JP5490521B2 - 作業車の安全装置及び作業車 - Google Patents

作業車の安全装置及び作業車 Download PDF

Info

Publication number
JP5490521B2
JP5490521B2 JP2009293992A JP2009293992A JP5490521B2 JP 5490521 B2 JP5490521 B2 JP 5490521B2 JP 2009293992 A JP2009293992 A JP 2009293992A JP 2009293992 A JP2009293992 A JP 2009293992A JP 5490521 B2 JP5490521 B2 JP 5490521B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
error rate
work vehicle
safety device
communication error
speed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009293992A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011132007A (ja
Inventor
圭 三好
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tadano Ltd
Original Assignee
Tadano Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tadano Ltd filed Critical Tadano Ltd
Priority to JP2009293992A priority Critical patent/JP5490521B2/ja
Publication of JP2011132007A publication Critical patent/JP2011132007A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5490521B2 publication Critical patent/JP5490521B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control And Safety Of Cranes (AREA)
  • Jib Cranes (AREA)
  • Forklifts And Lifting Vehicles (AREA)

Description

本発明は、作業車の安全装置及び作業車に関するものである。
一般に、移動式クレーンや高所作業車などの作業車では、ブームやバケットなどの作業機の状態を計測手段によって計測している。そして、計測された計測値は、伝送手段を介して制御手段に伝送されて強度計算や安定計算などに利用される。
従来、計測値データを制御手段に伝送する際に、伝送経路上でノイズや電波状況の影響を受けて通信不良を生じることがあり、作業機を緊急停止させることで対応している。
しかし、作業中に作業機を緊急停止させると、慣性力によって吊り荷が大きく振れたり、バケット内の作業員が転倒したりするおそれがあった。特に、伝送経路を無線通信化した場合には、有線通信に比べてノイズや電波状況の影響を受けやすく、このような問題が生じる可能性が高くなる。
このような問題を解決する手法として、ロボットの制御においては、無線通信の通信品質が所定値より低下するとロボットの基準軌道の動作速度を低減する基準起動補正部を有する制御装置が開示されている(特許文献1参照)。
特許第4168816号公報
しかしながら、前記した特許文献1の制御装置は、通信品質が所定値より低下した場合に一律に減速するものであり、通信品質が徐々に変化していくような場合に通信不良の前兆を捉えて減速するものではなかった。
そこで、本発明は、通信不良の前兆を捉えて作業機の動作速度を減速できる作業車の安全装置と、この作業車の安全装置を備える作業車と、を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の作業車の安全装置は、駆動手段によって駆動される作業機と、前記作業機の状態を計測する計測手段と、計測された状態情報を伝送する伝送手段と、伝送された状態情報を受信するとともに前記駆動手段を制御する制御手段と、を備える作業車の安全装置であって、前記制御手段は、前記伝送手段との間の通信エラー率に応じて前記駆動手段の速度を減少させて前記作業機を駆動することを特徴とする。
このように、本発明の作業車の安全装置は、駆動手段によって駆動される作業機と、作業機の状態を計測する計測手段と、計測された状態情報を伝送する伝送手段と、伝送された状態情報を受信するとともに駆動手段を制御する制御手段と、を備える作業車の安全装置であって、制御手段は伝送手段との間の通信エラー率に応じて駆動手段の速度を減少させて作業機を駆動する。
このため、通信品質がそれ程低くない段階で、通信不良の前兆を捉えて作業機の動作速度を減速するため、通信品質が低下して緊急停止する場合の慣性力による衝撃を抑制できる。
