JP5480888B2 - 航空機の逆噴射装置の操作方法および装置 - Google Patents

航空機の逆噴射装置の操作方法および装置 Download PDF

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Description

本発明は、航空機の逆噴射装置を操作するための方法および装置および上記装置を設けた航空機に関する。
ターボジェットを搭載した民間航空機は、逆噴射装置を設けており、上記逆噴射装置は、特に、地上での滑走距離を減縮しながら、着陸時あるいは離陸中断時の制動を向上させることが可能である。逆噴射装置は、航空機エンジンと連携し、非動作状態の折畳格納位置から動作状態の展開位置に、および、その逆に、動作状態の展開位置から非動作状態の折畳格納位置へ切り替えることが可能であるよう制御可能である。上記エンジンの速度を適用した後、操縦士は、レバータイプの制御部材を介して、上記エンジンと連携する逆噴射装置の展開を手動で始動することができる。
しかし、操縦士が制御部材の一つを偶発的に動作させた結果として逆噴射装置を悪いタイミングで展開することもあるであろう。さらに、一組のエンジンを有する逆噴射装置が展開される場合、一つのエンジンのスロットルレバーを悪い位置付けにすることや、あるいは、一つのエンジンの逆噴射装置に欠陥がある場合、上記エンジンの推力を誤って制御することは、エンジンの推力全体の非対称性を発生させる可能性がある。その結果、航空機を地上で制御することが難しくなる。さらに、航空機車輪の接地と操縦士による逆噴射装置の展開との時間的間隔の重要な決定のために、航空機への逆噴射装置の貢献が減って、航空機が滑走路から逸脱することに繋がる可能性がある。
本発明の目的は、これらの欠点を克服することにある。
この目的のために、離着陸時に、少なくとも2つのターボエンジンを搭載した航空機の逆噴射装置を実行するための方法で、上記ターボエンジンの速度は、上記エンジンとそれぞれ連携するスロットルレバーによって、アイドリング速度と最高速度との間で個々に制御され、上記逆噴射装置は、非動作状態の折畳格納位置から動作状態の展開位置へ、また、逆に、上記動作状態の展開位置から上記非動作状態の折畳格納位置へ切り替えることができる、少なくとも1つの制御部材によって制御される方法で、
以下(a)〜(d)の連続した工程、即ち、
a) − 上記エンジンの速度が所定の低速度閾値以下であるとき、
− 航空機速度が第1の所定速度の閾値より速いとき、および
− 上記航空機が接地していると考えられるとき、
上記航空機に事前に装備された上記逆噴射装置を展開し、
b) 上記航空機速度が上記第1の所定速度の閾値より速い限り、上記低速度閾値に少なくとも等しい所定速度を上記エンジンに適用し、
c) 上記航空機速度が上記第1速度閾値以下であるとすぐに、上記エンジンが上記低速度の閾値以下の速度に達するように上記エンジン速度を減速化し、d) その後、上記逆噴射装置を折畳格納する工程
自動的に行われることを特徴とする。
従って、本発明のおかけで、逆噴射装置は、自動的に実行され、上記逆噴射装置の実行時に操縦士の干渉を制限あるいは取り消しさえ可能にする。これにより、上記実行時の人的ミス(逆噴射装置の不適時の展開・折畳格納、エンジンの不適切な推力など)のリスクは、かなり減縮される。
さらに、車輪接地と逆噴射装置の展開との時間的間隔は、ゼロからほぼゼロであり、その結果、制動距離は顕著に短縮化されるので、滑走路から外れる航空機のリスクも減る。
上記航空機の速度が、上記第1の所定速度の閾値より低い第2の所定速度の閾値以下であるとき、上記逆噴射装置は、折畳格納されることが望ましい。
さらに、以下の条件、すなわち、
程b)でエンジンに適用される上記所定速度に対応する逆噴射を、操縦士が選択した場合、
− 操縦士が、上記逆噴射装置の制御部材を、自動操作位置と呼ばれる予め決められた位置へ動かした場合、
