しかしながら、特許文献1または2に記載の実装方法にあっては、ディスプレイユニットのドライバICが実装される面とは反対の面からガラス基板を介して各電極などの接合面を撮像カメラによって撮像しているので、当該ディスプレイユニットが不透明基板上に形成されている場合には位置合わせを行うことができない。
すなわち、これらの実装方法は、当該ディスプレイユニットの基板がガラスなどの透明基板によって形成されていることによって、ディスプレイユニット及びドライバICの電極またはアライメントマークを認識することができるようになっているため、当該ディスプレイユニットの基板が不透明基板によって形成されている場合にはドライバICの電極を認識することができずにそれらの位置合わせを行うことができない。
特に、特許文献2に記載の実装方法にあっては、ドライバICとディスプレイユニットの間に接着のために用いる接着剤が不透明な場合に実行されるものであるものの、ディスプレイユニットがそもそも不透明な場合には、当該ディスプレイユニットの接合面に形成されている接続電極を完全に撮像カメラによって認識することができずに、ドライバICとディスプレイユニットとの位置合わせを的確に行うことができない。
また、これらの実装方法を用いた製造装置は、ディスプレイユニットが透明基板上に形成されていることから、当該ディスプレイユニットと電子部品とが接合する接合面とは反対のディスプレイユニットの基板面から接合面に向けて撮像カメラなどの撮像手段によって撮像させつつ、部品実装用アライメントマークを認識し、ディスプレイユニット及び電子部品の位置を算出して位置合わせを行うものが多い。
しかしながら、この製造装置にあっては、ディスプレイユニットが不透明基板上に形成されている場合には、ドライバICとディスプレイユニットとの位置合わせを的確に行うことができず、装置自体を改良する必要がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ディスプレイユニットの基板(表示素子などによって表示領域を形成するベースとなる基板)が不透明基板によって形成されている場合であっても、ドライバICなどの電子部品との位置合わせを的確に行うことができるとともに、このディスプレイユニットの基板が透明基板によって形成されているディスプレイ装置を製造する製造装置と同一の製造装置を用いて製造することが可能なディスプレイ装置用基板、ディスプレイ装置及びその製造方法を提供することにある。
(1)上記課題を解決するための本発明のディスプレイ装置用基板は、第1面上に当該第1面とは反対の面となる第2面から認識可能な透明基板用アライメントマークを有する透明基板と、前記透明基板の第1面と接合された不透明基板と、前記不透明基板上であって当該不透明基板が前記透明基板と接合された接合面とは反対の反対面上に形成された複数の画素からなる表示領域形成部と、前記不透明基板上であって前記反対面上に形成され、ディスプレイユニットを駆動する電子部品と接合される電極端子と、を有するディプレイユニットと、を備え、前記透明基板用アライメントマークが、前記電極端子と前記電子部品との接合位置を特定するための形状を有し、かつ、前記透明基板上の前記不透明基板が接合している接合領域内とは異なる領域に形成されていることを特徴とする。
この発明によれば、このディスプレイ装置用基板に電子部品を実装する際に、電子部品の位置合わせを行うための撮像カメラなどの撮像手段によって透明基板の第2面から透明基板用アライメントマークを認識させつつ、ディスプレイユニットの電極端子に接合される電子部品を認識させることができるので、透明基板用アライメントマークによって電極端子と電子部品との接合位置を特定することができる。
したがって、本発明は、ディスプレイユニットの基板、具体的には、表示素子などによって表示領域を形成するためにそのベースとなる基板が透明基板によって形成されているディスプレイ装置を製造する製造装置(以下、「透明基板用製造措置」という。)と同一の製造装置によって当該ディスプレイ装置用基板上に電子部品を実装することができる。すなわち、本発明は、透明基板における当該表示素子が形成されている面とは反対の面から撮像する撮像手段を用いて電子部品を実装する透明基板用製造装置と同一の製造装置によって当該ディスプレイ装置用基板上に電子部品を実装することができるので、当該ディスプレイ装置用基板を有するディスプレイ装置を製造するための新たな設備投資を行う必要がなく、製造コストをも低減することができる。
(2)また、本発明のディスプレイ装置用基板は、前記ディスプレイユニットが、前記不透明基板における前記透明基板との接合面上に形成されたディスプレイユニット用アライメントマークを有し、前記ディスプレイユニット用アライメントマークが、前記ディスプレイユニットと前記透明基板との接合位置を特定するための形状を有する。
この発明によれば、透明基板とディスプレイユニットとを接合する際に、ディスプレイユニット用アライメントマークと透明基板用アライメントマークによって透明基板用アライメントマークとディスプレイユニットに形成された電極の位置合わせを的確に行うことができるので、ディスプレイ装置用基板に電子部品を実装する際に、透明基板用アライメントマークによってディスプレイユニットに形成された電極端子と電子部品との接合位置を的確に特定することができる。
(3)また、本発明のディスプレイ装置用基板は、前記透明基板が、前記ディスプレイユニットとの接合面上に前記透明基板用アライメントマークに基づいて形成された貼り合わせ用アライメントマークを更に有するとともに、前記ディスプレイユニットが、前記不透明基板における前記透明基板との接合面上に形成されたディスプレイユニット用アライメントマークを更に有し、前記貼り合わせ用アライメントマーク及びディスプレイユニット用アライメントマークが、それぞれ、前記ディスプレイユニットと前記透明基板との接合位置を特定するための形状を有する。
この発明によれば、透明基板とディスプレイユニットとを接合する際に、ディスプレイユニット用アライメントマークと貼り合わせ用アライメントマークによって透明基板用アライメントマークとディスプレイユニットに形成された電極の位置合わせを的確に行うことができるので、ディスプレイ装置用基板に電子部品を実装する際に、透明基板用アライメントマークによってディスプレイユニットに形成された電極端子と電子部品との接合位置を的確に特定することができる。
