JP5468886B2 - 切断装置及び切断方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のLEDチップを実装したワークの切断装置及びその切断方法に関する。
従来から、所定の波長の光を発するLEDチップを備えたLEDパッケージがある。このようなLEDパッケージは、リードフレームの上に複数のLEDチップを実装してLEDパッケージ用基板を形成し、このLEDパッケージ用基板(ワーク)を切断して個片化することにより製造される。
リードフレームの上には、複数のLEDチップの各々を取り囲むように、一次成形樹脂(白樹脂)で一括形成されたリフレクタが設けられている。また、リードフレーム上に実装された複数のLEDチップは、レンズ部としての機能を備えた二次成形樹脂(透明樹脂)により封止されている。このような構成を有するLEDパッケージ用基板は、ダイサーブレードを用いて切断され、複数のLEDパッケージに個片化される。
特許文献1には、パッケージの切断方法が開示されている。この切断方法は、表面に半導体素子を搭載し、裏面にハンダボールからなる端子を多数形成したパッケージを多数個取りしたフレーム板を、トレイ内に水と共に配置し、このトレイを冷凍チャック上に載置してトレイ内の水を冷凍チャックで凍結させてフレーム板を固定し、回転ブレードによって、個々のパッケージに切断分離するものである。また特許文献2には、被加工物の切削時に切削面における回転ブレードの衝撃力を緩和させるため、被加工物の切削面に氷結膜を形成し、この氷結膜を介して被加工物を切削する凍結切削方法が開示されている。
特許第3508091号 特開平9−106967号公報
従来のように、一次成形樹脂の上面が二次成形樹脂で覆われる構成では、ダイサーブレード(切断刃)がLEDパッケージ用基板を個片化する際、リードフレーム、一次成形樹脂及び二次成形樹脂という三種の異質な材料を切断する必要があった。
ところが、これらの材料の性質はそれぞれ異なる。具体的には、リードフレームを構成する金属は硬く、粘りがあり、また、一次成形樹脂は脆い。一方、二次成形樹脂を構成する透明樹脂は柔らかく、伸びがある。このため、これらの三種の材料を切断しようとすると、樹脂のバリや剥離等の切断不良が生じやすい。
この切断不良について、図9を参照しながら説明する。図9は、従来におけるLEDパッケージの構成図である。図9(a)は平面図、図9(b)は正面図、図9(c)は側面図である。図9のLEDパッケージでは、リードフレーム100上に一次成形樹脂200が成形され、さらにその上に二次成形樹脂300が成形されている。また、二次成形樹脂300を成形する際に、レンズ部300aが一体的に形成される。
図9は、理解を容易にするため、平面図(図9(a))の下側一辺にのみ不具合が生じているLEDパッケージを示している。LEDパッケージ用基板をダイサーブレードにより切断する際には、まず図9(a)中の縦二辺が切断され、次に、ダイサーブレードが右側から左側に切り下げる方向に回転しながら進行する。切断後のLEDパッケージにおいて、平面図の右端では、一次成形樹脂200と二次成形樹脂300の界面で剥離部500が生じている。また、平面図の左端では、二次成形樹脂300が柔らかく伸びるために切り残し部300b(バリ)ができるとともに、一次成形樹脂200と二次成形樹脂300の界面で剥離部500が生じている。このように、従来の構成では、切断後のLEDパッケージにおいて、剥離部500又は切り残し部300b(バリ)による切断不良が生じていた。
そこで本発明は、ワーク切断時における樹脂のバリや剥離等の発生を抑制する切断装置及び切断方法を提供する。
本発明の一側面としての切断装置は、複数のLEDチップを実装したリードフレーム、該LEDチップを取り囲むように該リードフレームの上に成形された第1の樹脂、及び、該第1の樹脂より柔らかい性質を有し該LEDチップを封止する第2の樹脂を備えたワークを切断する切断装置であって、前記ワークを吸着保持する保持部と、前記保持部に吸着保持された前記ワークを切断する切断刃と、を有し、前記保持部は、前記ワークを前記第2の樹脂側から真空吸着する吸着部、及び、該第2の樹脂を冷却するペルチェ素子と、該ペルチェ素子からの発熱を逃がすための冷媒循環部とを有する冷却部を備える。
