以下に本発明の実施の形態を説明するが、本発明の構成要件と、発明の詳細な説明に記載の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本発明をサポートする実施の形態が、発明の詳細な説明に記載されていることを確認するためのものである。従って、発明の詳細な説明中には記載されているが、本発明の構成要件に対応する実施の形態として、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
すなわち、本発明の一側面の遊技媒体払出装置は、遊技媒体の払出動作を受け付ける払出動作受付手段(例えば、図9の払出ボタン65または貸出ボタン175)と、前記払出動作受付手段により払出動作がなされるとき発生されるパルス波に基づいて、所定数の前記遊技媒体を払い出す第1の払出手段(例えば、図9の払出部172)と、前記第1の払出手段により払い出される前記所定数に満たない端数の前記遊技媒体を払い出す第2の払出手段(例えば、図9の球切モジュール83)と、前記第2の払出手段により払い出された端数の前記遊技媒体の取り出し動作を受け付けるまで貯留すると共に、取り出し動作を受け付けると取り出させる取出手段(例えば、図5のポット部66)と、前記第2の払出手段により端数の遊技媒体が払い出されているとき、払出中であることを通知する通知手段(例えば、図9の発光部91または表示部64)と、前記第2の払出手段により端数の前記遊技媒体が払い出されているとき、または、前記取出手段が遊技媒体を貯留中であるとき、前記払出動作受付手段による払出動作の受け付けを不能動化する不能動化手段(例えば、図9の不能動化制御部137)とを含む。
本発明の一側面の遊技媒体払出方法は、遊技媒体の払出動作を受け付ける払出動作受付手段と、前記払出動作受付手段により払出動作がなされるとき発生されるパルス波に基づいて、所定数の前記遊技媒体を払い出す第1の払出手段と、前記第1の払出手段により払い出される前記所定数に満たない端数の前記遊技媒体を払い出す第2の払出手段と、第2の払出手段により払い出された端数の前記遊技媒体の取り出し動作を受け付けるまで貯留すると共に、取り出し動作を受け付けると取り出させる取出手段と、前記第2の払出手段により端数の遊技媒体が払い出されているとき、払出中であることを通知する通知手段と、前記第2の払出手段により端数の前記遊技媒体が払い出されているとき、または、前記取出手段が遊技媒体を貯留中であるとき、前記払出動作受付手段による払出動作の受け付けを不能動化する不能動化手段とを含む遊技媒体払出装置の遊技媒体払出方法であって、前記払出動作受付手段における、前記遊技媒体の払出動作を受け付ける払出動作受付ステップ(例えば、図10のステップS1)と、前記第1の払出手段における、前記払出動作受付ステップの処理により払出動作がなされるとき発生されるパルス波に基づいて、所定数の前記遊技媒体を払い出す第1の払出ステップ(例えば、図10のステップS4)と、前記第2の払出手段における、前記第1の払出ステップの処理により払い出される前記所定数に満たない端数の前記遊技媒体を払い出す第2の払出ステップ(例えば、図10のステップS27)と、前記通知手段における、前記第2の払出ステップの処理により端数の遊技媒体が払い出されているとき、払出中であることを通知する通知ステップ(例えば、図13のステップS37,S46)と、前記不能動化手段における、前記第2の払出ステップの処理により端数の前記遊技媒体が払い出されているとき、または、前記取出手段で遊技媒体が貯留中であるとき、前記払出動作受付ステップの処理による払出動作の受け付けを不能動化する不能動化ステップ(例えば、図13のステップS39,S49)とを含む。
[遊技台と各台計数台間機の構成例]
図3は、本発明に係る遊技台および各台計数台間機の一実施の形態の構成を示す図である。
遊技台51は、いわゆるパチンコ台であり、基本的な構成において、図1,図2の遊技台1と同様である。遊技台51は、貸球の貸出操作を受け付けるとき、または、遊技球が入賞口に入って入賞するとき、図4の背面図で示されるように、背面部に設けられた払出部56を制御して、上皿55に所定数の遊技球を払い出させる。さらに、上皿55がいっぱいの場合、遊技者の操作により、所定数の遊技球が受皿53に払い出される。受皿53は、払い出された遊技球を各台計数台間機52に移送して、獲得した遊技球の数量を計数させる。
遊技台51の左側には、各台計数台間機52が設けられている。各台計数台間機52には、ポット部66(図5)が設けられており、各台計数台間機52では、所定数未満の遊技球(実際には、25球未満の端数の遊技球)が、図1,図2における各台計数台間機2のノズル11に代えて、ポット部66(図5)から払い出される(払い戻される)。また、各台計数台間機52は、受皿53を介して供給されてくる遊技により獲得された遊技球の球数を計数し、計数後、図示せぬ排出路より遊技球を排出する。尚、排出された遊技球は、図示せぬ誘導管により集められて、再び、貸球、獲得した遊技球の返却用の遊技球、または入賞に伴う払い出しに用いられる。
