JP5483107B2 - フィルター構造体 - Google Patents

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本発明は、工場内排水ピットや工事現場など、夾雑物の多い対象液(対象水)を吸排液(給排水)する場合に使用するフィルター構造体に関する。
周知のように、水中ポンプでは対象水中の夾雑物の吸込みを避けるため、吸込口周辺に多数の吸込小孔を穿設したフィルターを付設することが通常なされている。しかしながら、用途的に水中ポンプは屋外に設置されるケースが多く、飛来する樹脂製包装袋(いわゆるレジ袋)や落ち葉などの柔軟で表面積の大きい夾雑物により、フィルターの吸込孔が一気に閉塞され、ポンプが揚水不能となることがしばしば生じる。
特に、昼夜連続操業する工場の排水ピットに設置された水中ポンプなどでは、これらの夾雑物除去の対応を怠れば排水がストップして連続操業に支障をきたすこととなるため、設備担当者は24時間体制の監視や呼出で対応せざるを得ない。
また、近年、工場排水(汚水)を微生物によって分解処理し排出することが増えてきており、その場合、有効微生物を着床した直径4mm程度の球体である含水ゲルビーズを大量に排水中に分散して汚物を分解処理した後、処理液をフィルタリングして排水のみを選択的に排出する方法が多く採用されるようになってきたが、この方法の場合には、含水ゲルビーズが柔軟であるが故にフィルターの目詰まりを発生させている。
これらの問題に対して、従来、フィルターとポンプは一体として改良が取り組まれてきた。例えば、ポンプの外周全体をフィルターで囲繞して吸引表面積を広くすることにより、完全閉塞に至るまでの時間を遅延させようとの試みが知られている(特許文献1参照)。この技術の場合、ポンプ全体が水没している時には、閉塞するのをある程度遅延させる効果はあるが、水位が低い時にはフィルターの実際の接水表面積が減少し、ポンプ吸込口周辺のみフィルターを付設した通常のものと大差がなくなってしまう。
また、別の発想により、夾雑物の破砕機構をフィルターの内側に装備したものが知られている(例えば、特許文献2参照)。しかし、このような装置は、構造が徒に複雑となって製造コストを押し上げるのみで、枯葉や含水ゲルビーズのように柔軟性を有するものがフィルター表面へ吸着することを防止する効果は殆どなく、しかも電力消費量が多くなってランニングコストも増大し、且つ、メンテナンスの面で問題がある。
特開平6−249183号公報 (第1図) 特開平7−332293号公報 (要約)
本発明は、落ち葉や樹脂製の包装袋などのように柔軟で面積の大きい夾雑物によるフィルターの閉塞を長期に防ぐこと、さらには、柔軟な含水ゲル状球体をフィルターで選択分離する際にフィルターの目詰まりを長期に亘って防ぐことが可能なフィルター構造体を提供することを目的としている。
すなわち、本発明は、管壁に多数の貫通孔を有するしなやかな複数の中空管が、その片端部を穴あき支持板(以下、固定板と称する場合がある)の該穴に取り付けることにより、該支持板に固定されており、該中空管の他端が封止されておりかつ固定されることなく自由に動ける状態となっているたこ足状フィルター構造体である。
そして、好ましくは、該穴あき支持板が円柱状または角柱状であり、複数の中空管が該穴あき支持板から放射状に取り付けられている場合であり、また該中空管が、樹脂モノフィラメントを編組しかつ該モノフィラメント同士の交点が接合されておらずに構成されたものである場合であり、また該中空管に浮き具が取り付けられている場合である。
本発明のフィルター構造体は、管壁に多数の貫通孔を有するしなやかな複数の中空管が、その片端部が穴あき支持板の該穴に取り付けられていることにより、該支持板に固定されている構造を有しており、そして対象液中に多数の中空管が突出した形態で用いられ、該中空管の他端(すなわち穴空き支持板に取り付けられていない端部)は固定されておらずに、中空管がしなやかであることから、中空管は対象液中を揺れ動くことができる。そして多数の中空管が取り付けられていることから、フィルター面積が増大しており、さらに対象液中への中空管の突出による3次元的凸凹構造および中空管の対処水中での揺れ動きによって、落ち葉や樹脂包装袋など、柔軟で面積の大きい夾雑物がフィルター表面に吸い付くことを防ぐと共に吸い付いた夾雑物をフィルター表面から容易に脱落させることができ、その結果、夾雑部の付着により引き起こされる吸引不良(閉塞)を長期に亘り防ぐことができる。また、含水ゲルビーズについても、同様の理由により中空管の目詰まりを減らすことができ、吸引不良が生じることを長期に亘って防ぐことができる。
