JP5479118B2 - ハニカム構造体の製造方法 - Google Patents

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本発明は、ハニカム構造体の製造方法に関し、更に詳しくは、坏土を押出成形する際に、押出成形機に装着された口金等の摩耗を低減することが可能なハニカム構造体の製造方法に関する。
自動車用エンジン、建設機械用エンジン、産業機械用定置エンジン等の内燃機関、その他の燃焼機器等から排出される排ガス中の粒子状物質や有害物質は、環境への影響を考慮して排ガス中から除去する必要性が高まっている。これらの粒子状物質、有害物質等を排ガスから除去するために、セラミック製のハニカム構造体が使用されている。ハニカム構造体は、流体の流路となる複数のセルを区画形成する多孔質の隔壁を有する構造体である。
このようなハニカム構造体は、例えば、セラミック原料、吸水性樹脂等を含有する成形原料を混練して坏土を作製し、得られた坏土を押出成形してハニカム成形体を作製し、当該ハニカム成形体を焼成することにより得ることができる(例えば、特許文献1参照)。
これらの工程のなかで、坏土を押出成形してハニカム成形体を作製する工程においては、通常、坏土に高い圧力をかけながら押出成形するため、押出成形機の先端に装着した口金、押出成形機の翼等が摩耗するという問題があった。
国際公開第2005/063360号パンフレット
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、坏土を押出成形する際に、押出成形機に装着された口金等の摩耗を低減することが可能なハニカム構造体の製造方法を提供することを特徴とする。
本発明によって以下のハニカム構造体の製造方法が提供される。
[1] セラミック原料及び水を含有する成形原料を混練して坏土を得る坏土調製工程と、得られた前記坏土をハニカム形状に押出成形してハニカム成形体を得る成形工程と、得られた前記ハニカム成形体を焼成してハニカム構造体を得る焼成工程とを有し、前記成形原料が、0.8MPaで加圧したときの離水率が1.5%以下である吸水性樹脂を含有しているハニカム構造体の製造方法。
[2] 前記成形原料が、前記吸水性樹脂を、セラミック原料100質量部に対して0.1〜5.0質量部含有している[1]に記載のハニカム構造体の製造方法。
[3] 前記吸水性樹脂が、吸水後の粒子径が50μm以下である[1]又は[2]に記載のハニカム構造体の製造方法。
本発明のハニカム構造体の製造方法によれば、成形原料が、セラミック原料、水及び「0.8MPaで加圧したときの離水率が1.5%以下である吸水性樹脂」を含有しているため、押出成形時に坏土中に十分な水が保持され、坏土が変形(流動)し易くなり、そのため、坏土によって擦られることによって生じる押出成形機に装着された口金等の摩耗が、生じ難くなる。
本発明のハニカム構造体の製造方法の一の実施形態の、成形工程において形成されるハニカム成形体100を模式的に示す斜視図である。 吸水性樹脂の離水率を測定する装置の断面を示す模式図である。
以下、本発明を実施するための形態を具体的に説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、適宜設計の変更、改良等が加えられることが理解されるべきである。
本発明のハニカム構造体の製造方法の一実施形態は、セラミック原料及び水を含有する成形原料を混練して坏土を得る坏土調製工程と、得られた坏土をハニカム形状に押出成形してハニカム成形体を得る成形工程と、得られたハニカム成形体を焼成してハニカム構造体を得る焼成工程とを有し、成形原料が、「0.8MPaで加圧したときの離水率が1.5%(質量%)以下である吸水性樹脂」を含有しているものである。
本発明のハニカム構造体の製造方法において、「吸水性樹脂」とは、セラミック原料及び水と混練されると、吸水して水を保持した状態となり、機械的強度が高く押出成形時に潰れ難い特性を有する樹脂を意味する。また、「離水率」とは、0.8MPaの圧力をかける前の水を含む吸水性樹脂が、吸水性樹脂(吸水前)100質量部に対して、水を1000質量部含有する場合において、0.8MPaの圧力をかける前の吸水性樹脂に含有される水の質量に対する、0.8MPaの圧力をかけたときに吸水性樹脂から放出される水の質量の比率である。
