JP5479620B1 - バストカップ保形用ワイヤー - Google Patents

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Abstract

【課題】 保形用ワイヤーの着用時の食い込み、さらにはトップバストでの抑えつけや、締め付けによる着用感の低下を解消し、バストシルエットに優れた保形用ワイヤーを提供する。
【解決手段】 扁平状線材が、前記バストカップ部の下方周縁部に対応する身体前中心部末端から、中央底部を介して、脇側立部末端まで連続する略U字状乃至略半円形状を形成していて、且つ脇側立部の端部及び前記中央底部は、身体前中心部含有面に対して、身体当接側を内方として、外方に凸設するように彎曲していて、前記脇側立部末端の前記身体前中心部含有面からの突出高さ(k)は、前記身体前中心部含有面からの前記中央底部の凸部高さ(h)よりも大きく、前記扁平状線材の前記脇側立部の端部は、前記扁平状線材の身体当接面が前記身体前中心の方を向くように捻じれている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ブラジャー若しくはボディスーツ、ブラスリップ等のバストカップ付きファンデーション、又はワンピース型やセパレート型の水着などのバストカップ付き被服のカップ部に装着されるバストカップ保形用ワイヤーに関する。
ブラジャーやボディスーツ、ブラスリップ等のバストカップ付きファンデーション又はワンピース型やセパレート型の水着などのバストカップ付き被服のカップ部には、着用時のバストのシルエットを整え、保形するために、例えば、図1に示すように、バストカップ部20の下方周縁部に沿って、金属製若しくは合成樹脂製よりなる略U字状に整形した保形用ワイヤー21が装入されている。
このようなバストカップ部付き被服に装入されるカップ保形用ワイヤーとしては、例えば、特公平4−47042号公報(特許文献1)の従来の技術の欄で説明されているように、断面長方形の扁平状線材、断面円形の丸線材、断面H形等の異形断面を有する線材を、カップ部の下方周縁にそって、U字乃至半円状に整形したフラットな保形用ワイヤーが用いられていた。
しかしながら、特許文献1に記載されているように、このようなフラットな保形用ワイヤーは、着用時、体表面に沿うように脇側へ広げられると、保形用ワイヤーの身体前中心側上縁が肌側へよじれて食い込み、脇部分では、線的に体表面に当接することになり、先端部がバストに食い込む状態となる。このため、着け心地がよくないばかりか、バストカップ部としての本来の役目であるカップ形状の保形においても十分な機能が果たせていないという問題があった。
このような問題を解決するために、例えば、実公昭59−5683号公報(特許文献2)では、略半円状のワイヤーボーンにおいて、図2に示すように、身体に接する側を内方として上面からみた前記半円状部のほぼ中央部Aは基準面30に対し、身体の膨らみに合うように外方に彎曲し、該中央部Aから両端部24,25に至る途中部分は基準面30に一致する平面となし、該平面部から両端部寄りの部分B、Cは再び基準面30から外方に彎曲させてなるワイヤーボーン本体の全表面を合成樹脂材で被覆したワイヤーボーンが提案されている。特許文献2のワイヤーボーン(保形用ワイヤ)では、ワイヤーボーン本体を、身体の膨らみに合うように、中央部Aを身体面の外方に彎曲させて立体形状に整形しているので、ワイヤーボーンには、角断面のものでも、丸断面のものでも用いることができると説明されている。さらに、合成樹脂材の被覆により、ワイヤーボーン本体が汗等で錆びることを防止するとともに、ワイヤーボーン端部が生地を介して直接肌に触れることを防止して、着用感を一層改善できるとしている。
また、実開平6−39909号公報(特許文献3)では、保形用ワイヤーを形状記憶合金製線材を用いて、図2に示すような立体形状に整形するとともに、保形用ワイヤーの中央部の膨らみの頂点26、前側端部末端24、脇側端部の末端25について、それぞれ基準面30からの高さh,j,kを所定範囲とすることを提案している。具体的には、図2において、中央部の膨らみの頂点26、前部端部末端24、脇部端部末端25における基準面30からのそれぞれの高さh,j,kについて、数値範囲を限定することで、満足度を高めるともに、ワイヤーボーン本体を形状記憶合金で構成することにより、変形しても所定の立体形状に復元できるようにしている。
