なお、kは自然数であり、鮮鋭化部55は第k鮮鋭化画像を順次生成して出力する(即ち、反復処理を行う)。
鮮鋭化部55で順次生成される第k鮮鋭化画像の中で、所定の条件を満たすものが出力画像として鮮鋭化処理部50aから出力される。選択部52は、鮮鋭化部55が第1鮮鋭化画像を生成する場合(即ち、反復処理の第1回目)に、入力画像を選択して出力する。また、選択部52は、鮮鋭化部55が第2鮮鋭化画像以降を生成する場合(即ち、反復処理の第2回目以降)に、鮮鋭化画像を選択して出力する。なお、フレームメモリ60として、図1に示すメモリ16を適用しても構わない。
次に、鮮鋭化画像50aが行う鮮鋭化処理について、図面を参照して説明する。鮮鋭化処理動作が行われると、最初に画素値変化評価値算出部51が、入力画像の画素値に基づいて評価値を算出する。例えば、ある対象画素の評価値を算出するために、下記式(1)に示すような分散値Dを算出する。分散値Dは、対象画素とその周辺の画素(例えば、対象画素を中心とした5×5(水平方向×垂直方向、以下同様に表現する)領域の画素、n=25)の画素値yiを用いて算出する。
Figure 0005497420
上記のように算出される分散値Dを、評価値Eとする。評価値Eは、入力画像の対象画素及びその周辺の画素の画素値の変化(例えば、ばらつき)の大きさを示すものである。以下では説明の具体化のため、評価値Eが大きいほど画素値の変化が大きいことを示すものとする。
ぼけ関数演算部53は、例えば下記式(2)に示すような正規分布に基づいたぼけ関数を算出する。下記式(2)中のσは、評価値Eに基づいて算出されるぼけレベルを示すものであり、rは、対象画素からの距離を示すものである。ぼけ関数f(r)は、中心(r=0)が対象画素に乗算されるフィルタ(例えば、フィルタサイズが5×5)のフィルタ係数を示すものであり、対象画素から距離r(例えば、直線距離(水平方向の距離差の2乗と垂直方向の距離差の2乗とを合算した値の平方根)の画素に乗算するフィルタ係数を示すものである。
Figure 0005497420
本実施例の鮮鋭化処理部50aでは、ぼけ関数f(r)の算出に利用するぼけレベルσを、評価値Eを用いて算出する。ぼけレベルσの算出方法の一例と、得られるぼけ関数f(r)について、図3及び図4を参照して説明する。図3は、ぼけレベルの算出方法の一例を示すグラフであり、図4は、ぼけ関数の一例を示すグラフである。
図3に示すように、評価値Eが大きいほどぼけレベルσも大きくなる。ただし、評価値Eが閾値E1以下の場合、ぼけレベルは下限値σSで一定の値となる。また、評価値Eが閾値E2以上の場合、ぼけレベルは上限値σLで一定の値となる。評価値Eが閾値E1より大きく閾値E2よりも小さい場合は、ぼけレベルσは評価値Eに応じた値となる。図3では、閾値E1から閾値E2の間のぼけレベルσが、下限値σSから上限値σLまで線形に増大するように示しているが、非線形としても構わない。ただし、ぼけレベルσは連続的に変化する値とすると、好ましい。
図4(a)に示すように、ぼけレベルσが小さい場合、ぼけ関数f(r)が、r=0から離れるにつれて急激に小さくなる急峻なグラフになる。一方、図4(b)に示すように、ぼけレベルσが大きい場合、ぼけ関数f(r)が、r=0から離れるにつれて緩やかに小さくなるなだらかなグラフになる。この場合、図4(b)に示すぼけ関数f(r)を適用させた画像の方が、図4(a)に示すぼけ関数f(r)を適用させた画像よりも、ぼけの程度(劣化の程度)が大きくなる。なお、詳細については後述するが、ぼけ関数f(r)は入力画像のぼけの状態を求めた(推定した)ものであり、鮮鋭化部55において入力画像からぼけ関数f(r)を復元することにより、鮮鋭化が行なわれる。
ぼけ関数演算部53は、ぼけ関数f(r)をフィルタ係数とするフィルタを、選択部52から出力される入力画像または第k鮮鋭化画像に適用する。具体的には、入力画像または第k鮮鋭化画像の対象画像とその周辺の画素のそれぞれに、位置rに応じたぼけ関数f(r)(フィルタ係数)をそれぞれ乗算し合算して得られる画素値を、フィルタ適用後の画像の対象画素の画素値とする。なお、ぼけ関数f(r)は、フィルタ係数の合計が1となるように正規化されているものとする。
