JP5468836B2 - 測定装置及び測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、測定対象物の厚さと測定対象物の屈折率を分離して測定する測定装置及び測定方法に関する。
測定対象物(媒質)の屈折率n及び厚さtの非接触(光学)測定は、光学分野において最も基本的な技術の一つである。測定対象物の屈折率n及び厚さtの非接触測定の代表的なものとしては、エリプソメータ(自動偏光解析装置)を用いた方法がある。エリプソメータは、測定対象物となる媒質(薄膜)に斜方から光を照射し、主に反射光のP偏光とS偏光との位相変化の差に注目して、媒質の表面で光が反射する際の偏光状態を観測するものである。エリプソメータを用いた方法においては、媒質の表面で光が反射する際の偏光状態を観測することにより、基板及びその表面に堆積した薄膜の屈折率nと厚さtを測定する。
しかし、エリプソメータは、装置自体が高価であり、また、平行ビーム照射部分(約10mm径)における平均的な屈折率n及び厚さtが測定できるにすぎない。さらに、エリプソメータは、実際に測定できる厚さが10μm程度であり、これ以上の厚さを測定することができない。
また、屈折率のみの測定であれば、デュク・ド・ショルヌ(Duc de Chaulnes)法や、一般的なアッベ式屈折率計による測定方法を用いることができる。デュク・ド・ショルヌ法は、精密な焦点距離測定機能を備えた光学顕微鏡を用いて、光学顕微鏡の焦点の変化を利用して屈折率を測定する方法である。アッベ式屈折率計による方法は、屈折率が既知の半球状のプリズムとプレートとの間に屈折率を測定したい液体をはさみ、全反射角の屈折率依存性を利用して屈折率を測定する方法である。
しかし、これらの方法では、測定対象物の厚さを別の方法、例えば、接触法により機械的に測定しておく必要があるため、同一の媒質の屈折率及び厚さを測定する上で、2つの異なる測定を行うこととなり、測定精度が劣化してしまう。また、アッベ式屈折率計は、屈折率が既知の半球状プリズムと測定対象物との境界面の屈折率の比を測定するので、半球状プリズムと測定対象物との境界面の屈折率しか得られない。すなわち、アッベ式屈折率計は、測定対象物における屈折率の測定部位が測定対象物の表面のみであり、厚さ方向に対して不均一な屈折率分布を持つ測定対象物の平均化された屈折率測定ができない。
特開平9−218016号公報
そこで、本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、測定対象物の厚さ及び測定対象物の屈折率を分離して測定する測定装置及び測定方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明にかかる測定装置は、所定の周波数間隔のスペクトルであり、互いに位相同期され干渉性のある参照光と測定光とを出射する光源と、上記参照光を受光し、該参照光を反射する参照面と、上記測定光を集光する集光レンズと、該集光レンズで集光された測定光を受光して反射する反射鏡とを有する測定光学系と、上記光源からの測定光を上記集光レンズに照射するとともに、該集光レンズを介して上記測定光が戻されるヘッド部と、上記集光レンズと上記反射鏡との間に挿入された測定対象物の一方の面及び他方の面、及び、該集光レンズと該反射鏡との間に該測定対象物が挿入された状態及び挿入されていない状態で該反射鏡に、それぞれ上記ヘッド部からの測定光の焦点が合うように該集光レンズを移動させる移動部と、上記ヘッド部に戻された各測定光と、上記参照面から戻された参照光との干渉光に基づく干渉信号をそれぞれ検出する検出部と、上記検出部により検出した各干渉信号に基づいて、上記参照面までの距離を基準にした上記測定対象物の一方の面及び他方の面までの距離、及び、該集光レンズと該反射鏡との間に該測定対象物が挿入された状態及び挿入されていない状態での該反射鏡までの距離を求める信号処理部と、上記信号処理部が求めた各距離から、上記測定対象物の屈折率及び該測定対象物の厚さを求める演算部とを備える。
また、本発明にかかる測定装置は、所定の周波数間隔のスペクトルであり、互いに位相同期され干渉性のある第1の参照光と第1の測定光とを出射する第1の光源と、第2の上記参照光と第2の上記測定光とを出射する第2の光源と、上記第1の参照光を受光して反射する第1の参照面と、上記第2の参照光を受光して反射する第2の参照面と、上記第1の測定光を集光する第1の集光レンズと、上記第2の測定光を集光する第2の集光レンズと、上記第1の測定光を上記第1の集光レンズに照射するとともに、該第1の集光レンズを介して上記測定光が戻される第1のヘッド部と、上記第2の測定光を上記第2の集光レンズに照射するとともに、該第2の集光レンズを介して上記第2の測定光が戻される第2のヘッド部と、上記第1の集光レンズと上記第2の集光レンズとの間に挿入された厚さが既知の校正用反射板における該第1の集光レンズと対向する面と、該第1の集光レンズと該第2の集光レンズとの間に挿入された測定対象物の一方の面及び他方の面とに、それぞれ上記第1の測定光の焦点が合うように、該第1の集光レンズを移動させる第1の移動部と、上記第2の集光レンズと対向する上記測定対象物の他方の面と、上記校正用反射板の他方の面とに、それぞれ上記第2の測定光の焦点が合うように該第2の集光レンズを移動させる第2の移動部と、上記第1の移動部により上記第1の集光レンズを移動させて、上記第1のヘッド部に戻された各第1の測定光と、上記第1の参照面から戻された第1の参照光との干渉光に基づく第1の干渉信号を検出する第1の検出部と、上記第2の移動部により上記第2の集光レンズを移動させて、上記第2のヘッド部に戻された各第2の測定光と、上記第2の参照面から戻された第2の参照光との干渉光に基づく第2の干渉信号を検出する第2の検出部と、上記第1の検出部により検出した各干渉信号に基づいて、上記第1の参照面までの距離を基準にした上記測定対象物の一方の面及び他方の面までの距離及び上記校正用反射板の一方の面までの距離をそれぞれ求める第1の信号処理部と、上記第2の検出部により検出した各干渉信号に基づいて、上記第2の参照面までの距離を基準にした上記第2の集光レンズと対向する上記測定対象物の他方の面までの距離及び上記校正用反射板の他方の面までの距離をそれぞれ求める第2の信号処理部と、上記第1の信号処理部及び上記第2の信号処理部が求めた各距離から、上記測定対象物の屈折率及び該測定対象物の厚さを求める演算部とを備える。
また、本発明にかかる測定方法は、光源が、所定の周波数間隔のスペクトルであり、互いに位相同期され干渉性のある参照光と測定光とを出射する出射ステップと、移動部が、上記測定光を集光する集光レンズと、該集光レンズで集光された測定光を受光して反射する反射鏡との間に挿入された測定対象物の一方の面及び他方の面、及び、該集光レンズと該反射鏡との間に該測定対象物が挿入された状態及び挿入されていない状態で該反射鏡に、上記光源からの測定光の焦点が合うように該集光レンズを移動させる移動ステップと、検出部が、上記移動ステップで移動した上記集光レンズを介して戻された各測定光と、参照面から戻された参照光との干渉光に基づく干渉信号をそれぞれ検出する検出ステップと、信号処理部が、上記検出ステップで検出した各干渉信号に基づいて、上記参照面までの距離を基準にした上記測定対象物の一方の面及び他方の面までの距離、及び、該測定対象物が挿入された状態及び挿入されていない状態での該反射鏡までの距離を求める距離測定ステップと、演算部が、上記距離測定ステップで求めた各距離から、上記測定対象物の屈折率及び該測定対象物の厚さを求める演算ステップとを有する。
また、本発明にかかる測定方法は、第1の光源が、所定の周波数間隔のスペクトルであり、互いに位相同期され干渉性のある第1の参照光と第1の測定光とを出射するとともに、第2の光源が、第2の上記参照光と第2の上記測定光とを出射する出射ステップと、第1の移動部が、上記第1の測定光を集光する第1の集光レンズと上記第2の測定光を集光する第2の集光レンズとの間に挿入された、厚さが既知の校正用反射板における該第1の集光レンズと対向する面と該第1の集光レンズと該第2の集光レンズとの間に挿入された測定対象物の一方の面及び他方の面とに、該第1の測定光の焦点が合うように該第1の集光レンズを移動させるとともに、該第2の集光レンズと対向する該測定対象物の他方の面と該校正用反射板の他方の面とに、該第2の測定光の焦点が合うように該第2の集光レンズを移動させる移動ステップと、検出部が、上記移動ステップで移動した上記第1の集光レンズを介して戻された上記第1の測定光と、第1の参照面から戻された第1の参照光との干渉光に基づく第1の干渉信号を検出するとともに、上記移動ステップで移動した上記第2の集光レンズを介して戻された上記第2の測定光と、第2の参照面から戻された第2の参照光との干渉光に基づく第2の干渉信号を検出する検出ステップと、信号処理部が、上記検出ステップで検出した各干渉信号に基づいて、上記第1の参照面までの距離を基準にした上記測定対象物の一方の面及び他方の面までの距離及び上記校正用反射板の一方の面までの距離をそれぞれ求めるとともに、上記第2の参照面までの距離を基準にした上記第2の集光レンズと対向する上記測定対象物の他方の面までの距離及び上記校正用反射板の他方の面までの距離をそれぞれ求める距離測定ステップと、演算部が、上記距離測定ステップで求めた各距離から、上記測定対象物の屈折率及び該測定対象物の厚さを求める演算ステップとを有する。
