JP5484495B2 - 重量検知装置および加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、使用者が設置した測定対象物の重量を計測する重量検知装置、および測定対象物に適した加熱調理制御を提供する加熱調理器に関する。
従来から、加熱調理器に用いられ、使用者が設置した測定対象物の重量を計測する重量検知装置が存在している。そのようなものとして、「被測定物を載置する秤量皿を回転自在に支える回転軸と、前記回転軸の先端に設けられた断面が逆U字状のブロックと、前記ブロックの内部に取り付けられた薄板状弾性体とから構成された重量伝達機構と、一方が固定された固定基板と、他方が前記固定基板にシール部材を介して積層され、被測定物の荷重により変形する可動基板と、前記可動基板上に設けた砲弾型荷重ポイントとから構成された重量検知部とからなり、前記重量伝達機構により伝達された重量を、前記重量伝達機構における前記砲弾型荷重ポイントで受圧し、前記可動基板の変形量より重量を検知する構成とした重量センサ」が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の重量センサーは、重量検知部と重量伝達機構との接触点(砲弾型荷重ポイント)の形状を凸形状とすることで、測定対象物の設置位置が秤量皿の中心からずれた際に生じる横方向のねじれ歪などを防止して計測精度を高めるとともに、弾性体を板バネ構造とすることにより衝撃荷重の突入を弾性体の緩衝作用で抑制して故障を防止するようにしている。
特開平7―5020号公報(図1等)
しかしながら、特許文献1に記載されているような重量検知装置においては、使用者が誤って本体を落下させ、過剰な荷重が印加されたような場合、弾性体が故障し、正常に動作しなくなってしまうという可能性があった。つまり、特許文献1に記載されているような重量検知装置においては、弾性体に、荷重限界値以上の荷重が印加された場合を想定しておらず、このような場合が発生した際には弾性体が故障してしまい、結果的に正常な動作ができなくなってしまう。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、過剰な荷重が印加されても故障の発生を大幅に抑制できる重量検知装置および加熱調理器を提供することを目的としている。
本発明に係る重量検知装置は、測定対象物の底面に取り付けられ、該測定対象物および該測定対象物内に設置された内容物の重量を検知する重量検知装置であって、前記測定対象物の底面の一部に取り付けられ、前記測定対象物の荷重に応じた電圧を出力する重量センサーと、前記測定対象物の底面から突出するように設けられ、前記測定対象物が接地面に設置された際に前記測定対象物の荷重が印加される接地脚と、下端部と上端部を有し、前記接地脚に印加された荷重を前記重量センサーに伝達するピストンと、前記重量センサーを覆い、前記ピストンの上端部が引っかかることで前記ピストンの落下を防止するピストン落下防止壁と、を備え、前記接地脚は、前記ピストンの下端部外周部が摺動可能な内部空間を形成するとともに、前記ピストンの下端部が引っかかることで前記接地脚の落下を防止する接地脚落下防止壁を有し、前記ピストンは、前記下端部に該下端部を挟んで前記内部空間を繋げる空気穴が貫通形成されており、前記ピストンの下端部外周部と前記内部空間の壁面との摩擦抵抗と前記空気穴からの空気の粘性抵抗との和で得られる摺動抵抗力によって、前記重量センサーに印加される荷重が減衰されるものである。
本発明に係る加熱調理器は、本体と、前記本体に設けられた加熱手段と、前記本体の底面に取り付けられ、該本体および該本体内に設置された内容物の重量を検知する重量検知装置と、前記重量検知装置からの計測結果に基づいて前記加熱手段を制御する制御装置と、を備え、前記重量検知装置は、前記本体の底面の一部に取り付けられ、前記本体の荷重に応じた電圧を出力する重量センサーと、前記本体の底面から突出するように設けられ、前記本体が接地面に設置された際に前記本体の荷重が印加される接地脚と、下端部と上端部を有し、前記接地脚に印加された荷重を前記重量センサーに伝達するピストンと、前