JP5480557B2 - 中継装置及び中継出力レベル調整プログラム - Google Patents

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本発明は、中継装置及び中継出力レベル調整プログラムに係り、より詳しくは、無線基地局と無線通信端末装置との間における通信を中継する中継装置、及び、当該中継装置において実行される中継出力レベル調整プログラムに関するものである。
近年、携帯電話装置やPHS(Personal Handyphone System)端末装置等の移動通信端末装置が広く普及している。こうした移動通信端末装置は、通常は、基地局との間で無線通信を行うことにより、当該基地局を介して、通信相手との間における通信を行う。
しかしながら、基地局からの電波が届きにくい地域(いわゆる不感地域)は、依然として存在するのが現状である。このため、多大な費用を要する新規基地局の建設をすることなく基地局のカバーエリアを拡大するため、基地局と移動通信端末装置との間で無線信号を中継増幅する無線中継装置(以下、「中継装置」と呼ぶ)を設置することによって、不感地域の通信環境を改善する技術が提案されている。
一方、フェムト基地局と呼ばれ、カバーエリア(セル半径)が数十[m]程度とされる極めて小規模な領域(フェムトセル)となっている基地局が提案されている。フェムト基地局は、家庭内や小規模オフィスへの設置が想定された基地局であり、家庭内や小規模オフィスに引き込まれているADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線や光ファイバ回線等の固定通信回線に接続して使用される。したがって、フェムト基地局は、固定通信回線を提供するブロードバンド通信事業者のIP(Internet Protocol)通信網やインターネット等を経由して移動体通信事業者のネットワークに接続されるようになっている。
そして、中継装置の技術とフェムトセルの技術とを組み合わせた技術が、提案されている(特許文献1参照:以下、「従来例」と呼ぶ)。この従来例の技術は、本来的にはフェムト基地局のカバーエリア内にいわゆる不感領域が存在する場合に、中継装置を利用する技術である。そして、当該カバーエリアの外に中継装置が設置された場合には、中継装置が、中継動作を自動的に停止するようになっている。
特開2008−301086号公報
上述した従来例の技術では、中継装置が、フェムト基地局の本来のカバーエリア(例えば、同一建屋内エリア)における通信の中継に利用される。こうした用途に利用される中継装置では、担当エリア内における無線通信装置との確実な通信の実現、及び、構成の簡易性の確保のため、一般に、フェムト基地局から受けた信号のレベルにかかわらず、所定の最大レベル(中継出力信号としての最大レベル)に増幅した中継出力信号を送信するようになっている。
ところで、中継装置におけるフェムト基地局から受けた信号の中継増幅能力を向上させるとともに、移動通信端末装置等の無線通信装置用のサービスアンテナを、例えば、フェムト基地局が設置された建屋外を送受信対象エリアとするように設置すれば、フェムト基地局の本来のカバーエリア外である建屋外に存在する無線通信装置と、フェムト基地局との間における通信の中継が可能となる。
こうした用途に中継装置を利用する場合において、中継装置に従来の技術を適用すると、フェムト基地局から受けた信号のレベルDRA(T)が、図13(A)において実線で示されるように時間的に変化しても、ダウンリンクの中継出力信号のレベルDSA(T)は、図13(B)において実線で示されるように、時間的に変化せず、最大レベルDSA0に維持される。この結果、ダウンリンクの中継増幅の中継装置におけるシステム利得DSG(T)(=DSA0/DRA(T))は、図13(C)に示されるように、時間的に変化する。
ここで、図13(A)に示されるように、レベルDRA(T)は、パイロット成分のレベルDRP(T)と通信トラフィック成分のレベルDRT(T)との和となっている。そして、通信トラフィック成分のレベルDRT(T)は時間的に大きく変化するが、フェムト基地局と中継装置との位置関係が固定的であることから、図13(A)において破線で示されるように、レベルDRP(T)は、一定のレベルDRP0に維持される。この結果、ダウンリンクの中継出力信号におけるパイロット成分のレベルDSP(T)は、図13(B)において破線で示されるように、時間的に大きく変化することになる。
なお、図13(B)では、レベルDSP(TA)がレベルDSA0とほぼ同一となり、レベルDSP(TB)がレベルDSA0よりも格段に小さくなる例が示されている。
例えば、図13(B)に示される態様でレベルDSP(T)が時間的に変化すると、時刻TAにおいては、ダウンリンクの中継出力信号におけるパイロット成分の受信を適切に行える通信可能領域は広くなる。一方、時刻TBにおいては、当該通信領域は、時刻TAの場合と比べて、格段に狭くなる。この結果、時刻TAに中継装置と通信可能な位置の無線通信装置が、時刻TBには、中継装置と通信を行うことができなくなる現象が多発することになる。
このため、通信トラフィック成分の大きさにかかわらず、無線通信装置とフェムト基地局と無線通信装置との間における通信が可能な領域を極大化できる技術が待望されている。
本発明は、上記の事情を鑑みてなされたものであり、無線通信装置と無線基地局との間の通信に利用される無線信号の中継増幅を適切に行うことができる中継装置を提供することを目的とする。
本発明は、第1の観点からすると、一の基地局のみからの第1無線信号を受信した後に増幅し、前記第1無線信号を反映した第2無線信号を送信する中継装置であって、前記第1無線信号に由来する信号を所定増幅率で増幅する増幅部と;前記増幅部による増幅結果を、指定された減衰率に従って減衰させる可変減衰部と;前記第1無線信号のレベルと前記第1無線信号におけるパイロット成分のレベルを含む前記第1無線信号に関するレベル情報を検出する検出部と;中継増幅後の前記第2無線信号におけるパイロット成分のレベルを所定レベルに保つように基準利得によるレベル調整を行っても、前記第2無線信号のレベルが中継出力信号としての最大レベル以下となる場合に、前記検出部によって検出された前記第1無線信号におけるパイロット成分のレベルと、前記第1無線信号のレベルとの比、及び、前記増幅部による増幅結果に基づいて、前記基準利得に対応する前記減衰率を算出し、前記算出された減衰率を前記可変減衰部に対して指定するレベル調整制御を行う制御部と;を備えることを特徴とする中継装置である。
ここで、「所定レベル」は、無線通信装置とフェムト基地局との間における通信を維持できるとともに、当該通信が可能な領域を極大化する観点から定められる。また、「中継出力信号としての最大レベル」とは、中継装置が、中継出力できる無線信号の信号レベルの限界値であり、中継装置の設計時に定まる値である。
この中継装置では、検出部が、所定の一の基地局から送信され、中継装置によって受信された第1無線信号のレベルと当該第1無線信号におけるパイロット成分のレベルを含む当該第1無線信号に関するレベル情報を検出する。引き続き、中継増幅後の第2無線信号におけるパイロット成分のレベルを所定レベルに保つように基準利得によるレベル調整を行っても、第2無線信号のレベルが中継出力信号としての最大レベル以下となる場合に、制御部が、検出部によって検出された第1無線信号におけるパイロット成分のレベルと、第1無線信号のレベルとの比、及び、増幅部による増幅結果に基づいて、基準利得に対応する減衰率を算出する。そして、制御部が、当該算出された減衰率を可変減衰部に対して指定するレベル調整制御を行う。
したがって、本発明の中継装置によれば、中継装置が実際に受信した所定の一の基地局から受信した無線信号のレベル情報に基づいて、中継出力信号のレベルにおけるパイロット成分の一定化を図るので、無線通信装置と無線基地局との間の通信を適切に中継することができる。
