以下に、本発明に係る電子書籍販売システム、コンテンツ提供システム、中古販売サーバ及び電子書籍販売方法の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではない。
[実施例1に係る電子書籍販売システムの構成]
まず、図1を用いて、実施例1に係る電子書籍販売システム1について説明する。図1は、実施例1に係る電子書籍販売システム1の構成例を示す図である。図1に例示するように、実施例1に係る電子書籍販売システム1は、出版社Pと、新品電子書籍サイト10と、中古電子書籍サイト20と、利用者端末300−1及び300−2とを含む。
出版社Pは、電子書籍を発行し、新品電子書籍サイト10や中古電子書籍サイト20に電子書籍を販売させる。ここでいう「電子書籍」とは、文庫、雑誌、漫画、専門書や教科書等の書籍がデジタルデータ化(電子化)されたコンテンツを示す。
新品電子書籍サイト10は、出版社Pによって発行されている電子書籍のうち、販売することが出版社Pに許諾されている電子書籍を利用者に販売する。かかる新品電子書籍サイト10は、利用者に1度も購入されたことがない電子書籍(以下、「新品電子書籍」と表記する場合がある)を販売する。なお、実施例1において、コンテンツが同一である電子書籍であっても、互いに異なる電子書籍であるものとして扱う。例えば、所定の文庫から複数の電子書籍「AA文庫」が生成された場合、利用者に購入されたことがある電子書籍「AA文庫」は新品電子書籍に該当しないが、利用者に購入されたことがある電子書籍「AA文庫」は新品電子書籍に該当する。
また、実施例1における新品電子書籍サイト10は、ショッピングサイトにおいて新品電子書籍を販売し、新品電子書籍をダウンロードさせることで、かかる新品電子書籍を利用者に提供するものとする。このような新品電子書籍サイト10による新品電子書籍の販売は、新品販売サーバ100によって実現される。
中古電子書籍サイト20は、出版社Pによって発行されている電子書籍のうち、中古電子書籍として販売することが出版社Pに許諾されている電子書籍を利用者に販売する。すなわち、中古電子書籍サイト20は、利用者に1度は購入されたことがある電子書籍(以下、「中古電子書籍」と表記する場合がある)を販売する。例えば、中古電子書籍サイト20は、新品電子書籍サイト10を介して新品電子書籍を購入した利用者から新品電子書籍を販売する旨の要求を受け付けた場合に、受け付けた新品電子書籍を中古販売する。また、例えば、中古電子書籍サイト20は、自サイトである中古電子書籍サイト20等を介して中古電子書籍を購入した利用者から中古電子書籍を販売する旨の要求を受け付けた場合に、受け付けた中古電子書籍をさらに中古販売する。
また、実施例1における中古電子書籍サイト20は、新品電子書籍サイト10と同様に、ショッピングサイトにおいて中古電子書籍を販売し、中古電子書籍をダウンロードさせることで、かかる中古電子書籍を利用者に提供するものとする。このような中古電子書籍サイト20による中古電子書籍の販売は、中古販売サーバ200によって実現される。
利用者端末300−1及び300−2は、電子書籍を表示する機能(「電子書籍ビューア」とも呼ばれる)を有し、例えば、携帯電話機やPDA等の移動体端末、PC等の情報処理装置である。なお、利用者端末300−1及び300−2は、電子書籍を表示するための専用機であってもよいが、少なくもと新品電子書籍サイト10や中古電子書籍サイト20との間で通信可能な通信機能を有するものとする。以下においては、利用者端末300−1及び300−2がタッチパネル式の移動体端末であるものとして説明する。
このような利用者端末300−1は利用者U1によって用いられ、利用者端末300−2は利用者U2によって用いられる。そして、利用者端末300−1及び300−2は、利用者U1又はU2による操作に従って、新品電子書籍サイト10や中古電子書籍サイト20から電子書籍をダウンロードしたり、ダウンロードした電子書籍を表示したりする。
次に、図1を用いて、実施例1に係る電子書籍販売システム1による処理の概要について説明する。まず、新品電子書籍サイト10は、出版社Pから新品電子書籍の販売許諾を得ているものとする(ステップS11)。また、中古電子書籍サイト20は、ここの例において流通する新品電子書籍C1を中古販売することが出版社Pから許諾されているものとする(ステップS12)。また、利用者U1及びU2は、新品電子書籍サイト10及び中古電子書籍サイト20に会員登録しており、新品電子書籍サイト10及び中古電子書籍サイト20を利用できるものとする。
このような状況において、新品電子書籍サイト10の新品販売サーバ100は、利用者端末300−1から新品電子書籍C1の購入依頼を受け付けた場合に、利用者端末300−1において新品電子書籍C1を閲覧可能にするための閲覧鍵となるメタデータ(以下、「ライセンスキー」と表記する場合がある)を発行する。例えば、新品販売サーバ100は、DRM等の技術に基づいて、新品電子書籍C1に対応するライセンスキーを発行する。このようなライセンスキーには有効期限を設定することができ、実施例1における新品販売サーバ100は、ライセンスキーに所定の有効期限を設定するものとする。そして、新品販売サーバ100は、新品電子書籍C1とライセンスキーとを利用者端末300−1に提供する(ステップS13)。
これにより、利用者U1は、利用者端末300−1を用いて新品電子書籍C1を閲覧することができる。図2を用いて具体的に説明する。図2は、実施例1における利用者端末300−1の外観例を示す図である。図2に例示するように、利用者端末300−1は、利用者U1によって新品電子書籍C1を閲覧する旨の操作が行われた場合に、電子書籍ビューアを起動し、ディスプレイ等の表示部に新品電子書籍C1を表示する。実施例1では利用者端末300−1がタッチパネル式の移動体端末であるものとしているので、利用者U1は、利用者端末300−1の表示部上を指等で触れることにより、ページ送り等の操作を行うことができる。
なお、利用者端末300−1は、ライセンスキーの有効期限が切れた場合には、新品電子書籍C1を表示することができなくなる。このため、利用者U1は、利用者端末300−1を操作することで、定期的にライセンスキーの更新依頼を新品販売サーバ100に送信する。これにより、新品販売サーバ100によってライセンスキーの有効期限が更新され、利用者端末300−1は、有効期限が更新されたライセンスキーを新品販売サーバ100からダウンロードすることで、新品電子書籍C1を継続して表示することが可能になる。
ここで、実施例1における利用者端末300−1は、利用者U1による新品電子書籍C1の閲覧態様に関する閲覧態様情報を収集する。言い換えれば、利用者端末300−1は、利用者U1による新品電子書籍C1への閲覧に関する各種情報を閲覧態様情報として収集する。例えば、利用者端末300−1は、電子書籍ビューアによる機能を利用して、利用者U1が新品電子書籍C1の全ページを閲覧するのに要した時間を「読破時間」として収集する。また、例えば、利用者端末300−1は、新品電子書籍C1が購入されてから新品電子書籍C1が初めて閲覧されるまでの経過時間を「未読時間」として収集する。このようにして、利用者端末300−1は、「未読時間」や「読破時間」等を閲覧態様情報として収集する。なお、利用者端末300−1は、「未読時間」及び「読破時間」以外の閲覧態様情報も収集するが、この点については後に詳述する。
続いて、利用者U1が、利用者端末300−1に対して、新品電子書籍C1を中古電子書籍として販売するための操作を行ったものとする。かかる場合に、利用者端末300−1は、利用者U1による操作に従って、新品電子書籍C1に関する情報(書籍名等)とともに、新品電子書籍C1の閲覧態様情報を中古販売サーバ200に送信する(ステップS14)。これにより、中古販売サーバ200は、新品電子書籍C1を中古販売用の中古電子書籍C1として登録するとともに、利用者U1による中古電子書籍C1(新品電子書籍C1)への閲覧に関する閲覧態様情報を登録する。なお、新品電子書籍C1と中古電子書籍C1とは、コンテンツとして同一であるが、新品か否かという点で異なる。
続いて、利用者U2が、利用者端末300−2に対して、販売対象として登録されている中古電子書籍を中古販売サーバ200から検索する操作を行ったものとする。かかる場合に、利用者端末300−2は、中古販売サーバ200に対して中古電子書籍の検索要求を送信することで、中古販売サーバ200から中古電子書籍の検索結果を得る(ステップS15)。このとき、中古販売サーバ200は、中古電子書籍の検索結果とともに、かかる中古電子書籍に付与されている閲覧態様情報を利用者端末300−2に提示する。これにより、利用者U2は、中古電子書籍の一覧だけでなく、過去に中古電子書籍の閲覧が許可されていた利用者の閲覧態様情報についても確認することができる。ここでは、利用者端末300−2は、利用者U2による操作に従って、中古電子書籍C1を購入する購入依頼を中古販売サーバ200に送信するものとする(ステップS15)。