記重量センサーを覆い、前記ピストンの上端部が引っかかることで前記ピストンの落下を防止するピストン落下防止壁と、を備え、前記接地脚は、前記ピストンの下端部外周部が摺動可能な内部空間を形成するとともに、前記ピストンの下端部が引っかかることで前記接地脚の落下を防止する接地脚落下防止壁を有し、前記ピストンは、前記下端部に該下端部を挟んで前記内部空間を繋げる空気穴が貫通形成されており、前記ピストンの下端部外周部と前記内部空間の壁面との摩擦抵抗と前記空気穴での空気の粘性抵抗との和で得られる摺動抵抗力によって、前記重量センサーに印加される荷重が減衰され、前記制御装置は、前記重量センサーから出力された電力に応じて前記加熱手段を制御するものである。
本発明の重量検知装置および加熱調理器によれば、重量センサーに印加される荷重を減衰してから重量センサーに印加することができるので、荷重に応じた出力電力が得られるだけでなく、急激な荷重が印加されたような場合でも故障の発生を大幅に抑制することが可能になる。
本発明の実施の形態に係る加熱調理器の内部構成を側面から見た状態を示す模式図である。 本発明の実施の形態に係る重量検知装置の内部構成を側面から見た状態を拡大して示す概略図である。 本発明の実施の形態に係る重量検知装置のピストンの概略構成を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る重量検知装置の接地脚を説明するための説明図である。 本発明の実施の形態に係る重量検知装置の動作を説明するための説明図である。 本発明の実施の形態に係る重量検知装置の「状態1」、「状態2」、「状態3」それぞれでの出力電圧の推移を説明するための説明図である。 摺動抵抗力と荷重印加速度との関係を示した図である。 使用者が本発明の実施の形態に係る加熱調理器を使用するときの動作とそのときの本発明の実施の形態に係る重量検知装置の出力電圧の推移の一例を示した関係図である。
以下、本発明に係る重量検知装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。また、実施の形態では、本発明に係る重量検知装置を加熱調理器に搭載した場合を例に説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
図1は、本発明の実施の形態に係る加熱調理器Aの内部構成を側面から見た状態を示す模式図である。図1に基づいて、加熱調理器Aの構成について説明する。この加熱調理器Aは、加熱調理器本体1に設置され、制御基板21で制御された通りに誘導加熱コイル等の加熱手段22に通電することで、被加熱物(米や水等の食品)3を入れた金属製容器2を加熱手段22で加熱して被加熱物を炊きあげるものである。図1に示すように、加熱調理器Aは、大きく加熱調理器本体1と、蓋50と、重量検知装置10とで構成されている。
加熱調理器本体1は、加熱手段22と、加熱手段22への通電を制御する制御基板21と、を備えている。この加熱調理器本体1には、その内部に金属製容器2が着脱自在に収容される釜支持部が形成されている。この加熱調理器本体1が本発明の本体に相当するものである。また、加熱調理器本体1は本発明の測定対象物に相当するものでもある。加熱手段22は、制御基板21により制御されて、金属製容器2を加熱するものである。制御基板21は、マイクロコンピューターおよび制御回路を備え、加熱調理器Aを構成する各部の駆動制御を行うものであり、特に後述の操作・指示手段からの指示により加熱手段22の入力電力を制御するものである。この制御基板21が本発明の制御装置に相当するものである。
なお、金属製容器2は、上面に開口部を有した有底円筒形状に形成され、釜支持部に収納され、誘導加熱により発熱する磁性体の金属を含むものである。また、加熱調理器本体1の底部を構成している底面板4には、加熱調理器本体1を支持する脚4aと重量検知装置10とが設けられている。さらに、制御基板21は、その機能を実現する回路デバイスのようなハードウェアで構成することもできるし、マイコンやCPUのような演算装置と、その上で実行されるソフトウェアとにより構成することもできる。
