JP5473551B2 - オートフォーカスシステム - Google Patents

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Description

本発明は、オートフォーカスシステムに係り、特にオートフォーカス(AF)によりピントを合わせる被写体の範囲を示すAF枠(AFエリア)を事前に登録した人物の顔に追尾させる顔認識追尾機能を備えたオートフォーカスシステムに関する。
放送用又は業務用のテレビカメラシステムにおいて、所望の被写体に自動でピントを合わせるオートフォーカス機能を備えたものが知られている。この種のカメラシステムでは、一般にコントラスト方式のAFが採用されており、撮影映像のコントラストの高さを検出し、そのコントラストが最大(極大)となるように撮影光学系のフォーカスを制御することにより行われている。
また、AFによりピントを合わせる被写体の対象範囲は、通常は撮影映像の画面全体ではなく、AFエリアと称する一部の範囲に限定されており、そのAFエリア内の撮影画像(被写体画像)のコントラストが最大となるようにフォーカスを制御することによって、AFエリア内の被写体にピントが合わせられるようになっている。尚、本明細書では、AFエリアの輪郭を示す枠をAF枠と称するものとする。
更に、特許文献1、2には、撮影映像の画面内で移動する所望の被写体に対してAF枠を自動で追尾させ、その被写体にピントを合わせ続けるようにしたAF枠自動追尾機能を備えたオートフォーカスシステムが記載されている。AF枠自動追尾は、撮影画像の中から追尾対象の被写体(被写体画像)を検出して、検出した位置にAF枠を移動させることにより行われる。その追尾対象の被写体画像を撮影画像の中から検出する方法として、特許文献1では、追尾対象の被写体画像を基準パターンとして記憶し、撮影画像の中から基準パターンに一致する画像をパターンマッチング処理により検出する方法等が採用されている。特許文献2では、映像信号から順次得られる撮影画像の前後2つの撮影画像の差(差画像)を求めることによって移動した被写体を検出する方法である。
また、追尾対象の被写体の種類に応じたAF枠自動追尾の種類として、任意の物体を追尾対象の被写体とすることができる物体追尾、人物(及び動物等)の顔のみを追尾対象の被写体とする顔検出追尾、特定の人物(及び動物等、以下省略)の顔のみを追尾対象の被写体とする顔認識追尾などが知られている。
顔検出追尾は、顔検出処理により撮影画像の中から任意の人物の顔を検出し、検出した顔のいずれかを追尾対象に被写体とする追尾であり、顔認識追尾は、顔認識処理により撮影画像の中から事前に登録されている特定人物の顔を検出し、その検出した特定人物の顔を追尾対象の被写体とする追尾である。
特開平8−334674号公報 特開2006−267221号公報
ところで、顔認識追尾においては、追尾対象の顔とした特定人物の顔を、顔認識処理により逐次検出しながら、AF枠をその検出した位置に移動させることが考えられる。しかしながら、顔認識処理は、検出する人物の顔の特徴を示す認証データに合致する顔を撮影画像の中から探し出す複雑な処理が必要であるため、処理時間が長くなり、画面内で移動する顔を遅延なく追尾することが難しい。そのため、従来は、顔認識追尾においても、追尾開始時に一度、顔認識処理を実行して追尾対象とする特定人物の顔を検出した後は、その検出した顔を物体追尾の追尾処理を用いて追尾することが行われている。例えば、顔認識処理によって検出した顔の画像パターンを基準パターンとして記憶し、以後、撮影画像の中から基準パターンに一致する画像範囲をパターンマッチング処理により検出し、その位置にAF枠を移動させることによって特定人物の顔を追尾することが行われている。
しかしながら、上記の顔認識追尾のようにAF枠自動追尾の開始時に一度だけ顔認識処理を行って追尾対象としたい特定人物の顔の検出する場合、その後の物体追尾によって追尾対象の顔が誤って他の顔等に変わってしまっても、そのことを自動で検出することができない。その場合には、操作者がAF枠自動追尾の処理を停止させ、再度、顔認識処理から再実行させる必要があり、誤追尾の修復作業に手間と時間を要するという問題があった。また、追尾対象の顔を他の人物の顔に変更したい場合においても、一度、AF枠自動追尾の処理を停止させて、追尾対象とする人物の顔を変更してAF枠自動追尾の処理を再開させる必要があり手間と時間を要するという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、顔認識処理により検出した特定人物の顔を物体追尾の処理を用いてAF枠で追尾する顔認識追尾において、物体追尾により意図しない追尾対象を誤追尾することを防止することができる顔認識追尾機能を備えたオートフォーカスシステムを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に係るオートフォーカスシステムは、撮像手段により撮影される被写体の範囲のうちAF枠に対応する範囲内の被写体にピントが合うように、前記撮像手段に被写体像を結像する撮影光学系のフォーカスを制御するオートフォーカス手段と、事前に記憶した特定人物の顔の特徴を示す認証データを用いて前記撮像手段により得られた撮影画像内から該特定人物の顔の画像を検出する顔認識処理手段と、前記撮像手段により順次得られる撮影画像内から任意の物体の画像を示す基準パターン画像と合致する画像の範囲をパターンマッチング処理により順次検出し、該検出した範囲をAF枠の範囲として設定することにより、前記物体の画像をAF枠で追尾する物体追尾手段と、を備え、前記顔認識処理手段により検出した前記特定人物の顔の画像の範囲をAF枠の範囲として設定した後、該設定したAF枠の範囲の画像を前記基準パターン画像として設定し、該設定した基準パターン画像に合致する画像を前記物体追尾手段によりAF枠で追尾する顔認識追尾手段であって、前記顔認識処理手段によるAF枠の範囲の設定を所定時間おきに実行すると共に、前記物体追尾手段による追尾中に前記基準パターン画像と合致する画像が検出されなかった場合には、前記顔認識処理手段によるAF枠の範囲の設定から実行し直す顔認識追尾手段を備えたことを特徴としている。
請求項2に係るオートフォーカスシステムは、請求項1に記載の発明において、前記撮像手段により順次得られる撮影画像を表示する表示画面を備えると共に、該表示画面に対するタッチ操作を検出するタッチパネルを備えた操作部を有し、前記顔認識追尾手段は、前記特定人物の顔の画像をAF枠で追尾している際に、前記操作部において前記顔認識処理手段より検出している特定人物と異なる他の人物の顔がタップ操作されたことを検出すると、前記タップ操作された人物の顔の画像を、前記顔認識処理手段により検出する画像として変更すると共に、前記タップ操作された人物の顔の画像をAF枠で追尾することを特徴としている。
本発明によれば、顔認識処理手段により検出した特定人物の顔を物体追尾手段により追尾する場合でも、顔認識処理手段により追尾対象の特定人物の顔の検出が行われるので誤った追尾対象を誤追尾する不具合が防止される。また、顔認識処理手段による特定人物の顔の検出が繰り返し行われるため、追尾対象の変更も容易に行うことができ、請求項2のように画面上のタップ操作で追尾対象の人物を変更できるようにすると、より迅速且つ容易に追尾対象の人物を変更することができる。
本発明によれば、顔認識処理により検出した特定人物の顔を物体追尾を用いてAF枠で追尾する顔認識追尾において、物体追尾により意図しない追尾対象を誤追尾することを防止することができる。
