JP5473759B2 - 転写装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被転写物の表面に転写フィルムの転写層を転写する転写装置に関する。
下記特許文献1では、ステアリングホイールを転写シートが被覆した状態で、ホットエアーによって転写シートを加熱することで、転写シートのインク層がステアリングホイールに転写される。
ここで、ホットエアーの熱容量は小さい。このため、ホットエアーが転写シートを加熱すると、ホットエアーの温度が容易に下がる。
これにより、転写シートを加熱するためには、長時間かかる。
また、転写シートの一部位を加熱して温度が下がったホットエアーが、転写シートの他部位を加熱すると、当該他部位を十分に加熱できない。このため、転写シートの部位による加熱温度のばらつきが大きくなる。
特開2007−168121号公報
本発明は、上記事実を考慮し、転写フィルムを短時間で均一に加熱できる転写装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の転写装置は、被転写物の表面に転写層が接触された転写フィルムに対して前記被転写物とは反対側に配置された転写型の収納部に設けられ、前記収納部と前記転写フィルムとで囲まれ且つ密閉された温度調整空間内に飽和蒸気を放出して前記転写フィルムを加熱する加熱手段と、前記転写フィルムを前記被転写物側へ加圧して前記被転写物の表面に前記転写層を転写する加圧手段と、を備えている。
請求項2に記載の転写装置は、請求項1に記載の転写装置において、前記飽和蒸気は、液相を含まない乾き飽和蒸気とされる。
請求項3に記載の転写装置は、請求項1又は請求項2の転写装置において、前記飽和蒸気は、大気圧下における大気圧飽和蒸気とされる。
請求項4に記載の転写装置は、請求項1又は請求項2の転写装置において、前記飽和蒸気は、大気圧未満の気圧下における真空飽和蒸気とされる。
請求項5に記載の転写装置は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の転写装置において、前記転写フィルムに対して前記被転写物とは反対側の気圧を調整する圧力調整手段を備えている。
請求項6に記載の転写装置は、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の転写装置において、前記飽和蒸気を前記転写フィルムに対して前記被転写物とは反対側に下方から供給する。
請求項1に記載の転写装置では、転写層が設けられた転写フィルムが被転写物の表面に転写層を接触された状態で配置されている。この転写フィルムと転写型の収納部とで囲まれた空間が温度調整空間とされており、温度調整空間は密閉されている。そして、加熱手段によって温度調整空間へ放出された飽和蒸気が転写フィルムを加熱し、かつ、加圧手段が、転写フィルムを被転写物側へ加圧して、被転写物の表面に転写フィルムの転写層を転写する。
ここで、飽和蒸気は、液体と気体とが平衡状態となっているときの蒸気である。この飽和蒸気は、一定温度(沸点)で熱容量の変化によって液相と気相の割合が変化し、熱容量が大きくなるのに従って気相の割合が増える。
このため、飽和蒸気が転写フィルムを加熱する際に、飽和蒸気の気相がなくなるまでは温度が下がることがないため、飽和蒸気の温度が下がることを抑制できる。
これにより、転写フィルムを短時間で加熱することができる。
また、飽和蒸気が転写フィルムの一部位を加熱する際に、当該飽和蒸気の温度が下がることが抑制されるため、当該飽和蒸気が転写フィルムの他部位を十分に加熱することができる。これにより、転写フィルムを均一に加熱することができる。
請求項2に記載の転写装置では、飽和蒸気は液相を含まない乾き飽和蒸気とされる。飽和蒸気では乾き飽和蒸気の熱容量が最大となる。このため、飽和蒸気が転写フィルムを加熱する際に、飽和蒸気の温度が下がるまでの熱容量の余裕を最大にすることができる。
これにより、転写フィルムを更に短時間で均一に加熱することができる。
請求項3に記載の転写装置では、飽和蒸気は大気圧下における大気圧飽和蒸気とされる。このため、飽和蒸気の蒸気圧を制御する必要がないため、転写装置を簡略化することができる。
