JP5480647B2 - 包装容器蓋用アルミニウム合金複合板およびその製造方法 - Google Patents
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芯材のCu含有量を0.2〜1.0質量%とすることにより、アルミニウム合金複合板の耐食性を悪化させることなく、成形前にCuが芯材中に析出して、アルミニウム合金複合板の材料強度を高めることができ、また成形性が悪化するほど過度に高強度とならない。
芯材のMn含有量を0.5〜1.5質量%とすることにより、アルミニウム合金複合板の曲げ加工性を悪化させる巨大な金属間化合物が生じることなく適度な分布状態の金属間化合物が得られ、芯材が微細な再結晶粒組織となってアルミニウム合金複合板の曲げ加工性を向上させることができると共に、アルミニウム合金複合板の耐食性、材料強度を高めることができる。
アルミニウム合金複合板を200℃×20分間の熱処理後、圧延方向に引張試験したときの0.2%耐力を200〜290MPa、伸びを5%以上とすることで、薄肉化した缶蓋に成形しても十分な剛性を得ることができ、さらに成形中の曲げ加工性を低下させることがない。
アルミニウム合金複合板における芯材の圧延方向に直角方向の平均再結晶粒幅を50μm以下とすることにより、アルミニウム合金複合板の曲げ加工性を向上させることができると共に、曲げ加工したときの曲げ部外側表面の肌荒れを抑制することができる。
また、焼鈍工程後の冷間圧延が、3回以内の圧延工程を行い、総圧延率が65〜90%であって、少なくとも1回の圧延工程の圧延率が65%以上であると共に、その圧延工程における圧延終了後の巻取温度が110〜150℃であることで、適切な加工硬化によって十分なアルミニウム合金複合板の強度を得ることができ、また加工組織の過度な緻密化が抑制され、十分なアルミニウム合金複合板の伸びを得ることができる。
本発明に係る包装容器蓋用アルミニウム合金複合板の製造方法によれば、優れた強度、曲げ加工性および耐食性を有する包装容器蓋用アルミニウム合金複合板を製造できる。
芯材は、Feを0.1〜0.4質量%、Cuを0.2〜1.0質量%、Mnを0.5〜1.5質量%を含有し、残部がAlおよび不可避的不純物からなる第1組成を有する。また、皮材は、Alが99.5質量%以上で、残部が不可避的不純物からなる第2組成を有する。
以下、アルミニウム合金複合板に含まれる合金成分の前記範囲での限定理由について説明する。
(Fe:0.1〜0.4質量%)
Feは、芯材中で金属間化合物を形成する元素であり、金属間化合物が適度に分散することにより、再結晶粒サイズを小さく制御することができる。Feの含有量が0.1質量%未満の場合、芯材中に形成される金属間化合物が少なくなり、圧延方向に直角方向の平均再結晶粒幅が50μmを超えてしまい、アルミニウム合金複合板の缶蓋成形時の曲げ加工性が低下する。その結果、耐食性にも悪影響を及ぼす。また、0°耳が高くなり、巻締め寸法が安定しない。Feの含有量が0.4質量%を超える場合、芯材中に最大長20μmを超える巨大な金属間化合物が生じてしまい、成形性(曲げ加工性を含む)が低下し、またアルミニウム合金複合板の耐食性が低下する。また、45°耳が高くなり、巻締め寸法が安定しない。したがって、Feの含有量は0.1〜0.4質量%とする。
Cuは、芯材を電気化学的に貴とし、アルミニウム合金複合板の耐食性を向上させ、また材料強度を高める効果がある。さらに、Cuは、焼鈍工程(前記第4工程)において芯材中に固溶した状態となり、缶蓋へ成形する前の塗装焼付け工程において芯材中に析出し、析出強化に寄与する。Cuの含有量が0.2質量%未満の場合、前記析出強化が不十分で材料強度が不足し、またCuの含有量が1.0質量%を超える場合、材料強度が高くなり過ぎ成形性が低下する。その結果、耐食性にも悪影響を及ぼす。したがって、Cuの含有量は0.2〜1.0質量%とする。