本発明の実施の形態の作業車の安全装置に構成を説明する機能ブロック図である。 ラフテレーンクレーンの全体構成を説明する説明図である。 本発明の作業車の安全装置のハードウェア構成を説明するブロック図である。 エラー率の概念を説明するグラフである。 実施例1の制御内容について説明するグラフである。 実施例2の制御内容について説明するグラフである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、本発明の作業車の安全装置2を備える作業車としてのラフテレーンクレーン1の全体構成を説明する。なお、本発明の作業車はラフテレーンクレーン1に限定されるものではなく、オールテレーンクレーン、トラッククレーン、積載型トラッククレーンなどの移動式クレーンや、高所作業車や、建設機械などにも本発明を適用できる。
本実施例のラフテレーンクレーン1は、図2に示すように、走行機能を有する車両の本体部分となる車体10と、車体10の四隅に設けられたアウトリガ11,・・・と、車体10に水平旋回可能に取り付けられた旋回台12と、旋回台12に立設されたブラケット13に取り付けられた作業機としてのブーム14と、ブーム14の先端に取付けられる作業機としてのジブ15と、を備えている。
このブーム14は、基端ブーム141と複数段の中間ブーム142,・・・と先端ブーム143とによって入れ子状に構成されている。
また、基端ブーム141は、その付け根においてブラケット13に水平に設置された支持軸に回動自在に取り付けられており、この支持軸を中心として上下に回動できるようになっている。
さらに、この先端ブーム143の先端のブームヘッドには、必要に応じてジブ15が装着される。
このジブ15は、ブーム14を延長して高揚程でふところの深い作業をするために用いるもので、ブーム14に相対的に起伏可能に構成されている。さらに、入れ子状に構成されてジブ15自体も伸縮可能となっている場合もある。
次に、図1,3を用いて、本実施例の作業車の安全装置2の構成について説明する。
本実施例の作業車の安全装置2は、駆動手段としての伸縮駆動手段61、起伏駆動手段62、旋回駆動手段63、ジブ伸縮駆動手段64、ジブチルト駆動手段65などによって駆動される作業機であるジブ15及びブーム14と、このジブ15の状態を計測する計測手段としてのジブ長さ検出器31及びジブ角度検出器32と、計測された状態情報を制御手段5に伝送する伝送手段33と、伝送された状態情報を受信するとともに駆動手段を制御する制御手段5と、制御手段5によって制御されて駆動手段を減速する減速手段42と、通信エラーの発生を通信エラー率eに応じた内容でオペレータに警報する警報手段43と、を備えている。
この駆動手段としての伸縮駆動手段61及び起伏駆動手段62は、ジブ15と協働して動作するブーム14を伸縮及び起伏させるための油圧シリンダであり、油圧ポンプなどの駆動源41によって駆動される。
また、駆動手段としての旋回駆動手段63は、ブーム14やブーム14と協働して動作するジブ15を旋回台12とともに回転させるための油圧モータであり、油圧ポンプなどの駆動源41によって駆動される。
さらに、駆動手段としてのジブ伸縮駆動手段64及びジブチルト駆動手段65は、それぞれジブ15を伸縮及び起伏させるための油圧シリンダであり、油圧ポンプなどの駆動源41によって駆動される。
そして、計測手段としてのジブ長さ検出器31及びジブ角度検出器32は、ジブ15の長さや角度を計測するためのセンサであり、ジブ15又はブーム14の先端近傍に取付けられている。
また、伝送手段33は、計測手段で計測された作業機の状態情報を集計して無線通信によって制御手段5に伝送するためのトランスミッタであり、ジブ15の付け根近傍又はブーム14の先端近傍に取付けられている。
さらに、制御手段5は、CPUなどの演算部、メモリ、HDD、SSDなどの記憶部、入力部及び出力部などを有するマイクロコンピュータによって構成される。
そして、本実施例の制御手段5は、通信部51と作業機側の伝送手段33の間の通信エラー率eを算出し、この通信エラー率eに応じてジブ15(作業機)を駆動する駆動手段としての伸縮駆動手段61、起伏駆動手段62、旋回駆動手段63、ジブ伸縮駆動手段64及びジブチルト駆動手段65の規定速度Veを設定する。
この制御手段5と伝送手段33は、それぞれが受信した受信データについて通信エラー率eを算出して監視しており、算出された通信エラー率eは他方に送信される。
ここにおいて、通信エラー率eは、制御手段5と伝送手段33の間で行われる通信データの全体データ量に対する不良データ量の割合をいうものとし、チェックサム、パリティ、CRCなどの誤り検出符号を利用するなどして算出される。
図4は、従来の通信異常判定と本発明の通信エラー率eの概念について説明したグラフである。図4中、上段は従来の通信波形を示したものであり、中段は本発明の高速通信の通信波形を示したものであり、下段の三角波は外乱(雑音)の発生を示したものである。
従来、図4の上段に示すように、連続して所定回数(3回)の通信異常が発生した段階で通信不良と判定して、作業機を緊急停止させていた。
すなわち、比較的低速で通信した場合には、1つのビット(図中、凸で示している)を伝送している時間が長くなるため、外乱によって当該ビット全体がエラーとなってしまう確率が高くなる。結果として、従来は瞬間的な外乱が数回発生しても通信異常と判定されることとなっていた。
