JP5479196B2 - マルチエバ冷凍システムおよびその加熱またはデフロスト運転方法 - Google Patents

マルチエバ冷凍システムおよびその加熱またはデフロスト運転方法 Download PDF

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Description

本発明は、輸送用冷凍装置等に適用して好適なエバポレータが複数台並列に接続されるマルチエバ冷凍システムおよびその加熱またはデフロスト運転方法に関するものである。
冷却庫内が複数の冷却室に仕切られている冷凍車、トレーラー等に搭載される輸送用冷凍装置では、エバポレータが複数台並列に接続されているマルチエバ冷凍システムが用いられる。また、かかる冷凍システムは、−35℃から30℃というように、非常に幅広い温度領域で運転されるため、荷物によっては冷却運転以外にも、加熱運転が必要となる場合がある。さらに、冷却運転時には、エバポレータ表面に霜が堆積することから、この霜を溶かすデフロスト運転(加熱運転と同サイクルの運転)も不可欠である。
冷凍システムを加熱運転およびデフロスト運転する方式には、一般的に電気ヒータ方式と冷媒加熱方式の2方式がある。冷媒加熱方式としては、圧縮機から吐出される高温高圧のホットガスを直接エバポレータに導入し、エバポレータで放熱させることにより、庫内を加熱したり、あるいは霜を溶かしたりするホットガスバイパス方式が一般的である。このホットガスバイパス方式として、以下の2方式が挙げられる。
(1)ホットガスをエバポレータ内で凝縮させて加熱する凝縮加熱方式
(2)ホットガスを減圧してエバポレータ内に導入し、凝縮させずに放熱させて加熱する非凝縮加熱方式
凝縮加熱方式(1)の場合、凝縮した液冷媒が圧縮機に吸込まれないように、大型のアキュームレータを設ける必要があるとともに、ホットガスバイパスサイクル内の実質的な冷媒循環量が減少し、加熱またはデフロスト能力が低下することがあった。また、アキュームレータ内に液冷媒が溜まり過ぎることによって、圧縮機に液バックしたり、潤滑油が希釈されたりする等の不具合が発生し、更には、加熱またはデフロスト運転から冷却運転に移行する際、アキュームレータからコンデンサ/レシーバ側に冷媒を移動させる必要があり、過渡的ロスが発生する等の課題があった。
非凝縮加熱方式(2)は、凝縮加熱方式(1)の場合における上記課題に対して有効な対応策となる。この非凝縮加熱方式(2)を採用したマルチエバ冷凍システムの例が特許文献1,2に示されている。特許文献1には、非凝縮加熱運転を維持するため、エバポレータ出口の圧力を検出し、その圧力が所定圧力以上となるようにコンデンサ/レシーバ側から圧縮機の吸入ライン側に冷媒を供給するとともに、高圧が所定圧力よりも高くなった場合、冷媒をコンデンサ/レシーバ側に放出することにより、エバポレータ出口の圧力を所定圧力に保つようにしたものが記載されている。
また、特許文献2には、エバポレータ出口の冷媒過熱度を検出し、該冷媒過熱度が設定値以上の場合、コンデンサ/レシーバ側から圧縮機の吸入ライン側に冷媒を供給するとともに、高圧が設定圧以上になった場合、ホットガスバイパス回路に設けられている絞り装置と並列に接続されている電磁弁を開放し、エバポレータ側に冷媒を放出して高圧の異常上昇を防止するようにしたものが記載されている。
特開2004−162998号公報 特許第3855667号公報
ところで、マルチエバ冷凍システムにおいて、非凝縮加熱方式による加熱運転またはデフロスト運転を実現するには、ホットガスバイパス回路に設けられる絞りを絞り気味に調整する必要がある。つまり、冷媒循環量が大きく異なるシステムをマルチエバシステムとして絞りを共用化し、1室ないし複数室を非凝縮加熱により加熱またはデフロスト運転しようとすると、高圧を所定圧力以上に保つべく、絞りを絞り気味(冷媒が流れ難くなる)に設定し、加熱能力を犠牲にするか、もしくは絞りを運転状況に応じて可変する複雑なシステムにしなければならないという課題が生じる。
また、非凝縮加熱方式のシステムでは、加熱能力を確保するため、高圧が所定圧力となるまでコンデンサ/レシーバ側(液冷媒ライン側)からホットガスバイパスサイクル側に冷媒を供給するように制御しているが、このような制御では、システムとして非凝縮加熱が成立しなくなった場合、凝縮加熱となることから過度な液バック運転で加熱またはデフロスト運転を続けてしまう可能性があり、これが圧縮機の損傷要因になるという課題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、簡素な冷媒回路で、エバポレータの運転台数が変化しても、絞りや冷媒循環量を可変することなく、非凝縮加熱による加熱運転またはデフロスト運転が実現できるマルチエバ冷凍システムおよびその加熱またはデフロスト運転方法を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明のマルチエバ冷凍システムおよびその加熱またはデフロスト運転方法は、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかるマルチエバ冷凍システムは、圧縮機、コンデンサ、並列に設けられる複数台のエバポレータ、および各エバポレータの入口側に設けられる膨張弁により構成される閉サイクルの主冷媒回路と、一端が前記圧縮機と前記コンデンサとの間に接続され、他端が分岐されて前記各膨張弁と前記各エバポレータとの間に接続されるメイン電磁弁および絞りを有するホットガスバイパス回路と、前記コンデンサの入口側に設けられる第1電磁弁または吐出圧力調整弁もしくは両弁の並列回路と、一端が前記コンデンサの下流側の液冷媒ラインに接続され、他端が前記圧縮機の冷媒吸入ラインに接続される第2電磁弁を有する液冷媒供給回路と、を備えたマルチエバ冷凍システムにおいて、前記各エバポレータに前記ホットガスバイパス回路を介して前記圧縮機から吐出されたホットガスを導入して加熱またはデフロスト運転する際、前記エバポレータ出口の冷媒過熱度を検出し、該冷媒過熱度が所定値以上の場合、ホットガスバイパスサイクル側の高圧が所定値以上となるまで、前記液冷媒供給回路を介して前記液冷媒ライン側から前記圧縮機の冷媒吸入ラインに冷媒を供給し、前記エバポレータで冷媒を凝縮させることなく放熱させて非凝縮加熱による加熱運転またはデフロスト運転を行い、前記冷媒過熱度が所定値以下の場合、前記冷媒の供給を停止し、前記エバポレータで冷媒を放熱させて凝縮加熱による加熱運転またはデフロスト運転を続ける制御部を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、各エバポレータにホットガスを導入して加熱またはデフロスト運転する際、エバポレータ出口の冷媒過熱度を検出し、該冷媒過熱度が所定値以上の場合、ホットガスバイパスサイクル側の高圧が所定値以上となるまで、液冷媒供給回路を介して液冷媒ライン側から圧縮機の冷媒吸入ラインに冷媒を供給し、冷媒が供給され過ぎて高圧が所定値以上となった場合、第1電磁弁または吐出圧力調整弁もしくはその並列回路を介してコンデンサ側に放出することにより、ホットガスバイパスサイクル内の冷媒量を適正量に維持しつつ高圧を確保し、エバポレータで冷媒を凝縮させることなく放熱させて非凝縮加熱による加熱運転またはデフロスト運転を行うことができる。また、冷媒過熱度が所定値以下の場合、液冷媒ライン側から圧縮機の冷媒吸入ライン側に冷媒供給を行わず、そのままエバポレータで冷媒を放熱させて凝縮加熱による加熱運転またはデフロスト運転を続けることにより、次第に温度が上昇し冷媒循環量が増加して高圧が上昇されるため、非凝縮加熱へと移行させることができる。従って、加熱用の絞りを絞り気味にして能力を犠牲にしたり、絞りや冷媒循環量を可変する複雑なシステムを用いたりすることになく、ホットガスバイパス回路に固定絞りを設けただけの簡素な構成により、エバポレータの運転台数が変化しても確実に非凝縮加熱による加熱運転またはデフロスト運転を実現できるマルチエバ冷凍システムを提供することができる。
さらに、本発明のマルチエバ冷凍システムは、上記のマルチエバ冷凍システムにおいて、前記ホットガスバイパス回路の絞りは、前記各エバポレータへの分岐回路に設けられ、該各エバポレータへのホットガスの導入を断続するサブ電磁弁により兼用化されていることを特徴とする。
本発明によれば、ホットガスバイパス回路の絞りが、各エバポレータへの分岐回路に設けられ、各エバポレータへのホットガスの導入を断続するサブ電磁弁により兼用化されているため、ホットガスバイパス回路を介して各エバポレータに導入されるホットガスを減圧する絞り機能と、各エバポレータに対するホットガスの導入を断続する開閉弁の機能とを一つのサブ電磁弁にて兼用化させることができる。従って、非凝縮加熱を実現するマルチエバ冷凍システムにおけるホットガスバイパス回路を、サブ電磁弁を設けただけの簡素な構成とし、コスト上昇を抑制することができる。
また、本発明にかかるマルチエバ冷凍システムの加熱またはデフロスト運転方法は、圧縮機、コンデンサ、並列に設けられる複数台のエバポレータ、および各エバポレータの入口側に設けられる膨張弁により構成される閉サイクルの主冷媒回路と、一端が前記圧縮機と前記コンデンサとの間に接続され、他端が分岐されて前記各膨張弁と前記各エバポレータとの間に接続されるメイン電磁弁および絞りを有するホットガスバイパス回路と、前記コンデンサの入口側に設けられる第1電磁弁または吐出圧力調整弁もしくは両弁の並列回路と、一端が前記コンデンサの下流側の液冷媒ラインに接続され、他端が前記圧縮機の冷媒吸入ラインに接続される第2電磁弁を有する液冷媒供給回路と、を備えたマルチエバ冷凍システムの加熱またはデフロスト運転方法において、前記各エバポレータに前記ホットガスバイパス回路を介して前記圧縮機から吐出されたホットガスを導入して加熱またはデフロスト運転する際、前記エバポレータ出口の冷媒過熱度を検出し、該冷媒過熱度が所定値以上の場合、ホットガスバイパスサイクル側の高圧が所定値以上となるまで、前記液冷媒供給回路を介して前記液冷媒ライン側から前記圧縮機の冷媒吸入ラインに冷媒を供給し、前記エバポレータで冷媒を凝縮させることなく放熱させて非凝縮加熱による加熱運転またはデフロスト運転を行い、前記冷媒過熱度が所定値以下の場合、前記冷媒の供給を停止し、前記エバポレータで冷媒を放熱させて凝縮加熱による加熱運転またはデフロスト運転を続けることを特徴とする。
