JP5493004B2 - 磁気要素を備える生検器具 - Google Patents

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Description

本発明は、特定の試料材料の濃縮用の生検器具であって、磁気要素を有する、生検器具に関する。さらに、本発明は、微生物を結合させる方法、診断のための生検器具の使用、及び、例えばヒト又は動物の血管、脊柱管、胆管、輸出尿路(efferenturinary tract:輸出性尿路)等の様々な体腔系における細胞試料又は分子試料の濃縮用の生検キットに関する。
日常的な臨床診療において、細菌感染は、診断及び特定の治療に関して多くの問題を引き起こす。ドイツ敗血症協会(Deutsche Sepsis Gesellschaft e.V.)は、そのウェブサイト上で敗血症の臨床的重要性を包括的に提唱している。これによると、この臨床像の病態生理学に関する見解は、病原体によって引き起こされる感染はもはや中心病巣ではなく、様々な刺激によって誘発される可能性のある、患者の全身免疫反応であるというように変化している。この新たな見識は特に、微生物学的診断が治療の意思決定のための重要な助けとはならない日常的な臨床ルーチンが影響している。敗血症の部位の同定及び衛生並びに迅速な抗生物質治療が最優先事項として挙げられる。
敗血症による40%の死亡率は依然として高い。米国では、およそ263000人が敗血症により毎年亡くなっており、したがって急性心筋梗塞症によるよりも多い。100000人の人口(inhabitants)あたり、およそ300人が重度の敗血症を患っている。それと比較して、100000人の人口あたりAIDSの新患は17人、大腸がんの新患は50人、及び乳がんの新患は110人である。米国における敗血症の発症は、過去20年間で5倍になっている。敗血症の患者は、集中治療室において平均16日間、及び病院内で平均32日間治療を受けなければならない。欧州諸国の多くでは、敗血症の発症の疫学的な値は米国におけるよりも低い。ドイツ及びオーストリアに関しては、年間で54件〜116件の症例及び100000人の発症人口が報告されている。重度の敗血症の患者の集中治療のみで発生する正比例コスト(薬剤、日常検査、微生物学、消耗品、収容設備、職員)は、およそ17億7000万ユーロである。このように、集中治療の予算のおよそ30%が重度の敗血症の治療に運用されている。生産性の損失に起因して被る間接的コストは別におよそ45億ユーロであると推定されるため、ドイツでは、およそ63億ユーロの額の総コストが重度の敗血症を原因としているとみなされている。
細菌性病原体を診断する微生物学の標準的な方法は、パスツール及びスターンバーグが初めて唾液から肺炎球菌を検出し、クリスチャン・グラムが独自の染色法(今日も基準として用いられている)を確立した1881年からほぼ変わっていない。
敗血症が疑われる場合の病原体の検出は血液培養に対して行われる。しかし、これらの重病の患者において微生物(germs)を検出することは成功しないことが多く、病院では通常、耐性パターンを知らないまま抗生物質治療が始められる。これらの患者における病原体を早期に検出することによって、抗生物質治療をより標的を絞って行うことができ、死亡率及び罹患率を改善することができ、治療のコストを低減することができる。
in vitroで血液からの個々の細胞集団を同定及び分離することは、今日では官能化型磁性ナノ粒子を用いて達成される。ここでは、粒子の磁化率が重要な役割を果たし、この理由は、この挙動によって、用いられる粒子の磁気泳動特性が実質的に決まるためである。磁性ナノ粒子を用いたin vitroでの大腸菌の検出を成功裏に行うことができ、画像形成法を用いて走磁性細菌をin vivoで表示することができる。
微生物学的診断法のためのヒト又は動物の生体からの試料材料の採取は通常、生検により固形組織試料を得ることによってなされるか、又は、例えば、血液試料を採取する血管穿刺の形態の、若しくは、胸水を採取する胸腔穿刺による、若しくは滑液を採取する関節穿刺による、若しくは髄液(liquor)を採取する脊柱管穿刺(spinal canal puncture)による、若しくは概して液体若しくは液体状の形態の試料材料を採取する体腔系穿刺による、体液採取によってなされる。さらに、微生物学的診断のために、身体領域からスワブが採取される。
今日まで、従来技術により、従来のパンチ法、切除法及び吸引法以外に、生検材料を採取又は濃縮するために抗原−抗体相互作用及びリガンド−受容体相互作用を使用する生検器具が記載されている。
現代医学では、生検、すなわち検査のためにヒト又は動物の生体から材料を取り出すこと(removing:採取)が、例えば顕微鏡検査法等の様々な方法によって日常的に行われている。通常、そのような方法は、がん腫瘍又は前がん状態の腫瘍の存在を示す悪性細胞形質転換及び前がん状態細胞形質転換の診断に用いられる。コア生検(その過程において組織学的検査のために全組織片が取り出される)として知られる日常的な技法は、様々な形式の中空針状生検器具を利用する。これらの器具は、選択した身体領域への挿入時に組織に刺入するために鋭利な前縁又はノッチ付きスタイレットを備えたカニューレを有する。生検試料として取り出すべき組織片がカニューレの円筒内腔に受け取られる。身体から生検器具を引き抜く際、試料は機械的手段又は吸引手段によって円筒内腔の中に保持され、引き抜きプロセス時に組織の本体から分離される。取り出された試料は一般的に概して細長い円筒形状又は長手方向の半円筒形状を有する。細胞学的検査(cytological examination:細胞診)又は組織学的検査のための生検試料の特質、例えば幅、長さ及び押しつぶされた細胞の割合は、検査結果に影響を及ぼす重要な因子である。組織生検試料は、生体組織の構造を可能な限り厳密に反映していなければならない。したがって、組織の切除及び取り出し、並びにカニューレからの取り出しの際、試料に応力をかけることは避けなければならない。
今日(now)まで、従来技術は、生検材料を得るために、従来のパンチ法、切除法及び吸引法以外に、抗原−抗体及びリガンド−受容体相互作用を用いる生検器具を記載している。
特許文献1は、生検部位にカニューレを導くスタイレットにカニューレが取り付けられている生検用自動装置を記載している。挿入後、カニューレがスタイレットを越えて引き出されることによって試料を採取する。試料を保持するのに吸引手段が用いられる。しかしながら、吸引手段のためにこの生検器具は幾分複雑な構造を有し、操作にかなりの熟練を要する。熟達していない使用者の手にかかっては、この器具は不確かな結果を生む可能性がある。また、この器具は中実身体構造からの材料の取り出し用に設計されており、体腔系からの材料の取り出し用には設計されていない。
さらに、試料を濃縮するように機能する器具又はセンサーが知られている。特許文献2は、母体血の循環中の胎児栄養膜からのような分子又はまれな細胞の濃縮及び回収のための機能化表面(functionalism surface)の使用を記載している。このために、血流中の特定の細胞又は分子に応答し、したがって、身体から取り出しを行う前にin situでこの材料の濃縮を可能にする受容体構造がセンサーの表面上に繋留されている。
さらに、従来技術において、或る特定の活性成分又は色素を体腔内に導入するのに用いることができる装置が記載されている(例えば、特許文献3、特許文献4、特許文献5及び特許文献6)。ここでは、活性成分が装置のキャビティに導入され、標的位置に達すると放出される。ここでの不都合点は、試料が非常に不正確なやり方で得られ、活性成分が液体形態で装置に導入されることである。このように、可能な使用分野は大きく限られている。
さらに、従来秘術において、完全に又はほぼ完全に磁性である磁気装置が記載されている。しかし、これらの装置は試料の最適な濃縮又は取り出しを可能にしない。
従来技術において記載されている、試料を取り出すか又は濃縮するための手段は身体の全ての領域で使用することができるものではない。特に、記載されている器具/センサーの内視鏡的な使用が可能ではないか、又は行うことができても困難を伴う。他の重要な不都合点は、生検のために選択された組織領域、特に体腔系を、器具/センサーを用いて標的化することができる正確性、器具/センサーを取り扱うことができる容易性、その方法によって患者に与える損傷、及び、器具又はセンサーのコストである。加えて、試料を取り出す前に危険性の低い方法で生検材料の濃縮を可能にするようにヒト及び動物における使用のために設計された生検器具は記載されていない。
抗原−抗体又は概してリガンド−受容体相互作用を介して生検材料を得ることが意図されているとともに、濃縮のために身体内に規定時間だけ埋め込まれる生検器具の用途の場合、複数の因子が、流動状態下でのこの濃縮を困難にすることが分かっている。これは、その対応する受容体に対する用いられるリガンドの親和性、流れ媒体(例えば循環系内の血液)の粘度、流動状態(速度、流動様式)、標的対象物のサイズ、及び引力が検体の濃縮を確実にしなければならない空間距離を含む。
米国特許第5,282,476号 国際公開第2006/131400号 国際公開第01/23031号 欧州特許出願公開第1779816号 米国特許出願公開第2003/0135153号 国際公開第98/22022号
この従来技術に基づいて、本発明の目的は、従来技術の不都合点又は欠点を有しない、かつ、内視鏡的手段によっても体腔系からの試料材料の特定の濃縮を可能にするとともに身体内での滞留時間中に後続の診断方法を可能にする、生検器具を提供することである。本発明の別の目的は、患者への損傷の危険性を最小限に抑える生検器具の開発であり、この理由は特に、診断方法のために身体内に生検器具が滞留する時間が試料採集の新たな基準であるためである。
驚くべきことに、この目的は、独立請求項の特徴によって達成される。本発明の好ましい実施の形態は従属請求項に由来する。
従来技術の不都合点及び欠点を有しない、以下の構成要素:
i.ばね弾性遠位部分及び近位部分を含むガイド要素、
ii.ガイド要素の遠位部分と近位部分との間に取り付けられる磁気要素、及び
iii.ガイド要素の近位部分に接続される安定化要素、
を備える、試料材料の濃縮用の生検器具を提供することができることは全く驚くべきことであった。