中古販売サーバ200は、利用者端末300−2から中古電子書籍C1の購入依頼を受け付けた場合に、新品電子書籍C1が中古電子書籍として購入される旨を新品販売サーバ100に通知する(ステップS16)。かかる通知を受信した新品販売サーバ100は、新品電子書籍C1に対応するライセンスキーを無効化する。具体的には、新品販売サーバ100は、利用者端末300−1から新品電子書籍C1に対応するライセンスキーの更新依頼を受信した場合であっても、かかるライセンスキーの有効期限を更新しない。これにより、利用者端末300−1は、有効期限が更新されたライセンスキーをダウンロードすることができないので、新品電子書籍C1を表示できなくなる。この結果、利用者U1は、新品電子書籍C1を閲覧できなくなる。
続いて、新品販売サーバ100は、新品電子書籍C1に対応するライセンスキーを無効化した旨を中古販売サーバ200に通知する(ステップS17)。このとき、新品販売サーバ100は、新品電子書籍C1に対応するライセンスキーの有効期限が切れた後に、ライセンスキーを無効化した旨を中古販売サーバ200に通知してもよい。これにより、新品販売サーバ100は、利用者U1が新品電子書籍C1を閲覧できなくなった後に、ライセンスキーを無効化した旨を中古販売サーバ200に通知することができる。このような通知を受信した中古販売サーバ200は、利用者端末300−2において中古電子書籍C1を閲覧可能にするためのライセンスキーを発行し、発行したライセンスキーとともに中古電子書籍C1を利用者端末300−2に提供する(ステップS18)。
なお、中古販売サーバ200は、新品販売サーバ100と同様に、中古電子書籍C1のライセンスキーに有効期限を設定する。したがって、利用者U2は、中古電子書籍C1を継続して閲覧するためには、中古販売サーバ200から、有効期限が更新されたライセンスキーを定期的にダウンロードすることを要する。
また、図1では図示することを省略したが、利用者U2は、中古電子書籍C1を更に中古販売するために、中古電子書籍C1を中古電子書籍サイト20に登録することもできる。
以上のように、実施例1に係る電子書籍販売システム1において、中古販売サーバ200は、新品電子書籍が中古電子書籍として購入される旨を新品販売サーバ100に通知し、新品販売サーバ100は、かかる通知を受信した場合に、新品電子書籍に対応するライセンスキーを無効化する。これにより、実施例1に係る電子書籍販売システム1は、ライセンスキーによって保護されている電子書籍を利用者間で売買させることができる。
また、実施例1に係る電子書籍販売システム1において、利用者端末300−1は、中古電子書籍として販売される電子書籍の閲覧態様情報を収集し、電子書籍を中古販売する際に電子書籍に関する情報とともに、かかる電子書籍の閲覧態様情報を中古販売サーバ200に送信する。そして、中古販売サーバ200は、中古電子書籍を購入する利用者に対して、中古電子書籍に関する情報とともに中古電子書籍に付与されている閲覧態様情報を提示する。これにより、中古販売サーバ200から中古電子書籍を購入する利用者は、過去に中古電子書籍の閲覧が許可されていた利用者の中古電子書籍に対する客観的な評価を得ることができる。例えば、中古販売サーバ200から中古電子書籍を購入する利用者は、閲覧態様情報として「読破時間」が提示されている場合には、電子書籍の難易度を確認することができ、閲覧態様情報として「未読時間」が提示されている場合には、過去の利用者による電子書籍への興味度を確認することができる。
なお、上記図1に示した例において、新品販売サーバ100、中古販売サーバ200、利用者端末300−1及び利用者端末300−2の間で電子書籍自体が流通することは要しない。具体的には、新品販売サーバ100及び中古販売サーバ200は、販売可能な電子書籍のデータを保持する。つまり、中古販売サーバ200は、利用者端末300−1が保持する電子書籍C1自体を利用者端末300−2に移行させるのではなく、利用者端末300−1が保持する電子書籍C1の閲覧権利を利用者端末300−2に移行させることになる。
以下に、図1に例示した電子書籍販売システム1に含まれる新品販売サーバ100、中古販売サーバ200、利用者端末300−1及び300−2について詳細に説明する。なお、図1では、新品電子書籍サイト10に1台の新品販売サーバ100が含まれ、中古電子書籍サイト20に1台の中古販売サーバ200が含まれる例を示した。しかし、新品販売サーバ100は、2台以上の新品販売サーバにより実現されてもよいし、中古販売サーバ200は、2台以上の中古販売サーバ200により実現されてもよい。また、図1では、新品電子書籍サイト10又は中古電子書籍サイト20に利用者端末300−1及び300−2がアクセスする例を示した。しかし、新品電子書籍サイト10又は中古電子書籍サイト20は、3台以上の利用者端末によってアクセスされてもよい。また、図1に例示した利用者端末300−1及び300−2は同様の構成を有するので、以下では、利用者端末300−1及び300−2を区別する必要がない場合には、これらを総称して「利用者端末300」と表記する場合がある。
[実施例1における新品販売サーバの構成]
次に、図3を用いて、図1に例示した新品販売サーバ100について説明する。図3は、実施例1における新品販売サーバ100の構成例を示す図である。図3に例示するように、実施例1における新品販売サーバ100は、IF(interface)部110と、記憶部120と、Web制御部130と、ライセンス管理部140とを有する。なお、図3では図示することを省略したが、新品販売サーバ100は、各種情報や操作指示を入力するための入力部(キーボード、マウス等)や、各種情報を表示する表示デバイス(液晶表示装置等)を有してもよい。
IF部110は、新品販売サーバ100以外の他の装置との間で各種データを送受する。例えば、IF部110は、利用者端末300から新品電子書籍の購入依頼を受信する。また、例えば、IF部110は、中古販売サーバ200に対して、ライセンスキーを無効化した旨の通知を送信する。
記憶部120は、ハードディスクや半導体メモリ素子等の記憶デバイスであり、各種データを記憶する。実施例1に係る記憶部120は、図3に例示するように、新品電子書籍記憶部121を有する。
新品電子書籍記憶部121は、新品販売サーバ100によって販売される新品電子書籍に関する情報を記憶する。なお、新品電子書籍記憶部121は、少なくとも出版社Pから販売許諾を得ている新品電子書籍に関する情報を記憶する。
図4に、実施例1における新品電子書籍記憶部121の一例を示す。図4に示した例のように、実施例1における新品電子書籍記憶部121は、「電子書籍識別子」、「購入利用者識別子」、「ライセンスキー」、「価格」、「販売履歴」といった項目を有する。
「電子書籍識別子」は、新品電子書籍を識別するための識別情報を示す。なお、以下では、各電子書籍を表記する場合に、「電子書籍」の後に「電子書籍識別子」を付す場合がある。例えば、電子書籍識別子「CN」によって識別される電子書籍を「電子書籍CN」や「新品電子書籍CN」や「中古電子書籍CN」と表記する場合がある。また、電子書籍識別子は、各電子書籍に管理データとして付与されているものとする。
「購入利用者識別子」は、電子書籍識別子によって識別される新品電子書籍を購入した利用者を識別するための識別情報を示す。なお、以下では、各利用者を表記する場合に、「利用者」の後に「利用者識別子」を付す場合がある。例えば、利用者識別子「UN」によって識別される利用者を「利用者UN」と表記する場合がある。
「ライセンスキー」は、電子書籍識別子によって識別される新品電子書籍に対して発行されたライセンスキーを示す。なお、図4に示した新品電子書籍記憶部121では、利用者に購入されていない新品電子書籍に対応する「購入利用者識別子」及び「ライセンスキー」には「−」が記憶されるものとする。「価格」は、電子書籍識別子によって識別される新品電子書籍の販売価格を示す。
「販売履歴」は、電子書籍識別子によって識別される新品電子書籍の販売状況を示す。なお、図4に示した新品電子書籍記憶部121では、新品販売サーバ100によって販売中の新品電子書籍に対応する「販売履歴」には「販売中」が記憶され、所定の利用者によって購入された新品電子書籍に対応する「販売履歴」には「販売済」が記憶され、所定の利用者によって中古電子書籍として購入される新品電子書籍に対応する「販売履歴」には「中古販売済」が記憶されるものとする。
すなわち、図4では、新品電子書籍C11が、価格「1000円」によって販売され、利用者U11によって購入され、ライセンスキー「K11」を付与され、さらに、所定の利用者によって中古電子書籍として購入されることを示している。また、図4では、新品電子書籍C14が、価格「1500円」によって販売され、利用者U13によって購入され、ライセンスキー「K14」を付与され、中古電子書籍として購入されていないことを示している。また、図4では、新品電子書籍C15が、価格「2000円」によって販売されており、利用者に購入されていないことを示している。