請求項4に記載の転写装置では、飽和蒸気は大気圧未満の気圧下における真空飽和蒸気とされる。真空飽和蒸気は、沸点が低い飽和蒸気であるため、例えば、耐熱温度の低い樹脂製の被転写物に転写フィルムの転写層を転写することができる。
請求項5に記載の転写装置では、圧力調整手段が転写フィルムに対して被転写物とは反対側の気圧を調整する。このため、例えば、圧力調整手段が転写フィルムに対して被転写物とは反対側の気圧を飽和蒸気の蒸気圧と同じに調整することにより、温度を保って転写フィルムへ飽和蒸気を供給することができる。
請求項6に記載の転写装置では、飽和蒸気を転写フィルムに対して被転写物とは反対側に下側から供給する。このため、飽和蒸気が転写フィルムを加熱して変化した液体を下側に容易に排出できる。
本発明の第1の実施の形態に係る転写装置の縦断面図である。 転写フィルムの断面図である。 (A)及び(B)は、転写フィルムの転写層の被転写物への転写状況を示す断面図であり、(A)は、転写フィルムの高温部における転写柄抜け状況を示す断面図であり、(B)は、転写フィルムの低温部における転写柄抜け状況を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る転写装置の縦断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る転写装置の別例の縦断面図である。
[第1の実施の形態]
図1には、本発明の第1の実施の形態に係る転写装置10の縦断面図が示されている。なお、図面では、転写装置10の上方を矢印UPで示し、転写装置10の右方を矢印RHで示す。
図1に示す如く、転写装置10は、収容体としての略直方体容器状の転写型20を備えており、転写型20は、アルミニウム材で形成されている。
転写型20は、収容部としての固定型22を有しており、固定型22は、転写型20の上側部分を構成している。また、固定型22は、下側が開口した略直方体容器状にされて、上壁22Aと周壁22Bとが設けられている。
転写型20は、収納部としての可動型24を有しており、可動型24は、固定型22に対向する位置で転写型20の下側部分を構成している。また、可動型24は、上側が開口した略直方体容器状にされて、下壁24Aと周壁24Bとが設けられている。下壁24Aと周壁24Bとの内側には断熱材25が配置されている。
可動型24は、型締装置40に連絡されており、型締装置40は可動型24を上下方向に移動可能にされている。このため、型締装置40が可動型24を下方向に移動させることにより、可動型24が固定型22から離れて、転写型20内が開放される。
固定型22内には、装着部としてのセット台27が固定されており、セット台27には、転写型20内が開放された状態で被転写物50が脱落しないように固定される。被転写物50は、樹脂製の立体成形体である。なお、被転写物50は、金属製又は木材であってもよい。
被転写物50の可動型24側には、転写型20内が開放された状態で転写フィルム60が配置される。
図2に示す如く、転写フィルム60は、フィルム基材62と離型層64と転写層(インク層)66とを備えており、フィルム基材62に離型層64、転写層66の順で積層されている。転写層66には、グラビア印刷等により杢柄等の転写柄が描かれており、転写層66が被転写物50に接触される。転写層66は、所定温度以上に加熱された後に冷却されることで、被転写物50に接着可能にされている。離型層64は、シリコン系樹脂等で形成されて、転写層66のフィルム基材62からの離型力を調整している。
図1に示す如く、転写型20内に被転写物50及び転写フィルム60が配置された後には、型締装置40が可動型24を上方向に移動させることにより、転写型20内が閉じられて、固定型22の開口縁部と可動型24の開口縁部との間に転写フィルム60が挟持される。このため、転写フィルム60と固定型22の開口縁部との間が密閉されて、被転写物50もしくはセット台27と転写フィルム60とで囲まれた空間(以下、「気圧調整空間26」という)が形成される。また、転写フィルム60と可動型24の開口縁部との間が密閉されて、可動型24と転写フィルム60とで囲まれた空間(以下、「温度調整空間28」という)が形成される。
