JP5493202B2 - N−置換有機酸アミドの製造方法 - Google Patents

N−置換有機酸アミドの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、N−置換有機酸アミドの製造方法に関する。より詳しくは、N−置換ホルムアミド分解酵素の逆反応触媒作用、すなわち酸基質とアミン基質からのN−置換有機酸アミドの生成を触媒する作用、を利用したN−置換有機酸アミドの製造方法に関する。
N−置換有機酸アミドは、フジツボ等の水中有害付着生物の付着を阻害する活性を有するN−置換ホルムアミドをはじめ、高い有用性が知られている化合物である。
本発明に関連して、特許文献1には、N−置換ホルムアミド類の加水分解酵素(以下、「N−置換ホルムアミド分解酵素」という)が開示されている。このN−置換ホルムアミド分解酵素は、N−置換ホルムアミド類の1つであるN−ベンジルホルムアミドの分解活性を有する微生物のスクリーニングによって、土壌微生物中から単離された酵素である。N−置換ホルムアミド分解酵素は、N−置換ホルムアミドのギ酸とアミンへの加水分解反応を触媒する作用を有し、特にN−ベンジルホルムアミド(NFBA)に対して高い触媒活性を示すことが明らかにされている(非特許文献1も参照)。
特開2005−65514号公報
本発明は、N−置換有機酸アミドの有用性に鑑み、その新たな製造方法を提供することを主な目的とする。
上記課題解決のため、本発明者らは、上記N−置換ホルムアミド分解酵素の逆反応触媒作用、すなわちギ酸とベンジルアミンからのNFBA生成を触媒する作用、の可能性について検討を行った。その結果、N−置換ホルムアミド分解酵素が、所定の酸基質とアミン基質からのN−置換有機酸アミドの生成を触媒する作用を有することを新たに見出し、本発明を完成させるにいたった。
すなわち、本発明は、(1−1)配列番号1で示すアミノ酸配列からなるN−置換ホルムアミド分解酵素、及び/又は、(2−1)配列番号1で示すアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、N−置換ホルムアミド分解活性を有する組換えN−置換ホルムアミド分解酵素、を触媒として用い、酸基質とベンジルアミンからN−置換有機酸アミドを製造する方法を提供する。
この製造方法において、前記酸基質は、炭素数1〜5の低級有機酸とでき、特にギ酸、酢酸又はプロピオン酸とすることができる。ギ酸、酢酸又はプロピオン酸から選択される一以上の酸基質とベンジルアミンからは、N−ベンジルホルムアミド、N−ベンジルアセトアミド又はN−ベンジルプロピオンアミドから選択される一以上のN−置換有機酸アミドを製造することができる。
このとき、前記酸基質とベンジルアミンとのモル比を1:0.1〜1:0.2で反応させることで、効率良くN−置換有機酸アミドを製造できる。
この製造方法は、(1−配列番号1で示すアミノ酸配列からなるN−置換ホルムアミド分解酵素、及び/又は、(2−2)配列番号1で示すアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、以下の酵素学的性質を有する組換えN−置換ホルムアミド分解酵素、を触媒として用い、有機酸とベンジルアミンからN−置換有機酸アミドを製造する方法としても定義される。
(1)作用:有機酸ベンジルアミンからのN−置換有機酸アミドの合成反応を触媒する
(2)基質特異性:前記有機酸として少なくともギ酸、酢酸又はプロピオン酸に対する活性と、ベンジルアミンに対する活性を有する
(3)分子量:約61,000(SDS−PAGEによる)
(4)至適温度:約25℃
(5)至適pH:約7
(6)金属イオンの影響:Cu、Cu2+、Ag及びHg2+で阻害される
(7)SH基修飾試薬の影響:p−クロロマーキュリベンゾエイトで阻害される
(8)キレート剤の影響:8−ヒドロキシキノリンで阻害される
(9)還元剤の影響:2−メルカプトエタノール、ジチオスレイトールで阻害される
本発明により、N−置換有機酸アミドの新たな製造方法が提供される。