− 航空機が次の2つの設定、即ち、
・ 着陸前の進入設定、および
・ 離陸設定
のうちの一方の状態にある場合という条件に合えば、逆噴射装置が作動するようにしてある。
有利な点としては、万一、上記逆噴射装置のうちの少なくとも一つが故障した場合、工程b)で適用される新たな速度が上記エンジンのそれぞれに対して決定されることにある。
上述のように、欠陥のある逆噴射装置によって発生する逆噴射の非対称性は、制御され、航空機の可制御性が向上する。
工程b)が実行される前に、逆噴射装置の正しい展開が確認されることは利点がある。
さらに、以下の手段、即ち、
− 逆噴射装置の制御部材、
− 上記エンジンの1つと連携するスロットルレバー、
のうち少なくとも1つを操縦士が自発的に作動させた結果、上記工程a)、b)、c)、d)のうち少なくとも1つが中断される。
このように、操縦士は、逆噴射装置の自動実行を中止し、逆噴射を手動で続ける可能性がある。
この長所としては、低い所定速度の閾値が、少なくともアイドリング速度とほぼ等しいことである。
本発明の方法を実行するために、
− 逆噴射装置の上記展開を制御するための展開ロジック装置と、
− 制御される上記エンジンの1つに所定速度の適用を可能にするそれぞれの速度適用ロジック装置と、
− 制御される上記エンジンの1つを減速可能なそれぞれの減速ロジック装置と、
− 制御される上記逆噴射装置の折畳格納を可能にするそれぞれの折畳格納ロジック装置と、
を有する制御装置が設けられることに利点がある。
さらに、上記制御装置は、実行される上記逆噴射装置の正しい展開を確認可能にする位置戻しロジック装置をさらに有する。
また、上記制御装置は、リンクを介して、上記航空機の以下の手段、即ち、
− 飛行制御装置、
− 着陸装置の制御装置、
− 飛行データ装置、
− スロットルレバー装置、
− 上記逆噴射装置の制御部材
のうち少なくとも1つに接続され、
これにより、展開、速度適用、減速、折畳格納および位置戻しのための上記ロジック装置によって使用可能な情報を示す信号を受信する。
望ましくは、上記エンジンの電子制御装置および上記逆噴射装置の制御ユニットに接続された制御インターフェースに、リンクを介して接続され、これにより、上記制御インターフェースから、速度適用、減速、折畳格納および位置戻しのための上記ロジック装置によって使用可能な情報信号を受信し、上記エンジンおよび上記逆噴射装置からのそれぞれの制御信号を制御装置へ送信する。
さらに、本発明は、上述の制御装置を設けた航空機に関する。
航空機の着陸時に、本発明により逆噴射装置を自動的に実行するための主な段階と方法を示す図である。 本発明により逆噴射装置を自動的に実行するためのシステムの単純化した構成を簡略的に示す図である。 図3Aは、本発明の制御装置に一体化された展開ロジツク回路のブロック線図であり、図3Bから図3Eは、それぞれ本発明にかかる制御装置で位置戻し、速度適用、減速及び折畳格納用のロジツク回路を示す図3A相当図である。 図4Aは、本発明により実行される制御部材が格納位置にある場合の概略断面図であり、図4Bから図4Dは、制御部材が格自動操作、全フルストローク位置、半ストローク位置にある状態での図4A相当図である。
添付図面の図により、本発明がどのように実施されるかが明確に理解される。これらの図中、同一符号は、同一要素を示す。
本発明による実施形態において、上述のように、航空機は逆噴射装置を設けた双発機であるが、本発明のシステムは、エンジンのノズル部分変化装置を設けた逆噴射装置に設けられることも可能である。
上記各エンジンの速度は、上記エンジンとそれぞれ連携するスロットルレバーによって、アイドリング速度と最高速度との間で個々に制御され、操縦士によって作動される。
好適実施形態において、逆噴射装置は単一の制御部材1によって制御され、その実施形態は、図4Aから図4Dの異なる位置に概略的に図示し、後で説明する。
図1に図示されたように、自動モードと称される本発明の逆噴射装置の自動実行は、以下の通りである。