本発明の他の側面としての切断方法は、複数のLEDチップを実装したリードフレーム、該LEDチップを取り囲むように該リードフレームの上に成形された第1の樹脂、及び、該第1の樹脂より柔らかい性質を有し該LEDチップを封止する第2の樹脂を備えたワークを切断する切断方法であって、前記ワークを前記第2の樹脂側から真空吸着して、該ワークを保持部に吸着保持する工程と、前記保持部に設けられた冷却部で前記第2の樹脂を冷却する工程と、前記保持部に吸着保持された前記ワークを切断刃で切断する工程と、前記ワークの切断時に発生する切削屑を除去するための洗浄液を噴出部から前記切断刃に向けて噴出する工程と、前記保持部の温度を温度センサで検出する工程と、前記温度センサにより検出された前記温度が前記洗浄液を凍結させない温度になるように制御する工程とを有する。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。
本発明によれば、ワーク切断時における樹脂のバリや剥離の発生を抑制する切断装置及び切断方法を提供することができる。
本実施例における一次成形後のリードフレームの全体構成図である。 本実施例における一次成形後のリードフレームの一個片の構成図である。 本実施例における二次成形後のリードフレームの全体構成図である。 本実施例における二次成形後のリードフレームの一個片の構成図である。 本実施例における別の実施形態である二次成形後のリードフレームの全体構成図である。 本実施例における別の実施形態である二次成形後のリードフレームの一個片の構成図である。 本実施例における切断装置の概略構成図である。 本実施例におけるダイサーブレードによる切断動作図である。 従来におけるLEDパッケージの構成図である。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
まず、図1乃至図6を参照して、本実施例におけるLEDパッケージについて説明する。図1は、本実施例における一次成形後のリードフレーム(LEDパッケージ用基板)の全体構成図である。図1(a)はLEDパッケージ用基板の平面図であり、図1(b)及び図1(c)は、図1(a)を正面側及び右側のそれぞれから見た場合の側面図である。
図1において、10はリードフレームである。リードフレーム10は、例えば、銅合金又は鉄合金等の材料の表面にメッキ層を形成して構成される。また、図1(b)、(c)に示されるように、リードフレーム10は平面状に形成されている。後述のように、リードフレーム10の上には複数のLEDチップが実装され、樹脂封止後にリードフレーム10をダイシング(切断)することにより、複数のLEDパッケージが完成する。図1(a)中の破線で表される領域150は、最終製品であるLEDパッケージの外形である。
20は、一次成形樹脂としての白樹脂(第1の樹脂)である。白樹脂20は、例えば、シリカ及び酸化チタン等を含有したエポキシ樹脂である。白樹脂20は、所定の上金型及び下金型(金型)を用いてリードフレーム10を両面からクランプし、トランスファ成形により樹脂を流し込んで硬化させることにより、リードフレーム10のLEDチップ実装面上に一体的に形成される。このように、本実施例におけるLEDパッケージ用基板は、白樹脂20で一括して成形されるマップ構造を有する。
白樹脂20は、LEDチップから発せられた光を上方に反射させるリフレクタとして機能する。また、白樹脂20は、LEDパッケージの強度を向上させるという機能も有する。図1(a)に示されるように、白樹脂20は、LEDチップが搭載されることになるリードフレーム10上の複数の領域には形成されない。これらの領域は、LEDチップを実装するためのLEDチップ実装領域25(凹部)となる。