なお、図4に例示した「購入利用者識別子」、「ライセンスキー」、「販売履歴」等は、後述するWeb制御部130やライセンス管理部140によって更新される。また、図4では図示することを省略したが、新品電子書籍記憶部121は、新品電子書籍の「書籍名」、「著者名」、「出版社」、「カテゴリ(文庫、教科書、技術分野等)」、「販売年月日」等の電子書籍に関する各種情報を記憶してもよい。
図3の説明に戻って、Web制御部130は、利用者端末300からアクセスされた場合に、新品電子書籍を購入するためのWeb画面等を利用者端末300に提供する。具体的には、Web制御部130は、利用者端末300によってアクセスされたURL(Uniform Resource Locator)に対応するHTML(HyperText Markup Language)テキスト等をHTTP(Hypertext Transfer Protocol)に基づいて利用者端末300に送信することで各種Web画面を提供する。
ここで、実施例1におけるWeb制御部130は、(a)ログイン画面、(b)メニュー画面、(c)検索画面、(d)検索結果画面、(e)新着画面、(f)ダウンロード画面、(g)ライセンスキー更新画面、等の各種Web画面を利用者端末300に提供する。これにより、利用者端末300は、各種Web画面をディスプレイ等の表示部に表示する。
これらの各種Web画面のうち、(a)ログイン画面は、利用者IDやパスワードを入力するための入力欄を有する。(b)メニュー画面は、他のWeb画面(検索画面、検索結果画面、新着画面やライセンスキー更新画面等)に遷移するためのメニュー(リンク)を有する。(c)検索画面は、新品電子書籍を検索するための画面であって、検索項目(電子書籍の書籍名や著者名や価格等)を入力するための入力欄を有する。(d)検索結果画面は、検索画面において入力された検索項目に対応する新品電子書籍が一覧表示される。(e)新着画面は、新着の新品電子書籍が一覧表示される。(f)ダウンロード画面は、新品電子書籍及びライセンスキーをダウンロードするための画面である。(g)ライセンスキー更新画面は、有効期限が切れたライセンスキーの更新依頼を行うための画面であって、利用者識別子等を入力するための入力欄を有する。
このような各種Web画面を表示するWeb制御部130は、図3に例示するように、画面制御部131と、新品提供部132とを有する。実施例1においては、画面制御部131は、上記(a)、(b)、(c)、(d)及び(e)等のWeb画面を利用者端末300に提供するとともに各種処理を行う。また、新品提供部132は、上記(f)、(g)等のWeb画面を利用者端末300に提供するとともに各種処理を行う。以下に、画面制御部131及び新品提供部132による処理を説明する。
まず、画面制御部131は、利用者端末300にアクセスされた場合に、上記(a)に示したログイン画面を利用者端末300に提供する。そして、画面制御部131は、かかるログイン画面において、利用者ID及びパスワードが入力された場合に、認証処理を行う。なお、新品販売サーバ100は、新品電子書籍サイト10に会員登録されている利用者の利用者ID、パスワード、利用者名、職業、年齢、住所等の利用者情報を所定の記憶部に保持しているものとする。そして、画面制御部131は、ログイン画面において入力された利用者ID及びパスワードの組合せが所定の記憶部に記憶されているか否かを判定することにより認証処理を行う。
続いて、画面制御部131は、認証処理が成功した場合に、上記(b)に示したメニュー画面を利用者端末300に提供する。そして、画面制御部131は、メニュー画面において遷移先の画面が選択された場合には、選択された画面を利用者端末300に提供する。
具体的には、画面制御部131は、メニュー画面において検索メニューが選択された場合に、上記(c)に示した検索画面を利用者端末300に提供する。そして、画面制御部131は、検索画面において検索項目に情報が入力された場合に、検索項目に入力された入力情報に一致し、かつ、販売履歴が「販売中」である新品電子書籍に関する各種情報を新品電子書籍記憶部121から取得する。そして、画面制御部131は、上記(d)に示した検索結果画面を利用者端末300に提供する。具体的には、画面制御部131は、新品電子書籍記憶部121から取得した新品電子書籍に関する各種情報が一覧表示された検索結果画面を利用者端末300に提供する。
ここで、図5に、実施例1における利用者端末300によって表示される新品電子書籍の検索結果画面の一例を示す。図5に示した例では、画面制御部131は、新品電子書籍の書籍名及び価格とともに、新品電子書籍を購入するための購入ボタンが一覧表示された検索結果画面を利用者端末300に提供する。これにより、利用者端末300は、図5に示した例のように、新品電子書籍の書籍名及び価格ととともに購入ボタンが一覧表示された検索結果画面をディスプレイ等に表示する。利用者は、図5に例示した購入ボタンを押下する操作を行うことで、対象の新品電子書籍を購入する購入依頼を利用者端末300から新品販売サーバ100に送信することができる。
また、画面制御部131は、メニュー画面において新着メニューが選択された場合に、上記(e)に示した新着画面を利用者端末300に提供する。具体的には、画面制御部131は、新着の新品電子書籍に関する各種情報(書籍名や価格)とともに、かかる新品電子書籍を購入するための購入ボタンが一覧表示された新着画面を利用者端末300に提供する。利用者は、新着画面に表示されている購入ボタンを押下する操作を行うことで、対象の新品電子書籍の購入依頼を利用者端末300から新品販売サーバ100に送信することができる。
図3の説明に戻って、新品提供部132は、利用者端末300から新品電子書籍を購入する購入依頼を受け付けた場合に、かかる新品電子書籍とライセンスキーとを利用者端末300に提供する。例えば、新品提供部132は、図5に例示した検索結果画面に表示されている購入ボタンが押下された場合や、新着画面に表示されている購入ボタンが押下された場合等に、購入対象の新品電子書籍のライセンスキーを発行するようライセンス管理部140に指示する。
そして、新品提供部132は、ライセンス管理部140によってライセンスキーが発行された場合に、購入対象の新品電子書籍と、ライセンス管理部140によって発行されたライセンスキーとを利用者端末300に提供する。具体的には、新品提供部132は、上記(f)に示したダウンロード画面を利用者端末300に提供する。これにより、利用者端末300は、新品電子書籍及びライセンスキーを新品販売サーバ100からダウンロードすることができる。そして、新品提供部132は、購入された新品電子書籍に対応する新品電子書籍記憶部121の「購入利用者識別子」に購入者の利用者識別子を格納するとともに、「販売履歴」を「販売済」に更新する。
また、新品提供部132は、画面制御部131によって提供されたメニュー画面においてライセンスキー更新メニューが選択された場合に、上記(g)に示したライセンスキー更新画面を利用者端末300に提供する。そして、新品提供部132は、かかるライセンスキー更新画面において利用者識別子等が入力された場合に、ライセンスキーを更新するようライセンス管理部140に指示する。このとき、新品提供部132は、ライセンスキー更新画面において入力された利用者識別子等をライセンス管理部140に出力する。そして、新品提供部132は、ライセンス管理部140によってライセンスキーの有効期限が更新された場合に、かかるライセンスキーを利用者端末300に送信する。
ライセンス管理部140は、新品電子書籍のライセンスキーを管理する。実施例1におけるライセンス管理部140は、図3に例示するように、許可部141と、通知部142と、新品無効化部143とを有する。
許可部141は、利用者端末300から新品電子書籍を購入する購入依頼を受け付けた場合に、購入依頼の送信元である利用者端末300において購入対象の新品電子書籍を閲覧することを許可する。具体的には、実施例1における許可部141は、新品提供部132からライセンスキーの発行を指示された場合に、購入依頼の送信元である利用者端末300において購入対象の新品電子書籍を閲覧可能にするためのライセンスキーを発行し、発行したライセンスキーを購入対象の新品電子書籍に対応付けて新品電子書籍記憶部121に格納する。
また、許可部141は、新品提供部132からライセンスキーの更新を指示された場合に、更新対象の新品電子書籍に対応する新品電子書籍記憶部121の「販売履歴」に「販売済」が記憶され、かつ、新品提供部132から入力された利用者識別子と一致するか否かを判定する。そして、許可部141は、「販売履歴」が「販売済」であり、利用者識別子が一致する場合には、更新対象の新品電子書籍に対応するライセンスキーの有効期限を更新し、更新したライセンスキーを新品電子書籍記憶部121に上書きする。一方、許可部141は、新品電子書籍記憶部121の「販売履歴」が「販売済」でない場合や、新品提供部132から入力された利用者識別子と一致しない場合には、更新対象の新品電子書籍に対応するライセンスキーの有効期限を更新せずに、更新できない旨を新品提供部132に通知する。かかる場合には、新品提供部132は、利用者端末300に対して、ライセンスキーを更新できない旨を通知する。
