JP5485204B2 - ネットワーク品質測定方法、遅延揺らぎ推定装置、ネットワーク監視システム、及びプログラム - Google Patents

ネットワーク品質測定方法、遅延揺らぎ推定装置、ネットワーク監視システム、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、ネットワークノードのキューイング遅延によってユーザトラヒックに発生する遅延揺らぎを効率的に監視するための技術に関する。
現在のネットワーク監視として、SNMP(Simple Network Management Protocol)を使ったネットワーク監視が一般的に広く使われている。図15にSNMPを使ったネットワーク監視システムの例を示す。
図15に示すように、このネットワーク監視システムでは、ネットワーク監視装置がSNMPを使ってネットワークを構成する各ノードの管理情報を定期的に取得することによって、ネットワークやノードの状態を監視する。
このSNMPを使ったネットワーク監視システムにおいて、頻繁にノードから管理情報を取得するとノードに大きな負荷をかけてしまうため、一般的には十数秒〜数十秒の広い間隔で管理情報を取得するようにすることでノードへの負荷を低減している。
しかし近年、トラヒック増加傾向にある映像ストリーム配信、VoIP等といったリアルタイム性が要求されるアプリケーションでは、遅延の要因となるパケットシェイピングを大きくかけられなかったり、パケット遅延が品質に直接影響するため、数秒以下のバースト特性を監視することが非常に重要となっている(非特許文献1)。
そこで、バースト特性の監視対象の一つとして遅延揺らぎ(またはジッタ)を測定する方法が幾つか提案されている。ここで「遅延揺らぎ」とは隣接するパケットの遅延差、「ジッタ」は隣接するパケットの遅延差の移動平均を取ったものと定義する。
ネットワーク性能を測定するためのツールの1つであるIperfは、ICMP Echo requestパケットを送信端末から受信端末に送信し、その遅延揺らぎを測定することによりジッタを測定することができる。IPネットワークアナライザは、GPSで同期された送信時刻をパケットに格納し、パケットを送信し、受信側で受信した時刻とパケット内の送信した時刻との差分を求めることによってジッタを計算する。またユーザトラフィックがノードを通過する時刻を各ノードから管理装置が収集し、ユーザトラヒックの遅延揺らぎを直接測定する方法も提案されている(特許文献1)。
特開2009−77205号公報
標準技術集(IP電話)データベース:QoS(遅延、ジッタ計測、パケットロス補償)http://www.jpo.go.jp/shiryou/s_sonota/hyoujun_gijutsu/ip_tel/0003.html 増田 征貴,織 克典"VoIP音声品質推定に適した遅延揺らぎ尺度"電子情報通信学会技術研究報告. CQ, コミュニケーションクオリティ,Technical report of IEICE. CQ 101(13) pp.101-106 20010413 IETF IPPM
Iperfは、パッシブ測定のため、ユーザトラヒックと同じ量のトラヒックを送ろうとするとユーザトラヒックに影響を与えてしまう可能性がある。また、ユーザトラヒックより少ないパケットでサンプリングで測定するサンプル測定という方法もあるが、サンプル数が少ないためジッタ分布の裾(遅延が大きいところ)の値が不正確となり危険側の評価になる可能性がある。
また、IPネットワークアナライザはハードウェア実装のため、キャリアのバックボーン等で使われている大容量回線では非常に高価になってしまうため、全てのノードに常設することは現実的ではない。
ユーザトラヒック自体の遅延揺らぎを直接測定する方法も提案されているが、ネットワーク上の全てのノードを時刻同期しユーザパケット全てのパケットの到着時刻を測定する必要があるため、大容量回線ではノードに非常に大きな負荷がかかり、高価になる。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、エッジノードのプローブパケットを使ったサンプリングの遅延測定結果を用い、ユーザトラヒックが受ける遅延揺らぎを安全側に推測可能とする技術を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、ネットワーク監視装置によりネットワークの監視を行うシステムにおいて、ネットワークノードのキューイング遅延によってユーザトラヒックに発生する遅延揺らぎを監視するためのネットワーク品質測定方法であって、前記ネットワーク監視装置が、前記ネットワークを構成するノード間の伝播遅延を取得する取得ステップと、前記ネットワーク監視装置が、前記取得ステップにより取得した伝播遅延から、待ち行列モデルを用いて遅延揺らぎの分布を求め、当該分布に基づいて前記ユーザトラヒックに発生する遅延揺らぎを推定する遅延揺らぎ推定ステップとを備えたことを特徴とするネットワーク品質測定方法として構成される。
本発明の構成により、ユーザトラヒックが受ける遅延揺らぎを待ち行列モデルを用いてモデル化することで、安全側に遅延揺らぎを推測することが可能となる。また、本発明により、コストのかかる遅延測定機能をエッジノードのみに配置する構成を採用でき、低コストにネットワークノードで発生する遅延揺らぎを推定することができる。
