JP5474154B1 - ホットメルト型粘着剤組成物及び経皮吸収貼付剤 - Google Patents

ホットメルト型粘着剤組成物及び経皮吸収貼付剤 Download PDF

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Abstract

【課題】薬物の含有量が高い薬物を含有するホットメルト型粘着剤組成物であって、粘着剤層の凝集力を保持することができ、塗工適性に優れるホットメルト型粘着剤組成物、及び、ホットメルト型粘着剤組成物から形成される粘着剤層を備える経皮吸収貼付剤を提供すること。
【解決手段】(a)熱可塑性エラストマー 25〜50質量%、(b)粘着付与樹脂 20〜50質量%、(c)軟化剤 5〜9質量%、(d)合成ケイ酸アルミニウム 2〜8質量%、及び(e)薬物 10〜25質量%〔ただし、(a)〜(e)の合計は100質量%〕を含有するホットメルト型粘着剤組成物、並びに、支持体、及び、前記ホットメルト型粘着剤組成物から形成される粘着剤層を備える経皮吸収貼付剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、ホットメルト型粘着剤組成物及び経皮吸収貼付剤に関する。具体的には、多量の薬物を配合しても、塗工適性に優れるホットメルト型粘着剤組成物、及び、支持体とホットメルト型粘着剤組成物から形成される粘着剤層を備える経皮吸収貼付剤に関する。
経皮吸収貼付剤としては、支持体(裏打ち材)上に、薬物(有効成分)を含有する粘着剤層(感圧性接着剤層)を設けたものが知られている。粘着剤層を形成する粘着剤としては、皮膚刺激性が小さいなどの特長を有するアクリル系粘着剤が広く使用されている。しかし、アクリル系粘着剤を用いると、経皮吸収貼付剤の製造工程において、該粘着剤に含有される溶剤を乾燥させる工程が必要となるため、粘着剤が融点または沸点の低い薬物を含有する場合は、薬物が流出したり揮発したりするという問題点があった。したがって、融点または沸点の低い薬物(例えば、常温で液状であるサリチル酸メチルなど)を含有する粘着剤から形成される粘着剤層を備える貼付剤を得る場合には、溶剤乾燥工程を要しないカレンダー塗工法またはホットメルト塗工法が可能であるゴム系粘着剤が用いられている。
ゴム系粘着剤としては、天然ゴムのラテックスアレルギーを回避するために、また、イオウ等の加硫剤や架橋剤による皮膚刺激を回避するために、合成ゴム系の熱可塑性エラストマーを主成分とするゴム系粘着剤が多く用いられている。合成ゴム系の熱可塑性エラストマーとしては、特許文献1に示されるように、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(以下、「SIS」ということがある。)、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(以下、「SBS」ということがある。)、または、これらの水素添加物、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体(以下、「SEPS」ということがある。)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体(以下、「SEBS」ということがある。)等の熱可塑性ブロック共重合体;エチレン−酢酸ビニル共重合体;エチレン−α−オレフィン共重合体;など種々の熱可塑性エラストマーが使用されている。これらの中でもSIS、SBS、SEPS、SEBS等の熱可塑性ブロック共重合体であるスチレン系熱可塑性エラストマーが、粘着性や凝集性が優れていることから好適に使用されている。
カレンダー塗工法によりゴム系粘着剤から粘着剤層を形成するためには、まず、加圧ニーダーで、熱可塑性エラストマー等の材料を、温度100〜150℃で軟化させ10〜30分間混練りした後、温度を下げて薬物を添加し、更に5〜20分間混練りして、各成分が均一に分散された状態のカレンダー型粘着剤組成物を調製する。なお上記の混練時の温度及び時間は、例を挙げて説明したものであり、これらの範囲に限定されるものではない。以下、同様である。
得られたカレンダー型粘着剤組成物を、カレンダー塗工機を使用して、温度100〜200℃に温度制御した2本のロール間を軟化状態で通過させて、剥離ライナー(シリコーン表面処理したポリエステルフィルム等)の上に厚み100〜250μmに展延する。次いで、粘着剤の上面に、支持体をラミネートして所定の形状に裁断することにより、貼付剤を得る。
また、ホットメルト塗工法によりゴム系粘着剤から粘着剤層を形成するためには、まず、加熱制御可能な高速回転ミキサーで、熱可塑性エラストマー等の材料を、窒素雰囲気下、温度100〜200℃で20〜100分間加熱撹拌して溶融物とする。その後、薬物を前記溶融物に添加し、更に温度100〜190℃で2〜30分間加熱撹拌して、各成分が均一に分散された状態のホットメルト型粘着剤組成物を調製する。なお上記の撹拌時の温度及び時間は、例を挙げて説明したものであり、これらの範囲に限定されるものではない。
得られたホットメルト型粘着剤組成物を、ホットメルト塗工機にて、温度100〜200℃に温度制御したダイヘッド部分から溶融物を押し出して、上記剥離ライナー上に厚み100〜250μmに展延する。次いで、粘着剤の上面に、支持体をラミネートして所定の形状に裁断することにより、貼付剤を得る。
カレンダー塗工法及びホットメルト塗工法は、先に述べたように、いずれも溶剤乾燥工程を要しないが、ゴム系粘着剤を軟化状態で、または、溶融物を、剥離ライナー上に展延することにより均一な厚みの粘着剤層を形成することから、良好な塗工適性を得るために、展延時の粘着剤組成物の粘度を、最適範囲内として厳密に制御することが求められる。特に、ホットメルト塗工を行うホットメルト型粘着剤組成物については、カレンダー塗工法と異なり、塗工時に粘着剤組成物に加わる圧力が小さいことから、展延時の粘着剤組成物の粘度を最適範囲内とするために、より高い温度で粘着剤組成物を調製したり、組成の調整が必要となることがある。
ホットメルト型粘着剤組成物は、前記のSIS等の熱可塑性エラストマーに加えて、多くの場合、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、クマロンインデン系樹脂等の粘着付与樹脂(「粘着性付与樹脂」ということもある。)や、ポリエステル系可塑剤、ナフテン系オイル、芳香族系オイル、パラフィン系オイル等の軟化剤を含有し、また、SiO 、Al 系のガラスバルーン、シリカバルーン、シラスバルーン等の非膨張性無機中空粒子や炭酸カルシウム、タルク等の無機充填剤;ビスフェノール系、トリアジン系等の酸化防止剤等の老化防止剤;紫外線吸収剤;架橋剤等を含有してもよい(特許文献2及び3参照)。
経皮吸収貼付剤を形成するためのホットメルト型粘着剤組成物は、更に薬物(以下、「薬理活性物質」ということがある。)を含有し、更にまた経皮吸収促進剤等を含有してもよい。薬物としては、例えば、自律神経系作用薬、体性神経系作用薬、中枢神経系作用薬、交感神経興奮薬、交感神経遮断薬、副交感神経興奮薬、副交感神経遮断薬、局所麻酔薬、全身麻酔薬、平滑筋作用薬、平滑筋弛緩薬、非ステロイド性抗炎症薬、ステロイド性抗炎症薬、抗喘息薬、子宮収縮薬、鎮痛・催眠薬、抗うつ薬、抗痛風薬、抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬、抗セロトニン薬、心臓血管系作用薬、強心薬、抗不整脈薬、抗高脂血症薬、利尿薬、呼吸器系作用薬、消化器系作用薬、血液・造血臓器作用薬、皮膚・粘膜作用薬、イミダゾール系抗真菌薬、ホルモン、ビタミン、抗感染薬、抗悪性腫瘍薬、抗糖尿病薬、制吐剤等が挙げられる。
薬物を含有するホットメルト型粘着剤組成物は、その組成により、粘着特性、凝集性、薬物のブリード性などが変化する。従来からホットメルト型粘着剤組成物においては、粘着付与樹脂や軟化剤等の、熱可塑性エラストマー以外の配合成分の配合割合が高くなる傾向があり、その結果、粘着特性の温度依存性が大きくなるので、実用温度範囲が狭くなる問題や、凝集力が高すぎて、貼付剤を貼付部位から引き剥がす際に、貼付部位を傷つけたり、貼付剤が切断する等、再剥離性が要求される用途には適さないなどの問題があった。
例えば、軟化剤は、低温特性を向上させたり、粘着剤組成物の溶融粘度を下げて流動性を高め、塗工性を向上させるために配合される。しかし、低温特性を向上させるために軟化剤量を増加すると、凝集力、特に高温での凝集力が劣り耐クリープ特性が悪くなる傾向がある。また、塗工時の溶融粘度が小さすぎると所定の厚みの粘着剤層を形成できない場合もある。そこで、粘着剤層の凝集力を保持するために、粘着剤組成物中の軟化剤の含有量を10質量%未満、好ましくは9質量%以下とすることが望まれるようになっている。