以下、入力画像をYと表現する。また、選択部52から出力される入力画像または第k鮮鋭化画像をRkと表現する。特に、説明の簡略化のため、選択部52から出力される入力画像をR0と表現する。また、ぼけ関数f(r)をフィルタ係数とするフィルタをFPSFと表現し、入力画像R0または第k鮮鋭化画像RkにフィルタFPSFを適用して得られる画像をRk×FPSFと表現する。
差分値算出部54は、ぼけ関数演算部53で得られる画像Rk×FPSFと入力画像Yとについて、対応する位置の画素毎に差分値を算出する。例えば、入力画像Yの画素値から、画像Rk×FPSFの画素値をそれぞれ減算することで、差分値を算出する。以下、得られる差分値で構成される画像を、Y−Rk×FPSFと表現する。
鮮鋭化部55は、差分値算出部54で得られる画像Y−Rk×FPSFの画素値毎に調整係数αを乗算するとともに、選択部52から出力される入力画像R0または第k鮮鋭化画像Rkに加算することで、第1鮮鋭化画像R1または第k+1鮮鋭化画像Rk+1を生成する(下記式(3)参照)。
Figure 0005497420
調整係数αは、例えば、入力画像のエッジやその近傍では大きくなり(鮮鋭化の効果が大きくなり)、ベタ(画素値の変化が小さい部分)では小さくなる(鮮鋭化の効果が小さくなる)ように、適応的に変化させる。このように構成すると、ぼけが目立つエッジやその近傍のぼけを効果的に低減することができるとともに、ぼけが目立たない画素値が一様な部分の画素値を不自然に変化させることを抑制することが可能となる。
鮮鋭化部55は、所定の条件を満たした第k鮮鋭化画像を、出力画像として出力する。所定の条件とは、例えば、所定の回数の反復処理を行った場合や、十分に鮮鋭化された第k鮮鋭化画像が生成された場合である。
後者の場合、例えば第k+1鮮鋭化画像の生成の際に用いる差分(例えば、Y−Rk×FPSFを構成する差分値の平均や総和など)が所定の大きさよりも小さくなった場合に、十分に鮮鋭化されたと判断することができる。ぼけ関数演算部53から出力される画像Rk×FPSFは、鮮鋭化した画像RkにフィルタFPSF(ぼけ関数f(r))を適用することで、あえてぼけさせた画像となる。そのため、入力画像Yと、入力画像Yのぼけの状態(FPSF)が与えられた鮮鋭化画像Rkが略等しくなれば、鮮鋭化画像Rkは、入力画像Yのぼけの状態(FPSF)を十分に復元したものとなる。したがって、上記のような場合に、鮮鋭化部55が、第k鮮鋭化画像(または第k+1鮮鋭化画像)を十分に鮮鋭化されたものと判断し、出力画像として出力する。
以上のように構成すると、画素毎にぼけ関数f(r)を求め、画素に応じた鮮鋭化を行うことが可能となる。特に、高周波領域の画素については鮮鋭化の効果を大きくし、低周波領域の画素については鮮鋭化の効果を小さくする。そのため、どのような領域(高周波領域や低周波領域)でも効果的かつ精度よく鮮鋭化することが可能になるとともに、低周波領域を鮮鋭化することで生じるリンギング(図11参照)を抑制することが可能となる。
なお、上記の実施例では、画素値変化評価値算出部51が画素値の分散に基づいて評価値Eを算出する場合について例示したが、他の方法で評価値を算出することも可能である。評価値の算出方法の別例について、図面を参照して説明する。図5は、評価値の算出方法の別例について示すグラフである。
図5に示すように、本例の算出方法では、少なくとも一方向(例えば、水平方向、垂直方向、斜め方向)に隣接する画素(例えば、対象画素を中心とする5つの画素)の画素値の増減に基づいて、評価値を算出する。具体的に例えば、増減(符号)が切り替わる回数を評価値とする。
図5に示す例では、1番目(図中の左から、以下同じ)の画素の画素値よりも2番目の画素の画素値が小さく、2番目の画素の画素値よりも3番目の画素の画素値が大きく、3番目の画素の画素値よりも4番目の画素の画素値が小さく、4番目の画素の画素値よりも5番目の画素の画素値が小さい。この場合、符号の切り替わりは2回生じる。なお、複数方向について符号の切り替わり数を算出する場合、それぞれの符号の切り替わり数を合算(または平均)した結果を用いて、評価値を算出しても構わない。
また、図5に示す算出方法から得られる結果と、上述の分散値Dを用いた算出方法から得られる結果と、を総合して評価値を算出しても構わない。