また、特公昭62−29521号公報(特許文献4)では、フルカップタイプに用いられる保形用ワイヤーについて、カップ下縁に沿った半円状の身体中心側となる方に内側縁延長部を設け、脇側端には曲率が逆になって若干彎曲してストラップ取付点地点に至るさらに長く延長する外側縁延長部を設けることで、全体として一方より他方を長くした釣針型フック形状としたカップワイヤーを提案している。ここで提案されている保形用ワイヤーは、特にボリュームの大きい乳房、下垂型の乳房などを対象としたフルカップタイプブラジャーのカップ部に用いられるもので、カップ連結端と外側縁延長部分の端部とが力学的に結びつく構成により、ストラップによる吊上げ力がワイヤー全体でバスト荷重を支え、脇側に流れた乳房を身体中心方向に戻すように造形することでバストラインを整えることができると説明している。
上記特許文献4がボリュームが大きい特定のバストカップを対象としているのに対して、特許文献2、3は、ハーフカップ、3/4カップといったフルカップ以外も対象とし、またボリュームについても平均的なバストサイズに適用されるバストカップ部に用いられる保形用ワイヤーを対象としている。そして、立体形状とすることで、従来のフラットな保形用ワイヤーと比べて、胸部全体表面へのフィット性を改善している。しかしながら、多岐にわたる着用者の胸部や乳房構造には即応しがたいため、合致しない着用者に対しては、立体的な凹凸構造が胸部体表面に食い込み、着用感不良で、皮膚に擦り傷を来す等の欠陥があった。このため、前述の特許文献1では、種々の胸部骨格構造にも十分に対応して、着用時には、体表面に対して面的に当接され、食い込みを呈しない保形用ワイヤーとして、バスト下縁に沿って脇側から、外側縁円弧状部分、下側縁円弧状部分、内側縁円弧状部分で形成される略半円部分が平面状で、ワイヤーの内側面が内側下縁より内側上縁に向かって、外方向に立ちあがった傾斜面に形成した保形用ワイヤーを提案している。上縁を外方向に傾斜するように外向きに曲成することで、着用時には、ワイヤーが円弧状部分の拡がり作用に起因して、カップワイヤーの中心側端部が肌側へよじれて体表面に食い込むことを解消できると説明されている。
しかし、特許文献1の構成において、歩行や運動の際に乳房が動いて、脇下側への引張力が保形用ワイヤーに対して作用したりしなかったりすると、保形用ワイヤーの弾性変形に基づく復元力が作用したり作用しなかったりすることになる。その結果、保形用ワイヤーの脇下側の端部やその一部が部分的に肌に食い込むようにあたり、脇下部分が痛くなるなど着用感が損なわれるといった問題があるとして、さらに特許3313029号公報(特許文献5)では、断面扁平形状の線材を用いて、単にブレスト下部側に位置する中央底部とブレスト身体中心側に位置する身体中心側立部及びブレスト脇下側に位置する脇下側立部とを平面上から離れる方向に彎曲させるだけでなく、脇下側立部には、中央底部の略中心を基準にして45〜90°の範囲でその正面が外側をむく方向に捻じれを付与し、かつ装着時には、脇下側立部がその捻じれ形状に基づいて、優先的に弾性変形して拡開するように形成した保形用ワイヤーボーンが提案されている。
このような構成によれば、ボーンの脇下側立部がその略全長にわたって広幅面で身体の脇下にフィットし、これによって歩行や運動等によりブレストが動いてもボーンの脇下側の端部やその一部が部分的に脇下に食い込むようなことがなく、良好な着用感とブレスト保形性が得られるとしている。
特公平4−47042号公報 実公昭59−5683号公報 実開平6−39909号公報 特公昭62−29521号公報 特許3313029号公報
特許文献5の形状により、略全長にわたって身体に対するフィットが改善され、着用時、運動時における、身体中心側端部、脇下側端部でのワイヤーの食い込みが防止され、着用感を向上させることが可能となる。