固定型22の上壁22Aには、排出部としての排気孔30が貫通されており、排気孔30は、セット台27内を貫通して被転写物50の端部まで延設されている。排気孔30には、バルブ33を介して減圧手段としての真空ポンプ32が連通されている。バルブ33は、開閉弁とされており、バルブ33が開けられて、排気孔30と真空ポンプ32とがバルブ33を介して連通することで、真空ポンプ32が、排気孔30を介して気圧調整空間26から空気を排出して気圧調整空間26の気圧を減圧する。このため、気圧調整空間26の気圧より温度調整空間28の気圧(大気圧)が高くなることにより、転写フィルム60が、温度調整空間28側から気圧調整空間26側に押圧(加圧)されて、被転写物50の表面に当該表面形状に追従して被覆される。
転写フィルム60が被転写物50の表面に被覆された後には、バルブ33が閉じられることで、気圧調整空間26内の気圧が保たれる。
可動型24の下壁24Aには、供給部としての噴出孔34が形成されており、噴出孔34には、バルブ80が連通している。バルブ80は、加熱手段としての蒸気発生装置82と冷却手段としての冷却装置84と加圧手段としての加圧装置86とに連通されており、バルブ80は、噴出孔34の連通先を蒸気発生装置82と冷却装置84と加圧装置86とに切り替え可能にされている。
蒸気発生装置82は、大気圧下における、例えば、水の飽和蒸気(大気圧飽和蒸気)を発生して、飽和蒸気をバルブ80を介して噴出孔34から温度調整空間28に供給(噴出)する。ここで、飽和蒸気は、液体と気体とが平衡状態となっているときの蒸気である。この飽和蒸気は、一定温度(沸点)で熱容量の変化によって液相と気相の割合が変化し、熱容量が大きくなるのに従って気相の割合が増える。
温度調整空間28に飽和蒸気が供給されると、飽和蒸気によって転写フィルム60が加熱される。また、可動型24の下壁24Aには、排出孔36が貫通形成されており、排出孔36には、バルブ37が連通されている。バルブ37は、開閉弁とされており、温度調整空間28に飽和蒸気が供給される際にはバルブ37が開けられて、後述の如く加圧装置86により温度調整空間28に圧縮空気が供給される際にバルブ37が閉じられる。
次に、加圧装置86によりバルブ80を介して噴出孔34から温度調整空間28に圧縮空気が供給される。これにより、転写フィルム60が温度調整空間28側から気圧調整空間26側に押圧されることで、転写フィルム60が被転写物50の表面に密着される。
また、加圧装置86が圧縮空気を温度調整空間28に供給した後には、冷却装置84は、バルブ80を介して噴出孔34から温度調整空間28に、冷却空気を供給する。このため、冷却空気が転写フィルム60を冷却する。この際には、バルブ37が開けられることで、圧縮空気及び飽和蒸気の温度が低下して飽和蒸気が変化した液体(ドレン)が可動型24から排出孔36及びバルブ37を介して排出される。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成の転写装置10では、型締装置40が可動型24を下方向へ移動させて、転写型20内が開放される。さらに、被転写物50を固定型22内のセット台27に固定して、転写フィルム60を被転写物50の可動型24側に配置する。そして、型締装置40が、可動型24を上方向に移動させることにより、転写型20内が閉じられる。
その後、真空ポンプ32が、排気孔30を介して気圧調整空間26から空気を排出して、気圧調整空間26の気圧を減圧する。このため、気圧調整空間26の気圧より温度調整空間28の気圧が高くなることで、転写フィルム60が、温度調整空間28側から気圧調整空間26側に押圧されて、被転写物50の表面に被覆される。
この状態で、蒸気発生装置82が、大気圧下における飽和蒸気を発生して、飽和蒸気を噴出孔34から温度調整空間28に供給する。これにより、転写フィルム60が、所定温度以上に加熱される。
次に、加圧装置86により温度調整空間28に圧縮空気が供給される。これにより、上記の転写フィルム60に対する温度調整空間28側から気圧調整空間26側への押圧によって、転写フィルム60(転写層66)が被転写物50の表面に密着される。
その後、冷却装置84が噴出孔34から温度調整空間28に冷却空気を供給することで、転写フィルム60が冷却されて、転写層66が被転写物50の表面に接着される。これにより、転写層66が被転写物50の表面に転写される。
