JP5484438B2 - シロキサン複合体をベースとした軽量光学レンズ - Google Patents

シロキサン複合体をベースとした軽量光学レンズ Download PDF

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Description

本発明は、有機修飾されたシロキサン縮合生成物をベースとした成形物品、とりわけ光学レンズ、該成形物品の使用、及び、かかる成形物品を製造する方法に関する。
無機ガラスは、均質な融解プロセスによる高い光学的品質、とりわけ例えば自動車に用いられる高出力光源と併用させた場合の高い熱安定性、及び、最大200℃の温度であっても高い形状安定性をもたらすため、高性能光学レンズは一般的に無機ガラスから成っている。しかしながら、重大な欠点は、かかるレンズの比重が高く、結果として、光学系、例えば、自動車用途のヘッドライトの重量が重くなることである。このため、2つのヘッドライトの重量は容易に、総じて1kgを超える。自動車における如何なる付加的な重量も、燃料消費量の相当な増大をもたらすことから、ヘッドライトの減量は、新たな光学系の開発のために重要な目標である。
2.2g/cm〜2.5g/cmの密度を有する無機ガラスに代えて、より小さい密度を有する構成要素を用いるために、透明度の高い有機ポリマーが検討されてきた。しかしながら、温度安定性、UV安定性及び光安定性、並びに温度に依存しない形状安定性の要求はこれまで解決することができなかった。加えて、ハイスループット成形技術に好適な材料が求められている。研削及び研磨等の機械成形は、時間がかかるため、実用的でない。PMMA又はPC等の熱可塑性ポリマーは、射出成形技法によって加工することができるが、それらの熱安定性及び/又はUV安定性は不十分なものである。他の既知のポリマーではハイスループット成形技法が行えない。シリコーンは、十分な温度安定性を示すが、成形が容易なシリコーンは程度の差こそあれゴム状であり、形状安定性に対する要求を満たしていない。即ち、目下、上述の要求にかなう、本目的に利用可能なテクニカルポリマーは存在しない。
それゆえ、本発明の目的は、輸送機関を目的とした軽量高性能光学レンズ、とりわけ、自動車用途のヘッドライトに好適な材料、及び、対費用効果が高く且つハイスループットを可能とする個々の製造方法を提供することである。
驚くべきことに、本目的は、好ましくはゾル・ゲル法を介して合成される、マトリックスとして加水分解性シラン化合物をベースとした縮合生成物を用いて達成され得ることが見出された。該ゾル・ゲル法において用いられる構成要素は、一方では高度に架橋された三次元網目構造を得るが、他方では縮合を最後まで行うのに十分な可撓性を維持するようにバランスが取れているものである。これは、三次元架橋をもたらすシランと鎖形成シランとの適切な混合物によって達成することができる。
したがって、本発明は、成形物品を製造する方法であって、
1)
a)式RSiX(I)(式中、Rは非加水分解性有機基であり、Xは、同じであっても異なっていてもよく、加水分解性基である)で表される少なくとも1つのシランと、
b)
b1)式RSiX(II)(式中、Rは、同じであっても異なっていてもよく、非加水分解性有機基であり、Xは、同じであっても異なっていてもよく、加水分解性基である)で表されるシラン、及び
b2)非加水分解性有機基を含む加水分解性ポリシロキサン
から選択される少なくとも1つの化合物、又はそれらの混合物と、
c)必要に応じて、式SiX(III)(式中、Xは、同じであっても異なっていてもよく、加水分解性基である)で表される少なくとも1つのシランと、
を加水分解して、加水分解性構成要素の加水分解物又は縮合体を含む複合体組成物を調製する(ナノスケールの無機粒子を該複合体組成物又はその前駆物質に必要に応じて添加する)工程と、
2)成形型に前記複合体組成物を入れる工程と、
3)前記複合体組成物を硬化させて縮合度を上げる工程と、
4)前記成形型から成形物品を取り出す工程と、
5)少なくとも100℃の温度で前記成形物品を熱処理する工程と、
を含み、
加水分解反応性がより低い1つ又は複数の加水分解性構成要素をプレ加水分解して、プレ加水分解物反応混合物を得ること、及びその後、加水分解反応性がより高い1つ又は複数の加水分解性構成要素を該反応混合物に添加することによって、前記加水分解性構成要素の前記加水分解を少なくとも2つの工程において実行する、成形物品を製造する方法を提供する。
本発明の方法によって得られる成形物品は優れた特性を示す。このため、500℃の温度であっても長期間にわたって熱安定性且つ寸法安定性であり、また水分及びUV光に対する耐性がある、高い透明度を有する透明なレンズを作製することが可能であった。加えて、本発明の方法によって得られる光学レンズは、従来技術により無機ガラスから成る高性能光学レンズよりも有意に軽い。その上、本発明の方法は、比較的容易であり且つ安価であるため、ハイスループット成形技法として好適である。ここで本発明を以下で詳細に説明する。
本発明の方法の第1の工程は、三次元架橋をもたらすシランと鎖形成シランとの適切な混合物を含む加水分解性構成要素の加水分解物又は縮合体を含む複合体組成物の調製である。この目的のために、a)式RSiX(I)(式中、Rは非加水分解性有機基であり、Xは、同じであっても異なっていてもよく、加水分解性基である)で表される少なくとも1つのシランと、b)b1)式RSiX(II)(式中、Rは、同じであっても異なっていてもよく、非加水分解性有機基であり、Xは、同じであっても異なっていてもよく、加水分解性基である)で表されるシラン、及びb2)非加水分解性有機基を含む加水分解性ポリシロキサンから選択される少なくとも1つの化合物、又はそれらの混合物と、必要に応じてc)式SiX(III)(式中、Xは、同じであっても異なっていてもよく、加水分解性基である)で表される少なくとも1つのシランと、を加水分解し、これらの加水分解性化合物の加水分解物又は縮合体を調製する。
式(I)〜式(III)のケイ素化合物、及びポリシロキサンは当業者にとって周知のものである。多種多様なかかるシラン及びポリシロキサンは、市販されているか、又は既知の方法によって調製することができる(W. Noll, "Chemie und Technologie der Silicone", Verlag Chemie GmbH, Weinheim/Bergstrasse (1968)参照)。
