JP5474448B2 - 変異バチルス属細菌 - Google Patents

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Description

本発明は、新規な変異バチルス属細菌、及び当該変異バチルス属細菌を用いたタンパク質又はポリペプチドの製造に関する。
微生物による有用物質の工業的生産は、アルコール飲料や味噌、醤油等の食品類をはじめとし、アミノ酸、有機酸、核酸関連物質、抗生物質、糖質、脂質、タンパク質等、その種類は多岐に渡っており、またその用途についても食品、医薬品、洗浄剤、化粧品等の日用品、或いは各種化成品原料に至るまで幅広い分野に広がっている。
こうした微生物による有用物質の工業生産においては、その生産性の向上が重要な課題の一つであり、その手法として、突然変異等の遺伝学的手法による生産菌の育種が行われてきた。特に最近では、微生物遺伝学、バイオテクノロジーの発展により、遺伝子組換え技術等を用いたより効率的な生産菌の育種が行われるようになっている。
リボソームは、あらゆる生物の細胞内に存在する構造であり、mRNAの遺伝情報を読み取ってタンパク質へと変換するプロセスである翻訳が行われる機構である。リボソームは大小2つのサブユニットからなり、各サブユニットはリボソームタンパク質とリボソームRNA(rRNA)の複合体である。例えば枯草菌の場合、リボソームは他の細菌と同様に50S及び30Sサブユニットからなり(非特許文献1)、リボソーム全体としては57種類のリボソームタンパク質と3種類のrRNAから構成されている。リボソーム中で、rRNAは密に折り畳まれてコアを形成し、翻訳プロセスにおけるペプチド結合形成の触媒作用に中心的な役割を果たしている。一方、リボソームタンパク質は通常リボソーム表面に存在してrRNAの隙間を埋めており、主にRNAコアの安定化に貢献している。リボソームの細胞における重要性からみて、ほとんどのリボソームタンパク質遺伝子は必須遺伝子と考えられている(非特許文献2)。
Nanamiyaら, J. Gen. Appl. Microbiol., 52: 249-258, 2006 Kobayashiら, Proc. Nat. Acad. Sci., 100: 4678-4683, 2003
本発明は、タンパク質又はポリペプチドの生産性に優れた変異バチルス属細菌、及び変異バチルス属細菌を用いたタンパク質又はポリペプチドの製造方法を提供することに関する。
本発明者らは、バチルス属細菌から従来菌の生存に必須と考えられていたリボソームタンパク質遺伝子rpmBrpmF及びrpmJから選択される遺伝子のいずれか1以上を欠失又は不活性化させることによって作製した変異株が、目的タンパク質又はポリペプチドの生産性に優れていることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、以下を提供するものである。
(1)枯草菌リボソームタンパク質遺伝子rpmBrpmF及びrpmJならびにそれらの遺伝子に相当するリボソームタンパク質遺伝子から選択される遺伝子のいずれか1以上が欠失又は不活性化されていることを特徴とする変異バチルス属細菌。
(2)(1)記載の変異バチルス属細菌に目的タンパク質又はポリペプチドをコードする遺伝子が導入された組換えバチルス属細菌。
(3)前記目的タンパク質又はポリペプチドをコードする遺伝子の上流に転写開始制御領域、翻訳開始制御領域及び分泌シグナル領域から選ばれる1以上の領域が作動可能に結合された(2)記載の組換えバチルス属細菌。
(4)転写開始制御領域、翻訳開始制御領域及び分泌シグナル領域からなる3領域が作動可能に結合された(3)記載の組換えバチルス属細菌。
(5)分泌シグナル領域がバチルス属細菌のセルラーゼ遺伝子由来のものであり、転写開始制御領域及び翻訳開始制御領域が当該セルラーゼ遺伝子の開始コドンから始まる長さ0.6〜1kbの上流領域由来のものである(3)又は(4)記載の組換えバチルス属細菌。