特に本発明において、該穴あき支持板が円柱状または角柱状の筒状の形状を有しており、複数の中空管が、該穴あき支持板から放射状に突出するように該穴あき支持板に取り付けられている場合が好ましく、このような場合には、中空管の先端に行くほど足の間隔が広がり、そして、支持板から距離を置いた水面近くに存在する中空管先端付近でビニール袋等の大型浮遊物がブロックされ、中空管の根元付近がビニール袋で覆われ閉塞するということを防ぐことができる。また、中空管の先端付近でブロックされた大型浮遊物が障壁となり、小さな浮遊ゴミも同時にブロックできることとなる。
さらに本発明において、中空管を、樹脂モノフィラメントを編組し、素線(モノフィラメント)間が接合されない状態の管とすることにより、中空管のフレキシブル性をより一層高め、ポンプ振動や流動により中空管がより一層揺れ動くことができるようにすることで中空管表面の自浄作用を高度に発揮させ、上記したような夾雑物や平均球径が約4mmの柔軟な含水ゲル状球体を長期間目詰まりすることなく分離することができる。
さらに本発明では、好ましくは該中空管の一部に浮き具が取り付けられている場合であり、これにより、排水液面を浮かびながら存在する夾雑物や排水液底部に沈んだ状態で存在する夾雑物を避けて、比較的夾雑物が少ない排水液中間位から安定して吸液することが可能となり、長期間目詰まりすることなくフィルター能を発揮することができる。
さらに、本発明において、好ましくは、穴あき支持板が槽の底部あるいは側部に、または上方向から下方向に流れる流路に取り付けられており、かつ中空管が穴あき支持板から上流方向に向けて取り付けられている場合であり、中空管が上流側に突出し、しかも自由に動けることから、中空管が閉塞し難く、さらに中空管の一部に浮き具が取り付けられていることにより、中空管が流水の幅広い領域に存在することとなり、より一層閉塞しがたいフィルターとなる。
本発明の代表的なたこ足状フィルター構造体の一例であり、矢印によって吸排液(給排水)の方向を示す一部断面を含む模式斜視図。 (a)が中空管が真っ直ぐな状態(直管)である一例を示す斜視図で、(b)が中空管が曲がった状態である一例を示し、編組された素線間が縮小拡大できることでフレキシブル性があることを示す斜視図。 本発明のたこ足状フィルター構造体が、液中ポンプに組み付けられた一例を示す斜視図。
次に、本発明を図面により説明する。
図1は、本発明に関わる代表的なたこ足状フィルター構造体(1)の一例であり、多数本の中空管(2)と穴あき固定板(3)から構成され、足部である多数本の中空管が穴あき固定板の該穴から液中(4)に突出しており、穴あき固定板を介して水槽底部5から水槽中の液が中空管を通り排出される状態を示し、矢印は、吸排液(給排水)の方向を示す。
尚、本発明において、穴あき固定板のサイズや穴の数、中空管の太さや長さ等は設置状況に合わせて任意に設計することができ、特には限定されない。
図2の(a)および(b)は、共に中空管として好ましい、樹脂モノフィラメントを編組しかつ該モノフィラメント同士の交点が接合されておらずに構成された中空管2である場合を示すものであり、図2の(a)は真っ直ぐな状態(直管)、(b)は曲がっており、フレキシブル性を示す一例を表している。
本発明は、フィルターの目詰まりトラブル頻度を低下させることを目的とし、先ず、形状的にその開孔面積を増大させる手段として、管壁に多数の貫通孔を有するしなやかな中空管、特に樹脂モノフィラメントを編組し、素線(モノフィラメント)間が接合されない状態の中空管を多数設ける構造を用いるものであり、このような樹脂モノフィラメントを編組し、素線間が接合されない状態の中空管は排水性舗装用導水管として公知である。本発明はそのような公知の導水管を全く異なる用途であるフィルター構造体に用いるものであり、そして、中空管に更なる改良を加えたものである。