N−ベンジルホルムアミド(NFBA)からギ酸とベンジルアミンへの加水分解反応(正反応)と、ギ酸とベンジルアミンからのNFBA生成反応(逆反応)の反応式を示す図である。 ベンジルアミンとギ酸からの反応生成物(NFBA)をLC-ESI-MSで分析して得られたマススペクトルを示す図である(実施例2)。 逆反応におけるN−置換ホルムアミド分解酵素の至適pH及び至適温度を検討した結果を示す図である(実施例3)。 ベンジルアミンと酢酸からの反応生成物(N-ベンジルアセトアミド)をLC-ESI-MSで分析して得られたマススペクトルを示す図である(実施例4)。 ベンジルアミンとプロピオン酸からの反応生成物(N-ベンジルプロピオンアミド)をLC-ESI-MSで分析して得られたマススペクトルを示す図である(実施例4)。 NBFA合成における最適基質濃度を検討した結果を示す図である(実施例5)。 N-ベンジルアセトアミド合成における最適基質濃度を検討した結果を示す図である(実施例5)。 N-ベンジルプロピオンアミド合成における最適基質濃度を検討した結果を示す図である(実施例5)。
以下、本発明を実施するための好適な形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。なお、説明は以下の順序で行う。

1.N−置換ホルムアミド分解酵素
(1)触媒活性
(2)酵素精製
(3)酵素学的性質
(4)組換え酵素
2.N−置換ホルムアミド分解酵素の触媒反応
(1)酸基質
(2)アミン基質
(3)反応条件
3.N−置換有機酸アミドの製造方法
(1)触媒反応の開始
(2)N−置換有機酸アミドの回収
1.N−置換ホルムアミド分解酵素
(1)触媒活性
N−置換ホルムアミド分解酵素(N-substituted formamide deformylase)は、当初、N−置換ホルムアミドをギ酸とアミンへ加水分解する反応(以下、「正反応」ともいう)を触媒する酵素として見出された(上記特許文献1及び非特許文献1参照)。
本発明に係るN−置換有機酸アミドの製造方法では、このN−置換ホルムアミド分解酵素について新たに見出された「逆反応」の触媒作用、すなわち酸基質とアミン基質からN−置換有機酸アミドを生成する反応を触媒する作用、を利用してN−置換有機酸アミドを製造する。なお、この酵素群(deformylase)について、逆反応の触媒活性はこれまで報告されていない。
図1に、N−ベンジルホルムアミド(NFBA)からギ酸とベンジルアミンへの加水分解反応(正反応)と、ギ酸とベンジルアミンからのNFBA生成反応(逆反応)の反応式を示す。
逆反応においてN−置換ホルムアミド分解酵素の基質となる酸には、図1に示すギ酸の他に、例えば、酢酸又はプロピオン酸が挙げられる(基質については詳しく後述する)。
(2)酵素精製
N−置換ホルムアミド分解酵素は、National Center for Biotechnology Information(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/)にAccession Number AB 164325として登録されており、配列番号1で示す542残基のアミノ酸配列からなる。
N−置換ホルムアミド分解酵素は、N−ベンジルホルムアミドの分解活性を有する微生物のスクリーニングの結果、本発明者らによって見出されたアースロバクターエスピー(Arthrobacter sp.) FK164株から単離精製することができる。
アースロバクター エスピー(Arthrobacter sp.)FK164株は、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託され、FERM P−19495の寄託番号が付与されている(受託日:平成15年8月22日)。なお、このアースロバクター エスピー(Arthrobacter sp.)FK164株は、Arthrobacter pascens F164株とも称される。
アースロバクター エスピー(Arthrobacter sp.) FK164株は、上記保存機関から分譲を受けることができる他、天然から分離することもできる。天然から分離する場合には、まず、自然界から採集した土壌を直接又は滅菌水で希釈した後、N−置換ホルムアミド類(例えば、NBFA)を単一窒素源又は炭素源とする液体培地に接種し、この培地で生育可能な微生物を分離する。分離された微生物を常法に従ってシングルコロニーアイソレーションした後、N−置換ホルムアミド類、トリプトン、酵母エキス等を含有する液体培地中で培養する。生育してきた菌について、定法に従ってアースロバクター(Arthrobacter)属に属する微生物を選抜する。次に、選抜されたアースロバクター(Arthrobacter)属に属する微生物について、N−置換ホルムアミド類を加水分解してベンジルアミン等のアミン類に変換する能力を確認することにより、アースロバクターエスピー(Arthrobacter sp.) FK164株を得る。アースロバクターエスピー(Arthrobacter sp.) FK164株の詳細な菌学的性状及び培養方法については、上記特許文献1に記載されている。
