JP5497209B1 - 伸縮式ウィルキー - Google Patents

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Abstract

【課題】支点と作用点の間隔と、支点と力点の間隔とを一体的に調整可能なウィルキーを提供する。
【解決手段】外面に第一操作ネジ部11及び第二操作ネジ部13を有した操作部材10と、操作部材の外径側に略同軸状に配置されて操作部材に対して相対的に軸方向へ進退し、且つ第一操作ネジ部と螺合する第一可動側ネジ部21を備えた第一可動部材20と、操作部材の外径側に略同軸状に配置されて操作部材に対して相対的に軸方向へ進退し、且つ第二操作ネジ部と螺合する第二可動側ネジ部31を備えた第二可動部材30と、を備え、操作部材を回転させた時に、第一操作ネジ部、及び第二操作ネジ部を介して夫々第一可動側ネジ部、及び第二可動側ネジ部に対して夫々回転力を伝えることにより、第一係合片と第二係合片33との間隔を拡大させたり、縮小させるように構成した。
【選択図】図3

Description

本発明は発電所、工場等に設置される各種バルブ等を手動開閉するためのハンドルを簡易、且つ確実に回転操作するに適したハンドル操作用ウィルキーの改良に関する。
発電所、製造工場等の各種施設には、水、油、燃料を始めとした各種液体、ガス、蒸気を始めとした各種気体等々の流体を貯留するためのタンク、これらの流体を移送するための管体が配設されており、タンクや管体の適所にはバルブを設けて流体のタンクへの流入量や排出量の調整、管体による移送量や圧力の調整、移送方向の切り換え等を行い得るように構成されている。
バルブを手動操作により開閉する場合には、バルブ軸と連結された回転軸に対してリング状のハンドルの中心部を固定し、ハンドルを手で回転操作するように構成することが多い。
しかし、錆、油脂成分の固着等によって回転軸の回転抵抗が増大している場合にはハンドルを人手によって回転させる際に多大な力を要する場合もあり、バルブを完全に締め終わったと判断したにも拘わらず実際には締め終わっていないために流体が漏れ続ける事態が発生することもある。例えば、油圧装置の排油バルブの開閉機構が重く、硬いために手動によるハンドル操作では完全にバルブを閉止することができずに、油圧タンク内の油圧が低下する事態が想定される。
このような不具合に対処するために、直線棒状の操作杆の先端に二股に分岐した2本の固定脚と、操作杆に沿ってスライド自在に支持された可動脚とを設け、固定脚をリング状ハンドルの内部に、或いは外部に係合させると共に、可動脚をハンドルの他の部位に係合させることによって、操作杆を把持してハンドルを回転させるようにしたハンドル操作用ウィルキーが開示されている。
このウィルキーは、径サイズの異なるハンドルに対して共通して使用できる利点を有する。また、固定脚と可動脚をリング状部の内側に差し込んで固定する方法を採るため、ハンドルを回転させる方向にスリップを起こすことがない。
また、特許文献2には、先端に屈曲形成された固定脚を有する直線棒状の固定操作杆と、固定操作杆に沿ってスライド自在に支持されると共に先端に屈曲形成された可動脚を有する直線棒状の可動操作杆と、固定操作杆の後端部に固定操作杆に沿って進退自在なグリップ部材と、を備えたハンドル操作用ウィルキーが開示されている。
何れのハンドル操作用ウィルキーも、てこの原理を利用してハンドルを回転させるものである。
実開平6−17874号公報 特開2009−6403公報
しかしながら、特許文献1に記載の発明では、小さいハンドルを操作する場合には、固定脚(支点)と可動脚(作用点)を狭めて使用する。支点と操作杆の後端部(力点)の間隔が一定のまま、可動脚を操作杆上でスライドさせるため、支点と作用点の間隔のみが短くなる。その結果、許容以上の力がハンドルに作用して、ハンドルを損傷してしまう虞がある。