本発明によれば、非接触で測定対象物の厚さ及び測定対象物の屈折率を分離して測定することが可能となる。
第1の実施の形態に係る測定装置の構成例を示すブロック図である。 2台の光周波数コム発生器を用いた場合の測定装置の構成例を示すブロック図である。 光周波数コムの出力を模式的に示す図である。 距離測定方法を説明するためのフローチャートである。 迷光データ取得モードを説明するためのフローチャートである。 絶対距離測定モードを説明するためのフローチャートである。 高速測定モードを説明するためのフローチャートである。 第1の実施の形態に係る測定装置を用いた測定方法を模式的に示す説明図である。 レンズの屈折率及び厚さの測定方法を説明するための模式図である。 第2の実施の形態に係る測定装置を用いた測定方法を模式的に示す説明図である。 第2の実施の形態に係る測定装置を用いた測定方法を模式的に示す説明図である。 ヘッド部の内部に検出部を内蔵した測定装置の構成例を示すブロック図である。 1台の光周波数コム発生器を用いた場合の測定装置の構成例を示すブロック図である。 1台の光周波数コム発生器を用いた場合の測定装置の構成例を示すブロック図である。
以下、発明を実施するための形態(以下、実施の形態とする)について説明する。
<第1の実施の形態>
図1に示すように、第1の実施の形態に係る測定装置1は、距離計2と、距離計2から出射された測定光を集光する集光レンズ(対物レンズ)3と、集光レンズ3を移動させる移動ステージ4と、集光レンズ3で集光された測定光を受光して反射する反射鏡5とを備える。測定装置1は、後に詳述するように4通りの距離測定を行うことにより、測定対象物の厚さ及び屈折率を分離して測定する。
集光レンズ3は、移動ステージ4に搭載されており、距離計2から出射された測定光を反射鏡5又は測定対象物6に集光するとともに、反射鏡5又は測定対象物6から戻された測定光を距離計2に照射する。
移動ステージ4は、集光レンズ3を保持し、測定光の光軸と平行に集光レンズ3を移動させる。移動ステージ4は、このように集光レンズ3を移動させることにより、距離計2から出射された測定光が集光レンズ3を介して反射鏡5又は測定対象物6に集光される位置を変化させる。
測定対象物6は、集光レンズ3と反射鏡5との間に挿入される。測定対象物6は、その厚さや屈折率を測定したい場所に距離計2からの測定光が照射されるように、測定対象物6の上下位置が調整される。なお、測定対象物6は、測定対象物を搭載するための移動ステージ(図示せず)により、位置が調整されるようにしてもよい。
演算部7は、後に詳述するように、距離計2において求めた距離から、測定対象物6の屈折率及び測定対象物6の厚さを分離して測定する。
次に、距離計2の具体的な構成について説明する。図2に示すように、距離計2は、互いに位相同期され干渉性のある参照光としての光周波数コムと、測定光としての光周波数コムとを出射する光源10と、測定光と後に詳述する参照面31から戻された参照光との干渉光に基づく干渉信号を検出する検出部20と、光源10から出射された測定光を上述した集光レンズ3照射するヘッド部30と、検出部20で検出した干渉信号に基づいて参照面31までの距離を基準にした反射鏡5又は測定対象物6までの距離を求める信号処理部60(60a,60b)とを備える。
光源10は、互いに変調周波数及び中心周波数が異なり、互いに位相同期され干渉性のある参照光と測定光とを出射する光源10として2台の光周波数コム発生器を用いる。距離計2は、光源10として光周波数コム発生器を用いることにより、後に詳述するように、基準面からの絶対距離を測定するとともに、光線が遮断されても測定対象物6を基準面まで戻すことなく絶対距離の測定を再開することが可能となる。また、距離計2は、光源10として2台の光周波数コム発生器を用いることにより、測定光と参照光との間で光周波数コムの周波数をモード毎にずらすことが可能となる。これにより、距離計2は、干渉信号の周波数をモードによって違った値にできるため、光検出の際に波長分割しなくても、干渉信号の周波数解析により各モードの位相情報を分離することが可能となる。
光源10は、図2に示すように、周波数がνのレーザ光を出射するレーザ光源11と、光周波数コム発生器12,13と、発振器14,15,16と、周波数をシフトさせる周波数シフタ(AOFS)17と、1/2波長板(λ/2板)18と、偏光ビームスプリッタ(PBS)19とを備える。
光周波数コム発生器12,13は、例えばレーザ外部で光の強度や位相を変調する電気光学変調器(EOM)と、このEOMを挟むように対向して配設された反射鏡とからなり、電気光学変調器と反射鏡とで光発振器を構成するファブリペロー型電気光学変調方式のものが用いられる。なお、光周波数コム発生器12,13としては、この他にも、LiNbO結晶を使用した位相変調器、強度変調器、半導体の吸収や位相の変化を利用する変調器等を用いてもよい。
光周波数コム発生器12,13は、互いに異なる周波数により駆動される。例えば、光周波数コム発生器12は、周波数fで発振する発振器14により駆動し、光周波数コム発生器13は、周波数f+Δfで発振する発振器15により駆動する。発振器14,15は、図示しない共通の基準発振器により位相同期されることで、f+Δfとfとの相対周波数が安定になる。
光周波数コム発生器13の前段には、周波数シフタ17が設けられている。周波数シフタ17は、例えば内部に発生した超音波により音響光学相互作用で参照光の位相を変化させる音響光学変調器(AOM:acoustooptic modulator)で構成される。周波数シフタ17は、発振器16の出力により動作し、レーザ光源11から出射されたレーザ光の周波数を例えばfだけシフトさせて光周波数コム発生器13に出射する。
光源10は、光周波数コム発生器12,13により、レーザ光源11から出射されたレーザ光に基づいて一定間隔の離散的な周波数成分からなる光である光周波数コムを発生して出射する。光周波数コムは、光周波数νを中心にマイクロ波周波数(変調信号の周波数)fに一致する等周波数間隔で発生させた側波帯(サイドバンド)を有する光であり、光周波数コムの中心周波数が、入射されるレーザの光周波数νに一致している。光周波数νは、数百THzの領域であるため、光の位相情報を直接取り扱うことが難しいが、fは高くても数十GHzの領域なので、従来の電子回路技術で位相情報を容易に扱うことができる。距離計2は、光周波数コムを用いることにより、相対的な光の周波数や位相の情報を光周波数コムが存在している帯域内で電気的に取り扱うことができる。
光源10は、光周波数コム発生器12,13により、例えば図3に示すような周波数の光周波数コム(OFC1、OFC2)を出射する。図3(A)は、光周波数コム発生器12から出射された測定光としての光周波数コム(OFC1)を表している。また、図3(B)は、周波数シフタ17で周波数がシフトされた参照光としての光周波数コム(OFC2)を表している。図3に示す光周波数コムは、光パルスの繰り返し周波数に一致したコム状のモードを持っており、図3(A)に示す測定光のモード間隔がfであり、図3(B)に示す参照光のモード間隔がf+△fである。
図3に示す光周波数コムの例は、スペクトル中央のモードを中心にモード番号を付け、N=0のモード間の干渉信号の周波数をfと仮定している。図3に示す光周波数コムの例において、中心周波数成分を0番目として数えてモードにつけた番号をNとすると、N番目のビート周波数=f+N△fとなり、N番目のビート周波数が光周波数コムのモードによって異なる周波数に出る。
偏光ビームスプリッタ19は、光周波数コム発生器12から入射された測定光と1/2波長板18を介して光周波数コム発生器13から入射した参照光とを混合して、参照光と測定光を直交する偏光で重ね合わせる。偏光ビームスプリッタ19は、参照光と測定光とが重ね合わされた干渉光を検出部20のビームスプリッタ21に入射する。
以上説明したように、光源10は、単一レーザ光を入力とし、駆動周波数がそれぞれ異なる2台の光周波数コム発生器12,13を備えることにより、同じビート周波数に複数の光周波数コムの情報が重ならないようにすることを可能とする。
なお、光源10としては、それぞれ周期的に強度又は位相が変調され、かつ、キャリア周波数が安定化された2台の光源、例えばモード同期レーザを用いてもよい。また、光源10は、上述したように光周波数コム発生器12,13からの測定光及び参照光の出力を偏光ビームスプリッタ19で直交した偏光状態で光を束ねた状態、すなわち、測定光及び参照光が干渉しない状態で共通の出力とせずに、別の出力となるようにしてもよい。
検出部20は、図2に示すように、ビームスプリッタ21と、偏光子22a,22bと、基準光検出器23aと、測定光検出器23bとを備える。検出部20は、後に詳述するように、参照面31から戻された参照光と測定対象物6から戻された測定光との干渉光に基づく干渉信号を検出するとともに、光源10から出射された参照光と測定光との干渉光に基づく干渉信号を検出する。
ビームスプリッタ21は、光源10の偏光ビームスプリッタ19から入射された測定光と参照光との混合光を偏光子22aに向かう光と、後に詳述する偏光ビームスプリッタ32に向かう光とに分離する。
