JP5474200B2 - 空気調和機の室内機、及び空気調和機 - Google Patents

空気調和機の室内機、及び空気調和機 Download PDF

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Description

本発明は、ファンと熱交換器とをケーシング内に収納した室内機、及びこの室内機を備えた空気調和機に関するものである。
従来から、ファンと熱交換器とをケーシング内に収納した空気調和機が存在する。そのようなものとして、「空気入り口及び空気出口を有する本体ケーシングと、該本体ケーシング内に配設された熱交換器とからなる空気調和機であって、前記空気出口には、複数の小型プロペラファンを前記空気出口の幅方向に併設して構成されたファンユニットを配設した空気調和機」が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この空気調和機は、空気出口にファンユニットを配設し、気流の方向制御を容易にするとともに、吸込口にも同一構成のファンユニットを設けることで、風量増加による熱交換器性能を向上するようにしている。
特開2005−3244号公報(段落0012,0013,0018〜0021、図5及び図6)
特許文献1のような空気調和機は、ファンユニット(送風機)の上流側に熱交換器が設けられている。つまり、空気出口側に可動ファンユニットを設けている。このため、吹出口から吹き出される気流は、ファンの回転にともなう旋回速度成分を有しており、空調対象空間内の所望の位置に気流を誘導する気流制御性が損なわれてしまうという問題点があった。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、従来の空気調和機よりも気流制御性を向上することができる空気調和機の室内機、及びこの室内機を備えた空気調和機を得ることを目的とする。
本発明に係る空気調和機の室内機は、上部に吸込口が形成され、前面部下側に吹出口が形成されたケーシングと、ケーシング内の吸込口の下流側に設けられた軸流型又は斜流型のファンと、ケーシング内のファンの下流側であって、吹出口の上流側に設けられ、ファンから吹き出された空気と冷媒とが熱交換する熱交換器と、吹出口に設けられ、吹出口から吹き出される気流の上下方向の向きを制御する上下ベーンと、上下ベーンの上流側に設けられ、熱交換器を通過した気流の上下方向の向きを制御する補助上下ベーンと、を備え、熱交換器は、ケーシングの前面側に配置された前面側熱交換器と、ケーシングの背面側に配置された背面側熱交換器とを有し、補助上下ベーンの上流側端部が前面側熱交換器の下端部と背面側熱交換器の下端部とを結ぶ仮想直線よりも上流側に位置するものである。
また、本発明に係る空気調和機は、上記の室内機を備えたものである。
本発明においては、上下ベーンの上流側に補助上下ベーンが設けられているため、吹出口より吹き出される気流は、滑らかに偏向される。したがって、従来の空気調和機よりも気流制御性を向上できる空気調和機の室内機、及びこの室内機を得ることができる。
本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機を示す外観斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る室内機を前面右側から見た斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る室内機を背面右側から見た斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る室内機を前面左側から見た斜視図である。 本発明の実施の形態1に係るドレンパンを示す斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る室内機の結露発生位置を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態1に係る信号処理装置を示す構成図である。 本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機の別の一例を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態2に係る室内機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態2に係る室内機の気流制御動作を説明するための説明図(縦断面図)である。 本発明の実施の形態2に係る室内機の気流制御動作を説明するための説明図(縦断面図)である。 本発明の実施の形態3に係る室内機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態3に係る室内機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態4に係る室内機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態4に係る室内機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態5に係る室内機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態5に係る室内機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態5に係る室内機を備えた空気調和機の冷媒回路の一例を示す冷媒回路図である。 本発明の実施の形態5に係る室内機を備えた空気調和機の冷媒回路の一例を示す冷媒回路図である。 本発明の実施の形態5に係る室内機を備えた空気調和機の冷媒回路の別の一例を示す冷媒回路図である。 本発明の実施の形態5に係る室内機を備えた空気調和機の冷媒回路の別の一例を示す冷媒回路図である。 本発明の実施の形態6に係る室内機を示す斜視図である。 本発明の実施の形態7に係る室内機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態7に係る室内機の気流制御動作を説明するための説明図(縦断面図)である。 本発明の実施の形態7に係る室内機の気流制御動作を説明するための説明図(縦断面図)である。 本発明の実施の形態4に係る補助上下ベーン71の回転軸位置を移動させる移動機構の一例を示す要部拡大図である。 本発明の実施の形態4に係る補助上下ベーン71の回転軸位置を移動させる移動機構の別の一例を示す要部拡大図である。 本発明の実施の形態8に係る室内機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態9に係る室内機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態10に係る室内機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態11に係る室内機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態12に係る室内機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態13に係る室内機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態14に係る室内機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態15に係る室内機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態16に係る室内機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態17に係る室内機を示す縦断面図である。 熱交換器50の構成例を説明するための概略図である。 本発明の実施の形態18に係る室内機における吹出口の風速分布の一例を示す説明図である。 本発明の実施の形態18に係る室内機における吹出口の風速分布の別の一例を示す説明図である。 本発明の実施の形態18に係る室内機の吹出口近傍を示す要部拡大図(正面断面図)である。 本発明の実施の形態19に係る室内機において各ファンの風量を同一にした場合の吹出口の風速分布を示す説明図である。 本発明の実施の形態19に係る室内機が低風量モードで運転する場合における吹出口の風速分布の一例を示す説明図である。 本発明の実施の形態19に係る室内機における同一風量時の中央部ファンの風量低減率と騒音低減効果の関係を示す特性図である。 本発明の実施の形態20に係る室内機における吹出口の風速分布の一例を示す説明図である。
以下、本発明に係る空気調和機(より詳しくは、空気調和機の室内機)の具体的な実施の形態について説明する。なお、実施の形態1では、空気調和機の室内機を構成する各ユニットの基本構成について説明する。また、実施の形態2以降において、各ユニットの詳細構成又は別の実施例について説明する。また、以下の各実施の形態では、壁掛け型の室内機を例に本発明を説明する。また、各実施の形態で示す図では、各ユニット(又は各ユニットの構成部材)の形状や大きさ等が一部異なる場合もある。
実施の形態1.
<基本構成>
図1は、本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機(室内機100と称する)を示す縦断面図である。また、図2は、この室内機を示す外観斜視図である。なお、本実施の形態1及び後述する実施の形態では、図1の左側を室内機100の前面側として説明する。以下、図1及び図2に基づいて、室内機100の構成について説明する。
(全体構成)
この室内機100は、冷媒を循環させる冷凍サイクルを利用することで、室内等の空調対象域に空調空気を供給するものである。室内機100は、主に、室内空気を内部に吸い込むための吸込口2及び空調空気を空調対象域に供給するための吹出口3が形成されているケーシング1と、このケーシング1内に収納され、吸込口2から室内空気を吸い込み、吹出口3から空調空気を吹き出すファン20と、ファン20から吹出口3までの風路に配設され、冷媒と室内空気とで熱交換することで空調空気を作り出す熱交換器50と、を有している。そして、これらの構成要素によりケーシング1内に風路(矢印Z)が連通されている。吸込口2は、ケーシング1の上部に開口形成されている。吹出口3は、ケーシング1の下部(より詳しくは、ケーシング1の前面部下側)に開口形成されている。ファン20は、吸込口2の下流側でかつ、熱交換器50の上流側に配設されており、例えば軸流ファン又は斜流ファン等で構成されている。
また、室内機100には、ファン20の回転数、及び後述する上下ベーン70及び左右ベーン80(後述する補助上下ベーン71が設けられている場合には、補助上下ベーン71も含む)の向き(角度)等を制御する制御装置281を備えている。なお、本実施の形態1及び後述する各実施の形態に示す図面には、制御装置281の図示を省略する場合もある。
このように構成された室内機100においては、ファン20が熱交換器50の上流側に設けられているので、吹出口3にファン20が設けられている従来の空気調和機の室内機と比べ、吹出口3から吹き出される空気の旋回流の発生や風速分布のバラツキの発生を抑制することができる。このため、空調対象域への快適な送風が可能となる。また、吹出口3にファン等の複雑な構造物がないため、冷房運転時に暖気と冷気の境界で生じる結露の対策も容易となる。さらに、ファンモーター30が空調空気である冷気や暖気にさらされることがないため、長時間の運転寿命を提供することができる。
(ファン)
一般的に、空気調和機の室内機は設置スペースに制約があるため、ファンを大きくできないことが多い。このため、所望の風量を得るために、適度な大きさのファンを複数並列に配置する。本実施の形態1に係る室内機100は、図2に示すように、ケーシング1の長手方向(換言すると、吹出口3の長手方向)に沿って、3個のファン20が並列に配置されている。現在の一般的な空気調和機の室内機の寸法において所望の熱交換能力を得るには、ファン20はおよそ2個〜4個が好ましい。本実施の形態1に係る室内機においては、ファン20はすべて同一形状で構成され、動作回転数をすべて等しく運転することにより全てのファン20でほぼ等しい送風量を得ることができる。
このように構成することにより、必要風量や室内機100内部の通風抵抗に応じてファン20の個数、形状及び大きさ等を組合せることで、多様なスペックの室内機100に対応した最適ファン設計が可能となる。
(ベルマウス)
本実施の形態1に係る室内機100には、ファン20の周りに、ダクト上のベルマウス5が配置されている。ベルマウス5は、ファンへの吸気と排気を滑らかに誘導するためのものである。図1に示すように、本実施の形態1に係るベルマウス5は、平面視において略円形状をしている。また、縦断面において、本実施の形態1に係るベルマウス5は次のような形状をしている。上部5aは、その端部が上方に向かって広がる略円弧形状をしている。中央部5bは、ベルマウスの直径が一定となったストレート部分となっている。下部5cは、その端部が下方に向かって広がる略円弧形状をしている。そして、ベルマウス5の上部5aの端部(吸い込み側の円弧部分)で吸込口2を形成している。
本実施の形態1の図1で示したベルマウス5は、ファン20の羽根車の高さより高く構成されたダクト形状となっているが、それに限定したものではなく、ベルマウス5の高さがファン20の羽根車の高さより低く構成されている半開放型のベルマウスでもよい。さらに、ベルマウス5は、図1に示す5bのストレート部分がなく、端部の5a,5cのみで構成されていてもよい。
なお、ベルマウス5は、部品点数の削減や強度向上のため、例えばケーシング1と一体で形成してもよい。また例えば、ベルマウス5、ファン20及びファンモーター30等でモジュール化し、これらとケーシング1を着脱可能な構成として、メンテナンス性を向上してもよい。
また、本実施の形態1においては、ベルマウス5の上部5aの端部(吸い込み側の円弧部分)は、ベルマウス5の開口面の周方向に対して、一様形状で構成されている。つまり、ファン20の回転軸20aを中心とした回転方向に対して、ベルマウス5は切り欠きやリブ等の構造が無く、軸対称性を有した一様な形状をしている。
このようにベルマウス5を構成することにより、ファン20の回転に対してベルマウス5の上部5aの端部(吸い込み側の円弧部分)が一様な形状をしているので、ファン20の吸込み流れとしても一様な流れが実現される。このため、ファン20の吸込み流れの偏流によって発生する騒音を低減することができる。
(仕切り板について)
図2に示すように、本実施の形態1に係る室内機100は、隣接したファン20の間に、仕切り板90が設けられている。これら仕切り板90は、熱交換器50とファン20の間に設置されている。つまり、熱交換器50とファン20の間の風路が、複数の風路(本実施の形態1では3つ)に分割されている。仕切り板90は、熱交換器50とファン20の間に設置されるため、熱交換器50に接する側の端部が熱交換器50に沿った形状となっている。より詳しくは、図1に示すように、熱交換器50は、室内機100の前面側から背面側にかけての縦断面(つまり、室内機100を右側から見た縦断面。以下、右側縦断面と称する)において、略Λ型に配置されている。このため、仕切り板90の熱交換器50側端部も略Λ型となっている。
なお、仕切り板90のファン20側端部の位置は、例えば次のように決定すればよい。隣接するファン20が吸込側において互いに影響を生じない程度に十分離れている場合、仕切り板90のファン20側の端部は、ファン20の出口面までとすればよい。しかし、隣接するファン20が吸込側において互いに影響を及ぼす程度に近づいている場合で、さらにベルマウス5の上部5aの端部(吸い込み側の円弧部分)の形状が十分に大きく形成できる場合、仕切り板90のファン20側の端部は、隣接する風路に影響を与えないように(隣接するファン20が吸込側において互いに影響を及ぼさないように)、ファン20の上流側(吸入側)まで延設してもよい。