式(I)〜式(III)の非加水分解性有機基Rは概して、ケイ素原子に直接結合する炭素原子を介して結合しており、加水分解によって除去することができない。式(I)〜式(III)の加水分解性基又は加水分解によって除去可能な基Xは、水と反応すると加水分解され得る、即ち、ヒドロキシ基OHで置換され得る。概して、非加水分解性有機基を含む加水分解性ポリシロキサンも、以下で規定されるような加水分解性基X及び非加水分解性有機基Rを含む。符号R及び符号Xは全ての式について用いられるが、R基及びX基がそれぞれ、式(I)〜式(III)の化合物及び本発明の方法に用いられるポリシロキサンに関して同じであっても異なっていてもよいことは明らかである。R基及びX基に関する以下の例及び好ましい例は、全ての式(I)〜式(III)に適用され、また、特に断りのない限り、用いられる加水分解性ポリシロキサンにも適用される。
加水分解性基Xの例は、水素又はハロゲン(F、Cl、Br又はI、好ましくはCl又はBr)、ヒドロキシ基、アルコキシ基(好ましくはC1−6アルコキシ、例えばメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ及びn−ブトキシ、sec−ブトキシ、イソブトキシ、及びtert−ブトキシ)、アリールオキシ基(好ましくは、フェノキシ等のC6−10アリールオキシ)、アルカリールオキシ基、例えば、ベンゾイルオキシ基、アシルオキシ基(好ましくは、アセトキシ又はプロピオニルオキシ等のC1−6アシルオキシ)、アルキルカルボニル基(好ましくは、アセチル等のC2−7アルキルカルボニル)、イソシアナト基、NH基、一置換アミノ基又は二置換アミノ基、例えば、モノアルキルアミノ基又はジアルキルアミノ基(各アルキル基は好ましくは1個〜6個の炭素原子を有する)、アミド基、例えばベンズアミド基、又はアルドキシム基若しくはケトキシム基である。また、例えばグリコール、グリセロール又はピロカテコールによるSi−ポリオール錯体の場合には、2つ又は3つのX基が互いに連結していてもよい。
好ましい加水分解性基Xは、ハロゲン、特にCl、アルコキシ基、及びアシルオキシ基である。特に好ましい加水分解性基はC1−4アルコキシ基、とりわけ、メトキシ及びエトキシである。最も好ましい基Xはエトキシである。
非加水分解性有機基Rの例は、アルキル、例えば、C1−20−アルキル、特に、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル及びtert−ブチル等のC1−4−アルキル;アルケニル、例えばC2−20−アルケニル、とりわけ、ビニル、1−プロペニル、2−プロペニル及びブテニル等のC2−4−アルケニル;アルキニル、例えばC2−20−アルキニル、とりわけ、エチニル又はプロパルギル等のC2−4−アルキニル;アリール、とりわけ、フェニル及びナフチル等のC6−10−アリールである。アルキル基、アルケニル基及びアルキニル基は、線状であっても分枝状であってもよく、また環状C3−12−アルキル基及び環状C3−12−アルケニル基、例えばシクロプロピル、シクロペンチル及びシクロへキシル等の環状化合物を含んでいてもよい。アルキル基又はアリール基はそれぞれアリール基又はアルキル基で置換されていてもよく、上記と同様の例を挙げることができる。かかる対応するアラルキル基及びアルカリール基の例は、トリル、フェニルエチル及びベンジルである。挙げられるR基は、ハロゲン、アルコキシ若しくはヒドロキシ、又は他の官能基等の1つ又は複数の他の通常の置換基を含んでいてもよいが、R基は他の置換基を有しないことが好ましい。
好ましい非加水分解性基Rは、アルキル、アリール、アルキルアリール及びアラルキル、特にアルキル及びフェニルから選択される。R基はより好ましくは、C1−4−アルキル、並びに特にエチル及びメチルである。最も好ましい基Rはメチルである。式(I)のシランは、好ましくはアルキルシラン、より好ましくはアルキルトリアルコキシシランである。式(II)のシランは、好ましくはジアルキルシラン、より好ましくはジアルキルジアルコキシシランである。式(III)のシランは好ましくはテトラアルコキシシランである。加水分解性ポリシロキサンは好ましくはポリジアルキルシロキサンである。
式(I)の加水分解性シランの非限定的な具体例は、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン(MTEOS)、メチルトリプロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、メチル三塩化ケイ素、エチル三塩化ケイ素、フェニルトリエトキシシラン、及びフェニルトリメトキシシランである。式(II)の加水分解性シランの非限定的な例は、ジメチルジエトキシシラン(DMDEOS)、ジメチルジメトキシシラン、ジメチル二塩化ケイ素、ジフェニルジエトキシシラン及びジフェニル二塩化ケイ素である。式(III)のシランの非限定的な例は、Si(OCH、Si(OC、Si(OC、SiCl、HSiCl、Si(OOCCHであり、テトラエトキシシラン(TEOS)が特に好ましい。
非加水分解性有機基を有する加水分解性ポリシロキサンは、用いられる場合、環状、線状又は分枝状であってもよく、好ましくは環状ポリシロキサン又は特に線状ポリシロキサン(線状鎖ポリマー)である。ポリシロキサンは、1つの加水分解性基を有していてもよいが、2つ以上の加水分解性基、特に2つの加水分解性基を有することが好ましい。上述のように、ポリシロキサンの加水分解性基及び非加水分解性有機基は、好ましくは上記で規定される加水分解性基X及び非加水分解性有機基Rから選択される。ポリ(ジアルキルシロキサン)、特にポリ(ジメチルシロキサン)が好ましくは用いられる。好ましい実施形態では、ポリシロキサンを式(II)のシランから誘導体化することができる。この場合、ポリシロキサンは、予め調製された式(II)のシランの縮合生成物とみなすことができる。好適なポリシロキサンの説明、並びにその例及び合成手法は、例えば、W. Noll, "Chemie und Technologie der Silicone", Verlag Chemie GmbH, Weinheim/Bergstrasse (1968), chapters 5 and 6に見ることができる。好適なポリシロキサンのさらなる例及びそれらの調製は、例えば、基本書であるStone, Graham, Inorganic Polymer, Academic Press, NY, 1962に見ることができる。上記の多種多様なポリシロキサンは市販されている。