前記取得ステップにおいて、前記ノード間におけるリンクのリンク使用率又はスループットを更に取得し、前記推定ステップにおいて、当該リンク使用率又はスループットを更に用いて前記遅延揺らぎを推定することとしてもよい。このリンク使用率は、例えば、ノード間の送信側ノードの出側のリンク使用率として取得することができ、このような構成では、例えばエッジノードだけの構成でも伝播遅延とリンク使用率又はスループットを用いた遅延揺らぎ推定を行うことができる。
また、ネットワーク品質測定方法において、前記ノード間における第1のノードがプローブパケットを送信し、第2のノードが当該プローブパケットを受信し、前記ネットワーク監視装置は、前記第1のノードから前記プローブパケットの送信時刻を取得し、前記第2のノードから前記プローブパケットの受信時刻を取得し、当該送信時刻と受信時刻とから前記伝播遅延を算出するようにしてもよい。
この構成によれば、ユーザトラヒックに影響がない数のプローブパケットで伝播遅延を測定することが可能となる。
また、前記ノード間における第1のノードがプローブパケットを送信し、第2のノードが当該プローブパケットを受信し、前記ネットワーク監視装置は、前記取得ステップにおいて前記プローブパケットの伝播遅延を取得し、前記遅延揺らぎ推定ステップにおいて、前記プローブパケットの送信周期に応じて前記遅延揺らぎを補正するようにしてもよい。
更に、前記第1のノードは2つ以上プローブパケットを同時に予め決められた時間間隔で前記第2のノードに送信する機能を備えることとし、前記ネットワーク監視装置は、当該機能により送信されたプローブパケットの伝播遅延に基づき遅延揺らぎを推定するようにしてもよい。
当該構成に基づき、近い2つ以上のプローブパケット間の相関を取ることにより、それを元に補正することで遅延揺らぎの推定精度を向上させることが可能となる。
また、前記ネットワーク品質測定方法において、前記ネットワーク監視装置が、前記ネットワークにおいて、ノード間の各経路に対してプローブパケットを送信する制御を行って遅延又は遅延揺らぎを測定し、当該測定結果に基づき、ネットワークトモグラフィを用いて各リンクの遅延又は遅延揺らぎを求め、大きな遅延又は遅延揺らぎをもたらす被疑箇所を特定する被疑箇所特定ステップを備えてもよい。
また、前記ネットワーク監視装置が、前記ネットワークにおいて、ノード間の各経路に対してプローブパケットを送信する制御を行って遅延又は遅延揺らぎを測定し、所定の値よりも大きな遅延又は遅延揺らぎが検出された複数の経路に共通する箇所を、大きな遅延又は遅延揺らぎをもたらす被疑箇所として特定する被疑箇所特定ステップを備えてもよい。
また、前記ネットワーク監視装置が、前記ネットワークにおいて、あるノードから所定のホップ数以内のノードによって構成される部分を被測定ブロックとし、当該被測定ブロック上の各ノードから各経路に対して遅延又は遅延揺らぎ測定を行い、その測定結果に基づき大きな遅延又は遅延揺らぎをもたらす被疑箇所を特定する被疑箇所特定ステップを備えてよい。
更に、前記ネットワーク監視装置が、前記ネットワークに対して所定の経路探索アルゴリズムを適用して経路を求めるとともに、当該経路に対してプローブパケットを送信する制御を行って遅延又は遅延揺らぎを測定する処理を繰り返すことにより、大きな遅延又は遅延揺らぎをもたらす被疑箇所を特定する被疑箇所特定ステップを備えることとしてもよい。
上記各被疑箇所特定手法によれば、例えばエッジノード間の遅延測定のみでネットワーク上のどの箇所で遅延揺らぎが発生しているか特定することが可能となり、効率的なネットワーク運用が可能となる。
また、前記ネットワーク品質測定方法において、前記ネットワーク監視装置が、時刻同期の揺らぎによって発生した長周期雑音を、前記取得ステップで取得した伝播遅延から取り除く遅延補正ステップを備えることとしてもよい。
上記の構成によれば、NTPなどの簡易な時刻同期方法を使って同期を行う場合でも、高精度な遅延揺らぎ推定が可能になる。
また、本発明は、複数のネットワークノードから構成されるネットワークにおいて、当該ネットワークノードのキューイング遅延によってユーザトラヒックに発生する遅延揺らぎを推定するための遅延揺らぎ推定装置であって、前記ネットワークを構成するノード間の伝播遅延を取得する取得手段と、前記取得手段により取得した伝播遅延から、待ち行列モデルを用いて遅延揺らぎの分布を求め、当該分布に基づいて前記ユーザトラヒックに発生する遅延揺らぎを推定する遅延揺らぎ推定手段とを備えたことを特徴とする遅延揺らぎ推定装置として構成することもできる。
また、本発明は、前記遅延揺らぎ推定装置における各手段を備えたネットワーク監視装置と、前記ネットワークを構成するネットワークノードとを含むことを特徴とするネットワーク監視システムとして構成することもできる。
また、本発明は、コンピュータを、前記遅延揺らぎ推定装置における各手段として機能させるためのプログラムとして構成することもできる。
本発明によれば、ユーザトラヒックが受ける安全側の遅延揺らぎを低コストで推定することが可能となる。
ネットワーク監視システム10の構成例である。 実施の形態1におけるネットワーク監視装置11の機能構成図である。 実施の形態1におけるエッジノード12及びコアノード13の機能構成図である。 実施の形態1におけるシステムの動作を説明するための図である。 実施の形態2におけるネットワーク監視装置11の機能構成図である。 実施の形態2におけるプローブパケットの送信方法を説明するための図である。 実施の形態3におけるネットワーク監視装置11の機能構成図である。 実施の形態3における処理を説明するためのネットワーク構成図である。 実施の形態3による経路探索アルゴリズムとしてダイクストラ法を応用した例1を示す図である。 実施の形態3による経路探索アルゴリズムとしてダイクストラ法を応用した例2を示す図である。 GPS同期時(a)とNTP同期時(b)の伝播遅延測定結果を示す図である。 実施の形態4におけるネットワーク監視装置11の機能構成図である。 実施の形態4における処理例を説明するための図である。 実施の形態5におけるネットワーク監視フローを示す図である。 従来のネットワーク監視を説明するための図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