このように、本実施形態のハニカム構造体の製造方法は、成形原料が、セラミック原料、水及び「0.8MPaで加圧したときの離水率が1.5%以下である吸水性樹脂」を含有しているため、離水率の低い吸水性樹脂によって押出成形時に坏土中に十分な水が保持され、坏土が変形(流動)し易くなり、そのため、坏土によって擦られることによって生じる押出成形機に装着された口金等の摩耗が、生じ難くなる。
吸水性樹脂の吸水力は、水との親和性、水の浸透圧及び架橋密度のバランスで決まる。吸水性樹脂は3次元網目状の高分子であるが、解離基をもった高分子電解質が網目高分子を構成すると、網目と溶媒である水との親和性が高まり吸水力が高まる。また、「吸水性樹脂の網目内の固定電荷と、網目外の溶液のイオン強度によって決まる」浸透圧が増大すると、すなわち、網目内の固定電荷が増加して、網目外の溶液中のイオン強度が低下すると、吸水力が高まる。尚、吸水性樹脂の架橋密度は低いほど、吸水性樹脂の3次元網目構造が広がり、吸水量が増えるが、吸水性樹脂の(ゲル)強度が下がり、変形しやすくなる。離水率を下げるには、親和性や浸透圧を高め、ハニカム成形体の押出成形の圧力下でも離水しないようにある程度のゲル強度が必要と考えられる。例えば、粒子サイズを小さくし、表面積を広げることにより、水との親和性を高めることができる。また、溶媒のイオン強度を下げると、浸透圧は高まる。架橋剤の量などで架橋密度を高めると、ゲル強度は強くなる。
以下、本実施形態のハニカム構造体の製造方法について、各工程毎に更に具体的に説明する。
(1)坏土調製工程:
まず、セラミック原料、水及び「0.8MPaで加圧したときの離水率が1.5%(質量%)以下である吸水性樹脂」(以下、「特定吸水性樹脂」と称することがある。)を含有する成形原料を混練して坏土を得る(坏土調製工程)。成形原料に含有されるセラミック原料としては、コーディエライト化原料、炭化珪素、サイアロン、ムライト、窒化珪素、リン酸ジルコニウム、ジルコニア、チタニア、アルミナ、シリカ等を用いることができる。コーディエライト化原料とは、焼成によりコーディエライトとなる原料を意味し、シリカが42〜56質量%、アルミナが30〜45質量%、マグネシアが12〜16質量%の範囲に入る化学組成となるように配合されたセラミックス原料である。具体的にはタルク、カオリン、仮焼カオリン、アルミナ、水酸化アルミニウム、及びシリカの中から選ばれた複数の無機原料を上記化学組成となるような割合で含むものが挙げられる。成形原料中のセラミック原料の含有率は、60〜80質量%が好ましい。
特定吸水性樹脂としては、ポリアクリル酸アンモニウムを挙げることができる。離水率は、低いほど好ましく、1.0%以下が好ましい。離水率1.0%以下の特定吸水性樹脂としては、吸水倍率15〜50倍、または、吸水後の粒子径が50μm以下のものを挙げることができる。特定吸水性樹脂の吸水後の粒子径の下限値は10μmであることが好ましい。これ以上細かくすると、吸水性樹脂粒子同士が凝集し、坏土にした時の分散、均一性が悪くなることがある。吸水性樹脂の「吸水後の粒子径」は、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置(堀場製作所製LA−920)で湿式測定したメディアン径である。
成形原料中の特定吸水性樹脂の含有量は、セラミック原料100質量部に対して、0.1〜5.0質量部であることが好ましく、0.3〜3.5質量部であることが更に好ましい。0.1質量部より少ないと、口金等の摩耗を抑制する効果が低くなることがある。5.0質量部より多いと、成形用坏土を得るために多量の水が必要となり、乾燥工程でクラックが発生したり、水を蒸発させるためのエネルギー負荷が大きくなる等の問題が発生することがある。特定吸水性樹脂は、1種でもよく、2種以上を併用することもできるが、後者の場合には、2種以上の合計の含有量を、上述の質量部範囲とすることが好ましい。また、上述の質量部範囲の特定吸水性樹脂とは別個に、例えば造孔材として、特定吸水性樹脂以外の吸水性樹脂を併用することも可能である。
成形原料中の水の含有量は、セラミック原料100質量部に対して、20〜70質量部が好ましい。
成形原料には、更に、造孔材、有機バインダ及び分散剤が含有されることが好ましい。
造孔材としては、焼成工程により飛散消失する性質のものであればよく、コークス等の無機物質や発泡樹脂等の高分子化合物、澱粉等の有機物質等を単独で用いるか組み合わせて用いることができる。成形原料中の造孔材の含有量(乾燥状態の造孔材の含有量)は、セラミック原料100質量部に対して、20質量部以下が好ましい。
