JP5471810B2 - ホットランテーブルでのストリップトラッキング装置およびトラッキング方法 - Google Patents

ホットランテーブルでのストリップトラッキング装置およびトラッキング方法 Download PDF

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Description

本発明は、熱間圧延ラインの仕上圧延機の最終スタンドとコイラーとの間に設置されるホットランテーブルでのストリップトラッキング装置およびトラッキング方法に関する。
図8は、熱間圧延ラインの概略構成を示すものであり、第1圧延スタンドF1〜第7圧延スタンドF7(図には第6圧延スタンドF6と第7圧延スタンドF7のみ示す)で構成される仕上圧延機1と、ホットランテーブル2と、コイラー3とを有し、コイラー3の直前にはピンチロール5が設けられ、ホットランテーブル2上には冷却設備6が設置されている。熱間圧延ラインでは、加熱された鋼片は粗圧延機(図示せず)で圧延された後、仕上圧延機1で順次圧延して所定厚さの薄板(ストリップ)に仕上げられ、ホットランテーブル2により搬送され、コイラー3に巻き取られる。
仕上圧延機1による圧延終了後のストリップはホットランテーブル2上にノズルが多数設置された冷却設備6により、設定された巻取温度になるまで冷却される。その際にストリップ全長にわたり巻取温度を一定に保ち、安定した材質を確保することが求められる。そのためには、仕上圧延機1出側の温度や圧延速度の変化に合わせた冷却制御を行う必要がある。
一般的な巻取温度制御では、最終スタンド(第7圧延スタンド)F7のワークロールとコイラー3の直前に設置されているピンチロール5のどちらかストリップと接触している方の回転数を用いて、ストリップの位置情報(長手方向距離や通板速度、加速度)を算出し、各長手位置の温度や速度に合わせた冷却を実施している。
特許文献1には、仕上最終圧延機直後に配置した温度計及び通板速度計によって実測された鋼板温度及び鋼板移動速度等のデータを冷却制御用マイクロコンピュータにフィードフォワードさせ、必要な冷却水量並びに位置等を算出し冷却制御装置に指示を与えること、また、通板速度計を用いて、加速圧延時等の通板速度の増減に伴い冷却長さを調整することが開示されている。これにより、通板速度の変動によらずホットストリップ長手方向の冷却速度を一定に保つことができ、均質な材質のホットストリップを製造することができる。
特開平2−197519号公報
前掲の従来技術では、一般的な巻取温度制御におけるストリップの位置情報を測定するための設備として、最終スタンドF7のワークロールとコイラー3直前のピンチロール5を用いる。しかし、近年、ラインパイプ用鋼板のように板厚が厚いものではストリップ長が短くなり、最終スタンドF7のワークロールとピンチロール5の間隔(例えば150m〜200m)よりもストリップ長が短い(短尺ストリップ)場合がある。このような短尺ストリップでは、ストリップの尾端部が最終スタンドF7を通過してからストリップの先端部がピンチロール5に到達するまでの間、両設備のどちらにもストリップが接触していない状態が生じる。このような場合は、ストリップの尾端部が最終スタンドF7を通過した瞬間のワークロールの回転数でホットランテーブル2内を進んでいくと仮定して巻取温度制御を実施している。
しかし、実際は仕上圧延最終スタンドの先進率やストリップとホットランテーブル2のロールとのスリップなどにより、ストリップの搬送速度が変化するため、計算により求めたストリップ位置情報と誤差が生じ、高精度な巻取温度制御を行うことができない。
また、巻取温度制御では、ストリップの位置情報を算出するために、最終スタンドF7のワークロールとピンチロール5の回転数を用いている。しかし、最終スタンドF7で生じる先進率変動やスリップ及びストリップとピンチロール5とのスリップにより、算出した位置情報に誤差が生じ、高精度な巻取温度制御を行うことが困難となる。
