JP5472900B2 - 蓄熱槽を備えた空調用熱源システム - Google Patents

蓄熱槽を備えた空調用熱源システム Download PDF

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Description

本発明は、蓄熱槽を備えた空調用熱源システムに関する。
空調コストの削減のために、冷却機と冷熱蓄熱槽とを第1の往復路で、また蓄熱槽と空調機とを第2の往復路でそれぞれ連結した空調システムであって、電気料金が安い夜間に冷却機から蓄熱槽に蓄えた冷水(蓄冷水という)を日中に空調機へ供するものが知られている(特許文献1の図2参照)。このとき蓄熱槽内の設定温度を低く(例えば3〜4℃)すると蓄熱密度を高める点で有利である。しかしそれほどの低温を必要としない用途に蓄冷水を供すると、冷却機の出力効率が下がるという不利がある。
そこで特許文献1の図1のシステムは、蓄熱時の送水及び還水の大温度差搬送により冷却機の出力効率を高めている。すなわち蓄熱槽の一方側下部の温水出口から冷却機を経由して蓄熱槽の他方側上部の冷水入口へ、また蓄熱槽の他方側下部の低温側出口から空調機の2次側を経由して蓄熱槽の一方側上部の高温側出口へそれぞれ管で連通している。これにより相互に連通する出口と入口とが離れるから温度差が大となる。なお、本明細書において「温水」とは別段の説明がない限り冷却機などから戻されて温くなった水をいう。
また特許文献2のシステムは、特許文献1の図1の構成を含み、蓄熱槽に蓄えた十分に低温の冷水を強冷用空調機に提供し、弱冷用空調機に対しては冷却機から熱交換器を経由して適度の大きさの冷熱を提供する構成としている。
特許文献3のシステムは、空調機及び水蓄熱槽を通る循環水路に熱交換器を介して氷蓄熱槽の冷熱を放熱する(図1参照)。
特開平9−72577号 特開平9−79619号 特開2004−316968 特開2007−64616
特許文献1〜3のシステムは、蓄熱槽の冷熱を直接又は熱交換器を経て間接に空調機へ供給する。この構成では空調機への往路へ蓄冷水を供給するため、蓄冷水が空調機で必要とする温度より高温である場合には冷熱を放出できない。このときに別の冷却エネルギーを必要とし、蓄熱槽を利用して夜間の廉価な電気を利用するという利点を損なう。
この問題を解決するため、出願人は空調機から熱源装置への還路に蓄冷媒を合流させるというアイディアに想到した。関連する先行例として、空調機から熱源装置への還路に、外部への冷熱放出用の蓄熱槽を通るバイパスを設けた空調機を出願人自身が提案しているが(特許文献4の図8)、この例では温熱を還路に排出するのに対して、本願発明は蓄冷媒を還路に合流させ、還り冷媒の温度を下げるという反対の作用を奏するものである。
本発明の第1の目的は、空調機からの還り冷媒に蓄冷媒を合流させることで、蓄冷媒の適用可能な温度範囲を拡大させた空調用熱源システムを提供することである。
本願発明の第2の目的は、空調機からの冷媒還流に蓄冷媒を合流させる空調用熱源システムであって熱源手段の熱効率が高いものを提供することである。
第1の手段は、空調機に対して冷媒を供給する熱源手段と、この熱源手段に対して冷熱を供給する蓄熱手段とを有し
上記熱源手段を、自ら冷熱を発生する機能を有する熱源装置と、空調機側から熱源装置へ至る第1還路と、熱源装置から空調機側へ延びる第1送路とで形成し、かつ
上記蓄熱手段を、少なくとも第1還路内を流れる空調機側からの還り冷媒より低温度であってこの還り冷媒と同一種類の冷媒を蓄える蓄熱槽と、少なくとも放熱時に空調機側から蓄熱槽内へ還り冷媒を流入させる第2還路及び放熱時に蓄熱槽から熱源手段へ蓄冷媒を流出させる第2送路と、熱源装置から延びる第1送路と蓄熱槽とを蓄熱時に連通させる第3還路とで形成し、上記第2送路の先部を熱源手段の第1還路に接続して、熱源装置及び蓄熱槽が放熱するときには、第1還路及び第2送路内の冷媒流れが合流することを可能とするとともに、熱源装置が放熱して蓄熱槽が蓄熱するときには、蓄熱槽から延びる第3送路から、第1還路を経由して熱源装置へ蓄熱槽内の冷媒を帰還させるように構成し、