(6)転写開始制御領域、翻訳開始制御領域及び分泌シグナル領域からなる3領域が、配列番号1で示される塩基配列の塩基番号1〜659の塩基配列からなるDNA断片、配列番号3で示される塩基配列からなるセルラーゼ遺伝子の塩基番号1〜696の塩基配列、又は当該塩基配列のいずれかと70%以上の同一性を有する塩基配列からなるDNA断片若しくは当該塩基配列のいずれかの一部が欠失した塩基配列からなるDNA断片である(3)〜(5)のいずれか1記載の組換えバチルス属細菌。
(7)前記目的タンパク質又はポリペプチドがセルラーゼである(2)〜(6)のいずれか1記載の組換えバチルス属細菌。
(8)枯草菌変異株である(1)記載の変異バチルス属細菌。
(9)組換え枯草菌株である(2)〜(7)のいずれか1記載の組換えバチルス属細菌。
(10)(2)〜(7)及び(9)のいずれか1記載の組換えバチルス属細菌を用いるタンパク質又はポリペプチドの製造方法。
本発明によれば、各種タンパク質又はポリペプチドの生産性に優れた変異バチルス属細菌が提供される。当該変異株を用いることによって、各種酵素等のタンパク質又はポリペプチドを効率よく生産することが可能となる。
枯草菌のゲノム上から所定の領域を欠失させる方法の一例を示す模式図。
本発明の変異バチルス属細菌において欠失又は不活性化される遺伝子としては、枯草菌リボソームタンパク質遺伝子rpmBrpmF及びrpmJが挙げられる。rpmBrpmF及びrpmJはそれぞれ、枯草菌50Sリボソームタンパク質L28、L32、及びL36をコードする遺伝子であり、BSORF Bacillus subtilis Genome Databaseにおいて公開されている(http://bacillus.genome.ad.jp/、2006年1月18日更新)。
これら枯草菌リボソームタンパク質遺伝子rpmBrpmF及びrpmJに相当するバチルス属細菌リボソームタンパク質遺伝子もまた、本発明の変異株において欠失又は不活性化される遺伝子として挙げられる。当該「相当する遺伝子」は、上記BSORF DBに公開されている野生型枯草菌のゲノム配列と、遺伝子の欠失又は不活性化に供する対象バチルス属細菌のゲノム配列とを比較し、当該野生株rpmBrpmF及びrpmJ遺伝子に対応する50Sリボソームタンパク質の遺伝子を同定することによって決定することができる。あるいは、当該「相当する遺伝子」は、枯草菌リボソームタンパク質遺伝子rpmBrpmF及びrpmJと80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上、さらに好ましくは98%以上の塩基配列同一性を有し、且つ50Sリボソームタンパク質をコードするバチルス属細菌遺伝子である。
本発明において、アミノ酸配列及び塩基配列の同一性はLipman-Pearson法 (Science, 227, 1435, (1985))によって計算することができる。具体的には、遺伝情報処理ソフトウェアGenetyx-Win(ソフトウェア開発)のホモロジー解析(Search homology)プログラムを用いて、Unit size to compare(ktup)を2として解析を行うことにより算出される。
本発明の変異バチルス属細菌においては、枯草菌リボソームタンパク質遺伝子rpmBrpmF及びrpmJならびにそれらの遺伝子に相当するリボソームタンパク質遺伝子から選択される遺伝子のいずれか1以上が欠失又は不活性化されていればよい。
本発明の変異バチルス属細菌を作製するための親微生物としては、枯草菌の遺伝子rpmBrpmF若しくはrpmJ又はそれらの遺伝子に相当する遺伝子を有するバチルス属細菌が挙げられる。これらの親微生物は、野生型でも遺伝子工学的に改変されているものでもよい。親微生物の例としては、枯草菌(Bacillus subtilis)168株及びその変異株が挙げられる。
遺伝子の欠失又は不活性化は、標的遺伝子の一部若しくは全部をゲノム中から除去するか又は他の遺伝子と置き換える、当該遺伝子中に他のDNA断片を挿入する、或いは当該遺伝子の転写・翻訳開始領域に変異を与える等の方法によって行うことができる。好適には、当該遺伝子を物理的に欠失させる。より具体的には、rpmBrpmF若しくはrpmJ、又は当該遺伝子に相当する遺伝子(以下、標的遺伝子)を計画的に欠失又は不活性化する方法、及びランダムな遺伝子の欠失又は不活性化変異を与えた後、適当な方法によりタンパク質生産性の評価及び遺伝子解析を行って所望の変異を選択する方法が挙げられる。