本発明の中継装置では、前記制御部は、前記基準利得によるレベル調整を行うと、前記第2無線信号のレベルが前記最大レベルを超える場合に、前記第2無線信号のレベルが前記最大レベルを超えるときは、前記第2無線信号のレベルを前記最大レベルとするレベル調整制御を行うようにすることができる。この場合には、基準利得によるレベル調整を行うと、第2無線信号のレベルが当該最大レベルを超えるときは、第1無線信号が、中継装置の最大出力能力まで増幅されて、第2無線信号として無線通信装置へ向けて送信されることになるが、第2無線信号においては、パイロット成分のレベルが「所定レベル」よりも小さくなる。しかしながら、「所定レベル」として適切なレベルを選択しておけば、第2無線信号におけるパイロット成分のレベルの低下の発生期間を抑制することができるので、通信端末装置との通信が可能な領域の一定化及び極大化を適切に行うことができる。
また、本発明の中継装置では、前記制御部は、所定期間長の単位検出期間における前記第1無線信号のレベルの代表値と、前記最大レベルとに基づいて、前記基準利得を算出するとともに、前記算出された基準利得に基づいて、前記単位検出期間と同等の通信トラフィックが見込まれる期間において前記レベル調整制御を行うようにすることができる。
この場合には、制御部が、所定期間長の単位検出期間における第1無線信号のレベルの代表値と、当該最大レベルとに基づいて、当該基準利得を算出する。そして、制御部は、算出された基準利得に基づいて、当該単位検出期間と同等の通信トラフィックが見込まれる期間においてレベル調整制御を行う。
したがって、単位検出期間において検出されたレベル情報という実績情報に基づいて、単位検出期間と同等の通信トラフィックが見込まれる期間におけるレベル調整の制御が行われるので、第2無線信号におけるパイロット成分のレベルの一定化及び極大化を適切に行うことができる。
ここで、前記第1無線信号のレベルが前記代表値である場合に、前記基準利得を、前記第2無線信号のレベルを前記最大レベルとする利得とすることができる。かかる場合には、前記代表値を、前記単位検出期間における前記第1無線信号のレベルの最大値、前記単位検出期間における前記第1無線信号のレベルの平均値、及び、1より大きな所定値を前記単位検出期間における前記第1無線信号のレベルの平均値に乗じた値のいずれかとすることができる。
例えば、当該代表値を、単位検出期間における第1無線信号のレベルの最大値とすると、算出された基準利得に基づくレベル調整が行われ、第2無線信号におけるパイロット成分のレベルをほぼ一定にすることが実現できる期間から外れる期間の発生の可能性を、低減することができる。このため、無線通信装置と無線基地局との間の通信可能性の維持を図ることができる。
また、当該代表値を、単位検出期間における第1無線信号のレベルの平均値とすると、算出された基準利得に基づくレベル調整が行われる期間において、中継装置の増幅能力の効率的な活用を図ることができる。このため、無線通信装置と無線基地局との間の通信の維持をかなりの程度で行うことを実現しつつ、通信可能領域の極大化を図ることができる。
また、当該代表値を、1より大きな所定値を単位検出期間における第1無線信号のレベルの平均値に乗じた値とすると、当該代表値を単位検出期間における第1無線信号のレベルの平均値とした場合よりも、無線通信装置と無線基地局との間の通信の維持の確実性が向上する。また、当該代表値を単位検出期間における第1無線信号のレベルの最大値とした場合よりも、通信可能領域の極大化を図ることができる。
なお、単位検出期間の次の単位検出期間が、当該単位検出期間の終了直後に開始し、当該単位検出期間と同等の通信トラフィックが見込まれる期間の長さは、当該所定期間長であるようにすることができる。例えば、単位検出期間と同等の通信トラフィックが見込まれる期間を、当該単位検出期間の次の単位検出期間とすることができる。
また、所定期間長を24時間以下としたうえで、単位検出期間と同等の通信トラフィックが見込まれる期間を、当該単位検出期間の開始時間の24時間後に開始することができる。この場合には、1日の中における通信トラフィック量の変化に適切に対応することができる。さらに、通信トラフィック量の平日と休日との違いを考慮して、単位検出期間と同等の通信トラフィックが見込まれる期間を定めるようにすることもできる。
また、単位検出期間の次の単位検出期間が、当該単位検出期間の終了前に開始し、当該単位検出期間と同等の通信トラフィックが見込まれる期間は、当該単位検出期間の終了後から次の単位検出期間の終了までの期間であるようにすることができる。この場合には、中継出力信号におけるパイロット成分のレベルの急激な変化を抑制することができる。
本発明は、第2の観点からすると、一の基地局のみからの第1無線信号を受信した後に増幅し、前記第1無線信号を反映した第2無線信号を送信する中継装置であり、前記第1無線信号に由来する信号を所定増幅率で増幅する増幅部と;前記増幅部による増幅結果を、指定された減衰率に従って減衰させる可変減衰部と;前記第1無線信号のレベルと前記第1無線信号におけるパイロット成分のレベルを含む前記第1無線信号に関するレベル情報を検出する検出部と;プログラムを実行する演算処理部と;を備える中継装置において実行される中継出力レベル調整プログラムであって、前記検出部により検出されたレベル情報を取得する取得手順と;中継増幅後の前記第2無線信号におけるパイロット成分のレベルを所定レベルに保つように基準利得によるレベル調整を行っても、前記第2無線信号のレベルが中継出力信号としての最大レベル以下となる場合に、前記検出部によって検出された前記第1無線信号におけるパイロット成分のレベルと、前記第1無線信号のレベルとの比、及び、前記増幅部による増幅結果に基づいて、前記基準利得に対応する前記減衰率を算出し、前記算出された減衰率を前記可変減衰部に対して指定するレベル調整制御を行う制御手順と;を前記演算処理部に実行させる、ことを特徴する中継出力レベル調整プログラムである。
この中継出力レベル調整プログラムを演算処理部が実行すると、まず、取得手順の実行により、所定の一の基地局から送信され、中継装置によって受信された第1無線信号のレベルと当該第1無線信号におけるパイロット成分のレベルを含む当該第1無線信号に関するレベル情報に関する検出部による検出結果が取得される。引き続き、制御手順の実行により、取得された第1無線信号におけるパイロット成分のレベルと、第1無線信号のレベルとの比、及び、増幅部による増幅結果に基づいて、基準利得に対応する減衰率が算出される。そして、当該算出された減衰率を可変減衰部に対して指定するレベル調整制御が行われる。
したがって、演算処理部が、本発明の中継出力レベル調整プログラムを実行することにより、無線通信装置と無線基地局との間の通信を適切に中継することを実現することができる。このため、本発明の中継出力レベル調整プログラムは、本発明の中継装置の構築に際して、採用することができる。

以上説明したように、本発明の中継装置及び中継出力レベル調整プログラムによれば、無線通信装置と無線基地局との間の通信に利用される無線信号の中継増幅を適切に行うことができるという効果を奏する。