基準光検出器23aは、遅延時間を計測するための基準を生成するために用いられる。距離計2は、光源10として2台の光周波数コム発生器を用いるため、光周波数コムを発生する過程、すなわち、ビームスプリッタで分岐してから偏光ビームスプリッタ19で重ねるまでの間で、遅延時間に差が生じてしまう可能性がある。そこで、距離計2は、測定光及び参照光を別々の光周波数コム発生器で発生する場合には、光周波数コムを発生する過程での時間差を計測するための光検出器23aを備える。
基準光検出器23aは、偏光子22aを介してビームスプリッタ21から出射された測定光と参照光との干渉光を受光し、この受光した干渉光に基づく干渉信号を得る。ここで、ビームスプリッタ21から基準光検出器23aに導かれる干渉光S1に含まれる基準光及び測定光は、偏光が直交しているため、そのまま基準光検出器23aに入射しても干渉信号が得られない。そこで、検出部20は、ビームスプリッタ21からの基準光と測定光との偏光に対して斜めになるように向きを調整した偏光子22aを、ビームスプリッタ21と基準光検出器23aとの間に備える。これにより、基準光検出器23aは、偏光子22aの透過成分としての基準光と測定光との干渉光を受光して、偏光子22aの透過成分としての干渉光に基づく干渉信号を得ることができる。
測定光検出器23bは、偏光子22bを介して、ビームスプリッタ21から出射された、参照面31から戻された参照光と測定対象物6から戻された測定光との干渉光S2を受光し、この受光した干渉光S2に基づく干渉信号を得る。ここで、干渉光S2に含まれる基準光及び測定光は、上述した干渉光S1と同様に偏光が直交している。そのため、検出部20は、干渉光S2から干渉信号を得るために、ビームスプリッタ21からの基準光と測定光との偏光に対して斜めになるように向きを調整した偏光子22bをビームスプリッタ21と測定光検出器23bとの間に備える。
ヘッド部30は、図2に示すように、参照面31と、偏光ビームスプリッタ32とを備える。偏光ビームスプリッタ32には、ビームスプリッタ21で分岐された測定光及び参照光が、光ファイバ33を介して入射される。偏光ビームスプリッタ32は、光ファイバ33を介して、ビームスプリッタ21で分離された測定光と参照光との干渉光S1を入射し、偏光に応じて測定光と参照光とに分離する。偏光ビームスプリッタ32は、干渉光S1から分離した測定光を測定対象物6に向けて照射するとともに、干渉光S1から分離した参照光を参照面31に入射する。また、偏光ビームスプリッタ32は、測定対象物6で反射された測定光と、参照面31で反射された参照光とを重ね合わせた干渉光S2を生成し、生成した干渉光S2を、光ファイバ33を介してビームスプリッタ21に戻す。なお、測定対象物6で反射された測定光と参照面31で反射された参照光とを重ね合わせた干渉光S2は、検出部20で生成されるようにしてもよい。
参照面31は、光を反射する材料で構成され、偏光ビームスプリッタ32から入射された参照光を反射して偏光ビームスプリッタ32に戻す。なお、参照面31は、測定対象物6や距離計2の構成に応じて任意の場所に配置することができる。例えば、参照面31は、後に詳述するようにヘッド部30の内部や検出部20の内部に配置してもよく、また、測定対象物6の近傍に配置してもよい。測定対象物6は、光を反射する材料で構成され、偏光ビームスプリッタ32から入射された参照光を反射して偏光ビームスプリッタ32に戻す。
信号処理部60は、基準光検出器23aで検出した干渉信号が供給される信号処理部60aと、測定光検出器23bで検出した干渉信号が供給される信号処理部60bを有する。信号処理部60は、後に詳述するように、信号処理部60bにより、測定光検出器23bで検出した干渉信号と、基準光検出器23aで検出した干渉信号との時間差に基づいて、参照面31までの距離と測定対象物6までの距離との差を光が伝搬する時間を求める。そして、信号処理部60は、参照面31までの距離と測定対象物6までの距離との差を光が伝搬する時間に光速をかけた値を、測定波長における屈折率で割ることにより、基準点から反射鏡5又は測定対象物6までの絶対距離を求めることができる。
ここで、絶対距離を求めるための原理について説明する。
<検出部20で得られる位相情報について>
図2に示すように、周波数fで変調した測定光側の光周波数コム、すなわち、光周波数コム発生器12から出射された光周波数コムのk次のサイドバンドの電場強度Etとする。また、周波数シフタ17で周波数シフトされた周波数ν+faomのレーザ光を周波数f’(f’=f+δf)で変調して発生した参照側の光周波数コム、すなわち、光周波数コム発生器13からの光周波数コムのk次のサイドバンドの電場強度をErとする。これらの電場強度Et及び電場強度Erは、(1)式及び(2)式のように表現される。
Figure 0005468836
Figure 0005468836
(1)、(2)式において、A、Bは、k次のサイドバンドの複素振幅である。τは、検出部20の基準点であるビームスプリッタ21から測定対象物6までの往復遅延時間である。τは、ビームスプリッタ21から参照面31までの往復遅延時間である。ここで、測定したい遅延時間をτとすると、τ=τ+τの関係が成立する。
電場強度E及びEが干渉すると、測定光検出器23bにより検出し、例えばFFT(Fast Fourier Transform)等の周波数解析をすることによって得られるk次のサイドバンドのビート信号の成分S(ターゲット)は、faom+kδfの周波数の信号として、(3)式ように表わされる。
Figure 0005468836
また、(3)式において、τ=τ=0、すなわち、基準光検出器23aにより検出した干渉信号のk次のサイドバンドのビート信号を周波数解析することによって得られる成分S(基準点)は、(4)式ように表わされる。
Figure 0005468836
(3)式で示されるS (ターゲット)に、(4)式で示されるS(基準点)を掛けると、(5)式に示すS(基準点)が得られる。
Figure 0005468836
位相は、(5)式に基づいて(6)式のように表わされる。
Figure 0005468836
(6)式において、φは、測定できる2πの範囲の位相成分であり、Pは、整数である。
このように、信号処理部60は、基準光検出器23aにより検出した干渉光S1に基づく干渉信号のk次のサイドバンドのビート信号の成分S(基準点)と、測定光検出器23bにより検出した干渉光S2に基づくk次のサイドバンドのビート信号の成分S(ターゲット)とに基づいて位相を求める。
<往復遅延時間τのキャリブレーションについて>
次に、参照側の光周波数コムの変調周波数を変えて測定することによる往復遅延時間τのキャリブレーションについて説明する。上記(6)式における往復遅延時間τは、距離測定の誤差を与えることになる。そこで、信号処理部60は、キャリブレーションにより往復遅延時間τに依存しない位相の式を導出する。信号処理部60は、上記(6)式における往復遅延時間τの項をキャリブレーションするために、参照側の光周波数コムの変調周波数を(f+δf)から(f−δf)に変更した状態で再度位相を測定する。これにより、信号処理部60は、−k次のサイドバンドのビート信号が(faom+kδf)の周波数の信号として得ることができる。この−k次のサイドバンドのビート信号に基づく位相φ’−kは、(7)式のように表わされる。
Figure 0005468836
また、信号処理部60は、上記(6)式及び(7)式から、(8)式に示す往復時間τを求める。
Figure 0005468836
ここで、検出部20とヘッド部30との間を接続する光ファイバ33のファイバ長を5mとした場合の往復時間τは、およそ50ns程度である。また、δf=500kHzとした場合、(7)式における2πδfτの取り得る値は、0.15rad程度と1よりも小さい。したがって、信号処理部60は、(8)式の整数値(Pk−1+P’‐k+1−P−P’‐k)を一義的に求めることができる。このように、信号処理部60は、整数値(Pk−1+P’‐k+1−P−P’‐k)を一義的に求めることができるため、(8)式によって往復時間τを求めることができる。
ここで、(6)式に2π(faom+kδf)τを加えたものを新たにφと定義する。すなわち、φは、(9)式のように表わされる。
Figure 0005468836
<キャリアの位相とモード間の相対位相について>
キャリアの位相φは、(9)式においてk=0の場合に得られ、(10)式のように表わされる。
Figure 0005468836
また、モード間の相対位相ψは、k次と(k−1)次との差分を取ることで得られ、(11)式のように表わされる。
Figure 0005468836
信号処理部60は、(11)式で示されるモード間の相対位相ψを計算する際に、(12)式及び(13)式で表わされる平均値をとる。
Figure 0005468836
Figure 0005468836
(12)式において、Wは、重みづけ関数であり、1=ΣWに規格化されている。
<群屈折率nの考慮について>
次に、群屈折率nを考慮に入れた場合の往復遅延時間τの計算方法について説明する。大気の屈折率には、波長依存性がある。信号処理部60は、屈折率が波長に対して一定ではなく往復遅延時間τが光の波長の関数になることから、上述した(11)式を群遅延時間τ(τ=τn/n)を用いて(14)式のように補正する。
Figure 0005468836