図1は、本発明が適用されるテレビカメラシステムの一実施の形態を示した外観図である。 図2は、図1のテレビカメラシステムに適用されるAF枠自動追尾システムの全体構成を示したブロック図である。 図3は、AF枠(AFエリア)の説明図である。 図4は、フォーカスデマンドの外観図である。 図5は、タッチパネル付き液晶ディスプレイに表示される画面の一例を示した図である。 図6は、物体追尾モードの処理手順を示したフローチャートである。 図7は、顔検出追尾モードにおいてタッチパネル付き液晶ディスプレイに表示される画面の一例を示した図である。 図8は、顔検出追尾モードの処理手順を示したフローチャートである。 図9は、顔認識追尾モードにおいてタッチパネル付き液晶ディスプレイに表示される画面の一例を示した図である。 図10は、顔認識追尾モードの処理手順を示したフローチャートである。 図11は、顔認識追尾モードにおける顔認識処理と物体追尾処理の実行パターンを示した説明図である。
以下、添付図面を参照して、本発明に係るオートフォーカスシステムについて詳細に説明する。
図1は、本発明が適用されるテレビカメラシステムの一実施の形態を示した外観図である。同図に示すようにテレビカメラ10は、主に放送用又は業務用に使用されるテレビカメラであり、レンズ装置12とカメラ本体14とで構成され、ペデスタルドリー16上に設置された雲台18に支持されている。
雲台18には、左右2本のパン棒22、24が延設されており、右側のパン棒22のグリップ部22Aには、フォーカスデマンド(フォーカスコントローラ)26がマウンティングクランプ38によって設置され、左側のパン棒24のグリップ部にはズームデマンド(ズームコントローラ)28が設置されている。
フォーカスデマンド26には、回動可能なフォーカスノブ30が設けられており、マニュアルフォーカス(MF)によりフォーカス制御を行う際に、このフォーカスノブ30を回動操作すると、その回動位置に応じたフォーカス位置を目標位置としてフォーカス(フォーカスレンズ)の移動を指令するフォーカス制御信号がフォーカスデマンド26からレンズ装置12に与えられる。これにより、レンズ装置12のフォーカスレンズがフォーカス制御信号によって指令された目標位置に移動する。
ズームデマンド28には、回動可能なサムリング34が設けられており、そのサムリング34を左右方向に回動操作すると、回動位置に応じたズーム速度を目標速度としてズーム(ズームレンズ)の移動を指令するズーム制御信号がズームデマンド28からレンズ装置12に与えられる。これにより、レンズ装置12のズームレンズがズーム制御信号によって指令された目標速度で移動する。
また、図では省略するが、フォーカスデマンド26には、オートフォーカス(AF)に関する各種操作部材が設けられると共に、AFによりピントを合わせる対象の被写体範囲(AFの対象範囲)を示すAF枠の制御(位置等の変更)を行うためのAF枠制御装置(AF枠自動追尾装置)が組み込まれ、そのAF枠制御装置の各種操作部材もフォーカスデマンド26に設けられている。
更に、AF枠制御装置の構成要素として同図のようにタッチパネル付き液晶ディスプレイ(LCD)40が設置具によりフォーカスデマンド26の本体上部に設置され、図示しないケーブルでフォーカスデマンド26に接続されている。
尚、以下において、単にLCD40と記した場合にはこのタッチパネル付き液晶ディスプレイ40を示す。また、LCD40は、フォーカスデマンド26の本体上部以外の任意の位置に設置することが可能である。例えば、ビューファインダ36の横に設置してもよい。
カメラ本体14の上には、表示装置であるビューファインダ36が設置されている。このビューファインダ36には、本テレビカメラ10で撮影されている被写体の映像が表示されるため、カメラマンはその映像を見ながらフォーカスデマンド26やズームデマンド28を操作することによって所望の構図で被写体を撮影することができるようになっている。尚、以下において、撮影映像又は撮影画像と称した場合には、テレビカメラ10で現在撮影されている映像又は画像を示すものとする。
また、ビューファインダ36に表示される撮影映像には、現在AF枠が設定されている位置、大きさ、形状(縦横比)を示すAF枠の画像が重畳されて表示されるようになっており、AFによりフォーカス制御を行う場合には撮影映像内のどの範囲の被写体にピントが合わせられるかを知ることができるようになっている。尚、MFとAFのフォーカス制御は、フォーカスデマンド26に設けられたモードスイッチ等で切り替えられるようになっている。
図2は、上記テレビカメラシステムに適用されるAF枠自動追尾システムの全体構成を示したブロック図である。
同図のAF枠自動追尾システム1には、図1に示したテレビカメラ10のレンズ装置12及びカメラ本体14とビューファインダ36が示されている。また、図1のフォーカスデマンド26の構成要素として、フォーカス操作部50と、フォーカスデマンド26に組み込まれたAF枠制御装置(AF枠自動追尾装置)を構成する画像処理ユニット58及びAF枠操作部60が示されている。
テレビカメラ10は、ハイビジョンテレビ[HD(High Definition)TV]方式に対応したHDカメラからなるカメラ本体14と、カメラ本体14のレンズマウントに装着される撮影レンズ(光学系)を備えたレンズ装置12とから構成される。
カメラ本体14には、撮像素子(例えばCCD)や所要の信号処理回路等が搭載されており、レンズ装置12の撮影レンズにより結像された像は、撮像素子により光電変換された後、信号処理回路によって所要の信号処理が施されてHDTV方式の映像信号(HDTV信号)として、カメラ本体14の映像信号出力端子等から外部に出力される。
また、図1のようにカメラ本体14の上部等に設置されるビューファインダ36には、テレビカメラ10の撮影映像が表示されるようになっている。ビューファインダ36には、撮影映像以外の各種情報が表示されるようになっており、例えば、現在の設定されているAF枠の範囲(位置、大きさ、形状)を示す画像が撮影映像に重畳されて表示されるようになっている。
レンズ装置12は、カメラ本体14のレンズマウントに装着される撮影レンズ(ズームレンズ)64を備えており、その撮影レンズ64により、被写体56がカメラ本体14の撮像素子の撮像面に結像されるようになっている。撮影レンズ64には、図示を省略するが、その構成要素としてフォーカスレンズ群、ズームレンズ群、絞りなどの撮影条件を調整するための可動部が設けられており、それらの可動部は、モータ(サーボ機構)によって電動駆動されるようになっている。例えば、フォーカスレンズ群やズームレンズ群は光軸方向に移動し、フォーカスレンズ群が移動することによってフォーカス(被写体距離)調整が行われ、またズームレンズ群が移動することによって焦点距離(ズーム倍率)調整が行われる。
尚、AFに関するシステムにおいては、少なくともフォーカスレンズ群が電動で駆動できればよく、その他の可動部は手動でのみ駆動可能であってもよい。
また、レンズ装置12には、AFユニット66及び図示しないレンズCPU等が搭載されている。レンズCPUはレンズ装置12全体を統括制御するものである。また、AFユニット66は、AFによるフォーカス制御(自動ピント調整)を行うために必要な情報を取得するための処理部であり、図示を省略するが、AF処理部、AF用撮像回路等から構成されている。
AF用撮像回路はAF処理用の映像信号を取得するためにレンズ装置12に配置されており、CCD等の撮像素子(AF用撮像素子という)やAF用撮像素子の出力信号を所定形式の映像信号として出力する処理回路等を備えている。尚、AF用撮像回路から出力される映像信号は輝度信号である。