上記熱源手段は、第1還路に設置された第1の冷媒温度センサを、蓄熱手段は、蓄熱槽又は第2送路に設置された第2の冷媒温度センサをそれぞれ有し、
また蓄熱手段は、合流点又は第2送路に設置され、蓄熱槽からの合流点への冷媒の流入を規制する放熱制御弁を有し、
さらに第1、第2の冷媒温度センサの測定値に応じて少なくともこの放熱制御弁を制御する制御装置を設け、
この制御装置は、第1還路内を第1還路と第2送路との合流点側へ向かう還り冷媒の温度と比べて蓄熱手段が供給可能な冷媒の温度が低温であるときに、第2送路内の蓄冷媒が第1還路を流れる還り冷媒と合流するように放熱制御弁を制御した。
本手段では、蓄熱手段が供給する冷媒を熱源装置への第1還路に合流させることを提案している。すなわち、図5に示す如く空調機側からの温度Tの還り冷媒の流れに、温度Tの蓄冷媒の流れを合流させ、合流後の温度Tの冷媒を熱源機(ヒートポンプ)の設定温度Tまで冷却して空調機へ送る。熱源装置の出力負荷は、ΔT=T−Tに相応する。蓄冷媒を空調機からの還り冷媒に合流させるから、還り冷媒よりも低温の蓄冷媒であれば冷熱を利用できる。またインバータ付きのヒートポンプでは、蓄冷媒の合流がない場合の負荷出力ΔT=T−Tに比べると成績係数が向上する。
「蓄熱手段」は、蓄冷媒を第1還路内に放出し、第1還路内の冷媒温度を低下させる機能を有する。この機能を実現するために還り冷媒よりも蓄えた冷媒が低温であることを条件として冷媒を放出するように制御するとよい。「冷媒」は、本システムの用途に必要とされる温度条件を考慮して、冷水とすることが好適である。もっとも冷水には、氷水やスラリーを含み、さらにブラインを混合した水を含む。さらに「同一種類の冷媒を蓄える蓄熱槽」とは、少なくとも還り冷媒と同種類の冷媒を含んでいれば足り、後述の如くPCMを冷媒として併用する場合を含む。また「第2還路」及び「第2送路」は放熱時用の蓄熱槽への還路及び蓄熱槽からの送路であり、蓄熱時用の第3還路及び第3送路を別に設けるとよい。後述の図示例のように複数の還路ないし送路を一つの通路で兼ねてもよい。
また本手段は、蓄冷媒が空調機からの還り冷媒よりも低温であるときに両者を合流させる弁動作を自動制御することを提案している。空調機で利用される熱量の変動による還り冷媒の温度変化に柔軟に対応するためである。「第1の冷媒温度センサ」は、合流点上流の第1還路部分に設置するとよいが、合流点下流の冷媒と蓄冷媒との温度差から放熱制御弁を制御することもできる。
第2の手段は、第1の手段を有し、かつ
上記第2還路が第3送路を兼ねる双方向流路である。
第3の手段は、第2の手段を有し、かつ
上記放熱制御弁は、上記合流点に向かって第1還路を流れる冷媒の流量と第2送路を流れる冷媒の流量との比率を調整できるように設けている。
本手段は、合流点へ向かう還り冷媒の流量と蓄熱手段からの送り冷媒の流量の比を調整し、合流後の冷媒の温度を制御できるようにしている。これにより、還り冷媒の温度の変動に対応して、合流後の冷媒の温度を一定に制御することができる。また、合流後の冷媒の温度を変化させ、熱源装置の特性や運転状況に合わせてシステム全体の効率を適切化(最適化)できる。好適な一例として、熱源装置の負荷効率がピークに近づくように構成してもよい。後の手段では部分負荷時にピークを示す熱源装置を使用するが、全負荷時に効率がピークを示す熱源装置を用いてピークに近づくように構成してもよい。上記熱源装置は、合流点からの還水温度に応じて出力を調整することができる。
第4の手段は、第3の手段を有し、かつ
上記熱源装置は、全負荷状態から部分負荷状態へ一定の範囲で負荷率が減少するに従って成績係数が増加するように構成されている。
本手段では、蓄熱手段及び熱源手段を兼備する熱源システムにおいて、図2又は図3に示す如くエネルギー効率が一定の範囲で負荷率の減少に伴って増大するタイプの熱源装置を採用することを提案している。この構成により、2種類の冷熱供給手段のうち、蓄熱手段に依存する割合を大きくすることで、夜間の廉価な電力で蓄えた冷熱の利用率を高めるという経済的要因、及び、負荷率が低下することで熱源装置の成績係数が高まるという技術的要因とが相俟って省エネルギーが達成できる。
第5の手段は、第3の手段又は第4の手段を有し、かつ