Mnは、芯材を電気化学的に貴とし、アルミニウム合金複合板の耐食性を向上させ、また材料強度を高める効果がある。さらに、Mnは芯材中で金属間化合物を形成する元素であり、金属間化合物が適度に分散することにより、再結晶粒サイズを小さく制御することができる。Mnの含有量が0.5質量%未満の場合、前記効果が得られず、1.5質量%を超える場合、最大長20μmを超える巨大な金属間化合物を形成し、成形性が低下する。その結果、耐食性にも悪影響を及ぼす。また、45°耳が高くなり、巻締め寸法が安定しない。したがって、Mnの含有量は0.5〜1.5質量%とする。
前記以外に、芯材に不可避的不純物を含有してもよい。不可避的不純物として、例えば、Siを0.2質量%以下、Znを0.2質量%以下、Zrを0.1質量%以下の含有であれば、本発明に係るアルミニウム合金複合板の特性に影響しない。
(Mg:1.5質量%以下)
Mgは、芯材の材料強度を高める効果がある。Mgの含有量が1.5質量%を超える場合、材料強度が高くなりすぎ、加工硬化が大きく、成形性が低下する。その結果、耐食性にも悪影響を及ぼす。また、45°耳が高くなり、巻締め寸法が安定しない。したがって、Mgの含有量は1.5質量%以下とする。
Crは、芯材を電気化学的に貴とし、アルミニウム合金複合板の耐食性を向上させると共に、材料強度を高める効果がある。Crの含有量が0.4質量%を超える場合、前記効果が飽和し無駄となる。さらに、Crを多量に含有すると芯材中に巨大な金属間化合物が形成され、伸びが低下し、成形性において好ましくない。その結果、耐食性にも悪影響を及ぼす。また、45°耳が高くなり、巻締め寸法が安定しない。したがって、Crの含有量は0.4質量%以下とする。
(Alが99.5質量%以上で、残部が不可避的不純物)
皮材は、芯材に対して電気化学的に卑となり、犠牲陽極効果を発揮する。Alが99.5質量%未満では、クラッドされたアルミニウム合金複合板としての耐食性が低下する。したがって、Alを99.5質量%以上とする。また、不可避的不純物としては、前記芯材と同様であるが、不可避的不純物の合計含有量を0.50質量%未満としなければならない。
アルミニウム合金複合板は、クラッド率が5〜20%であって、前記アルミニウム合金複合板を200℃×20分間の熱処理後圧延方向に引張試験したときの0.2%耐力が200〜290MPa、伸びが5%以上であって、前記アルミニウム合金複合板における芯材の圧延方向に直角方向の平均再結晶粒幅が50μm以下である。
以下、アルミニウム合金複合板のクラッド率、0.2%耐力、伸び、平均再結晶粒幅の前記範囲での限定理由について説明する。
クラッド率は、(皮材の厚さ)/(皮材の厚さ+芯材の厚さ)×100%で表される。クラッド率が5%未満の場合、皮材の消耗が速くなり犠牲陽極効果が不十分となる。また、クラッド率が20%を超える場合、アルミニウム合金複合板としての強度が不足する。したがって、クラッド率は5〜20%とする。なお、前記範囲のクラッド率は、後記する製造方法における第2工程のクラッド率および第3および第5工程の圧延率を制御することによって達成される。
缶蓋の薄肉軽量化のために、材料を高強度化し、且つ高剛性形状やセーフティーエンド形状に成形する際、従来以上の材料強度を備えると同時に従来以上の伸びが必要となる。
アルミニウム合金複合板に、塗装焼付け工程を想定した200℃×20分間の熱処理を施した後、圧延方向に引張試験したときの0.2%耐力が200MPa未満の場合、薄肉化に対応するためには強度が不足し、290MPaを超える場合は、高剛性形状やセーフティーエンド形状に成形すると曲げ部にクラック等の成形異常が発生する。
また、アルミニウム合金複合板に、塗装焼付け工程を想定した200℃×20分間の熱処理を施した後、圧延方向に引張試験したときの伸びが5%未満の場合、高剛性形状やセーフティーエンド形状に成形すると曲げ部にクラック等の成形異常が発生する。