AF用撮像素子の撮像面には、撮影レンズ64の光路上に配置されたハーフミラー等によってカメラ本体14の撮像素子に入射する被写体光から分岐された被写体光が結像するようになっている。AF用撮像素子の撮像エリアに対する撮影範囲及び被写体距離(ピントが合う被写体の距離)は、カメラ本体14の撮像素子の撮像エリアに対する撮影範囲及び被写体距離に一致するように構成されており、AF用撮像素子により取り込まれる被写体画像は、カメラ本体14の撮像素子により取り込まれる被写体画像と一致している。なお、両者の撮影範囲に関しては完全に一致している必要はなく、例えば、AF用撮像素子の撮影範囲の方がカメラ本体14の撮像素子の撮影範囲を包含する大きな範囲であってもよい。
AF処理部は、AF用撮像回路から映像信号を取得し、その映像信号に基づいてAFの対象範囲とするAFエリア(AF枠)の範囲内における被写体画像のコントラストの高低を示す焦点評価値を算出する。例えば、AF用撮像素子から得られた映像信号から高域周波数成分の信号をハイパスフィルタによって抽出した後、その高域周波数成分の信号のうち後述のようにして設定されるAFエリアに対応する範囲の信号を1画面(1フレーム)分ずつ積算する。このようにして1画面分ごとに得られる積算値はAFエリア内の被写体画像のコントラストの高低を示し、その積算値が焦点評価値としてレンズCPUに与えられる。
レンズCPUは、AFエリアの範囲(輪郭)を示すAF枠の情報(AF枠情報)を、後述するように画像処理ユニット58から取得し、そのAF枠情報により指定されたAF枠内の範囲をAFエリアとしてAF処理部に指定する。そして、そのAFエリア内の画像(映像信号)により求められる焦点評価値をAF処理部から取得する。
このようにしてAF用撮像回路から1画面分の映像信号が取得されるごとに(AF処理部で焦点評価値が求められるごとに)AF処理部から焦点評価値を取得すると共に、取得した焦点評価値が最大(極大)、即ち、AF枠内の被写体画像のコントラストが最大となるようにフォーカスレンズ群を制御する。例えば、焦点評価値に基づくフォーカスレンズ群の制御方式として山登り方式が一般的に知られており、フォーカスレンズ群を焦点評価値が増加する方向に移動させて行き、焦点評価値が減少し始める点を検出すると、その位置にフォーカスレンズ群を設定する。これにより、AF枠内の被写体に自動でピントが合わせられる。
尚、上述のAF処理部は、焦点評価値を算出するために、レンズ装置12に搭載されたAF用撮像素子から映像信号を取得しているが、カメラ本体14の撮像素子より撮影された映像の映像信号をカメラ本体14から取得するような構成としてもよい。また、AF枠内の被写体に自動でピントを合わせるためのAF手段はどのようなものであってもよい。
ここで、AFエリア200は、図3に示すようにカメラ本体14における撮像素子の撮像エリア202に対して四角形状の領域として設定され、その輪郭を示す枠204がAF枠を示し、撮像素子のAFエリア200(AF枠204内)の範囲で撮影される被写体がAFによりピントを合わせる対象となる。
尚、本明細書では、撮像エリア202に対するAF枠204(AFエリア200)の範囲は、AF枠204の位置、大きさ、及び、形状(縦横比)の3つの要素によって決まるものとし、“AF枠の範囲を変更する”という趣旨の記載は、AF枠の位置、大きさ、及び、形状の3つの要素のうち、少なくとも1つの要素を変更することを意味するものとする。
また、レンズ装置12は、ケーブルを介して、又は、直接的にカメラ本体14と接続され、レンズ装置12とカメラ本体14の各々に設けられたシリアル通信インターフェース(SCI)12a、14aを通じて各種情報のやり取りが行えるようになっている。これによりAFユニット66において現在設定されているAF枠の情報もカメラ本体14に送信され、カメラ本体14内での処理によってビューファインダ36に表示される撮影映像に現在設定されているAF枠の位置、大きさ、形状に対応したAF枠の画像が重畳表示されるようになっている。
フォーカス操作部50は、フォーカスデマンド26の構成要素であると共に、一般的なフォーカスデマンドが備えている構成要素を示している。フォーカス操作部50の構成要素として、図1に示したフォーカスノブ30、AFモードとMFモードの切替えやAFモードの種類(連続モードやモーメンタリモード)の切替えを行うためのモードスイッチ(図示せず)、AFの開始を指示するAF開始スイッチ(図示せず)等、AFの制御内容やMFの制御に関する操作部材を備えると共に、それらの操作部材の設定状態を検出し、検出した設定状態に基づいて制御信号を送出する処理回路等を備えている。
フォーカスデマンド26にはレンズ装置12とケーブルで接続するためのインターフェース(I/F)52が設けられており、フォーカス操作部50はそのI/F52及びケーブルを介してレンズ装置12に接続され、SCI12aを通じてレンズCPUとの間のシリアル通信により各種信号のやり取りが行えるようになっている。
これにより、フォーカス操作部50から送出された各種制御信号がレンズCPUに与えられ、その制御信号に従った処理がレンズCPUで実行されるようになっている。例えば、AFによるフォーカス制御(AFモード)の指示が与えられた場合には、上記のようにAFユニット66から得られる焦点評価値に基づいてAFによるフォーカス制御が行われ、MFによるフォーカス制御(MFモード)の指示が与えられた場合には、フォーカスノブ30の操作に基づいてフォーカス操作部50から与えられるフォーカス位置指令信号に従ってMFによるフォーカス制御が行われるようになっている。
画像処理ユニット58は、フォーカスデマンド26にAF枠制御装置の構成要素として組み込まれた処理部であり、レンズ装置12のAFユニット66において設定されるAF枠の範囲(位置、大きさ、形状(縦横比))を後述のマニュアル操作又はAF枠自動追尾の処理により指定するための処理部である。
画像処理ユニット58は、SCI70を備えており、そのSCI70は、上記I/F52を介してレンズ装置12に接続され、SCI12aを通じてレンズCPUとの間で各種信号のやり取りが行えるようになっている。これにより、AF枠の範囲を指定するAF枠情報が画像処理ユニット58からレンズ装置12のレンズCPUに与えられ、そのAF枠情報に基づいてAFユニット66におけるAF枠の範囲が設定される。
また、フォーカスデマンド26には画像処理ユニット58に映像信号を取り込むための映像入力コネクタが設けられており、その映像入力コネクタにカメラ本体14の映像出力コネクタがダウンコンバータ68を介してケーブルで接続される。これによって、カメラ本体14の映像出力コネクタから出力されたHDTV信号が、ダウンコンバータ68によって、標準テレビ[NTSC(National Television System Committee)]方式の映像信号(SDTV信号)に変換(ダウンコンバート)されて、画像処理ユニット58に入力されるようになっている。
詳細は後述するが画像処理ユニット58は、AF枠自動追尾処理を実行する際に、カメラ本体14から入力された映像信号から1コマ分の撮撮画像を順次取り込み、撮影画像の中から所定の追尾対象の被写体を検出する処理を行う。そして、AFによりその被写体にピントが合わせられるようにAF枠の範囲を決定し、決定したAF枠の範囲をレンズ装置12のレンズCPUに送信する。
尚、画像処理ユニット58の構成及び処理内容については後述する。
AF枠操作部60は、AF枠制御装置としてフォーカスデマンド26に画像処理ユニット58と共に一体的に設けられ、又は、その一部又は全てが、フォーカスデマンド26とは別体の装置、即ち、画像処理ユニット58とは別体の装置に設けられてケーブル等で接続されている。本実施の形態では、図1のようにタッチパネル付きLCD40がフォーカスデマンド26(画像処理ユニット58)とは別体で設けられ、他の構成要素はフォーカスデマンド26に画像処理ユニット58と共に設けられている。