上記熱源装置の出力効率は、ある負荷率においてピークとなり、かつ上記制御装置は、熱源装置の出力効率がピークに近づく方向へ放熱制御弁の開度を増減させる機能を有する。
本手段では、熱源装置の効率がピーク(図3のPe)を有することを前提として、その近づく方向へ放熱制御弁の開度を制御することでエネルギー効率を向上させることを提案している。「ピークに近づく」であるから、装置の負荷率が図3の点Aの如くピーク時の負荷率より高いときには負荷率を下げるように、図3の点Bの如くピーク時の負荷率より低いときには負荷率を上げるように制御を行う。もっとも最終的に装置の効率がピークに到達しなくてもよい。

第1の手段に係る発明によれば、次の効果を奏する。
○蓄熱手段から供給される冷媒を熱源装置への第1還路に直接合流させるから、冷熱源として利用可能な蓄熱槽内の冷媒の適用温度を広げることができる
○蓄熱した冷水を空調2次側の還り冷水へ放熱するから、大温度差での蓄放熱運転が可能であり、故に蓄放熱量が大となり、蓄熱槽をコンパクトにできる。
またの手段に係る発明によれば、還り冷媒よりも蓄冷媒が低温であることを、蓄熱放出の制御条件としたから、蓄熱の利用可能な温度範囲を的確に拡大できる。
第3の手段に係る発明によれば、還り冷媒と蓄熱槽から供給される冷媒との流量比を調整できるようにしたから、合流後の冷媒の温度を的確に調整できる。
第4の手段に係る発明によれば、熱源装置は、負荷率が減少するに従って出力効率が増加するように構成したから、熱源装置の効率を向上することができる。
第5の手段に係る発明によれば、制御装置は、熱源装置の出力効率がピークに近づく方向へ放熱制御弁の開度を増減させるから、エネルギー効率が自動的に向上される。
本願発明の蓄熱槽を備えた空調用熱源システムの全体構成図である。 図1のシステムの熱源装置のCOP−負荷率の特性の一の例を示す図である。 図1のシステムの熱源装置のCOP−負荷率の特性の他の例を示す図である。 図1のシステムの動作を示す説明図である。 図1のシステムの原理を示す説明図である。 図5との対比例となる構成を示す説明図である。
図1から図5は、本願発明の実施形態に係る蓄熱槽を備えた空調用熱源システムを示している。
このシステムは、熱源手段2と蓄熱手段50と制御装置80とで構成されている。
熱源手段2は、熱源装置4と、第1送路20と、第1還路32とで構成されている。
熱源装置4は、空気熱源ヒートポンプであり、空調機側へ冷水を送り出す送水口6と、空調機側からの還水を受ける還水口8とを有する。熱源装置4は、図2又は図3に示す成績係数COP−負荷率特性を有するスクロール式ヒートポンプとすることができる。熱源装置4の成績係数は、後述の第3の水温センサで測定される還り水の水温を調整することで改善することができる。また、熱源装置4は、装置の設置場所近くの気温を測定する気温センサ12を有しており、この気温温度センサは後述の制御装置に接続されている。その制御手法については後述する。
上記第1送路20は、熱源装置4の送水口から延びる第1送水管22と、第1送水管22の先端に付設したサプライヘッダー26とを有する。さらに図示例では、サプライヘッダーから空調機側へ送水用及び還水用の配管が延びており、送水用配管に第1自動切換弁30を付設している。また、サプライヘッダー26と後述のリターンヘッダーとの間に、想像線で示す如く、過剰の送水をリターンヘッダーへ戻すためのバイパス管28を架設してもよい。
このサプライヘッダー26は、複数の流路を合流又は分流させる機能を有する分配器であって、図示のものは両端閉塞の管体に複数の接続口26a…を開口している。そして第1の接続口26aは後述の第3還路の基端に、第2の接続口26bは第1送水管22の先端に、第3の接続口26cは空調機の2次側に至る配管の基部にそれぞれ接続している。
