JP5476223B2 - ラッピングフィルム - Google Patents

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本発明は、果物や野菜等の生鮮食料品を入れる容器体の開口部を覆うラッピングフィルムに関する。
従来より、苺や葡萄等の食料品を透明なプラスチック容器に入れて販売することが行われている。このようなプラスチック容器は、開口面を有しており、この開口面から食料品を入れた後、開口面を透明のフィルムでラッピングすることにより、食料品がプラスチック容器からこぼれ落ちないようにして販売される。プラスチック容器の開口面をラッピングする透明のフィルムには、その食料品の品種や製品名等の商標が表示されており、消費者は、その表示された商標を参照しながら食料品を購入している(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−111422号公報
特許文献1に記載のラッピングフィルムは、透明なフィルムとなっているため、容器内の食料品が視認し易くなっており、消費者も食料品の鮮度等を確認してから購入できるため便利である。更に近年、商標(主情報)以外の商品に関連する様々な情報や広告等(副情報)を掲載したいという販売者側の要望がある。しかしながら、商標以外の情報や広告等は、商標と比較して小さな文字で印刷されるようになっており、透明なフィルムに小さい文字を印刷すると容器内の食料品の色合いと混在して読み難くなり、文字等を読み易いように下地の色を付けると容器内の食料品が視認し難くなるという問題がある。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、生鮮食料品に関連する副次的な情報を印刷する際に、副次的な情報を読み易くし、かつ容器体内の生鮮食料品を視認し易くすることができるラッピングフィルムを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明のラッピングフィルムは、
生鮮食料品を入れる容器体の開口部を覆う透明なシート基材には、該生鮮食料品の商品名で構成される主情報と、該生鮮食料品に関連する副次的な情報で構成される副情報と、が印刷されるラッピングフィルムであって、
前記シート基材は、少なくとも一部に半透明な下地部が網点印刷により形成され、該下地部内に前記副情報が印刷されており、該下地部の網点濃度は、5〜40%となっていることを特徴としている。
この特徴によれば、副次的な情報である副情報を小さい文字で印刷する際に、半透明な下地部内に印刷されるため、生鮮食料品の色合いに邪魔されることなく副情報が読み易くなるばかりか、下地部を通して容器体内の生鮮食料品を視認することができ、かつ5〜40%の網点濃度が、下地部内の副情報を読み易くし、かつ容器体内の生鮮食料品を下地部を介して視認し易くすることに適した網点濃度となっている。
本発明のラッピングフィルムは、
前記下地部の網点濃度は、10〜20%となっていることを特徴としている。
この特徴によれば、10〜20%の網点濃度が、下地部内の副情報を読み易くし、かつ容器体内の生鮮食料品を下地部を介して視認し易くすることに最も適した網点濃度となっている。
本発明のラッピングフィルムは、
前記下地部は、前記シート基材が前記開口部を覆う面積のうち略半分の面積に形成されることを特徴としている。
この特徴によれば、開口部の略半分の面積を覆うように下地部が目立つようになり、消費者に副情報を認知させることができ、かつシート基材により覆われる開口部の略半分は透明であり、消費者がこの透明な部位から生鮮食料品を確認し易くなる。
本発明のラッピングフィルムは、
前記下地部は、前記シート基材の表側に印刷されることを特徴としている。
この特徴によれば、生鮮食料品によりシート基材が擦れても下地部が剥がれる虞がなくなる。
本発明のラッピングフィルムは、
前記下地部は、白系の色合いの単色印刷となっていることを特徴としている。
この特徴によれば、白系の色合いの単色印刷が、下地部内の副情報を読み易くし、かつ容器体内の生鮮食料品を下地部を介して視認し易くすることに適した印刷となっている。
本発明のラッピングフィルムは、
前記生鮮食料品は、暖色系の色合いを有する果物類または野菜類となっていることを特徴としている。
