JP5488648B2 - 水位検知装置及びこの水位検知装置を備えた加熱調理器 - Google Patents
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Description
以下、本発明の実施の形態1について、図1〜6を用いて説明する。なお、実施の形態1は、本発明の水位検知装置を加熱調理器に搭載した例である。
図1は、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器100の縦断面概略図である。なお、図1を含めて以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
1は加熱調理器100の本体であり、本体1の内部には中に被加熱物(米や水等)が収納される炊飯釜2が着脱自在に設けられており、本体1には炊飯釜2を加熱するための誘導加熱コイル等の加熱体3も設けられている。炊飯釜2内に収納された被加熱物は、加熱体3によって加熱され、調理または保温される。4は本体1の後方上部に軸支されたヒンジ部(図示省略)を介して本体1の上面を開閉自在に覆う蓋体であり、蓋体4の内側に取り付けられ炊飯釜2の上部開口部を開閉自在に覆う内蓋5と、炊飯釜2内で発生した蒸気を導く蒸気パイプ6が設けられている。なお、内蓋5と蒸気パイプ6は、蓋体4から着脱自在に取付けられている。また、蒸気パイプ6の一端は前述の通り炊飯釜2と連通し、その他端は本体1に着脱自在に設けられた水タンク7と連通している。蒸気パイプ6は、蓋体4が開く際、蓋体4に残る蓋体側蒸気パイプ6aと、水タンク7内に残る水タンク側蒸気パイプ6bとに分かれる構成となっており、水タンク側蒸気パイプ6bの一端は、水タンク7内に所定量貯留された水8内にて開口している。このような構成にすることにより、炊飯釜2内に発生した蒸気は、蒸気パイプ6を通って水タンク7に貯留した水8内へ投入され、水8によって蒸気が冷却され復水し、復水した蒸気はそのまま水タンク7内に回収される。
本体1の水タンク7側方には、水タンク7内の対向する位置に水8が有るか無いかを検出する水位センサ10と、水位センサ10の検出結果から水タンク7内の水位の位置や水位センサ10の故障を判断する判定部11が設けられている。なお、実施の形態1では、水位センサ10を縦方向に複数設置することによって、判定部11にて水タンク7内に貯留している水8の水位の詳細位置が検知できるように構成されている。判定部11で得られた結果は制御部12へ送信され、制御部12はその結果を用いて加熱体5への出力を制御する。
図3に示すように、例えばその水位センサ10に対向する位置の水タンク7の内側に水8が無い場合は、発光素子10aから放射された光Aが入射側屈曲部13aに投光されたとき、水タンク7材料と空気の屈折率が大きくずれているので入射側屈曲部13aの内側の入射側反射面13dで光Aが反射し、その反射した光Aは伝達部13cを通過し、さらに出射側屈曲部13bの内側の出射側反射面13eで反射して、受光素子10bに投光される。この、発光素子10aから放射された光が、入射側屈曲部13a、伝達部13c、出射側屈曲部13bを経由して受光素子10bに到達する光Aの光路を、本発明では第一光路としている。
一方、その水位センサ10に対向する位置の水タンク7の内側に水8が有る場合は、発光素子10aから放射された光が入射側屈曲部13aに投光されたとき、水タンク7材料と水8の屈折率が近いので光は入射側屈曲部13aの内側の入射側反射面13dから水タンク7内に透過する。この透過した光のうち、一部の光Bは水位センサ10とは反対側に設けられた光反射部15によって反射し、その反射した光Bは出射側屈曲部13bの内側の出射側反射面13eを透過して、受光素子10bに投光される。この、発光素子10aから放射された光が、入射側屈曲部13a、光反射部15、出射側屈曲部13bを経由して受光素子10bに到達する光Bの光路を、本発明では第二光路としている。なお、光Bは、発光素子10aから放射された光の一部だけであることから、かならず光Bは光Aよりも光量が少なくなるように構成されている。
また、支持具16には、発光素子10aに対向する位置に発光側開口部16a、受光素子10bに対向する位置に受光側開口部16bが形成されており、発光側開口部16a、受光側開口部16bの内壁には、カーボンブラックなどの炭素材料からなる光を吸収する光吸収塗膜17が設けられている。このように光吸収塗膜17を発光側開口部16a、受光側開口部16bの内壁に設けることにより、例えば、発光側開口部16aに光吸収塗膜17を設けると、発光素子10aから放射される光のうち、より指向性の高い光だけを凹部13へ投光でき、これにより周囲への迷光が低減し水位センサ10の誤検知を低減することができる。また、例えば受光側開口部16bに光吸収塗膜17を設けると、受光素子10bが光路を通ってきた光以外の外部からの光を受光するのを抑制することができ、これにより水位センサ10の誤検知を低減することができる。
図4は本発明の実施の形態1に係る加熱調理器100の回路ブロック図である。