AF枠操作部60は、主にAF枠の制御に関する操作を行うための操作部であり、AF枠の範囲を操作者がマニュアル操作で指示入力するための操作部材や、AF枠を所望の被写体に自動で追尾させるAF枠自動追尾に関する操作を行うための操作部材を備えている。
図4のフォーカスデマンド26の外観図にも併せて示すように、AF枠操作部60の操作部材として、AF枠の位置をユーザの手動操作により上下左右に移動させるための位置操作部材100(例えば、ジョイスティックやトラックボール)、AF枠の大きさを手動操作により変更するためのサイズ操作部材102(例えば、ツマミ)、AF枠の形状を手動操作により変更するための形状操作部材104(例えば、ツマミ)、AF枠自動追尾の開始を指示する追尾開始スイッチ108、AF枠自動追尾の停止を指示する追尾停止スイッチ110が設けられており、これらの操作部材100、102、104、108、110の設定状態が、画像処理ユニット58(後述のメインボード70のCPU78)により読み取られるようになっている。
また、AF枠操作部60のLCD40は、AF枠自動追尾に関するモード等の設定をタッチ操作(タップ操作)で入力できるようにしたもので、画像処理ユニット58のCPU78によりLCD40に表示される画像が設定内容に応じて適宜切り換えられるようになっている。LCD40の表示及び操作については後述する。
尚、本実施の形態では、画像処理ユニット58やAF枠操作部60を備えたAF枠制御装置がフォーカスデマンド26に組み込まれた態様を示したが、AF枠制御装置はフォーカスデマンド26とは別体の装置として構成してもよい。また、この場合に、AF枠操作部60は、その一部又は全てを画像処理ユニット58と一体の装置に設けられてもよいし、別体の装置に設けてもよい。
次に画像処理ユニット58の構成及び処理内容について説明する。
画像処理ユニット58は、主としてメインボード70、パターンマッチング処理演算ボード72、顔認識処理演算ボード74から構成されている。メインボード70、パターンマッチング処理演算ボード72、顔認識処理演算ボード74の各々にはCPU78、90、92が搭載されており、各ボード毎に個別の演算処理が行われると共に、各CPU78、90、92は、バスや制御線で接続され、相互にデータのやり取りや、演算処理の同期等が図られるようになっている。
画像処理ユニット58における処理は、メインボード70において統括的に行われるようになっている。そのメインボード70には、演算処理を行う上記CPU78の他に、SCI70a、デコーダ(A/D変換器)76、スーパーインポーザ82、RAM80等が搭載されている。
SCI70aは、上述のようにレンズ装置12のSCI12aとの間でシリアル通信を行うためのインターフェース回路であり、上記AF枠情報等をレンズ装置12に送信する。
デコーダ76は、上記ダウンコンバータ68から画像処理ユニット58に入力されるテレビカメラ10の撮影映像の映像信号(SDTV信号)を、画像処理ユニット58においてデジタル処理可能なデータに変換するための回路であり、アナログのSDTV信号をデジタルデータの映像信号に変換するA/D変換処理等を行っている。このデコーダ76から出力される撮影映像の映像信号は、パターンマッチング処理演算ボード72や顔認識処理演算ボード74にも送られ、パターンマッチング処理演算ボード72や顔認識処理演算ボード74においてもテレビカメラ10の撮影映像を1コマ単位の撮影画像として取得することができるようになっている。
スーパーインポーザ82は、上記のデコーダ76により得られた撮影映像の映像信号と、CPU78により生成される画像信号とを合成し、その合成した映像信号をLCD40に出力・表示する回路である。これにより、カメラ本体14に設置されているビューファインダ36と同様にテレビカメラ10の撮影映像がLCD40に表示されると共に、その撮影映像に重ねて、現在設定されているAF枠の範囲を示すAF枠の画像や、タッチパネルでの入力操作を行えるようにしたメニュー画面(メニュー画像)等がLCD40に表示される。尚、撮影映像に重畳させることなくCPU78で生成された画像のみを表示させることも当然可能である。
RAM80は、CPU78の演算処理において使用するデータを一時的に格納するメモリである。
一方、パターンマッチング処理演算ボード72や顔認識処理演算ボード74は、パターンマッチングと顔検出・認識処理を個別に行うための演算ボードであり、各々、演算処理を行うCPU90、92の他に画像データを一時的に格納するVRAM94、96等を備えている。
また、画像処理ユニット58には、SD(Secure Digital)カードやUSBメモリなどの外部メモリとしてデータカード114を装填するスロット115が設けられており、顔認識により特定の人物の顔を検出する際に、その特定の人物の顔を示す認証データを予めデータカード114に保存しておき、そのデータカード114をスロット75に装填することで、顔認識に必要な認証データをデータカード114からCPU78が読み込めるようになっている。
続いて、上記のごとく構成された画像処理ユニット58によるAF枠の制御についてLCD40の表示及び操作に関する処理と共に説明する。
まず、LCD40の表示及び操作に関して説明すると、図5に示すようにLCD40の画面40aには、テレビカメラ10の撮影映像に重畳して各種ボタン300〜310からなるメニュー画面(メニュー画像)と、現在設定されているAF枠の範囲を示すAF枠の画像204(単にAF枠204という)が表示される。メニュー画面の各種ボタン300〜310やAF枠204のように撮影映像に重畳される画像は、図2に示した画像処理ユニット58におけるメインボード70のCPU78により生成され、それらの画像が、スーパーインポーザ82においてデコーダ76から得られるテレビカメラ10の撮影映像に重畳されてLCD40に表示されるようになっている。尚、LCD40の表示(表示内容)に関する制御はCPU78により行われるものである。
一方、LCD40はタッチパネルを備えており、LCD40の画面40aに対して指先等が触れるタッチ操作が行われると、触れた位置(座標)を示す位置情報がCPU78に与えられるようになっている。これにより、LCD40の画面40aに対して行われたタッチ操作の位置や操作の種類(タップ操作、ダブルタップ操作等)がCPU78により検出されるようになっている。そして、その操作に従った処理がCPU78により実行されるようになっている。
LCD40の画面40aにおける基本的な操作として、各ボタン300〜310に予め割り当てられた指示を入力する操作や、AF枠204の範囲を指定する操作があり、前者の操作は、各ボタン300〜310の位置を指先等でタップ操作するものである。後者のAF枠204の範囲を指定する操作は、例えば、撮影映像が表示されたLCD40の画面40a上において、AF枠204を移動させたい位置をタップ操作すれば、その位置が中心となるようにAF枠204を移動させることができる。また、AF枠204の頂点や辺を指先等でタッチしてそのままスライドするドラッグ操作によってドラッグ操作した位置までタッチした頂点や辺の位置を移動させてAF枠204の大きさや形状を変更することができる。
LCD40の画面40aに表示されるメニュー画面(メニュー画像)について説明すると、図5において、”固定”と表示された固定モード選択ボタン300、”物体追尾”と表示された物体追尾モード選択ボタン302、”顔検出”と表示された顔検出追尾モード選択ボタン304、”顔認識”と表示された顔認識追尾モード選択ボタン306は、AF枠の制御モードを選択するボタンであり、これらのボタン300〜306のいずれかをタップ操作することで、固定モード、物体追尾モード、顔検出追尾モード、顔認識追尾モードのうちから所望のモードを選択することできるようになっている。尚、各モードの内容については後述する。