[各台計数台間機の構成例]
次に、図5乃至図8を参照して、各台計数台間機52の構成例について説明する。尚、図5は、各台計数台間機52の外観斜視図であり、図6乃至図8は、各台計数台間機52の側面断面図である。
各台計数台間機52は、ユニット部61とホルダ部62とから構成されており、ユニット部61は、ホルダ部62を介して遊技台51と電気的に接続されている。ユニット部61は、各台計数台間機52における制御機構を備えており、ホルダ部62を介して、遊技台51との制御信号を授受している。
各台計数台間機52の最上部には、紙幣投入口63が設けられており、貸球を借り受ける際に遊技者より投入される有価価値媒体である紙幣の投入を受け付けると共に、その背後に設けられたビルバリ80に供給する。ビルバリ80は、投入された紙幣の真偽を判定すると共に、真券である場合に、紙幣の種別を識別し、投入金額として認識する。
紙幣投入口63の下には、表示部64が設けられている。表示部64は、各台計数台間機52がポット部66に遊技球を払い出しているときに、「ポット払出し中」を、遊技台51が上皿55に遊技球を払い出しているときに、「球払出し中」を表示するなどして、払い出しの状態と共に、ポット部66に遊技球が供給されているとき、その状態を遊技者に認識させる各種の情報を表示する。
表示部64の下には、払出ボタン65が設けられており、遊技により獲得された遊技球の球数の情報が、ICコインなどの記録媒体に記録されている場合、遊技者が、獲得した遊技球の払い戻しを要求するとき操作される。
払出ボタン65の下にはポット部66が設けられており、所定数の遊技球の払出数に対して端数となった遊技球が払い出される。すなわち、例えば、払出ボタン65が操作されると、球切モジュール83が動作して、誘導管81を介して供給されてくる遊技球の有無を球検知センサ82を制御して認識し、供給されてきていることが認識されると、遊技球の払出数として端数となる遊技球の球数をカウントセンサ84を制御してカウントし、必要数の遊技球を、排出管85を介してポット部66に払い出す。
ポット部66は、発光部91、およびポット92より構成されている。発光部91は、残検知センサ86により遊技球が検出されると、図7,図8で示されるように、点滅、または常灯し、遊技球がポット部66に供給されていることを遊技者に認識させる。
ポット92は、図6,図7で示されるように筒状のものであり、その根本の開口部92aが各台計数台間機52に対向するように構成されている。さらに、ポット92は、図7中の矢印方向に移動できる構成となっており、通常は自重により下方に固定され、その開口部92aが、排出口85の開口部とずれた状態に固定されている。このため、図7で示されるように、球切モジュール83により端数となる遊技球が払い出されてもポット92内には遊技球P1,P2が進入できない構成となっている。
この状態から、ポット92の排出口92bを遊技者が手で押さえながら、図中の矢印方向に押し上げると、図8で示されるように、開口部92aと排出口85の開口部とが略一致するため、遊技球P11乃至P16が、遊技球P11を先頭に開口部92aからポット92に進入すると共に、排出口92bより排出されて、遊技者が手を添えることにより手の中に排出される。遊技者が、ポット92の排出口92bから手を離すと、ポット92は自重により下に移動し、これに応じて開口部92aが、排出口85の開口部とずれることにより、図7で示されるように、遊技球がポット92内に進入できない状態に戻り、遊技球の排出が停止する。
ポット部66の下には、ICコイン投入口67が設けられており、有価価値情報、または遊技媒体情報(獲得した遊技球の数量を示す情報)が記録されたICコインの投入を受け付ける。
ICコイン投入口67の下には、会員カード投入口68が設けられており、会員を識別するID情報等が記録されたICカードなどからなる会員カードの投入を受け付けて、その情報を読み取ると共に、返却操作がなされたとき、会員カードを返却する。
会員カード投入口68の下には、ICコイン返却口69が設けられており、ICコイン投入口67で受け付けられたICコインの返却を指示する動作がなされたとき、ICコインを払い出して返却する。
各台計数台間機52の背面部には、電源70が設けられており、ケーブル71より電力の供給を受け付ける。
[遊技台および各台計数台間機の機能構成例]
次に、図9を参照して、遊技台51および各台計数台間機52により実現される機能について説明する。