本発明によれば、各エバポレータにホットガスを導入して加熱またはデフロスト運転する際、エバポレータ出口の冷媒過熱度を検出し、該冷媒過熱度が所定値以上の場合、ホットガスバイパスサイクル側の高圧が所定値以上となるまで、液冷媒供給回路を介して液冷媒ライン側から圧縮機の冷媒吸入ラインに冷媒を供給し、冷媒が供給され過ぎて高圧が所定値以上となった場合、第1電磁弁または吐出圧力調整弁もしくはその並列回路を介してコンデンサ側に放出することにより、ホットガスバイパスサイクル内の冷媒量を適正量に維持しつつ高圧を確保し、エバポレータで冷媒を凝縮させることなく放熱させて非凝縮加熱による加熱運転またはデフロスト運転を行うことができる。また、冷媒過熱度が所定値以下の場合、液冷媒ライン側から圧縮機の冷媒吸入ライン側に冷媒供給を行わず、そのままエバポレータで冷媒を放熱させて凝縮加熱による加熱運転またはデフロスト運転を続けることにより、次第に温度が上昇し冷媒循環量が増加して高圧が上昇されるため、非凝縮加熱へと移行させることができる。従って、加熱用の絞りを絞り気味にして能力を犠牲にしたり、絞りや冷媒循環量を可変する複雑なシステムを用いたりすることになく、簡素な固定絞りだけでエバポレータの運転台数が変化しても確実に非凝縮加熱による加熱運転またはデフロスト運転を実現できるマルチエバ冷凍システムを提供することができる。
さらに、本発明のマルチエバ冷凍システムの加熱またはデフロスト運転方法は、上記のマルチエバ冷凍システムの加熱またはデフロスト運転方法において、前記冷媒過熱度が所定値以下の場合、前記ホットガスバイパスサイクルの低圧が所定値以下となるように、前記第1電磁弁を開閉して前記ホットガスバイパスサイクルの冷媒を前記コンデンサ側に回収することを特徴とする。
本発明によれば、冷媒過熱度が所定値以下の場合、ホットガスバイパスサイクルの低圧を所定値以下とするように第1電磁弁を開閉してホットガスバイパスサイクルの冷媒をコンデンサ側に回収するようにしているため、加熱またはデフロスト運転時、冷媒過熱度が所定値以下で凝縮加熱となっている場合、低圧が所定値以下となるように第1電磁弁を開閉してホットガスバイパスサイクルの冷媒をコンデンサ側に回収することにより、ホットガスバイパスサイクルに冷媒が多すぎて凝縮が過度に進むのを阻止し、非凝縮加熱へと移行し易くすることができる。従って、複雑なシステムを用いることなく、簡素な構成により確実に非凝縮加熱による加熱運転またはデフロスト運転を実現することができるとともに、過度な液バック運転を防止することができる。
さらに、本発明のマルチエバ冷凍システムの加熱またはデフロスト運転方法は、上述のいずれかのマルチエバ冷凍システムの加熱またはデフロスト運転方法において、前記加熱運転またはデフロスト運転中、前記液冷媒ライン側から前記圧縮機の冷媒吸入ラインに冷媒が供給され過ぎ、高圧が所定値以上となったとき、前記コンデンサの入口側に設けられている前記第1電磁弁または前記吐出圧力調整弁もしくは両弁の並列回路を介して冷媒を前記コンデンサ側に放出することを特徴とする。
本発明によれば、加熱運転またはデフロスト運転中、液冷媒ライン側から圧縮機の冷媒吸入ラインに冷媒が供給され過ぎ、高圧が所定値以上となったとき、コンデンサの入口側に設けられている第1電磁弁または吐出圧力調整弁もしくは両弁の並列回路を介して冷媒をコンデンサ側に放出することができるため、ホットガスバイパスサイクル内の冷媒量を適正量に維持しつつ高圧を確保し、冷媒をエバポレータで凝縮させることなく放熱させて非凝縮加熱による加熱運転またはデフロスト運転を行うことができる。従って、簡素なシステムでホットガスバイパスサイクルの高圧を適正に調整し、加熱およびデフロスト能力を確保することができる。
本発明のマルチエバ冷凍システムおよびその加熱またはデフロスト運転方法によると、加熱用の絞りを絞り気味にして能力を犠牲にしたり、絞りや冷媒循環量を可変する複雑なシステムを用いたりすることになく、ホットガスバイパス回路に固定絞りを設けただけの簡素な構成により、エバポレータの運転台数が変化しても確実に非凝縮加熱による加熱運転またはデフロスト運転を実現できるマルチエバ冷凍システムを提供することができる。
本発明の一実施形態に係るマルチエバ冷凍システムの冷媒回路図である。 図1に示すマルチエバ冷凍システムの加熱またはデフロスト運転時の制御フロー系(主に凝縮加熱と判定されたときの制御系)の一部分図である。 図1に示すマルチエバ冷凍システムの加熱またはデフロスト運転時の制御フロー系(主に非凝縮加熱と判定されたときの制御系)の残りの一部分図である。 図1に示すマルチエバ冷凍システムの加熱またはデフロスト運転時、凝縮加熱と判定されたとき、冷媒の供給を止めて運転し、非凝縮加熱に移行させる際のp−h線図上での状態変化図(A)ないし(D)である。 図1に示すマルチエバ冷凍システムの加熱またはデフロスト運転時、凝縮加熱と判定されたとき、冷媒を供給しながら運転を継続した際のp−h線図上での状態変化図(A)および(B)である。