図2は、本実施例における一次成形後のリードフレームの一個片の構成図である。図2は、図1(a)中の領域150を拡大し、リードフレーム10上にLEDチップ40を実装した後の状態を示している。図2(a)は平面図であり、図2(b)及び図2(c)は、図2(a)のB−B線及びC−C線のそれぞれの断面図である。
LEDチップ40は、LEDチップ実装領域25内のベース側リードフレーム10aの上に実装される。LEDチップ40は、アノード電極(正極)及びカソード電極(負極) の一対の電極を備え、これらの電極の間に順バイアスの所定電圧を印加することにより光を放出する素子である。リードフレーム10は、ベース側リードフレーム10aと端子側リードフレーム10bとに分離されており、各電極に電気的に接続される。本実施例では、例えば、ベース側リードフレーム10aがカソード電極に接続され、端子側リードフレーム10bがアノード電極に接続される。
ボンディングワイヤ43は、例えば金ワイヤであり、LEDチップ40のアノード電極とベース側リードフレーム10aとの間を電気的に接続する。ボンディングワイヤ45は、例えば金ワイヤであり、LEDチップ40のカソード電極と端子側リードフレーム10bとの間を電気的に接続する。なお、図2中にはボンディングワイヤ43、45がそれぞれ一本だけ示されているが、本実施例はこれに限定されるものではなく、搭載されるLEDチップにより必要に応じてボンディングワイヤ43、45のそれぞれを複数本設けてもよい。また、ベース側リードフレーム10aがアノード電極に接続され、端子側リードフレーム10bがカソード電極に接続されるように、逆の電極構成を採用してもよい。また、LEDチップ40として、フリップチップタイプのチップを用いてもよい。この場合には、リード形成孔25a(抜き孔)を跨ぐようにLEDチップを配置して、LEDチップの下面に形成された各電極をベース側リードフレーム10a及び端子側リードフレーム10bのそれぞれにボンディングして実装する。このため、ボンディングワイヤ43、45は不要となる。
図2に示されるように、リフレクタとしての白樹脂20は、LEDチップ実装領域25(LEDチップ40)を取り囲むように、リードフレーム10の上に環状に成形されている。また、リフレクタとしての白樹脂20は、リードフレーム10から離れるほど(上側に行くほど)LEDチップ実装領域25の径が大きくなるすり鉢形状となっている。リフレクタとしての白樹脂20は、このような形状を有することにより、LEDチップ40から発せられた光を上方に効率よく反射させることが可能である。
図3は、本実施例における二次成形後のリードフレーム(LEDパッケージ用基板)の全体構成図である。図3(a)はLEDパッケージ用基板の平面図であり、図3(b)及び図3(c)は、図3(a)を正面側及び右側のそれぞれから見た場合の側面図である。図3のLEDパッケージ用基板は、図1に示される一次成形後のリードフレームに、さらに、二次成形樹脂としての透明樹脂30(第2の樹脂)が形成されたものである。
透明樹脂30としては、透光性を有するシリコーン樹脂が用いられる。シリコーン樹脂は、LEDチップ40の発光波長が青色光等の短波長である場合や、LEDチップが高輝度LEDであり多量の熱を発生する場合に、その光や熱による変色や劣化に対する耐久性に優れている。ただし、本実施例の透明樹脂30はシリコーン樹脂に限定されるものではなく、例えばエポキシ樹脂を採用してもよい。
透明樹脂30は、上金型及び下金型で構成される金型(不図示)を用いてリードフレーム10を両面からクランプし、トランスファ成形により樹脂を流し込んで硬化させることにより、リードフレーム10のLEDチップ実装領域25の上に一体的に形成される。図3に示されるように、LEDチップ実装領域25の上方には球状(半球状)のレンズ部30aが形成されている。レンズ部30aは、透明樹脂30によりその他の部位と一体的に形成されている。