これに対して、本発明では、図4の中段に示すように、所定時間内のエラー(NG)の出現割合によって通信エラー率eを算出しており、この通信エラー率eに応じて駆動手段の速度を減少させる。
つまり、ZIGBEE(登録商標)などで比較的高速で通信した場合には、1つのビットを伝送している時間が短くなるため、外乱によって当該ビット全体がエラーとなってしまう確率は低くなる。そうすると、瞬間的に発生した外乱について所定時間内でエラーとなったビット数の総ビット数に対する比率(エラー率e)を算出することが可能になる。
具体的には、図4の中段左と中段中に示すように10回のうち1回がエラーの場合には通信エラー率e=10(%)となり、中段右に示すように10回のうち4回がエラーの場合には通信エラー率e=40(%)となる。
また、図1に示す減速手段42は流量調整弁(ソレノイドバルブ)によって構成されるもので、油圧回路内において駆動源41と駆動手段との間に配置されており、制御手段5の司令を受けて駆動手段の規定速度Veを調整する。
加えて、制御手段5は、図5に示すように、通信エラー率eが許容エラー率e以下の場合には駆動手段の規定速度Veを減少させずに最大速度Vemaxに保持するとともに、限界エラー率e以上の場合には駆動手段の規定速度Veを零にすべく緊急停止する。
この規定速度Veは、伝送手段33との間の通信エラー率eに応じて直線状に減速されるもので、以下に示す式(1)を満たすように制御手段5において計算される。
すなわち、駆動手段の最大速度Vemax、通信エラー率e、規定速度Veを零に保持する下限である限界エラー率e、規定速度Veを最大速度Vemaxに保持する上限である許容エラー率eに関して、Ve=−Vemax×(e−e)/(e−e)・・・(1)(e≦e≦e)を満たすように計算される。
例えば、図5に示すように、e=5(%)、e=80(%)、通信エラー率e=45(%)、90%負荷を仮定すると、Ve=−Vemax×(45−80)/(80−5)=0.467×Vemaxとなり、規定速度Veは最大速度Vemaxの46.7(%)まで減速されることになる。
そして、本実施例では、このように通信エラー率eが限界エラー率eを超えて緊急停止する場合でも、駆動手段の規定速度Veを徐々に減少させていく緩停止が実行される。
例えば、この緩停止は、特に図示しないが、停止開始時点tから完全停止時点tまでの時間に比例して、規定速度Veを初期規定速度VeからVe(=0)まで直線的に減少させることで実行される。
また、他の緩停止方法として以下の方法がある。まず、エラー率eにより規定速度Veに規制する際のエラー率の判定方法を、例えば、所定のビット数(例えば30ビット)の信号を所定数のブロック(例えば3つのブロック)に分解し、ブロック毎に検出したエラー率を所定数のブロック間で平均した値をエラー率として判定する。これにより、1つのブロックが100%のエラー率(停止に値するエラー率)であったとしても直ちに停止せず、所定数のブロックが全て100%のエラー率になるまでは段階的にエラー率が増加して行く事になるので、結果的に緩停止を行うことができる。
なお、この場合(及び上記の場合)、緩停止で作業機がオーバーランしても、安全に停止できるように、作業機の状態等に応じて動作速度を規制しておく。
なお、規定速度で作業機の動作速度を規制する場合、一旦エラー率が判定された後の所定時間は、その判定されたエラー率による規定速度を維持するようにしてもよい。これにより、通信状態が回復してエラー率が低下しても所定時間は規制速度が維持されるので、作業機の操作が不安定になることを防止することができる。
さらに、この規定速度Veは、図5に示すように、作業機の能力に対する負荷の割合(負荷率)に応じて設定することもできる。
この負荷率は、実荷重の定格荷重に対する比率をいうものであり、荷重計の計測値に基づいて算出された実荷重を、強度や安定度によって定まる定格総荷重から吊り具重量を差し引いて算出される定格荷重で除すことで計算される。
例えば、負荷率の増大にしたがって、許容エラー率eを小さくしていくことで、ある1つの通信エラー率eに対して負荷率の増大に応じて規定速度Veを小さく設定できる。
この他、制御手段5は、通信エラー率eに加えて起仰又は倒伏、伸長又は縮小などの作業機による作業内容に応じて規定速度Veを設定することもできる。
例えば、緊急停止する際の慣性力によって作業車の転倒モーメントが大きくなる側の駆動手段の規定速度を、転倒モーメントが小さくなる側の駆動手段の規定速度よりも小さく設定することができる。
具体的には、ブーム14を縮小している場合よりも伸長している場合の規定速度を小さくしたり、ウインチを巻上げている場合よりも巻下げている場合の規定速度を小さくしたり、起伏上げよりも起伏下げの規定速度を小さくしたりすることができる。
ここで、規定速度Veが設定される対象には、作業機に直接取付けられて当該作業機を駆動する駆動手段だけでなく、当該作業機と協働する他の作業機に取付けられて当該作業機を間接的に駆動する駆動手段を含むすべての駆動手段が含まれる。すなわち、一部の計測手段の通信不良であっても、安全のためにすべての駆動手段を減速する。