以下に、本発明の一実施形態について、図1ないし図5を参照して説明する。
図1には、本発明の一実施形態に係るマルチエバ冷凍システムの冷媒回路図が示され、図2および図3には、その制御フロー図が示されている。
本実施形態のマルチエバ冷凍システム1は、複数の冷却室A,B,Cに仕切られた冷却庫を有する冷凍車やトレーラー等に搭載される輸送用冷凍装置に適用されるものである。このマルチエバ冷凍システム1は、エンジンまたは電動モータにより駆動され、冷媒ガスを圧縮する圧縮機2と、圧縮された冷媒ガス中から油を分離する油分離器3と、第1電磁弁(コンデンサ入口電磁弁)4と、冷媒ガスを凝縮液化する直列に接続された2台の凝縮器5A,5Bと、凝縮された液冷媒を貯留するレシーバ6と、高圧液冷媒と低圧冷媒ガスとを熱交換する内部熱交換器8と、高圧液冷媒を断熱膨張する複数個の電子膨張弁(膨張弁)9A,9B,9Cと、断熱膨張された定仏の気液二相冷媒を蒸発する複数台のエバポレータ10A,10B,10Cと、低圧冷媒ガス中から液分を分離するアキュームレータ11と、が冷媒配管12を介して順次接続されることにより構成される閉サイクルの主冷媒回路13を備えている。
複数台のエバポレータ10A,10B,10Cは、主冷媒回路13に対して互いに並列に接続され、複数の冷却室A,B,Cに対応してエバポレータ10A,10B,10Cが設置されるようになっており、各エバポレータ10A,10B,10Cの入口側にはそれぞれ電子膨張弁9A,9B,9Cが設けられている。上記主冷媒回路13の油分離器3と圧縮機2の冷媒吸入配管12Aとの間には、キャピラリチューブ14が介装された油戻し回路15が接続されている。また、油分離器3からの冷媒吐出配管12Bと各エバポレータ10A,10B,10Cの入口側冷媒配管12Fとの間には、メイン電磁弁16と各エバポレータ10A,10B,10Cへの分岐回路19A,19B,19Cに設けられたドレンパンヒータ17A,17B,17Cおよびサブ電磁弁18A,18B,18Cとを備えた加熱またはデフロスト運転用のホットガスバイパス回路19が接続されている。
このホットガスバイパス回路19は、冷却室A,B,C内を加熱する加熱運転時または冷却運転によりエバポレータ10A,10B,10Cに堆積した霜を溶かすデフロスト運転時に、圧縮機2から吐出された冷媒(ホットガス)を油分離器3、ホットガスバイパス回路19に設けられているメイン電磁弁16、ドレンパンヒータ17A,17B,17Cおよびサブ電磁弁18A,18B,18Cを介してエバポレータ10A,10B,10Cに導入し、該エバポレータ10A,10B,10Cで放熱させて冷却室A,B,Cを加熱またはエバポレータ10A,10B,10Cの霜を溶かした後、アキュームレータ11を経て圧縮機2に吸入するホットガスバイパスサイクルを形成するものである。
また、主冷媒回路13中の第1電磁弁4および凝縮器5Aに対して並列に、吐出圧力調整弁20を備えた冷媒回収回路21が設けられ、この冷媒回収回路21および第1電磁弁4によりホットガスバイパスサイクル側からコンデンサ5A,5Bおよびレシーバ6側に冷媒が回収可能とされている。加えて、レシーバ6の出口側冷媒配管12Eとアキュームレータ11の入口側冷媒配管12Gとの間には、液冷媒ライン側から圧縮機2の吸入ライン側に液冷媒を供給する第2電磁弁(液バイパス電磁弁)22およびキャピラリチューブ23が介装された液冷媒供給回路24が接続されている。
上記のマルチエバ冷凍システム1において、電子膨張弁9A,9B,9C、エバポレータ10A,10B,10C、ドレンパンヒータ17A,17B,17Cおよびサブ電磁弁18A,18B,18C等の機器類は、庫内側の冷却ユニット1A,1B,1Cとして各冷却室A,B,C内に配設され、その他の機器類は、コンデンシングユニット1Dとして冷却庫の外部適所に設置されている。更に、ホットガスバイパス回路19の分岐回路19A,19B,19Cに設けられているサブ電磁弁18A,18B,18Cは、各エバポレータ10A,10B,10Cへのホットガスの導入を断続するとともに、該ホットガスを減圧する絞りとしての機能を有する構成とされている。
また、マルチエバ冷凍システム1は、上位制御装置により冷却室A,B,C内を加熱する加熱運転または冷却運転によりエバポレータ10A,10B,10Cに堆積した霜を溶かすデフロスト運転が指令されたとき、第1電磁弁(コンデンサ入口電磁弁)4を閉とするとともに、メイン電磁弁16およびサブ電磁弁18A,18B,18Cを開とし、圧縮機2から吐出されたホットガスを各エバポレータ10A,10B,10Cに導入し、放熱させて非凝縮加熱により加熱運転またはデフロスト運転を行う制御部34を備えている。