”セット”と表示されたセットボタン308と、”リセット”と表示されたリセットボタン310は、AF枠自動追尾の開始と停止を指示するボタンであり、これらのボタン308、310は、AF枠自動追尾の開始又は停止の指示を操作者が行う制御モード(物体追尾モード、顔検出モード)が選択された場合にのみ表示される。尚、これらのセットボタン308とリセットボタン310は、AF枠操作部60の追尾開始スイッチ108と追尾停止スイッチ110(図1及び図4参照)と同様に作用するボタンである。
また、AF枠自動追尾の開始は、画面40aの所望の位置をダブルタップ操作(2回連続して同一位置をタップする操作)すると、その位置を中心とする位置にAF枠が設定されると共に、AF自動追尾が開始されるようになっている。即ち、ダブルタップ操作の1回目のタップ操作がAF枠をタップ操作した位置に移動させる指示操作となり、続く2回目のタップ操作がAF自動追尾の開始を指示する操作となる。これにより、セットボタン308をタップ操作してAF枠自動追尾の開始を指示する操作を省略することができ、迅速にそのAF枠の位置の設定及びAF枠自動追尾の開始を指示することができるようになっている。尚、AF枠自動追尾の開始をダブルタップ操作のみによって行えるようにし、上記セットボタン308の表示を行わないようにしてもよい。
続いて、図5の画面40aにおいて示した固定モード選択ボタン300、物体追尾モード選択ボタン302、顔検出追尾モード選択ボタン304、顔認識追尾モード選択ボタン306によって選択可能となっているAF枠の各制御モードについて説明する。本実施の形態では、AF枠の制御モードとして固定モード、物体追尾モード、顔検出追尾モード、顔認識追尾モードの4つのモードが上記選択ボタン300〜306のいずれかをタップ操作することにより選択できるようになっている。
固定モードは、AF枠の範囲(位置、大きさ、形状)を操作者がマニュアル操作で指定し、その指定した位置にAF枠を固定するモード(マニュアルモード)である。この固定モードは、カメラをほとんど動かさないニュース番組などでの撮影に有益なモードである。
図5のLCD40の画面40aにおいて固定モード選択ボタン300をタップ操作すると固定モードが選択され、画像処理ユニット58のメインボード70に搭載されたCPU78は、固定モードの処理を実行する。
即ち、CPU78は、上記のようにLCD40の画面40aに対するAF枠の範囲を変更する操作や、AF枠操作部60に設けられたAF枠204をマニュアル操作で変更するための操作部材(位置操作部材100、サイズ操作部材102、形状操作部材104)の操作に基づいてAF枠の範囲を決定する。CPU78は、AF枠の範囲を決定すると、そのAF枠の範囲を示すAF枠情報をSCI70aを通じてレンズ装置12のレンズCPUに送信する。
物体追尾モードは、AF枠自動追尾の1つのモードであり、任意の種類の物体をAF枠で追尾させるモードである。この物体追尾モードは、人物の顔以外を追尾する競馬中継、カ−レース中継などでの撮影に有益なモードである。
図5のLCD40の画面40aにおいて物体追尾モード選択ボタン302をタップ操作すると物体追尾モードが選択され、画像処理ユニット58のメインボード70に搭載されたCPU78は、物体追尾モードの処理を開始する。
図6は、物体追尾モードの処理手順を示したフローチャートであり、以下、物体追尾モードの処理をこのフローチャートに従って説明する。尚、物体追尾モードが選択された場合にLCD40の画面40aには、図5に示したものと同様のメニュー画面が表示される。
メインボード70のCPU78は、AF枠自動追尾の開始を指示する操作がAF枠操作部60から与えられるまで、固定モードと同様にAF枠をマニュアル操作に従って変更し、追尾対象を設定するための処理(AF枠の初期設定処理)を行う。即ち、操作者は、追尾対象(AFの対象)とする被写体画像が含まれるようにAF枠の範囲を指定し、これに従ってCPU78はAF枠の範囲を設定する(ステップS10)。尚、図5では、人物の顔にAF枠204が設定されているが、この物体追尾モードでは人物の顔以外の物体を追尾対象とすることができる。
続いて操作者が、AF枠自動追尾の開始を指示する操作を行うと、CPU78(及びパターンマッチング処理演算ボード72のCPU90)はパターンマッチングによるAF枠自動追尾の処理(ステップS14〜S26)を開始すると共に、AF枠自動追尾の処理で決定されるAF枠の範囲をレンズ装置12のレンズCPUに指定する処理(AF枠情報の送信)を開始する(ステップS12)。
尚、AF枠自動追尾の開始の指示は、図5に示したLCD40の画面40a上において、セットボタン308をタップ操作するか、又は、任意の位置(AF枠を設定する位置)をダブルタップ操作することによって行われる。また、AF枠操作部60おいてメカ的なスイッチとして設けられた追尾開始スイッチ108を押下操作した場合にもAF枠自動追尾の開始の指示が行われる。LCD40の画面40a上において、ダブルタップ操作することによってAF枠自動追尾の開始を指示する場合には、ステップS10におけるAF枠の位置の設定も同時に行うことができる。ただし、任意の位置でのダブルタップ操作を単にAF枠自動追尾の開始を指示する操作とする態様も可能であり、その場合にはAF枠の位置の設定とは無関係のものとなる。
また、AF枠自動追尾の開始する際にAFによるフォーカス制御が行われていない場合(AFモードとなっていない場合)には、AF枠自動追尾の開始と連動してAFの開始も指示される。
AF枠自動追尾の処理を開始すると、CPU78からの指示によりパターンマッチング処理演算ボード72のCPU90は、デコーダ76から1コマ分の撮影画像の画像データを取り込む(ステップS14)。続いて、現在設定されているAF枠の範囲をCPU78から取得し、取り込んだ撮影画像のうちAF枠の範囲内の画像を基準パターンの画像として設定(記憶)する(ステップS16)。そして、以下のステップS18〜S26の処理を繰り返し実行する。
まず、CPU90は、デコーダ76から1コマ分の撮影画像の画像データを取り込み(ステップS18)、パターンマッチング処理を行って、撮影画像の中から基準パターンの画像に一致する画像範囲を検出する(ステップS20)。そして、その検出した画像範囲をメインボードのCPU78に通知する。
CPU78は、基準パターンの画像が移動したか否か、即ち、基準パターンを検出した画像範囲が、現在設定されているAF枠の範囲と相違しているか否かを判定する(ステップS22)。尚、撮影画像内での基準パターンの画像の大きさが変化した場合もこの判定処理でYESと判定される。
ステップS22においてYESと判定した場合には、ステップS20において検出した画像範囲を新たなAF枠の範囲として設定(更新)し、そのAF枠の範囲を示すAF枠情報をレンズ装置12のレンズCPUに送信する(ステップS24)。
また、パターンマッチング処理演算ボード72のCPU90は、ステップS22において検出した画像範囲の画像を新たな基準パターンの画像として更新する(ステップS26)。
ステップS22においてNOと判定した場合には、ステップS24におけるAF枠の更新は行わず、ステップS26における基準パターンの更新のみが行われる。
ステップS26の処理が終了すると、ステップS18の処理に戻る。
尚、操作者によりAF枠自動追尾の停止を指示する操作、例えば、LDC40の画面40aに表示されたリセットボタン310のタップ操作が行われると、AF枠自動追尾の処理を停止し、ステップS10に戻る。また、このとき、AFによるフォーカス制御も停止させるようにしてもよい。