驚くべきことに、生検器具内で磁気要素を使用する結果として、困難な流動条件下であっても生検材料を得ることができることが分かった。完全に磁性であるか又は複数の磁気要素若しくは構成要素を備える、従来技術において開示されている磁気生検装置の場合、これらの磁気要素間に強力な相互作用があり、このことが試料の取り出しをより困難なものにする。加えて、この場合に生成される磁場が器官又は組織に影響を与える可能性があることが分かった。本発明による生検器具は磁気要素を1つしか含まないため、一方では磁場が非常に弱いことで組織又は器官との相互作用が生じず、他方では生検器具内で相互作用がない。
生検器具は試料材料の濃縮用に用いられる。この試料材料は特に、血液若しくは血漿、乳糜若しくはリンパ、尿、精液、膣分泌物、羊水、唾液、胃液、胆汁、膵液、鼻腔分泌物、気管支分泌物、肺胞液、髄液、内リンパ、眼房水、涙、滑液、胸膜液、心膜液、腹水、母乳、汗、月経液若しくはこれらの組合せを含む群からの試料、又は生検領域からの他の試料を含み得る。
生検器具は、少なくとも1つのガイド要素、磁気要素及び安定化要素からなる。ガイド要素は遠位部分及び近位部分を有し、遠位部分はばね弾性である。本発明の意味において、用語「近位」及び「遠位」とは、生検試料を採取する者の側から見て言及するものである。したがって、生検器具の近位端は特に患者から離れて面する後端である。
本発明の意味において、用語「ばね弾性」とは特に、負荷下で変形し、負荷から解放されると実質的に元の形状に戻る材料の特性を表す。ガイド要素の遠位部分のこの特性によって、有利には患者への損傷の危険性がほとんどないか又は全くないことが確実となるが、その理由は、ばね弾性部分が例えば血管壁又は器官等の表面との接触時に変形し、したがって、その表面にかかる圧力が低減するためである。
ガイド要素の遠位部分と近位部分との間には磁気要素が取り付けられている。本発明の意味において磁気要素は、特に、有利には磁場を有するか又は磁場を生成することができる要素である。上記磁気要素は、磁性材料から作製することができるか又は磁性合金を含むことができる。しかし、磁気接着テープを磁気要素に貼付することも好ましいものとすることができる。したがって、磁気要素は、金属材料、プラスチック材料及び/又はセラミック材料を含む磁性材料を含むことが好ましいものとすることができる。本発明の意味において、これらの材料は、特に、例えば外部磁場の影響下で恒久的に磁化される材料を含む。磁性材料は、有利には、外部磁場の影響下でワイスドメインが潜在的に急速に整列することによって磁化が生じる強磁性材料を含む。好ましい強磁性材料は、鉄又は軟鉄、ケイ素鉄、パーマロイ、スーパマロイ、コバルト、ニッケル、Mn−Znフェライト及びアルニコV、ランタニド、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム及びエルビウムを含む。好ましくは、ネオジム及び/又はサマリウムコバルトが磁性材料として用いられる。しかし、電磁石を磁気要素として用いることも好ましいものとすることができる。有利には、電磁石はオン/オフを切り替えることができる。これは電磁石を生検部位のみにおいて作動させることを可能にする。電磁石は特に強磁性材料のコアが位置するコイルを備える。
有利には、例えば二酸化クロム、ヒ化マンガン、酸化ユーロピウム(II)、He−3の超流動A−1相、又はホイスラー合金のような強磁性の挙動を示さない化合物を磁気要素として使用することも可能である。しかしながら、マンガン、パラジウム及びクロムを含む常磁性材料、又は永久磁気双極子を含有する一般的な組成MIIFeIII若しくはMIIO・Feを有するフェライトを、磁気要素として有利に使用することもできる。好ましくは、永久磁石又は硬磁石を磁気要素として使用する。有利な永久磁石は、AlNiCo合金、SmCo合金、NdFe14B合金、Ni80Fe20合金又はNIFeCo合金(主要構成要素Fe、Co、Ni、Al、Cu及びTiを含む)を含む。更に好ましい磁気要素は、PtCo合金、FeCoVCr合金及びSECo合金を含む。永久磁石は非常に硬くて脆いため、驚くべき利点を有する生検器具を形成することができる。例えば、これによって体腔を介した生検器具の最適な誘導が可能となり、またそれが流動しにくいことが見出された。
好ましくは、磁気要素は、化学的方法、電気化学的方法及び/又は生物学的方法を用いて上記要素の表面上に適用される検出分子をその表面上に含んでいてもよい。検出分子は特に、当業者には捕捉分子としても知られている。これらは、好ましくは有機材料及び無機材料と相互作用する分子である。例えば、ポリマーを有機材料として使用することができる。有機材料のおよそ90%が、とりわけ炭素、水素及び酸素から様々な比率で構成される。有機化合物は、窒素、硫黄、リン及びハロゲンに加えて、他の元素又はその組合せも含有し得る。さらに、とりわけ金属及び/又は炭素由来の化合物を含む有機金属材料を、使用することもできる。無機材料、すなわち実質的に炭素からならない材料として、種々の種類のガラス、セラミックス、ナノ構造化した及びナノ結晶性の硬質材料、ケイ素又はシリケートを含む材料を、使用することができる。したがって、磁気要素の特別な構造によって、特別な細胞又は分子の濃縮をヒト又は動物の身体内で、すなわちin situで行うことができ、これは、通常の技術を逸するものであり、従来技術の長年にわたる問題を解決する。磁気要素の特異性が高いことによって、試料材料の迅速な濃縮が達成され、負担をかけずに患者を治療するとともに患者をストレスから解放する。
ガイド要素の近位部分には安定化要素が位置し、安定化要素は上記部分に固定的に接続することができるか又は自由に可動であるように構成することができる。安定化要素は、磁気要素を生検中に固定することによって磁気要素の転位を防止する。また、生検器具の本発明の(inventive)実施の形態によって、器具全体が患者の身体から取り出されることが保証され、すなわち、構成要素の配置によって個々の構成要素の転位が防止されるため、器具の構成要素はいずれも患者の身体内に残ったままとならない。
したがって、本発明による教示は、従来技術の装置とは異なり、後続の診断方法に最適な濃度を達成するために、ヒト及び動物の様々な体腔系において細胞試料又は分子試料を驚くほど簡単な方法で濃縮することを可能にする生検器具を記載する。抗体−抗原結合があまり安定していないため、回収された試料材料が生検器具の取り出し又は移動中に失われることが試験によって示されている。加えて、生検器具が位置決めされる部位において広がっている流動状態に起因して抗原−抗体間の相互作用が難しくなる。したがって、生物学的試料材料を回収することが磁気要素によって達成されるため、本発明による生検器具がこれらの不都合点を示さないことは全く驚くべきことであった。回収すべき特定の細胞又は分子は、好ましくは例えば磁性ナノ粒子によってマーキングすることができ、本発明の生検器具又は磁気要素によって捕捉することができる。マーキングされた試料は、相当な損失を伴うことなく身体又は系から単離することができる。
単一の特定の要素のみが磁性である生検器具が、完全に磁性の生検器具に対してこれまで知られていない効果又は優れた効果を示し、この場合、器具は磁性ガイド要素も磁性安定化要素も有しないことは全く驚くべきことであった。完全に又はほぼ完全に磁性である生検器具では、試料の濃縮に悪影響を有する、個々の要素間の強力な磁気による相互作用がある。また、従来技術において記載されている磁性生検器具は非常に故障しやすく嵩張る。加えて、そのような器具の生産及び保守コストは非常に高い。本発明による生検器具がこれらの不都合点を有しないことは全く驚くべきことであった。生検器具はコスト効果的に製造することができ、磁気要素はガイド要素に簡単に接続することができる。サンプリング後に、例えば、試料を分析するために要素を移すことができ、未使用の磁気要素は簡単かつ迅速に生検器具に取り付けられる。有利には、磁気要素のサイズは生検器具のサイズには依存しないため、小さく可撓性でもある生検器具を製造することができる。
生検器具の磁気要素は、特に強磁性材料又は電磁石検出器から作製することができる。両方の技法を用いて、同じ目的、すなわち特定の試料材料の効率的かつ迅速な濃縮、微生物の結合、並びに診断器具としての、また生検キット内での使用、様々な体腔系における細胞試料及び分子試料の濃縮が達成される。
本発明の生検器具が、試料の濃縮に関して選択された身体領域内に該器具を位置決めすることができる正確性を有し、細胞及び分子をin situで濃縮することができる特異性及び感度を有し、また生検器具を取り扱うことができる容易さを有する場合に更に有利である。また、生検器具のコストが低い。分析用の試料の迅速かつ信頼性の高い濃縮は、医学において重要な役割を果たし、疾患の診断のための明白な基準となる。
好ましくは、生検器具の構成要素は遠位から近位に順次配置される。磁気要素は、ばね弾性ガイド要素に続いて配置され、安定化要素はガイド要素の近位部分に位置付けられる。この配置は、生検器具を身体内に挿入するときにばね弾性部分が遠位に配置され、それによって患者への損傷の危険性を最小限に抑えることを確実にする。磁気要素は有利には近位の安定化要素によって固定される。したがって、試料の濃縮中の構成要素の転位が防止され、生検器具の構成要素の損失が防止される。さらに、構成要素の順次の配置によって、信頼性が高まり、生検の効率が改善される。当業者は、種々の検出分子を有する磁気要素がガイド要素の遠位部分と近位部分との間に配置されるか、又はガイド要素の遠位部分のばね弾性材料特性を維持しながらもこの領域の機能化が検出分子によって生じる、生検器具の特別な形態を構成することが可能である。
さらに、生検器具の遠位部分、すなわち、ガイド要素のばね弾性部が、非磁性の金属材料又は非金属材料から作製されることが好ましい。したがって、好ましい一実施の形態では、この部分はステンレス鋼だけでなく他の金属から作製することができる。金属は、周期表において非金属とは対照的に元素ベリリウム(第2族)から開始してポロニウム(第16族)までの対角分割線の左側に挙げられるこれらの化学元素と、特徴的な金属特性を有するそれらの合金及び金属間化合物(ラーベス相、ホイスラー相、ジントル相、ヒューム・ロザリー相、NiTi、Co5、Nb3Sn及びNi3Alを含む)とを指す。金属は、アルミニウム、ベリリウム、ビスマス、鉛、クロム、鉄、金、インジウム、カリウム、銅、マグネシウム、マンガン、モリブデン、ナトリウム、ニッケル、オスミウム、パラジウム、白金、ロジウム、ルテニウム、銀、タンタル、チタン、バナジウム、タングステン、亜鉛、スズ又はジルコニウムを含む。有利な実施の形態では、インナーワイヤをアウターワイヤで環状に囲むことができ、それによりばね弾性特性が得られる。本発明の意味において、磁気要素のみが磁性材料からなることを指摘する必要がある。
