JP5476049B2 - γアミノ酪酸を含む海洋深層水由来の組成物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、γアミノ酪酸、グルタミン、3−メチルヒスチジン、オルニチン、ホモシスチン、ホモセリン、グリシン−プロリン、アンセリンを含む海洋深層水由来の組成物およびその製造方法に関する。
海洋深層水とは、一般的に水深200mよりも深い海水のことをいう。水温が表層水より低く、大腸菌や一般細菌の汚染がなく、海洋性細菌も少ない。太陽光が届かないため、海草や植物プランクトンが光合成をしないため、植物の成長に必要な窒素やケイ素を多く含む。また永い年月を経て各地の深海を循環しており、その間に溶け込んだ様々な金属などの成分が豊富に含まれている。
上記の特徴により海洋深層水を純水、生理食塩水の代わりに用いることで、何らかの生理的作用を有すると期待され、近年飲料、化粧品、医薬品などの分野に使用され始めている。一部では、既に線維芽細胞などの増殖を助ける、などの有用性、生理活性が立証されている。これらの生理的作用がどのような機序によって生まれるかについては、今までのところ海洋深層水中に豊富に含まれる無機成分、例えばナトリウムイオン、カリウムイオン、無機リン酸などによって説明されてきた。しかし、有機成分による作用はほとんど報告されていない。
海水中に含まれる有機成分については、非特許文献1が、北太平洋西部から取水した深度10m、75m、200m、500m、1500m、2500m、3000mの海水と北海道噴火湾の表層水中の遊離アミノ酸(DFAA)及び結合型を含む溶存全アミノ酸(DTAA)分析の結果を報告している。北太平洋西部の海水の分析からは、水深200m以浅で遊離アミノ酸(DFAA)および溶存全アミノ酸(DTAA)が高濃度(DFAA:30〜250nM、DTAA:90〜650nM)であり、グリシン、セリン、グルタミン酸が主要成分であること、γアミノ酪酸の含有率は4%以下であることを報告している。また、北海道噴火湾の表層水の分析でも、グリシン(71nM)、グルタミン酸(48nM)、アラニン(44nM)、セリン(42nM)が主要成分で、γアミノ酪酸の濃度は4nMであることを報告している。
また、非特許文献2では、北極海沖の表層水を用い、加水分解処理によって溶存全アミノ酸の分析を行っている。アミノ酸の組成はグリシン(26%)、アラニン(15%)、アスパラギン酸(10%)、セリン(8%)、グルタミン酸(7%)であることを報告している。
本発明者は、富山湾から採取した海洋深層水(以下、日本海固有冷水とする)に対して脱塩と濃縮を行い、高感度検出可能な液体クロマトグラフィー質量分析計(LC−MS)を用いることで、アミノ酸およびジペプチドを定性的かつ定量的に検出した。そして、海洋深層水中の有機成分組成が、これまで報告されてきた海水のそれとは異なることを見出した。特に、近年、食品や薬品開発において注目されているγアミノ酪酸を豊富に含むことを見出した。
北大水産彙報 39(2), 151-159. 1988. Fitznar H. Journal of Chromatography A, 832 (1999) 123-132.