上記第1還路32は、基端にリターンヘッダー34を有し、リターンヘッダーから熱源装置の還水口8に至る。リターンヘッダー34の構造はサプライヘッダーと同じであり、第1の接続口34aは後述の双方向流路の基端に、第2の接続口34bは第1還路32の基端に、第3の接続口34cは空調機2次側からの配管の先端にそれぞれ接続している。上記第1還路32の適所には、バッファタンク40、膨張タンク42、及び送水ポンプ46を設ける。バッファタンク及び膨張タンクは省略することができる。第1還路32は、後述の第2送路と合流している。そして合流点Pより上流の第1還路部分(第1還路上流部分という)32aに第1の水温センサ44を、この合流点Pよりも下流の第1還路部分(第1還路下流部分という)32bに第3の水温センサ45を設けている。第1の水温センサ44は、後述の第2の温度センサとともに、空調機側からの還水の水温と蓄熱槽からの送水の水温との高低を検知する機能を果たすために設置される。換言すれば、当該機能を果たすことが可能であれば、第1還路上流部分以外の場所(例えば第1還路から枝分かれした別の管路など)に第1の水温センサを設置しても構わない。第3の水温センサ45は合流後の水流の温度をコントロールするために用いることができる。
蓄熱手段50は、双方向流路52と、蓄熱槽64と、放熱時用の第2送路68と、蓄熱時用の第3還路76で形成している。
上記双方向流路52は、リターンヘッダー34に一端を、蓄熱槽の上部に他端をそれぞれ接続している。この双方向流路は、放熱時用の還路(第2還路)及び蓄熱時用の送路(第3送路)を兼ねている。両者はともに温水用の通路だからであり、かつ同時に使用されることがないからである。第2還路及び第3送路を別々の通路としても構わない。双方向流路52には、第2自動切換弁62を付設する。
上記蓄熱槽64は、少なくとも空調機側からの還水よりも低温度の冷水を貯蔵するためのものである。図示の蓄熱槽は蓄熱時に冷水を下側から送り込み、温水を上側から排出する温度成層型の蓄熱槽である。蓄熱槽64は、冷水とともに例えば10℃程度で固まる相変化材料(PCM)入りのカプセルを蓄えた潜熱蓄熱槽とすることができる。
上記第2送路68は、蓄熱槽64の下部から第1還路32の合流点Pまで延びている。この合流点には、三方弁である放熱制御弁70を設ける。また、第2送路68の途中部分には第2の水温センサ74を設ける。第2送路68と後述の第3還路はともに冷水用通路であるが、別々の通路として設ける。その理由は第2送路の先部を第1還路に接続しているからである。
上記放熱制御弁70は、前述の第1還路下流部分32bを、第1還路上流部分32a及び第2送路68の一方又は双方に対して開閉する機能を有する。具体的には、夜間の蓄熱時では、図4(A)の如く第1還路下流部分32bを第1還路上流部分32aのみに連通させ、また日中の放熱時には、図4(B)の如く第1還路下流部分32bを第1還路上流部分32a及び第2送路68の双方に連通させる。また、蓄熱手段が還水より低温の冷水を提供できなくなったときには、第1還路下流部分32bを第2送路68から遮断する。図示例では、放熱制御弁70を三方弁としているが、上述の弁機能を実現できる構造であればよい。
上記第3還路76は、サプライヘッダー26から蓄熱槽64の底部へ延びており、途中に第3自動切換弁78を有する。
制御装置80は、熱源装置4の運転を制御するとともに、第1自動切換弁30、第2自動切換弁62、第3自動切換弁78、及び放熱制御弁70を操作して、蓄熱時用の冷水の流路及び放熱時用の流路を切り替える機能を有する。放熱制御弁70の操作に関しては、制御装置80は、第1の水温センサ44と第2の水温センサ74と第3の水温センサ45との各測定値(図4のT、T、T)に応じて放熱制御弁70を制御する。具体的には、放熱制御弁70を介する第2送路と熱源手段との連通を、T>Tならば開、T≦Tならば閉とする。さらにTが合流後の水流の目標温度より高ければ蓄冷水の水量を多くし、目標温度より低ければ蓄冷水の水量を少なくするように放熱制御弁70の開度を調整する。図示例では便宜的に制御装置を一つのものとしているが、例えば熱源手段の制御装置と蓄熱手段の制御装置とに分けても構わない。