更なる実施の形態では、生検器具、特にガイド要素の遠位部分を、非金属材料から作製することができ、この非金属材料から薄い円筒状構造を形成することができる。好ましい非金属は、ホウ素、炭素、リン光体、硫黄、ヨウ素又はアスタチンを含む。本発明の意味における円筒体は、特に、2つの平行な平面(底面及び上面)と、側面、すなわち平行な線によって形成される円筒面とによって境界を定められるエリアである。しかし、遠位部分が角度の付いた形状であることも好ましいものとすることができる。
好ましい一実施の形態では、非金属材料にポリマーを使用することができる。本発明の意味において、ポリマーは特に、化学的に均一に構成されているが、通常は重合度、分子量及び鎖長に関して異なる高分子(ポリマー分子)の集合物(collective)から構成される物質を指す。このような単一ポリマー材料では、全ての高分子が好ましくは同じ構造を有し、その鎖長(重合度)のみにおいて異なる。このようなポリマーは、ポリマーホモログと記載されることがある。ポリマーは、無機ポリマー、有機金属ポリマー、全芳香族ポリマー若しくは部分芳香族ポリマー、ホモポリマー、コポリマー、バイオポリマー、化学修飾ポリマー及び/又は合成ポリマーを含む群から選択することができ、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルクロライド、ポリスチレン、ポリビニルクロライド、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレングリコール、デンドリマー、シリコーン、タンパク質、DNA、RNA、炭水化物及びポリヒドロキシアルカノエートを含む。好ましくは、ポリテトラフルオロエチレンを使用する。好ましい実施の形態により損傷の危険性が低減されるため、これらの材料から製造される生検器具の遠位部分は技術的な進歩を示す。材料はばね弾性特性を有するため、生検器具と接触する表面への損傷を防止する。
さらに、生検器具の安定化要素が実質的に円筒状であることが有利である。有利な実施の形態により、安定化要素はガイド要素の近位部分にスライドさせることによって該近位部分に容易に嵌まることができる。さらに、有利な円筒形状により生検器具の容易な挿抜が達成され、したがって効率が増す。
安定化要素は、ガイド要素の近位部分上に摺動させることができることも有利である。安定化要素は、他の構成要素、特に磁気要素を取り外す必要なくガイド要素の近位部分を覆って嵌めることができる。安定化要素は磁気要素を固定し、これは、この構成要素を正確に嵌め込む準備によって達成することができる。本発明の意味において、正確に嵌め込むこととは、特に、少なくとも2つの構成要素を、これらの構成要素が適合し、それらに設けられた位置に正確に嵌め込むように作製することを意味する。安定化要素をガイド要素の近位部分上に適用することができる容易性によって、当業者の作業が促される。さらに、生検が成功した後で、安定化要素を容易に取り出すことができ、磁気要素の濃縮された試料を更に処理することができるか又は適切な処理ステーションに移すことができる。したがって、有利な実施の形態はセレンディピティーを表し、この理由は、複数の可能性から1つの特定の可能性が選択されており、その結果は予測することができなかったものであり、したがって特許可能なセレンディピティーを構成するためである。
さらに、安定化要素の外径は好ましくはガイド要素の遠位部分の外径に等しいことが有利には提供される。このように、生検器具の平坦面、すなわち平面が形成されることによって患者への損傷の危険性が大幅に低減する。さらに、有利な実施の形態によって、身体の領域内への生検器具の容易な挿入が保証され、上記器具をこの場合も同様に全体として取り出すことができることが確実となる。全体として、構成要素を配置する手段が個々の構成要素の転位を防止するため、器具のいずれの構成要素も患者の身体内に残ったままとならない。
別の有利な実施の形態は生検器具であって、安定化要素は、ガイド要素の近位部分に可逆的に接続される、生検器具を含む。好ましくは、この実施の形態によると、安定化要素は、磁気要素を解放するために生検後にガイド要素の近位部分から再び取り外すことができる。後続の診断方法を行うために、磁気要素を対応する処理場所に送ることができるか、又は濃縮試料の分析をその場で行うことができる。有利な実施の形態は、当業者が生検器具を容易に組み立てることができるとともに、試料濃縮が完了した後で生検器具を個々の構成要素に再び分解することができるため、技術的な進歩を呈する。十分な消毒後、安定化要素をこのようにして繰り返し使用することができ、それによってコストが低減する。
さらに、安定化要素が好ましくはプラスチック製であると有利である。プラスチックとは、その本質的な構成要素が合成によって又は天然生成物を修飾することによって作り出される高分子化合物からなる材料を指す。多くの場合、プラスチックは、或る特定の条件(熱及び圧力)下で溶融可能及び成型可能である。プラスチックは、ゴム及び化学繊維も含む。塗料及び接着剤のための合成原材料は、プラスチックの1つに数えることができる。有利な実施の形態のために、セルロースニトレート、セルロースアセテート、混合セルロースエステル、セルロースエーテル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリビニルアセタール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン、イオノマー、ポリビニルクロライド、ポリビニリデンクロライド、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリル(polyacrylonitrile)、ポリスチレン、ポリアセタール、フッ素プラスチック、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート(polyvinyl acetate)、ポリ−p−キシリレン、直鎖ポリウレタン、塩素化ポリエーテル、カゼインプラスチック、フェノール樹脂、尿素樹脂、チオ尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、架橋ポリウレタン、アルキド樹脂、アリル樹脂、シリコーン、ポリイミド及び/又はポリベンズイミダゾールを含む、修飾天然物質、合成プラスチック(重縮合物、ポリマー、重付加物)、熱硬化性樹脂及び/又は不飽和ポリエステル樹脂の群からのプラスチックを使用することができる。安定化要素の構成にプラスチックを使用することにより、身体内の種々の生検部位に配置することができるゴム弾性特性を有する生検器具を作製することができる。したがって、有利な実施の形態により、生検を実施する際に信頼性及び柔軟性の増大を達成することができる。また、ゴム弾性を有する実施の形態は如何なる表面をも損傷しないため、患者に対する損傷の危険性が劇的に低減する。さらに、プラスチックを構成に使用することにより、コストを低減することができる。
安定化要素とガイド要素の近位部分とを機械的に接続、結合、及び/又は溶接することができることが有利には提供される。その結果、ガイド要素の近位部分と安定化要素との安定した接続が達成され、それによって当業者にとって生検器具の取り扱いが容易になる。機械的接続によって、この接続は可逆的に構成することができ、これに関しては当業者に既知の締結具が用いられる。さらに、当業者は、近位部分及び安定化要素の確実かつ恒久的な接続を確実にする結合又は溶接を知っている。安定した接続は、生検器具を全体として患者に挿入することができること、及び試料の濃縮後に再び取り出すことができることも保証し、それによって信頼性が高まるとともに生検プロセス自体が簡略化される。
さらに、ガイド要素及び安定化要素を1つの製造法を用いて作製することが有利であり、このことは、或る用途に関して、対応する身体領域に大きさ及び形状が適合する材料を両方の構成部分に使用することができることを意味する。有利な実施の形態は、セルロースニトレート、セルロースアセテート、混合セルロースエステル、セルロースエーテル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリビニルアセタール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン、イオノマー、ポリビニルクロライド、ポリビニリデンクロライド、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、ポリアセタール、フッ素プラスチック、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、ポリ−p−キシリレン、直鎖ポリウレタン、塩素化ポリエーテル、カゼインプラスチック、フェノール樹脂、尿素樹脂、チオ尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、架橋ポリウレタン、アルキド樹脂、アリル樹脂、シリコーン、ポリイミド及び/又はポリベンズイミダゾールを含む、修飾天然物質、合成プラスチック(重縮合物、ポリマー、重付加物)、熱硬化性樹脂及び/又は不飽和ポリエステル樹脂の群からのプラスチックである。これにより、器具の平坦面が形成されるため、個人に対する損傷の危険性の低減を達成することができる。また、当業者にとっても、生検器具の取り扱いが簡素化され、生検器具の製造コストを低く維持することができる。
有利な実施の形態では、磁気要素は実質的に円筒の形状を有すると規定されるが、多角形、三角形、正方形、五角形、六角形、七角形、八角形、九角形、十角形、楕円形、円形、双曲線、放物線、超楕円形、球面三角形、サイクロイド、ロゼット、ヘリックス、球体、楕円体、回転楕円体、放物面体、回転放物面体、双曲線体、オロイド及び多面体若しくはその組合せ、又は他の形状を含む、他の幾何学形状も用いることができる。この実施の形態によって、磁気要素は、近位からガイド要素に容易に嵌めることができ、その場合、嵌合後に、ばね弾性遠位部分と近位の安定化要素とによって空間的に固定される。これにより、磁気要素の転位を排除することができる。さらに、好ましい実質的に円筒の形状により生検器具が平坦面を有することが確実となり、生検器具の容易な挿抜を保証することができる。したがって、有利な実施の形態により、試料濃縮の時間を短縮しつつも試料濃縮の質を高めることができる。
驚くべきことに、磁気要素が粗面を有する場合に該要素のサイズを低減することができることが分かった。この粗さによって、要素の表面を増やすことができ、寸法を低減させることができる。寸法とは特に長さ寸法及び/又は幅寸法を指す。驚くべきことに、この結果として試料濃縮がより効率的になり、このことは従来技術に勝る利点である。したがって、従来技術は完全に磁性であるか又はほぼ完全に磁性である器具しか記載していないため、生検器具における磁気要素の使用は通常の技術を逸するものである。しかし、小さい磁気要素を用いることによって、例えば非特定の相互作用が少ない、故障しにくい、又は生検器具内で相互作用がないといった、従来技術に勝る多くの利点を達成することができる。