図3(a)に示されるように、透明樹脂30は、白樹脂20の上面の全てを覆うようには形成されていない。本実施例において、透明樹脂30は、トランスファ成形により、白樹脂20の切断部上面(領域150の縁部)の少なくとも一部(露出領域20a)を露出させるようにLEDチップ40を封止する。透明樹脂30は、ゴム系の柔らかい性質を有する。このため、透明樹脂30をダイサーブレードで切断することは困難である。透明樹脂30の切断は、切断部上面(領域150の縁部)の四隅(コーナー部)において特に困難である。そこで本実施例では、できるだけ透明樹脂30の切断を不要にするため、切断部上面の少なくとも一部(露出領域20a)には透明樹脂30を形成せずに白樹脂20を露出させる。露出領域20aは、上述の理由により、白樹脂20の切断部上面の四隅を含むように配置されていることが好ましい。
図4は、本実施例における二次成形後のリードフレームの一個片(最終成形品であるLEDパッケージ)の構成図である。図4は、図3(a)中の領域150を拡大した図を示している。図4(a)は平面図であり、図4(b)及び図4(c)は、図4(a)を正面側及び右側のそれぞれから見た場合の側面図である。図4は、図2に示される構成に二次成形樹脂としての透明樹脂30を充填したものである。
本実施例のLEDパッケージは、複数のLEDチップ40を実装したリードフレーム10を切断することにより形成され、少なくとも一つのLEDチップ40を有する。特に本実施例のLEDパッケージは、白樹脂20が露出した露出領域20aで、白樹脂20及びリードフレーム10を切断することにより製造される。
図4(a)乃至図4(c)に示されるように、LEDチップ実装領域25(及び、リード形成孔25aの一部)の全ては、透明樹脂30で充填されている。また、LEDチップ実装領域25の上方には、透明樹脂30により球状のレンズ部30aが形成されている。図4(a)及び図4(b)に示されるように、透明樹脂30は、最終成形品であるLEDパッケージの上面における周囲の少なくとも一部(露出領域20a)において、白樹脂20を露出させるようにLEDチップを封止している。このため、ダイサーブレードによる切断不良を抑制して、高品質なLEDパッケージを提供することが可能になる。
次に、図5及び図6を参照して、本実施例における別の実施形態であるLEDパッケージについて説明する。
図5は、本実施例における別の実施形態である二次成形後のリードフレームの全体構成図である。図5(a)はLEDパッケージ用基板の平面図であり、図5(b)及び図5(c)は、図5(a)を正面側及び右側のそれぞれから見た場合の側面図である。図5のLEDパッケージ用基板は、図1に示される一次成形後のリードフレームに、さらに、二次成形樹脂としての透明樹脂30(第2の樹脂)が形成されたものである。図6は、本実施形態である二次成形後のリードフレームの一個片の構成図である。図6は、図5(a)中の領域150を拡大した図を示している。図6(a)は平面図であり、図6(b)及び図6(c)は、図5(a)を正面側及び右側のそれぞれから見た場合の側面図である。図6は、図2に示される構成に二次成形樹脂としての透明樹脂30を充填したものである。
本実施形態は、透明樹脂30が白樹脂20の上の全面に形成されている点で、白樹脂20の露出領域20aを有する既述の実施形態とは異なる。上述のように、透明樹脂30はゴム系の柔らかい特性を有するため、常温で透明樹脂30を切断することは困難である。しかしながら、後述のように、本実施例では透明樹脂30を冷却することにより硬化させて切断する。このため、既述の実施形態ように切断部に白樹脂20の露出領域20aを設けない場合でも、容易にLEDパッケージの切断が可能である。したがって、本実施形態においても、ダイサーブレードによる切断不良を抑制して、高品質なLEDパッケージを提供することが可能になる。
次に、図7及図8を参照して、本実施例におけるLEDパッケージの切断装置について説明する。図7は本実施例における切断装置の概略構成図(断面図)である。図7に示されるように、本実施例の切断装置は、主に、ダイサーブレード60(切断刃)及び冷却チャック70(保持部)を備えて構成される。冷却チャック70は、ワークを吸着保持する。ダイサーブレード60は、冷却チャック70に吸着保持されたワークを切断する。また切断装置は、ワーク切断時における切削屑を除去するための洗浄液68(水又は不凍液)を噴出するノズル65(噴出部)を備えることが好ましい。不凍液としては、例えばエチレングリコールが用いられる。