図4に示すように、本発明の発光素子10a及びそれに対応する受光素子10bは、水タンク7に対して高さ方向にずらして3組み設けられている。各発光素子10aは判定部11からの信号によって発光し、その各発光素子10aの光を受けた各受光素子10bからの信号は、増幅器19で増幅されたのち判定部11に入力され、その結果から判定部11は水タンク7のどの位置まで水8が溜まっているか判定する。例えば、図4のように、一番下の発光素子10a及び受光素子10bの位置まで水8が溜まっている状態の場合、一番上と真ん中の受光素子10bからは高い光量を受光していることを示す信号が判定部11に出力され、一番下の受光素子10bからは小さい光量が受光していることを示す信号が判定部11に出力される。判定部11はこの結果を受けて、真ん中の受光素子10bと一番下の受光素子10bとの間に水8の水面があると判定する。判定部11によって得られた結果は、制御部12に出力され、制御部12はその結果から、加熱体3の入力電圧を制御して炊飯釜2から出る蒸気の量を調節したり、水タンク7一杯まで水8が溜まっていると判定された場合は炊飯を停止したりする。また、ランプや液晶ディスプレイから構成された表示部20を用いて使用者に水タンク7に溜まった水8の量を表示したり、水タンク7一杯まで水8が溜まっていると判定された場合は使用者に水タンク7の排水を促すメッセージを表示したりする。なお、水タンク7の排水を促すメッセージは表示部20の表示だけでなく、ブザー等による報知も併せて行ってもよい。
また、各発光素子10aの発光は、まとめて発光させても良いし、順番に発光させても良い。
図5は本発明の実施の形態1に係る各条件時の受光素子10bが受光する光量を示す図である。
図5に示すように、発光素子10a及び受光素子10bが正常時には、例えば水タンク7に水8が無い場合は、図3に示す第一光路からの光Aが受光素子10bで検出される。また、水タンク7に水8が有る場合は、光Aよりも光量の小さい第二光路からの光Bが受光素子10bで検出される。それに対し、発光素子10aもしくは受光素子10bが故障した時には、受光素子10bは光を検出しない。このように、受光素子10bが受光する光量の差によって、判定部11は水タンク7の水8の有無だけで無く、発光素子10aもしくは受光素子10bが故障したことを検知することが出来る。
なお、判定部11にて発光素子10aもしくは受光素子10bが故障したことを検知した時は、判定部11はその結果を制御部12に出力し、制御部12はそれを受けて、例えば加熱体3の入力を切って炊飯を停止したり、表示部20を用いて使用者に故障を報知したりする。なお、故障を報知する手段としては、表示部20の表示だけでなくブザー等による報知も併せて行ってもよい。
図6は本発明の実施の形態1に係る判定部11の故障診断時のフローチャート図である。
図6に示すように、故障診断が開始すると(S1)、判定部11は強さの異なる3つの電圧で発光素子10aを発光させ、その時の受光素子10bの受光量(例えばV1>V2>V3)を検出する(S2)。S2の計測が終わると(S3のYes)、その結果から受光素子10bの受光量の値がどの個体でも一定の値Vとなるような発光素子10aに入力される電圧に対する補正値Aを算出する(S4)。これにより、発光素子10aや受光素子10bの個体バラツキや経年劣化によって、受光素子10bが受光する光量への影響を抑制することができ、水タンク7内の水8の有無を精度よく検出することが出来るようになる。
次に、受光素子10bの値Vと故障検知用閾値Vthrを比較し(S5)、受光素子10bの値Vが故障検知用閾値Vthrより小さい場合は(S5のYes)、発光素子10aもしくは受光素子10bが故障していると判定する(S6)。また、受光素子10bの値Vが故障検知用閾値Vthrより大きい場合は(S5のNo)、発光素子10a及び受光素子10bは故障していないと判定する(S7)。その後、判定部11は、発光素子10a及び受光素子10bの状況を制御部12に送信する(S8)。
なお、上記発光素子10aの発光量を変化させる手段として、発光素子10aに入力する電圧を変化させる代わりに、発光素子10aに投入する電流をパルス状にし、このパルス幅を変えることによって発光素子10aの発光量を変化させても良い。
本発明の実施の形態2について説明する。図7は本発明の実施の形態2に係る各条件時の受光素子10bが受光する光量を示す図である。なお、図中において実施の形態1と同じ機能を有する部分には同一の符号を付している。以下に、実施の形態2が、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
実施の形態2では、受光素子10bが受光する光について、実施の形態1で示した第一光路からの光A及び第二光路からの光Bの他に、対になっている発光素子10a以外の発光素子10aからの光Cを導く第三光路を有するものである。ここで、第三光路の構成についてはどのようなものでも良く、受光素子10bが受光する光量のうち、光Cの光量が、光Bの光量より少なければ良い。なお、実施の形態2では、各発光素子10aの発光を同時に行うものについて説明する。
なお、判定部11にて発光素子10aもしくは受光素子10bが故障したことを検知した時は、判定部11はその結果を制御部12に出力し、制御部12はそれを受けて、例えば加熱体3の入力を切って炊飯を停止したり、表示部20を用いて使用者に故障を報知したりする。なお、故障を報知する手段としては、表示部20の表示だけでなくブザー等による報知も併せて行ってもよい。