また、仕切り板90は、種々の材質で形成することができる。例えば、スチールやアルミ等の金属で仕切り板90を形成してもよい。また例えば、樹脂等で仕切り板90を形成してもよい。ただし、熱交換器50は暖房運転のときに高温となるため、仕切り板90が樹脂等のような低融点の材質で形成されている場合、仕切り板90と熱交換器50との間にわずかな空間を形成するとよい。仕切り板90がアルミやスチール等の融点が高い材質の場合、仕切り板90を熱交換器50と接するように配置してもよい。熱交換器50が例えばフィンチューブ型熱交換器の場合、熱交換器50のフィン間に仕切り板90を挿入してもよい。
上述したように、熱交換器50とファン20の間の風路が、複数の風路(本実施の形態1では3つ)に分割されている。この風路内、つまり、仕切り板90やケーシング1等に吸音材を設けて、ダクト内で生じる騒音を低減することもできる。
また、これら分割された風路は、平面視において、一辺がL1及びL2となった略四角形状に形成されている。つまり、分割された風路の幅が、L1及びL2となっている。このため、例えば、L1,L2で形成された略四角形状の内部に設置されたファン20が生じる風量は、確実にファン20の下流にあるL1,L2で囲まれた領域の熱交換器50を通過する。
このようにケーシング1内の風路を複数の風路に分割することにより、ファン20が下流に作る流れ場が旋回成分を有していても、各ファン20から吹き出された空気が室内機100の長手方向(図1紙面直交方向)に自由に移動できなくなる。このため、ファン20が吹き出した空気は、このファン20の下流にあるL1,L2で囲まれた領域の熱交換器50に通過させることが可能となる。その結果として、熱交換器50全体に流入する室内機100の長手方向(図1紙面直交方向)の風量分布のバラツキを抑制し、高い熱交換性能を有すことができる。また、ケーシング1内を仕切り板90で分断することで、互いに隣接したファン20同士において、隣接したファン20の発生する旋回流との干渉を防ぐことができる。このため、旋回流同士の干渉による流体のエネルギーのロスを抑制することができ、風速分布の改善と合わせて、室内機100の圧力損失低減が可能となる。なお、各仕切り板90は一枚の板で形成されている必要はなく、複数の板で形成されていてもよい。例えば、仕切り板90を前面側熱交換器51側と背面側熱交換器55側で二分割してもよい。言うまでもなく仕切り板90を構成する各板どうしの接合箇所には隙間はない方が好ましい。仕切り板90を複数に分割することにより、仕切り板90の組み付け性が向上する。
(ファンモーター)
ファン20はファンモーター30で回転駆動される。用いられるファンモーター30は、インナーローター型でもよいし、アウターローター型でもよい。アウターローター型のファンモーター30の場合には、ローターをファン20のボス21と一体にした構造(ボス21にローターを持たせる)のものも用いられる。また、ファンモーター30の寸法をファン20のボス21の寸法よりも小さくすることで、ファン20の生成する気流に損失を与えることを防止できる。さらに、ボス21の内部にモーターを配設することで、軸方向寸法も小さくすることができる。ファンモーター30とファン20を着脱容易な構造とすることにより、メンテナンス性も向上する。
なお、ファンモーター30として比較的コストの高いDCブラシレスモーターを用いることにより、効率の向上、長寿命化及び制御性の向上を図ることができるが、他の形式のモーターを採用しても空気調和機としての一次機能が満足されることは言うまでもない。 また、ファンモーター30駆動用の回路は、ファンモーター30と一体にしてもよいし、外部で構成して防塵、防火対策を施すこともできる。
ファンモーター30は、モーターステイ16により、ケーシング1に取り付けられている。さらに、ファンモーター30をCPU冷却等に用いられるボックス型(ファン20、筐体、ファンモーター30、ベルマウス5、及びモーターステイ16等が一体でモジュール化されているもの)とし、ケーシング1と着脱可能な構造とすれば、メンテナンス性が向上し、ファン20のチップクリアランスの精度も高くすることができる。一般に、チップクリアランスが狭い方が、送風性能が高く好ましい。
なお、ファンモーター30の駆動回路は、ファンモーター30内部に構成しても良いし、外部にあってもよい。
(モーターステイ)
モーターステイ16は、固定部材17及び支持部材18を備えている。固定部材17は、ファンモーター30が取り付けられるものである。支持部材18は、固定部材17をケーシング1へ固定するための部材である。支持部材18は、例えば棒状のものであり、固定部材17の外周部から例えば放射状に延設されている。図1に示すように、本実施の形態1に係る支持部材18は、およそ水平方向に延設されている。なお、支持部材18は、翼形状や板形状として静翼効果を与えてもよい。
(熱交換器)
本実施の形態1に係る室内機100の熱交換器50は、ファン20の風下側に配置されている。この熱交換器50には、例えばフィンチューブ型熱交換器等を用いるとよい。熱交換器50は、図1に示すように、右側縦断面において、対称線50aで分断されている。対称線50aは、この断面における熱交換器50の設置範囲を、略中央部において左右方向に分断するものである。つまり、前面側熱交換器51は対称線50aに対して前面側(図1の紙面左側)に、背面側熱交換器55は対称線50aに対して背面側(図1の紙面右側)に、それぞれ配置されている。そして、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55は、前面側熱交換器51と背面側熱交換器55との間の間隔が空気の流れ方向に対して広がるように、つまり右側縦断面において熱交換器50の断面形状が略Λ型となるように、ケーシング1内に配置されている。つまり、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55は、ファン20から供給される空気の流れ方向に対して傾斜を有するように配置されているのである。
さらに、熱交換器50は、背面側熱交換器55の風路面積が前面側熱交換器51の風路面積よりも大きくなっていることを特徴としている。つまり、熱交換器50は、背面側熱交換器55の風量が前面側熱交換器51の風量よりも大きくなっている。本実施の形態1では、右側縦断面において、背面側熱交換器55の長手方向の長さが前面側熱交換器51の長手方向長さよりも長くなっている。これにより、背面側熱交換器55の風路面積は、前面側熱交換器51の風路面積よりも大きくなっている。なお、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のその他の構成(図1における奥行き方向の長さ等)は、同じとなっている。つまり、背面側熱交換器55の伝熱面積は、前面側熱交換器51の伝熱面積よりも大きくなっている。また、ファン20の回転軸20aは、対称線50aの上方に設置されている。
このように熱交換器50を構成することにより、吹出口にファンが設けられている従来の空気調和機の室内機と比べ、吹出口3から吹き出される空気の旋回流の発生や風速分布の発生を抑制することができる。また、このように熱交換器50を構成することにより、背面側熱交換器55の風量が前面側熱交換器51の風量よりも大きくなる。そして、この風量差により、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した空気が合流した際、この合流した空気は前面側(吹出口3側)へ曲がることとなる。このため、吹出口3近傍で気流を急激に曲げる必要が無くなり、吹出口3近傍での圧力損失を低減することができる。
また、本実施の形態1に係る室内機100においては、背面側熱交換器55から流出する空気の流れ方向が、背面側から前面側への流れとなる。このため、本実施の形態1に係る室内機100は、右側縦断面において熱交換器50を略v型に配置する場合と比べて、熱交換器50を通過した後の空気の流れをより曲げやすくなる。
室内機100は、ファン20を複数個有するため、重量が重くなりがちである。室内機100が重くなると、室内機100を据付けするための壁面の強度が必要とされ、据付け上の制約となる。このため、熱交換器50の軽量化を図ることが好ましい。また、室内機100は、熱交換器50の上流側にファン20を配置するので、室内機100の高さ寸法が大きくなり、据付け上の制約となりがちである。このため、熱交換器50を軽量化することが好ましい。また、熱交換器50を小型化することが好ましい。
そこで、本実施の形態1では、熱交換器50(前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55)としてフィンチューブ型熱交換器を用い、熱交換器50の小型化を図っている。より詳しくは、本実施の形態1に係る熱交換器50は、所定の間隙を介して積層された複数のフィン56と、これらフィン56を貫通する複数の伝熱管57と、を備えている。本実施の形態1では、ケーシング1の左右方向(図1の紙面直交方向)に、フィン56を積層している。つまり、伝熱管57は、ケーシング1の左右方向(図1の紙面直交方向)に沿って、フィン56を貫通している。また、本実施の形態1では、熱交換器50の熱交換効率を向上させるため、熱交換器50の通風方向(フィン56の幅方向)に伝熱管57を2列配置している。これら伝熱管57は、右側縦断面において略千鳥形状に配置されている。
また、伝熱管57を直径が細い(直径3mm〜7mm程度)円管で構成し、伝熱管57を流れる冷媒(室内機100及びこの室内機100を備えた空気調和機に用いられる冷媒)をR32とすることにより、熱交換器50の小型化を図っている。つまり、熱交換器50は、伝熱管57の内部を流れる冷媒と室内空気とがフィン56を介して熱交換するものである。このため、伝熱管57を細くした場合、伝熱管の径が太い熱交換器と比べ、同一冷媒循環量では冷媒の圧力損失が大きくなる。しかしながら、R32は、R410Aと比べ、同一温度における蒸発潜熱が大きく、より少ない冷媒循環量で同一能力を発揮できる。このため、R32を使用することにより、使用する冷媒量の削減が可能となり、熱交換器50において圧力損失の低減ができる。したがって、伝熱管57を細い円管で構成し、冷媒としてR32を用いることにより、熱交換器50を小型化することができる。
また、本実施の形態1に係る熱交換器50では、フィン56及び伝熱管57をアルミニウム又はアルミニウム合金で形成することにより、熱交換器50の軽量化を図っている。なお、熱交換器50の重量が据付状の制約とならない場合、伝熱管57を銅で構成しても勿論よい。
(フィンガーガード&フィルター)
また、本実施の形態1に係る室内機100は、吸込口2に、フィンガーガード15やフィルター10が設けられている。フィンガーガード15は、回転するファン20に手を触れることができないようにする目的で設置されているものである。このため、フィンガーガード15の形状は、ファン20に手を触れることができなければ任意である。例えば、フィンガーガード15の形状は、格子状でもよいし、多数の大小異なるリングで構成されたような円形状でもよい。また、フィンガーガード15は、樹脂等の材料で構成しても金属の材料で構成してもよいが、強度が必要な場合、金属で構成することが望ましい。また、フィンガーガード15は、通風抵抗の低下と強度の保持の観点からできるだけ細く、強い材料や形状が好ましい。フィルター10は、室内機100の内部へ粉塵が流入することを防止するために設けられているものである。フィルター10は、着脱自在にケーシング1に設けられている。また、図示しないが、本実施の形態1に係る室内機100は、フィルター10を自動で掃除する自動清掃機構を備えていてもよい。
(風向制御ベーン)
また、本実施の形態1に係る室内機100は吹出口3に、気流の吹出し方向を制御する機構である上下ベーン70と左右ベーン(図示せず)が設けられている。
(ドレンパン)
図3は、本発明の実施の形態1に係る室内機を前面右側から見た斜視図である。図4は、この室内機を背面右側から見た斜視図である。図5は、この室内機を前面左側から見た斜視図である。また、図6は、本発明の実施の形態1に係るドレンパンを示す斜視図である。なお、ドレンパンの形状の理解を容易とするため、図3及び図4では室内機100の右側を断面で示し、図5では室内機100の左側を断面で示している。
前面側熱交換器51の下端部(前面側熱交換器51の前面側端部)の下方には、前面側ドレンパン110が設けられている。背面側熱交換器55の下端部(背面側熱交換器55の背面側端部)の下方には、背面側ドレンパン115が設けられている。なお、本実施の形態1では、背面側ドレンパン115とケーシング1の背面部1bが一体で形成されている。この背面側ドレンパン115には、左側端部及び右側端部の双方に、ドレンホース117が接続される接続口116が設けられている。なお、接続口116の双方へドレンホース117を接続する必要はなく、どちらか一方の接続口116へドレンホース117を接続すればよい。例えば、室内機100の据付工事の際に室内機100の右側へドレンホース117を引き出したい場合、背面側ドレンパン115の右側端部に設けられた接続口116へドレンホース117を接続し、背面側ドレンパン115の左側端部に設けられた接続口116はゴムキャップ等で閉塞すればよい。
前面側ドレンパン110は、背面側ドレンパン115よりも高い位置に配置されている。また、前面側ドレンパン110と背面側ドレンパン115との間には、左側端部及び右側端部の双方に、ドレンの移動路となる排水路111が設けられている。排水路111は、前面側の端部が前面側ドレンパン110と接続されており、前面側ドレンパン110から背面側ドレンパン115に向かって下方に傾斜するように設けられている。また、排水路111の背面側の端部には、舌部111aが形成されている。排水路111の背面側の端部は、背面側ドレンパン115の上面に覆い被さるように配置されている。
冷房運転時、熱交換器50で室内空気が冷却される際、熱交換器50に結露が発生する。そして、前面側熱交換器51に付着した露は、前面側熱交換器51の下端部から滴下し、前面側ドレンパン110で回収される。背面側熱交換器55に付着した露は、背面側熱交換器55の下端部から滴下し、背面側ドレンパン115で回収される。
また、本実施の形態1では背面側ドレンパン115よりも高い位置に前面側ドレンパン110を設けているので、前面側ドレンパン110で回収されたドレンは、背面側ドレンパン115の方へ向かって排水路111を流れる。そして、このドレンは、排水路111の舌部111aから背面側ドレンパン115へ滴下し、背面側ドレンパン115で回収される。背面側ドレンパン115で回収されたドレンは、ドレンホース117を通って、ケーシング1(室内機100)の外部へ排出される。
本実施の形態1のように、背面側ドレンパン115よりも高い位置に前面側ドレンパン110を設けることにより、両ドレンパンで回収されたドレンを、背面側ドレンパン115(最もケーシング1の背面側に配置されたドレンパン)に集めることができる。このため、背面側ドレンパン115にドレンホース117の接続口116を設けることにより、前面側ドレンパン110及び背面側ドレンパン115で回収されたドレンをケーシング1の外部へ排出することができる。したがって、ケーシング1の前面部等を開けて室内機100のメンテナンス(熱交換器50の清掃等)を行う場合等、ドレンホース117の接続されたドレンパンを着脱等する必要がなく、メンテナンス等の作業性が向上する。
また、排水路111が左側端部及び右側端部の双方に設けられているので、室内機100が傾いた状態で設置されても、前面側ドレンパン110で回収されたドレンを確実に背面側ドレンパン115へ導くことができる。また、ドレンホース117を接続する接続口が左側端部及び右側端部の双方に設けられているので、室内機100の据付条件に応じてホースの引き出し方向を選択することができ、室内機100を設置する際の作業性が向上する。また、排水路111が背面側ドレンパン115の上方に覆い被さるように配置されているので(つまり、排水路111と背面側ドレンパン115との間に接続機構が不要となるので)、前面側ドレンパン110を着脱することが容易となり、メンテナンス性がより向上する。
