JP5471665B2 - 増幅器及び無線機器 - Google Patents

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Description

本発明は、増幅器及び無線機器に関する。
近年、無線機器等に用いられる高周波増幅器(以下、増幅器)は、増幅する周波数が高くなるほど、出力電力(飽和出力)が低下し、入出力特性が悪化することが知られている。
増幅器の入出力特性を改善する技術としては、実開昭63−40070号(実用新案文献1)の公知技術を応用して、ダイオードの整流作用(効果)により、増幅器の入出力特性を改善する技術がある。具体的には、実用新案文献1には、映像増幅器の入力側とグランドとの間に、ダイオードと高域通過フィルタとを直接に接続した構成において、映像信号の高輝度部分に対してはダイオードが遮断状態となる一方、映像信号の低輝度部分に対してはダイオードが導通状態となるバイアス電圧をダイオードに与える技術が記載されている。
実開昭63−40070号公報
一般的に、バイアス電圧を増やすと、ある程度まで増幅器のゲイン及び出力電力(飽和出力)は増加する。そのため、実用新案文献1の技術を用いて、入力電力の一部を整流し、その整流効果によって得られる電圧をバイアス電圧に付加することで、入力電力が大きくなるほどバイアス電圧がより多くかかる(印加される)ことになる。これにより、増幅器のゲイン及び飽和出力は増加する。
前記したように周波数が高い場合、増幅器のゲイン及び飽和出力が低い状態では、周波数の低い場合と比較して入力電力をより多く必要とする。このため、ダイオードの整流効果が発揮され、増幅器の入出力特性が改善される。
しかしながら、飽和出力が高く入出力特性が良好な低い周波数の場合であっても、ダイオードの整流効果は生じてしまう。このため、入出力特性の直線性が悪化しまうという問題があった。
本発明の課題は、増幅器の入出力特性の直線性が悪化することを防ぐことである。
上記課題を解決するため、本発明の増幅器は、
プッシュプル動作が行われるように接続された少なくとも一対の増幅素子と、
前記一対の増幅素子の出力側の各々の間に1次側の両端が接続され、2次側の両端より前記増幅素子から出力される信号を降圧した降圧信号を出力するトランスと、
前記増幅素子の入力側の各々と、前記増幅素子の入力側の位相と同相となる前記降圧信号を出力する前記トランスの2次側の各々と、の間に接続された整流素子と、
前記整流素子を介して前記増幅素子の入力側にバイアス電圧またはバイアス電流を供給するバイアス回路と、
を備え
前記整流素子は、アノード側が前記トランスの2次側に接続され、カソード側が前記増幅素子の入力側に接続されることを特徴とする。
さらに、本発明の増幅器は、
前記トランスの2次側と前記増幅素子の入力側とを接続する負帰還回路を備えることを特徴とする。
また、本発明の無線機器は、
前記増幅器を備えることを特徴とする。
本発明によれば、増幅器の入出力特性の直線性が悪化するのを防ぐことができる。
本発明に係る実施の形態における増幅器の回路構成を示す図である。 高周波入力電圧と電圧VGSとの関係を示した図である。 入出力特性が良好な場合と、補正により入出力特性が悪化した場合の関係を示した図である。 増幅素子のゲインと電圧VGSとの関係を示した図である。 飽和出力が少ない場合の入出力特性と、補正により入出力特性が改善した場合を示した図である。 本発明に係る実施の形態の変形例における増幅器の回路構成を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
図1〜図5を参照して、本発明に係る実施の形態を説明する。先ず、図1を参照して、本発明に係る増幅器1の回路構成について説明する。増幅器1は、プッシュプル動作を行う増幅素子としてFETを使用したプッシュプル増幅器である。増幅器1は、無線機器等に適用される。以下、増幅器1は短波帯(1.8MHz〜50MHz)の周波数を増幅する増幅器として説明する。
具体的には、増幅器1は、入力端子INと、入力整合トランスL1と、入力信号を通過させ、バイアス電圧を独立して供給するために直流成分を除去(阻止)する直流阻止コンデンサC1,C2と、バイアス電圧を分圧するためのバイアス分圧用抵抗器R1,R2,R3,R4,R5,R6と、整流用ダイオードD1,D2と、高周波通過用コンデンサC3,C4と、第1、第2の増幅素子としての増幅素子FETQ1,Q2と、出力整合トランスL2と、出力端子OUTと、バイアス電圧を設定するためのバイアス設定用可変抵抗器VR1,VR2と、帰還用トランスL3と、高周波電位をグランドレベルに落とすためのバイパスコンデンサC5、C6,C7と、を備えて構成される。