本発明の実施の形態3について説明する。図8は本発明の実施の形態3に係る水タンク7と水位センサ10の横断面概略図である。なお、図中において実施の形態1と同じ機能を有する部分には同一の符号を付している。以下に、実施の形態3が、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。また、実施の形態3に、実施の形態2の構成を用いても良い。
実施の形態3では、実施の形態1及び実施の形態2で設けられた光反射部15の代わりに、タンクカバー14の水タンク7側の面に粗い凹凸面21を形成し、光が凹凸面21に当たった時に大きな反射角で反射するように構成されている。
上記のように構成することにより、タンクカバー14の取付けが不十分であったり、タンクカバー14自体が歪んでしまったりしている場合でも、安定的に光Bを受光素子10bに向けて反射することができ、これによる誤検知を抑制することが出来る。
本発明の実施の形態4について説明する。図9は本発明の実施の形態4に係る水タンク7と水位センサ10の横断面概略図である。なお、図中において実施の形態1と同じ機能を有する部分には同一の符号を付している。以下に、実施の形態4が、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。また、実施の形態4に、実施の形態2の構成を用いても良い。
実施の形態4では、窓部18に、水タンク7に設けた凹部13と同様に、入射側屈曲部18a、出射側屈曲部18b、伝達部18cを形成し、これによって第二光路を形成している。
一方、その水位センサ10に対向する位置の水タンク7の内側に水8が有る場合は、第一光路の光は入射側屈曲部13aに投光されたとき、水タンク7材料と水8の屈折率が近いので光は入射側屈曲部13aの内側の入射側反射面13dから水タンク7内に透過する。しかし、第二光路の光Bは、水位センサ10に対向する位置の水タンク7の内側に水8が無い時と同様に、窓部18に形成された入射側屈曲部18a、伝達部18c、出射側屈曲部18bを経由して受光素子10bに到達する。
上記のように第二光路を水タンク7と水位センサ10との間に構成することにより、例えば水タンク7内の水8に米に含まれるおねば成分が混ざって透過率が低下しても、第二光路からの光Bを受光することができ、水位を検知することが出来る。また、実施の形態3と同様に、タンクカバー14の取付けが不十分であったり、タンクカバー14自体が歪んでしまったりしている場合でも、安定的に受光素子10bは光Bを受光することができ、これによる誤検知を抑制することが出来る。
本発明の実施の形態5について説明する。図10は本発明の実施の形態5に係る水タンク7と水位センサ10の横断面概略図である。なお、図中において実施の形態1と同じ機能を有する部分には同一の符号を付している。以下に、実施の形態5が、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。また、実施の形態5に、実施の形態2の構成を用いても良い。
実施の形態5では、凹部13の一部に、第二光路用の導光部13fを設けている。
一方、その水位センサ10に対向する位置の水タンク7の内側に水8が有る場合は、第一光路の光は入射側屈曲部13aに投光されたとき、水タンク7材料と水8の屈折率が近いので光は入射側屈曲部13aの内側の入射側反射面13dから水タンク7内に透過する。しかし、第二光路の光Bは、水位センサ10に対向する位置の水タンク7の内側に水8が無い時と同様に、凹部13に形成された導光部13fを経由して受光素子10bに到達する。
上記のように第二光路を水タンク7と水位センサ10との間に構成することにより、例えば水タンク7内の水8に米に含まれるおねば成分が混ざって透過率が低下しても、第二光路からの光Bを受光することができ、水位を検知することが出来る。また、実施の形態3と同様に、タンクカバー14の取付けが不十分であったり、タンクカバー14自体が歪んでしまったりしている場合でも、安定的に受光素子10bは光Bを受光することができ、これによる誤検知を抑制することが出来る。
Claims (2)
- 液体を貯留するタンクと、
光を放射する発光手段と光量を検出する受光手段の組合せで構成され、該受光手段の検出結果から前記タンク内の液体の有無を検知する水位センサと、
該発光手段が放射する光を該受光手段へ到達させる第一光路部と、
前記タンクと、前記発光手段及び前記受光手段との間に構成し、前記タンク内の液体の有無に係らず該発光手段が放射する光の一部を該受光手段へ到達させる第二光路部と、
前記受光手段が検出する光量に基づいて、前記タンクに貯留されている液体の水位を検知すると共に、前記発光手段または前記受光手段の故障を検知する判定部と、
を備え、
前記判定部が前記タンクに水が貯留していると判断しているときに、前記発光手段の光の放射量を段階的に変え、それに伴う前記受光手段の出力から前記発光手段及び前記受光手段の故障を検知することを特徴とする水位検知装置。 - 被加熱物を収納する炊飯釜と、
該炊飯釜を加熱する加熱体と、
請求項1に記載の水位検知装置を備え、
前記炊飯釜から出る蒸気を復水した水を前記タンクに貯留し、前記水位検知装置の結果により前記加熱体への入力を調節することを特徴とする加熱調理器。
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