本発明は、γアミノ酪酸、グルタミン、3−メチルヒスチジン、オルニチン、ホモシスチン、ホモセリン、グリシン−プロリン、アンセリンからなる群から選択される少なくともつを含む海洋深層水由来の組成物の製造方法を提供する。
本発明は、下記のとおりである:
(1)イオン交換膜を用いた電気透析により脱塩処理された日本海の海洋深層水から、γアミノ酪酸と、グルタミン、3−メチルヒスチジン、オルニチン、ホモシスチン、ホモセリン、グリシン−プロリン、アンセリンからなる群の少なくとも2つを含む組成物の製造方法であって、
有機溶媒を疎水性相互作用をもつC3、C4、C8、C18、C30のいずれかのカラムに流し、該カラムに吸着する夾雑物を除去することによってカラムを活性化し、
水を用いて該カラムを平衡化し、
平衡化した該カラムに海洋深層水を流し、
水で該カラムを洗浄することで海洋深層水中に含まれる無機塩類を洗い流し、
有機溶媒を該カラムに流し、
カラムから溶出してくる有機成分を回収し、
該有機成分を溶出した溶出液を濃縮乾固する、
工程を含むことを特徴とするγアミノ酪酸を含む海洋深層水由来の組成物の製造方法。
(2)日本海の海洋深層水が日本海固有冷水由来である、上記(1)に記載の組成物の製造方法。
本発明によれば、海洋深層水、特に日本海固有冷水を用いて、γアミノ酪酸、グルタミン、3−メチルヒスチジン、オルニチン、ホモシスチン、ホモセリン、グリシン−プロリン、アンセリンからなる群から選択される少なくとも1つを含む組成物を簡単に製造することができる。
TIC(トータルイオンクロマトグラム)および各アミノ酸ピークのSIC(セレクトイオンクロマトグラム) TIC及び上位11種アミノ酸のSICを示す。3,7,13分付近にTICの山がみえ、その近傍に複数のアミノ酸が同定された。ピークの高さ(或いはピーク面積)は物質の量に依存することから、それぞれのアミノ酸の定量が可能である。結果をみると、γアミノ酪酸がそのピーク高が突出して最も高く、これまで報告されてきた海水の最も多い成分であったグリシンは検出されたが、上位アミノ酸としては含まれなかった。 TIC(トータルイオンクロマトグラム)、内部標準アミノ酸のクロマトグラムおよびγアミノ酪酸のクロマトグラムを示す。 ピークの高さおよび面積値は量に比例する。今回、分析時に濃度既知の内部標準となる物質(Methionine-d3)を添加して測定を行った。その内部標準と面積値を比較することで、γアミノ酪酸の絶対定量が可能となる。図2の場合、γアミノ酪酸のピーク面積がMethionine-d3のピーク面積の約45%であり、内部標準物質の濃度が200μMであることからγアミノ酪酸の濃度は90μM相当であることがわかる。さらに、今回のサンプルは海洋深層水を300倍に濃縮した試料であることから、海洋深層水中に含まれるγアミノ酪酸の濃度は約300nMであることがわかる。 MS/MS解析 γアミノ酪酸を同定したMS/MS解析を示す。これまでの報告は、蛍光誘導体化したアミノ酸を蛍光光度計によって測定しており、分子同定を標品との溶出時間の比較のみで検討しているため、類似の構造をもったアミノ酸の同定には困難であった。今回、同定した11種類のアミノ酸はすべてMS/MS測定によって同定した。図3ではγアミノ酪酸のMS/MS解析結果を示す。γアミノ酪酸のピークm/z 232を選択し、アルゴンガスによる衝突誘起乖離を起こしたところ、構造特異的なフラグメントイオンであるm/z 172,130を検出したことより、γアミノ酪酸を同定した。 表層水と比較した海洋深層水中のアミノ酸含量 海洋深層水中のアミノ酸量と非特許文献1の表5に記載された北海道噴火湾の表層水のアミノ酸量(なお、表層水中のアラニンは、βアラニンとの合計量として表している)を比較した。これまでの表層水中の溶存全アミノ酸と比較した場合、γアミノ酪酸、グルタミン、3−メチルヒスチジン、オルニチン、ホモシスチン、ホモセリン、グリシン−プロリン、アンセリンの濃度が顕著に高いことが明らかとなった。n.d.は、検出されなかったことを意味する。深層水の濃度は内部標準(I.S., ここではMethionine-d3を示す)との比によって算出した。
