JP5480035B2 - 非水電解液二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、非水電解液を用いる二次電池に関し、特にハイブリッド車や電気自動車の電源として用いるのに適した大容量の二次電池に関する。
従来、電気自動車やハイブリッド車などの電源として用いる大電流充放電用途の二次電池には、特許文献1に開示されているように、いわゆる円筒密閉形の単電池を多数個(例えば40〜100個)直列に接続したモジュールが用いられている。しかし、円筒形電池は、複数個並べたときに空間占有率が低く、体積効率に劣る。そこで、特許文献2に開示されているように、扁平形の容器を用いた、いわゆる扁平形電池が提案されている。扁平形電池は、同体積の円筒形電池に比べて表面積が大きくなるため、放熱性にも優れるという副次的効果も得られる。
特開2000−228178号公報 特開2008−282648号公報
電気自動車などに用いる電池は、これまで以上に高い性能が求められており、このためニッケル系などの、より高性能の活物質が採用されるようになっている。しかし、高性能になるほど、充放電に伴って電解液が分解されやすくなり、正常な使用状態においても、ガス発生による内圧上昇が大きくなる傾向がある。
特に扁平形電池の場合は、容器側面に平面の部分があるので、内圧が上がると容易に平面部が膨張してしまう。このため、複数の単電池を並べてモジュール電池とした場合、冷却風が流れるべき電池間の隙間が膨張によって塞がれてしまう。このため、放熱性がよいという扁平形電池の特徴を損なうだけでなく、単電池同士の押合いによってモジュールのフレームに大きな応力が発生し、ついにはモジュールの破壊につながる可能性もあった。
本発明は、正常な使用状態においても生じる内圧の上昇を抑制することができる非水電解液二次電池を提供することを目的とする。
本発明による非水電解液二次電池は、基本的には、次のような特徴を備える。
ガスを排出するための排気筒が電池容器に設けられ、前記排気筒の開口部及び外周を覆う弾性体と前記排気筒とから構成される復帰形の一方向弁を備えることを特徴とする。
また、前記電池容器に設けられ、前記弾性体との間に隙間を設けるようにして前記弾性体の一部を覆う覆いを備えてもよい。好ましくは、前記弾性体はゴム弁である。
本発明の非水電解液二次電池によれば、活物質の高性能化に伴う避けがたい内圧の上昇を抑制することができる。さらに、複数の単電池を並べたモジュール電池において、単電池の膨張によるモジュールの破壊を防ぐことができる。
本発明の実施例による非水電解液二次電池の断面図。 本発明の実施例による非水電解液二次電池を組込んだモジュールの側面図。 本発明の実施例による復帰形の一方向弁と覆いの斜視図。 一方向弁と覆いの断面図で、ガス排出時のゴム弁の状態を示す図。 ゴム弁がフランジを有する一方向弁と覆いの断面図。 ゴム弁がフランジを有する一方向弁と覆いの断面図で、ガス排出時のゴム弁の状態を示す図。
本発明による非水電解液二次電池は、正常な充放電に伴って発生するわずかなガスによる内圧上昇を抑制するために、復帰形の一方向弁を備える。この一方向弁は、電池容器の一部に設けられており凸状で開口部を有する排気筒と、この排気筒に被せた弾性体(例えば、ゴムや弾性樹脂)の弁から構成される。弾性体の弁は、排気筒の外周(凸状部)の全部または一部と開口部を覆う。これにより、正常に使用されているときにもわずかに発生するガスが、一方向弁の作動圧力以上になると電池外部に排出される。一方向弁は、ガスの排出が終了すると、再び閉じる。このようにして、電池の内圧を常に、一方向弁の作動圧力以下の低い状態に保つことができる。
また、本発明による非水電解液二次電池には、電池が万一過充電などの異常事態となったときに、急激なガス発生による容器の破裂を防止する非復帰形の開裂弁を設置することもできる。これにより、万一の異常時には、開裂弁によって容器の破裂を防ぐことが可能になる。
以下に、本発明による非水電解液二次電池の実施の形態について、さらに詳細に説明する。以下では、扁平形の非水電解液二次電池と、この二次電池を単電池としたモジュールを作製した例について説明する。
1.単電池の作製
図1は、本実施例で作製した扁平形の非水電解液二次電池(単電池)の断面図である。正極活物質としてリチウム遷移金属複合酸化物を用い、負極活物質として炭素粒子を用いる、いわゆるリチウム二次電池を作製した。