通知部142は、所定の新品電子書籍が中古電子書籍として購入されることを通知された場合に、かかる新品電子書籍に対する閲覧許可を無効化するよう新品無効化部143に指示する。具体的には、実施例1における通知部142は、中古販売サーバ200から、中古電子書籍として購入される新品電子書籍の電子書籍識別子とともに、かかる新品電子書籍が中古電子書籍として購入される旨の通知を受信する。このような通知を受信した通知部142は、中古販売サーバ200から受信した電子書籍識別子を新品無効化部143に出力することで、かかる電子書籍識別子によって識別される新品電子書籍のライセンスキーを無効化するよう指示する。そして、通知部142は、新品無効化部143による無効化処理が行われた後に、ライセンスキーを無効化した旨を中古販売サーバ200に通知する。このとき、通知部142は、新品無効化部143による無効化処理が行われた後であり、かつ、無効化対象のライセンスキーの有効期限が切れた後に、中古販売サーバ200に上記通知を行ってもよい。
新品無効化部143は、新品電子書籍が中古電子書籍として購入される旨の通知を中古販売サーバ200から受信した場合に、かかる新品電子書籍に対する閲覧許可を無効化する。具体的には、実施例1における新品無効化部143は、ライセンスキーの無効化対象となる新品電子書籍の電子書籍識別子を通知部142から受け付けた場合に、かかる電子書籍識別子に対応する新品電子書籍記憶部121の「販売履歴」を「中古販売済」に更新する。これにより、新品無効化部143は、かかる電子書籍識別子によって識別される新品電子書籍のライセンスキーを無効化することができる。具体的には、上記の許可部141は、ライセンスキーの更新対象となる新品電子書籍の「販売履歴」が「中古販売済」である場合には、ライセンスキーの更新処理を行わない。このため、新品無効化部143は、ライセンスキーの無効化対象となる新品電子書籍の「販売履歴」を「中古販売済」に更新することで、かかる新品電子書籍を中古販売した利用者に対して、かかる新品電子書籍を閲覧させないようにすることができる。
なお、上述したWeb制御部130及びライセンス管理部140は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等の電子回路、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現し得る。
[実施例1における中古販売サーバの構成]
次に、図6を用いて、図1に例示した中古販売サーバ200について説明する。図6は、実施例1における中古販売サーバ200の構成例を示す図である。図6に例示するように、実施例1における中古販売サーバ200は、IF部210と、記憶部220と、Web制御部230と、ライセンス管理部240とを有する。なお、図6では図示することを省略したが、中古販売サーバ200は、各種情報や操作指示を入力するための入力部(キーボード、マウス等)や、各種情報を表示する表示デバイス(液晶表示装置等)を有してもよい。
IF部210は、中古販売サーバ200以外の他の装置との間で各種データを送受する。例えば、IF部210は、利用者端末300から中古電子書籍の購入依頼を受信する。また、例えば、IF部210は、新品販売サーバ100に対して、新品電子書籍が中古電子書籍として購入される旨の通知を送信する。
記憶部220は、ハードディスクや半導体メモリ素子等の記憶デバイスであり、各種データを記憶する。実施例1に係る記憶部220は、図6に例示するように、中古電子書籍記憶部221と、ログ記憶部222とを有する。
中古電子書籍記憶部221は、中古販売サーバ200によって販売される中古電子書籍に関する情報を記憶する。なお、中古電子書籍記憶部221は、少なくとも出版社Pから販売許諾を得ている中古電子書籍に関する情報を記憶する。
図7に、実施例1における中古電子書籍記憶部221の一例を示す。図7に示した例のように、実施例1における中古電子書籍記憶部221は、「電子書籍識別子」、「購入利用者識別子」、「ライセンスキー」、「価格」、「販売履歴」といった項目を有する。
「電子書籍識別子」は、中古電子書籍を識別するための識別情報を示す。なお、図1で説明したように、コンテンツとして同一である新品電子書籍と中古電子書籍とは新品か否かという点で異なるが、実施例1においては、このような新品電子書籍及び中古電子書籍の電子書籍識別子は同一であるものとする。例えば、図1に例示した新品電子書籍C1及び中古電子書籍C1の電子書籍識別子は同一である。
「購入利用者識別子」は、電子書籍識別子によって識別される中古電子書籍を購入した利用者を識別するための識別情報を示す。「ライセンスキー」は、電子書籍識別子によって識別される中古電子書籍に対して発行されたライセンスキーを示す。なお、図7に示した中古電子書籍記憶部221では、利用者に購入されていない中古電子書籍に対応する「購入利用者識別子」及び「ライセンスキー」には「−」が記憶されるものとする。「価格」は、電子書籍識別子によって識別される中古電子書籍の販売価格を示す。
「販売履歴」は、電子書籍識別子によって識別される中古電子書籍の販売状況を示す。なお、図7に示した中古電子書籍記憶部221では、中古販売サーバ200によって販売中の中古電子書籍に対応する「販売履歴」には「販売中」が記憶され、所定の利用者によって購入された中古電子書籍に対応する「販売履歴」には「販売済」が記憶されるものとする。
ここで、図8を用いて、実施例1における中古電子書籍記憶部221に記憶される情報の遷移例を示す。なお、ここでは、図8に示した中古電子書籍記憶部221における4種の状態を上から順に第1状態、第2状態、第3状態、第4状態と表記するものとする。まず、第1状態において、中古電子書籍記憶部221は、電子書籍識別子「C11」、「C12」、「C13」によって識別される3個の中古電子書籍に関する情報を記憶している。これら3個の中古電子書籍は、「購入利用者識別子」や「ライセンスキー」に情報が格納されていないので、利用者に中古電子書籍として購入されたことがない。言い換えれば、これら3個の中古電子書籍は、中古販売サーバ200に初めて登録されている。
続いて、利用者U21によって中古電子書籍C11が購入されたものとする。かかる場合に、中古電子書籍記憶部221は、第2状態に示すように、電子書籍識別子「C11」に対応する購入利用者識別子に「U21」を記憶し、ライセンスキーに「K21」を記憶し、販売履歴に「販売済」を記憶する。なお、ライセンスキーは後述するライセンス管理部240によって発行される。
続いて、利用者U21によって中古電子書籍C11が中古販売用に中古販売サーバ200に登録されたものとする。かかる場合に、中古電子書籍記憶部221は、第3状態に示すように、電子書籍識別子「C11」に対応する販売履歴に「販売中」を記憶する。ここで、第3状態における中古電子書籍記憶部221は、中古電子書籍C11の「購入利用者識別子」や「ライセンスキー」に情報が格納されているにもかかわらず、販売履歴には「販売中」が記憶される。これは、中古電子書籍C11の閲覧を許可されている利用者U21が、中古電子書籍C11を更に中古販売していることを示す。
続いて、利用者U22によって中古電子書籍C11が購入されたものとする。かかる場合に、中古電子書籍記憶部221は、第4状態に示すように、電子書籍識別子「C11」に対応する購入利用者識別子に「U22」を記憶し、ライセンスキーに新たな「K22」を記憶し、販売履歴に「販売済」を記憶する。
図6の説明に戻って、ログ記憶部222は、中古電子書籍を過去に保持していた利用者に関する利用者情報と、かかる利用者による中古電子書籍の閲覧態様に関する閲覧態様情報とを記憶する。言い換えれば、ログ記憶部222は、中古電子書籍記憶部221に登録されている中古電子書籍を閲覧することが許可されていた利用者に関する利用者情報と、かかる利用者による中古電子書籍への閲覧に関する各種情報である閲覧態様情報とを記憶する。なお、ログ記憶部222に記憶される各種情報は、利用者端末300によって収集された情報であり、中古電子書籍を中古販売サーバ200に登録する際に利用者端末300によって送信される。
図9に、実施例1におけるログ記憶部222の一例を示す。図9に示した例のように、実施例1におけるログ記憶部222は、「電子書籍識別子」、「購入者履歴」、「利用者名」、「職業」、「評価」、「読破時間」、「閲覧ペース」、「付加情報」、「未読時間」、「閲覧場所」、「閲覧時間帯」といった項目を有する。なお、「利用者名」及び「職業」は利用者情報に対応し、「評価」〜「閲覧時間帯」は閲覧態様情報に対応する。
「電子書籍識別子」は、中古電子書籍を識別するための識別情報を示し、図7及び図8に示した電子書籍識別子に対応する。「購入者履歴」は、電子書籍識別子によって識別される中古電子書籍の閲覧が許可されていた利用者の順番を示す。図9では、「購入者履歴」に小さい値が記憶されているほど過去を示すものとする。