なお、排水路111の背面側の端部を背面側ドレンパン115と接続し、前面側ドレンパン110が排水路111の上方に覆い被さるように、排水路111を配置してもよい。このような構成でも、排水路111が背面側ドレンパン115の上方に覆い被さるように配置された構成と同様の効果を得ることができる。また、前面側ドレンパン110が背面側ドレンパン115よりも高い必要は必ずしもなく、前面側ドレンパン110と背面側ドレンパン115が同じ高さであっても、両ドレンパンで回収したドレンを背面側ドレンパン115に接続されたドレンホースから排出することができる。
(ノズル)
また、本実施の形態1に係る室内機100は、右側縦断面において、ノズル6の入り口側の開口長さd1(前面側ドレンパン110と背面側ドレンパン115部分との間で定義されるドレンパン間の絞り長さd1)が、ノズル6の出口側の開口長さd2(吹出口3の長さ)よりも大きく構成されている。つまり、室内機100のノズル6は、d1>d2となっている(図1参照)。
ノズル6がd1>d2となっているのは、次のような理由のためである。なお、d2は室内機の基本機能の一つである気流の到達性に影響するため、以下では、本実施の形態1に係る室内機100のd2が従来の室内機の吹出口と同程度の長さであるとして説明する。
縦断面におけるノズル6の形状をd1>d2とすることにより、空気の風路が大きくなると共に、上流側に配置された熱交換器50の角度A(熱交換器50の下流側における前面側熱交換器51と背面側熱交換器55とがなす角度)を大きくすることが可能となる。このため、熱交換器50に生じる風速分布が緩和されると共に、熱交換器50の下流の空気の風路を大きく形成できるため、室内機100全体の圧力損失の低減が可能となる。さらに、ノズル6の入口付近に生じていた風速分布の偏りを、縮流する効果によって均一化し、吹出口3に案内することができる。
例えばd1=d2の場合、ノズル6の入口付近で生じた風速分布の偏り(例えば、背面側に偏った流れ)が、そのまま吹出口3における風速分布の偏りとなる。つまり、d1=d2の場合、風速分布の偏りを持った状態で、吹出口3から空気が吹き出される。また、例えばd1<d2の場合、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55を通過した空気がノズル6の入口付近で合流する際、縮流損失が大きくなってしまう。このため、d1<d2の場合、吹出口3のディフューズ効果が得られなければ、縮流損失分の損失が発生する。
(ANC)
また、本実施の形態1に係る室内機100は、図1に示すように能動的消音機構が設置されている。
より詳しくは、本実施の形態1に係る室内機100の消音機構は、騒音検出マイクロホン161、制御スピーカー181、消音効果検出マイクロホン191、及び信号処理装置201により構成されている。騒音検出マイクロホン161は、ファン20の送風音を含む室内機100の運転音(騒音)を検出する騒音検出装置である。この騒音検出マイクロホン161は、ファン20と熱交換器50との間に配置されている。本実施の形態1では、ケーシング1内の前面部に設けられている。制御スピーカー181は、騒音に対する制御音を出力する制御音出力装置である。この制御スピーカー181は、騒音検出マイクロホン161の下側であって、熱交換器50の上側に配置されている。本実施の形態1では、ケーシング1内の前面部に、風路の中央を向くように設けられている。消音効果検出マイクロホン191は、制御音による消音効果を検出する消音効果検出装置である。この消音効果検出マイクロホン191は、吹出口3から出てくる騒音を検出するため、吹出口3近傍に設けられている。また、消音効果検出マイクロホン191は、吹出口3から出てくる吹出空気に当たらないように、風流を避けた位置に取り付けられている。信号処理装置201は、騒音検出マイクロホン161及び消音効果検出マイクロホン191の検出結果に基づき、制御スピーカー181に制御音を出力させる制御音生成装置である。信号処理装置201は、例えば制御装置281に収容されている。
図8は、本発明の実施の形態1に係る信号処理装置を示す構成図である。騒音検出マイクロホン161、及び消音効果検出マイクロホン191から入力された電気信号はマイクアンプ151により増幅され、A/D変換器152によりアナログ信号からデジタル信号に変換される。変換されたデジタル信号はFIRフィルター158、及びLMSアルゴリズム159に入力される。FIRフィルター158では騒音検出マイクロホン161で検出した騒音が、消音効果検出マイクロホン191が設置されている場所に到達したときの騒音と同振幅・逆位相となるように補正をかけた制御信号を生成し、D/A変換器154によりデジタル信号からアナログ信号に変換された後、アンプ155により増幅され、制御スピーカー181から制御音として放出される。
空気調和機が冷房運転する場合等、図7に示すように、熱交換器50と吹出口3の間の領域Bは、冷気により温度が低下するため、空気中の水蒸気が水滴となって現れる結露が発生する。このため、室内機100には、吹出口3付近に水滴が吹出口3から出てこないようにするための水受け等(図示せず)が取り付けられている。なお、熱交換器50の上流である騒音検出マイクロホン161及び制御スピーカー181が配置される領域は、冷気により冷やされる領域の上流にあたるため、結露が生じない。
次に室内機100の運転音の抑制方法について説明する。室内機100におけるファン20の送風音を含む運転音(騒音)は、ファン20と熱交換器50との間に取り付けられた騒音検出マイクロホン161で検出してマイクアンプ151、A/D変換器152を介してデジタル信号となり、FIRフィルター158とLMSアルゴリズム159に入力される。
FIRフィルター158のタップ係数はLMSアルゴリズム159により逐次更新される。LMSアルゴリズム159にてタップ係数は式1(h(n+1)=h(n)+2・μ・e(n)・x(n))に従って更新され、誤差信号eがゼロに近づくように最適なタップ係数が更新される。
なお、h:フィルターのタップ係数、e:誤差信号、x:フィルター入力信号、μ:ステップサイズパラメータであり、ステップサイズパラメータμはサンプリングごとのフィルター係数更新量を制御するものである。
このように、LMSアルゴリズム159でタップ係数が更新されたFIRフィルター158を通過したデジタル信号は、D/A変換器154にてアナログ信号に変換され、アンプ155で増幅され、ファン20と熱交換器50との間に取り付けられた制御スピーカー181から制御音として室内機100内の風路に放出される。
一方、室内機100の下端で、吹出口3から放出される風が当たらないように吹出口3の外側壁方向に取り付けられた消音効果検出マイクロホン191には、ファン20から風路を通って伝播し吹出口3から出てくる騒音に制御スピーカー181から放出された制御音を干渉させた後の音が検出される。上述したLMSアルゴリズム159の誤差信号には、消音効果検出マイクロホン191で検出された音を入力しているため、この干渉後の音がゼロに近づくようにFIRフィルター158のタップ係数が更新されることになる。その結果、FIRフィルター158を通過した制御音により吹出口3近傍の騒音を抑制することができる。
このように、能動的消音方法を適用した室内機100においては、騒音検出マイクロホン161と制御スピーカー181をファン20と熱交換器50との間に配置し、消音効果検出マイクロホン191を吹出口3からの風流が当たらない箇所に取り付けている。このため、結露が起きる領域Bに能動的消音の必要部材を取り付けなくて済むため、制御スピーカー181、騒音検出マイクロホン161及び消音効果検出マイクロホン191への水滴の付着を防止し、消音性能の劣化やスピーカーやマイクロホンの故障を防ぐことができる。
なお、本実施の形態1で示した騒音検出マイクロホン161、制御スピーカー181及び消音効果検出マイクロホン191の取り付け位置は、あくまでも一例である。例えば、図9に示すように、騒音検出マイクロホン161と制御スピーカー181と共に、消音効果検出マイクロホン191をファン20と熱交換器50との間に配置してもよい。また、騒音や制御音により騒音を打ち消した後の消音効果の検出手段としてマイクロホンを例に挙げたが、ケーシングの振動を検知する加速度センサー等で構成されてもよい。また、音を空気流れの乱れとして捉え、騒音や制御音により騒音を打ち消した後の消音効果を、空気流れの乱れとして検出してもよい。つまり、騒音や制御音により騒音を打ち消した後の消音効果の検出手段として、空気流れを検出する流速センサー、熱線プローブ等を用いてもよい。マイクロホンのゲインを上げて、空気流れを検出することも可能である。
また、本実施の形態1では、信号処理装置201にてFIRフィルター158とLMSアルゴリズム159を用いたが、消音効果検出マイクロホン191で検出した音をゼロに近づける適応信号処理回路であればよく、能動的消音方法で一般的に使用されているfiltered−Xアルゴリズムを用いたものでもよい。さらに、信号処理装置201は適応信号処理ではなく、固定のタップ係数により制御音を生成する構成にしても良い。また、信号処理装置201はデジタル信号処理ではなく、アナログ信号処理回路であってもよい。
さらに、本実施の形態1では結露が起こるような空気の冷却を行う熱交換器50を配置した場合について記載したが、結露が起きない程度の熱交換器50を配置する場合であっても適用でき、熱交換器50による結露発生の有無を考慮せずに騒音検出マイクロホン161、制御スピーカー181及び消音効果検出マイクロホン191等の性能劣化を防止できる効果がある。
実施の形態2.
(補助上下ベーン)
実施の形態1に係る室内機100は、熱交換器50を通過した気流の上下方向の制御を上下ベーン70のみで行っている。上下ベーン70の上流側に以下のような補助上下ベーンを設けることにより、室内機100の気流制御性を向上させることができる。なお、本実施の形態2においては、実施の形態1と同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図10は、本発明の実施の形態2に係る室内機を示す縦断面図である。
本実施の形態2に係る室内機100は、熱交換器50と上下ベーン70との間(つまり上下ベーン70の上流側)に補助上下ベーン71が設けられている。
従来の室内機は、ファン(クロスフローファン等)の上流側を覆うように熱交換器が設けられている。一方、本実施の形態2に係る室内機100は、熱交換器50の上流側にファン20が設けられている。このため、本実施の形態2に係る室内機100は、従来の室内機ではファンに占有されていた領域に、補助上下ベーン71を設けることができる。したがって、右側縦断面において、補助上下ベーン71の上流側端部が熱交換器50の両下端部を結ぶ仮想直線(図10に示す二点鎖線)よりも上方に位置するように、補助上下ベーン71を設けることもできる。従来の室内機において上下ベーン70のみでは気流を曲げるための距離が不足し、所望の気流制御性が得られない場合でも、本実施の形態2に係る室内機100は、上下ベーン70の上流側に補助上下ベーン71を設けることができるので、気流制御性を向上させることができる。
このように構成された室内機100は、次のように熱交換器50を通過した気流の方向を制御する。
図11は、本発明の実施の形態2に係る室内機の気流制御動作を説明するための説明図(縦断面図)である。
例えば、暖房運転時のように熱交換器50を通過した気流を下方向に曲げたい場合、図10に示す状態から図11に示す状態となるように、上下ベーン70及び補助上下ベーン71を制御すればよい。つまり、右側縦断面において、上下ベーン70及び補助上下ベーン71を反時計回りに回転させ、上下ベーン70及び補助上下ベーン71が下向きになるように制御すればよい。このとき、上下ベーン70よりも上向きとなるように、補助上下ベーン71を制御するとよい。このように上下ベーン70と補助上下ベーン71の角度を異ならせることにより、熱交換器50を通過した気流を滑らかに曲げることができ、気流制御性がより向上する。
図12は、本発明の実施の形態2に係る室内機の気流制御動作を説明するための説明図(縦断面図)である。
例えば、冷房運転時のように熱交換器50を通過した気流を上方向に曲げたい場合、図10に示す状態から図12に示す状態となるように、上下ベーン70及び補助上下ベーン71を制御すればよい。つまり、右側縦断面において、上下ベーン70及び補助上下ベーン71を時計回りに回転させ、上下ベーン70及び補助上下ベーン71が上向きになるように制御すればよい。このとき、上下ベーン70よりも下向きとなるように、補助上下ベーン71を制御するとよい。このように上下ベーン70と補助上下ベーン71の角度を異ならせることにより、熱交換器50を通過した気流を滑らかに曲げることができ、気流制御性がより向上する。
以上、このように構成された室内機100においては、上下ベーン70の上流側に補助上下ベーン71が設けられているので、暖房運転時及び冷房運転時の双方において、熱交換器50を通過した気流を曲げるために十分な距離を得ることができる。このため、室内機100の気流制御性が向上する。
実施の形態3.
補助上下ベーン71を複数個設置してもよい。なお、本実施の形態3において、特に記述しない項目については実施の形態2と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図13及び図14は、本発明の実施の形態3に係る室内機を示す縦断面図である。
本実施の形態3に係る室内機100は、熱交換器50と上下ベーン70との間(つまり上下ベーン70の上流側)に2つの補助上下ベーン(補助上下ベーン71a及び補助上下ベーン71b)が設けられている。より詳しくは、上下ベーン70の上流側に、補助上下ベーン71aが設けられている。そして、この補助上下ベーン71aの上流側には、さらに補助上下ベーン71bが設けられている。なお、補助上下ベーン71を3つ以上設けても勿論よい。
このように構成された室内機100は、次のように熱交換器50を通過した気流の方向を制御する。
例えば、冷房運転時のように熱交換器50を通過した気流を上方向に曲げたい場合、図13に示す状態となるように、上下ベーン70、補助上下ベーン71a及び補助上下ベーン71bを制御すればよい。このとき、上下ベーン70よりも下向きとなるように、補助上下ベーン71aを制御するとよい。また、補助上下ベーン71aよりも下向きとなるように、補助上下ベーン71bを制御するとよい。このように上下ベーン70、補助上下ベーン71a及び補助上下ベーン71bの角度を異ならせることにより、実施の形態2よりもより滑らかに熱交換器50を通過した気流を曲げることができる。
例えば、暖房運転時のように熱交換器50を通過した気流を下方向に曲げたい場合、図14に示す状態となるように、上下ベーン70、補助上下ベーン71a及び補助上下ベーン71bを制御すればよい。このとき、上下ベーン70よりも上向きとなるように、補助上下ベーン71aを制御するとよい。また、補助上下ベーン71aよりも上向きとなるように、補助上下ベーン71bを制御するとよい。このように上下ベーン70、補助上下ベーン71a及び補助上下ベーン71bの角度を異ならせることにより、実施の形態2よりもより滑らかに熱交換器50を通過した気流を曲げることができる。
以上、本実施の形態3に係る室内機100は、上下ベーン70の上流側に複数の補助上下ベーン71が設けられているので、実施の形態2に係る室内機100よりも、より滑らかに熱交換器50を通過した気流を曲げることができる。このため、本実施の形態3に係る室内機100は、実施の形態2に係る室内機100と比べ、気流制御性がさらに向上する。
実施の形態4.