有利には、磁気要素は、ガイド要素の遠位部分の外径よりも大きい、該外径に等しい又は外径よりも小さい、好ましくは0.01mm〜0.1mm小さい外径を有する。有利な実施の形態によって、磁気要素を近位からガイド要素に嵌めることができることが達成されるが、磁気要素は遠位部分によって空間的に限られている。磁気要素の外径はガイド要素の遠位領域の外径よりも0.0001mm〜5mm、好ましくは0.001mm〜1mm、特に好ましくは0.01mm〜0.1mm小さい。磁気要素の好ましい外径によって、生検器具のほぼ平坦な表面を生成することができ、これは驚くべきことに、器具の最適な機能を保証し、この理由は、生検器具の挿入及び引き抜き中に該器具が生体表面と相互作用せず、したがって生検器具の位置決めが悪影響を受けないためである。さらに、好ましい外径によって、特に効率的な試料濃縮を達成することができ、器具をより迅速かつ簡単に殺菌又は洗浄することができることが分かった。生検器具の外径、したがって磁気要素の外径は、生検器具が用いられることになる解剖学的構造に基づく。長さは、in situでの試料回収のための穿刺部位及び位置決めに応じて変わる。生検器具の寸法は、様々な生検部位の要件に簡単かつ迅速に適合させることができ、結果として時間及びコストが節減される。
さらに、ガイド要素は、遠位部分と近位部分との間に、磁気要素を受け入れるように機能する受容機構を有することが有利には提供される。該受容機構は、多角形、三角形、正方形、五角形、六角形、七角形、八角形、九角形、十角形、楕円形、円形、双曲線、放物線、超楕円形、球面三角形、サイクロイド、ロゼット、ヘリックス、球体、楕円体、回転楕円体、放物面体、回転放物面体、双曲線体、オロイド若しくは多面体、又はそれらの組合せ又は他の形状を含む、様々な幾何学形状のリセスを有することができる。有利な実施の形態は、円筒状、半円筒状、クランプ状又は箔状のリセスを含む。これらは例であり、受容機構の限定を示すことを意図しない。本発明の意味における箔状とは、特に、受容機構又は磁気要素が非常に小さな厚み及び大きい面積を有するように形状決めされることを意味する。磁気要素は好ましくは受容機構の形状に従って形状決めされる。これらの代替的な実施の形態は、遠位に位置付けられるガイド要素、それに続く磁気要素の有利な配置により安定化要素を接続することができることも確実にする。したがって、患者への損傷の危険性が最小限で、器具の磁気機能を確実にしたままにすること、及び、in situでの試料材料回収後に、生検器具を再び身体から全体的に外側から取り出すことができることが達成される。さらに、有利な実施の形態により、生検器具を種々の用途に合わせて適合させることができ、受容機構又は磁気要素の形状にも起因して、回収すべき試料の量を変え、ユーザーの必要性に合わせて適合することができる。有利な実施の形態を生検部位に最適に配置することができること、及びサンプリングが場合によって生じる流動効果によって影響を受けないため試料を損失なく採取することができることは全く驚くべきことであった。
有利には磁気要素は、金属、プラスチック及び/又はセラミック材料を含む。金属は、既に上述したように、アルミニウム、ベリリウム、ビスマス、鉛、クロム、鉄、金、インジウム、カリウム、銅、マグネシウム、マンガン、モリブデン、ナトリウム、ニッケル、オスミウム、パラジウム、白金、ロジウム、ルテニウム、銀、タンタル、チタン、バナジウム、タングステン、亜鉛、スズ又はジルコニウムを含む。セラミック材料は、30体積%を超える程度まで結晶化され、無機及び主に非金属の化合物又は元素から構成される材料に関する総称であると理解される。セラミック材料は、アルミナ、及びカオリン、石英、長石、石灰、シリマナイト、マグネサイト、テラコッタ、マジョリカ、ファイヤンス、楽焼(raku)、製紙用クレー又は酸化物セラミックスを含む。さらに、有利な実施の形態では、既に上で言及したように、非磁性プラスチックと組み合わせてプラスチックを使用することもできる。有利な実施の形態は、磁気要素によって効果的かつ迅速な試料濃縮を達成すること、及び回収した材料が磁気要素に結合され、生検器具の除去の間そこに留まることを確実にする。さらに、材料の選択を通じて、患者に対する損傷の危険性が低減される。試料濃縮の有効性を更に増大させるために、材料の表面積を増大させることが、更に可能である。磁気要素を介して、例えば強い流れが主となっている血管中において、効果的な試料濃縮が可能であることが見出された。これは全く驚くべきことであったし、従来技術に優る顕著な利点を示している。磁気要素の好ましい磁気特性、及び従来技術の生検装置内の懸念すべき相互作用がないことのために、磁気力は抗原−抗体の結合力より長い距離にわたって作用することから、器具のごく近傍には位置しない試料を濃縮することも可能である。また、磁気要素によって生じる磁気力は驚くべきことに、組織又は臓器に対する負の影響を引き起こさなかったが、これはこれらの力が従来技術に記載される磁気生検装置の力より弱いためである。
更に有利な実施の形態では、検出分子を好ましくは抗体、抗体断片、合成タンパク質骨格、ペプチド、核酸、受容体及び/又は無機材料を含む群から選択することが提供される。検出分子を磁気要素上に適用することは、試料の回収前のin situでの試料の特定の濃縮を達成する。検出分子は、ヒト又は動物の身体内で細胞及び/又は分子と反応し、細胞及び分子に結合させることができる。このために、種々の検出分子を用いて互いに組み合わせることができる。所望の身体領域への生検器具の特定の位置決め及び器具の特異性及び感度によって、低濃度の分子及び/又は細胞であっても検出分子によって検出することができることを達成することができる。これは技術的な進歩を表す。さらに、検出分子を変更することによって、広範な用途が想定可能である。磁気要素上に種々の検出分子を適用することも有利であり得る。したがって、例えば、例えば単一の細胞型に対して又はその都度1つの特定の細胞型に対して特異的である種々の検出分子を、適用することができる。このことは、好ましくは特定の試料が濃縮されることを確実にする。分子又は細胞は迅速かつ効率的に回収され、次いで有利には研究室において定量及び分析することができる。特に、迅速かつ信頼性の高い試料の濃縮は、医学において重要な役割を果たし、すなわちより正確には疾患を診断するための診断において重要な役割を果たす。
磁性ナノ粒子とリガンドを連結することが好ましい。このために、種々のシェル(shells)を有する酸化鉄粒子を使用することができる。本発明の意味においてナノ粒子と表すこともできる上記粒子は、その大きさ及び電荷に関して、並びにその磁気緩和挙動に関して、またその磁化率に関して適合させることができ、コロイド的に安定である。磁性ナノ粒子と連結されたリガンドは好ましくは、細菌、ウイルス及び真菌を含む微生物の規定の表面分子と結合する。磁性ナノ粒子での修飾(decoration)を介して、微生物を、生検器具の磁石要素によって迅速かつ確実に濃縮することができる。炭水化物、タンパク質、核酸及び/又はポリマーを含み、好ましくは微生物によって吸収される、磁性ナノ粒子に対するシェル材料を提供することが好ましい場合もある。これは、同様に、特に磁化された微生物が作り出される、微生物の磁気的修飾を可能とする。微生物の磁気的修飾を通じて、血液循環中の微生物を平静に引き付けることを確実にする磁気モーメントをもたらすことができることは、全く驚くべきことであった。これによって、驚くべきことに、微生物と関連する感染性疾患を迅速かつ簡単に診断及び/又は治療することが可能である。微生物と結合することもできる検出分子による濃縮を行わずに又はこれと組み合わせて、磁気的濃縮を行うことが有利である。これによって、2倍の微生物の結合を達成することができ、これによって試料濃縮の効率が顕著に改善される。さらに、このようにして、非管状流動条件下でさえも、試料を濃縮することが可能である。典型的なリガンド−受容体相互作用の結合力は、生理学的流動条件下において細胞の大きさの標的対象物を単離するのには十分でないことが多い。しかしながら、磁気要素の形での更なる結合ベクターの組込みによって、生検器具内の又は組織若しくは臓器との磁気的相互作用を作り出すことなく、生理学的流動条件下でかなり大きな対象物を単離することもできることとなる。血液循環からより大きな標的対象物を単離する際の機能的原理としての磁気的引力の利用の別の利点は、これらの力が通常、リガンド−受容体相互作用より大幅に長い距離にわたって作用するという事実に基づいている。しかしながら、磁気要素が磁化された標的対象物を特異的に引き付けることは全く驚くべきことであった(従来技術に記載の磁気生検装置は、該装置内の並びに組織及び臓器との相互作用を伴う不正確かつ広い磁場を有する)。
さらに、生検器具は付加的なカバー機構を有することが有利には提供される。該カバー機構は好ましくは、磁気要素を覆うシース状構造を有する。多角形、三角形、正方形、五角形、六角形、七角形、八角形、九角形、十角形、楕円形、円形、双曲線、放物線、超楕円形、球面三角形、サイクロイド、ロゼット、ヘリックス、球体、楕円体、回転楕円体、放物面体、回転放物面体、双曲線体、オロイド又は多面体を含む、他の幾何学形状も用いることができる。このように、磁気要素及びin situでの濃縮後にそこに位置する試料材料を、身体から取り出す前に剪断又は変形から保護することができ、体外での汚染が回避される。有利な実施の形態は、カバー機構が、磁気要素にわたって近位部分から摺動する摺動機構であるというものである。しかしながら、磁気要素を覆うように機能する、折り曲げ機構を含む他の機構も考えられる。有利な実施の形態により、濃縮試料が保護されるため、測定誤差が減るとともに濃縮の質が高まる。
特にホモポリマー、コポリマー、バイオポリマー、化学修飾ポリマー及び/又は合成ポリマーを含むカバー機構により磁気要素を好ましくは覆うことが有利である。カバー機構のための好適な材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルクロライド、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレングリコール、デンドリマー、シリコーン、タンパク質、DNA、RNA、炭水化物又はポリヒドロキシアルカノエート(polyhydroxyalkanoates)、好ましくはポリテトラフルオロエチレンを含むポリマー材料である。特に、隣接する構成部分が同じ材料から作製される場合には、個々の構成部分の良好な置換性が達成される。有利な実施の形態により、生検時の誤りが低減され、それにより作業の効率性が改善され、作業量が低減される。
