JP5495285B2 - プリプレグとその製造方法 - Google Patents
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Description
るため、プリプレグのマトリクス樹脂中に熱可塑性樹脂を添加する方法が知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。しかしながら、十分な耐衝撃性を得るために熱可塑性樹脂の量を増やすとプリプレグの接着性が低下するため、成形工程での取扱性が低下してしまうという問題がある。また、かかるプリプレグでは、経時的にもプリプレグの接着性が低下し、取扱性が低下する。必要な熱可塑樹脂を添加しつつ、プリプレグの接着性・安定性を改善することが課題である。
更に、ウレタン変性ビスフェノールAエポキシ樹脂としては、旭電化製アデカレジンEPU−6、同EPU−4等が例示できる。
EXD506等が挙げられる。
成形に際しては、プリプレグは、一方向に積層しても良いし、疑似等方性を有するように、例えば、(+45°/0°/−45°/90°)4Sというように積層しても良い。
プリプレグを100×100mmにカットし、質量(W1)を測定した。その後、デシケーター中で、プリプレグを水中に沈め、減圧し、プリプレグ内部の空気と水を置換させた。プリプレグを水中から取り出し、表面の水を拭き取り、プリプレグの質量(W2)を測定した。これらの測定値から下記式
吸水率(%)=[(W2−W1)/W1]×100
W1:プリプレグの質量(g)
W2:吸水後のプリプレグの質量(g)
を用いて吸水率を算出した。
ピール強度はプリプレグを幅30mm長さ200mmで2枚切り出し、これを積層した後、真空バッグ内で0.6kPa以下、常温で10分間圧着させた。この積層体を引っ張り試験機を用い引き剥がし試験を行いその強度を30mmで除し算出した。保持率は常温で10日間プリプレグを放置し、その引き剥がし強度が放置前の強度比較で算出した。
ガラス転移点(Tg)は0°方向にプリプレグを10枚積層し180°にてオートクレーブ成型したサンプルを、長さ50mm、幅6mmに切り出しDMA測定装置((株)ユービーエム社製Rheogel−E4000)を用いて、3点曲げにて3℃/分の昇温速度、周波数1Hzの歪をかけて樹脂組成物を測定して得られる、E’の低下ポイントの温度とした。
耐衝撃性の指標として、衝撃後圧縮強度(CAI)の評価を、ASTM7136に準拠し測定した。具体的には実施例で説明する。
取扱性(接合部の剥れ難さ)の評価は、プリプレグを幅5mm長さ300mmで2枚切り出し、オーバーラップ部分が30mmとなるようにプリプレグを接合させ、500kPa、60℃、100秒間圧着し、30mmのパイプに沿わせ、手の力で扱いた場合の接合部の剥がれを評価した。評価基準は、○:20回以上扱いても接合部が剥がれない、△:20回扱いた場合、接合部に一部剥がれが確認される、×:20回未満で接合部が完全に剥がれる、で行った。
エポキシ樹脂として、住友化学社製のグリシジルアミン型エポキシ樹脂:ELM−100(3官能基)と、ジャパンエポキシレジン社製のグリシジルアミン型エポキシ樹脂:Ep604(4官能基)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂:Ep828、アデカ製のウレタン変性エポキシ樹脂:EPU−6を用い、熱可塑性樹脂として、住友化学工業社製のポリエーテルスルホン:PES−5003Pと、エムスケミージャパン社製のグリルアミド:TR−55を用いた。硬化剤として、芳香族アミン系硬化剤である和歌山精化社製4,4’−ジアミノジフェニルスルホン(4,4’−DDS)と、それを変性メラミン樹脂で被覆したマイクロカプセル化4,4’−DDSを用いた。4,4’−DDSに対するコート剤のコート率は10質量%であった。
× 長さ
152.4mmの寸法に切断し、衝撃後圧縮強度(CAI)試験の試験片を得た。この試験片を用いて30.5kJ衝撃後のCAIを測定した。その結果は表1と表2に示したとおりであった。
Claims (12)
- 強化繊維とこれに含浸せしめられたマトリックス樹脂とからなるプリプレグであって、該マトリックス樹脂が、エポキシ樹脂とその硬化剤とエポキシ樹脂100重量部当たり41〜90重量部の熱可塑性樹脂からなる樹脂組成物であり、吸水率が11重量%以下、ピール強度が0.05N/mm以上、かつ、ピール強度の保持率が10日後で40%以上であることを特徴とするプリプレグ。
- エポキシ樹脂が、3官能以上のエポキシ樹脂を50〜100重量部含むものであることを特徴とする請求項1記載のプリプレグ。
- 硬化剤が、芳香族ポリアミンを含むものであることを特徴とする請求項1又は2記載のプリプレグ。
- 熱可塑性樹脂が、エポキシ樹脂に可溶性のものと不溶性のものの混合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のプリプレグ。