蓋50は、図示省略のヒンジを介して加熱調理器本体1の上面に設けられた開口部を開閉可能に覆うものである。この蓋50には、被加熱物3の加熱調理中に発生した蒸気を外部へ排出する蒸気排出口(図示省略)が設けられている。また、蓋50は、使用者からの指示や状態を表示する操作・表示手段(図示省略)を備えている。なお、操作・表示手段を蓋50ではなく、加熱調理器本体1の側面の一部に備えるようにしてもよい。また、蓋50の内側(金属製容器2の開口部を覆う側)には、金属製容器2の開口部を密閉可能な略円盤状の内蓋が着脱自在に取り付けられている。
重量検知装置10は、加熱調理器本体1の底面板4に設置され、金属製容器2の内部の被加熱物の重量を検知するものである。図2で詳述するが、重量検知装置10は、重量センサー100、ピストン110、接地脚120を有している。重量検知装置10で検知された情報は、制御基板21に入力される。この重量検知装置10は、加熱調理器本体1の底面板4に1個または複数個設置される。なお、図1では、重量検知装置10を1個しか図示していないが、脚4a等の加熱調理器Aの全ての接地部分に設置してもよい。
図2は、重量検知装置10の内部構成を側面から見た状態を拡大して示す概略図である。図3は、ピストン110の概略構成を示す斜視図である。図4は、接地脚120を説明するための説明図である。図1〜図4に基づいて、重量検知装置10の構成について詳しく説明する。上述したように、重量検知装置10は、重量センサー100、ピストン110、接地脚120を有している。
重量センサー100は、たとえばロードセルや歪ゲージ、圧電素子などで構成され、印加された荷重に応じた電圧を出力するようになっている。この出力は、重量センサー100と信号線150を介して接続されている制御基板21に入力される。また、重量センサー100は、センサー取付板101の下面に装着されている。センサー取付板101の周囲には、後述するピストン110の落下を防止するピストン落下防止壁102が設けられている。
センサー取付板101の外周には、下方に向かって延設された側壁101aが接続されている。そして、側壁101aの下端が底面板4に接続されている。側壁101aは、底面板4の重量検知装置10の設置位置に対応する開放部分の周囲に立設されている。つまり、センサー取付板101は、底面板4から加熱調理器本体1側に配置されるようになっている。
ピストン落下防止壁102は、重量センサー100の装着位置の周囲を囲む、つまり覆うようにセンサー取付板101の下面に接続され、下方に向かって延設された壁部102aと、壁部102aの下端を重量センサー100の設置位置方向に向けて突出させた鍔部102bと、を有している。したがって、鍔部102bに囲まれた部分が開放部分となり、この開放部分を介してピストン110の上端部110aがピストン落下防止壁102の内部(壁部102aと鍔部102bとに囲まれた部分)に設置されるようになる。
なお、壁部102a、鍔部102bの長さや厚み、形状等を特に限定するものではなく、重量センサー100およびピストン110との対応関係を考慮して決定するとよい。また、センサー取付板101やピストン落下防止壁102は、底面板4と一体的に形成するとよい。ただし、センサー取付板101やピストン落下防止壁102を底面板4と一体的に形成するものに限定するものではなく、別体として形成したそれぞれを組み立てるようにしてもよい。
ピストン110は、加熱調理器本体1に内容物が設置されているかどうかとは無関係に加熱調理器本体1が接地面に設置された際に接地脚120に印加される荷重を重量センサー100に伝達する機能を有している。ピストン110は、重量センサー100に当接可能にピストン落下防止壁102の内部に設けられる上端部110aと、上端部110aから下方に向かって延設されている軸部110bと、軸部110bの下端に設けられる下端部110cと、を有している。
上端部110aは、その外径が、ピストン落下防止壁102の鍔部102bに囲まれた開放部分の径よりも大きく構成されている。そのため、ピストン110が落下しようとしても、上端部110aの下面が鍔部102bに引っかかることで、ピストン110の落下が防止される。なお、図3に示すように、上端部110aは、軸部110bの中空部に対応する位置が開放されている。また、上端部110aの外径や厚み、形状などを特に限定するものではなく、ピストン落下防止壁102および接地脚120との対応関係を考慮して決定するとよい。
