JP5496922B2 - クロストーク量測定装置、これを用いた色補正装置およびクロストーク量測定方法 - Google Patents

クロストーク量測定装置、これを用いた色補正装置およびクロストーク量測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、固体撮像素子のクロストーク量を測定するクロストーク量測定装置、これを用いた色補正装置およびクロストーク量測定方法に関するものであり
、特に 、固体撮像素子の隣接画素へのクロストーク量の測定を行う装置に関するものである。
近年、表示画像の高画質化に伴い、CMOSやCCD等の固体撮像素子におけるクロストークの低減が強く要望されている。
このような固体撮像素子、特にCMOSにおいては、信号が隣接画素へ漏れこむクロストークが生じ易い。主な原因としては、隣接する画素上の位置を通過した入射光が光学的に混入する場合と、シリコン基板内部で発生した光電子が隣接する画素に拡散して電気的に混入する場合がある。
クロストークが生じると、固体撮像素子の各画素の上に色フィルタを搭載した単板カラー固体撮像素子では、隣接する画素間で色フィルタの色が互いに異なるため、隣接する相異なる色用の画素間で互いに色が混ざってしまう混色現象が生じ色再現性を劣化させてしまう。
上記光電変換が行なわれるシリコン単結晶では、照射された光は結晶の中で波長毎に異なる深さで吸収される(表1(光の色と吸収の深さ「CCD/CMOSイメージ・センサの基礎と応用」より)を参照)。したがって、例えば空乏層厚が2μmの場合、波長の短い青、緑の光は空乏層内で光電変換され光電子が電位勾配によりドリフトでN領域に集まるが、波長の長い赤の光は空乏層の外で光電変換され光電子が拡散により隣接する光ダイオードに混入する可能性がある。
Figure 0005496922
Furumiyaらのシミュレーション例(下記非特許文献1に記載)では、波長の短い紫の光(400nm)は隣接画素にほとんど漏れてこないが、波長の長い赤の光(700nm)は隣接画素に漏れてくることが報告されている。
またMutohのシミュレーション例(下記非特許文献2に記載)でも、隣接画素へのクロストーク量が入射光の波長に応じて変化することが報告されている。
しかしながら、下記非特許文献1、2には、隣接画素へのクロストーク量を、例えばMTF等を用いて簡易に測定することについての記載や示唆は一切なされていない。
一方、下記特許文献3には、スポット光測定装置と画素サイズの大きな撮像素子を用いて行ったクロストーク量の測定結果がMTFとの関係において記載されている。
"High-Sensitivityand No-Crosstalk Pixel Technology for Embedded CMOS Image Sensor" , M. Furumiya et. al, IEEETransactions on Electron Devices, Volume: 48 Issue:10, pp.2221 - 2227, (2001) "3-D Optical and ElectricalSimulation for CMOS Image Sensors", H. Mutoh, IEEETransactions on Electron Devices, Volume: 50 Issue:1, On page(s): 19 - 25(2003) "Pixel Crosstalk and Correlation with Modulation Transfer Function ofCMOS Image Sensor" , M. Estribeau et. al, SPIE Electronic Imaging, Sensors and CameraSystems for Scientific and Industrial Applications VI 巻: 5677 ページ: 98-108 発行: 2005年
しかしながら、上記非特許文献3には、スポット光測定装置と画素サイズの大きな撮像素子を用いて実際に測定した結果しか記載されていない。また、使用されている、装置自体も特殊で非常に高価である。さらに、一般にスポット光測定装置では画素サイズが小さい撮像素子の測定は光のビームスポットを小さくすることに困難を伴うとともに、被測定物である撮像素子を移動させる移動ステージの制御を精度よく行うことが容易ではない。