- 硬化剤の一部がマイクロカプセル化された硬化剤であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のプリプレグ。
- 強化繊維とこれに含浸せしめられたマトリックス樹脂とからなるプリプレグであって、該マトリックス樹脂が、プリプレグの樹脂層の表層を形成する樹脂組成物Aとプリプレグの樹脂層の内層を形成する樹脂組成物Bとからなり、該樹脂組成物Aは、エポキシ樹脂と少なくとも一部がマイクロカプセル化されたその硬化剤とエポキシ樹脂に可溶性の熱可塑性樹脂とから構成されており、該樹脂組成物Bは、エポキシ樹脂とその硬化剤とエポキシ樹脂に不溶性の熱可塑性樹脂を少なくとも一部含む熱可塑性樹脂とから構成され、樹脂組成物Aが、エポキシ樹脂100重量部当たり、マイクロカプセル化されたエポキシ樹脂の硬化剤を0.1〜10重量部含むものであり、樹脂組成物Bは、マイクロカプセル化されたエポキシ樹脂の硬化剤は含まないものであり、樹脂組成物Aが、エポキシ樹脂100重量部当たり熱可塑性樹脂を20〜60重量部含むものであり、樹脂組成物Bが熱可塑性樹脂を50〜100重量部含むものであり、樹脂組成物Bのエポキシ樹脂に対する熱可塑樹脂の量が、樹脂組成物Aのエポキシ樹脂に対する熱可塑樹脂の量より大きいことを特徴とするプリプレグ。
- 樹脂組成物Bが、エポキシ樹脂100重量部当たり、エポキシ樹脂に不溶性の熱可塑性樹脂を10〜45重量部含むものであり、樹脂組成物Aは、エポキシ樹脂に不溶性の熱可塑性樹脂を含まないものであることを特徴とする請求項6記載のプリプレグ。
- エポキシ樹脂が、3官能以上のエポキシ樹脂を含むものであることを特徴とする請求項6または請求項7に記載のプリプレグ。
- 硬化剤が、芳香族ポリアミンを含むものであることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項記載のプリプレグ。
- 吸水率が20重量%以下であり、ピール強度が0.05N/mm以上であり、かつ、ピール強度の保持率が10日後で40%以上であることを特徴とする請求項6〜9のいずれか1項記載のプリプレグ。
- 強化繊維とこれに含浸せしめられたマトリックス樹脂とからなるプリプレグであって、該マトリックス樹脂が、プリプレグの樹脂層の表層を形成する樹脂組成物Aとプリプレグの樹脂層の内層を形成する樹脂組成物Bとからなり、該樹脂組成物Aは、エポキシ樹脂と少なくとも一部がマイクロカプセル化されたその硬化剤とエポキシ樹脂に可溶性の熱可塑性樹脂とから構成されており、該樹脂組成物Bは、エポキシ樹脂とその硬化剤とエポキシ樹脂に不溶性の熱可塑性樹脂を少なくとも一部含む熱可塑性樹脂とから構成され、樹脂組成物Aが、エポキシ樹脂100重量部当たり、マイクロカプセル化されたエポキシ樹脂の硬化剤を0.1〜10重量部含むものであり、樹脂組成物Bは、マイクロカプセル化されたエポキシ樹脂の硬化剤は含まないものであり、樹脂組成物Aが、エポキシ樹脂100重量部当たり熱可塑性樹脂を20〜60重量部含むものであり、樹脂組成物Bが熱可塑性樹脂を50〜100重量部含むものであり、樹脂組成物Bのエポキシ樹脂に対する熱可塑樹脂の量が、樹脂組成物Aのエポキシ樹脂に対する熱可塑樹脂の量より大きいプリプレグを製造するに際し、先ず、樹脂組成物Aのシート又はフィルム、樹脂組成物Bのシート又はフィルム、強化繊維層、樹脂組成物Bのシート又はフィルム、樹脂組成物Aのシート又はフィルムの順に積層・配置した積層体を作成し、次いで、該積層体を加熱・加圧することを特徴とするプリプレグの製造方法。
- 強化繊維とこれに含浸せしめられたマトリックス樹脂とからなるプリプレグであって、該マトリックス樹脂が、プリプレグの樹脂層の表層を形成する樹脂組成物Aとプリプレグの樹脂層の内層を形成する樹脂組成物Bとからなり、該樹脂組成物Aは、エポキシ樹脂と少なくとも一部がマイクロカプセル化されたその硬化剤とエポキシ樹脂に可溶性の熱可塑性樹脂とから構成されており、該樹脂組成物Bは、エポキシ樹脂とその硬化剤とエポキシ樹脂に不溶性の熱可塑性樹脂を少なくとも一部含む熱可塑性樹脂とから構成され、樹脂組成物Aが、エポキシ樹脂100重量部当たり、マイクロカプセル化されたエポキシ樹脂の硬化剤を0.1〜10重量部含むものであり、樹脂組成物Bは、マイクロカプセル化されたエポキシ樹脂の硬化剤は含まないものであり、樹脂組成物Aが、エポキシ樹脂100重量部当たり熱可塑性樹脂を20〜60重量部含むものであり、樹脂組成物Bが熱可塑性樹脂を50〜100重量部含むものであり、樹脂組成物Bのエポキシ樹脂に対する熱可塑樹脂の量が、樹脂組成物Aのエポキシ樹脂に対する熱可塑樹脂の量より大きいプリプレグを製造するに際し、先ず、強化繊維層に樹脂組成物Bを含浸させ一次プリプレグを形成し、次いで、該一次プリプレグの表裏面に樹脂組成物Aのシート又はフィルムを配置した積層体を作成し、その後、該積層体を加熱・加圧することを特徴とするプリプレグの製造方法。
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