JP5482704B2 - 目標類別装置及び目標類別方法 - Google Patents
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Description
また、移動目標に対して目標を追尾することによって、目標の運動状態から目標を類別するレーダ装置が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
入射角の変化が大きくなりすぎると、クラッタ信号だけでなく、目標信号の強度も低下してしまい、目標の抽出が困難になるという課題があった。
この反射信号Wt、反射信号Wcについては、目標TとクラッタCとについて、レーダ装置100から放射された電波が目標TおよびクラッタCで再放射される場合のビームパターンとして考えることができる。図6の例では、反射信号WcはクラッタCから再放射される場合の仮想的なビームパターンを表わし、反射信号Wtは目標Tから再放射される際の仮想的なビームパターンを表わしている。
クラッタCに対しては、アジマス方向に広がった電波がそのまま照射されるため、クラッタCから再放射される電波(反射信号Wc)の仮想的な開口面はアジマス分解能と等価である。
一般的に、目標サイズはアジマス分解能(分解能セル100aの幅方向)に比べて十分小さいので、目標Tの仮想的な開口面は、クラッタCの開口面に比べて小さくなる。
したがって、図6に示すように、クラッタCで再放射される電波(反射信号Wc)と目標Tで再照射される電波(反射信号Wt)との各ビームパターンを比較すると、目標Tの反射信号WtよりもクラッタCの反射信号Wcの方が先鋭化されたビームパターンとなる。
一方、反射信号Wtのようにビームパターンが先鋭化されておらず比較的ブロードな形状の場合には、アジマス角がわずかに変化した程度では観測される信号の変化は小さい。
この発明の実施の形態1に係る目標類別装置について、図1、図2を参照しながら説明する。
図1は、この発明の実施の形態1に係る目標類別装置の構成を示すブロック図である。なお、各図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
ここで、送受信アンテナ1は、航空機などに搭載され、目標に向けて電波を照射し反射波を受信する。
送受切替器2は、送信と受信の切り替えを行う。
送信機3は、送信波を生成し送受切替器2を介して送受信アンテナ1に送信波を送る。 受信機4は、送受信アンテナ1及び送受切替器2を介して送られてきたレーダ信号を復調する。
目標検出部5は、受信機4で復調した信号から目標を検出する。
処理領域設定部6は、目標検出部5で検出した目標の存在する距離に応じて、目標レンジの切出しに使用する観測点数を設定する。
データ保存部7は、複数の観測点で測定し受信機4で復調した信号を記録する。
自己位置標定器8は、目標観測時の自己位置を標定し、その結果を処理領域設定部6とデータ保存部7に出力する。
目標レンジ切出し処理部9は、処理領域設定部6の出力に応じてデータ保存部7に保存した信号から、目標の存在する領域の切出しを行う。
参照データベース10は、目標を類別する際に使用する参照情報を格納している。
目標類別部11は、目標レンジ切出し処理部9で切出した目標レンジを参照データベース10の情報を利用して目標の類別を行う。
表示器12は、目標類別部11の目標類別結果を表示する。
まず、送信器3にて生成した送信波を、送受切替器2を介して送受信アンテナ1より目標(図示せず)に対して電波を照射する。目標及び周辺部からの散乱波を送受信アンテナ1から送受切替器2を介して受信機4へ伝送する。
2回目以降の観測では、処理領域設定部6において、目標の存在する距離、目標観測時の自己位置と、データ保存部7に保存した複数の観測情報とで目標の相関処理を行い、同一の目標を選定する。同一目標ごとに複数の観測情報に対して、現在観測した観測位置と目標とのなす角を計算する。処理領域設定部6には、目標信号の変化が少ない許容入射角の範囲が保存されており、この入射角の範囲よりも現在の観測位置と目標とのなす角が小さい観測位置を、複数の観測位置情報から選出する。選出した観測位置情報を目標レンジ切出し処理部9へ伝送する。
観測点間の距離が同じ場合、近距離目標と遠距離目標を比較すると、遠距離目標のほうが観測位置と目標のなす角は小さくなる。このため、許容入射角の範囲を一定とした場合では、条件を満たす観測点間の距離が大きくなる。よって、近距離目標に対しては観測位置の数が少なく、遠距離目標に対しては観測位置の数が多くなる。