初めに、航空機が滑走路の進入段階にあって、進入設定の状態であると仮定される。上記航空機のエアブレーキおよび自動ブレーキは作動するようにしてあり、逆噴射装置は、非動作状態の折畳格納位置にある。制御部材1は、予め決められた位置(図4A)を占め、これは、格納位置と称される。自動モードは、作動されないようになっている。
まず、上記進入段階時に、操縦士は、航空学業界では、略語のFMS(Flight Management System)として周知の飛行管理装置によって、逆噴射装置が動作状態の展開位置にあるとき、操縦士が逆噴射装置の出口において得たいと望む推力を選択する(段階E1)。本実施形態において、操縦士は、3つのレベル(例えば、最小、中間、最大)の中の逆噴射のレベルを選択可能である。上記3つのレベルは、所定の速度(例えば、アイドリング速度,中間の速度、認定された最高速度)にそれぞれ匹敵する。逆噴射を選択するために、操縦士は、例えば、天候条件や滑走路の特徴(例えば、予定された滑走路の退出迂回路)などを考慮することが可能である。
逆噴射が選択されたとき(段階E1)、操縦士は、制御部材1を自動操作位置(図4B)に持っていきながら、自動モード(段階E2)を作動する。逆噴射装置は、その後作動されるようにする。車輪が接地する前に自動モードを非作動になるように、操縦士は、例えば、制御部材1を格納位置に位置させることが可能である。
車輪の接地時、航空機の速度Vaが第1の所定速度の閾値Vs1より大きいこと(例えば、70ktsに設定されること)が望ましく、エンジンは、アイドリング速度(即ち、その速度は低い所定速度の閾値以下であるときの速度)である場合、逆噴射装置の展開が制御される(段階E3)。
逆噴射装置の展開が事故に繋がる危険性がないことの確認は、後で行われる(段階E4)。逆噴射装置の展開確認信号は、それが正しい展開の場合、その後、視覚および・または音声信号の形態で操縦士に送信されることが可能である。他方、航空機の逆噴射装置のうち少なくとも1つの展開が異常な場合、誤った展開であるという信号が操縦士に送信されることが可能である。
逆噴射装置の展開が正しくなされるとき、エンジンに対して所定の速度の適用が制御され(段階E5)、上記所定速度は、段階E1で操縦士によって選択された逆噴射のレベルに匹敵するものである。段階E5では、航空機の速度が、例えば第1速度閾値より大きいままである限り、エンジン速度は、所定速度とほぼ同一に維持される。
上記逆噴射装置の少なくとも1つの展開が生じなかったとき、段階E5に適用される新たな速度が、例えば、(欠陥のある逆噴射装置を備えたエンジンを含む)各エンジンのために決定され、これにより、逆噴射装置の欠陥によって発生した逆噴射の非対称性を確認し、航空機の制御可能性を向上させる。航空機の速度が第1の速度閾値より大きいままである限り、逆噴射装置が正しく展開されている場合と同様、各エンジンと連携する新たな速度が適用され得る。
航空機の速度は第1速度閾値以下であるとすぐに、エンジンのアイドリング速度は制御される(段階E6)。
エンジンがアイドリング速度に至り(その後、エンジン速度は低い閾値速度以下であり)、航空機の速度は、第2の所定速度閾値Vs2(例えば、第2速度閾値が20ktsと等しいと考えられる)とき、航空機の逆噴射装置の折畳格納は、制御される(段階E7)。
本発明の逆噴射装置の自動実行は、エンジンの逆噴射装置が非動作状態の折畳格納位置にあるとき、完了する。
離陸が割り込み指令されると、航空機は初め、離陸設定の状態にあり、逆噴射装置の自動実行が着陸時と同様に、上述の段階E1〜E7を備える。しかし、注目されるべき点は、航空機の離陸段階が開始される前に、逆噴射E1が選択され、自動モードE2が作動される段階が行われることが望ましく、逆噴射装置の展開の段階E3は、操縦士がエンジンを急にアイドリングさせることによって始動されることができることである。