また特許文献2に記載の発明は、固定脚(作用点)に対して可動脚(支点)を進退させる構成である。また、固定操作杆にグリップを装着することで、固定操作杆の後端(力点)と固定脚(作用点)との距離を調整可能としている。しかし、作用点と支点の間隔の調整と、作用点と力点の間隔の調整とが一体的に行われないため、ハンドルに作用する力をコントロールできないという問題がある。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、支点と作用点の間隔と、支点と力点の間隔とを一体的に調整可能なウィルキーを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、所定の軸方向長を備え、外面又は内面に第一操作ネジ部、及び第二操作ネジ部を有した操作部材と、該操作部材の外径側、或いは内径側に略同軸状に配置されて該操作部材に対して相対的に軸方向へ進退し、且つ前記第一操作ネジ部と螺合する第一可動側ネジ部を備えた第一可動部材と、前記操作部材の外径側、或いは内径側に略同軸状に配置されて該操作部材に対して相対的に軸方向へ進退し、且つ前記第二操作ネジ部と螺合する第二可動側ネジ部を備えた第二可動部材と、を備え、前記第一可動部材の前記第二可動部材に対する相対回転が禁止されている伸縮式ウィルキーであって、前記第一可動部材の先端部には外径方向へ突出した第一係合片が固定されており、前記第二可動部材の先端部には外径方向へ突出した第二係合片が固定されており、前記操作部材を一方向、或いは他方向へ回転させた時に、前記第一操作ネジ部、及び第二操作ネジ部を介して夫々前記第一可動側ネジ部、及び前記第二可動側ネジ部に対して夫々回転力を伝えることにより、前記第一係合片と前記第二係合片との間隔を拡大させたり、縮小させるように構成したことを特徴とする。
請求項1の発明では、操作部材が第一操作ネジ部と第二操作ネジ部を有し、第一可動部材が第一操作ネジ部と螺合し、第二可動部材が第二操作ネジ部と螺合する。操作部材を回転させることにより、第一可動部材に固定された第一係合片が進退する。また、操作部材を回転させることにより、第二可動部材に固定された第二係合片が進退する。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記第一操作ネジ部と、前記第二操作ネジ部のネジリードを異ならせたことを特徴とする。
請求項2の発明では、ネジリードを異ならせたことにより、操作部材の後端部と第一係合片の間隔と、操作部材の後端部と第二係合片の間隔とを、所定の関係の下で調整できる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2において、前記操作部材の外径側に前記第一可動部材を配置し、該第一可動部材の外径側に前記第二可動部材を配置したことを特徴とする。
請求項3の発明では、操作部材の外径側に第一可動部材と第二可動部材とを配置するので、第一操作ネジ部と第二操作ネジ部は、操作部材の軸方向の異なった部位に形成された雄ネジとなる。従って、ウィルキーの構成が非常にシンプルであり、作製が容易である。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2において、前記操作部材は先端部が開口した中空部を有し、該操作部材の中空部内に前記第二可動部材が軸方向へ進退自在に挿通されると共に、該操作部材の外径側に前記第一可動部材を軸方向へ進退自在に配置したことを特徴とする。
請求項4の発明では、操作部材の外径側に第一可動部材を配置し、操作部材の内径側に第二可動部材を配置しているので、第一操作ネジ部と第二操作ネジ部を操作部材の軸方向の同一の部位に形成することができる。従って、ネジ部が形成された操作部材の軸方向長に対して、ウィルキーの伸縮量を大きくすることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1又は2において、前記操作部材は先端部が開口した中空部を有し、該操作部材の中空部内に前記第一可動部材が挿通されると共に、該第一可動部材の中空部内に前記第二可動部材が軸方向へ進退自在に挿通されていることを特徴とする。
請求項5の発明では、操作部材が最も外径側に位置するので、第一操作ネジ部と第二操作ネジ部は何れも雌ネジとなる。従って、ウィルキーを伸縮させても操作部材の後端部側にはネジ部が露出しないため、ハンドルの回転操作時に手指がネジ部に接触することがなく、操作上の安全性が高い。