顔検出追尾モードは、AF枠の自動追尾を行う1つのモードであり、任意の人物の顔をAF枠で追尾させるモードである。この顔検出追尾モードは、人物の顔を検出して追尾する歌謡番組などでの撮影に有益なモードである。
図5のLCD40の画面40aにおいて顔検出追尾モード選択ボタン304をタップ操作すると顔検出追尾モードが選択され、画像処理ユニット58のメインボード70に搭載されたCPU78は、顔検出追尾モードの処理を開始する。
図8は、顔検出追尾モードの処理手順を示したフローチャートであり、以下、顔検出追尾モードの処理をこのフローチャートに従って説明する。
メインボード70のCPU78は、顔検出追尾モードが選択されると、まず、追尾対象の顔を設定するための処理(AF枠の初期設定処理)を行う。即ち、CPU78は、顔認識処理演算ボード74のCPU92に対して顔検出処理の開始を指示する。これにより、まず、顔認識処理演算ボード74のCPU92は、デコーダ76から1コマ分の撮影画像の画像データを取り込む(ステップS30)。続いて、その撮影画像の中に含まれる任意の人物の顔(顔画像)を検出する周知の顔検出処理を行う(ステップS32)。そして、検出した顔画像の範囲をメインボード70のCPU78に通知する。尚、撮影画像内に複数の人物の顔画像が含まれる場合にはそれらの複数の顔画像の範囲を検出し、CPU78に通知する。
CPU78は、図7に示すように、検出された顔画像の範囲を顔枠204a、204b、204cとしてLCD40の画面40aに表示させる。そして、操作者が、それらの顔枠204a、204b、204cにより示された人物の顔のうち、追尾対象(AFの対象)とする顔をタップ操作によって選択(指定)すると、CPU78はその選択された顔を追尾対象とし、その追尾対象とした顔の顔枠をAF枠として設定する(ステップS34)。
尚、AF枠が設定される前の顔枠とAF枠とは異なる色で表示するようにし、例えば、顔枠を緑色、AF枠を赤色で表示するようにしてもよい。また、CPU78は操作者が選択した顔枠をAF枠として設定した場合には、LCD40の画面40aでの顔枠の表示をオフする。更に、顔枠が1つの場合には操作者が追尾対象を選択する操作を行うことなく自動的にその顔枠をAF枠として設定するようにしてもよい。
以上の追尾対象の顔を設定する処理(AF枠の初期設定処理)によりAF枠を設定した後、操作者が、AF枠自動追尾の開始を指示する操作を行うと、CPU78(及び顔認識処理演算ボード74のCPU92)は顔検出処理によるAF枠自動追尾の処理(ステップS38〜S46)を開始すると共に、このAF枠自動追尾の処理で決定されるAF枠の範囲をレンズ装置12のレンズCPUに指定する処理(AF枠情報の送信)を開始する(ステップS36)。
ここで、AF枠自動追尾の開始の指示は、物体追尾モードの場合と同様にセットボタン308のタップ操作や、AF枠の位置のダブルタップ操作等によって行うことができる。また、ステップS34において、追尾対象の顔とする顔枠を選択する際に(AF枠を設定する際に)、選択する顔枠をタップ操作する代わりにダブルタップ操作することによって、その顔枠をAF枠として設定すると同時にAF枠自動追尾の開始を指示することができる。ただし、任意の位置でのダブルタップ操作を単にAF枠自動追尾の開始を指示する操作とする態様も可能であり、その場合にはAF枠の設定とは無関係に任意の位置でダブルタップ操作を行ってAF枠自動追尾の開始を指示するものとなる。また、ステップS34においてAF枠を設定した際に、自動的にAF枠自動追尾の処理を開始するようにしてもよい。尚、物体追尾モードと同様にAF枠自動追尾の開始する際にAFによるフォーカス制御が行われていない場合(AFモードとなっていない場合)には、AF枠自動追尾の開始と連動してAFの開始も指示される。
AF枠自動追尾の処理を開始すると、顔認識処理演算ボード74のCPU92は、ステップS30及びステップS32の処理と同様にCPU78からの顔検出処理の実行の指示によりデコーダ76から1コマ分の撮影画像の画像データを取り込み(ステップS38)、その撮影画像の中に含まれる任意の人物の顔を検出する顔検出処理を行う(ステップS40)。そして、検出した顔画像の範囲をメインボード70のCPU78に通知する。
CPU78は、検出された顔画像の範囲のうち、現在設定されているAF枠の範囲に最も近接したものを追尾対象の顔画像の範囲として検出する(ステップS42)。尚、ステップS40において、顔を検出する範囲を撮影画像全体の範囲ではなく、現在設定されているAF枠の位置の周辺部分に制限してもよい。
続いてCPU78は、追尾対象の顔が移動したか否か、即ち、検出した顔画像の範囲が、現在設定されているAF枠の範囲と相違しているか否かを判定する(ステップS44)。尚、顔画像の大きさが変化した場合もこの判定処理でYESと判定される。
ステップS44においてYESと判定した場合には、ステップS42において検出した顔画像の範囲を新たなAF枠の範囲として設定(更新)、そのAF枠の範囲を示すAF枠情報をレンズ装置12のレンズCPUに送信する(ステップS46)。そして、ステップS38の処理に戻る。ステップS44においてNOと判定した場合には、ステップS46におけるAF枠の更新は行わず、ステップS38の処理に戻る。
尚、操作者によりAF枠自動追尾の停止を指示する操作、例えば、LDC40の画面40aに表示されたリセットボタン310のタップ操作が行われると、AF枠自動追尾の処理を停止し、ステップS30に戻る。また、このとき、AFによるフォーカス制御も停止させるようにしてもよい。AF枠自動追尾の処理を本フローチャートの処理が終了する。
また、ステップS40の顔検出処理において撮影画像の中に顔画像が全く検出されなかった場合や、ステップS42の追尾対象の顔画像の検出において、現在設定されているAF枠の範囲に対して最も近接した顔画像の範囲が、明らかに現在のAF枠の範囲との連続性がない場合(離れ過ぎる場合等)には追尾不能として上記と同様にAF枠自動追尾の処理を停止してステップS30に戻る。
顔認識追尾モードは、AF枠の自動追尾を行う1つのモードであり、事前に認証データとして登録した人物の顔をAF枠で追尾させるモードである。この顔認識追尾モードは、撮影する人物が事前に決まっている歌謡番組やスポーツ中継などでの撮影に有益なモードである。
図5のLCD40の画面40aにおいて顔認識追尾モード選択ボタン306をタップ操作すると顔認識追尾モードが選択され、画像処理ユニット58のメインボード70に搭載されたCPU78は、顔認識追尾モードの処理を開始する。また、顔認識追尾モードが選択された場合、LCD40の画面40aが図9のように切り替わり、後述のように顔認識に関連する登録顔画像表示部316(316a〜316c)や選択ボタン318a、318b、編集ボタン320が表示される。また、後述のように認証データとして事前に登録された顔の中から追尾対象とする顔(追尾対象者の顔)設定され、その追尾対象者の顔が検出されると自動的にAF枠自動追尾が開始されるため、図5のセットボタン308も非表示となる。
図10は、顔認識追尾モードの処理手順を示したフローチャートであり、以下、顔認識追尾モードの処理をこのフローチャートに従って説明する。