なお、図1の増幅器1の回路構成において、バイアス分圧用抵抗R1,R2,R3,R4、R5、R6、整流用ダイオードD1,D2、及びバイアス設定用可変抵抗器VR1,VR2は、バイアス回路に相当する。バイアス設定用可変抵抗器VR1,VR2は、増幅素子FETQ1,Q2に供給されるバイアス電圧又はバイアス電流を調整するための調整手段として機能する。
増幅素子FETQ1、Q2は、プッシュプル動作を行う一対の増幅素子である。具体的には、増幅素子FETQ1が動作する(増幅作用を行う)ときは、増幅素子FETQ2は動作せず、増幅素子FETQ2が動作するときは、増幅素子FETQ1は動作しない。ゲインを多くとるためには増幅素子FETQ1、Q2のソースを接地することが多く、ソース接地の場合は増幅素子の入力側と出力側とでは位相が反転する。
帰還用トランスL3は、一次側の両端が増幅素子FETQ1、Q2の出力側(ドレイン端子側)に接続されている。また、帰還用トランスL3の2次側は、2次側の巻線を所定の巻数比とされ、さらに中点タップを備える。当該中点タップはグランドレベルに接地されている。また、帰還用トランスL3は、増幅素子FETQ1、Q2の出力信号(例えば、後述する電圧波形A2等)を降圧し、降圧した降圧信号(例えば、後述する電圧波形A3等)を出力する。
帰還用トランスL3の2次側は各々、高周波通過用コンデンサC3を介して整流用ダイオードD1のアノード側に、C4を介して整流用ダイオードD2のアノード側に接続される。そのため降圧信号と増幅素子FETQ1、Q2の入力信号との位相は同相となる。
また、高周波通過用コンデンサC3,C4は、降圧信号(例えば、後述する電圧波形A3)を通過させ、バイアス電圧が帰還用トランスL3の中点タップよりグランドレベルにならないように直流成分を除去する。
原理的には、2次側の中点タップとグランドレベル間は高周波電流が打ち消しあって流れることは無く、中点は接地させなくてもよい。
しかし、増幅素子FETQ1、Q2の特性がまったく同じであることはまれであり、直流的な電位を安定する意味からも接地しておくことが望ましい。
以下、本実施の形態では、バイアス電圧(ゲート端子‐ソース端子間の電圧VGS)が増幅素子FETQ1,Q2に供給されるものとして説明する。
信号が入力端子INに入力されると、その入力信号(例えば、後述する電圧波形A1等)は、たとえばバイパスコンデンサC6,バイアス分圧用抵抗器R3,整流用ダイオードD1、バイアス分圧用抵抗器R1、直流阻止コンデンサC1の経路中の整流用ダイオードD1により整流される。
また入力信号を増幅素子FETQ2が増幅し、出力された信号を帰還用トランスL3によって降圧した降圧信号(例えば、後述する電圧波形A3等)は、バイアス分圧用抵抗器R5、R1、整流用ダイオードD1、高周波通過用コンデンサC3の経路の中の整流用ダイオードD1により整流される。
降圧信号によって生じる整流の作用(以降整流作用と記す)は、入力信号によって生じる整流作用に対して電流の向きが反対のため、入力信号による整流作用を制限する。
整流用ダイオードD1,D2は、降圧信号に基づいて、整流作用を制限又は整流作用を実行する。整流用ダイオードD1,D2により整流作用が制限又は実行されると、制限時又は実行時の整流出力に基づいて、バイアス電圧又はバイアス電流が調整される。整流出力とは、整流用ダイオードD1,D2に流れる電流により生じる電圧の変化量のことをいう。例えば、整流用ダイオードD1により整流作用が実行され、整流用ダイオードに高周波電流I1が流れた場合、高周波電流I1が流れることにより、A32−B32間には電位差が生じる。この電位差分の電圧が整流出力に該当する。一方、整流用ダイオードD1,D2に電流が流れない場合は、整流出力はゼロとなる。
次に、図1に示す増幅器1の動作について説明する。以下、増幅器1において、増幅する周波数が高い場合(例えば、約50MHz)と低い場合(例えば、約1.8MHz)とにおける増幅器1の動作について説明する。先ず、増幅する周波数が低い場合における増幅器1の動作について説明する。