(4)本発明のディスプレイ装置用基板は、前記ディスプレイユニット用アライメントマークが、インクパターン、立体的な凹凸形状または貫通口によって形成されている。
この発明によれば、印刷によって若しくはレーザ光などの簡易な手段によってディスプレイ用アライメントマークを形成すること、または、ディスプレイユニットに所定の回路若しくは回路素子を実装する際に必要なスルーホールにディスプレイ用アライメントマークとしての機能を持たせることができる。
(5)本発明のディスプレイ装置用基板は、前記透明基板の面形状が、前記不透明基板の面形状より大きくする構成を有している。この発明によれば、透明基板を、ディスプレイ装置を封止する封止用ベース基材として用いることができる。通常、ディスプレイ装置が透明基材などの保護層によって封止される場合には、熱収縮性または応力等を加味してディスプレイ表面を保護する保護層とその保護層を貼り付けるベース基材に同一の材料を用いることが望ましい。したがって、本発明においては、ディスプレイユニットが形成される透明基板と同一の透明基板をディスプレイ装置の表面を保護する保護層として使用することによって、透明基板を、当該保護層が貼り付けられる封止用ベース基板として用いることができるので、新たに封止材を用いることなく、ディスプレイ装置を封止することができる。この結果、本発明は、製造工程を簡略化することができるとともに、製造コストも低下させることができるようになっている。
(6)本発明のディスプレイ装置用基板は、前記透明基板及び不透明基板が、可撓性を有している。この発明によれば、可撓性を有するディスプレイ装置に用いることができる。
(7)本発明のディスプレイ装置は、第1面上に当該第1面とは反対の面となる第2面から認識可能な透明基板用アライメントマークを有する透明基板と、前記透明基板の第1面と接合された不透明基板と、前記不透明基板上であって当該不透明基板が前記透明基板と接合された接合面とは反対の反対面上に形成された複数の画素からなる表示領域形成部と、前記不透明基板上であって前記反対面上に形成される電極端子と、を有するディプレイユニットと、前記ディスプレイユニットを駆動する電子部品であって、前記電極端子に接合されつつ、前記ディスプレイユニット上に実装された電子部品と、を備え、前記透明基板用アライメントマークが、前記電極端子と前記電子部品との接合位置を特定するための形状を有し、かつ、前記透明基板上の前記不透明基板が接合している接合領域内とは異なる領域に形成されていることを特徴とする。
この発明によれば、このディスプレイ装置用基板に電子部品を実装する際に、電子部品の位置合わせを行うための撮像カメラなどの撮像手段によって透明基板の第2面から透明基板用アライメントマークを認識させつつ、ディスプレイユニットの電極端子に接合される電子部品を認識させることができるので、透明基板用アライメントマークによって電極端子と電子部品との接合位置を特定することができる。
したがって、本発明は、透明基板における当該表示素子が形成されている面とは反対の面から撮像する撮像手段を用いて電子部品の実装を行う透明基板用製造装置と同一の製造装置によって当該ディスプレイ装置用基板上に電子部品を実装することができるので、当該ディスプレイ装置用基板を有するディスプレイ装置を製造するための新たな設備投資を行う必要がなく、製造コストをも低減することができる。
(8)本発明のディスプレイ装置は、前記透明基板及び不透明基板が、可撓性を有している。この発明によれば、可撓性を有するディスプレイ装置として提供することができる。
(9)本発明のディスプレイ装置の製造方法は、不透明基板と、前記不透明基板上に形成された複数の画素からなる表示領域形成部と、前記不透明基板上に形成され前記表示領域形成部が形成された面と同一面上に形成される電極端子と、を有するディプレイユニットと、前記ディスプレイユニットを駆動し、前記電極端子に接合されつつ、前記ディスプレイユニット上に実装された電子部品と、を備えるディスプレイ装置の製造方法であって、透明基板用アライメントマークを有する透明基板上に、前記不透明基板の前記表示領域形成部及び前記電極端子が形成されている面とは反対の面を接合面として、当該透明基板用アライメントマークに基づいて前記電極端子の配設位置を決定し、前記ディスプレイユニットを形成させるディスプレイ形成工程と、前記透明用アライメントマークに基づいて、前記電子部品と前記電極端子との接合位置を特定し、当該電子部品を前記ディスプレイユニット上に実装する電子部品実装工程と、前記電子部品を前記ディスプレイユニット上に実装した後に前記透明基板を前記不透明基板から剥離する剥離工程と、を含み、前記透明基板用アライメントマークが、前記電極端子と前記電子部品との接合位置を特定するための形状を有し、かつ、前記透明基板上の前記不透明基板が接合している接合領域内とは異なる領域に形成されていること特徴とする。
この発明によれば、このディスプレイ装置用基板に電子部品を実装する際に、電子部品の位置合わせを行うための撮像カメラなどの撮像手段によって透明基板の第2面から透明基板用アライメントマークを認識させつつ、ディスプレイユニットの電極端子に接合される電子部品を認識させることができるので、透明基板用アライメントマークによって電極端子と電子部品との接合位置を特定することができる。
したがって、本発明は、透明基板における当該表示素子が形成されている面とは反対の面から撮像する撮像手段を用いて電子部品の実装を行う透明基板用製造装置と同一の製造装置によって当該ディスプレイ装置用基板上に電子部品を実装することができるので、当該ディスプレイ装置用基板を有するディスプレイ装置を製造するための新たな設備投資を行う必要がなく、製造コストをも低減することができる。