<実施の形態1>
(システム構成)
図1は、本発明の実施の形態1によるネットワーク監視システム10の構成図である。図1に示すように、本実施の形態におけるネットワーク監視システム10は、ネットワーク監視装置11、ISP(Internet Services Provider)のネットワークとユーザのネットワークとを接続するISP側のノードであるエッジノード12、ISP内のエッジノード間を接続するノードであるコアノード13によって構成されている。また、図1に示すネットワーク終端点はユーザ装置とネットワークの境目である。図1では、エッジノード全般をエッジノード12と表現し、コアノード全般をコアノード13と表現している。
なお、実施の形態1では、ネットワーク監視装置11が遅延揺らぎを推定することしているが、エッジノード12もしくはコアノード13が遅延揺らぎを推定する機能を備えてもよい。また、図1では、6ノード構成の例を示しているがこれは一例に過ぎず、ノード数は6に限定されるわけではない。
以下、各装置の機能構成を説明するが、以下では本発明の実施の形態に関わる機能を特に示すものであり、各装置において、装置本来の機能(ネットワーク監視機能、ルータの機能、推定結果を出力する機能等)を更に備えていることはいうまでもない。
図2に、本発明の実施の形態1によるネットワーク監視装置11の機能構成図を示す。図2に示すように、ネットワーク監視装置11は、遅延取得機能部21、リンク使用率取得部22、及び遅延揺らぎ推定機能部23を備える。
遅延取得機能部21は、エッジノード間での遅延(伝播遅延)を取得し、取得した遅延の情報を遅延揺らぎ推定機能部21に渡す機能部である。遅延の取得方法としては、エッジノード自身がエッジノード間の遅延を算出する機能を備える場合は、当該エッジノードから遅延を取得してもよいし、送信側のエッジノードからパケットの送信時刻を取得し、受信側のエッジノードから当該パケットの受信時刻を取得し、これらの差分を求めることにより遅延を取得してもよい。
リンク使用率取得部22は、各ノードからリンク使用率を取得し、これを遅延揺らぎ推定機能部21に渡す機能部である。なお、リンク使用率を用いなくても遅延揺らぎ推定を行うこともできるので、リンク使用率取得部22を備えない構成とすることもできる。また、スループットからリンク使用率を求めることが可能なため、リンク使用率取得部22はスループットを取得してもよい。
遅延揺らぎ推定機能部23は、遅延取得機能部21から与えられた遅延と、リンク使用率取得部22から与えられたリンク使用率を用いて、遅延揺らぎを推定する機能部である。推定のための演算については後の動作説明のところで説明する。
図3に、実施の形態1におけるエッジノード12及びコアノード13の機能構成図を示す。図3(a)に示すように、エッジノード12は、時刻同期を行う時刻同期機能部24、エッジノード間の遅延を測定する遅延測定機能部25、プローブパケットの送受信を行うプローブパケット送受信機能部26、リンク使用率を計算するリンク使用率計算機能部27を備える。
なお、遅延測定機能部25による遅延の測定方法としては、送信側のエッジノードでパケットに含められた送信時刻(タイムスタンプ)と、当該パケットを受信した時刻とから遅延を求める手法を用いてもよいし、送信側のエッジノードからパケットの送信時刻を取得し、当該送信時刻と当該パケットを受信した時刻とから遅延を求める手法を用いてもよい。また、遅延測定機能部25を備えることは必須ではなく、パケットの送信時刻、及び受信時刻をネットワーク監視装置11に通知する機能を備えることとしてもよい。また、遅延測定機能部25が、更に、パケットの送信時刻、及び受信時刻をネットワーク監視装置11に通知する機能を備えてもよい。
図3(b)に示すように、コアノード13は、時刻同期を行う時刻同期機能28と、リンク使用率計算機能29を備えている。
図3(a)、(b)に示す時刻同期機能部24、時刻同期機能部28としてはGPSを使った高精度な時刻同期機能を用いてもよいし、汎用的なNTPを使った時刻同期機能を用いてもよいし、その他の時刻同期機能を用いてもよい。ただし、実施の形態1ではGPSを使った高精度な時刻同期機能を使用することが望ましい。
本発明の各実施の形態に係るネットワーク監視装置11は、実施の形態で説明する処理内容を記述したプログラムを実行させることにより実現可能である。すなわち、ネットワーク監視装置11が有する機能は、当該コンピュータに内蔵されるCPUやメモリなどのハードウェア資源を用いて、各部で実施される処理に対応するプログラムを実行することによって実現することが可能である。また、当該プログラムは、当該プログラムを記録したFD、CD−ROM、DVDなどの記録媒体や、インターネットなどのネットワークを介して市場に流通させることができる。
また、各実施の形態におけるエッジノード、コアノードはいずれも、コンピュータの構成を含む通信装置(ルータやスイッチ等)に、実施の形態で説明する処理内容を記述したプログラムを実行させることにより実現可能である。すなわち、上記装置の各部が有する機能は、当該装置を構成するコンピュータに内蔵されるCPUやメモリなどのハードウェア資源を用いて、各部で実施される処理に対応するプログラムを実行することによって実現することが可能である。また、当該プログラムは、当該プログラムを記録したFD、CD−ROM、DVDなどの記録媒体や、インターネットなどのネットワークを介して市場に流通させることができる。