本発明の中継装置の位置付けを説明するための図である。 本発明の第1実施形態に係る中継装置の構成を説明するためのブロック図である。 図2のレベル制御部の構成を説明するための図である。 図3の制御テーブルの内容を説明するための図である。 レベル比とシステム利得との関係を説明するための図である。 第1実施形態におけるレベル調整の例を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係る中継装置におけるレベル制御部の構成を説明するためのブロック図である。 第2実施形態における単位検出期間及び適用期間を説明するための図である。 第2実施形態における基準利得更新処理を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態における基準利得更新の時間変化を説明するための図である。 第2実施形態におけるレベル調整の例を説明するための図である。 本発明の第3実施形態に係る中継装置におけるレベル制御部の構成を説明するためのブロック図である。 従来例におけるレベル調整結果を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態を、図1〜図12を参照しつつ説明する。なお、これらの図おいては、上述した図13も含めて、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1には、実施形態に係る中継装置100(より具体的には、後述する中継装置101,102,103)の位置付けが示されている。この図1に示されるように、中継装置100は、ドナーアンテナ190D及びサービスアンテナ190Sを備えている。この中継装置100は、ドナーアンテナ190Dを利用して、建屋HM内に設置されたフェムト基地局700との間で無線通信を行うとともに、サービスアンテナ190Sを利用して、建屋HM外の無線通信装置900との間で無線通信を行うことにより、フェムト基地局700と無線通信装置900との間の通信を中継するようになっている。
ここで、フェムト基地局700から送信されるダウンリンクの無線信号には、無線通信端末装置900との論理接続を確立するために用いられるパイロット成分と、無線通信端末装置900又は中継装置100へ送信する通信データを担った通信トラフィック成分とが含まれるようになっている。
なお、フェムト基地局700は、例えば、建屋HM内に設置される小型の無線基地局であり、フェムトセル(femtocell)と呼ばれる、半径数10[m]程度の領域をカバー領域とする小型基地局である。このフェムト基地局700は、バックボーン通信網800と接続されている。
また、無線通信装置900が携帯電話装置であり、フェムト基地局700が携帯電話基地局として機能するものとして、以下の説明を行う。かかる携帯電話通信の方式としては、W−CDMA方式をはじめとして、CDMA方式、FDMA方式、TDMA方式等を採用することができる。
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態の中継装置101を、図2〜図6を参照しつつ説明する。
<構成>
図2には、中継装置101の構成が、ブロック図にて示されている。この中継装置101は、上述したドナーアンテナ190D,サービスアンテナ190Sに加えて、調整部としてのDレベル調整部110Dと、Uレベル調整部110Uと、レベル制御部121とを備えている。また、中継装置101は、デュプレクサ(DUP)180D,180Sを更に備えている。なお、図2における信号は原則として時間的に変化する信号であり、「XXX(T)(T:時間)」と表記すべきものであるが、図面の記載の簡素のため、「(T)」を省略して表記している。
上記のDレベル調整部110Dは、フェムト基地局700から無線通信装置900へ向かうダウンリンク方向において、サービスアンテナ190Sから送信される無線信号のレベルの調整を行う。かかる機能を有するDレベル調整部110Dは、増幅部としての増幅部(PAM)161Dと、可変減衰部としての可変減衰部(VAT)162Dとを備えている。
上記の増幅部161Dは、DUP180Dから送られたダウンリンク受信信号DRS(T)を受ける。そして、増幅部161Dは、ダウンリンク受信信号DRS(T)を所定の第1増幅率で増幅して、増幅信号DAS(T)を生成する。生成された増幅信号DAS(T)は、可変減衰部162D及びレベル制御部121へ送られる。
なお、「第1増幅率」は、可変減衰部162Dにより信号減衰が行われない状態において、ダウンリンク受信信号DRS(T)が想定されるレベル範囲にある場合には、サービスアンテナ190Sから無線通信装置900へ向けて送信される中継出力信号としての最大レベルDSA0に対応するレベル以上のレベルに増幅する増幅率であり、実験、シミュレーション、経験等に基づいて、予め定められる。
上記の可変減衰部162Dは、増幅部161Dから送られた増幅信号DAS(T)を受ける。そして、可変減衰部162Dは、レベル制御部121(より詳しくは、後述するDレベル制御部250)から指定されたダウンリンク減衰率DLC(T)に従って増幅信号DAS(T)を減衰させて、ダウンリンク送信信号DSS(T)を生成する。こうして生成されたダウンリンク送信信号DSS(T)は、DUP180Sへ送られる。
上記のUレベル調整部110Uは、無線通信装置900からフェムト基地局700へ向かうアップリンク方向において、ドナーアンテナ190Dから送信される無線信号のレベルの調整を行う。かかる機能を有するUレベル調整部110Uは、増幅部(PAM)161Uと、可変減衰部(VAT)162Uとを備えている。
上記の増幅部161Uは、DUP180Sから送られたアップリンク受信信号URS(T)を受ける。そして、増幅部161Uは、アップリンク受信信号URS(T)を所定の第2増幅率で増幅して、増幅信号UAS(T)を生成する。生成された増幅信号UASは、可変減衰部162U及びレベル制御部121へ送られる。
なお、「第2増幅率」は、通信可能領域の境界付近(いわゆるセルエッジ)に位置する無線通信装置900が最大出力で無線信号を送出した場合に、ドナーアンテナ190Dからフェムト基地局700へ送られる無線信号を、フェムト基地局700が最低受信感度以上のレベルで受信可能とするとともに、無駄に熱雑音を増幅しない増幅率であり、実験、シミュレーション、経験等に基づいて、予め定められる。
上記の可変減衰部162Uは、増幅部161Uから送られた増幅信号UAS(T)を受ける。そして、可変減衰部162Uは、レベル制御部121(より詳しくは、後述するUレベル制御部290)から指定されたアップリンク減衰率ULC(T)に従って増幅信号UAS(T)を減衰させて、所定の一定レベルのアップリンク送信信号USS(T)を生成する。こうして生成されたアップリンク送信信号USS(T)は、DUP180Dへ送られる。
上記のレベル制御部121は、Dレベル調整部110Dを制御して、ダウンリンク送信信号DSS(T)のレベル調整制御を行うとともに、Uレベル調整部110Uを制御して、アップリンク送信信号USS(T)のレベル調整制御を行う。かかる機能を有するレベル制御部121は、図3に示されるように、検出部としてのレベル検出部210と、制御部としてのDレベル制御部250と、Uレベル制御部290とを備えている。
上記のレベル検出部210は、DUP180Dから送られたダウンリンク受信信号DRS(T)を受ける。そして、レベル検出部210は、ダウンリンク受信信号DRS(T)のレベルを検出し、レベル検出値(図においては、単に「検出値」とも記す)LDA(T)として、Dレベル制御部250へ送る。また、レベル検出部210は、ダウンリンク受信信号DRS(T)におけるパイロット成分のレベルを検出し、レベル検出値LDP(T)として、Dレベル制御部250へ送る。
なお、本第1実施形態の場合には、フェムト基地局700から送信されるダウンリンク方向の無線信号におけるパイロット成分のレベルが一定であり、かつ、フェムト基地局700と中継装置101との位置関係が固定的であることから、レベル検出値LDP(T)は一定であるとみなしてよい。このため、以下においては、ダウンリンク受信信号DRS(T)におけるパイロット成分のレベルの検出結果を、「レベル検出値LDP0」と記すものとする。なお、後述する第2及び第3実施形態の場合にも同様とする。