<第2実施例>
次に、鮮鋭化処理部の第2実施例について、図面を参照して説明する。図6は、第2実施例の鮮鋭化処理部の構成例を示すブロック図であり、第1実施例の鮮鋭化処理部について示した図2に相当するものである。なお、図6に示す第2実施例の鮮鋭化処理部50bについて、図2に示す第1実施例の鮮鋭化処理部50aと同様の構成となる部分については同様の名称及び番号を付し、その詳細な説明については省略する。また、第1実施例の鮮鋭化処理部50aについて述べた種々の構成の説明は、矛盾なき限り本実施例の鮮鋭化処理部50bにも適用され得るものとする。
図6に示すように、本実施例の鮮鋭化処理部50bは、画素値変化評価値算出部51と、選択部52と、ぼけ関数演算部53と、差分値算出部54と、鮮鋭化部55と、入力画像から顔を検出して検出結果を出力する顔検出部56と、顔検出部56から出力される検出結果に基づいて画素値変化評価値算出部51から出力される評価値を調整する評価値調整部57bと、フレームメモリ60と、を備える。
ただし、ぼけ関数演算部53は、評価値調整部57bから出力される調整後の評価値(以下、調整評価値とする)に基づいて、ぼけ関数f(r)を算出する。具体的に例えば、図3の横軸の「評価値」を「調整評価値」として読み替えてぼけレベルσを算出し、当該ぼけレベルσを上述した式(2)に適用することで、ぼけ関数f(r)を算出する。
顔検出部56は、公知の種々の顔検出の技術を利用して顔の検出を行う。具体的に例えば、Adaboost(Yoav Freund, Robert E. Schapire,"A decision-theoretic generalization of on-line learning and an application to boosting", European Conference on Computational Learning Theory, September 20, 1995.)を利用して大量の教師サンプル(顔及び非顔のサンプル画像)から作成した重みテーブルと、画像と、を比較することで顔検出を行っても構わない。
評価値調整部57bは、顔検出部56によって検出された顔を示す領域(以下、顔領域とする)の画素か否かに基づいて、画素値変化評価値算出部51で算出される評価値の調整を行う。特に、顔領域の画素に対して算出された評価値が小さくなるように、調整を行う。即ち、顔領域の画素について、鮮鋭化の効果が小さくなるように調整を行う。
具体的に例えば、顔領域の画素について、1以下の補正ゲイン(例えば、0.5)を第1実施例で述べた評価値Eに対して乗算して、評価値E以下となる調整評価値を算出する。一方、顔領域以外の画素について、1と略等しい補正ゲイン(例えば、1)を評価値Eに対して乗算して、評価値Eと略等しい調整評価値を算出する。
また例えば、顔領域の画素であれば、第1実施例で述べた評価値Eから0以上の補正値を減算して、評価値E以下となる調整評価値を算出する。一方、顔領域以外の画素であれば、評価値Eから0と略等しい補正値(例えば、0)を減算して、評価値Eと略等しい調整評価値を算出する。
このように構成すると、輪郭が強調されると好ましくない(例えば、シワ等が強調されたり、不自然となったりする)顔について、鮮鋭化の効果を小さくすることが可能となる。そのため、ユーザにとって好ましくかつ自然な出力画像を生成することが可能となる。
なお、評価値調整部57bが評価値を調整することでぼけ関数f(r)を調整する場合について例示したが、ぼけ関数演算部53が、上記と同様の調整をぼけレベルσを調整することで(例えば、図3に示すグラフを変形することで)実現しても構わない。
<第3実施例>
次に、鮮鋭化処理部の第3実施例について、図面を参照して説明する。図7は、第3実施例の鮮鋭化処理部の構成例を示すブロック図であり、第1実施例の鮮鋭化処理部について示した図2に相当するものである。なお、図7に示す第3実施例の鮮鋭化処理部50cについて、図2に示す第1実施例の鮮鋭化処理部50aと同様の構成となる部分については同様の名称及び番号を付し、その詳細な説明については省略する。また、第1実施例の鮮鋭化処理部50aについて述べた種々の構成の説明は、矛盾なき限り本実施例の鮮鋭化処理部50cにも適用され得るものとする。
