JP2019168351A - アミノ基含有化合物の分析方法 - Google Patents

アミノ基含有化合物の分析方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019168351A
JP2019168351A JP2018056821A JP2018056821A JP2019168351A JP 2019168351 A JP2019168351 A JP 2019168351A JP 2018056821 A JP2018056821 A JP 2018056821A JP 2018056821 A JP2018056821 A JP 2018056821A JP 2019168351 A JP2019168351 A JP 2019168351A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amino group
containing compound
solution
inorganic salt
derivative
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018056821A
Other languages
English (en)
Inventor
隆一 北山
Ryuichi Kitayama
隆一 北山
訓弘 溝口
Kunihiro Mizoguchi
訓弘 溝口
佐伯 行紀
Yukinori Saeki
行紀 佐伯
藤井 侃
Akira Fujii
侃 藤井
井之上 浩一
Koichi Inoue
浩一 井之上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ritsumeikan Trust
Goshu Yakuhin Co Ltd
Original Assignee
Ritsumeikan Trust
Goshu Yakuhin Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ritsumeikan Trust, Goshu Yakuhin Co Ltd filed Critical Ritsumeikan Trust
Priority to JP2018056821A priority Critical patent/JP2019168351A/ja
Publication of JP2019168351A publication Critical patent/JP2019168351A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Other Investigation Or Analysis Of Materials By Electrical Means (AREA)

Abstract

【課題】海洋深層水などの無機塩類含有溶液に含まれるアミノ基含有化合物から疎水性誘導体を形成して無機塩類と分離し、抽出した疎水性誘導体を用いてアミノ基含有化合物を分析する方法を提供する。【解決手段】無機塩類含有溶液に、フルオレニルメトキシカルボニル基含有化合物などのアミノ基保護化合物を添加し、前記アミノ基含有化合物と前記アミノ基保護化合物とを反応させて疎水性誘導体を含む反応液を形成し、前記反応液から、前記疎水性誘導体を抽出し、および抽出した疎水性誘導体を用いてアミノ基含有化合物を同定する。海洋深層水に微量に含まれるアミノ酸などの分析に好適である。【選択図】なし

