JP5477790B2 - タンタルスパッタリングターゲット及びその製造方法 - Google Patents
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Description
スパッタリング法自体は上記の分野で、よく知られた方法であるが、最近では、特にエレクトロニクスの分野において、複雑な形状の被膜の形成や回路の形成に適合するタンタルスパッタリングターゲットが要求されている。
このような製造工程において、インゴット又はビレットの鍛造は、鋳造組織を破壊し、気孔や偏析を拡散、消失させ、さらにこれを焼鈍することにより再結晶化し、組織の緻密化と強度を高めることができる。
したがって、鍛造、圧延及びその後の焼鈍において発生するターゲット中の不規則な結晶粒の存在は、スパッタレートを変化させるので、膜の均一性(ユニフォーミティ)に影響を与え、スパッタ成膜の品質を低下させるという問題が発生する可能性がある。
また、歪みが残存する鍛造品をそのまま使用することは品質の低下を引き起こすので、極力避けなければならない。
エロージョンが特に進行する部分ではターゲットの表面積が増加し、他区域との表面積の差が著しくなる。この表面積の差異は、スパッタレートの差異となり、表面積の増加しスパッタが集中する部分に対面する位置の基板(ウエハー)個所では、膜が厚く形成され、逆にスパッタが少ない部分では、薄く形成されるという傾向にある。
これは、単一のウエハーにおける不均一な膜の形成になるだけでなく、スパッタされる多数枚のウエハーの初期から終端にかけて膜の厚さが変動するという問題が発生する。すなわち、スパッタ成膜のユニフォーミティの低下となる。
このようなスパッタ成膜のユニフォーミティを改善する方法として、一般にできるだけ組織を均一にすること、特にターゲットの厚み方向の全てに亘って結晶方位を揃えることが提案された。しかし、結晶方位を揃えただけでは、前記の表面積の変動に起因するスパッタ膜のユニフォーミティの低下を解決できないという問題があった。
また、圧延及び鍛造工程により製造された(100)の等軸晶構造を持ちかつ最大粒径が50ミクロン以下の99.95wt%タンタルスパッタリングターゲットが開示されている(例えば、特許文献2参照)。
また、均一なスパッタリングが可能な微細構造をもつ高純度タンタルターゲット、特に平均結晶粒径が100μm以下で、ターゲットの厚さ方向に均一にかつ(111)<uvw>が優先的に配向している結晶構造の高純度タンタルターゲットが開示されている(例えば、特許文献3参照)。
1.ターゲット厚さの30%の位置からターゲットの中心面に向かって、(222)配向が優先的である結晶組織を備えていることを特徴とするタンタルスパッタリングターゲット
2.ターゲット厚さの20%の位置からターゲットの中心面に向かって、(222)配向が優先的である結晶組織を備えていることを特徴とするタンタルスパッタリングターゲット
3.ターゲット厚さの10%の位置からターゲットの中心面に向かって、(222)配向が優先的である結晶組織を備えていることを特徴とするタンタルスパッタリングターゲット
4.ターゲットの周縁部を除く位置に、(222)配向が優先的である結晶組織を備えていることを特徴とする上記1〜3のそれぞれに記載のタンタルスパッタリングターゲット
5.ターゲットの中心部において円盤状に、(222)配向が優先的である結晶組織を備えていることを特徴とするタンタルスパッタリングターゲット
6.ターゲットの中心部において円盤状に、(222)配向が優先的である結晶組織を備えていることを特徴とする上記1〜4のそれぞれに記載のタンタルスパッタリングターゲット
7.ターゲットの初期エロージョン部位の直下又はスパッタリングが進行した場合のエロージョン部位となる位置又はこれらの近傍位置に(222)配向が優先的である結晶組織を備えていることを特徴とする上記1〜6のそれぞれに記載のタンタルスパッタリングターゲット、を提供する。
8.溶解鋳造したタンタルインゴット又はビレットを鍛造及び再結晶焼鈍した後圧延し、ターゲット厚さの10%の位置からターゲットの中心面に向かって、(222)配向が優先的である結晶組織を形成することを特徴とするタンタルスパッタリングターゲットの製造方法
9.ターゲットの周縁部を除く位置に、(222)配向が優先的である結晶組織を形成することを特徴とする上記8記載のタンタルスパッタリングターゲットの製造方法