また、上記のようにプログラムで機能を実現することの他、該当の機能を実装したハードウェア回路を用いて各装置を実現することもできる。
(システムの動作)
以下、図4のシーケンスチャートを参照して、本実施の形態に係るシステムの動作例を説明する。本実施の形態では、ユーザトラヒックが、ユーザトラヒック送信装置141からエッジノード12(A)、エッジノード12(B)を経由してユーザトラヒック受信装置142へ送られる場合を想定し、エッジノード12(A)からエッジノード12(B)への遅延揺らぎを推定する例を示している。
図4に示すようにユーザトラヒックがエッジノード12(A)からエッジノード12(B)へ経由して送られている。
エッジノード12(A)は、プローブパケットを所定の周期Tで、ユーザトラヒックと同様にエッジノード12(B)に送信する(ステップ1)。プローブパケットとしてはICMP echo packetのような標準プロトコルに従ったパケットを使ってもよいし、伝送装置で近年実装され始めているEther OAMの遅延測定で使われているようなイーサフレームを使ってもよい。
上記のようにプローブパケットを所定の周期Tで送信しているときに、本例では、各プローブパケットについて、エッジノード12(A)が、プローブパケットの送信時刻を取得し、ネットワーク監視装置11に送信するとともに(ステップ2、3)、エッジノード12(B)が、当該プローブパケットの受信時刻を取得し、ネットワーク監視装置11に送信する(ステップ4、5)。
ネットワーク監視装置11は、プローブパケット毎に、エッジノード12(A)から取得したプローブパケットの送信時刻と、エッジノード12(B)から取得した当該プローブパケットの受信時刻とから、当該プローブパケットの遅延を算出する(ステップ6)。
一方、エッジノード12(A)は、プローブパケットが送受信されている間のリンク使用率(出側のリンク使用率)を算出しており(ステップ7)、ネットワーク監視装置11は、エッジノード12(A)からプローブパケットが送受信されている間のリンク使用率を取得する(ステップ8)。このリンク使用率は既存のSNMP等を使って取得してもよいし、他の手法で取得してもよい。
上記のようにして伝播遅延とリンク使用率を取得したネットワーク監視装置11は、これらの情報から待ち行列モデルを使い、ユーザトラヒックが受ける遅延揺らぎを推定する(ステップ9)。以下、遅延揺らぎの推定方法について説明する。
非特許文献3にて定義される遅延揺らぎは数式(1)で与えられる。
Figure 0005485204
k:k番目のパケット
Vk:k番目のパケット遅延揺らぎ
Bk:k番目のパケット片道転送遅延
遅延の変動はエッジノードやコアノードで発生すると仮定すると、処理遅延を待ち行列モデルとしてモデル化できる。
入力モデルはM/M/1、G/M/1等が考えられるが、M/M/1であるとするとポワソン分布で仮定できるためリンク使用率だけで遅延揺らぎを推定することができる。もし、G/M/1であればリンク使用率に加えて遅延測定の結果が必要となる。
ここで、遅延測定用のパケットは、総トラヒックに占める割合が小さいので、仮待ち時間で考えるのが適切である。一方、評価対象のストリームが総トラヒックに占める割合は未知なので、安全側の評価となるように待ち時間で考えるのが適切である。
ここでは複雑な場合であるG/M/1の場合を仮定するとプローブパケットの待ち時間の分布関数Wq[x]、平均仮待ち時間E(v)はそれぞれ数式(2)(3)のように表せる。
Figure 0005485204
Figure 0005485204
μ:サービス率
ρ:リンク使用率
上記の数式(2)のχには、上記のようにして順次取得される遅延の値から求められる遅延差が入力される。また、サービス率μは、回線帯域等から定められる値であり、ネットワーク監視装置11の遅延揺らぎ推定機能部23は、この値を予めメモリ等に保持している。なお、リンクスループットλはρ/μで与えられるため、入力パラメータとしてリンク使用率ではなくスループットλ(入力パケット数)を使ってもよい。つまり、リンク使用率に代えて、スループットをノードから取得し、当該スループットを用いて遅延揺らぎを推定してもよい。
E(v)をプローブパケットから計測された平均遅延(上記のようにして順次取得される遅延から算出された平均遅延)と考えると、γは以下のように計算される。
Figure 0005485204
この時の遅延揺らぎの累積分布関数J[τ]は数式(4)により求めたγを活用し、数式(5)のように表すことができる。
Figure 0005485204
τ:遅延揺らぎ
なお、累積分布関数J[τ]の数式(5)は、待ち時間の分布関数Wq[x]である数式(2)から得られるものである。
計算された遅延揺らぎの分布から「遅延揺らぎ推定値」として映像品質の時変動を表すための遅延揺らぎの代表値を計算する。ネットワーク監視装置11は、分布関数J[τ]が、遅延揺らぎの大部分(例えば95%以上)に収まる時の遅延揺らぎτを計算することで遅延揺らぎを推定する。
また、数式(3)のように仮待ち時間の平均ではなく待ち時間の平均を使用することとしてもよい。この場合、E(v)は数式(6)のように表せる。
Figure 0005485204