軸部110bは、中空状に形成されており、上端部110aと下端部110cとを接続するものである。軸部110bの外径は、上端部110aおよび下端部110cの外径よりも小さく形成されている。なお、軸部110bの外径や長さ、形状等を特に限定するものではなく、ピストン落下防止壁102および接地脚120との対応関係を考慮して決定するとよい。なお、軸部110bは、中実状に形成されていてもよい。
下端部110cは、後述する接地脚落下防止壁121に囲まれた空間(接地脚120の内部に形成された内部空間、以下内部空間120aと称する)に設けられ、その外径が、接地脚落下防止壁121の鍔部121bに囲まれた開放部分の径よりも大きく構成されている。そのため、接地脚120が落下しようとしても、鍔部121bが下端部110cの上面に引っかかることで、接地脚120の落下が防止される。また、下端部110cには、下端部110cを挟んで内部空間120aを繋げる空気穴111が貫通形成されている。さらに、下端部110cの外周部には、例えばゴムなどの密閉性の高い材料で構成された摺動部材112が設けられている。摺動部材112は、接地脚落下防止壁121の内壁、つまり内部空間120aの壁面に摺動するように設けられている。
なお、図1〜図3では、下端部110cの外径が上端部110aの外径よりも大きく構成されている状態を例に示しているが、これに限定するものではない。また、下端部110cの外径や厚み、形状などを特に限定するものではなく、ピストン落下防止壁102および接地脚120との対応関係を考慮して決定するとよい。さらに、図2では、下端部110cの底面をピストン底面113として図示している。
接地脚120は、加熱調理器本体1の底面から突出するように設けられ、加熱調理器本体1が接地面に設置された際に加熱調理器本体1からの荷重が印加されるものである。接地脚120は、上端側に鍔部121bが形成されている接地脚落下防止壁121と、接地脚落下防止壁121の下端に設けられているリミッター122と、を有している。また、接地脚落下防止壁121で囲まれた空間が接地脚120の内部に形成される内部空間120aが、ピストン110の下端部110cの収容空間として機能する。
接地脚落下防止壁121は、摺動部材112の外周が接するようにリミッター122の上面に接続され、上方に向かって延設された壁部121aと、壁部121aの上端側をピストン110の設置位置方向に向けて突出させた鍔部121bと、を有している。したがって、鍔部121bに囲まれた部分が開放部分となり、この開放部分を介してピストン110の下端部110cが接地脚落下防止壁121に囲まれた内部空間120aに設置されるようになる。なお、壁部121a、鍔部121bの長さや厚み、形状等を特に限定するものではなく、重量センサー100およびピストン110との対応関係を考慮して決定するとよい。
リミッター122は、接地脚落下防止壁121の下端に接続され、接地脚120の位置を制限する機能を有している。なお、リミッター122の大きさや形状等を特に限定するものではなく、接地脚落下防止壁121との関係を考慮して決定するとよい。また、接地脚落下防止壁121およびリミッター122は、一体的に形成するとよい。ただし、接地脚落下防止壁121およびリミッター122を一体的に形成するものに限定するものではなく、別体として形成したそれぞれを組み立てるようにしてもよい。
底面板4、ピストン110、および、接地脚120は、いずれも、ガラス繊維を入れて十分な剛性を有する樹脂、または板金などで成形された構造体として構成するとよい。
図5は、重量検知装置10の動作を説明するための説明図である。図5に基づいて、重量検知装置10の動作について説明する。図5には、3つの状態を図示している。「状態1」とは、加熱調理器本体1が宙に浮いているときの状態を示している。「状態2」とは、加熱調理器本体1が接地された直後の状態を示している。「状態3」とは、加熱調理器本体1が接地されて充分時間が経ったときの状態、つまり静置された状態を示している。なお、「状態2」の直後の状態とは、接地脚120が接地してからピストン底面113とリミッター122の上面とが接触するまでの時間を指す。