10.ターゲットの中心部において円盤状に、(222)配向が優先的である結晶組織を形成することを特徴とする上記8又は9記載のタンタルスパッタリングターゲットの製造方法
11.ターゲットの初期エロージョン部位の直下又はスパッタリングが進行した場合のエロージョン部位となる位置又はこれらの近傍位置に(222)配向が優先的である結晶組織を形成することを特徴とする上記8〜10のそれぞれに記載のタンタルスパッタリングターゲット
12.鍛造及び再結晶焼鈍を2回以上繰返すことを特徴とする上記8〜11のそれぞれに記載のタンタルスパッタリングターゲットの製造方法
13.こねくり鍛造を行うことを特徴とする上記8〜12のそれぞれに記載のタンタルスパッタリングターゲットの製造方法
14.鍛造後、マルチ圧延及び熱処理により平板状のターゲットに加工することを特徴とする上記8〜13のそれぞれに記載のタンタルスパッタリングターゲットの製造方法
15.インゴット又はビレットを鍛造した後に、再結晶化温度〜1673Kの温度で再結晶焼鈍することを特徴とする上記8〜14のそれぞれに記載のタンタルスパッタリングターゲットの製造方法
16.圧延した後、結晶均質化焼鈍又は歪取り焼鈍を行うことを特徴とする上記8〜15に記載のタンタルスパッタリングターゲットの製造方法
17.ターゲットの平均結晶粒径を80μm以下の微細結晶粒とすることを特徴とする上記8〜16のそれぞれに記載のタンタルスパッタリングターゲットの製造方法
18.ターゲットの平均結晶粒径を30〜60μmの微細結晶粒とすることを特徴とする上記8〜16のそれぞれに記載のタンタルスパッタリングターゲットの製造方法、を提供する。
これは、ちょうどターゲットの中心部に円盤状(又は凸レンズ状)に(222)配向の組織が広がったような構造を呈しており、通常ターゲットの周縁部には(222)配向の優先的な結晶組織はない。
周縁部にまで、(222)配向の結晶組織が存在していても良いのであるが、そのようなターゲットを後述する鍛造及び圧延加工によって、歩留まり良く製造することが難しいからである。また、ターゲットの周縁部はエロージョンが少なく、スパッタ後期までエロージョンが到達することがないので、特に影響を受けることがない。
上述のように、スパッタリング開始後、ほぼ磁力線に沿ってエロージョンが進み、すなわちターゲットの平面上ではドーナツ型にエロージョンが進み、次第に急峻となって行くが、エロージョンが特に進行する部分ではターゲットの表面積が増加し、他区域との表面積の差が著しくなる。
この表面積の差異は、スパッタされるタンタルの量、すなわちスパッタレートの差異となり、表面積の増加しスパッタが集中する部分に対面する基板(ウエハー)の位置又はその近傍では膜が厚く形成され、逆にスパッタが少ない部分では薄く形成されるという問題が生じ、スパッタ膜のユニフォーミティの低下となる。
すなわち、本発明のタンタルターゲットを用いた場合、初期の段階では(222)配向の結晶組織ではなく、(110)、(200)、(211)が主配向となっているので、通常のスパッタ速度(レート)でエロージョンを受ける。このような配向を持つタンタルターゲットは、スパッタ速度が比較的速いので生産性が向上し、むしろ好ましいと言える。
また、これによってターゲットの平面的にスパッタレートが変化し、スパッタ膜のユニフォーミティが低下する。
そして、エロージョン面は上記のように起伏が大きくなるので、その部分のターゲット表面積がさらに増加し、ユニフォーミティの低下は加速度的に大きくなる傾向がある。
しかし、本発明のタンタルターゲットを使用した場合には、ある程度エロージョンが進行した途中からエロージョン面に(222)配向の組織が現れる。この(222)配向の組織は、他の配向に比べスパッタレートが遅いという特性をもつ。
この意味は非常に大きく、途中から出現する(222)配向の組織が、急峻かつ不均一(部分的)なエロージョンの急速な進行を抑制し、また、表面積の増加にともない増加したタンタルのスパッタ量をスパッタレートの遅い(222)配向の組織が相殺してスパッタ量すなわちスパッタレートをスパッタ後期まで均一化する作用をするものと考えられる。したがって、これにより基板に形成される膜の総厚およびウエハー内の膜厚分布を均一化し、ユニフォーミティの低下を防止する役割をする。