さらに、航空機の離着陸の割り込み指令時に、操縦士が制御部材1に対して、または、スロットルレバーの一つに対して自発的に作動させた後、(例えば、図4Dを参照して後で説明される半ストローク位置と呼ばれる、制御部材が予め決められた位置に動かされ)、段階E3〜E7の一つは、逆噴射装置の手動実行へ切り戻すために、割り込み指令されることが可能である。
自動モードは、その後、非作動にされ、操縦士は、例えば、第1速度閾値のもとで逆噴射装置の出口において逆噴射の維持を制御できる。
参考実施形態として、操縦士は、段階E1で、滑走路の希望された既存の迂回路を予定することが可能であり、この結果、実際の着陸状態(例えば、予定された既存の迂回路に関して車輪が滑走路に接する位置、気象条件など)の相関的要素として、段階E3で、最適な逆噴射レベルの選択が自動的に実行され、また、航空機の速度が、例えば、第1速度閾値より大きい限り、対応する速度が適用される。
本発明の好適実施形態において、操縦士は、また、逆噴射装置の展開および折畳格納と、上記逆噴射装置が動作状態の展開位置にあるときのエンジン速度とを制御部材1により手動で制御可能である。
本発明により、手動モードと呼ばれる逆噴射装置の上記手動実行は、以下の通りである。
まず、航空機は滑走路の進行段階にあり、進行設定にあると仮定される。エアブレーキおよび自動ブレーキは、作動するようにしてあり、航空機の逆噴射装置は、非動作状態の折畳格納位置にある。(制御部材1は、格納位置にある。)
車輪が接地するとき、航空機のエンジンは、アイドリング速度であることが望ましく、操縦士は、制御部材1を半ストローク位置に持って行きながら逆噴射装置の展開を作動できる。(図4D)
逆噴射装置が動作状態の展開位置にあるとすぐに、航空機の制動機を確認するために、操縦士は、制御部材1によって、アイドリング速度(制御部材1が半ストローク位置にある)と、逆噴射装置が動作状態の展開位置にあるときに(制御部材1が全ストローク位置を占めているもので、図4Cを参照してさらに説明する)認定された最高速度との間で、エンジン速度を制御できる。
航空機速度が第1速度閾値以下であるとき、操縦士は、逆噴射装置の折畳格納を制御可能である。この目的のため、操縦士は、まず、制御部材1を半ストローク位置に持って行き(図4D)、その結果、エンジンは、アイドリング速度にある。その後、操縦士は、制御部材1を格納位置に動かし、逆噴射装置が動作状態の展開位置から非動作状態の折畳格納位置へ切り替える。
手動モードでは、離陸時の逆噴射装置の実行が中断されることは、着陸時の中断と上述のように同様である。
図2に示されたように、制御部材1は、本発明の方法を実行する制御装置2へリンク10を介して送信される電気信号を発生させることが可能である。制御装置2は、航空機の飛行管理システムFMSに一体化されていることが望ましい。
また、制御装置2は、図2に図示されたように、リンク11を介して、航空機の飛行制御装置3、着陸装置4の制御装置、飛行データ装置5、スロットルレバー装置6、によって送信される電気信号を受信することができるが、それだけには限らない。さらに、リンク12を介して、制御インターフェース7から電気信号を送信および受信できる。
制御インターフェース7は、リンク13を介して、エンジン8の電子制御装置から、およびリンク14を介して逆噴射装置9の制御ユニットから電気信号を送信および受信できる。
本実施形態において、制御装置2は、特に、3Aから3Eのブロック図にそれぞれ示される次のロジック装置を有しており、
− 逆噴射装置の展開を制御可能にする(段階E3)展開ロジック装置15(図3A)と、
− 上記逆噴射装置の展開を確認可能にする(段階E4)位置戻しロジック装置20(図3B)と、
− 段階E1で選択される逆噴射に対応する所定速度を各エンジンに適用しながら上記エンジン速度を制御することが可能で(段階E5)、上記各エンジンと連携する速度適用ロジック装置22(図3C)と、