なお、上記非特許文献3においては、500nm〜800nmの光について水平、垂直方向のMTF特性を測定し、散乱により電荷が隣接画素に漏れることによって空間ローパスフィルタ(LPF)効果をもたらし、長波長ほどMTFが低下すること、およびナイキスト周波数におけるMTF値とクロストーク量の関係を測定し、ほぼ比例する関係があると報告している。しかしながら、この文献には、実験による測定結果が示されているだけであり、このような現象をどのように解析し、応用していくかということについては、何ら示唆されていない。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、まず、固体撮像素子の隣接画素へのクロストーク量を、簡易かつ安価に測定することができるクロストーク量測定装置を提供すること、およびこれに加えて、クロストーク量測定装置を用いた色補正装置およびクロストーク量測定方法を提供することを目的とするものである。
本発明のクロストーク量測定装置は、
被写体を撮像する固体撮像素子のクロストーク量を測定するクロストーク量測定装置において、
該固体撮像素子からの出力に基づき、MTF特性を測定するMTF測定部と、
予めMTF値とクロストーク量の関係が記憶され、前記MTF測定部からのMTF値に基づき前記クロストーク量を算出するクロストーク量算出部と、
を備えたことを特徴とするものである。
また、前記クロストーク量算出部に記憶される、前記MTF値と前記クロストーク量の関係が、被写体としてのMTF測定用チャートを用いて取得されたデータに基づいて求められることが好ましい。
また、前記固体撮像素子は、少なくとも可視光領域の全域に感度を有するイメージセンサであることが好ましい。
また、本発明の色補正装置は、上記クロストーク量測定装置と、クロストーク量および当該クロストーク量を補償し得る色補正値との関連付けが予め記憶され、入力された被写体の像情報を担持した画像データに対し、該クロストーク量測定装置からの当該画像データのクロストーク量に基づく混色を補正し得る色補正値を算出する色補正値算出部と、当該クロストーク量に係る情報の該色補正値算出部への入力に応じてその色補正値算出部から出力された色補正値に基づき、前記固体撮像素子により受光された被写体像の色補正を行う色補正部と、を備えたことを特徴とするものである。
また、本発明のクロストーク量測定方法は、被写体を撮像する固体撮像素子のクロストーク量を測定するものにおいて、
該測定された被写体の像のMTF値から、予めメモリに記憶された、MTF値とクロストーク量の関係に基づいて、前記クロストーク量が求められるものであり、
前記MTF値とクロストーク量の関係は、前記被写体を撮像して得られたMTF特性から、レンズ形状に依存するMTF特性、および画素開口におけるアパーチャー効果によるMTF特性を差し引くことにより得ることを特徴とするものである。
なお、本願明細書において、「MTF」との用語は、撮像レンズと固体撮像装置(イメージセンサ)の各部材を組み合わせたシステムについて評価する場合と、個々の部材について評価する場合、のいずれについても用いるものとする。
本発明のクロストーク量測定装置によれば、MTF測定部において、固体撮像素子からの出力に基づきMTF特性を測定し、この後、クロストーク量算出部において、測定されたMTF値から前記クロストーク量を算出しており、固体撮像装置のクロストーク量自体を測定することなく、測定されたMTF値からクロストーク量を推定して求めるようにしていることから、固体撮像素子のクロストーク量を簡易かつ安価な装置により算出することができる。
また、本発明の色補正装置によれば、クロストーク量測定装置からの出力値を色補正値算出部に入力した際に、その色補正値算出部から出力される色補正値に基づき、前記固体撮像素子により受光された被写体像の色補正を行うようにしているから、隣接する画素間でクロストークがおきて混色が生じても、簡易かつ安価な被写体像の色補正を行うことができる。
さらに、本発明のクロストーク量測定方法によれば、測定された被写体のMTF値から、予めメモリに記憶された、MTF値とクロストーク量の関係に基づいて、前記クロストーク量を求めるようにしており、また、前記MTF値とクロストーク量の関係は、前記被写体を撮像して得られたMTF特性から、レンズ形状に依存するMTF特性、および画素開口におけるアパーチャー効果によるMTF特性を差し引くことにより得ているから、測定処理を簡易かつ安価に行うことができる。
本発明の実施形態に係るクロストーク量測定装置を示す概略図である。 画素内蓄積電荷のクロストーク現象をモデル化した図を示すものである。 クロストーク量に応じた、LPF効果によるMTF特性の変化を示すグラフである。 結像レンズの回折効果によるMTF特性の変化を示すグラフである。 固体撮像素子の画素開口率によるMTF特性の変化を示すグラフである。 系全体のMTF特性の変化を示すグラフである。 ナイキスト周波数におけるクロストーク量とMTFの関係を示すグラフである。 本発明の実施形態に係る色補正装置を示す概略図である。