アースロバクター エスピー(Arthrobacter sp.) FK164株からのN−置換ホルムアミド分解酵素の単離精製は、通常使用されるタンパク質の精製方法により行うことができる。例えば、まず、微生物を、N−置換ホルムアミド類を含有する培地中で培養する。次いで、遠心分離等により微生物を回収し、超音波処理等の物理的破砕法又は界面活性剤やリゾチーム等の溶菌酵素を用いた化学的破砕法等によって破砕する。得られた破砕液について遠心分離、メンブレンフィルターろ過等を行って細胞抽出液を調製し、これを硫安分画、陰イオン交換クロマトグラフィー、陽イオン交換クロマトグラフィー、疎水クロマトグラフィー、ゲルクロマトグラフィー等の分離精製方法を適宜用いて分画することによって精製酵素を得る。
(3)酵素学的性質
精製されるN−置換ホルムアミド分解酵素の酵素学的性質は、以下の通りである。
作用:酸基質とアミン基質からのN−置換有機酸アミドの合成反応を触媒する。
基質特異性:前記酸基質として少なくともギ酸、酢酸又はプロピオン酸に対する活性と、前記アミン基質として少なくともベンジルアミンに対する活性を有する。
分子量:約61,000(SDS−PAGEによる)
至適温度:約25℃
至適pH:約7
金属イオンの影響:Cu、Cu2+、Ag及びHg2+で阻害される。
SH基修飾試薬の影響:p−クロロマーキュリベンゾエイトで阻害される。
キレート剤の影響:8−ヒドロキシキノリンで阻害される。
還元剤の影響:2−メルカプトエタノール、ジチオスレイトールで阻害される。
(4)組換え酵素
本発明に係るN−置換有機酸アミドの製造方法においては、アースロバクター エスピー(Arthrobactersp.) FK164株から単離精製される野生型のN−置換ホルムアミド分解酵素(配列番号1)の他、この野生型酵素を遺伝子工学的手法によって改変して得られる組換え酵素を用いることもできる。この組換え酵素は、配列番号1で示すアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、N−置換ホルムアミド分解活性と上記酵素学的性質を有するものである。
このような組換え酵素は、一般に、酵素の活性や耐熱性等を向上させることによって反応速度や反応生成物の収量を高めることを目的として作製されるものである。組換えN−置換ホルムアミド分解酵素は、例えば、以下のようにして得ることができる。まず、アースロバクターエスピー(Arthrobacter sp.) FK164株由来の野生型酵素をコードする遺伝子(配列番号2参照)をクローニングする。次に、エラープローンPCRによってランダムな遺伝子変異を導入する。そして、変異を導入した遺伝子をアースロバクター属や他属の放線菌もしくは放線菌以外の微生物に遺伝子導入して発現させ、上述の方法によって変異体タンパクを精製する。このようにして得られた変異体タンパクについては、N−置換有機酸アミドの生成触媒活性や熱処理後の残存活性等の評価を行うことにより、所望の性状を備えた組換え酵素を選抜することが可能である。
なお、野生型のN−置換ホルムアミド分解酵素(配列番号1)についても、クローニングを行って、アースロバクター エスピー(Arthrobacter sp.) FK164株以外のアースロバクター属や他属の放線菌もしくは放線菌以外の微生物に遺伝子導入し、発現・精製して得たものを使用することができる。
2.N−置換ホルムアミド分解酵素の触媒反応
次に、N−置換ホルムアミド分解酵素の触媒反応について説明する。この触媒反応は、酸基質とアミン基質からN−置換有機酸アミドを生成する反応(逆反応)である(図1参照)。
(1)酸基質