上述のように、被切削物であるワークは、LEDチップ40を実装したリードフレーム10、LEDチップ40を取り囲むようにリードフレーム10の上に成形された白樹脂20(第1の樹脂)、及び、白樹脂20より柔らかい性質を有しLEDチップ40を封止する透明樹脂30(第2の樹脂)を備えて構成される。このようなワークは、切断時において、透明樹脂30側(レンズ部30a側)を下向きにして冷却チャック70の上の所定の位置に配置される。冷却チャック70は、SUS、プラスチック、セラミック等の伝熱性の高い材料で構成されている。
冷却チャック70には、ワークを透明樹脂30側から真空吸着するための吸着通路74(吸着部)が設けられている。吸着通路74は、吸着管75を介して真空ポンプ(不図示)に接続されている。このため、吸着通路74内の空気は、図7中の矢印の方向(真空ポンプに向かう方向)へ排出される。このような真空吸着により、冷却チャック70の上に配置されたワークは、透明樹脂30側を下向きにして、冷却チャック70の上に確実に固定される。
また冷却チャック70には、ペルチェ素子72(冷却部)が設けられている。ペルチェ素子72は、冷却チャック70を冷却し、結果として、透明樹脂30を冷却して硬化させる。ペルチェ素子72には配線73を介して電流制御装置(不図示)が接続されている。電流制御装置によるオン/オフ制御によりペルチェ素子72に電流を流すと、ペルチェ素子72を構成する一方の金属から他方の金属へ熱が移動し(ペルチェ効果)、ペルチェ素子72の一方の面(上面)が吸熱し、反対面(下面)が発熱する。このため、冷却チャック70には、ペルチェ素子72の下部において、更に冷媒としての水を循環させるための水循環通路76(冷媒循環部)が設けられている。水循環通路76は水循環管77に接続されており、ペルチェ素子72からの発熱を逃がすため、ペルチェ素子72の下部には常に新しい水が供給される。
本実施例の切断装置は、ワークの切断時に発生する切削屑を効果的に除去するため、ノズル65(噴出部)から洗浄液68を切断部位に噴出しながら、ダイサーブレード60によるワークの切断を行う。しかしながら、冷却チャック70が所定の温度より低い温度になると、ノズル65から噴出した洗浄液68がワーク及び冷却チャック70の上で凍結する可能性がある。洗浄液68が凍結すると、ワークを冷却チャック70から取り外す際に、凍結した洗浄液68を解凍しなければならない。
このため、本実施例の冷却チャック70は、温度センサ80を備えている。温度センサ80は、ペルチェ素子72により冷却される冷却チャック70の温度を検出し、冷却チャック70の温度を例えば−30℃のような所定の温度に維持するために設けられる。所定の温度とは、ノズル65から噴出される洗浄液68を凍結させない温度であり、例えば、洗浄液68の融点以上の温度である。温度センサ80は、ペルチェ素子72の近傍に配置されていることが好ましいが、これに限定されるものではない。温度センサ80の検出値は、上述の電流制御手段に与えられ、電流制御手段は温度センサ80の検出値が−30℃等の所定の値を維持するように、ペルチェ素子72に流す電流を制御する。このような温度センサ80を設けることにより、洗浄液68の凍結を防止することができる。なお、温度センサ80を設けることなく洗浄液68の凍結を防止できる場合には、温度センサ80は必ずしも必要なものではない。
このような状態で、冷却チャック70の上に真空吸着されたワークは、ダイサーブレード60により切断される。図8は、本実施例のダイサーブレード60による切断動作図である。図8(a)は、ワーク(被切削物)の加工方向と直交する方向から見たダイサーブレードとワークとの関係図である。図8(b)及び図8(c)は、ワークの加工方向から見た場合の要部断面図であり、ワーク切断前の状態(図8(b))、及び、ワーク切断中の状態(図8(c))を示す。