上記のDレベル制御部250は、DUP180Dから送られたダウンリンク受信信号DRS(T)、レベル検出部210から送られたレベル検出値LDA(T),LDP0、及び、Dレベル調整部110Dの増幅部161Dから送られた増幅信号DAS(T)を受ける。そして、Dレベル制御部250は、ダウンリンク受信信号DRS(T)におけるレベル調整パラメータ情報に従って、Dレベル制御部250内部の制御テーブルCTBを更新する。
この制御テーブルCTBには、図4(A)に示されるように、レベル比LRp(p=0,1,…)と、レベル調整パラメータである減衰率ATRpとが、関連付けられて登録されるようになっている。なお、ダウンリンク受信信号DRS(T)には、常にパイロット成分が含まれるが、その他の成分は、必要に応じて含まれるようになっている。このため、レベル比の最小値LR0は、1(=0dB)となるようになっている。
なお、減衰率ATRpは、レベル比LRpのダウンリンク受信信号DRS(T)が、ダウンリンク送信信号DSS(T)のレベルを最大レベルDSS0まで増幅された場合において、後述する基準利得による増幅結果とするための減衰率となっている。
また、レベル比LRpと減衰率ATRpとの関係は、図4(B)に示されるように、レベル比LRpが大きいほど、減衰率ATRpが低くなるようになっている。また、レベル比LRpと減衰率ATRpとについては、次の(1)式の関係が成り立つようになっている。
(LRp/LRp-1)=(ATRp-1/ATRp) …(1)
なお、上述したレベル調整パラメータ情報には、制御テーブルCTBの登録内容が全て含まれるようになっている。
図3に戻り、Dレベル制御部250は、レベル検出値LDA(T),LDP0、及び、Dレベル調整部110Dの増幅部161Dから送られた増幅信号DAS(T)のレベル(以下、「レベルXDA(T)」と記す)に基づいて、ダウンリンク減衰率DLC(T)を逐次算出する。算出されたダウンリンク減衰率DLC(T)は、Dレベル調整部110Dの可変減衰部162Dへ送られる。
なお、ダウンリンク減衰率DLC(T)の算出処理については、後述する。
上記のUレベル制御部290は、Uレベル調整部110Uの増幅部161Uから送られた増幅信号UAS(T)を受ける。そして、Uレベル制御部290は、増幅信号UAS(T)のレベル(以下、「レベルXUA(T)」と記す)が、上述した第2増幅率による増幅結果と想定している上限レベルUSA0を超えていた場合(いわゆる過入力状態にある場合)に、当該上限レベルUSA0に減衰させるためのアップリンク減衰率ULC(T)を、次の(2)式により算出する。
ULC(T)=XUA(T)/USA0 …(2)
一方、レベルXUA(T)が上限レベルUSA0以下である場合には、Uレベル制御部290は、アップリンク減衰率ULC(T)として「1(=0dB)」を算出する。
こうして算出されたアップリンク減衰率ULC(T)は、Uレベル調整部110Uの可変減衰部162Uへ送られる。
図2に戻り、上記のDUP180Dは、ドナーアンテナ190Dから送られた信号を、ダウンリンク受信信号DRS(T)として、Dレベル調整部110D及びレベル制御部121へ送る。また、DUP180Dは、Uレベル調整部110Uから送られたアップリンク送信信号USS(T)をドナーアンテナ190Dへ送る。
上記のDUP180Sは、Dレベル調整部110Dから送られたダウンリンク送信信号DSS(T)をサービスアンテナ190Sへ送る。また、DUP180Sは、サービスアンテナ190Sから送られた信号を、アップリンク受信信号URS(T)として、Uレベル調整部110Uへ送る。
<動作>
次に、上記のように構成された中継装置101の動作について、Dレベル制御部250によるダウンリンク送信信号DSS(T)のレベル調整処理、すなわち、サービスアンテナ190Sから送信されるダウンリンク方向の送信信号のレベル調整処理に着目して説明する。
なお、Dレベル制御部250内の制御テーブルCTBの内容は、ダウンリンク受信信号DRS(T)におけるレベル調整パラメータ情報により、既に設定されているものとする。また、レベル検出部210は、ダウンリンク受信信号DRS(T)のレベル検出値LDA(T)及びダウンリンク受信信号DRS(T)におけるパイロット成分のレベル検出値LDP0を、逐次、Dレベル制御部250へ送っているものとする。
ダウンリンク送信信号DSS(T)のレベル調整処理に際しては、まず、Dレベル制御部250が、レベル検出部210から送られているレベル検出値LDA(T),LDP0を取得する。また、Dレベル制御部250は、Dレベル調整部110Dの増幅部161Dから送られている増幅信号DAS(T)を取得する。
なお、以下の説明においては、増幅部161Dの第1増幅率を「AMR0」と表記するものとする。
次に、Dレベル制御部250が、ダウンリンク減衰率DLC(T)を算出する。かかるダウンリンク減衰率DLC(T)に際して、Dレベル制御部250は、まず、ダウンリンク送信信号DSS(T)のレベルを最大レベルDSS0とするための減衰率である暫定減衰率ATNT(T)を、次の(3)式により算出する。
ATNT(T)=XDA(T)/DSS0 …(3)
引き続き、Dレベル制御部250は、レベル検出値LDA(T),LDP0に基づいて、レベル比LR(T)を、次の(4)式により算出する。
LR(T)=LDA(T)/LDP0 …(4)
次いで、Dレベル制御部250は、算出されたレベル比LR(T)をキーにして制御テーブルCTBを参照し、レベル比LR(T)に関連付けられている減衰率ATR(T)を取得する。そして、Dレベル制御部250は、暫定減衰率ATNT(T)、及び、取得された減衰率ATR(T)に基づいて、ダウンリンク減衰率DLC(T)を、次の(5)式により算出する。
DLC(T)=ATNT(T)・ATR(T) …(5)
次に、Dレベル制御部250は、算出されたダウンリンク減衰率DLC(T)を、Dレベル調整部110Dの可変減衰部162Dへ送る。このダウンリンク減衰率DLC(T)を受けた可変減衰部162Dは、増幅信号DAS(T)を、ダウンリンク減衰率DLC(T)に従って減衰させ、ダウンリンク送信信号DSS(T)を生成する。
以後、上述したレベル検出値LDA(T),LDP0及び増幅信号DAS(T)の取得処理、制御テーブルCTBを参照したダウンリンク減衰率DLC(T)の算出処理、並びに、算出されたダウンリンク減衰率DLC(T)のDレベル調整部110Dへの設定処理が、Dレベル制御部250により繰り返される。
この結果、中継装置101におけるダウンリンク方向のシステム利得SGNは、図5に示されるように、レベル比LR(T)が値1〜LRNの範囲では、次の(6)式で表される基準利得SGNSとなる。
SGNS=AMR0/ATR0 …(6)
そして、レベル比LR(T)が、値LRNよりも大きくなる範囲においては、値LR(T)が大きくなるほど、システム利得が小さくなるようになる。
こうして定まるシステム利得で増幅されたダウンリンク送信信号DSS(T)が、DUP180Sを介して、サービスアンテナ190Sへ送られる。そして、ダウンリンク送信信号DSS(T)対応する無線信号が、サービスアンテナ190Sから送出される。
以上のようにして定まるシステム利得SGN(T)により、ダウンリンク受信信号DRS(T)からダウンリンク送信信号DSS(T)への増幅が行われる中継装置101に、図6(A)に示されるような、上述した図13(A)と同様にレベルDRA(T)が変化するダウンリンク方向の無線信号をフェムト基地局700から受信すると、中継装置101においては、システム利得SGN(T)が、図6(B)に示されるように変化する。この結果、中継装置101から送信されるダウンリンク方向の送信無線信号のレベルDSA(T)、及び、当該送信無線信号におけるパイロット成分のレベルDSP(T)は、図6(C)に示されるように変化する。なお、図6(A)におけるレベル値DRATHは、レベル比の値がLRNとなるダウンリンク方向の送信無線信号のレベル値である。