この制御部34は、加熱運転またはデフロスト運転に切替えられた時、各エバポレータ10Aないし10Cの出口に設けられている温度センサ31A,31Bおよび31Cの検出値とアキュームレータ11の入口側冷媒配管12Gに設けられている低圧圧力センサ32の検出値から算出される各エバポレータ出口の冷媒過熱度SH、低圧圧力センサ32の検出値および冷媒吐出配管12Bに設けられている高圧圧力センサ33の検出値等に基づき、図2および図3に示されるように、第1電磁弁(コンデンサ入口電磁弁)4、第2電磁弁(液バイパス電磁弁)22等を制御し、非凝縮加熱による加熱運転またはデフロスト運転を行うようになっている。以下に、図2および図3を参照してその動作を説明する。
なお、以下では各エバポレータ10A,10B,10Cを同時に加熱運転またはデフロスト運転する場合について説明するが、加熱運転は、サブ電磁弁18A,18B,18Cを開閉することによって各冷却室A,B,Cを個別に加熱運転することができる。同様に電子膨張弁9A,9B,9Cを開閉することにより各冷却室A,B,Cを同時または個別に冷却運転することができるとともに、何れかの冷却室A,B,Cを加熱運転しながら他の冷却室を冷却運転することができることは云うまでもなく、加熱運転と冷却運転とが混在する場合は、必要な冷却ユニット1A,1B,1Cの加熱運転と冷却運転とを数分ずつ交互に繰り返し行うことにより、各冷却室A,B,Cを加熱または冷却することとなる。
マルチエバ冷凍システム1が加熱運転またはデフロスト運転を開始すると、ステップS1において、ホットガスバイパスサイクルが凝縮加熱状態か、非凝縮加熱状態かの判定を行う。この判定は、ステップS2に示すように、温度センサ31A,31B,31Cの検出値とアキュームレータ11の入口側冷媒配管12Gに設けられている低圧圧力センサ32の検出値とから算出される各エバポレータ出口の冷媒過熱度SHが、例えばSH≦5degか否かで判定され、1台でもYESの場合は、ステップS3に移行して凝縮加熱と判定し、NOの場合は、ステップS4に移行して非凝縮加熱と判定する。
ステップS3で凝縮加熱と判定され、ステップS5に移行すると、コンデンサ5A入口の第1電磁弁4が開かれ、ホットガスバイパスサイクルからコンデンサ5A側に冷媒が回収されているか否かが判定される。YES(冷媒回収中)と判定されると、ステップS6に移行し、NOと判定されると、ステップS7に移行される。ステップS6では、低圧圧力センサ32の検出値が、例えば300kPaG以下か否かが判定され、YESと判定された場合、ステップS8において冷媒回収制御が終了され、ステップS12に移行してコンデンサ5A入口の第1電磁弁4を閉じた後、ステップS1に戻る。ステップS6でNOと判定されると、ステップS13に移行し、コンデンサ5A入口の第1電磁弁(コンデンサ入口電磁弁)4を開状態としたまま、ステップS1に戻る。
また、ステップS5でNO(冷媒回収中でない)と判定されると、ステップS7に移行し、液冷媒供給回路24中の第2電磁弁22が開かれているか否かが判定され、YESの場合は、ステップS10で液冷媒供給制御を禁止し、ステップS22に移行して第2電磁弁(液バイパス電磁弁)22を閉じた後、ステップS1に戻る。NOの場合は、ステップS9に移行し、低圧圧力センサ32の検出値が、例えば700kPaG以下か否かが判定される。ここでYESと判定されると、ステップS12に移行し、コンデンサ5A入口の第1電磁弁4を閉状態としたまま、ステップS1に戻る。ステップS9でNOと判定されると、ステップS11に移行し、冷媒回収制御を開始すべく、ステップS13でコンデンサ5A入口の第1電磁弁4を開状態としてステップS1に戻る。
このように、ステップS2でいずれかのエバポレータエバポレータ10A,10B,10Cのエバポレータ出口過熱度SHが5deg以下でステップS3において凝縮加熱による運転と判定された場合は、液冷媒供給回路24の第2電磁弁(液バイパス電磁弁)22を閉として液冷媒ラインから圧縮機2の吸入ラインへの冷媒供給を停止し、この状態で凝縮加熱による運転を継続しながら、コンデンサ5A入口の第1電磁弁4を開閉してホットガスバイパスサイクル側の低圧圧力を概ね300〜700kPaGの間に制御するようにしている。これによって、ホットガスバイパスサイクルに冷媒が多すぎて凝縮が過度に進むのを阻止し、非凝縮加熱に移行し易くしている。
一方、ステップS2でエバポレータ出口過熱度SHが5deg以上でステップS4において非凝縮加熱による運転と判定されると、ステップS14に移行してコンデンサ5A入口の第1電磁弁4が閉じているか否かが判定される。ここで第1電磁弁4が開いていると判定(NO)されると、冷媒回収中と判断し、上記ステップS5に移行する。ステップS5では、上記の如く、コンデンサ5A入口の第1電磁弁4が開かれてホットガスバイパスサイクルからコンデンサ5A側に冷媒が回収されているか否かが判定され、以下、上記と同様に動作される。ステップS14においてYESと判定されると、ステップS15に移行し、液冷媒供給回路24の第2電磁弁(液バイパス電磁弁)22が開かれ、液冷媒ラインから圧縮機2の吸入ラインに液冷媒が供給されているか否かが判定される。ここでNOと判定されると、ステップS16に移行し、YESと判定されると、ステップS19に移行する。