本発明は、短尺ストリップをホットランテーブルに通板する場合に生じるストリップの位置情報の誤差を低減し、またコイラー直前のピンチロールでのスリップにより発生するストリップの位置情報の誤差を解消することのできるホットランテーブルでのストリップトラッキング装置およびトラッキング方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明の第1の構成は、熱間圧延ラインの仕上圧延機の最終スタンドとコイラーとの間のホットランテーブルでのストリップトラッキング装置において、
前記ホットランテーブル上に、通板されるストリップが常時少なくとも1つの板速度計で速度計測されるような間隔で、通板方向に沿って複数箇所に設置された非接触式板速度計と、
前記複数箇所に設置された板速度計から出力される板速信号のうち実際にトラッキング制御に使用する板速信号を適宜切り替え制御する制御手段と
を設けたことを特徴とするホットランテーブルでのストリップトラッキング装置である。
また、本発明の第2の構成は、熱間仕上圧延ラインの仕上圧延機の最終スタンドとコイラーとの間のホットランテーブル上に冷却設備を備えたホットランテーブルでのストリップトラッキング方法において、
前記ホットランテーブル上に、通板されるストリップが常時少なくとも1つの板速度計で速度計測されるような間隔で、通板方向に沿って複数箇所に設置された非接触式板速度計から出力される板速信号のうち、実際にトラッキング制御に使用する板速信号を適宜切り替えて入力し、トラッキング制御すること
を特徴とするホットランテーブルでのストリップトラッキング方法である。
なお、第1および第2の構成において「前記ホットランテーブル上に、通板されるストリップが常時少なくとも1つの板速度計で速度計測されるような間隔で」とは、仕上圧延機の最終スタンドの直後に設置された板速度計と、コイラー直前に設置された板速度計と、それらの間に設置される板速度計との間の、ホットランテーブル上での間隔であることを意味する。
本発明の第1および第2の構成においては、ホットランテーブル内に複数個の非接触式板速度計を前記の間隔で配置し、ストリップの搬送に合わせて使用する板速度計を切り替えることで、短尺ストリップ通板時においても常にいずれかの非接触式板速度計を用いてストリップの位置情報を測定することが可能となる。
また、ワークロール及びピンチロールの回転数からストリップ位置情報を習得する従来の測定方法では、ロールとストリップとの接触面にて測定誤差(先進率及びスリップによる誤差)が生じるが、仕上圧延機の最終スタンド直後およびコイラー直前に非接触式板速度計を設置し測定することでストリップの位置情報を正確に把握することができ巻取温度制御の精度を向上させることが可能となる。
本発明の第3の構成は、第1の構成における制御手段は、ストリップ長が前記仕上圧延機の最終スタンドと前記コイラーとの間隔よりも短い場合、
前記板速度計のうち前記仕上圧延機の最終スタンド直後に設置された板速度計(以下「板速度計1」という。)がストリップを検出した後に、前記コイラー直前に設置された板速度計(以下、「板速度計N」という。)がストリップを検出するまでは、現時点でストリップを検出している板速度計のうち前記コイラーに最も近いn番目(1<n<N)の板速度計(以下、「板速度計n」という。)の速度を現在のストリップの速度としてトラッキング制御を行う第1ステップと、
ストリップ尾端部が、現在トラッキングしている板速度計nの一つ手前の板速度計n−1をオフした時点で、ストリップが前記板速度計nよりも前記コイラーに近い板速度計にオンしたかどうかを判断する第2ステップと、
前記第2ステップでストリップ先端が前記板速度計nよりも前記コイラーに近い板速度計にオンしている場合、前記コイラーに最も近いオンしている板速度計に切り替える第3ステップと、
前記第2ステップで板速度計nよりもコイラーに近い板速度計にオンしていない場合、板速度計nでのトラッキングを継続し、板速度計n+1にオンしたタイミングで板速度計n+1に切り替える第4ステップと、