Description

本発明は、海洋深層水などの、無機塩類含有溶液に含まれるアミノ基含有化合物を分析する方法に関する。
海洋深層水とは、一般に、深度200メートル以深の深海に分布する海水を意味し、表層海水に比べ、栄養塩類が豊富であり、低温安定性・清浄性が高いなどの特徴を有する。海洋深層水には、未知の微量有機物が存在している可能性があり、医薬品、化粧品、発酵食品その他への応用が期待されている。
例えば、海洋深層水から、γアミノ酪酸と、グルタミン、3−メチルヒスチジン、オルニチン、ホモシスチン、ホモセリン、グリシン−プロリン、アンセリンからなる群から選択される少なくとも2つを含む組成物を製造する方法がある(特許文献1)。海水に含まれる有機成分として、グリシン、セリン、グルタミン酸、アラニンなどが知られていたが、富山湾から採取した海洋深層水について分析したところ、従来報告のないアミノ酸やジペプチド、トリペプチドが含まれることが判明した。特許文献1では、予め、イオン交換膜を用いた電気透析により脱塩処理された日本海の海洋深層水を使用し、海洋深層水に微量に含まれる有機物を濃縮および分取している。アミノ酸やジペプチドなどのアミノ基含有化合物は、市販のアミノ酸分析キットの操作マニュアルに準じて測定用サンプルを調製し、LC/MS解析により同定および定量を行っている。
特許第5476049号公報
一般に、海水の塩類濃度は約3.5質量%であり、分析対象のアミノ基含有化合物よりも高濃度に含まれる。一方、アミノ基含有化合物は水溶性または親水性であり、無機塩類を濃縮することなくアミノ基含有化合物のみを濃縮することは困難である。実際、3.5%食塩水に規定のアミノ酸を添加して、従来技術により、無機塩類を濃縮することなくアミノ基含有化合物のみを濃縮分析した検討では、その回収率は1%程度と非常に低回収率であった。このため、特許文献1では、海洋深層水に含まれる塩類を除去した後に、アミノ基含有化合物を濃縮および分取し、アミノ基含有化合物の同定を行っている。しかしながら、海洋深層水から直接アミノ基含有化合物を抽出することができれば、脱塩工程を行うことなくアミノ基含有化合物を同定しまたは定量することができる。したがって、予め脱塩処理を行うことなく、無機塩類含有溶液に含まれるアミノ基含有化合物を分析できる方法の開発が望まれている。
このような無機塩類含有溶液としては、表層海水や海洋深層水などの海水以外にも、工場廃水、海洋生物飼育排水などがある。例えば、海洋生物飼育排水に含まれる微量のアミノ基含有化合物を測定できれば、海洋生物から排出されるペプチドホルモンやアミノ酸などを分析することで代謝異常などの疾患を検出することもできる。したがって、脱塩処理を行うことなくアミノ基含有化合物を抽出し、簡便にアミノ基含有化合物を同定し、および定量できる分析方法の開発が望まれる。
上記現状に鑑み、本発明は、予め脱塩処理を行うことなく、無機塩類含有溶液に含まれるアミノ基含有化合物を分析できる新規方法を提供することを目的とする。
また本発明は、脱塩処理を行うことなくアミノ基含有化合物を抽出し、簡便にアミノ基含有化合物を同定し、および定量できる分析方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、アミノ基含有化合物について詳細に検討した結果、アミノ基含有化合物を含む無機塩類含有溶液にクロロギ酸フルオレニルメチル(以下、単にFmoc−Clと記載する。)を添加すると、アミノ基含有化合物がフルオレニルメトキシカルボニル化(以下、Fmoc化と称する。)して疎水性誘導体を形成し、固−液カラムクロマトグラフィー等によってこの反応液から無機塩類を除去した後に疎水性誘導体溶離液を流すと疎水性誘導体を溶出させることができることを見出し、本発明を完成させた。分取した疎水性誘導体は、そのままLC/MS用試料として使用することができ、物質同定や定量を行うことができる。
すなわち、本発明は、無機塩類含有溶液に含まれるアミノ基含有化合物を分析する方法であって、
前記無機塩類含有溶液に、フルオレニルメトキシカルボニル(9−fluorenylmethyloxycarbonyl、以下、Fmocと略称する。)基含有化合物、ベンジルオキシカルボニル((CCH−O−C(=O)−)、以下、Cbzと略称する。)基含有化合物、tert−ブトキシカルボニル((CHC−O−C(=O)−、以下、t−Bocと略称する。)基含有化合物、およびアリルオキシカルボニル(CH=CHCH−OC(=O)−、以下、Allocと略称する。)基含有化合物から選択されるいずれか1種のアミノ基保護化合物を添加し、前記アミノ基含有化合物と前記アミノ基保護化合物とを反応させて疎水性誘導体を含む反応液を形成する疎水性誘導体形成工程と、前記反応液から、前記疎水性誘導体を抽出する抽出工程を含む、アミノ基含有化合物の分析方法を提供するものである。
また本発明は、前記抽出工程は、前記反応液を固−液カラムクロマトグラフィーによって無機塩類を除去し、次いで、疎水性誘導体溶離液によって前記疎水性誘導体を抽出するものである、前記アミノ基含有化合物の分析方法を提供するものである。
また本発明は、前記抽出工程で得た疎水性誘導体を用いて、前記アミノ基含有化合物を同定するアミノ基含有化合物同定工程を含む、前記アミノ基含有化合物の分析方法を提供するものである。
また本発明は、前記アミノ基含有化合物同定工程は、前記疎水性誘導体を元素分析法、質量分析法、および/または結晶構造解析法によって同定するものである、前記アミノ基含有化合物の分析方法を提供するものである。
また本発明は、前記無機塩類含有溶液の無機塩類の含有量は、1〜30質量%であることを特徴とする、前記アミノ基含有化合物の分析方法を提供するものである。
また本発明は、前記アミノ基含有化合物は、アミノ酸、または分子量200〜7,000のペプチドであることを特徴とする、前記アミノ基含有化合物の分析方法を提供するものである。
また本発明は、前記無機塩類含有溶液が、海洋深層水、表層海水、海洋生物飼育排水、工場廃水、食品廃水、および生体成分から選択されるいずれか1種である、前記アミノ基含有化合物の分析方法を提供するものである。
本発明によれば、海洋深層水などの無機塩類含有溶液について、予め脱塩処理することなく、含まれるアミノ基含有化合物を抽出し、分析することができる。