一般的に、増幅する周波数が低い場合、増幅する周波数が高い場合よりも入力電圧の振幅は小さな値となる。例えば、図1に示すように、増幅する周波数が低い場合の入力電圧の電圧波形A1は、増幅する周波数が高い場合の入力電圧の電圧波形A4と比較して振幅が小さな値となる。
以下、マイナス側の位相を示す入力電圧の電圧波形A1が入力された場合における増幅器1の動作について説明する。
入力整合トランスL1の2次側に電圧波形A1が現われると、増幅素子FETQ1のゲート端子に電圧波形A1が印加され、ドレイン端子に電圧波形A1と逆位相の電圧波形A2が現われる。
そして、帰還用トランスL3の2次側の中点タップの下側には、電圧波形A2と位相が逆位相の電圧波形A3が現われる。すなわち、電圧波形A1とA3とは位相が同相となる。ここで、増幅器1の目的とする出力は周波数によるゲイン差に係わらず一定のため、同じ出力であれば電圧波形A3は周波数に係わらず一定である。
この場合、電圧波形A1はマイナス側の位相を示す信号であるので、高周波電流I1が図1に示す向きに流れる。また、電圧波形A3もマイナス側の位相を示す信号であるので、高周波電流I2が図1に示す向きに流れる。そうすると、高周波電流I1とI2とは互いに打ち消しあう方向に流れる。この場合、電圧波形A1の振幅は電圧波形A4よりも小さな値であるため、周波数が高い場合よりも高周波電流I1の電流成分が減少する割合は大きくなり、整流用ダイオードD1は、整流作用を制限することとなる。すなわち、整流用ダイオードD1による整流作用が弱まる。このとき、高周波電流I1とI2との電流成分がほぼ同じであるとすると、高周波電流I1とI2とは打ち消しあうので、整流用ダイオードD1の整流出力はほとんど生じない(ほぼゼロとなる)。この場合、整流用ダイオードD1の整流出力はほとんど生じないので、整流用ダイオードD1を介して、電圧+Bが分圧された電圧Vが電圧VGSとして増幅素子FETQ1に印加(供給)される。これにより、電圧VGSの上昇(かさ上げ)を抑えることができる。
ここで、図2及び図3を参照して、周波数が低いときに、電圧VGSの上昇が抑えられた場合(ダイオードによる整流作用が弱い場合)の効果について説明する。先ず、図2について説明する。図2は、高周波入力電圧に対する電圧VGSの特性を示した図である。図2の横軸は高周波入力電圧(高周波入力電力によって生じる電圧:電圧波形A1に相当)を示す。縦軸は電圧VGSを示す。図2に示すように、電圧VGSは、高周波入力電圧の閾値V1から上昇する特性を示す。
ここで、電圧VGSの上昇を抑えることができれば、図2中の矢印分、高周波入力電圧の高い側へ電圧VGSが上昇する値を閾値V2へシフトさせることができる。電圧VGSが上昇する値を閾値V2へシフトさせることができれば、例えば、図2中のV21に示す値が高周波入力電圧である場合、電圧VGSは上昇せず一定の値となる。これにより、入出力特性(後述する図3参照)が非線形になることを防ぐことができる。
図3は、入出力特性が良好な場合と、補正(かさ上げ)により入出力特性が悪化した場合の関係を示した図である。縦軸は増幅器の出力電力を示し、横軸は増幅器の入力電力を示す。A11は、電圧VGSの上昇を抑えた場合(ダイオードによる整流作用が弱い場合)の入出力特性を示す。A12は、ダイオードによる整流作用が強い場合の入出力特性を示す。なお、図中の破線は、理想的な入出力特性を示す。
A11に示すように、ダイオードによる整流作用が弱い場合の入出力特性は線形の特性を示す。これに対し、A12に示すように、ダイオードによる整流作用が強い場合の入出力特性は非線形の特性を示す。例えば、目的とする出力電力が100Wである場合、A11の入出力特性であれば、入力電力3Wで出力電力100Wを得ることができる。しかし、A12の入出力特性となると、入力電力3Wでは目的とする出力電力100Wを超えてしまう。このため、周波数が低い場合にダイオードによる整流作用を強くすると、入力電力を最適化しにくいという問題があった。
A12が非線形となるのは、電圧VGSの上昇により増幅素子のゲインが上昇し、出力電力が上昇するからである。ここで、図4を参照して、電圧VGSと増幅素子のゲインとの関係について説明する。図4に示すように電圧VGSが閾値Vthを超えると、増幅素子のゲインは上昇し、その後下降する特性を示す。例えば、電圧VGSが所定の領域内(増幅素子のゲインが上昇する領域内)で上昇すれば、増幅素子のゲインは上昇する。増幅素子のゲインが上昇すると、出力電力も上昇する。このため、周波数が低い場合に電圧VGSが上昇すると、出力電力が上昇し、図3のA12に示すような非線形の入出力特性となる。この場合、出力電力に歪が発生してしまう。