メインボード70のCPU78は、顔認識追尾モードが選択されると、まず、追尾対象の顔(追尾対象者の顔)を設定するための処理(AF枠の初期設定処理)を行う(ステップS50)。即ち、図2に示したスロット115に装填されたデータカード114には、追尾対象の候補となる1又は複数の人物の顔の認証データが登録されており、CPU78は、その認証データをデータカード114から読み込む。ここで認証データは、例えば、一人について、日の当たり方の違う顔や正面や左あるいは右向きの顔などの異なる顔画像、両目の距離、目と鼻の距離やこれらの比率などの複数のデータから構成されている。そして、CPU78は、図9のように認証データとして登録されている人物の顔画像を登録顔画像表示部316(316a〜316c)に表示する。操作者は、登録顔画像表示部316に表示されている顔画像の中から、追尾対象とする顔画像を、選択ボタン318a又は318bをタップ操作して選択する。上側の選択ボタン318aをタップ操作する毎に、選択される顔画像が、現在選択されている顔画像の1つ上側の顔画像に変更され、下側の選択ボタン318bをタップ操作する毎に、選択される顔画像が、現在選択されている顔画像の1つ下側の顔画像に変更される。尚、登録顔画像表示部316において現在選択されている顔画像は他の顔画像より拡大表示される(316b参照)。また、登録顔画像表示部316での表示形態や追尾対象の選択方法はこれに限らない。
このようにして認証データとして登録されている顔の中から操作者が追尾対象とする顔を選択すると、CPU78はその選択された顔を追尾対象の顔(追尾対象者)として設定する。
尚、編集ボタン320をタップ操作すると、登録顔画像表示部316において表示する顔画像の順序を編集することができるようになっている。これによって、例えば、認証データとして登録した複数人物の顔を予め決められた順序で追尾対象として設定する場合に、その順序に従って登録顔画像表示部316において表示する顔画像の順序を設定しておけば、選択ボタン318a又は318bを1回ずつタップ操作することに予め決められた順序で追尾対象の顔を切り替えることができるようになっている。
CPU78は、追尾対象者を設定すると、AF枠自動追尾の処理(ステップS54〜S78)を開始すると共に、このAF枠自動追尾の処理で決定されるAF枠の範囲をレンズ装置12のレンズCPUに指定する処理(AF枠情報の送信)を開始する(ステップS52)。
まず、CPU78は、顔認識処理演算ボード74のCPU92に対して顔認識処理の開始を指示する。顔認識処理の開始が指示されると、顔認識処理演算ボード74のCPU92は、デコーダ76から1コマ分の撮影画像の画像データを取り込み(ステップS54)、その撮影画像の中に含まれる任意の顔(顔画像)を顔検出追尾モードと同様の顔検出処理により検出する。続いて、メインボード70のCPU78から認証データを取得し、顔検出処理により検出した顔画像が認証データとして事前に登録されている特定人物の顔画像であるか否かをその認証データを用いて判断する顔認識処理を実行する(ステップS56)。尚、この顔認識追尾モードにおいて行われる顔検出処理は顔認識処理の一部であるものとする。
顔認識処理が終了すると、CPU92はその結果をメインボード70のCPU78に通知する。これにより、CPU78は、認証データとして登録されている特定人物の顔が検出された場合のその顔画像の範囲と、認証データとして登録されていない人物の顔が検出された場合のその顔画像の範囲とを取得する。
続いてCPU78は、ステップS50において設定された追尾対象者の顔が検出されたか否かを判定する(ステップS58)。NOと判定した場合にはステップS54の処理に戻り、上述の処理を繰り返す。即ち、追尾対象の顔がステップS56の顔認識処理によって撮影画像内で検出されるまで、ステップS54〜ステップS58の顔認識処理を繰り返す。
一方、ステップS58においてYESと判定した場合には、即ち、撮影画像内に追尾対象者の顔が検出された場合には、その顔画像の範囲をAF枠の範囲として設定する(AF枠の初期設定処理)。そして、CPU78は物体追尾処理(ステップS60〜ステップS72)に移行する。即ち、物体追尾モードにおける物体追尾の処理(図6のステップS16〜ステップS26)と同等の処理に移行する。
ここで、ステップS58で追尾対象者の顔を検出した後も、ステップS54〜ステップS58の顔認識処理を繰り返し、顔認認識処理によって検出した追尾対象者の顔画像の範囲をAF枠の範囲とすることによって追尾対象者の顔を追尾することができる。しかしながら、顔認識処理は処理時間が長く、テレビカメラ10(カメラ本体14)において複数コマ分の撮影画像が撮像される時間を要してしまうため、追尾が遅れる。そのため、本実施の形態の顔認識追尾モードでは、AF枠自動追尾の開示時に顔認識処理により追尾対象者の顔を検出した後は、高速処理の物体追尾処理によって追尾対象者の顔を追尾する。
パターンマッチング処理演算ボード72のCPU90は、ステップS54において、顔認識処理演算ボード74のCPU92と共に、デコーダ76から1コマ分の撮影画像の画像データを取り込みを行っており、CPU78が物体追尾処理に移行すると、現在設定されているAF枠の範囲をCPU78から取得し、取り込んだ撮影画像のうちAF枠の範囲内の画像を基準パターンの画像として設定(記憶)する(ステップS60)。そして、以下のステップS62〜S72の処理を繰り返し実行する。
まず、CPU90は、デコーダ76から1コマ分の撮影画像の画像データを取り込み(ステップS62)、パターンマッチング処理を行って、撮影画像の中から基準パターンの画像に一致する画像範囲を検出する(ステップS64)。そして、その検出した画像範囲(又は、基準パターンに一致する画像が検出されなかったこと)をメインボードのCPU78に通知する。
物体追尾モードにおける図6のフローチャートの処理では省略したが、CPU78は、CPU90からの通知に基づいて、基準パターンに一致する画像が検出されたか否か(マッチングしたか否か)を判定する(ステップS66)。NOと判定した場合には、追尾対象者の顔を見失った状態であるため、ステップS54に戻り、顔認証処理からやり直す。
一方、ステップS66においてYESと判定した場合には、CPU78は、基準パターンの画像が移動したか否か、即ち、基準パターンを検出した画像範囲が、現在設定されているAF枠の範囲と相違しているか否かを判定する(ステップS68)。尚、撮影画像内での基準パターンの画像の大きさが変化した場合もこの判定処理でYESと判定される。
ステップS68においてYESと判定した場合には、ステップS64において検出した画像範囲を新たなAF枠の範囲として設定(更新)し、そのAF枠の範囲を示すAF枠情報をレンズ装置12のレンズCPUに送信する(ステップS70)。
また、パターンマッチング処理演算ボード72のCPU90は、ステップS64において検出した画像範囲の画像を新たな基準パターンの画像として更新する(ステップS72)
ステップS68においてNOと判定した場合には、ステップS70におけるAF枠の更新は行わず、ステップS72における基準パターンの更新のみが行われる。
ステップS72の処理が終了すると、続いてCPU78は、初期値が0のパラメータNに1を加算し(N=N+1)(ステップS74)、そのパラ−メータNが4になったか否か、又は、追尾対象者の顔を変更する操作が行われたか否かを判定する(ステップS76)。即ち、N=4と、追尾対象者の顔を変更する操作が行われたことのいずれか一方の条件が成立したか否かを判定する。
NOと判定した場合には、ステップS62に戻り、ステップS62〜ステップS72の物体追尾処理を繰り返す。
一方、ステップS76においてYESと判定した場合には、N=0にリセットした後(ステップS78)、ステップS54に戻り、ステップS54〜ステップ58の顔認識処理からやり直す。