「利用者名」は、中古電子書籍を保持していた利用者の氏名又は名称を示す。「職業」は、中古電子書籍を保持していた利用者の職業を示す。「評価」は、利用者の中古電子書籍に対する評価値を示す。なお、図9では、「評価」は、「1」、「2」、「3」、「4」又は「5」のいずれかの値が記憶され、数値が大きいほど高い評価を示すものとする。「読破時間」は、利用者が電子書籍の全ページを閲覧するのに要した時間を示す。
「閲覧ペース」は、中古電子書籍の所定の区分毎に、利用者が各区分を閲覧するのに要した時間を示す。例えば、電子書籍が文庫や専門書や教科書等である場合には、かかる電子書籍を「章」等の区分により分別することができ、電子書籍が雑誌等である場合には、かかる電子書籍を「記事内容」や「特集」等の区分により分別することができる。ログ記憶部222の「閲覧ペース」には、このような区分毎に読破時間が格納される。
「付加情報」は、利用者によって中古電子書籍に付与された各種情報を示す。例えば、利用者は、電子書籍ビューアによって電子書籍を閲覧する場合に、かかる電子書籍内の所定ページに付箋を付したり、文字列に下線又はマーカーを付したりすることができる。ログ記憶部222の「付加情報」には、このような電子書籍に付された付箋の情報や下線又はマーカーの情報等が記憶される。なお、図9に示したログ記憶部222では、付箋が付されたページNを「付箋:PN」として記憶し、下線又はマーカーが付されたページNのM行目を「下線:PN−LM」として記憶するものとする。
「未読時間」は、利用者によって電子書籍が購入された時点から電子書籍が初めて閲覧された時点までの経過時間を示す。「閲覧場所」は、利用者によって中古電子書籍が閲覧された場所を示す。「閲覧時間帯」は、利用者によって中古電子書籍が閲覧された時間帯を示す。
すなわち、図9では、中古電子書籍C11が、最初に利用者名「N1」かつ職業「○○大学勤務」である利用者(以下、「利用者N1」とする)によって新品電子書籍として購入された後に、利用者名「N2」かつ職業「△△会社勤務」である利用者(以下、「利用者N2」とする)によって中古電子書籍として購入されたことを示している。また、図9では、利用者N1による中古電子書籍C11に対する評価が最高値「5」であり、利用者N1が中古電子書籍C11を「3時間30分」で読破し、さらに詳細には、パート1(例えば、第1章等)を「30分」で読破し、パート2(例えば、第2章等)を「2時間」で読破し、パート3(例えば、第3章等)を「1時間」で読破したことを示している。また、図9では、利用者N1が中古電子書籍C11の「10ページ」に付箋を付すとともに、「13ページ15行目」に下線を付したことを示している。また、図9では、利用者N1が、中古電子書籍C11を購入してから「240時間」が経過した後に、中古電子書籍C11を初めて閲覧したことを示している。また、図9では、利用者N1が、中古電子書籍C11を主に「自宅」かつ「20時(午後8時)」近傍の時間帯に閲覧することが多いことを示している。
図6の説明に戻って、Web制御部230は、利用者端末300からアクセスされた場合に、中古電子書籍を購入するためのWeb画面等を利用者端末300に提供する。具体的には、Web制御部230は、利用者端末300によってアクセスされたURLに対応するHTMLテキスト等をHTTPに基づいて利用者端末300に送信することで各種Web画面を提供する。
ここで、実施例1におけるWeb制御部230は、(A)ログイン画面、(B)メニュー画面、(C)検索画面、(D)検索結果画面、(E)新着画面、(F)ダウンロード画面、(G)ライセンスキー更新画面、(H)電子書籍登録画面、等の各種Web画面を利用者端末300に提供する。これにより、利用者端末300は、各種Web画面をディスプレイ等の表示部に表示する。
これらの各種Web画面のうち、(A)〜(G)については、図3に示したWeb制御部130が提供する各種Web画面(上記の(a)〜(g))と類似する。ただし、Web制御部230は、中古電子書籍に関する各種Web画面を利用者端末300に提供する。また、(H)電子書籍登録画面は、購入済みの電子書籍を中古販売サーバ200に登録するための画面であり、例えば、利用者識別子を入力するための入力欄や、販売対象の電子書籍を特定する情報を入力するための入力欄等を有する。
このような各種Web画面を表示するWeb制御部230は、図6に例示するように、画面制御部231と、中古提供部232とを有する。実施例1においては、画面制御部231は、上記(A)、(B)、(C)、(D)、(E)及び(H)等のWeb画面を利用者端末300に提供するとともに各種処理を行う。また、中古提供部232は、上記(F)、(G)等のWeb画面を利用者端末300に提供するとともに各種処理を行う。以下に、画面制御部231及び中古提供部232による処理を説明する。
まず、画面制御部231は、利用者端末300にアクセスされた場合に、上記(A)に示したログイン画面を利用者端末300に提供し、かかるログイン画面において、利用者ID及びパスワードが入力された場合に、認証処理を行う。なお、中古販売サーバ200は、中古電子書籍サイト20に会員登録されている利用者の利用者ID及びパスワードの組合せを所定の記憶部に保持しており、かかる記憶部に記憶されている情報を用いて認証処理を行う。
続いて、画面制御部231は、認証処理が成功した場合に、上記(B)に示したメニュー画面を利用者端末300に提供する。そして、画面制御部231は、メニュー画面において遷移先の画面が選択された場合には、選択された画面を利用者端末300に提供する。
具体的には、画面制御部231は、メニュー画面において電子書籍登録メニューが選択された場合に、上記(H)に示した電子書籍登録画面を利用者端末300に提供する。そして、画面制御部231は、電子書籍登録画面において利用者識別子や電子書籍を特定する情報が入力された場合に、かかる電子書籍を中古電子書籍として中古電子書籍記憶部221に登録する。また、利用者端末300は、電子書籍登録画面において電子書籍の登録操作が行われた場合に、自装置である利用者端末300の利用者に関する利用者情報、及び、登録対象の中古電子書籍に関する閲覧態様情報を中古販売サーバ200に送信する。そして、画面制御部231は、利用者端末300から受信した利用者情報及び閲覧態様情報をログ記憶部222に格納する。
ここで、図8に示した例を用いて、画面制御部231による中古電子書籍記憶部221の更新処理について説明する。最初は中古電子書籍記憶部221に各種情報が記憶されていないものとする。そして、画面制御部231は、電子書籍登録画面において、電子書籍C11、C12及びC13が登録されたものとする。かかる場合に、画面制御部231は、図8の第1状態に示した例のように、中古電子書籍記憶部221に、電子書籍識別子「C11」、「C12」、「C13」に対応するレコードを格納する。このとき、画面制御部231は、販売履歴に「販売中」を格納する。なお、実施例1においては、中古電子書籍の価格は、中古電子書籍を登録する利用者によって任意に決定できるものとする。すなわち、中古電子書籍記憶部221の価格は、電子書籍登録画面において入力された金額が格納されるものとする。
続いて、図8の第2状態に示すように、利用者U21によって中古電子書籍C11が購入されたものとする。そして、利用者U21によって、電子書籍登録画面において電子書籍C11が登録されたものとする。かかる場合に、画面制御部231は、第2状態に示すように、電子書籍識別子「C11」に対応するレコードが中古電子書籍記憶部221に存在し、かつ、電子書籍識別子「C11」に対応する購入利用者識別子が利用者U21の利用者識別子「U21」と一致するので、利用者U21によって、中古販売用に中古電子書籍C11が登録されたと判定する。そして、画面制御部231は、第3状態に示すように、電子書籍識別子「C11」に対応する中古電子書籍記憶部221の販売履歴を「販売中」に更新する。
また、画面制御部231は、メニュー画面において検索メニューが選択された場合に、上記(C)に示した検索画面を利用者端末300に提供する。そして、画面制御部231は、検索画面において検索項目に情報が入力された場合に、検索項目に入力された入力情報に一致し、かつ、販売履歴が「販売中」である中古電子書籍に関する各種情報を中古電子書籍記憶部221及びログ記憶部222から取得する。そして、画面制御部231は、上記(D)に示した検索結果画面を利用者端末300に提供する。具体的には、画面制御部231は、中古電子書籍記憶部221から取得した中古電子書籍に関する各種情報や、ログ記憶部222から取得した利用者情報及び閲覧態様情報が一覧表示された検索結果画面を利用者端末300に提供する。