実施例1の結果を示す図である。図1(A)の上段は、安定同位体グルタミン酸Fmoc誘導体(Glu−d)のm/z375.2のデータ、下段はグルタミン酸Fmoc誘導体(Glu)のm/z370.1のデータである。また、図1(B)の上段は安定同位体グルタミンFmoc誘導体(Gln−d)のm/z374.2のデータ、下段はグルタミンFmoc誘導体(Gln)のm/z369.2のデータである。また、図1(C)の上段は安定同位体GABAFmoc誘導体(GABA−d)のm/z332.2のデータ、下段はGABAFmoc誘導体(GABA)のm/z326.0のデータである。 実施例3の深層海洋水のデータを示す図である。図2(A)の上段は安定同位体グルタミン酸Fmoc誘導体(Glu−d)のm/z375.2のデータ、下段はグルタミン酸Fmoc誘導体(Glu)のm/z370.1のデータである。また、図2(B)の上段は安定同位体グルタミンFmoc誘導体(Gln−d)のm/z374.2のデータ、下段はグルタミンFmoc誘導体(Gln)のm/z369.2のデータである。また、図2(C)の上段は安定同位体GABAFmoc誘導体(GABA−d)のm/z332.2のデータ、下段はGABAFmoc誘導体(GABA)のm/z326.0のデータである。 実施例3の表層海水のデータを示す図である。図3(A)の上段は安定同位体グルタミン酸Fmoc誘導体(Glu−d)のm/z375.2のデータ、下段はグルタミン酸Fmoc誘導体(Glu)のm/z370.1のデータである。また、図3(B)の上段は安定同位体グルタミンFmoc誘導体(Gln−d)のm/z374.2のデータ、下段はグルタミンFmoc誘導体(Gln)のm/z369.2のデータである。また、図3(C)の上段は安定同位体GABAFmoc誘導体(GABA−d)のm/z332.2のデータ、下段はGABAFmoc誘導体(GABA)のm/z326.0のデータである。 実施例3で作成した検量線のデータである。図4(A)、図4(B)、図4(C)は、それぞれGlu、GlnおよびGABAの検量線である。
以下、本発明を詳細に説明する。
(1)無機塩類含有溶液
本発明において、分析対象の無機塩類含有溶液とは、少なくとも無機塩類とアミノ基含有化合物とを含有する溶液を意味する。無機塩類含有溶液に含まれる無機塩類の含有量は、分析時の溶液温度において無機塩類が析出しない範囲であればよく、一般には、1〜30質量%であり、より好ましくは2〜20質量%、特に好ましくは3〜10質量%である。この範囲であれば、アミノ基含有化合物と後記するアミノ基保護化合物とを反応させて疎水性誘導体を含む反応液を形成することができる。
無機塩類は溶液中でイオンを形成し、例えば、ナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、鉄イオン(Fe2+,Fe3+)、マグネシウムイオン、マンガンイオン(Mn2+,Mn4+)、クロムイオン(Cr3+,Cr6+)などの陽イオン、塩素、フッ素などのハロゲンイオン、炭酸イオン(HCO )、硝酸イオン、亜硝酸イオン、リン酸イオン(HPO 2−)などの陰イオンがある。ただし、これらに限定されるものではない。
無機塩類含有溶液は水溶液である。ただし、本発明の特性を阻害しない範囲で、アルコール類、ケトン類、エーテル類、その他の親水性有機溶媒を含むものであってもよい。
本発明で使用する無機塩類含有溶液としては、海洋深層水、表層海水を好適に対象とすることができるがこれに限定されるものではなく、海洋生物飼育排水、工場廃水、食品廃水、尿や血清などの生体成分なども好適に対象とすることができる。
無機塩類含有溶液は、そのままアミノ基含有化合物の分析用試料として使用することができる。一方、ろ過や遠心その他によって固形物を除去し、加熱やろ過その他によって含まれる微生物その他を除去する前処理をおこなってもよい。無機塩類含有溶液に微生物や酵素などが含まれると、アミノ基含有化合物が微生物や酵素の基質となり、分解その他により変質する場合がある。
(2)アミノ基含有化合物
アミノ基含有化合物は、少なくとも1つのアミノ基(−NH)を有する化合物である。アミノ基含有化合物として、アミノ基を2以上含むものであってもよい。例えば、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンなどのアミノ酸の他、細胞内で翻訳後修飾されたヒドロキシリシン、ヒドロキシプロリンなどを例示することができる。更に、ホモセリンなどの必須アミノ酸の生合成中間体、ホモシスチンなどの代謝異常蓄積物質、オルニチンなどの尿素回路構成物質、γ−アミノ酪酸などの神経伝達物質であってもよい。更に、アミノ基を有することを条件に、アミノ酸が2以上結合したジペプチド、トリペプチド、オリゴペプチドなどであってもよい。本発明によれば、分子量200〜7,000、好ましくは200〜3,000、より好ましくは200〜1,000のペプチドを分析することができる。
更に、アミノ基含有化合物は、新規化合物であってもよい。アミノ基保護化合物と反応して疎水性誘導体を形成すると、無機塩類との分離回収ができる。回収後にLC/MS/MS、X線結晶構造解析装置などにより新規化合物の構造を解析することができる。
(3)アミノ基保護化合物
アミノ基含有化合物と反応させるアミノ基保護化合物としては、Fmoc基含有化合物、Cbz基含有化合物、t−Boc基含有化合物、Alloc基含有化合物などがある。これらはいずれもアミノ基含有化合物のアミノ基(−NH、−NHR)と反応して疎水性誘導体を形成する。
Fmoc基含有化合物としては、Fmoc−Cl、Fmoc−OSuなどがある。Cbz基含有化合物としては、クロロギ酸ベンジル(CCH−O−C(=O)−Cl)、Cbz−OSuなどがある。t−Boc基含有化合物としては、ジ−tert−ブチルジカルボネートなどがある。Alloc基含有化合物としては、クロロギ酸アリル(CH=CHCH−OC(=O)−Cl)、二炭酸ジアリルなどがある。
アミノ基保護化合物の使用量は、予め、無機塩類含有溶液に含まれるアミノ量などを概算し、これに基づいてアミノ基含有化合物のアミノ基数に対して過剰に対応する量を使用することができる。このような方法の一例として、無機塩類含有溶液を酸性溶液で酸化分解してアンモニアを発生させ、アンモニア量をアミノ基量と概算することができる。
(4)疎水性誘導体形成工程
下記式に、アミノ基含有化合物とアミノ基保護化合物との反応を示す。なお、下記式では、アミノ基含有化合物としてグルタミン酸(Glu)を、アミノ基保護化合物としてFmoc−Clを用いた。無機塩類含有溶液をアルカリ条件にすることによりアミノ基に孤立電子対が生じ、Fmoc−Clの酸クロライドの炭素を攻撃し、脱塩素イオンと同時にFmoc酸アミド基が導入され、疎水性誘導体Fmoc−Gluが形成される。Fmoc−Gluのフルオレニルを構成するフルオレンは、疎水性の炭素縮合三環系化合物である。フルオレインの疎水性により、疎水性誘導体Fmoc−Gluがオクタデシル基結合型シリカゲルなどの逆相系カラム充填剤に吸着することができる。一方、無機塩類はFmoc−Clと反応しないため、逆相系カラム充填剤による無機塩類と疎水性誘導体Fmoc−Gluとの分離が可能となる。
