JP5472900B2 - 蓄熱槽を備えた空調用熱源システム - Google Patents
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Description
上記熱源手段を、自ら冷熱を発生する機能を有する熱源装置と、空調機側から熱源装置へ至る第1還路と、熱源装置から空調機側へ延びる第1送路とで形成し、かつ
上記蓄熱手段を、少なくとも第1還路内を流れる空調機側からの還り冷媒より低温度であってこの還り冷媒と同一種類の冷媒を蓄える蓄熱槽と、少なくとも放熱時に空調機側から蓄熱槽内へ還り冷媒を流入させる第2還路及び放熱時に蓄熱槽から熱源手段へ蓄冷媒を流出させる第2送路と、熱源装置から延びる第1送路と蓄熱槽とを蓄熱時に連通させる第3還路とで形成し、上記第2送路の先部を熱源手段の第1還路に接続して、熱源装置及び蓄熱槽が放熱するときには、第1還路及び第2送路内の冷媒流れが合流することを可能とするとともに、熱源装置が放熱して蓄熱槽が蓄熱するときには、蓄熱槽から延びる第3送路から、第1還路を経由して熱源装置へ蓄熱槽内の冷媒を帰還させるように構成し、
上記熱源手段は、第1還路に設置された第1の冷媒温度センサを、蓄熱手段は、蓄熱槽又は第2送路に設置された第2の冷媒温度センサをそれぞれ有し、
また蓄熱手段は、合流点又は第2送路に設置され、蓄熱槽からの合流点への冷媒の流入を規制する放熱制御弁を有し、
さらに第1、第2の冷媒温度センサの測定値に応じて少なくともこの放熱制御弁を制御する制御装置を設け、
この制御装置は、第1還路内を第1還路と第2送路との合流点側へ向かう還り冷媒の温度と比べて蓄熱手段が供給可能な冷媒の温度が低温であるときに、第2送路内の蓄冷媒が第1還路を流れる還り冷媒と合流するように放熱制御弁を制御した。
上記第2還路が第3送路を兼ねる双方向流路である。
上記放熱制御弁は、上記合流点に向かって第1還路を流れる冷媒の流量と第2送路を流れる冷媒の流量との比率を調整できるように設けている。
上記熱源装置は、全負荷状態から部分負荷状態へ一定の範囲で負荷率が減少するに従って成績係数が増加するように構成されている。
上記熱源装置の出力効率は、ある負荷率においてピークとなり、かつ上記制御装置は、熱源装置の出力効率がピークに近づく方向へ放熱制御弁の開度を増減させる機能を有する。
第1の手段に係る発明によれば、次の効果を奏する。
○蓄熱手段から供給される冷媒を熱源装置への第1還路に直接合流させるから、冷熱源として利用可能な蓄熱槽内の冷媒の適用温度を広げることができる
○蓄熱した冷水を空調2次側の還り冷水へ放熱するから、大温度差での蓄放熱運転が可能であり、故に蓄放熱量が大となり、蓄熱槽をコンパクトにできる。
[実施例1]
図2の如く熱源装置4の成績係数を良好に保つための制御を説明する。この熱源装置の成績係数は負荷率が低い程に効率が高くなる。ここで前述の通りT1は、第1還路32内の第2送路との合流後の水温、T2は合流前の水温、T3は第2送路68内の水温であるものとする。また、第1送路20内の水温は、設定温度(Tset)であるものとする。
[数式1]T1set=T2−Q/(4.187kJ/kgK×1000kg/m3×Mm3/h)
但し、T1set>Tset 及び T2>=T3 であることが必要である。T1=T1setになるように、三方弁である放熱制御弁70を自動制御する。
[実施例2]
図3に示す熱源装置4の成績係数をピークに近づかせるための制御を説明する。この熱源装置4は、ある部分負荷状態で効率のピークを迎えるものである。この場合には、放熱しない場合に比べて熱源装置4の効率を低下させたくないので、上記実施例1に加えて、下記判断を追加する必要がある。ここでT4は気温センサ12で測った外気温度であるものとする。
ここで、η=4.187kJ/kgK×1000kg/m3×Mm3/h×(T2−Tset)/q1
成績係数COPに関しては、予め次の近似式を設定してする。