一方、近年、経皮吸収貼付剤を形成するために使用する薬物を含有するホットメルト型粘着剤組成物は、薬理活性の長期持続性を得るために、また所望によっては経皮吸収貼付剤の貼付面積を小さくするために、粘着剤組成物中の薬物の含有量を大きくすること、具体的には薬物の含有量を10質量%以上とすることが望まれることもある。また、冷感効果を持たせるために、常温で液体の薬物等、低融点の薬物の含有量を大きくすることが望まれることもある。経皮吸収貼付剤において、ホットメルト型粘着剤組成物から形成される粘着剤層を得るためには、先に述べたように、熱可塑性エラストマー等の材料を加熱して溶融物とし、該溶融物に更に薬物を含有させ、溶融状態の薬物を含有するホットメルト型粘着剤用の組成物を押し出し、上記剥離ライナー上に展延して塗工することがある。溶融物であるホットメルト型粘着剤用の組成物を塗工するに際しては、薬物、特に低融点の薬物の流出や揮散を防止するために、可能な限り短時間で均一な厚みの粘着剤層を形成することができる塗工適性が求められる。具体的には、薬物を含有するホットメルト型粘着剤用の組成物の塗工条件下で、該粘着剤用の組成物の溶融粘度が適正な範囲である塗工適性が求められる。
これらの事情から、薬物の含有量が10質量%以上と高含量であるような薬物を含有するホットメルト型粘着剤組成物であって、粘着剤層の凝集力を保持し、塗工適性に優れるホットメルト型粘着剤組成物、及び、ホットメルト型粘着剤組成物から形成される粘着剤層を備える経皮吸収貼付剤が求められていた。
特公昭45−41518号公報 特開平7−179836号公報 特開平11−106730号公報
本発明の課題は、薬物の含有量が高い薬物を含有するホットメルト型粘着剤組成物であって、粘着剤層の凝集力を保持することができ、塗工適性に優れるホットメルト型粘着剤組成物、及び、ホットメルト型粘着剤組成物から形成される粘着剤層を備える経皮吸収貼付剤を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決することについて鋭意研究した結果、熱可塑性エラストマー、粘着付与樹脂、軟化剤及び薬物を所定量配合したホットメルト型粘着剤組成物において、合成ケイ酸アルミニウムを所定量含有するものとすることによって、課題を解決することができることを見いだし、発明を完成した。
すなわち、本発明によれば、以下の成分(a)〜(e):
(a)熱可塑性エラストマー 25〜50質量%、
(b)粘着付与樹脂 20〜50質量%、
(c)軟化剤 5〜9質量%、
(d)合成ケイ酸アルミニウム 2〜8質量%、及び
(e)薬物 10〜25質量%
〔ただし、(a)〜(e)の合計は100質量%である。〕
を含有することを特徴とするホットメルト型粘着剤組成物が提供される。
また、本発明によれば、実施の態様として、以下(1)〜(4)のホットメルト型粘着剤組成物が提供される。
(1)前記の(a)熱可塑性エラストマーが、スチレン系熱可塑性エラストマーを含有し、かつ、前記の(e)薬物が、室温で液状である薬物を含有する前記のホットメルト型粘着剤組成物。
(2)前記の(b)粘着付与樹脂が、ロジン系樹脂を含有し、かつ、前記の(c)軟化剤が、ナフテン系またはパラフィン系オイルである前記のホットメルト型粘着剤組成物。
(3)前記の(d)合成ケイ酸アルミニウムが、軽質合成ケイ酸アルミニウムである前記のホットメルト型粘着剤組成物。
(4)温度150℃における溶融粘度が250dPa・s以下である組成物から得られる前記のホットメルト型粘着剤組成物。
また、本発明によれば、支持体、及び、前記のホットメルト型粘着剤組成物から形成される粘着剤層を備える経皮吸収貼付剤が提供される。その実施の態様として、前記の支持体が、繊維基材である前記の経皮吸収貼付剤が提供され、また、更に剥離シートを備える前記の経皮吸収貼付剤が提供され、さらにまた、粘着剤層の表面積が、4〜20cmである前記の経皮吸収貼付剤が提供される。
本発明によれば、以下の成分(a)〜(e):
(a)熱可塑性エラストマー 25〜50質量%、
(b)粘着付与樹脂 20〜50質量%、
(c)軟化剤 5〜9質量%、
(d)合成ケイ酸アルミニウム 2〜8質量%、及び
(e)薬物 10〜25質量%
〔ただし、(a)〜(e)の合計は100質量%である。〕
を含有することを特徴とするホットメルト型粘着剤組成物であることによって、薬物の含有量が高いホットメルト型粘着剤組成物であって、粘着剤層の凝集力を保持することができ、塗工適性に優れるホットメルト型粘着剤組成物、並びに、支持体、及び該ホットメルト型粘着剤組成物から形成される粘着剤層を備える経皮吸収貼付剤を提供することができるという効果を奏する。
本発明のホットメルト型粘着剤組成物は、以下の成分(a)〜(e):
(a)熱可塑性エラストマー 25〜50質量%、
(b)粘着付与樹脂 20〜50質量%、
(c)軟化剤 5〜9質量%、
(d)合成ケイ酸アルミニウム 2〜8質量%、及び
(e)薬物 10〜25質量%
〔ただし、(a)〜(e)の合計は100質量%である。〕
を含有することを特徴とするホットメルト型粘着剤組成物である。
1.熱可塑性エラストマー
本発明のホットメルト型粘着剤組成物に含有される(a)熱可塑性エラストマーとしては、従来、ホットメルト型粘着剤組成物に含有されていた熱可塑性エラストマーを採用することができる。すなわち、前記したSIS、SBS、またはこれらの水素添加物、SEPS、SEBS等の熱可塑性ブロック共重合体;エチレン−酢酸ビニル共重合体;エチレン−α−オレフィン共重合体;など種々の熱可塑性エラストマーを使用することができる。これらの中でも粘着性や凝集性が優れていることから、SIS、SBS、SEPS、SEBS等のスチレン系ブロック共重合体であるスチレン系熱可塑性エラストマーが、好ましい。
これらスチレン系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性エラストマーは、単独で使用してもよいし、2種以上の混合物として使用してもよい。また、本発明の効果を奏することができる限り、前記したスチレン系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性エラストマーとともに、他のゴム状重合体やエラストマー、例えば、天然ゴム;ブチルゴム、イソブチレンゴム、イソプレンゴム等の合成ゴム;ポリブタジエン系(共)重合体;これらの水素添加物;またはこれらの2種以上の混合物などを併せて使用してもよい。
好ましく使用されるスチレン系熱可塑性エラストマーであるスチレン系ブロック共重合体は、一般的にはA−B型またはA−B−A型で表される(Aは、スチレン等の芳香族ビニル単量体の重合ブロックを、Bは、イソプレン、ブタジエン等の共役ジエン系単量体の重合体ブロックを示す。)ブロック共重合体である。
前記の芳香族ビニル単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、ジメチルスチレン、ビニルナフタレン等が使用でき、スチレンが好ましい。また、共役ジエン系単量体としては、ブタジエン、イソプレン、ピペリレン等が使用でき、ブタジエン、イソプレンが好ましい。
スチレン系ブロック共重合体は、芳香族ビニル部分が5〜45質量%であり、好ましくは10〜30質量%である。芳香族ビニル部分が5質量%未満では、凝集力が低下し、45質量%を超えると柔軟性が低下する。また、スチレン系ブロック共重合体の重量平均分子量は、好ましくは10,000〜400,000、より好ましくは50,000〜250,000である。
このようなスチレン系ブロック共重合体としては、A−B型として、スチレン−イソプレン共重合体(SI)、スチレン−ブタジエン共重合体(SB)、A−B−A型として、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)及びこれらの水素添加物、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)等の熱可塑性エラストマーを挙げることができる。
好ましく使用されるスチレン系熱可塑性エラストマーとしては、JSR株式会社製のJSR SIS;日本ゼオン株式会社製のクインタック(登録商標);クレイトンポリマーズ社製のクレイトン(登録商標)、カリフレックス(登録商標)TR;旭化成ケミカルズ株式会社製のタフプレン(登録商標)、アサプレン(登録商標)T;電気化学工業株式会社製のデンカ(登録商標)STRなどの市販品を使用することができる。
本発明のホットメルト型粘着剤組成物中において、(a)熱可塑性エラストマーの含有量は、25〜50質量%であり、好ましくは27〜47質量%、より好ましくは30〜45質量%、更に好ましくは32〜42質量%の範囲である。(a)熱可塑性エラストマーの含有量が25質量%未満または50質量%を超える場合、溶剤を使用しないホットメルト塗工が困難となることがある。