以下、本発明の実施形態に係るクロストーク量測定装置およびクロストーク量測定方法を図面を参照しつつ説明する。
図1は、カメラなどの撮像装置に搭載された、本実施形態に係るクロストーク量測定装置10を示す概略図であり、被写体31からの光束を収束させる、撮像レンズ12、この撮像レンズ12により収束された光束を受光するCMOS(またはCCD)等の単板型イメージセンサ13、この単板型イメージセンサ13からの信号出力のプロセス処理を行うためのプロセス回路14、このプロセス回路14からの出力に基づき、MTF特性を測定するMTF測定部15と、予めMTF値とクロストーク量の関係が記憶され、前記MTF測定部15において測定されたMTF値から前記クロストーク量を算出するクロストーク量算出部16を備えている。なお、MTF測定部15とクロストーク量算出部16とは、通常、パソコン内におけるCPU等のハードとROM等に格納されたソフトの組み合わせによって構成される。
ところで、クロストーク量算出部16に予め記憶されるMTF値とクロストーク量の関係に係る情報は、装置製造時に以下の如くして設定される。
すなわち、まず、テスト用のチャート(インメガチャート(またはスランテッドエッジチャート)等のMTF測定用に用いられるチャート)11の像を、撮像レンズ12によってイメージセンサ13の受光面上に結像する。イメージセンサ13において光電変換され、電気信号とされたチャート11の画像信号は、プロセス回路14においてプロセス処理がなされる。次に、MTF測定部15において、プロセス処理がなされたチャート11の画像信号についてMTF値が算出される。算出されたMTF値はクロストーク量算出部16に入力されるが、このクロストーク量算出部16では、測定されたMTF値とクロストーク量との関係がテーブル(または計算式)によって関連付けられた状態で記憶されることになる。なお、このテーブル(または計算式)作成のためのクロストーク量の測定は、例えば特開2006−121164号公報における、図8等に係る記載等に類似した手法を採用することができる。
このようにして上記関係が設定された後、実際の測定においては、被検体31の像が、撮像レンズ12によってイメージセンサ13の受光面上に結像する。イメージセンサ13において光電変換され、電気信号とされた被写体31の画像信号は、プロセス回路14を介して、MTF測定部15に入力され、MTF値が算出される。算出されたMTF値はクロストーク量算出部16に入力され、上記の如くして設定されたテーブル(または計算式)によって関連付けられたMTF値とクロストーク量との関係に基づき、入力されたMTF値から、クロストーク量が算出される。
なお、装置製造時に用いられる上記チャート11としては、前述したように、インメガチャートのほかスランテッドエッジチャート等を使用し得るが、クロストークに伴う色収差の発生が大きな問題となっていることから、チャート11としては、種々の波長の光によって測定可能なように、カラーインメガチャート等の色補正を行い得るようなチャートを用いることが好ましい。
また、MTFの測定方法は、例えばISO12233に準拠した解像度測定方法に基づく方法とすればよい。すなわち、チャート11を撮像し、イメージセンサ13よりの信号のステップ応答からインパルス応答を求め、それについてフーリエ変換を施しMTFを求める、等の周知の手法を用いることができる。
本実施形態装置においては、上述したような構成とされていることから、隣接する画素上の位置を通過した入射光が光学的に混入する場合と、シリコン基板内部で発生した光電子が隣接する画素に拡散して電気的に混入する場合のいずれであっても、クロストーク量を簡易かつ正確に算出することができる。特に、装置製造時に用いられるチャート11をカラーインメガチャートとし、イメージセンサ13として、少なくとも可視光領域の全域に亘る光を撮像し得るものを用いれば、混色の要因となるクロストーク量とMTF値との関係を容易かつ正確に把握することができる。
上述した説明からも明らかなように、本願発明は、クロストーク量の大きさがMTF値の大きさに影響を及ぼすとの知見(M. Estribeau et. al, “Pixel Crosstalk and Correlation with Modulation Transfer Function of CMOS Image Sensor”) に基づきなされたものである。
したがって、装置製造時に、クロストーク量算出部16において記憶される、MTF値とクロストーク量との関係がどのようにして求められるか、について詳しく説明する。