標的遺伝子を欠失又は不活性化するには、例えば相同組換えによる方法を用いればよい。すなわち、標的遺伝子の一部を含むDNA断片を適当なプラスミドベクターにクローニングして得られる環状の組換えプラスミドを親微生物細胞内に取り込ませ、標的遺伝子の一部領域に於ける相同組換えによって親微生物ゲノム上の標的遺伝子を分断して不活性化することが可能である。或いは、塩基置換や塩基挿入等の変異によって不活性化した標的遺伝子、又は図1のように標的遺伝子の上流、下流領域を含むが標的遺伝子を含まない直鎖状のDNA断片等をPCR等の方法によって構築し、これを親微生物細胞内に取り込ませて親微生物ゲノムの標的遺伝子内の変異箇所の外側の2ヶ所、又は標的遺伝子上流側、下流側で2回交差の相同組換えを起こさせることにより、ゲノム上の標的遺伝子を欠失或いは他の遺伝子断片と置換させることによって不活性化させることが可能である。
例えば、枯草菌の標的遺伝子を相同組換えにより欠失又は不活性化する方法については、既にいくつかの報告例がある(Mol. Gen. Genet., 223,268, 1990等)。枯草菌を親微生物とする場合、この方法に従って本発明の変異株を得ることができる。
また、ランダムな遺伝子の欠失又は不活性化についても、ランダムにクローニングしたDNA断片を用いて上述の方法と同様な相同組換えを起こさせる方法や、親微生物にγ線等を照射すること等によって実施可能である。
以下に、遺伝子の欠失又は不活性化方法の具体例として、SOE(splicing by overlap extension)−PCR法(Gene, 77, 61, 1989)によって調製される欠失用DNA断片を用いた二重交差による欠失方法について説明するが、本発明の変異株の作製に用いられる遺伝子欠失又は不活性化方法は下記に限定されるものではない。
欠失用DNA断片は、例えば、欠失対象遺伝子の上流に隣接する約1.0kb断片と、同じく下流に隣接する約1.0kb断片の間に、薬剤耐性マーカー遺伝子断片を挿入した断片である。まず、1回目のPCRによって、欠失対象遺伝子の上流断片及び下流断片、並びに薬剤耐性マーカー遺伝子断片の3断片を調製するが、この際、例えば、上流断片の下流末端に薬剤耐性マーカー遺伝子の上流側10〜30塩基対配列、逆に下流断片の上流末端には薬剤耐性マーカー遺伝子の下流側10〜30塩基対配列が付加される様にデザインしたプライマーを用いる(図1)。
次いで、1回目に調製した3種類のPCR断片を鋳型とし、上流断片の上流側プライマーと下流断片の下流側プライマーを用いて2回目のPCRを行うことによって、上流断片の下流末端及び下流断片の上流末端に付加した薬剤耐性マーカー遺伝子配列において、薬剤耐性マーカー遺伝子断片とのアニールが生じ、PCR増幅の結果、上流側断片と下流側断片の間に、薬剤耐性マーカー遺伝子を挿入したDNA断片を得ることができる(図1)。以上のPCRは、市販のPCR用酵素キット等を用いて、成書(PCR Protocols. Current Methods and Applications, Edited by B.A. White, Humana Press pp251,1993、Gene, 77, 61, 1989)等に示される通常の条件により行うことができる。
かくして得られた遺伝子欠失用DNA断片を、コンピテント法等の定法によって親微生物細胞内に導入すると、対応する欠失対象遺伝子の上流及び下流の相同領域において、細胞内での遺伝子組換えが生じ、標的遺伝子が薬剤耐性遺伝子と置換された細胞、或いは標的遺伝子内に薬剤耐性遺伝子が挿入された細胞が生じ得る(図1)。これを薬剤耐性マーカーによる選択によって分離する。即ち、遺伝子導入した微生物を上記薬剤を含む寒天培地上で培養し、生育するコロニーを分離した後、ゲノムを鋳型としたPCR法などによってゲノム上の標的遺伝子が薬剤耐性遺伝子と置換されていることを確認すればよい。斯くして、標的遺伝子が欠失または不活性化された本発明の変異バチルス属細菌を得ることができる。
