JP5468571B2 - 半導体発光素子 - Google Patents

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本発明は、半導体内で電子と正孔とを結合させて発光させる半導体発光素子に関する。
近年、V族に窒素を含む窒化物半導体から成るpn接合を利用した発光ダイオードやレーザダイオードなどの半導体発光素子の発展が目覚しい。この窒化物半導体が脚光を浴びる理由は、AlN、GaN、InNなどの該窒化物半導体は直接遷移型の半導体であり、さらに三元混晶や四元混晶では、組成を適宜設定してバンドギャップを変化させることで、赤外から深紫外までの光を放射できるからである。
このような窒化物半導体で、通常、発光層に用いられるのは量子井戸であるが、近年、より微細な結晶を用いた量子ドットが注目されている。この量子ドットを用いることで、キャリアの閉じ込め効率が高くなり、高効率な発光を期待できるとともに、発光層の表面積が大きくなり、放熱効果に優れ、また微結晶の大きさによって波長を制御することができるという利点を有する。
そこで、特許文献1では、サファイア基板上に、バッファ層、SiドープのnGaN層、発光層、MgドープのpAlGaN層およびMgドープのpGaN層を積層させた後に、1100℃から950℃へ急冷することで、或いはさらに800℃へ緩やかに降温させて15分保持することで、前記量子ドットとして作用する球状または島状の従属相が、インジウム組成が異なる主体相に埋込まれている。
また、特許文献2では、下地層上に、その表面状態を変化させる物質を供給してから発光層を形成する工程を繰返すことで、多重量子ドット構造を作成することが示されている。
特開平11−186603号公報 特開平11−354839号公報
上述の従来技術では、下地層上に、直接量子ドットを形成するので、微結晶粒子の形状や品質の制御が難しく、発光波長を一定にしたり、高効率・高出力な発光を行わせるのが困難である。
本発明の目的は、所望とする均一な波長の光を発生させることができるとともに、高効率・高出力な発光を行わせることができる半導体発光素子を提供することである。
本発明の半導体発光素子は基板上に、n型半導体層、発光層およびp型半導体層を有する半導体発光素子において、前記発光層は、微結晶粒子が散布されて成り、該微結晶粒子の組成は、該微結晶粒子の発光波長が、n型半導体層側からp型半導体層側になるにつれて短波長となるように変化され、該半導体発光素子の光取出し方向はp型半導体層側であることを特徴とする。
上記の構成によれば、GaNなどの窒化物半導体またはZnOなどの酸化物半導体などから成る半導体発光素子において、反応炉内で、サファイアなどの基板上に、n型半導体層、発光層およびp型半導体層を順に積層させ、或いはp型半導体層、発光層およびn型半導体層を順に積層させてゆくにあたって、前記反応炉とは別に作成した微結晶粒子を搬送用ガスによって前記反応炉へ搬送し、下地層上に散布するなどして、前記発光層を形成する。
したがって、下地層の影響を受けることなく、サイズが揃った微結晶粒子によって前記発光層を形成することができ、所望とする均一な波長の光を発生する半導体発光素子を実現することができる。
た、本発明の半導体発光素子では、前記微結晶粒子は、核部と、その核部を覆い、核部よりもバンドギャップエネルギーの高い材料から成る殻部とを備えて構成されることを特徴とする。
さらにまた、本発明の半導体発光素子では、前記核部はInGaNから成り、前記殻部はGaNから成ることを特徴とする。
また、本発明の半導体発光素子では、前記発光層は、前記微結晶粒子が、その外部を覆う前記殻部と同じ材料から成る埋込み層に埋込まれて成ることを特徴とする。
さらにまた、本発明の半導体発光素子では、前記発光層は、前記微結晶粒子が埋込み層に埋込まれた層が複数層積層されて成ることを特徴とする。
また、本発明の半導体発光素子では、前記基板上に、p型半導体層、発光層およびn型半導体層の順で積層されていることを特徴とする。
本発明の半導体発光素子の製造方法および装置は、以上のように、GaNなどの窒化物半導体またはZnOなどの酸化物半導体などから成る半導体発光素子において、反応炉内で、サファイアなどの基板上に、n型半導体層、発光層およびp型半導体層を順に積層させ、或いはp型半導体層、発光層およびn型半導体層を順に積層させてゆくにあたって、前記反応炉とは別に作成した微結晶粒子を散布することで前記発光層を形成する。
それゆえ、下地層の影響を受けることなく、サイズが揃った微結晶粒子によって前記発光層を形成することができ、所望とする均一な波長の光を発生する半導体発光素子を実現することができる
本発明の基礎的構成に係る半導体発光素子である発光ダイオードの構造を示す断面図である。 本発明の実施の一形態に係る半導体発光素子の製造装置を模式的に示す図である。 本発明の他の基礎的構成に係る半導体発光素子である発光ダイオードの構造を示す断面図である。 本発明の実施のの形態に係る半導体発光素子である発光ダイオードの構造を示す断面図である。