正極と負極は、ポリエチレン微多孔膜セパレータを介して巻取り、捲回群(電極群)1を作製した。捲回群1を、厚さ0.5mmのアルミニウム合金板で作った筒2と、厚さ2mmのアルミニウム合金板で作った上下の妻板3,3’によって構成される扁平形の電池容器に収容した。妻板3,3’は、電池容器の蓋である。電池容器の妻板3,3’には穴が加工されており、正極端子4と負極端子9をこの穴から導出した。正極端子4と負極端子9は、捲回群1に接続されている。正極端子4と負極端子9を導出している穴は、封止部材10により封止されている。
筒2と妻板3,3’を電子ビームで溶接した後、電解液(図示しない)を注入して単電池とした。単電池の設計容量は10Ahであり、容器の設計耐圧は1.5MPaである。寸法は、正極端子4と負極端子9を除いて、高さ110mm、幅100mm、厚さ23mmである。
妻板3’には、厚さ50μmのアルミニウム合金箔からなる開裂弁8を溶接した。開裂弁8の作動圧力は0.5MPaで、開裂部の面積は400mmである。
他方の妻板3は、復帰形の一方向弁16を備える。一方向弁16は、妻板3に設けた排気筒7と、排気筒7に被せた弾性体の弁から構成される。妻板3には、弾性体の弁が排気筒7から外れないようにするための覆い5が設けられる。本実施例では、弾性体の弁としてゴム弁6を用いる。以下、排気筒7、ゴム弁6、及び覆い5について、説明する。
排気筒7は、電池容器の蓋である妻板3から突出して凸状となっており、容器内部(電池内部)のガスを外部へ排出するための開口部を有する。この開口部は、排気筒7の上面(妻板3に平行な面)に設けるのが好ましい。
排気筒7にはゴム弁6を被せて開口部を覆い、単電池の気密を保つようにした。ゴム弁6は、一端に底を有する有底円筒状であり、排気筒7の外周と開口部を覆っている。ゴム弁6の形状は、排気筒7の形状に合わせている。
電池の内圧が上昇してもゴム弁6が排気筒7から外れないよう、アルミニウム合金板で作った覆い5を設けた。覆い5は、妻板3に電子ビームで溶接され、ゴム弁6の一部を、ゴム弁6との間に隙間ができるように覆っている。覆い5がゴム弁6の全体を覆うと、排気筒7から排出された容器内部のガスを、外部へ排出することができなくなってしまう。従って、ゴム弁6は、一部だけが覆い5で覆われて、排気筒7から外れないようになっている。
図3は、排気筒7とゴム弁6からなる復帰形の一方向弁16と、覆い5の斜視図である。図3に示すように、妻板3に設けられた円筒状の排気筒7は、ゴム弁6で開口部が覆われている。ゴム弁6は、覆い5により一部が覆われており、排気筒7から外れないようになっている。
また、図1、図3に示したように、ゴム弁6と覆い5との間には隙間がある。この隙間は、ガスが発生して電池の内圧が上昇したときに、電池の内圧(ガスの圧力)によってゴム弁6が移動や膨張できるようにするためのものである。ゴム弁6の移動や膨張により、ガスを電池の外部へ排出し、電池の内圧の上昇を抑制することができる。
図4は、復帰形の一方向弁16と覆い5の断面図であり、ガス排出時のゴム弁6の状態を示している。図1と比較するとわかるように、ゴム弁6は、ガスの圧力により、排気筒7の開口部から覆い5に向かって(図4の上方向に)押し上げられて移動している。また、ゴム弁6は、排気筒7の側面(妻板3に垂直な面)から離れるように(図4の左右方向に)膨張している。このようにゴム弁6が移動し膨張することで、ゴム弁6と排気筒7との間に空間ができる。電池の内部で発生したガスは、ゴム弁6と排気筒7との間にできた空間を通って外部に抜けていく。
排気筒7の外径は6mmで、内径は5mmである。排気筒7に装着する前のゴム弁6の円筒状部分の内径は5.7mmであり、肉厚は0.8mmである。
本実施例では、以上の排気筒7とゴム弁6により復帰形の一方向弁16を構成し、電池容器に設けた。この一方向弁16の作動圧力は0.05MPaであった。
本実施例では正極端子4を妻板3に、負極端子9を妻板3’に設けたが、逆の構成とし、正極端子4を妻板3’に、負極端子9を妻板3に設けてもよい。