遊技台51は、制御部171、払出部172、表示部173、発射部174、貸出ボタン175、および返却ボタン176を備えている。制御部171は、遊技台51の動作の全体を制御する。また、制御部171は、貸出ボタン175、および返却ボタン176の操作に応じた信号を発生して、各台計数台間機52のホルダ部62を介して、ユニット部61に供給すると共に、各種の情報を授受する。
さらに、制御部171は、払出制御部191、および払出完了通知部192を備えている。払出制御部191は、各台計数台間機52からより供給されてくるパルス信号に基づいて、払出部172より上皿55に所定数単位で遊技球を払い出させる。払出完了通知部192は、払出制御部191の制御により払出部172より所定数単位での払い出しが完了した場合、完了した旨を各台計数台間機52に供給する。
制御部171は、発射部174を制御して、図示せぬ操作ハンドルの回転角度に基づいて発生される回転信号に応じた強度で、上皿55より導入されてくる遊技球を、盤面に向けて発射させる。
ホルダ部62は、ホルダ基板151を備えており、電源部152を介して供給されてくる電力をユニット部61に供給すると共に、遊技台51、およびユニット部61間で授受される各種の制御情報を通信する。
ユニット部61は、制御部87により動作の全体が制御されており、ビルバリ80、表示部64、発光部91、払出ボタン65、球切モジュール83、残検知センサ86、および計数モジュール88を備えている。尚、これらの構成は、図5乃至図8を参照して説明したものであるので、その説明は省略するものとする。さらに、ICコイン読取書込部95が設けられており、制御部87により動作が制御され、投入されたICコインに記録されている獲得遊技媒体の数量、および有価価値の情報の読み取り、並びに書き込みを行う。
制御部87は、第1パルス発生部131、通知判定部132、第2パルス発生部133、ユニット貸出テーブル134、振分部135、サンドテーブル136、および不能動化制御部137を備えている。
第1パルス発生部131は、遊技球を払い出す際、払い出されるべき遊技球の数量のうち、所定の払出数の倍数を払い出す際に、遊技台51の払出部172により払い出される数量を指定する第1パルスを発生する。所定数量は、上述したように、一般に、25球とされており、第1パルスは、1波で25球の払い出しを指示するパルスとなる。通知判定部132は、第1パルスにより遊技台51の払出部172から、払い出しが完了したことを示す通知が送信されてきたか否かを判定する。第2パルス発生部133は、払い出される遊技球の数量のうち、所定の払出数の倍数を除いた端数、すなわち、25球未満の数量の遊技球をポット部66に払い出す際に、球切モジュール83に供給される第2パルスを発生する。第2パルスは、端数であるため、1波(1パルス)で1球の払い出しを指示するパルスである。
ユニット貸出テーブル134は、遊技球の貸出単価と、1回の貸出操作により貸し出される、すなわち、払い出されるべき遊技球数に応じて、発生される第1パルスおよび第2パルスの波数(パルス数)をテーブルにしたものである。
振分部135は、ICコインなどに記録された情報に基づいて、獲得した遊技球の払い出しが要求された際、払い出し数が所定数単位(所定数量の倍数)で払い出せる数量に満たない場合、所定数量の倍数で払い出す数量を指定する第1パルス、および所定数量未満の端数の数量を指定する第2パルスをそれぞれ何波数発生するかを振り分ける。
サンドテーブル136は、ICコインなどに記録された情報に基づいて、獲得した遊技球の払い出しが要求された際、一回の払い出し操作により払い出される数量とパルス波の波数(パルス数)との関係が示されたテーブルである。
不能動化制御部137は、残検知センサ86により遊技球の存在が検知されているとき、タイマ141を制御して、その状態が継続している時間を計測し、所定時間より長いとき、ビルバリ80、払出ボタン65、および貸出ボタン175を含む、全ての動作を不能動化させる。
発光制御部138は、残検知センサ86により遊技球の存在が検知されている状態のとき、発光部91を発光させて、ポット部66に遊技球が供給されていることを遊技者に認識させる。
表示制御部139は、動作状況に応じて、各種の表示画面を表示部64に表示させる。
[遊技台貸出処理]
次に、図10のフローチャートを参照して、遊技台貸出処理について説明する。尚、遊技台貸出処理は、有価価値媒体である紙幣などがビルバリ80に投入されているか、または、ICコイン読取書込部95によりICコインに有価価値の情報が記録されている状態が確認されていることが前提であり、有価価値媒体の投入がなく、かつ、ICコインにも有価価値の情報が記録されていない状態においては、貸出ボタン175における操作そのものを受け付けない状態となり、遊技台貸出処理そのものがなされないものとなる。従って、以降においては、有価価値媒体の投入があるか、または、ICコインに有価価値の情報(遊技媒体である遊技球を貸し出すことが可能な金額の有価価値情報)が記録されていることを前提として説明するものとする。