ステップS16では、エバポレータ出口過熱度SHが、例えばSH≧7degか否かが判定され、YESの場合には、ステップS17に移行する。また、NOの場合には、ステップS22に移行し、液冷媒供給回路24の第2電磁弁22を閉状態としてステップS1に戻る。更に、ステップS16でYESと判定され、ステップS17に移行した場合、ここで液冷媒供給回路24の第2電磁弁(液バイパス電磁弁)22が閉じているか否かが判定され、YESの場合には、ステップS18に移行し、NOの場合には、ステップS19に移行する。
上記ステップS17でNOと判定され、ステップS19に移行すると、高圧圧力センサ33の検出値が、例えば1650kPaG以上か否かが判定される。ここでNOと判定されると、ステップS23に移行し、液冷媒供給回路24の第2電磁弁22を開状態としてステップS1に戻る。一方、YESと判定された場合は、ステップS21において液冷媒ラインから圧縮機2の吸入ラインへの液冷媒供給制御を終了し、ステップS22に移行して液冷媒供給回路24の第2電磁弁22を閉じた後、ステップS1に戻る。
また、上記ステップS17でYESと判定され、ステップS18に移行すると、ここで高圧圧力センサ33の検出値が、例えば1200kPaG以下か否かが判定される。ホットガスバイパスサイクルの高圧が1200kPaGより高く、NOと判定されると、ステップS22に移行し、液冷媒供給回路24の第2電磁弁22を閉状態としてステップS1に戻る。また、高圧が1200kPaG以下で、YESと判定されると、ステップS20に移行し、冷媒供給制御を開始すべく、ステップS23で液冷媒供給回路24の第2電磁弁22を開状態としてステップS1に戻る。
このように、ステップS2でエバポレータ出口過熱度SHが5deg以上でステップS4において非凝縮加熱による運転と判定された場合は、エバポレータ出口過熱度SHが7deg以上か否かにより、液冷媒供給回路24の第2電磁弁22を開閉して、ホットガスバイパスサイクル側の高圧が1650kPaG以上となるまで、液冷媒供給回路24を介して液冷媒ライン側から圧縮機2の冷媒吸入ラインに冷媒を供給し、冷媒が供給され過ぎて高圧が所定値(例えば、2500kPaG)以上となった場合は、第1電磁弁4または吐出圧力調整弁20もしくはその並列回路を介してコンデンサ5A,5B側に放出することにより、ホットガスバイパスサイクル内の冷媒量を適正量に維持しつつ高圧を概ね1200〜2500kPaGの範囲に制御し、各エバポレータ10A,10B,10Cで冷媒を凝縮させることなく放熱させ、非凝縮加熱による加熱運転またはデフロスト運転が行えるようにしている。
以上に説明の構成により、本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
上記マルチエバ冷凍システム1において、冷却運転時、第1電磁弁(コンデンサ入口電磁弁)4は開、ホットガスバイパス回路19のメイン電磁弁16は閉とされる。これにより、圧縮機2から吐出された高温高圧の冷媒は、油分離器3、コンデンサ5A,5B、レシーバ6、内部熱交換器8、電子膨張弁9Aないし9Cを経て、各冷却室A,B,C内に設置されている冷却ユニット1A,1B,1Cの各エバポレータ10A,10B,10Cに導入され、各冷却室A,B,C内の空気と熱交換される。この熱交換により、冷媒は蒸発され、一方、各冷却室A,B,C内の空気は冷却されて各冷却室A,B,C内の冷却に供される。
各エバポレータ10A,10B,10Cで蒸発された冷媒は、内部熱交換器8、アキュームレータ11を経て圧縮機2に吸入されて再圧縮され、以下、同様の動作を繰り返すことにより冷却運転が継続される。この冷却運転時、内部熱交換器8で液冷媒とエバポレータ10A,10B,10Cからの低圧冷媒ガスとが熱交換されることによって、液冷媒が過冷却される。なお、各冷却室A,B,C内の温度が設定温度に到達すると、電子膨張弁9Aないし9Cが閉とされることにより、当該冷却ユニット1A,1B,1Cはサーモオフ状態とされ、以下サーモオン/オフの繰り返しにより、冷却室A,B,C内は設定温度に冷却される。
また、上記マルチエバ冷凍システム1は、積み荷によっては加熱運転が必要となるとともに、上記冷却運転によりエバポレータ10Aないし10Cに霜が堆積した場合、その霜を溶かすデフロスト運転が必要となる。この場合、第1電磁弁(コンデンサ入口電磁弁)4は閉、ホットガスバイパス回路19のメイン電磁弁16およびサブ電磁弁18Aないし18Cを開として加熱運転またはデフロスト運転される。この加熱運転またはデフロスト運転は、圧縮機2から吐出された高温高圧のホットガス冷媒を、メイン電磁弁16、ホットガスバイパス回路19およびその分岐回路19Aないし19C、ドレンパンヒータ17Aないし17C、サブ電磁弁18Aないし18Cを介して、各エバポレータ10A,10B,10Cに導入することにより行われる。
各エバポレータ10A,10B,10Cに導入される冷媒は、絞りを兼ねたサブ電磁弁18Aないし18Cで減圧された状態で導入され、凝縮されることなく放熱して各冷却室A,B,C内の空気またはエバポレータ10A,10B,10Cを加熱し、ガス相状態のままエバポレータ10A,10B,10Cから流出されることによって、非凝縮加熱による加熱運転またはデフロスト運転が行われる。この非凝縮加熱による加熱運転またはデフロスト運転は、エバポレータ10A,10B,10Cの運転台数が変わっても、絞りや冷媒循環量を可変することなく、以下により継続される。