本発明における、γアミノ酪酸、グルタミン、3−メチルヒスチジン、オルニチン、ホモシスチン、アラニン、ホモセリン、セリン、グリシン、グリシン−プロリン、アンセリンは、アミノ酸またはジペプチドである。
グルタミン、アラニン、セリン、グリシンとは、たんぱく質を構成する主要なアミノ酸を意味する。
γ−アミノ酪酸(GABA)とは、次の式:

の化合物を指し、主に抑制性の神経伝達物質として機能するアミノ酸であり、食品や薬品開発において注目されている。
3−メチルヒスチジンとは、次の式:

の化合物を指し、骨格筋の分解の結果できるアミノ酸の一種である。
オルニチンとは、次の式:

の化合物を指し、主にアルギニンの分解によって生成し、尿素回路を構成するアミノ酸である。また、オルニチンは成長ホルモン誘導体でもある。
ホモシスチンとは、次の式:

の化合物を指し、ホモシスチン尿症の原因となるアミノ酸である。
アンセリンとは、次の式:

の化合物を指し、β−アラニンと3−メチルヒスチジンが結合したヒスチジン含有ジペプチド(Histidine-containing dipeptides,HCDP)の一種であり、マグロなどの大型回遊魚の魚類になるとアンセリンがHCDPの大半を占めている。HCDPには生体pH平衡能、金属キレート作用、そしてラジカル消去能を持つ抗酸化剤としての機能があることが知られている。
ホモセリンとは、次の式:

の化合物を指し、ホモセリンにはD-型とL-型がある。両者は鏡像関係にあり、D−ホモセリンは、抗生物質、抗菌剤、抗ウイルス剤、抗がん剤の構成要素である。
本発明における、日本海由来の海洋深層水とは、日本海に存在する寒冷で溶存酸素に富んだ冷海水を意味し、好ましくは、海水温度が年間を通して2℃以下、好ましくは0〜2℃であり、塩分濃度が34.0〜34.1psu(実用塩分単位)であり、溶存酸素濃度が210〜260μmol/kgである、日本海固有水と呼ばれる冷水塊を意味する。ただし、採取方法や採取後の保存方法により、これら条件の測定値は異なってもよい。日本海固有水は、日本海の日本側では海面から150m〜200m以上の深さに存在するが、朝鮮半島側では、海岸から数海里内の海の、海面から20m〜30mでも存在する。
日本海とは、樺太、北海道、本州、九州、ユーラシア大陸の朝鮮民主主義人民共和国、大韓民国、ロシア連邦に囲まれた海域、特に、間宮海峡(タタール海峡)、宗谷海峡、津軽海峡、対馬海峡東水道、朝鮮海峡、関門海峡で囲まれた海域を指し、平均水深は1,752m、最も深い地点で3,742mである。
本発明における日本海由来の海洋深層水は、採取できる限り水深は限定されないが、好ましくは水深150m〜海底直上、より好ましくは水深200m〜2000m、特に好ましくは水深300m〜1000m、より特に好ましくは水深300m〜500mにある海水である。ただし、日本海固有水は、朝鮮半島側では、海岸から数海里内の海の、海面から20m〜30mでも存在するので、水深150mより浅い場所から採取される日本海固有水も、本発明における日本海由来の海洋深層水に含まれる。
日本海由来の海洋深層水の採取場所は、日本海であれば限定されないが、好ましくは、富山湾である。
富山湾とは、能登半島先にある大泊鼻(石川県七尾市)と生地鼻(富山県黒部市)とを結んだ線よりも南側の海域を指し、湾の大部分は水深300m以上で、一番深い部分は1,000mを超える。富山湾の水深300mより深い部分に日本海固有水が存在する。特に、富山湾の水深300m以上から採取した海洋深層水を、日本海固有冷水と呼ぶ。
海洋深層水(以下、日本海固有冷水を含む)の採取とは、海洋深層水を海中より得ることを意味し、採取方法は限定されないが、取水管を目的の深さの海中に設置してポンプなどでくみ上げて海洋深層水を採取することができる。