縮合生成物の調製に関する出発化合物は、高度に架橋された三次元網目構造を達成し得る、3つの加水分解性基を有するシランと、必要に応じて、4つの加水分解性基を有するシランとを含む。他方、線状鎖を形成することができる2つの加水分解性基を有するシラン及び/又はポリシロキサンは、生成物の縮合を本質的に最後まで行うことができるのに十分な可撓性をもたらすさらなる構成要素である。
構成要素の比率は広い範囲の様々な値をとり得るが、構成要素a)、構成要素b)及び構成要素c)の総重量に基づき、75wt%〜45wt%のシランa)、即ち式(I)のシラン、15wt%〜45wt%の化合物b)、即ち式(II)のシラン及び/又はポリシロキサン、並びに0wt%〜25wt%のシランc)、即ち式(III)のシラン、好ましくは、構成要素a)、構成要素b)及び構成要素c)の総重量に基づき、70wt%〜50wt%のシランa)、20wt%〜40wt%の化合物b)、及び0wt%〜20wt%のシランc)、より好ましくは、構成要素a)、構成要素b)及び構成要素c)の総重量に基づき、65wt%〜55wt%のシランa)、25wt%〜35wt%の化合物b)、及び5wt%〜15wt%のシランc)を工程1)で用いる場合には、改善されたバランスを得ることができる。有利な組成は、例えば、構成要素a)、構成要素b)及び構成要素c)の総重量に基づき、約60wt%のシランa)、約30wt%の化合物b)、及び約10wt%のシランc)を含む。構成要素c)を用いて複合体組成物を調製することも好ましい。このため、構成要素a)、構成要素b)及び構成要素c)の総重量に基づき、好ましくは少なくとも1wt%、より好ましくは少なくとも4wt%のシランc)が用いられる。
好ましい実施形態において、アルキルトリアルコキシシラン、特にメチルトリエトキシシラン(MTEOS)、ジアルキルジアルコキシシラン、特にジメチルジエトキシシラン(DMDEOS)及び/又は加水分解性ポリジアルキルシロキサン、特にポリジメチルシロキサン(PDMS)の組合せ、並びに用いられる場合には、テトラアルコキシシラン、特にテトラエトキシシラン(TEOS)が用いられる。有利な出発材料の組成は、約60wt%のMTEOS、約30wt%のDMDEOS、及び約10wt%のTEOSである。DMDEOS等の式(II)のシランを、PDMS等のポリシロキサンと部分的又は完全に取り替えてもよい。式(II)のシランの使用が好ましい。ポリシロキサンを用いる場合には、式(II)のシランと完全に取り替えることが好ましい。
出発Si材料は、水の存在下で、好ましくはゾル・ゲル法によって加水分解される。加水分解性ケイ素化合物の加水分解は、加水分解性シランが部分的又は完全に加水分解される、即ち、加水分解性基Xがヒドロキシ基で置換される、当業者に既知のプロセスである。得られる加水分解種は、Si−OH基が縮合してシロキサン結合(Si−O−Si)を形成する縮合反応を受けやすいため、反応混合物はこのような縮合種を含有している場合がある。加水分解物又は縮合体は、特に、部分的若しくは完全に加水分解されたか又は少なくとも部分的に縮合された加水分解性出発化合物種を意味すると認識される。加水分解性モノマー化合物の代わりに、既にプレ縮合された化合物(オリゴマー)を用いることも可能である。
加水分解物又は縮合体は好ましくは、ゾル・ゲル法による加水分解性出発化合物の加水分解及び縮合によって得られる。ゾル・ゲル法では、加水分解性化合物が、必要に応じて酸性触媒又は塩基性触媒の存在下で、水により加水分解され、少なくとも部分的に縮合され得る。酸性触媒の例は、塩酸、リン酸等の水溶性無機酸、又はギ酸等の有機酸である。塩基性触媒の例は、NaOH、KOH、NH、1−メチルイミダゾール、及びNaOMe等の有機金属化合物である。生成するゾルは、例えば、好適なパラメータ、例えば温度、反応時間、エージング時間、縮合度、溶媒又はpHを制御することによって所望の粘度に調節することができる。ゾル・ゲル法のさらなる詳細は、例えば、C.J. Brinker, G.W. Scherer: "Sol-Gel Science - The Physics and Chemistry of Sol-Gel-Processing", Academic Press, Boston, San Diego, New York, Sydney (1990)に記載されている。
例えば1〜3のpHの酸性触媒の存在下における加水分解性Si構成要素の加水分解が好ましい。加水分解に関しては、化学量論量の水を用いることが可能であるが、より少ない量又はより多い量でも実施可能である。加水分解性基に基づく化学量論量未満(substoichiometric amount)の水(即ちROR<1)を用いることが好ましい。加水分解性化合物の加水分解に用いられる水の量と、加水分解される化合物の加水分解性基の量との比率(ROR値)は、加水分解される化合物の加水分解性基1mol当たりの水が好ましくは0.2mol〜0.8mol、より好ましくは0.4mol〜0.6molであるものである。
加水分解がいわゆる化学的に制御された縮合プロセス(CCCプロセス)として実行される場合に、透明度、耐熱性、水分に対する耐性、及び機械強度等の特性が改善された成形物品を得ることができることが見出された。CCCプロセスによって、異なる加水分解速度及び縮合速度に起因する出発構成要素の分離を回避することができる。如何なる理論にも縛られることを望むものではないが、CCCプロセスの適用によって、複合体の縮合体中、且つその後得られる成形物品において、シランa)及びシランc)に由来する網目構造形成単位と、シラン/ポリシロキサンb)に由来する鎖形成単位との均質な分布がもたらされると想定される。即ち、例えば縮合体により形成される、マトリックス中の鎖形成単位の局所的な凝集が回避されることから、有意により均質なマトリックスが全体として達成される。マトリックス中の可撓性単位の均質な分布が、形成される成形物品における縮合度の上昇を助けると考えられる。