したがって、200℃×20分間の熱処理後圧延方向に引張試験したときの0.2%耐力を200〜290MPa、伸びを5%以上とする。なお、前記範囲の0.2%耐力および伸びは、後記する製造方法における芯材の化学成分、焼鈍条件(第4工程)および圧延条件(第5工程)を制御することによって達成される。
アルミニウム合金複合板としての成形性は、殆ど芯材により決定される。芯材の圧延方向に直角方向の平均再結晶粒幅が50μmを超える場合、高剛性形状やセーフティーエンド形状等の厳しい曲げ加工を含む形状に成形すると、曲げ部外側方面にクラックや肌荒れが発生する。したがって、芯材の圧延方向に直角方向の平均再結晶粒幅を50μm以下とする。なお、前記範囲の平均再結晶粒幅は、後記する製造方法における芯材の化学成分、圧延条件(第3工程)および焼鈍条件(第4工程)を制御することによって達成される。
図2に示すように、アルミニウム合金複合板の製造方法は、芯材と皮材とを作製する第1工程S1と、クラッドされたアルミニウム合金圧延板を作製する第2工程S2と、アルミニウム合金圧延板を冷間圧延する第3工程S3と、冷間圧延されたアルミニウム合金圧延板を焼鈍する第4工程S4と、焼鈍されたアルミニウム合金圧延板を冷間圧延する第5工程S5とを含む。
(第1工程:S1)
第1工程S1において、芯材は、常法により前記第1組成のアルミニウム合金を溶解・鋳造後、510〜610℃×1時間以上、好ましくは590℃前後の温度で4時間以上の均質化熱処理を施し、面削を行うことで、所定厚(例えば、380〜580mm)を有する鋳塊として作製する。また、第1工程S1において、皮材は、常法により第2組成のアルミニウム合金を溶解・鋳造後、510〜610℃×1時間以上、好ましくは540℃前後の温度で4時間以上の均質化熱処理を施し、熱間圧延にて所定のクラッド率となるように厚みを調整した圧延板として作製する。また、芯材と皮材の作製方法は、後記第2工程で所定のクラッドが得られれば、前記方法に限定されない。
第2工程S2では、前記芯材に前記皮材を積層し、これらを例えば鉄バンドで締結した後、熱間圧延開始温度(例えば、450〜550℃)へ昇温し、同温度にて所定のクラッド率となるように熱間圧延を行うことにより、前記芯材に前記皮材がクラッドされたアルミニウム合金圧延板を作製する。また、熱間圧延前に510〜610℃×1時間以上で均質化熱処理を施してもよい。
第3工程S3では、前記アルミニウム合金圧延板を圧延率30〜65%の範囲で冷間圧延する。圧延率が30%未満の場合、後記第4工程S4の焼鈍で微細な再結晶組織が得られず平均再結晶粒幅が大きくなり、後記第5工程S5終了後のアルミニウム合金複合板を缶蓋へ成形する際の曲げ加工性が低下する。その結果、耐食性も低下する。圧延率が65%を超える場合、アルミニウム合金複合板の耳率の絶対値が高くなり過ぎ、缶蓋成形後、缶胴と巻締めた際に巻締め寸法が安定しない。したがって、第3工程の冷間圧延は圧延率30〜65%とする。
第4工程S4は、前記第3工程S3で冷間圧延されたアルミニウム合金圧延板を焼鈍する工程で、加熱速度:100℃/min以上で400〜600℃まで加熱する工程と、引続き、冷却速度:100℃/min以上で冷却する工程とを行う。
第5工程S5は、前記第4工程S4で焼鈍されたアルミニウム合金圧延板を冷間圧延する工程であり、3回以内の圧延工程を行い、総圧延率が65〜90%であって、少なくとも1回の圧延工程の圧延率が65%以上であると共に、その圧延工程における圧延終了後の巻取温度が110〜150℃である。
〔缶蓋の製造〕