ここで、図10に、実施例1における利用者端末300によって表示される中古電子書籍の検索結果画面の一例を示す。図10に示した例では、画面制御部231は、中古電子書籍の書籍名、価格及び出品者とともに、中古電子書籍を購入するための購入ボタンが一覧表示された検索結果画面を利用者端末300に提供する。これにより、利用者端末300は、図10の上図に示した例のように、中古電子書籍の書籍名、価格及び出品者ととともに購入ボタンが一覧表示された検索結果画面をディスプレイ等に表示する。利用者は、図10の上図に例示した購入ボタンを押下する操作を行うことで、対象の中古電子書籍を購入する購入依頼を中古販売サーバ200に送信することができる。
また、図10の上図に例示した書籍名「AA雑誌」、「BB文庫」又は「CC専門書」や、出品者「AAA」又は「BBB」等を押下する操作が行われた場合に、利用者端末300の表示部には、押下された中古電子書籍に対応する利用者情報や閲覧態様情報、及び、かかる中古電子書籍を購入するための購入ボタンが表示される。利用者は、図10の下図に例示した購入ボタンを押下する操作を行うことで、かかる中古電子書籍の購入依頼を中古販売サーバ200に送信することができる。
また、画面制御部231は、メニュー画面において新着メニューが選択された場合に、上記(E)に示した新着画面を利用者端末300に提供する。具体的には、画面制御部231は、新着の中古電子書籍に関する各種情報(書籍名や価格)とともに、かかる中古電子書籍を購入するための購入ボタンが一覧表示された新着画面を利用者端末300に提供する。利用者は、新着画面に表示されている購入ボタンを押下する操作を行うことで、対象の中古電子書籍の購入依頼を利用者端末300から新品販売サーバ100に送信することができる。
図6の説明に戻って、中古提供部232は、利用者端末300から中古電子書籍を購入する中古購入依頼を受け付けた場合に、かかる中古電子書籍とライセンスキーとを利用者端末300に提供する。例えば、中古提供部232は、図10に例示した検索結果画面に表示されている購入ボタンが押下された場合や、新着画面に表示されている購入ボタンが押下された場合等に、中古購入依頼を受け付ける。
具体的には、中古提供部232は、中古購入依頼を受け付けた場合に、新品販売サーバ100に対する通知を要するか否かを判定する。すなわち、中古提供部232は、購入対象の電子書籍を新品電子書籍として保持している利用者が存在するか否かを判定し、かかる利用者が存在する場合には、後述する通知部242に対して通知処理を行うように指示する。そして、中古提供部232は、通知部242による通知後に、新品販売サーバ100からライセンスキーの無効化を行った旨の通知を受信した場合には、購入対象の電子書籍のライセンスキーを発行するようライセンス管理部240に指示する。
一方、中古提供部232は、購入対象の電子書籍を新品電子書籍として保持している利用者が存在しない場合には、購入対象の電子書籍の販売者に付与されているライセンスキーの無効化を行うよう中古無効化部243に指示する。そして、中古提供部232は、中古無効化部243によってライセンスキーの無効化が行われた場合に、購入対象の新品電子書籍のライセンスキーを発行するようライセンス管理部240に指示する。
そして、中古提供部232は、ライセンス管理部240によってライセンスキーが発行された場合に、購入対象の中古電子書籍と、ライセンス管理部240によって発行されたライセンスキーとを利用者端末300に提供する。具体的には、中古提供部232は、上記(F)に示したダウンロード画面を利用者端末300に提供する。これにより、利用者端末300は、新品電子書籍及びライセンスキーを中古販売サーバ200からダウンロードすることができる。そして、中古提供部232は、購入された新品電子書籍に対応する中古電子書籍記憶部221の「購入利用者識別子」に購入者の利用者識別子を格納するとともに、「販売履歴」を「販売済」に更新する。
例えば、中古電子書籍記憶部221が図8の第1状態であるものとする。このとき、中古提供部232は、中古電子書籍C11を購入する中古購入依頼を受け付けた場合に、現状では新品電子書籍として所定の利用者に保持されている新品電子書籍C11が中古電子書籍として購入されることを新品販売サーバ100に通知するよう通知部242に指示する。これは、図8の第1状態である場合には、中古電子書籍C11の「購入利用者識別子」や「ライセンスキー」に情報が格納されていないので、中古電子書籍C11は、利用者に中古電子書籍として購入されたことがなく、現状では新品電子書籍として所定の利用者に保持されていることを示すからである。
また、例えば、中古電子書籍記憶部221が図8の第3状態であるものとする。このとき、中古提供部232は、中古電子書籍C11を購入する中古購入依頼を受け付けた場合に、通知部242に通知処理を行うように指示しない。これは、図8の第3状態である場合には、中古電子書籍C11の「購入利用者識別子」や「ライセンスキー」に情報が格納されているので、中古電子書籍C11は、中古電子書籍として購入されたことがあり、現状では新品電子書籍として所定の利用者に保持されていないことを示すからである。ただし、図8の第3状態である場合には、現状において利用者U21が中古電子書籍C11を保持しているので、かかる利用者U21に付与されているライセンスキー「K21」を無効化するよう中古無効化部243に指示する。
また、中古提供部232は、画面制御部231によって提供されたメニュー画面においてライセンスキー更新メニューが選択された場合に、上記(G)に示したライセンスキー更新画面を利用者端末300に提供する。そして、中古提供部232は、かかるライセンスキー更新画面において利用者識別子等が入力された場合に、ライセンスキーを更新するようライセンス管理部240に指示する。このとき、中古提供部232は、ライセンスキー更新画面において入力された利用者識別子等をライセンス管理部240に出力する。そして、中古提供部232は、ライセンス管理部240によってライセンスキーの有効期限が更新された場合に、かかるライセンスキーを利用者端末300に送信する。
ライセンス管理部240は、中古電子書籍のライセンスキーを管理する。実施例1におけるライセンス管理部240は、図6に例示するように、許可部241と、通知部242、中古無効化部243とを有する。
許可部241は、利用者端末300から中古電子書籍を購入する中古購入依頼を受け付けた場合に、中古購入依頼の送信元である利用者端末300において購入対象の中古電子書籍を閲覧することを許可する。具体的には、実施例1における許可部241は、中古提供部232からライセンスキーの発行を指示された場合に、中古購入依頼の送信元である利用者端末300において購入対象の中古電子書籍を閲覧可能にするためのライセンスキーを発行し、発行したライセンスキーを中古電子書籍記憶部221に格納する。
また、許可部241は、中古提供部232からライセンスキーの更新を指示された場合に、更新対象の中古電子書籍に対応する中古電子書籍記憶部221の購入利用者識別子と中古提供部232から入力された利用者識別子とが一致するか否かを判定する。そして、許可部241は、利用者識別子が一致する場合には、更新対象の中古電子書籍に対応するライセンスキーの有効期限を更新し、更新したライセンスキーを中古電子書籍記憶部221に上書きする。一方、許可部241は、利用者識別子が一致しない場合には、更新対象の中古電子書籍に対応するライセンスキーの有効期限を更新せずに、更新できない旨を中古提供部232に通知する。かかる場合には、中古提供部232は、利用者端末300に対して、ライセンスキーを更新できない旨を通知する。
ここで、図8に示した例を用いて、許可部241によるライセンスキーの更新処理について説明する。例えば、中古電子書籍記憶部221が図8の第2状態であるものとする。このとき、許可部241は、利用者U21から中古電子書籍C11に対応するライセンスキーの更新要求を受け付けた場合には、ライセンスキーの更新処理を実行する。また、例えば、中古電子書籍記憶部221が図8の第4状態であるものとする。このとき、許可部241は、利用者U21から中古電子書籍C11に対応するライセンスキーの更新要求を受け付けた場合であっても、ライセンスキーの更新処理を実行しない。これは、第4状態である場合には、中古電子書籍C11が利用者U22によって購入された状態であり、ライセンスキーの更新要求を送信した利用者U21の利用者識別子「U21」と、中古電子書籍記憶部221に記憶されている購入利用者識別子「U22」とが一致しないからである。
通知部242は、新品電子書籍が中古電子書籍として購入される旨を新品販売サーバ100に通知する。具体的には、実施例1における通知部242は、上記の中古提供部232による指示に従って、通知処理を行う。
中古無効化部243は、中古電子書籍として購入されたことがある電子書籍を購入する中古購入依頼を受け付けた場合に、かかる中古電子書籍に対する閲覧許可を無効化する。具体的には、実施例1における中古無効化部243は、上記の中古提供部232による指示に従って、無効化処理を行う。例えば、中古無効化部243は、中古提供部232から、中古購入依頼において購入対象となっている電子書籍の販売者に付与されているライセンスキーの無効化を行うように指示された場合に、かかる購入者からの更新依頼に対しては、ライセンスキーの更新処理を今後行わないように許可部241を制御する。