2.粘着付与樹脂
本発明のホットメルト型粘着剤組成物に含有される(b)粘着付与樹脂としては、従来、ホットメルト型粘着剤組成物に含有されていた粘着付与樹脂を採用することができる。すなわち、(b)粘着付与樹脂としては、ロジン系樹脂やテルペン系樹脂等の天然物及びその誘導体、脂肪族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、クマロンインデン系樹脂、スチレン系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン系樹脂などの合成樹脂を挙げることができる。石油樹脂は、合成石油樹脂(C5)系と合成石油樹脂(C9)系に分類することもできる。(b)粘着付与樹脂を含有することにより、粘着剤成分に常温での自着力と粘着力を付与することができる。
ロジン系樹脂としては、荒川化学工業株式会社製のパインクリスタル、エステルガム;イーストマン・ケミカル社製のポリペールレジン、ステベライトレジン、フォーラルAX、ペンタリン(登録商標);ハリマ化成株式会社製のハリエスター(登録商標)T;などが挙げられる。ロジンフェノール樹脂としては、荒川化学工業株式会社製のタマノル(登録商標);住友デュレズ株式会社製のスミライト(登録商標)レジンPRなどが挙げられる。
テルペン系樹脂としては、ヤスハラケミカル株式会社製のYSレジンPX、YSレジンTO、YSポリスター(登録商標)T;Hercules社製のピコライト(登録商標)A;Schenectady社製のSchenectady(登録商標)SP566;などが挙げられる。
脂肪族系石油樹脂としては、Hercules社製のPiccopale(登録商標);トーネックス株式会社製のエスコレッツ;Goodyear社製のWing Tack;三井化学株式会社製のハイレッツ(登録商標);日本ゼオン株式会社製のクイントン(登録商標);丸善石油化学株式会社製のマルカレッツ(登録商標);東邦石油樹脂株式会社製のコーポレックス(登録商標)などが挙げられる。
脂環族系石油樹脂としては、荒川化学工業株式会社製のアルコン(登録商標)PやアルコンM等が挙げられる。芳香族系石油樹脂としては、例えば、三井化学株式会社製のペトロジン;東邦石油樹脂株式会社製のハイレジン等が挙げられる。クマロンインデン系樹脂としては、新日鉄化学株式会社製のクマロンNG等が挙げられる。
スチレン系樹脂としては、Hercules社製のPiccolastic(登録商標) A等が挙げられる。フェノール系樹脂としては、日立化成工業株式会社製のヒタノール;住友化学株式会社製のタッキロール;群栄化学工業株式会社製のレジトップ等が挙げられる。キシレン系樹脂としては、三菱ガス化学株式会社製のニカノール(登録商標)等が挙げられる。
これらの樹脂は、それぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて、(b)粘着付与樹脂として使用することができる。(b)粘着付与樹脂の含有量は、ホットメルト型粘着剤組成物中において、20〜50質量%であり、好ましくは22〜47質量%、より好ましくは25〜45質量%、更に好ましくは27〜42質量%の範囲である。また、(b)粘着付与樹脂は、(a)熱可塑性エラストマー100質量部に対しては、通常、10〜150質量部、好ましくは30〜140質量部、より好ましくは50〜130質量部の比率で含有するようにすればよい。(b)粘着付与樹脂が少なすぎると、粘着剤層の粘着性が劣り、(b)粘着付与樹脂が多すぎると、低温特性の低下や再剥離性を付与しにくくなる。
3.軟化剤
本発明のホットメルト型粘着剤組成物に含有される(c)軟化剤としては、従来、ホットメルト型粘着剤組成物に含有されていた軟化剤を採用することができる。すなわち、(c)軟化剤としては、石油系軟化剤、植物油系軟化剤、合成可塑剤、液状ゴム、液状粘着付与樹脂などが挙げられる。軟化剤を配合することにより、凝集性などの特性を制御することができる。軟化剤の配合割合が小さすぎると、その添加による効果が不充分となり、大きすぎると、ホットメルト型粘着剤組成物としての諸特性が低下しやすくなる。
石油系軟化剤としては、例えば、パラフィン系オイル(流動パラフィン等を含む。)、ナフテン系オイル、芳香族系オイルなどが挙げられる。植物油系軟化剤としては、例えば、ひまし油、綿実油、あまに油、菜種油、大豆油、パーム油、椰子油、落花生油、トール油などが挙げられる。
合成可塑剤としては、例えば、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート等のフタル酸誘導体;ジメチルイソフタレート、ジイソオクチルフタレート等のイソフタル酸誘導体;ジ−(2−エチルヘキシル)テトラヒドロフタレート等のテトラヒドロフタル酸誘導体;ジ−n−ブチルアジペート、ジ−(2−エチルヘキシル)アジペート等のアジピン酸誘導体;ジイソオクチルアゼレート等のアゼライン酸誘導体;ジ−n−ブチルセバケート等のセバシン酸誘導体;ジメチルマレート等のマレイン酸誘導体;ジ−n−ブチルフマレート等のフマル酸誘導体;トリイソオクチルトリメリテート等のトリメリット酸誘導体;トリエチルシトレート等のクエン酸誘導体;ジエチルイタコネート等のイタコン酸誘導体;グリセリルモノオレート等のオレイン酸誘導体;ブチルアセチルリシノレート等のリシノール酸誘導体;n−ブチルステアレート等のステアリン酸誘導体;ジエチレングリコールモノウラレート等の脂肪酸誘導体;ベンゼンスルホンブチルアミド等のスルホン酸誘導体;トリメチルホスフェート等のリン酸誘導体;テトラ−2−エチルヘキシルピロメリテート等のモノエステル系可塑剤;ジエチレングリコールジベンゾエート等のグリコール誘導体;グリセロールモノアセテート等のグリセリン誘導体;塩素化パラフィン等のパラフィン誘導体;エポキシ誘導体;ポリエステル系可塑剤;ポリエーテル系可塑剤;などが挙げられる。
(c)軟化剤としては、石油系軟化剤が好ましく用いられ、パラフィン系オイルとしては、カネダ株式会社製のハイコール(登録商標)M;シェルケミカルズジャパン株式会社製のルブフレックス100;出光興産株式会社製のダイアナプロセスオイルPW−90等が挙げられ、ナフテン系オイルとしては、シェルケミカルズジャパン株式会社製のシェルフレックス(登録商標)371N;三共油化工業株式会社製のサンキョウプロセスオイルNC−100;日本サン石油株式会社製のサンセン−450等が挙げられ、芳香族系オイルとしては、シェルケミカルズジャパン株式会社製のデュートレックス(登録商標)729UK;出光興産株式会社製のダイアナプロセスオイルAC−12等が挙げられる。
これらの(c)軟化剤は、(a)熱可塑性エラストマーなどとの相溶性等を考慮した上で選択使用され、それぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。本発明のホットメルト型粘着剤組成物は、(c)軟化剤の含有量が、5〜9質量%と少量である点に特徴があり、好ましくは5.2〜8.5質量%、より好ましくは5.3〜8質量%、更に好ましくは5.4〜7.5質量%の範囲である。また、(c)軟化剤は、(a)熱可塑性エラストマー100質量部に対しては、通常、10〜50質量部、好ましくは12〜45質量部、より好ましくは15〜40質量部の比率で含有するようにすればよい。(c)軟化剤の含有量が5質量%未満の場合は溶融粘度が高くなり塗工性が劣り、9質量%を超えると高温での耐クリープ特性が悪くなり、また、塗工時の溶融粘度が小さくなりすぎる場合がある。
ホットメルト型粘着剤組成物中の(b)粘着付与樹脂及び(c)軟化剤の合計含有割合は、a)熱可塑性エラストマー100質量部に対して20〜180質量部、好ましくは45〜150質量部であることが好ましい。20質量部未満の場合は溶融粘度が高くなりすぎ塗工作業性が悪くなり、180質量部を超えると低温特性が悪くなったり、高温での耐クリープ特性が悪くなったり、塗工時の溶融粘度が小さくなりすぎたり、再剥離性を付与することができなくなったりすることがある。
4.合成ケイ酸アルミニウム
本発明のホットメルト型粘着剤組成物は、(d)合成ケイ酸アルミニウムを含有することによって、ホットメルト型粘着剤組成物を溶融して粘着剤層を形成するときの溶融粘度が低下し、塗工適性が著しく向上する。この結果、i)塗工速度を大きくすることができ、生産効率が向上するとともに、薬物の流出や揮散を減少させることができる、ii)溶融温度を低くすることができ、薬物の流出や揮散を減少させることができる、iii)粘着剤層中に存在する薬物の含有量を厳密に制御することができる、などの効果を奏する。
本発明のホットメルト型粘着剤組成物に含有される(d)合成ケイ酸アルミニウムは、
式 Al・9SiO・nH
(式中、nは化合物の水分量を表す数である。)