本発明によれば、操作部材を回転させることにより、第一可動部材に固定された第一係合片と、第二可動部材に固定された第二係合片の双方を独立して進退させることができるので、支点と作用点の間隔と、支点と力点の間隔とを一体的に調整することができる。
(a)、(b)は、本発明の一実施形態に係るハンドル操作用のウィルキーの使用状態を示す説明図である。 (a)、(b)は、ハンドル操作用のウィルキーについて力学的側面から説明するための図である。 本発明の第一の実施形態に係るウィルキーを示す図であり、(a)は軸方向に沿った方向の断面図であり、(b)及び(c)は(a)のA−A断面図である。 本発明の第二の実施形態に係るウィルキーを示す図であり、(a)は軸方向に沿った方向の断面図であり、(b)は(a)のB−B断面図である。 本発明の第三の実施形態に係るウィルキーを示す図であり、(a)は軸方向に沿った方向の断面図であり、(b)は(a)のC−C断面図である。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
〔力学的説明〕
図1は、本発明の一実施形態に係るハンドル操作用のウィルキーの使用状態を示す説明図である。図1(a)は収縮時を示し、(b)は伸張後を示す図である。図2は、ハンドル操作用のウィルキーについて力学的側面から説明するための図である。図2(a)は収縮時を示し、(b)は伸張後を示す図である。
このウィルキー1は、操作対象物としての回転軸101に対してリブ102を介して固定されたリング状部103を備えたハンドル100を手動操作により回転させるための手段である。
ウィルキー1は、てこの原理を利用してハンドル100を回転させる略F字状の治具である。ウィルキー1は、後端部を把持可能な操作杆2と、操作杆2の先端部に取り付けられた第一係合片23と第二係合片33とを有し、第一係合片23と第二係合片33との間にハンドル100のリング状部103を挟み込んでウィルキー1の後端部に力を加えることで、増幅した力をハンドル100に与える。
ここで、図2において、P1を力点、P2を作用点、P3を支点とする。操作杆2の後端部2aは力点P1に対応し、第二係合片33は作用点P2に対応し、第一係合片23は支点P3に対応する。また、d1を力点P1と支点P3との間の距離、d2を作用点P2と支点P3との間の距離とし、d3を力点P1と作用点P2との間の距離とする。また、F1を力点P1に加える力(入力F1)、F2を作用点P2で得られる力(出力F2)とする。このとき、てこの原理の関係式は、
d1・F1=d2・F2 ・・・式(1)
となる。式(1)を変形すると、
F2=F1・d1/d2 ・・・式(2)
を得る。
仮に、操作杆2を後端側に延長してd3をd3′とした場合、即ち、d1がd1′と大きくなるがd2に変更がない場合を考える。このとき、入力F1を力点P1に加えると、作用点P2からの出力F2′がF2よりも大きくなる。この場合、ハンドル100に過大な力が加わってしまい、ハンドル100を破損する虞がある。
また仮に、作用点P2と支点P3間の距離d2のみを延長してd2′とした場合を考える。このとき、入力F1を力点P1に加えると、作用点P2からの出力F2′がF2よりも小さくなる。そのため、ハンドル100に過大な力が加わることはなく、ハンドル100を破損する虞はなくなるが、出力F2′が小さくなるので、ハンドル100を回転させるために、より大きな入力が必要となる。
ここで、d1/d2は出力F2に対する入力F1の増幅率であり、これをnとおけば、
d1/d2=n、又は、d1=nd2 ・・・式(3)
また、力点P1と作用点P2間の距離d3は、
d3=d1−d2
従って、
d2=d1−d3 ・・・式(4)
以下、力点P1に対して、作用点P2と支点P3とを夫々進退させる場合について考える。力点P1と支点P3間の距離d1をαだけ延長し、力点P1と作用点P2間の距離d3をβだけ延長すると仮定する。延長後においては、力点P1と支点P3間の距離d1′、作用点P2と支点P3間の距離d2′、及び力点P1と作用点P2間の距離d3′は、夫々以下のようになる。
d1′=d1+α
d3′=d3+β=d1−d2+β
d2′=d1′−d3′=d2+α−β
・・・式(5)