(14)式において、Nは、P−Pk−1の補正された整数である。以下の説明では、信号処理部60は、整数値N、或いはPを求め、上記(10)式又は(14)式により、往復遅延時間τ、又は、群遅延時間τを求めることで絶対距離を計算するものとする。
<モード間の相対位相を用いた距離の計算について>
次に、モード間の相対位相を用いた距離の計算について説明する。具体的に、信号処理部60は、上記(14)式を用いて絶対距離を計算する場合、整数値Nを求めなければならないため、変調周波数fを変えて測定を行う。なお、以下の説明では、遅延時間τのキャリブレーションが既に行われているものとする。
測定装置1において、測定対象物6に照射される測定光の変調周波数をf、参照光の変調周波数をf’とする。測定装置1は、絶対距離を計測するモードにおいて、変調周波数fを複数の周波数に切り替えることが可能である。例えば、測定装置1は、変調周波数fを次のようなケース1及びケース2に切り替える。
ケース1:f=fm1 (例)25.0035GHz f’=f+/−δf(δf=500kHz)
ケース2:f=fm2 (例)24.9965GHz f’=f+/−δf(δf=500kHz)
ここで、ケース1で測定されたデータから計算された光周波数コムのモード間の相対位相をψ、ケース2で測定されたデータから計算された光周波数コムのモード間の相対位相をψとする。この場合、群遅延時間τは、(15)式又は(16)式のように表わされる。
Figure 0005468836
Figure 0005468836
また、(15)式又は(16)式で表わされる群遅延時間τは、(17)式のように表すことができる。
Figure 0005468836
(17)式において、0<τ<1/(fm1−fm2)の範囲を仮定すると、信号処理部60は、整数N−N’を一義的に求めることができる。(17)式において、0<τ<1/(fm1−fm2)の範囲を仮定した場合において、群遅延時間τの誤差δτは、(18)式のように表わされる。
Figure 0005468836
(18)式において、δψ及びδψは、ψとψとの測定誤差である。さらに、信号処理部60は、上述したケース1及びケース2を交互に連続して測定し、ψ及びψに関して位相接続しながら連続した測定データを求める。信号処理部60は、連続した多数の測定データから、平均値により誤差δτが、|δτ|<<1/(2xfm1)又は−1/(2xfm2)に収束するまで測定する。位相接続された連続したデータ内では、整数N及びN’が一定であり、整数N−N’が既知である。したがって、信号処理部60は、上述した(1)式、(2)式及び(3)式から、(19)式及び(20)式を計算することで、整数N、N’を求めることができる。
Figure 0005468836
Figure 0005468836
(19)式及び(20)において、端数処理とは、小数点以下を四捨五入することである。信号処理部60は、端数処理したN、N’を用いることにより、(15)式、(16)式から群遅延時間τを再計算する。あるいは、信号処理部60は、(15)式と(16)式の計算の平均である(21)式から群遅延時間τを再計算する。
Figure 0005468836
ここで、信号処理部60が(21)式を計算することで得られる遅延時間τの誤差δτは、(22)式のように表わされる。
Figure 0005468836
以上説明したように、信号処理部60は、真空中の光速度c及び大気の群屈折率n及び群遅延時間τを用いることで、反射鏡5又は測定対象物6までの絶対距離Lを(23)式によって求めることができる。
Figure 0005468836
<光のキャリアの位相を用いた距離の計算について>
次に、光周波数コムのキャリアの波長が安定化された場合の光のキャリアの位相を利用した、高精度測定における計算方法について説明する。信号処理部60は、測定された干渉信号からキャリアの位相を読むことにより、キャリアの光の位相を連続的に測定する。測定装置1は、干渉信号を処理してキャリア位相を得たものとする。なお、測定装置1は、変位計と同様に、ハードウェア的にキャリアの周波数成分だけ分離させた光の位相測定器を用いるようにしてもよい。
上記(10)式を用いて、光周波数コムの入力光の波長(真空波長λ=c/ν)による光の位相ψとすると、片道の絶対距離Lは、(24)式のように表わされる。
Figure 0005468836
(24)式において、nは大気の屈折率である。また、(24)式におけるLの値は、上述した式(23)の値に等しくなければならない。したがって、信号処理部60は、(23)式の誤差、すなわち、|δτcn/n|が(25)式を満たす場合に、(26)式としてPの整数を求めることができる。
Figure 0005468836
Figure 0005468836
信号処理部60は、(26)式によってPを決定することにより、(24)式を用いて絶対距離を求めることができる。信号処理部60で求められる絶対距離の精度は、光の位相ψの測定精度で決定される。光の位相ψの測定精度は、一般的に1/10000程度であるので、変位計モードとの連結された絶対距離の精度は、波長の1/10000程度のサブnmのオーダーとなる。
<迷光のキャリブレーションについて>
次に、迷光のキャリブレーションについて説明する。ヘッド部30の内部には偏光素子が存在し、偏光素子の消光比の影響で反射が微量に存在する。そのため、測定装置1においては、測定対象物6からの反射光量が少ない場合に、上述した(3)式で表わされるk次のサイドバンドのビート信号の成分S(ターゲット)の測定誤差が大きくなる問題が発生する。そこで、信号処理部60は、以下に説明する方法によりS(ターゲット)の測定誤差を低減する。
反射点での遅延時間をτとすると、光周波数コムの迷光のk次のサイドバンドの電場強度Emkは、(27)式のように表わされる。
Figure 0005468836
ここで、信号処理部60がS(ターゲット)を測定する場合には、(28)式に示すように、迷光に起因する第2項の影響が発生する。
Figure 0005468836
そこで、信号処理部60は、(28)式における第2項をキャンセルするために、測定対象物6側への光を遮光して、遮光時の干渉信号を測定し、(30)式で表わされる伝達関数Hを求める。
Figure 0005468836
Figure 0005468836
(30)式において、伝達関数Hは、τが変化しない限り一定となる。そのため信号処理部60は、(H*Sk(基準点))を(28)式から差し引くことにより、(28)式の迷光に起因する第2項をキャンセルすることができる。なお、信号処理部60は、偏光素子等の消光比による反射点での遅延時間τが略一定であるため、上述した迷光のキャリブレーション処理を測定開始時に一度行えばよい。
以上説明したように、信号処理部60は、検出部20により検出した干渉信号に基づいて、ビームスプリッタ21から参照面31までの距離を基準にしたときのビームスプリッタ21から測定対象物6までの距離を求めることができる。
次に、距離計2を用いた距離測定方法の例について、図4〜図7に示すフローチャートを参照しながら説明する。図4に示すステップS1において、信号処理部60は、各種パラメータの初期設定、例えば発振器周波数の初期設定や一回目の環境設定を行う。
ステップS2において、信号処理部60は、環境計測を行うかどうかを判断し、環境計測を行う場合にはステップS3の処理に進み、環境計測を行わない場合にはステップS4の処理に進む。環境計測とは、例えば温度、湿度、気圧等を測定することをいう。
ステップS3において、信号処理部60は、温度、湿度及び気圧を測定する。
ステップS4において、信号処理部60は、迷光測定を行うかどうかを判断し、迷光測定を行う場合にはステップS5の処理に進み、迷光測定を行わない場合にはステップS6の処理に進む。
ステップS5において、信号処理部60は、迷光測定を行う。具体的に、信号処理部60は、図5に示すステップS20〜ステップS25の処理を行う。ステップS20において、信号処理部60は、測定対象物6への光が遮光されているかどうかを判断する。信号処理部60は、測定対象物6への光が遮光されていると判断した場合にはステップS21の処理に進み、測定対象物6への光が遮光していないと判断した場合にはエラーを返してステップS6の処理に進む。
ステップS21〜ステップS24において、信号処理部60は、使用する全ての変調周波数faのケースにおいて、測定対象物6への光を遮光した状態で干渉信号を計測し、基準光検出器23aにより検出した干渉信号への伝達関数Hを上記(30)式により求める。すなわち、信号処理部60は、参照側の干渉信号から、測定対象物6側へ漏れている干渉信号への伝達関数Hを求める。信号処理部60は、伝達関数Hを求めることにより、以後の絶対距離測定モード又は高速測定モードにおいて、求めた伝達関数Hを用いて測定対象物6側の干渉信号に含まれる迷光の波形を予測してキャンセルする。
このように、距離計2は、測定対象物6へ入射される測定光が遮光した状態で測定光検出器23bが遮光時の干渉信号を検出し、信号処理部60が、測定光検出器bにより検出した遮光時の干渉信号と、基準光検出器23aにより検出した干渉信号とに基づいて、上記(28)式乃至(30)式により伝達関数Hを求める。また、距離計2は、上記(28)式のS(ターゲット)から伝達関数Hと上記(4)式のS(基準点)との積を引くことにより、上記(28)式の第2項をキャンセルすることができる。これにより、距離計2は、測定対象物6からの反射光量が少ない場合に、上記(3)式で表わされるS(ターゲット)の測定誤差を小さくすることができるため、高精度で絶対距離を求めることができる。