ステップS1において、遊技台51の制御部171は、貸出ボタン175が押下されて、遊技媒体である遊技球の貸し出しが指示されたか否かを判定し、押下されていないと判定された場合、同様の処理が繰り返される。そして、例えば、ステップS1において、遊技者が、遊技球の貸し出しを指示するため、貸出ボタン175を押下した場合、制御部171は、遊技媒体である遊技球の貸し出しが指示されたものとみなし、処理は、ステップS2に進む。
ステップS2において、制御部171は、各台計数台間機52のホルダ部62のホルダ基板151を介して、ユニット部61に対して貸出ボタン175が押下されて、遊技球の貸し出しが指示されたことを通知する。
ステップS21において、各台計数台間機52のユニット部61における制御部87は、遊技台51において貸出ボタン175が押下されて、遊技球の貸し出しが指示されたか否かを判定し、指示されたことが通知されるまで、同様の処理を繰り返す。そして、ステップS21において、例えば、ステップS2の処理により、遊技台51より遊技球の貸し出しが指示されたことが通知されると、処理は、ステップS22に進む。
ステップS22において、第1パルス発生部131および第2パルス発生部133は、ユニット貸出テーブル134を読み出して、予め設定されている遊技球の単価と1回の操作での払い出し金額の情報に基づいて、発生すべきパルス数を認識する。すなわち、ユニット貸出テーブル134は、例えば、図11で示されるようなテーブルであり、縦方向に払い出し1回あたりの金額が示されており、図11の場合、上から順に100円/回、200円/回、300円/回、400円/回、500円/回、1000円/回と示されている。また、横方向に単価毎の第1パルスと第2パルスの発生波数(パルス数)が示されており、図11の場合、左から4円/球、2.5円/球、2円/球、および1円/球の場合が示されている。そして、4円/球の場合、第1パルスが、上から、1,2,3,4,5,10であり、第2パルスは全て0である。また、2.5円/球の場合、第1パルスが、上から、1,3,4,6,8,16であり、第2パルスは、上から15,5,20,10,0,0である。さらに、2円/球の場合、第1パルスが、上から、2,4,6,8,10,20であり、第2パルスは、全て0である。また、1円/球の場合、第1パルスが、上から、4,8,12,16,20,40であり、第2パルスは、全て0である。
図11の例においては、第2パルスが必要となるのは、実質的に、2.5円/球の場合だけであり、例えば、1回の操作で払い出される金額が100円であるとき、遊技台51の払出部172で払い出される所定数の払い出し球数が所定数である25の倍数であるとすれば、25個となるので、25個分に相当する62.5円分は、遊技台51の払出部172より25個の遊技球として払い出される。また、その残りとなる37.5円分、すなわち、15個分は、所定数である25個に満たない端数として各台計数台間機52のポット部66から払い出される。
ステップS23において、第1パルス発生部131は、読み出した情報に基づいて、第1パルスを発生し、ホルダ部62を介して遊技台51に供給する。すなわち、例えば、1回の払い出し金額が100円であって、遊技球の単価が2.5円である場合、第1パルス発生部131は、1波(1個のパルス波)の第1パルスを発生して、遊技台51に供給する。
ステップS24において、制御部87は、表示制御部139を制御して、例えば、図12で示されるように、各台計数台間機52に設けられた表示部64に「球払出し中」といった、貸球の払出し中であることを示す情報を表示させる。
一方、ステップS3において、遊技台51の制御部171は、ホルダ部62を介して第1パルスが供給されてきたか否かを判定し、送信されてくるまで、同様の処理を繰り返す。ステップS3において、例えば、ステップS23の処理により、第1パルスが供給されてきた場合、ステップS4において、制御部171は、払出制御部191を制御して、払出部172より第1パルスの波数(パルス数)分だけ、所定数の倍数となる遊技球を払い出させる。すなわち、1回の払い出し金額が100円であって、遊技球の単価が2.5円である場合、第1パルスは1波のみが供給されてくるため、払出部172は、25個×1(パルス数)の遊技球を上皿55に払い出す。このとき、払出が完了したとき、払出部172は、払出完了を示す信号を制御部171に供給する。