前記第3ステップまたは第4ステップで切り替えた新たな板速度計を新たな板速度計nとして前記第2ステップ〜第4ステップを繰り返えし、ストリップ先端部がコイラー直前に設けられた板速度計Nオンで板速度計Nに切り替えてストリップ尾端部までトラッキングする第5ステップとを実行する
ことを特徴とするホットランテーブルでのストリップトラッキング装置である。
また、本発明の第4の構成は、第2の構成における板速度計の切り替えは、ストリップ長が前記仕上圧延機の最終スタンドと前記コイラーとの間隔よりも短い場合、
板速度計のうち前記仕上圧延機の最終スタンド直後に設置された板速度計(以下「板速度計1」という。)がストリップを検出した後に、前記コイラー直前に設置された板速度計(以下、「板速度計N」という。)がストリップを検出するまでは、現時点でストリップを検出している板速度計のうち前記コイラーに最も近いn番目(1<n<N)の板速度計(以下、「板速度計n」という。)の速度を現在のストリップの速度としてトラッキング制御を行う第1ステップと、
ストリップ尾端部が、現在トラッキングしている板速度計nの一つ手前の板速度計n−1をオフした時点で、ストリップが前記板速度計nよりも前記コイラーに近い板速度計にオンしたかどうかを判断する第2ステップと、
前記第2ステップでストリップ先端が前記板速度計nよりも前記コイラーに近い板速度計にオンしている場合、前記コイラーに最も近いオンしている板速度計に切り替える第3ステップと、
前記第2ステップで板速度計nよりもコイラーに近い板速度計にオンしていない場合、板速度計nでのトラッキングを継続し、板速度計n+1にオンしたタイミングで板速度計n+1に切り替える第4ステップと、
前記第3ステップまたは第4ステップで切り替えた新たな板速度計を新たな板速度計nとして前記第2ステップ〜第4ステップを繰り返えし、ストリップ先端部がコイラー直前に設けられた板速度計Nオンで板速度計Nに切り替えてストリップ尾端部までトラッキングする第5ステップと
を含むことを特徴とするホットランテーブルでのストリップトラッキング方法である。
本発明の第3および第4の構成では、複数の板速度計の出力状況を常時監視しておき、ストリップの搬送に合わせて使用する板速度計を切り替える際に、板速度計を切り替える頻度を極力少なくするように制御することで、切替え時に生じる微小なパルス発生誤差を低減する。
本発明によれば、熱間仕上圧延ラインの仕上圧延機の最終スタンドとコイラーとの間のホットランテーブル上に、通板されるストリップが常時少なくとも1つの板速度計で速度計測されるような間隔で、非接触式板速度計を通板方向に沿って複数箇所に設置し、複数箇所に設置された板速度計から出力される板速信号のうち実際にトラッキング制御に使用する板速信号を適宜切り替えて入力し、トラッキング制御することとしたことにより、非接触式板速度計を最適に配置することによる短尺ストリップの位置情報測定精度向上を図ることができ、また非接触式板速度計を用いた先進率及びスリップの影響を受けないストリップ位置情報の測定を行うことができる。
本発明の実施の形態に係る熱間圧延ラインの構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態に係る熱間圧延ラインの制御ブロック図である。 本発明に係るホットランテーブルのトラッキング方法において切替前後の板速度計のパルス位相が一致している場合のタイムチャートである。 本発明に係るホットランテーブルのトラッキング方法において切替前後の板速度計のパルス位相がずれている場合のタイムチャートである。 本発明の実施の形態に係る熱間圧延ラインにおけるホットランテーブルのトラッキング方法のフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る熱間圧延ラインにおけるホットランテーブルのトラッキング方法のフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る熱間圧延ラインにおけるホットランテーブルのトラッキング方法のフローチャートである。 従来の熱間圧延ラインの構成を示す概略図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