図6(B)に示されるように、中継装置101のダウンリンク方向のシステム利得SGN(T)は、レベルDRA(T)がレベル値DRATH以下の期間においては、システム利得SGN(T)が基準利得SGNSに維持される。そして、レベルDRA(T)がレベル値DRATHを超える期間に限って、システム利得SGN(T)が基準利得SGNSよりも小さくなる。
このため、図6(C)に示されるように、レベルDSP(T)は、レベルDRA(T)がレベル値DRATH以下の期間においては、レベル値DSP0に維持される。そして、レベルDRA(T)がレベル値DRATHを超える期間に限って、図13(B)に示される従来の場合よりも、変動幅が格段に狭い態様で、システム利得SGN(T)が基準利得SGNSよりも小さくなる。
以上説明したように、本第1実施形態によれば、フェムト基地局700から送信され、中継装置101により受信されたダウンリンク方向の受信無線信号に対応するダウンリンク受信信号DRS(T)の信号レベル、及び、当該受信無線信号におけるパイロット成分の信号レベルをレベル検出部210が検出する。引き続き、Dレベル制御部250が、レベル検出部210によるレベル検出値LDA(T),LDP0に基づいて、ダウンリンク送信信号DSS(T)のパイロット成分のレベルを所定レベルとする基準利得SGNSによるレベル調整を行ったときに、ダウンリンク送信信号DSS(T)のレベルが所定の最大レベルDSS0以下となる場合に、当該基準利得SGNSによるレベル調整制御をDレベル調整部110Dに対して行う。
したがって、本第1実施形態によれば、中継装置101が実際にフェムト基地局700から受信した無線信号のレベル情報に基づいて、ダウンリンク方向の送信無線信号のレベルにおけるパイロット成分の一定化を図るので、無線通信装置と無線基地局との間の通信に利用される無線信号の中継増幅を適切に行うことができる。
また、本第1実施形態では、当該基準利得SGNSによるレベル調整を行った場合に、ダウンリンク送信信号DSS(T)のレベルが最大レベルDSS0を超えるときは、ダウンリンク送信信号DSS(T)のレベルを最大レベルDSS0とするレベル調整制御を行う。このため、無線通信装置900との通信が可能な領域の一定化及び極大化を適切に行うことができる。
また、本第1実施形態では、レベル検出値LDA(T)とレベル検出値LDP0との比の値LRp(p=1,2,…)が、レベル調整パラメータ値である減衰率ATRpと関連付けられた制御テーブルCTBを、Dレベル制御部250が有するとともに、当該Dレベル制御部250が、レベル検出値LDAとレベル検出値LDP0との比の値に基づいて制御テーブルCTBを参照して、レベル調整制御を行う。このため、Dレベル制御部250は、複雑な算式の計算を行うことなく、適切なレベル調整パラメータ値を取得して、Dレベル調整部110Dに対するレベル調整制御を行うことができる。
また、本第1実施形態では、制御テーブルCTBの内容が、フェムト基地局700からのデータダウンロードにより、更新可能となっている。このため、平均的な通信トラフィックの増大等に伴って、制御テーブルCTBにおける登録内容の適正化を簡易に行うことができる。
なお、上記の第1実施形態では、制御テーブルCTBの内容を、フェムト基地局700からのデータダウンロードにより更新可能としたが、予め設定された固定的な内容の制御テーブルを、Dレベル制御部に保持しておくようにしてもよい。この場合には、Dレベル制御部によるダウンリンク受信信号の処理を省略することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態の中継装置102を、図7〜図11を主に参照しつつ説明する。
<構成>
中継装置102は、上述した第1実施形態の中継装置101と比べて、レベル制御部121に代えてレベル制御部122(図7参照)を備える点のみが異なっている。そして、図7に示されるように、レベル制御部122は、上述したレベル制御部121と比べて、Dレベル制御部250に代えてDレベル制御部260を備える点が異なっている。以下、この相違点に主に着目して説明する。
上記のDレベル制御部260は、DUP180Dから送られたダウンリンク受信信号DRS(T)、レベル検出部210から送られたレベル検出値LDA(T),LDP0、及び、Dレベル調整部110Dの増幅部161Dから送られた増幅信号DAS(T)を受ける。そして、Dレベル制御部260は、ダウンリンク受信信号DRS(T)における動作モード指定により指定された動作モードで、Dレベル調整部110Dによるレベル調整の制御を行うようになっている。
動作モード指定では、検出期間モードの指定と、代表値の指定が行われる。ここで、動作モード指定における検出期間モードの指定により、第1検出期間モード及び第2検出期間モードのいずれかを選択して指定できるようになっている。
第1検出期間モードは、図8(A)に示されるように、期間長ΔT1の単位検出期間DPRk(k=1,2,…)が終了すると、次の単位検出期間DPRk+1が開始するモードである。なお、本第2実施形態では、単位検出期間DPRkが、前の単位検出期間DPRk-1におけるレベル検出結果を反映してレベル調整制御が行われる適用期間APRk-1となっている。
第2検出期間モードは、図8(B)に示されるように、期間長ΔT21の単位検出期間DPRk(k=1,2,…)が終了する前に、次の単位検出期間DPRk+1が開始するモードである。すなわち、単位検出期間DPRkが開始された後、時間(ΔT21−ΔT22)が経過すると、次の単位検出期間DPRk+1が開始するようになっている。図8(B)には、時間ΔT21の1/2が時間ΔT22となっている例が示されている。
なお、本第2実施形態では、単位検出期間DPRkの終了前の期間長ΔT22の期間が、前の単位検出期間DPRk-1におけるレベル検出結果を反映してレベル調整制御が行われる適用期間APRk-1となっている。
動作モード指定における代表値の指定により、単位検出期間DPRkにおけるレベル検出値LDA(T)の代表値として採用する値が指定される。なお、本第2実施形態では、採用すべき代表値として最大値、平均値、及び、1以上の所定数を平均値に乗じた値のいずれかから選択して指定できるようになっている。ここで、代表値として、1以上の所定数を平均値に乗じた値を指定する場合には、当該所定数も、動作モード指定における代表値の指定の際に指定できるようになっている。
図7に戻り、Dレベル制御部260は、単位検出期間DPRkにおけるレベル検出値LDA(T)を収集する。引き続き、Dレベル制御部260は、レベル検出値LDA(T)の当該収集結果に基づいて、単位検出期間DPRkにおけるレベル検出値LDA(T)の代表値を求める。そして、Dレベル制御部260は、当該代表値に基づいて、適用期間APRkにおける基準利得を算出する。この基準利得の算出処理については、後述する。
また、Dレベル制御部260は、算出された基準利得、レベル検出値LDA(T),LDP0、及び、Dレベル調整部110Dの増幅部161Dから送られた増幅信号DAS(T)のレベル(以下、第1実施形態の場合と同様に、「レベルXDA(T)」と記す)に基づいて、ダウンリンク減衰率DLC(T)を逐次算出する。算出されたダウンリンク減衰率DLC(T)は、Dレベル調整部110Dの可変減衰部162Dへ送られる。
なお、ダウンリンク減衰率DLC(T)の算出処理については、後述する。
<動作>
次に、上記のように構成された中継装置102の動作について、Dレベル制御部260による基準利得等の更新処理、及び、ダウンリンク送信信号DSS(T)のレベル調整処理に着目して説明する。