また、排気筒7は円筒状でなくてもよく、例えば角柱状でもよい。ゴム弁6の形状も円筒状でなくてもよく、排気筒7の外周と開口部を覆って単電池の気密を保てるような形状であれば、特に限定はしない。排気筒7の開口部の位置は、特に限定せず、排気筒7の側面(妻板3に垂直な面)に設けてもよく、排気筒7の上面と側面の両方に設けてもよい。また、開口部の数も、特に限定せず、例えば、排気筒7の上面に複数個設けてもよい。すなわち、単電池の気密を保てることができ、電池の内部でガスが発生した場合には、このガスによりゴム弁6を移動、膨張させてゴム弁6と排気筒7との間に空間を作ることができ、この空間からガスが排出できれば、排気筒7とゴム弁6の構造は限定しない。
また、図1、3、4に示した覆い5の形状は単なる一例であり、ゴム弁6が排気筒7から外れないようにでき、電池内部のガスを外部に排出できれば、覆い5の形状は問わない。さらには、単電池を組込んだモジュールにおいて、ゴム弁6の周囲にモジュールの構造部材を配置し、ゴム弁6が排気筒7から外れないようにすれば、覆い5を設けなくてもよい。
以下では、図5と図6を用いて、ゴム弁6と覆い5が図1、3、4と異なる形状の場合の例を示す。ゴム弁6は、単なる円筒状でなく、フランジを有する円筒状である。
図5は、ゴム弁6がフランジ15を有する円筒状である一方向弁16と、覆い5の断面図である。図1や図3に示した形状の一方向弁16と同様に、ゴム弁6は、排気筒7の開口部を覆っている。覆い5は、ゴム弁6のフランジ15の一部を覆っており、電池の内圧が上昇してもゴム弁6が排気筒7から外れないようにしている。覆い5は、ゴム弁6のフランジ15の全部を覆ってもよい。また、ゴム弁6のフランジ15と覆い5との間には隙間があり、ガスの圧力でゴム弁6が移動、膨張できるようになっている。
図6は、図5に示した一方向弁16と覆い5の断面図であり、ガス排出時のゴム弁6の状態を示している。ゴム弁6は、ガスの圧力により、排気筒7の開口部から離れるように押し上げられて移動している。また、ゴム弁6は、排気筒7の側面(妻板3に垂直な面)から離れるように(図6の左右方向に)膨張している。このようにゴム弁6が移動し膨張することで、ゴム弁6と排気筒7との間に空間ができる。電池の内部で発生したガスは、ゴム弁6と排気筒7との間にできた空間を通って外部に抜けていく。
2.モジュールの作製
図2は、本実施例による非水電解液二次電池(単電池)を組込んだモジュールの側面図である。図1に示した単電池を8個直列に接続し、アルミニウム合金製のフレーム11に収容して、図2に示すモジュールを作った。フレーム11は、脚14を有する。
単電池は、図1に示した状態から90度回転させて、フレーム11に収容した。すなわち、図1では縦になっている単電池を、横にしてフレーム11に収容した。また、直列に接続するため、正極端子4と負極端子9が交互に並ぶように、単電池の向きを1つずつ変えて配置した。すなわち、図2に示すように、モジュールの側面には、単電池の妻板3と妻板3’が交互に並び、これに伴い、ゴム弁6と開裂弁8も交互に並ぶ。なお、図2では、本実施例による非水電解液二次電池の特徴を表すため、覆い5の図示を省略し、ゴム弁6が見えるようにした。
各単電池は、正極端子4と負極端子9に接続されたコネクタ12により、隣接する単電池と接続される。モジュールの両端にある単電池の一方の端子には、リード板13,13’が接続される。リード板13,13’により、モジュールは外部と接続することができる。
単電池のピッチは25mmとしたので、各単電池間には、2mmの隙間がある。この隙間にファンによって冷却風を送って、各単電池を空冷する。図2には示してないが、電池が内圧上昇に伴って膨れると、冷却風の通路が塞がれるので、単電池間の隙間には、耐熱性に優れるフェノール樹脂で作った簾状のスペーサを設置した。
3.一方向弁
リチウム二次電池は、PC(ポリカーボネート)、DMC(ジメチルカーボネート)などの有機溶媒に、フッ素を含むリチウム塩を溶解した電解液を用いる。従って、ゴム弁6は、この電解液に耐える材質とする必要がある。一方、この電解液は、外部から水分が浸入するとフッ酸を生じ、電池内部が腐食してしまう。そこで、水蒸気の侵入を極力防止する必要があり、ゴム弁6は、いわゆるガスバリヤ性の良い材質が望ましい。
IIR(ブチルゴム)はガスバリヤ性が良く、その点では優れているが、電解液により膨潤し、その結果、ガスバリヤ性が損なわれるので、望ましくない。