以上のように、身体表面に沿うように、保形用ワイヤーを立体的に整形することで身体への食い込みが解消されるようになったものの、着用時に保形用ワイヤーが体表面に沿って引っ張られて拡開する結果、カップ下方周縁部のラインがバージスライン(乳房下の輪郭線)と適合せず、バストトップ部において抑えつけられた感じがするという新たな着用感の問題が生じるようになり、また、着用時のバストシルエットに対する改善要求も高い。
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、保形用ワイヤーの着用時の食い込み、さらにはトップバストでの抑えつけや、締め付けによる着用感の低下を解消し、バストシルエットに優れた保形用ワイヤーを提供することにある。
本発明のバストカップ保形用ワイヤーは、ブラジャー等のバストカップ付き被服のバストカップ部保形のために、前記バストカップの身体前中心部から、バスト下部に位置する中央底部を介してバスト脇下に位置する脇側立部まで、アンダーバストの周縁に沿うように形成されている前記バストカップ部の下方周縁部内に組み入れられる、バストカップ保形用ワイヤーであって、
前記バストカップ保形用ワイヤーは、扁平状線材が、前記バストカップ部の下方周縁部に対応する身体前中心部末端から、中央底部を介して、脇側立部末端まで連続する略U字状乃至略半円形状を形成していて、且つ
脇側立部の端部及び前記中央底部は、前記身体前中心部と当接している平面(身体前中心部含有面)に対して、身体当接側を内方として、外方に凸設するように彎曲していて、
前記脇側立部末端の前記身体前中心部含有面からの突出高さ(k)は、前記身体前中心部含有面からの前記中央底部の凸部高さ(h)よりも大きく、
前記扁平状線材の前記脇側立部の端部は、前記扁平状線材の身体当接面が前記身体前中心の方を向くように捻じれている。
前記中央底部の凸部高さ(h)は1.5〜3.5mmであり、前記脇側立部末端の突出高さ(k)は2.0〜6.0mmであることが好ましく、前記扁平状線材の前記脇側立部端部の捻じれ角度αは、前記身体前中心部含有面と前記扁平状線材の幅方向断面とからなる角度で、25°〜80°であることが好ましい。
前記扁平状線材は、前記中央底部の凸部頂点から前記脇側立部末端に至るまでの部分において、前記身体前中心部含有面との接触部分を有するように彎曲していることが好ましく、前記扁平状線材の前記中央底部の凸部頂点から前記脇側立部末端までの垂直方向長さ(L)は、前記扁平状線材の前記凸部頂点から前記身体前中心部末端までの垂直方向長さ(M)より長いことが好ましい。
また、前記扁平状線材の前記身体前中心部末端及び前記脇側立部末端は、合成樹脂製材で被覆されていることが好ましい。
本発明のバストカップ保形用ワイヤーは、着用時の食い込み、トップバストでの抑え付け、締め付けによる着用感の低下がなく、しかも優れたバストシルエットを提供することができる。
保形用ワイヤーの適用例を説明するための図である。 立体形状の保形用ワイヤーの一般的構造を説明するための図である。 本発明の保形用ワイヤーの一実施形態の構成を示す斜視図であり、当該保形用ワイヤーは平面上に載置した状態で描かれている。 図3の保形用ワイヤーをA方向からみた平面図である。 図3の保形用ワイヤーをB方向からみた側面図である。 図3の保形用ワイヤーを上方からみた上面図である。 保形用ワイヤーのX-X線断面図である。 保形用ワイヤーのY−Y線断面図である。 中央底部の凸部頂点部分を含む面を基準面Pとした場合の保形用ワイヤーの彎曲状態を示す図である。 実施例で作製したNo.4,5の保形用ワイヤーについて、中央底部の凸部頂点部分を含む面を基準面Pとした場合の突出方向の関係を説明するための図である。 実施例で行った試験3を説明するための図である。
本発明を実施する実施形態について、図面に基づいて説明する。
図3は、本発明の一実施形態の保形用ワイヤー1の構成を示す斜視図であり、当該ワイヤー1を平面10上に載置した状態で描かれている。図4は、図3に示す保形用ワイヤー1をA方向からみた平面図、図5は保形用ワイヤー1をB方向からみた側面図、図6は保形用ワイヤー1を上方向からみた上面図である。図7は、保形用ワイヤー1のX-X線断面図、図8は、保形用ワイヤー1のY−Y線断面図である。