まず、画素内蓄積電荷のクロストークのモデルを図2のように設定する。すなわち、列状に配列された5つの画素17A〜Eにおける入射光量を順に、x(n−2)、x(n−1)、x(n)、x(n+1)、x(n+2)とし、射出光量を順に、x´(n−2)、x´(n−1)、x´(n)、x´(n+1)、x´(n+2)とし、各画素から隣接する画素への漏れ割合をkとすると、画素17Cからの読み出し信号y(n)は以下の式(1)で表わされる。
y(n)=α{k* x´(n−1)+(1−2k)* x´(n)+k* x´(n+1)}
……(1)
すなわち、入出力信号の空間周波数の関係が、以下の式(2)で表わされる。
H(z)=k+(1−2k)z−1+kz−2 ……(2)
このことは、図2に示される系が、{k、(1−2k)、k}のローパスフィルタ(LPF)であると考えることができる。なお、上記kとしては、例えば0.1とする。
次に、図2の系のLPF効果によるMTF特性を、図3のグラフにより表す(ただし、クロストーク量を各々2、4、6、8、10%としたときの計算結果を示す)。また、横軸はTVL(テレビ本)、縦軸はMTFを表す(図4、5および6において同じ)。このMTF特性の低下は、クロストークのLPF効果のみにより生じるものである。
一方、理想レンズの回折(波長を460、530、700nmとしたときの計算結果を示す)によるMTF特性、および画素開口率が水平方向に82%であるときのMTF特性を、それぞれ図4,5のグラフにより表す。なお、これら図4、5に示す、MTF特性の低下は、クロストーク量の変化とは直接には関係せず、図4に示す、MTF特性の低下はレンズ形状に依存するものであり、図5に示すMTF特性の低下は、画素開口におけるアパーチャー効果によるものである。
図3、図4および図5に示されたMTF特性を総合したものが図6に表わす総合MTF特性(波長530nmの場合)であり、実際に測定される態様のMTF特性に対応するものである。
なお、TVLの最大値は2160本とされ、スーパーハイビジョンの走査線数4320本の1/2となっている。
このように、図6に示す総合MTF特性は各MTF特性を総合したものであり、実際にはこのように各種MTF特性が重畳された形式(掛け合わせた形式)となるので、測定されたMTF特性からクロストークのLPF効果のみが反映されたMTF特性を得るためには、図6に示すような総合MTF特性を、図4に示すようなレンズ形状に依存するMTF特性、および図5に示すような画素開口におけるアパーチャー効果によるMTF特性により除算することにより、図3に示すような、クロストークのLPF効果のみが反映されたMTF特性を得ることができる。
上述した、図4に示す、理想レンズの回折効果によるMTF特性(MTFdif(μ))は下記条件式(3)によって表わされる。
Figure 0005496922
また、上記図5に示す、画素開口におけるアパーチャー効果によるMTF特性(MTFapt(μ))は下記条件式(4)により表わされる。
Figure 0005496922
したがって、図6に示す総合MTF特性(MTFtotal(μ))は、下記条件式(5)で表わされる。
MTFtotal(μ)= MTFdif(μ)×MTFapt(μ)× MTFlpf(μ) ……(5)
また、より厳密には、各種MTF特性の中には、現実のレンズ自体のMTF特性(MTFlens(μ))も加える必要があることから、実際の総合MTF特性(MTFtotal(μ))は、下記条件式(6)で表わされることが好ましい。
MTFtotal(μ)= MTFdif(μ)×MTFapt(μ)× MTFlens(μ)× MTFlpf(μ)
……(6)
したがって、上記条件式(5)または条件式(6)を用い、測定により得られた総合MTF特性(MTFtotal(μ))から逆算して、クロストークのLPF効果のみが反映されたMTF特性(MTFlpf(μ))を得る。
なお、MTFlens(μ)については、別途レンズ単体で測定した結果を用いてもかまわない。また、クロストークのLPF効果が反映されたMTF特性(MTFlpf(μ))は下記条件式(7)によって表わされる。
Figure 0005496922
このようにして得られたクロストークのLPF効果のみが反映されたMTF特性から、所定の周波数、例えば、ナイキスト周波数(TVL=2160本に相当)において、MTF値とクロストーク量(%)との関係を抽出し、それをテーブルまたは近似式の形式で算出部16に格納しておくことにより、MTF測定部15からのMTF値の入力に基づきクロストーク量算出部16からクロストーク量を出力することができる。
以下、上記クロストーク量算出部16における演算処理の具体的な内容について付言する。