この特徴によれば、暖色系の色合いを有する果物類または野菜類が、半透明な下地部を介して視認し易い生鮮食料品となっている。
ラッピングフィルムの使用態様を示す斜視図である。 実施例1におけるラッピングフィルムを示す平面図である。 実施例2におけるラッピングフィルムを示す平面図である。 実施例3におけるラッピングフィルムを示す平面図である。 実施例4におけるラッピングフィルムを示す平面図である。
本発明に係るラッピングフィルムを実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
実施例1に係るラッピングフィルムにつき、図1から図2を参照して説明する。図1の符号1は、本発明の適用されたラッピングフィルムである。このラッピングフィルム1は、イチゴ等の赤色の暖色系の色合いを有する果物類である生鮮食料品2を入れたプラスチック製の透明な容器体3(イチゴパック)の開口部4を覆っている。ラッピングフィルム1の左右縁辺5には、粘着材が塗布されており、この左右縁辺5が容器体3の左右側面に粘着されるようになっている。
ラッピングフィルム1は、主にOPP(二軸延伸ポリプロピレン(biaxial oriented polypropylene))フィルムで構成された透明なシート基材6で構成されており、シート基材6の厚さは0.03mm程度に形成されている。シート基材6には、生鮮食料品の商品名で構成される主情報7が大きな文字で印刷されている。
図2に示すように、シート基材6の略半分の面積に半透明な下地部8が網点印刷により形成されている。この下地部8は、シート基材6が開口部4を覆ったときに、その面積のうち略半分の面積を占めるようになっている。この下地部8は、白系の色合いの単色印刷となっている。
尚、本実施例では、シート基材6の下側の略半分が下地部8となっており、シート基材6の上側の略半分が透明なままとなっており、この透明な部位に主情報7が印刷されている。また、下地部8の縁辺9の形状は、装飾用の模様等にしてもよい。
また、図2中の部分拡大図に示すように、下地部8は、多数のドット10が印刷されることにより擬似的に半透明な状態にされている。更に、下地部8の網点濃度が5〜40%であることが好ましい。更に、下地部8の網点濃度が10〜20%であることがより好ましい。
更に、下地部8内には、生鮮食料品2に関連する副次的な情報で構成される副情報11が印刷されている。この副情報11は、主情報7以外の生鮮食料品2に関連する様々な情報や広告等で構成されており、例えば、生鮮食料品2と一緒に購入を勧める商品の広告や、生鮮食料品2の生産者の写真や農場の写真、生鮮食料品2のレシピや知識や雑学、生鮮食料品2の販売に関するURLや二次元コードなどがある。
尚、本実施例では、オフセット印刷を用いて主情報7、下地部8、副情報11が印刷されているとともに、シート基材6の表側に印刷されている。更に尚、副情報11に用いる色数は任意に設定できる。
本実施例のラッピングフィルム1に用いる生鮮食料品2としては、イチゴ以外にも、ブドウ、サクランボ、ビワ、イチジク、プラムなどの暖色系の果物類がある。また、トマト、ミョウガ、シソなどの暖色系の野菜類があり、暖色系の野菜以外にも、シシトウ、カイワレなどにも用いることができる。
以上、本実施例におけるラッピングフィルム1にあっては、シート基材6は、少なくとも一部に半透明な下地部8が網点印刷により形成され、下地部8内に副情報11が印刷されており、下地部8の網点濃度は、5〜40%となっていることで、副次的な情報である副情報11を小さい文字で印刷する際に、半透明な下地部8内に印刷されるため、生鮮食料品2の色合いに邪魔されることなく副情報11が読み易くなるばかりか、下地部8を通して容器体3内の生鮮食料品2を視認することができ、かつ5〜40%の網点濃度が、下地部8内の副情報11を読み易くし、かつ容器体3内の生鮮食料品2を下地部8を介して視認し易くすることに適した網点濃度となっている。
また、下地部8の網点濃度は、10〜20%となっていることで、10〜20%の網点濃度が、下地部8内の副情報11を読み易くし、かつ容器体3内の生鮮食料品2を下地部8を介して視認し易くすることに最も適した網点濃度となっている。