(10)また、本発明のディスプレイ装置の製造方法は、前記ディスプレイユニットが、前記不透明基板の前記透明基板との接合面上に形成され、前記電極端子の配設位置の基準となるディスプレイユニット用アライメントマークを有し、前記透明基板用アライメントマーク及び前記ディスプレイユニット用アライメントマークに基づいて、前記透明基板用アライメントマークに対する前記電極端子の配設位置を決定し、前記透明基板上に前記ディスプレイユニットを形成させる。
この発明によれば、透明基板とディスプレイユニットとを接合する際に、ディスプレイユニット用アライメントマークと透明基板用アライメントマークによって透明基板用アライメントマークとディスプレイユニットに形成された電極の位置合わせを的確に行うことができるので、ディスプレイ装置用基板に電子部品を実装する際に、透明基板用アライメントマークによってディスプレイユニットに形成された電極端子と電子部品との接合位置を的確に特定することができる。
(11)また、本発明のディスプレイ装置の製造方法は、前記透明基板が、前記ディスプレイユニットとの接合面上に前記透明基板用アライメントマークに基づいて形成された貼り合わせ用アライメントマークを更に有するとともに、前記ディスプレイユニットが、前記不透明基板における前記透明基板との接合面上に形成されたディスプレイユニット用アライメントマークを更に有し、前記貼り合わせ用アライメントマーク及びディスプレイユニット用アライメントマークが、それぞれ、前記ディスプレイユニットと前記透明基板との接合位置を特定して前記透明基板上に前記ディスプレイユニットを形成させる。
この発明によれば、ディスプレイユニット用アライメントマークと貼り合わせ用アライメントマークによって、透明基板用アライメントマークに基づいて透明基板とディスプレイユニットとを的確に接合することができるので、透明基板用アライメントマークとディスプレイユニットに形成された電極の位置合わせを的確に行うことができる。したがって、本発明は、ディスプレイ装置用基板に電子部品を実装する際に、透明基板用アライメントマークによってディスプレイユニットに形成された電極端子と電子部品との接合位置を的確に特定することができる。
本発明に係るディスプレイ装置用基板及びディスプレイ装置は、ディスプレイユニットの基板、具体的には、表示素子などによって表示領域を形成するためにそのベースとなる基板が、透明基板によって形成されているディスプレイ装置を製造する透明基板用製造措置と同一の製造装置によって当該ディスプレイ装置用基板上に電子部品を実装することができる。
また、本発明に係るディスプレイ装置の製造方法は、透明基板における当該表示素子が形成されている面とは反対の面から撮像する撮像手段を用いて電子部品の実装を行う透明基板用製造装置と同一の製造装置によって当該ディスプレイ装置用基板上に電子部品を実装することができるので、当該ディスプレイ装置用基板を有するディスプレイ装置を製造するための新たな設備投資を行う必要がなく、製造コストをも低減することができる。
以下、本発明の各実施形態について、図面を参照しながら説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、フレキシブルディスプレイユニット(以下、単に「ディスプレイユニット」という。)に当該ディスプレイユニットを駆動するための駆動回路を有するICチップ(以下、「ドライバIC」という。)を実装したディスプレイ装置に、本発明のディスプレイ装置及びディスプレイ装置の製造方法を適用した場合の実施形態である。
<ディスプレイ装置>
まず、図1〜図3の各図を用いて本発明に係るディスプレイ装置100の実施形態について説明する。なお、図1は、本実施形態のディスプレイ装置100の構造を示す断面図であり、図2は、本実施形態におけるディスプレイ装置の上面からの外観を示す平面図である。また、図3は、本実施形態のディスプレイ装置において、ドライバICが実装される前の構造を示す断面図である。
本実施形態のディスプレイ装置100は、図1及び図2に示すように、透明基板10と、透明基板10と接合されるフレキシブル不透明基板210を有し、当該フレキシブル不透明基板210上に形成されたディスプレイユニット200と、ディスプレイユニット200における透明基板10接合される面とは反対の面に実装され、当該ディスプレイユニット200を駆動するドライバIC300と、から形成されている。
特に、透明基板10は、ディスプレイユニット200と接合される面(以下、「第1接合面」という。)上に形成され、ドライバIC300を実装する際に用いる透明基板用アライメントマークAM1と、第1接合面上に形成されているとともに当該透明基板用アライメントマークAM1に基づいて形成位置が定められ、ディスプレイユニット200と接合される際に用いられる貼り合わせ用アライメントマークAM2と、を有している。また、ディスプレイユニット200は、第1接合面に、透明基板10と接合される際に用いられるディスプレイユニット用アライメントマークAM3を有し、ドライバIC300は、ディスプレイユニット200と接合される面(以下、「第2接合面」という。)にドライバIC用アライメントマークAM4を有している。
本実施形態においては、まず、図3に示すように、貼り合わせ用アライメントマークAM2とディスプレイユニット用アライメントマークAM3とに基づいて、透明基板10上にディスプレイユニット200が接合されるようになっている。そして、その後に、図1に示すように、透明基板用アライメントマークAM1とドライバIC用アライメントマークAM4に基づいてディスプレイユニット200上にドライバIC300が実装されるようになっている。
すなわち、本実施形態においては、透明基板10とディスプレイユニット200との第1接合面(第1面)とは反対の面(第2面)から撮像カメラ430によって透明基板用アライメントマークAM1、貼り合わせ用アライメントマークAM2、ディスプレイユニット用アライメントマークAM3及びドライバIC用アライメントマークAM4を認識させつつ、透明基板10とディスプレイユニット200及び透明基板10上に形成されたディスプレイユニット200とドライバIC300とを接合させるようになっており、かつ、貼り合わせ用アライメントマークAM2が透明基板用アライメントマークAM1に基づいてその位置が定められているので、透明基板用アライメントマークAM1によって透明基板10とディスプレイユニット200及びドライバIC300との接合位置を特定することができるようになっている。