一方、電圧VGSの上昇を抑えることができれば、増幅素子のゲインも上昇しない。すなわち、増幅素子のゲインを一定にすることができるので、出力電力も上昇しない。
図1に示す増幅器1では、上述のように電圧VGSの上昇を抑えることができる。このため、入出力特性は図3のA11に示すような線形を保つことができ、出力電力の歪の発生を防ぐことが可能となる。
図1に戻り、増幅する周波数が高い場合における増幅器1の動作を説明する。以下、マイナス側の位相を示す入力電圧の電圧波形A4が入力された場合における増幅器1の動作を説明する。
入力整合トランスL1の2次側に電圧波形A4が現われると、増幅素子FETQ1のゲート端子に電圧波形A4が印加され、ドレイン端子に電圧波形A4と逆位相の電圧波形A2(周波数が低い場合における電圧波形A2と同様)が現われる。
そして、周波数が低い場合と同様に、帰還用トランスL3の2次側の中点タップの下側には、電圧波形A2と位相が逆位相の電圧波形A3が現われる。すなわち、電圧波形A1とA3とは位相が同相となる。増幅器1の目的とする出力は周波数によるゲイン差に係わらず一定のため、同じ出力であれば電圧波形A3は周波数に係わらず一定である。
この場合、周波数が低い場合と同様に、高周波電流I1とI2とは互いに打ち消し合う方向に流れる。しかし、電圧波形A4は、電圧波形A1よりも振幅が大きな値であるため、周波数が低い場合よりも高周波電流I1の電流成分が減少する割合は小さくなる。すなわち、周波数が低い場合と比較して整流用ダイオードD1による整流作用が強まる。具体的には、整流用ダイオードD1には高周波電流I1からI2を引いた分の電流が流れ、当該電流によりA32−B32間の電位差分の電圧が生じる。この場合、A32−B32間の電位差分の電圧が整流用ダイオードD1の整流出力となる。そして、当該A32−B32間の電位差分の電圧が電圧Vにプラス(かさ上げ)され、かさ上げされた電圧Vが電圧VGSとして、整流用ダイオードD1を介して、FET素子Q1に印加(供給)される(すなわち、かさ上げされた電圧VGSがFET素子Q1に供給される)。このとき、かさ上げされた電圧VGSが所定の領域内の値(図4参照)であれば、増幅素子のゲインも上昇し、出力電力も上昇する。
次に、図5を参照して、周波数が高い場合に電圧VGSがかさ上げされた場合(ダイオードによる整流作用が強い場合)の効果について説明する。図5は、飽和出力が少ない場合の入出力特性と、補正(かさ上げ)により入出力特性が改善した場合を示した図である。A13は、ダイオードによる整流作用が弱い場合の入出力特性を示す。A14は、ダイオードの整流作用が強い場合の入出力特性を示す。
A13に示すように、ダイオードによる整流作用が弱い場合の入出力特性は非線形性の特性を示す。これに対し、A14に示すように、ダイオードによる整流作用が強い場合の入出力特性は線形の特性を示す。例えば、目的とする出力電力が100Wである場合、A14の入出力特性では入力電力は3Wで済むが、A13の入出力特性では入力電力は6Wを必要とする。このため、周波数が高い場合にダイオードによる整流作用を弱くすると、整流作用が強い場合と比較して大きな入力電力を必要とするという問題があった。
図4で説明したように、電圧VGSが所定の領域内で上昇すれば、増幅素子のゲインは上昇し、増幅素子のゲインの上昇に伴い出力電力も上昇する。図1に示す増幅器1では、上述のように、電圧VGSを上昇させる(かさ上げさせる)ことができる。このため、入出力特性は、図5のA14に示すような線形となり、出力電力の歪みの発生を防ぐことが可能となる。
なお、本実施の形態では、マイナス側の位相を示す電圧波形A1,A4が現われた場合について説明したが、プラス側の位相を示す電圧波形A5,A8が現われた場合についても、上述と同様の動作が行われる。
以上、本実施の形態によれば、周波数が高い場合又は低い場合において、増幅器の入出力特性を線形にすることができるので、増幅器の入出力特性が悪化することを防ぐことができる。例えば、周波数が低い場合は、電圧VGSを一定に保つことにより、増幅器の入出力特性を線形に保つことができる。また、周波数が高い場合は、電圧VGSをかさ上げすることにより、増幅器の入出力特性を線形にすることができる。このため、出力電力のひずみの発生を防ぐことが可能となる。
