JP5470803B2 - 局部洗浄用の温水タンク装置 - Google Patents

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Description

本発明は温水を生成するヒータを有する局部洗浄用の温水タンク装置に関する。
従来、局部洗浄用の温水を貯める温水室を形成する温水タンクを備える局部洗浄用の温水タンク装置が提供されている。かかる温水タンク装置において、温水タンクの内部に仕切部材を設け、仕切部材により温水室と、温水室に対して仕切られたバイパス通路とを形成する技術が知られている(特許文献1)。このものによれば、ヒータは温水室に水平方向に沿って配設されている。バイパス通路は、ヒータの下方に位置するように温水室の底側に配置されており、リリーフ弁を介して便器に連通する。そして、洗浄ノズルの操作等により温水室の内圧が過剰になったとき、内圧によりリリーフ弁が自動的に開弁し、バイパス通路内の水を便器内に吐出することにより、温水室の内圧が過剰になることを抑えている。
特開平10−159156号公報
上記した温水タンクによれば、バイパス通路は、ヒータの下方に位置するように、温水室の底側に仕切部材で仕切られて配置されているため、バイパス通路内の水はヒータにより暖められにくい。温水室に貯められている温水の対流の関係で、ヒータの断面の下端よりも上方に存在する水は昇温するものの、ヒータの下端よりも下方に存在する水は、昇温されにくいためである。このため温水タンクの温水室の使用効率が必ずしも充分ではなかった。従って、局部洗浄する洗浄時間が長くなったり、あるいは、前の使用者に続いて次の使用者が直ぐに局部洗浄するときには、局部洗浄に使用する温水の温度が急激に低下するおそれがあった。
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、温水タンクの温水室の使用効率を高めることができ、従って、局部洗浄する洗浄時間が長くなったり、あるいは、前の使用者に続いて次の使用者が直ぐに局部洗浄するときであっても、局部洗浄に使用する温水の温度が急激に低下するおそれを抑制することができる局部洗浄用の温水タンク装置を提供することを課題とするにある。
本発明に係る局部洗浄用の温水タンク装置は、(i)局部洗浄用の温水を貯める温水室と温水室の底面を形成する底壁部と底壁部に形成され温水室から通水可能に仕切られる凹部をもつ温水タンクと、(ii)温水室において水平方向に沿って配置され温水室の水に対面可能な長尺状をなす加熱部をもつヒータと、(iii)温水タンクの底壁部に沿って配置され給水系から凹部に向けて水を導く通水部と、(iv)温水タンクの側壁に設けられ、温水室において水平方向に開口する入水口とを備え、(v)通水部は、温水となる水が温水室において水平方向に供給されるように入水口に連通する入水通路と、入水通路から凹部に向けて下降して入水通路を流れる水を凹部に流す下降通路とを形成しており、(v)鉛直方向において、通水部の入水通路の断面の中心の高さ位置は、ヒータの加熱部の断面の下端の高さ位置に対して同一または上方に設定され、(vii)入水通路がヒータの加熱部に対して並走していることを特徴とする。
本発明によれば、温水タンクは、局部洗浄用の温水を貯める温水室と、温水室の底面を形成する底壁部と、底壁部に形成された凹部とをもつ。ヒータは、温水室の水を加熱できるように温水室に対面する長尺状をなす加熱部をもつ。加熱部により加熱された温水室の水は、温水室において対流により上昇する。
加熱部は、温水室において水平方向に沿って配置されており、温水タンクの温水室の水全体に対する均一加熱性の向上、温水室に対するヒータ取付性が確保されている。ここで、『加熱部は水平方向に沿って配置されている』とは、ヒータの加熱部が水平線に配置されている形態の他に、水平線に対してプラスマイナスθ(15°)以内で多少傾斜されて水平線に沿って配置されている形態をも含む意味である。水平線とは、鉛直線と直交する仮想的な線である。通水部は温水タンクの底壁部に沿って配置されており、給水具から給水された水を底壁部の凹部に導く。凹部に導かれた水は温水室に流れ、ヒータの加熱部で加熱されて温水となる。温水は図略の局部洗浄ノズルから局部洗浄用として吹き出される。
さて、上記した通水部は、温水となる水が供給されるように温水室の入水口に連通する入水通路と、入水通路から凹部に向けて下降して入水通路を流れる水を凹部に流す下降通路とを形成している。ここで、局部洗浄処理が実施されていないとき等のように、温水室の温水が消費されず、温水室における温水の積極的な動きがないとき、ヒータで加熱された温水室の水は、対流により温水室内を循環している。ここで、温水室においてヒータの加熱部の断面の下端の高さ位置よりも上方に存在する水は、温度が相対的に高くなり、適度な温水状態である。このように局部洗浄処理が実施されていないとき等のように、温水の積極的な動きがないとき、温水室のうち入水通路の周囲の水も暖かい。これに対して温水室においてヒータの加熱部の断面の下端の高さ位置よりも下方に存在する水は、温度が相対的に低く、適度な温水とはいえない。
そこで本発明によれば、鉛直方向において、通水部の入水通路の断面の中心の高さ位置は、ヒータの加熱部の断面の下端の高さ位置に対して同一または上方に設定されている。このため、局部洗浄処理が実施されておらず、温水室の温水の積極的な動きがないとき、入水通路内の水は、温水室のうち入水通路の周囲の暖かい温水により暖められて予熱される。なお、入水通路内で予熱された水は、給水系から入水通路に水が新しく給水されるとき、下降通路を下降して凹部に供給され、更に温水室に流れる。温水室に流れた水は、ヒータの加熱部により加熱されて暖められる。ここで、入水通路の断面の中心とは、入水通路の長さ方向と直交する方向において切断した横断面積における中心を意味する。