逆反応におけるN−置換ホルムアミド分解酵素の酸基質には、図1に示したギ酸の他に、正反応の結果生成する酸が広く包含され得る。N−置換ホルムアミド分解酵素の正反応において基質となり得るN−置換有機酸アミドは、一般式「R−NH−CO−R」(式中、「R」は、置換されていても良いフェニル基、カルボキシル基及びアミノ基からなる置換基群から選ばれる1つ以上の置換基で置換されていても良い、アルキル基又はアリル基を示す。「R」は、水素原子又は飽和もしくは不飽和の炭化水素を示す)で示すことができる。従って、逆反応においてN−置換ホルムアミド分解酵素の基質となる酸には、これらの加水分解によって生じる酸、すなわち飽和又は不飽和の有機酸が広く含まれ得る。
逆反応においてN−置換ホルムアミド分解酵素の基質となる飽和又は不飽和の有機酸は、具体的には、例えば炭素数1〜5の低級有機酸であるギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸などとでき、特にギ酸、酢酸又はプロピオン酸の1以上とすることができる(後述実施例4参照)。なお、ギ酸、酢酸又はプロピオン酸とベンジルアミンとの反応からは、それぞれN−置換有機酸アミドとしてN−ベンジルホルムアミド(NBFA)、N−ベンジルアセトアミド又はN−ベンジルプロピオンアミドが生成する。
(2)アミン基質
逆反応におけるN−置換ホルムアミド分解酵素のアミン基質には、図1に示したベンジルアミンの他に、正反応の結果生成するアミンが広く包含され得る。正反応において基質となり得るN−置換有機酸アミドには、上述のように、一般式「R−NH−CO−R」(式中、「R」は、置換されていても良いフェニル基、カルボキシル基及びアミノ基からなる置換基群から選ばれる1つ以上の置換基で置換されていても良い、アルキル基又はアリル基を示す。「R」は、飽和又は不飽和の炭化水素を示す)で示されるN−置換有機酸アミドが包含され得る。従って、逆反応においてN−置換ホルムアミド分解酵素の基質となるアミンには、これらの加水分解によって生じるアミンが広く含まれ得る。
これまで、N−置換ホルムアミド分解酵素の正反応において基質となり得るN−置換有機酸アミドとしては、少なくともN−ベンジルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N−ブチルホルムアミド、N−シクロヘキシルホルムアミド、N−ホルミルアラニン、N−ホルミルリジン、N−ホルミルチロシン、アリルホルムアミド及びN−(α−メトキシベンジル)ホルムアミドが知られている(上述特許文献1参照)。従って、逆反応においてN−置換ホルムアミド分解酵素の基質となるアミンには、これらのN−置換有機酸アミドの加水分解によって生じるアミン、すなわち、少なくともベンジルアミン、メチルアミン、ブチルアミン、シクロヘキシルアミン、アラニン、リジン、チロシン、アリルアミン、α−メトキシベンジルアミンが含まれ得る。
逆反応においてN−置換ホルムアミド分解酵素の基質となるアミンは、特にベンジルアミンとすることができる。なお、ベンジルアミンとギ酸、酢酸又はプロピオン酸との反応からは、それぞれN−置換有機酸アミドとしてN−ベンジルホルムアミド(NBFA)、N−ベンジルアセトアミド又はN−ベンジルプロピオンアミドが生成する。
本発明に係るN−置換有機酸アミドの製造方法において、以上に説明した酸基質及びアミン基質は、1又は二以上を用いることができ、1又は二以上のN−置換有機酸アミドを製造することができる。
(3)反応条件
反応は、水又はリン酸ナトリウム、リン酸カリウム等のリン酸アルカリ金属塩、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等の酢酸のアルカリ金属塩などを含む汎用の緩衝液を反応溶液として行うことができる。また、反応は、水の他に有機溶媒の共存下に行うこともできる。有機溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、t−ブチルメチルエーテル、イソプロピルエーテル等のエーテル類、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、イソオクタン、デカン等の炭化水素類、t−ブタノール、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール等のアルコール類、ジメチルスルホキサイドなどのスルホキサイド類、アセトン等のケトン類、アセトニトリル等のニトリル類及びこれらの混合物が挙げられる。