で表されるケイ酸アルミニウムであり、第16改正日本薬局方に定められるとおり、水酸化ナトリウム溶液を加えて加熱するとき、わずかに不溶分を残して溶けることで、大部分が不溶である天然ケイ酸アルミニウムと区別することができ、また、天然ケイ酸アルミニウムと比較すると、不純物が少なく、密度や粒子径のバラツキが小さい特徴がある。(d)合成ケイ酸アルミニウムとしては、見かけ比容により区分される特軽質合成ケイ酸アルミニウム、軽質合成ケイ酸アルミニウム、または重質合成ケイ酸アルミニウムのいずれも使用することができる。(d)合成ケイ酸アルミニウムとして、特に好ましいのは、分散性と凝集性の観点から、軽質合成ケイ酸アルミニウムである。(d)合成ケイ酸アルミニウムとしては、粒度分布においてほぼ全量が45μm以下である微粉末タイプのものが好ましい。粒子径は、薬局方の一般試験法「3.04 粒度測定法」に準拠して測定する。
本発明のホットメルト型粘着剤組成物中の(d)合成ケイ酸アルミニウムの含有量は、2〜8質量%であり、好ましくは2.2〜7.7質量%、より好ましくは2.5〜7.5質量%、更に好ましくは2.7〜7.3質量%である。(d)合成ケイ酸アルミニウムとしては、市販されるものを使用することができ、協和化学工業株式会社製のキョーワード(登録商標)、株式会社三恵薬品製の三恵などが好ましく使用される。
5.薬物
本発明のホットメルト型粘着剤組成物は、(e)薬物(薬理活性物質)を10〜25質量%含有するものである。(e)薬物としては、特に限定はなく、例えば、非ステロイド性抗炎症薬、ステロイド性抗炎症薬、自律神経系作用薬、体性神経系作用薬、中枢神経系作用薬、交感神経興奮薬、交感神経遮断薬、副交感神経興奮薬、副交感神経遮断薬、局所麻酔薬、全身麻酔薬、平滑筋作用薬、平滑筋弛緩薬、抗喘息薬、子宮収縮薬、鎮痛・催眠薬、抗うつ薬、抗痛風薬、抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬、抗セロトニン薬、心臓血管系作用薬、強心薬、抗不整脈薬、抗高脂血症薬、利尿薬、呼吸器系作用薬、消化器系作用薬、血液・造血臓器作用薬、皮膚・粘膜作用薬、イミダゾール系抗真菌薬、ホルモン、ビタミン、抗感染薬、抗悪性腫瘍薬、抗糖尿病薬、制吐剤等が挙げられる。
本発明のホットメルト型粘着剤組成物に含有され、好ましく使用される(e)薬物は、抗炎症薬であり、中でも、局所的に作用して炎症を鎮める消炎剤を含有することができる。消炎剤の成分としては、サリチル酸メチル、サリチル酸グリコール、フェルビナク、インドメタシン、dl−カンフル等が好ましく使用される。本発明のホットメルト型粘着剤組成物から形成した粘着剤層を備える経皮吸収貼付剤は、消炎パップ剤や経皮吸収型鎮痛消炎剤として使用することができ、消炎パップ剤として使用する場合は、冷感効果や温感効果を得るために、l−メントール、dl−メントール、dl−カンフル、d−カンフル、ハッカ油、ユーカリ油、カプサイシン、トウガラシ抽出物及びノニル酸ワニリルアミド等の刺激効果を有する成分を添加することができる。これらはそれぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。(e)薬物として、室温で液状である薬物、例えば、サリチル酸メチル(融点−8〜−7℃)を使用すると、効き目感及び皮膚刺激性が良好であることが多い。(e)薬物として特に好ましい組み合わせを有するホットメルト型粘着剤組成物は、サリチル酸メチル、dl−カンフル、l−メントール及びノニル酸ワニリルアミドを併用して、(e)薬物として含有するホットメルト型粘着剤組成物から形成した粘着剤層を備える経皮吸収貼付剤である。
本発明のホットメルト型粘着剤組成物は、効き目感を向上させるために、(e)薬物を10〜25質量%〔ただし、(a)〜(e)の合計は100質量%である。〕と多量に含有するものである。粘着剤組成物中の(e)薬物の含有量は、好ましくは11〜24質量%、より好ましくは12〜23質量%、更に好ましくは13〜22質量%である。
6.その他の含有成分
本発明のホットメルト型粘着剤組成物は、(a)〜(e)の成分に加えて、更に必要に応じて、その他の成分を含有することができる。例えば、紫外線吸収剤、老化防止剤(酸化防止剤)、薬物吸収促進剤などを含有することができ、また、(d)合成ケイ酸アルミニウム以外の充填剤を含有することができる。
紫外線吸収剤としては、サリチル酸誘導体、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、シアノアクリレート系化合物等が挙げられる。紫外線吸収剤を使用する場合の含有割合は、特に限定されないが、(a)熱可塑性エラストマー100質量部に対して、通常0.1〜5質量部、好ましくは0.2〜3質量部、より好ましくは0.5〜2質量部の割合で含有させる。
老化防止剤(酸化防止剤)としては、ナフチルアミン系化合物、ジフェニルアミン系化合物、p−フェニレンジアミン系化合物、その他のアミン系化合物、アミン系化合物混合物、キノリン系化合物、ヒドロキノン誘導体、モノフェノール系化合物、ビスフェノール系化合物、トリスフェノール系化合物、ポリフェノール系化合物、チオビスフェノール系化合物等が挙げられる。特に好ましく使用されるのは、モノフェノール系化合物であるジ−tert−ブチルヒドロキシトルエン (以下、「BHT」ということがある。)である。老化防止剤の含有割合は、特に限定されないが、(a)熱可塑性エラストマー100質量部に対して、通常0.1〜5質量部、好ましくは0.2〜3質量部、より好ましくは0.5〜2質量部の割合である。
また、薬物吸収促進剤としては、d−リモネン等のテルペン油;グリセリンモノラウレート、グリセリンモノオレート、セバシン酸ジエチル等の脂肪酸エステル;エイゾン、ピロチオデカン、オレイン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸等の脂肪酸;またはその誘導体等が挙げられる。薬物吸収促進剤の含有割合は、特に限定されないが、(a)熱可塑性エラストマー100質量部に対して、通常0.1〜5質量部、好ましくは0.2〜3質量部、より好ましくは0.5〜2質量部の割合である。
(d)合成ケイ酸アルミニウム以外の充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、亜鉛華(酸化亜鉛)、シリカ、タルク、けい藻土、けい砂、軽石粉、スレート粉、雲母粉、アルミニウムゾル、アルミナホワイト、硫酸アルミニウム、硫酸バリウム、リトポン、硫酸カルシウム、二硫化モリブデン、グラファイト、ガラス球、単結晶チタン酸カリ、カーボン繊維、活性亜鉛華、炭酸亜鉛、酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、リサージ、鉛丹、鉛白、水酸化カルシウム、活性化水酸化カルシウム、酸化チタン等が挙げられる。これらの充填剤の中でも、炭酸カルシウム、亜鉛華、シリカ、酸化チタンなどが好ましく使用される。これらの充填剤を配合すると、粘着剤層の凝集力や塗工適性を調整することができる場合がある。充填剤の平均粒子径は、5μm以下であることが好ましい。
(d)合成ケイ酸アルミニウム以外の充填剤を使用する場合、その含有量は、(a)熱可塑性エラストマー成分100質量部に対して、通常、0.1〜150質量部、好ましくは1〜100質量部、より好ましくは3〜60質量部である。充填剤の配合割合が大きすぎると、添加が困難になったり、塗工適性その他の物性が低下したりする。いうまでもなく、(d)合成ケイ酸アルミニウム以外の充填剤を配合しなくても差し支えない。
本発明のホットメルト型粘着剤組成物は、さらに、粘着特性やその経時安定性を損なわない限りにおいて、透湿性を促進させるための親水性添加剤、例えばポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリカルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ジグリセリン、ポリグリセリン、ポリアクリル酸塩、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリビニルブチラール、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、カラヤガムやペクチン等の天然系多糖類などを含有することができ、これらの1種または2種以上適宜混合して用いてもよい。その含有量は、(a)熱可塑性エラストマー成分100質量部に対して、通常、1〜100質量部、好ましくは2〜70質量部、より好ましくは3〜50質量部であるが、配合しなくても差し支えない。
7.ホットメルト型粘着剤組成物