さらに、型締装置40が可動型24を下方向へ移動させることにより、転写型20内が開放される。そして、転写フィルム60のフィルム基材62を被転写物50より除去することで、転写フィルム60の転写層66が離型層64から離型(分離)して、転写層66だけが被転写物50の表面に残存する。これにより、転写層66の転写柄によって、被転写物50の表面が加飾される。
このように、転写フィルム60を飽和蒸気によって所定温度以上に加熱した後に加圧、冷却することで、転写層66が被転写物50の表面に接着されて、転写層66が被転写物50の表面に転写される。
ここで、飽和蒸気は熱容量が大きく、飽和蒸気が転写フィルム60を加熱する際に、飽和蒸気の気相がなくなるまでは温度が下がることがないため、飽和蒸気の温度が下がることを抑制できる。
これにより、転写フィルム60を短時間で飽和蒸気温度に加熱することができる。このため、転写フィルム60の転写層66を被転写物50に転写する工程を短時間で行うことができ、生産性を向上させることができる。
また、飽和蒸気が転写フィルム60の一部位を加熱する際に、当該飽和蒸気の温度が下がることが抑制されるため、当該飽和蒸気が転写フィルム60の他部位を十分に加熱することができる。このため、転写フィルム60を均一に加熱することができる。
これにより、転写フィルム60の加熱温度のばらつきによって、転写フィルム60を被転写物50から除去するときに、以下に述べる転写層66が被転写物50の表面に残存しないという転写不良を抑制できる。
すなわち、例えば、図3(A)に示す如く、転写フィルム60の所定温度より相当高い温度まで加熱された部位では、転写層66が熱劣化する。このため、転写フィルム60のフィルム基材62を被転写物50から除去するときに、転写層66が厚さ方向中間部において分割されて、転写層66の厚み方向の一部分のみが被転写物50の表面に残存することで転写柄の抜けが発生する。
また、例えば、図3(B)に示す如く、転写フィルム60の所定温度より相当低い温度にしか加熱されなかった部位では、転写層66の加熱不足によって、転写層66が被転写物50の表面に適切に接着されない。このため、転写フィルム60のフィルム基材62を被転写物50から除去するときに、転写層66の厚さ方向の全体が被転写物50の表面に残存しないことで転写柄の抜けが発生する。
さらに、転写型20の内壁は断熱材25で形成されている。このため、転写型20が、温度調整空間28に供給された飽和蒸気の熱を奪わないため、飽和蒸気の温度が下がることを一層抑制できる。これにより、転写フィルム60を一層短時間で均一に所定温度以上に加熱することができる。
また、蒸気発生装置82は、大気圧下における飽和蒸気を発生して、噴出孔34から温度調整空間28に供給している。このため、飽和蒸気の蒸気圧を制御する必要がないため、転写装置10を簡略化することができる。
さらに、蒸気発生装置82は、可動型24の下壁24Aに形成された噴出孔34から飽和蒸気を供給して転写フィルム60を加熱している。このため、飽和蒸気が転写フィルム60を加熱して変化した液体を、排出孔36を介して転写型20の下側に容易に排出できる。
また、転写フィルム60が被転写物50に対して下側に配置されて、飽和蒸気が被転写物50に対して下方から供給されることで、転写フィルム60の転写層66が被転写物50に転写される。このため、仮に、飽和蒸気の温度が飽和温度を下回ることで飽和蒸気が変化した液体が転写フィルム60の表面に付着した場合でも、転写フィルム60が被転写物50に対して下側に配置されること及び温度調整空間28での飽和蒸気の対流により、転写フィルム60の表面から液体が取り除かれつつ、新たに供給される飽和蒸気によって継続して転写フィルム60を加熱することができる。これにより、転写フィルム60全体を均一に加熱することができる。
[第2の実施の形態]
図4には、本発明の第2の実施の形態に係る転写装置100の縦断面図が示されている。図面では、転写装置100の上方を矢印UPで示し、転写装置100の右方を矢印RHで示す。
本実施の形態に係る転写装置100は、上記第1の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
図4に示す如く、本実施の形態の転写装置100では、被転写物50は樹脂製の立体成形体である。また、転写フィルム60の転写層66は、所定温度より低い特定温度以上に加熱された後に冷却されることで、被転写物50に接着可能となっている。