図7に示すように、本実施例の鮮鋭化処理部50cは、画素値変化評価値算出部51と、選択部52と、ぼけ関数演算部53と、差分値算出部54と、鮮鋭化部55と、入力画像の撮像時のフォーカスの調整情報(以下、AF(Auto Focus)情報とする)に基づいて画素値変化評価値算出部51から出力される評価値を調整する評価値調整部57cと、フレームメモリ60と、を備える。
ただし、ぼけ関数演算部53は、評価値調整部57cから出力される調整後の評価値(以下、調整評価値とする)に基づいて、ぼけ関数f(r)を算出する。具体的に例えば、図3の横軸の「評価値」を「調整評価値」として読み替えてぼけレベルσを算出し、当該ぼけレベルσを上述した式(2)に適用することで、ぼけ関数f(r)を算出する。
AF情報は、例えば撮像時に操作部17を介してユーザによって指定されたり、プログラムなどによって自動的に設定されたりする、合焦中心の位置を示す情報である。合焦中心とは、CPU15が自動的にフォーカスを調製する際に基準とする領域(合焦領域)の中心位置である。例えばCPU15は、レンズ部3の各種レンズを駆動させ、画像処理部5から合焦領域の高周波成分を取得し、この高周波成分が大きくなるように調整することでフォーカスを最適化する。
評価値調整部57cは、AF情報によって示される合焦中心と対象画素との距離に基づいて、画素値変化評価値算出部51で算出される評価値の調整を行う。特に、合焦中心から近い画素に対して算出される評価値が大きくなるように、合焦中心から遠い画素に対して算出される評価値が小さくなるように、調整を行う。即ち、合焦中心に近い画素の鮮鋭化の効果が大きく、合焦中心から遠い画素の鮮鋭化の効果が小さくなるように、調整を行う。
具体的な調整方法について、図8を参照して説明する。図8は、第3実施例の鮮鋭化処理部の評価値調整部による評価値の調整方法例を示すグラフである。図8(a)に示す例では、合焦中心に近い画素について、1以上の補正ゲインが第1実施例で述べた評価値Eに対して乗算されるため、評価値E以上となる調整評価値が算出される。一方、合焦中心から遠い画素について、1以下の補正ゲインが評価値Eに対して乗算されるため、評価値E以下となる調整評価値が算出される。
図8(b)に示す例では、合焦中心に近い画素について、0以上の補正値が第1実施例で述べた評価値Eに加算されるため、評価値E以上となる調整評価値が算出される。一方、合焦中心から遠い画素について、0以下の補正値が評価値Eに対して加算されるため、評価値E以下となる調整評価値が算出される。
このように構成すると、入力画像の撮像時に鮮鋭化すべき位置として設定された位置の画素を、鮮鋭化することが可能となる。そのため、鮮鋭化すべきもの(例えば、入力画像中の主要な被写体)を鮮鋭化した出力画像を生成することが可能となる。また、鮮鋭化すべきもの以外を無用に鮮鋭化することで不自然な出力画像が生成されることを、抑制することが可能となる。
なお、評価値調整部57cが評価値を調整することでぼけ関数f(r)を調整する場合について例示したが、ぼけ関数演算部53が、上記と同様の調整をぼけレベルσを調整することで(例えば、図3に示すグラフを変形することで)実現しても構わない。
また、図8では、合焦中心からある距離以内またはある距離以上では、補正ゲインまたは補正値が一定となるように図示したが、一方または両方が一定にならないように構成しても構わない。また、合焦中心からの距離がある距離以上かつある距離以内では、補正ゲインまたは補正値が、合焦中心からの距離に応じて線形に変化するように図示したが、非線形に変化するように構成しても構わない。
また、本実施例の鮮鋭化処理部50cが、記録時や編集時に鮮鋭化処理を行う場合に備えて、入力画像の一部(例えば、ヘッダ情報)にAF情報を記録しても構わない。
<第4実施例>
次に、鮮鋭化処理部の第4実施例について、図面を参照して説明する。図9は、第4実施例の鮮鋭化処理部の構成例を示すブロック図であり、第1実施例の鮮鋭化処理部について示した図2に相当するものである。なお、図9に示す第4実施例の鮮鋭化処理部50dについて、図2に示す第1実施例の鮮鋭化処理部50aと同様の構成となる部分については同様の名称及び番号を付し、その詳細な説明については省略する。また、第1実施例の鮮鋭化処理部50aについて述べた種々の構成の説明は、矛盾なき限り本実施例の鮮鋭化処理部50dにも適用され得るものとする。