本発明のホットメルト型粘着剤組成物は、(a)熱可塑性エラストマー 25〜50質量%、(b)粘着付与樹脂 20〜50質量%、(c)軟化剤 5〜9質量%、(d)合成ケイ酸アルミニウム 2〜8質量%、及び(e)薬物 10〜25質量%〔ただし、(a)〜(e)の合計は100質量%である。〕を含有するものである。本発明のホットメルト型粘着剤組成物は、所望により更に、老化防止剤その他の含有成分を含有してもよい。本発明のホットメルト型粘着剤組成物は、該組成物から形成される粘着剤層と支持体を備える経皮吸収貼付剤の効き目感を向上させるために、(e)薬物の含有量が10〜25質量%と多量であり、かつ、(c)軟化剤の含有量が5〜9質量%と少ないという特有の組成を有しながら、(d)合成ケイ酸アルミニウムを2〜8質量%含有することにより、粘着剤層の凝集力を保持しながら、該組成物を支持体にホットメルト塗工して得る際の塗工作業性が良好なものである。
具体的には、本発明のホットメルト型粘着剤組成物は、温度150℃における溶融粘度が、好ましくは250dPa・s以下、より好ましくは220dPa・s以下、更に好ましくは200dPa・s以下である組成物から得られるものである。本発明のホットメルト型粘着剤組成物は、(a)熱可塑性エラストマー、(b)粘着付与樹脂、(c)軟化剤、(d)合成ケイ酸アルミニウム及び(e)薬物を含有する組成物の溶融粘度が小さいことにより、塗工適性が著しく向上し、その結果、i)塗工速度を大きくして、所定の均一な厚みの粘着剤層を形成することができ、生産効率が向上するとともに、薬物の流出や揮散を減少させることができる、ii)溶融温度を低くすることができ、薬物の揮散、分解や劣化を抑制できる、iii)粘着剤層中に存在する薬物の含有量を厳密に制御することができる、などの効果を奏する。一方、ホットメルト型粘着剤組成物の塗工時の溶融粘度が小さすぎると、所定の均一な厚みの粘着剤層を形成できない場合もあるので、本発明のホットメルト型粘着剤組成物の温度150℃における溶融粘度は、通常50dPa・s以上、多くの場合100dPa・s以上であるように調整することが好ましい。なお、本発明のホットメルト型粘着剤組成物に含有される(e)薬物として、常温において液状の薬物または加熱時に揮散しやすい薬物を使用すると、(a)〜(e)及び所望により含有するその他の含有成分からなるホットメルト型粘着剤用の組成物をホットメルト塗工する際に、薬物の一部が減失することがあるが、ホットメルト塗工前後の溶融粘度は、ほとんど変化がない。ホットメルト型粘着剤組成物の溶融粘度は、B型粘度計(測定条件は、温度150℃、ローターNo.3、62.5rpm、30秒間)を使用し、測定した値である。
本発明のホットメルト型粘着剤組成物は、(a)熱可塑性エラストマー 25〜50質量%、(b)粘着付与樹脂 20〜50質量%、(c)軟化剤 5〜9質量%、(d)合成ケイ酸アルミニウム 2〜8質量%、及び(e)薬物 10〜25質量%〔ただし、(a)〜(e)の合計は100質量%である。〕を含有することを特徴とし、好ましい組成としては、前記の(a)熱可塑性エラストマーが、スチレン系熱可塑性エラストマーを含有し、かつ、前記の(e)薬物が、室温で液状である薬物を含有するホットメルト型粘着剤組成物が挙げられ、また同じく好ましい組成としては、前記の(b)粘着付与樹脂が、ロジン系樹脂を含有し、かつ、前記の(c)軟化剤が、ナフテン系またはパラフィン系オイルであるホットメルト型粘着剤組成物が挙げられ、これら好ましい組成の組み合わせは、特に好ましいホットメルト型粘着剤組成物である。
8.ホットメルト型粘着剤組成物の調製方法
本発明のホットメルト型粘着剤組成物の調製方法は特に限定されない。通常は、加熱制御可能な高速回転ミキサーで、(e)薬物を除いた材料、すなわち、(a)熱可塑性エラストマー、(b)粘着付与樹脂、(c)軟化剤、(d)合成ケイ酸アルミニウム、及び、必要により含有するその他の含有成分を、大気中または窒素雰囲気下、通常100〜200℃の温度で20〜120分間加熱撹拌して溶融物とした後に、(e)薬物を前記溶融物に添加し、大気を遮断した窒素雰囲気下で、温度100〜190℃、好ましくは(e)薬物を添加する前より低い温度で、2〜30分間加熱撹拌して、各成分が均一となったホットメルト型粘着剤用の組成物を得る。ホットメルト型粘着剤用の組成物は、先に述べたように、温度150℃における溶融粘度が、好ましくは250dPa・s以下、より好ましくは220dPa・s以下、更に好ましくは200dPa・s以下である。溶融物に添加する(e)薬物のうち、常温で液体の薬物または揮発性が高い薬物については、加熱撹拌時の温度及び時間の条件や、後述するホットメルト塗工条件等により添加した薬物の量が減失することがある。その場合には、その減失する薬物の量に応じて、あらかじめ検量して定めた量を加算して算出される量の薬物を添加すればよい。加算するあらかじめ検量して定めた薬物の量は、ホットメルト型粘着剤組成物中に含有させる薬物の量を100%として、通常3〜25%、多くの場合5〜22%、ほとんどの場合8〜20%(いずれも質量基準である。)とする。なお、先に述べたように、ホットメルト塗工前後の溶融粘度は、ほとんど変化がないので、「ホットメルト型粘着剤用の組成物の溶融粘度」を、単に「ホットメルト型粘着剤組成物の溶融粘度」ということがあり、また、「ホットメルト型粘着剤用の組成物」を、単に「ホットメルト型粘着剤組成物」ということがある。また、上記の撹拌時の温度及び時間は、例を挙げて説明したものであり、これらの範囲に限定されるものではなく、組成に応じて調整する。(e)薬物を含有させた後に、長時間加熱撹拌すると、(e)薬物が、熱により分解または劣化することがあり、更に、場合によっては、想定以上の量が流出または揮散することがあるので、留意が必要である。
9.経皮吸収貼付剤
本発明のホットメルト型粘着剤組成物は、該ホットメルト型粘着剤組成物から形成される粘着剤層と、支持体とを備える経皮吸収貼付剤を得るのに好適である。すなわち、本発明によれば、支持体、及び、本発明のホットメルト型粘着剤組成物から形成される粘着剤層を備える経皮吸収貼付剤が提供される。経皮吸収貼付剤の厚みは、通常100〜1000μm、好ましくは200〜800μm、より好ましくは250〜600μmである。
〔支持体〕
本発明の経皮吸収貼付剤が備える支持体は、適度な伸縮性、柔軟性、強度及び適度の通気性を備えるものであれば特に限定されず、例えば、ポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリウレタンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレンビニルアセテート共重合体フィルム及びセロハンフィルム等のプラスチックフィルム;発泡体;ポリエステル繊維、ナイロン繊維、ポリエチレン繊維及びポリプロピレン繊維等からなる不織布、織布及び編布等の繊維基材;これらの積層体;などが挙げられる。伸縮性の観点から、好ましくは不織布、織布及び編布等の繊維基材であり、より好ましくは編布である。繊維基材の厚みは、通常30〜800μm、好ましくは100〜700μm、より好ましくは200〜600μmの範囲であり、目付は、通常25〜500g/m、好ましくは40〜300g/m、より好ましくは50〜200g/mの範囲である。繊維基材を支持体とする場合には、所望により撥水処理や粘着剤層との密着性を改善する目的でプライマー処理の処理を施してもよい。
〔粘着剤層〕
本発明の経皮吸収貼付剤が備える粘着剤層は、先に述べた本発明のホットメルト型粘着剤組成物から形成される粘着剤層であり、後に詳述するように、ホットメルト法によって支持体に塗工されて形成されるものである。粘着剤層の厚みは、特に制限されないが、皮膚への固定性を担保し、支持体厚みとのバランスの点から、通常50〜400μm、好ましくは80〜300μm、より好ましくは100〜200μmの範囲である。また、粘着剤層の目付は、通常50〜400g/m、好ましくは80〜300g/m、より好ましくは100〜200g/mの範囲である。また、本発明の経皮吸収貼付剤が備える粘着剤層は、均一な厚みを有するものである。
〔剥離シート〕