本発明によれば、次の好適形態を採用することができる。温水タンクは、ヒータの加熱部を温水室に差し込むヒータ差込口をもち、温水タンクにおいて入水通路の入口はヒータ差込口と同じ側に形成されていることが好ましい(請求項2)。この場合、温水タンクにおいて入水通路の入口は、ヒータ差込口と同じ側に形成されているため、ヒータ差込口に差し込まれたヒータに繋がれる電気配線、入水通路の入口に繋がれる給水具や給水配管を組付ける組付作業を、共通する方向から実施することができ、組付作業性を向上できる。更に、局部洗浄装置の本体部から電気配線および給水配管を配設させるにあたり、電気配線の配線距離および給水配管の配管距離を短縮させるのに有利となる。
また、ヒータの加熱部の長さ方向と直交する方向から、水平方向に沿ってヒータの加熱部および入水通路を投影するとき、ヒータの加熱部および入水通路は、加熱部および入水通路のうちの少なくとも一部が互いに重なる高さ位置に配置されていることが好ましい(請求項3)。この場合、加熱部および入水通路をほぼ同じ高さ位置に設定するのに都合が良く、請求項1の構造を容易に実現できる。また、上面視において、通水部の入水通路はヒータの加熱部に対して並走していることが好ましい(請求項4)。この場合、ヒータの加熱部に並走する入水通路の受熱面積を良好に確保でき、入水通路内の水を効率よく予熱できる。更に、ヒータの加熱部と入水通路との距離が、入水通路および加熱部の長さ方向において大きく変動することを抑制でき、ひいては、入水通路内で予熱された水の温度ムラを抑えるのに有利である。
また、温水タンクを鉛直方向に沿って切断する断面において、温水タンクの底壁部は、ヒータの加熱部に対して空間を介して真下に位置する第1底壁部分と、通水部の入水通路の底面を形成する第2底壁部分と、第1底壁部分から第2壁部分に向かうにつれて上昇傾斜する傾斜壁部分とを備えていることが好ましい(請求項5)。この場合、第1底壁部分はヒータの加熱部に対して空間を介して真下に位置するため、第1底壁部分付近の水の温度は相対的に低い。温水タンクの底壁部において、第1底壁部分から第2底壁部分に向かうにつれて上昇傾斜する傾斜壁部分が形成されている。このため、局部洗浄処理が実施されていないとき等のように、温水室における温水の積極的な動きがないとき、加熱部の断面の下端よりも下方で且つ第1底壁部分付近の温度が相対的に低い水は、第2底壁部分側、すなわち、入水通路側に移行することが制約される。このため、入水通路の周囲に存在する水の温度を高めに維持でき、入水通路周囲の温水で入水通路内の水を予熱させるのに有利である。
以上説明したように本発明によれば、上記した通水部は、温水となる水が供給されるように温水室の入水口に連通する入水通路と、入水通路から凹部に向けて下降して入水通路を流れる水を凹部に流す下降通路とを形成している。ここで、鉛直方向において、通水部の入水通路の断面の中心の高さ位置は、ヒータの加熱部の断面の下端の高さ位置に対して同一または上方に設定されている。このため局部洗浄処理が実施されていないとき等のように、温水室の温水の積極的な動きがないとき、入水通路内の水は、温水室のうち入水通路付近の温水により暖められて予熱される。このため温水室の使用効率を高めることができる。従って、局部洗浄する洗浄時間が長くなったり、あるいは、前の使用者に続いて次の使用者が直ぐに局部洗浄するときであっても、温水タンクの小型化を図りつつ、局部洗浄に使用する温水の温度が急激に低下するおそれを抑制することができる。
本発明の各実施形態について図面を参照して説明する。
(実施形態1)
本発明の実施形態1について図1〜図8を参照して説明する。図1は、局部洗浄装置のハウジング内に搭載される局部洗浄用の温水を貯める温水タンク装置1の平面図を示す。図2は、温水タンク装置1の側面図を示す。図2に示すように、温水タンク装置1を構成する樹脂製の温水タンク2は、下フランジ22をもつ第1分割タンクとしての下タンク21と、上フランジ24とをもつ第2分割タンクとしての上タンク23と備えており、下フランジ22および上フランジ24を対面させつつ、下タンク21および上タンク23を一体に組み付けて形成されている。下タンク21は、局部洗浄装置のハウジングに据え付けられる複数の据付フランジ2yを有する。
図3は、温水タンク2の下タンク21の概念構造の概念を模式的に示す。温水タンク2の下タンク21は、局部洗浄用の温水を貯める温水室25の下部分を形成すると共に、温水室25の底面を形成する底壁部26と、底壁部26の一部に形成された下方に凹む凹部27とをもつ。図3に示すように、温水タンク2の下タンク21は上面が開口する容器形状をなしている。下タンク21の長手方向(矢印L方向)の一端側には、第1側壁部21aが形成されている。下タンク21の長手方向の他端側には、第2側壁部21bが第1側壁部21aに対向するように形成されている。下タンク21には、これの長手方向(矢印L方向)に沿って延設された第1延設壁部21cおよび第2延設壁部21dが互いに対向するように形成されている。ヒータ3は、温水室25において水平方向に沿って配置されており、温水室25の水に対面する長尺状をなす加熱部30をもつ。加熱部30は、長手方向(矢印L方向)に沿った第1延設壁部21cに沿って直線状に延びる断面丸形の丸棒状とされているが、場合によっては、断面角形の角棒状でも良い。ヒータ3は温水タンク2を構成する壁部に非接触となるように当該壁部に接近しつつ配置されている。なお、ヒータ3が温水タンク2に接触すると、温水タンク2が熱損傷するおそれがあるため、避けることが好ましい。
図3に示すように、温水タンク2の第1側壁部21aは、ヒータ3の加熱部30を矢印A1方向から温水室25に差し込むための断面円形状のヒータ差込口21hと、温度センサ4を矢印A2方向から温水室25に差し込むためのセンサ差込口21sと、給水具5を矢印A3方向から差し込むための断面円形状の入水口21iともつ。第1側壁部21aに対向する第2側壁部21bは、温水室25に膨出する膨出部21kを有する。膨出部21kは、ヒータ差込口21hに対面する位置に断面円形状のヒータ受口21rをもつ。