なお、第1実施形態の場合と同様に、レベル検出部210は、ダウンリンク受信信号DRS(T)のレベル検出値LDA(T)及びダウンリンク受信信号DRS(T)におけるパイロット成分のレベル検出値LDP0を、逐次、Dレベル制御部260へ送っているものとする。また、第1実施形態の場合と同様に、Dレベル調整部110Dから出力されるダウンリンク送信信号DSS(T)の最大レベルを「DSS0」と表記するものとする。
《基準利得等の更新処理》
まず、Dレベル制御部260による基準利得及び基準パイロットレベルの更新処理について説明する。
この更新処理に際しては、図9に示されるように、まず、ステップS21において、Dレベル制御部260が、レベル検出部210から送られているレベル検出値LDA(T),LDP0を取得する。
引き続き、ステップS22において、Dレベル制御部260が、現段階における単位検出期間DPRkが終了したか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS22:N)には、処理はステップS21へ戻る。以後、ステップS21,S22の処理が繰り返される。
単位検出期間DPRkが終了し、ステップS22における判定の結果が肯定的となると(ステップS22:Y)、処理はステップS23へ進む。このステップS23では、Dレベル制御部260が、当該単位検出期間DPRkにおけるレベル検出値LDA(T)の代表値LDAkを算出する。
ここで、代表値LDAkが、単位検出期間DPRkにおけるレベル検出値LDA(T)の最大値である場合には、Dレベル制御部260は、単位検出期間DPRkに取得されたレベル検出値LDA(T)における最大値を、代表値LDAkとして抽出する。また、代表値LDAkが、単位検出期間DPRkにおけるレベル検出値LDA(T)の平均値である場合には、Dレベル制御部260は、単位検出期間DPRkに取得されたレベル検出値LDA(T)の平均値を、代表値LDAkとして算出する。
また、代表値LDAkが、単位検出期間DPRkにおけるレベル検出値LDA(T)の平均値に、1以上の所定数を乗じた値である場合には、Dレベル制御部260は、まず、単位検出期間DPRkに取得されたレベル検出値LDA(T)の平均値を算出する。そして、Dレベル制御部260は、算出された平均値に当該所定数を乗じた値を、代表値LDAkとして算出する。
次に、ステップS24において、Dレベル制御部260が、算出された代表値LDAkと、最大レベルDSS0とに基づいて、適用期間APRkにおける基準利得SGNkを、次の(7)式により算出する。
SGNk=DSS0/LDAk …(7)
そして、Dレベル制御部260は、算出された基準利得SGNkとレベル値LDP0とに基づいて、基準パイロットレベルSLPkを、次の(8)式により算出する。
SLPk=SGNk・LDP0 …(8)
こうして、新たな基準利得SGNk及び新たな基準パイロットレベルSLPkが算出されると、ステップS25において、Dレベル制御部260が、それまでの適用期間APRk-1における基準利得SGNk-1及び基準パイロットレベルSLPk-1から、新たな適用期間APRkにおける基準利得SGNk及び基準パイロットレベルSLPkに、基準利得及び基準パイロットレベルを更新する。
そして、処理はステップS21へ戻る。以後、ステップS21〜S25の処理が繰り返される。
この結果、適用期間ごとに、基準利得が変化することになる。こうした、基準利得の時間変化の例が、図10(A)及び図10(B)に示されている。ここで、図10(A)には、第1検出期間モード時における基準利得の時間変化の例が示され、図10(B)には、第2検出期間モード時における基準利得の時間変化の例が示されている。ここで、単位検出期間の期間長(ΔT1,ΔT22)が互いに近似している場合には、第2検出期間モード時における基準利得の時間変化の方が、第1検出期間モード時における基準利得の時間変化よりも穏やかとなる。
なお、基準パイロットレベルも、適用期間ごとに変化する。
《ダウンリンク送信信号DSS(T)のレベル調整処理》
次に、Dレベル制御部260によるダウンリンク送信信号DSS(T)のレベル調整処理について説明する。なお、以下においては、適用期間APRkにおけるダウンリンク送信信号DSS(T)のレベル調整処理を例示して説明する。なお、適用期間APRk以外のおける適用期間においても、適用期間APRkの場合と同様のダウンリンク送信信号DSS(T)のレベル調整処理が行われる。
このレベル調整処理に際しては、まず、Dレベル制御部260が、レベル検出部210から送られているレベル検出値LDA(T),LDP0を取得する。また、Dレベル制御部260は、Dレベル調整部110Dの増幅部161Dから送られている増幅信号DAS(T)を取得する。
次に、Dレベル制御部260が、ダウンリンク減衰率DLC(T)を算出する。かかるダウンリンク減衰率DLC(T)に際して、Dレベル制御部260は、まず、ダウンリンク送信信号DSS(T)のレベルを最大レベルDSS0とするための減衰率を、暫定減衰率ATNT(T)を、上述した(3)式により算出する。
引き続き、Dレベル制御部260は、レベル検出値LDA(T)を、上述したステップS21〜S25の処理の実行により更新されている基準利得SGNkで増幅された場合のレベルALDk(T)を、次の(9)式により算出する。
ALDk(T)=LDA(T)・SGNk …(9)
引き続き、Dレベル制御部260は、レベルALDk(T)が最大レベルDSS0以下か否かを判定する。レベルALDk(T)が最大レベルDSS0以下であった場合には、Dレベル制御部260は、ダウンリンク減衰率DLC(T)を、次の(10)〜(12)式により算出する。
DLC(T)=ATNT(T)・ATRk(T) …(10)
ATRk(T)=ATRk,MAX/(LDA(T)/LDP0) …(11)
ATRk,MAX=DSS0/SLPk …(12)
この結果、Dレベル調整部110Dにおいて、基準利得SGNkによる増幅が行われる。
一方、レベルALDk(T)が最大レベルDSS0より大きかった場合には、Dレベル制御部260は、上述した暫定減衰率ATNT(T)を、ダウンリンク減衰率DLC(T)として採用する。
次いで、Dレベル制御部260は、算出されたダウンリンク減衰率DLC(T)を、Dレベル調整部110Dの可変減衰部162Dへ送る。このダウンリンク減衰率DLC(T)を受けた可変減衰部162Dは、増幅信号DAS(T)を、ダウンリンク減衰率DLC(T)に従って減衰させ、ダウンリンク送信信号DSS(T)を生成する。
以後、上述したレベル検出値LDA(T),LDP0及び増幅信号DAS(T)の取得処理、ダウンリンク減衰率DLC(T)の算出処理、並びに、算出されたダウンリンク減衰率DLC(T)のDレベル調整部110Dへの設定処理が、Dレベル制御部260により繰り返される。
以上のようにして定まるシステム利得SGN(T)により、ダウンリンク受信信号DRS(T)からダウンリンク送信信号DSS(T)への増幅が行われる中継装置102に、適用期間APRkにおいて図11(A)に示されるようにレベルDRA(T)が変化する。ダウンリンク方向の無線信号をフェムト基地局700から受信すると、中継装置102においては、システム利得SGN(T)が、図11(B)に示されるように変化する。この結果、中継装置102から送信されるダウンリンク方向の送信無線信号のレベルDSA(T)、及び、当該送信無線信号におけるパイロット成分のレベルDSP(T)は、図11(C)に示されるように変化する。なお、図11(A)におけるレベル値DRATHは、代表値LDAkに対応している。
図11(B)に示されるように、上述した図6(B)の場合と同様に、中継装置102のダウンリンク方向のシステム利得SGN(T)は、レベルDRA(T)がレベル値DRATH以下の期間においては、システム利得SGN(T)が基準利得SGNkに維持される。そして、レベルDRA(T)がレベル値DRATHを超える期間に限って、システム利得SGN(T)が基準利得SGNkよりも小さくなる。