海洋深層水は、固形物を除く処理、殺菌処理をされたものが好ましく。また、脱塩されたものが好ましい。現在、海洋深層水は、その無機塩類が利用されており、イオン交換膜を用いた電気透析などによる無機塩類の回収後の残渣は捨てられている。この無機塩類を除いた海洋深層水は有機成分を含むので、本発明の海洋深層水として好ましい。
濃縮とは、海洋深層水中のアミノ酸及びジペプチドなどの有機成分の濃度を高める操作を意味し、有機成分の濃度が高まると同時に無機塩類の濃度も高まってもよいが、無機塩類の濃度は高まらないことが好ましい。
濃縮の程度は、限定されないが、2倍以上、好ましくは5倍以上、より好ましくは10倍以上、特に好ましくは100倍以上である。
濃縮の方法は、海洋深層水のアミノ酸及びジペプチドなどの有機成分を濃縮できる方法であれば限定されないが、例えば、加熱、逆浸透膜、凍結乾燥、疎水性相互作用をもつカラムクロマトグラフィー、親水性相互作用をもつカラムクロマトグラフィー、イオン交換カラムクロマトグラフィーなどが挙げられる。濃縮は、これらの方法を組み合わせても良い。また、電気透析は、無機塩類を除くことで有機成分の濃度を相対的に高めることができる。
疎水性相互作用をもつカラムクロマトグラフィーとは、物質と担体に結合したリガンド間の疎水的相互作用を利用して分離するクロマトグラフィー(疎水相互作用クロマトグラフィー:HIC)を意味し、例えば、順相クロマトグラフィーおよび逆相クロマトグラフィーが挙げられる。好ましくは、逆相クロマトグラフィーである。
例えば、疎水性相互作用をもつカラムクロマトグラフィー(逆相クロマトグラフィー)による海洋深層水の濃縮は、次のように行うことができる:
メタノールなどの有機溶媒を疎水性相互作用をもつカラムに流し、カラムに吸着する夾雑物を除去することによってカラムを活性化し、
水を用いてカラムを平衡化し、
平衡化した該カラムに海洋深層水を適当量流し、
水で該カラムを洗浄することで海洋深層水中に含まれる無機塩類を洗い流し、
メタノール、エタノール、アセトニトリル等などの有機溶媒を該カラムに流し、
カラムから溶出してくるアミノ酸及びジペプチドなどの有機成分を回収する、
さらに、該溶出液は有機溶媒であることから簡易に、乾燥または粉末化することが可能であり、濃縮乾固した後、使用目的に適した濃度及び溶媒に溶解させても良い。
したがって、本発明の組成物は、液体の形態であっても固体の形態であっても良く、海洋深層水の濃縮の程度は、使用目的により適宜設定することができる。
疎水性相互作用をもつカラムクロマトグラフィーは、海洋深層水中のアミノ酸及びジペプチドなどの有機成分の濃縮と無機塩類の除去を同時にできるので好ましい。
疎水性相互作用をもつカラムクロマトグラフィーの流速、流量、温度等の条件は、アミノ酸及びジペプチドなどの有機成分が疎水性相互作用をもつカラムに吸着し、溶出し、分解しない条件であれば特に限定されない。なお、使用する溶媒は疎水性相互作用をもつカラムの性質に依存する。
疎水性相互作用をもつカラムは、限定されないが、好ましくは、C3、C4、C8、C18やC30の逆相カラムなどが挙げられる。これらのカラムは市場より入手できる。
C30逆相カラムは、トリアコンチル基を主成分とするアルキル基が結合した担体(例えば、シリカなど)を充填したカラムを指し、C18(ODS)逆相カラムは、オクタデシル基が結合した担体(例えば、シリカなど)を充填したカラムを指す。同様に、C8、C4、C3逆相カラムは、それぞれオクチル基、ブチル基、トリメチル基が結合した担体(例えば、シリカなど)を充填したカラムを指す。
親水性相互作用をもつカラムクロマトグラフィー(親水性相互作用カラムクロマトグラフィー、HILIC)とは、順相クロマトグラフィーの一種で、水と有機溶媒(例えば、アセトニトリル)の混合溶液と、それより高極性の固定相(例えば、アミノプロピル基、アミド基、ジオール、シアノ基、ポリスクシンイミド誘導体、双性イオン、シクロデキストリンを固定した担体)を用いるカラムクロマトグラフィーを意味する。親水性相互作用カラムは市場より入手できる。