具体的には、作業機としてのジブ15を駆動する駆動手段としては、ジブ15に直接取付けられているジブ伸縮駆動手段64又はジブチルト駆動手段65だけでなく、ジブ15と協働して動作するブーム14に取付けられる伸縮駆動手段61、起伏駆動手段62又は旋回駆動手段63であってもよい。
そして、警報手段43は、操作室に配置された警報音発生装置であり、制御手段5で算出された通信エラー率eに応じて、警報音の間隔を変えて通信エラーの発生をオペレータに対して警報する。なお、この警報手段43は、安全装置の表示モニタ内のインジケータの点滅周期を通信エラー率eに応じて変えるものであってもよいし、インジケータの点灯色を通信エラー率eに応じて変えるものであってもよい。
さらに、警報手段43としては、上記した警報音やインジケータ表示以外に、安全装置等のモニタ画面内に警報メッセージ表示、通信エラー率表示又は減速度合表示などの文字メッセージ表示をすることもできる。
次に、本実施例の作業車の安全装置2の作用・効果を列挙して説明する。
(1)このように、本実施例の作業車の安全装置2は、駆動手段としての伸縮駆動手段61、起伏駆動手段62、旋回駆動手段63、ジブ伸縮駆動手段64又はジブチルト駆動手段65によって駆動される作業機であるブーム14及びジブ15と、ジブ15の状態を計測する計測手段としてのジブ長さ検出器31及びジブ角度検出器32と、計測された状態情報を伝送する伝送手段33と、伝送された状態情報を受信するとともに駆動手段を制御する制御手段5と、を備える作業車の安全装置2である。
そして、制御手段5は伝送手段33との間の通信エラー率eに応じて駆動手段の速度を減少させてブーム14及びジブ15を駆動する。
このため、通信エラー率eがそれ程大きくない段階から、通信不良の前兆を捉えてブーム14やジブ15の動作速度を減速できるため、通信エラー率eが徐々に大きくなって緊急停止する時点での慣性力による衝撃を抑制できる。
また、ブーム14やジブ15の動作速度が大きい程、低い通信エラー率で動作速度に規制をかけ、動作速度が小さければ、低い通信エラー率で規制をかけないようにすることで、操作性の低下を抑えることができる。
加えて、このように通信エラー率eに応じて駆動手段の速度を減速させる構成とすれば、従来のように通信エラーの連続回数が所定値を超えると停止させる構成と比べて、緊急停止させる際の閾値を上げることができる。
さらに、通信エラー率eが低下した後に回復するような場合には、従来のように駆動手段を停止することなく、作業機による作業を安全に継続することができる。
(2)また、制御手段5は、通信エラー率eが許容エラー率e以上限界エラー率e以下の場合には、伝送手段33との間の通信エラー率eの増大に応じて直線状に駆動手段の規定速度Veを減速する。
すなわち、制御手段5は、駆動手段の規定速度Veを、駆動手段の最大速度Vemax、通信エラー率e、規定速度Veを零に保持する下限である限界エラー率e、規定速度Veを最大速度Vemaxに保持する上限である許容エラー率eに関して、Ve=−Vemax×(e−e)/(e−e)、(e≦e≦e)、を満たすように計算する。
このように構成することで、通信エラー率eが小さい場合であって動作速度が遅い場合は、減速することなく作業できるため操作性が向上するうえに、通信エラー率eが大きい場合には、規定速度により早い動作が規制されるので、充分に減速するため緊急停止時の衝撃を抑制できる。
(3)さらに、制御手段5は、作業機の能力に対する負荷の割合(負荷率)に応じて駆動手段の規定速度Veを設定することで、緊急停止時の衝撃をいっそう抑制できる。
つまり、負荷率が小さい場合には規定速度Veを大きくし、負荷率が大きい場合には規定速度Veを小さくすることで、作業性と安全性とを両立させることができる。
加えて、制御手段5は、減速する際の慣性力によって作業車の転倒モーメントが大きくなる側の駆動手段の規定速度Veを、転倒モーメントが小さくなる側の駆動手段の規定速度Veよりも小さく設定するように構成することもできる。
このように作業内容に応じて規定速度Veを設定することで、緊急停止時に慣性力が安全側に作用する作業の場合には、危険側に作用する場合よりも規定速度Veを大きく設定して効率よく作業することができる。
(4)そして、通信エラーの発生を通信エラー率eに応じた内容でオペレータに警報する警報手段43を備える構成とすることで、オペレータは、速度が遅くなった理由や停止する可能性があることなどを知ることができる。
したがって、オペレータは、あらかじめ緊急停止する可能性があることを認識しつつ作業するようになるため、オペレータに対して慎重に作業することを促すことや、オペレータの判断によって作業半径が大きい領域での作業を中止することなどもできる。
(5)また、制御手段5は、通信エラー率eが限界エラー率e以上になると駆動手段を緩停止する構成とすることで、作業機の誤作動等を防止して安全性を向上させることができる。
この場合でも、通信エラーの前兆を捉えて通信エラー率eがそれ程大きくない段階から徐々に減速するので、通信エラー率eが限界エラー率e以上になって作業機を緩停止させても、作業機の移動量は小さくなるうえに衝撃も小さくなる。
また、通信エラーの前兆なく停止した場合であっても、安全に停止することができる。
(6)さらに、本実施例の作業車としてのラフテレーンクレーン1は、上記したいずれかの作業車の安全装置2を搭載することを特徴としている。