先ず、前処理として、前記製造方法で作製されたアルミニウム合金複合板に、耐食性を確保するためのクロメート処理等の化成処理を施した後、前記化成処理を施したアルミニウム合金複合板表面に、数回の塗装および焼付けを行う。次に、塗装、焼付けされたアルミニウム合金複合板を、ブランキング工程により、所定の形状に切断したアルミニウム合金複合板を得る。次に、前記ブランキング工程で得られた所定形状のアルミニウム合金複合板1に、シェル成形工程でのフォーム工程、及びリフォーム工程により、絞り加工を施し包装容器蓋の形状に成形する。次に、前記シェル成形工程で絞り加工を施したアルミニウム合金複合板1に、カーリング成形工程により、缶胴と巻締めするための巻締め部2(カール部)を成形し、缶蓋4を得る。なお、リフォーム工程の際、例えば、カウンターシンク部3に成形される部分については、高剛性形状蓋とする場合、曲げ半径を小さく成形することが多く、厳しい曲げ加工を受ける。
(実施例:No.1〜11)
表1に示す化学成分を有するアルミニウム合金を溶解・鋳造し、590℃×4時間均質化熱処理後、面削し、鋳塊を作製し、芯材とした。また、表1に示すAl純度のアルミニウム合金を溶解・鋳造し、540℃×4時間均質化熱処理後、熱間粗圧延して、圧延板を作製し、皮材とした。前記芯材と前記皮材を鉄バンドで締結して、積層し、510℃×1時間以上で均質化熱処理し、同温度にて熱間圧延(クラッド)を施してアルミニウム合金圧延板とした。このアルミニウム合金圧延板に、表1に示す圧延率で一次冷間圧延を施した後に、表1に示す焼鈍条件で中間焼鈍を施し、表1に示す圧延条件(圧延率、圧延終了後の巻取温度)で最終冷間圧延を施し、クラッド率10%、板厚0.25mmのアルミニウム合金複合板(No.1〜11)を作製した。
これに対し、表2に示すように化学成分のいずれか1つが本発明の請求範囲外であるアルミニウム合金で芯材を作製し、その他は全て前記実施例(No.1〜11)と同一条件でアルミニウム合金複合板(No.12〜19)を作製した。
(比較例:No.20〜36)
また、表3に示すように製造条件もしくは皮材のAl純度を本発明の請求範囲外で作製し、その他は全て前記実施例(No.1〜11)と同一条件でアルミニウム合金複合板(No.20〜36)を作製した。
(0.2%耐力、伸び)
アルミニウム合金複合板について、塗装・焼付け工程を模擬した200℃×20分の熱処理を施した後、引張方向が圧延方向と平行になるようにJIS−5号による引張試験片を作製した。その後、JIS−4000に準じて引張試験を行い、0.2%耐力と伸びを測定した。0.2%耐力の適性範囲は200〜290MPa、伸びの適正範囲は5%以上とする。
アルミニウム合金複合板の皮材を研磨にて除去し、芯材表面を鏡面とした後、表面をエッチングし、倍率が100倍の光学顕微鏡により再結晶粒組織を観察、写真撮影した。この際、圧延方向に直角な方向に既知の長さの線分(例えば1mm)を引き、線分の長さを、線分により切断された再結晶粒の数で除することにより、再結晶粒1個当たりの再結晶粒幅を求めた。場所を変えて同様の測定を繰返し行い(5箇所)、その平均値を平均再結晶粒幅とした。平均再結晶粒幅の適性範囲は50μm以下とする。
アルミニウム合金複合板に塗装・焼付け工程を模擬した200℃×20分の熱処理を施した後、幅30mm×長さ200mmの曲げ試験片を、作製した。なお、圧延方向と平行方向の曲げ加工性(平行曲げ)用には圧延方向と試験片長手方向が平行となるように、また圧延方向と直角方向の曲げ加工性(直角曲げ)用には圧延方向と試験片長手方向が直角となるようにそれぞれ試験片を作製した。
図3に示すように、曲げ試験片1を載置したロール11、11の間に、厚さ0.25mm(先端半径が0.125mm)の曲げ治具10を挿入することによって、曲げ試験片1に、皮材が曲げ外側となるような180°曲げ加工を施した。そして、曲げ試験片1の曲げ部先端に割れやクラックが生じた場合は曲げ加工性が劣るとして「×:不合格」、肌荒れが生じた場合も曲げ加工性が劣るとして「△:不合格」、割れ、クラック、肌荒れのいずれも生じなかった場合は曲げ加工性が優れるとして「○:合格」と評価した。