温水タンク装置1の組付時には、ヒータ3の加熱部30を第1側壁部21aの側からヒータ差込口21hに矢印A1方向から温水室25に向けて差し込むと共に、ヒータ3の先端部3fをヒータ受口21rに挿入させる。これによりヒータ3の加熱部30は、温水タンク2の底壁部26に非接触で接近しつつ、温水室25において水平状態に架設される。なお、加熱部30は温水タンク2の長手方向(矢印L方向)に沿って架設されているため、加熱部30の放熱長さおよび放熱面積が確保され、温水室25の水を効率よく加熱できる。なお、ヒータ差込口21hおよびヒータ受口21rはシールされており、温水タンク2のヒータ差込口21hおよびヒータ受口21rから水が漏れることは抑えられている。
ここで、図3から理解できるように、ヒータ3、温度センサ4および給水具5は、温水タンク2に対して共通する方向(矢印LW方向)から、すなわち第1側壁部21aの側から、温水タンク2の第1側壁部21aに取り付けられる。すなわち、温水タンク2において、入水通路66の入口となる入水口22iは、ヒータ差込口21hおよびセンサ差込口21sが形成されている側と同じ側に形成されている。この結果、ヒータ3に繋がれる電気配線3x、温度センサ4に繋がれる電気配線4x、入水口21iに繋がれる給水具5や給水配管5xを、共通する方向(矢印LW方向)から組付作業することができ、組付作業性を向上できる。更に、局部洗浄装置において、局部洗浄装置の本体部は矢印LW方向の始端側に配置されている。このため、本体部からヒータ3への電気配線3x、本体部から温度センサ4への電気配線4x、および、本体部からの給水配管5xを組付にあたり、それらの組付作業が簡素化されるほかに、各電気配線3x,4xの配線距離および給水配管5xの配管距離をできるだけ短縮させるのに有利となり、ひいては局部洗浄装置の小型化に貢献できる。
更に説明を加える。温度センサ4は、銅、アルミニウム、銅合金、アルミニウム合金等といった熱伝導性が良好な金属で形成された筒体40と、筒体40の先端部の内部に保持されたセンサ部41とを有する。温度センサ4の筒体40は、これの軸直角方向に沿った鍔状をなすセンサフランジ42をもつ。センサフランジ42も、前記した熱伝導性が良好な金属で形成されている。センサフランジ42には、シール材料で形成されたリング状のシール部43が装着されている。温度センサ4はセンサ差込口21sからシール部43と共に温水室25側に差し込まれるものの、温度センサ4のうちセンサフランジ42よりも温水室25から遠ざかるセンサ基端部44は、温水室25に差し込まれないで、温水タンク2の第1側壁部21aから外方に露出する。なお、温度センサ4は、ヒータ3の加熱部30に接近しつつも、加熱部30の斜め上方において加熱部30とほぼ平行に並走する。
また、ヒータ3の加熱部30は、銅、アルミニウム、銅合金、アルミニウム合金等といった熱伝導性が良好な金属で形成された長尺状をなす筒体31と、筒体31の内部にこれの長さ方向に沿って埋設された発熱部とを有する。発熱部は加熱部30の長さ方向に沿って延設されているため、加熱部30の加熱長さは長い。図3に示すように、ヒータ3を構成する筒体31のヒータ基端部32は、これの軸直角方向に沿った鍔状をなすヒータフランジ33を有する。ヒータフランジ33も、銅、アルミニウム、銅合金、アルミニウム合金といった金属等のように熱伝導性が樹脂材よりも良く且つ強度を有する熱伝導材料で形成されており、ヒータ3の筒体31と同一材料または同系材料で形成できる。
図3に示すように、ヒータ3のうちヒータフランジ33よりも温水室25から遠ざかる側には、ヒータ基端部32が設けられている。ヒータ3が温水タンク2に取り付けられるとき、ヒータ基端部32は、温水室25内に差し込まれないで、ヒータフランジ33と共に温水タンク2の第1側壁部21aよりも外方に露出する。更に、温度センサ4については、温度センサ4の筒体40のセンサ基端部44が設けられている。ヒータフランジ33は、温度センサ4のセンサ基端部44を嵌める嵌合溝33a(嵌合凹部)と、貫通状態の位置決め孔33bと、貫通状態の取付孔33cとを有する。
ヒータ3がヒータ差込口21hに差し込まれ、且つ、温度センサ4がセンサ差込口21sに差し込まれて温水タンク2の第1側壁部21aに取り付けられるとき、第1側壁部21aの位置決め突起21p(位置決め係合部)にヒータフランジ33の位置決め孔33b(位置決め被係合部)が嵌合する(図7参照)。これによりヒータ3がこれの周方向に位置決めされる。
更に、図3から理解できるように、取付具34(取付螺子)が、ヒータフランジ33の取付孔33cに挿入され、更に、第1側壁部21aの組付孔21rに螺着される。このようにヒータ3は、温水タンク2の天井壁ではなく第1側壁部21aに取り付けられる。このとき、図7から理解できるように、ヒータフランジ33の嵌合溝33aと温度センサ4のセンサ基端部44とが嵌まりつつ、ヒータフランジ33が鍔状のセンサフランジ42に熱的に接触しつつこれを温水室25側に押圧する。このため温度センサ4も温水タンク2の天井壁ではなく第1側壁部21aに組み付けられる。このようにヒータフランジ33によりヒータ3および温度センサ4の双方が共締めで温水タンク2に固定されている。ここで、ヒータフランジ33がセンサフランジ42に当たる構造が採用されているため、センサ差込口21sに差し込まれた温度センサ4が外方に外れることが抑えられる。なお、図7において、仮想線R1は、ヒータ3と温度センサ4とを最短距離で仮想的に結ぶ仮想線を示す。