つまり、上記加熱またはデフロスト運転時、制御部34を介して温度センサ31A,31B,31Cの検出値と低圧圧力センサ32の検出値とから各エバポレータ10A,10B,10C出口の冷媒過熱度を検出し、それに基づいて、図2および図3に示されるように、凝縮加熱による運転か、非凝縮加熱による運転かを判断し、冷媒過熱度SHが5deg以上で非凝縮加熱による運転と判断された場合は、図3に示されるように、エバポレータ出口過熱度SHが7deg以上であれば、液冷媒供給回路24の第2電磁弁(液バイパス電磁弁)22を開として、ホットガスバイパスサイクル側の高圧が1650kPaG以上となるまで、液冷媒供給回路24を経て液冷媒ライン側から圧縮機2の冷媒吸入ラインに冷媒を供給するようにしている。
この際、ホットガスバイパスサイクル側に冷媒が供給され過ぎて高圧が所定値、例えば2500kPaG以上となった場合には、第1電磁弁(コンデンサ入口電磁弁)4または吐出圧力調整弁20もしくはその並列回路を介してコンデンサ5A,5B側に冷媒を放出することにより、コンデンサ5A,5Bおよびレシーバ6側に冷媒を回収するようにしている。このため、ホットガスバイパスサイクル内の冷媒量を適正量に維持しつつ高圧を略1200〜2500kPaGの範囲に制御し、各エバポレータ10A,10B,10Cで冷媒を凝縮させることなく放熱させ、非凝縮加熱による加熱運転またはデフロスト運転を行わせることができる。
一方、冷媒過熱度SHが5deg以下で凝縮加熱による運転と判断された場合は、図2に示されるように、第2電磁弁(液バイパス電磁弁)22、第3電磁弁25を閉成し、液冷媒ライン側から圧縮機2の冷媒吸入ライン側に冷媒の供給は行わず、そのままエバポレータ10Aないし10Cで冷媒を放熱させて凝縮加熱による加熱運転またはデフロスト運転を続ける。これによって、次第に温度が上昇し冷媒循環量が増加して高圧が上昇されるため、図4(A)に示す状態から、順次図4(B)、図4(C)に示す状態に変化され、圧力差が十分に確保されるようになる。そして、各エバポレータ10A,10B,10Cの出口冷媒過熱度SHが7deg以上となった段階で第2電磁弁22を開とし、液冷媒ライン側から圧縮機2の冷媒吸入ラインに冷媒を供給することにより、図4(D)に示す如く、非凝縮加熱による加熱運転またはデフロスト運転へと移行させることができる。
従って、加熱用の絞りを絞り気味にして能力を犠牲にしたり、絞りや冷媒循環量を可変する複雑なシステムを用いたりすることになく、ホットガスバイパス回路19およびその分岐回路19A,19B,19Cに絞りを兼ねたサブ電磁弁18A,18B,18Cを設けただけの簡素な構成により、エバポレータ10A,10B,10Cの運転台数が変化しても確実に非凝縮加熱による加熱運転またはデフロスト運転を実現することができる。
なお、冷媒過熱度SHが5deg以下で凝縮加熱による運転と判定された場合、冷媒を供給しながら運転を続けると、図5(A)に示されるように、エバポレータ10A,10B,10Cの出口過熱度が0degとなり、図5(B)に示されるように、加熱能力がなくなってしまう。
また、冷媒過熱度SHが5deg以下で凝縮加熱による運転と判断された場合、ホットガスバイパスサイクルの低圧が所定値以下となるように第1電磁弁(コンデンサ入口電磁弁)4を開閉してホットガスバイパスサイクルの冷媒をコンデンサ5A,5B側に回収している。これにより、ホットガスバイパスサイクルに冷媒が多すぎて凝縮が過度に進むのを阻止し、非凝縮加熱へと移行し易くすることができる。このため、複雑なシステムを用いることなく、簡素な構成により確実に非凝縮加熱による加熱運転またはデフロスト運転を実現することができるとともに、過度な液バック運転を防止することができる。
さらに、ホットガスバイパス回路19およびその分岐回路19A,19B,19Cに設ける絞りをエバポレータ10A,10B,10Cへの分岐回路19A,19B,19Cに設けられ、各エバポレータ10A,10B,10Cへのホットガスの導入を断続するサブ電磁弁18A,18B,18Cにより兼用化した構成としている。このため、各エバポレータ10A,10B,10Cに導入されるホットガスを減圧する絞り機能と、各エバポレータ10A,10B,10Cに対するホットガスの導入を断続する開閉弁の機能を一つのサブ電磁弁18A,18B,18Cにて兼用化させることができ、ホットガスバイパス回路19をサブ電磁弁18A,18B,18Cを設けただけの簡素な構成とし、コスト上昇を抑制することができる。
なお、本発明は、上記実施形態にかかる発明に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。例えば、上記実施形態では、冷却ユニット1A,1B,1Cを各エバポレータ10A,10B,10Cにホットガスを導入して同時に加熱運転する場合について説明したが、サブ電磁弁18A,18B,18Cを開閉することにより、冷却ユニット1A,1B,1Cを個別に加熱運転できることは云うまでもない。