本発明の実施の形態に係る熱間圧延ラインは、図1に示すように、第1圧延スタンドF1〜第7圧延スタンドF7(図には第6圧延スタンドF6、第7圧延スタンドF7のみ示す)で構成される仕上圧延機11と、ホットランテーブル12と、コイラー13とを有し、コイラー13の直前にはピンチロール14が設けられ、ホットランテーブル12上には冷却設備15が設置されている。そして、ホットランテーブル12の通板方向に沿って、複数の板速度計(以下、「板速計」という)1〜Nが設けられている。板速計1は仕上圧延機11の最終スタンドF7のワークロール直後に設置され、板速計Nは、コイラー13の直前のピンチロール14の直前に設置され、それらの中間に、板速計2〜N−1が設置されている。
ホットランテーブル12のロールのスリップや先進率変動の外乱を除去するため、最終スタンドF7のワークロールと板速計1との距離X1はできるだけ短く設定されるが、板速計1〜Nの間隔X2〜XNは、通板する可能性のある短尺ストリップ(最終スタンドF7のワークロールからピンチロール14までの距離よりも短い長さのストリップ)よりも短い間隔とする。換言すると、通板される同一のストリップを少なくとも1つの板速度計が順次速度計測されるような間隔とする。
すなわち、Xn:板速計間距離(n=1〜N)、Lmin:最短ストリップ長とすると、板速計最大設置間隔Xmaxでも、Xmax<Lminの関係となるようにする。
このように、ホットランテーブル12内に短尺ストリップよりも短い間隔で板速計1〜Nを配置し、ストリップの進行に応じて板速計を切り替えてトラッキングすることで短尺ストリップのトラッキング精度を向上させ、冷却設備15による冷却制御を実行して、ストリップの巻取温度制御精度の改善を図る。
図2は、本発明の実施の形態に係るトラッキング制御を実行するためのブロック図である。図2において、圧延スタンドF1〜F7からなる仕上圧延機11の最終スタンドF7とコイラー13との間のホットランテーブル12上には、複数個(N個)の板速計1〜Nが設置されている。
ストリップを測定中の板速計(図2の板速度計n)からは、速度データとf(m)周期のパルスが発信される。板速計から発信されるf(m)周期のパルスを基に、パルス変換手段21で各制御のトラッキング(位置)データとして用いるf'(m)周期のパルスに変換する。一例として、巻取温度制御では、パルス変換手段21で変換したf'(m)周期のパルスを基に、定周期データサンプリング手段22でf'(m)毎の実績データ(温度データ、板厚データ、注水本数データ)を収集する。この実績データと板速計から発信される板速度データを用いて、制御部23においてf'(m)毎に注水量を計算し、コイル全長の巻取温度制御を行う。そのため、高精度な巻取温度制御を行うには、トラッキング精度の向上は重要な要素となる。
ここで、f'(m)周期のパルスは板速計毎に発信タイミングが異なるため、板速計を切替える際に、図3に示すようなトラッキング誤差が生じる場合があり、板速計の切替回数とともに、トラッキング誤差が蓄積し、トラッキング精度が悪化する。この誤差の蓄積を避けてトラッキング精度を向上させるためには、板速計の切替回数は極力少なくすることが必要となる。
この、板速計の切替回数を極力少なくするアルゴリズムを次に示す。
・条件1:ストリップ長が最終スタンドF7とコイラー13間の間隔よりも長い場合(長尺材)
(1)ストリップ先端部が最終スタンドF7の直後に設けられた板速計1オンで板速計1により測定開始する。
(2)ストリップ先端部がコイラー13直前に設けられた板速計Nオンで板速計Nに切り替えてストリップ尾端部まで測定する。
この条件1では、板速計1と板速計Nのみを使用し、中間の板速計2〜N−1は使用しないため、切替回数は1回である。