図9に示すように、本実施例の鮮鋭化処理部50dは、画素値変化評価値算出部51と、選択部52と、ぼけ関数演算部53と、差分値算出部54と、鮮鋭化部55と、入力画像から顔を検出して検出結果を出力する顔検出部56と、入力画像からエッジを検出して検出結果を出力するエッジ検出部58と、入力画像の撮像時に設定されていた撮像モードを示す情報(以下、撮像モード情報とする)と顔検出部56やエッジ検出部58から出力される検出結果とに基づいて画素値変化評価値算出部51から出力される評価値を調整する評価値調整部57dと、フレームメモリ60と、を備える。なお、顔検出部56は、第2実施例の鮮鋭化処理部50bにおいて説明したものと同様として、詳細な説明については省略する。
ただし、ぼけ関数演算部53は、評価値調整部57dから出力される調整後の評価値(以下、調整評価値とする)に基づいて、ぼけ関数f(r)を算出する。具体的に例えば、図3の横軸の「評価値」を「調整評価値」として読み替えてぼけレベルσを算出し、当該ぼけレベルσを上述した式(2)に適用することで、ぼけ関数f(r)を算出する。
また、撮像モードは、例えば撮像する場面(風景中心で撮像する場面や、人中心で撮像する場面など)に適した撮像条件(シャッタ速度や露出など)に自動的に設定する各種のモードである。またこの撮像モードは、例えば撮像時に操作部17を介してユーザによって指定されたり、プログラムなどによって自動的に設定されたりする。
また、エッジ検出値は、入力画像の対象画素とそれに近接する画素の画素値の変動の大きさを示す値である。例えば、対象画素とそれに近接する画素の領域に対して微分フィルタなどを適用することで、算出される。
評価値調整部57dは、撮像モード情報によって示される撮像モードに応じて、評価値の調整方法を設定する。そして、設定した調整方法において、対象画素のエッジ検出値に基づいて、画素値変化評価値算出部51が算出する評価値の調整を行う。
例えば、いずれの撮像モードによって設定される調整方法においても、エッジ検出値が大きい画素に対して算出される評価値が大きくなるように、またエッジ検出値が小さい画素に対して算出される評価値が小さくなるように、調整を行う。即ち、エッジ検出値が大きい画素の鮮鋭化の効果が大きく、エッジ検出値が小さい画素の鮮鋭化の効果が小さくなるように、調整を行う。また、等しいエッジ検出値で比較する場合、風景モードのときに設定される調整方法の方が、ポートレートモードのときに設定される調整方法よりも、評価値が大きくなる方向に調整されるようにする。即ち、ポートレートモードよりも風景モードの方が、全体として鮮鋭化の効果が大きくなるように調整されるようにする。
具体的な調整方法について、図10を参照して説明する。図10は、第4実施例の鮮鋭化処理部の評価値調整部による評価値の調整方法例を示すグラフである。
図10(a)に示す例では、エッジ検出値が大きい画素について、1以上の補正ゲインが第1実施例で述べた評価値Eに対して乗算されるため、評価値E以上となる調整評価値が算出される。一方、エッジ検出値が小さい画素について、1以下の補正ゲインが評価値Eに対して乗算されるため、評価値E以下となる調整評価値が算出される。また、ある任意のエッジ検出値において、風景モードのときに設定される調整方法の補正ゲインが、ポートレートモードのときに設定される調整方法の補正ゲインよりも、大きいものとなる。
図10(b)に示す例では、エッジ検出値が大きい画素について、0以上の補正値が第1実施例で述べた評価値Eに対して加算されるため、評価値E以上となる調整評価値が算出される。一方、エッジ検出値が小さい画素について、0以下の補正値が評価値Eに対して乗算されるため、評価値E以下となる調整評価値が算出される。また、ある任意のエッジ検出値において、風景モードのときに設定される調整方法の補正値が、ポートレートモードのときに設定される調整方法の補正値よりも、大きいものとなる。
また、上述の図10に示す調整方法は、顔検出部56で検出された顔を示す領域以外の画素である場合に、そのまま適用される。これに対して、顔領域の画素である場合、第2実施例の鮮鋭化処理部50bにおいて説明した調整方法が適用される。