一方、EPDM(エチレンプロピレンゴム)は、電解液に対する耐性に優れている。そこで、本実施例での非水電解液二次電池では、ゴム弁6の材料として、EPDMを用いた。EPDMのガスバリヤ性を向上させるために、EPDMの表面に被膜を形成する。本実施例では、EPDMで作られたゴム弁6の表面に、0.2〜1μmのDLC(ダイヤモンドライクカーボン、Diamond Like Carbon)の被膜を形成する方法と、1〜4μmの無電解ニッケルめっきを施す方法を用いた。いずれの方法によっても、ゴム弁6のガスバリヤ性が大きく向上し、十分な実用寿命が得られた。
4.弁の作動圧力と開口面積
本実施例による非水電解液二次電池では、一方向弁16の作動圧力、容器の耐圧、及び開裂弁8を設けた場合には開裂弁8の作動圧力をバランスよく設計する必要がある。また、これと同時に、弁が作動したときの開口面積も適切に設計する必要がある。
まず、正常時に内圧の上昇を抑制するため、一方向弁16は、0.1MPa以下の圧力で作動することが望ましい。この程度であれば、単電池間に設けた簾状のスペーサにかかる力はせいぜい1000N程度に収まるので、スペーサやモジュールのフレーム11が破壊されることはない。しかし、作動圧力をあまり低い値にすると、単電池の気密性が不十分になりやすいので、自ずと限界がある。
一方向弁16の作動圧力を適切な値にするためには、排気筒7を覆う前のゴム弁6の内径を100としたとき、排気筒7の外径を102から108とするとともに、ゴム弁6の円筒状部分(排気筒7の側面に接する部分)の肉厚を10から20の範囲とすればよい。排気筒7の外径が108を超える、またはゴム弁6の肉厚が20を超えると、作動圧力がそれに応じて上昇するので、一方向弁16を設けてもスペーサにかかる力が大きくなり、ついにはモジュールのフレーム11の破壊につながる。また、排気筒7の外径が102を下回ると、排気筒7の外面とゴム弁6の内面の密着が不十分になり、外気の侵入を防止することができなくなるので、単電池の寿命が著しく損なわれる恐れが大きくなる。ゴム弁6の肉厚が10を下回ると、ゴム弁6の弾性が弱くなり、単電池の気密性が低下する。
次に、開裂弁8を設けた場合の作動圧力について説明する。開裂弁8は、万一、過充電などで内圧が急激に上昇したときに、容器全体が破壊されないように設ける非復帰形の弁である。開裂弁8の作動圧力は、復帰形の一方向弁16の作動圧力より高いことが必要であると同時に、容器の耐圧よりは低いことが要求される。ゴム弁6を有する一方向弁16の作動圧力には、±30%程度のばらつきが避けられない。開裂弁8を金属箔で作る場合にも、金属箔の厚みや引張強さのばらつきなどにより、作動圧力は±20%程度の変動がある。よって、開裂弁8の作動圧力は、一方向弁16の作動圧力の少なくとも1.5倍としなければならない。これを下回ると、作動圧力のばらつきのために、開裂弁8の方がゴム弁6より先に作動してしまい、単電池の急速な劣化を引き起こす恐れが出てくるからである。確実な作動を期待するには、開裂弁8の作動圧力は、一方向弁16の作動圧力の2倍以上とすることが望ましい。
一方、開裂弁8の作動圧力は、当然ながら容器の耐圧以下でなくてはならず、容器の耐圧もばらつきは避けられないので、容器の耐圧を1としたとき、開裂弁8の作動圧力が1/2以下となるように設計することが望ましい。開裂弁8の作動圧力がこれより高いと、万一、過充電などによって急激なガス発生が起きた場合には、開裂弁8が作動してもガス放出速度が追いつかずに内圧がさらに上昇して、短時間で内圧が容器の耐圧を超え、容器の破裂に至る恐れがあるからである。上記の実施例では、開裂弁8の作動圧力が0.5MPaであり、容器の耐圧は1.5MPaである。従って、開裂弁8の作動圧力は、容器の耐圧の1/3となっており、容器の破裂を十分防止できる。
また、正常使用時におけるガスの発生はごくわずかなので、内圧の上昇はゆるやかであり、従って、一方向弁16の排気筒7の断面積は、小さくても問題がない。本実施例の電池では、最低1mmで十分である。しかし、小さいゴム弁は、精度の関係で、作動圧力のばらつきを小さくすることが一層困難になる。そこで、上記実施例では、排気筒7の内径を5mm、外径を6mmとした。この場合、排気筒7の開口部の内断面積は、約20mmとなる。