反応溶液中に添加される酸基質とアミン基質の濃度は、特に限定されるものではないが、例えば、酸基質が100〜2000 mM、アミン基質が10〜400 mMとされる。N−置換有機酸アミドの生成効率の観点からは、酸基質濃度は300 mM以上、アミン基質濃度は10 mM以上とすることが望ましい。このとき、酸基質とアミン基質濃度とのモル比を1:0.1〜1:0.2として反応溶液中に添加することで、N−置換有機酸アミドの生成効率を最大化することが可能となる(後述実施例5参照)。
N−置換ホルムアミド分解酵素の至適温度は約25℃であり、至適pH7である(後述実施例3参照)。従って、反応温度は、N−置換ホルムアミド分解酵素の安定性や反応速度等を考慮して、25℃を中心として、0〜50℃、好ましくは10〜40℃の範囲に設定される。また、反応溶液pHは、7を中心として5〜9、好ましくは6〜8の範囲に設定される。
3.N−置換有機酸アミドの製造方法
(1)触媒反応の開始
本発明に係るN−置換有機酸アミドの製造方法において、上記触媒反応は、反応溶液中で酸基質とアミン基質、N−置換ホルムアミド分解酵素及び/又は組換えN−置換ホルムアミド分解酵素を混合することによって開始される。
また、触媒反応は、N−置換ホルムアミド分解酵素及び/又は組換えN−置換ホルムアミド分解酵素を発現する微生物に、酸基質とアミン基質を接触させることによって開始することもできる。この場合、微生物には、アースロバクターエスピー(Arthrobacter sp.) FK164株が用いられる。また、微生物として、野生型N−置換ホルムアミド分解酵素又は組換えN−置換ホルムアミド分解酵素を遺伝子工学的手法により発現させたアースロバクター エスピー(Arthrobactersp.) FK164株以外のアースロバクター属や他属の放線菌もしくは放線菌以外の微生物を用いてもよい。
アースロバクター エスピー(Arthrobacter sp.) FK164株等の微生物は、例えば、凍結乾燥細胞、有機溶媒処理細胞、乾燥細胞等の形態、又は、固定化された形態(固定化物)で利用してもよい。固定化物を得る方法としては、例えば、担体結合法(シリカゲルやセラミック等の無機担体、セルロース、イオン交換樹脂等に微生物を吸着させる方法)及び包括法(ポリアクリルアミド、含硫多糖ゲル(例えばカラギーナンゲル)、アルギン酸ゲル、寒天ゲル等の高分子の網目構造の中に微生物を閉じ込める方法)が挙げられる。
(2)N−置換有機酸アミドの回収
触媒反応の終了後、生成したN−置換有機酸アミドは、一般的な方法によって回収することができる。例えば、まず反応溶液をヘキサン、ヘプタン、tert−ブチルメチルエーテル、酢酸エチル、トルエン等の有機溶媒で抽出する。抽出操作は、必要に応じて反応液を濾過したり、又は遠心分離等の処理により不溶物を除去したりした後に行ってもよい。次に、抽出された有機層を乾燥し、濃縮されたN−置換有機酸アミドを回収する。回収されたN−置換有機酸アミドは、カラムクロマトグラフィー等によってさらに精製してもよい。
<実施例1>
1.N−置換ホルムアミド分解酵素の精製
培養後のアースロバクター エスピー(Arthrobactersp.) FK164株を遠心分離(13,000 g, 15min)によって回収し、リン酸カリウム緩衝液(10 mM Potassium phosphate, pH 7)で2回洗浄を行った。洗浄後、超音波処理及び遠心分離を行って細胞抽出液を調製した。上清を硫安分画(Ammonium sulfate 40 - 45 %)し、リン酸カリウム緩衝液で透析した。透析後の溶液を、0.25 M KCl含リン酸カリウム緩衝液で平衡化したDEAE-Sephacelカラム(5 × 40 cm, GE Healthcare)にアプライし、KCl濃度を0.25 - 0.5 Mまで直線的に上昇させたリン酸カリウム緩衝液を用いてタンパクを溶出させた。
酵素活性を有する画分を回収し、これに硫酸アンモニウムを70 %飽和に達するまで添加した。析出した沈殿を遠心分離によって回収し、これをリン酸カリウム緩衝液に溶解させ、透析を行って酵素溶液を得た。得られた酵素溶液を25 %硫酸アンモニウム飽和し、25 %飽和硫酸アンモニウムを含むリン酸カリウム緩衝液で平衡化したResource ISOカラム(1.6 × 3 cm, GE Healthcare)にアプライした。硫酸アンモニウム濃度を25 - 15 %まで直線的に下降させたリン酸カリウム緩衝液を用いて酵素を溶出させた。