前述したように給水具5は、矢印A3方向から第1側壁部21aの入水口21iに差し込まれる。図3に示すように、給水具5は、入水口21iに差し込まれる中空管状をなす差込給水管51と、給水系に給水配管5xで連通される中空管状をなす給水管52と、吐出口53を先端にもつリリーフ弁54と有する。リリーフ弁54は、温水室25の内圧が過剰に増加するとき、その圧力に応答して自動的に開弁し、温水タンク2内の水を吐出口53から矢印M1方向に吐出させる。ここで、給水具5においては、差込給水管51、給水管52、リリーフ弁54が三方に分岐されている。差込給水管51の外周部には、リング状のシール部55が装着されている。
組付時には、図3から理解できるように、給水具5の差込給水管51を矢印A3方向から第1側壁部21aの入水口21iに差し込む。これにより給水具5は、温水タンク2の第1側壁部21aに着脱可能に取り付けられる。差込給水管51のシール材料で形成されたシール部55が弾発力を発揮するため、差込給水管51は入水口21iに圧入され、温水室25の水が外方に洩れないようにシール性が確保される。更に、温水タンク2を局部洗浄装置に取り付けたときには、局部洗浄装置側のハウジングに形成されている突起状の係合部105(図1参照)に給水具5が機械的に対面して係合する。係合部105が矢印X1方向に脱落することに対して抵抗となり得る。このため、温水室25の内圧が過剰になったときであっても、給水具5が矢印方向X1方向(図1参照)に脱落することが確実に抑えられる。
図3から理解できるように、通水部としての仕切部材6は、温水タンク2の底壁部26に着脱可能に被着されている。具体的には、図8に示すように、底壁部26から上方に向けて壁状をなす係合突起26pがレール状に形成されている。仕切部材6は、壁状をなす被係合突起6pを有する。仕切部材6の被係合突起6pを底壁部26の係合突起26pに嵌める。これにより仕切部材6は底壁部26に着脱可能に被着されている。
このように仕切部材6は、入水通路66および下降通路67を温水室25に対して仕切るために温水タンク2の底壁部26に被着されている。従って、仕切部材6は、温水となる水が供給されるように温水室25の入水口21iに連通する入水通路66と、入水通路66から凹部27に向けて下降して入水通路66を流れる水を凹部27に流す下降通路67とを形成する。下降通路67が形成されているため、入水通路66はヒータ3の加熱部30の高さ位置に適応させるように、凹部27の高さ位置よりも持ち上げられている(図6参照)。
図3に示すように、仕切部材6は樹脂、金属、またはセラミックスで形成されており、入水通路66を温水室25に対して仕切る第1仕切壁部分61と、第1仕切壁部分61から凹部27に向けて下降傾斜するように連設された第2仕切壁部分62と、第2仕切壁部分62に連設された第3仕切壁部分63とを有する。第1仕切壁部分61は、ヒータ3の加熱部30に沿って直状に延設されている。第2仕切壁部分62は凹部27に向けて下降するように形成されており、下降通路67を温水室25に対して仕切る。第3仕切壁部分63は、凹部27を上側から覆うと共に、凹部27と温水室25とを連通させる複数の細孔64からなる細孔群とをもつ。
本実施形態によれば、図3に示すように、仕切部材6は凹状の複数の取付孔6a(第1係合部)をもつ。殊に、第1仕切壁部分61から延設された舌片61aは、第2底壁部26に載せられるものであるが、取付孔6aを有する。温水タンク2の底壁部26には、上方に向けて突出する凸状の複数の突起2a(第2係合部)が、取付孔6aに対面する位置に形成されている。仕切部材6を底壁部26の上方に配置した状態で、各取付孔6aを各突起2aにそれぞれ嵌合して係合させる。これにより仕切部材6は位置決めされつつ、底壁部26に着脱可能に取り付けられる。このように仕切部材6が凹部27を上側から覆うように底壁部26に取り付けられたとき、図3に示すように、ヒータ3の加熱部30が仕切部材6の第3仕切壁部分63の上方において、第3仕切壁部分63に接近しつつ配置されている。このため、万一、温水室25の水の乱流化が激しいときであっても、仕切部材6の第3仕切壁部分63がヒータ3の加熱部30に干渉するため、仕切部材6の位置ずれまたは脱落がヒータ3の加熱部30により抑えられる。なお、取付孔6aは凹であり突起2aは凸であるが、これに限らず、凹凸関係を反対にしても良い。このように仕切部材6は各取付孔6aを各突起2aにそれぞれ嵌合して係合させることにより、温水タンク2の底壁部26に被着されて組み付けられる。このように仕切部材6の底壁部26に対する組付は、取付螺子を使用しない螺子レス方式であり、組付作業性が簡素化されている。
さて本実施形態によれば、上記した通水部となる仕切部材6は、前述したように、温水となる水が供給されるように温水室25の入水口21iに連通する入水通路66と、入水通路66から凹部27に向けて下降して入水通路66を流れる水を凹部27に流す下降通路67とを形成している。ここで、本実施形態によれば、図4および図8に示すように、鉛直方向Hにおいて、入水通路66の断面の中心C4の高さ位置H4は、ヒータ3の加熱部30の下端30dの高さ位置H1に対してΔH(図4,図8参照)ぶん上方に設定されている。ここで、入水通路66の断面の中心C4とは、入水通路66の長さ方向と直交する方向において切断した横断面積における中心を意味する。なお、ΔHとしては、温水タンク2の種類およびサイズによっても相違するが、例えば、0.1〜20ミリメートルの範囲内、0.2〜10ミリメートルの範囲内、0.3〜5ミリメートルの範囲内において適宜設定できる。但しこれらに限定されるものではない。