たとえば使用者が加熱調理器Aを持ち上げ、加熱調理器本体1が宙に浮くと「状態1」になる。「状態1」では、接地脚120の底部が接地面に接触しておらず、ピストン110の下端部110cが接地脚落下防止壁121の鍔部121bに接触し、ピストン110の上端部110aがピストン落下防止壁102の鍔部102bに接触し、それぞれの構成部品の位置を保持している。つまり、「状態1」においては、重量センサー100にピストン110の上端部110aが触れておらず、重量センサー100に荷重は印加されない。そのため、重量センサー100の出力電圧は初期値V1である。
加熱調理器Aを持ち上げていた使用者が加熱調理器Aを接地面に設置すると「状態2」になる。「状態2」では、接地脚120が接地面に接地し、ピストン底面113がリミッター122の上面に接触していないが、ピストン110の上端部110aが重量センサー100に接触している。したがって、このとき重量センサー100には、摺動部材112と接地脚落下防止壁121の内壁との間に生じる摺動抵抗力で減衰された分の荷重が加わる。そのため、重量センサー100の出力電圧は加わった荷重に応じた出力電圧V2となる。
加熱調理器Aが接地されて充分時間が経過すると「状態3」になる。「状態3」では、接地脚120が接地面と接し、ピストン底面113がリミッター122の上面に接触し、ピストン110の上端部110aが重量センサー100に接触している。したがって、このとき重量センサー100には、摺動部材112と接地脚落下防止壁121の内壁との間に生じる摺動抵抗力で減衰されることなく荷重が加わり、加わった荷重に応じた出力電圧V3となる。
図6は、重量検知装置10の「状態1」、「状態2」、「状態3」それぞれでの出力電圧の推移を説明するための説明図である。図6に基づいて、「状態1」、「状態2」、「状態3」それぞれでの出力電圧の推移について、重量検知装置10のような構成を備えていない場合の重量センサーと比較しながら説明する。なお、図5に示したように出力電圧の大小関係はV1<V2<V3である。
図6(a)に示すように、重量検知装置10のような構成を備えていない場合、急激な荷重が加熱調理器に印加されると、重量検知装置10のように荷重が摺動抵抗力に変換されず、印加された荷重(荷重A)がそのまま重量センサーに加わることになるため、重量センサーの故障の原因となる。また、図6(b)に示すように、何等かの緩衝部材を備えているものの重量検知装置10のような構成を備えていない場合も、急激な荷重が加熱調理器に印加されると、重量検知装置10のように荷重が摺動抵抗力に変換されず、印加された荷重(荷重B)がそのまま重量センサーに加わることに変化はないため、重量センサーの故障の原因となる。
それに対し、重量検知装置10は、図5に示したように動作するので、「状態2」で重量センサー100に印加される荷重よりも、「状態3」で重量センサー100に印加される荷重の方が大きくなる。つまり、重量センサー100に印加される荷重は、「状態2」において摺動部材112と接地脚落下防止壁121の内壁との間に生じる摺動抵抗力に変換されて減衰されることになる。すなわち、重量検知装置10では、重量センサー100が受ける荷重に応じた出力電圧が出力されることになるため、急激な荷重が印加されたとしても必ずV2<V3となるため、重量センサー100の故障の発生を大幅に抑制することが可能になる。
図7は、摺動抵抗力と荷重印加速度との関係を示した図である。図7に基づいて、摺動抵抗力と荷重印加速度との関係について説明する。図7では、縦軸が摺動抵抗力(kgf)を、横軸が荷重印加速度(kgf/s)を、それぞれ示している。