図4に戻り、ステップS6において、信号処理部60は、光周波数コムの変調周波数を切り替えて上述した(23)式により絶対距離Lを計算する。信号処理部60は、発振周波数の設定及び干渉信号の計測を行う際に、例えば、以下の4つのケースを順繰りに行う。
ケース1:f=fm1 ’=f+δf
ケース2:f=fm2 ’=f+δf
ケース3:f=fm2 ’=f−δf
ケース4:f=fm1 ’=fm−δf
具体的に、信号処理部60は、ステップS6において、図6に示すフローチャートのステップS30〜ステップS42の処理を実行する。
ステップS30において、測定装置1は、測定対象物6を静止させる。
ステップS31において、信号処理部60は、発振器14の周波数設定をf=fm1とするとともに、発振器15の周波数設定をf’=f+δfとする。
ステップS32において、信号処理部60は、測定回数が所定回数N以上となったか否かを判断し、所定回数以上である場合にはステップS7の処理に進み、所定回数より少ない場合にはステップS33に進む。ステップS33において、信号処理部60は、ステップS31で設定した発振器周波数で干渉信号を測定する。
ステップS34において、信号処理部60は、発振器14の周波数設定をf=fm2に変更するとともに、発振器15の周波数設定をf’=f+δfに変更する。ステップS35において、信号処理部60は、干渉信号を測定する。
ステップS36において、信号処理部60は、発振器14の周波数設定をf=fm2とするとともに、発振器15の周波数設定をf’=f−δfとする。ステップS37において、信号処理部60は、ステップS34で設定した発振器周波数で干渉信号を測定する。
ステップS38において、信号処理部60は、発振器14の周波数設定をf=fm1変更するとともに、発振器15の周波数設定をf’=f−δfとする。ステップS39において、信号処理部60は、ステップS38で設定した発振器周波数で干渉信号を測定する。
ステップS40において、信号処理部60は、発振器14の周波数設定をf=fm1とするとともに、発振器15の周波数設定をf’=f+δfに変更する。
ステップS41において、信号処理部60は、相対位相φ及び相対位相φを計算して、(17)式により群遅延時間τを計算する。
ステップS42において、信号処理部60は、上記(19)式及び(20)式のN、N’が整数値に収束したかどうかを判断し、N、N’が整数値に収束した場合にはステップS7の処理に進む。一方、ステップS42において、信号処理部60は、ある特定回数を測定してもN、N’が整数値に収束していない場合には、エラーを返してステップS32の処理に戻る。
このように、信号処理部60は、発振器14,発振器15を複数の変調周波数に切り替えて測定光検出器23bにより検出した干渉信号及び基準光検出器23aにより検出した干渉信号に基づいて、上記(15)式乃至(22)式から遅延時間τ、相対位相ψ、相対位相ψを求めることにより、上記(23)式から絶対距離Lを求めることができる。
なお、発振周波数の設定及び干渉信号の計測の順番は、上述の例に限定されず、例えば以下のケース1’〜ケース4’ を順繰りに行うようにしてもよい。
ケース1’:f=fm1 ’=f+δf
ケース2’:f=fm1 ’=f−δf
ケース3’:f=fm2 ’=f+δf
ケース4’:f=fm2 ’=f−δf
また、往復遅延時間τのキャリブレーションデータが蓄積されているのであれば、信号処理部60は、次の2つのケース、すなわち、ケース1”及びケース2”のみについて、発振周波数の設定及び干渉信号の計測を行うようにしてもよい。
ケース1”:f=fm1 ’=f+δf
ケース2”:f=fm2 ’=f+δf
ステップS7において、信号処理部60は、高速測定を行うかどうかを判断し、高速測定を行う場合にはステップS8の処理に進み、高速測定を行わない場合にはステップS9の処理に進む。
ステップS8において、信号処理部60は、高速測定を行う。信号処理部60は、上述したステップS6の絶対距離測定モードにおいて、発振周波数fを切り替えるため、発振器の位相同期の安定時間まで待つ必要がある。そのため、信号処理部60は、周波数を切り替えている間、干渉信号を測定することができない。したがって、距離計2は、周波数を切り替えている間、測定対象物6を静止する必要がある。そこで、ステップS8において、信号処理部60は、図7に示すフローチャートのステップS50〜ステップS52に示す高速測定モードによって、測定対象物6が動いている場合でも距離を測定することを可能とする。
信号処理部60は、高速測定モードにおいて、発振周波数fを一定にして測定する。絶対距離測定モード終了時点において、発振周波数fmは、図6のステップS40に示すケース1(f=fm1、f’=f+δf)の状態になっている。
ステップS50において、信号処理部60は、ステップS6の絶対距離測定モードから、続けて相対位相φ及び相対位相φに関して位相接続しながら連続する測定データを得る。
ステップS51において、信号処理部60は、ステップS50において相対位相φ及び相対位相ψに関して位相接続しながら連続する測定データを得ているため、上述した整数値NやPが変化しないため、上述した(23)式から絶対距離を求めることができる。また、ステップS51において、信号処理部60は、キャリア位相についても連続データから位相接続しながら測定できるため、整数値Pの値が変化せず、(24)式により絶対距離を求めることができる。
ステップS52において、信号処理部60は、光が中断されたか否かを判断し、光が中断された場合にはステップS9の処理に進み、光が中断されていない場合にはステップS50の処理を再び実行する。
このように、距離計2は、信号処理部60が、基準光検出器23bで検出した干渉信号と基準光検出器aで検出した干渉信号との時間差による絶対距離を求めるとともに、キャリア周波数成分の位相による変位測定を行う。距離計2は、絶対距離測定モードから続けてキャリア位相φ及び相対位相ψに関して位相接続しながら連続の測定データを得ることにより、上記(24)乃至(26)式から、測定対象物6が動いている場合でも絶対距離を測定することが可能となる。すなわち、距離計2は、ステップS8の高速測定モードを実行することにより、絶対距離測定モードにおいて発振周波数fを切り替える際の、発振器の位相同期の安定時間を待つ必要がなくなるため、絶対距離を高精度かつ高速で求めることが可能となる。
図4に示すステップS9において、信号処理部60は、一連の処理を終了するかどうかを判断し、一連の処理を終了する場合にはステップS10の処理に進み、一連の処理を終了しない場合にはステップS2の処理に戻る。
ステップS10において、信号処理部60は、後処理として測定したデータをメモリ(図示せず)に記憶する。
以上説明したように、距離計2は、光線が遮られた場合でも原点復帰することなく、信号処理部60によりに測定対象物6までの絶対距離を高精度に測定することが可能となる。
次に、測定装置1を用いた、測定対象物6の厚さ及び測定対象物6の群屈折率を測定する方法の一例について図8(a)〜(d)を参照しながら説明する。
図8(a)に示すように、測定装置1は、集光レンズ3と反射鏡5との間に測定対象物6が挿入されていない状態で、反射鏡5までの距離を測定する。具体的に、移動ステージ4は、距離計2のヘッド部30から出射された測定光の焦点が反射鏡の表面5aに合うように集光レンズ3を移動させる。距離計2は、集光レンズ3により、光源10から出射された測定光を反射鏡の表面5aに集光させる。距離計2は、検出部20により、集光レンズ3を介して反射鏡5から戻された測定光と、上述した距離計2内部の参照面31から戻された参照光との干渉光に基づく干渉信号を検出する。距離計2は、検出部20により検出した反射鏡5から戻された測定光と参照光との干渉光に基づく干渉信号から、信号処理部60が、参照面31までの距離を基準にした反射鏡の表面5aまでの距離(以下、Dとする。)を求める。
続いて、図8(b)に示すように、測定装置1は、測定対象物6の一方の面(前面)6a、すなわち、集光レンズ3と対向する測定対象物の面に測定光を集光して、測定対象物6の前面6aまでの距離を測定する。具体的に、移動ステージ4は、距離計2のヘッド部30から出射された測定光の焦点が測定対象物の一方の面6aに合うように集光レンズ3を移動させる。距離計2は、集光レンズ3を介して光源10から出射された測定光を測定対象物の一方の面6aに集光させる。距離計2は、検出部20により、集光レンズ3を介して測定対象物の前面6aから戻された測定光と、距離計2内部の参照面31から戻された参照光との干渉光に基づく干渉信号を検出する。距離計2は、検出部20により検出した測定対象物の一方の面6aから戻された測定光と参照光との干渉光に基づく干渉信号から、信号処理部60が、参照面31までの距離を基準にした測定対象物の一方の面6aまでの距離(以下、Dとする。)を求める。