上記のとおり得られた変異バチルス属細菌に、目的のタンパク質又はポリペプチドをコードする遺伝子を含むDNA断片を導入することによって、本発明の組換バチルス属細菌を作製することができる。DNA断片の導入は、適当なプラスミドベクターを結合させた組換えプラスミドを、一般的な形質転換法を用いて上記変異株に取り込ませることによって行う。また、当該DNA断片と上記変異株のゲノムの適当な相同領域とを結合させたDNA断片を構築し、それを当該変異株のゲノムに直接組み込むことによっても本発明の組換えバチルス属細菌を得ることができる。
本発明の組換えバチルス属細菌に導入される目的タンパク質又は目的ポリペプチドとしては、特に限定されず、例えば洗剤、食品、飼料、繊維、化粧品、化学品、医療、診断など各種産業用酵素で利用されるタンパク質、酵素、生理活性ペプチドなどが挙げられる。このうち産業用酵素が好ましい。産業用酵素としては、酸化還元酵素(Oxidoreductase)、転移酵素(Transferase)、加水分解酵素(Hydrolase)、脱離酵素(Lyase)、異性化酵素(Isomerase)、合成酵素(Ligase/Synthetase)等が挙げられる。好適には、セルラーゼ、α-アミラーゼ、プロテアーゼ等の加水分解酵素やクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)等の転移酵素が挙げられ、より好適には、セルラーゼが挙げられる。
セルラーゼとしては、例えば、多糖加水分解酵素の分類(Biochem. J., 280, 309, 1991)中でファミリー5に属するセルラーゼが挙げられ、中でも微生物由来、好ましくはバチルス属細菌由来のセルラーゼが好適に挙げられる。より具体的な例として、配列番号2で示されるアミノ酸配列からなるバチルス属細菌KSM-S237株(FERM BP-7875)由来のアルカリセルラーゼ、又は配列番号4で示されるアミノ酸配列からなるバチルス属細菌KSM-64株(FERM BP-2886)由来のアルカリセルラーゼ、あるいは当該アミノ酸配列と70%、好ましくは80%、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上、さらにより好ましくは98%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、セルラーゼ活性を有するタンパク質、又は配列番号2又は配列番号4で示されるアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が置換、欠失若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、セルラーゼ活性を有するタンパク質が挙げられる。
α−アミラーゼの具体例としては、微生物由来のα−アミラーゼが挙げられ、好ましくはバチルス属細菌由来の液化型アミラーゼが好適に挙げられる。より具体的な例として、配列番号5で示されるアミノ酸配列からなるバチルス属細菌KSM-K38株(FERM BP-6946)由来のアルカリアミラーゼ、あるいは当該アミノ酸配列と70%、好ましくは80%、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上、さらにより好ましくは98%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、アミラーゼ活性を有するタンパク質、又は配列番号5で示されるアミノ酸配列において1〜数個のアミノ酸が置換、欠失若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、アミラーゼ活性を有するタンパク質が挙げられる。
プロテアーゼの具体例としては、微生物由来、好ましくはバチルス属細菌由来のセリンプロテアーゼや金属プロテアーゼ等が好適に挙げられる。より具体的な例として、配列番号6で示されるアミノ酸配列からなるバチルス クラウジ(Bacillus clausii)KSM-K16株(FERM BP-3376)由来のアルカリプロテアーゼ、あるいは当該アミノ酸配列と70%、好ましくは80%、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上、さらにより好ましくは98%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなりプロテアーゼ活性を有するタンパク質、又は配列番号6で示されるアミノ酸配列において1〜数個のアミノ酸が置換、欠失若しくは付加されたアミノ酸配列からなりプロテアーゼ活性を有するタンパク質が挙げられる。
クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)は、アセチル−CoAのアセチル基をクロラムフェニコールの3位に転移する酵素である。具体的には、配列番号7で示されるアミノ酸配列からなるStaphylococcus aureus由来のCATや、当該アミノ酸配列と70%、好ましくは80%、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上、特に好ましくは98%以上の同一性を有し、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ活性を有するタンパク質が挙げられる。
上記、「1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列」には、1〜50個、好ましくは1〜30個、より好ましくは1〜20個、さらに好ましくは1〜10個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列が含まれ、上記「付加」には、アミノ酸配列の一末端及び両末端へのアミノ酸の付加が含まれる。
本発明の組換えバチルス属細菌に導入される目的タンパク質又はポリペプチドをコードする遺伝子は、その上流に当該遺伝子の転写、翻訳、分泌に関わる制御領域、即ち、プロモーター及び転写開始点を含む転写開始制御領域、リボソーム結合部位及び開始コドンを含む翻訳開始領域並びに分泌シグナルペプチド領域から選ばれる1以上の領域と作動可能に結合されていることが好ましい。より好ましくは、転写開始制御領域、翻訳開始制御領域及び分泌シグナル領域からなる3領域が、目的のタンパク質又はポリペプチド遺伝子の上流に作動可能に結合されている。更に好ましくは、分泌シグナルペプチド領域がバチルス属細菌のセルラーゼ遺伝子由来のものであり、転写開始制御領域及び翻訳開始制御領域が当該セルラーゼ遺伝子の開始コドンから始まる長さ0.6〜1kbの上流領域であるものが、目的のタンパク質又はポリペプチド遺伝子の上流に作動可能に結合されている。本明細書において「作動可能に結合」とは、目的タンパク質又はポリペプチドをコードする遺伝子が、当該制御領域による制御の下に発現し得るように結合されていることをいう。
例えば、本発明の組換えバチルス属細菌に導入される目的タンパク質又はポリペプチドをコードする遺伝子は、特開2000−210081号公報や特開平4−190793号公報等に記載されているバチルス属細菌、すなわちKSM-S237株(FERM BP-7875)、KSM-64株(FERM BP-2886)由来のセルラーゼ遺伝子の転写開始制御領域、翻訳開始領域及び分泌シグナルペプチド領域と作動可能に結合されていることが望ましい。より具体的には配列番号1で示される塩基配列の塩基番号1〜659の塩基配列、配列番号3で示される塩基配列からなるセルラーゼ遺伝子の塩基番号1〜696の塩基配列、また当該塩基配列に対して70%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上、さらにより好ましくは98%以上の同一性を有する塩基配列からなるDNA断片が、目的のタンパク質又はポリペプチドの構造遺伝子と作動可能に結合されていることが望ましい。あるいは、上記いずれかの塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズし且つ遺伝子の転写、翻訳、分泌に関わる機能を有するDNA、又は上記いずれかの塩基配列の一部が欠失した塩基配列からなり、且つ遺伝子の転写、翻訳、分泌に関わる機能を有するDNA断片が、目的のタンパク質又はポリペプチドの構造遺伝子と作動可能に結合されていることが望ましい。