このように構成すると、鮮鋭な画像が好まれることが多い風景画像に対しては鮮鋭化の効果を大きくし、ぼかした画像が好まれることが多いポートレート画像に対しては鮮鋭化の効果を小さくすることが可能となる。そのため、撮像する場面に適する鮮鋭化を行った出力画像を生成することが可能となる。
また、撮像モードによって設定される調整方法は、画素毎のエッジ検出値に基づいて評価値を調整するものである。そのため、精度よくぼけ関数f(r)を調整して鮮鋭化を行うことが可能となる。
なお、評価値調整部57dが評価値を調整することでぼけ関数f(r)を調整する場合について例示したが、ぼけ関数演算部53が、上記と同様の調整をぼけレベルσを調整することで(例えば、図3に示すグラフを変形することで)実現しても構わない。
また、顔領域の画素である場合に、図10に示す調整方法を適用しないこととして説明したが、特定の撮像モード(例えば、風景モードなど)の場合には、図10に示す調整方法を適用することとしても構わない。
また、図10では、風景モードのときに設定される調整方法において、エッジ検出値がある値以下またはある値以上では、補正ゲインまたは補正値が一定となるように図示したが、一方または両方が一定にならないように構成しても構わない。また、エッジ検出値がある値以上かつある値以下では、補正ゲインまたは補正値が、エッジ検出値に応じて線形に変化するように図示したが、非線形に変化するように構成しても構わない。
また、図10では、ポートレートモードのときに設定される調整方法において、エッジ検出値がある値以上では、補正ゲインが1または補正値が0となるように図示したが、1または0以外の値になるように構成しても構わないし、一定にならないように構成しても構わない。また、エッジ検出値がある値以下のときに、補正ゲインまたは補正値が一定となるように構成しても構わない。また、エッジ検出値がある値以下では、補正ゲインまたは補正値が、エッジ検出値に応じて線形に変化するように図示したが、非線形に変化するように構成しても構わない。
また、本実施例の鮮鋭化処理部50dが、記録時や編集時に鮮鋭化処理を行う場合に備えて、入力画像の一部(例えば、ヘッダ情報)に撮像モード情報を記録しても構わない。
<変形例>
上述した各実施例の鮮鋭化処理部50a〜50dは、矛盾なき限り組み合わせて実施することができる。例えば、第2〜第4実施例の鮮鋭化処理部50b〜50dの評価値調整部57b〜57dがそれぞれ設定する補正ゲインまたは補正値を、重み付け加算することで総合的な補正ゲインまたは補正値を算出し、これを用いて評価値を調整しても構わない。
本発明の実施形態における撮像装置1について、画像処理部5や鮮鋭化処理部50,50a〜50dなどのそれぞれの動作を、マイコンなどの制御装置が行うこととしても構わない。さらに、このような制御装置によって実現される機能の全部または一部をプログラムとして記述し、該プログラムをプログラム実行装置(例えばコンピュータ)上で実行することによって、その機能の全部または一部を実現するようにしても構わない。
また、上述した場合に限らず、図1に示す撮像装置1や、図2、図6、図7及び図9に示す鮮鋭化処理部50a〜50dは、ハードウェア、或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって実現可能である。また、ソフトウェアを用いて撮像装置1や鮮鋭化処理部50a〜50dの一部を構成する場合、ソフトウェアによって実現される部位についてのブロックは、その部位の機能ブロックを表すこととする。
以上、本発明における実施形態について説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実行することができる。
本発明は、入力される画像を鮮鋭化して出力する画像処理装置に関する。また、当該画像処理装置を備える撮像装置に関する。
50,50a〜50d 鮮鋭化処理部
51 画素値変化評価値算出部
52 選択部
53 ぼけ関数演算部
54 差分値算出部
55 鮮鋭化部
56 顔検出部
57b〜57d 評価値調整部
58 エッジ検出部
60 フレームメモリ