数式(6)からγを計算し、数式(5)に代入してτを計算することで、平均遅延から遅延揺らぎを推定することも可能である。この場合、リンク使用率を用いることなく遅延揺らぎを推定できる。
<実施の形態2>
上述したように、実施の形態1では2つのプローブパケット間の遅延差から遅延揺らぎを計算しているため、プローブパケットの送信時間間隔が広いと遅延揺らぎを大きく推定してしまう傾向があり、プローブパケットの送信時間間隔が狭いと遅延揺らぎが小さく推定してしまう傾向がある。
そのため、実施の形態1における推定手法では、ユーザトラヒックよりも遅延揺らぎを大きく見積もってしまう可能性がある。ネットワークの変化を品質劣化が発生する前に状態変化を検知するという意味ではこれで問題はないが、より正確な遅延揺らぎを求めるためには補正が必要である。
本実施の形態では、図5に示すようにネットワーク監視装置11が遅延揺らぎ補正機能部31を備え、遅延揺らぎ補正のための処理を行う。以下、遅延揺らぎ補正のための処理の例として例1と例2を説明する。
なお、本実施の形態では、ネットワーク監視装置11が遅延揺らぎ補正のための機能を備えることとするが、これは一例に過ぎず、他の装置が遅延揺らぎ補正のための制御等を行ってもよい。
例1では、例えば、ネットワーク監視装置11からの指示により、事前にプローブパケットの送信間隔を変えてエッジノード間に送ることにより、実施の形態1の手法で送信間隔毎の遅延揺らぎを求める。更に、例えば遅延揺らぎを直接測定する方法を用いて、正確な遅延揺らぎを測定する。そして、実施の形態1の手法で求めた送信間隔毎の遅延揺らぎの特性(例えば、正確な遅延揺らぎとの差分)を把握し、当該特性をデータとしてネットワーク監視装置11の記憶手段に格納する。
そして、ネットワーク監視装置11は、実際にプローブパケットを用いた遅延揺らぎの監視を行う際に、遅延揺らぎ補正機能部31の機能により、上記特性のデータを参照し、プローブパケットの送信間隔に基づいて、遅延揺らぎ推定結果を補正する。つまり、遅延揺らぎ補正機能部31は、プローブパケットの送信周期に応じた補正を遅延揺らぎに加える機能を有する。なお、ネットワーク監視装置11は、プローブパケットの送信周期を把握しているものとする。
例2は、2つ以上のパケットを同時に送る方法である。図6を参照して例2を説明する。
図6の(ア)は、周期Tで1つづつプローブパケットを送信する場合を示す。この場合、上記で説明したようにプローブパケット送信間隔によって誤差が大きくなる可能性がある。
例2では、図6の(イ)に示すように、周期T毎に2つのプローブパケットを同時に(すなわち送信間隔を空けずに)送信する。同時に送信した2つのプローブパケット間の遅延揺らぎは詰まっている状態なので何も制御せずに送った場合と同じのためユーザトラヒックが受ける遅延揺らぎとほぼ同じになる。そこで、2つのプローブパケットについての遅延差を用いて遅延揺らぎを推定し、それを元に遅延揺らぎを補正することで一回の測定で補正もすることができ高精度に遅延揺らぎを推定することができる。
<実施の形態3>
実施の形態1ではプローブパケットはユーザトラヒックが流れる経路と同じ経路に送ることで遅延揺らぎを測定したが、ユーザトラヒックが流れる経路はプロトコルやポリシーによっても異なるため、ユーザトラヒック数が多くなればなる程リアルタイム性の求められるユーザトラヒック(優先度の高いトラヒック)がどこに流れているか把握することは困難である。
そこで、実施の形態3ではネットワーク管理装置11は更に被疑箇所特定機能部32を備えるものとする。実施に形態3におけるネットワーク管理装置11の機能構成例を図7に示す。以下、被疑箇所特定機能部32による実行される被疑箇所特定方法の例を説明する。
以下の例において、ネットワーク監視装置11はネットワーク情報(ネットワークを構成するノードとリンクの情報)を記憶手段に格納しており、また、特定の経路を指定したエッジノードからのプローブパケット送信指示制御や、経路探索、遅延、遅延揺らぎの測定等はネットワーク監視装置11が行うものとする。遅延、遅延揺らぎの測定は、実施の形態1の手法(いずれか)で行うものとする。また、以下では、被疑箇所の特定のために「遅延」を用いているが、「遅延揺らぎ」を用いて被疑箇所を特定してもよい。また、「遅延」と「遅延揺らぎ」の両方を用いて被疑箇所の特定を行ってもよい。
まず、実施の形態3で扱う「リンク集合」について説明する。遅延の大きくなる経路を構成するリンクを被疑リンクとした場合、1つの被疑リンクを通過すると宛先のエッジノードにたどり着くためには隣の被疑リンクを通過しなければならない場合、その被疑リンクと隣の被疑リンクは同一のリンク集合として扱うものとする。また、実施の形態3で扱うリンク、及びリンク集合はトラヒックの方向も含むものとする。以下、被疑箇所の特定方法の各例を説明する。
最初の例では、各エッジノードから他の各エッジノードへ考えうる全ての経路に対してプローブパケットを送り、各経路でのエッジノード間の伝播遅延を求め、ネットワークトモグラフィ手法によって被疑箇所を特定する。例えば図8のような6ノードの場合、考え得る全ての経路(連立方程式)は20×2=40通りである。それに対しリンク数は図5のとおり7×2=14通りなので連立方程式を解くことで伝播遅延を計算することができる。これにより、伝播遅延の大きなリンク(例えば、伝播遅延が所定の閾値より大きなリンク)が被疑箇所であると推定できる。
また、被疑箇所を特定する他の例として、プローブトラヒックの伝播遅延の結果を比較して共通して伝播遅延の大きいリンク集合を被疑箇所とすることとしてもよい。