上記構成において、蓄熱モードでは、制御装置80は、図4(A)に示す如く第1自動切換弁30を閉とするとともに第2自動切換弁62及び第3自動切換弁78を開とする。さらに放熱制御弁70を、第2送路68から第1還路32への連通が遮断されるように制御して、熱源装置4から所定温度の冷水を送り出す。この送り冷水は、図4(A)に白矢印で示す如く、第1送路20、第3還路76を経て蓄熱槽64の底部に入り、他方、同図に黒矢印で示す如く、比較的高温度の温水が、蓄熱槽64から双方向流路52、第1還路32を経由して熱源装置4に入る。一つの実施例として、熱源装置からの送り冷水の温度を7℃程度、蓄熱槽から出される温水の温度を18℃程度とすることができる。
放熱モードでは、制御装置80は、図4(B)に示す如く、第1自動切換弁30及び第2自動切換弁62を開とするとともに第3自動切換弁78を閉とする。さらに制御装置80は、放熱制御弁70を、第1還路下流部分32bが第1還路上流部分32a及び第2送路68の双方に連通するように制御し、熱源装置4から所定温度の冷水を送水させる。熱源装置4からの送り冷水は、第1送路20を介して空調機側へ供給される。次に空調機側から還る温水は、第1還路上流部分32aを通って放熱制御弁70に入る。さらに蓄熱槽64からの送り冷水も放熱制御弁70内へ入り、上記温水の流れと合流して、これら温水及び送り冷水の中間の温度を有する水となる。この中間温度の水は熱源装置4に送られ、熱源装置で上述の所定温度まで冷却される。一つの実施例として、空調機からの還り温水の温度は18℃程度、蓄熱槽64からの送り冷水の温度は7〜13℃程度、合流点下流での温度は16℃程度、熱源装置からの送り冷水の温度は、13℃程度とすることができる。
ここで本発明の原理を、図5を用いて説明する。空調機からの還り温水の温度をT、熱源装置4の空調機への送り冷水の温度をTとする。蓄熱槽64から第1還路32へ合流する冷水の温度をT、合流点から熱源装置4へ入る水の温度をTとする。この場合の熱源装置4の負荷出力は、ΔT=T−Tである。他方、冷水の合流がないとしたときの熱源装置の負荷出力は、ΔT=T−Tである。仮に空調機からの還り温水と蓄熱槽64からの送り冷水の流量比を1:1とするとし、T=18℃、T=16℃、T=13℃とすると、合流点下流の水温はT=17℃となる。この場合に、蓄熱槽からの送り冷水を合流させた場合の負荷出力はΔT=17−13=4(℃)となり、合流させなかった場合の負荷出力はΔT=18−13=5(℃)となる。従って負荷が20%減少したことになり、成績係数が向上する。また蓄熱槽からの送り冷水の温度Tが空調機側への送り冷水の水温Tよりも高温であるのに、蓄熱槽の冷熱を利用できている。
図6は、本発明との比較例として、熱源装置からの送水に、蓄熱槽から送水を合流させたシステムの例である。この場合には、蓄熱槽からの送水の温度Tが合流後の水流の温度T以下でなければならない。
[実施例1]
図2の如く熱源装置4の成績係数を良好に保つための制御を説明する。この熱源装置の成績係数は負荷率が低い程に効率が高くなる。ここで前述の通りTは、第1還路32内の第2送路との合流後の水温、Tは合流前の水温、Tは第2送路68内の水温であるものとする。また、第1送路20内の水温は、設定温度(Tset)であるものとする。
本例の場合には、放熱したい時間帯に決められた量の熱量を放熱できれば、熱源装置4の効率は低下することなく、蓄熱槽64からの放熱を利用することができる。したがって、計画放熱量Q kWと設定した場合、次の数式1によりTを定める制御とすれば良い。
[数式1]Tset=T−Q/(4.187kJ/kgK×1000kg/m3×Mm3/h)
但し、Tset>Tset 及び T>=T であることが必要である。T=Tsetになるように、三方弁である放熱制御弁70を自動制御する。
[実施例2]
図3に示す熱源装置4の成績係数をピークに近づかせるための制御を説明する。この熱源装置4は、ある部分負荷状態で効率のピークを迎えるものである。この場合には、放熱しない場合に比べて熱源装置4の効率を低下させたくないので、上記実施例1に加えて、下記判断を追加する必要がある。ここでTは気温センサ12で測った外気温度であるものとする。
まず、放熱しない場合のCOPを外気温度Tと負荷率ηから予測する。但しqは熱源装置定格冷却量である。
ここで、η=4.187kJ/kgK×1000kg/m3×Mm3/h×(T−Tset)/q
成績係数COPに関しては、予め次の近似式を設定してする。