殊に本実施形態によれば、図4から理解できるように、入水通路66は温水タンク2の底壁部26側に配置されている。このため入水通路66の底面66dは、底壁部26で形成されている。このように入水通路66が温水タンク2の底壁部26側に配置されているため、入水通路66に繋がる給水配管5x(図3参照)を局部洗浄装置のハウジングの底部にできるだけ沿わせることができる。すなわち、給水配管5xが当該ハウジングの底部から浮上する浮上量をできるだけ抑制できる。よって、配管都合が良く、当該ハウジングの高さ寸法を抑えて小型化を図るのに有利である。このため鉛直方向Hにおいて、入水通路66の底面66dの高さ位置H2は、ヒータ3の加熱部30の断面の下端30dの高さ位置H1に対してほぼ同一の高さ位置またはやや上方に設定されている。なお、図5に示すように、加熱部30の断面の下端30dの高さ位置H1よりも、仕切部材6の第3仕切壁部分63および凹部27は下方となるように配置されている。
さて本実施形態によれば、局部洗浄処理が実施されていないとき等のように、温水の積極的な動きがないときには、図4から理解できるように、温水室25において、ヒータ3の加熱部30で暖められた水は、対流等により矢印U方向に上昇して上タンク23の側で反転し、矢印D方向に下降するように循環する。このように温水は温水室25において循環するため、鉛直方向Hにおいて、ヒータ3の断面の下端30dの高さ位置H1以上の領域では、温水室25における温水の温度は良好に確保される。
ここで、ヒータ3の加熱部30の断面の下端30dの高さ位置H1よりも上方に存在する水は、加熱部30により効果的に暖められ、温度が相対的に高くなり、適度な温度の温水となる。このため、局部洗浄処理が実施されていないとき等のように、温水の積極的な動きがないとき、入水通路66を包囲する入水通路66の周囲WAの水の温度を高めに維持することができる。これに対して、温水室25において、ヒータ3の加熱部30の断面の下端30dの高さ位置H1よりも下方に存在する水は、加熱部30により暖められたとしても、対流により速やかに上昇してしまうため、温度が相対的に低くなり、適度な温度の温水とはいえない。
図2および図6において、S1は、局部洗浄処理が実施されていないとき等のように、温水の積極的な動きがないとき、温水タンク2内の水が適度な温水となる温水適温領域を示し、ヒータ3の加熱部30の断面の下端30dの高さ位置H1よりも上方に存在する。局部洗浄する洗浄ノズルに温水を供給する給湯口(図示せず)は、温水タンク2の上タンク23側に形成されている。S2は、温水タンク2内の水が適度な温水とならない領域を示し、ヒータ3の加熱部30の断面の下端30dの高さ位置H1よりも下方に存在する。
そこで本実施形態によれば、前述したように、鉛直方向Hにおいて、入水通路66の断面の中心C4の高さ位置H4は、ヒータ3の加熱部30の断面の下端30dの高さ位置H1に対してΔH(図4参照)ぶん上方に設定されている。このため局部洗浄処理が実施されていないとき等のように、温水の積極的な動きがないとき、入水通路66を包囲する入水通路66の周囲WAの水の温度は高めに維持されている。このため、入水通路66内の水は温水室25のうち入水通路66の周囲WAの温水により暖められて良好に予熱される。なお、入水通路66内で予熱された水は、新しい水が給水具5から入水通路66に矢印E1方向に給水されるとき、押し出されて下降通路67を矢印E2方向に下降して凹部27に至り(図6参照)、更に、仕切部材6の第3仕切壁部分63の細孔64から上方(矢印U2方向)に向けて温水室25に向けて噴出される。細孔64から温水室25に流れた水は、ヒータ3の加熱部30により加熱されて暖められる。
図8は、ヒータ3の加熱部30の軸直角方向に沿って且つ鉛直方向Hに沿って切断した断面を示す。本実施形態によれば、図8に示すように、矢印K方向から水平方向に沿ってヒータ3の加熱部30および入水通路66を投影するとき、ヒータ3の加熱部30および入水通路66は、底壁部26付近において、加熱部30および入水通路66の投影が互いに重なるような高さ位置に配置されている。このため加熱部30を底壁部26付近に配置して、温水室25のうち加熱部30の上側の室空間部分の高さおよび容積をできるだけ増加させることができ、温水容積を増加できる。更に、加熱部30および入水通路66の双方をほぼ同じ高さ位置に設定できる。更にまた、レイアウト等の事情により、ヒータ3の加熱部30を第1延設壁部21cに接近させ、且つ、入水通路66を第2延設壁部21dに寄せつつも、加熱部30と入水通路66との距離LD(図3,図4参照)をできるだけ小さくでき、加熱部30の熱を入水通路66に伝達させるのに有利となる。
なお、図4から理解できるように、入水通路66の高さ位置を高くして位置Hcとするときには、加熱部30と入水通路66との高さ位置がかなり異なることになり、傾斜角度θa(図4参照)を考慮すると、加熱部30と入水通路66との距離LD2は距離LDよりも増加し、加熱部30から入水通路66が遠ざかり、入水通路66内の水が加熱部30で暖まりにくくなる傾向がある。なお、本実施形態によれば、図8に示すように、仕切部材6の入水通路66の断面積の中心C4の高さ位置H4は、ヒータ3の加熱部30の断面の中心C3の高さ位置H3に対して上方かあるいは同じ高さ位置に設定されている。但し、場合によっては、入水通路66の断面積の中心C4の高さ位置H4は、加熱部30の断面の中心C3の高さ位置H3よりも下側としても良い。