上記、「塩基配列の一部が欠失した塩基配列からなるDNA断片」とは、塩基配列の一部、好ましくは数個(例えば、1〜50個、好ましくは1〜30個、より好ましくは1〜20個、さらに好ましくは1〜10個)の塩基を欠失しているDNA断片を意味する。また本明細書において、「ストリンジェントな条件」とは、例えば[Molecular cloning-a Laboratory manual 2nd edition(Sambrookら、1989)]に記載の条件等が挙げられる。例えば、6×SSC(1×SSCの組成:0.15M塩化ナトリウム、0.015Mクエン酸ナトリウム、pH7.0)、0.5%SDS、5×デンハート及び100mg/mLニシン精子DNAを含む溶液にプローブとともに65℃で8〜16時間恒温し、ハイブリダイズさせる条件が挙げられる。
本発明の組換えバチルス属細菌を用いた目的のタンパク質又はポリペプチドの生産は、当該菌株を同化性の炭素源、窒素源、その他の必須成分を含む培地に接種し、通常の微生物培養法にて培養し、培養終了後、当該目的タンパク質又はポリペプチドを採取・精製することにより行えばよい。培養に使用される培地の組成及び培養条件、目的タンパク質又はポリペプチドの採取及び精製等の手順については、使用する組換えバチルス属細菌の種類や目的タンパク質又はポリペプチドの種類等にしたがって、当業者が適宜選択することができる。
後記実施例に示すように、rpmBrpmF又はrpmJを欠失又は不活性化している本発明の組換えバチルス属細菌を用いた目的タンパク質又はポリペプチドの生産性は、当該遺伝子を欠失又は不活性化していない微生物を用いた場合と比較して顕著に向上する。
以下、実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1 本発明変異株の作製
1)方法
図1に基づいて、枯草菌168株を用いてゲノム中rpmBrpmF、及びrpmJ遺伝子の単独欠失株の構築方法を説明する。尚、rpmBrpmF、及びrpmJ遺伝子は枯草菌のリボソームタンパク質をコードする遺伝子である。
以下の実施例における各遺伝子及び遺伝子領域の名称は、Nature, 390, 249-256,(1997)で報告され、BSORF Bacillus subtilis Genome Databaseにおいて公開されている(http://bacillus.genome.ad.jp/、2006年1月18日更新)。
本実施例におけるDNA断片増幅のためのポリメラーゼ連鎖反応(PCR)には、GeneAmp PCR System(アプライドバイオシステムズ)と、LA Taq DNA Polymerase(タカラバイオ)及び付属の試薬類とを用いた。PCRの反応液組成は、適宜希釈した鋳型DNA 0.5μL、センス及びアンチセンスプライマーを各々50pmol及びLA Taq DNA Polymerase 2.5U、及び精製水であり、反応液総量は50μLとした。PCRの反応条件は、94℃で1分間、55℃で1分間及び72℃で1〜5分間(目的増幅産物に応じて調整。目安は1kbあたり1分間)の3段階の温度変化を25回繰り返すことにより行った。
また、遺伝子の上流・下流とは、複製開始点からの位置ではなく、上流とは各操作又は工程において対象として捉えている遺伝子の開始コドンの5’側に続く領域を示し、一方、下流とは各操作又は工程において対象として捉えている遺伝子の終始コドンの3’側に続く領域を示す。
枯草菌の形質転換は以下の様に行った。すなわち、枯草菌株をCI培地(0.20%硫酸アンモニウム、1.40%リン酸水素二カリウム、0.60%リン酸二水素カリウム、0.10%クエン酸三ナトリウム二水和物、0.50%グルコース、0.03%アミケース(SIGMA)、5mM塩化マグネシウム、50μg/mlトリプトファン)において37℃で、生育度(OD600)の値が1程度になるまで振盪培養した。振盪培養後、培養液の一部(0.5mL)を分取し、遠心分離にて菌体のみを回収後、1mLのCII培地(0.20%硫酸アンモニウム、1.40%リン酸水素二カリウム、0.60%リン酸二水素カリウム、0.10%クエン酸三ナトリウム二水和物、0.50%グルコース、0.015%アミケース(SIGMA)、5mM塩化マグネシウム、5μg/mlトリプトファン)に菌体を再懸濁することで、枯草菌株のコンピテントセル懸濁液を調製した。