なお、疎水性誘導体の形成反応は、使用するアミノ基保護化合物によって好適な条件を選択することが好ましい。例えば、Fmoc−Clを用いてFmoc化する場合には、無機塩含有溶液のpHを8以上、好ましくは10以上に調整してFmoc−Clに作用させる。Gluのアミノ基が活性化し、Fmoc−Clと速やかに反応する。pH調整のために使用するアルカリ溶液としては、四ホウ酸ナトリウムなどのホウ酸塩緩衝液の他、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムなどがある。
上記は、Fmoc−Clを使用する場合で説明したが、クロロギ酸ベンジルなどを用いてCbz化する場合、BocOを使用してt−Boc化する場合、クロロギ酸アリルを使用してAlloc化する場合も同様に、無機塩含有溶液のpHを8以上に調整するとアミノ基保護化合物が活性化し、反応の進行が速やかである。疎水性誘導体を形成するための反応時間は、反応温度によっても変動するが、例えば温度25℃では、通常30分以下で十分である。
一方、反応終了後は、溶液を中性に調整すると、形成された誘導体が分解して元のアミノ基含有化合物が遊離される反応を抑制することができる。これにより、アミノ基保護化合物による誘導体化反応が不可逆的になる。このようなpH調整剤としては、ギ酸、塩酸、酢酸などがある。
上記により無機塩類含有溶液に含まれるアミノ基含有化合物を疎水性誘導体に形成することができる。なお、後記する実施例に示すように、海洋水と同濃度の無機塩類を含む溶液にアミノ酸を添加して回収実験を行ったところ、例えばグルタミン酸の回収率は98.4%〜113%と凡そ添加量の全量が回収されることが判明した。
(5)抽出工程
反応液には、無機塩類と疎水性誘導体とが含まれている。無機塩類は溶液に溶解する親水性のイオン性物質であり、疎水性誘導体はアミノ基保護化合物による疎水性部位を有する。これら物質の特性を利用して、無機塩類と疎水性誘導体とを分離し、疎水性誘導体を抽出することができる。
疎水性誘導体を抽出するには、例えば、疎水相互作用クロマトグラフィーなどがある。疎水性相互作用をもつカラムとしては、特に限定されないが、C4と略称されるブチル基結合型シリカゲル(Si−C)、C8と略称されるオクチル基結合型シリカゲル(Si−C17)、C18と略称されるオクタデシル基結合型シリカゲル(Si−(CH17−CH)、C30と略称されるトリアコンチル基を主成分とする、いわゆるシリカ系又はポリマー系逆相カラムなどを例示することができる。
カラムに、例えばC18:オクタデシル基結合型シリカゲルを充填し、反応液を吸着させて適当な溶離液を移動相として使用して液-固カラムクロマトグラフィーを行う。無機塩類はC18:オクタデシル基結合型シリカゲルに吸着しないため、移動相の添加によって、カラムから流出させることができる。次いで、C18に吸着している疎水性誘導体を溶離液によって抽出する。疎水性誘導体を抽出するための溶離液としては、アセトニトリル、メタノールなどを好適に使用することができる。
なお、液−固カラムクロマトグラフィーの際に、疎水性誘導体を抽出するための溶離液を調整すると、実質的に目的化合物を濃縮することができる。例えば、100mlの反応液を液−固カラムにアプライし、20mlの溶離液で疎水性誘導体を抽出すれば、5倍に濃縮することができる。また、溶離液を蒸発乾固した後に、1mlの溶媒で再溶解すれば100倍に濃縮することができる。本発明では、疎水性誘導体の形成および無機塩類との分離抽出によって疎水性誘導体を簡便に濃縮することができる。このため、含有量の低いアミノ基含有化合物でも、適度に濃縮することで構造解析や物質同定を行うことができる。このような濃縮の程度は、分析対象のアミノ基含有化合物の濃度に応じて適宜選択することができる。
(6)アミノ基含有化合物同定工程
抽出した疎水性誘導体は、元素分析法、質量分析法、結晶構造解析法などによって同定することができる。疎水性誘導体は、脱保護してアミノ基含有化合物に変換し、元素分析法、質量分析法、結晶構造解析法などによって構造を解析してもよい。一方、本発明では、疎水性誘導体をそのまま使用して、元素分析法、質量分析法、結晶構造解析法などにより物質同定できる点に特徴がある。例えば、質量分析法としては、LC/MS解析や、LC/MS/MS解析がある。
例えば、LC/MS解析によれば、分子量関連イオンの検出により、無機塩類含有溶液に含まれる特定のアミノ基含有化合物の含有量を定量することができる。具体的には、無機塩類溶液に、測定対象のアミノ基含有化合物の安定同位体を内部標準物質として所定量添加し、アミノ基含有化合物と安定同位体との疎水性誘導体を形成し、LC/MS解析用試料とする。安定同位体の疎水性誘導体の質量電荷比m/z値のピーク高さまたはピーク面積と、アミノ基含有化合物の疎水性誘導体の質量電荷比m/z値のピーク高さまたはピーク面積との比と、内部標準物質として添加した安定同位体量とから、無機塩類溶液に含まれるアミノ基含有化合物の含有量を定量することができる。
一方、LC/MS/MS解析によれば、プリカーサーイオンとプロダクトイオンとが検出されるため、液体クロマトグラフィーで分離された成分の中から四重極型質量分析器で特定質量を選択し、断片構造の同位体パターンなどから構成成分の特定・推定を行うことができる。その他、飛行時間型質量分析法(TOFMS)、公知の元素分析法、質量分析法、結晶構造解析法を組み合わせることで、アミノ基含有化合物の構造や含有量を決定することができる。
(7)応用
本発明によれば、海洋深層水や表層海水などの塩類含有溶液に微量に含まれるアミノ酸やペプチドホルモンその他のアミノ基含有化合物の定量および同定を行うことができる。また、動物園や水族館、その他、海洋生物研究所などで海洋生物を飼育するために、海水や疑似海水を使用する場合がある。このような飼育排水などを分析対象物とすれば、排水に含まれる海洋動物の排泄物質を分析することで、疾病を発見することができる。例えば、代謝異常症のみが生成するアミノ化合物を検出した場合には、当該代謝異常症の可能性を示唆することができる。また、微生物由来の代謝成分を検出した場合には、微生物が異常発生を予知するなど、飼育環境の適否判断を行うことができる。更に、アミノ基含有化合物として、農薬や除草剤、殺虫剤などを対象することができ、無機塩類含有溶液にこれらが含まれる場合にこれらの検出も容易である。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