ステップS5において、制御部171は、払出部172より所定数となる25個の球数にパルス数分を掛け合わせた数量の遊技球の払出が完了したか否かを判定し、払い出しの完了を示す信号が供給されず、払い出しが完了していないとみなされた場合、処理は、ステップS4に戻る。すなわち、第1パルスの波数分の遊技球が払い出されるまで、ステップS4,S5の処理が繰り返される。そして、ステップS5において、払出部172より払い出しが完了したことを示す信号が供給されてきた場合、処理は、ステップS6に進む。
ステップS6において、制御部171は、払出完了通知部192を制御して、供給されてきた第1パルスの波数に所定数である25球を掛け合わせた数量の遊技球の払い出しが完了したことを示す信号を各台計数台間機52に供給する。
ステップS25において、制御部87は、通知判定部132を制御して、遊技台51よりホルダ部62を介して第1パルスによる払い出しの完了が通知されてきたか否かを判定し、通知されてくるまで同様の処理を繰り返す。そして、ステップS25において、例えば、ステップS6の処理により、払い出しの完了を示す情報が通知されてきた場合、処理は、ステップS26に進む。
ステップS26において、第2パルス発生部133は、ユニット貸出テーブル134より読み出した情報に基づいて、第2パルスを発生して、球切モジュール83に供給できる状態にする。
ステップS27において、制御部87は、球切モジュール83を制御して、ポット払出処理を実行させ、第2パルスに対応する遊技球をポット部66に払い出させる
[ポット払出処理]
ここで、図13のフローチャートを参照して、ポット払出処理について説明する。
ステップS31において、制御部87は、球切モジュール83に設けられている球検知センサ82が、遊技球の存在を検知してオンの状態となっているか否かを判定する。すなわち、ポット部66に払い出すべき遊技球が、誘導管81より球切モジュール83に供給されているか否かを判定する。ステップS31において、例えば、球検知センサ82がオンではなく、遊技球が誘導管81より供給されていない状態であると判定された場合、処理は、ステップS32に進む。
ステップS32において、制御部87は、表示制御部139を制御して、表示部64に球切れによるエラーが発生していることを表示させる。ステップS33において、制御部87は、エラーが解除されたか否か、すなわち、例えば、誘導管81より遊技球が供給されたか否かを判定し、エラーが解除されていない場合、処理は、ステップS32に戻る。すなわち、エラーが解除されるまで、ステップS32,S33の処理が繰り返される。そして、ステップS33において、球検知センサ82が球の存在を検知する状態となった場合、エラーが解除されたものとみなし、処理は、ステップS34に進む。
一方、ステップS31において、球検知センサ82がオンの状態とされており、誘導管81より遊技球が球切モジュール83に供給されているとみなされた場合、ステップS32,S33の処理がスキップされて、処理は、ステップS34に進む。
ステップS34において、制御部87は、第2パルスに基づいて、球切モジュール83を駆動させる。すなわち、このとき、球切モジュール83は、誘導管81を介して供給されてくる遊技球を排出口85に向けて払い出し始める。
ステップS35において、制御部87は、球切モジュール83に備えられたカウントセンサ84を制御して、払い出される遊技球の球数のカウントを開始させる。
ステップS36において、排出口85は、球切モジュール83より順次供給されてくる遊技球をポット部66に供給する。この際、ポット部66のポット92は、通常、図6で示される状態と同様に、排出口85の開口部と、開口部92aとがずれた状態となっているので、遊技球は、順次排出口85内に蓄積され始めることになる。この結果、残検知センサ86は、遊技球の存在を確認し、オンの状態となる。
ステップS37において、制御部87は、発光制御部138を制御して、例えば、図14で示されるように、ポット部66に設けられた発光部91を点滅発光させるなどして、遊技球が、ポット部66に供給されている状態であることを認識させる。同時に、制御部87は、表示制御部139を制御して、表示部64に「ポット払出し中」と表示させ、ポット部66に遊技球が払い出されていることを示す情報を表示させ、使用者に認識させる。
ステップS38において、不能動化制御部137は、残検知センサ86がオンである場合、タイマ141を制御して、継続時間を計測させる。不能動化制御部137は、残検知センサ86がオンとなった状態の継続時間が、所定時間以上であるか否か、例えば、500ms程度の時間よりも長いか否かを判定する。