このため、緊急停止時の安全性を向上させつつ、操作性の良好なラフテレーンクレーン1になる。
以下、図6を用いて、前記実施例とは別の作業車の安全装置2について説明する。なお、前記実施例で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
まず、本実施例の作業車としてのラフテレーンクレーン1の全体構成とハードウェア構成については、図2,3に示す実施例1の構成と略同様であるから説明を省略する。
また、制御手段5は、前記実施例と同様に、通信部51と作業機側の伝送手段33の間の通信エラー率eを算出し、この通信エラー率eに応じてジブ15を駆動する駆動手段としての伸縮駆動手段61、起伏駆動手段62、旋回駆動手段63、ジブ伸縮駆動手段64及びジブチルト駆動手段65の規定速度Veを設定する。
そして、本実施例の制御手段5は、通信部51と伝送手段33との間の通信エラー率eに応じて階段状に駆動手段の規定速度Veを設定する。
すなわち、通信エラー率eを許容エラー率eから限界エラー率eまでの範囲で複数のエラー範囲に区分けし、このエラー範囲では規定速度を維持しつつ、通信エラー率eの増加にしたがって規定速度を段階的に減少させる。
この場合、区分けされるエラー範囲は、通信エラー率eが大きくなるにつれて幅を狭く設定して、より詳細に速度制御できるように構成してもよい。
なお、制御手段5は、前記実施例と同様に、通信エラー率eが許容エラー率e以下の場合には駆動手段の規定速度Veを減少させずに保持し、限界エラー率e以上の場合には駆動手段を緊急停止する。
次に、本実施例の作業車の安全装置2の作用・効果を列挙して説明する。
(1)このように、本実施例の作業車の安全装置2では、制御手段5は、通信部51と伝送手段33との間の通信エラー率eの増大に応じて階段状に駆動手段の規定速度Veを減速する。
このように構成することで、最高速度近辺の作業をおこなう場合でも、通信エラー率の微小な増減(振動)によっても駆動手段の速度が変化せず、頻繁な速度変化を抑制できる。
つまり、通信エラー率eが頻繁に変化するような場合には、この通信エラー率eの変化に応じて規定速度も変化するため、最高速度(規定速度)で駆動手段を作動させていると速度が頻繁に変化(振動)してしまって操作性が悪くなる可能性がある。
そこで、一定範囲の通信エラー率eの変化では規定速度が変化しないように構成することで、駆動手段の速度が頻繁に変化して操作性が悪くなることを防止できる。
なお、この他の構成および作用効果については、前記実施例と略同様であるため説明を省略する。
以上、図面を参照して、本発明の実施例を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、制御手段5と伝送手段33が無線通信によってデータを伝送する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、有線通信における通信不良にも本発明を適用できる。
また、前記実施例では、通信エラー率e自体の数値変化に応じて規定速度Veを設定する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、通信エラー率eの変化率(微分値)に基づいて規定速度Veを算出したり、通信エラー率eの頻度の変動を平均化(移動平均値eav)して、移動平均値eavを用いて規定速度Veを算出することもできる。
さらに、前記実施例では、ラフテレーンクレーン1のジブ15の状態を計測する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ブーム14の状態を計測して通信する場合にも本発明を適用でき、高所作業車の場合にはバケット(作業台)の状態を計測してバケットと制御手段の通信について本発明を適用することもできる。
そして、前記実施例では、作業機の状態を計測する計測手段としてジブ長さ検出器31及びジブ角度検出器32を用いる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、作業機の状態としてワイヤ張力(荷重値)、フック過巻検出、ワイヤ掛数などを計測して制御手段5に伝送する場合にも本発明を適用できる。
また、前記実施例では、駆動手段をそれぞれ別個に通信エラー率eに応じて減速する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、作業機や駆動手段が協働して動作する場合にはそれぞれの動作が組み合わされた結果であるブームヘッドの速度等を通信エラー率eに応じて減速するように構成することもできる。
e 通信エラー率
許容エラー率
限界エラー率
Ve 規定速度
1 ラフテレーンクレーン(作業車)
12 旋回台(作業機)
14 ブーム(作業機)
15 ジブ(作業機)
2 作業車の安全装置
31 ジブ長さ検出器(計測手段)
32 ジブ角度検出器(計測手段)
33 伝送手段
41 駆動源
42 減速手段
43 警報手段
5 制御手段
51 通信部
52 制御部
61 伸縮駆動手段(駆動手段)
62 起伏駆動手段(駆動手段)
63 旋回駆動手段(駆動手段)
64 ジブ伸縮駆動手段(駆動手段)
65 ジブチルト駆動手段(駆動手段)