[数式2]COP=(aT 3+b T 2+c T+d)(eη3+f η2+gη+h)
次に、計画放熱した場合のCOPを予測する。
η’= 4.187kJ/kgK×1000kg/m3×Mm3/h×(Tset−Tset)/q
COP’=(aT 3+b T 2+c T+d)(eη’3+f η’2+gη’+h)
COP<=COP’であれば、T=Tsetとなるように放熱制御弁70を自動制御する。COP>COP’であれば、Tsetを例えば0.1℃ずつステップアップしてTset’とし、同様の計算を行ない、COP<=COP’となった時点のTset’を採用する。Tset’>=Tとなった場合、放熱不適格とし、放熱はしない。
2…熱源手段 4…熱源装置 6…送水口 8…還水口
12…気温センサ
20…第1送路 22…第1送水管 26…サプライヘッダー
26a〜26c…接続口 28…バイパス管 30…第1自動切換弁
32…第1還路 32a…第1還路上流部分 32b…第1還路下流部分
34…リターンヘッダー 34a〜34c…接続口
40…バッファタンク 42…膨張タンク
44…第1の水温センサ 45…第3の水温センサ 46…送水ポンプ
50…蓄熱手段 52…双方向流路(第2還路) 62…第2自動切換弁
64…蓄熱槽 68…第2送路 70…放熱制御弁 74…第2の水温センサ
76…第3還路 78…第3自動切換弁 80…制御装置
P…合流点

Claims (5)

  1. 空調機に対して冷媒を供給する熱源手段と、この熱源手段に対して冷熱を供給する蓄熱手段とを有し
    上記熱源手段を、自ら冷熱を発生する機能を有する熱源装置と、空調機側から熱源装置へ至る第1還路と、熱源装置から空調機側へ延びる第1送路とで形成し、かつ
    上記蓄熱手段を、少なくとも第1還路内を流れる空調機側からの還り冷媒より低温度であってこの還り冷媒と同一種類の冷媒を蓄える蓄熱槽と、少なくとも放熱時に空調機側から蓄熱槽内へ還り冷媒を流入させる第2還路及び放熱時に蓄熱槽から熱源手段へ蓄冷媒を流出させる第2送路と、熱源装置から延びる第1送路と蓄熱槽とを蓄熱時に連通させる第3還路とで形成し、上記第2送路の先部を熱源手段の第1還路に接続して、熱源装置及び蓄熱槽が放熱するときには、第1還路及び第2送路内の冷媒流れが合流することを可能とするとともに、熱源装置が放熱して蓄熱槽が蓄熱するときには、蓄熱槽から延びる第3送路から、第1還路を経由して熱源装置へ蓄熱槽内の冷媒を帰還させるように構成し、
    上記熱源手段は、第1還路に設置された第1の冷媒温度センサを、蓄熱手段は、蓄熱槽又は第2送路に設置された第2の冷媒温度センサをそれぞれ有し、
    また蓄熱手段は、合流点又は第2送路に設置され、蓄熱槽からの合流点への冷媒の流入を規制する放熱制御弁を有し、
    さらに第1、第2の冷媒温度センサの測定値に応じて少なくともこの放熱制御弁を制御する制御装置を設け、
    この制御装置は、第1還路内を第1還路と第2送路との合流点側へ向かう還り冷媒の温度と比べて蓄熱手段が供給可能な冷媒の温度が低温であるときに、第2送路内の蓄冷媒が第1還路を流れる還り冷媒と合流するように放熱制御弁を制御した蓄熱槽を備えた空調用熱源システム。
  2. 上記第2還路が第3送路を兼ねる双方向流路であることを特徴とする、請求項1記載の空調用熱源システム。
  3. 上記放熱制御弁は、上記合流点に向かって第1還路を流れる冷媒の流量と第2送路を流れる冷媒の流量との比率を調整できるように設けたことを特徴とする、請求項2記載の蓄熱槽を備えた空調用熱源システム。
  4. 上記熱源装置は、全負荷状態から部分負荷状態へ一定の範囲で負荷率が減少するに従って成績係数が増加するように構成されたことを特徴とする、請求項3に記載した蓄熱槽を備えた空調用熱源システム。
  5. 上記熱源装置の出力効率は、ある負荷率においてピークとなり、かつ上記制御装置は、熱源装置の出力効率がピークに近づく方向へ放熱制御弁の開度を増減させる機能を有することを特徴とする、
    請求項3又は請求項4に記載した蓄熱槽を備えた空調用熱源システム。
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