(222)配向が優先的である結晶組織を、ターゲット厚さのどの地点から配置するかについては、ターゲットの厚さ、面積等のサイズ及び求められる成膜の条件によって変えることができるが、ターゲットの中心面に向かって30%の位置若しくは厚さの20%の位置又は厚さの10%の位置から、(222)配向を任意に選択できる。
エロージョンがある程度進行した情況で、(222)配向の結晶組織とすることが望ましい。表面から中心部にかけて均一な組織を有するターゲットでは、上記のように表面のエロージョンが不均一に起こるので、むしろ成膜の均一性は確保できないと言える。
次に、このインゴット又はビレットをターゲット厚さの30%の位置若しくは厚さの20%の位置又は厚さの10%の位置からターゲットの中心面に向かって(222)配向が優先的である結晶組織が形成されるように、熱間鍛造、冷間鍛造、圧延、焼鈍(熱処理)、仕上げ加工等の一連の加工を行う。
また、これによってターゲットの中心部において、すなわちターゲットの初期エロージョン部位の直下又はスパッタリングが進行した場合のエロージョン部位となる位置又はこれらの近傍位置において、円盤状に(222)配向が優先的である結晶組織を形成することができる。
鍛造、再結晶焼鈍及び圧延加工を行って(222)配向が優先的である結晶組織をターゲット中心部に形成した場合、これらの形成鍛造、再結晶焼鈍及び圧延加工条件を調整してもターゲットの周縁部まで(222)配向が優先的である結晶組織を形成することが難しい。
ターゲットの(222)配向の無い部分を切除することもできるが、歩留まりが低下するという問題がある。しかし、この周縁部はエロージョンが殆ど進行せず、成膜に特に影響を与える部分ではないので、周縁部を除いて円盤状に(222)配向させることができる。
さらに、鍛造後クロス圧延(マルチ方向圧延)及び熱処理により平板状のターゲットに加工することが有効である。
焼鈍条件としては、インゴット又はビレットを鍛造した後に、再結晶化温度〜1673Kの温度で再結晶焼鈍することが望ましい。再結晶開始温度〜1673Kの温度での再結晶焼鈍は1回でも良いが、2回繰返すことによって目的とする鋳造組織をより効果的に得ることができる。
これらによって、ターゲット厚さの30%の位置若しくは厚さの20%の位置又は厚さの10%の位置からターゲットの中心面に向かって、(222)配向が優先的である結晶組織を備えたタンタルスパッタリングターゲットを得ることができ、またターゲットの平均結晶粒径を80μm以下、さらには30〜60μmの微細結晶粒とするタンタルスパッタリングターゲットを製造することができる。
これによって本発明のターゲットを使用してスパッタリングを実施した場合、膜の均一性(ユニフォーミティ)を一層良好にし、スパッタ成膜の品質を向上させることができる。
純度99.997%のタンタル原料を電子ビーム溶解し、これを鋳造して長さ 1000mm、直径200mmφのインゴットとした。この場合の結晶粒径は約50mmであった。次に、このインゴットを冷間で締め鍛造し、110mmφとした後、切断し、厚さ110mm、直径110mmφのビレットとした。このビレットを冷間でこねくり鍛造した後、1173Kの温度での再結晶焼鈍し、再度冷間こねくり鍛造し、再び1173Kの温度で再結晶焼鈍を実施した。
次に、鍛造インゴットを冷間圧延(マルチ方向)し、1173Kでの歪取り兼再結晶熱処理を行い、厚さ10mm、350mmφのターゲット素材を得、仕上げ機械加工を行って、厚さ6.35mm、320mmφのターゲット材とした。
以上の工程により、ターゲット厚さの30%の位置からターゲットの中心面に向かって、(222)配向が優先的である結晶組織を備え、かつ平均結晶粒径45μmの微細結晶粒を持つ均一性に優れたタンタルターゲットを得ることができた。このタンタルターゲットを使用してスパッタリングを実施したところ、膜の均一性(ユニフォーミティ)が良好であり、スパッタ成膜の品質を向上させることができた。この結果を、表1に示す。
なお、シート抵抗は膜厚に依存するので、ウエハー(8インチ)内のシート抵抗の分布を測定し、それによって膜厚の分布状況を調べた。具体的には、ウエハー上の49点のシート抵抗を測定し、その標準偏差(σ)を算出した。
表1から明らかなように、実施例1においては、スパッタ初期から後期にかけてシート内抵抗分布の変動が少ない、すなわち膜厚分布の変動が少ないことを示している。