すなわち、例えば、ネットワーク監視装置11は、ユーザトラヒックが流れうるエッジノード間の各経路に対してプローブパケットを送信する制御を行って遅延を監視し、所定の値よりも大きな遅延が検出された複数の経路に共通する箇所を、大きな遅延や遅延揺らぎをもたらす被疑箇所として特定することができる。なお、プローブパケットを考えうる全ての経路に対して送ることでそれぞれの経路でのエッジノード間において遅延の測定を行い、遅延が閾値以下になった経路のリンク集合は測定した経路から差し引いていき最終的に残ったリンク集合を被疑箇所としてもよい。
上記の方法では、無駄に全てのエッジノードにプローブパケットを送ることになるしネットワークが大きければ計算量も膨大になる。そこで、遅延の大きくなった経路上にあるノードから1ホップ以内のノードによって構成されるネットワークを被測定ブロックとし、その被測定ブロック上の各エッジノードから考えうる全ての経路に対して遅延測定を行い、遅延が共通して大きいリンク集合を被疑箇所とする、もしくは遅延が閾値以下になった経路のリンク集合は測定対象から差し引いていき最終的に残ったリンク集合を被疑箇所とする。もし被測定ブロック上で被疑箇所が特定できなかった場合は、被測定ブロックの対象を2ホップ以内に拡大し再度測定する。このようにして少しずつ範囲を拡大していくことで、より効率よく被疑リンクの特定をするようにしてもよい。
次に、考えうる全ての経路を調べて被疑箇所を特定する方法の他の例として、経路探索アルゴリズムであるダイクストラ法を応用した例1及び例2を説明する。
図9に実施の形態3による経路探索アルゴリズムとしてダイクストラ法を応用した例1を示す。ここでは2:Nのラダーネットワーク構成の場合の例を示す。2:Nのラダーネットワーク構成とは、例えば、センター側に2個のノードを備え、当該2個のノードが接続されるとともに、それぞれのノードに、N個のノードが接続されるような構成のネットワークである。図8のネットワークは、2:Nのラダーネットワークの一例である。
上記ネットワーク構成で、遅延が大きい経路上のリンク集合のコストを"0"と設定し、遅延が大きくなるリンク集合以外のリンクはコスト"1"(=x)とする(ステップ11)。このような前提で、ダイクストラ法を応用して経路の探索を行う(ステップ12)。本実施形態で使用する経路計算では、その経路探索中は、一度コスト"0"のリンク集合を経由すると、その経由したリンク集合以外のコスト"0"のリンク集合のコストは"0"から"10"(z≧3y)に変更する。
このような条件による経路探索において、コスト"0"のリンクを通らない場合(ステップ13のNo)、該当経路以外で経路を求めることする(ステップ14、ステップ12)。すなわち、コスト"0"のリンクを通らない経路は経路として使わないものとする。
ステップ13での判定結果がYesとなり、経路が確定すると、当該経路に係るエンドノード間(方向を含む)で遅延を測定し、遅延が大きいか否か、すなわち、例えば、遅延(又は遅延揺らぎ)が所定の閾値より大きいか否かを判定する(ステップ15)。
ステップ15での判定結果がNo(遅延が大きくない)の場合、上記経路が通過したコスト"0"のリンク集合のコストを"10"とし、通過したコスト"1"のリンクのコストを"3"とし(y≧3x)(ステップ16)、ダイクストラ法による経路探索を続ける(ステップ12)。すなわち、一度経路探索した経路のリンクのコスト"0"と"1"は、次の経路を探索するときはそれぞれコスト"10"と"3"になるものとする。
ステップ15での判定結果がYes(遅延が大きい)の場合、該当の経路におけるコストが"0"のリンクが1つ以下かどうか判定し(ステップ17)、Noであればステップ16に進み、ステップ12で経路検索を続ける。ステップ17での判定結果がYesの場合、ステップ17におけるコスト"0"のリンクが1つであれば、そのリンクが被疑リンクとなる。また、ステップ17での判定結果がYesの場合において、ステップ17におけるコスト"0"のリンクが0であれば、最後までコスト"0"で残っていたリンク集合が被疑箇所となる。
つまり、ダイクストラ法により探索された経路に対して遅延(又は遅延揺らぎ)を測定することを複数回繰り返し、遅延が大きくなった時の経由したコスト"0"のリンク集合、及び最後までコスト"0"で残っていたリンク集合が被疑箇所となる。
ダイクストラ法を応用した例2の処理を図10に示す。図10に示すように、このフローでは、最後に遅延を測定する点が図9と異なる。すなわち、先にコスト"0"のリンクが1つ以下になるまで考えられる経路を求め、最後にまとめて各経路に対して遅延(又は遅延ゆらぎ)を測定し、測定結果を比較する。この場合、遅延が大きい経路を通るリンクが被疑箇所である。遅延が大きい経路とは、複数の経路の中で遅延が最大であるとしてもよいし、遅延が所定の閾値よりも大きいことであるとしてもよい。上記の計算で被疑リンクが特定できない場合は、始点終点のエッジノードをネットワーク上の他のエッジノードに変更して経路計算と遅延測定を行い、これを繰り返すことで被疑箇所を特定することができる。
<実施の形態4>
次に、本発明の実施の形態4を説明する。前述したように、実施の形態1における時刻同期機能は特定のものに限定されず、例えば、GPS同期機能、NTP同期機能のいずれも使用可能である。
しかし、NTPを使用して同期を行う場合、長期的な揺らぎが発生する。これを図11に示す。図11は、GPS同期時(a)とNTP同期時(b)の伝播遅延測定結果を示す図である。図11に示すとおり、GPSで同期した場合は、高精度に時刻同期されるため、高精度に伝播遅延を測定することができるが、NTPを使って同期した場合は、GPSで測定した伝播遅延測定の結果とは別に長期的な揺らぎ(点線部分)が発生している。