− 各エンジンのアイドリング速度を制御することが可能で(段階E6)、上記各エンジンと連携する減速ロジック装置24(図3D)と、
− 制御されるべき各エンジンの逆噴射装置を折畳格納(段階E7)を可能にし、上記各エンジンと連携する折畳格納ロジック装置26(図3E)と、
を有する。
図3Aに図示されているように、展開ロジック装置15は、5つの入力と1つの出力を有する第1ANDロジックゲート16を備える。ANDロジックゲート16は、5つの入力それぞれによって1つの信号が受信されるとき、その出力に信号S1を伝えることができる。上記の場合、信号S1は、リンク12を介して、制御インターフェース7へ送信される逆噴射装置を展開するための制御信号である。
一例として、第1のAND・ロジックゲート16は、以下の信号を受信できる。
− 第1信号S2は、航空機のエンジンのスロットルレバーのアイドリング速度を示す。スロットルレバーのうち少なくとも1つは、アイドリング速度でないとき、何の信号も到達しない。
− 第2信号S3は、第1速度閾値より高い場合の航空機速度を示す。上記速度が第1速度閾値以下であるとき、何の信号も到達しない。
− 第3信号S4は、航空機のエアブレーキおよび自動ブレーキが作動状態を、第2の2入力のANDロジックゲート17の出力に接続される第3入力で示す信号である。上記信号S4は、上記ANDロジックゲート17の第1および第2入力によって、エアブレーキが作動するようにしてある状態を表す信号S7および自動ブレーキが作動するようにしてある状態を表す信号S8がそれぞれ受信される場合、第2ANDロジックゲート17の出力に送られ、信号S7またはS8の少なくとも1つが無い場合、何の信号も伝えられない。
− 第4信号S5は、第3の3入力ANDロジックゲート18の出力に接続される第4入力で航空機と地面との接触を示す信号である。上記信号S5は、所定の高度閾値(例えば、5フィート)以下である場合に航空機の高度を示す信号S9、第3の所定の速度閾値(例えば、72kts)より大きい場合にメインギアの車輪速度を示す信号S10およびメイン着陸装置の加圧状態を示す信号S11が、それら3つの入力によってそれぞれ受信される場合、第3のANDロジックゲート18の出力に送られる。
− 第5信号S6は、第4の3入力ANDロジックゲート19の出力に接続される第5入力で航空機の逆噴射装置が作動するようにしてある状態を示す信号である。上記信号S6は、制御部材1によって占められる自動操作位置を示す信号S12、航空機の進行設定を示す信号S13および操縦士による逆噴射のレベルの選択を示す信号S14がそれら3つの入力によって受信される場合に第4のANDロジックゲート19の出力において伝えられる。
図3Bに示されるように、位置戻しロジック装置20は、2入力ANDロジックゲート21を有し、上記ロジックゲート21は、それぞれエンジンの逆噴射装置の展開状態を示す2つの信号S17とS18が、それらの2個の入力に到達するとき、逆噴射装置の展開を確認するための信号S15を出力に送る。
さらに、図3Cに示すように、各速度適用ロジック装置22は、3入力ANDロジックゲート23を備える。(ロジック装置22と提携エンジンによる)信号S15,S17またはS18と信号S12が、それら3つの入力によって受信されるとき、それは、信号S19をその出力に送ることができる。
上記の場合、信号S19は、ロジック装置22と連携するエンジンに適用される速度のための制御信号であり、これは、対応する逆噴射装置の出力装置において、操縦士によって予め選択された逆噴射(段階E1)を得るためのものである。
信号19は、リンク12を介して、制御インターフェース7に送信される。