イオン交換カラムクロマトグラフィーとは、イオン交換樹脂のようなイオン交換機能を持つ固定相を用いるカラムクロマトグラフィーを意味する。イオン交換機能を持つ固定相は、限定されないが、例えば、非特許文献1に記載されるようなDowex 50Wを用いることができる。イオン交換カラムは市場より入手できる。
カラムに充填される担体は、カラムに充填しないで用いられてもよい。
加熱とは、水の蒸発を促進するために熱を加えて、濃縮することを意味する。水の蒸発を促進するために減圧しても良い。無機塩類を除去した海水を使用すれば、有機成分のみを濃縮できる。
凍結乾燥とは、凍結後、真空状態で水分を昇華させて乾燥することを意味する。無機塩類を除去した海水を使用すれば、有機成分のみを濃縮できる。
逆浸透膜とは、ろ過膜の一種であり、水を通しイオンや塩類など水以外の不純物を透過させない膜のことを意味し、逆浸透膜で水を除去することにより濃縮することができる。また、無機塩類を除去した海水を使用すれば、有機成分のみを濃縮できる。逆浸透膜は市場より入手できる。また、無機塩と本発明の有機成分とを分離できる限外濾過膜を使用してもよい。
海洋深層水には、γアミノ酪酸(300nM)、グルタミン(200nM)、3−メチルヒスチジン(166nM)、アラニン(153nM)、ホモシスチン(113nM)、オルニチン(93nM)、ホモセリン(86nM)、アンセリン(53nM)、グリシン−プロリン(52nM)、セリン(50nM)、グリシン(36nM)が含まれる。特にγアミノ酪酸が豊富に含まれる。
よって、本発明の、海中から採取された海洋深層水は、γアミノ酪酸、グルタミン、3−メチルヒスチジン、オルニチン、ホモシスチン、ホモセリン、グリシン−プロリン、アンセリンからなる群から選択される少なくとも1つを含む組成物を製造するための原料であり、濃縮組成物は、γアミノ酪酸、グルタミン、3−メチルヒスチジン、オルニチン、ホモシスチン、ホモセリン、グリシン−プロリン、アンセリンからなる群から選択される少なくとも1つを含み、これら化合物を、好ましくは、もとの海洋深層水の2倍以上、より好ましくは、5倍以上、特に好ましくは10倍以上、より特に好ましくは100倍以上の量で含むことができる。
また、本発明の海洋深層水由来の組成物は、γアミノ酪酸と、グルタミン、3−メチルヒスチジン、オルニチン、ホモシスチン、ホモセリン、グリシン−プロリン、アンセリンからなる群から選択される少なくとも1つを含み、これら化合物を、好ましくは、もとの海洋深層水の2倍以上、より好ましくは、5倍以上、特に好ましくは10倍以上、より特に好ましくは100倍以上の量で含むことができる。
また、本発明の海洋深層水由来の組成物は、γアミノ酪酸と、グルタミン、3−メチルヒスチジン、ホモシスチン、ホモセリン、グリシン−プロリンおよびアンセリンからなる群から選択される少なくとも2つを含み、これら化合物を、好ましくは、もとの海洋深層水の2倍以上、より好ましくは、5倍以上、特に好ましくは10倍以上、より特に好ましくは100倍以上の量で含むことができる。
ここで、濃縮前の2倍、5倍、10倍、100倍のグルタミン量とは、それぞれ400nM、1μM、2μM、20μMを意味する。
濃縮前の2倍、5倍、10倍、100倍のγアミノ酪酸量とは、それぞれ600nM、1500nM、6μM、60μMを意味する。
濃縮前の2倍、5倍、10倍、100倍の3−メチルヒスチジン量とは、それぞれ332nM、830nM、1660nM、16.6μMを意味する。
濃縮前の2倍、5倍、10倍、100倍のグリシン−プロリン量とは、それぞれ104nM、260nM、520nM、5.2μMを意味する。
濃縮前の2倍、5倍、10倍、100倍のオルニチン量とは、それぞれ186nM、465nM、930nM、9.3μMを意味する。