本発明の経皮吸収貼付剤は、前記の支持体及び粘着剤層のほかに、更に剥離シートを備えることが好ましい。剥離シートは、経皮吸収貼付剤を被着体に貼付するときまで、粘着剤層を保護するものであるとともに、後に詳述するように、その上面に、本発明のホットメルト型粘着剤組成物を塗工して粘着剤層を形成するために使用することができる。剥離シートとしては、貼付剤の分野で慣用のものを用いることができる。例えばシリコーン離型処理した上質紙、グラシン紙等の紙基材やポリエステルフィルム等を用いることができる。剥離シートの厚みは、通常20〜300μm、好ましくは30〜200μm、より好ましくは50〜100μmの範囲である。また、剥離シートの目付けは、限定はされないが、通常50〜150g/mであり、好ましくは60〜100g/mである。剥離シートは、1枚としてもよいが、剥離シートの略中心部に、その外形を分断する線状の剥離シート分断部を1本または2本以上設けることにより、一方の剥離シートを剥がしても、他方の剥離体が残り、粘着剤層に触れることなく貼付作業ができ作業性を向上させるようにしてもよい。例えば、経皮吸収貼付剤がロール状とした場合においては、特に剥離シートを剥ぎ取りやすくし、取り扱い性を向上させるのに有効である。また、2枚以上の剥離シートは、粘着剤層から剥離しやすいように、一方の剥離シートを他方の剥離シートに覆い被さるか、または折り返すように配置してもよい。また、剥離シートの幅は、粘着剤組成物の流出防止、生産性、取扱性、経済性及び製法の容易性等の観点から、粘着剤の塗工領域よりも、0.2mm以上、特に1〜5mm大きくすることが好ましい。
〔粘着剤層の表面積〕
本発明の経皮吸収貼付剤は、粘着剤層の表面積が、支持体の表面積と同じでもよいし、2〜5%程度小さいものでもよい。特に、本発明の粘着剤組成物は、薬効や付着性等の点で、小型の経皮吸収貼付剤に好ましく使用される。具体的には、経皮吸収貼付剤における粘着剤層の表面積は、4〜20cmであることが好ましく、より好ましくは5〜15cmである。円形の場合は直径は2.3〜5.0cmφであることが好ましく、より好ましくは2.6〜4.3cmφである。
〔経皮吸収貼付剤の粘着剤層の粘着力(対BA−SUS板粘着力)〕
本発明の経皮吸収貼付剤の粘着剤層は、JIS Z0237に準拠する対BA−SUS板(ブライトアニールステンレス)の180度剥離試験において、0.1〜3N/15mmの範囲の粘着力を示すことが好ましく、より好ましくは0.5〜2.7N/15mm、更に好ましくは0.8〜2.5N/15mmの範囲である。本発明の経皮吸収貼付剤は、粘着剤層が前記の範囲の対BA−SUS板粘着力を有することにより、皮膚に貼り付けた場合、皮膚の動きなどの外力によって剥がれやすくなることがなく、同時に、貼付剤を貼付後に皮膚表面から剥離するときに抵抗感や痛みを感じるおそれがない。対BA−SUS板粘着力が大きすぎると、貼付剤を貼付後に皮膚表面から剥離するときに抵抗感や痛みを感じるおそれがある。対BA−SUS板の180度剥離試験は、幅15mmに切り出した貼付剤の試験片をBA−SUS板に貼り付け、インストロン型引張試験機で180度方向に引き剥がすときの粘着力を測定して求めたものである(n=3の平均値)。
〔経皮吸収貼付剤の粘着剤層の保持力〕
本発明の経皮吸収貼付剤の粘着剤層は、JIS Z0237に準拠して測定する保持力が、10〜30分の範囲であることが好ましく、より好ましくは12〜25分の範囲である。本発明の経皮吸収貼付剤は、粘着剤層が前記の範囲の保持力を有することにより、皮膚に貼り付けた場合に、皮膚の動きなどの外力によっても簡単に剥がれることがなく、かつ、該貼付剤を皮膚から剥離するときに抵抗感や痛みを感じるおそれがない。前記の保持力は、幅12mm及び長さ12mmの長さを持つ面積の経皮吸収貼付剤の粘着剤層に、200gの重りを取り付けてから、試験片が完全に試験板からはがれ落ちるまでの経過時間(単位:分)を測定して求めたものである(n=3の平均値)。
〔経皮吸収貼付剤の粘着剤層のプローブタック〕
本発明の経皮吸収貼付剤の粘着剤層は、プローブタックが、1〜5N/5mmφの範囲であることが好ましく、より好ましくは1.5〜4N/5mmφの範囲である。本発明の経皮吸収貼付剤は、粘着剤層が前記の範囲のプローブタックを有することにより、皮膚に貼り付けた場合に、皮膚の動きなどの外力によっても簡単に剥がれることがなく、かつ、該貼付剤を皮膚から剥離するときに抵抗感や痛みを感じるおそれがない。前記のプローブタックは、ニチバン株式会社製プローブタックテスターを使用して、JIS Z0237(1996年版)に参考として記載されているプローブタック試験法に従い、直径5mmの円柱プローブを粘着面から垂直方向に引きはがすのに要する力を測定して求めたものである(n=3の平均値)。
〔経皮吸収貼付剤の粘着剤層のボールタック〕
また、本発明の経皮吸収貼付剤の粘着剤層は、JIS Z0237に準拠するJ.DOW法に従うボールタックが、No.20以上であることが好ましく、より好ましくはNo.25〜No.32の範囲である。ボールタックは、J.DOW法ボールタック試験器により、温度23℃、50%RH雰囲気下において傾斜板の角度30度で測定し、測定結果をボールNo.(粘着剤層の上で停止する最大の鋼球の番号)で示すものである(n=3の平均値)。なお、ボールタックが大きいほど、初期接着性が高いことを示す。
10.経皮吸収貼付剤の製造方法
本発明の経皮吸収貼付剤の製造方法は、本発明のホットメルト型粘着剤組成物を使用してホットメルト法により粘着剤層を形成することができる限り、特に限定されない。例えば、繊維基材等の支持体の上面にホットメルト型粘着剤組成物をホットメルト法により塗工して粘着剤層を形成し、所望により粘着剤層の上面に剥離シートを積層する方法、支持体と剥離シートの間に、ホットメルト型粘着剤組成物を溶融させて供給して粘着剤層を形成する方法、または、剥離シートの上面にホットメルト型粘着剤組成物をホットメルト法により塗工して粘着剤層を形成し、粘着剤層の上面に支持体を積層する方法などがある。安定した厚みの粘着剤層を効率的に形成できる観点から、連続的に供給・走行する剥離シートの上面に、ホットメルト型粘着剤組成物の溶融物を供給して、連続的に塗工を行って粘着剤層を形成し、次いで、粘着剤層の上面に支持体を積層することによって、支持体、粘着剤層及び剥離シートを備える経皮吸収貼付剤を得る方法が好ましく採用される。上記の方法により得られた支持体と粘着剤層を備える経皮吸収貼付剤は、使用用途に応じて、楕円形、円形、正方形、長方形等の形状及び所定の大きさに裁断して、経皮吸収貼付剤を製造することができる。
本発明の経皮吸収貼付剤の製造方法は、ホットメルト法によって、粘着剤層を形成する点に特徴を備える。ホットメルト法は、有機溶剤等の希釈媒体を全く使用せず、高温で急激に軟化溶融する(a)熱可塑性エラストマーの特性を利用した方法であるので、乾燥工程が不要、塗工速度が速い、爆発火災の危険がない、などの利点がある。ホットメルト法としては、ホットメルト型粘着剤組成物を溶融物として供給することができれば、特に限定されない。
例えば、温度制御可能な回転ミキサーで、(a)熱可塑性エラストマー、(b)粘着付与樹脂、(c)軟化剤及び(d)合成ケイ酸ナトリウムを、大気中または窒素雰囲気下、通常100〜200℃、好ましくは110〜190℃、より好ましくは120〜180℃の温度で、通常20〜120分間、好ましくは25〜110分間、より好ましくは30〜100分間、加熱撹拌して各成分が均一となった溶融物を得る。次いで、(e)薬物を添加して、さらに、大気を遮断した窒素雰囲気下で、好ましくは(e)薬物を添加する前より低い温度で、通常100〜190℃、好ましくは105〜180℃、より好ましくは110〜170℃の温度で、通常2〜30分間、好ましくは5〜25分間、より好ましくは7〜20分間、加熱撹拌して、薬物を含む各成分が均一となった溶融物としてのホットメルト型粘着剤組成物を調製する。次いで、得られたホットメルト型粘着剤組成物の溶融物を、好ましくは剥離シートの上面に、通常130〜180℃、好ましくは135〜175℃、より好ましくは140〜170℃の温度で、ホットメルト塗工機にて押し出して塗工を行い、目付が、通常50〜300g/m、好ましくは70〜250g/m、より好ましくは100〜200g/mの範囲となるように展延し、所期の厚みを有する粘着剤層を形成する。ホットメルト塗工機としては、通常用いられる塗工機を使用することができ、具体的には、T型のダイヘッドを備える押出機等を使用することができる。また、ホットメルト型粘着剤組成物を展延させるために、温度調節したロールによって圧力を加えてもよい。温度調節したロールとしては、異なる温度に調節した2つ以上のロールを使用して、ロール間で圧力を加えるようにしてもよい。
本発明のホットメルト型粘着剤組成物は、溶融時の溶融粘度が小さく、好ましくは温度150℃における溶融粘度が250dPa・s以下であるので、塗工温度を130〜170℃程度の低い値に設定して塗工を行うことができるため、ホットメルト型粘着剤組成物の製造から、経皮吸収貼付剤の製造までの工程において、(e)薬物が、流出したり、揮散したりすることがなく、また、(e)薬物が熱により分解したり、劣化したりすることを防止できるとともに、塗工速度を大きくすることができるので、生産効率上も好ましい。
以下に、実施例及び比較例を示して、本発明について具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。本発明のホットメルト型粘着剤組成物または経皮吸収貼付剤の特性または物性の測定方法は、以下のとおりである。
〔溶融粘度〕