グルタミン(Gln)、グルタミン酸(Glu)、およびGABA(γ−アミノ酪酸)をアセトニトリル/精製水(50/50 v/v)に溶解し、各濃度100ppbの混合標準溶液を調製した。また、安定同位体グルタミン(2,3,3,4,4−d)、安定同位体グルタミン酸(2,3,3,4,4−d)、および安定同位体GABA(2,2,3,3,4、4−d)をアセトニトリル/精製水(50/50 v/v)に溶解し、各濃度5ppmで混合した安定同位体混合標準溶液を調製した。精製水100mlに、混合標準溶液1ml、および安定同位体混合標準溶液100μlを添加し、更に塩化ナトリウム3.5gを添加して海水の塩分濃度に近似させ、試料溶液とした。
この試料溶液に、0.1Mの四ホウ酸ナトリウム水溶液5mlを添加してpH10.5に調整し、100ppmFmoc−Cl((9H−Fluoren−9−ylmethoxy)carbonyl Chloride)のアセトニトリル溶液2mlを添加し、室温で15分間静置し、Fmoc誘導体を含む反応液を形成した。
反応液を、C18カラム(GL Sciences社製;容量1g/6ml)にアプライし、アセトニトリル5ml、1%ギ酸水溶液5mlを移動相として無機塩類を除去した。次いで、1%ギ酸含有アセトニトリル溶液5mlでFmoc誘導体を溶出し、流出液を蒸発乾固した。
蒸発乾固した試料を、LC/MS用溶媒(0.1%ギ酸水溶液:0.1%ギ酸アセトニトリル=8:2)1mlに溶解し、LC/MS用試料を調製した。LC/MS解析は以下の条件で行った。図1(A)の上段に安定同位体グルタミン酸Fmoc誘導体(Glu−d)のm/z375.2のデータを、下段にグルタミン酸Fmoc誘導体(Glu)のm/z370.1のデータを示す。また、図1(B)の上段に安定同位体グルタミンFmoc誘導体(Gln−d)のm/z374.2のデータを、下段にグルタミンFmoc誘導体(Gln)のm/z369.2のデータを、図1(C)の上段に安定同位体GABAFmoc誘導体(GABA−d)のm/z332.2のデータを、下段にGABAFmoc誘導体(GABA)のm/z326.0のデータを示す。無機塩類を含有するアミノ酸溶液を使用し、脱塩処理を行うことなくFmoc−Clの添加によってFmoc誘導体を形成することができ、かつLC/MS解析によってアミノ酸を同定できることが判明した。
LC条件
カラム:ACQUITY UPLC BEHC18(2.1×100mm、1.7μm、Waters社製)
移動相:A:0.1%ギ酸水溶液、B:0.1%ギ酸アセトニトリル溶液
グラジエント:A/B:80/20→40/60(8分)→10/90(10分)→2/98(11分)→2/98(12分)→80/20(12.10分)
カラム温度:40℃、
流速:0.4ml/分
注入量:5μl
MS条件
イオンモード:Electrospray Positive
キャピラリー電圧:2.0kV
エクストラクター電圧:3V
RFレンズ 電圧:2.5V
ソース温度:150℃
デソルベーション温度:400℃
コーン/デソルベーション ガス流量:50/800 L/Hr
MS/ドータースキャンレンジ:m/z150〜1200
コーン電圧:15〜20V
コリジョンエネジー:15〜25eV
(実施例2)
精製水100mlに対する混合標準溶液の添加量を変えて、表1に示す濃度の試料を調製した以外は、実施例1と同様に操作してLC/MS用試料を調製した。実施例1で使用した安定同位体混合標準溶液を内部標準物質として各アミノ酸の回収率を測定した。結果を表1に示す。
(実施例3)
富山湾の水深2mの表層海水と、富山湾滑川沖水深約300mの日本海固有冷水の層から海洋深層水とを採取し、それぞれろ過して固形物を除去した後に、120℃、12分間の高温高圧滅菌を行い、表層海水試料および海洋深層水試料とした。
各試料100mlに、実施例1と同様な処理を行い、Fmoc誘導体を含む反応液を形成した。
各反応液を、実施例1と同様にC18−Cカラムアプライし、アセトニトリル−1%ギ酸水溶液を移動相として無機塩類を除去後、1%ギ酸含有アセトニトリル溶液でFmoc誘導体を溶出し、流出液を蒸発乾固した。
蒸発乾固した各試料を、実施例1と同様に、LC/MS用溶媒(0.1%ギ酸水溶液:0.1%ギ酸アセトニトリル=8:2)1mlに溶解し、LC/MS用試料を調製し、実施例1と同様のLC/MS条件でアミノ酸解析を行った。
海洋深層水のデータを図2に示す。
図2(A)の上段に安定同位体グルタミン酸Fmoc誘導体(Glu−d)のm/z375.2のデータを、下段にグルタミン酸Fmoc誘導体(Glu)のm/z370.1のデータを示す。また、図2(B)の上段に安定同位体グルタミンFmoc誘導体(Gln−d)のm/z374.2のデータを、下段にグルタミンFmoc誘導体(Gln)のm/z369.2のデータを、図2(C)の上段に安定同位体GABAFmoc誘導体(GABA−d)のm/z332.2のデータを、下段にGABAFmoc誘導体(GABA)のm/z326.0のデータを示す。海洋深層水に含まれるGlu、Gln、およびGABAを検出することができた。
表層海水のデータを図3に示す。
図3(A)の上段に安定同位体グルタミン酸Fmoc誘導体(Glu−d)のm/z375.2のデータを、下段にグルタミン酸Fmoc誘導体(Glu)のm/z370.1のデータを示す。また、図3(B)の上段に安定同位体グルタミンFmoc誘導体(Gln−d)のm/z374.2のデータを、下段にグルタミンFmoc誘導体(Gln)のm/z369.2のデータを、図3(C)の上段に安定同位体GABAFmoc誘導体(GABA−d)のm/z332.2のデータを、下段にGABAFmoc誘導体(GABA)のm/z326.0のデータを示す。
また、Glu、Gln、およびGABAの濃度を変えて検量線を作成した。図4(A)にGluの検量線を、図4(B)にGlnの検量線を、図4(C)にGABAの検量線を示す。0.5〜250ppbの範囲で、相関係数0.994以上を示した。
図4に示す検量線に基づいて、表層海水および海洋深層水に含まれるGlu、Gln、およびGABAを定量した結果を表2に示す。
表2に示すように、海洋深層水と表層海水とでは、アミノ酸組成が異なることが判明した。