別の有利な実施の形態は、生検器具が、好ましくはマンドレル(mandrin)及び/又は他の機能要素を受け入れる長手方向内腔を有するものである。この内腔は当業者に既知の方法を用いて生検器具に採り入れることができ、内腔の幅は用途によって決まり、それに応じて様々とすることができる。長手方向内腔の薄肉チャネル内に、例えばマンドレル(ガイドワイヤー)を導入して押し込み、生検器具の遠位端まで前進させることができる。このようにして、身体内での配置操作に対する器具の剛性を最適化することができる。また、生検器具の有用性(usability:使用適性)を高めるために、電子的性質等の更なる機能化をそのような内腔に導入することができる。長手方向内腔により、操作上の安全性が高まるとともに単純化がはかれる。
さらに、以下の特別の場合:2つ以上の磁気サブ要素を、ガイド要素の遠位部分と近位部分との間で、好ましくは種々の検出分子を有する磁気要素内に配置する場合、及び/又は、ガイド要素の遠位部分を、この領域のばね弾性材料特性を維持しつつ検出分子によって機能化する場合を含むがそれらに限定されない、当業者が容易に行なうことができる生検器具の構成が可能である。したがって、磁気要素が1つ又は複数の別個の又は相互接続されている磁気サブ要素を含む場合に有利であるものとすることができる。
本発明の更なる主題は、生検器具を含む、微生物を結合させる方法であって、
i.リガンドを磁性ナノ粒子に結合させる工程と、
ii.上記リガンドを微生物に結合させる工程と、
iii.磁性ナノ粒子を生検器具の少なくとも1つの磁気要素に結合させる工程と、
を含む、微生物を結合させる方法を提供することである。
リガンドは好ましくは磁性ナノ粒子と連結されており、ここで上記リガンドは好ましくは微生物に特異的である。リガンドは好ましくは微生物の表面と結合しており、該表面は磁性ナノ粒子によって磁気的にマーキングされている。マーキングされた微生物が磁場の範囲内に存在すると、磁気要素がこれらを引き付ける。上記方法によって、微生物を、リガンドを用いて磁気的に迅速かつ簡単にマーキング又は修飾することができ、生検器具の磁気要素と結合することができる。これによって、例えば、血液循環から微生物病原体を濃縮すること、及び耐性パターンを決定することが可能となる。この方法は、細菌病原体が磁性ナノ粒子によってin vivoで修飾され、細菌病原体を、血液循環中で発生するような非管状流動条件下でさえも生検器具の磁気要素で濃縮することができるという点において可能となる。有利には、敗血症を有する患者の血液循環中の病原体又は微生物を検出すること、及び耐性プロファイルのより迅速な決定を行うことが可能である。概して、病原体の検出及び耐性パターンの決定は、標的化された経済的な抗生物質療法を確実にするための必須条件である。
リガンドがオリゴアシルリジン(oligoacyllysine)及び/又はグリコペプチド抗生物質であることが好ましい。種々の培地中で広範な細菌細胞と急速にかつ高親和性で結合する模倣リポペプチドであるオリゴアシルリジン(oligoacyllysine)(NC(12)−2−β(12))が、好ましいリガンドとして使用される。天然ペプチドとは対照的に、合成オリゴアシルリジンは酵素的に分解されず、数時間の血中半減期を有する。したがって、これは低濃度でのみ使用されるものであり、毒性又は溶血性を有しないことが分かっている。オリゴアシルリジンは殺菌効果を有しないため、微生物を生きたまま単離することができ、これを実験室において培養することができる。オリゴアシルリジンは、有利に、磁性ナノ粒子と化学的、共有結合的に連結することができる。別の考え得るリガンドは、グリコペプチド抗生物質の群に属し、好ましくはグリコペプチドであるバンコマイシンである。バンコマイシンは、細胞壁の基本成分(N−アセチルグルコサミン−N−アセチルムラミン酸−ペンタペプチド)のアミノ酸鎖の2つの末端D−アラニル−D−アラニン(alanine)残基と非共有結合を形成する。これは、高い結合活性によってグラム陽性細菌と、及び僅かに低い結合活性によってグラム陰性微生物とも結合する。リガンドを用いて微生物を修飾し、共有結合した磁性ナノ粒子によって上記微生物も磁気的にすることが驚くべきことに可能である。これによって、生検器具の磁気要素を用いる、かかる修飾した微生物の結合及び濃縮が可能となる。磁気要素が、完全に磁気的である従来技術に記載の生検装置の不都合点及び欠点を有しないことは、全く驚くべきことであった。以前は生検装置が接近可能でなかった領域に到達するように、生検をより小規模に設計することができることが見出された。したがって、好ましい生検器具によって、例えば敗血症の場合に存在する微生物病原体又は微生物を検出、濃縮及び単離することが可能である。
身体内の他の標的対象物をマーキングし、その後磁気生検器具を用いて身体内で濃縮するために及びその後更なる目的で身体から採取可能とするために、磁性粒子を、抗体、抗体断片、合成タンパク質骨格、ペプチド、核酸、受容体及び/又は無機材料を含む群から選択することができる他のリガンドとともに構成することもできることは、当業者にとって容易に明らかである。この例は、腫瘍細胞、栄養芽細胞、バイオマーカー、又は他の低濃縮細胞集団若しくは分子のマーキングである。
さらに、本発明の主題は、様々な身体領域及び体腔系からの試料材料の濃縮用の生検キット及び該キットの使用を提供することである。生検キットは、生検器具の少なくとも以下の構成要素:
i.ばね弾性遠位部分及び近位部分を含むガイド要素、
ii.ガイド要素の遠位部分と近位部分との間に嵌まる1つ又は複数の磁気要素であって、少なくとも1つの磁気要素の表面上に検出分子が適用されている、1つ又は複数の磁気要素、
iii.ガイド要素の近位部分に接続される安定化要素、及び
を備え、ガイド要素、磁気要素及び安定化要素は遠位から近位に順次配置される。
生検キットは、少なくとも1つのガイド要素、磁気要素及び安定化要素を備え、磁気要素及び安定化要素は遠位から近位に順次配置される。ガイド要素は遠位部分及び近位部分を有し、遠位部分はばね弾性であるように構成される。磁気要素が種々の検出分子を有する2つ以上の磁気サブ要素を含むとともに、ガイド要素の遠位部分と近位部分との間に配置される特別な形態の生検器具を構成することも有利であるものとすることができる。検出分子を有しない少なくとも1つの磁気要素を提供することも好ましいものとすることができる。有利には、ガイド要素の遠位部分の機能化を検出分子により行うことができ、この領域のばね弾性材料特性を維持することができる。(血管系又は泌尿生殖器等における)特定の生検部位のための使用を好ましくは容易にするか又は他の補助的な医療装置(例えば剛性内視鏡又は可撓性内視鏡)を利用することによる使用を可能にする特定の構成要素で生検キットを補うことができる。
生検中の患者に対する損傷の危険性は、生検キット又はより正確には生検キットの構成によって低減される。特に、ガイド要素のばね弾性遠位部分は、例えば血管壁又は器官等の表面との接触時に、生物学的材料への損傷が生じないことを確実にする。表面にかかる圧力が高くなりすぎるとすぐに、ばね弾性ガイド要素は変形し、それによって表面にかかる圧力を低減させる。
ガイド要素の遠位部分と近位部分との間に、特に磁性ナノ粒子、磁化微生物又は磁化リガンドを磁気的に結合させるように機能する少なくとも1つの磁気要素が取り付けられる。したがって、磁気要素の特別な構造によって、特別な細胞又は分子、好ましくは細菌病原体の濃縮をヒト及び動物の身体内で、すなわちin situで行うことができ、これは、通常の技術を逸するものであり、従来技術の長年にわたる問題を解決する。磁気要素の特異性が高いことによって、試料材料の迅速な濃縮が達成され、それによって負担をかけずに患者を治療するとともに患者をストレスから解放する。さらに、濃縮は、強い流れを特徴とする系において行うことができる。
さらに、安定化要素はガイド要素の近位部分に接続される。安定化要素は、生検中に磁気要素を固定するように機能し、したがって上記磁気要素の転位を防止する。このように、生検器具が、患者の身体から全体として取り出されることが達成され、すなわち、生検器具の構成要素が表面に損傷を与えるようには表面と相互作用せず、器具の構成要素は身体領域内にあるままとはならない。本発明による生検キットの利点は、身体領域内に器具を位置決めすることができる正確性、細胞及び分子をin situで濃縮することができる特異性及び感度である。特に潜在的に疾患と関連する磁化された微生物を濃縮することができる。生検キットは、当業者によって容易に操作することができ、患者への損傷の危険性を低減する。更なる利点は、生検キットが低コストであること、並びに、例えば内視鏡等の付加的な補助手段を用いる場合であっても、様々な生検部位及び適用のための構成に関して融通性の程度が高いことである。さらに、疾患の診断のための試料の迅速かつ信頼性の高い濃縮が重要な基準である。
生検キットであって、該キットを用いて、試料濃縮に必要な構成要素を位置決めして、特定の試料材料を濃縮するのに必要な時間の間、それらの構成要素を体内で固定状態に維持するとともに、滞留時間後、回収した試料材料とともに該構成要素全体を取り出すことが可能である、生検キットが提供される。試料回収のための適切な位置決め、及び、身体からの試料材料の支障のない取り出し手順のため、生検キットの構成要素において視覚的な又は他のガイドマーキングが用いられ、これらは型彫り、着色又は触覚マーク若しくはシグナルマークにより実現されてもよく、これにより、身体内での位置決め及びサンプリング時に、また、身体からの生検器具の取り出しプロセス中に、生検器具の地理学的な位置を見つけることが可能となる。生検器具の位置決めは画像形成法によってin situで確実にすることができる。このために(For this)、当業者に既知の造影剤を構成側から使用することができる。また、生検キットは、個々の構成要素の寸法に関して特定の生検部位に適合させることができ、特別な用途に必要であるか又は望ましい構成要素を生検時に利用可能にするために補助的な手段で補うことができる。さらに、生検キットは使い捨てアイテムとして提供されることができ、このことは医療設備の衛生要件をより良好に満たす。