アルミニウム合金複合板に塗装・焼付け工程を模擬した200℃×20分の熱処理を施した後、図1(b)に示すように、アルミニウム合金複合板1を、巻締め後の缶蓋4の最頂部間の外径Dが(2+6/16)インチ(約60.3mm、呼称「206径」)となるようにシェル成形した後、カーリング成形を行った。得られた缶蓋4について、カールハイトHを缶蓋4の全周にわたり測定し、最も高い部分と低い部分の寸法差を測定し、0.2mm以下の場合は巻締め寸法の安定性が高いとして「○:合格」、0.2mmを超える場合は巻締め寸法の安定性が低いとして「×:不合格」と評価した。
アルミニウム合金複合板に塗装・焼付け工程を模擬した200℃×20分の熱処理を施した後、図1(b)に示すように、アルミニウム合金複合板1を、巻締め後の缶蓋4の最頂部間の外径Dが(2+6/16)インチ(約60.3mm、呼称「206径」)となるようにシェル成形した後、カーリング成形を行った。得られた缶蓋4を、図示しない4000ppmの食塩水を充填したスチール製の缶胴に巻締め、前記缶蓋4を下向きとして60℃で1ヶ月間保持した後の穴あき発生率を調査し(サンプル数n=10)、穴あき発生率が10%以下の場合は耐食性に優れるとして「○:合格」、10%を超えた場合は耐食性に劣るとして「×:不合格」と評価した。
1a 芯材
1b 皮材
2 巻締め部
3 カウンターシンク部
4 缶蓋
10 曲げ治具
11 ロール
D 外径
H カールハイト
Claims (4)
- Fe:0.1〜0.4質量%、Cu:0.2〜1.0質量%、Mn:0.5〜1.5質量%を含有し、残部がAlおよび不可避的不純物からなる第1組成を有する芯材と、前記芯材に被覆されたAlが99.5質量%以上で、残部が不可避的不純物からなる第2組成を有する皮材とを備えるアルミニウム合金複合板であって、
前記アルミニウム合金複合板のクラッド率が5〜20%、
前記アルミニウム合金複合板を200℃×20分間の熱処理後圧延方向に引張試験したときの0.2%耐力が200〜290MPa、伸びが5%以上、
前記アルミニウム合金複合板における芯材の圧延方向に直角方向の平均再結晶粒幅が50μm以下であることを特徴とする包装容器蓋用アルミニウム合金複合板。 - 前記芯材の第1組成が、さらにMg:1.5質量%以下およびCr:0.4質量%以下の少なくとも一方を含有することを特徴とする請求項1に記載の包装容器蓋用アルミニウム合金複合板。
- 請求項1または請求項2に記載の包装容器蓋用アルミニウム合金複合板の製造方法であって、
前記第1組成のアルミニウム合金からなる芯材と、前記第2組成のアルミニウム合金からなる皮材とを作製する第1工程と、
前記第1工程で作製された芯材に皮材を積層し、熱間圧延により、前記芯材に前記皮材がクラッドされたアルミニウム合金圧延板を作製する第2工程と、
前記第2工程で作製されたアルミニウム合金圧延板を冷間圧延する第3工程と、
前記第3工程で冷間圧延されたアルミニウム合金圧延板を焼鈍する第4工程と、
前記第4工程で焼鈍されたアルミニウム合金圧延板を冷間圧延する第5工程とを含み、
前記第3工程における冷間圧延の圧延率が30〜65%であって、
前記第4工程における焼鈍が、100℃/min以上で400〜600℃まで加熱する工程と、引続き100℃/min以上で冷却する工程とを行い、
前記第5工程における冷間圧延が、3回以内の圧延工程を行い、総圧延率が65〜90%であって、少なくとも1回の圧延工程の圧延率が65%以上であると共に、その圧延工程における圧延終了後の巻取温度が110〜150℃であることを特徴とする包装容器蓋用アルミニウム合金複合板の製造方法。 - 前記第4工程における焼鈍が、100℃/min以上で400〜600℃まで加熱する工程の後に、400〜600℃で10分間以内保持する工程を行い、その後100℃/min以上で冷却する工程を行うことを特徴とする請求項3に記載の包装容器蓋用アルミニウム合金複合板の製造方法。
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