保形用ワイヤー1は、断面長方形の扁平状線材を、図4〜図8に示すように、身体前中心部の末端2からバスト下方周縁に沿ってカップ底部となる中央底部を介して、脇側立部の末端4まで略半円乃至U字状に整形されているとともに、中央底部及び脇側立部端部が載置面10から凸設するように、3次元に彎曲させたものである。このような保形用ワイヤー1の各領域を、以下、載置面10から凸設している部分を中央底部a、中央底部aの身体前中心側端から身体前中心部の末端2までの部分を身体前中心部b、中央底部aの脇側端から脇側立部の末端4までの部分を脇側立部cと呼称する。
身体前中心部bは、載置面である平面10に合致し、当接している。以下、この平面10を、中心部含有面と称する場合がある。扁平状線材の前中心部含有面10と接する方の面が身体側となる。従って、中央底部aの凸部は、扁平状線材の身体前中心部含有面10と当接する方の面を内方として、外方に凸設していて、前中心部含有面10から凸部頂点3まので距離が、凸部高さhとなる。同様に、脇側立部cの末端4は、前中心部含有面10から外方に凸設していて、前中心部含有面10から脇側立部cの末端4までの距離が突出高さkとなる。
ここで、脇側立部cの末端4における突出高さkは、中央底部aの凸部高さhよりも大きい。
さらにまた、扁平状線材は、前記中央底部aから前記脇側立部の末端4に至るまでの部分において、前記前中心部含有面10との接触部分を有するように彎曲している。
従って、本実施形態の保形用ワイヤー1は、図9に示すように、中央底部aの凸部頂点3を含む面を基準面Pとした場合、身体前中心部bは、基準面Pに対して、身体側となる方に突出することになり、脇側立部cは、基準面Pに対して、身体とは反対側の方に突出することになる。
さらに、脇側立部cは、脇側立部端部において、略半円の中心点方向を向くように捻じれている。脇側立部cの端部の捻じれは、図8に示すように、扁平状線材の身体に当接する方の面が身体前中心側に向けて、角度αだけ捻じれている。
保形用ワイヤー1において、中央底部aの凸部頂点3から脇側立部末端4までの長さ(L)は、前記凸部頂点3から身体前中心部末端2までの長さ(M)より長い。ここでいう長さL、Mは、図5に示されるように、凸部頂点3に対応するU字状の最底部から、脇側立部末端4又は身体前中心部末端2までの垂直方向高さをいう。
中央底部aの凸部頂点3の前中心部含有面10からの高さh、脇側立部cの末端4の前中心部含有面10からの突出高さ、捻じれ角度αは、バストサイズ、ボリュームにより適宜選択されるが、通常、高さhは1.5〜3.5mmであることが好ましく、より好ましくは1.7〜2.3mmである。脇下部末端4の突出高さkは、中央底部aの凸部高さhの大きさにもよるが、通常、2.0〜6.0mmであることが好ましく、より好ましくは2.5〜5.5mmであり、当該範囲において、前記高さhよりも大きくなるように設定される。また、捻じれ角度αは、25°〜80°であることが好ましく、より好ましくは30°〜75°、さらに好ましくは40°〜70°である。
中央底部の凸部頂点3の高さhが3.5mmを超えると、着用した状態においても、保形用ワイヤー1が浮いた状態となり、アンダーバストを持ち上げるという保形用ワイヤーの本来の機能を果たせない。一方、凸部高さhが1.5mm未満では、着用した状態においてカップ部に引張力が作用し、U字の形態が拡開する際に、保形用ワイヤーの縁部がアンダーバストに食い込むようになる。
したがって、脇側立部cの端部の突出高さkが凸部高さhと比べて大きくなりすぎると、着用前のバストカップ部において、脇側立部cの端部の突出が目立つようになって、ブラジャー単独でのカップ形状美観が損なわれ、商品価値の低下を招くおそれがあり、ひどい場合には、着用時であっても身体面から外方へ突出する恐れがある。一方、突出高さkが凸部高さhと同等以下では、脇側立部cの端部が基準面Pに一致し、さらには身体方向に突出するようになるため、着用時の反発弾性が十分作用せず、期待するような乳房を中心側へ寄せる保形、造形効果が得られにくくなる。
脇側立部端部は、身体前側から脇側へむけて、扁平状線材の身体当接する方の面を身体表面に沿わせることができるように捩じられる。脇側立部cにおいて、徐々に捩じられていくことが好ましく、かかる意味において、80°以下、好ましくは70°以下である。一方、25°未満の捻じれでは、着用時に脇側立部cの身体当接側の面全体を脇下に当接できず、脇下での食い込みの原因となりやすい。