Claims (7)

  1. 駆動手段によって駆動される作業機と、前記作業機の状態を計測する計測手段と、計測された状態情報を伝送する伝送手段と、伝送された状態情報を受信するとともに前記駆動手段を制御する制御手段と、を備える作業車の安全装置であって、
    前記制御手段は、前記伝送手段との間の通信エラー率に応じて前記駆動手段の速度を減少させて前記作業機を駆動することを特徴とする作業車の安全装置。
  2. 前記制御手段は、前記伝送手段との間の通信エラー率の増大に応じて直線状に前記駆動手段の規定速度を減速することを特徴とする請求項1に記載の作業車の安全装置。
  3. 前記制御手段は、前記伝送手段との間の通信エラー率の増大に応じて階段状に前記駆動手段の規定速度を減速することを特徴とする請求項1に記載の作業車の安全装置。
  4. 前記制御手段は、前記作業機の能力に対する負荷の割合に応じて前記駆動手段の規定速度を設定することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の作車の安全装置。
  5. 通信エラーの発生を前記通信エラー率に応じた内容でオペレータに警報する警報手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の作車の安全装置。
  6. 前記制御手段は、前記通信エラー率が限界エラー率以上になると前記駆動手段を緩停止することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の作車の安全装置。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の作業車の安全装置を搭載することを特徴とする作業車。
JP2009293992A 2009-12-25 2009-12-25 作業車の安全装置及び作業車 Active JP5490521B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009293992A JP5490521B2 (ja) 2009-12-25 2009-12-25 作業車の安全装置及び作業車