続いて、図8(c)に示すように、測定装置1は、測定対象物6の他方の面6b(後面)、すなわち、測定対象物6における集光レンズ3と対向する面とは他面側に測定光を集光して、測定対象物6の他方の面6bまでの距離を測定する。具体的に、移動ステージ4は、距離計2のヘッド部30から出射された測定光の焦点が測定対象物の他方の面6bに合うように、集光レンズ3を移動させる。距離計2は、集光レンズ3を介して光源10から出射された測定光を測定対象物の他方の面6bに集光させる。距離計2は、検出部20により、集光レンズ3を介して測定対象物の他方の面6bから戻された測定光と、参照面31から戻された参照光との干渉光に基づく干渉信号を検出する。距離計2は、検出部20で検出した測定対象物の他方の面6bから戻された測定光と参照光との干渉光に基づく干渉信号から、信号処理部60が、参照面31までの距離を基準にした測定対象物6の後面までの光学距離、すなわち、媒質の屈折率を乗じた媒質内の光路の実際の長さ(以下、Dとする。)を求める。
続いて、図8(d)に示すように、測定装置1は、集光レンズ3と反射鏡5との間に測定対象物6が挿入されていない状態で、測定対象物6を透過させて測定光を反射鏡5の一方の面5aに集光し、測定対象物6を含む反射鏡5までの光学距離を測定する。具体的に、移動ステージ4は、集光レンズ3と反射鏡5との間に測定対象物6が挿入された状態で、反射鏡5の一方の面5aに、ヘッド部30から出射された測定光の焦点が合うように、集光レンズ3を移動させる。距離計2は、集光レンズ3により、光源10から出射された測定光を、測定対象物6を透過させて反射鏡5に照射する。距離計2は、検出部20により、測定対象物6及び集光レンズ3を介して反射鏡5から戻された測定光と、参照面31から戻された参照光との干渉光に基づく干渉信号を検出する。距離計2は、検出部20により検出した測定対象物6及び集光レンズ3を介して反射鏡5から戻された測定光と参照光との干渉光に基づく干渉信号から、信号処理部60が、参照面31までの距離を基準にした測定対象物6を含む反射鏡の一方の面5aまでの光学距離(以下、Dとする。)を求める。
ここで、測定対象物6の光学的な厚さ(D−D)は、(31)式のように表わされる。
−D=nt (31)
(31)式において、nは、測定対象物6の群屈折率、tは、測定対象物6の物理的な厚さである。
また、測定対象物6の物理的な厚さtは、(32)式、又は、(33)式のように表わされる。
[D−(D−D)]−D=t (32)
(D+D)−(D+D)=t (33)
さらに、測定対象物6の群屈折率nは、(34)次のように表わされる。
=(D−D)/[(D+D)−(D+D)] (34)
このように、信号処理部60は、検出部20により検出した各干渉信号に基づいて、参照面31までの距離を基準にした測定対象物6の両面までのそれぞれの距離、及び、反射鏡5までの距離、すなわち、上述したD、D、D、Dをそれぞれ求める。演算部7は、(32)式及び(33)式に示すように、測定対象物6の物理的な厚さtと測定対象物6の光学距離の増加分を求め、(34)式に示すように、測定対象物6が押し退けた媒質の群屈折率と測定対象物6の厚さtとから、測定対象物6の群屈折率nを求める。すなわち、演算部7は、信号処理部60が求めた各距離から、測定対象物6の群屈折率n及び測定対象物6の厚さtを同時に測定することができる。
また、測定装置1によれば、距離測定の分解能を測定光の波長より高めることにより、測定対象物6の位相屈折率を求めることが可能となる。
次に、測定対象物6の表面が並行平面ではなく、曲面の場合の補正処理について説明する。図9に示すように、測定対象物の一方の面(表面)6c及び測定対象物の他方の面(裏面)6dが平行平面でない場合、屈折により測定光の角度が変化する。そのため、測定対象物の表面が平行平面でない場合、測定対象物6に入射された測定光が反射鏡5へ直進する場合と比べて距離が長くなるため、補正が必要となる。そこで、測定装置1は、図9に示すように、測定対象物6として、一方の面6cの曲率半径がR、他方の面6dの曲率半径がR、媒質の屈折率がnであるレンズ6’を仮定して、入射ビームの高さと角度の変換を表すシステムマトリックスを求める。
レンズ6’の曲率半径R、Rは未知であるが、設計値から推定するか、実測されたレンズ6’の表面形状をもとに導き出すことができる。また、レンズ6’の媒質の屈折率nは、曲率半径R、Rと同様に未知であるが、レンズ6’の材料の性質から、ある程度の値が出ているのであれば、その値を使用してもよい。また、レンズ6’に測定光が入出力する面、すなわち、レンズ6’の一方の面6c及び他方の面6dが、ともに光軸に垂直になる場所があれば、その場所での光路長と物理長の比から群屈折率nを求め、その群屈折率nから屈折率nを推定して使用してもよい。
測定装置1は、演算部7により、入射光軸の傾きαi1、入射光軸の高さYi1から、出射光軸の傾きαi2、出射光軸の高さYi2を求める。ここで、図9に示すように、入射光軸の傾きαi1=0である。また、測定されるレンズ6’の他方の面6dと反射鏡5との間の距離、すなわちQとQとの間の距離をL、補正されたレンズ6’の他方の面6dと反射鏡5との間の距離、すなわち、QとQ’との間の距離をLとすると、LとLとの間には、(35)式の関係が成立する。
=Lcosαi2 (35)
演算部7は、(35)式より、Lを求めることができる。すなわち、演算部7は、レンズ6’の他方の面6dの形状を補正することができる。
演算部7は、反射鏡5までの絶対距離(測定試料なし)からLを差し引き、測定ポイントの物理的な厚さdyを計算する。ここで、光路長の物理的な長さlは、(36)式により表わされる。
l=d/cosα (36)
(36)式において、αは、tanα=(Yi2−Yi1)/dyにより求められる。
演算部7は、レンズ6’のQ間の光学的な距離(光路長)をlで割ることにより、群屈折率nを求めることができる。
以上説明したように、測定装置1は、上述した補正処理を行うことにより、測定対象物の表面が平行平面でない場合であっても、測定対象物の厚さ及び測定対象物の群屈折率を同時に測定することが可能となる。
<第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態に係る測定装置1’について説明する。この第2の実施の形態に係る測定装置1’は、次の点で、第1の実施の形態に係る測定装置1とは構成が異なる。すなわち、測定装置1’は、上述した距離計2を2台備え、測定対象物6の両面側にそれぞれ測定光を照射して測定対象物6までの距離を求めるため、上述した反射鏡5を用いる必要がない。なお、第2の実施の形態に係る測定装置1’において、第1の実施の形態に係る測定装置1と同一の構成については、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図10に示すように、測定装置1’は、距離計2a、2bと、集光レンズ3a、3bと、移動ステージ4a、4bとを備える。
集光レンズ3aは、移動ステージ4aに搭載されており、距離計2aから出射された測定光を測定対象物の一方の面6aに集光するとともに、測定対象物6から戻された測定光を距離計2aに戻す。また、集光レンズ3bは、移動ステージ4bに搭載されており、距離計2bから出射された測定光を測定対象物6の他方の面6bに集光するとともに、測定対象物6から戻された測定光を距離計2bに戻す。
移動ステージ4aは、集光レンズ3aを保持し、距離計2aから出射された測定光の光軸と平行に集光レンズ3aを移動させる。移動ステージ4aは、集光レンズ3aを移動させることにより、距離計2aから出射された測定光が集光レンズ3aを介して測定対象物6に集光される位置を変化させる。また、移動ステージ4bは、集光レンズ3bを保持し、距離計2bから出射された測定光の光軸と平行に集光レンズ3bを移動させる。移動ステージ4bは、集光レンズ3aを移動させることにより、距離計2bから出射された測定光が集光レンズ3bを介して測定対象物6に集光される位置を変化させる。
測定対象物6は、集光レンズ3aと集光レンズ3bとの間に挿入される。測定対象物6は、その厚さや屈折率を測定したい場所に距離計2a、2bからの測定光がそれぞれ照射されるように、測定対象物6の上下位置が調整される。
演算部7は、後に詳述するように、距離計2a、2bにおける距離測定によって求めた各距離から、測定対象物6の屈折率及び測定対象物6の厚さを分離して測定する。 次に、測定装置1’を用いた測定方法の一例について説明する。
図10(a)に示すように、測定装置1’は、集光レンズ3aと集光レンズ3bとの間に、厚さが既知であり両面が平行平面である校正用反射板8が挿入された状態で、距離計2a及び距離計2bそれぞれから、校正用反射板8までの距離を測定する。具体的に、移動ステージ4aは、距離計2aのヘッド部30から出射された測定光の焦点が、校正用反射板8の一方の面8a、すなわち、校正用反射板8が集光レンズ3aと対向する面に合うように、集光レンズ3aを移動させる。距離計2aは、集光レンズ3aにより、距離計2aの光源10から出射された測定光を、校正用反射板8の一方の面8aに集光させる。距離計2aは、距離計2aの検出部20により、集光レンズ3aを介して校正用反射板8から戻された測定光と、上述した距離計2a内部の参照面31から戻された参照光との干渉光に基づく干渉信号を検出する。距離計2aは、検出部20により検出した測定光と参照光との干渉光に基づく干渉信号から、距離計2aの信号処理部60が、距離計2a内部の参照面31までの距離を基準にした校正用反射板8の一方の面8aまでの距離を求める。