図6に示す保形用ワイヤー1の略U字状の開口部分長さに相当する距離Dは、バストサイズ、ボリュームにより適宜選択される。また、図5に示す前記中央底部aの凸部頂点3から前記脇側立部末端4までの垂直方向長さ(L)は、前記保形用ワイヤー1の前記凸部頂点3から前記身体前中心部末端2までの垂直方向長さ(M)より長く設定することで、着用時に脇下における反発弾性の作用が得られやすくなり、バストシルエットを向上させることができる。
以上のような構成を有する保形用ワイヤー1は、例えば、図1に示すように、バストカップ付き被服の代表例であるブラジャーのバストカップ部20の下縁部に装入される。身体前中心部末端2がブラジャーの前中心部となるように装入される。
上記本実施形態の保形用ワイヤー1を装入したブラジャーを着用すると、中央底部aがアンダーバスト周縁部に沿うように当接し、体表面の丸みに沿うように、脇側立部cが脇下位置となるように引っ張られる。
脇側立部cの端部は、図9に示すように、中心底部aの凸部頂点3を含む基準面Pよりも身体外方へ向けて突出するように彎曲していることから、着用時に身体側に引っ張られた結果、反発弾性が作用することになる。このことは、着用時にバストカップ脇側立部cが胸部フロントから背中へむけて引っ張られる際に、保形用ワイヤー1が、この引張作用を抑制する役目を果たす。これにより、バストカップ部20の下方周縁部が、着用者のバージスラインと一致するように作用するだけでなく、着用時にバストトップが背中側へ引っ張られてバストトップが低くなることを防止するとともに、乳房が身体中心から脇方へ流れることを防止し、いわゆる身体中心側へ引き寄せる役目を果たすこともできる。
このような保形用ワイヤー1の作用により、乳房を身体中心側へ引き寄せることが可能となり、バストトップをほぼ最高さの状態に持ってくることを可能にする。従って、バストトップが抑えつけられるという着用感の低下を防止するばかりか、ワイヤーによる着用時のバスト保形、造形を所望の状態とすることができる。
以上のような構成を有する保形用ワイヤーにおいて、身体前中心部末端2、脇側立部末端4は、合成樹脂製キャップにより被覆されていることが好ましい。合成樹脂製キャップは、金属製の保形用ワイヤー末端が身体に当接した際の不快感を緩和することができる。
なお、本発明の保形用ワイヤーを構成する扁平状線材の材料は、保形に必要な強度、弾性を有する材料であればよく、金属製、樹脂製線材などを用いることができる。
以上のような本発明の保形用ワイヤーを装入できるバストカップの種類は、特に限定せず、ハーフカップ、3/4カップ、フルカップであっても適用できる。フルカップの場合であっても、バスト下方周縁のみを保持する保形用ワイヤーとして適用できる。
また、本発明の保形用ワイヤーはブラジャーのバストカップ部に限定されず、ブラジャーとウエストニッパーが一体となっているボディシェーバー、ブラジャーとウエストニッパーとガードルとが一体となっているボディスーツ、ブラジャーとスリップが一体となっているブラスリップ等のバストカップ付きファンデーション、バストカップ部を有する水着を含むバストカップ部付き被服全般に用いられるバストカップ部の保形用ワイヤー全般に適用できる。
以下、本発明を具体的な実施例により説明する。なお、下記実施例は、本発明の範囲を限定するものではない。
〔保形用ワイヤーNo.1〜5の作製及び評価〕
幅3mm、厚み1mmの断面長方形の金属製扁平状線材を用いて、図2に示すように、載置面となる平面30からの中央底部の浮き高さ(凸部頂点高さ)h、脇側立部の浮き高さ(突出高さ)k、前中心部の浮き高さjが表1に示す高さとなるように、略U字状に整形するとともに、さらに脇側立部において、扁平状線材の身体と当接する方の面を身体前中心部側に向けて、表1に示す角度αで捩じった保形用ワイヤーNo.2〜5を作製した。市販のブラジャー(ワコール製リボンブラ3/4カップBRB423 C70)のバストカップ部に装着されている保形ワイヤーを抜き出し、代わりに上記で作製した保形用ワイヤーを装入し、以下に示す試験1,2,3を行い、評価した。