摺動部材112と接地脚落下防止壁121の内壁との間に生じる摺動抵抗力は、摺動部材112と接地脚落下防止壁121の内壁との摩擦抵抗と、空気穴111での空気の粘性抵抗と、の和で得られる。ここで、摺動抵抗力のほとんどは、空気の粘性抵抗が支配的(たとえば、90%)となるように空気穴111の径が設計されている。そのため、重量検知装置10では、図7に示すように、摺動部材112と接地脚落下防止壁121の内壁との間に生じる摺動抵抗力は、荷重印加速度に依存するような特性を持つ。つまり、落下速度が大きいほど摺動抵抗力は大きくなる。ただし、空気穴111は一義的に設計できるものではなく、加熱調理器本体1の大きさや重量、重量検知装置10を構成する部材の大きさや重量等も考慮して設計される。
したがって、重量検知装置10によれば、加熱調理器Aが落下され急激な衝撃加速度が加わったときでも、衝撃は緩和され、ゆっくりと重量センサー100に荷重が印加されることになる。よって、重量検知装置10では、加熱調理器Aを落下させたことなどによる速度の速い過荷重を減衰してから重量センサー100へ印加することができるので、重量センサー100の故障を大幅に抑制することができる。また、重量検知装置10によれば、構造の複雑化を招くことなく、比較的簡易な構造で重量センサー100の故障の発生を抑制することができるので、その分小型化することも可能になる。
図8は、使用者が加熱調理器Aを使用するときの動作とそのときの重量検知装置10の出力電圧の推移の一例を示した関係図である。図8に基づいて、重量検知装置10を備えた加熱調理器Aの加熱調理器本体1内に設置された内容物の重量の判定処理について示す。図8では、縦軸が電圧(V)を、横軸が時間(sec.)を、それぞれ示している。なお、図8では、金属製容器2がない状態で加熱調理器Aが接地面に設置され、この状態から加熱調理器Aが使用されるときの動作について示している。
図8に示す「状態3」は、金属製容器2がない状態から開始される。このとき重量センサー100に印加されている荷重は加熱調理器本体1の自重の分であり、出力電圧はV3となる。使用者が空の金属製容器2を加熱調理器本体1に設置すると「状態4」になる。このときの重量センサー100に印加されている荷重は、加熱調理器本体1の自重と金属製容器2の重量とを足した値であり、出力電圧はV4となる。このときは、金属製容器2が加熱調理器本体1内に設置された内容物である。
使用者が金属製容器2内に被加熱物3を設置すると「状態5」になる。このとき重量センサー100に印加されている荷重は、加熱調理器本体1の自重と金属製容器2と被加熱物3の重量とを足した値であり、出力電圧はV5となる。このときは、金属製容器2、被加熱物3が加熱調理器本体1内に設置された内容物である。
以上から、被加熱物3の重量に相当する出力電圧の値は、V5からV4を引いた値であることがわかる。加熱調理器Aは、被加熱物3の重量に相当する出力電圧の値に応じて、加熱調理時の動作を変更する。これらの演算および判定は、制御基板21が実施する。たとえば、制御基板21は、内容物の重量に応じて加熱手段22の制御方法を変えるように設定されている。内容物の重量を、大中小の3段階に分けられるように判定するならば、内容物の重量が大きい場合、加熱手段22からの単位時間当たりの投入熱量を増やすか、もしくは加熱時間を長くすることで熱量の不足による、いわゆる生煮えの状態を防ぐことができる。
したがって、加熱調理器Aによれば、重量検知装置10を備えているので、加熱調理器Aが落下され急激な衝撃加速度が加わったときでも、重量検知装置10の作用により衝撃は緩和され、ゆっくりと重量センサー100に荷重が印加されることになる。よって、加熱調理器Aでは、落下させたことなどによる速度の速い過荷重を減衰してから重量センサー100へ印加することができるので、重量センサー100の故障を大幅に抑制することができる。また、加熱調理器Aによれば、重量検知装置10を備えているので、その分小型化することも可能になる。
なお、上記の実施の形態の説明では、加熱調理器Aである炊飯器に本発明を実施した場合を示したが、これに限定するものではなく、他の構造の加熱調理器にも本発明を実施することができる。たとえば、煮込み用調理器など接地面に設置する接地脚が設けられている加熱調理器であれば同様の効果を得ることができる。