図8において、仮想線WEは、ヒータ3の加熱部30の断面の中心C3を通過する鉛直線を示す。温度センサ4のセンサ部41は、加熱部30および入水通路66の上方において、仮想線WEよりも第1側壁部21aから遠ざかる側に寄せられている。故に温度センサ4のセンサ部41は、ヒータ3に近づきつつも、ヒータ3の真上ではなく、ヒータ3の斜め上方に配置されている。換言すると、温度センサ4のセンサ部41は、ヒータ3の斜め上方において、仮想線WEよりも入水通路66に近づく側に寄せられている。従って、ヒータ3の加熱部30で加熱されて上昇した加熱直後の熱い温水の温度を温度センサ4が直接検知することが抑制されている。故に、温水の温度を検知する温度センサ4の検知精度が高められている。なお温度センサ4は入水通路66よりも斜め上方に配置されている。更に、図8に示すように、加熱部30と温度センサ4のセンサ部41との間には、補強リブや位置決めリブを兼用する中間板26mが底壁部26に部分的に上向きに突設されている。中間板26mの上端26uは、加熱部30の断面の下端30dよりも上方に、具体的には中心C3よりも上方に突出している。このため加熱部30で加熱された直後の熱い温水が温度センサ4のセンサ部41に直接向かうことが抑制され、温水の温度を検知する検知精度が更に確保されている。中間板26mの上端26uは、加熱部30の上端30uよりも上方に突出していても良い。中間板26mが延びる長さは適宜設定でき、温度センサ4または加熱部30に沿って延設することができる。なお、温度検知精度が充分に確保されるときには、中間板26mは場合によっては廃止しても良い。
本実施形態によれば、図4から理解できるように、ヒータ3は、温水タンク2の第1延設壁部21cおよび底壁部26に接近させつつ、殊に、第1延設壁部21cと底壁部26との交差部分の第1隅領域MAに接近させつつ配置されている。更に、図4から理解できるように、入水通路66は、温水タンク2のうち第1延設壁部21cに対向する第2延設壁部21dおよび底壁部26に接近させつつ、殊に、第2延設壁部21dと底壁部26との交差部分の第2隅領域MBに接近させつつ配置されている。
図4,図8から理解できるように、第1隅部分MAおよび第2隅部分MBは、温水タンク2の底壁部26を介して互いに対向する位置関係である。このため、局部洗浄処理が実施されていないとき等のように、温水室25において温水の積極的な動きがないとき、ヒータ3で加熱された温水は、温水室25において、下タンク21の第1延設壁部21cおよび上タンク23の延設壁部23cに沿って矢印U方向に上昇した後に反転し、その後、上タンク23の延設壁部23d,下タンク21の第2延設壁部21dに沿って矢印D方向に下降する。このようにヒータ3が第1延設壁部21c側の第1隅部分MAに配置され、入水通路66は第2延設壁部21d側の第2隅部分MBに配置されているため、温水室25の全体において温水を良好に循環させるのに貢献できる。この場合、ヒータ3の下端30dよりも上方の領域において、温水温度の均一化に貢献できる。
ところで、入水通路66内の水を加熱させるためには、矢印DA方向において入水通路66をヒータ3の加熱部30に近づける構造が考えられる。しかし、局部洗浄装置の構造の関係上、リリーフ弁54の吐出口53から吐出される水を排出させる排水部の位置が温水タンク2の第2延設壁部21d側に定まっている。この構造を考慮すると、リリーフ弁54を有する給水具5が接続される入水通路66を、矢印DA方向(温水タンク2の幅方向)において、ヒータ3の加熱部30に近づけることは制約され、入水通路66を第2延設壁部21d側に寄せて配置せざるを得ない事情がある。本実施形態は、上記した入水通路66をヒータ3の加熱部30に近づけることが制約される条件のもとにおいて、入水通路66を温水タンク2の第2延設壁部21d側の第2隅部分MBに配置し、入水通路66内の水をできるだけ効率よく予熱させる作用効果を実現させる構造が採用されている。
加えて本実施形態によれば、入水通路66は、ヒータ3の加熱部30に対してほぼ平行に且つ直状に並走している。このように入水通路66はヒータ3の加熱部30に対面しつつ、加熱部30に対してほぼ平行に且つ直状に並走しているため、ヒータ3の加熱部30の放熱面積が確保されるばかりか、入水通路66の受熱面積も確保できる。故に局部洗浄処理が実施されていないときなどのように、温水の積極的な動きがないとき、入水通路66内の水の効果的な予熱に貢献できる。更に、入水通路66はヒータ3の加熱部30に対してほぼ平行に且つ直状に並走しているため、ヒータ3の加熱部30から入水通路66までの距離LD(図3参照)についても、入水通路66の長さ方向にわたりほぼ均一にすることができる。従って、ヒータ3の加熱部30を利用して入水通路66内の水をできるだけ均一に暖めるのに有利である。ひいては、入水通路66内の暖められた水の温度ムラの低減に有利である。
本実施形態によれば、図8(加熱部30の軸直角方向に切断した断面図)に示すように、温水タンク2の底壁部26は、ヒータ3の加熱部30に対して空間25mを介して真下に位置する第1底壁部分26fと、入水通路66の底面66dを形成する第2底壁部分26sと、第1底壁部分26fから第2底壁部分26sに向かうにつれて上昇傾斜する傾斜壁部分26uとを備えている。このように第1底壁部分26fは、ヒータ3の加熱部30の断面の下端30dの高さ位置H1よりも空間25mを介して真下に位置する。このため、ヒータ3の加熱部30の断面の下端30dよりも下方において第1底壁部分26f付近に存在する水WB(図8参照)の温度は、高さ位置H1よりも上方に存在する水の温度よりも、相対的に低い傾向がある。そこで本実施形態によれば、図8に示すように、温水タンク2の底壁部26において、第1底壁部分26fから第2底壁部分26sに向かうにつれて上昇傾斜する傾斜壁部分26uが形成されている。このため、第1底壁部分26f付近に存在する温度が相対的に低い水WBは、傾斜壁部分26uの上昇傾斜の影響で、第2底壁部分26s側、すなわち、入水通路66側に移行することが抑制される。このため、局部洗浄が実施されていないとき、入水通路66の外側に存在する水の温度をできるだけ高めに維持することができ、入水通路66内の水を暖めるのに貢献できる。なお、入水通路66の底面66dを形成する第2底壁部分26sの高さ位置は、細孔64の上端の高さ位置、凹部27の高さ位置よりも高くされている。