ホットメルト型粘着剤組成物の溶融粘度は、B型粘度計(測定条件は、温度150℃、ローターNo.3、62.5rpm、30秒間)を使用し、測定した値とした。
〔経皮吸収貼付剤の粘着剤層の粘着力(対BA−SUS板粘着力)〕
経皮吸収貼付剤の粘着剤層の粘着力は、JIS Z0237に準拠する対BA−SUS板(ブライトアニールステンレス)の180度剥離試験により測定した。具体的には、幅15mmに切り出した貼付剤の試験片をBA−SUS板に貼り付け、インストロン型引張試験機で180度方向に引き剥がすときの粘着力を測定した(n=3の平均値)。
〔経皮吸収貼付剤の粘着剤層の保持力〕
経皮吸収貼付剤の粘着剤層の保持力は、JIS Z0237に準拠して、幅12mm及び長さ12mmを持つ面積の経皮吸収貼付剤の粘着剤層に、200gの重りを取り付けてから、試験片が完全に試験板からはがれ落ちるまでの経過時間(単位:分)を測定して求めた(n=3の平均値)。
〔経皮吸収貼付剤の粘着剤層のプローブタック〕
経皮吸収貼付剤の粘着剤層のプローブタックは、ニチバン株式会社製プローブタックテスターを使用して、JIS Z0237(1996年版)に参考として記載されているプローブタック試験法に従い、直径5mmの円柱プローブを粘着面から垂直方向に引きはがすのに要する力を測定して求めた(n=3の平均値)。
〔経皮吸収貼付剤の粘着剤層のボールタック〕
経皮吸収貼付剤の粘着剤層のボールタックは、JIS Z0237に準拠して、J.DOW法ボールタック試験器により、温度23℃、50%RH雰囲気下において傾斜板の角度30度で測定し、ボールNo.で示した(n=3の平均値)。
[実施例1]
〔ホットメルト型粘着剤組成物の調製〕
下記の表1に示す組成の(a)〜(f)を含有するホットメルト型粘着剤組成物を、以下の方法により調製した。すなわち、以下の<粘着剤組成>に示した割合の(a)〜(f)の成分のうち、(a)〜(d)及び(f)の各成分を配合して温度150℃で40分間加熱撹拌して各成分が均一となった溶融物を得た。次いで、一旦撹拌を停止して(e)薬物を添加し、該薬物の揮散を防ぐために密閉して、大気を遮断した窒素雰囲気下で、温度150℃で10分間撹拌を継続することによって、溶融状態のホットメルト型粘着剤組成物を調製した。ホットメルト型粘着剤組成物の温度150℃における溶融粘度(以下、単に「溶融粘度」ということがある。)は、150dPa・sであった。なお、ホットメルト型粘着剤組成物に配合する(e)薬物は、揮発等による減失を考慮して、表1に示すそれぞれの含有量の11%増(あらかじめ検量して定めた加算量である。)に相当する質量部の量を配合した。
<粘着剤組成>
(a)熱可塑性エラストマー〔(a1)SISブロック共重合体(1)、JSR株式会社製のSIS5002〕 25.3質量部
(a)熱可塑性エラストマー〔(a2)SISブロック共重合体(2)、日本ゼオン株式会社製のクインタック(登録商標)3520〕 10.9質量部
(b)粘着付与樹脂〔(b1)荒川化学工業株式会社製のロジン系樹脂、KE−311〕 21.7質量部
(b)粘着付与樹脂〔(b2)ヤスハラケミカル株式会社製のテルペン系樹脂、YSレジンPX1150N〕 14.5質量部
(c)軟化剤〔カネダ株式会社製のパラフィン系オイルである流動パラフィン、ハイコール(登録商標)M−352〕 6.0質量部
(d)軽質合成ケイ酸アルミニウム(協和化学工業株式会社製) 3.0質量部
(e)薬物 20.62質量部(合計含有量)
<薬物の内訳>
サリチル酸メチル 8.3質量部
l−メントール 8.3質量部
dl−カンフル 4.0質量部
ノニル酸ワニリルアミド 0.02質量部
(なお、薬物は、本実施例によるホットメルト型粘着剤組成物の調製時及び塗工時に加算量である11%相当分が減失することが確認されているので、ホットメルト型粘着剤組成物から形成される粘着剤層中での(e)薬物の含有量は、合計18.58質量部となり、表1に示す質量%となる。)
(f)老化防止剤〔BHT(ジ−tert−ブチルヒドロキシトルエン)〕 0.35質量部
〔経皮吸収貼付剤の製造〕
得られたホットメルト型粘着剤組成物を、ホットメルト塗工機に供給し、温度150℃で溶融させ、シリコーン表面処理した厚み75μmのポリエステルフィルム(剥離シート)を走行させながら、該フィルム上面に、幅200mmのT型ダイヘッドから、150g/mとなる供給量で溶融押出し、続いて温度130℃のロールと温度60℃のバックロールとにより挟圧することによって、剥離シートへのホットメルト型粘着剤組成物の塗工を行い、厚み150μmの粘着剤層を形成した。次いで、前記粘着剤層の上面に、支持体となるポリエステル編布(厚み400μm、目付125g/m)をラミネートして、支持体、ホットメルト型粘着剤組成物から形成される粘着剤層及び剥離シートを備える経皮吸収貼付剤の原反を得た。次いで、28mmφ(2.8cmφ)の円形となるように額縁状に打ち抜いて、支持体、ホットメルト型粘着剤組成物から形成される粘着剤層及び剥離シートを備える経皮吸収貼付剤を製造した。経皮吸収貼付剤の原反について、上記した方法により測定した粘着剤層の粘着力は1.72N/15mmであった。また、保持力は18.3分であり、プローブタックは2.37N/5mmφ、ボールタックはNo.31であった。なお目視により、粘着剤層の厚みは均一であった。結果を表1に示す。
[実施例2]
(d)合成ケイ酸アルミニウムを、重質合成ケイ酸アルミニウム(協和化学工業株式会社製)に変更したことを除いて、実施例1と同様にして、ホットメルト型粘着剤組成物を調製した。ホットメルト型粘着剤組成物の溶融粘度は、150dPa・sであった。得られたホットメルト型粘着剤組成物を、実施例1と同様にして、温度150℃で溶融させ、剥離シート上面への塗工を行って粘着剤層を形成した。次いで、該粘着剤層の上面に、支持体となるポリエステル編布をラミネートした後、28mmφの円形となるように額縁状に打ち抜いて、支持体、ホットメルト型粘着剤組成物から形成される粘着剤層及び剥離シートを備える経皮吸収貼付剤を製造した。目視により、粘着剤層の厚みは均一であった。結果を表1に示す。
[実施例3]
(d)合成ケイ酸アルミニウムを、特軽質合成ケイ酸アルミニウム(協和化学工業株式会社製)に変更したことを除いて、実施例1と同様にして、ホットメルト型粘着剤組成物を調製した。ホットメルト型粘着剤組成物の溶融粘度は、150dPa・sであった。得られたホットメルト型粘着剤組成物を、実施例1と同様にして、温度150℃で溶融させ、剥離シート上面への塗工を行って粘着剤層を形成した。次いで、該粘着剤層の上面に、支持体となるポリエステル編布をラミネートした後、28mmφの円形となるように額縁状に打ち抜いて、支持体、ホットメルト型粘着剤組成物から形成される粘着剤層及び剥離シートを備える経皮吸収貼付剤を製造した。目視により、粘着剤層の厚みは均一であった。結果を表1に示す。
[実施例4]
(d)合成ケイ酸アルミニウムの含有量を、5.0質量%とし、(a)〜(c)、(e)及び(f)の含有量を表1に示すとおりに変更したことを除いて、実施例1と同様にして、ホットメルト型粘着剤組成物を調製した。ホットメルト型粘着剤組成物の溶融粘度は、150dPa・sであった。得られたホットメルト型粘着剤組成物を、実施例1と同様にして、温度150℃で溶融させ、剥離シート上面への塗工を行って粘着剤層を形成した。次いで、該粘着剤層の上面に、支持体となるポリエステル編布をラミネートした後、28mmφの円形となるように額縁状に打ち抜いて、支持体、ホットメルト型粘着剤組成物から形成される粘着剤層及び剥離シートを備える経皮吸収貼付剤を製造した。目視により、粘着剤層の厚みは均一であった。結果を表1に示す。
[実施例5]
(d)合成ケイ酸アルミニウムの含有量を、7.0質量%とし、(a)〜(c)、(e)及び(f)の含有量を表1に示すとおりに変更したことを除いて、実施例1と同様にして、ホットメルト型粘着剤組成物を調製した。ホットメルト型粘着剤組成物の溶融粘度は、150dPa・sであった。得られたホットメルト型粘着剤組成物を、実施例1と同様にして、温度150℃で溶融させ、剥離シート上面への塗工を行って粘着剤層を形成した。次いで、該粘着剤層の上面に、支持体となるポリエステル編布をラミネートした後、28mmφの円形となるように額縁状に打ち抜いて、支持体、ホットメルト型粘着剤組成物から形成される粘着剤層及び剥離シートを備える経皮吸収貼付剤を製造した。目視により、粘着剤層の厚みは均一であった。結果を表1に示す。
[比較例1]