次いで調製したコンピテントセル懸濁液100μLに各種DNA断片を含む溶液(SOE−PCRの反応液等)を最終濃度が15μg/ml以上となるよう添加し、37℃で90分間振盪培養後、100μLのLB液体培地(1%トリプトン、0.5%酵母エキス、0.5%NaCl)を加え、37℃で1時間振盪培養を行った。その後、適切な薬剤を含むLB寒天培地(1%トリプトン、0.5%酵母エキス、0.5%NaCl、1.5%寒天)に培養液10μLもしくは100μLを塗沫した。37℃における静置培養の後、生育したコロニーを形質転換体として分離した。得られた形質転換体のゲノムを抽出し、これを鋳型とするPCRによって目的とするゲノム構造の改変が為されたことを確認した。
2)rpmBrpmF、及びrpmJ遺伝子の単独欠失株の構築
rpmB欠失株の構築方法を説明する。枯草菌168株から抽出したゲノムDNAを鋳型とし、表1に示したrpmBUf及びrpmBUrのプライマーセット(配列番号8、9)を用いて、ゲノム中のrpmB遺伝子の上流に隣接する0.5kb断片(A)をPCRにより増幅した。また、上記ゲノムDNAを鋳型とし、rpmBDf及びrpmBDrのプライマーセット(配列番号10、11)を用いて、ゲノム中のrpmB遺伝子の下流に隣接する0.7kb断片(B)をPCRにより増幅した。
さらに、プラスミドpC194(J. Bacteriol. 150(2), 815 (1982))DNAを鋳型とし、表1に示したCATF及びCATRのプライマーセット(配列番号12、14)を用いて、0.9kbのクロラムフェ二コール(Cm)耐性遺伝子(cat)領域(C)をPCRにより調製した。
次に、図1に示すように、得られた0.5kb断片(A)、0.7kb断片(B)及びCm耐性遺伝子領域(C)の3断片を混合して鋳型として、表1に示したrpmBUf及びrpmBDrのプライマーセット(配列番号8、11)を用いたSOE−PCR法によって、3断片が0.5kb断片(A)、Cm耐性遺伝子領域(C)、0.7kb断片(B)の順に含まれる2.1kbのDNA断片(D)を得た。
尚、SOE−PCRの反応液組成は、各鋳型DNA0.05 μg、センス及びアンチセンスプライマーを各々50pmol及びLA Taq DNA Polymerase 2.5U、及び精製水であり、反応液総量は50μLとした。PCRの反応条件は、94℃で2分間反応させた後、94℃で15秒間、55℃で30秒間及び68℃で4分間の3段階の温度変化を25回繰り返すことにより行った。
得られたDNA断片(D)を用いて、コンピテントセル形質転換法によって168株の形質転換を行った。形質転換後、クロラムフェ二コール(5μg/mL)を含むLB寒天培地上に生育したコロニーを形質転換体として分離した。得られた形質転換体のゲノムDNAを抽出し、PCRによってrpmB遺伝子がCm耐性遺伝子に置換していることを確認した。以上のようにして、rpmB遺伝子欠失株(rik7株)を構築した。
上述した手順と同様に、Cm耐性遺伝子に置換することによりrpmF遺伝子欠失株(rik11株)及びrpmJ遺伝子欠失株(rik16株)をそれぞれ構築した。ただし、rpmJ遺伝子を欠失する際、cat遺伝子の増幅にはCATFの代わりにCAT−F2プライマー(配列番号13)を用いた。rik7株及びrik11株の作製では、プロモーターとcatのORF配列を含む遺伝子領域を用いている一方、rik16株ではcatのORF配列およびその上流のSD配列領域のみを含む遺伝子領域を増幅している。rpmJ遺伝子はオペロン構造をなしているため、下流遺伝子発現への極性効果の影響を排除するためである。各菌株の構築には表1に示すプライマーを使用し、それぞれのプライマーとrik7株の構築に用いたプライマーとの対応を表2に示した。
実施例2 本発明変異株のタンパク質生産性評価
1)アルカリセルラーゼ分泌生産評価
リボソームタンパク質遺伝子の欠損株rik7、rik11、rik16及び対照として枯草菌168株の異種タンパク質生産性評価を、配列番号2で示されるアミノ酸配列からなるバチルス属細菌由来のアルカリセルラーゼの生産性を指標として以下の様に行った。