1 加熱調理器本体、2 金属製容器、3 被加熱物、4 底面板、4a 脚、10 重量検知装置、21 制御基板、22 加熱手段、50 蓋、100 重量センサー、101 センサー取付板、101a 側壁、102 ピストン落下防止壁、102a 壁部、102b 鍔部、110 ピストン、110a 上端部、110b 軸部、110c 下端部、111 空気穴、112 摺動部材、113 ピストン底面、120 接地脚、120a 内部空間、121 接地脚落下防止壁、121a 壁部、121b 鍔部、122 リミッター、150 信号線、A 加熱調理器。

Claims (5)

  1. 測定対象物の底面に取り付けられ、該測定対象物および該測定対象物内に設置された内容物の重量を検知する重量検知装置であって、
    前記測定対象物の底面の一部に取り付けられ、前記測定対象物の荷重に応じた電圧を出力する重量センサーと、
    前記測定対象物の底面から突出するように設けられ、前記測定対象物が接地面に設置された際に前記測定対象物の荷重が印加される接地脚と、
    下端部と上端部を有し、前記接地脚に印加された荷重を前記重量センサーに伝達するピストンと、
    前記重量センサーを覆い、前記ピストンの上端部が引っかかることで前記ピストンの落下を防止するピストン落下防止壁と、を備え、
    前記接地脚は、
    前記ピストンの下端部外周部が摺動可能な内部空間を形成するとともに、前記ピストンの下端部が引っかかることで前記接地脚の落下を防止する接地脚落下防止壁を有し、
    前記ピストンは、
    前記下端部に該下端部を挟んで前記内部空間を繋げる空気穴が貫通形成されており、
    前記ピストンの下端部外周部と前記内部空間の壁面との摩擦抵抗と前記空気穴からの空気の粘性抵抗との和で得られる摺動抵抗力によって、前記重量センサーに印加される荷重が減衰される
    ことを特徴とする重量検知装置。
  2. 前記空気穴は、
    その径が前記摺動抵抗力のうち前記粘性抵抗が支配的となるように設計されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の重量検知装置。
  3. 前記ピストンの下端部外周部に摺動部材を設けた
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の重量検知装置。
  4. 本体と、
    前記本体に設けられた加熱手段と、
    前記本体の底面に取り付けられ、該本体および該本体内に設置された内容物の重量を検知する重量検知装置と、
    前記重量検知装置からの計測結果に基づいて前記加熱手段を制御する制御装置と、を備え、
    前記重量検知装置は、
    前記本体の底面の一部に取り付けられ、前記本体の荷重に応じた電圧を出力する重量センサーと、
    前記本体の底面から突出するように設けられ、前記本体が接地面に設置された際に前記本体の荷重が印加される接地脚と、
    下端部と上端部を有し、前記接地脚に印加された荷重を前記重量センサーに伝達するピストンと、
    前記重量センサーを覆い、前記ピストンの上端部が引っかかることで前記ピストンの落下を防止するピストン落下防止壁と、を備え、
    前記接地脚は、
    前記ピストンの下端部外周部が摺動可能な内部空間を形成するとともに、前記ピストンの下端部が引っかかることで前記接地脚の落下を防止する接地脚落下防止壁を有し、
    前記ピストンは、
    前記下端部に該下端部を挟んで前記内部空間を繋げる空気穴が貫通形成されており、
    前記ピストンの下端部外周部と前記内部空間の壁面との摩擦抵抗と前記空気穴からの空気の粘性抵抗との和で得られる摺動抵抗力によって、前記重量センサーに印加される荷重が減衰され、
    前記制御装置は、
    前記重量センサーから出力された電力に応じて前記加熱手段を制御する
    ことを特徴とする加熱調理器。
  5. 前記制御装置は、
    前記重量検知装置の計測結果によって前記加熱手段の制御方法を変える
    ことを特徴とする請求項4に記載の加熱調理器。
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