蒸気発生装置82は、大気圧未満の気圧下における、例えば、水の飽和蒸気(真空飽和蒸気)を発生して、バルブ37が閉じられた状態で、真空飽和蒸気をバルブ80を介して噴出孔34から温度調整空間28に供給する。ここで、真空飽和蒸気は、温度(沸点)が大気圧飽和蒸気より低い。
可動型24の周壁24Bには、調整部としての圧力調整孔92が形成されており、圧力調整孔92は圧力調整手段としての圧力調整装置90と連通している。圧力調整装置90は、バルブ37が閉じられた状態で、圧力調整孔92を介して温度調整空間28から空気を排出して、温度調整空間28の気圧を上記真空飽和蒸気の蒸気圧と等圧に調整する。
また、真空ポンプ32は、バルブ37が開けられた状態で、気圧調整空間26の気圧を温度調整空間28の気圧より低い気圧に減圧する。このため、気圧調整空間26の気圧より温度調整空間28の気圧が高くなるため、転写フィルム60が、温度調整空間28側から気圧調整空間26側に押圧されて、被転写物50の表面に被覆される。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成の転写装置100では、第1の実施の形態と同様に、転写型20内に被転写物50を固定して、転写フィルム60が配置され後に、転写型20内が閉じられる。
その後、真空ポンプ32が、排気孔30を介して気圧調整空間26から空気を排出して、気圧調整空間26の気圧を減圧させる。また、圧力調整装置90が、圧力調整孔92を介して温度調整空間28から空気を排出して、温度調整空間28の気圧を減圧させる。これにより、気圧調整空間26の気圧より温度調整空間28の気圧が高くされることで、転写フィルム60が、温度調整空間28側から気圧調整空間26側に押圧されて、被転写物50の表面を被覆する。
この状態で、蒸気発生装置82が、大気圧未満の気圧下における真空飽和蒸気を発生して、真空飽和蒸気を噴出孔34から温度調整空間28に供給する。これにより、転写フィルム60が特定温度以上に加熱される。
次に、加圧装置86により温度調整空間28に圧縮空気が供給される。これにより、転写フィルム60に対する温度調整空間28側から気圧調整空間26側への押圧によって、転写フィルム60(転写層66)が被転写物50の表面に密着される。
そして、冷却装置84が噴出孔34から温度調整空間28に冷却空気を供給することで、転写フィルム60が冷却されて、転写層66が被転写物50の表面に接着される。これにより、転写層66が被転写物50の表面に転写される。
その後は、第1の実施の形態と同様に、転写フィルム60のフィルム基材62を被転写物50より除去することで、転写フィルム60の転写層66が離型層64から分離して、転写層66だけが被転写物50の表面に残存する。これにより、転写層66の転写柄によって、被転写物50の表面が加飾される。
ここで、本実施の形態でも、上記第1の実施の形態と同様の作用及び効果を奏することができる。
また、蒸気発生装置82が発生した真空飽和蒸気は、大気圧飽和蒸気よりも沸点が低い飽和蒸気であるため、例えば、耐熱温度の低い樹脂製の被転写物50に転写フィルム60の転写層66を転写することができる。
さらに、圧力調整装置90が、圧力調整孔92を介して温度調整空間28から空気を排出する。このため、蒸気発生装置82が発生した真空飽和蒸気が噴出孔34から温度調整空間28に引き込まれるように供給される。これにより、温度調整空間28に真空飽和蒸気を良好に供給でき、転写フィルム60を更に短時間で加熱することができる。
また、上述の如く、圧力調整装置90が、圧力調整孔92を介して温度調整空間28から空気を排出するため、温度調整空間28の上部に空気が滞留することを良好に抑制できる。このため、当該滞留した空気が転写フィルム60の上部を断熱膜として覆うことにより、転写フィルム60の上部の加熱が阻害されることを抑制できる。これにより、転写フィルム60の上部と他の部位との加熱温度のばらつきを良好に抑制することができ、転写フィルム60を良好に均一に加熱することができる。
さらに、圧力調整装置90が温度調整空間28の気圧を蒸気発生装置82が発生する真空飽和蒸気の蒸気圧と等圧に調整する。このため、真空飽和蒸気の温度を保ちつつ真空飽和蒸気を転写フィルム60に供給することができる。これにより、転写フィルム60を真空飽和蒸気によって適切に加熱することができる。
(変形例)