Claims (7)

  1. 無機塩類含有溶液に含まれるアミノ基含有化合物を分析する方法であって、
    前記無機塩類含有溶液に、フルオレニルメトキシカルボニル基含有化合物、ベンジルオキシカルボニル基含有化合物、tert−ブトキシカルボニル基含有化合物、およびアリルオキシカルボニル基含有化合物から選択されるいずれか1種のアミノ基保護化合物を添加し、前記アミノ基含有化合物と前記アミノ基保護化合物とを反応させて疎水性誘導体を含む反応液を形成する疎水性誘導体形成工程と、
    前記反応液から、前記疎水性誘導体を抽出する抽出工程とを含む、アミノ基含有化合物の分析方法。
  2. 前記抽出工程は、前記反応液を固−液カラムクロマトグラフィーによって無機塩類を除去し、次いで、疎水性誘導体溶離液によって前記疎水性誘導体を抽出するものである、請求項1記載のアミノ基含有化合物の分析方法。
  3. 前記抽出工程で得た疎水性誘導体を用いて、前記アミノ基含有化合物を同定するアミノ基含有化合物同定工程を含む、請求項1または2記載のアミノ基含有化合物の分析方法。
  4. 前記アミノ基含有化合物同定工程は、前記疎水性誘導体を元素分析法、質量分析法、および/または結晶構造解析法によって同定するものである、請求項3記載のアミノ基含有化合物の分析方法。
  5. 前記無機塩類含有溶液の無機塩類の含有量は、1〜30質量%であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のアミノ基含有化合物の分析方法。
  6. 前記アミノ基含有化合物は、アミノ酸、または分子量200〜7,000のペプチドであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のアミノ基含有化合物の分析方法。
  7. 前記無機塩類含有溶液が、海洋深層水、表層海水、海洋生物飼育排水、工場廃水、食品廃水、および生体成分から選択されるいずれか1種である、請求項1〜6のいずれかに記載のアミノ基含有化合物の分析方法。
JP2018056821A 2018-03-23 2018-03-23 アミノ基含有化合物の分析方法 Pending JP2019168351A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018056821A JP2019168351A (ja) 2018-03-23 2018-03-23 アミノ基含有化合物の分析方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018056821A JP2019168351A (ja) 2018-03-23 2018-03-23 アミノ基含有化合物の分析方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019168351A true JP2019168351A (ja) 2019-10-03