酵素活性を有する画分を回収し、これに硫酸アンモニウムを70 %飽和に達するまで添加した。析出した沈殿を遠心分離により回収し、これをリン酸カリウム緩衝液に溶解させ、透析を行って酵素溶液を得た。得られた酵素溶液を0.15 M塩化ナトリウム飽和し、0.15 M塩化ナトリウムを含むリン酸カリウム緩衝液で平衡化したSuperose 12 10/30カラム(GE Healthcare)にアプライし、同緩衝液を用いて酵素を溶出させた。
酵素活性を有する画分を回収し、硫安精製(Ammonium sulfate 70 %)し、リン酸カリウム緩衝液に溶解させ、透析を2回行って精製酵素溶液を得た。精製酵素溶液は、SDS-PAGEによって純度を確認した。
酵素活性の測定は、正反応の触媒活性を以下の方法によって測定することにより行った。下記の酵素活性測定反応液に各画分を適当量加え、25 ℃、10 minインキュベートした後、等量のアセトニトリルを添加し反応を停止させた。次いで、反応液を遠心分離して得られる上清のうち40 μlをGITC反応液(0.13 %GITC(2,3,4,6−テトラアセチルグルコイソチオシアネート)、0.13 %トリエチルアミンを含むアセトニトリル)120 μlに添加し、生成するGITC誘導体化ベンジルアミンを、下記の高速液体クロマトグラフィー条件で定量した。
(酵素活性測定反応液組成)
N−ベンシルホルムアミド:10 mM、
リン酸カリウム緩衝液:0.1 M, pH 7.5
酵素:適当量
(高速液体クロマトグラフィー条件:GITC誘導体化ベンジルアミン分析)
カラム:Cosmosil 5C18-AR (4.6 × 150 mm、ナカライテスク)
移動相:10mM H3PO4-KH2PO4(pH2.0):アセトニトリル=1:1(v/v)
流速:1 ml/min
温度:40 ℃
吸光度検出:250 nm
溶出時間Retention time:GITC誘導体化ベンジルアミン(4.5 min)
<実施例2>
2.N−置換ホルムアミド分解酵素の逆反応触媒活性の評価
本実施例では、精製されたN−置換ホルムアミド分解酵素について、逆反応(図1参照)の触媒活性を評価した。
リン酸カリウム緩衝液(0.1 M Potassium phosphate, pH 7.5)に、終濃度100 mMベンジルアミン、2 Mギ酸、0.1 mg/ml酵素を添加して反応させた。25 ℃で5分間反応後、反応溶液10 μlを、190 μlの1 Mクエン酸−リン酸ナトリウム緩衝液(pH 4.0)と混合し、反応を停止させた。遠心分離を行った後、上清中のNFBA量を、HPLC(LC-10 AD system, 島津製作所)によって測定した。カラムにはCosmosil 5C18-AR-II (逆相, 4.6 × 150 mm, ナカライテスク)を用い、移動相は10mM H3PO4-KH2PO4(pH2.7):アセトニトリル=2:1(v/v)(流速1.0 ml/min,40°C)とした。また、吸光度検出は198 nmで行った。
ベンジルアミン、ギ酸及び酵素の反応溶液上清をHPLC分析した結果、クロマトグラム上の溶出時間3 minに対応する位置に新たなピークが確認された。このピークの溶出時間は、NBFAの溶出時間と一致した。さらに、ピークの強度は、反応溶液に添加する酵素量と反応時間に依存して増強された。これらの知見から、N−置換ホルムアミド分解酵素の触媒によってベンジルアミンとギ酸からNBFAが生成していることが強く示唆された。
LC-ESI-MSによって、この新たな化合物の分子量を同定した。LC-ESI-MSで得られたマススペクトルを図2に示す。LC-ESI-MSには、Micromass ZQ(Waters)とAlliance HPLC system (2690 Separations Module, 996 Photodiodoarray detector, Waters)を用いた。また、カラムにはSymmetry C18 column (2.1 x 150 mm, 3.5 μm)を使用した。
新たな化合物の分子量は、NBFAの分子量135に一致した。これらの結果から、N−置換ホルムアミド分解酵素が逆反応触媒作用を有し、ギ酸とベンジルアミンからNBFAを生成する反応を触媒することが明らかとなった。
N−置換ホルムアミド分解酵素について、正反応と逆反応の反応効率を比較するため、カイネティクスパラメータの測定を行った結果を「表1」に示す。酵素活性の1ユニットは、1分間あたりに1 μmolのNFBAを生成する酵素量と定義した。なお、タンパク濃度はブラッドフォード法により測定し、N−置換ホルムアミド分解酵素のモノマー分子量は58,694とした。