ステップS38において、例えば、残検知センサ86がオンの状態となってから500msが経過していない場合、ステップS39において、不能動化制御部137は、払出ボタン65、貸出ボタン175、およびビルバリ80といった遊技者により操作されるものの操作を受け付けない、不能動化状態に設定する。
ステップS40において、制御部87は、カウントセンサ84の検出結果である払い出し遊技球の数量に基づいて、球切モジュール83により第2パルスとして発生された波数に相当する遊技球の払い出しが完了したか否かを判定する。
ステップS40において、例えば、第2パルスとして設定された波数に対応する遊技球が払い出されていないと判定された場合、ステップS41において、制御部87は、各種の機器にエラーが発生していないか否かを判定する。ステップS41において、例えば、エラーが発生していない場合、処理は、ステップS36に戻る。すなわち、第2パルスの波数に応じて払い出される端数の遊技球の払い出しが完了するまで、ステップS36乃至S41の処理が繰り返される。
一方、ステップS41において、エラーが発生したと判定された場合、ステップS42において、制御部87は、表示制御部139を制御して、表示部64にエラーが発生したことを示す情報を表示させる。
ステップS43において、制御部87は、エラーが解除されたか否かを判定し、エラーが解除されていない場合、処理は、ステップS42に戻り、エラーが解除されるまで、ステップS42,S43の処理が繰り返される。ステップS43において、エラーが解除されたと判定された場合、処理は、ステップS36に戻る。すなわち、エラーが発生せず、または、発生しても解除された場合、第2パルスの波数に応じた端数の遊技球が払い出されるまで、ステップS36乃至S43の処理が繰り返される。
ステップS40において、全ての端数となる遊技球が払い出されたと判定された場合、処理は、ステップS44に進む。すなわち、例えば、1回の払い出し操作における払い出し金額が100円であって、かつ、2.5円/球の場合、第2パルスが15パルスとなるので、15個の遊技球が、カウントセンサ84によりカウントされた場合、全ての端数となる遊技球が払い出されたものとみなされ、処理は、ステップS44に進む。
ステップS44において、不能動化制御部137は、不能動化状態を解除して、いずれの操作についても受け付ける状態に設定する。
ステップS45において、不能動化制御部137は、タイマを制御して、残検知センサ86が、所定時間、例えば、500ms以上オンの状態が継続されているか否かを判定する。
ステップS45において、例えば、所定時間以上、残検知センサ86がオンの状態が継続していない場合、ポット部66に払い出された遊技球は、ポット92が、上方に操作されて、ポット92の開口部92aから受け付けられて、排出口92bより遊技者の手に払い出されたものとみなして、処理は、終了する。
一方、ステップS45において、残検知センサ86がオンの状態となったまま、所定時間が経過した場合、処理は、ステップS46に進み、制御部87は、表示制御部139を制御して、例えば、図15の表示部64で示されるように、「ポット球残り中」を表示させる。すなわち、残検知センサ86がオンの状態となっているということは、ポット92が操作されず、払い出された遊技球が排出口85内に残されたままの状態となっているので、その状態を遊技者に認識させる。この処理により、ポット部66内に遊技球が残されていることを遊技者に認識させることが可能となる。
ステップS47において、制御部87は、払出ボタン65、貸出ボタン175、およびビルバリ80が操作されるといった何らかの操作がなされたか否かを判定し、例えば、何らかの操作がなされたと判定された場合、処理は、ステップS48に進む。
ステップS48において、制御部87は、表示制御部139を制御して、例えば、図15の表示部64’で示されるように「ポットから球を出してください」を表示する。すなわち、ポット部66を介して、第2パルスに対応する端数となる遊技球を取り出すように促す情報を表示させ、取り出さない限り、不能動化状態であることを認識させる。
尚、ステップS47において、何の操作もなされなかった場合、ステップS48の処理はスキップされる。
ステップS49において、不能動化制御部137は、払出ボタン65、貸出ボタン175、およびビルバリ80などの操作信号を受け付けない不能動化状態に設定する。
ステップS50において、不能動化制御部137は、残検知センサ86がオフの状態となったタイミングからの時間をタイマ141を制御して計測し、所定時間、例えば、100ms以上オフの状態が継続しているか否かを判定する。ステップS50において、例えば、ポット92が上方に操作されて、開口部92aより、排出口85を介して供給されてくる遊技球を受け付けて、排出口92bより遊技球が取り出されて、100ms以上オフの状態が継続したものとみなされた場合、処理は、ステップS54に進む。