さらに、図3Dに示されたように、各減速ロジック装置24は、3入力ANDロジックゲート25を有する。それは、(ロジック装置24の提携エンジンによる)信号S17またはS18、第1速度閾値以下のときの航空機速度を示す信号S21および第4の所定速度閾値より大きいとき航空機速度を示す信号S22は、それら3つの入力によって受信される場合、信号20を出力に送信できる。上記の場合、信号S20は、速度がアイドリング速度に至るようにロジック装置24に連携するエンジンを減速するための制御信号である。信号S20は、リンク12を介して、制御インターフェース7に送信される。
さらに、図3Eに示されたように、各折畳格納ロジック装置26は、4入力ANDロジックゲート27を備える。これは、以下の場合、即ち、
− (上記ロジック装置26と連携するエンジンの)信号S17またはS18;
− 第2速度閾値以下の場合の航空機速度を表す信号S24;
− 信号S22;
− アイドリング速度の場合のエンジン速度を表す(ロジック装置26と連携するエンジンの)信号S25またはS26が;、
その4つの入力によってそれぞれ受信される場合、
信号S23をその出力に送信できる。
上記の場合、信号S23は、ロジック装置26と連携したエンジンの逆噴射装置の折畳格納のための制御信号である。上記信号23は、リンク12を介して、制御インターフェース7に送信され、その後、リンク14を介して、逆噴射装置の制御ユニット9へ折畳格納制御を転送する。
図4A〜4Dに示されたように、制御部材1は、レバー28を備えることが望ましい。上記レバー28は、断面平面交差部Aに対して直交する軸線周りを回動できる可動ガイド29において滑動可能である。上記レバー28は、その下端部で、制御部材1の構造体に設けられたガイド開口31に移動可能なほぞ30を備える。上記ガイド開口31は、中心Aを有する円形部31Aと、その左端部に、突起30が収容される径方向切欠31Bとを備える。このように、レバー28により、中心Aに回転動作を発生させることができ、その後、突起30は、ガイド開口31の円形部31Aにおいて移動し、平行移動することで突起30が径方向切欠31Bに収容される。
好適実施形態において、制御部材1は、以下の位置を占めることができる。
− 格納位置(図4A)で、これは、上記レバー28が十分に右側へ傾斜され、突起30がガイド開口31の円形部31Aの左側端部に当接する位置であり、上記格納位置において、逆噴射装置が非動作状態の折畳格納位置にある。
− 自動操作位置(図4B)で、これは、上記レバー28は、操縦士によって格納位置から上方に僅かに引かれた位置であり、突起30がその後、径方向切欠31Bに収容されるようになり、上述の自動モードは作動される。
− 全ストローク位置(図4C)で、これは、レバー28が十分に左側に傾斜した位置であり、突起30は、その後、ガイド開口31の円形部31Aの右端部に当接する。全ストローク位置において、逆噴射装置は、作動状態の展開位置にあって、エンジン速度は、逆噴射装置が展開される場合に認定された最高速度に至る。
− 半ストローク位置で、これは、レバー28が格納位置と全ストローク位置との間の中間位置を占める位置。突起30は、その後、例えば、円形部31Aの2つの端部から等距離の位置にあり、半ストローク位置において、エンジンは、アイドリング速度にあって、逆噴射装置は作動状態の展開位置にある。

Claims (9)

  1. 離着陸時に、少なくとも2つのターボエンジンを搭載した航空機の逆噴射装置を実行するための方法で、上記ターボエンジンの速度は、上記エンジンとそれぞれ連携するスロットルレバーによって、アイドリング速度と最高速度との間で個々に制御され、上記逆噴射装置は、非動作状態の折畳格納位置から動作状態の展開位置へ、また、逆に、上記動作状態の展開位置から上記非動作状態の折畳格納位置へ切り替えることができる、少なくとも1つの制御部材(1)によって制御される方法で、
    以下(a)〜(d)の連続した工程、即ち、
    a) − 上記エンジンの速度が所定の低速度閾値以下であるとき、
    − 航空機速度が第1の所定速度の閾値より速いとき、および
    − 上記航空機が接地していると考えられるとき、
    上記航空機に事前に装備された上記逆噴射装置を展開し(段階E3)、