このため、図11(C)に示されるように、上述した図6(C)の場合と同様に、レベルDSP(T)は、レベルDRA(T)がレベル値DRATH以下の期間においては、レベル値DSP0に維持される。そして、レベルDRA(T)がレベル値DRATHを超える期間に限って、図13(B)に示される従来の場合よりも、変動幅が格段に狭い態様で、システム利得SGN(T)が基準利得SGNkよりも小さくなる。
以上説明したように、本第2実施形態によれば、上述した第1実施形態の場合と同様に、フェムト基地局700から送信され、中継装置102により受信されたダウンリンク方向の受信無線信号に対応するダウンリンク受信信号DRS(T)の信号レベル、及び、当該受信無線信号におけるパイロット成分の信号レベルをレベル検出部210が検出する。引き続き、Dレベル制御部260が、レベル検出部210によるレベル検出値LDA(T),LDP0に基づいて、ダウンリンク送信信号DSS(T)のパイロット成分のレベルを所定レベルとする基準利得によるレベル調整を行ったときに、ダウンリンク送信信号DSS(T)のレベルが所定の最大レベルDSS0以下となる場合に、当該基準利得によるレベル調整制御をDレベル調整部110Dに対して行う。
したがって、本第2実施形態によれば、第1実施形態の場合と同様に、中継装置102が実際にフェムト基地局700から受信した無線信号のレベル情報に基づいて、ダウンリンク方向の送信無線信号のレベルにおけるパイロット成分の一定化を図るので、無線通信装置と無線基地局との間の通信に利用される無線信号の中継増幅を適切に行うことができる。
また、本第2実施形態では、第1実施形態の場合と同様に、当該基準利得によるレベル調整を行った場合に、ダウンリンク送信信号DSS(T)のレベルが最大レベルDSS0を超えるときは、ダウンリンク送信信号DSS(T)のレベルを最大レベルDSS0とするレベル調整制御を行う。このため、無線通信装置900との通信が可能な領域の一定化及び極大化を適切に行うことができる。
また、本第2実施形態では、所定期間長の単位検出期間においてレベル検出部210による検出結果LDA(T),LDP0に基づいて、当該単位検出期間と同等の通信トラフィックが見込まれる期間においてDレベル調整部110Dに対するレベル調整制御を行う。したがって、効率的に、かつ、合理的なダウンリンク方向における送信無線信号のレベル調整を行うことができる。
また、本第2実施形態では、フェムト基地局700からの指定により、検出期間モード及び代表値の指定を行うことができるようになっている。このため、検出期間モード及び代表値の適切な指定を簡易に行うことができる。
なお、上記の第2実施形態では、検出期間モードの指定及び代表値の指定を含む動作モード指定を、フェムト基地局700によるダウンリンク方向の送信無線信号を利用して行うことができるようにした。これに対し、検出期間モードの指定及び代表値の指定のいずれか一方の指定を、フェムト基地局700によるダウンリンク方向の送信無線信号を利用して行うことができるようにするとともに、他方の指定については、Dレベル制御部において予めなされているようにしてもよい。
さらに、双方の指定について、Dレベル制御部において予めなされているようにしてもよい。この場合には、Dレベル制御部によるダウンリンク受信信号の処理を省略することができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態の中継装置103を、図12を主に参照しつつ説明する。
<構成>
中継装置103は、上述した第1実施形態の中継装置101と比べて、レベル制御部121に代えてレベル制御部123(図12参照)を備える点のみが異なっている。そして、図12に示されるように、レベル制御部123は、上述したレベル制御部121と比べて、レベル検出部210に代えてレベル検出部220を備える点、及び、Dレベル制御部250に代えてDレベル制御部270を備える点が異なっている。以下、この相違点に主に着目して説明する。
上記のレベル検出部220は、DUP180Dから送られたダウンリンク受信信号DRS(T)を受ける。そして、レベル検出部220は、ダウンリンク受信信号DRS(T)におけるパイロット成分のレベルを検出し、レベル検出値LDP0として、Dレベル制御部270へ送る。
上記のDレベル制御部270は、DUP180Dから送られたダウンリンク受信信号DRS(T)、レベル検出部220から送られたレベル検出値LDP0、及び、Dレベル調整部110Dの増幅部161Dから送られた増幅信号DAS(T)を受ける。そして、Dレベル制御部270は、ダウンリンク受信信号DRS(T)における基準パイロットレベル指定により基準パイロットレベルSLP0、レベル検出値LDP0、及び、増幅信号DAS(T)のレベル(以下、第1及び第2実施形態の場合と同様に、「レベルXDA(T)」と記す)に基づいて、ダウンリンク減衰率DLC(T)を逐次算出する。算出されたダウンリンク減衰率DLC(T)は、Dレベル調整部110Dの可変減衰部162Dへ送られる。
なお、ダウンリンク減衰率DLC(T)の算出処理については、後述する。
<動作>
次に、上記のように構成された中継装置103の動作について、Dレベル制御部270によるダウンリンク送信信号DSS(T)のレベル調整処理に着目して説明する。
なお、Dレベル制御部270に対する基準パイロットレベルSLP0の指定は、既に行われているものとする。
また、第1実施形態の場合と同様に、レベル検出部220は、ダウンリンク受信信号DRS(T)におけるパイロット成分のレベル検出値LDP0を、逐次、Dレベル制御部270へ送っているものとする。
更に、第1実施形態の場合と同様に、Dレベル調整部110Dから出力されるダウンリンク送信信号DSS(T)の最大レベルを「DSS0」と表記するものとする。また、増幅部161Dの第1増幅率を「AMR0」と表記するものとする。
ダウンリンク送信信号DSS(T)のレベル調整処理に際しては、まず、Dレベル制御部270が、レベル検出部220から送られているレベル検出値LDP0を取得する。また、Dレベル制御部270は、Dレベル調整部110Dの増幅部161Dから送られている増幅信号DAS(T)を取得する。
引き続き、Dレベル制御部270が、基準パイロットレベルSLP0及びレベル検出値LDP0に基づいて、基準利得SGNSを、次の(13)式により算出する。
SGNS=SLP0/LDP0 …(13)
次に、Dレベル制御部270が、ダウンリンク減衰率DLC(T)を算出する。かかるダウンリンク減衰率DLC(T)に際して、Dレベル制御部270は、まず、ダウンリンク受信信号DRS(T)を基準利得SGNSで増幅した場合のレベルYDA(T)を、次の(14)式により算出する。
YDA(T)=SGNS・XDA(T)/AMR0 …(14)
引き続き、Dレベル制御部270は、レベルYDA(T)が最大レベルDSS0以下か否かを判定する。レベルYDA(T)が最大レベルDSS0以下であった場合には、Dレベル制御部270は、ダウンリンク減衰率DLC(T)を、次の(15)式により算出する。
DLC(T)=XDA(T)/YDA(T) …(15)
この結果、Dレベル調整部110Dにおいて、基準利得SGNSによる増幅が行われる。
一方、レベルYDA(T)が最大レベルDSS0より大きかった場合には、Dレベル制御部270は、ダウンリンク減衰率DLC(T)を、次の(16)式により算出する。
DLC(T)=XDA(T)/DSS0 …(16)
この結果、Dレベル調整部110Dにおいて、基準利得SGNSより低い利得による増幅が行われる。