なお、上述したWeb制御部230及びライセンス管理部240は、CPU、MPU等の電子回路、ASICやFPGA等の集積回路により実現し得る。
[実施例1における利用者端末の構成]
次に、図11を用いて、図1に例示した利用者端末300について説明する。図11は、実施例1における利用者端末300の構成例を示す図である。図11に例示するように、実施例1における利用者端末300は、IF部310と、入力部320と、表示部330と、記憶部340と、制御部350とを有する。
IF部310は、利用者端末300以外の他の装置との間で各種データを送受する。例えば、IF部310は、新品販売サーバ100や中古販売サーバ200から各種Web画面を構成するHTMLテキスト等を受信する。
入力部320は、各種情報や操作指示を入力するための入力デバイスであり、例えば、キーボードやマウス等である。表示部330は、各種情報を表示する表示デバイスであり、例えば、液晶表示装置等である。なお、実施例1における利用者端末300は、入力部320と表示部330とが一体化されたタッチパネル式の移動体端末である。したがって、実施例1における入力部320は、表示部330上で各種操作を受け付ける。
記憶部340は、ハードディスクや半導体メモリ素子等の記憶デバイスであり、各種データを記憶する。実施例1に係る記憶部340は、図11に例示するように、電子書籍記憶部341と、ログ記憶部342とを有する。
電子書籍記憶部341は、新品販売サーバ100や中古販売サーバ200からダウンロードした電子書籍と、かかる電子書籍を閲覧可能にするためのライセンスキーとを記憶する。
ログ記憶部342は、電子書籍記憶部341に記憶されている電子書籍に関する閲覧態様情報を記憶する。具体的には、ログ記憶部342は、利用者端末300の利用者による各電子書籍への閲覧に関する各種情報を記憶する。なお、ログ記憶部342に記憶される各種情報は、後述する閲覧機能部352によって格納される。
図12に、実施例1におけるログ記憶部342の一例を示す。図12に示した例のように、実施例1におけるログ記憶部342は、「電子書籍識別子」、「購入日時」、「読破時間」、「閲覧ペース」、「付加情報」、「未読時間」、「閲覧場所」、「閲覧時間帯」といった項目を有する。
「電子書籍識別子」は、利用者端末300の利用者が新品販売サーバ100や中古販売サーバ200から購入した電子書籍を識別するための識別情報を示す。「購入日時」は、利用者端末300の利用者が新品販売サーバ100や中古販売サーバ200から電子書籍を購入した日時を示す。言い換えれば、「購入日時」は、利用者端末300によって電子書籍が新品販売サーバ100や中古販売サーバ200からダウンロードされた日時を示す。「読破時間」〜「閲覧時間帯」は、図9に例示した各項目と同様である。
図11の説明に戻って、制御部350は、利用者端末300による各種処理を全体制御する。図11に示した例では、制御部350は、Web制御部351と、閲覧機能部352と、送信部353とを有する。
Web制御部351は、新品販売サーバ100や中古販売サーバ200に対してHTTP等によってアクセスすることで、各種Web画面を取得する。例えば、Web制御部351は、ブラウザ等によって実現される。
実施例1におけるWeb制御部351は、新品販売サーバ100にアクセスすることにより、上述した(a)ログイン画面、(b)メニュー画面、(c)検索画面、(d)検索結果画面、(e)新着画面、(f)ダウンロード画面、(g)ライセンスキー更新画面等を表示部330に表示する。また、Web制御部351は、中古販売サーバ200にアクセスすることにより、上述した(A)ログイン画面、(B)メニュー画面、(C)検索画面、(D)検索結果画面、(E)新着画面、(F)ダウンロード画面、(G)ライセンスキー更新画面、(H)電子書籍登録画面等を表示部330に表示する。
Web制御部351は、表示部330に表示した各種Web画面において、利用者から入力部320を介して各種操作を受け付け、受け付けた操作に応じた情報を新品販売サーバ100や中古販売サーバ200に送信する。
例えば、Web制御部351は、新品販売サーバ100から提供されたログイン画面を表示部330に表示している場合に、利用者IDやパスワードを入力する操作を受け付ける。そして、Web制御部351は、ログイン画面に利用者IDやパスワードが入力された場合には、かかる利用者IDやパスワードを新品販売サーバ100に送信する。
また、例えば、Web制御部351は、新品販売サーバ100から提供された検索画面を表示部330に表示している場合に、検索項目に情報を入力する操作を受け付ける。そして、Web制御部351は、検索画面の検索項目に入力された入力情報を新品販売サーバ100に送信する。
また、例えば、Web制御部351は、中古販売サーバ200から提供された電子書籍登録画面を表示部330に表示している場合に、中古電子書籍として販売する電子書籍が登録された場合には、利用者に対して、かかる電子書籍に対する評価及びコメントや利用者自身の連絡先(電話番号やメールアドレス)等を入力させる。そして、Web制御部351は、電子書籍登録画面に登録された電子書籍に関する情報や、かかる電子書籍に対する評価及びコメントや利用者の連絡先を中古販売サーバ200に送信する。ここで、中古販売サーバ200は、利用者端末300から受信した電子書籍に対する評価及びコメントや利用者の連絡先等を閲覧態様情報としてログ記憶部222に格納してもよく、これらの閲覧態様情報を図10の下図に例示した詳細画面等に表示してもよい。これにより、中古電子書籍の購入者は、中古電子書籍を購入する前に、かかる電子書籍を保持していた利用者による評価を得ることができ、また、かかる利用者の連絡先に連絡することで利用者から電子書籍の評価を直接得ることができる。
Web制御部351は、ログイン画面や検索画面以外のWeb画面においても、利用者によって入力された各種情報を新品販売サーバ100や中古販売サーバ200に送信する。
閲覧機能部352は、電子書籍記憶部341に記憶されている電子書籍を表示し、例えば電子書籍ビューア等と呼ばれることがある。かかる閲覧機能部352は、電子書籍記憶部341に記憶されている電子書籍の一覧を表示したり、利用者によって選択された電子書籍を電子書籍記憶部341から取得し、取得した電子書籍を表示部330に表示する。また、閲覧機能部352は、利用者によって所定の操作が行われた場合に、表示部330に表示する電子書籍のページを変更したり、表示部330に表示する文字サイズを拡大又は縮小したりする。
また、実施例1における閲覧機能部352は、電子書籍記憶部341に記憶されている電子書籍毎に、かかる電子書籍に対する利用者の閲覧態様に関する閲覧態様情報を収集する。言い換えれば、閲覧機能部352は、利用者による電子書籍への閲覧に関する各種情報を閲覧態様情報として収集する。そして、閲覧機能部352は、収集した閲覧態様情報をログ記憶部342に格納する。
ここで、図12を用いて、閲覧機能部352による閲覧態様情報の収集処理について説明する。まず、ログ記憶部342に記憶される「読破時間」について説明する。閲覧機能部352は、電子書籍を表示している場合に、かかる電子書籍の全ページが表示されたか否かを監視することで、利用者によって電子書籍の全ページが閲覧されたか否かを監視する。このとき、閲覧機能部352は、電子書籍を表示していた時間の総和を計数する。そして、閲覧機能部352は、電子書籍の全ページが表示された場合に、計数された時間の総和を「読破時間」としてログ記憶部342に格納する。
続いて、ログ記憶部342に記憶される「閲覧ペース」について説明する。閲覧機能部352は、上記の「読破時間」を収集する場合と同様に、電子書籍を表示している場合に、かかる電子書籍が表示されたか否かを監視する。このとき、閲覧機能部352は、電子書籍を「章」等によって分割した区分毎に、読破時間を計数する。そして、閲覧機能部352は、区分毎の読破時間を「閲覧ペース」としてログ記憶部342に格納する。
続いて、ログ記憶部342に記憶される「付加情報」について説明する。閲覧機能部352は、電子書籍を表示している場合に、利用者によって電子書籍の所定のページに付箋が付された場合や、所定の文字列に下線やマーカー等が付された場合に、付箋が付されたページや、下線やマーカー等が付されたページ及び行数を収集し、収集した情報を「付加情報」としてログ記憶部342に格納する。なお、閲覧機能部352によって収集される付加情報は、付箋や下線等に限られない。例えば、利用者は、電子書籍の所定のページに文字等を書き込む場合がある。閲覧機能部352は、電子書籍に書き込まれた情報等についても付加情報として収集する。