また、下地部8は、シート基材6が開口部4を覆う面積のうち略半分の面積に形成されることで、開口部4の略半分の面積を覆うように下地部8が目立つようになり、消費者に副情報11を認知させることができ、かつシート基材6により覆われる開口部4の略半分は透明であり、消費者がこの透明な部位から生鮮食料品2を確認し易くなる。
また、下地部8は、シート基材6の表側に印刷されることで、生鮮食料品2によりシート基材6が擦れても下地部8が剥がれる虞がなくなる。
また、下地部8は、白系の色合いの単色印刷となっていることで、白系の色合いの単色印刷が、下地部8内の副情報11を読み易くし、かつ容器体3内の生鮮食料品2を下地部8を介して視認し易くすることに適した印刷となっている。
また、生鮮食料品2は、暖色系の色合いを有する果物類または野菜類となっていることで、暖色系の色合いを有する果物類または野菜類が、半透明な下地部8を介して視認し易い生鮮食料品2となっている。
図3に示すように、実施例2におけるラッピングフィルム1aでは、シート基材6の中央に下地部8aが帯状に印刷されており、この下地部8a内に副情報11が印刷されている。このようにすることで、下地部8aの上下側にシート基材6の透明な部位が形成されるため、生鮮食料品2の全体を視認し易くなっている。
図4に示すように、実施例3におけるラッピングフィルム1bでは、シート基材6が開口部4を覆うことが想定される面積のうち略半分の面積のみに下地部8bが印刷され、かつシート基材6の下側の略半分が下地部8bとなっており、この下地部8b内に副情報11が印刷されている。このようにすることで、下地部8bの印刷用のインクが節約できる。
図5に示すように、実施例4におけるラッピングフィルム1cでは、シート基材6が開口部4を覆うことが想定される面積のうち略半分の面積のみに下地部8cが印刷され、かつシート基材6の中央に下地部8cが印刷されており、この下地部8c内に副情報11が印刷されている。このようにすることで、下地部8cの印刷用のインクが節約でき、かつ下地部8cの上下側にシート基材6の透明な部位が形成されるため、生鮮食料品2の全体を視認し易くなり、更に、下地部8cを枠として囲まれた副情報11が目立つようになる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、下地部8内に副情報11を印刷するようにしているが、下地部8の一部に透明な部位を残しておき、この下地部8で囲まれた透明な部位に副情報11を印刷するようにしてもよい。
1 ラッピングフィルム
2 生鮮食料品
3 容器体
4 開口部
5 左右縁辺
6 シート基材
7 主情報
8 下地部
9 縁辺
10 ドット
11 副情報

Claims (6)

  1. 生鮮食料品を入れる容器体の開口部を覆う透明なシート基材には、該生鮮食料品の商品名で構成される主情報と、該生鮮食料品に関連する副次的な情報で構成される副情報と、が印刷されるラッピングフィルムであって、
    前記シート基材は、少なくとも一部に半透明な下地部が網点印刷により形成され、該下地部内に前記副情報が印刷されており、該下地部の網点濃度は、5〜40%となっていることを特徴とするラッピングフィルム。
  2. 前記下地部の網点濃度は、10〜20%となっていることを特徴とする請求項1に記載のラッピングフィルム。
  3. 前記下地部は、前記シート基材が前記開口部を覆う面積のうち略半分の面積に形成されることを特徴とする請求項1または2に記載のラッピングフィルム。
  4. 前記下地部は、前記シート基材の表側に印刷されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のラッピングフィルム。
  5. 前記下地部は、白系の色合いの単色印刷となっていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のラッピングフィルム。
  6. 前記生鮮食料品は、暖色系の色合いを有する果物類または野菜類となっていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のラッピングフィルム。
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