したがって、本実施形態のディスプレイ装置100は、ディスプレイユニットの基板(表示素子によって表示領域を形成するために用いる基板)が透明な基板によって形成されているディスプレイ装置を製造する製造装置であって、透明基板における当該表示素子が形成されている面とは反対の面から撮像する撮像手段を用いる製造装置と同一の製造装置を用いて当該ディスプレイ装置用基板上にドライバIC300を実装することができるので、当該ディスプレイ装置用基板を有するディスプレイ装置を製造するための新たな設備投資を行う必要がなく、製造コストをも低減することができるようになっている。
(透明基板)
次に、図1〜図3の各図を用いて本実施形態の透明基板10について説明する。
透明基板10は、例えば、PETなどのポリエステル系樹脂、ポリミド系樹脂、ガラス及びFPD(Flat Panel Display)用のハードコートフィルムによって形成されている。なお、本実施形態の基板は、可撓性を有する材料で形成されていれば上記の材料に限定されない。また、この透明基板10は、ディスプレイ装置を封止する封止用ベース基材としても機能する。通常、ディスプレイ装置が透明基材などの保護層によって封止される場合には、熱収縮性または応力等を加味してディスプレイ表面を保護する保護層とその保護層を貼り付けるベース基材に同一の材料を用いることが望ましい。したがって、本実施形態においては、ディスプレイユニット200が形成される透明基板10と同一の透明基板をディスプレイ装置100の表面を保護する保護層として使用することによって、透明基板10を、当該保護層が貼り付けられる封止用ベース基板として用いることができるので、新たに封止材を用いることなく、ディスプレイ装置100を封止することができる。この結果、本実施形態においては、製造工程を簡略化することができるとともに、製造コストも低下させることができるようになっている。
透明基板用アライメントマークAM1は、透明基板10の第1接合面上に形成されているとともに、ディスプレイユニット200上にドライバIC300を実装する際に、撮像カメラ430が透明基板10を介して当該透明基板10の第2面から当該透明基板用アライメントマークAM1を認識しつつ、ドライバIC用アライメントマークAM4も認識可能にするために、ディスプレイユニット200及びドライバIC300が接合される領域(以下、「接合領域」という。)とは第2接合面上方からの平面視において異なる領域に形成されている。すなわち、透明基板用アライメントマークAM1は、図1及び図3における図面の上下方向に基づいて、第2接合面上方から平面視した場合にディスプレイユニット200及びドライバIC300が接合される接合領域の領域外に形成される。
また、透明基板用アライメントマークAM1は、印刷若しくはレーザ光によって、または、ウェットエッチング若しくはフォトエッチング等による金属層エッチングによって形成されるようになっており、所定の形状を有するインクパターン、所定の形状に形成された溝または所定の形状にエッチングされた金属層によって形成されている。
特に、透明基板用アライメントマークAM1は、図2に示すように、撮像カメラ430によって認識可能に所定の幅を有する十字の形状を有している。ただし、透明基板用アライメントマークAM1においては、この十字形状に限らず、正方形や長方形などの接合面の面方向を基準に上下左右及び回転に対してドライバIC300の位置決めを行うことが可能な形状であればよい。なお、接合面の面方向を基準とした上下左右とは、図1及び図3における紙面の左右方向及び紙面手前から奥の方向を示し、第1接合面の面方向を基準とした回転とは、図1及び図3の上下方向に形成される中心軸に基づく回転を示す。
例えば、所定の形状の溝、インクパターンまたは金属層にパターンによって透明基板用アライメントマークAM1を形成する場合には、当該透明基板用アライメントマークAM1は、ディスプレイユニット200に実装される前に、所定の装置から照射されたレーザ光によって、印刷によってまたは金属層を塗布した後に所定のエッチング液を用いてエッチングすることによって透明基板用アライメントマークAM1が形成されるようになっている。また、透明基板用アライメントマークAM1は、貼り合わせ用アライメントマークAM2と同時に印刷、レーザ光または金属層エッチングによって形成されてもよい。
なお、透明基板用アライメントマークAM1をインクによって形成する場合には、インクには、顔料、銀コロイドなどの材料を用いるようになっており、予め定められた形成面に当該材料を用いてインクパターンを形成するスクリーン印刷又はインクジェットなどの印刷によって当該透明基板用アライメントマークAM1が形成されるようになっている。また、透明基板用アライメントマークAM1が銀コロイドインクによって形成される場合には、後述する撮像カメラ430で認識可能な所定の線幅(例えば、10μm以上)及び所定の大きさ(例えば、30μm)以上であって、所定の厚さ(例えば100nm〜4μm)を有するマークが成されていればよい。また、透明基板用アライメントマークAM1がレーザによって形成される場合には、後述する撮像カメラ430で認識可能な所定の線幅(例えば、10μm)及び所定の大きさ(例えば、30μm)以上であって、所定の深さ(例えば、1μm〜500μm)を有する溝が立体的な凹凸形状として形成されていればよい。さらに、透明基板用アライメントマークAM1が金属層によって形成される場合には、後述する撮像カメラ430で認識可能な所定の線幅(例えば、10μm以上)及び所定の大きさ(例えば、30μm)以上であって、所定の厚さ(例えば100nm〜4μm)を有するマークが成されていればよい。さらに、透明基板用アライメントマークAM1を金属層エッチングによって形成する場合には、ステンレス(SUS)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)または隣青銅などの材料を金属層に用いるとともに、当該金属層を塗布した後に所定のエッチング液を用いてエッチングすることによって形成されるようになっている。また、透明基板用アライメントマークAM1が金属層によって形成される場合には、後述する撮像カメラ430で認識可能な所定の線幅(例えば、10μm以上)及び所定の大きさ(例えば、30μm)以上であって、所定の厚さ(例えば100nm〜4μm)を有するマークが成されていればよい。