以上説明したように本実施形態によれば、上記した通水部となる仕切部材6は、温水となる水が供給されるように温水室25の入水口21iに連通する入水通路66と、入水通路66から凹部27に向けて下降して入水通路66を流れる水を凹部27に流す下降通路67とを形成している。ここで、図4および図8において、鉛直方向Hにおいて、入水通路66の断面の中心C4の高さ位置H4は、ヒータ3の加熱部30の断面の下端30dの高さ位置H1に対して上方に設定されている。このような関係は、入水通路66の長さ方向にわたり維持されている。このため入水通路66内の水は、温水室25のうち入水通路66の周囲WAの温水により予熱される。更にヒータ3の加熱部により暖められることも期待できる。このため特許文献1に係る技術に比較して、温水タンク2の小型化を図りつつ、温水タンク2の温水室25の使用効率をできるだけ高めることができる。従って、局部洗浄する洗浄時間が長くなったり、あるいは、前の使用者に続いて次の使用者が直ぐに局部洗浄するときであっても、局部洗浄に使用する温水の温度が低下するおそれを抑制することができる。
また本実施形態によれば、図3に示すように、給水具5は、入水口21iに差し込まれる差込給水管51と、給水系に接続ホース等で連通される給水管52と、吐出口53を先端にもつリリーフ弁54と一体化して形成されている。この場合、差込給水管51、給水管52およびリリーフ弁54を配置するスペースを小さくするのに貢献できる。
(実施形態2)
図9は実施形態2を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および同様の作用効果を果たすので、図1〜図3を準用できる。図9に示すように、鉛直方向Hにおいて、入水通路66の断面の中心C4の高さ位置H4は、ヒータ3の加熱部30の断面の下端30dの高さ位置H1に対して上方に設定されている。このため入水通路66内の水を予熱するのに有利となる。更に、入水通路66の断面の中心C4の高さ位置H4は、ヒータ3の加熱部30の断面の中心C3の高さ位置H3に対しても上方に設定されている。また入水通路66の底面66dの高さ位置H2は、加熱部30の断面の下端30dよりも、更に、加熱部30の断面の中心C3よりも上方に配置されている。なお本実施形態においても、図9に示すように、矢印K方向から水平方向に沿ってヒータ3の加熱部30および入水通路66を投影するとき、加熱部30の上部および入水通路66の下部は、投影が互いに重なるような高さ位置に配置されている。
本実施形態においても、図9に示すように、温水タンク2の底壁部26において、第1底壁部分26fから第2底壁部分26sに向かうにつれて上昇傾斜する傾斜壁部分26uが形成されている。このため、局部洗浄処理が実施されていないとき等のように、温水の積極的な動きがないとき、加熱部30の下方で且つ第1底壁部26分の付近に存在する温度が相対的に低い水WBは、傾斜壁部分26uの上昇傾斜の影響で、第2底壁部26分側すなわち入水通路66側に移行しにくい。このため、入水通路66の周囲WAに存在する水の温度をできるだけ高めに維持することができ、入水通路66内の水を暖めて予熱させるのに貢献できる。
(実施形態3)
図10は実施形態3を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および同様の作用効果を果たすので、図1〜図3を準用できる。図10に示すように、鉛直方向Hにおいて、入水通路66の断面の中心C4の高さ位置H4は、ヒータ3の加熱部30の断面の下端30dの高さ位置H1に対して上方に設定されており、且つ、加熱部30の断面の中心C3の高さ位置H3に対しても上方に設定されている。なお、入水通路66の底面66dの高さ位置H2は、ヒータ3の加熱部30の断面の下端30dの高さ位置H1とほぼ同じ高さ位置に設定されている。
(他の実施形態)
上記した実施形態1によれば、鉛直方向Hにおいて、入水通路66の断面の中心C4の高さ位置H4は、ヒータ3の加熱部30の断面の下端30dの高さ位置H1に対してΔHぶん上方に設定されているが、これに限らず、入水通路66の断面の中心C4の高さ位置H4は、ヒータ3の加熱部30の断面の下端30dの高さ位置H1と同じ高さ位置でも良い。上記した実施形態1によれば、温水タンク2において入水通路66の入口はヒータ差込口21hと同じ側に形成されているが、これに限定されるものではなく、場合によっては、入水通路66の入口および給水具5は、ヒータ差込口21hと反対側の第2側壁部21bに設けられていても良い。要するに、仕切部材6の入水通路66の断面の中心C4の高さ位置H4は、ヒータ3の加熱部30の断面の下端30dの高さ位置H1に対して同一または上方に設定されていれば良い。場合によっては、ヒータ3および温度センサ4は温水タンク2の天井壁に取り付けることにしても良い。
上記した実施形態1によれば、水平方向に沿ってヒータ3の加熱部30および入水通路66を投影するとき、ヒータ3の加熱部30および入水通路66は、加熱部30および入水通路66のうちの少なくとも一部が互いに重なる高さ位置に配置されているが、これに限定されるものではなく、ヒータ3の加熱部30および入水通路66は互いに重ならないような高さ位置に配置されていても良い。要するに、仕切部材6の入水通路66の断面の中心C4の高さ位置H4は、ヒータ3の加熱部30の断面の下端30dの高さ位置H1に対して同一または上方に設定されていれば良い。上記した実施形態1によれば、通水部を形成する仕切部材6が用いられているが、これに限らず、パイプにより入水通路66および下降通路67を形成しても良い。仕切部材6は温水タンク2と別体であるが、温水タンク2と一体的に成形されていても良い。上記した実施形態1によれば、ヒータフランジ33によりヒータ3および温度センサ4の双方が共締めで温水タンク2に固定されているが、ヒータ3および温度センサ4を個別に固定しも良い。その他、本発明は上記し且つ図面に示した実施形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施可能である。ある実施形態に特有の構造および機能は他の実施形態についても適用できる。本明細書の記載から次の技術的思想も把握できる。