同様に、移動ステージ4bは、距離計2bのヘッド部30から出射された測定光の焦点が、校正用反射板8の他方の面8b、すなわち、校正用反射板8が集光レンズ3bと対向する面に合うように、集光レンズ3bを移動させる。距離計2bは、集光レンズ3bにより、距離計2bの光源10から出射された測定光を、校正用反射板8の他方の面8bに集光させる。距離計2bは、距離計2bの検出部20により、集光レンズ3bを介して校正用反射板8から戻された測定光と、上述した距離計2b内部の参照面31から戻された参照光との干渉光に基づく干渉信号を検出する。距離計2bは、距離計2bの検出部20により検出した測定光と参照光との干渉光に基づく干渉信号から、距離計2bの信号処理部60が、距離計2b内部の参照面31までの距離を基準にした校正用反射板8の他方の面8bまでの距離を求める。
測定装置1’の演算部7は、距離計2a、2bの信号処理部60で求めた各距離を基準に直線座標を決定する。例えば、図11に示すように、演算部7は、校正用反射板8の他方の面8bを0、校正用反射板8の一方の面8aをt、校正用反射板8の一方の表面8a方向を正方向にとる。
続いて、図10(b)に示すように、測定装置1’は、集光レンズ3aと集光レンズ3bとの間に測定対象物6を挿入し、移動ステージ4aにより、距離計2aからの測定光が、測定対象物6の一方の面6a、すなわち、測定対象物6が集光レンズ3aと対向する面に焦点を結ぶように集光レンズ3aを移動させる。また、測定装置1’は、移動ステージ4bにより、距離計2bからの測定光が、測定対象物6の他方の面6b、すなわち、測定対象物6が集光レンズ3bと対向する面に焦点を結ぶように集光レンズ3bを移動させる。距離計2aは、図10(a)の場合と同様に、距離計2aの信号処理部60が、距離計2a内部の参照面31までの距離を基準にした測定対象物の一方の面6aまでの距離を求める。また、距離計2bは、距離計2bの信号処理部60が、距離計2b内部の参照面31までの距離を基準にした測定対象物の他方の面6bまでの距離を求める。測定装置1’の演算部7は、距離計2a、2bの信号処理部で求めた各距離に基づいて、測定対象物6の一方の面6aと測定対象物の他方の面6bの座標を計算し、測定対象物6の物理的な厚さを求める。
続いて、図10(c)に示すように、測定装置1’は、移動ステージ4aにより、距離計2aからの測定光が、測定対象物6の他方の面6bに焦点を結ぶように集光レンズ3aを移動させる。距離計2aは、距離計2aの信号処理部60が、距離計2a内部の参照面31までの距離を基準にした測定対象物の他方の面6bまでの距離を求める。測定装置1’の演算部7は、図10(b)の距離計2aの信号処理部60で求めた距離から、図10(c)の距離計2aの信号処理部60で求めた距離を差し引くことにより、測定対象物6の光学的距離(光路長)を求めることができる。このように、測定装置1’の演算部7は、測定対象物6の物理的な厚さ、及び、測定対象物6の光学的距離、すなわち、光学的な厚さを求めることにより、上述した(34)式に示すように、測定対象物6の群屈折率を測定することができる。したがって、測定装置1’は、測定対象物6の厚さ及び群屈折率を分離して同時に測定することが可能となる。
なお、測定装置1’は、移動ステージ4bにより、距離計2bからの測定光が、測定対象物6の一方の面6aに焦点を結ぶように集光レンズ3bを移動させて、距離計2a内部の参照面31までの距離を基準にした測定対象物の一方の面6aまでの距離を求めてもよい。この場合、距離計2bは、距離計2bの信号処理部60が、距離計2b内部の参照面31までの距離を基準にした測定対象物の一方の面6aまでの距離を求めることで、測定対象物6の光学的距離を求める。
以上説明した第2の実施の形態に係る測定装置1’によれば、測定対象物6の一方の面6aの側及び他方の面6bの側それぞれから測定光を照射して距離を求めることにより、第1の実施の形態に係る測定装置1よりも、正確に測定対象物6の厚さを測定することが可能となる。
なお、測定装置1は’、2つの距離計2a、2bを用いて測定対象物6までの距離を求めるようにしたが、この例に限定されるものではない。例えば、測定装置1は’、2つの距離計2a、2bを用いずに1つの距離計を用いて、測定対象物6の両面側に測定光を交互に照射して、測定対象物6の厚さ及び測定対象物の群屈折率を求めるようにしてもよい。また、測定装置1は’、2台の距離計2a、2bを用いずに、1つの距離計2が2つのヘッド部20を備え、この2つのヘッド部20から、測定対象物6の一方の面6a及び他方の面6bに、それぞれ測定光を照射して測定対象物6の厚さ及び測定対象物の群屈折率を求めるようにしてもよい。
また、本実施形態に係る測定装置1”は、図12に示すように、ヘッド部30と検出部20とを一体化したものを用いてもよい。また、測定装置1”は、図13及び図14に示すように、光源10として1台の光周波数コム発生器を用いるようにしてもよい。
図12に示す測定装置1”は、ヘッド部30が、図2に示す偏光子22a、22bと、基準光検出器23aと、測定光検出器23bと、参照面31とを内部に備えている。また、測定装置1”は、偏光ビームスプリッタ21aと、ビームスプリッタ21bと、1/4波長板34a,34bとを備えている。
ビームスプリッタ21bは、光源10から出射された測定光と参照光との干渉光を偏光子22aに向かう光と、偏光ビームスプリッタ21aに向かう光とに分岐する。偏光ビームスプリッタ21aは、ビームスプリッタ21bから入射された測定光と参照光との干渉光を、1/4波長板34aに向かう参照光と、1/4波長板34bに向かう測定光とに分岐する。また、偏光ビームスプリッタ21aは、1/4波長板34bを介して参照面31から戻された参照光を偏光子22bに入射するとともに、1/4波長板34aを介して測定対象物6から戻された測定光を偏光子22bに入射する。
また、測定装置1”は、図13及び図14に示すように、光源10として1台の光周波数コム発生器を用いる場合には、波長分割機能を有する光検出器をさらに備える。測定装置1”’は、1台の光周波数コム発生器を用いる場合には、光周波数コムの全ての周波数成分の干渉信号が同じ周波数になるため、光検出の際に波長分割することにより、光周波数コムの各モードの位相情報を分離する。光周波数コム発生器が1台の場合、1つの光周波数コムが、測定光と参照光とを兼ねる。なお、図13及び図14に示す測定装置1”’において、上述した測定装置1と同一の構成については同一の符号を付して詳細の説明を省略する。
図13に示す測定装置1”’は、検出部20が、それぞれ2個の分光器25a,25bと、光検出器アレイ26a,26bを備える。また、測定装置1”は、ビームスプリッタ21と参照面31との間に1/8波長板34を備え、光周波数コム発生器12からの光周波数コム出力の偏光を1/8波長板34の結晶軸に一致した成分と直交した成分を持つように調整しておく。1/8波長板34は、ビームスプリッタ21から入射された参照光の一方の偏光成分に往復で1/4波長の位相シフトを与える。さらに、検出部20は、1/8波長板34により1/4波長の位相シフトされた成分の干渉光を分離する偏光ビームスプリッタ24を備え、偏光ビームスプリッタ24により分離した干渉光Pca,Pcbを分光器25aと分光器25bに入射する。検出部20は、分光器25bにより干渉光Pcaに含まれる光スペクトルを分離して光検出器アレイ26aで検出するとともに、分光器25bにより干渉光Pcbに含まれる光スペクトルを分離して光検出器アレイ26bで検出する。
信号処理部60は、信号処理部60aにより光検出器アレイ26aによる検出出力に基づいて、干渉光Pcaのacosθn成分の電圧を算出するとともに、信号処理部60bにより光検出器アレイ26bによる検出出力に基づいて、干渉光Pcbのasinθn成分の電圧を算出する。信号処理部60は、算出した干渉信号のsin成分とcos成分との電圧から距離を求める。このように、測定装置1”は、干渉信号のsin成分とcos成分の電圧を計測することにより、位相と振幅を測定し、絶対距離を求めることができる。
また、図14に示す測定装置1”’は、ビームスプリッタ21と参照面31との間に、発振器37の出力により動作する周波数シフタ36を備える。図14に示す測定装置1”’は、周波数シフタ36が、ビームスプリッタ21から参照面31に向けて出射された参照光の周波数をシフトしてビームスプリッタ21に戻す。図14に示す測定装置1”’は、ビームスプリッタ21と参照面31との間に周波数シフタ36を挿入することにより、光検出器アレイ26で観測される干渉信号の周波数シフトがfaとなるため、信号処理部60での信号処理による位相比較が行いやすくなる。また、図14に示す測定装置1”’は、交流成分を観測しているので、1モードあたり1個の検出器で干渉信号の位相と振幅を測定することができる。
1 測定装置、2 距離計、3 集光レンズ、4 移動ステージ、5 反射鏡、6 測定対象物、7 演算部、8 校正用反射板、10 光源、12,13 光周波数コム発生器、14,15,16 発振器、17 周波数シフタ、20 検出部、23a 基準光検出器、23b 測定光検出器、30 ヘッド部、31 参照面、60 信号処理部

Claims (6)

  1. 所定の周波数間隔のスペクトルであり、互いに位相同期され干渉性のある参照光と測定光とを出射する光源と、
    上記参照光を受光し、該参照光を反射する参照面と、