管壁に多数の貫通孔を有するしなやかな中空管とは、排水中に同中空管を投入し、吸引することにより、該貫通孔から中空管内に排水中の固形夾雑物を除く水成分を取り込むことができるものであり、排水中の夾雑物や含水ゲルビーズ等は中空管内に侵入させないような貫通孔を無数に管壁に有するものを言う。そして、中空管がしなやかであるということは、流水やポンプの振動により中空管が揺れ動くことが可能であることを意味している。具体的には、中空管を柔軟性ある樹脂や繊維等で構成することにより達成される。
貫通孔の大きさに関しては、夾雑物や含水ゲルビーズが通り抜けない程度が好ましく、処理する排水により適当な大きさを採用すればよい。また貫通孔の数に関しては、中空管が強度を大きく低下させない範囲内で数を極力増加させるのが好ましい。中空管の太さや長さに関しては、後述する、樹脂モノフィラメントを編組した場合と同様の範囲が好ましい。
本発明のフィルター構造体を構成する中空管の好適な例として、樹脂モノフィラメントを編組し、素線(モノフィラメント)間が接合されない状態の中空管、すなわち図に示すようなカゴ状中空管6が挙げられる。
このカゴ状中空管に関しては、その成型法および素材が限定されるものではなく、成型法においては射出成型法、編組法など考えられ、素材においては鋼線、樹脂線、竹ヒゴなどが考えられるが、中空管がポンプ振動や水流によって揺らぎ易く、自浄的に浮遊ゴミの吸着をより高度に防ぐことが可能であることや、中空管自体または自体の一部が浮遊することで夾雑物の少ない液部分から吸引することができることを考えると、樹脂製のモノフィラメントを中空状に編組し、モノフィラメントの交点を固定することなく、自由に滑り合うような編組構造としたものが特に好ましい。
カゴ状中空管において、しなやかさを発現させる構造の好適な一例として、編組時の素線の反発力でカゴ目(貫通孔)が形成された形態のものが考えられる。具体的には、素線重複部(モノフィラメント同士の重なり部)が接合されていない場合であり、このような場合には、接合されていない故に、曲がり外周7では編組ピッチが拡大し、反対側の曲がり内周8では編組ピッチは縮小することとなる。この構造的な自由さがカゴ状中空管のしなやかさの源であり、最適な中空管の構造である。
素線9の材質としては、主に水中での使用としなやかさの点から、軽量、汎用性、耐水性、防蝕性を有していることが好ましく、好適な代表的な素材として、ポリプロピレン(PP)およびポリエチレン(PE)で代表されるポリオレフィン類、ポリエステルテレフタレート(PET)やポリブチレンテレフタレート(PBT)で代表されるポリエステル類、ナイロン6やナイロン66で代表されるポリアミド類、さらにポリビニルアルコールやエチレン−ビニルアルコール共重合体などのビニルアルコール系樹脂等の各種の樹脂からなるモノフィラメントが好ましく、特にポリエステル系のモノフィラメントが最適である。そして、モノフィラメントの太さとしては、直径0.5〜2mmの範囲が生産性およびフィルター性能の点で好ましい。
モノフィラメントを構成する樹脂には、水性生物が付着することを防止する目的で薬剤が添加されていてもよく、さらに、着色剤や各種安定剤、無機粉体等が添加されていてもよい。さらに、モノフィラメント表面にこのような薬剤や着色剤や無機粉体が塗布または層として存在していてもよい。
中空管の形態は、その使用方法が液中ポンプを組み合わせる場合、液中ポンプのサイズによって好適な形態が左右される。この時、液中ポンプの一般的なサイズとは外形寸法75〜350mmφ程度であり、参考までに一般的な液中ポンプサイズに好適な中空管としては、12〜48錘のブレーダーを使用して、上記モノフィラメントを管長手方向に対して45度〜68度の角度範囲で編組することにより得られるもので、モノフィラメントで囲まれた菱形カゴ目の空隙面積が0.5〜8.0mm、長さが30〜200cm、太さ10mm〜40mmの管が好ましい。
中空管は、その片側の先端を封止部10として封止することでフィルター管をなすものであり、封止方法を特に限定するものではないが、中空管の外径に合ったキャップを中空管の先端部に接着固定する方法が簡便であり好適である。
本発明におけるフィルター構造体は、穴あき固定板の各穴ヘ、中空管の封止されていない方の端部を取り付けることで、中空管内部に吸引された排水は中空管内部を通り、穴あき固定板の反対側に通り抜けることとなる。