本変形例では、蒸気発生装置82が、大気圧よりも高い気圧下における高温(100℃より高い温度)の飽和蒸気(例えば、140℃の飽和蒸気)を発生して、噴出孔34を介して温度調整空間28に供給する。また、圧力調整装置90が、温度調整空間28の気圧を当該飽和蒸気の蒸気圧と等圧に調整する。
このため、蒸気発生装置82が発生した飽和蒸気が、噴出孔34から温度調整空間28に当該飽和蒸気の蒸気圧と同じ気圧下で開放される。したがって、飽和蒸気が温度調整空間28に開放されるときの温度の低下(温度調整空間28の気圧が大気圧の場合には、140℃の飽和蒸気を温度調整空間28に開放すると、100℃の飽和蒸気になる)を抑制することができ、当該飽和蒸気の温度を保って転写フィルム60に供給することができる。
これにより、転写フィルム60を更に短時間で均一に加熱することができる。
なお、第1の実施の形態、又は、第2の実施の形態(変形例を含む)において、蒸気発生装置82が、液相を含まない乾き飽和蒸気を発生して、転写フィルム60に供給してもよい。
ここで、飽和蒸気は熱容量が大きくなるのに従って気相の割合が増えていくため、飽和蒸気では乾き飽和蒸気の熱容量が最大となる。このため、飽和蒸気が転写フィルム60を加熱する際に、飽和蒸気の温度が下がるまでの熱容量の余裕を最大にすることができる。
これにより、転写フィルム60を更に短時間で均一に加熱することができる。
また、第1の実施の形態、又は、第2の実施の形態(変形例を含む)では、固定型22の上壁22Aが転写型20の上壁になると共に可動型24の下壁24Aが転写型20の下壁になるように配置したが、図5に示す如く、固定型22の上壁22A及び可動型24の下壁24Aが転写型20の側壁になるように配置してもよい。(図5では、第1の実施の形態の転写型20を配置変更したものを示している。)
この場合においても、例えば、可動型24の周壁24Bの下端に排出孔36を形成することで、飽和蒸気が転写フィルム60を加熱して変化した液体を、排出孔36から容易に排出できる。
さらに、この場合においては、転写フィルム60が被転写物50に対して側方に配置されて、飽和蒸気が被転写物50に対して側方から供給されることで、転写フィルム60の転写層66が被転写物50に転写される。このため、仮に、飽和蒸気の温度が飽和温度を下回ることで飽和蒸気が変化した液体が転写フィルム60の表面に付着した場合でも、転写フィルム60が被転写物50に対して側方に配置されること及び温度調整空間28での飽和蒸気の対流により、転写フィルム60の表面から液体が取り除かれつつ、新たに供給される飽和蒸気によって継続して転写フィルム60を加熱することができる。これにより、転写フィルム60全体を均一に加熱することができる。
10 転写装置
50 被転写物
60 転写フィルム
82 蒸気発生装置(加熱手段)
86 加圧装置(加圧手段)
90 圧力調整装置(圧力調整手段)
100 転写装置

Claims (6)

  1. 被転写物の表面に転写層が接触された転写フィルムに対して前記被転写物とは反対側に配置された転写型の収納部に設けられ、前記収納部と前記転写フィルムとで囲まれ且つ密閉された温度調整空間内に飽和蒸気を放出して前記転写フィルムを加熱する加熱手段と、
    前記転写フィルムを前記被転写物側へ加圧して前記被転写物の表面に前記転写層を転写する加圧手段と、
    を備えた転写装置。
  2. 前記飽和蒸気は、液相を含まない乾き飽和蒸気とされる請求項1に記載の転写装置。
  3. 前記飽和蒸気は、大気圧下における大気圧飽和蒸気とされる請求項1又は請求項2に記載の転写装置。
  4. 前記飽和蒸気は、大気圧未満の気圧下における真空飽和蒸気とされる請求項1又は請求項2に記載の転写装置。
  5. 前記転写フィルムに対して前記被転写物とは反対側の気圧を調整する圧力調整手段を備えた請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の転写装置。
  6. 前記飽和蒸気を前記転写フィルムに対して前記被転写物とは反対側に下側から供給する請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の転写装置。
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