図1(a)と図2(a)から、図1(b)と図2(b)のようにウィルキー1を延長した場合、延長後においても、距離d1′と距離d2′との比(d1′/d2′)を一定(n)にするためには、
d1′=nd2′
式(5)、及び式(3)より、
nd2+α=n(d2+α−β)
これをβについて解くと、
β=α(n−1)/n ・・・式(6)
即ち、力点P1と支点P3間の距離d1をαだけ延長した場合に、入力F1の増幅率nを一定とするためには、力点P1と作用点P2間の距離d3をα(n−1)/nだけ延長すればよい。
なお、伸張したウィルキーを使用してもハンドルを破損しないようにするには、一定の入力F1に対する出力F2がウィルキーの伸張に伴って減少するようにすればよい。この条件は、
β<α(n−1)/n ・・・式(7)
である。
以上を踏まえ、本発明の各実施形態について説明する。
〔第一の実施形態〕
本発明の第一の実施形態に係るウィルキーについて図3に基づいて説明する。図3は、本発明の第一の実施形態に係るウィルキーを示す図であり、(a)は軸方向に沿った方向の断面図であり、(b)及び(c)は(a)のA−A断面図である。
ウィルキー1は、所定の軸方向長を備えた操作部材10と、操作部材10の外径側に略同軸状に配置された第一可動部材20と、第一可動部材20の外径側に略同軸状に配置された第二可動部材30と、から概略構成されており、十分な剛性を有した金属材料にて構成される。ウィルキー1は、操作部材10を操作することにより、第一可動部材20と第二可動部材30の双方を同時に、且つ夫々を独立して進退させることができる伸縮式のウィルキーである。
操作部材10は、軸方向の異なった部位の外面に夫々雄ネジから成る第一操作ネジ部11、及び第二操作ネジ部13を有している。第一操作ネジ部11は軸方向の先端側に配置され、第二操作ネジ部13は第一操作ネジ部11よりも後端側に配置されている。また、操作部材10の後端部10aは外部に露出しており、把持可能である。後端部10aを把持して、第一操作ネジ部11及び第二操作ネジ部13を回転操作したり、ハンドル100に回転力(出力F2:図1参照)を与える。
第一可動部材20は、後端側が開口した中空部を有し、第一操作ネジ部11と螺合する雌ネジから成る第一可動側ネジ部21を中空部内(後端側)に備えている。操作部材10の回転により、第一可動部材20は、操作部材10に対して相対的に軸方向へ進退する。
即ち、操作部材10を一方向、或いは他方向へ回転させたときに、第一操作ネジ部11を介して第一可動側ネジ部21に対して回転力を伝える。この回転力により、操作部材10の後端部10aと第一係合片23との間隔を拡大させたり、縮小させるように構成されている。
第一可動部材20の先端部には、外径方向へ突出した第一係合片23が固定されている。第一係合片23は、ウィルキー1の使用時にハンドル100のリング状部103の内周面と係合する(図1参照)。
第二可動部材30は、軸方向両端が開口した中空部を有し、後端側に第二操作ネジ部13と螺合する雌ネジから成る第二可動側ネジ部31を備えている。操作部材10の回転により、第二可動部材30は、操作部材10に対して相対的に軸方向へ進退する。
即ち、操作部材10を一方向、或いは他方向へ回転させた時に、第二操作ネジ部13を介して第二可動側ネジ部31に対して回転力を伝えることにより、操作部材10の後端部10aと第二係合片33との間隔を拡大させたり、縮小させるように構成されている。
第二可動部材30の後端側には、第二可動部材30に対する操作部材10の相対回転を禁止するストッパ34が配置されている。ストッパ34は、例えば蝶ネジとすることができる。第二可動部材の後端側には、中空部内と連通するネジ穴(不図示)が形成されている。ストッパ34をネジ穴に螺合することにより、ストッパ34の先端が操作部材10の側面を押圧し、第二可動部材30に対する操作部材10の相対回転を禁止する。なお、ストッパ34は、第一可動部材20に対する操作部材10の相対回転を禁止するものであってもよい。
第二可動部材30の先端部には、外径方向へ突出した第二係合片33が固定されている。第二係合片33は、ウィルキー1の使用時にハンドル100のリング状部103の外周面と係合する(図1参照)。