・条件2:ストリップ長が最終スタンドF7とコイラー13の間隔よりも短い場合(短尺材)
(1)ストリップ先端部が最終スタンドF7の直後に設けられた板速計1オンで板速計1により測定開始する。
(2)ストリップ尾端部が最終スタンドF7オフのタイミングで最もコイラー13に近い側でオンしている板速計n(図1参照)に切り替える。
(3a)ストリップ尾端部が、トラッキングしている板速計nの一つ手前の板速計n−1をオフするタイミングで、板速計nよりもコイラー13に近い板速計にオンしている場合、最もコイラー13に近い側でオンしている板速計に切り替える。
(3b)ストリップ尾端部が、トラッキングしている板速計nの一つ手前の板速計n−1をオフするタイミングで、板速計nよりもコイラー13に近い板速計にオンしていない場合、板速計nでのトラッキングを継続し、板速計n+1にオンしたタイミングで板速計n+1に切り替える。
(4)ストリップ先端部がコイラー13直前に設けられた板速計Nオンで板速計Nに切り替えてストリップ尾端部まで測定する。
図4は、これを実施するためのロジックを示すフローチャートであり、順に説明する。
ステップS100:ストリップ先端部が最終スタンドF7を出て板速計1が通板を検知したかどうか判断する。検知したら次に進む。
ステップS110:板速計1によるトラッキングを開始する。
ステップS120:ストリップが最終スタンドF7のワークロールを通過中で、まだ最終の板速計Nがオフの間は、板速計1によりトラッキングを継続する。
ステップS130:最終スタンドF7が通板中で、最終の板速計Nがオンになったかどうかを判断する。YESの場合はロングストリップの場合であるので、ステップS140に進む。NOの場合は、短尺ストリップであるので、ステップS150に進む。
ステップS140:板速計Nに切り替えてトラッキングを行い、ストリップ尾端部までトラッキングする。
ステップS150:最終スタンドF7からストリップが抜けた時点で、最もDC(コイラー)側でオンしている、板速計1からn番目の板速計n(n<N)に切り替える。
ステップS160:ストリップの尾端部が一つ手前の板速計n−1を抜けたとき、当該板速計nよりもDC側の板速計がオンしたかどうか判断する。YESの場合はS170に進み、NOの場合はS180に進む。
ステップS170:最もDC側でオンしている板速計に切り替える。
ステップS180:板速計nでのトラッキングを継続し、次の板速計n+1がオンしたタイミングで、板速計n+1に切り替える。
ステップS190:最終の板速計Nがオンしたかどうか判断する。NOの場合はステップS160に戻る。YESの場合は、ステップS140に移行し、板速計Nに切り替えてトラッキングを行う。
図5〜図7は、仕上圧延機の最終スタンドF7のワークロールからコイラー前ピンチロールまでの距離が180mであり、その間に、板速計1〜9が20m間隔で設置されているとしたときの、ストリップの搬送に伴う板速計の切り替え状態を示すものであり、図5はストリップ長が30mの場合、図6はストリップ長が50mの場合、図7はストリップ長が70mの場合を示している。
ストリップ長が30mである図5の場合は、最初にストリップ先端が板速計1をオンした時点から板速計1の板厚信号が出力される(ステップS110)。次いで最終スタンドF7オフのタイミングで最もコイラー側でオンしている板速計は板速計2であるので、板速計2に切り替わる(ステップS150)。次いで、ストリップの尾端部が板速計1(n=2,n−1=1)オフのとき、板速計2よりコイラー側の板速計はオンしていないので、板速計2でのトラッキングが継続され、板速計3がオンしたタイミングで板速計3に切り替わる(ステップS180)。このようにして、板速計は1つずつ切り替わるので、板速計の切替回数は少なくならない。これは、板速計間距離をL、ストリップ長をXとすると、L<X<2Lだからである。