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009293992A JP5490521B2 (ja) 2009-12-25 2009-12-25 作業車の安全装置及び作業車

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011132007A JP2011132007A (ja) 2011-07-07
JP5490521B2 true JP5490521B2 (ja) 2014-05-14

Family

ID=44345187

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009293992A Active JP5490521B2 (ja) 2009-12-25 2009-12-25 作業車の安全装置及び作業車

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5490521B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018095448A (ja) * 2016-12-15 2018-06-21 株式会社タダノ 使用フック判定装置
CN106927357B (zh) * 2017-03-03 2018-11-06 合肥工业大学 塔式起重机吊钩安全状态监控装置及控制方法
JP2020117897A (ja) * 2019-01-22 2020-08-06 住友重機械工業株式会社 作業機械

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004338817A (ja) * 2003-05-13 2004-12-02 Komatsu Ltd 作業車両の操作装置
JP4640196B2 (ja) * 2006-02-01 2011-03-02 コベルコクレーン株式会社 クレーンの作業評価方法、装置及びシステム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011132007A (ja) 2011-07-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10472214B2 (en) Crane and method for monitoring the overload protection of such a crane
US10597266B2 (en) Crane and method for monitoring the overload protection of such a crane
EP2753568B1 (en) Crane control
EP2436640B1 (en) Controlling method, system and device for hook deviation
US8160786B2 (en) Mobile crane and method for operating a mobile crane
US8272521B1 (en) Crane moment load and load delivery system control and method
JP2015518804A (ja) クレーン及び関連する操作方法
CN107697820B (zh) 吊车防侧翻系统
CA2708797A1 (en) Crane control for the control of a hoisting gear of a crane
US10919739B2 (en) Overload preventing device
JP6624173B2 (ja) 過負荷防止装置
CN103145040A (zh) 起重机及其吊钩起吊控制方法、设备和系统
JP5490521B2 (ja) 作業車の安全装置及び作業車
EP4036045A1 (en) Control system and work machine
KR20200100265A (ko) 상대속도 및 절대속도를 이용한 타워크레인 충돌방지 시스템 및 이를 이용하여 타워크레인의 충돌을 방지하는 방법
JP2005194086A (ja) 移動式クレーン及びその組立・分解方法
CN114084799A (zh) 一种塔机多起升同步安全性控制的三重保护系统及方法
US10850953B2 (en) Lifting device, in particular a mobile crane or a cable-operated excavator, having an apparatus for monitoring the raising and lowering procedures of a boom system and corresponding method
CN113135512B (zh) 起重机臂架监控方法、装置、系统及起重机
CN215626268U (zh) 配重监测系统、臂架监测系统、吊载安全监测系统及起重设备
JP5169087B2 (ja) 移動式クレーンの安全装置
US20230227290A1 (en) Dynamic lift-off control device, and crane
JP2021038082A (ja) 積載形トラッククレーン
JP2016166091A (ja) ロープ緩み検知装置
JP2018095448A (ja) 使用フック判定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121217

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131203

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131219

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140226

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5490521

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250