貼り合わせ用アライメントマークAM2は、透明基板10の第1接合面上に形成されているとともに、透明基板用アライメントマークAM1に基づいてその形成位置が定められている。貼り合わせ用アライメントマークAM2は、透明基板10及びディスプレイユニット200が接合される接合領域とは第2接合面上方からの平面視において異なる領域に形成されている。すなわち、貼り合わせ用アライメントマークAM2は、図1及び図3における図面の上下方向に基づいて、第2接合面上方から平面視した場合に透明基板10及びディスプレイユニット200が接合される接合領域の領域外に形成される。
また、貼り合わせ用アライメントマークAM2は、印刷若しくはレーザ光によって、または、フォトエッチング若しくはウェットエッチング等による金属層エッチングによって形成されるようになっており、所定の形状を有するインクパターン、所定の形状に形成された溝または所定の形状にエッチングされた金属パターンによって形成されている。
特に、貼り合わせ用アライメントマークAM2は、図2に示すように、撮像カメラ430によって認識可能であって、透明基板10とディスプレイユニット200の位置を定めることが可能な所定の幅を有する十字の形状を有している。ただし、貼り合わせ用アライメントマークAM2においては、この十字形状に限らず、正方形や長方形などの接合面の面方向を基準に上下左右及び回転に対してディスプレイユニット200の位置決めを行うことが可能な形状であればよい。なお、接合面の面方向を基準とした上下左右とは、図1及び図3における紙面の左右方向及び紙面手前から奥の方向を示し、第1接合面の面方向を基準とした回転とは、図1及び図3の上下方向に形成される中心軸に基づく回転を示す。
例えば、所定の形状の溝、インクパターンまたは金属パターンによって貼り合わせ用アライメントマークAM2を形成する場合には、当該貼り合わせ用アライメントマークAM2は、ディスプレイユニット200に実装される前に、透明基板用アライメントマークAM1を基準に、所定の装置から照射されたレーザ光によって、印刷によってまたは金属層を塗布した後に所定のエッチング液を用いてエッチングすることによって貼り合わせ用アライメントマークAM2が形成されるようになっている。また、貼り合わせ用アライメントマークAM2は、透明基板用アライメントマークAM1と同時に印刷、レーザ光また金属層エッチングによって形成されてもよい。
なお、貼り合わせ用アライメントマークAM2をインクによって形成する場合には、インクには、顔料、銀コロイドなどの材料を用いるようになっており、予め定められた形成面に当該材料を用いてインクパターンを形成するスクリーン印刷又はインクジェットなどの印刷によって当該貼り合わせ用アライメントマークAM2が形成されるようになっている。また、貼り合わせ用アライメントマークAM2が銀コロイドインクによって形成される場合には、後述する撮像カメラ430で認識可能な所定の線幅(例えば、10μm以上)及び所定の大きさ(例えば、30μm)以上であって、所定の厚さ(例えば100nm〜4μm)を有するマークが成されていればよい。一方、貼り合わせ用アライメントマークAM2がレーザによって形成される場合には、後述する撮像カメラ430で認識可能な所定の線幅(例えば、10μm)及び所定の大きさ(例えば、30μm)以上であって、所定の深さ(例えば、1μm〜500μm)を有する溝が立体的な凹凸形状として形成されていればよい。さらに、貼り合わせ用アライメントマークAM2を金属層エッチングによって形成する場合には、ステンレス(SUS)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)または隣青銅などの材料を金属層に用いるとともに、当該金属層を塗布した後に所定のエッチング液を用いてエッチングすることによって形成されるようになっている。また、透明基板用アライメントマークAM1が金属層によって形成される場合には、後述する撮像カメラ430で認識可能な所定の線幅(例えば、10μm以上)及び所定の大きさ(例えば、30μm)以上であって、所定の厚さ(例えば100nm〜4μm)を有するマークが成されていればよい。
(ディスプレイユニット)
次に、図1〜図3の各図を用いて本実施形態のディスプレイユニット200について説明する。
本実施形態のディスプレイユニット200は、複数の画素から形成される表示領域を有し、画素毎に表示制御を行うことによってこの表示領域に所定の画像を表示するためのユニットである。このディスプレイユニット200は、図1〜図3に示すように、フレキシブル不透明基板210と、当該フレキシブル不透明基板210の第1接合面と反対の面上に表示領域を形成するための表示素子層220及び当該表示素子層を画素毎に駆動させる薄膜トランジスタ(以下、「画素駆動用薄膜トランジスタ」という。)230と、を有している。
また、ディスプレイユニット200は、第2接合面にドライバIC300(具体的には、バンプB)と接合されるパッドPと、透明基板10との第1接合面に形成されたディスプレイユニット用アライメントマークAM3と、フレキシブル不透明基板210上に積層された平坦化層240と、当該平坦化層240上に画素駆動用薄膜トランジスタ230とともに積層されたゲート絶縁膜232及び層間絶縁膜250と、を有している。
フレキシブル不透明基板210は、例えば、ステンレス(SUS)製の薄膜合金であって、可撓性を有する不透明基板によって形成されている。不透明基板とは、一方の面から視覚した場合に、当該一方の面の反対の面に形成された部分を視覚不能となる材料によって形成された基板をいい、当該不透明基板には、ガラスなどの透明基板のみならず、当該反対面に形成された部分が視覚可能な半透明基板も含まれない。なお、本実施形態のフレキシブル不透明基板210は、可撓性を有する不透明な材料で形成されていれば、上記の材料に限定されない。