有利には生検キットを用いて、好ましくは、心室を含む血管系、肺循環及び体循環、及び特別な生検部位として動静脈系、胃腸管から試料を取り出すことができ、生検器具は、口側若しくは肛門側から、膵臓の輸出性腺管(efferent glandular duct)、涙腺、耳下(parotid)腺から、粘膜腺、混合腺及び皮膚汗腺(乳腺を含む)の輸出管から、脊柱管若しくは脳室系から、胆嚢及びその輸出性解剖学的構造から、輸出尿路若しくはリンパ系から任意選択的に位置決めすることができるか、又は、腹部若しくは胸部、子宮、泌尿生殖器、若しくは関節腔の体腔から試料を採取するのに用いることができる。
生検キットの融通性のある設計により、種々の系の試料の濃縮が可能となる。好ましい使用分野は、身体の血管系である。この場合、生検キットは、血管内留置カニューレを介して血管系に配置される。更なる使用分野は、胃腸管、輸出胆管、膵管又は輸出尿路を含む。血管系での使用に関して、生検キットの外径は血管の直径に基づくが、その長さは穿刺部位及び生体内原位置での試料回収(collection)の位置に応じて異なる。外径は、膵管、胆管、胆嚢管、又は輸出尿路、又は膀胱、又は腹膜、又は気管気管支樹、又は胸膜腔、又は関節腔における配置に応じて調整することができる。したがって、当業者は、有利な実施の形態及び寸法決定を迅速かつ簡単な適合作業を介して実施することができる。したがって、本発明は、従来技術における積年の課題を解決し、好ましくは種々の身体領域、好ましくは体腔系において使用することができる迅速かつ特異的な実施の形態を提供し、かつ従来技術の不都合点を有しない。
生検キットの実施の形態の記載は、内視鏡を使用する用途について、並びに用途の主な場合のような血管系からの試料の濃縮及び試料の取り出しについての例示であるが、生検キットの構成はこれらの個々の場合に限定されず、当業者によって他の用途に合わせて変更するか又は補うことができる。
生検キットの使用は、生検器具が補助的な内視鏡手段、好ましくは胃十二指腸内視鏡、膀胱鏡、尿路鏡(urteroscope)、S状結腸鏡、直腸鏡、結腸鏡(coloscope)、関節鏡、腹腔鏡、膣鏡、子宮鏡、検眼鏡、喉頭鏡及び/又は気管支鏡を介して配置される場合に有利である。本発明の意味において、内視鏡は生きた生物体又は死んだ生物体の内部を検査又は操作することができる装置である。内視鏡を介して生検器具を使用するために、以下の要素:
i.ばね弾性遠位部分及び近位部分を含むガイド要素、
ii.ガイド要素の遠位部分と近位部分との間に配置される、1つ又は複数の検出要素を有する磁気要素、
iii.ガイド要素の近位部分に接続される安定化要素、
iv.内視鏡の作用チャネルを介して生検器具の挿入を可能にするアダプター、及び/又は
v.アダプターに取り付けることができ、体外では生検器具を囲むとともに体内でのその滞留時間中の衛生的な取り扱いを確実にする、透明な長手方向に変位可能なシース
が生検キットの構成要素として有利である。
ガイド要素、磁気要素及び安定化要素を含めた生検キット全体の長さは、内視鏡配置後に、通常は内視鏡の器具チャネルを介して、生検キットの位置を変えずに、内視鏡を身体から取り出すことができるように選択されるべきである。これは、生検キットの全長を内視鏡の全長に適合させることによって達成することができる。当業者は、磁気要素が種々の検出分子を有する2つ以上の磁気サブ要素を含み、ガイド要素の遠位部分と近位部分との間に配置されるか、又は、検出分子によるガイド要素の遠位部分の機能化がこの領域のばね弾性特性を維持しつつ行われる特別な形態の生検器具を構成することが容易に可能である。
生検キットの使用は、生検キットが血管アクセスにより血管系に挿入される場合に有利である。ここでは、磁気要素に配置される検出分子は血管系における種々の分子及び/又は細胞を検出することができる。血管アクセスを介した生検キットの使用には、以下の構成要素:
i.穿刺針を有する血管内留置カニューレ、
ii.血管内留置カニューレに取り付けることができるとともに、生検器具を血管内に位置決めするのに用いることができるアダプター、
iii.ポートであって、好ましくはアダプターに配置される(implemented)とともに、該ポートを介して身体内での生検器具の滞留時間中に輸液を入れることができる、ポート、及び/又は
iv.アダプター上で摺動することができ、体外では生検器具を囲むとともに身体内でのその滞留時間中の衛生的な取り扱いを確実にする、透明で変位可能なシース
が生検キットの更なる構成要素として有用である。
有利な実施の形態により、血管アクセスを介して生検キットを血管系に挿入する場合、高収率の試料濃縮を迅速かつ効率的に達成することができる。これは特に上記キットが上述した全ての構成要素を含む場合に当てはまる。回収された試料は、血管系からの抜き取り直後に分析することができるか、又は適切な処理場所に送ることができる。ゆえに、この実施の形態は病院スタッフの作業量を著しく軽減することを示す。
非常によく似たやり方で、血管内留置カニューレの代わりに、例えば硬膜外麻酔において用いられる脊椎穿刺カニューレ又は硬膜外腔穿刺用カニューレが用いられる場合に、脊柱管及び硬膜外腔からの試料材料の濃縮及び回収のために生検キットを用いることができる。
血管内留置カニューレ及び内視鏡を介した配置の他に、外科的介入の過程における又は低侵襲外科手術の過程における配置も有利であり、この配置には、生検器具の寸法に関して、有利には、既に述べた以外の更なる要件は設けられない。有利な実施の形態の結果として試料濃縮の質改善及び信頼性向上がもたらされる。
試料の濃縮用の生検器具及び/又はキットが用いられることが好ましく、試料が優先的に、診断、特に出生前診断、がん診断、治療の経過観察(ポイント・オブ・ケア診断)及び/又は患者のホメオスタシスの診断に使用されることが好ましい。さらに、有利には生検器具を用いて、遺伝性疾患、増殖性疾患、炎症性疾患、自己免疫疾患、感染性疾患、ホルモン障害、血液及び造血器の疾患、消化管、肝臓、胆嚢(bile)、膵臓の疾患、泌尿生殖路及び腎臓の疾患、心疾患、血管系及びリンパ系の異常変化、肺疾患、中枢神経系又は末梢神経系の疾患、並びに、電気刺激伝導系(electrical stimulus transmission)疾患及び神経変性疾患を含む群から選択される疾患を診断することができる。生検器具は、言及した疾患の診断に使用することができる試料を有利に回収する、すなわち、生検器具及び上記器具を用いて実行される方法は、診断結果に至る中間工程を得るのに役立つ。したがって、診断器具を種々の疾患の診断に使用することができる。驚くべきことに、生検器具を、診断に、若しくは診断結果に至る中間工程を得るのに、及び/又は以下の疾患の治療の進行をモニタリングするのに、使用することができる:
好ましくは常染色体劣性、常染色体優性、性染色体性(gonosomal)及びミトコンドリア性、若しくは染色体外性の遺伝性疾患、並びに/又は遺伝的素因に帰属させることができる任意の疾患を含む遺伝性(Hereditary)疾患。増殖性疾患は、好ましくは腫瘍、前がん状態、異形成、神経内分泌腫瘍、子宮内膜症及び/又は化生を含む。
好ましくは関節リウマチ、炎症性腸疾患、変形性関節症、神経因性疼痛、円形脱毛症、乾癬、乾癬性関節炎、急性膵炎、同種移植片拒絶、アレルギー、肺のアレルギー性炎症、多発性硬化症、アルツハイマー病、クローン病、及び/又は全身性エリテマトーデス(lupus erythematosus)を含む自己免疫疾患。
好ましくは寄生虫性疾患、細菌性疾患及び/又はウイルス性疾患により引き起こされる感染症を含む感染性疾患。生検器具を用いて、微生物を迅速かつ確実に回収することができ、同定することもできることは、全く驚くべきことであった。ここで、微生物は好ましくは、磁性ナノ粒子と連結されたリガンド(該リガンドは微生物と結合する)によって同定される。このようにして、微生物は磁気的に修飾され、生検器具の磁気要素を用いて結合することができる。
好ましくは糖代謝、脂質代謝、タンパク質代謝、性発達及び生殖、水分−塩類バランス、成長及び/又は細胞形成の疾患を含むホルモン障害。
身体領域における生検器具の滞留時間は好ましくは変更することができ、濃縮対象の材料の現濃度に応じて異なる。生検器具は、特異的濃縮が可能であるように、身体領域に置くことができる。磁気要素を用いて、磁性ナノ粒子又は他の磁気要素で好ましくはマーキングした或る特定の微生物を、簡単かつ迅速に検出及び/又は単離することができる。このようにして、迅速かつ信頼性のある診断及び治療の経過観察が可能であるため、これは前進である。試料の濃縮後に、磁気要素を好ましくはカバー機構を用いて覆い、それによって身体からの除去中の試料の減少を防止し、身体の外側での汚染を防止することができる。生検器具を使用することによって、サンプリング時の誤りが防止され、高い特異性が確保される。さらに、該器具を、接近するのが困難な身体領域に低濃度で存在する試料を濃縮するのに使用することができる。
磁気要素又は磁気要素の検出分子の簡単かつ迅速な交換のために、生検器具を、種々の医療分野における診断に使用することができる。具体的には出生前診断及び腫瘍診断において、迅速かつ信頼性のある診断が重要である。十分に早期に検出されれば、心臓欠陥、二分脊椎及び口唇口蓋裂等の疾患を治療することができる。したがって、適切な検出分子を有する生検器具の使用は、試料を濃縮し、疾患に関して試料を分析し、選択した治療法の効果をモニタリング、検証及び必要に応じて変更する可能性を提供する。同様に、がん診断の分野においては、迅速かつ信頼性のある検出は、できるだけ早く治療的措置を開始、モニタリング及び必要に応じて調整するために、絶対的に必要である。しかしながら、これには腫瘍を特定することが必要となる。生検器具の使用は、或る特定の腫瘍型に対して特徴的ながんマーカーが身体領域、例えば血管系又は輸出腺管中で濃縮され、それによって迅速な診断及び治療の経過観察が可能となる可能性を提供する。
有利には、生検器具は治療の経過観察に用いることができ、このことは、試料が、生検器具を用いて回収され、分析され、治療の進行をモニタリングするのに使用されることを意味する。モニタリングには例えば、腫瘍治療のモニタリング、自己移植、同系移植、同種間移植、異種間移植若しくは無生物材料(alloplastic)移植のモニタリング、炎症性疾患のモニタリング、感染性疾患のモニタリング、ホルモン障害のモニタリング、精神障害のモニタリング及び/又は神経変性疾患のモニタリングが含まれる。驚くべきことに、生検器具は、様々な疾患の診断に容易かつ確実に適合させることができる。例えば、磁気要素に捕捉構造を設けることができる。本発明の意味において、捕捉構造は検出分子と表すこともできる。当業者は、回収した試料を好ましくは自動的に評価することも可能とするこれらの捕捉構造に精通している。したがって、試料は短時間内で評価され、収集したデータを、更なる処理を決定するために有利に使用することができる。