ステップS54において、不能動化制御部137は、不能動化状態を解除して、いずれの操作についても受け付ける状態に設定し、処理は、ステップS38に戻る。
一方、ステップS50において、残検知センサ86がオフの状態が所定時間以上継続していない場合、処理は、ステップS51に進む。
ステップS51において、不能動化制御部137は、タイマ141を制御して、残検知センサ86でオンの状態が所定時間以上、例えば、300s以上継続しているか否かを判定する。すなわち、ポット部66に向けて端数の遊技球が払い出された状態のまま、取り出されていない状態が5分(300s)以上継続しているような場合、遊技者が、端数の遊技球を取り出すのを忘れて移動している可能性があるため、ステップS52において、制御部87は、表示制御部139を制御して、エラーが発生していることを示す情報を表示させる。このような処理により、ポット部66に残された遊技球を第三者に取られると言ったことを防止することが可能となる。
ステップS53において、制御部87は、エラーが解除されたか否か、すなわち、ポット部66から遊技球が払い出されて、残検知センサ86がオフの状態となったか否かを判定し、エラーが解除されていない、すなわち、残検知センサ86がオンの状態で継続されたままの状態の場合、処理は、ステップS52に戻る。すなわち、ポット部66から遊技球が取り出されるまで、ステップS52,S53の処理が繰り返される。そして、ポット部66より端数の遊技球が取り出されて、残検知センサ86がオフの状態となった場合、エラーが解除されたものとみなされ、処理は、ステップS54に進む。
以上の処理により、ポット部66に対して端数となる遊技球が払い出される。また、ポット部66に払い出された端数となる遊技球が、ポット92が上方に操作されて取り出されるまでは、不能動化されることにより、一切の操作を受け付けない状態にすると共に、ポット部66から遊技球を取り出すように促す情報を表示部64に表示させるようにすることで、遊技者によるポット部66内における遊技球の取り出し忘れを防止することが可能となる。さらに、5分程度の長時間に渡り、ポット部66内から遊技球が取り出されない場合、エラーとして発報することで、ポット部66内に残された遊技球の第三者による盗難を防止することが可能となる。
ここで、図10のフローチャートの説明に戻る。
ステップS27の処理によりポット部66より端数となる払い出しがなされると、制御部87は、表示制御部139を制御して、「球払出し中」の表示を消去させ、処理は、ステップS21に戻る。
以上の処理により、遊技台51の肥大化傾向にあるデザインに対応すべくポット部66を設けることで、遊技台51のデザインの自由度を高めると共に、ポット部66における取り出し忘れや、不意にポット92の排出口92bから払い出されるといった不具合を防止させることが可能となる。
[ユニット払出処理]
次に、図16のフローチャートを参照して、ユニット払出処理について説明する。尚、ユニット払出処理については、ICコインなどに、獲得した遊技媒体である遊技球の数量の情報が登録されており、それらの情報に基づいて、払い戻しが可能な状態であることが前提となる。従って、以降においては、ICコイン読取書込部95によりICコインに獲得した遊技媒体である遊技球の数量の情報が記録されていることが確認されており、遊技媒体である遊技球の払い戻しが可能であるものとする。また、ステップS91乃至S94の処理、および、ステップS77乃至S82の処理は、図10のフローチャートを参照して説明したステップS3乃至S6の処理、およびステップS23乃至S28の処理と同様であるので、その説明は省略するものとする。
すなわち、ステップS71において、制御部87は、払出ボタン65が操作されたか否かを判定し、操作されるまで、同様の処理を繰り返す。そして、ステップS71において、払出ボタン65が操作された場合、処理は、ステップS72に進む。
ステップS72において、第1パルス発生部131は、サンドテーブル136に記憶されている情報を読み出し、設定されている払い出し球数に対応する払い出しパルスのパルス数の情報を取得する。サンドテーブル136は、例えば、図17で示されるものである。図17においては、左側に払い出しパルス数が示されており、上から順に、1,2,3,4,5,・・・と示されている。また、右側には、対応する設定払出し球数が示されており、上から、順に、25,50,75,100,125,・・・と示されている。したがって、1回の払出し操作で払出される球数が、予め100球と設定されている場合、第1パルスは4パルス(4波)となることが示されている。