濃縮前の2倍、5倍、10倍、100倍のホモセリン量とは、それぞれ172nM、430nM、860nM、8.6μMを意味する。
濃縮前の2倍、5倍、10倍、100倍のホモシスチン量とは、それぞれ226nM、565nM、1130nM、11.3μMを意味する。
濃縮前の2倍、5倍、10倍、100倍のアンセリン量とは、それぞれ106nM、265nM、530nM、5.3μMを意味する。
よって、例えば、γアミノ酪酸、グルタミン、3−メチルヒスチジン、オルニチン、ホモシスチン、ホモセリン、グリシン−プロリン、アンセリンからなる群から選択される少なくとも1つを、もとの海洋深層水の2倍以上の量で含む海洋深層水由来の濃縮組成物とは、600nM以上のγアミノ酪酸、400nM以上のグルタミン、332nM以上の3−メチルヒスチジン、186nM以上のオルニチン、226nM以上のホモシスチン、172nM以上のホモセリン、104nM以上のグリシン−プロリン、106nM以上のアンセリンからなる群から選択される少なくとも1つを含む組成物を意味する。また、もとの海洋深層水の5倍以上、10倍以上、100倍以上の量で含む組成物も同様に、上記の5倍以上、10倍以上、100倍以上の量を含む組成物である。
また、γアミノ酪酸と、グルタミン、3−メチルヒスチジン、オルニチン、ホモシスチン、ホモセリン、グリシン−プロリン、アンセリンからなる群から選択される少なくとも1つを、もとの海洋深層水の2倍量以上の量で含む海洋深層水由来の濃縮組成物とは、600nM以上のγアミノ酪酸と、400nM以上のグルタミン、332nM以上の3−メチルヒスチジン、186nM以上のオルニチン、226nM以上のホモシスチン、172nM以上のホモセリン、104nM以上のグリシン−プロリン、106nM以上のアンセリンからなる群から選択される少なくとも1つを含む組成物を意味する。また、もとの海洋深層水の5倍以上、10倍以上、100倍以上の量で含む組成物も同様に、上記の5倍以上、10倍以上、100倍以上の量を含む組成物である。
他の海洋深層水由来の濃縮組成物についても同様である。なお、組成物が固体形態の場合は、1Lの液体に溶解させたときの濃度を意味する。
本発明の組成物は、食品、飲料の形態であっても、化粧料の形態であっても、医薬の形態であっても良い。
以下に本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
1.試料
日本海由来の海洋深層水は、富山湾滑川沖水深約300mの日本海固有冷水の層から採取され、その場で固形物を除くために濾過された。濾過されたサンプルは、輸送コンテナーによって五洲薬品株式会社の千里工場(富山県富山市婦中町源蔵谷6542番)に運ばれ、再濾過した後に120℃、12分間の高温高圧滅菌をおこなった。 これらの処理を施した日本海固有冷水(以下、海洋深層水原水とする)を、有機成分同定のために使用するサンプルとした。
2.アミノ酸の濃縮と精製・誘導体化
100mlの海洋深層水原水を、C30 tricontyl (-Si(CH2)29CH3)カラム(CLEAN-UP Extraction columns,UCT、充填量 15ml)に吸着させる。操作は室温にて行った。カラムはあらかじめ300mlメタノールで活性化、300ml水にて平衡化を行った。流速および流量は明確に制御せず、シリンジを用いて手動で送液を、およそ0.5ml/sec程度で行った。100mlの海洋深層原水を送液した後、300ml水を送液し、カラムに吸着した塩類を除去した。カラムに疎水性相互作用を用いて吸着させた有機物画分はメタノール100%溶媒10mlを0.1 ml/sec程度でゆっくりと溶出した。溶出液は計3回カラムに通すことで溶出作業を繰り返し、最終的にカラムから全メタノール溶液を回収した。その後、ロータリーエバポレーターで減圧留去した後、溶出液を約300倍になるよう、LC−MS用溶媒(10mMギ酸アンモニウム:10mMギ酸アンモニウムメタノール=1:2)333μlに再度可溶化した。