純度99.997%のタンタル原料を電子ビーム溶解し、これを鋳造して長さ 1000mm、直径200mmφのインゴットとした。この場合の結晶粒径は約55mmであった。次に、このインゴットを冷間で締め鍛造し、110mmφとした後、切断し、厚さ110mm、直径110mmφのビレットとした。このビレットを冷間でこねくり鍛造した後、1523Kの温度で再結晶焼鈍し、再度 冷間こねくり鍛造し、再び1523Kの温度で再結晶焼鈍を実施した。
次に、鍛造インゴットを冷間圧延(マルチ方向)し、1523Kでの歪取り兼再結晶熱処理を行い、厚さ10mm、350mmφのターゲット素材を得、仕上げ機械加工を行って、厚さ6.35mm、320mmφのターゲット材とした。
以上の工程により、ターゲット厚さの10%の位置からターゲットの中心面に向かって、(222)配向が優先的である結晶組織を備え、かつ平均結晶粒径80μmの微細結晶粒を持つ均一性に優れたタンタルターゲットを得ることができた。このタンタルターゲットを使用してスパッタリングを実施したところ、膜の均一性(ユニフォーミティ)が良好であり、スパッタ成膜の品質を向上させることができた。この結果を、同様に表1に示す。
なお、シート抵抗は膜厚に依存するので、ウエハー(8インチ)内のシート抵抗の分布を測定し、それによって膜厚の分布状況を調べた。具体的には、ウエハー上の49点のシート抵抗を測定し、その標準偏差(σ)を算出した。
表1の実施例2に示す結果は、実施例1と同様にしてウエハー上の49点のシート抵抗を測定し、その標準偏差(σ)を算出した結果である。本実施例2では、スパッタ初期から後期にかけてシート内抵抗分布の変動が少ない、すなわち膜厚分布の変動が少ないことを示している。
純度99.997%のタンタル原料を電子ビーム溶解し、これを鋳造して長さ 1000mm、直径200mmφのインゴットとした。この場合の結晶粒径は約55mmであった。次に、このインゴットを冷間で締め鍛造し、110mmφとした後、切断し、厚さ110mm、直径110mmφのビレットとした。このビレットを冷間でこねくり鍛造した後、1373Kの温度で再結晶焼鈍し、再度冷間こねくり鍛造し、再び1373Kの温度で再結晶焼鈍を実施した。
次に、鍛造インゴットを冷間圧延(マルチ方向)し、1373Kでの歪取り兼再結晶熱処理を行い、厚さ10mm、350mmφのターゲット素材を得、仕上げ機械加工を行って、厚さ6.35mm、320mmφのターゲット材とした。
以上の工程により、ターゲット厚さの20%の位置からターゲットの中心面に向かって、(222)配向が優先的である結晶組織を備え、かつ平均結晶粒径60μmの微細結晶粒を持つ均一性に優れたタンタルターゲットを得ることができた。このタンタルターゲットを使用してスパッタリングを実施したところ、膜の均一性(ユニフォーミティ)が良好であり、スパッタ成膜の品質を向上させることができた。この結果を、同様に表1に示す。
表1の実施例3に示す結果は、実施例1と同様にしてウエハー(8インチ)上の49点のシート抵抗を測定し、その標準偏差(σ)を算出した結果である。本実施例3では、スパッタ初期から後期にかけてシート内抵抗分布の変動が少ない、すなわち膜厚分布の変動が少ないことを示している。
純度99.997%のタンタル原料を電子ビーム溶解し、これを鋳造して長さ1000mm、直径200mmφのインゴットとした。この場合の結晶粒径は約50mmであった。次に、このインゴットを冷間で締め鍛造し、幅350mm、高さ85mm、長さ1000mmの角型とした後、切断し、長さ80mm、幅350mm、高さ85mmのビレットとした。このビレットを1173Kの温度で再結晶焼鈍した後、冷間で1方向圧延により長さを700mmまで延ばし、1173Kでの歪取り兼再結晶熱処理を行い、厚さ10mm、□350mmのターゲット素材を2枚得、仕上げ機械加工を行って、厚さ6.35mm、320mmφのターゲット材とした。
以上の工程により得たタンタルターゲットは、結晶粒径が60〜120μmと層状にバラツキがあり、ターゲットの表面から中心部にかけてはほぼ配向が揃ったタンタルターゲットとなった。
このタンタルターゲットを使用してスパッタリングを実施したところ、膜の均一性(ユニフォーミティ)が悪く、スパッタ成膜の品質を低下させる原因となった。この結果を、同様に表1に示す。