図7及び図8に示されるように、冷却チャック70には、ダイサーブレード60の逃げとしての凹部78が形成されている。このため、切断時においてダイサーブレード60が冷却チャック70に接触することはない。図8(a)に示されるように、ダイサーブレード60は、反時計回りの方向(矢印Bの方向)に回転しながら、加工方向(矢印Aの方向)に進み、ワーク(リードフレーム10、白樹脂20、及び、透明樹脂30)の切断を行う。ダイサーブレード60でワークが切断されることにより、図8(b)のワークは、図8(c)に示されるように、一つのLEDチップ40を備えたLEDパッケージに個片化される。本実施例の構成によれば、ワーク切断時において、柔らかい透明樹脂30は冷却され硬化している。このため、ダイサーブレード60を用いて、バリや剥離等の切断不良を生じることなく透明樹脂30を切断することができる。
なお、本実施例では、透明樹脂を冷却するための冷却手段としてペルチェ素子を用いているが、これに限定されるものではない。冷却手段として、例えば、外部からの冷却ガスを冷却チャックに直接循環させるように構成することもできる。この場合、ペルチェ素子の代わりに、冷却ガスを循環させるための冷却ガス循環通路が設けられる。
上述のとおり、本実施例では、LEDパッケージの切断時において、柔らかい性質を有する透明樹脂を冷却して硬化させて、ワークを切断する。このため、本実施例によれば、ワーク切断時における樹脂のバリや剥離の発生を抑制する切断装置及び切断方法を提供することができる。
以上、本発明の実施例について具体的に説明した。ただし、本発明は上記実施例として記載された事項に限定されるものではなく、本発明の技術思想を逸脱しない範囲内で適宜変更が可能である。
10 リードフレーム
20 白樹脂
30 透明樹脂
30a レンズ部
40 LEDチップ
60 ダイサーブレード
65 ノズル
68 洗浄液
70 冷却チャック
72 ペルチェ素子
74 吸着通路
76 水循環通路
78 凹部

Claims (4)

  1. 複数のLEDチップを実装したリードフレーム、該LEDチップを取り囲むように該リードフレームの上に成形された第1の樹脂、及び、該第1の樹脂より柔らかい性質を有し該LEDチップを封止する第2の樹脂を備えたワークを切断する切断装置であって、
    前記ワークを吸着保持する保持部と、
    前記保持部に吸着保持された前記ワークを切断する切断刃と、を有し、
    前記保持部は、前記ワークを前記第2の樹脂側から真空吸着する吸着部、及び、該第2の樹脂を冷却するペルチェ素子と、該ペルチェ素子からの発熱を逃がすための冷媒循環部とを有する冷却部を備えることを特徴とする切断装置。
  2. 前記ワークの切断時に発生する切削屑を除去するための洗浄液を噴出する噴出部と、
    前記保持部の温度を検出する温度センサと、を更に有し、
    前記冷却部は、前記温度センサにより検出された温度が前記洗浄液を凍結させない温度になるように制御されることを特徴とする請求項1に記載の切断装置。
  3. 複数のLEDチップを実装したリードフレーム、該LEDチップを取り囲むように該リードフレームの上に成形された第1の樹脂、及び、該第1の樹脂より柔らかい性質を有し該LEDチップを封止する第2の樹脂を備えたワークを切断する切断方法であって、
    前記ワークを前記第2の樹脂側から真空吸着して、該ワークを保持部に吸着保持する工程と、
    前記保持部に設けられた冷却部で前記第2の樹脂を冷却する工程と、
    前記保持部に吸着保持された前記ワークを切断刃で切断する工程と、
    前記ワークの切断時に発生する切削屑を除去するための洗浄液を噴出部から噴出する工程と、
    前記保持部の温度を温度センサで検出する工程と、
    前記温度センサにより検出された前記温度が前記洗浄液を凍結させない温度になるように制御する工程と、を有することを特徴とする切断方法。
  4. 前記第2の樹脂を冷却する工程は、ペルチェ素子で前記保持部を冷却する工程と、該ペルチェ素子からの発熱を逃がす工程とを有することを特徴とする請求項に記載の切断方法。
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