3種類のアミノ酸内部標準を加えた状態でEZ:Faastアミノ酸分析キット(Phenomenex)を用いてクロロギ酸プロピル(Propyl chloroformate)により誘導体化を行い、LC−MS用サンプルとした。手法は本キットに内包されているマニュアルに準じて行った。
簡単に示すと、
上記で調製したサンプル333 μlをインターナルスタンダード100μl(Methionine-d3:200μM)と混合し、
付属のSorbent tipにサンプルとインターナルスタンダードを吸着させたのち、
付属のReagent 2 washing solution 200μlを用いてSorbent tipを洗い、
付属のReagent 3 eluting solution 200μlを用いてSorbent tipから溶出を行い、Sorbent tipごとすべてバイアルに移し、
キット内のReagent 4 organic solution I 50μlをバイアルに入れて乳化するまで攪拌し、
Reagent 5 organic solution II 50μlを添加して二層分配を行い、上層の有機層を回収し、上層の有機層の50μlをLC−MS用の移動相(10mMギ酸アンモニウム:10mMギ酸アンモニウムメタノール=1:2)100μlに溶解し、LC−MS用サンプルとした。
3.遊離アミノ酸・ジペプチドのLC−MS解析
誘導体化されたアミノ酸・ジペプチドの分子種分析には、疎水性相互作用型分離カラムC18カラム(Phenomenex,EZ:faast AAA-MS HPLC column,4μm,250mm×2 mm i.d.)を使用した。カラム温度を35℃に保ち、移動相Aとして10mMギ酸アンモニウム、移動相Bとしてメタノールに溶解した10mMギ酸アンモニウムの混液を用い、流量0.25 ml/minのリニアグラジエントで分析した。
グラジエントは移動相Bの割合を68%から、11分後に83%となるように変化させ、その更に2分後には再び68%に戻し、そのまま5分間維持してカラムを洗浄するプログラムを用いた。
液体クロマトグラフィー(LC)で分離した分子種は、それに続く飛行時間型質量分析計(TOF-MS)で検出した。質量分析には、LSMS-IT-TOF(島津製作所)を用い、乾燥ガス流速は1.5L/min、乾燥ガス温度は250℃、キャピラリー電圧は4800V、質量範囲はm/z 100〜2000、加熱キャピラリー温度250℃に設定し測定を行なった。
4.アミノ酸の検出
今回使用した遊離アミノ酸同定キットは、キット内に内包されているアミノ酸およびジペプチド約100種類を一度の解析で同定解析が可能なキットである。一回の測定には300倍に濃縮した試料5μl、(海洋深層原水で換算すると1.5ml相当)を使用した。
図1には全体のトータルイオンクロマトグラム(TIC)と、検出されたアミノ酸の質量電荷比(m/z)で描写した各セレクトイオンクロマトグラム(SIC)を示す。全体のイオン分布をみると3分、7分、13分付近に大きなピークの山が見えており、それらの保持時間において多くのアミノ酸が検出されたことがわかる。セレクトイオンクロマトグラムとは、それぞれの分子量のものが測定中いつ、どのように検出されたかを、個々の分子ごとに表示したものであり、例えばm/z 232というアミノ酸のセレクトイオンクロマトグラムが5.5分付近に有意に検出されている。アミノ酸の同定は保持時間(retention time)と分子量(m/z)によって行い、更に可能なものについてはMS/MS解析を行なうことで詳細な構造解析を行なった。
今回300倍に濃縮した海洋深層水原水由来の測定結果から、計16種類のアミノ酸が検出された。測定は複数回繰り返し、再現性が確認された。
5.アミノ酸の同定