次に、Dレベル制御部270は、(15)式又は(16)式により算出されたダウンリンク減衰率DLC(T)を、Dレベル調整部110Dの可変減衰部162Dへ送る。このダウンリンク減衰率DLC(T)を受けた可変減衰部162Dは、増幅信号DAS(T)を、ダウンリンク減衰率DLC(T)に従って減衰させ、ダウンリンク送信信号DSS(T)を生成する。
以後、上述したレベル検出値LDP0及び増幅信号DAS(T)の取得処理、基準利得SGNSの算出処理、ダウンリンク減衰率DLC(T)の算出処理、並びに、算出されたダウンリンク減衰率DLC(T)のDレベル調整部110Dへの設定処理が、Dレベル制御部270により繰り返される。
こうして定まるシステム利得で増幅されたダウンリンク送信信号DSS(T)が、DUP180Sを介して、サービスアンテナ190Sへ送られる。そして、ダウンリンク送信信号DSS(T)対応する無線信号が、サービスアンテナ190Sから送出される。
この結果、上述した図6に示されるのと同様の態様で、ダウンリンク送信信号DSS(T)対応する無線信号のレベル調整が行われる。
以上説明したように、本第3実施形態によれば、フェムト基地局700から送信され、中継装置103により受信されたダウンリンク方向の受信無線信号に対応するダウンリンク受信信号DRS(T)におけるパイロット成分の信号レベルをレベル検出部220が検出する。引き続き、Dレベル制御部270が、レベル検出部220によるレベル検出値LDP0に基づいて、ダウンリンク送信信号DSS(T)のパイロット成分のレベルを基準パイロットレベルとする基準利得SGNSによるレベル調整を行ったときに、ダウンリンク送信信号DSS(T)のレベルが所定の最大レベルDSS0以下となる場合に、当該基準利得SGNSによるレベル調整制御をDレベル調整部110Dに対して行う。
したがって、本第3実施形態によれば、中継装置103が実際にフェムト基地局700から受信した無線信号のレベル情報に基づいて、ダウンリンク方向の送信無線信号のレベルにおけるパイロット成分の一定化を図るので、無線通信装置と無線基地局との間の通信に利用される無線信号の中継増幅を適切に行うことができる。
また、本第3実施形態では、第1実施形態の場合と同様に、当該基準利得SGNSによるレベル調整を行った場合に、ダウンリンク送信信号DSS(T)のレベルが最大レベルDSS0を超えるときは、ダウンリンク送信信号DSS(T)のレベルを最大レベルDSS0とするレベル調整制御を行う。このため、無線通信装置900との通信が可能な領域の一定化及び極大化を適切に行うことができる。
また、本第3実施形態では、フェムト基地局700からの指定により、基準パイロットレベルの指定を行うことができるようになっている。このため、平均的な通信トラフィックの増大等に伴って、基準パイロットレベルの適正化を簡易に行うことができる。
なお、上記の第3実施形態では、基準パイロットレベルの指定を、フェムト基地局700によるダウンリンク方向の送信無線信号を利用して行うことができるようにした。これに対し、予め定められた基準パイロットレベルを、Dレベル制御部に保持しておくようにしてもよい。この場合には、Dレベル制御部によるダウンリンク受信信号の処理を省略することができる。
また、上記の第1〜第3実施形態におけるDレベル制御部及びUレベル制御部を、中央処理装置(CPU)等を備えた演算手段として構成し、プログラムを実行することにより、上述したDレベル制御部及びUレベル制御部の機能を果たすようにすることもできる。
以上説明したように、本発明の中継装置及び中継出力レベル調整プログラムは、一の基地局のみからの第1無線信号を受信した後に増幅し、当該第1無線信号を反映した第2無線信号を送信する無線信号の中継に際して適用することができる。
100,101,102,103…中継装置、110D…Dレベル調整部(調整部)、110U…Uレベル調整部、121,122,123…レベル制御部、161D,161U…増幅部、162D,162U…可変減衰部、180D,180S…デュプレクサ(DUP)、190D…ドナーアンテナ、190S…サービスアンテナ、210,220…レベル検出部(検出部)、250,260,270…Dレベル制御部(制御部)、290…Uレベル制御部、CTB…制御テーブル(テーブル)。

Claims (6)

  1. 一の基地局のみからの第1無線信号を受信した後に増幅し、前記第1無線信号を反映した第2無線信号を送信する中継装置であって、
    前記第1無線信号に由来する信号を所定増幅率で増幅する増幅部と;
    前記増幅部による増幅結果を、指定された減衰率に従って減衰させる可変減衰部と;
    前記第1無線信号のレベルと前記第1無線信号におけるパイロット成分のレベルを含む前記第1無線信号に関するレベル情報を検出する検出部と;
    中継増幅後の前記第2無線信号におけるパイロット成分のレベルを所定レベルに保つように基準利得によるレベル調整を行っても、前記第2無線信号のレベルが中継出力信号としての最大レベル以下となる場合に、前記検出部によって検出された前記第1無線信号におけるパイロット成分のレベルと、前記第1無線信号のレベルとの比、及び、前記増幅部による増幅結果に基づいて、前記基準利得に対応する前記減衰率を算出し、前記算出された減衰率を前記可変減衰部に対して指定するレベル調整制御を行う制御部と;
    を備えることを特徴とする中継装置。
  2. 前記制御部は、前記基準利得によるレベル調整を行うと、前記第2無線信号のレベルが前記最大レベルを超える場合に、前記第2無線信号のレベルを前記最大レベルとするレベル調整制御を行う、ことを特徴とする請求項1に記載の中継装置。
  3. 前記制御部は、
    所定期間長の単位検出期間における前記第1無線信号のレベルの代表値と、前記最大レベルとに基づいて、前記基準利得を算出し、
    前記算出された基準利得に基づいて、前記単位検出期間と同等の通信トラフィックが見込まれる期間において前記レベル調整制御を行う、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の中継装置。
  4. 前記基準利得は、前記第1無線信号のレベルが前記代表値である場合に、前記第2無線信号のレベルを前記最大レベルとする利得である、ことを特徴とする請求項3に記載の中継装置。
  5. 前記代表値は、前記単位検出期間における前記第1無線信号のレベルの最大値、平均値、及び、1より大きな所定値を前記平均値に乗じた値のいずれかである、ことを特徴とする請求項4に記載の中継装置。
  6. 一の基地局のみからの第1無線信号を受信した後に増幅し、前記第1無線信号を反映した第2無線信号を送信する中継装置であり、前記第1無線信号に由来する信号を所定増幅率で増幅する増幅部と;前記増幅部による増幅結果を、指定された減衰率に従って減衰させる可変減衰部と;前記第1無線信号のレベルと前記第1無線信号におけるパイロット成分のレベルを含む前記第1無線信号に関するレベル情報を検出する検出部と;プログラムを実行する演算処理部と;を備える中継装置において実行される中継出力レベル調整プログラムであって、
    前記検出部により検出されたレベル情報を取得する取得手順と;
    中継増幅後の前記第2無線信号におけるパイロット成分のレベルを所定レベルに保つように基準利得によるレベル調整を行っても、前記第2無線信号のレベルが中継出力信号としての最大レベル以下となる場合に、前記検出部によって検出された前記第1無線信号におけるパイロット成分のレベルと、前記第1無線信号のレベルとの比、及び、前記増幅部による増幅結果に基づいて、前記基準利得に対応する前記減衰率を算出し、前記算出された減衰率を前記可変減衰部に対して指定するレベル調整制御を行う制御手順と;を前記演算処理部に実行させる、
    ことを特徴する中継出力レベル調整プログラム。
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