CCCプロセスにおいて、加水分解は、加水分解反応性がより低い1つ又は複数の加水分解性構成要素を加水分解して、プレ加水分解物反応混合物を得ること、及びその後、加水分解反応性がより高い1つ又は複数の加水分解性構成要素を反応混合物に添加することにより、少なくとも2つの工程で実行される。シランの加水分解反応性は一般的に当業者に既知のものである。例えば、TEOS等のテトラアルコキシシランは一般的に、MTEOS等のアルキルトリアルコキシシランよりも低い反応性を有し、さらにMTEOS等のアルキルトリアルコキシシランはDMDEOS等のジアルキルジアルコキシシランよりも低い反応性を有する。反応性は、加水分解中に適用される条件、例えばpH値に依存し得る。3つの加水分解性構成要素を用いる場合、反応性が最も低い構成要素を第1の工程で加水分解し、反応性が最も高い構成要素を第2の工程で加水分解し、反応性が中間の構成要素は、第1の工程又は第2の工程いずれに含まれてもよいものとする。代替的には、反応性が低い順に続いて加水分解性構成要素が添加される3つの工程で加水分解が実行される。3つより多くの構成要素を用いる場合には対応する手法を用いることができる。反応性が最も低い構成要素を第1の工程で用いることが重要である。
一般的に、水は加水分解反応によって消費される。しかしながら、加水分解後に起こり得る縮合反応では水が生じる、即ち、遊離水が再び放出される。即ち、加水分解反応混合物中の水の量は、初めに最低量にまで減少し、その後、縮合反応に起因して再び増大する。CCCプロセスでは、反応性がより低い構成要素、例えばテトラアルコキシシランを第1の工程で水と混合させ(なお一般的に水の全量は複合体組成物の全ての構成要素の加水分解のために添加されるものとする)、混合物中の遊離水の含量が最低量に達するまで、又は最低量近くなるまで、加水分解(プレ加水分解)を続け、この時点で、より速く反応する構成要素(一般的にジメチルジエトキシシラン等の網目構造形成シラン)を添加することが好ましい。このようにして、反応性がより高い構成要素のSi−OR基と、反応性がより低い既に加水分解された構成要素のHO−Si基との直接縮合反応が起こり、Si−O−Si結合が形成される。このため、反応性がより高い構成要素が他の構成要素と化学結合し、相分離が起こることはない。結果として、反応性が異なるシランに由来する単位の分布に関して、得られる縮合体は均質であり、これは、種々の加水分解性化合物が一度に加水分解される場合の事実と異なる。
反応混合物中の遊離水の含量、即ち、その最低量は、当業者に既知の幾つかの方法によって、例えば、IR分光法、カール・フィッシャー滴定、又は透明点(初めに反応混合物中に形成された2つの相が1つの相へと合体するとき)の決定によって求めることができる。
概して、様々な濃度の溶媒を反応混合物に添加することができる。例は、アルコール、好ましくは、メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロパノール及び1−ブタノール等の低級脂肪族C〜C−アルコール、ケトン、エーテル、ジメチルホルムアミド等のアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、スルホキシド、又は高沸点溶媒、例えばポリエーテルである。とりわけ加水分解反応を十分な程度に最後まで行った場合には、溶媒として水を用いることも可能である。好ましい溶媒は、エタノール等のアルコールである。溶媒は、反応混合物中で生じる場合もある。例えば、アルコキシ基を有するシランの加水分解は、遊離したアルコール分子を生成する。好ましい実施形態では、複合体組成物が、添加されたか且つ/又はその場で生じる有機溶媒を含む。
加水分解は、例えば室温(23℃)〜溶媒の沸点の範囲内の種々の温度で実行することができる。初めに加水分解を酸性触媒によって触媒した場合には、酸で触媒された該加水分解工程後に塩基を添加することができる。この方法によって、シランの縮合度を上げることができる。塩基、例えば、NaOH、KOH、NH、1−メチルイミダゾール、NaOMe等の有機金属化合物は、そのまま用いてもよく、又は水及び有機溶媒で希釈してもよい。この場合、酸性触媒によって得られる加水分解生成物を、減圧条件下、例えば35℃〜45℃の温度及び35mbar〜25mbarの圧力において恒量まで乾燥させた後に、該加水分解生成物に塩基を添加することが好ましい。塩基は、例えば、恒量まで乾燥されたかかる加水分解生成物に基づき最大0.01wt%の濃度で添加される。
さらなる成分、例えばナノスケールの無機粒子又は加水分解性オリゴシロキサンを、複合体組成物又はその前駆物質に添加してもよい。他の成分、例えば、意図された目的のために必要であれば、湿潤助剤、酸化防止剤、流動性制御剤、安定化剤、及び染料を組み込むことができる。成分は如何なる順序で、例えば、加水分解前、加水分解中又は加水分解後のいずれに添加してもよいが、加水分解物又は縮合体が生成された後が好ましい。ナノスケールの無機粒子の添加は、粘度を調整するのに好適であり、成形される成形品の熱膨張率の制御を高める。その上、上記ナノ粒子の組み込みによって、レンズ等の成形物品の無機網目構造の密度が増大される。
ナノ粒子は、複合体組成物の総乾燥重量、即ち揮発性構成要素(溶媒)を含まない組成物の重量に基づき、例えば0wt%〜40wt%、例えば1wt%〜40wt%の範囲内の濃度で添加することができる。ナノスケールの無機粒子は好ましくは、金属、又はSi及びB等の半金属の、水和酸化物を含む酸化物、リン酸塩、硫酸塩、ケイ酸塩、チタン酸塩、ジルコン酸塩、スズ酸塩、鉛酸塩、アルミン酸塩、及び対応する混合酸化物から選択され、金属又は半金属の酸化物が好ましい。好適なナノ粒子材料の例は、B、Al、AlOOH、SiO、ZnO、TiO、ZrO、CeO、SnO、La、Fe、Ta、Hf、Nb、CuO、V、MO、WO3等の酸化物、またPZT等の混合酸化物、スピネル化合物、又はチタン酸バリウムである。好ましいナノスケールの粒子はSiO、Al、AlOOH、TiO及びZrOである。
ナノスケールの粒子、即ちナノ粒子は一般的に、粒子の平均直径が大きくとも1,000nmであるものを指す。本発明では、平均直径が100nm未満、特に50nm未満であるナノ粒子の使用が好ましい。ここで、平均直径とは、UPA(超微粒子分析器、Leeds Northrup(レーザ光法;ダイナミックレーザ光散乱)によって測定され得る体積平均粒径(d50値)を意味する。極めて小さな粒子を測定するには、(例えばHR−TEMによる)電子顕微鏡法を用いることも可能である。
これらのナノスケールの粒子は、例えばSiOに関してはストーバー法、HClによるAlの解膠、及び一般的に火炎熱分解、プラズマ法、コロイド法、ゾル・ゲル法、制御された核形成及び成長法、MOCVD法、並びにエマルジョン法による標準的な手法に従って製造することができる。これらの方法は包括的に文献中に記載されている。例えば、Bayer AG(Levasile(登録商標))又はNissan Chemicals(IPA−ST、MA−ST、MEK−ST、MIBK−ST)の水性シリカゾルであるナノ粒子が市販されている。熱分解シリカの例はデグッサのAerosil(登録商標)製品である。