また、上下ベーン70や補助上下ベーン71の回転軸位置を可動としてもよい。なお、本実施の形態4において、特に記述しない項目については実施の形態2又は実施の形態3と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図15及び図16は、本発明の実施の形態4に係る室内機を示す縦断面図である。
本実施の形態4に係る室内機100は、暖房運転時における補助上下ベーン71の回転軸位置と冷房運転時における補助上下ベーン71の回転軸位置を異ならせている。
つまり、熱交換器50を通過した気流を下向きに曲げたい場合、図15に示すように、補助上下ベーン71の回転軸は、回転軸位置71cに移動する。そして、この回転軸位置71cを中心として、補助上下ベーン71は回転する。
また、熱交換器50を通過した気流を上向きに曲げたい場合、図16に示すように、補助上下ベーン71の回転軸は、回転軸位置71dに移動する。そして、この回転軸位置71dを中心として、補助上下ベーン71は回転する。
なお、補助上下ベーン71の回転軸位置は、上記の2点(回転軸位置71c及び回転軸位置71d)に限定されるものではない。上下ベーン70及び補助上下ベーン71の角度に応じて上記の二点の間に補助上下ベーン71の回転軸位置を移動すればよい。
このように補助上下ベーン71の回転軸位置を可変とする場合、例えば次のような移動機構を設ければよい。
図27は、本発明の実施の形態4に係る補助上下ベーン71の回転軸位置を移動させる移動機構の一例を示す要部拡大図である。
図27に示す移動機構は、直動アクチュエーター72、及び例えばステッピングモーター等であるモーター73を備えている。モーター73には、補助上下ベーン71の回転軸が取り付けられている。より詳しくは、補助上下ベーン71の回転軸はケーシング1の側面部に開口形成されたスリット1aに挿入されて、モーター73に取り付けられている。また、モーター73は、直動アクチュエーター72の可動部に取り付けられている。
直動アクチュエーター72の可動部がスリット1aの長手方向に沿って移動することにより、補助上下ベーン71の回転軸位置も移動する。また、モーター73を回転させることにより、補助上下ベーン71が回転軸を中心に回転する。
また、補助上下ベーン71の回転軸位置を可変とする場合、例えば次のような移動機構を設けてもよい。
図28は、本発明の実施の形態4に係る補助上下ベーン71の回転軸位置を移動させる移動機構の別の一例を示す要部拡大図である。
図28に示す移動機構は、例えばステッピングモーター等であるモーター74、例えばステッピングモーター等であるモーター73、及びモーター73とモーター74とを接続するアーム75を備えている。モーター73には、補助上下ベーン71の回転軸が取り付けられている。より詳しくは、補助上下ベーン71の回転軸はケーシング1の側面部に開口形成されたスリット1aに挿入されて、モーター73に取り付けられている。また、モーター73は、アーム75を介してモーター74に取り付けられている。
モーター74が回転することにより、モーター73はスリット1aに沿って移動する。これにより、補助上下ベーン71の回転軸位置もスリット1aに沿って移動する。また、モーター73を回転させることにより、補助上下ベーン71が回転軸を中心に回転する。
以上、このように構成された室内機100においては、気流の方向に合わせて補助上下ベーン71の回転軸位置を調整できるため、上下ベーン70及び補助上下ベーン71の角度にかかわらず、上下ベーン70の上流側端部と補助上下ベーン71の下流側端部を接近させることができる。このため、補助上下ベーン71での気流の剥離を抑えることができる。したがって、室内機100の電力効率の低下を抑えつつ、気流を滑らかに曲げることができる。
なお、上下ベーン70の回転軸位置を可動としても、本実施の形態4で示した効果を得ることができる。上下ベーン70の回転軸位置と補助上下ベーン71の回転軸位置の双方を可動にしても勿論よい。
実施の形態5.
補助上下ベーン71を設けることにより、従来よりも熱交換器の近傍から気流の制御を行うことができる。このため、前面側熱交換器51と背面側熱交換器55に独立した熱交換作用をもたせることにより、気流制御性をさらに向上させることが可能となる。なお、本実施の形態5において、特に記述しない項目については実施の形態2〜実施の形態4と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図17及び図18は、本発明の実施の形態5に係る室内機を示す縦断面図である。
図17に示すように、暖房運転時には、前面側熱交換器51において冷気(矢印C)を発生させ、背面側熱交換器55において暖気(矢印H)を発生させる。このように構成することにより、暖気の舞上がりを冷気によって抑えることができるため、気流制御性が向上する。
また、図18に示すように、冷房運転時には、前面側熱交換器51において冷気を発生させ、背面側熱交換器55において暖気を発生させる。このように構成することにより、冷気だれを暖気によって抑えることができ、気流制御性が向上する。
上記のように前面側熱交換器51と背面側熱交換器55に独立した熱交換作用をもたせるには、本実施の形態5に係る室内機100を備えた空気調和機の冷媒回路を次のように構成すればよい。
図19は、本発明の実施の形態5に係る室内機を備えた空気調和機の冷媒回路図である。
この冷媒回路は、圧縮機401、四方弁402、室外熱交換器403、絞り装置404、流路切換装置405、背面側熱交換器55、絞り装置406、及び前面側熱交換器51が冷媒配管で接続されて構成されている。また、流路切換装置405は、逆止弁405a〜逆止弁405dを備えている。
圧縮機401は、冷媒配管を流れる冷媒を吸入し、その冷媒を圧縮して高温・高圧の状態とするものである。四方弁402は、暖房運転時と冷房運転時で、圧縮機401から吐出された冷媒の流路を切り換えるものである。室外熱交換器403は、凝縮器又は蒸発器として機能し、冷媒配管を流れる冷媒と流体(空気や水、冷媒等)との間で熱交換を行ない、熱交換器50(前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55)に熱エネルギーを供給するものである。絞り装置404及び絞り装置406は、冷媒配管を流れる冷媒を減圧して膨張させるものである。この絞り装置404及び絞り装置406は、例えば毛細管や電磁弁等で構成するとよい。熱交換器50(前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55)は、凝縮器又は蒸発器として機能し、冷媒配管を流れる冷媒と流体との間で熱交換を行なうものである。流路切換装置405は、冷媒配管を流れる冷媒の流れの方向を一方向に規定するものである。
ここで、このような冷媒回路の動作について簡単に説明する。
[冷房運転]
冷房運転時、四方弁402の冷媒流路は、図19に示すようになる。
圧縮機401で圧縮されて高温・高圧になった冷媒は室外熱交換器403に流入する。室外熱交換器403において、冷媒は低温・高圧の気液二相冷媒となる。この冷媒は絞り装置404において減圧され、低温・低圧の気液二相冷媒となる。絞り装置404から流出した冷媒の流れ方向は流路切換装置405により規定されているため、冷媒は背面側熱交換器55に流入する。このとき、室内空気は冷却され冷房空気となる。背面側熱交換器55で熱交換した冷媒は、絞り装置406に流入して減圧された後、前面側熱交換器51に流入する。このとき、絞り装置404における減圧量を少なくし、絞り装置406における減圧量を多くすることにより、背面側熱交換器55では前面側熱交換器51よりも高い温度の空調空気を発生させることができる。また、図21に示すように、流路切換装置405の代わりに四方弁407を用いても同様の効果を得ることができる。
[暖房運転]
暖房運転時、四方弁402の冷媒流路は、図20に示すようになる。
圧縮機で圧縮されて高温・高圧になった冷媒は、流れ方向が流路切換装置405により規定されているため、背面側熱交換器55に流入する。このとき、室内空気は加熱され暖房空気となる。背面側熱交換器55で熱交換した冷媒は、絞り装置406に流入る。絞り装置406に流入した冷媒は、低温・低圧の気液二相冷媒に減圧され、前面側熱交換器51に流入する。冷媒は前面側熱交換器51において、低温・低圧の液冷媒となる。前面側熱交換器51を流出した冷媒は、絞り装置404で減圧された後に室外熱交換器403に流入し、加熱されて低温・低圧のガス冷媒となる。絞り装置404における減圧量を少なくし、絞り装置406における減圧量を多くすることにより、背面側熱交換器55では前面側熱交換器51よりも高い温度の空調空気を発生させることができる。また、図22に示すように、逆止弁の代わりに四方弁を用いても同様の効果を得ることができる。
実施の形態6.
また、上下ベーン70と補助上下ベーン71をケーシング1の長手方向(左右方向)に複数に分割し、これらを独立に制御できるように構成してもよい。なお、本実施の形態6において、特に記述しない項目については実施の形態2〜実施の形態5と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図23は、本発明の実施の形態6に係る室内機を示す斜視図である。
本実施の形態6に係る室内機100は、ケーシング1の長手方向に沿って、上下ベーン70が複数の上下ベーンに分割されている。図23では、3つの上下ベーン(上下ベーン70a〜上下ベーン70c)に分割されている。これら上下ベーン70a〜上下ベーン70cは、それぞれ独立して回転角度を制御することができる。また、本実施の形態6に係る室内機100は、ケーシング1の長手方向に沿って、補助上下ベーン71が複数の補助上下ベーンに分割されている。図23では、3つの補助上下ベーン(補助上下ベーン71e〜補助上下ベーン71g)に分割されている。補助上下ベーン71eは、上下ベーン70aの上流側に配置されている。補助上下ベーン71fは、上下ベーン70bの上流側に配置されている。補助上下ベーン71gは、上下ベーン70cの上流側に配置されている。これら補助上下ベーン71e〜補助上下ベーン71gは、それぞれ独立して回転角度を制御することができる。
このように構成された室内機100においては、ケーシングの長手方向に気流の上吹き、下吹きの分布を持たせることができる。このため、複数人が空調対象域に存在した場合等、各人に合わせた気流を発生できるため、空調の快適性が向上する。
実施の形態7.
右側縦断面において熱交換器50の下部に変局部が存在する場合(例えば略M型の熱交換器50)等、ケーシング1の風路内にドレンパンが設けられる場合がある。このような場合、例えば以下のような位置に補助上下ベーン71を配置するとよい。なお、本実施の形態7において、特に記述しない項目については実施の形態2〜実施の形態6と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図24は、本発明の実施の形態7に係る室内機を示す縦断面図である。
本実施の形態7に係る室内機100は、右側縦断面において略M型の熱交換器50が設けられている。そして、前面側熱交換器51と背面側熱交換器55の接続部の下方には、前面側熱交換器51と背面側熱交換器55から発生したドレンを回収する中間ドレンパン118が設けられている。そして、補助上下ベーン71は、中間ドレンパン118の下方(例えば直下)に配置されている。風路内ドレンの下方は吹出し気流の死水域となるため、補助上下ベーン71はこの死水域に配置されていることとなる。
このように構成された室内機100は、次のように熱交換器50を通過した気流の方向を制御する。
例えば、暖房運転時のように熱交換器50を通過した気流を下方向に曲げたい場合、図25に示す状態となるように、上下ベーン70、補助上下ベーン71を下向きに制御する。このとき、補助上下ベーン71が死水域に配置されているため、熱交換器50を通過した気流と補助上下ベーン71が衝突することによる送風性能の悪化を抑制することができる。
例えば、冷房運転時のように熱交換器50を通過した気流を上方向に曲げたい場合、図26に示す状態となるように、上下ベーン70、補助上下ベーン71を上向きに制御する。このとき、補助上下ベーン71が死水域に配置されているため、熱交換器50を通過した気流と補助上下ベーン71が衝突することによる送風性能の悪化を抑制することができる。
以上、このように構成された室内機100においては、熱交換器50を通過した気流と補助上下ベーン71が衝突することによる送風性能の悪化を抑制しつつ、気流制御性を向上させることができる。
また、本実施の形態7のように補助上下ベーン71を配置することにより、前面側熱交換器51を通過した気流と、背面側熱交換器55を通過した気流と、を確実に分離することができる。このため、前面側熱交換器51と背面側熱交換器55に独立した熱交換作用をもたせた際の気流制御性がさらに向上する。
実施の形態8.
<熱交換器>
本発明の特徴の1つは、熱交換器50の上流側にファン20を配置することである。これにより、吹出口にファンが設けられている従来の空気調和機の室内機と比べ、吹出口3から吹き出される空気の旋回流の発生や風速分布の発生を抑制している。したがって、熱交換器50の形状は、実施の形態1〜実施の形態7で示した形状に限らず、例えば以下のような形状としてもよい。なお、本実施の形態8においては、実施の形態1〜実施の形態7と同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図29は、本発明の実施の形態8に係る室内機を示す縦断面図である。
本実施の形態8に係る室内機100においては、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55に分割されていない熱交換器50が、ファン20の下流側に設けられている。
このような構成によれば、フィルター10を通過した空気がファン20に流入する。つまり、ファン20に流入する空気は、従来の室内機に流入する空気(熱交換器を通過した)よりも、流れの乱れが少ないものとなる。このため、従来の室内機と比べ、ファン20の羽根23の外周部を通過する空気は、流れの乱れが少ないものとなる。したがって、本実施の形態8に係る室内機100は、従来の室内機と比べ、騒音を抑制することができる。
また、室内機100は、ファン20が熱交換器50の上流側に設けられているので、吹出口にファンが設けられている従来の空気調和機の室内機と比べ、吹出口3から吹き出される空気の旋回流の発生や風速分布の発生を抑制することができる。また、吹出口3にファン等の複雑な構造物がないため、逆流等により発生する結露の対策も容易となる。
実施の形態9.
熱交換器50を前面側熱交換器51と背面側熱交換器55で構成することにより、実施の形態8に係る室内機100よりもさらに騒音を抑制することが可能となる。このとき、実施の形態1に示した熱交換器50の形状に限らず、例えば以下のような形状とすることができる。なお、本実施の形態9では上述した実施の形態8との相違点を中心に説明するものとし、実施の形態8と同一部分には、同一符号を付している。
図30は、本発明の実施の形態9に係る室内機を示す縦断面図である。
図30に示すように、熱交換器50を構成している前面側熱交換器51と背面側熱交換器55とは、右側縦断面において、対称線50aで分断されている。対称線50aは、この断面における熱交換器50の設置範囲を、略中央部において左右方向に分断するものである。つまり、前面側熱交換器51は対称線50aに対して前面側(紙面左側)に、背面側熱交換器55は対称線50aに対して背面側(紙面右側)に、それぞれ配置されている。そして、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55は、前面側熱交換器51と背面側熱交換器55との間の間隔が空気の流れ方向に対して狭まるように、つまり右側縦断面において熱交換器50の断面形状が略V型となるように、ケーシング1内に配置されている。
つまり、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55は、ファン20から供給される空気の流れ方向に対して傾斜を有するように配置されているのである。さらに、背面側熱交換器55の風路面積は、前面側熱交換器51の風路面積よりも大きくなっていることを特徴としている。本実施の形態9では、右側縦断面において、背面側熱交換器55の長手方向の長さが前面側熱交換器51の長手方向長さよりも長くなっている。これにより、背面側熱交換器55の風路面積は、前面側熱交換器51の風路面積よりも大きくなっている。なお、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のその他の構成(図30における奥行き方向の長さ等)は、同じとなっている。つまり、背面側熱交換器55の伝熱面積は、前面側熱交換器51の伝熱面積よりも大きくなっている。また、ファン20の回転軸20aは、対称線50aの上方に設置されている。
このような構成によれば、ファン20が熱交換器50の上流側に設けられているので、実施の形態8と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態9に係る室内機100によれば、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれには、風路面積に応じた量の空気が通過する。つまり、背面側熱交換器55の風量は前面側熱交換器51の風量よりも大きくなる。そして、この風量差により、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した空気が合流した際、この合流した空気は前面側(吹出口3側)へ曲がることとなる。このため、吹出口3近傍で気流を急激に曲げる必要が無くなり、吹出口3近傍での圧力損失を低減することができる。したがって、本実施の形態9に係る室内機100は、実施の形態8に係る室内機100と比べ、騒音をさらに抑制することが可能となる。また、本実施の形態9に係る室内機100は、吹出口3近傍での圧力損失を低減することができるので、消費電力を低減させることも可能となる。
また、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれには、伝熱面積に応じた量の空気が通過することとなる。このため、熱交換器50の熱交換性能が向上する。
なお、図30に示す熱交換器50は、別々に形成された前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55により略V型に構成されているが、この構成に限定されるものではない。例えば、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55を一体型の熱交換器で構成してもよい(図39参照)。また例えば、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを、複数の熱交換器の組み合わせで構成してもよい(図39参照)。一体型熱交換器の場合、対称線50aを基準に、前面側が前面側熱交換器51となり、後面側が背面側熱交換器55となる。つまり、対称線50aよりも背面側に配置された熱交換器の長手方向長さを、対称線50aよりも前面側に配置された熱交換器の長手方向長さよりも長くすればよい。また、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを複数の熱交換器の組み合わせで構成した場合、前面側熱交換器51を構成する複数の熱交換器それぞれの長手方向長さの和が、前面側熱交換器51の長手方向長さとなる。背面側熱交換器55を構成する複数の熱交換器それぞれの長手方向長さの和が、背面側熱交換器55の長手方向長さとなる。
また、熱交換器50を構成する熱交換器の全てを右側縦断面において傾斜させる必要はなく、熱交換器50を構成する熱交換器の一部を右側縦断面において垂直に配置してもよい(図39参照)。
また、熱交換器50を複数の熱交換器で構成する場合(例えば前面側熱交換器51と背面側熱交換器55で構成する場合)、熱交換器50の配置勾配が変局する箇所(例えば前面側熱交換器51と背面側熱交換器55との実質的な接続箇所)で各熱交換器が完全に接触している必要はなく、多少の隙間があってもよい。
また、右側縦断面における熱交換器50の形状は、一部又は全部が曲線形状となっていてもよい(図39参照)。
図39は、熱交換器50の構成例を説明するための概略図である。この図39は、右側縦断面から見た熱交換器50を示している。なお、図39に示す熱交換器50の全体形状は略Λ型となっているが、熱交換器の全体形状はあくまでも一例である。
図39(a)に示すように、熱交換器50を複数の熱交換器で構成してもよい。図39(b)に示すように、熱交換器50を一体型の熱交換器で構成してもよい。12(c)に示すように、熱交換器50を構成する熱交換器を、さらに複数の熱交換器で構成してもよい。また、図39(c)に示すように、熱交換器50を構成する熱交換器の一部を、垂直に配置してもよい。図39(d)に示すように、熱交換器50の形状を曲線形状としてもよい。
実施の形態10.