第二可動部材30は、先端部が開口した中空部を有しており、第一可動部材20は、第二可動部材30の中空部内の先端側に挿通されている。第一可動部材20と第二可動部材30は、軸方向に相対的に進退可能である。
第一可動部材20の外面形状と第二可動部材30の内面形状(中空部内の形状)は、第一可動部材20と第二可動部材30の軸方向への相対移動を許容し、且つ相対回転を禁止する形状である。
たとえば、図3(b)に示すように、第一可動部材20の外面には、軸方向に伸びるガイド用凸部25が形成されている。第二可動部材30の内面には、軸方向に伸びるガイド用凹部35が形成されている。ガイド用凸部25とガイド用凹部35とが、スライド自在に係合することにより、第一可動部材20に対する第二可動部材30の軸方向への相対移動が許容され、相対回転が禁止される。
また、図3(c)に示すように、第一可動部材20の軸方向と直交する方向の外形の断面形状を多角形状とし、第二可動部材30の軸方向と直交する方向の内形の断面形状を第一可動部材20の外形と係合する多角形状としてもよい。このようにすることでも、軸方向への相対移動を許容し、且つ相対回転を禁止することができる。
操作部材10の回転に対する第一可動部材20の進退量は、第一操作ネジ部11のリード(又はピッチ)によって決定することができる。同様に、操作部材10の回転に対する第二可動部材30の進退量は、第二操作ネジ部13のリード(又はピッチ)によって決定することができる。
図2に示した力点P1は、図3に示すウィルキー1において操作部材10の後端部10aに対応する。ウィルキー1は、支点P3と力点P1間の距離d1と、支点P3と作用点P2間の距離d2との間に、d1/d2=nの関係を有する。この関係を保持したままウィルキー1を伸縮させるには、式(6)の関係を満たす必要がある。そのため、本実施形態においては、第一操作ネジ部11と第二操作ネジ部13のネジリードを異ならせている。
具体的には、操作部材10を正方向に1回転(一方向へ1回転)させたときに、第一可動部材20が力点P1を基準として正方向(図2中右方向)にα移動するように、第一操作ネジ部11のリードを設定する。この場合に、第二操作ネジ部13のリードは、操作部材10を正方向に1回転(一方向へ1回転)させたときに、第二可動部材30が力点P1を基準として正方向(図2中右方向)に「β=α(n−1)/n」移動するように設定する。
このように設定することで、力点P1−支点P3間距離d1と、作用点P2−支点P3間距離d2との間に、一定の関係「d1/d2=n」を有したまま、ウィルキーを伸縮させることができる。即ち、ウィルキー1は、操作部材10を回転させたときに操作部材10の後端部10aと第一係合片23との間隔、及び第一係合片23と第二係合片33との間隔を夫々拡大させたり、縮小させるように構成されている。
なお、式(7)に従い、第二可動部材30のリードを、第一可動部材20のリードに対して「β<α(n−1)/n」となるように設定すれば、ウィルキー1を伸張させた場合であっても、ハンドルに過度の力が加わらないウィルキーを提供することができる。
以上のように本実施形態によれば、操作部材10を回転させるだけで、第一可動部材20と第二可動部材30が操作部材10に対して別個に進退するので、支点(第一係合片23)と作用点(第二係合片33)の間隔と、支点と力点(操作部材10の後端部10a)の間隔とを一体的に調整することができる。また、第一可動部材20と第二可動部材30は、入力F1に対する出力F2の増幅率nを一定に保持したまま進退するように、第一操作ネジ部11と第二操作ネジ部13のリードを設定したので、ウィルキー1を伸縮させたとしても、ハンドルに過度の力が加わることない。従って、ウィルキー1を使い勝手のよい長さに調整して使用する場合にも、ハンドルの破損を防止することができる。また、ウィルキー1は、操作部材の軸方向の異なった部位に雄ネジとして第一操作ネジ部と第二操作ネジ部を形成したものであるので、構成が非常にシンプルであり、作製が容易である。
〔第二の実施形態〕
本発明の第二の実施形態に係るウィルキーについて図4に基づいて説明する。図4は、本発明の第二の実施形態に係るウィルキーを示す図であり、(a)は軸方向に沿った方向の断面図であり、(b)は(a)のB−B断面図である。第一の実施形態と同様の部材には同様の符号を付してその説明を省略する。