図6のナイキスト周波数(TVL=2160本に相当)におけるMTFの値をクロストーク量によってプロットしたものを図7に表す(波長λ=460、530、700nmにおける各場合)。その代表的な数値(CT=0%の場合とCT=10%の場合)を表2に示す。
Figure 0005496922
表2からも明らかなように、クロストーク量が0%から10%に増えると、色(光の波長)の変化に応じて、MTFが相対値で0.13〜0.18ポイント低下し、クロストーク量が0%のときの方が、クロストーク量が10%のときよりも色(光の波長)の変化に応じたMTFの変化量が大きい。これにより、ナイキスト周波数等のなるべく高い周波数におけるMTFの値を測定することにより、クロストーク量を推定し、測定することが可能となる。
さらに既測定のクロストーク量のデータを使用することにより、色(光の波長)の変化に応じて変化するMTFの変化量の相対値に基づいてクロストーク量を推定し、測定することができ、これにより、レンズの影響などを受けずにクロストーク量を推定することが可能となる。
次に、本発明の実施形態に係る色補正装置20を図面を参照しつつ説明する。
図8は、本実施形態に係る色補正装置20を示す概略図であり、クロストーク量測定装置10、クロストーク量測定装置10から出力されたクロストーク量とこのクロストーク量を補償し得る色補正値との関連付けが予め記憶されている色補正値算出部21と、このクロストーク量測定装置10からの出力値を該色補正値算出部21に入力せしめた際に、その色補正値算出部21から出力された色補正値に基づき、イメージセンサ13´により受光されプロセス回路を介して入力された被写体像の色補正を行う色補正部22を備えている。なお、色補正値算出部21と色補正部22とは、通常、パソコン内におけるCPU等のハードとROM等に格納されたソフトの組み合わせによって構成される。
また、この場合、装置製造時に、クロストーク量測定装置10で使用されるチャート11はカラーのインメガチャートが用いられ、クロストーク量測定装置10で使用されるイメージセンサ13としては、少なくとも可視光領域の全域に亘る波長範囲で感度を有するものを用いることが肝要である。
また、上記色補正値とクロストーク量との関係に係る情報は以下の如くして設定される。
すなわち、装置製造時には、クロストーク量測定装置10からの、上記チャート11を用いて得られたクロストーク量情報が、色補正値算出部21に入力され、クロストーク量と、このクロストーク量により発生する混色を補償し得る色補正値との関係が、テーブル(または計算式)によって関連付けられた状態で記憶される。なお、このテーブル(または計算式)作成のためのクロストーク量の測定は、例えば上記特許文献1に係る記載等に類似した手法を採用することができる。
また、この色補正値算出部21では、MTF値をクロストーク量ごとに測定または計算によって求め、この求めたクロストーク量に基づいて、イメージセンサ13から出力される画像信号中からクロストーク成分(混色成分)を低減させ、その画像信号を色補正するような補正係数を、例えばテーブルにして色補正値算出部21に記憶させる。なお、上記補正係数を決定する演算は、例えば外部の演算手段によって行うか、またはデータ記憶用のメモリの内部にクロストーク補正係数決定部のような演算手段を設けることにより行う。
一方、実際の測定時においては、クロストーク量測定装置10から出力された、被写体31のクロストーク量の測定情報は、色補正値算出部21に入力され、この色補正値算出部21で、クロストーク量と、このクロストーク量により発生する混色を補償し得る色補正値との関係を、上記の如くして設定されたテーブル(または計算式)に基づき、入力されたクロストーク量から色補正値が算出される。
この色補正値算出部21から出力された色補正値データは、色補正部22に入力される。この色補正部22においては、撮像レンズ12´を介してイメージセンサ13´で撮像された被写体31の像が入力されると、この被写体31の像に対して上記色補正値に基づく色補正がなされ、これにより、クロストークに応じて発生している混色が改善される。
なお、さらに説明すれば、イメージセンサ13の出力側には、CDS(Correlate Double Sampling )回路およびAGC〔Automatic Gain Control〕回路からなるCDS/AGC回路(図示せず)が接続されている。このCDS/AGC回路によって、アナログサンプル値信号から画像信号成分を抽出し、それを増幅して出力する。さらにCDS/AGC回路の出力側にはA/D変換器が接続されている。