また、熱交換器50は、以下のように構成されてもよい。なお、本実施の形態10では上述した実施の形態9との相違点を中心に説明するものとし、実施の形態9と同一部分には、同一符号を付している。
図31は、本発明の実施の形態10に係る室内機を示す縦断面図である。
本実施の形態10の室内機100は、熱交換器50の配置の仕方が実施の形態9の室内機100と相違している。
本実施の形態10に係る熱交換器50は、3つの熱交換器で構成されており、これら各熱交換器は、ファン20から供給される空気の流れ方向に対して異なる傾斜を有して配置されている。そして、熱交換器50は、右側縦断面において略N型となっている。ここで、対称線50aよりも前面側に配置された熱交換器51a及び熱交換器51bが前面側熱交換器51を構成し、対称線50aよりも背面側に配置された熱交換器55a及び熱交換器55bが背面側熱交換器55を構成する。つまり、本実施の形態10では、熱交換器51b及び熱交換器55bが一体型の熱交換器で構成されている。なお、対称線50aは、右側縦断面における熱交換器50の設置範囲を、略中央部において左右方向に分断するものである。
また、右側縦断面において、背面側熱交換器55の長手方向の長さが前面側熱交換器51の長手方向長さよりも長くなっている。つまり、背面側熱交換器55の風量は、前面側熱交換器51の風量よりも大きくなっている。ここで、長さの比較については、前面側熱交換器51を構成する熱交換器群の長さの和と背面側熱交換器55を構成する熱交換器群の長さの和で、長短を比較すればよい。
このような構成によれば、背面側熱交換器55の風量が前面側熱交換器51の風量よりも大きくなっている。このため、実施の形態9と同様に、風量差により、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した空気が合流した際、この合流した空気は前面側(吹出口3側)へ曲がることとなる。このため、吹出口3近傍で気流を急激に曲げる必要が無くなり、吹出口3近傍での圧力損失を低減することができる。したがって、本実施の形態10に係る室内機100は、実施の形態8に係る室内機100と比べ、騒音をさらに抑制することが可能となる。また、室内機100は、吹出口3近傍での圧力損失を低減することができるので、消費電力を低減させることも可能となる。
また、熱交換器50の形状を右側縦断面において略N型とすることにより、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55を通過する面積を大きく取ることができるため、それぞれを通過する風速を実施の形態9よりも小さくすることが可能となる。このため、実施の形態9と比べ、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55での圧力損失を低減することができ、さらなる低消費電力化、低騒音化が可能となる。
なお、図31に示す熱交換器50は、別々に形成された3つ熱交換器により略N型に構成されているが、この構成に限定されるものではない。例えば、熱交換器50を構成する3つの熱交換器を一体型の熱交換器で構成してもよい(図39参照)。また例えば、熱交換器50を構成する3つの熱交換器のそれぞれを、複数の熱交換器の組み合わせで構成してもよい(図39参照)。一体型熱交換器の場合、対称線50aを基準に、前面側が前面側熱交換器51となり、後面側が背面側熱交換器55となる。つまり、対称線50aよりも背面側に配置された熱交換器の長手方向長さを、対称線50aよりも前面側に配置された熱交換器の長手方向長さよりも長くすればよい。また、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを複数の熱交換器の組み合わせで構成した場合、前面側熱交換器51を構成する複数の熱交換器それぞれの長手方向長さの和が、前面側熱交換器51の長手方向長さとなる。背面側熱交換器55を構成する複数の熱交換器それぞれの長手方向長さの和が、背面側熱交換器55の長手方向長さとなる。
また、熱交換器50を構成する熱交換器の全てを右側縦断面において傾斜させる必要はなく、熱交換器50を構成する熱交換器の一部を右側縦断面において垂直に配置してもよい(図39参照)。
また、熱交換器50を複数の熱交換器で構成する場合、熱交換器50の配置勾配が変局する箇所において各熱交換器が完全に接触している必要はなく、多少の隙間があってもよい。
また、右側縦断面における熱交換器50の形状は、一部又は全部が曲線形状となっていてもよい(図39参照)。
実施の形態11.
また、熱交換器50は以下のように構成されてもよい。なお、本実施の形態11では上述した実施の形態9及び実施の形態10との相違点を中心に説明するものとし、実施の形態9及び実施の形態10と同一部分には、同一符号を付している。また、室内機が空調対象域の壁面に取り付けられる壁掛け型である場合を例に示している。
図32は、本発明の実施の形態11に係る室内機を示す縦断面図である。
本実施の形態11の室内機100は、熱交換器50の配置の仕方が実施の形態9及び実施の形態10に示す室内機と相違している。
実施の形態11に係る熱交換器50は、4つの熱交換器で構成されており、これら各熱交換器は、ファン20から供給される空気の流れ方向に対して異なる傾斜を有して配置されている。そして、熱交換器50は、右側縦断面において略W型となっている。ここで、対称線50aよりも前面側に配置された熱交換器51a及び熱交換器51bが前面側熱交換器51を構成し、対称線50aよりも背面側に配置された熱交換器55a及び熱交換器55bが背面側熱交換器55を構成する。なお、対称線50aは、右側縦断面における熱交換器50の設置範囲を、略中央部において左右方向に分断するものである。
また、右側縦断面において、背面側熱交換器55の長手方向の長さが前面側熱交換器51の長手方向長さよりも長くなっている。つまり、背面側熱交換器55の風量は、前面側熱交換器51の風量よりも大きくなっている。ここで、長さの比較については、前面側熱交換器51を構成する熱交換器群の長さの和と背面側熱交換器55を構成する熱交換器群の長さの和で、長短を比較すればよい。
このような構成によれば、背面側熱交換器55の風量が前面側熱交換器51の風量よりも大きくなっている。このため、実施の形態9及び実施の形態10と同様に、風量差により、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した空気が合流した際、この合流した空気は前面側(吹出口3側)へ曲がることとなる。このため、吹出口3近傍で気流を急激に曲げる必要が無くなり、吹出口3近傍での圧力損失を低減することができる。したがって、本実施の形態11に係る室内機100は、実施の形態8に係る室内機100と比べ、騒音をさらに抑制することが可能となる。また、室内機100は、吹出口3近傍での圧力損失を低減することができるので、消費電力を低減させることも可能となる。
また、熱交換器50の形状を右側縦断面において略W型とすることにより、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55を通過する面積を大きく取ることができるため、それぞれを通過する風速を実施の形態9及び実施の形態10よりも小さくすることが可能となる。このため、実施の形態9及び実施の形態10と比べ、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55での圧力損失を低減することができ、さらなる低消費電力化、低騒音化が可能となる。
なお、図32に示す熱交換器50は、別々に形成された4つ熱交換器により略W型に構成されているが、この構成に限定されるものではない。例えば、熱交換器50を構成する4つの熱交換器を一体型の熱交換器で構成してもよい(図39参照)。また例えば、熱交換器50を構成する4つの熱交換器のそれぞれを、複数の熱交換器の組み合わせで構成してもよい(図39参照)。一体型熱交換器の場合、対称線50aを基準に、前面側が前面側熱交換器51となり、後面側が背面側熱交換器55となる。つまり、対称線50aよりも背面側に配置された熱交換器の長手方向長さを、対称線50aよりも前面側に配置された熱交換器の長手方向長さよりも長くすればよい。また、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを複数の熱交換器の組み合わせで構成した場合、前面側熱交換器51を構成する複数の熱交換器それぞれの長手方向長さの和が、前面側熱交換器51の長手方向長さとなる。背面側熱交換器55を構成する複数の熱交換器それぞれの長手方向長さの和が、背面側熱交換器55の長手方向長さとなる。
また、熱交換器50を構成する熱交換器の全てを右側縦断面において傾斜させる必要はなく、熱交換器50を構成する熱交換器の一部を右側縦断面において垂直に配置してもよい(図39参照)。
また、熱交換器50を複数の熱交換器で構成する場合、熱交換器50の配置勾配が変局する箇所において各熱交換器が完全に接触している必要はなく、多少の隙間があってもよい。
また、右側縦断面における熱交換器50の形状は、一部又は全部が曲線形状となっていてもよい(図39参照)。
実施の形態12.
また、熱交換器50は、実施の形態1でも示したように、以下のように構成されてもよい。なお、本実施の形態12では上述した実施の形態9〜実施の形態11との相違点を中心に説明するものとし、実施の形態9〜実施の形態11と同一部分には、同一符号を付している。また、室内機が空調対象域の壁面に取り付けられる壁掛け型である場合を例に示している。
図33は、本発明の実施の形態12に係る室内機を示す縦断面図である。
本実施の形態12の室内機100では、熱交換器50の配置の仕方が実施の形態9〜実施の形態11に示す室内機と相違している。
より詳しくは、本実施の形態12の室内機100は、実施の形態9と同様に、2つの熱交換器(前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55)で構成されている。しかしながら、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55の配置の仕方が実施の形態9に示す室内機100と相違している。
つまり、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55は、ファン20から供給される空気の流れ方向に対して異なる傾斜を有して配置されている。また、対称線50aよりも前面側に前面側熱交換器51が配置されており、対称線50aよりも背面側に背面側熱交換器55が配置されている。そして、熱交換器50は、右側縦断面において略Λ型となっている。
なお、対称線50aは、右側縦断面における熱交換器50の設置範囲を、略中央部において左右方向に分断するものである。
また、右側縦断面において、背面側熱交換器55の長手方向の長さが前面側熱交換器51の長手方向長さよりも長くなっている。つまり、背面側熱交換器55の風量は、前面側熱交換器51の風量よりも大きくなっている。ここで、長さの比較については、前面側熱交換器51を構成する熱交換器群の長さの和と背面側熱交換器55を構成する熱交換器群の長さの和で、長短を比較すればよい。
このように構成された室内機100は、その内部における空気の流れが以下のようになる。
まず、室内空気は、ファン20によってケーシング1の上部に形成されている吸込口2から室内機100(ケーシング1)内に流れ込む。このとき、フィルター10によって空気に含まれている塵埃が除去される。この室内空気は、熱交換器50(前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55)を通過する際、熱交換器50内を導通している冷媒によって加熱又は冷却されて空調空気となる。このとき、前面側熱交換器51を通過する空気は、室内機100の前面側から背面側に流れる。また、背面側熱交換器55を通過する空気は、室内機100の背面側から前面側に流れる。
熱交換器50(前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55)を通過した空調空気は、ケーシング1の下部に形成されている吹出口3から室内機100の外部、つまり空調対象域に吹き出される。
このような構成によれば、背面側熱交換器55の風量が前面側熱交換器51の風量よりも大きくなっている。このため、実施の形態9〜実施の形態11と同様に、風量差により、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した空気が合流した際、この合流した空気は前面側(吹出口3側)へ曲がることとなる。このため、吹出口3近傍で気流を急激に曲げる必要が無くなり、吹出口3近傍での圧力損失を低減することができる。したがって、本実施の形態12に係る室内機100は、実施の形態8に係る室内機100と比べ、騒音をさらに抑制することが可能となる。また、室内機100は、吹出口3近傍での圧力損失を低減することができるので、消費電力を低減させることも可能となる。
また、本実施の形態12に係る室内機100においては、背面側熱交換器55から流出する空気の流れ方向が、背面側から前面側への流れとなる。このため、本実施の形態12に係る室内機100は、熱交換器50を通過した後の空気の流れをより曲げやすくなる。つまり、本実施の形態12に係る室内機100は、実施の形態9に係る室内機100と比べ、吹出口3から吹き出される空気の気流制御がさらに容易となる。したがって、本実施の形態12に係る室内機100は、実施の形態9に係る室内機100と比べ、吹出口3近傍で気流を急激に曲げる必要がさらに無くなり、さらなる低消費電力化、低騒音化が可能となる。
なお、図33に示す熱交換器50は、別々に形成された前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55により略Λ型に構成されているが、この構成に限定されるものではない。例えば、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55を一体型の熱交換器で構成してもよい(図39参照)。また例えば、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを、複数の熱交換器の組み合わせで構成してもよい(図39参照)。一体型熱交換器の場合、対称線50aを基準に、前面側が前面側熱交換器51となり、後面側が背面側熱交換器55となる。つまり、対称線50aよりも背面側に配置された熱交換器の長手方向長さを、対称線50aよりも前面側に配置された熱交換器の長手方向長さよりも長くすればよい。また、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを複数の熱交換器の組み合わせで構成した場合、前面側熱交換器51を構成する複数の熱交換器それぞれの長手方向長さの和が、前面側熱交換器51の長手方向長さとなる。背面側熱交換器55を構成する複数の熱交換器それぞれの長手方向長さの和が、背面側熱交換器55の長手方向長さとなる。
また、熱交換器50を構成する熱交換器の全てを右側縦断面において傾斜させる必要はなく、熱交換器50を構成する熱交換器の一部を右側縦断面において垂直に配置してもよい(図39参照)。
また、熱交換器50を複数の熱交換器で構成する場合、熱交換器50の配置勾配が変局する箇所において各熱交換器が完全に接触している必要はなく、多少の隙間があってもよい。
また、右側縦断面における熱交換器50の形状は、一部又は全部が曲線形状となっていてもよい(図39参照)。
実施の形態13.