ステップS73において、振分部135は、ICコインに記録されている獲得した遊技媒体である遊技球の数量の情報が、払出し球数以上であるか否かを判定する。例えば、ICコインに記録されている獲得した遊技媒体である遊技球の数量が、1回の払出し操作で払い出される数量以上である場合、処理は、ステップS74に進む。
ステップS74において、第1パルス発生部131は、払出し球数に応じた波数の第1パルスを発生する。すなわち、例えば、1回の払出し操作で払い出される払出し球数が100球である場合、第1パルス発生部131は、4パルスの第1パルスを発生する。
すなわち、ICコインに記録されている獲得した遊技球の数量が、1回払出し操作で払い出される数量以上である場合、そのままの第1パルスのみが発生されることになる。
一方、ステップS73において、ICコインに記録されている獲得した遊技媒体である遊技球の数量の情報が、払出し球数以上ではない場合、ステップS76において、振分部135は、ICコインに記録されている獲得した遊技球数の情報に基づいて、第1パルスの発生波数と、第2パルスの発生波数とを振り分けて設定する。すなわち、ICコインに記録されている獲得遊技球数が90球である場合、払出数が100球であるとすると、不足することになる。そこで、このような場合、振分部135は、所定数量である25球単位で払い出すことができる75球については、第1パルスを3パルスとして設定して払い出させ、残りの15球については、第2パルスを15パルスとして設定する。
すなわち、このように1回の払出し操作により払い出されるように設定された球数よりも、ICコインに記録されている球数が少ない場合、単純に第1パルスのみでは、端数が発生するため、払い出すことができない。そこで、所定数の倍数、すなわち、この例においては25球単位の倍数の数量については、第1パルスの発生により数量を制御し、遊技台51の払出部172から払い出させ、端数となる遊技球の数量については、第2パルスの波数により数量を制御して、ポット部66から払い出させることが可能となるため、端数が発生しても適切に払い出すことが可能となる。尚、この場合においても、ポット部66における払い出しに際して、発光部91を発光させたり、表示部64に各種の情報を表示することにより、上述の処理と同様に、ポット部66に払い出されている遊技球の取り忘れや、第三者による盗難などを防止することが可能となる。
ところで、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、記録媒体からインストールされる。
図18は、汎用のパーソナルコンピュータの構成例を示している。このパーソナルコンピュータは、CPU(Central Processing Unit)1001を内蔵している。CPU1001にはバス1004を介して、入出力インタフェース1005が接続されている。バス1004には、ROM(Read Only Memory)1002およびRAM(Random Access Memory)1003が接続されている。
入出力インタフェース1005には、ユーザが操作コマンドを入力するキーボード、マウスなどの入力デバイスよりなる入力部1006、処理操作画面や処理結果の画像を表示デバイスに出力する出力部1007、プログラムや各種データを格納するハードディスクドライブなどよりなる記憶部1008、LAN(Local Area Network)アダプタなどよりなり、インターネットに代表されるネットワークを介した通信処理を実行する通信部1009が接続されている。また、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini Disc)を含む)、もしくは半導体メモリなどのリムーバブルメディア1011に対してデータを読み書きするドライブ1010が接続されている。
CPU1001は、ROM1002に記憶されているプログラム、または磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリ等のリムーバブルメディア1011から読み出されて記憶部1008にインストールされ、記憶部1008からRAM1003にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM1003にはまた、CPU1001が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
尚、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理は、もちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理を含むものである。
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。