穴あき固定板には、中空管が多数本固定されており、排水をフィルタリングする際には、排水液中へ中空管が突出した形態で配置されることとなる。したがって、構造的に突出部の根元である固定部、すなわち中空管を穴あき固定板ヘ取り付ける部分は水圧に耐えるような強度が求められることとなる。
穴あき固定板への中空管の固定方法としては、融着、接着、ニップル挿入など多くの方法が考えられ、特に限定するものではないが、固定板に中空管の端末固定用の穴をあけておき、中空管の端末に接着固定した樹脂製中空雌ネジ11を、固定板の穴の反対側から通した樹脂製の中空雄ネジ12によって締めて固定板を挟み込む方法が簡便であり好適である。
固定板に取り付ける中空管の本数としては、特に限定されず、2〜100本、特に4〜50本が適当である。そして、固定板の素材としては、金属、樹脂、木、コンクリート等が挙げられるが、好ましくは、金属製または樹脂製の板である。また、固定板はフラットな平面を有するものであっても、あるいは曲面を有するものであっても、折れ曲がった面を有するものでもよい。固定板の大きさや形状等に関しては、使用目的や設置場所等に応じて自由に決めることができる。
図3は、本発明のフィルター構造体の使用形態の一例を示す応用例であり、液中ポンプ13の本体ストレーナを包み込む様な構造の固定板に対し、図2の(a)や(b)のカゴ状中空管が固定されたタコ足状のフィルターの図であり、液中ポンプの目詰まりを防ぐ目的で取り付けた状態を示すものである。
本発明において、最も好ましい構造は、管壁に多数の貫通孔を有するしなやかな複数の中空管の一部が対象液に浮かぶような構造であり、そのための具体的構造として、中空管の中間部または先端部、好ましくは先端部に浮き具が取り付けられている構造が挙げられる。このような構造においては、中空管を構成する樹脂やモノフィラメントが水に沈むような素材、具体的には密度が1g/cm以上の樹脂あるいは高比重物を添加することにより密度を1g/cm以上とした樹脂組成物から構成されているのが、排水液中位から吸水できることから好ましい。
これらの最適構造は、液体流動の少ない排水ピットなどの環境に本発明のフィルター構造体が設置された場合でも、若い落ち葉や樹脂製包装袋などの柔軟で面積の大きい浮遊夾雑物等が中空管の表面に吸い付けられ、フィルター機能を消失することを防ぐことができ、さらには、腐敗した落ち葉などのように沈降する夾雑物を回避し、比較的夾雑物が少ない中液位から安定して吸液することができる。
次に、本発明を実施例で説明する。
実施例1
1.2mmφのポリエステル(PET)製モノフィラメント24本を、長手方向に対し横糸が62度で交合(横糸相互の交合角124度)する様に24錘ブレーダーで編組して、内径20mm、外径25mmのカゴ状中空管を作製した。このカゴ状中空管を長さ50cmに裁断し、そしてその一方の先端部に、外径20mm、長さ10mm、発泡倍率40倍のポリエチレン発泡体を浮き具として押し込んだ上で、内径24mm、長さ10mmのキャップをはめ込んで接着して封止し、他方の端末には、内径24mmの樹脂製中空雌ネジを嵌め込んで接着して、フィルター用中空管(先端浮遊型)とした。
次に、支持板として、厚さ1mmのSUS鋼板からなる、一側面の長辺が100mm、短辺が70mm、フィルター用中空管の末端を固定するための穴を6ヶ有する側面6枚からなる六角フレームを用意し、全ての中空管固定用穴(36ヶ)に樹脂製中空雄ネジを嵌め込み、該側面を挟み込む様に36本の中空管を取り付け、フィルター構造体を製造した。
得られたフィルター構造体の六角フレームの中央部に外径125mmの水中ポンプ(定格排水量50リットル/分)を位置させ、本体ストレーナを覆いながら固定する様に六角フレームの上下の開放部分を封じた。
比較例1
実施例2で用いたものと同一の、外径125mmの水中ポンプ(定格排水量50リットル/分)で、周囲をフィルター構造体で覆わないものを比較例1として用意した。
試験方法1