また、熱交換器50は以下のように構成されてもよい。なお本実施の形態13では上述した実施の形態9〜実施の形態12との相違点を中心に説明するものとし、実施の形態9〜実施の形態12と同一部分には、同一符号を付している。
図34は、本発明の実施の形態13に係る室内機を示す縦断面図である。
本実施の形態13の室内機100は、熱交換器50の配置の仕方が実施の形態9〜実施の形態12に示す室内機と相違している。
より詳しくは、本実施の形態13の室内機100は、実施の形態10と同様に、3つの熱交換器で構成されている。しかしながら、これら3つの熱交換器の配置の仕方が実施の形態10に示す室内機100と相違している。
つまり、熱交換器50を構成する3つの熱交換器のそれぞれは、ファン20から供給される空気の流れ方向に対して異なる傾斜を有して配置されている。そして、熱交換器50は、右側縦断面において略И型となっている。ここで、対称線50aよりも前面側に配置された熱交換器51a及び熱交換器51bが前面側熱交換器51を構成し、対称線50aよりも背面側に配置された熱交換器55a及び熱交換器55bが背面側熱交換器55を構成する。つまり、本実施の形態13では、熱交換器51b及び熱交換器55bが一体型の熱交換器で構成されている。なお、対称線50aは、右側縦断面における熱交換器50の設置範囲を、略中央部において左右方向に分断するものである。
また、右側縦断面において、背面側熱交換器55の長手方向の長さが前面側熱交換器51の長手方向長さよりも長くなっている。つまり、背面側熱交換器55の風量は、前面側熱交換器51の風量よりも大きくなっている。ここで、長さの比較については、前面側熱交換器51を構成する熱交換器群の長さの和と背面側熱交換器55を構成する熱交換器群の長さの和で、長短を比較すればよい。
このような構成によれば、背面側熱交換器55の風量が前面側熱交換器51の風量よりも大きくなっている。このため、実施の形態9〜実施の形態12と同様に、風量差により、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した空気が合流した際、この合流した空気は前面側(吹出口3側)へ曲がることとなる。このため、吹出口3近傍で気流を急激に曲げる必要が無くなり、吹出口3近傍での圧力損失を低減することができる。したがって、本実施の形態13に係る室内機100は、実施の形態8に係る室内機100と比べ、騒音をさらに抑制することが可能となる。また、室内機100は、吹出口3近傍での圧力損失を低減することができるので、消費電力を低減させることも可能となる。
また、本実施の形態13に係る室内機100においては、背面側熱交換器55から流出する空気の流れ方向が、背面側から前面側への流れとなる。このため、本実施の形態13に係る室内機100は、熱交換器50を通過した後の空気の流れをより曲げやすくなる。つまり、本実施の形態13に係る室内機100は、実施の形態10に係る室内機100と比べ、吹出口3から吹き出される空気の気流制御がさらに容易となる。したがって、本実施の形態13に係る室内機100は、実施の形態10に係る室内機100と比べ、吹出口3近傍で気流を急激に曲げる必要がさらに無くなり、さらなる低消費電力化、低騒音化が可能となる。
また、熱交換器50の形状を右側縦断面において略И型とすることにより、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55を通過する面積を大きく取ることができるため、それぞれを通過する風速を実施の形態12よりも小さくすることが可能となる。このため、実施の形態12と比べ、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55での圧力損失を低減することができ、さらなる低消費電力化、低騒音化が可能となる。
なお、図34に示す熱交換器50は、別々に形成された3つ熱交換器により略И型に構成されているが、この構成に限定されるものではない。例えば、熱交換器50を構成する3つの熱交換器を一体型の熱交換器で構成してもよい(図39参照)。また例えば、熱交換器50を構成する3つの熱交換器のそれぞれを、複数の熱交換器の組み合わせで構成してもよい(図39参照)。一体型熱交換器の場合、対称線50aを基準に、前面側が前面側熱交換器51となり、後面側が背面側熱交換器55となる。つまり、対称線50aよりも背面側に配置された熱交換器の長手方向長さを、対称線50aよりも前面側に配置された熱交換器の長手方向長さよりも長くすればよい。また、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを複数の熱交換器の組み合わせで構成した場合、前面側熱交換器51を構成する複数の熱交換器それぞれの長手方向長さの和が、前面側熱交換器51の長手方向長さとなる。背面側熱交換器55を構成する複数の熱交換器それぞれの長手方向長さの和が、背面側熱交換器55の長手方向長さとなる。
また、熱交換器50を構成する熱交換器の全てを右側縦断面において傾斜させる必要はなく、熱交換器50を構成する熱交換器の一部を右側縦断面において垂直に配置してもよい(図39参照)。
また、熱交換器50を複数の熱交換器で構成する場合、熱交換器50の配置勾配が変局する箇所において各熱交換器が完全に接触している必要はなく、多少の隙間があってもよい。
また、右側縦断面における熱交換器50の形状は、一部又は全部が曲線形状となっていてもよい(図39参照)。
実施の形態14.
また、熱交換器50は以下のように構成されてもよい。なお本実施の形態14では上述した実施の形態9〜実施の形態13との相違点を中心に説明するものとし、実施の形態9〜実施の形態13と同一部分には、同一符号を付している。
図35は、本発明の実施の形態14に係る室内機を示す縦断面図である。
本実施の形態14の室内機100は、熱交換器50の配置の仕方が実施の形態9〜実施の形態13に示す室内機と相違している。
より詳しくは、本実施の形態14の室内機100は、実施の形態11と同様に、4つの熱交換器で構成されている。しかしながら、これら4つの熱交換器の配置の仕方が実施の形態11に示す室内機100と相違している。
つまり、熱交換器50を構成する4つの熱交換器のそれぞれは、ファン20から供給される空気の流れ方向に対して異なる傾斜を有して配置されている。そして、熱交換器50は、右側縦断面において略M型となっている。ここで、対称線50aよりも前面側に配置された熱交換器51a及び熱交換器51bが前面側熱交換器51を構成し、対称線50aよりも背面側に配置された熱交換器55a及び熱交換器55bが背面側熱交換器55を構成する。なお、対称線50aは、右側縦断面における熱交換器50の設置範囲を、略中央部において左右方向に分断するものである。
また、右側縦断面において、背面側熱交換器55の長手方向の長さが前面側熱交換器51の長手方向長さよりも長くなっている。つまり、背面側熱交換器55の風量は、前面側熱交換器51の風量よりも大きくなっている。ここで、長さの比較については、前面側熱交換器51を構成する熱交換器群の長さの和と背面側熱交換器55を構成する熱交換器群の長さの和で、長短を比較すればよい。
このような構成によれば、背面側熱交換器55の風量が前面側熱交換器51の風量よりも大きくなっている。このため、実施の形態9〜実施の形態13と同様に、風量差により、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した空気が合流した際、この合流した空気は前面側(吹出口3側)へ曲がることとなる。このため、吹出口3近傍で気流を急激に曲げる必要が無くなり、吹出口3近傍での圧力損失を低減することができる。したがって、本実施の形態14に係る室内機100は、実施の形態8に係る室内機100と比べ、騒音をさらに抑制することが可能となる。また、室内機100は、吹出口3近傍での圧力損失を低減することができるので、消費電力を低減させることも可能となる。
また、本実施の形態14に係る室内機100においては、背面側熱交換器55から流出する空気の流れ方向が、背面側から前面側への流れとなる。このため、本実施の形態14に係る室内機100は、熱交換器50を通過した後の空気の流れをより曲げやすくなる。つまり、本実施の形態14に係る室内機100は、実施の形態11に係る室内機100と比べ、吹出口3から吹き出される空気の気流制御がさらに容易となる。したがって、本実施の形態14に係る室内機100は、実施の形態11に係る室内機100と比べ、吹出口3近傍で気流を急激に曲げる必要がさらに無くなり、さらなる低消費電力化、低騒音化が可能となる。
また、熱交換器50の形状を右側縦断面において略M型とすることにより、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55を通過する面積を大きく取ることができるため、それぞれを通過する風速を実施の形態12及び実施の形態13よりも小さくすることが可能となる。このため、実施の形態12及び実施の形態13と比べ、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55での圧力損失を低減することができ、さらなる低消費電力化、低騒音化が可能となる。
なお、図35に示す熱交換器50は、別々に形成された4つ熱交換器により略M型に構成されているが、この構成に限定されるものではない。例えば、熱交換器50を構成する4つの熱交換器を一体型の熱交換器で構成してもよい(図39参照)。また例えば、熱交換器50を構成する4つの熱交換器のそれぞれを、複数の熱交換器の組み合わせで構成してもよい(図39参照)。一体型熱交換器の場合、対称線50aを基準に、前面側が前面側熱交換器51となり、後面側が背面側熱交換器55となる。つまり、対称線50aよりも背面側に配置された熱交換器の長手方向長さを、対称線50aよりも前面側に配置された熱交換器の長手方向長さよりも長くすればよい。また、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを複数の熱交換器の組み合わせで構成した場合、前面側熱交換器51を構成する複数の熱交換器それぞれの長手方向長さの和が、前面側熱交換器51の長手方向長さとなる。背面側熱交換器55を構成する複数の熱交換器それぞれの長手方向長さの和が、背面側熱交換器55の長手方向長さとなる。
また、熱交換器50を構成する熱交換器の全てを右側縦断面において傾斜させる必要はなく、熱交換器50を構成する熱交換器の一部を右側縦断面において垂直に配置してもよい(図39参照)。
また、熱交換器50を複数の熱交換器で構成する場合、熱交換器50の配置勾配が変局する箇所において各熱交換器が完全に接触している必要はなく、多少の隙間があってもよい。
また、右側縦断面における熱交換器50の形状は、一部又は全部が曲線形状となっていてもよい(図39参照)。
実施の形態15.
また、熱交換器50は以下のように構成されてもよい。なお本実施の形態15では上述した実施の形態9〜実施の形態14との相違点を中心に説明するものとし、実施の形態9〜実施の形態14と同一部分には、同一符号を付している。
図36は、本発明の実施の形態15に係る室内機を示す縦断面図である。
本実施の形態15の室内機100は、熱交換器50の配置の仕方が実施の形態9〜実施の形態14に示す室内機と相違している。
より詳しくは、本実施の形態15の室内機100は、実施の形態12と同様に、2つの熱交換器(前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55)で構成され、右側縦断面において略Λ型となっている。しかしながら、本実施の形態15では、前面側熱交換器51の圧力損失と背面側熱交換器55の圧力損失とを異ならせることにより、前面側熱交換器51の風量と背面側熱交換器55の風量とを異ならせている。
つまり、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55は、ファン20から供給される空気の流れ方向に対して異なる傾斜を有して配置されている。対称線50aよりも前面側に前面側熱交換器51が配置されており、対称線50aよりも背面側に背面側熱交換器55が配置されている。そして、熱交換器50は、右側縦断面において略Λ型となっている。
また、右側縦断面において、背面側熱交換器55の長手方向の長さと前面側熱交換器51の長手方向長さとは同じになっている。そして、背面側熱交換器55の圧力損失が前面側熱交換器51の圧力損失よりも小さくなるように、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55の仕様を決定している。前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55としてフィンチューブ型熱交換器を用いる場合、例えば、右側縦断面における背面側熱交換器55の短手方向長さ(背面側熱交換器55のフィン56の幅)を、右側縦断面における前面側熱交換器51の短手方向長さ(前面側熱交換器51のフィン56の幅)よりも小さくするとよい。また例えば、背面側熱交換器55のフィン56間距離を、前面側熱交換器51のフィン56間距離よりも大きくするとよい。また例えば、背面側熱交換器55の伝熱管57の直径を、前面側熱交換器51の伝熱管57の直径よりも小さくするとよい。また例えば、背面側熱交換器55の伝熱管57の本数を、前面側熱交換器51の伝熱管57の本数よりも少なくするとよい。
なお、対称線50aは、右側縦断面における熱交換器50の設置範囲を、略中央部において左右方向に分断するものである。
このような構成によれば、ファン20が熱交換器50の上流側に設けられているので、実施の形態8と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態15に係る室内機100によれば、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれには、圧力損失に応じた量の空気が通過する。つまり、背面側熱交換器55の風量は前面側熱交換器51の風量よりも大きくなる。そして、この風量差により、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した空気が合流した際、この合流した空気は前面側(吹出口3側)へ曲がることとなる。このため、吹出口3近傍で気流を急激に曲げる必要が無くなり、吹出口3近傍での圧力損失を低減することができる。したがって、本実施の形態15に係る室内機100は、右側縦断面における背面側熱交換器55の長さを長くすることなく、実施の形態8に係る室内機100よりもさらに騒音を抑制することが可能となる。また、室内機100は、吹出口3近傍での圧力損失を低減することができるので、消費電力を低減させることも可能となる。
なお、図36に示す熱交換器50は、別々に形成された前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55により略Λ型に構成されているが、この構成に限定されるものではない。例えば、右側縦断面における熱交換器50の形状を、略V型、略N型、略W型、略И型又は略M型等に構成してもよい。また例えば、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55を一体型の熱交換器で構成してもよい(図39参照)。また例えば、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを、複数の熱交換器の組み合わせで構成してもよい(図39参照)。一体型熱交換器の場合、対称線50aを基準に、前面側が前面側熱交換器51となり、後面側が背面側熱交換器55となる。つまり、対称線50aよりも背面側に配置された熱交換器の圧力損失を、対称線50aよりも前面側に配置された熱交換器の圧力損失よりも小さくすればよい。また、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを複数の熱交換器の組み合わせで構成した場合、前面側熱交換器51を構成する複数の熱交換器それぞれの圧力損失の和が、前面側熱交換器51の圧力損失となる。背面側熱交換器55を構成する複数の熱交換器それぞれの圧力損失の和が、背面側熱交換器55の圧力損失となる。
また、熱交換器50を構成する熱交換器の全てを右側縦断面において傾斜させる必要はなく、熱交換器50を構成する熱交換器の一部を右側縦断面において垂直に配置してもよい(図39参照)。
また、熱交換器50を複数の熱交換器で構成する場合(例えば前面側熱交換器51と背面側熱交換器55で構成する場合)、熱交換器50の配置勾配が変局する箇所(例えば前面側熱交換器51と背面側熱交換器55との実質的な接続箇所)で各熱交換器が完全に接触している必要はなく、多少の隙間があってもよい。
また、右側縦断面における熱交換器50の形状は、一部又は全部が曲線形状となっていてもよい(図39参照)。
実施の形態16.