    b) 上記航空機速度が上記第1の所定速度の閾値より速い限り、上記低速度閾値に少なくとも等しい所定速度を上記エンジンに適用し(段階E5)、
    c) 上記航空機速度が上記第1速度閾値以下であるとすぐに、上記エンジンが上記低速度の閾値以下の速度に達するように上記エンジン速度を減速化(段階E6)し、
    d) その後、上記逆噴射装置を折畳格納する(段階E7)工程
    自動的に行われることを特徴とする、逆噴射装置の実行方法。
  2. 上記航空機の速度が、上記第1の閾値より低い第2の閾値以下であるとき、上記逆噴射装置は、折畳格納されることを特徴とする
    請求項1に記載の逆噴射装置の実行方法。
  3. 以下の条件、すなわち、
    程b)でエンジンに適用される上記所定速度に対応する逆噴射を、操縦士が選択した(段階E1)場合、
    − 操縦士が、上記逆噴射装置の制御部材(1)を、自動操作位置と呼ばれる予め決められた位置へ動かした場合、
    − 航空機が次の2つの設定、即ち、
    ・ 着陸前の進入設定、および
    ・ 離陸設定
    のうちの一方の状態にある場合という条件に合えば、逆噴射装置が作動するようにしてある
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の逆噴射装置の実行方法。
  4. 万一、上記逆噴射装置のうちの少なくとも一つが故障した場合、工程b)で適用される新たな速度が上記エンジンのそれぞれに対して決定されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の逆噴射装置の実行方法。
  5. − 逆噴射装置の上記展開(段階E1)を制御するための展開ロジック装置(15)と、
    − 制御される上記エンジンの1つに所定速度の適用(段階E5)を可能にするそれぞれの速度適用ロジック装置(22)と、
    − 制御される上記エンジンの1つを減速(段階E6)可能なそれぞれの減速ロジック装置(24)と、
    − 制御される上記逆噴射装置の折畳格納(段階E7)を可能にするそれぞれの折畳格納ロジック装置(26)と、
    を有する
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の方法を実行するための制御装置。
  6. 実行される上記逆噴射装置の正しい展開を確認(段階E4)可能にする位置戻しロジック装置(20)をさらに有する
    ことを特徴とする請求項に記載の制御装置。
  7. リンク(10,11)を介して、上記航空機の以下の手段、即ち、
    − 飛行制御装置(3)、
    − 着陸装置(4)の制御装置、
    − 飛行データ装置(5)、
    − スロットルレバー装置(6)、
    − 上記逆噴射装置の制御部材(1)
    のうち少なくとも1つに接続され、
    これにより、展開(15)、速度適用(22)、減速(24)、折畳格納(26)および位置戻し(20)のための上記ロジック装置によって使用可能な情報を示す信号を受信する
    ことを特徴とする請求項に記載の制御装置。
  8. さらに、上記エンジンの電子制御装置(8)および上記逆噴射装置の制御ユニット(9)に接続された制御インターフェース(7)に、リンク(12)を介して接続され、これにより、上記制御インターフェース(7)から、速度適用(22)、減速(24)、折畳格納(26)および位置戻し(20)のための上記ロジック装置によって使用可能な情報信号を受信し、上記エンジンおよび上記逆噴射装置からのそれぞれの制御信号を送信する
    ことを特徴とする請求項またはに記載の制御装置。
  9. 請求項5からのいずれか1項に記載の上記制御装置(2)を有することを特徴とする航空機。
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