表示素子層220は、表示領域を形成する表示領域形成部であって、構成する有機EL素子、液晶素子、電子ペーパ表示素子などの用途に応じて各種の表示素子から形成されている。表示素子層220は、フレキシブル不透明基板210上において、ドライバIC300が接合された接合部分の領域と接合面上において異なる領域に積層されている。そして、表示素子層220は、画素毎に一対の電極221及び当該電極間221に設けられた表示層222から形成されている。そして、表示素子層220は、層間絶縁膜250上であって、ドライバIC300と対向する接合面上に形成されており、電極221bが画素駆動用薄膜トランジスタ230(後述するドレイン電極235)と接続している。
画素駆動用薄膜トランジスタ230は、表示素子層220と同様に、フレキシブル不透明基板210上において、ドライバIC300が接合された領域と接合面上において異なる領域に積層されている。また、画素駆動用薄膜トランジスタ230は、画素毎に形成され、ゲート電極231、半導体層233、ソース電極234及びドレイン電極235が積層されることによって形成されている。
画素駆動用薄膜トランジスタ230は、有機EL素子、液晶素子、電子ペーパ表示素子など各表示素子を駆動するために適切な薄膜トランジスタ(TFT)から形成されている。この画素駆動用薄膜トランジスタは、各画素における表示素子の点灯及び消灯などの種々の制御を実行するようになっている。
例えば、本実施形態においては、表示素子の特性に基づいて1または複数の薄膜トランジスタが画素毎にそれぞれ形成されている。また、薄膜トランジスタのタイプとしては、有機半導体膜を用いた有機TFT、アモルファスシリコンTFT(以下、「a−SiTFT」という。)、ポリシリコンTFT(以下、「p−SiTFT」という。)または酸化物TFTなどの各種のTFTが用いられる。
なお、画素駆動用薄膜トランジスタ230が画素毎に1つ必要な場合、例えば表示素子が液晶素子の場合には、上述のように、本実施形態のディスプレイユニット200においては、当該画素駆動用薄膜トランジスタ230は、図1に示すように形成される。一方、画素駆動用薄膜トランジスタ230が画素毎に2つ必要な場合、例えば、表示素子が有機EL素子の場合には、上記の画素駆動用薄膜トランジスタ230がフレキシブル基板上の面方向に隣接して形成されるようになっている。また、本実施形態の表示素子層220は、表示素子が有機EL素子の場合には正孔注入輸送層などの表示素子によって必要な層構造を有している。
パッドPは、層間絶縁膜250上であって、ドライバIC300との接合面(第2接合面)に形成されている。ただし、表示素子層220が形成されている接合面上の領域と異なる領域に形成されている。また、パッドPは、第2接合面においてディスプレイユニット200の面に対向するドライバIC300の対向面に形成された接続端子であって導体突起形状のバンプBと接合される。そして、パッドPは、異方性導電接着フィルム(ACF)を介してバンプBと熱圧着によって接合されており、この接合によってドライバIC300は、ディスプレイユニット200に固定されて実装されるようになっている。
ディスプレイユニット用アライメントマークAM3は、透明基板用アライメントマークAM1と同様に、印刷またはレーザ光によって形成されるようになっており、所定の形状を有するインクパターンまたは所定の形状に形成された溝によって形成されている。特に、ディスプレイユニット用アライメントマークAM3も、透明基板用アライメントマークAM1と同様に、第2面からから撮像カメラ430によって認識されるように形成され、透明基板10とディスプレイユニット200を精度よく位置合わせする際に用いられる
ディスプレイユニット用アライメントマークAM3は、図2に示すように、上記の位置合わせを高精度に行うために、所定の幅を有する十字の形状を有している。具体的には、このディスプレイユニット用アライメントマークAM3は、第1接合面の面方向を基準に上下左右及び回転に対してドライバIC300の位置決めを行うことが可能な十字形状を有している。なお、第1接合面の面方向を基準とした上下左右とは、図1及び図3における紙面の左右方向及び紙面手前から奥の方向を示し、第1接合面の面方向を基準とした回転とは、図1及び図3の上下方向に形成される中心軸に基づく回転を示す。
例えば、ディスプレイユニット用アライメントマークAM3をインクによって形成する場合には、インクには、顔料、銀コロイドなどの材料を用いるようになっており、予め定められた形成面に当該材料を用いてインクパターンを形成するスクリーン印刷又はインクジェットなどの印刷によって当該ディスプレイユニット用アライメントマークAM3が形成されるようになっている。また、ディスプレイユニット用アライメントマークAM3が銀コロイドインクによって形成される場合には、後述する撮像カメラ430で認識可能な所定の線幅(例えば、10μm以上)及び所定の大きさ(例えば、30μm)以上であって、所定の厚さ(例えば100nm〜4μm)を有するマークが成されていればよい。一方、ディスプレイユニット用アライメントマークAM3がレーザによって形成される場合には、後述する撮像カメラ430で認識可能な所定の線幅(例えば、10μm)及び所定の大きさ(例えば、30μm)以上であって、所定の深さ(例えば、1μm〜500μm)を有する溝が立体的な凹凸形状として形成されていればよい。
なお、ディスプレイユニット用アライメントマークAM3は、この十字形状に限らず、正方形や長方形などの接合面の面方向を基準に上下左右及び回転に対してディスプレイユニット200の位置決めを行うことが可能な形状であればよい。すなわち、接合面の面方向を基準とした上下左右とは、図1及び図3における紙面の左右方向及び紙面手前から奥の方向を示し、第1接合面の面方向を基準とした回転とは、図1及び図3の上下方向に形成される中心軸に基づく回転を示す。
(ドライバIC)
次に、図1〜図3の各図を用いて本実施形態のディスプレイユニット200について説明する。