また、本実施の形態では、増幅器1の動作を周波数が低い場合と高い場合とで説明したが、増幅器1の特性によっては、周波数が低いときの方が増幅器1のゲインや飽和出力が低下する場合、一部の周波数区間で増幅器1のゲインや飽和出力が低下する場合、又は周囲温度により増幅器1のゲインや飽和出力が変動することもある。このような場合であっても、増幅器1は、出力信号(例えば、電圧波形A2等)と逆位相の降圧信号(例えば、電圧波形A3)に基づいて、電圧VGS(バイアス電圧)を調整する方式のため、入出力特性の直線性を改善し、歪みを低減すことが可能となる。
(変形例)
図6を参照して、実施の形態の変形例について説明する。以下、実施の形態と同様な部分には同一の符号を付し、その詳細な説明を援用し、異なる部分について以下説明する。
図6に示すように、増幅器1Aは、帰還用トランスL3の2次側が分岐され、分岐された経路が帰還量調整抵抗R7を介して直流阻止コンデンサC1の一端に接続されている。また、帰還用トランスL3の2次側が分岐され、分岐された経路が帰還量調整抵抗R8を介して直流阻止コンデンサC2の一端に接続されている。すなわち、帰還用トランスL3の2次側を増幅素子FETQ1,Q2の入力側(ゲート端子側)に接続する負帰還回路を構成する。
ここで、例えば、端子A33にマイナス側の位相を示す電圧波形A1が現れたとする。この場合、図1と同様に、FET素子Q1のドレイン端子に電圧波形A1と逆位相の電圧波形A2が現われる。そして、帰還用トランスの2次側の中点タップの上側には電圧波形A21が現われる。この場合、電圧波形A1と、電圧波形A21とは逆位相の電圧となる。このため、電圧波形A21を帰還用トランスL3及び帰還量調整抵抗R7を介して帰還させることにより、電圧波形A21に含まれるひずみ成分をキャンセル(低減)させることができる。これにより、増幅器1Aの出力信号のひずみを低減させることができる。
また、端子A34にプラス側の位相を示す電圧波形A6が現われた場合についても、電圧波形A22に含まれるひずみ成分をキャンセルさせることができ、増幅器1Aの出力信号のひずみを低減させることができる。
以上、本変形例によれば、帰還用トランスL3の2次側を分岐し、分岐された経路を帰還量調整抵抗R7,R8を介して直流阻止コンデンサC1、C2の一端に接続することにより、増幅器1Aの出力信号のひずみを低減することができる。
また、図6に示す増幅器1Aの構成であれば、負帰還回路として帰還用トランスL3を他に準備する必要がないので、省スペース、低コスト化を図ることができる。
その他、本実施の形態における、増幅器1、1Aの細部構造及び詳細動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1,1A 増幅器
C1,C2 直流阻止コンデンサ
C3,C4 高周波通過用コンデンサ
C5,C6,C7 バイパスコンデンサ
D1,D2 整流用ダイオード
Q1,Q2 増幅素子FET
IN 入力端子
L1 入力整合トランス
L2 出力整合トランス
L3 帰還用トランス
OUT 出力端子
R1,R2,R3,R4,R5,R6 バイアス分圧用抵抗器
VR1,VR2バイアス設定用可変抵抗器
VGS バイアス電圧

Claims (3)

  1. プッシュプル動作が行われるように接続された少なくとも一対の増幅素子と、
    前記一対の増幅素子の出力側の各々の間に1次側の両端が接続され、2次側の両端より前記増幅素子から出力される信号を降圧した降圧信号を出力するトランスと、
    前記増幅素子の入力側の各々と、前記増幅素子の入力側の位相と同相となる前記降圧信号を出力する前記トランスの2次側の各々と、の間に接続された整流素子と、
    前記整流素子を介して前記増幅素子の入力側にバイアス電圧またはバイアス電流を供給するバイアス回路と、
    を備え
    前記整流素子は、アノード側が前記トランスの2次側に接続され、カソード側が前記増幅素子の入力側に接続されることを特徴とする増幅器。
  2. 前記トランスの2次側と前記増幅素子の入力側とを接続する負帰還回路を備えることを特徴とする請求項1に記載の増幅器。
  3. 請求項1又は2に記載の増幅器を備えることを特徴とする無線機器。
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