有機バインダとしては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシルメチルセルロース、ポリビニルアルコール等を使用することができる。これらは、一種単独で使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。成形原料中の有機バインダの含有量は、セラミック原料100質量部に対して、10質量部以下が好ましい。
分散剤としては、エチレングリコール、デキストリン、脂肪酸石鹸、ポリアルコール等を使用することができる。これらは、一種単独で使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。成形原料中の分散剤の含有量は、セラミック原料100質量部に対して、5質量部以下が好ましい。
成形原料は、セラミック原料、水、特定吸水性樹脂等を混合して得ることができる。セラミック原料、水、特定吸水性樹脂等を混合する方法としては特に制限はなく、公知の混合装置等を用いた混合方法を挙げることができる。
成形原料を混練して坏土を調製する方法としては特に制限はなく、例えば、ニーダー、真空土練機等を用いる方法を挙げることができる。
(2)成形工程:
次に、得られた坏土をハニカム形状に押出成形してハニカム成形体を得る(成形工程)。坏土を押出成形する方法としては、特に限定されないが、所望のセル形状、隔壁厚さ、セル密度のハニカム成形体を形成する口金を装着した公知の押出成形機を用いて、押出成形する方法を挙げることができる。得られるハニカム成形体は、図1に示すように、流体の流路となる複数のセル1を区画形成する隔壁2を備えるものであり、隔壁の外周に外周壁3が配設されたものであってもよい。図1は、本発明のハニカム構造体の製造方法の一の実施形態の、成形工程において形成されるハニカム成形体100を模式的に示す斜視図である。
押出成形時には、坏土は、25MPa以下の押出成形圧力で口金を通過し、ハニカム成形体が形成される。そのため、坏土と、押出成形機内面、口金等とが強く擦れて、押出成形機内面、口金等が摩耗し易くなっている。特に、坏土を押出成形するときに、坏土から水が多く分離(放出)されると、坏土を構成するセラミック原料の粒子同士の平均的な距離が近くなり、粒子同士の摩擦が大きくなるため、坏土の流動性が低下し、坏土と押出成形機内面、口金等との摩擦が大きくなり、押出成形機内面、口金等の摩耗が大きくなると考えられる。これに対し、本実施形態のハニカム構造体の製造方法においては、成形原料が、特定吸水性樹脂を含有するため、離水率の低い特定吸水性樹脂によって押出成形時に坏土中に十分な水が保持され、坏土が変形(流動)し易くなり、そのため、坏土によって擦られることによって生じる押出成形機に装着された口金等の摩耗が、生じ難くなる。
また、必要に応じて、ハニカム成形体を形成した後に、得られたハニカム成形体の両端部に目封止部を形成してもよい。目封止部とは、セルの端部を塞ぐ栓のことであり、流体がセル内に流入すること、及びセルから外部に流出することを妨げる部材のことである。目封止部の形成方法は特に限定されないが、例えば、まず一方の端面に、セルの開口部を交互に塞いで市松模様状にマスクを施す。また、セラミック原料、水またはアルコール、及び有機バインダを含む目封止スラリーを、貯留容器に貯留しておく。そして、上記マスクを施した側の端部を、貯留容器中に浸漬して、マスクを施していないセルの開口部に目封止スラリーを充填して目封止部を形成する。他方の端部については、一方の端部において目封止部が形成されたセルについてマスクを施し、上記一方の端部に目封止部を形成したのと同様の方法で目封止部を形成する。これにより、上記一方の端部において目封止部が形成されていないセルについて、他方の端部において目封止部が形成され、他方の端部においても市松模様状にセルが交互に塞がれた構造となる。ハニカム成形体の目封止部の形成は、ハニカム成形体を乾燥する前に行ってもよいが、乾燥後に行ってもよい。また、ハニカム成形体を焼成してハニカム構造体を形成した後に行ってもよい。
また、ハニカム成形体を焼成する前に、乾燥させることが好ましい。乾燥の方法も特に制限はなく、例えば、熱風乾燥、マイクロ波乾燥、誘電乾燥、減圧乾燥、真空乾燥、凍結乾燥等の従来公知の乾燥法を用いることができる。中でも、ハニカム成形体全体を迅速かつ均一に乾燥することができる点で、熱風乾燥と、マイクロ波乾燥又は誘電乾燥とを組み合わせた乾燥方法が好ましい。
(3)焼成工程:
次に、得られたハニカム成形体を焼成してハニカム構造体を得る(焼成工程)。焼成により、ハニカム成形体のセラミック原料を焼結させて緻密化し、所定の強度を確保することができる。焼成条件(温度・時間)は、セラミック原料の種類により異なるため、その種類に応じて適当な条件を選択すればよい。
ハニカム成形体を焼成した後に、外周に外周コート材を塗工して外周コート壁を形成してハニカム構造体としてもよい。外周コート材としては、特に限定されず、公知の外周コート材を用いることができる。また、外周コート材の塗工方法は、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。また、焼成したハニカム成形体の外周壁を研削した後に、外周コート材を塗工してもよい。外周壁を研削する方法は、特に限定されず、公知の研削方法を用いることができる。研削方法としては、例えば、円筒研削機等を挙げることができる。
本発明のハニカム構造体の製造方法によって製造されるハニカム構造体の形状は、特に制限されないが、例えば、円筒状、底面の形状がレーストラック形状の筒状、底面の形状がオーバル形状の筒状、四角柱状、三角柱状、底面の形状が台形の筒状、その他角柱状等を挙げることができる。そして、その大きさは、中心軸方向の長さが、25〜410mmであることが好ましい。また、底面の面積は、20〜1300cmが好ましい。
また、ハニカム構造体のセル形状(ハニカム構造体の中心軸が延びる方向(セルが延びる方向)に対して垂直な断面におけるセル形状)についても特に制限はなく、例えば、四角形、六角形、三角形等を挙げることができる。
本実施の形態のハニカム構造体の製造方法によって製造されるハニカム構造体において、隔壁の厚さについては特に制限はないが、この隔壁の厚さが厚過ぎると、流体が隔壁を透過する際の圧力損失が大きくなることがあり、薄過ぎると強度が不足することがある。隔壁の厚さは、30〜2000μmであることが好ましく、50〜1500μmであることが更に好ましい。
本実施の形態のハニカム構造体の製造方法によって製造されるハニカム構造体を構成する多孔質の隔壁の気孔率は、特に制限されないが、例えば、20〜80%であることが好ましく、30〜70%であることが更に好ましい。なお、気孔率は体積%を意味し、水銀ポロシメーターにより測定した値である。
本実施の形態のハニカム構造体の製造方法によって製造されるハニカム構造体において、そのセル密度は特に制限されないが、1.5〜350セル/cmであることが好ましく、7〜300セル/cmであることが更に好ましく、10〜250セル/cmであることが特に好ましい。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
セラミック原料としてコーディエライト化原料を用い、コーディエライト化原料として、シリカ、タルク、及びアルミナを使用した。コーディエライト化原料100質量部に、分散媒である水38質量部、吸水性樹脂1.5質量部、有機バインダ4質量部を添加し、混合、混練して坏土を調製した。吸水性樹脂は、粒子状のポリアクリル系アンモニウム塩であり、吸水倍率が20倍で、吸水後の粒子径が20μmであった。吸水性樹脂は、0.8MPaで加圧したときの離水率が0.05%であった。吸水性樹脂の離水率は、以下の方法で測定した。有機バインダとしてはメチルセルロースを使用した。混合装置としては、レーディゲミキサーを使用し、混練装置としてはニーダー及び真空土練機を使用した。「吸水後の粒子径」は、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置(堀場製作所社製LA−920)を用いて湿式測定したメディアン径を指す。
得られた坏土を押出成形して、「外径(底面の直径):200mm、セルの延びる方向における長さ:250mm、セル数:46.5セル/cm、隔壁厚さ:0.305mm」の円筒状のハニカム成形体を得た。得られたハニカム成形体を、マイクロ波乾燥した。
乾燥させたハニカム成形体を、最高温度1420℃、100時間の条件で焼成してハニカム構造体を得た。