これによれば、追尾対象者の顔を変更する操作が行われない場合には、ステップS62〜ステップS72の物体追尾処理が3回分実行されるごとに、ステップS54〜ステップS58の顔認識処理が1回実行されるようになる。図11(A)は、従来の顔認識追尾モードにおける顔認識処理と物体追尾処理の実行パターンを示し、図11(B)は、本実施の形態の顔認識追尾モードにおける顔認識処理と物体追尾処理の実行パターンを示す。テレビカメラ10により撮影される映像の映像信号のうち1コマ分(1フレーム分)の撮影画像が得られる期間(時間)を1Hとすると、1回分の顔認識処理は2コマ分の時間2H(1H以上、2H以下)を要する一方、1回分の物体追尾処理は1コマ分の時間1H(1H以下)で完了する。従来は同図(A)に示すようにAF枠自動追尾を開始する際に顔認識処理を1回実行した後は、AF枠自動追尾の停止が指示されるまで(例えば、図9の画面40aにおけるリセットボタン310のタップ操作)、物体追尾処理が継続して繰り返し実行される。一方、本実施の形態では、同図(B)に示すようにAF枠自動追尾を開始する際に顔認識処理を1回実行した後、物体追尾処理が3回繰り返される。そして、その後に顔認識処理が再度実行される。即ち、物体追尾処理が3回繰り返されるごとに顔認識処理が1回実行されるようになり、顔認識処理が所定時間おきに実行されるようになる。
従って、物体追尾処理を行っている際に、追尾対象者の顔と他の顔が交差した場合のように追尾対象者とは別の人物の顔に追尾対象が変わってしまった場合であっても、顔認識処理が実行されることによって真の追尾対象者に顔が追尾対象として再度設定されるようになる。尚、顔認識処理は物体追尾処理が3回以外の回数が実行されたときに行うようにしてもよい。
また、本実施の形態の顔認識追尾モードでは、ある人物の顔を追尾対象者の顔として追尾している場合に、別の人物の顔を追尾対象者の顔として切り替えることが可能である。即ち、ある人物の顔を追尾対象者の顔として追尾している場合に、操作者が、図9のLCD40の画面40aに表示されている登録顔画像表示部316に表示されている顔画像の中から、新たに追尾対象としたい人物の顔を、選択ボタン318a又は318bをタップ操作して選択すると、物体追尾処理の間に適宜行われる顔認証処理によって、その新たに選択された人物の顔画像が追尾対象者の顔として設定される。特に、本実施の形態では、そのような追尾対象者を変更する操作が行われると、ステップS76においてYESと判定され、顔認識処理が瞬時に行われ追尾対象者が変更される。ただし、ステップS76において、追尾対象者の顔を変更する操作が行われたか否かを判定条件として含めなくても、操作者が新たな追尾対象者の顔を選択した場合には、3回分の物体追尾処理の後に行われる顔認識処理によって、その選択された追尾対象者の顔が新たな追尾対象者の顔として変更されるため、ステップS76における判定処理はN=4か否かの判定のみであってもよい。
また、顔認識処理が適宜行われるため、図9の画面40aのように撮影画像の中に存在する顔、即ち、認証データとして事前に登録された顔や、認証データとして登録されていない顔の範囲をCPU78が認識することができ、画面40aの顔枠204a、204b、204cのようにそれらの認識した顔の範囲が画面40aに表示されるようになっている。そして、操作者が新たに追尾対象とする人物の顔を選択する場合に、登録顔画像表示部316によって選択するのではなく、顔枠が表示された顔の中から選択したい顔の顔枠内を直接タップ操作すると、そのタップ操作した顔枠内の顔が新たな追尾対象者の顔として設定されるようになっている。このとき、認証データとして事前に登録された顔だけでなく、認証データとして登録されていない顔も新たな追尾対象者の顔として選択できるようにすることも可能である。尚、顔枠を直接タップ操作して追尾対象者の顔を選択する方法は、AF枠自動追尾の開示時において最初に追尾対象者の顔を選択する際の方法としても適用することができる。尚、この選択方法と登録顔画像表示部316に表示されている顔から選択する方法(選択ボタン318a又は318bをタップ操作して選択する方法)とのいずれか一方のみの方法のみで追尾対象者の顔を選択できるようにしても良い。しかしながら、例えば、認証データが事前に登録されている顔の数が少なく、撮影画像内に含まれる顔の数が多い場合には、登録顔画像表示部316に表示されている顔から選択する方法の方が所望の人物の顔の選択が容易であり、その逆の場合には顔枠を直接タップ操作して選択する方法の方が所望の人物の顔の選択が容易であるため、両方の方法で選択できるようにした方が好ましい。
以上、上記実施の形態の顔認識追尾モードでは、物体追尾モードの処理を利用し、その物体追尾の処理としてパターンマッチング処理を行う場合について説明したが、物体追尾の処理としてパターンマッチング処理以外の方法を用いてもよい。即ち、パターンマッチング処理でなくても撮影画像内から追尾対象とする任意の物体の画像範囲を検出することができる処理であれば良い。
1…AF枠自動追尾システム、10…テレビカメラ、12…レンズ装置、14…カメラ本体、26…フォーカスデマンド、36…ビューファインダ、40…タッチパネル付き液晶ディスプレイ(LCD)、50…フォーカス操作部、58…画像処理ユニット、60…AF枠操作部、66…AFユニット、68…ダウンコンバータ、70…メインボード、72…パターンマッチング処理演算ボード、74…顔認識処理演算ボード、76…デコーダ、78、90、92…CPU、82…スーパーインポーザ、114…データカード、115…スロット、200…AFエリア、204…AF枠、300…固定モード選択ボタン、302…物体追尾モード選択ボタン、304…顔検出追尾モード選択ボタン、306…顔認識追尾モード選択ボタン、308…セットボタン、310…リセットボタン、316…登録顔画像表示部、318a、318b…選択ボタン、320…編集ボタン

Claims (2)

  1. 撮像手段により撮影される被写体の範囲のうちAF枠に対応する範囲内の被写体にピントが合うように、前記撮像手段に被写体像を結像する撮影光学系のフォーカスを制御するオートフォーカス手段と、
    事前に記憶した特定人物の顔の特徴を示す認証データを用いて前記撮像手段により得られた撮影画像内から該特定人物の顔の画像を検出する顔認識処理手段と、
    前記撮像手段により順次得られる撮影画像内から任意の物体の画像を示す基準パターン画像と合致する画像の範囲をパターンマッチング処理により順次検出し、該検出した範囲をAF枠の範囲として設定することにより、前記物体の画像をAF枠で追尾する物体追尾手段と、
    を備え、
    前記顔認識処理手段により検出した前記特定人物の顔の画像の範囲をAF枠の範囲として設定した後、該設定したAF枠の範囲の画像を前記基準パターン画像として設定し、該設定した基準パターン画像に合致する画像を前記物体追尾手段によりAF枠で追尾する顔認識追尾手段であって、前記顔認識処理手段によるAF枠の範囲の設定を所定時間おきに実行すると共に、前記物体追尾手段による追尾中に前記基準パターン画像と合致する画像が検出されなかった場合には、前記顔認識処理手段によるAF枠の範囲の設定から実行し直す顔認識追尾手段を備えたことを特徴とするオートフォーカスシステム。
  2. 前記撮像手段により順次得られる撮影画像を表示する表示画面を備えると共に、該表示画面に対するタッチ操作を検出するタッチパネルを備えた操作部を有し、前記顔認識追尾手段は、前記特定人物の顔の画像をAF枠で追尾している際に、前記操作部において前記顔認識処理手段より検出している特定人物と異なる他の人物の顔がタップ操作されたことを検出すると、前記タップ操作された人物の顔の画像を、前記顔認識処理手段により検出する画像として変更すると共に、前記タップ操作された人物の顔の画像をAF枠で追尾することを特徴とする請求項1のオートフォーカスシステム。
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