また、上述した実施の形態9〜実施の形態15において、ファン20を以下のように配置してもよい。なお本実施の形態16では上述した実施の形態9〜実施の形態15との相違点を中心に説明するものとし、実施の形態9〜実施の形態15と同一部分には、同一符号を付している。
図37は、本発明の実施の形態16に係る室内機を示す縦断面図である。図37(a)〜図37(c)に基づいて、室内機100におけるファン20の配置の仕方について説明する。
本実施の形態16に係る室内機100の熱交換器50は、実施の形態12の室内機100と同様の配置となっている。しかしながら、本実施の形態16に係る室内機100は、ファン20の配置の仕方が実施の形態12の室内機100と相違している。
つまり、本実施の形態16に係る室内機100は、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55の風量や伝熱面積に応じて、ファン20の配置位置が決定されている。
例えば、図37(a)に示す状態(右側縦断面において、ファン20の回転軸20aと対称線50aとの位置が略一致している状態)において、前面側熱交換器51よりも伝熱面積の大きな背面側熱交換器55の風量が不足する場合がある。このように背面側熱交換器55の風量が不足すると、熱交換器50(前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55)は、所望の熱交換性能を発揮できない場合がある。このような場合、図37(b)に示すように、ファン20の配置位置を背面方向へ移動するとよい。
このように構成することにより、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55の伝熱面積に応じた風量分配が可能となり、熱交換器50(前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55)の熱交換性能が向上する。
また例えば、図37(a)に示す状態において、背面側熱交換器55の圧力損失が大きい場合等、背面側熱交換器55の風量が不足する場合がある。また、ケーシング1内のスペースの制約上、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55の構成による風量調整のみでは、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した後に合流した空気を所望の角度に調整できない場合がある。このように背面側熱交換器55の風量が不足すると、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した後に合流した空気が、所望の角度よりも曲がらない場合がある。このような場合、図37(b)に示すように、ファン20の配置位置を背面方向へ移動するとよい。
このように構成することにより、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれの風量の微小制御が可能となり、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した後に合流した空気を所望の角度に曲げることができる。このため、吹出口3の形成位置に応じて、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した後に合流した空気の流れ方向を、適した方向に調整することができる。
また例えば、前面側熱交換器51の伝熱面積が背面側熱交換器55の伝熱面積よりも大きい場合がある。このような場合、図37(c)に示すように、ファン20の配置位置を前面方向へ移動するとよい。
このように構成することにより、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55の伝熱面積に応じた風量分配が可能となり、熱交換器50(前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55)の熱交換性能が向上する。
また例えば、図37(a)に示す状態において、背面側熱交換器55の風量が必要以上に大きくなる場合がある。また、ケーシング1内のスペースの制約上、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55の構成による風量調整のみでは、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した後に合流した空気を所望の角度に調整できない場合がある。このため、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した後に合流した空気が、所望の角度以上に曲がってしまう場合がある。このような場合、図37(c)に示すようにファン20の配置位置を前面方向へ移動するとよい。
このように構成することにより、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれの風量の微小制御が可能となり、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した後に合流した空気を所望の角度に曲げることができる。このため、吹出口3の形成位置に応じて、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した後に合流した空気の流れ方向を、適した方向に調整することができる。
なお、図37に示す熱交換器50は、別々に形成された前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55により略Λ型に構成されているが、この構成に限定されるものではない。例えば、右側縦断面における熱交換器50の形状を、略V型、略N型、略W型、略И型又は略M型等に構成してもよい。また例えば、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55を一体型の熱交換器で構成してもよい(図39参照)。また例えば、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを、複数の熱交換器の組み合わせで構成してもよい(図39参照)。一体型熱交換器の場合、対称線50aを基準に、前面側が前面側熱交換器51となり、後面側が背面側熱交換器55となる。つまり、対称線50aよりも背面側に配置された熱交換器の長手方向長さを、対称線50aよりも前面側に配置された熱交換器の長手方向長さよりも長くすればよい。また、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを複数の熱交換器の組み合わせで構成した場合、前面側熱交換器51を構成する複数の熱交換器それぞれの長手方向長さの和が、前面側熱交換器51の長手方向長さとなる。背面側熱交換器55を構成する複数の熱交換器それぞれの長手方向長さの和が、背面側熱交換器55の長手方向長さとなる。
また、熱交換器50を構成する熱交換器の全てを右側縦断面において傾斜させる必要はなく、熱交換器50を構成する熱交換器の一部を右側縦断面において垂直に配置してもよい(図39参照)。
また、熱交換器50を複数の熱交換器で構成する場合(例えば前面側熱交換器51と背面側熱交換器55で構成する場合)、熱交換器50の配置勾配が変局する箇所(例えば前面側熱交換器51と背面側熱交換器55との実質的な接続箇所)で各熱交換器が完全に接触している必要はなく、多少の隙間があってもよい。
また、右側縦断面における熱交換器50の形状は、一部又は全部が曲線形状となっていてもよい(図39参照)。
実施の形態17.
また、上述した実施の形態9〜実施の形態15において、ファン20を以下のように配置してもよい。なお、本実施の形態17では上述した実施の形態9〜実施の形態16との相違点を中心に説明するものとし、実施の形態9〜実施の形態16と同一部分には、同一符号を付している。
図38は、本発明の実施の形態17に係る室内機を示す縦断面図である。
本実施の形態17に係る室内機100の熱交換器50は、実施の形態12の室内機100と同様の配置となっている。しかしながら、本実施の形態16に係る室内機100は、ファン20の配置の仕方が実施の形態12の室内機100と相違している。
つまり、本実施の形態17に係る室内機100は、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55の風量や伝熱面積に応じて、ファン20の傾斜が決定されている。
例えば、前面側熱交換器51よりも伝熱面積の大きな背面側熱交換器55の風量が不足する場合がある。また、ケーシング1内のスペース上の制限により、ファン20を前後方向に移動させて風量調整を行えない場合がある。このように背面側熱交換器55の風量が不足すると、熱交換器50(前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55)は、所望の熱交換性能を発揮できない場合がある。このような場合、図38に示すように、右側縦断面において、ファン20を背面側熱交換器55側に傾斜されるとよい。
このように構成することにより、ファン20を前後方向に移動させられない場合でも、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55の伝熱面積に応じた風量分配が可能となり、熱交換器50(前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55)の熱交換性能が向上する。
また例えば、背面側熱交換器55の圧力損失が大きい場合等、背面側熱交換器55の風量が不足する場合がある。また、ケーシング1内のスペースの制約上、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55の構成による風量調整のみでは、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した後に合流した空気を所望の角度に調整できない場合がある。さらに、ケーシング1内のスペース上の制限により、ファン20を前後方向に移動させて風量調整を行えない場合がある。このように背面側熱交換器55の風量が不足すると、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した後に合流した空気が、所望の角度よりも曲がらない場合がある。このような場合、図38に示すように、右側縦断面において、ファン20を背面側熱交換器55側に傾斜されるとよい。
このように構成することにより、ファン20を前後方向に移動させられない場合でも、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれの風量の微小制御が可能となり、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した後に合流した空気を所望の角度に曲げることができる。このため、吹出口3の形成位置に応じて、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した後に合流した空気の流れ方向を、適した方向に調整することができる。
なお、図38に示す熱交換器50は、別々に形成された前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55により略Λ型に構成されているが、この構成に限定されるものではない。例えば、右側縦断面における熱交換器50の形状を、略V型、略N型、略W型、略И型又は略M型等に構成してもよい。また例えば、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55を一体型の熱交換器で構成してもよい(図39参照)。また例えば、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを、複数の熱交換器の組み合わせで構成してもよい(図39参照)。一体型熱交換器の場合、対称線50aを基準に、前面側が前面側熱交換器51となり、後面側が背面側熱交換器55となる。つまり、対称線50aよりも背面側に配置された熱交換器の長手方向長さを、対称線50aよりも前面側に配置された熱交換器の長手方向長さよりも長くすればよい。また、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを複数の熱交換器の組み合わせで構成した場合、前面側熱交換器51を構成する複数の熱交換器それぞれの長手方向長さの和が、前面側熱交換器51の長手方向長さとなる。背面側熱交換器55を構成する複数の熱交換器それぞれの長手方向長さの和が、背面側熱交換器55の長手方向長さとなる。
また、熱交換器50を構成する熱交換器の全てを右側縦断面において傾斜させる必要はなく、熱交換器50を構成する熱交換器の一部を右側縦断面において垂直に配置してもよい(図39参照)。
また、熱交換器50を複数の熱交換器で構成する場合(例えば前面側熱交換器51と背面側熱交換器55で構成する場合)、熱交換器50の配置勾配が変局する箇所(例えば前面側熱交換器51と背面側熱交換器55との実質的な接続箇所)で各熱交換器が完全に接触している必要はなく、多少の隙間があってもよい。
また、右側縦断面における熱交換器50の形状は、一部又は全部が曲線形状となっていてもよい(図39参照)。
実施の形態18.
<ファン個別制御>
上述のように、本発明に係る室内機100は複数のファン20を備えている。これら各ファン20を個別に制御することにより、室内機100の風向制御性等を向上させることができる。また、実施の形態2〜実施の形態7で示した補助ベーンを用いることにより、風向制御性をさらに向上させることも可能である。なお、本実施の形態18では、各ファン20の風量を個別に制御する具体的な実施形態の一例を説明する。ここで、本実施の形態18では、3つのファン20がケーシング1の左右方向(長手方向)に沿って並設した室内機100を例に説明する。また、説明の便宜上、各ファン20を区別して説明する必要がある場合は、ケーシング1の左側から順にファン20A、ファン20B及びファン20Cと称することとする。また、本実施の形態18においては、実施の形態1〜実施の形態17と同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。なお、室内機100に並設されるファンの数が3つ以外の場合においても、本実施の形態18で示した発明が成立することは言うまでもない。
図40は、本発明の実施の形態18に係る室内機における吹出口の風速分布の一例を示す説明図である。この図40は、室内機100の正面図を示している。
本実施の形態18に係る室内機100は、ケーシング1の左右方向(長手方向)に3つのファン20が設けられている。これらファン20の風量を図40の左側のファン20から順に大きくすると、室内機100の吹出口3における風速分布は図40の矢印に示すようになる。つまり、ファン20A〜ファン20Cの風量を、ファン20A<ファン20B<ファン20Cとすると、室内機100の吹出口3における風速分布は図40の矢印に示すようになる。なお、図40に示す矢印の方向は気流の方向を示し、図40の矢印の大きさは風速の大きさを示している。つまり、図40の矢印は、その長さが長いほど風速が速い(換言すると、風量が多い)ことを示している。
また、図41は、本発明の実施の形態18に係る室内機における吹出口の風速分布の別の一例を示す説明図である。この図41は、室内機100の正面図を示している。
各ファン20の風量を図40の右側のファン20から順に大きくすると、室内機100の吹出口3における風速分布は図41の矢印に示すようになる。つまり、ファン20A〜ファン20Cの風量を、ファン20A>ファン20B>ファン20Cとすると、室内機100の吹出口3における風速分布は図41の矢印に示すようになる。なお、図41に示す矢印の方向は気流の方向を示し、図41の矢印の大きさは風速の大きさを示している。つまり、図41の矢印は、その長さが長いほど風速が速い(換言すると、風量が多い)ことを示している。
図42は、本発明の実施の形態18に係る室内機の吹出口近傍を示す要部拡大図(正面断面図)である。この図42は、吹出口3から吹き出される気流を図42の右側方向に制御する場合の左右ベーン80を示している。
図42に示すように、左右ベーン80で曲げられた気流は、吹出口3の近傍においてケーシング1の側壁部に衝突し、通風損失になる。このような場合、図41で示すように、吹出口3の右側端部の風速が小さくなるように、各ファン20の風量を発生させるとよい(図41参照)。吹出口3の全風量を従来の室内機(ファンが1つのみ設けられている室内機、又は複数のファンのそれぞれの風量を制御しない室内機)と同一の風量に設定した場合、このように各ファン20の風量を個別に制御することにより、ケーシング1の側壁部に気流が衝突することによる通風損失を低減することができる。
なお、発明者らが吹出口3の風速分布(各ファン20毎の風量の差)が熱交換性能に及ぼす影響を調査したところ、隣接するファン20の風量の差が約20%以下であれば、熱交換性能に及ぼす影響が少ないことがわかった。また、隣接するファン20の風量の差が約10%以下であれば、熱交換性能に及ぼす影響がさらに少ないことがわかった。このため、各ファン20毎に風量を個別制御する場合、隣接するファン20の風量の差は約20%以下であることが好ましい。また、各ファン20毎に風量を個別制御する場合、隣接するファン20の風量の差は約10%以下であることがさらに好ましい。
また、各ファン20の風量を個別制御することの効果は、上記の通風損失低減効果に限定されるものではない。例えば、集中的に空気調和したい場所がある場合(スポット空調を行う場合)、この場所に到達する気流が大きくなるように、各ファン20の風量を個別に制御すればよい。また例えば、空調気流があたるのを避けたい場所がある場合(風よけマイルド空調を行う場合)、この場所に到達する気流が小さくなるように(又はこの場所に気流が到達しないように)各ファン20の風量を個別に制御すればよい。
また、本実施の形態18では、同一形状(同一仕様)のファン20を複数設け、各ファン20の回転数を変更することにより、各ファン20の風量を個別に制御している。この場合、「ファン20の羽根23の枚数とファン20の羽根車25の回転数との積」を各々のファン20で10Hz程度離しておくとよい。このようにすることで、各ファン20から発生するうなり音(羽根通過周波数騒音(BPF)の干渉によって生じるうなり音)を抑制する効果も期待できる。
実施の形態19.