反応効率を示す「Kcat / Km」は、正反応の基質であるNBFAに対しては689 S-1・mM-1であるのに対し、逆反応の基質であるギ酸とベンジルアミンに対してはそれぞれ0.01 S-1・mM-1と0.41 S-1・mM-1であった。これにより、逆反応の反応効率は、正反応と比べて低いことが明らかになった。
<実施例3>
3.逆反応におけるN−置換ホルムアミド分解酵素活性の至適pH・温度、阻害剤による影響の検討
本実施例では、はじめに、反応溶液のpH及び温度を変化させて反応を行ない、N−置換ホルムアミド分解酵素が最大活性を示すpH及び温度を検討した。
結果を図3に示す。図3(A)はpH条件に伴う酵素活性の変化を、(B)は温度条件に伴う酵素活性の変化を示す。逆反応におけるN−置換ホルムアミド分解酵素の至適pHは7であり、至適温度は25℃であった。なお、N−置換ホルムアミド分解酵素の活性は、pH7.5〜8.0で最も安定であり、温度に対しては40℃まで安定であった。これらの結果、N−置換ホルムアミド分解酵素の至適pH等の条件は、逆反応及び正反応においてほぼ同じであることが明らかとなった。
次に、各種化合物(阻害剤)が、逆反応及び正反応におけるN−置換ホルムアミド分解酵素の活性に与える影響を評価した。各化合物は、終濃度1 mMで反応溶液中に添加した。結果を「表2」及び「表3」に示す。
N−置換ホルムアミド分解酵素の活性は、逆反応及び正反応ともに、一部の金属塩(CuCl,CuCl, AgNO, HgCl)、SH試薬(p−クロロマーキュリベンゾエイト)、キレート剤(8−ヒドロキシキノリン)、還元剤(2−メルカプトエタノール、ジチオスレイトール)により阻害された。
N−置換ホルムアミド分解酵素の至適pH、至適温度及び阻害剤による影響が逆反応及び正反応でほぼ同じであったことから、両反応は同じ活性中心によって触媒されていると考えられた。
<実施例4>
4.逆反応におけるN−置換ホルムアミド分解酵素の基質特異性
本実施例では、N−置換ホルムアミド分解酵素による逆反応において、ギ酸以外に基質となり得る酸の検索を行った。
実施例2で説明した反応溶液において、ギ酸に替えて、ギ酸に構造が類似する酸を添加して反応を行ない、反応溶液上清をHPLC分析した。その結果、酢酸及びプロピオン酸を添加した場合において、それぞれクロマトグラム上の溶出時間3.5 min及び3.9 minに対応する位置に新たなピークが確認された。これらのピークの溶出時間は、それぞれN-ベンジルアセトアミドの溶出時間とN-ベンジルプロピオンアミドの溶出時間に一致していた。
LC-ESI-MSによってこれらの新たな化合物の分子量を同定した。その結果、ベンジルアミンと酢酸から生成する化合物の分子量は、N-ベンジルアセトアミドの分子量149に一致した。LC-ESI-MSで得られたマススペクトルを図4に示す。また、ベンジルアミンとプロピオン酸から生成する化合物の分子量は、N-ベンジルプロピオンアミドの分子量163に一致した。LC-ESI-MSで得られたマススペクトルを図5に示す。
これらの結果から、N−置換ホルムアミド分解酵素の逆反応においては、ギ酸の他に、少なくとも酢酸とプロピオン酸が基質となり、それぞれからN-ベンジルアセトアミドとN-ベンジルプロピオンアミドが生成することが明らかとなった。「表4」に、酢酸とプロピオン酸のカイネティクスパラメータの測定を行った結果を示す。
<実施例5>
5.逆反応におけるN−置換ホルムアミド分解酵素の基質濃度
本実施例では、N−置換ホルムアミド分解酵素による逆反応におけるベンジルアミン及酸基質の最適濃度を検討した。
(1)NBFA合成における基質濃度
実施例2で説明した反応溶液において、ベンジルアミン0.2 Mに対するギ酸の添加量を0.5, 1, 1.5, 2 Mに変化させて反応を行ない、反応溶液上清をHPLC分析して生成するNFBAを定量した。また、ギ酸1 Mに対するベンジルアミンの添加量を0.1, 0.2, 0.3, 0.4 Mに変化させて生成するNFBAについても定量を行った。
NFBAの定量結果を図6に示す。(A)はギ酸の添加量を変化させた場合、(B)はベンジルアミンの添加量を変化させた場合の結果を示す。生成するNFBA量は、ギ酸1 Mに対してベンジルアミン0.2 Mを添加した場合に最大となった。このとき、24時間の反応で約16 mMのNBFAが生成した。