[数式2]COP=(aT4 3+b T4 2+c T4+d)(eη3+f η2+gη+h)
次に、計画放熱した場合のCOPを予測する。
COP’=(aT4 3+b T4 2+c T4+d)(eη’3+f η’2+gη’+h)
COP<=COP’であれば、T1=T1setとなるように放熱制御弁70を自動制御する。COP>COP’であれば、T1setを例えば0.1℃ずつステップアップしてT1set’とし、同様の計算を行ない、COP<=COP’となった時点のT1set’を採用する。T1set’>=T2となった場合、放熱不適格とし、放熱はしない。
12…気温センサ
20…第1送路 22…第1送水管 26…サプライヘッダー
26a〜26c…接続口 28…バイパス管 30…第1自動切換弁
32…第1還路 32a…第1還路上流部分 32b…第1還路下流部分
34…リターンヘッダー 34a〜34c…接続口
40…バッファタンク 42…膨張タンク
44…第1の水温センサ 45…第3の水温センサ 46…送水ポンプ
50…蓄熱手段 52…双方向流路(第2還路) 62…第2自動切換弁
64…蓄熱槽 68…第2送路 70…放熱制御弁 74…第2の水温センサ
76…第3還路 78…第3自動切換弁 80…制御装置
P…合流点
Claims (5)
- 空調機に対して冷媒を供給する熱源手段と、この熱源手段に対して冷熱を供給する蓄熱手段とを有し、
上記熱源手段を、自ら冷熱を発生する機能を有する熱源装置と、空調機側から熱源装置へ至る第1還路と、熱源装置から空調機側へ延びる第1送路とで形成し、かつ
上記蓄熱手段を、少なくとも第1還路内を流れる空調機側からの還り冷媒より低温度であってこの還り冷媒と同一種類の冷媒を蓄える蓄熱槽と、少なくとも放熱時に空調機側から蓄熱槽内へ還り冷媒を流入させる第2還路及び放熱時に蓄熱槽から熱源手段へ蓄冷媒を流出させる第2送路と、熱源装置から延びる第1送路と蓄熱槽とを蓄熱時に連通させる第3還路とで形成し、上記第2送路の先部を熱源手段の第1還路に接続して、熱源装置及び蓄熱槽が放熱するときには、第1還路及び第2送路内の冷媒流れが合流することを可能とするとともに、熱源装置が放熱して蓄熱槽が蓄熱するときには、蓄熱槽から延びる第3送路から、第1還路を経由して熱源装置へ蓄熱槽内の冷媒を帰還させるように構成し、
上記熱源手段は、第1還路に設置された第1の冷媒温度センサを、蓄熱手段は、蓄熱槽又は第2送路に設置された第2の冷媒温度センサをそれぞれ有し、
また蓄熱手段は、合流点又は第2送路に設置され、蓄熱槽からの合流点への冷媒の流入を規制する放熱制御弁を有し、
さらに第1、第2の冷媒温度センサの測定値に応じて少なくともこの放熱制御弁を制御する制御装置を設け、
この制御装置は、第1還路内を第1還路と第2送路との合流点側へ向かう還り冷媒の温度と比べて蓄熱手段が供給可能な冷媒の温度が低温であるときに、第2送路内の蓄冷媒が第1還路を流れる還り冷媒と合流するように放熱制御弁を制御した蓄熱槽を備えた空調用熱源システム。 - 上記第2還路が第3送路を兼ねる双方向流路であることを特徴とする、請求項1記載の空調用熱源システム。
- 上記放熱制御弁は、上記合流点に向かって第1還路を流れる冷媒の流量と第2送路を流れる冷媒の流量との比率を調整できるように設けたことを特徴とする、請求項2記載の蓄熱槽を備えた空調用熱源システム。
- 上記熱源装置は、全負荷状態から部分負荷状態へ一定の範囲で負荷率が減少するに従って成績係数が増加するように構成されたことを特徴とする、請求項3に記載した蓄熱槽を備えた空調用熱源システム。
- 上記熱源装置の出力効率は、ある負荷率においてピークとなり、かつ上記制御装置は、熱源装置の出力効率がピークに近づく方向へ放熱制御弁の開度を増減させる機能を有することを特徴とする、
請求項3又は請求項4に記載した蓄熱槽を備えた空調用熱源システム。
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