すなわち、本実施の形態の目標類別装置によれば、距離の異なる複数の目標が存在する場合であっても、各々の目標に対して目標の類別確率が高いレーダ装置を提供することができる。
実施の形態1では予め許容される観測位置間と目標の入射角を指定するようにした。しかしながら、許容される入射角は目標の大きさに依存するため、実際には許容される入射角は一定とはならない。そこで実施の形態2のでは、許容される入射角を指定する許容角度入力器を備えて、許容入射角を設定するようにした。
実施の形態2に係る目標類別装置51は、実施の形態1の目標類別装置50の構成に、更に許容角度入力器13を備える。なお、図3で実施の形態1と同一部分は同一符号を付してその説明を省略する。
実施の形態2の目標類別装置51では、許容角度入力器13により、まず、許容される入射角を設定する。
また、目標のサイズが小さい場合には、許容角度入力器13の入力により、許容される入射角を大きな値に設定する。
このような設定は、反射するサイズが大きいほど、反射波の形成するビームの幅が小さくなる特徴を利用するためである。
この結果、目標信号強度が低下することを防ぐことができるため、目標類別確率を確保することが可能である。
実施の形態1では予め許容される観測位置間と目標の入射角を指定するようにしたが、実施の形態3では目標信号評価部14を備えるようにした。
実施の形態3に係る目標類別装置52は、新たに目標信号評価部14を備え、実施の形態1にあった処理領域設定部6を削除した。
なお、図4において、図1に示す実施の形態1と同一部分は同一符号を付してその説明は省略する。
実施の形態3に係る目標類別装置は、距離が異なる目標ごとに観測位置が異なる信号を利用した目標レンジ切出し処理を行い、切出し処理後に目標信号評価部14によって、目標信号を評価する。
この際に、観測位置の数がn個目の場合にまず、n個目と(n−1)個目を用いて切出し処理を行い、目標信号をnに対して評価を行う。
信号の劣化が少ない場合には、n個目、(n−1)個目、(n−2)個目と信号が劣化するまで繰り返す。
そして、信号が劣化する1つ前までの信号を目標類別部11に伝送する。
以降、実施の形態1と同様な処理によって目標検出を行う。
Claims (5)
- 電波を送受信して観測信号を取得する送受信部と、
自己位置を標定する自己位置標定部と、
前記自己位置と、前記自己位置で取得された観測信号とが関連付けされたデータを保存するデータ保存部と、
前記観測信号に基づき目標の検出を行い、前記目標までの距離を取得する目標検出部と、
前記目標までの距離に応じて、前記目標の類別処理に用いる観測領域を設定する処理領域設定部と、
前記観測領域内で取得した前記観測信号を前記データ保存部から抽出し、抽出した観測信号を用いて目標の類別処理を行う目標類別部と、
を備えることを特徴とする目標類別装置。 - 前記処理領域設定部は、前記目標と前記観測信号を取得した自己位置のなす角度に基づき、前記目標の類別処理に用いる観測領域を設定することを特徴とする請求項1記載の目標類別装置。
- 前記目標検出部は、複数の目標の検出を同時に行い、
前記処理領域設定部は、各々の目標までの距離に応じて目標毎に観測領域を設定し、
前記目標類別部は、各観測領域内で取得した各観測信号に基づき各々の目標の類別処理を行うことを特徴とする請求項1、2いずれか記載の目標類別装置。 - 電波を送受信して観測信号を取得する工程と、
自己位置を標定する工程と、
前記自己位置と、前記自己位置で取得した前記観測信号とを関連付けしてデータベースに保存する工程と、
前記観測信号に基づき目標の検出を行い、前記目標までの距離を取得する工程と、
前記目標までの距離に応じて、前記目標の類別処理に用いる観測領域を設定する工程と、
前記観測領域内で取得した前記観測信号を前記データベースから抽出し、抽出した観測信号を用いて目標の類別処理を行う工程と、
からなる目標類別方法。 - 電波を送受信して観測信号を取得する送受信部と、
自己位置を標定する自己位置標定部と、
前記自己位置と、前記自己位置で取得した前記観測信号とを関連付けした観測データを保存する観測データ保存部と、
前記観測信号に基づき目標の検出を行い、前記目標までの距離を算出する目標検出部と、
前記目標までの距離と前記観測データ保存部に保存された観測信号から目標の存在する領域の切出しを行い、目標信号を抽出する目標レンジ切出し処理部と、
前記目標信号の劣化の有無を評価する目標信号処理部と、
劣化の少ない目標信号に基づき、目標の類別処理を行う目標類別部と、
を備えることを特徴とする目標類別装置。
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