市販のブラジャーにすでに装入されていた保形用ワイヤーをNo.1として、同様に試験1,2,3を行い、評価した。No.1は、金属製扁平状線材がフラットな状態(h=k=j=0mm)で、略U字状に整形されたものである。
なお、保形用ワイヤーNo.4、5について、中央底部の凸部頂点を含む面を基準面Pとした場合に、前中心部末端及び脇側立部末端の突出方向と基準面Pとの関係は、図10に示すようになる。すなわち、No.4は、本発明の保形用ワイヤーの実施例に相当し、前中心部端部は身体側に突出した状態となるが、脇側立部端部は、身体から離れる方向(身体外方)に突出した状態となる。これに対して、No.5は、基準面Pに対して、前中心部端部及び脇側立部端部のいずれも身体側に突出した状態となる。
〔試験1〕
保形用ワイヤーNo.1〜4を装入した各ブラジャーについて、下記評価項目について、良好、普通、良くないの3段階(○、△、×で示す)で評価し、さらに○を3点、△を2点、×を1点とした各被着用者の合計点の平均を評価点として算出した。評価結果を表1に示す。
(1)装着性
20代及び30代の女性試着者が、ブラジャーを実際に装着し、アンダーバスト近傍部(中央底部)、前中心部、脇側立部のそれぞれの位置における体幹との関係について、身体からの浮きや身体への食い込みが無い場合を良好(○)とし、不快と感じる程の食い込みや浮きがない場合を普通(△)とし、食い込みにより不快を感じる場合を不良(×)として評価した。
(2)着用感
保形用ワイヤーの浮き、食い込みとは別に、着用した場合のバスト全体における着け心地を、良好(○)、普通(△)、良くない(×)の3段階で評価した。
(3)バストカップ形状
下記3項目について、良好(○)、普通(△)、良くない(×)の3段階で評価した。
(3−1)ブラジャー単体におけるカップの形状
(3−2)着用した場合のバージスライン(乳房下の輪郭線)と保形用ワイヤー形状のマッチング
(3−3)着用時の全体的な美観。
Figure 0005479620
表1からわかるように、フラットな保形用ワイヤー(No.1)に対して、中央底部、脇側立部端部が前中心部含有面30より浮くような立体形状を有する保形用ワイヤー(No.2,3,4)の方が、装着性、着け心地、バストシルエットのいずれも優れていた。
そして、No.2,3,4の比較から、脇側立部端部の突出高さkが中央底部の浮き高さhよりも大きい方(No.2,4)が装着性、着け心地が優れている傾向にあった。
〔試験2〕
保形用ワイヤーNo.4,5を装入した各ブラジャーについて、試験1と同様に評価した。尚、実際の試着は、20代の女性2名及び30代の女性3名の合計5名が行った。
さらに、上記で作製したブラジャーを着用した状態で、バストトップの高さ、左右それぞれのバストトップの地上からの位置高さ、左右のバストトップ間の間隔及びカップ部の脇位置を測定した。また、アンダーバスト部分での陥没の有無、カップ部の脇部分での陥没の有無について目視で評価した。尚、バストトップの高さ及びカップ部の脇位置については、No.1の位置を基準0としたときの相対ずれ位置として計測した。身体前方へずれている場合を「+」、背中側へずれている場合を「−」で表わした。測定結果を表2に示す。
Figure 0005479620
表2から、No.5では、ブラジャー単独のカップ形状が良好であるにもかかわらず、着用状態では、バージスラインとのマッチングがよくなかった。これは、引張力が作用する着用状態では、No.5の反発弾性が不十分なため、カップが本来のバスト位置からずれたためと考えられる。カップが脇方又は前中心側にずれた結果、保形用ワイヤーとして、バストを身体前中心部によせるという役目が不十分となり、結果として、トップバストがNo.4よりも低くなり、着け心地としても、バストトップが抑えつけられた感じがするというものであった。
一方、No.4では、脇側立部の端部が身体外方に向けて浮いていることから、着用時の背中側への引張力に対して、効果的に反発弾性が作用できたため、バージスラインとマッチングし、乳房を身体前中心に寄せるという保形用ワイヤー本来の役目を果たせたと考えられる。
〔試験3〕