(2)N-ベンジルアセトアミド合成における基質濃度
実施例2で説明した反応溶液において、ベンジルアミン0.2 Mに対する酢酸の添加量を0.5, 1, 1.5, 2 Mに変化させて反応を行ない、反応溶液上清をHPLC分析して生成するNFBAを定量した。また、酢酸1 Mに対するベンジルアミンの添加量を0.1, 0.2, 0.3, 0.4 Mに変化させて生成するN-ベンジルアセトアミドについても定量を行った。
N-ベンジルアセトアミドの定量結果を図7に示す。(A)は酢酸の添加量を変化させた場合、(B)はベンジルアミンの添加量を変化させた場合の結果を示す。生成するN-ベンジルアセトアミド量は、酢酸1 Mに対してベンジルアミン0.2 Mを添加した場合に最大となった。このとき、24時間の反応で約22 mMのN-ベンジルアセトアミドが生成した。
(3)N-ベンジルプロピオンアミド合成における基質濃度
実施例2で説明した反応溶液において、ベンジルアミン0.2 Mに対するプロピオン酸の添加量を0.5, 1, 1.5, 2 Mに変化させて反応を行ない、反応溶液上清をHPLC分析して生成するN-ベンジルプロピオンアミドを定量した。また、プロピオン酸1 Mに対するベンジルアミンの添加量を0.1, 0.2, 0.3, 0.4 Mに変化させて生成するN-ベンジルプロピオンアミドについても定量を行った。
N-ベンジルプロピオンアミドの定量結果を図8に示す。(A)はプロピオン酸の添加量を変化させた場合、(B)はベンジルアミンの添加量を変化させた場合の結果を示す。生成するN-ベンジルプロピオンアミド量は、プロピオン酸1 Mに対してベンジルアミン0.2 Mを添加した場合に最大となった。このとき、24時間の反応で約18 mMのN-ベンジルプロピオンアミドが生成した。
これらの結果から、N−置換ホルムアミド分解酵素の逆反応においては、ギ酸、酢酸及びプロピオン酸の酸基質とベンジルアミンのモル比を1:0.2とした場合に最も反応効率が良く、1:0.1〜1:0.2の範囲では良好な反応効率が得られることが明らかになった。

Claims (5)

  1. 配列番号1で示すアミノ酸配列からなるN−置換ホルムアミド分解酵素、及び/又は、配列番号1で示すアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、N−置換ホルムアミド分解活性を有する組換えN−置換ホルムアミド分解酵素、を触媒として用い、
    酸基質とベンジルアミンからN−置換有機酸アミドを製造する方法。
  2. 前記酸基質は、炭素数1〜5の低級有機酸である請求項1記載の方法。
  3. ギ酸、酢酸又はプロピオン酸から選択される一以上の酸基質とベンジルアミンから、N−ベンジルホルムアミド、N−ベンジルアセトアミド又はN−ベンジルプロピオンアミドから選択される一以上のN−置換有機酸アミドを製造する請求項2記載の方法。
  4. 酸基質とベンジルアミンとのモル比を1:0.1〜1:0.2で反応させる請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 配列番号1で示すアミノ酸配列からなるN−置換ホルムアミド分解酵素、及び/又は、配列番号1で示すアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、以下の酵素学的性質を有する組換えN−置換ホルムアミド分解酵素、を触媒として用い、有機酸とベンジルアミンからN−置換有機酸アミドを製造する方法。
    (1)作用:有機酸とベンジルアミンからのN−置換有機酸アミドの合成反応を触媒する
    (2)基質特異性:前記有機酸として少なくともギ酸、酢酸又はプロピオン酸に対する活性と、ベンジルアミンに対する活性を有する
    (3)分子量:約61,000(SDS−PAGEによる)
    (4)至適温度:約25℃
    (5)至適pH:約7
    (6)金属イオンの影響:Cu、Cu2+、Ag及びHg2+で阻害される
    (7)SH基修飾試薬の影響:p−クロロマーキュリベンゾエイトで阻害される
    (8)キレート剤の影響:8−ヒドロキシキノリンで阻害される
    (9)還元剤の影響:2−メルカプトエタノール、ジチオスレイトールで阻害される
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