(d)合成ケイ酸アルミニウムに代えて、酸化亜鉛(三池製錬株式会社製)を使用したことを除き、実施例1と同様にして、ホットメルト型粘着剤組成物を調製した。ホットメルト型粘着剤組成物の溶融粘度は、300dPa・sであった。得られたホットメルト型粘着剤組成物を、実施例1と同様にして、温度150℃で溶融させ、剥離シート上面への塗工を行って粘着剤層を形成した。次いで、該粘着剤層の上面に、支持体となるポリエステル編布をラミネートした後、28mmφの円形となるように額縁状に打ち抜いて、支持体、ホットメルト型粘着剤組成物から形成される粘着剤層及び剥離シートを備える経皮吸収貼付剤を製造した。目視により、粘着剤層には、やや厚みムラが観察された。結果を表1に示す。
[比較例2]
(d)合成ケイ酸アルミニウムに代えて、炭酸カルシウム〔白石工業株式会社製の商品名:ホワイトン(登録商標)P−40〕を使用したことを除き、実施例1と同様にして、ホットメルト型粘着剤組成物を調製した。ホットメルト型粘着剤組成物の溶融粘度は、300dPa・sであった。得られたホットメルト型粘着剤組成物を、実施例1と同様にして、温度150℃で溶融させ、剥離シート上面への塗工を行って粘着剤層を形成した。次いで、該粘着剤層の上面に、支持体となるポリエステル編布をラミネートした後、28mmφの円形となるように額縁状に打ち抜いて、支持体、ホットメルト型粘着剤組成物から形成される粘着剤層及び剥離シートを備える経皮吸収貼付剤を製造した。目視により、粘着剤層には、やや厚みムラが観察された。結果を表1に示す。
[比較例3]
(d)合成ケイ酸アルミニウムに代えて、酸化チタン(堺化学工業株式会社製の酸化チタンA−150)を使用したことを除き、実施例1と同様にして、ホットメルト型粘着剤組成物を調製した。ホットメルト型粘着剤組成物の溶融粘度は、300dPa・sであった。得られたホットメルト型粘着剤組成物を、実施例1と同様にして、温度150℃で溶融させ、剥離シート上面への塗工を行って粘着剤層を形成した。次いで、該粘着剤層の上面に、支持体となるポリエステル編布をラミネートした後、28mmφの円形となるように額縁状に打ち抜いて、支持体、ホットメルト型粘着剤組成物から形成される粘着剤層及び剥離シートを備える経皮吸収貼付剤を製造した。目視により、粘着剤層には、やや厚みムラが観察された。結果を表1に示す。
[比較例4]
(d)合成ケイ酸アルミニウムを配合せず、(a)〜(c)、(e)及び(f)の含有量を表1に示すとおりに変更したことを除いて、実施例1と同様にして、ホットメルト型粘着剤組成物を調製した。ホットメルト型粘着剤組成物の溶融粘度は、450dPa・sであった。得られたホットメルト型粘着剤組成物を、実施例1と同様にして、温度150℃で溶融させ、剥離シート上面への塗工を行って粘着剤層を形成した。次いで、該粘着剤層の上面に、支持体となるポリエステル編布をラミネートした後、28mmφの円形となるように額縁状に打ち抜いて、支持体、ホットメルト型粘着剤組成物から形成される粘着剤層及び剥離シートを備える経皮吸収貼付剤を製造した。目視により、粘着剤層には、やや厚みムラが観察された。結果を表1に示す。
[比較例5]
(d)合成ケイ酸アルミニウムの含有量を、1.0質量%とし、(a)〜(c)、(e)及び(f)の含有量を表1に示すとおりに変更したことを除いて、実施例1と同様にして、ホットメルト型粘着剤組成物を調製した。ホットメルト型粘着剤組成物の溶融粘度は、300dPa・sであった。得られたホットメルト型粘着剤組成物を、実施例1と同様にして、温度150℃で溶融させ、剥離シート上面への塗工を行って粘着剤層を形成した。次いで、該粘着剤層の上面に、支持体となるポリエステル編布をラミネートした後、28mmφの円形となるように額縁状に打ち抜いて、支持体、ホットメルト型粘着剤組成物から形成される粘着剤層及び剥離シートを備える経皮吸収貼付剤を製造した。目視により、粘着剤層には、やや厚みムラが観察された。結果を表1に示す。
[比較例6]
(d)合成ケイ酸アルミニウムの含有量を、10.0質量%とし、(a)〜(c)、(e)及び(f)の含有量を表1に示すとおりに変更したことを除いて、実施例1と同様にして、ホットメルト型粘着剤組成物を調製した。加熱撹拌を開始して10分間経過後に、粘度が増加して、空気を過度に含んだ粘着剤組成物が撹拌容器の天面まで上昇してきたため、それ以上の撹拌が続けられなかった。溶融粘度の測定及び塗工はできなかった。
Figure 0005474154
表1から、以下の成分(a)〜(e):
(a)熱可塑性エラストマー 25〜50質量%、
(b)粘着付与樹脂 20〜50質量%、
(c)軟化剤 5〜9質量%、
(d)合成ケイ酸アルミニウム 2〜8質量%、及び
(e)薬物 10〜25質量%
〔ただし、(a)〜(e)の合計は100質量%である。〕
を含有する実施例1〜5のホットメルト型粘着剤組成物は、温度150℃における溶融粘度が250dPa・s以下で塗工性に優れ、また、該組成物から形成される粘着剤層の厚みが均一であることが分かった。特に、実施例1の支持体、及び、ホットメルト型粘着剤組成物から形成される粘着剤層を備える経皮吸収貼付剤については、粘着剤層の粘着力が1.72N/15mm、保持力が18.3分であり、また、プローブタックが2.37N/5mmφで、ボールタック値がNo.31であることから、十分な凝集力が保持されており、皮膚に貼り付けた場合に、皮膚の動きなどの外力によっても簡単に剥がれることがなく、かつ、該貼付剤を皮膚から剥離するときに抵抗感や痛みを感じるおそれがないものであることが分かった。
これに対し、(d)合成ケイ酸アルミニウムに代えて、従来、粘着剤に含有される充填剤として汎用されている酸化亜鉛、炭酸カルシウムまたは酸化チタンを含有する比較例1〜3のホットメルト型粘着剤組成物は、温度150℃における溶融粘度が300dPa・sであって塗工性が十分でなく、粘着剤層にはやや厚みムラが観察されることが分かった。
また、(d)合成ケイ酸アルミニウムを含有しない比較例4のホットメルト型粘着剤組成物、及び(d)合成ケイ酸アルミニウムの含有量が、2〜8質量%の範囲外の1.0質量%である比較例5のホットメルト型粘着剤組成物は、温度150℃における溶融粘度が300〜450dPa・sであって塗工性が十分でなく、粘着剤層には、やや厚みムラが観察されることが分かった。さらに、(d)合成ケイ酸アルミニウムの含有量が、2〜8質量%の範囲外の10.0質量%である比較例6のホットメルト型粘着剤組成物は、貼付剤における粘着剤層を形成することが難しいことが分かった。
本発明は、以下の成分(a)〜(e):
(a)熱可塑性エラストマー 25〜50質量%、
(b)粘着付与樹脂 20〜50質量%、
(c)軟化剤 5〜9質量%、
(d)合成ケイ酸アルミニウム 2〜8質量%、及び
(e)薬物 10〜25質量%
〔ただし、(a)〜(e)の合計は100質量%である。〕
を含有することを特徴とするホットメルト型粘着剤組成物であることによって、薬物の含有量が10質量%以上である薬物を含有するホットメルト型粘着剤組成物であって、粘着剤層の凝集力を保持することができ、塗工適性に優れるホットメルト型粘着剤組成物が提供され、また、支持体、及び該ホットメルト型粘着剤組成物から形成される粘着剤層を備える経皮吸収貼付剤を提供することができるので、産業上の利用可能性が高い。

Claims (9)

  1. 以下の成分(a)〜(e):
    (a)熱可塑性エラストマー 25〜50質量%、
    (b)粘着付与樹脂 20〜50質量%、
    (c)軟化剤 5〜9質量%、
    (d)合成ケイ酸アルミニウム 2〜8質量%、及び
    (e)薬物 10〜25質量%
    〔ただし、(a)〜(e)の合計は100質量%である。〕
    を含有することを特徴とするホットメルト型粘着剤組成物。
  2. 前記の(a)熱可塑性エラストマーが、スチレン系熱可塑性エラストマーを含有し、かつ、前記の(e)薬物が、室温で液状である薬物を含有する請求項1記載のホットメルト型粘着剤組成物。
  3. 前記の(b)粘着付与樹脂が、ロジン系樹脂を含有し、かつ、前記の(c)軟化剤が、ナフテン系またはパラフィン系オイルである請求項1または2記載のホットメルト型粘着剤組成物。
  4. 前記の(d)合成ケイ酸アルミニウムが、軽質合成ケイ酸アルミニウムである請求項1乃至3のいずれか1項に記載のホットメルト型粘着剤組成物。
  5. 温度150℃における溶融粘度が250dPa・s以下である組成物から得られる請求項1乃至4のいずれか1項に記載のホットメルト型粘着剤組成物。
  6. 支持体、及び、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のホットメルト型粘着剤組成物から形成される粘着剤層を備える経皮吸収貼付剤。
  7. 支持体が、繊維基材である請求項6記載の経皮吸収貼付剤。
  8. 更に剥離シートを備える請求項6または7記載の経皮吸収貼付剤。
  9. 粘着剤層の表面積が、4〜20cmである請求項6乃至8のいずれか1項に記載の経皮吸収貼付剤。
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