また、以下のように各ファン20の風量を個別に制御してもよい。なお、本実施の形態19において、特に記述しない項目については実施の形態18と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図43は、本発明の実施の形態19に係る室内機において各ファン20の風量を同一にした場合の吹出口の風速分布を示す説明図である。この図43は、室内機100の正面図を示している。また、図43に示す矢印の方向は気流の方向を示し、図43の矢印の大きさは風速の大きさを示している。つまり、図43の矢印は、その長さが長いほど風速が速い(換言すると、風量が多い)ことを示している。
図43に示すように、各ファン20が発生する風量を同一とした場合、吹出口3の両端部近傍で風速が低下していることがわかる。これは、風路を構成するケーシング1の側壁等で生じる気流摩擦により風速が低減するためである。このため、室内機100を低風量(低能力)モードで運転する場合、この速度低下域(吹出口3の両端部近傍)で逆流を生じることがある。この逆流は、呼吸音のような異音を生じる場合がある。また、冷房運転時においては、この逆流は、暖気と冷気の混合によって結露を生じる等の不具合を生じる。
そこで、本実施の形態19に係る室内機100は、室内機100を低風量(低能力)モードで運転する場合、図44に示すように各ファン20の風量を制御している。
図44は、本発明の実施の形態19に係る室内機が低風量モードで運転する場合における吹出口の風速分布の一例を示す説明図である。
低風量(低能力)モードで運転する場合、本実施の形態19に係る室内機100は、吹出口3の両端部近傍の風速が大きくなるように、両端部に配置されたファン20A及びファン20Cの風量を中央部に配置されたファン20Bの風量よりも大きくしている。低風量(低能力)モードにおける吹出口3の全風量を従来の室内機(ファンが1つのみ設けられている室内機、又は複数のファンのそれぞれの風量を制御しない室内機)と同一の風量に設定した場合、このように各ファン20の風量を制御することにより、低風量(低能力)モードで発生する上記の問題点を解決することができる。
なお、発明者らが吹出口3の風速分布(各ファン20毎の風量の差)が熱交換性能に及ぼす影響を調査したところ、隣接するファン20の風量の差が約20%以下であれば、熱交換性能に及ぼす影響が少ないことがわかった。また、隣接するファン20の風量の差が約10%以下であれば、熱交換性能に及ぼす影響がさらに少ないことがわかった。このため、各ファン20毎に風量を個別制御する場合、隣接するファン20の風量の差は約20%以下であることが好ましい。また、各ファン20毎に風量を個別制御する場合、隣接するファン20の風量の差は約10%以下であることがさらに好ましい。
また、実施の形態18と同様に、例えば、集中的に空気調和したい場所がある場合(スポット空調を行う場合)、この場所に到達する気流が大きくなるように、各ファン20の風量をさらに個別に制御してもよい。また例えば、空調気流があたるのを避けたい場所がある場合(風よけマイルド空調を行う場合)、この場所に到達する気流が小さくなるように(又はこの場所に気流が到達しないように)各ファン20の風量をさらに個別に制御してもよい。
また、上述した消音機構や後述する消音機構(例えば、吸音材の使用、ヘルムホルツ型消音器として機能するファン20の筐体26、能動的消音機構)を室内機100に設けた場合、各ファン20の風量を個別に制御する構成をこれら消音機構と組み合わせることにより、消音効果がさらに向上する。例えば能動的消音機構を室内機100に設ける場合、音源の数(ファン20の数)に応じた消音機構を設けることが好ましい。しかしながら、室内機100の寸法上の制限やコスト上の制限により、音源の数(ファン20の数)に応じた消音機構を設けることができない場合がある。このような場合でも、各ファン20の風量を個別に制御する構成を組み合わせることにより、十分な消音効果を得ることができる。
図45は、本発明の実施の形態19に係る室内機における同一風量時の中央部ファンの風量低減率と騒音低減効果の関係を示す特性図である。この図45は、吹出口3の全風量を同一にして、中央部に配置されたファン20Bの風量を低減させたときの騒音低減量を示している。また、図45に示す−1dB,−2dB,−3dB,−4dB,−5dBは、この消音検出装置が検出する音と最も関連性が高い騒音に対する消音効果である。図45の結果を得るために用いた消音機構の騒音検出マイクロホン161及び制御スピーカーは、風路内の気流に影響を及ぼさないように、ケーシング1の左右両側面部に設けられた機械ボックス(制御基板等が格納されているボックス、図示せず)内に設置した。このため、図45に示す−1dB,−2dB,−3dB,−4dB,−5dBは、ファン20A及びファン20Cが放出する騒音に対する消音効果を示している。
例えば、消音効果−5dBの消音機構を室内機100に設けた場合、両端部近傍に配置されたファン20A及びファン20Bが放射する騒音は、それぞれ5dB低減する。一方、中央部に配置されたファン20Bから放射される騒音には消音機構の効果がないため、室内機100全体では、合計で2.7dBの消音効果が得られる。このとき、本実施の形態19で示したように中央部のファン20Bの風量を約15%低減させたとすると、同一風量を得るために、両端部近傍に配置されたファン20A及びファン20Bはそれぞれ7.5%風量を増大する。このように各ファン20の風量を個別制御すると、両端部近傍に配置されたファン20A及びファン20Bが放射する騒音が1.9dB増大し、中央部に配置されたファン20Bから放射される騒音は2dB低減される。結果として、室内機100全体では合計で3.5dBの消音効果が得られ、各ファン20の風量を個別に制御する前よりも消音効果が向上する。
なお、本実施の形態19では、同一形状(同一仕様)のファン20を複数設け、各ファン20の回転数を変更することにより、各ファン20の風量を個別に制御している。この場合、「ファン20の羽根23の枚数とファン20の羽根車25の回転数との積」を各々のファン20で10Hz程度離しておくとよい。このようにすることで、各ファン20から発生するうなり音(羽根通過周波数騒音(BPF)の干渉によって生じるうなり音)を抑制する効果も期待できる。
実施の形態20.
また、以下のように各ファン20の風量を個別に制御してもよい。なお、本実施の形態20において、特に記述しない項目については実施の形態18又は実施の形態19と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図46は、本発明の実施の形態20に係る室内機における吹出口の風速分布の一例を示す説明図である。この図46は、室内機100の正面図を示している。また、図46に示す矢印の方向は気流の方向を示し、図46の矢印の大きさは風速の大きさを示している。つまり、図46の矢印は、その長さが長いほど風速が速い(換言すると、風量が多い)ことを示している。
本実施の形態20に係る室内機100は、吹出口3の中央部の風速が両端部近傍の風速よりも大きくなるように、中央部に配置されたファン20Bの風量を両端部に配置されたファン20A及びファン20Cの風量よりも大きくしている。
吹出口3から吹き出された気流は、室内の低速又は停止空気と接するところで速度エネルギーを徐々に失い、最後に気流中央部の速度が低減する。このため、吹出口3から吹き出される気流を本実施の形態20のようにすることにより、同一風量発生時における気流中央部の流速を従来の室内機(ファンが1つのみ設けられている室内機、又は複数のファンのそれぞれの風量を制御しない室内機)よりも大きくすることができ、気流到達性を向上することができる。
なお、発明者らが吹出口3の風速分布(各ファン20毎の風量の差)が熱交換性能に及ぼす影響を調査したところ、隣接するファン20の風量の差が約20%以下であれば、熱交換性能に及ぼす影響が少ないことがわかった。また、隣接するファン20の風量の差が約10%以下であれば、熱交換性能に及ぼす影響がさらに少ないことがわかった。このため、各ファン20毎に風量を個別制御する場合、隣接するファン20の風量の差は約20%以下であることが好ましい。また、各ファン20毎に風量を個別制御する場合、隣接するファン20の風量の差は約10%以下であることがさらに好ましい。
また、実施の形態18と同様に、例えば、集中的に空気調和したい場所がある場合(スポット空調を行う場合)、この場所に到達する気流が大きくなるように、各ファン20の風量をさらに個別に制御してもよい。また例えば、空調気流があたるのを避けたい場所がある場合(風よけマイルド空調を行う場合)、この場所に到達する気流が小さくなるように(又はこの場所に気流が到達しないように)各ファン20の風量をさらに個別に制御してもよい。
また、本実施の形態20では、同一形状(同一仕様)のファン20を複数設け、各ファン20の回転数を変更することにより、各ファン20の風量を個別に制御している。この場合、「ファン20の羽根23の枚数とファン20の羽根車25の回転数との積」を各々のファン20で10Hz程度離しておくとよい。このようにすることで、各ファン20から発生するうなり音(羽根通過周波数騒音(BPF)の干渉によって生じるうなり音)を抑制する効果も期待できる。
実施の形態21.
実施の形態18〜実施の形態20では、同一形状(同一仕様)のファン20を複数設け、各ファン20の回転数を変更することにより、各ファン20の風量を個別に制御していた。これに限らず、送風能力の異なるファン20(例えばファン径、ボス比、翼の取り付け角等が異なるファン20)を用いても、実施の形態18〜実施の形態20と同様の効果が得られる。送風能力の異なるファン20を複数用いることにより、ファン20の実装密度が向上する、室内機100(ケーシング1)内部の風速分布をより詳細に制御できる等、実施の形態18〜実施の形態20では得られなかった効果をさらに得ることもできる。
なお、隣接するファン20の風量の差は約20%以下(より好ましくは10%以下)にして熱交換性能の低下を防止することと、「ファン20の羽根23の枚数とファン20の羽根車25の回転数との積」を各々のファン20で10Hz程度離してうなり音を防止することの両方を成立させるためには、羽根23の枚数が異なるファン20を用いるのが効果的である。
1 ケーシング、1a スリット、1b 背面部、2 吸込口、3 吹出口、5 ベルマウス、5a 上部、5b 中央部、5c 下部、6 ノズル、10 フィルター、15 フィンガーガード、16 モーターステイ、17 固定部材、18 支持部材、20(20A〜20C) ファン、20a 回転軸、21 ボス、23 羽根、25 羽根車、26 筐体、30 ファンモーター、50 熱交換器、50a 対称線、51 前面側熱交換器、51a,51b 熱交換器、55 背面側熱交換器、55a,55b 熱交換器、56 フィン、57 伝熱管、70 上下ベーン、70a〜70c 上下ベーン、71 補助上下ベーン、71a〜71g 補助上下ベーン、72 直動アクチュエーター、73 モーター、74 モーター、75 アーム、80 左右ベーン、90 仕切り板、100 室内機、110 前面側ドレンパン、111 排水路、111a 舌部、115 背面側ドレンパン、116 接続口、117 ドレンホース、118 中間ドレンパン、151 マイクアンプ、152 A/D変換器、154 D/A変換器、155 アンプ、158 FIRフィルター、159 LMSアルゴリズム、161 騒音検出マイクロホン、181 制御スピーカー、191 消音効果検出マイクロホン、201 信号処理装置、281 制御装置、401 圧縮機、402 四方弁、403 室外熱交換器、404 絞り装置、405 流路切換装置、405a〜405d 逆止弁、406 絞り装置、407 四方弁。

Claims (12)

  1. 上部に吸込口が形成され、前面部下側に吹出口が形成されたケーシングと、
    前記ケーシング内の前記吸込口の下流側に設けられた軸流型又は斜流型のファンと、
    前記ケーシング内の前記ファンの下流側であって、前記吹出口の上流側に設けられ、前記ファンから吹き出された空気と冷媒とが熱交換する熱交換器と、
    前記吹出口に設けられ、該吹出口から吹き出される気流の上下方向の向きを制御する上下ベーンと、
    前記上下ベーンの上流側に設けられ、前記熱交換器を通過した気流の上下方向の向きを制御する補助上下ベーンと、
    を備え、
    前記熱交換器は、前記ケーシングの前面側に配置された前面側熱交換器と、前記ケーシングの背面側に配置された背面側熱交換器とを有し、
    前記補助上下ベーンの上流側端部が前記前面側熱交換器の下端部と前記背面側熱交換器の下端部とを結ぶ仮想直線よりも上流側に位置する
    空気調和機の室内機。
  2. 前記補助上下ベーンが複数個設けられている請求項1に記載の空気調和機の室内機。
  3. 前記上下ベーンの回転軸位置及び前記補助上下ベーンの回転軸位置のうち少なくとも一方が可変となっている請求項1又は請求項2に記載の空気調和機の室内機。
  4. 前記熱交換器は、前記ケーシングの前面側に配置された前面側熱交換器と、前記ケーシングの背面側に配置された背面側熱交換器と、を備え、
    前記前面側熱交換器と前記背面側熱交換器は、それぞれ独立した熱交換作用を有している請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の空気調和機の室内機。
  5. 前記補助ベーンは、ケーシングの左右方向に沿って複数に分割されており、
    これら分割された補助ベーンのそれぞれは、独立してその向きを制御できる請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の空気調和機の室内機。
  6. 前記吹出口から吹き出される気流を上方向に曲げるとき、
    前記上下ベーン及び前記補助上下ベーンは、これらの向きが下流側に配置されているベーンほど上方向に制御される請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の空気調和機の室内機。
  7. 前記吹出口から吹き出される気流を下方向に曲げるとき、
    前記上下ベーン及び前記補助上下ベーンの向きは、これらの向きが下流側に配置されるベーンほど下方向に制御される請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の空気調和機の室内機。
  8. 前記前面側熱交換器を通過した気流の温度は、前記背面側熱交換器を通過した気流の温度よりも低いことを特徴とする請求項4に記載の空気調和機の室内機。
  9. 前記熱交換器は、前記ケーシングの前面側から背面側にかけて切断した縦断面において、下部に変局部が形成されており、
    前記補助上下ベーンは、該変局部の下方に配置されている請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の空気調和機の室内機。
  10. 前記熱交換器は、
    前記ケーシングの前面側に配置された前面側熱交換器と、
    前記ケーシングの背面側に配置された背面側熱交換器と、
    を有し、
    側面視において、
    前記前面側熱交換器の長手方向の長さは、前記背面側熱交換器の長手方向の長さよりも短い請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の空気調和機の室内機。
  11. 前記熱交換器は、
    前記ケーシングの前面側に配置された前面側熱交換器と、
    前記ケーシングの背面側に配置された背面側熱交換器と、
    を有し、
    前記前面側熱交換器の圧力損失は、前記背面側熱交換器の圧力損失よりも大きい請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載の空気調和機の室内機。
  12. 請求項1〜請求項11のいずれか一項に記載の室内機を備えた空気調和機。
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