ナノ粒子はそれ自体として又は代替的に表面修飾されたものとして使用することができる。表面修飾は、例えば相溶化(compatibilization)を目的としてナノ粒子の性質を変えるために用いられる。表面修飾されたナノ粒子は、粒子の表面に結合した、無機基若しくは有機基等の基又は分子を含む。表面修飾された粒子の調製は、ナノスケールの粒子を表面改質剤と反応させることによる、又は表面改質剤の存在下におけるこれらの粒子の調製によるナノスケールの粒子の表面修飾によって実行することができる。ナノスケールの粒子の表面修飾は既知のプロセスであり、例えば、国際公開第93/21127号パンフレット又は国際公開第96/31572号パンフレットを参照されたい。表面改質剤を用いてナノスケールの粒子を表面修飾する場合、表面改質剤の濃度は好ましくは、ナノ粒子の重量に基づき、1wt%〜20wt%、より好ましくは5wt%〜15wt%、例えば約10wt%である。
表面改質剤は、ヒドロキシ基等のナノ粒子の表面上の反応性基と相互作用することができる官能基を含む。かかる相互作用は、ナノ粒子と表面改質剤との間の共有結合又はイオン結合、錯化又は双極子−双極子相互作用、水素結合及びファンデルワールス相互作用を含み得る。共有結合の形成が好ましい。表面改質剤は、用いられるナノ粒子の種類及び意図された目的に応じて選択することができる。特にナノスケールの酸化物粒子、例えばSiOに適切な表面改質剤の例は、式(I)のシラン等の加水分解性シラン、無機酸及び飽和又は不飽和モノカルボン酸及びポリカルボン酸等の有機酸、対応する酸無水物、酸塩化物、エステル及び酸アミド、塩基、キレート形成剤、β−ジカルボニル化合物(例えばβ−ジケトン)等の錯化剤、アミノ酸、タンパク質、モノアミン及びポリアミン、オキシム、並びにアルコールであり、シラン、例えばオルガノアルコキシシラン及びクロロアルコキシシラン、並びに錯化剤が好ましい。
官能化オリゴシロキサン(ジシロキサン、トリシロキサン等)を複合体組成物に添加してもよい。オリゴシロキサンの官能基は、加水分解性基、例えばアルコキシ基又は塩化物基であり得る。添加されるオリゴシロキサンの量は広い範囲の様々な値をとり得るが、概して、この量の範囲は複合体組成物の総乾燥重量に基づき、0wt%〜10wt%、例えば1wt%〜10wt%であり得る。上記オリゴシロキサンは、過剰な溶媒が以下で説明するように複合体組成物から除去された後に添加されるのが好都合である。
複合体組成物を調製した後には、大抵の場合、複合体組成物を成形型に入れる前に、水及び/又は有機溶媒の少なくとも一部を、工程1)から得られる複合体組成物から例えば気化によって除去することが好都合である。これは、過剰な溶媒を除去することによって続く工程に適切な粘度を得るため、且つ/又は続く工程に必要な時間を短縮するためである。
成形物品を製造するために、適切な粘度を有する複合体組成物を成形型に入れ、成形材料として用いる。任意の従来の成形法、例えば鋳造及び射出成形、特に鋳造を用いることができる。成形型は、形成される所望の成形物品に適合する形状を有し、該成形物品としてはレンズが好ましい。成形物品は、必要に応じて異なる組成物の層を含む挟持体(sandwich)、又は薄膜の形態であってもよい。成形型は任意の好適な材料、例えばガラス、金属又はプラスチックから成り得る。
成形型内の複合体組成物をその後硬化させて、加水分解物又は縮合体の縮合度を上げる。硬化は、複合体組成物を或る特定の時間、環境温度で成形型内に放置することによって行われ得る。しかしながら、成形型内で複合体組成物を硬化させるのには高温処理を使用することが好ましい。硬化工程は好ましくは、少なくとも40℃の上昇させた温度で、より好ましくは少なくとも80℃、さらに好ましくは少なくとも90℃の上昇させた温度で少なくとも部分的に実行される。硬化工程における最大温度は、好ましくは170℃未満、より好ましくは160℃未満である。
硬化工程は、第1の段階において用いられる硬化温度が第2の段階におけるものよりも低い二段階法又は多段階法として実行されることが好ましい。2つより多くの硬化工程が使用される場合、その後の各工程の硬化温度は通常、先行の工程のものよりも高い。一般的に、所定の加熱速度で、所定時間維持される所定温度に温度を上げた後に、所定の第2の加熱速度で、所定の第2の時間維持される所定の第2の温度に温度をさらに上げること(以後同様に続く)によって、この手法を1回又は複数回繰り返してもよい、時間及び温度のスケジュールが実現される。
第1の硬化工程中、最大温度は、含まれる溶媒の沸点を超えるべきではない。さもなければ、泡形成の望ましくない増大が観察される。泡は成形マトリックス中に入り込み、ゾル・ゲルマトリックス構造を局所的に弱くするおそれがある。これは、より高い温度で機械的な破壊(亀裂形成)をもたらすおそれがある。このため、好ましい実施形態では、硬化工程が少なくとも2つの異なる段階を含み、第1の段階は、複合体組成物に含まれる溶媒の沸点未満の温度で硬化させることを含み、且つ第2の段階は、少なくとも80℃、好ましくは少なくとも90℃の温度で硬化させることを含む。第1の段階では、環境温度で硬化を行ってもよいが、少なくとも40℃の温度で実行することが好ましい。
硬化工程の総時間は、用いられる材料の種類及び温度、並びに形成される成形物品の寸法に大いに左右されるが、例えば、1時間〜100時間、好ましくは4時間〜60時間の範囲内であり得る。
硬化工程中、縮合体の縮合度は上がり、通常、残っているか又は加水分解反応若しくは縮合反応によって新たに生成される溶媒及び/又は水の少なくとも一部又は実質的に全てが除去される。結果として、複合体組成物は、成形型から取り出される成形物品を形成するのに十分に寸法安定性である。
熱及び溶媒に対する耐性が不十分であるため、硬化工程後に得られる成形物品は依然として十分安定ではない。比較的低い温度であっても亀裂形成が起きる。硬化/乾燥プロセス中の亀裂形成は、不均質な収縮及び質量損失の結果である。熱機械応力の理論は、ゾル・ゲル体中の不均質溶媒の分布に直接当てはめることができる。それゆえ、応力は、表面からの溶媒の流動及びサンプルの幅に正比例し、表面における拡散係数に反比例する。いずれの場合であっても、許容される乾燥速度は物体の寸法に反比例する。したがって、実際には、亀裂のないサンプルを保つために相当な乾燥時間が必要である。