表1の比較例1に示す結果は、実施例1と同様にしてウエハー(8インチ)上の49点のシート抵抗を測定し、その標準偏差(σ)を算出した結果である。比較例1では、スパッタ初期から後期にかけてシート内抵抗分布の変動が大きい、すなわち膜厚分布の変動が著しいことを示している。
純度99.997%のタンタル原料を電子ビーム溶解し、これを鋳造して長さ1000mm、直径200mmφのインゴットとした。この場合の結晶粒径は約50mmであった。次に、このインゴットを冷間で締め鍛造し、幅350mm、高さ85mm、長さ1000mmの角型とした後、切断し、長さ80mm、幅350mm、高さ85mmのビレットとした。
このビレットを1373Kの温度で再結晶焼鈍した後、冷間で1方向圧延により長さを700mmまで延ばし、1373Kでの歪取り兼再結晶熱処理を行い、厚さ10mm、□350mmのターゲット素材を2枚得、仕上げ機械加工を行って、厚さ6.35mm、320mmφのターゲット材とした。
以上の工程により得たタンタルターゲットは、結晶粒径が80〜150μmと層状にバラツキがあり、ターゲットの表面から中心部にかけてはほぼ配向が揃ったタンタルターゲットとなった。
このタンタルターゲットを使用してスパッタリングを実施したところ、膜の均一性(ユニフォーミティ)が悪く、スパッタ成膜の品質を低下させる原因となった。この結果を、同様に表1に示す。
表1の比較例2に示す結果は、実施例1と同様にしてウエハー(8インチ)上の49点のシート抵抗を測定し、その標準偏差(σ)を算出した結果である。比較例2では、スパッタ初期から後期にかけてシート内抵抗分布の変動が大きい、すなわち膜厚分布の変動が著しいことを示している。
Claims (8)
- ターゲット厚さの30%の位置からターゲットの中心面に向かう位置において、(222)配向が優先的である結晶組織を備えていることにより、初期の段階では、通常のスパッタ速度(レート)でエロージョンを受け、スパッタリングの途中から出現するスパッタレートの遅い(222)配向の組織がスパッタレートをスパッタ後期で均一化することを特徴とするタンタルスパッタリングターゲット。
- ターゲット厚さの20%の位置からターゲットの中心面に向かう位置において、(222)配向が優先的である結晶組織を備えていることにより、初期の段階では、通常のスパッタ速度(レート)でエロージョンを受け、スパッタリングの途中から出現するスパッタレートの遅い(222)配向の組織がスパッタレートをスパッタ後期で均一化することを特徴とするタンタルスパッタリングターゲット。
- ターゲット厚さの10%の位置からターゲットの中心面に向かう位置において、(222)配向が優先的である結晶組織を備えていることにより、初期の段階では、通常のスパッタ速度(レート)でエロージョンを受け、スパッタリングの途中から出現するスパッタレートの遅い(222)配向の組織がスパッタレートをスパッタ後期で均一化することを特徴とするタンタルスパッタリングターゲット。
- ターゲットの周縁部を除く位置に、(222)配向が優先的である結晶組織を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のタンタルスパッタリングターゲット。
- ターゲットの中心部における円盤状の位置のみ、(222)配向が優先的である結晶組織を備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のタンタルスパッタリングターゲット。
- ターゲットの初期エロージョン部位の直下又はスパッタリングが進行した場合のエロージョン部位となる位置のみ、(222)配向が優先的である結晶組織を備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のタンタルスパッタリングターゲット。
- ターゲットの平均結晶粒径が80μm以下の微細結晶粒であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のタンタルスパッタリングターゲット。
- ターゲットの平均結晶粒径が30〜60μmの微細結晶粒であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のタンタルスパッタリングターゲット。
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