Claims (5)

  1. 入力される画像の画素毎に、画像の劣化の状態を示す劣化成分を求める劣化成分導出部と、
    前記画像の画素毎に、劣化成分を復元することで鮮鋭化する鮮鋭化部と、
    前記画像の画素毎に、当該画素及び近接する画素の画素値の変化を検出する画素値変化検出部と、を備え、
    前記劣化成分導出部は、前記画素値変化検出部で検出される画素値の変化の大きさに基づいて劣化成分を求めるものであり、
    画素値の変化の大きさが第1の閾値以上である場合、最大の劣化成分を導出し、
    画素値の変化の大きさが前記第1の閾値より小さい第2の閾値未満である場合、最小の劣化成分を導出し、
    画素値の変化の大きさが前記第2の閾値以上で第1の閾値未満である場合、画素値の変化の大きさに応じた劣化成分を導出することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記画像から顔を検出する顔検出部と、
    前記劣化成分導出部で求められる劣化成分を調整する調整部と、をさらに備え、
    前記調整部が、前記顔検出部で検出された顔を示す画素について、前記劣化成分導出部で求められる劣化成分が示す劣化の程度が、小さくなるように調整することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記劣化成分導出部で求められる劣化成分を調整する調整部をさらに備え、
    前記調整部が、前記画像の撮像時にフォーカスの調整を行った位置から近い画素について、前記劣化成分導出部で求められる劣化成分が示す劣化の程度が、大きくなるように調整することを特徴とする請求項1〜請求項2のいずれかに記載の画像処理装置。
  4. 前記劣化成分導出部で求められる劣化成分を調整する調整部をさらに備え、
    前記調整部が、前記画像の撮像時に設定されていた撮像モードに応じた調整方法によって、前記劣化成分導出部で求められる劣化成分を調整することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の画像処理装置。
  5. 撮像により画像を生成する撮像部と、
    前記撮像部で生成される画像を鮮鋭化する請求項1〜請求項4のいずれかに記載の画像処理装置と、
    を備えることを特徴とする撮像装置。
JP2009290958A 2009-12-22 2009-12-22 画像処理装置及び撮像装置 Active JP5497420B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009290958A JP5497420B2 (ja) 2009-12-22 2009-12-22 画像処理装置及び撮像装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009290958A JP5497420B2 (ja) 2009-12-22 2009-12-22 画像処理装置及び撮像装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011135188A JP2011135188A (ja) 2011-07-07
JP5497420B2 true JP5497420B2 (ja) 2014-05-21