    上記測定光を集光する集光レンズと、該集光レンズで集光された測定光を受光して反射する反射鏡とを有する測定光学系と、
    上記光源からの測定光を上記集光レンズに照射するとともに、該集光レンズを介して上記測定光が戻されるヘッド部と、
    上記集光レンズと上記反射鏡との間に挿入された測定対象物の一方の面及び他方の面、及び、該集光レンズと該反射鏡との間に該測定対象物が挿入された状態及び挿入されていない状態で該反射鏡に、それぞれ上記ヘッド部からの測定光の焦点が合うように該集光レンズを移動させる移動部と、
    上記ヘッド部に戻された各測定光と、上記参照面から戻された参照光との干渉光に基づく干渉信号をそれぞれ検出する検出部と、
    上記検出部により検出した各干渉信号に基づいて、上記参照面までの距離を基準にした上記測定対象物の一方の面及び他方の面までの距離、及び、該集光レンズと該反射鏡との間に該測定対象物が挿入された状態及び挿入されていない状態での該反射鏡までの距離を求める信号処理部と、
    上記信号処理部が求めた各距離から、上記測定対象物の屈折率及び該測定対象物の厚さを求める演算部と
    を備える測定装置。
  2. 上記光源は、第1の発振器により第1の変調周波数の変調信号でレーザ光を変調して上記測定光としての光周波数コムを生成する第1の光周波数コム発生器と、第2の発振器によりレーザ光を上記第1の変調周波数とは異なる第2の変調周波数の変調信号で変調することにより、上記第1の光周波数コムとはモード周波数間隔が異なる上記参照光としての光周波数コムを生成する第2の光周波数コム発生器と、上記測定光又は上記参照光の周波数をシフトする周波数シフタとを有し、
    上記検出部は、上記参照面から戻された参照光と上記ヘッド部に戻された各測定光との第1の干渉光に基づく第1の干渉信号を検出する測定光検出器と、上記光源から出射された参照光と上記光源から出射された測定光との第2の干渉光に基づく第2の干渉信号を検出する基準光検出器とを有し、
    上記信号処理部は、上記第1の干渉信号と上記第2の干渉信号とに基づく時間差を検出し、該時間差に基づいて上記距離を求め、
    上記演算部は、上記信号処理部が求めた距離から、上記測定対象物の屈折率及び該測定対象物の厚さを同時に測定する請求項1記載の形状測定装置。
  3. 所定の周波数間隔のスペクトルであり、互いに位相同期され干渉性のある第1の参照光と第1の測定光とを出射する第1の光源と、
    第2の上記参照光と第2の上記測定光とを出射する第2の光源と、
    上記第1の参照光を受光して反射する第1の参照面と、
    上記第2の参照光を受光して反射する第2の参照面と、
    上記第1の測定光を集光する第1の集光レンズと、
    上記第2の測定光を集光する第2の集光レンズと、
    上記第1の測定光を上記第1の集光レンズに照射するとともに、該第1の集光レンズを介して上記測定光が戻される第1のヘッド部と、
    上記第2の測定光を上記第2の集光レンズに照射するとともに、該第2の集光レンズを介して上記第2の測定光が戻される第2のヘッド部と、
    上記第1の集光レンズと上記第2の集光レンズとの間に挿入された厚さが既知の校正用反射板における該第1の集光レンズと対向する面と、該第1の集光レンズと該第2の集光レンズとの間に挿入された測定対象物の一方の面及び他方の面とに、それぞれ上記第1の測定光の焦点が合うように、該第1の集光レンズを移動させる第1の移動部と、
    上記第2の集光レンズと対向する上記測定対象物の他方の面と、上記校正用反射板の他方の面とに、それぞれ上記第2の測定光の焦点が合うように該第2の集光レンズを移動させる第2の移動部と、
    上記第1の移動部により上記第1の集光レンズを移動させて、上記第1のヘッド部に戻された各第1の測定光と、上記第1の参照面から戻された第1の参照光との干渉光に基づく第1の干渉信号を検出する第1の検出部と、
    上記第2の移動部により上記第2の集光レンズを移動させて、上記第2のヘッド部に戻された各第2の測定光と、上記第2の参照面から戻された第2の参照光との干渉光に基づく第2の干渉信号を検出する第2の検出部と、
    上記第1の検出部により検出した各干渉信号に基づいて、上記第1の参照面までの距離を基準にした上記測定対象物の一方の面及び他方の面までの距離及び上記校正用反射板の一方の面までの距離をそれぞれ求める第1の信号処理部と、
    上記第2の検出部により検出した各干渉信号に基づいて、上記第2の参照面までの距離を基準にした上記第2の集光レンズと対向する上記測定対象物の他方の面までの距離及び上記校正用反射板の他方の面までの距離をそれぞれ求める第2の信号処理部と、
    上記第1の信号処理部及び上記第2の信号処理部が求めた各距離から、上記測定対象物の屈折率及び該測定対象物の厚さを求める演算部と
    を備える測定装置。
  4. 上記第1の光源及び上記第2の光源は、
    第1の発振器により第1の変調周波数の変調信号でレーザ光を変調して上記測定光としての光周波数コムを生成する第1の光周波数コム発生器と、第2の発振器によりレーザ光を上記第1の変調周波数とは異なる第2の変調周波数の変調信号で変調することにより、上記第1の光周波数コムとはモード周波数間隔が異なる上記参照光としての光周波数コムを生成する第2の光周波数コム発生器と、上記測定光又は上記参照光の周波数をシフトする周波数シフタとを有し、
    上記第1の検出部及び上記第2の検出部は、
    上記参照面から戻された参照光と上記測定対象物から戻された測定光との第1の干渉光に基づく第1の干渉信号を検出する測定光検出器と、上記光源から出射された参照光と上記光源から出射された測定光との第2の干渉光に基づく第2の干渉信号を検出する基準光検出器とをそれぞれ有し、
    上記第1の信号処理部及び上記第2の信号処理部は、上記第1の干渉信号と上記第2の干渉信号とに基づく時間差を検出し、該時間差に基づいて上記距離を求め、
    上記演算部は、上記第1の信号処理部及び上記第2の信号処理部で得られた距離に基づいて、上記測定対象物の屈折率及び該測定対象物の厚さを同時に測定する請求項3記載の測定装置。
  5. 光源が、所定の周波数間隔のスペクトルであり、互いに位相同期され干渉性のある参照光と測定光とを出射する出射ステップと、
    移動部が、上記測定光を集光する集光レンズと、該集光レンズで集光された測定光を受光して反射する反射鏡との間に挿入された測定対象物の一方の面及び他方の面、及び、該集光レンズと該反射鏡との間に該測定対象物が挿入された状態及び挿入されていない状態で該反射鏡に、上記光源からの測定光の焦点が合うように該集光レンズを移動させる移動ステップと、
    検出部が、上記移動ステップで移動した上記集光レンズを介して戻された各測定光と、参照面から戻された参照光との干渉光に基づく干渉信号をそれぞれ検出する検出ステップと、
    信号処理部が、上記検出ステップで検出した各干渉信号に基づいて、上記参照面までの距離を基準にした上記測定対象物の一方の面及び他方の面までの距離、及び、該測定対象物が挿入された状態及び挿入されていない状態での該反射鏡までの距離を求める距離測定ステップと、
    演算部が、上記距離測定ステップで求めた各距離から、上記測定対象物の屈折率及び該測定対象物の厚さを求める演算ステップと
    を有する測定方法。
  6. 第1の光源が、所定の周波数間隔のスペクトルであり、互いに位相同期され干渉性のある第1の参照光と第1の測定光とを出射するとともに、第2の光源が、第2の上記参照光と第2の上記測定光とを出射する出射ステップと、
    第1の移動部が、上記第1の測定光を集光する第1の集光レンズと上記第2の測定光を集光する第2の集光レンズとの間に挿入された、厚さが既知の校正用反射板における該第1の集光レンズと対向する面と該第1の集光レンズと該第2の集光レンズとの間に挿入された測定対象物の一方の面及び他方の面とに、該第1の測定光の焦点が合うように該第1の集光レンズを移動させるとともに、該第2の集光レンズと対向する該測定対象物の他方の面と該校正用反射板の他方の面とに、該第2の測定光の焦点が合うように該第2の集光レンズを移動させる移動ステップと、
    検出部が、上記移動ステップで移動した上記第1の集光レンズを介して戻された上記第1の測定光と、第1の参照面から戻された第1の参照光との干渉光に基づく第1の干渉信号を検出するとともに、上記移動ステップで移動した上記第2の集光レンズを介して戻された上記第2の測定光と、第2の参照面から戻された第2の参照光との干渉光に基づく第2の干渉信号を検出する検出ステップと、
    信号処理部が、上記検出ステップで検出した各干渉信号に基づいて、上記第1の参照面までの距離を基準にした上記測定対象物の一方の面及び他方の面までの距離及び上記校正用反射板の一方の面までの距離をそれぞれ求めるとともに、上記第2の参照面までの距離を基準にした上記第2の集光レンズと対向する上記測定対象物の他方の面までの距離及び上記校正用反射板の他方の面までの距離をそれぞれ求める距離測定ステップと、
    演算部が、上記距離測定ステップで求めた各距離から、上記測定対象物の屈折率及び該測定対象物の厚さを求める演算ステップと
    を有する測定方法。
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