本実施形態のドライバIC300は、ディスプレイユニット200に所定の画像を表示するための表示制御を行う駆動回路が内部に形成されたるICチップであり、ディスプレイユニット200の表示領域において当該表示領域の水平方向に延在する走査線を駆動する走査線駆動回路及び/または当該表示領域の垂直方向に延在するデータ線を駆動するデータ線駆動回路などのディスプレイユニット200の表示制御を行うための周辺回路を形成するデバイスである。
このドライバIC300は、ディスプレイユニット200との第2接合面に、各電極Eに接続されるバンプBと、当該各バンプBとともに配列され、かつ、ディスプレイユニット200と接合される際の基準位置を示すドライバIC用アライメントマークAM4と、を有している。
バンプBは、電極Eを介して当該ドライバIC300に形成された駆動回路と接続されているとともに、ディスプレイユニット200に形成された接続端子となるパッドPに接合されるようになっている。また、バンプBは、上述したように、異方性導電接着フィルム(ACF)を介してパッドPと熱圧着によって接合されており、この接合によってドライバIC300は、ディスプレイユニット200に固定されて実装されるようになっている。
ドライバIC用アライメントマークAM4は、ディスプレイユニット200とドライバIC300が高精度に位置合わせするために用いられるようになっている。特に、ドライバIC用アライメントマークAM4は、プロセスの観点からバンプBと同時に形成されるようになっており、当該バンプBと同一の電極材料、具体的には、アルミニウム(Al)または銅(Cu)によって形成されている。例えば、ドライバIC用アライメントマークAM4は、電極Eが形成されるフォトリソ工程によって各電極Eの位置に基づいて各電極Eとともに形成されるようになっている。また、ドライバIC用アライメントマークAM4は、図2に示すように、所定の幅を有する十字の形状を有している。ただし、ドライバIC用アライメントマークAM4は、この十字形状に限らず、正方形や長方形などの接合面の面方向を基準に上下左右及びその回転に対して透明電極10との位置決めを行うことが可能な形状であればよい。なお、第1接合面の面方向を基準とした上下左右とは、図1及び図3における紙面の左右方向及び紙面手前から奥の方向を示し、第1接合面の面方向を基準とした回転とは、図1及び図3の上下方向に形成される中心軸に基づく回転を示す。
なお、本実施形態のドライバIC用アライメントマークAM4は、ドライバIC300がディスプレイユニット200に実装される際に実装終了時まで撮像カメラ430によって認識される必要がなく、最終的に撮像カメラ430においてディスプレイユニット200(具体的には、フレキシブル不透明基板210)の背後となる領域、言い換えれば、第2接合面におけるディスプレイユニット200とドライバIC300が接合される接合領域内に形成されている。すなわち、ディスプレイユニット200は、ドライバIC300を実装する際にその位置を移動しないので、位置合わせを行う際にドライバIC用アライメントマークAM4が認識されれば、その位置が変化することがないので、ディスプレイユニット200の接合面におけるドライバIC300が接合される接合領域内にドライバIC用アライメントマークAM4が形成されていても高度に位置合わせを行うことができるようになっている。
<ドライバICのディスプレイユニットへの実装方法>
次に、図4を用いて本実施形態のディスプレイ装置100において、ディスプレイユニット200を透明基板10に貼り合わせるとともに、ドライバIC300を当該ディスプレイユニット200に実装する実装装置(以下、単に「実装装置」という。)400とそれを用いた実装方法について説明する。なお、図4は、本実施形態の実装装置400及びそれを用いた実装方法を説明するための図である。
本実施形態の実装装置400は、ドライバIC300を保持しつつ所定の位置まで搬送するIC保持搬送部410と、ディスプレイユニット200が貼り合わされた透明基板10を下方から支持する支持移送部420と、透明基板用アライメントマークAM1、貼り合わせ用アライメントマークAM2、ディスプレイユニット用アライメントマークAM3及びドライバIC用アライメントマークAM4を撮像する撮像カメラ430a、430bと、撮像された各アライメントマークの位置を認識する検出部440と、認識された各アライメントマークに基づいてIC保持搬送部410及び支持移送部420を制御する制御部450と、を有している。
特に、撮像カメラ430a、430bは、CCDによって形成されており、透明基板10の第2面から第1接合面及び第2接合面に向けて所定の領域を撮像し、撮像した画像を画像信号として検出部440に出力するようになっている。なお、撮像カメラ430a、430bは、単一の撮像カメラによって構成され、ディスプレイユニット200を透明基板10に貼り合わせられた後にドライバIC300が実装されるステージ(実装装置400の作業エリア)まで支持移送部420とともに移動してもよいし、ディスプレイユニット200を透明基板10に貼り合わせられたステージとドライバICが実装されるステージとで別々の撮像カメラを用いるようにしてもよい。
検出部440は、受信した画像信号に基づいて、所定の領域内における各アライメントマークの位置(XY座標)を認識(算出)し、制御部450にその結果を出力する。
制御部450は、透明基板10上にディスプレイユニット200が接合される際に、貼り合わせ用アライメントマークAM2及びディスプレイユニット用アライメントマークAM3がドライバIC300及びディスプレイユニット200上にそれぞれ形成されるべきマーク形状のXY座標の値を予め図示しないメモリに記憶している。
この制御部450は、撮像カメラ430aを介して貼り合わせ用アライメントマークAM2の位置情報及び接合時に逐次的に認識されたディスプレイユニット用アライメントマークAM3の位置情報と、記憶されている位置情報を比較しつつ、ディスプレイユニット200を有する所定の機構(図示せず)の搬送を制御し、透明基板10の第1面の面方向において上下左右及び傾きを調整して透明基板10とディスプレイユニット200との位置合わせを行うようになっている。また、制御部450は、撮像カメラ430bを介してドライバIC300の搬送開始時に認識された透明基板用アライメントマークAM1の位置情報及び搬送時に逐次的に認識されたドライバIC用アライメントマークAM4の位置情報と、記憶されている位置情報を比較しつつ、IC保持搬送部410の搬送を制御し、ドライバIC300の面方向において上下左右及び傾きを調整してディスプレイユニット200とドライバIC300との位置合わせを行うようになっている。