続いて、ログ記憶部342に記憶される「未読時間」について説明する。閲覧機能部352は、電子書籍を始めて表示する場合に、表示した日時と購入日時との差異に基づいて、電子書籍が購入されてから利用者によって初めて閲覧されるまでの経過時間を算出する。そして、閲覧機能部352は、算出した時間を「未読時間」としてログ記憶部342に格納する。
続いて、ログ記憶部342に記憶される「閲覧場所」について説明する。なお、実施例1における利用者端末300は、GPS(Global Positioning System)を有するものとする。閲覧機能部352は、電子書籍を表示している場合に、GPS機能により利用者が所在する位置を取得する。これにより、閲覧機能部352は、利用者によって電子書籍が閲覧されている場所を取得し、取得した場所を「閲覧場所」としてログ記憶部342に格納する。
なお、利用者によって所定の電子書籍が複数の場所において閲覧されている場合には、閲覧機能部352は、閲覧時間が最も長い場所を「閲覧場所」としてログ記憶部342に格納してもよい。また、図12では、ログ記憶部342の「閲覧場所」に「自宅」、「電車」、「勤務先」等が記憶される例を示したが、かかる「閲覧場所」には、単に経度及び緯度等が記憶されてもよい。また、上記例では、GPS機能を用いて閲覧場所を取得する例を示したが、閲覧機能部352は、電子書籍を表示する際に、閲覧場所を利用者に入力させてもよい。または、閲覧機能部352は、電子書籍を表示する際に、「自宅」、「電車」、「勤務先」等から閲覧場所を利用者に選択させてもよい。
続いて、ログ記憶部342に記憶される「閲覧時間帯」について説明する。閲覧機能部352は、電子書籍を表示している時刻を取得する。これにより、閲覧機能部352は、利用者によって電子書籍が閲覧されている時間帯(朝、昼、夕方、夜等)を取得し、取得した時間帯を「閲覧時間帯」としてログ記憶部342に格納する。なお、利用者によって所定の電子書籍が複数の時間帯において閲覧されている場合には、閲覧機能部352は、閲覧時間が最も長い時間帯を「閲覧時間帯」としてログ記憶部342に格納してもよい。
このようにして、閲覧機能部352は、閲覧態様情報を収集し、収集した閲覧態様情報をログ記憶部342に格納する。そして、図11に示した送信部353は、電子書籍記憶部341に記憶されている電子書籍を中古電子書籍として販売する旨の操作が行われた場合に、ログ記憶部342に記憶されている閲覧態様情報を中古販売サーバ200に送信する。
なお、閲覧機能部352は、電子書籍記憶部341に記憶されている電子書籍を中古電子書籍として販売することを利用者に促す機能を有してもよい。具体的には、閲覧機能部352は、電子書籍記憶部341に記憶されている電子書籍のうち、所定時間以上連続して閲覧されていない電子書籍を特定し、特定した電子書籍を中古電子書籍として販売するか否かを警告する。これにより、閲覧機能部352は、電子書籍記憶部341に不要な電子書籍が蓄積されることを防止でき、この結果、利用者による電子書籍の管理の手間を省くことができる。
なお、上述した制御部350は、CPU、MPU等の電子回路、ASICやFPGA等の集積回路により実現し得る。
[実施例1に係る電子書籍販売システムによる処理手順]
次に、図13を用いて、実施例1に係る電子書籍販売システム1による処理の手順について説明する。図13は、実施例1に係る電子書籍販売システム1による処理手順を示すフローチャートである。なお、図13では、図1に示した装置間における処理の手順について説明する。
図13に示すように、利用者端末300−1は、新品電子書籍C1の購入依頼を新品販売サーバ100に送信する(ステップS101)。新品販売サーバ100は、かかる購入依頼を受信した場合に、利用者端末300−1において新品電子書籍C1を閲覧可能にするためのライセンスキーを発行する(ステップS102)。そして、新品販売サーバ100は、新品電子書籍C1及びライセンスキーを利用者端末300−1に提供する(ステップS103)。なお、新品販売サーバ100は、利用者端末300−1の利用者によって新品電子書籍C1の購入金額が支払われた場合に、ステップS102及びS103における処理を行ってもよい。
続いて、利用者端末300−1は、新品電子書籍C1を中古電子書籍として販売する販売依頼を中古販売サーバ200に送信する(ステップS104)。これにより、中古販売サーバ200は、新品電子書籍C1を中古販売用の中古電子書籍C1として登録する。そして、利用者端末300−2は、中古電子書籍C1を購入する中古購入依頼を中古販売サーバ200に送信する(ステップS105)。中古販売サーバ200は、かかる中古購入依頼を受信した場合に、新品電子書籍C1が中古購入される旨を新品販売サーバ100に通知する(ステップS106)。
新品販売サーバ100は、中古販売サーバ200から通知を受信した場合に、上記ステップS102において発行したライセンスキーを無効化する(ステップS107)。すなわち、新品販売サーバ100は、利用者端末300−1において新品電子書籍C1を閲覧可能にするためのライセンスキーを無効化する。そして、新品販売サーバ100は、新品電子書籍C1に対応するライセンスキーの無効化処理が完了したことを中古販売サーバ200に通知する(ステップS108)。
そして、中古販売サーバ200は、利用者端末300−2において中古電子書籍C1を閲覧可能にするためのライセンスキーを発行する(ステップS109)。そして、中古販売サーバ200は、中古電子書籍C2及びライセンスキーを利用者端末300−2に提供する(ステップS110)。なお、中古販売サーバ200は、利用者端末300−2の利用者によって中古電子書籍C1の購入金額が支払われた場合に、ステップS109及びS110における処理を行ってもよい。
[実施例1の効果]
上述してきたように、実施例1に係る電子書籍販売システム1は、中古販売サーバ200が、新品電子書籍が中古電子書籍として購入される旨を新品販売サーバ100に通知し、新品販売サーバ100が、かかる通知を受信した場合に、新品電子書籍に対応するライセンスキーを無効化する。これにより、実施例1に係る電子書籍販売システム1は、ライセンスキーによって保護されている電子書籍を利用者間で売買させることができる。
また、実施例1に係る電子書籍販売システム1は、利用者端末300−1が、中古電子書籍として販売される電子書籍の閲覧態様情報を収集し、電子書籍を中古販売する際に電子書籍に関する情報とともに、かかる電子書籍の閲覧態様情報を中古販売サーバ200に送信する。そして、中古販売サーバ200が、中古電子書籍を購入する利用者に対して、中古電子書籍に関する情報とともに中古電子書籍に付与されている閲覧態様情報を提示する。これにより、中古販売サーバ200から中古電子書籍を購入する利用者は、過去に中古電子書籍を保持していた利用者の中古電子書籍に対する客観的な評価を得ることができる。
例えば、中古販売サーバ200が「利用者(売主)の職業」を提示することにより、中古電子書籍の購入者は、電子書籍の難易度や分野等を推測することができる。具体的には、職業が大学勤務の利用者によって過去に閲覧されていた場合には、購入者は、かかる電子書籍の難易度が高いと推し量ることができる。また、職業が電機メーカー勤務の利用者によって過去に閲覧されていた場合には、購入者は、かかる電子書籍の属する分野が電機分野であると推し量ることができる。
また、例えば、中古販売サーバ200が「評価」を提示することにより、中古電子書籍の購入者は、購入前に電子書籍の完成度や充実度等を把握することができる。また、例えば、中古販売サーバ200が「読破時間」を提示することにより、中古電子書籍の購入者は、電子書籍の難易度を確認することができる。また、例えば、中古販売サーバ200が「閲覧ペース」を提示することにより、中古電子書籍の購入者は、電子書籍の難易度を区分毎に確認することができる。また、例えば、中古販売サーバ200が「付加情報」を提示することにより、中古電子書籍の購入者は、電子書籍の重要箇所を確認することができる。また、例えば、中古販売サーバ200が「未読時間」を提示することにより、中古電子書籍の購入者は、売主の電子書籍への興味度を確認することができる。
このように、実施例1においては、中古電子書籍として販売される電子書籍に、過去に閲覧が許可されていた全ての利用者の利用者情報及び閲覧態様情報が付加される。つまり、実施例1における中古電子書籍は、利用者間で閲覧権利が売買されるほど付加価値が増す。
なお、中古販売サーバ200は、過去に複数の利用者によって保持されていた電子書籍については、「評価」、「読破時間」、「閲覧ペース」、「未読時間」等の平均値を、かかる電子書籍の購入者に対して提示してもよい。
また、上記実施例1においては、利用者端末300が新品電子書籍に対応する閲覧態様情報についても中古販売サーバ200に送信する例を示した。しかし、利用者端末300は、新品電子書籍に対応する閲覧態様情報については新品販売サーバ100に送信してもよい。そして、中古販売サーバ200は、利用者端末300から中古電子書籍の登録を受け付けた場合に、かかる中古電子書籍に対応する閲覧態様情報を新品販売サーバ100から取得してもよい。