(付記項1)局部洗浄用の温水を貯める温水室と温水室の底面を形成する底壁部と底壁部に形成され温水室から通水可能に仕切られる凹部をもつ温水タンクと、温水室において水平方向に沿って配置され温水室の水に対面する長尺状をなす加熱部をもつヒータと、温水タンクの底壁部に沿って配置され凹部に水を導く通水部とを備えていることを特徴とする局部洗浄用の温水タンク装置。通水部は温水タンクの底壁部に沿って水を凹部に導くことができる。
(付記項2)局部洗浄用の温水を貯める温水室と温水室の底面を形成する底壁部と底壁部に形成され温水室から通水可能に仕切られる凹部をもつ温水タンクと、温水室において水平方向に沿って配置され温水室の水に対面する長尺状をなす加熱部をもつヒータと、温水タンクの底壁部に沿って配置され凹部に水を導く通水部とを備え、水平方向に沿ってヒータの加熱部および入水通路を投影するとき、ヒータの加熱部および入水通路は、加熱部および入水通路のうちの少なくとも一部が互いに重なる高さ位置に配置されていることを特徴とする局部洗浄用の温水タンク装置。局部洗浄処理が実施されていないとき等のように、温水の積極的な動きがないとき、入水通路の周囲の暖かい温水により、入水通路内の水を予熱することができる。
本発明は人体等の局部を洗浄する局部洗浄装置に利用することができる。
実施形態1に係り、温水タンクの平面図である。 温水タンクのヒータ取付側を示す側面図である。 温水タンクを構成する下タンクの内部構造を示す斜視図である。 温水タンクの内部構造を示し、図1のIV−IV線に沿った断面図である。 温水タンクの内部構造を示し、図1のV−V線に沿った断面図である。 温水タンクの長手方向に沿った切断した断面図である。 ヒータのヒータフランジを利用して温度センサを取り付けている状態を示す図である。 温水タンクの底壁部付近を示す断面図である。 実施形態2に係り、温水タンクの底壁部付近を示す断面図である。 実施形態3に係り、温水タンクの底壁部付近を示す断面図である。
符号の説明
1は温水タンク装置、2は温水タンク、21は下タンク、21aは第1側壁部、21bは第2側壁部、21cは第1延設壁部、21dは第2延設壁部、21hはヒータ差込口、21sはセンサ差込口、21iは入水口、23は上タンク、25は温水室、26は底壁部、26fは第1底壁部分、26sは第2底壁部分、26uは傾斜壁部分、27は凹部、3はヒータ、30は加熱部、30dは下端、33はヒータフランジ、4は温度センサ、5は給水具、51は差込給水管、52は給水管、53は吐出口、54はリリーフ弁、6は仕切部材(通水部)、61は第1仕切壁部分、62は第2仕切壁部分、63は第3仕切壁部分、64は細孔、66は入水通路、67は下降通路を示す。

Claims (6)

  1. 局部洗浄用の温水を貯める温水室と前記温水室の底面を形成する底壁部と前記底壁部に形成され前記温水室から通水可能に仕切られる凹部をもつ温水タンクと、
    前記温水室において水平方向に沿って配置され前記温水室の水に対面可能な長尺状をなす加熱部をもつヒータと、
    前記温水タンクの前記底壁部に沿って配置され給水系から前記凹部に向けて水を導く通水部とを備え、
    前記温水タンクの側壁に設けられ、前記温水室において水平方向に開口する入水口と、
    前記通水部は、温水となる水が前記温水室において水平方向に供給されるように前記入水口に連通する入水通路と、前記入水通路から前記凹部に向けて下降して前記入水通路を流れる水を前記凹部に流す下降通路とを形成しており、鉛直方向において、前記通水部の前記入水通路の断面の中心の高さ位置は、前記ヒータの前記加熱部の断面の下端の高さ位置に対して同一または上方に設定され、前記入水通路が前記ヒータの前記加熱部に対して並走していることを特徴とする局部洗浄用の温水タンク装置。
  2. 請求項1において、前記温水タンクは、前記ヒータの前記加熱部を前記温水室に差し込むヒータ差込口をもち、前記温水タンクにおいて前記入水通路の入口は前記ヒータ差込口と同じ側に形成されていることを特徴とする局部洗浄用の温水タンク装置。
  3. 請求項1または2において、前記ヒータの前記加熱部の長さ方向と直交する方向から、水平方向に沿って前記ヒータの加熱部および前記入水通路を投影するとき、前記ヒータの前記加熱部および前記入水通路は、前記加熱部および前記入水通路のうちの少なくとも一部が互いに重なる高さ位置に配置されていることを特徴とする局部洗浄用の温水タンク装置。
  4. 請求項1〜3のうちの一項において、上面視において、前記通水部の前記入水通路は前記ヒータの前記加熱部に対して並走していることを特徴とする局部洗浄用の温水タンク装置。
  5. 請求項1〜4のうちの一項において、前記温水タンクを鉛直方向に沿って切断した断面において、前記温水タンクの前記底壁部は、前記ヒータの前記加熱部に対して空間を介して真下に位置する第1底壁部分と、前記通水部の前記入水通路の底面を形成する第2底壁部分と、前記第1底壁部分から前記第2底壁部分に向かうにつれて上昇傾斜する傾斜壁部分とを備えていることを特徴とする局部洗浄用の温水タンク装置。
  6. 請求項1〜5のうちの一項において、前記通水部は、前記入水通路および前記下降通路を前記温水室に対して仕切るために前記温水タンクの前記底壁部に取り付けられる仕切部材であり、
    前記仕切部材は、前記入水通路を前記温水室に対して仕切る第1仕切壁部分と、前記下降通路を前記温水室に対して仕切る第2仕切壁部分と、前記凹部を覆うと共に前記凹部と前記温水室とを連通させる複数の細孔からなる細孔群をもつ第3仕切壁部分とを備えていることを特徴とする局部洗浄用の温水タンク装置。
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