検出された各種アミノ酸の保持時間(retention time)と分子量(m/z)から、おおよその構造推定は可能である。しかし、構造が酷似しており、同じ保持時間(retention time)と分子量(m/z)を持つアミノ酸も数種存在する。そこでより確実な同定のためには上述のように詳細な構造解析が可能なMS/MS解析が必須である。
MS/MS解析とは特定のイオンを捕集した後アルゴンガスによる衝突誘起乖離を起こし各種フラグメントイオンを生成させ、生成したフラグメントイオンから構造を解析する手法である。今回解析に使用した質量分析装置LCMS-IT-TOFはイオントラップ型の質量分析装置であり、MS/MS解析可能なタンデムMS質量分析装置である。
そこで、それぞれのイオンをMS/MS解析に供することで詳細な構造解析を行い、アミノ酸同定を試みた。その結果検出された16種類のピークのうち、量の多い上位11種類について構造特異的なピークが検出され、γアミノ酪酸、グルタミン、3−メチルヒスチジン、アラニン、ホモシスチン、オルニチン、ホモセリン、アンセリン、グリシン−プロリン、セリン、グリシンとして同定を行なうことができた。
6.遊離アミノ酸の組成比率
これまでの報告(非特許文献1,2)から、表層水における有機物の分析として結合型および遊離型を合わせたタンパク質の加水分解後の総アミノ酸の同定報告があった。その報告によると、表層にも複数のアミノ酸が存在しており、グリシン(71nM)、グルタミン酸(48nM)、アラニン(44nM)、セリン(42nM)が主要成分であると報告されている(非特許文献1の表5)。上記の結果を踏まえ、本研究で使用した海洋深層原水中のアミノ酸組成比率についても検討を試みた。
MSで検出された各々のピークについて、セレクトイオンクロマトグラムを作成し、得られたクロマトグラムのエリア値を算出し、その結果、表層水と比べるとマイナー成分であったγアミノ酪酸が非常に多く含まれていることがわかった。
海洋深層水原水中の各アミノ酸含量は、内部標準である200μMのメチオニン-d3の面積値を1として、図1の各アミノ酸のセレクトイオンクロマトグラムの面積値から比率(Ratio)を算出し、比率×200μMで求め、さらに今回のサンプルは海洋深層水原水を300倍に濃縮したサンプルなので、1/300倍にして算出した。
ここで注意すべき点は表層水のアミノ酸は遊離アミノ酸だけでなく、加水分解で得られる結合型アミノ酸すべてを含む。一方、本発明の海洋深層水原水由来のものは加水分解の処理などを行っていない、遊離アミノ酸のみのデータである。
本発明の組成物は、γアミノ酪酸、グルタミン、3−メチルヒスチジン、オルニチン、ホモシスチン、ホモセリン、グリシン−プロリン、アンセリンを単離するための原料として利用できる。また、本発明の組成物は、食品や飲料や化粧品や医薬品の開発に利用することができる。

Claims (2)

  1. イオン交換膜を用いた電気透析により脱塩処理された日本海の海洋深層水から、γアミノ酪酸と、グルタミン、3−メチルヒスチジン、オルニチン、ホモシスチン、ホモセリン、グリシン−プロリン、アンセリンからなる群の少なくとも2つを含む組成物の製造方法であって、
    有機溶媒を疎水性相互作用をもつC3、C4、C8、C18、C30のいずれかのカラムに流し、該カラムに吸着する夾雑物を除去することによってカラムを活性化し、
    水を用いて該カラムを平衡化し、
    平衡化した該カラムに海洋深層水を流し、
    水で該カラムを洗浄することで海洋深層水中に含まれる無機塩類を洗い流し、
    有機溶媒を該カラムに流し、
    カラムから溶出してくる有機成分を回収し、
    該有機成分を溶出した溶出液を濃縮乾固する、
    工程を含むことを特徴とするγアミノ酪酸を含む海洋深層水由来の組成物の製造方法。
  2. 日本海の海洋深層水が日本海固有冷水由来である、請求項1に記載の組成物の製造方法。
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