したがって、成形物品は、成形型から取り出した後に、少なくとも100℃の温度、好ましくは少なくとも140℃の温度で熱処理される。処理は、任意の雰囲気、例えば空気、若しくは不活性ガス雰囲気(例えばN、Ar)、又はそれらの組合せの下で行うことができる。このアニールは好ましくは、水及び有機溶媒から選択される気体状態の少なくとも1つの構成要素を、工程5)の熱処理が実行される雰囲気に送り込む制御雰囲気乾燥プロセスによって、実行される。溶媒は好ましくは、複合体組成物中に含まれる溶媒であり、好ましくはエタノール等のアルコールである。このため、成形物品、特にレンズ材料内の如何なる内力(tension)も有しないようにすることができる。この手法によってまた、最大200℃の温度であっても亀裂形成を回避することが可能である。
水及び/又は有機溶媒は、任意の好適な手段によって上記雰囲気に供給することができる。例えば、水及び/又は有機溶媒を単に液体として、熱処理を行う炉内に導入してもよい。液体は、上昇させた温度に起因して炉の雰囲気中に向けて気化する。代替的に又は付加的に、所望の液体(複数可)を含有する容器を、熱処理が行われる空間に管を介して接続させてもよい。容器を別個の手段によって加熱して、容器内に含有される液体を気化させ、それらを、アニールを行う雰囲気中に供給してもよい。供給は、例えばバルブによって制御することができる。気体、好ましくは不活性ガス(例えば、圧縮空気、アルゴン、窒素)は、水及び/又は有機溶媒の蒸気のためのキャリアガスとして用いることができる。
熱処理は、雰囲気中の水及び/又は有機溶媒の分圧を制御することができるように実行されることが好ましい。このようにして、水及び有機溶媒の異なる分圧を全体として雰囲気中、例えば炉チャンバの内部で調節することができる。熱処理中、例えば処理が進行するにつれて分圧を徐々に下げることによって、硬化及び乾燥プロセスを最後まで行うことに関して上記分圧をそれぞれ変えることも可能である。
熱処理は好ましくは、その後の各工程の温度が通常、先行の工程のものよりも高くなる多段階法として実行される。一般的に、所定の加熱速度で、所定時間維持される所定温度に温度を上げた後に、所定の第2の加熱速度で、所定の第2の時間維持される所定の第2の温度に温度をさらに上げること(以後同様に続く)によって、この手法を1回又は複数回繰り返してもよい、時間及び温度のスケジュールが実現される。好ましい熱処理において、達せられる最大温度は、160℃〜250℃、好ましくは160℃〜220℃の範囲内である。
熱処理工程の総時間は当然のことながら、前処理、成形物品の寸法、用いられる材料の種類及び温度に左右されるが、例えば10時間超、好ましくは24時間超、より好ましくは40時間超である。
特に、気体状態の水及び/又は有機溶媒が添加された雰囲気下における好ましい熱処理の場合には、得られる成形品の熱後処理を、例えば少なくとも150℃、好ましくは少なくとも180℃の温度で実行することがさらに好ましい。熱後処理の温度は500℃以下であるべきである。熱後処理は通常、空気(環境雰囲気)中で実行されるが、例えば不活性雰囲気(不活性ガス)、又は気体状態の水及び/若しくは有機溶媒が添加された雰囲気中における熱後処理も可能である。驚くべきことに、成形物品の熱膨張率の十分な改善が、実施例中に説明されるように、そのような熱後処理によって達成される。
本発明の方法は、シランa)と化合物b)と必要に応じてシランc)とのガラス質の縮合生成物、好ましくはガラス質の有機修飾された縮合生成物を含み、またナノスケールの粒子及び/若しくはオリゴシロキサン、又はそれらに由来の反応生成物を含み得る成形物品を提供する。成形物品は、高い透明度を示すことができ、500℃の温度であっても熱安定性且つ寸法安定性であり、また水分及びUV光に対して耐性がある。加えて、得られる成形物品は、従来のガラスから成る対応する成形物品よりも有意に軽い。成形物品は好ましくは、レンズ等の光学成形物品として用いることができる透明な成形物品である。
成形物品の好ましい応用分野は、車両、特に自動車である。本発明の方法はとりわけ光学レンズの製造に適する。かかるレンズは、例えばヘッドライト、特に自動車のヘッドライトに用いることができる。
例えばレンズ、挟持体又は薄膜の形態をとり得る成形物品は、ファイバ、レンズアレイ、プリズム、拡大鏡及び眼鏡等の光学部材にも好適である。
以下の実施例は、本発明を例示することを目的として提示されるが、決して本発明を限定するよう意図されるものではない。
A.複合体組成物の調製
実施例1
500ml容のガラスフラスコ中で、20.8gのテトラエトキシシラン(TEOS)を23gのエタノールで希釈し、5分間攪拌する。その後、25.2gの塩酸水溶液(0.1N、ROR=0.5)を添加し、得られる溶液を30分間室温で攪拌する。次に、107gのメチルトリエトキシシラン(MTEOS)をこの溶液にゆっくりと添加する。さらに5分後、44.5gのジメチルジエトキシシランを滴下し、得られる混合物を12時間攪拌する。
実施例2
500ml容のガラスフラスコ中で、20.8gのテトラエトキシシラン及び107gのメチルトリエトキシシランを攪拌しながら混合する。反応混合物を−5℃に冷却する。この混合物に、25.2gの塩酸水溶液(0.1N、ROR=0.5)を添加し、得られる溶液をさらに5分間攪拌する。続いて、25gのポリジメチルシロキサン(PDMS S12)を添加し、溶液を10分間攪拌する。次に、溶液を120℃の油浴温度に加熱し、4時間還流させる。溶媒及び加水分解によって生成されるエタノールを減圧下40℃の水浴温度で気化させる。
実施例3
500ml容のガラスフラスコ中で、20.8gのテトラエトキシシラン(TEOS)を23gのエタノールで希釈し、5分間攪拌する。続いて、25.2gの塩酸水溶液(0.1N、ROR=0.5)を添加し、得られる溶液を30分間室温で攪拌する。この溶液に、107gのメチルトリエトキシシラン(MTEOS)をゆっくりと添加する。さらに5分後、44.5gのジメチルジエトキシシランを滴下し、得られる溶液を12時間攪拌する。その後、10gのシリカナノ粒子を添加し、反応混合物を2時間攪拌する。溶媒及び加水分解によって生成されるエタノールを、得られる組成物から減圧下40℃の水浴温度で気化させる。
B.実施例1〜実施例3の複合体組成物の成形及び硬化