なお、本実施形態の実装装置400においては、透明基板10とディスプレイユニット200は、位置合わせを行った後に、エポキシ系若しくは2液混合型の熱硬化性樹脂、または、紫外線(UV)硬化樹脂などの接着剤を用いるとともに、真空貼り合わせ装置によって熱または紫外線(UV)を加えて接着剤を硬化させて接合されるようになっている。
また、本実施形態の実装装置400は、ディスプレイユニット200とドライバIC300との位置合わせに先立って、ディスプレイユニット200のパッドP上には異方性導電接着フィルム(ACF)が仮圧着されており、位置合わせが終了したのちに、パッドPとバンプBと異方性導電接着フィルムとともに熱圧着してドライバIC300をディスプレイユニット200に接合させて固定するようになっている。
このように本実施形態の実装装置400は、図4に示すように、まず、透明基板10の第2面から第1接合面に向かって撮像を行う撮像カメラ430aによって貼り合わせ用アライメントマーク2を撮像し、ディスプレイユニット用アライメントマークAM3に基づいてディスプレイユニット200の実装位置を算出して位置合わせを行い、ディスプレイユニット200を透明基板10上に貼り合わせる(ディスプレイ形成工程)。
次いで、この実装装置400は、透明基板10の第2面から第1接合面及び第2接合面に向かって撮像を行う撮像カメラ430bによって透明基板用アライメントマークAM1を撮像し、ドライバIC用アライメントマークAM4に基づいてディスプレイユニット200及びドライバIC300の実装位置を算出して位置合わせを行い、ドライバIC300をディスプレイユニット200上に実装する(ドライバIC(電子部品)実装工程)。
次いで、実装装置400は、ドライバIC300が実装され、透明基板10上に形成されているディスプレイユニット200から透明基板10を剥離する剥離工程、または、当該ディスプレイユニット200の検査を実行する検査工程の何れかのステージに移送する。
<作用効果>
以上本実施形態のディスプレイ装置100は、のディスプレイユニット200にドライバIC300を実装する際に、撮像カメラ430によって透明基板10の第2面から透明基板用アライメントマークAM1を認識させつつ、ディスプレイユニット200のバンプBに接合されるドライバIC300を認識させることができるので、透明基板用アライメントマークAM1によってバンプBとドライバIC300との接合位置を特定することができる。したがって、ディスプレイ装置100は、ディスプレイユニット200のフレキシブル不透明基板210が透明基板によって形成されているディスプレイ装置を製造する製造装置と同一の製造装置によって当該ディスプレイユニット上にドライバIC300を実装することができるので、ディスプレイ装置100を製造するための新たな設備投資を行う必要がなく、製造コストをも低減することができる。
また、ディスプレイ装置100は、透明基板10とディスプレイユニット200とを接合する際に、ディスプレイユニット用アライメントマークAM3と貼り合わせ用アライメントマークAM2によって透明基板用アライメントマークAM1とディスプレイユニットに形成されたバンプBの位置合わせを的確に行うことができるので、ディスプレイユニット200にドライバIC300を実装する際に、透明基板用アライメントマークAM1によってディスプレイユニット200に形成されたバンプBとドライバIC300との接合位置を的確に特定することができる。
また、ディスプレイ装置100において、透明基板10及びフレキシブル不透明基板210が可撓性を有しているので、可撓性を有するディスプレイ装置100として提供することができる。
また、本実施形態のディスプレイ装置100は、透明基板10、ディスプレイユニット200及びドライバIC300によって形成されているが、図3に示すように、透明基板10及びディスプレイユニット200からなるディスプレイ装置用基板としても半製品として提供することができる。したがって、このディスプレイ装置用基板であっても、上述と同様な効果を有している。
なお、本実施形態においては、貼り合わせ用アライメントマークAM2とディスプレイユニット用アライメントマークAM3に基づいて透明基板10にディスプレイユニット200を貼り合わせるようになっているが、勿論、貼り合わせ用アライメントマークAM2に代えて透明基板用アライメントマークAM1とを用いて透明基板10にディスプレイユニット200を貼り合わせるようにしてもよい。
<変形例>
次に、図5及び図6を用いて上記実施形態における変形例について説明する。なお、図5は、上記実施形態におけるディスプレイ装置100のその他の例を示す図であって、当該ディスプレイ装置100の構造を示す断面図(その1)であり、図6は、上記実施形態におけるディスプレイ装置100のその他の例を示す図であって、当該ディスプレイ装置100の構造を示す断面図(その2)である。
第1変形例は、上記実施形態において、透明基板10をディスプレイ装置100から剥離した点に特徴がある。したがって、この場合には、ディスプレイ装置100は、図5に示すように、ディスプレイユニット200とドライバICとから構成されることとなる
第2変形例は、上記の実施形態において、ディスプレイユニット用アライメントマークAM3をスルーホール、すなわち、貫通口によって形成されている点特徴がある。なお、本変形例においては、ディスプレイユニット用アライメントマークAM3がスルーホールで形成されている点を除き、その他の構成は上記実施形態にと同一である。第2変形例は、図6に示すように、ディスプレイユニット200において、外部との必要な接続その他に用いられるスルーホールを、アライメントマークとして用いることができるので、製造工程において、ディスプレイユニット用アライメントマークAM3を形成する工程を省略することができる。したがって、第2変形例は、製造工程自体も簡略させることができる。