これはNTPのポーリング間隔が十数秒であるためで、システムクロックが同期した瞬間はプローブパケットの送信側と受信側の時刻は同期されるが、ポーリングしてから次のポーリングまでの間は、サーバ内蔵の発信器を参照する。その時にサーバ内蔵の発信器にはクロックドリフトがあるため、次の同期までの間に送信側と受信側の時刻は少しずつずれてしまう。また、キューイング自体がクロックスキューによって揺らぐ可能性もある。遅延揺らぎは実施の形態1で説明したように2パケットの遅延差から計算しているため、時刻同期の揺らぎがあると精度よく遅延揺らぎを検出することが難しくなる。
そこで、実施の形態4では、図12に示すように、ネットワーク監視装置11が、遅延補正機能部33を備える。以下、遅延補正機能部33による処理例を説明する。
遅延補正機能部33は、ノード間でNTPを使って時刻同期した結果得られた伝播遅延の結果をフーリエ変換し、十数秒間隔の長期的な成分を時刻揺らぎの同期によるものとして取り除き伝播遅延を計算するように構成することができる。
また、時刻同期の長期的な揺らぎの傾向を事前に測定しておき、遅延補正機能部33が、その傾向と伝播遅延測定結果とを比較し時刻同期の揺らぎ成分を解析によって取り除くことによって正確な伝播遅延を計算することとしてもよい。
また、この長周期的な遅延揺らぎは経路によらず、ノード間の時刻同期のずれにより発生しているので、図13に示すように、遅延補正機能部33により、管理網またはバックアップ回線等、回線がそれ程混んでいない(遅延揺らぎのない)経路を使って時刻同期の揺らぎをリアルタイムに測定し、伝播遅延測定結果から時刻同期の揺らぎ成分を取り除くことにより伝播遅延を計算することとしてもよい。つまり、例えば、図13に示すノード間で、これまでに説明したように伝送網を経由してプローブパケットを送信するとともに、遅延揺らぎのない経路を経由してプローブパケットを送信する。遅延揺らぎのない経路を経由したプローブパケットに基づき測定した遅延揺らぎは、時刻同期の揺らぎと推定できるので、この時刻同期の揺らぎの値を用いて、伝送網を経由したプローブパケットにおける伝播遅延から時刻同期の揺らぎを取り除く。
<実施の形態5>
次に、実施の形態1から4における技術を組み合わせて用いた一連のネットワーク監視フローを図14を参照して説明する。以下では、エッジノードが遅延揺らぎ推定機能を有し、遅延揺らぎを算出し、遅延揺らぎの変化を検知する機能を有するものとする。
実施の形態1の技術を用いて、エッジノード間でプローブパケットを定期的に送ることでエッジノード間の遅延揺らぎを監視する(ステップ101)。
プローブパケットを送信するエッジノードは、ユーザトラヒックが流れる可能性のある全ての経路に対してプローブパケットを送ってもよいし、優先度の高いユーザトラヒックがとりうる経路に対してプローブパケットを送ってもよい。
あるエッジノードが遅延揺らぎの変化を検知すると、当該エッジノードは、その旨をネットワーク監視装置11に通知する(ステップ102)。ここで通知する情報には、遅延揺らぎの変化を検知した経路(プローブパケットの経路)を特定する情報が含まれる。
遅延揺らぎの変化を検知した旨の情報を受信したネットワーク監視装置11は、実施の形態3で説明した方法の中のいずれかの方法を用いて遅延揺らぎの変化をもたらした被疑箇所の特定を行う(ステップ103)。
ネットワーク監視装置11は、被疑箇所を特定後、被疑箇所を動的に変更する(ステップ104)、もしくは、被疑箇所を動的に変更するのでなく、特定した被疑箇所を管理者またはユーザに通知する(ステップ105)。ステップ104では、例えば、ネットワーク監視装置11は、被疑箇所に該当するノードのバッファ量を変更する、もしくはユーザトラヒックを別経路に切替える、もしくはユーザトラヒックのQoSのプライオリティを変更しキューイングで優先的に処理されるようにする等の制御を行う。
ステップ105では、管理者がユーザトラヒックを手動で別経路に切替える、または、管理者やユーザに対して遅延揺らぎが増えていることを通知して何らかの対策を打つこと等が考えられる。ユーザノードがこの通知を受けてバッファ量を動的に調整することとしてもよい。
本発明は、上記の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲内において、種々変更・応用が可能である。例えば、本発明の実施の形態では、遅延を求めるためにプローブパケットを使用したが、ユーザトラフィックのパケットの遅延を求め、そこから遅延揺らぎを推定することとしてもよい。また、本発明の実施の形態では、主にネットワーク監視装置が遅延揺らぎを推定する機能を有することとしたが、遅延揺らぎを推定する機能をエッジノードもしくはコアノードが有することとしてもよい。遅延揺らぎ推定機能を備える装置は、いずれも遅延揺らぎ推定装置の1つである。また、本発明に係る遅延揺らぎ推定の技術は、エッジノード間に限らず、一般のノード間に適用することも可能である。
11 ネットワーク監視装置
21 遅延取得機能部
22 リンク使用率取得部
23 遅延揺らぎ推定機能部
24 時刻同期機能部
25 遅延測定機能部
26 プローブパケット送受信機能部
27 リンク使用率計算機能部
28 時刻同期機能部
29 リンク使用率計算機能部
31 遅延揺らぎ補正機能部
32 被疑箇所特定機能部
33 遅延補正機能部

Claims (13)

  1. ネットワーク監視装置によりネットワークの監視を行うシステムにおいて、ネットワークノードのキューイング遅延によってユーザトラヒックに発生する遅延揺らぎを監視するためのネットワーク品質測定方法であって、