ウィルキー3は、所定の軸方向長を備えた操作部材10と、操作部材10の外径側に略同軸状に配置された第一可動部材20と、操作部材10の内径側に略同軸状に配置された第二可動部材30とを備えている。
操作部材10は、先端部が開口した中空部を有しており、外面に雄ネジから成る第一操作ネジ部11、内面に雌ネジから成る第二操作ネジ部13を有している。
第一可動部材20は、後端部が開口した中空部を有しており、操作部材10は、第一可動部材20の中空部内に挿通されている。第一可動部材20は、中空部内に第一操作ネジ部11と螺合する雌ネジから成る第一可動側ネジ部21を備えている。操作部材10の回転により、第一可動部材20は、操作部材10に対して相対的に軸方向へ自在に進退する。
第二可動部材30は、第二操作ネジ部13と螺合する雌ネジから成る第二可動側ネジ部31を備えている。第二可動部材30は、操作部材の中空部内に挿通されている。操作部材10の回転により、第二可動部材30は、操作部材10に対して相対的に軸方向へ自在に進退する。
第二可動部材30は、操作部材10を介して第一可動部材20の中空部内に挿通されている。第一可動部材20の周面には、軸方向に伸びるガイド用スリット27が形成されている。ガイド用スリット27は第一可動部材20の中空部内と外部とを連通させる。ガイド用スリット27は、中空部内に挿通された第二可動部材30の第二係合片33を第一可動部材20の外部に突出させる。
また、第一可動部材20と第二可動部材30とは、軸方向に互いに相対的に進退可能である。即ち、ガイド用スリット27が第二係合片33を軸方向にスライド自在に案内することにより、第一可動部材20に対する第二可動部材30の軸方向への相対移動が許容され、相対回転が禁止される。
第一操作ネジ部11と第二操作ネジ部13とのネジリードの関係については第一の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
以上のように本実施形態によっても、操作部材10を回転させるだけで、第一可動部材20と第二可動部材30が、入力F1に対する出力F2の増幅率nを一定に保持したまま進退させることが可能である。また、本実施形態によれば、第一操作ネジ部と第二操作ネジ部が、操作部材の内外に形成されているので、ネジ部が形成された操作部材の軸方向長に対して、ウィルキーの伸縮量を大きくすることができる。
〔第三の実施形態〕
本発明の第三の実施形態に係るウィルキーについて図5に基づいて説明する。図5は、本発明の第三の実施形態に係るウィルキーを示す図であり、(a)は軸方向に沿った方向の断面図であり、(b)は(a)のC−C断面図である。第一及び第二の実施形態と同様の部材には同様の符号を付してその説明を省略する。
ウィルキー4は、所定の軸方向長を備えた操作部材10と、操作部材10の内径側に略同軸状に配置された第一可動部材20と、操作部材10の内径側に略同軸状に配置された第二可動部材30とを備えている。
操作部材10は、先端部が開口した中空部を有しており、軸方向の異なった部位の中空部内に夫々雌ネジから成る第一操作ネジ部11、及び第二操作ネジ部13を有している。第一操作ネジ部11は軸方向の先端側に配置され、第二操作ネジ部13は第一操作ネジ部11よりも軸方向の後端側に配置されている。
第一可動部材20は、操作部材10の中空部内に挿通されている。第一可動部材20は、外面に第一操作ネジ部11と螺合する雄ネジから成る第一可動側ネジ部21を備えている。操作部材10の回転により、第一可動部材20は、操作部材10に対して相対的に軸方向へ自在に進退する。また、第一可動部材20は、後端部が開口した中空部を有している。
第二可動部材30は、第一可動部材20の中空部内に挿通されている。即ち、第二可動部材30の外径側に、第一可動部材20と操作部材10が順次配置されている。第二可動部材30は、後端側に第二操作ネジ部13と螺合する雌ネジから成る第二可動側ネジ部31を備えている。操作部材10の回転により、第二可動部材30は、操作部材10に対して相対的に軸方向へ自在に進退する。