Family

ID=68107293

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018056821A Pending JP2019168351A (ja) 2018-03-23 2018-03-23 アミノ基含有化合物の分析方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019168351A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114280190A (zh) * 2021-12-27 2022-04-05 无锡市江原实业技贸有限公司 一种用于检测双半胱氨酸有关物质的试剂盒

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62209055A (ja) * 1986-02-26 1987-09-14 Yokogawa Hewlett Packard Ltd アミノ酸分析のためのアミノ酸蛍光誘導体混合物とアミノ酸分析のためのアミノ酸蛍光誘導体混合物の製造方法とアミノ酸蛍光誘導体混合物をアミノ酸分析に使用する方法
JP2007127631A (ja) * 2005-10-17 2007-05-24 Centro De Ingenieria Genetica Y Biotechnologia 定量的プロテオミクスに適用可能な多重荷電されたペプチドの選択的分離方法
JP5476049B2 (ja) * 2009-06-22 2014-04-23 五洲薬品株式会社 γアミノ酪酸を含む海洋深層水由来の組成物の製造方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62209055A (ja) * 1986-02-26 1987-09-14 Yokogawa Hewlett Packard Ltd アミノ酸分析のためのアミノ酸蛍光誘導体混合物とアミノ酸分析のためのアミノ酸蛍光誘導体混合物の製造方法とアミノ酸蛍光誘導体混合物をアミノ酸分析に使用する方法
JP2007127631A (ja) * 2005-10-17 2007-05-24 Centro De Ingenieria Genetica Y Biotechnologia 定量的プロテオミクスに適用可能な多重荷電されたペプチドの選択的分離方法
JP5476049B2 (ja) * 2009-06-22 2014-04-23 五洲薬品株式会社 γアミノ酪酸を含む海洋深層水由来の組成物の製造方法