Family

ID=44347484

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009290958A Active JP5497420B2 (ja) 2009-12-22 2009-12-22 画像処理装置及び撮像装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5497420B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013160919A (ja) * 2012-02-06 2013-08-19 Hitachi Ltd 画像信号処理装置及び画像信号処理方法
JP6071966B2 (ja) 2014-09-17 2017-02-01 キヤノン株式会社 画像処理方法およびそれを用いた撮像装置、画像処理装置、画像処理プログラム
JP6071974B2 (ja) 2014-10-21 2017-02-01 キヤノン株式会社 画像処理方法、画像処理装置、撮像装置および画像処理プログラム

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0575859A (ja) * 1992-01-31 1993-03-26 Matsushita Graphic Commun Syst Inc Mtf補正装置
JP4281311B2 (ja) * 2001-09-11 2009-06-17 セイコーエプソン株式会社 被写体情報を用いた画像処理
JP3797347B2 (ja) * 2003-07-14 2006-07-19 セイコーエプソン株式会社 画像データの出力画像調整
JP2006011685A (ja) * 2004-06-24 2006-01-12 Noritsu Koki Co Ltd 写真画像処理方法及びその装置
JP4972122B2 (ja) * 2008-04-29 2012-07-11 株式会社東芝 画像処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011135188A (ja) 2011-07-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5183297B2 (ja) 画像処理装置、撮像装置及び画像処理方法
JP5352191B2 (ja) ノイズ低減装置、ノイズ低減方法及びプログラム
JP2014002635A (ja) 画像処理装置、撮像装置、画像処理方法およびプログラム
JP2011114823A (ja) 画像処理装置及び撮像装置
JP2010153969A (ja) 撮像装置
JP2009111596A (ja) 撮像装置
US8345121B2 (en) Image processing apparatus, method, and program
JP5589660B2 (ja) 画像処理装置、撮像装置及び画像処理プログラム
JP2015195582A (ja) 画像処理装置及びその制御方法、撮像装置及びその制御方法、並びに、記録媒体
JP5497420B2 (ja) 画像処理装置及び撮像装置
JP2017224939A (ja) 撮像装置
JP6032912B2 (ja) 撮像装置、その制御方法及びプログラム
JP5451056B2 (ja) 画像処理装置及び撮像装置
JP2010021710A (ja) 撮像装置、画像処理装置およびプログラム
JP2010041497A (ja) 画像処理装置、電子機器及び画像処理方法
JP5213604B2 (ja) 撮像装置
JP2011155582A (ja) 撮像装置
JP4969349B2 (ja) 撮像装置及び撮像方法
JP2006094419A (ja) 画像信号処理装置及び画像信号処理方法
JP4936816B2 (ja) 撮像装置及び同時表示制御方法
JP2007019593A (ja) 輪郭強調信号生成回路、画像信号処理装置、撮像装置、輪郭強調信号生成方法、プログラム
JP4942596B2 (ja) 画像処理装置、撮像装置及び表示装置
JP2009088933A (ja) 画像記録装置、画像補正装置及び撮像装置
JP2010226314A (ja) 動画処理装置、動画処理方法及び動画処理プログラム
JP2010118942A (ja) 画像処理装置及び撮像装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121107

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20130404

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20130606

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131112

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140114

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140212

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140306

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5497420

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D03

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250