実施例1および比較例1のものを、縦2m×横2m×高さ1m(4000リットル)の水槽に水を満たし、その中央の水底に、それぞれ置いた(流動の少ない排水ピットを想定)。さらに、それぞれの水槽内には、10cm角に裁断した和紙200枚を24時間水に馴染ませて沈降させ(腐敗落ち葉に相当。計2m2、水槽表面積の1/2相当)と、10cm角に裁断した厚さ1mm、発泡倍率40倍のポリエチレン発泡体シート200枚(レジ袋や初期落ち葉など浮遊ゴミに相当。計2m2、水槽表面積1/2相当)を投入し、水中ポンプを稼働させ10分ごとに1分間の排水量変化を測定した。試験結果を表1に纏めて示す。
Figure 0005483107
実施例2
実施例1と同様の仕様のフィルター用中空管(先端浮遊型)を用い、固定板として、厚さ1mmのSUS鋼板からなり、一辺が60mmの正方形であり、フィルター用中空管固定用の穴を4ヶ有する固定板を用意した。そして、全ての中空管固定用の穴に、実施例1と同一の樹脂製の中空雄ネジを介して該中空管の末端に取り付けた樹脂製の雌ネジにより、固定板を挟み込むように4枚の固定板に中空管を固定し、フィルター構造体を作製した。
比較例2
60mmの正方形であるSUS製40メッシュ金網を実施例2のフィルター構造体に置き換え、使用した。
試験方法2
実施例2および比較例2のフィルター構造体を、それぞれ、縦2m×横2m×高さ1m(4000リットル)の水槽に平均球径4mm(粒径範囲は2〜6mmの範囲)の含水ゲルビーズ40リットル(合計純体積)と水で満たした状態で水槽底部に設置し、その目詰まりによる排水変動を10分ごとに1分間の排水量変化を測定することにより観察し、そして100分間続けた場合の目詰まりを観察測定した。試験結果を表2に纏めて示す。
Figure 0005483107
実施例1および2ならびに比較例1および2から、本発明のタコ足状フィルター構造体が開口面積を増大させ、且つ、突出による3次元的凸凹構造、さらには、フレキシブル性を有することで、落ち葉や樹脂包装袋など柔軟で面積の大きい夾雑物によるストレーナの吸い込み口閉塞を長期に亘り防ぐこと、さらには平均球径4mm程度の柔軟な含水ゲル状球体においても、長期間目詰まりすることなく分離できることが証明された。
本発明によれば、中空管が多数本、本体から突出した形態で複合されフィルター全体の開口面積を増大させる構造であり、且つ、突出による3次元的凸凹構造、さらには中空管が樹脂モノフィラメントを編組してなる(素線間が接合されない状態)カゴ状中空管であることによって、振動や流動に追随するフレキシブル性を高度に有し、落ち葉や樹脂包装袋など、柔軟で面積の大きい夾雑物によるフィルターの閉塞を長期に防ぐこと、さらにはポンプ振動や流動に揺れ動くことで自浄作用を発揮し、平均球径4mm(2〜6mm)の柔軟なゲル状球体を長期間目詰まりすることなく分離することができる。
本発明のフィルター構造体を用いると、あらゆる産業の排水ピットや工事現場など、夾雑物の多い対象液(対象水)を吸排液(給排水)する場合におけるフィルターの目詰まりを防止することが可能である。
1 たこ足状フィルター構造体
2 中空管
3 固定板
4 液中
5 水槽底部
6 カゴ状中空管
7 曲がり外周
8 曲がり内周
9 素線(モノフィラメント)
10 封止部
11 樹脂中空雌ネジ
12 樹脂中空雄ネジ
13 液中ポンプ

Claims (4)

  1. 管壁に多数の貫通孔を有するしなやかな複数の中空管が、その片端部を穴空き支持板の該穴に取り付けることにより、該支持板に固定されており、複数の該中空管が該穴あき支持板から放射状に突出するように、該穴あき支持板側面に取り付けられ、該中空管の他端が浮き具が取り付けられて封止されておりかつ固定されることなく自由に動ける状態となっていることを特徴とするたこ足状フィルター構造体。
  2. 穴あき支持板が円柱状または角柱状の筒状の形状を有しており、複数の中空管が該穴あき支持板から放射状に突出するように、該穴あき支持板側面に取り付けられている請求項1に記載のたこ足状フィルター構造体。
  3. 中空管が、樹脂モノフィラメントを編組しかつ該モノフィラメント同士の交点が接合されておらずに構成された中空管である請求項1または2に記載のたこ足状フィルター構造体。
  4. 空管を構成する樹脂または樹脂組成物の密度が1g/cm以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のたこ足状フィルター構造体。
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