Non-Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
HANKE, I. ET AL.: "Ultratrace-level determination of glyphosate, aminomethylphosphonic acid and glufosinate in natural", ANAL. BIOANAL. CHEM., vol. 391, JPN6020043687, 2008, pages 2265 - 2276, XP019621510, ISSN: 0004666367 *
SKEFF, W. ET AL.: "The influence of salt matrices on the reversed-phase liquid chromatography behavior and electrospray", JOURNAL OF CHROMATOGRAPHY A, vol. 1475, JPN6021023587, 2016, pages 64 - 73, XP029821674, ISSN: 0004666366, DOI: 10.1016/j.chroma.2016.11.007 *
木下輝昭, 外: "水道水中のグルホシネート・グリホサートおよびアミノメチルリン酸の一斉分析法の検討〜誘導体化-LC/MS/MS", 環境科学会誌, vol. 28, no. 6, JPN6020043688, 2015, pages 415 - 425, ISSN: 0004386241 *

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114280190A (zh) * 2021-12-27 2022-04-05 无锡市江原实业技贸有限公司 一种用于检测双半胱氨酸有关物质的试剂盒
CN114280190B (zh) * 2021-12-27 2024-05-28 无锡市江原实业技贸有限公司 一种用于检测双半胱氨酸有关物质的试剂盒

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Ardini et al. Arsenic speciation analysis of environmental samples
Verma Determination of ammonia and aliphatic amines in environmental aqueous samples utilizing pre-column derivatization to their phenylthioureas and high performance liquid chromatography
DE60223696T2 (de) Massenmarker
Lemes et al. Methylmercury speciation in fish muscle by HPLC-ICP-MS following enzymatic hydrolysis
Pérez et al. Recent advances in the sample preparation, liquid chromatography tandem mass spectrometric analysis and environmental fate of microcystins in water
Hess et al. Chirality determination of unusual amino acids using precolumn derivatization and liquid chromatography–electrospray ionization mass spectrometry
Gao et al. Robust analysis of underivatized free amino acids in soil by hydrophilic interaction liquid chromatography coupled with electrospray tandem mass spectrometry
JP2018163155A (ja) アミノ酸の分析方法
JPWO2017057433A1 (ja) 鏡像異性体の分析方法
Cao et al. A novel method for the simultaneous analysis of seven biothiols in rice (Oryza sativa L.) using hydrophilic interaction chromatography coupled with electrospray tandem mass spectrometry
WO2020185546A1 (en) Methods, compositions and kits useful for ion exchange chromatography and mass spectrometry analysis
JP4563764B2 (ja) ペプチドの定量方法
CN106929006B (zh) 一种以萘酰亚胺为母核的识别半胱氨酸和同型半胱氨酸荧光探针及其制备与应用
JP2019168351A (ja) アミノ基含有化合物の分析方法
Li et al. Determination of 20 free amino acids in asparagus tin by high-performance liquid chromatographic method after pre-column derivatization
Ross et al. Characterization of copper-complexing ligands in seawater using immobilized copper (II)-ion affinity chromatography and electrospray ionization mass spectrometry
EP3590937A1 (en) Novel compound, fluorescence derivatization reagent including said novel compound, method for optically resolving optical isomer of amino acid in which said novel compound is used, and fluorescence derivatized amino acid
Clough et al. Atomic spectrometry update: review of advances in elemental speciation
CN102199189B (zh) 一种酪氨酸磷酸化肽的纯化方法
Bhushan et al. Enantioresolution of dl‐penicillamine
Rydberg et al. Synthesis and characterization of N-substituted valines and their phenyl-and pentafluorophenyl-thiohydantoins
Li et al. Analysis of amino acid enantiomers in ambient aerosols: Effects and removal of coexistent aerosol matrix
Toshihiro et al. Determining 15N enrichment of dissolved organic nitrogen in environmental waters by gas chromatography/negative‐ion chemical ionization mass spectrometry
Ishii et al. Two-dimensional LC-MS/MS and three-dimensional LC analysis of chiral amino acids and related compounds in real-world matrices
JP2011001331A (ja) γアミノ酪酸を含む海洋深層水由来の組成物およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200122

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201117

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210104

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210622

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20211221