これに対し、開裂弁8は、異常時の急激な内圧上昇時に、容器の破裂を防ぐものであるから、その開口面積は極力大きいことが望ましい。実際には、電池の大きさによる制約を受けることになるが、少なくとも一方向弁16の開口面積(排気筒7の開口部の内断面積)の4倍以上とすれば、実用上十分な効果が認められる。4倍を下回ると、急速なガス発生が起きた場合には、ガスの放出が間に合わず、容器の破裂を確実に防止することが困難になる。上記の実施例では、10Ahと比較的大容量の電池なので、開裂弁8の開口面積を、一方向弁16の開口面積(排気筒7の内断面積)の20倍に相当する400mmとした。
以上の実施例では、復帰形の一方向弁16を構成する弾性体の弁としてゴム弁6を用いたが、この弁には、弾性樹脂など、他の弾性体を用いてもよい。ただし、排気筒7の開口部を覆って単電池の気密を保つことができるとともに、電池の内部で発生したガスを外部に排出できるように移動したり膨張したりする弾性体である必要がある。
復帰形の一方向弁16は、妻板3上の任意の位置に設けることができる。妻板3と妻板3’のどちらに設けてもよい。妻板3と妻板3’の両方に設けることも可能である。
以上の実施例では、扁平形の非水電解液二次電池を例に挙げたが、電池の形状は、扁平形だけに限定されず、円筒形や角型など、他の形状であってもよい。また、電極群を捲回群としたが、セパレータを介して正負極を積層した積層式の電池にも適用可能である。
本発明による非水電解液二次電池は、活物質の高性能化に伴う避けがたい内圧上昇を抑制してモジュールの破壊を防ぐことができ、実用的価値は極めて高いものである。開裂弁8を設けると、万一の異常な内圧上昇においても電池容器の破裂を防止することができるので、実用的価値はさらに高くなる。
1…捲回群、2…筒、3,3’…妻板、4…正極端子、5…覆い、6…ゴム弁、7…排気筒、8…開裂弁、9…負極端子、10…封止部材、11…フレーム、12…コネクタ、13,13’…リード板、14…脚、15…フランジ、16…一方向弁。

Claims (9)

  1. ガスを排出するための排気筒が電池容器に設けられ、前記排気筒の開口部及び外周を覆う弾性体と前記排気筒とから構成される復帰形の一方向弁を備え
    前記弾性体がゴム弁であり、
    前記ゴム弁の表面にダイヤモンドライクカーボンの被膜が形成されている、ことを特徴とする非水電解液二次電池。
  2. ガスを排出するための排気筒が電池容器に設けられ、前記排気筒の開口部及び外周を覆う弾性体と前記排気筒とから構成される復帰形の一方向弁を備え
    前記弾性体がゴム弁であり、
    前記ゴム弁の表面に無電解ニッケルめっきが施されている、ことを特徴とする非水電解液二次電池。
  3. 請求項1または2記載の非水電解液二次電池であって、
    前記電池容器に設けられ、前記弾性体との間に隙間を設けるようにして前記弾性体の一部を覆う覆いを備える非水電解液二次電池。
  4. 請求項1または2記載の非水電解液二次電池であって、前記ゴム弁の材質がエチレンプロピレンゴムである非水電解液二次電池。
  5. 請求項1または2記載の非水電解液二次電池であって、
    前記ゴム弁は、一端に底を有する有底円筒状であり、
    前記排気筒は、円筒状であり、外径が、前記排気筒を覆う前の前記ゴム弁の内径を100としたとき、102から108の範囲にある非水電解液二次電池。
  6. 請求項1または2記載の非水電解液二次電池であって、
    前記排気筒は、円筒状であり
    前記ゴム弁は、一端に底を有する有底円筒状であり、円筒状部分の肉厚が、前記排気筒を覆う前の前記ゴム弁の内径を100としたとき、10から20の範囲にある非水電解液二次電池。
  7. 請求項3記載の非水電解液二次電池であって、
    前記ゴム弁は、前記電池容器に接するフランジを有し、
    前記覆いは、前記フランジの少なくとも一部を覆う非水電解液二次電池。
  8. 請求項1または2記載の非水電解液二次電池であって、
    作動圧力が、前記一方向弁の作動圧力の2倍以上で、前記電池容器の耐圧の1/2以下である開裂弁を備える非水電解液二次電池。
  9. 請求項1または2記載の非水電解液二次電池であって、
    前記排気筒の開口部の内断面積を1としたとき、開口面積が4以上である開裂弁を備える非水電解液二次電池。
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