また、上記したマルチエバ冷凍システム1は、複数台の冷却ユニット1A,1B,1Cを冷却運転と加熱運転とを混在させて運転することもできる。この場合の運転は、冷却運転される冷却ユニットと加熱運転される冷却ユニットとが数分毎に交互に冷却運転と加熱運転とを繰り返すように制御される。これによって、それぞれの冷却室を設定温度に冷却または加熱することができる。
1 マルチエバ冷凍システム
2 圧縮機
4 第1電磁弁(コンデンサ入口電磁弁)
5A,5B 凝縮器
9A,9B,9C 電子膨張弁(膨張弁)
10A,10B,10C エバポレータ
13 主冷媒回路
16 メイン電磁弁
18A,18B,18C サブ電磁弁
19 ホットガスバイパス回路
19A,19B,19C 分岐回路
20 吐出圧力調整弁
22 第2電磁弁(液バスパス電磁弁)
24 液冷媒供給回路
31A,31B,31C 温度センサ
32 低圧圧力センサ
33 高圧圧力センサ
34 制御部

Claims (5)

  1. 圧縮機、コンデンサ、並列に設けられる複数台のエバポレータ、および各エバポレータの入口側に設けられる膨張弁により構成される閉サイクルの主冷媒回路と、一端が前記圧縮機と前記コンデンサとの間に接続され、他端が分岐されて前記各膨張弁と前記各エバポレータとの間に接続されるメイン電磁弁および絞りを有するホットガスバイパス回路と、前記コンデンサの入口側に設けられる第1電磁弁または吐出圧力調整弁もしくは両弁の並列回路と、一端が前記コンデンサの下流側の液冷媒ラインに接続され、他端が前記圧縮機の冷媒吸入ラインに接続される第2電磁弁を有する液冷媒供給回路と、を備えたマルチエバ冷凍システムにおいて、
    前記各エバポレータに前記ホットガスバイパス回路を介して前記圧縮機から吐出されたホットガスを導入して加熱またはデフロスト運転する際、前記エバポレータ出口の冷媒過熱度を検出し、該冷媒過熱度が所定値以上の場合、ホットガスバイパスサイクル側の高圧が所定値以上となるまで、前記液冷媒供給回路を介して前記液冷媒ライン側から前記圧縮機の冷媒吸入ラインに冷媒を供給し、前記エバポレータで冷媒を凝縮させることなく放熱させて非凝縮加熱による加熱運転またはデフロスト運転を行い、前記冷媒過熱度が所定値以下の場合、前記冷媒の供給を停止し、前記エバポレータで冷媒を放熱させて凝縮加熱による加熱運転またはデフロスト運転を続ける制御部を備えていることを特徴とするマルチエバ冷凍システム。
  2. 前記ホットガスバイパス回路の絞りは、前記各エバポレータへの分岐回路に設けられ、該各エバポレータへのホットガスの導入を断続するサブ電磁弁により兼用化されていることを特徴とする請求項2に記載のマルチエバ冷凍システム。
  3. 圧縮機、コンデンサ、並列に設けられる複数台のエバポレータ、および各エバポレータの入口側に設けられる膨張弁により構成される閉サイクルの主冷媒回路と、一端が前記圧縮機と前記コンデンサとの間に接続され、他端が分岐されて前記各膨張弁と前記各エバポレータとの間に接続されるメイン電磁弁および絞りを有するホットガスバイパス回路と、前記コンデンサの入口側に設けられる第1電磁弁または吐出圧力調整弁もしくは両弁の並列回路と、一端が前記コンデンサの下流側の液冷媒ラインに接続され、他端が前記圧縮機の冷媒吸入ラインに接続される第2電磁弁を有する液冷媒供給回路と、を備えたマルチエバ冷凍システムの加熱またはデフロスト運転方法において、
    前記各エバポレータに前記ホットガスバイパス回路を介して前記圧縮機から吐出されたホットガスを導入して加熱またはデフロスト運転する際、
    前記エバポレータ出口の冷媒過熱度を検出し、該冷媒過熱度が所定値以上の場合、ホットガスバイパスサイクル側の高圧が所定値以上となるまで、前記液冷媒供給回路を介して前記液冷媒ライン側から前記圧縮機の冷媒吸入ラインに冷媒を供給し、前記エバポレータで冷媒を凝縮させることなく放熱させて非凝縮加熱による加熱運転またはデフロスト運転を行い、
    前記冷媒過熱度が所定値以下の場合、前記冷媒の供給を停止し、前記エバポレータで冷媒を放熱させて凝縮加熱による加熱運転またはデフロスト運転を続けることを特徴とするマルチエバ冷凍システムの加熱またはデフロスト運転方法。
  4. 前記冷媒過熱度が所定値以下の場合、前記ホットガスバイパスサイクルの低圧が所定値以下となるように、前記第1電磁弁を開閉して前記ホットガスバイパスサイクルの冷媒を前記コンデンサ側に回収することを特徴とする請求項3に記載のマルチエバ冷凍システムの加熱またはデフロスト運転方法。
  5. 前記加熱運転またはデフロスト運転中、前記液冷媒ライン側から前記圧縮機の冷媒吸入ラインに冷媒が供給され過ぎ、高圧が所定値以上となったとき、前記コンデンサの入口側に設けられている前記第1電磁弁または前記吐出圧力調整弁もしくは両弁の並列回路を介して冷媒を前記コンデンサ側に放出することを特徴とする請求項3または4に記載のマルチエバ冷凍システムの加熱またはデフロスト運転方法。
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