すなわち、バチルス エスピー(Bacillus sp.)KSM−S237株(FERM BP−7875)由来のアルカリセルラーゼ遺伝子(特開2000-210081号公報)の断片(3.1kb)をポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により増幅した。このPCR反応では、GeneAmp PCR System(アプライドバイオシステムズ)を使用し、Pyrobest DNA Polymerase(タカラバイオ)と付属の試薬類を用いてDNA増幅を行った。PCRの反応液組成は、適宜希釈した鋳型DNA(KSM−S237株のゲノムDNA)を1μL、237UB1プライマー(5’-TGCGGATCCAACAGGCTTATATTTAGAGGAAATTTC:配列番号23)および237DB1プライマー(5’-TTGCGGATCCAACAACTCTGTGTCCAGTTATGCAAG:配列番号24)を各々20pmol及びPyrobest DNA Polymeraseを2.5U添加して、反応液総量を50μLとした。PCRの反応条件は、98℃で10秒間、55℃で30秒間及び72℃で3分間の3段階の温度変化を30回繰り返した後、72℃で5分間反応させることにより行った。
増幅したDNA断片をBamHI制限酵素処理し、シャトルベクターpHY300PLKのBamHI制限酵素切断点に挿入した組換えプラスミドpHY−S237を、プロトプラスト形質転換法(Mol. Gen. Genet. 168, 111 (1979))によって各菌株に導入した。これによって得られた組換え菌株を10mLのLB培地(1%トリプトン、0.5%酵母エキス、1%NaCl)で一夜37℃で振盪培養を行い、更にこの培養液0.05mLを50mLの2×L−マルトース培地(2%トリプトン、1%酵母エキス、1%NaCl、7.5%マルトース、7.5ppm硫酸マンガン4−5水和物、15ppmテトラサイクリン)に接種し、30℃にて3日間振盪培養を行った。遠心分離によって菌体を除いた培養液上清のアルカリセルラーゼ活性を測定し、培養によって菌体外に分泌生産されたアルカリセルラーゼの量を求めた。
セルラーゼ活性測定については、1/7.5Mリン酸緩衝液(pH7.4、和光純薬)で適宜希釈したサンプル溶液50μLに0.4mM p−nitrophenyl−β−D−cellotrioside(生化学工業)を50μL加えて混和し、30℃にて反応を行った際に遊離するp−ニトロフェノール量を420nmにおける吸光度(OD420nm)変化により定量した。1分間に1μmolのp−ニトロフェノールを遊離させる酵素量を1Uとした。
アルカリセルラーゼ活性測定の結果は表3に示した。宿主としてrpmBrpmF及びrpmJの欠損株rik7、rik11及びrik16を用いた場合、対照の168株(野生型)の場合と比較してアルカリセルラーゼの分泌生産がそれぞれ110%、122%及び122%向上した。

Claims (4)

  1. 枯草菌リボソームタンパク質遺伝子rpmB、rpmF及びrpmJならびにそれらの遺伝子と90%以上の塩基配列同一性を有し、50Sリボソームタンパク質をコードするバチルス属細菌遺伝子から選択される遺伝子のいずれか1以上が欠失又は不活性化されており、且つ目的タンパク質又はポリペプチドをコードする遺伝子が発現可能に導入されており、
    該目的タンパク質又はポリペプチドをコードする遺伝子の上流に、転写開始制御領域、翻訳開始制御領域及び分泌シグナル領域からなる3領域が作動可能に結合されており、
    該3領域が、配列番号1の塩基番号1〜659で示される塩基配列からなるDNA断片、配列番号3の塩基番号1〜696で示される塩基配列からなるDNA断片、又は該DNA断片のいずれかと90%以上の塩基配列同一性を有するDNA断片である、
    組換えバチルス属細菌。
  2. 前記目的タンパク質又はポリペプチドがセルラーゼである請求項記載の組換えバチルス属細菌。
  3. 組換え枯草菌株である請求項1又は2記載の組換えバチルス属細菌。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項記載の組換えバチルス属細菌を用いるタンパク質又はポリペプチドの製造方法。
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