ストリップ長が50mである図6の場合は、最初にストリップ先端が板速計1をオンした時点から板速計1の板厚信号が出力される(ステップS110)。次いで最終スタンドF7オフのタイミングで最もコイラー側でオンしている板速計は板速計3であるので、板速計3に切り替わる(ステップS150)。次いで、ストリップの尾端部が板速計2(n=3,n−1=2)オフのとき、板速計3よりコイラー側の板速計4がオンしているので、板速計4に切り替わる(ステップS160,S170)。次いで、ストリップの尾端部が板速計3(n=4,n−1=3)オフのとき、板速計4よりコイラー側の板速計5がオンしているので、板速計5に切り替わる(ステップS160,S170)。以後は、同様に、板速計は1つずつ切り替わるので、板速計の切替回数はN−1=8回である。これは、板速計間距離をL、ストリップ長をXとすると、2L<X<3Lであり、常時2つまたは3つの板速計がオンしており、ステップS150により1回だけ切替回数が少なくなるが、以後はステップS160によりストリップの尾端部を監視しているため、板速計の切替は1つずつ行われるからである。
ストリップ長が70mである図7の場合は、最初にストリップ先端が板速計1をオンした時点から板速計1の板厚信号が出力される(ステップS110)。次いで最終スタンドF7オフのタイミングで最もコイラー側でオンしている板速計は板速計4であるので、板速計4に切り替わる(ステップS150)。次いで、ストリップの尾端部が板速計3(n=4,n−1=3)オフのとき、板速計4よりコイラー側の板速計6がオンしているので、板速計6に切り替わる(ステップS160,S170)。次いで、ストリップの尾端部が板速計5(n=6,n−1=5)オフのとき、板速計6よりコイラー側の板速計8がオンしているので、板速計8に切り替わる(ステップS160,S170)。次に、ストリップの先端部が板速計9(N)をオンするので、板速計9(N)に切り替わって、ストリップが抜けるまでトラッキングが行われる。この場合の板速計の切替回数は4回である。これは、板速計間距離をL、ストリップ長をXとすると、3L<X<4Lであり、常時3つまたは4つの板速計がオンしており、ステップS150により2回の切替が少なくなり、以後はステップS160により1回ずつ切替が少なくなるからである。
なお、図5〜図7の例では、板速計1〜9を等間隔に設置した例を示しているが、必ずしも等間隔に設置する必要はなく、その場合は、上述したようにXmax<Lminの関係(Xmax:板速計最大設置間隔、Lmin:最短ストリップ長)となるようにする。
このように、コイラー13に最も近い板速計でトラッキングできるようなアルゴリズムを用いることにより、板速計の切替回数を極力少なくし、トラッキング誤差の累積を避けるようにし、ストリップの巻き取り温度制御精度の低下を抑える。
本発明は、短尺ストリップをホットランテーブルに通板する場合に生じる位置情報の誤差を低減し、またコイラー直前のピンチロールでのスリップにより発生するストリップ情報の誤差を解消することのできる圧延ラインにおけるホットランテーブルのトラッキングとして、ロングストリップと短尺ストリップの両方を圧延する可能性のある圧延ラインに好適に利用することができる。
11 仕上圧延機
12 ホットランテーブル
13 コイラー
14 ピンチロール
15 冷却設備
21 パルス変換手段
22 定周期サンプリング手段
23 制御部

Claims (4)

  1. 熱間圧延ラインの仕上圧延機の最終スタンドとコイラーとの間のホットランテーブルでのストリップトラッキング装置において、
    前記ホットランテーブル上に、通板されるストリップが常時少なくとも1つの板速度計で速度計測されるような間隔で、通板方向に沿って複数箇所に設置された非接触式板速度計と、
    前記複数箇所に設置された板速度計から出力される板速信号のうち実際にトラッキング制御に使用する板速信号を適宜切り替え制御する制御手段と
    を設けたことを特徴とするホットランテーブルでのストリップトラッキング装置。
  2. 前記制御手段は、ストリップ長が前記仕上圧延機の最終スタンドと前記コイラーとの間隔よりも短い場合、