実施例1〜実施例3の組成物は、長時間、例えば数日間室温で著しい変化を伴うことなくアルコール溶液中に保存することができる。実施例1〜実施例3の混合物から、最大40℃の温度及び最大30mbarの圧力でロータリーエバポレータを用いてエタノール及び水を蒸留除去する。ケイ素含有種は失われなかった。これはIR分光法によって確認した。
得られたゾル混合物は、所望の成形型に注がれる高粘度液体である。ゾルはこの段階でより長い時間保存しておくことができない。より低い温度(冷蔵庫T=−4℃)であっても数時間(最大12時間)後にはゲル形成が起こる。室温では、ゾルが、数時間(最大3時間)後には鋳造することができない粘着性物質へと変換する。
成形型に注いだ複合体組成物をより高い温度で硬化させた。第1の工程では、組成物を炉(Binderモデル)内において最大12時間60℃で硬化させた。続く硬化は、T=100℃及びT=130℃(各最大12時間)で達成させた。この硬化工程では、残渣エタノールが放出された。T=130℃における硬化後、成形型から機械的に取り出したサンプルは、十分に固化された透明なガラス質固体であった。正常条件でより高い温度を用いると、亀裂形成の可能性(likeliness)が高まった。
取り出した成形物品に関するIR分光法によって、シラノール基(Si−OH)及び残渣アルコキシ基の存在(比率 約1:1)が明示された。有意な量の遊離水は検出されなかった。サンプルはアルコール溶液中で安定ではなかった。50℃におけるアニールは完全な亀裂形成をもたらした。サンプルを水中で保持した場合(50℃、12時間)、それらの外観が曇った。かかるサンプルに関するTG分析(1℃/分)は、最大200℃の温度で最大7wt%〜8wt%の質量損失、最大350℃の温度で最大13wt%のさらなる質量損失を示した。水及び残渣エタノールが放出される。
C.熱処理
これらの欠点を克服するために、成形型から取り出したレンズをT=200℃までのさらなるアニール(最大質量損失様式(regime))にかけた。熱処理はエタノール蒸気の雰囲気下で行った。この目的のために、サンプルを炉(炉の容積=39 l)に入れた。炉内の残余を用いてサンプルの質量損失をモニタリングした。加えて、120gのエタノールを炉チャンバに入れた。炉をゆっくりと加熱すると、エタノールが蒸発し始め、炉チャンバがエタノール蒸気で満たされ、こうして雰囲気全体が換わる。加えて、エタノール及び水のさらなるリザーバを炉の外部に取り付けた。これらのリザーバを炉チャンバに接続して、所望温度に別個に加熱することができた。それゆえ、さらなるアルコール又は水の蒸気を炉チャンバに供給することができた。気体、好ましくは不活性ガス(例えば、圧縮空気、アルゴン、窒素)は蒸気のためのキャリアガスとして用いることができた。水及びアルコールの異なる分圧は全体として炉チャンバの内部で調節することができた。より高い温度では制御雰囲気を用いなければ、サンプルのアニールが均質とならなかった。固体の表面は極めて硬く均質になったが、バルクサンプルの中心はゼリー状のままであった。
最適化加熱プロトコルを開発した。サンプルの開始質量は9.78gであった。サンプルをT=130℃まで1時間、その後T=160℃まで10時間加熱した(3℃/時間)。サンプルをこの温度で10時間維持した。この際、質量は9.46gであった(−3.3%)。その後、サンプルを再び室温に冷却するか、又は第2のアニール温度に直接加熱するかした。後者の場合には、サンプルを再び160℃まで3時間、その後180℃まで10時間加熱した(2℃/時間)。サンプルをこの温度で10時間保持した。この際、質量は9.34gであった(−1.3%)。次の加熱工程は180℃から190℃まで10時間で実施した(1℃/時間)。サンプルをこの温度で10時間保持した。この際、質量は9.26gであった(−0.86%)。最後に、サンプルを10時間で190℃から200℃まで上昇させ(1℃/時間)、重ねて10時間保持した。この処理後、サンプルは、如何なる亀裂も有しない透明な硬いガラス質固体であった。質量は9.21gであった(−0.54%)。材料をさらに10時間200℃で保持すると、さらなる質量損失が観察された。この際、質量は9.16gであった(−0.54%)。
それゆえ、130℃から200℃までの熱処理による総質量損失は6.3%であった。観察された質量損失は、上記に示されるTGデータと一致する。IR分光法によって遊離Si−OH基をもはや検出することはできない。200℃まで〜500℃までアニールしたサンプルに関するTG測定は、2wt%の質量損失を示した。サンプルはエタノール溶液及び水に対して安定である。とりわけ、耐水性についてより詳細に研究した。サンプルは、45%湿度の雰囲気(60℃)の下で数日間変化しなかった。最大200℃でアニールしたサンプルのCTE(熱膨張率)を測定すると、約200ppm/Kであった。最大250℃でアニールしたサンプルのCTEを測定すると、約130ppm/Kであった。

Claims (24)

  1. 成形物品を製造する方法であって、
    1)
    a)式RSiX(I)(式中、Rは非加水分解性有機基であり、Xは、同じであっても異なっていてもよく、加水分解性基である)で表される少なくとも1つのシランと、
    b)
    b1)式RSiX(II)(式中、Rは、同じであっても異なっていてもよく、非加水分解性有機基であり、Xは、同じであっても異なっていてもよく、加水分解性基である)で表されるシラン、及び
    b2)非加水分解性有機基を含む加水分解性ポリシロキサン
    から選択される少なくとも1つの化合物、又はそれらの混合物と、
    c)必要に応じて、式SiX(III)(式中、Xは、同じであっても異なっていてもよく、加水分解性基である)で表される少なくとも1つのシランと、
    を加水分解して、加水分解性構成要素の加水分解物又は縮合体を含む複合体組成物を調製する(ナノスケールの無機粒子を該複合体組成物又はその前駆物質に必要に応じて添加する)工程と、
    2)成形型に前記複合体組成物を入れる工程と、
    3)前記複合体組成物を硬化させて縮合度を上げる工程と、
    4)前記成形型から成形物品を取り出す工程と、
    5)少なくとも100℃の温度で前記成形物品を熱処理する工程と、
    を含み、
    加水分解反応性がより低い1つ又は複数の加水分解性構成要素をプレ加水分解して、プレ加水分解物反応混合物を得ること、及びその後、加水分解反応性がより高い1つ又は複数の加水分解性構成要素を該反応混合物に添加することによって、前記加水分解性構成要素の前記加水分解を少なくとも2つの工程において実行する、成形物品を製造する方法。