特に有利には、器具は一次診断、腫瘍進展の診断又は腫瘍グレード付けに用いることができる。有利には、早期ステージの腫瘍の発生を検出することを可能にするために、試料を長期にわたって定期的な時間間隔で危険性のある患者から採取することができる。例えば、回収した生検試料を実験室で分析及び評価することができる。しかしながら、器具は一次診断だけでなく腫瘍進展の長期モニタリングにも用いることができる。例えば、腫瘍増殖又は腫瘍の転移形成をモニタリングすることができる。例えば腫瘍の分化度(腫瘍グレード)に関するこれらのデータは有利には、治療の更なる進行に極めて重要となり得る重要な情報を担当医に与える。有利には、回収試料が迅速かつ確実に分析され、この分析は治療の成功に不可欠である。
有利には、生検器具は出生前診断に用いることができる。ここでは、試料を回収し、好ましくは、欠失、逆位、重複、転座、環状染色体、及び/又は、遺伝子転写、遺伝子翻訳、mRNA安定性の不良、スプライシング変異体、細胞質へのmRNA輸送及びタンパク質生合成の不良、及び/又はエピジェネティック因子を含む群からの遺伝子突然変異、染色体突然変異及び染色体異常(aberration)について試験する。有利には、検出分子、いわゆる捕捉分子を、1つ又は複数の磁気要素の表面に適用することができる。これらの分子は好ましくは、磁性ナノ粒子によって同様にマーキングされ得る検出すべき試料に特異的である。回収試料は例えば、実験室で更に分析されてもよく、担当医に送られてもよい。有利には、好ましくは特異的な試料のみの濃縮により、分析が大幅に単純化され、短時間で行うことができる。生検器具はより迅速な分析を可能にするだけでなく、試料の質も高める。好ましくは、特定の試料を回収し、試料は有利には器具を身体から除去する際の転位から保護される。
さらに、生検器具を用いて患者のホメオスタシスをモニタリングすることができる。特に、重篤な病気の場合又は機器を用いた外科的介入の後で、患者の症状の連続的なモニタリングが必要とされる。生検器具はこの目的で汎用することができ、有利には、種々の要件に容易に、迅速にかつコスト効果的に適応することができる。
本発明による生検器具の更なる利点は、コストの低減、簡略化、時間の節約、材料の節減、作業工程の削減及びコストの節減又は見つけるのが難しい原料の節減、信頼性の向上、エラーの排除、質の改善、保守が不要であること、より高い効率、より高い収率、より多くの技術的な可能性、新たな分野の開拓、最初に目的を達成すること、合理化及び/又は小型化の可能性である。
以下、本発明を例によってより詳細に説明するが、この例に限定されることはない。
校正用磁石を製造する磁性材料の寸法決定及び選択、並びにそれらの磁気特性の特徴決定
磁石は、所望に応じて寸法決め及び構成することができる。しかし、身体内の解剖学的条件は限られている。1つの好ましい実施の形態では、十分な引力を有する小型化された固定磁石を用いるため、様々な磁性材料(例えばネオジム、サマリウムコバルト)から校正用磁石を作製する。さらに、それらの寸法によって身体内の解剖学的条件に適合させることができるとともに、それらの磁場のオン/オフを切り替えることができるという利点を有する電磁石を用いることも可能である。
リガンドの同定、及び該リガンドの磁性ナノ粒子との連結
種々の培地中で広範な細菌細胞と急速にかつ高親和性で結合する模倣リポペプチドであるオリゴアシルリジン(NC(12)−2−β(12))が、好ましいリガンドとして使用される。天然ペプチドとは対照的に、合成オリゴアシルリジンは酵素的に分解されず、数時間の血中半減期を有する。したがって、これは低濃度でのみ使用されるものであり、毒性又は溶血性を有しないことが分かっている。オリゴアシルリジンは殺菌効果を有しないため、微生物を生きたまま単離することができ、これを実験室において培養することができる。オリゴアシルリジンは有利に、磁性ナノ粒子と化学的、共有結合的に連結することができる。別の考え得るリガンドは、グリコペプチド抗生物質の群に属し、好ましくはグリコペプチドであるバンコマイシンである。バンコマイシンは、細胞壁の基本成分(N−アセチルグルコサミン−N−アセチルムラミン酸−ペンタペプチド)のアミノ酸鎖の2つの末端D−アラニル−D−アラニン残基と非共有結合を形成する。これは特に、高い結合活性によってグラム陽性細菌と、及び僅かに低い結合活性によってグラム陰性微生物とも結合する。
2つのリガンド結合型ナノ粒子、したがって官能化型ナノ粒子に対する陰性対照として、好ましくは、官能化されていないデキストラン被覆ナノ粒子を使用することができる。
磁性ナノ粒子
種々のシェルを有する種々の大きさの酸化鉄粒子を、使用することができ、種々のリガンドを備え付けることができる。或る粒子タイプは、磁性粒子画像化にも特に好適である。この粒子タイプは好ましくは、リガンド連結に使用される。該粒子は、大きさ及び電荷に関して特徴付けることができ、その磁気緩和挙動及び磁化率を決定することができ、コロイド安定性を検査することができる。
ナノ粒子の作製及び官能化
磁性ナノ粒子を作製する合成プロトコルは、水溶液中での沈殿法、又は有機溶媒中での会合反応も含み得る。シース(sheath)材料を同時に又は順番に適用することができる。粒子シースの官能基とのリガンド連結は、カルボキシル結合部位、アミノ結合部位、チオール結合部位、又は生化学において一般的な他の結合部位を介して行うことができるが、選択したリガンドをモデル細菌の修飾に最適化するために非天然アミノ酸を利用するクリック反応を介して実施することもできる。
臨床上意義のあるモデル細菌の同定、培養及び特徴付け
生検器具の操作の原理を試験するために、例えば、以下の細菌を使用することができる:大腸菌(DSMZ番号1103、ATCC番号25922)、黄色ブドウ球菌(staphylococcus aureus)(DSMZ番号20231、ATCC番号12600)。これらの菌株は、通常の微生物学的方法を用いて培養され、特徴付けられる。
走磁性細菌
走磁性細菌を、生検器具の機能を試験するために、人工的な循環系における天然の磁気的「較正細菌」として使用することもできる。これらの細菌は、生物学的な磁針として機能する強い磁気双極子を生成する細胞内の磁性ナノ粒子、いわゆるマグネトソームを合成する。
走磁性細菌は例えばDSMZから入手可能であり(例えばマグネトスピリラム・マグネトタクティカム(magnetospirillum magnetotacticum)、DSMZ番号3856、MS−1、ATCC番号31632)、液体培地380中で培養することができる。先ず、これらの細菌は、磁石に対する細菌の結合能についての基準値を得るように、それらの磁気特性に関して特徴付けることができる。例えばフェロジン試験によって、細菌細胞1個当たりの鉄含有量を定量的に決定することができる。磁気緩和測定を用いて、細菌の磁気的挙動を測定することができる。
磁気的分離
モデル細菌に対するリガンドで官能化したナノ粒子の結合効率を、磁石分離を用いて検証することができる。このために、モデル細菌を、官能化したナノ粒子とともにインキュベートした後、磁気カラムによって洗浄することができる。この方法によって、磁気的に修飾された細菌を、修飾されていない細菌と分離することができる。
循環系
生検器具を試験するために、種々の弾性挙動を伴う種々に較正された管における脈動流プロファイルを達成することができる生理学的循環系が利用可能である。このようにして、血液循環系の種々の解剖部位で存在するような流動条件をシミュレーションすることができる。
循環系における検証
この目的のために、先に特徴付けられた走磁性細菌を、血液循環系の生理学的in vitroモデルに投与する。既知の磁気特性(残留磁気及び保磁力)を有する種々の寸法の小型化較正磁石を用いて、生理学的流動条件下で上記細菌を濃縮及び単離することができる。ここで、培地中の細菌濃度、及び較正磁石の滞留時間を変化させることができる。第1の試験設定では、循環系において生理学的緩衝溶液を使用する。第2の試験設定では、磁気的「較正細菌」を、凝固阻害した全血中に接種し、小型化した較正磁石を用いて人工的な循環系から同様に単離し、定量化する。
磁気要素を使用する好ましい生検方法を用いて血液循環から細菌を単離することができるという事実を、以下の2段階の実験において示すことができる:
段階1:官能化した磁性ナノ粒子を、試験管中で細菌とともにインキュベートし、循環系に投与し、較正磁石を使用して単離することができる。
段階2:先ず、細菌を循環系中に投与した後、官能化した磁性ナノ粒子を投与する。その後、較正磁石を循環系中に導入し、モデル細菌の単離に関して規定の時間間隔で検査する。
この実験は、生理学的緩衝溶液中で、及び循環系に関する流動溶液としての凝固阻害した全血中で実施することができる。小型化した較正磁石モデルによる単離に必要な生理学的循環中における磁気的に修飾されたモデル細菌の濃度は既知である。効果的な細菌の単離を可能とするために較正磁石を循環系中に置く必要がある時間も既知である。
in vivoでの実験
臨床上意義があるものとして分類したモデル細菌を、ラットに規定数(106cfu〜108cfu)静脈内投与した。その後、官能化した磁性ナノ粒子を循環中に注射し、モデル細菌の分離(insulation)を規定の時間間隔の後で検査した。
ここで、本発明を図面によって例示的に説明するが、これらの図面には限定されない。
遠位部分及び近位部分を有するガイド要素の側面図である。 円筒状磁気要素及び円筒状安定化要素とともに示すガイド要素の側面図である。 半円筒状磁気要素の受容機構を有する生検器具の側面図である。 2つの半円筒状磁気要素用の受容機構を有する生検器具の側面図である。 クランプ状の磁気要素用のストラット状の受容機構を有する生検器具の側面図である。 箔状磁気要素用の受容機構を有する生検器具の側面図である。 カバー機構を有する生検器具の側面図である。 磁気要素を覆うカバー機構を有する生検器具の側面図である。
図1は、ガイド要素の概略的な側面図を示す。ガイド要素1は、遠位部分2及び近位部分3からなる。ガイド要素1の遠位部分2はばね弾性であるように構成されている。遠位部分2は、金属、好ましくは鋼から作製することができる。代替的に、この構成要素には、薄肉円筒構造に成形することができる非金属材料も用いることができる。ここでは例えばポリテトラフルオロエチレン等の高分子材料が考えられ得る。ガイド要素1の遠位部分2は近位部分3にしっかりと接続される。しかしながら、ガイド要素1の遠位部分2及び近位部分3は、材料がこれを許せば、例えば製造に適したプラスチックを用いることによって1つの製造プロセスを用いて製造することができる。