得られた坏土を用いて、「押出ダイス摩耗量」及び「押出成形圧力」を測定した。測定方法は、JIS K 7199に準拠した方法とし、島津製作所社製の「オートグラフ AG−5000A(商品名)」を用いて測定した。坏土を押出すシリンダ内径は直径25mmとし、スリットダイの断面形状を0.3mm×3.5mmとし、シリンダのピストンを1mm/分の速さで押してスリットダイの出口から坏土を薄板状に押出した際の、ピストン先端に取り付けた圧力センサの値を、押出成形圧力(kN)として測定した。また、押出ダイス摩耗量(μm/100m)を測定した。結果を表1に示す。表1において、「押出成形圧力比」の欄は、比較例1の「押出成形圧力」の値に対する、実施例1〜4及び比較例2のそれぞれの「押出成形圧力」の比の値を示す(例えば、(実施例1の押出成形圧力)/(比較例1の押出成形圧力))。また、「押出ダイス摩耗量比」の欄は、実施例1〜4及び比較例2については、比較例1の「押出ダイス摩耗量」の値に対する、実施例1〜4及び比較例2のそれぞれの「押出ダイス摩耗量」の比の値を示す(例えば、(実施例1の押出ダイス摩耗量)/(比較例1の押出ダイス摩耗量))。また、実施例5〜11については、比較例3の「押出ダイス摩耗量」の値に対する、実施例5〜11のそれぞれの「押出ダイス摩耗量」の比の値を示す(例えば、(実施例5の押出ダイス摩耗量)/(比較例3の押出ダイス摩耗量))。
(吸水性樹脂の離水率)
図2に示すように、吸水性樹脂(吸水前)100質量部に対して、水1000質量部を吸水させた、吸水後の吸水性樹脂21をシリンジ11内に充填する。そして、シリンジ11の先端を、疎水性ろ紙12の一方の面に密着させ、疎水性ろ紙12の他方の面に親水性ろ紙13を配置させる。そして、シリンジ11のピストンに0.8MPaの圧力を1秒間かけて、吸水性樹脂21から離水した水を、疎水性ろ紙12を通過させて親水性ろ紙13に吸収させる。その後、親水性ろ紙13に吸収された水の量を測定し、離水率を算出した。シリンジ11は、テルモ社製の2.5cmのテルモシリンジを用いた。シリンジの先端は、切断し、円柱状になるように加工した。疎水性ろ紙としては、東京ダイレック社製の、エミッション用フッ素処理ガラス繊維フィルター(TX−40HI20−WW)を用いた。親水性ろ紙としては、TOYOろ紙社製の、フィルターQualitative2を用いた。尚、図2は、吸水性樹脂の離水率を測定する装置の断面を示す模式図である。図2において、加圧方向Pは、シリンジに圧力をかける方向を示す。
Figure 0005479118
(実施例2〜4、比較例1,2)
吸水性樹脂の離水率、吸水後の粒子径及び添加量、並びに、水の添加量を表1に示すように変化させ、更に押出成形圧力を表1に示すように変化させた以外は、実施例1の場合と同様に、口金の摩耗量(押出ダイス摩耗量)を測定した。尚、比較例1は吸水性樹脂を使用しなかった。結果を表1に示す。尚、吸水性樹脂の離水率は、吸水後の粒子径を変化させることにより変化させた。
(実施例5〜11、比較例3)
吸水性樹脂の添加量、メチルセルロース及び水の添加量を表1に示すように変化させた以外は、実施例1の場合と同様に、口金の摩耗量(押出ダイス摩耗量)を測定した。また、「乾燥クラック」の有無を確認した。結果を表1に示す。尚、吸水性樹脂の離水率は、吸水後の粒子径を変化させることにより変化させた。
(乾燥クラックの確認方法)
ハニカム構造体の製造過程において、マイクロ波乾燥させたハニカム成形体について、隔壁の切れの有無を確認する。
表1より、吸水性樹脂の離水率が1.5%以下の場合に口金の摩耗量が少なくなることがわかる。また、吸水性樹脂の添加量が、0.1〜5.0質量部のときに、口金の摩耗量が少ないことがわかる。
本発明のハニカム構造体の製造方法は、自動車用エンジン、建設機械用エンジン、産業機械用定置エンジン等の内燃機関、その他の燃焼機器等から排出される排ガス中の粒子状物質や有害物質を排ガス中から除去するために用いるハニカム構造体を製造するために利用することができる。
1:セル、2:隔壁、3:外周壁、11:シリンジ、12:疎水性ろ紙、13:親水性ろ紙、21:吸水後の吸水性樹脂、100:ハニカム成形体、P:加圧方向。

Claims (3)

  1. セラミック原料及び水を含有する成形原料を混練して坏土を得る坏土調製工程と、
    得られた前記坏土をハニカム形状に押出成形してハニカム成形体を得る成形工程と、
    得られた前記ハニカム成形体を焼成してハニカム構造体を得る焼成工程とを有し、
    前記成形原料が、0.8MPaで加圧したときの離水率が1.5%以下である吸水性樹脂を含有しているハニカム構造体の製造方法。
  2. 前記成形原料が、前記吸水性樹脂を、セラミック原料100質量部に対して0.1〜5.0質量部含有している請求項1に記載のハニカム構造体の製造方法。
  3. 前記吸水性樹脂が、吸水後の粒子径が50μm以下である請求項1又は2に記載のハニカム構造体の製造方法。
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