このA/D変換器の出力側には、上記デジタルデータ画像信号を入力して、いわゆるビデオプロセス処理を行うデジタル信号処理手段が接続されている。このデジタル信号処理手段は、例えば、色信号処理回路(色分離、RGBマトリクス、γ補正を行う回路等)、輝度信号処理回路(Yフィルタ、エンハンサ、γ補正を行う回路等)、信号処理回路(NTSC/PAL色変調、同期付加を行うエンコーダ処理等を行う回路等)、同期信号発生回路(上記信号処理回路と外部タイミングジェネレータに同期信号を供給する回路等)、外部のマイクロコンピュータとのインターフェース回路(外部マイクロコンピュータとの間で画像情報、パラメータを入出力する回路等)、さらには上記色補正値算出部21および色補正部22とで構成されている。
なお、この色補正装置20において、実際の被写体を撮像する場合に用いられる撮像レンズ12´およびイメージセンサ13´は、色補正値を求めるために用いられた撮像レンズ12およびイメージセンサ13と同一のものを用いることが好ましい。
なお、本発明のクロストーク量測定装置およびこれを用いた色補正装置としては上記実施形態のものに限られるものではなく、その他の種々の態様の変更が可能である。例えば、上記実施形態においては、MTF測定用チャートとして、カラーインメガチャートを用いるようにしているが、その他のカラーチャートを用いるようにしてもよく、また、色補正がそれほど問題とならないような場合には、白黒のインメガチャート等のチャートを用いるようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、光電子の拡散によるMTF低下のモデルとして、読み出し信号を、自身の画素信号と隣接画素からの漏れ信号とを加算した信号であるとし、入出力信号の空間周波数の相対関係を隣接する複数の画素信号からなるLPFであるとして推定処理を行うようにしており、この複数の画素の数を3つとしているが、例えば5つあるいは9つとすることも可能であり、それ以外の複数の数とすることが可能である。
さらに、上記実施形態においては、単板型CMOSを用いているが、本発明の装置は単板型CCDについても同様に適用でき、さらに3板型のCMOSやCCDを用いることを排除するものではない。
10 クロストーク量測定装置
11 チャート
12、12´ 撮像レンズ
13、13´ イメージセンサ
14、14´ プロセス回路
15 MTF測定部
16 クロストーク量算出部
17A〜E 画素
20 色補正装置
21 色補正値算出部
22 色補正部
31 被写体

Claims (5)

  1. 被写体を撮像する固体撮像素子のクロストーク量を測定するクロストーク量測定装置において、
    該固体撮像素子からの出力に基づき、MTF特性を測定するMTF測定部と、
    予めMTF値とクロストーク量の関係が記憶され、前記MTF測定部からのMTF値に基づき前記クロストーク量を算出するクロストーク量算出部と、
    を備えたことを特徴とするクロストーク量測定装置。
  2. 前記クロストーク量算出部に記憶される、前記MTF値と前記クロストーク量の関係は、被写体としてのMTF測定用チャートを用いて取得されたデータに基づいて求められることを特徴とする請求項1記載のクロストーク量測定装置。
  3. 前記固体撮像素子は、少なくとも可視光領域の全域に感度を有するイメージセンサであることを特徴とする請求項1または2記載のクロストーク量測定装置。
  4. 請求項1〜3のうちいずれかに記載のクロストーク量測定装置と、クロストーク量および当該クロストーク量を補償し得る色補正値との関連付けが予め記憶され、入力された被写体の像情報を担持した画像データに対し、該クロストーク量測定装置からの当該画像データのクロストーク量に基づく混色を補正し得る色補正値を算出する色補正値算出部と、当該クロストーク量に係る情報の該色補正値算出部への入力に応じてその色補正値算出部から出力された色補正値により、前記固体撮像素子によって受光された被写体像の色補正を行う色補正部と、
    を備えたことを特徴とする色補正装置。
  5. 被写体を撮像する固体撮像素子のクロストーク量を測定するクロストーク量測定方法において、
    該測定された被写体の像のMTF値から、予めメモリに記憶された、MTF値とクロストーク量の関係に基づいて、前記クロストーク量が求められるものであり、
    前記MTF値とクロストーク量の関係は、前記被写体を撮像して得られたMTF特性から、レンズ形状に依存するMTF特性、および画素開口におけるアパーチャー効果によるMTF特性を差し引くことにより得ることを特徴とするクロストーク量測定方法。
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