第二可動部材30は、第一可動部材20と操作部材10の中空部内に挿通されている。第一可動部材20の周面には、軸方向に伸びるガイド用スリット27が形成されている。ガイド用スリット27は第一可動部材20の中空部内と外部とを連通させる。ガイド用スリット27は、中空部内に挿通された第二可動部材30の第二係合片33を第一可動部材20の外部に突出させる。
また、第一可動部材20と第二可動部材30とは、軸方向に互いに相対的に進退可能である。即ち、ガイド用スリット27が第二係合片33を軸方向にスライド自在に案内することにより、第一可動部材20に対する第二可動部材30の軸方向への相対移動が許容され、相対回転が禁止される。
第一操作ネジ部11と第二操作ネジ部13とのネジリードの関係については第一の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
以上のように本実施形態によっても、操作部材10を回転させるだけで、第一可動部材20と第二可動部材30が、入力F1に対する出力F2の増幅率nを一定に保持したまま進退させることが可能である。また、操作部材の中空部内に第一可動部材と第二可動部材が配置されるため、第一操作ネジ部と第二操作ネジ部は何れも雌ネジである。ウィルキーを伸縮させても操作部材の後端部側には操作ネジ部が露出しないため、ハンドルの回転操作時に手指がネジ部に接触することがなく、操作上の安全性が高い。
1、3、4…ウィルキー、2…操作杆、2a…後端部、10…操作部材、10a…後端部、11…第一操作ネジ部、13…第二操作ネジ部、20…第一可動部材、21…第一可動側ネジ部、23…第一係合片、25…ガイド用凸部、27…ガイド用スリット、30…第二可動部材、31…第二可動側ネジ部、33…第二係合片、34…ストッパ、35…ガイド用凹部、100…ハンドル、101…回転軸、102…リブ、103…リング状部

Claims (5)

  1. 所定の軸方向長を備え、外面又は内面に第一操作ネジ部、及び第二操作ネジ部を有した操作部材と、
    該操作部材の外径側、或いは内径側に略同軸状に配置されて該操作部材に対して相対的に軸方向へ進退し、且つ前記第一操作ネジ部と螺合する第一可動側ネジ部を備えた第一可動部材と、
    前記操作部材の外径側、或いは内径側に略同軸状に配置されて該操作部材に対して相対的に軸方向へ進退し、且つ前記第二操作ネジ部と螺合する第二可動側ネジ部を備えた第二可動部材と、を備え、
    前記第一可動部材の前記第二可動部材に対する相対回転が禁止されている伸縮式ウィルキーであって、
    前記第一可動部材の先端部には外径方向へ突出した第一係合片が固定されており、
    前記第二可動部材の先端部には外径方向へ突出した第二係合片が固定されており、
    前記操作部材を一方向、或いは他方向へ回転させた時に、前記第一操作ネジ部、及び第二操作ネジ部を介して夫々前記第一可動側ネジ部、及び前記第二可動側ネジ部に対して夫々回転力を伝えることにより、前記第一係合片と前記第二係合片との間隔を拡大させたり、縮小させるように構成したことを特徴とする伸縮式ウィルキー。
  2. 前記第一操作ネジ部と、前記第二操作ネジ部のネジリードを異ならせたことを特徴とする請求項1に記載の伸縮式ウィルキー。
  3. 前記操作部材の外径側に前記第一可動部材を配置し、該第一可動部材の外径側に前記第二可動部材を配置したことを特徴とする請求項1又は2に記載の伸縮式ウィルキー。
  4. 前記操作部材は先端部が開口した中空部を有し、該操作部材の中空部内に前記第二可動部材が軸方向へ進退自在に挿通されると共に、該操作部材の外径側に前記第一可動部材を軸方向へ進退自在に配置したことを特徴とする請求項1又は2に記載の伸縮式ウィルキー。
  5. 前記操作部材は先端部が開口した中空部を有し、該操作部材の中空部内に前記第一可動部材が挿通されると共に、該第一可動部材の中空部内に前記第二可動部材が軸方向へ進退自在に挿通されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の伸縮式ウィルキー。
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