図2は、磁気要素及び安定化要素とともにガイド要素の概略的な側面図を示す。図2の磁気要素4は、ヒト及び動物の身体における特定の細胞及び/又は分子と反応する検出分子をその表面に更に保持することができ、そのため、身体から取り出す前にin situでの試料材料の改善された濃縮を可能にする。この要素の構成は、実質的にそのサイズに関して近位部分3からガイド要素1に嵌まることができるように寸法決めされる円筒中空体として実現される。このために、この構成要素の内径はガイド要素1の近位部分3の外径よりも大きい。磁気要素4の外径は、ガイド要素1の遠位部分2に対して大きくとも、等しくとも又は小さくともよい。しかしながら、磁気要素4の外径は、ガイド要素1の遠位部分2の外径よりも好ましくは0.01mm〜0.1mm小さい。この構成要素の製造のための材料は、金属材料、プラスチック材料又はセラミック材料を含み、これらは検出分子を繋留する基材として機能することができる。小さい中空のファイバー又はスポンジの形態の構成も可能である。
さらに、図2には安定化要素5が示されている。この構成要素は、筒状であるとともにガイド要素1の近位部分3上にぴったりと嵌まることができることを特徴とする。安定化要素5の外径はガイド要素1の遠位部分2の外径に相当する。この筒状要素の肉厚は、磁気要素4がガイド要素1上で安定化要素5によってスリップに抗するよう固定されるように寸法決めされる。このために、安定化要素5とガイド要素1の近位部分3とが安定した接続となることができ、これは、例えば生検器具の近位端における接着結合又は溶接によって機械的に、機能を損失せずに容易に実現することができる。さらに、2つの構成要素が互いに可逆的に接続される場合も有利である。このように、磁気要素は支障なく試料濃縮後を行った後に生検器具から取り出して、後続の診断方法を行うために適切な研究室に送られることを確実にすることができる。安定化要素に、該安定化要素にゴム弾性特性を与える材料を用いることにより、体内の様々な生検部位に最適に配置することができる生検器具を製造することが可能である。
図3は、半円筒状磁気要素用の受容機構を有する生検器具の側面図を示す。ガイド要素1及び安定化要素5は1つの製造方を用いて製造することができ、したがって恒久的に接続することができる。このようにして製造されるガイド要素/安定化要素6は、磁気要素4を受け入れるように機能する受容機構7を有する。受容機構7の形状は例えば半円筒形状等の様々な形態を有することができる。磁気要素4は受容機構7に応じて形状決めされる。これにより、回収すべき試料を変更すること、又は磁気要素4を新たな状況に適合させるために磁気要素4を迅速かつ容易に交換することが可能となる。
図4は、2つの半円筒状磁気要素用の受容機構を有する生検器具の側面図を示す。この生検器具は、図2のガイド要素1及び安定化要素5を1つの製造プロセスを用いて製造して、ガイド要素/安定化要素6及び2つの磁気要素4を挿入することができる受容機構7をもたらすように構成することができる。ここで、受容機構7は2つの半円筒状磁気要素4を受容機構7に挿入することができるように構成することができる。種々の検出分子は2つの磁気要素4上に適用することができ、その結果、種々の細胞及び/又は分子の濃縮を可能にするか又は改善する。さらに、そのような構造により、試料の収率が増すことができる。
図5は、クランプ状の磁気要素用のストラット状受容機構を有する生検器具の側面図を示す。受容機構7は、ストラット状であり、したがって、クランプ状の磁気要素4を受け取るように構成することができる。このようにして構成される磁気要素4は迅速に取り替えることができる。この実施形態の代替形態でも、磁気要素4は遠位部分2と近位の安定化要素5との間に配置される。ここでは、患者への損傷の危険性が最小限度で、器具の生体機能が確実なままとなること、及び、in situでの試料材料回収後、ここでも同様に外側から生検器具が全体的に身体から取り出されることができることが達成される。
図6は、箔状の磁気要素用の受容機構を有する生検器具の側面図を示す。生検器具の外径の縮小を要する用途には、箔状の磁気要素4を受け入れるのに箔状の受容機構7が役立つ。本発明の意味において、箔状の磁気要素は、非常に薄い厚み及び大きい面積を有する形状を指す。この実施形態は特に、試料が濃縮されなければならない小血管において用いることができる。さらに、或る特定の有機分子及び/又は無機分子の濃縮を達成することができる無機材料の形態の特別な検出分子であっても、このように受容機構7に導入することができる。したがって、生検器具は、身体領域において低濃度で存在する細胞及び/又は分子を濃縮するように機能することができる。
図7は、カバー機構を有する生検器具の側面図を示す。ここでは、シース状構造を含み得るとともに生検器具上を摺動するカバー機構8を示す。該カバー機構8はガイド要素の近位部分から生検器具上に嵌まる。ポリマー、好ましくはポリテトラフルオロエチレンがカバー機構8に適した材料である。特に、隣接した構成要素が同じ材料から作製される場合、個々の構成要素の良好な置換えが達成される。
図8は、磁気要素を覆うカバー機構を有する生検器具の側面図を示す。ここでは、カバー機構8は、ガイド要素/安定化要素に嵌っており、磁気要素4を覆うように機能する。試料の濃縮後、カバー機構を磁気要素4にわたって遠位方向に摺動させることで、磁気要素4及び濃縮した試料材料が、生検器具を身体領域から引き抜く際に保護され、汚染が回避される。したがって、高品質及び高収率を達成することができる。
1 ガイド要素
2 遠位部分
3 近位部分
4 磁気要素
5 安定化要素
6 ガイド要素/安定化要素
7 受容機構
8 カバー機構

Claims (21)

  1. 試料材料の濃縮用の生検器具であって、以下の構成要素:
    i.ばね弾性遠位部分及び近位部分を含むガイド要素、
    ii.該ガイド要素の該遠位部分と該近位部分との間に嵌まる磁気要素、及び
    iii.該ガイド要素の該近位部分に接続される安定化要素、
    を備える、試験材料の濃縮用の生検器具。
  2. 構成要素は遠位から近位に順次配置されることを特徴とする、請求項1に記載の生検器具。
  3. 遠位部分は金属材料又は非金属材料から作製されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の生検器具。
  4. 安定化要素は円筒状に形成されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の生検器具。
  5. 安定化要素は該ガイド要素の該近位部分にわたって摺動することができることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の生検器具。
  6. 安定化要素の外径及び該ガイド要素の該遠位部分の外径が等しいことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の生検器具。
  7. 安定化要素は該ガイド要素の該近位部分に可逆的に接続されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の生検器具。
  8. 安定化要素はプラスチックから作製されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の生検器具。
  9. 安定化要素及び該ガイド要素の該近位部分は互いに機械的に接続、接着結合及び/又は溶接されることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の生検器具。
  10. ガイド要素及び該安定化要素は1つの製造プロセスを用いて作製されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の生検器具。
  11. 磁気要素は円筒形状を有することを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の生検器具。
  12. 磁気要素は、該ガイド要素の該遠位部分の該外径よりも大きい、該外径に等しい、又は、該外径よりも小さい、又は、0.01mm〜0.1mm小さい外径を有することを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の生検器具。
  13. 磁気要素は検出分子を更に有することを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載の生検器具。
  14. ガイド要素は、該磁気要素を受け入れるように機能する受容機構を該遠位部分と該近位部分との間に有することを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一項に記載の生検器具。
  15. 磁気要素は磁性材料を含有し、金属材料、プラスチック材料及び/若しくはセラミック材料を含むことができるか、又は電磁石であることを特徴とする、請求項1〜14のいずれか一項に記載の生検器具。
  16. 検出分子は、抗体、抗体断片、タンパク質骨格、ペプチド、核酸、受容体及び/又は無機物質を含む群から選択されることを特徴とする、請求項1〜15のいずれか一項に記載の生検器具。
  17. ばね弾性ガイド要素の該遠位部分は検出分子を有することを特徴とする、請求項1〜16のいずれか一項に記載の生検器具。
  18. カバー機構を更に備えることを特徴とする、請求項1〜17のいずれか一項に記載の生検器具。
  19. カバー機構は、該磁気要素を覆い、ホモポリマー、コポリマー、バイオポリマー、化学修飾ポリマー及び/又は合成ポリマーを含むことを特徴とする、請求項1〜18のいずれか一項に記載の生検器具。
  20. マンドレル及び/又は他の機能要素を受け入れる長手方向内腔を有することを特徴とする、請求項1〜19のいずれか一項に記載の生検器具。
  21. 試料材料の濃縮用の生検キットであって、
    i.ばね弾性遠位部分及び近位部分を含むガイド要素、
    ii.該ガイド要素の該遠位部分と該近位部分との間に嵌まる1つ又は複数の磁気要素であって、検出分子を更に有する、1つ又は複数の磁気要素、及び/又は
    iii.該ガイド要素の該近位部分に接続される安定化要素、
    を含み、
    該ガイド要素、該磁気要素及び該安定化要素は遠位から近位に順次配置される、試料材料の濃縮用の生検キット。
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