  2. 水及び有機溶媒から選択される気体状態の少なくとも1つの構成要素を、工程5)の前記熱処理を実行する雰囲気に供給する、請求項1に記載の方法。
  3. 工程1)において、
    a)式RSiX(I)(式中、Rは非加水分解性有機基であり、Xは、同じであっても異なっていてもよく、加水分解性基である)で表される少なくとも1つのシランと、
    b)
    b1)式RSiX(II)(式中、Rは、同じであっても異なっていてもよく、非加水分解性有機基であり、Xは、同じであっても異なっていてもよく、加水分解性基である)で表されるシラン、及び
    b2)非加水分解性有機基を含む加水分解性ポリシロキサン
    から選択される少なくとも1つの化合物、又はそれらの混合物と、
    c)式SiX(III)(式中、Xは、同じであっても異なっていてもよく、加水分解性基である)で表される少なくとも1つのシランと、
    を加水分解する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 同じであっても異なっていてもよい、式(I)若しくは式(II)の前記シランの前記非加水分解性基R、又は同じであっても異なっていてもよい、前記ポリシロキサンの前記非加水分解性有機基が、アルキル、アリール、アルキルアリール及びアラルキルから選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 同じであっても異なっていてもよい、式(I)若しくは式(II)の前記シランの前記非加水分解性基R、又は同じであっても異なっていてもよい、前記ポリシロキサンの前記非加水分解性有機基が、C〜C−アルキルから選択される、請求項4に記載の方法。
  6. 前記ポリシロキサンが線状ポリシロキサンである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 構成要素a)、構成要素b)及び構成要素c)の総重量に基づき、70wt%〜50wt%のシランa)、20wt%〜40wt%の化合物b)、及び0wt%〜20wt%のシランc)を工程1)で用いる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 少なくとも1wt%のシランc)を用いる、請求項7に記載の方法。
  9. ナノスケールの無機粒子、有機溶媒及び加水分解性オリゴシロキサンから選択される少なくとも1つのさらなる成分を、前記複合体組成物又はその前駆物質に添加し、ここで、該成分は加水分解前、加水分解中又は加水分解後に添加するものとする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 工程1)において、水と、構成要素a)、構成要素b)及び構成要素c)の加水分解性基との比率(ROR)が0.2〜0.8となるような量で、水を添加する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記反応混合物中の遊離水の含量が、最低濃度に達するか又は最低濃度に近い場合に、加水分解反応性がより高い前記1つ又は複数の加水分解性構成要素を、前記プレ加水分解物反応混合物に添加する、請求項1〜10に記載の方法。
  12. 少なくとも40℃の上昇させた温度で少なくとも部分的に前記硬化工程を実行する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記硬化工程が少なくとも2つの異なる段階を含み、第1の段階が、前記複合体組成物に含まれる溶媒の沸点未満の温度で硬化させることを含み、且つ第2の段階が、少なくとも80℃の温度で硬化させることを含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記複合体組成物を成形型に入れる前に、水及び/又は有機溶媒の少なくとも一部を、工程1)から得られる該複合体組成物から除去する、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 添加される前記ナノスケールの無機粒子が酸化物である、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 工程5)の前記熱処理後に少なくとも150℃の温度で前記成形物品の熱後処理を実行し、好ましくは、気体状態の水及び/又は有機溶媒を添加した雰囲気下で工程5)の前記熱処理を実行する、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 製造される前記成形物品が光学レンズである、請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法によって得ることができる成形物品であって、
    a)式RSiX (I)(式中、Rは非加水分解性有機基であり、Xは、同じであっても異なっていてもよく、加水分解性基である)で表される少なくとも1つのシランと、
    b)
    b1)式R SiX (II)(式中、Rは、同じであっても異なっていてもよく、非加水分解性有機基であり、Xは、同じであっても異なっていてもよく、加水分解性基である)で表されるシラン、及び
    b2)非加水分解性有機基を含む加水分解性ポリシロキサン
    から選択される少なくとも1つの化合物、又はそれらの混合物と、
    c)必要に応じて、式SiX (III)(式中、Xは、同じであっても異なっていてもよく、加水分解性基である)で表される少なくとも1つのシランと、
    のガラス質の有機修飾された縮合生成物と、
    必要に応じて、前記縮合生成物中に包埋されるナノスケールの無機粒子と、
    を含む、成形物品。
  19. 光学レンズである、請求項18に記載の成形物品。
  20. 薄膜若しくは挟持体の形態であるか、又は挟持体の一部を形成する、請求項18に記載の成形物品。
  21. 両の部材としての、請求項18〜20のいずれか一項に記載の成形物品の使用。
  22. 自動車のヘッドライトの部材としての、請求項21に記載の使用。
  23. 光学部材に関する、請求項18〜20のいずれか一項に記載の成形物品の使用。
  24. 前記光学部材が、ファイバ、レンズアレイ、プリズム、拡大鏡又は眼鏡を含む、請求項23に記載の使用。
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