    前記板速度計のうち前記仕上圧延機の最終スタンド直後に設置された板速度計(以下「板速度計1」という。)がストリップを検出した後に、前記コイラー直前に設置された板速度計(以下、「板速度計N」という。)がストリップを検出するまでは、現時点でストリップを検出している板速度計のうち前記コイラーに最も近いn番目(1<n<N)の板速度計(以下、「板速度計n」という。)の速度を現在のストリップの速度としてトラッキング制御を行う第1ステップと、
    ストリップ尾端部が、現在トラッキングしている板速度計nの一つ手前の板速度計n−1をオフした時点で、ストリップが前記板速度計nよりも前記コイラーに近い板速度計にオンしたかどうかを判断する第2ステップと、
    前記第2ステップでストリップ先端が前記板速度計nよりも前記コイラーに近い板速度計にオンしている場合、前記コイラーに最も近いオンしている板速度計に切り替える第3ステップと、
    前記第2ステップで板速度計nよりもコイラーに近い板速度計にオンしていない場合、板速度計nでのトラッキングを継続し、板速度計n+1にオンしたタイミングで板速度計n+1に切り替える第4ステップと、
    前記第3ステップまたは第4ステップで切り替えた新たな板速度計を新たな板速度計nとして前記第2ステップ〜第4ステップを繰り返えし、ストリップ先端部がコイラー直前に設けられた板速度計Nオンで板速度計Nに切り替えてストリップ尾端部までトラッキングする第5ステップとを実行する
    ことを特徴とする請求項1記載のホットランテーブルでのストリップトラッキング装置。
  3. 熱間仕上圧延ラインの仕上圧延機の最終スタンドとコイラーとの間のホットランテーブル上に冷却設備を備えたホットランテーブルでのストリップトラッキング方法において、
    前記ホットランテーブル上に、通板されるストリップが常時少なくとも1つの板速度計で速度計測されるような間隔で、通板方向に沿って複数箇所に設置された非接触式板速度計から出力される板速信号のうち、実際にトラッキング制御に使用する板速信号を適宜切り替えて入力し、トラッキング制御すること
    を特徴とするホットランテーブルでのストリップトラッキング方法。
  4. 前記板速度計の切り替えは、ストリップ長が前記仕上圧延機の最終スタンドと前記コイラーとの間隔よりも短い場合、
    板速度計のうち前記仕上圧延機の最終スタンド直後に設置された板速度計(以下「板速度計1」という。)がストリップを検出した後に、前記コイラー直前に設置された板速度計(以下、「板速度計N」という。)がストリップを検出するまでは、現時点でストリップを検出している板速度計のうち前記コイラーに最も近いn番目(1<n<N)の板速度計(以下、「板速度計n」という。)の速度を現在のストリップの速度としてトラッキング制御を行う第1ステップと、
    ストリップ尾端部が、現在トラッキングしている板速度計nの一つ手前の板速度計n−1をオフした時点で、ストリップが前記板速度計nよりも前記コイラーに近い板速度計にオンしたかどうかを判断する第2ステップと、
    前記第2ステップでストリップ先端が前記板速度計nよりも前記コイラーに近い板速度計にオンしている場合、前記コイラーに最も近いオンしている板速度計に切り替える第3ステップと、
    前記第2ステップで板速度計nよりもコイラーに近い板速度計にオンしていない場合、板速度計nでのトラッキングを継続し、板速度計n+1にオンしたタイミングで板速度計n+1に切り替える第4ステップと、
    前記第3ステップまたは第4ステップで切り替えた新たな板速度計を新たな板速度計nとして前記第2ステップ〜第4ステップを繰り返えし、ストリップ先端部がコイラー直前に設けられた板速度計Nオンで板速度計Nに切り替えてストリップ尾端部までトラッキングする第5ステップと
    を含むことを特徴とする請求項3記載のホットランテーブルでのストリップトラッキング方法。
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