    前記ネットワーク監視装置が、前記ネットワークを構成するノード間の伝播遅延を取得する取得ステップと、
    前記ネットワーク監視装置が、前記取得ステップにより取得した伝播遅延から、待ち行列モデルを用いて遅延揺らぎの分布を求め、当該分布に基づいて前記ユーザトラヒックに発生する遅延揺らぎを推定する遅延揺らぎ推定ステップと
    を備えたことを特徴とするネットワーク品質測定方法。
  2. 前記取得ステップにおいて、前記ノード間におけるリンクのリンク使用率又はスループットを更に取得し、前記推定ステップにおいて、当該リンク使用率又はスループットを更に用いて前記遅延揺らぎを推定する
    ことを特徴とする請求項1に記載のネットワーク品質測定方法。
  3. 前記ノード間における第1のノードがプローブパケットを送信し、第2のノードが当該プローブパケットを受信し、
    前記ネットワーク監視装置は、前記第1のノードから前記プローブパケットの送信時刻を取得し、前記第2のノードから前記プローブパケットの受信時刻を取得し、当該送信時刻と受信時刻とから前記伝播遅延を算出する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のネットワーク品質測定方法。
  4. 前記ノード間における第1のノードがプローブパケットを送信し、第2のノードが当該プローブパケットを受信し、
    前記ネットワーク監視装置は、前記取得ステップにおいて前記プローブパケットの伝播遅延を取得し、前記遅延揺らぎ推定ステップにおいて、前記プローブパケットの送信周期に応じて前記遅延揺らぎを補正する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のネットワーク品質測定方法。
  5. 前記第1のノードは2つ以上プローブパケットを同時に予め決められた時間間隔で前記第2のノードに送信する機能を備え、前記ネットワーク監視装置は、当該機能により送信されたプローブパケットの伝播遅延に基づき遅延揺らぎを推定する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のネットワーク品質測定方法。
  6. 前記ネットワーク監視装置が、前記ネットワークにおいて、ノード間の各経路に対してプローブパケットを送信する制御を行って遅延又は遅延揺らぎを測定し、当該測定結果に基づき、ネットワークトモグラフィを用いて各リンクの遅延又は遅延揺らぎを求め、大きな遅延又は遅延揺らぎをもたらす被疑箇所を特定する被疑箇所特定ステップを更に備えた
    ことを特徴とする請求項1ないし5のうちいずれか1項に記載のネットワーク品質測定方法
  7. 前記ネットワーク監視装置が、前記ネットワークにおいて、ノード間の各経路に対してプローブパケットを送信する制御を行って遅延又は遅延揺らぎを測定し、所定の値よりも大きな遅延又は遅延揺らぎが検出された複数の経路に共通する箇所を、大きな遅延又は遅延揺らぎをもたらす被疑箇所として特定する被疑箇所特定ステップを更に備えた
    ことを特徴とする請求項1ないし5のうちいずれか1項に記載のネットワーク品質測定方法。
  8. 前記ネットワーク監視装置が、前記ネットワークにおいて、あるノードから所定のホップ数以内のノードによって構成される部分を被測定ブロックとし、当該被測定ブロック上の各ノードから各経路に対して遅延又は遅延揺らぎ測定を行い、その測定結果に基づき大きな遅延又は遅延揺らぎをもたらす被疑箇所を特定する被疑箇所特定ステップを更に備えた
    ことを特徴とする請求項1ないし5のうちいずれか1項に記載のネットワーク品質測定方法。
  9. 前記ネットワーク監視装置が、前記ネットワークに対して所定の経路探索アルゴリズムを適用して経路を求めるとともに、当該経路に対してプローブパケットを送信する制御を行って遅延又は遅延揺らぎを測定する処理を繰り返すことにより、大きな遅延又は遅延揺らぎをもたらす被疑箇所を特定する被疑箇所特定ステップを更に備えた
    ことを特徴とする請求項1ないし5のうちいずれか1項に記載のネットワーク品質測定方法。
  10. 前記ネットワーク監視装置が、時刻同期の揺らぎによって発生した長周期雑音を、前記取得ステップで取得した伝播遅延から取り除く遅延補正ステップを更に備えた
    ことを特徴とする請求項1ないし9のうちいずれか1項に記載のネットワーク品質測定方法。
  11. 複数のネットワークノードから構成されるネットワークにおいて、当該ネットワークノードのキューイング遅延によってユーザトラヒックに発生する遅延揺らぎを推定するための遅延揺らぎ推定装置であって、
    前記ネットワークを構成するノード間の伝播遅延を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得した伝播遅延から、待ち行列モデルを用いて遅延揺らぎの分布を求め、当該分布に基づいて前記ユーザトラヒックに発生する遅延揺らぎを推定する遅延揺らぎ推定手段と
    を備えたことを特徴とする遅延揺らぎ推定装置。
  12. 請求項11に記載の遅延揺らぎ推定装置における各手段を備えたネットワーク監視装置と、前記ネットワークを構成するネットワークノードとを含むことを特徴とするネットワーク監視システム。
  13. コンピュータを、請求項11に記載の遅延揺らぎ推定装置における各手段として機能させるためのプログラム。
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