図11に示すように、トルソー(株式会社七彩製 裁断用ナチュラルヌードボディ MT−20、アンダーバスト71.0cm、バスト82.0cm、乳頭間隔17.5cm、背肩幅38.5cm)のバストカップ部の脇側立部が当接する予定位置に、圧力センサパック(T型、長さ28mm×幅8mm)31を取付固定した。かかる状態で、上記で作製したブラジャーNo.4、5を着用させ、着用時の圧力を、株式会社エイエムアイテクノ製の衣服圧測定器(AMI3037−2)を用いて測定した。また、市販のブラジャー(No.1の保形用ワイヤーを装入)を着用したときの脇側立部の位置に対して、上記で作製したブラジャーNo.4、5の該当脇側部の位置の水平方向及び垂直方向の位置ずれを計測した。測定結果を表3に示す。尚、位置ずれは、No.1の位置を基準として、水平方向に前中心側にずれた場合をプラス、背中側にずれた場合をマイナスとし、垂直方向に頭側にずれた場合をプラス、床側にずれた場合をマイナスで表わした。
Figure 0005479620
No.4,5は、いずれも垂直方向のずれ位置が+であることから、立体形状の保形用ワイヤーは、フラットな保形用ワイヤー(No.1)に比べて、バージスラインのマッチングが優れていることがわかる。しかしながら、No.5では、水平方向について、脇位置が背中側にずれていたことから、乳房を身体前中心に寄せる力が、No.4よりも弱い反面、着圧が高くなっていることから、着用時における脇での締め付け圧力がきつく感じられる。
本発明の保形用ワイヤーは、バージスラインに沿って、しかもバストを身体前中心側に寄せることができるので、優れた着用感を保持しつつ、バストのシルエットを美しく見せたいブラジャー等のバストカップ付き被服の保形用ワイヤーとして有用である。
1 バストカップ保形用ワイヤー
2 身体前中心部末端
3 中央底部凸部頂点
4 脇側立部末端
10 前中心部含有面(載置面)
11 バストカップ部
a 中央底部
b 身体前中心部
c 脇側立部
P 基準面

Claims (6)

  1. ブラジャー等のバストカップ付き被服のバストカップ部保形のために、前記バストカップの身体前中心部から、バスト下部に位置する中央底部を介してバスト脇下に位置する脇側立部まで、アンダーバストの周縁に沿うように形成されている前記バストカップ部の下方周縁部内に組み入れられる、バストカップ保形用ワイヤーであって、
    前記バストカップ保形用ワイヤーは、扁平状線材が、前記バストカップ部の下方周縁部に対応する身体前中心部末端から、中央底部を介して、脇側立部末端まで連続する略U字状乃至略半円形状を形成していて、且つ
    脇側立部の端部及び前記中央底部は、前記身体前中心部と当接している平面(身体前中心部含有面)に対して、身体当接側を内方として、外方に凸設するように彎曲していて、
    前記脇側立部末端の前記身体前中心部含有面からの突出高さ(k)は、前記身体前中心部含有面からの前記中央底部の凸部高さ(h)よりも大きく、
    前記扁平状線材の前記脇側立部の端部は、前記扁平状線材の身体当接面が前記身体前中心部の方を向くように捻じれているバストカップ保形用ワイヤー。
  2. 前記中央底部の凸部高さ(h)は1.5〜3.5mmであり、前記脇側立部末端の突出高さ(k)は2.0〜6.0mmである請求項1に記載のバストカップ保形用ワイヤー。
  3. 前記扁平状線材の前記脇側立部端部の捻じれ角度αは、前記身体前中心部含有面と前記扁平状線材の幅方向断面とからなる角度で、25°〜80°である請求項1又は2に記載のバストカップ保形用ワイヤー。
  4. 前記扁平状線材は、前記中央底部の凸部頂点から前記脇側立部末端に至るまでの部分において、前記身体前中心部含有面との接触部分を有するように彎曲している請求項1〜3のいずれかに記載のバストカップ保形用ワイヤー。
  5. 前記扁平状線材の前記中央底部の凸部頂点から前記脇側立部末端までの垂直方向長さ(L)は、前記扁平状線材の前記凸部頂点から前記身体前中心部末端までの垂直方向長さ(M)より長い請求項1〜4のいずれか1項に記載のバストカップ保形用ワイヤー。
  6. 前記扁平状線材の前記身体前中心部末端及び前記脇側立部末端は、合成樹脂製材で被覆されている請求項1〜5のいずれか1項に記載のバストカップ保形用ワイヤー。
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