基礎的構成1]
図1は、本発明の基礎的構成に係る半導体発光素子である発光ダイオード1の構造を示す断面図である。この発光ダイオード1は、大略的に、c面サファイア基板2上に、低温AlNバッファ層3を介して、p型窒化物半導体層としてMgがドープされたpGaN層4が形成され、そのpGaN層4上に発光層5が形成され、さらにn型窒化物半導体層としてSiがドープされたnGaN層6が順次形成されて成り、さらに前記nGaN層6上にn型電極7が、前記pGaN層4の露出した一部分上にp型電極8がそれぞれ形成されて成る。そして注目すべきは、本実施の形態では、前記発光層5は、pGaN層4上に微結晶粒子5aが散布されて成り、その微結晶粒子5aは、InGaNから成る核部5bが、GaNから成る殻部5cによって覆われて成ることである。なお、サファイア基板2上に、nGaN層6、発光層5およびpGaN層4の順に積層されてもよく、以下の説明では、pGaN層4、発光層5およびnGaN層6の順に積層される場合について説明する。
図2は、前記発光ダイオード1の製造装置11の構成を模式的に示す図である。この製造装置11は、反応炉12、原料ガス供給部13および排ガス処理装置14の従来からの製造装置の構成に、注目すべきは、粒子形成部15を備えて成ることである。
前記反応炉12には、図示しない圧力調整装置や温度調整装置が設けられており、管路12aを介して原料ガス供給部13から供給される有機金属の原料ガス、管路12bを介して供給される原料用ガス、管路12cを介して供給される整流用ガス、および管路12dを介して前記粒子形成部15から供給される微結晶粒子5aによって、前記サファイア基板2上に各層3〜6を積層する。原料ガス供給部13は、複数のボンベ13a〜13dおよび図示しない流量制御弁などを備え、前記反応炉12への管路12aへ、1または複数種類の原料ガスを、所望の流量で供給する。
前記粒子形成部15は、大略的に、核形成部15aと、殻形成部15bと、レーザ発振器15cとを備えて構成される。核形成部15aは、前記殻形成部15b側の側壁に微小な開口部および底面にターゲットの載置部を有し、さらに天面に前記載置部に対向するように前記レーザ発振器15cからのレーザ光が入射する窓15dを有するととともに、図示しない圧力調整装置を有し、減圧雰囲気で前記載置部に載置されたターゲットにレーザ発振器15cからのレーザ光を照射することで放出された前記核部5bを、管路15eから供給される搬送ガスによって殻形成部15bへ出射する。
殻形成部15bは、図示しない圧力調整装置および温度調整装置を有し、前記核形成部15aから入射された核部5bに、減圧雰囲気で、管路15fを介して前記原料ガス供給部13から供給される原料ガスを噴射することで、前記核部5bを殻部5cで被覆させ、前記管路12dから反応炉12へ出射させる。前記核形成部15aから該殻形成部15bおよび反応炉12へは、順に減圧雰囲気が高くなるように圧力勾配が形成されている。したがって、前記核形成部15aにおいてレーザ照射によって放出された核部5bは、殻部5cで覆われつつ、反応炉12へ到達する。
以下に、発光ダイオード1の作製工程を詳しく説明する。本基礎的構成および後述する実施の形態では、有機金属気相成長(MOCVD)によって作製を行うことを前提としているが、結晶の成長方法はこれに限定されるものではなく、分子線エピタキシー(MBE)、ハイドライド気相成長(HVPE)またはスパッタ法等の装置を用いても作製可能であることは公知である。以下、特に断らない限り、MOCVD装置を用いるものとする。
先ず、サファイア基板2を反応炉12へ導入した後、前記圧力調整装置によって成長圧力を76Torrに保ち、前記温度調整装置によって1200℃まで加熱し、10分間保持することで、サファイア基板2表面の汚れを取り除く。
その後、サファイア基板2の温度を500℃まで低下させ、管路12aを介して、原料ガス供給部13のボンベ13aからAl原料であるトリメチルアルミニウム(Al(CH)を20SCCM、管路12bからN原料であるアンモニア(NH)を2000SCCM、整流用ガスとして水素Hを4000SCCM供給することで、前記低温AlNバッファ層3を20nm形成する。ただし、バッファ層3は、AlNに限らず、GaNやAlGaNで構成される材料でもよい。また、基板2にも、サファイアに限らず、炭化珪素(SiC)、窒化ガリウム(GaN)、酸化ガリウム(Ga)、珪素(Si)、硼化ジルコニウム(ZrB)等が使用されてもよい。
次に、サファイア基板2の温度を1050℃まで昇温させ、成長圧力は76Torrのまま、管路12aを介して、原料ガス供給部13のボンベ13bからGa原料であるトリメチルガリウム(Ga(CH)を20SCCM、管路12bからN原料であるアンモニア(NH)を2000SCCM、ボンベ13cからMg原料であるビスシクロペンタジエニルマグネシウム(CpMg)を20SCCM供給することで、前述のようにp型窒化物半導体層としてMgがドープされたpGaN層4を3μm形成する。なお、Ga原料としてトリエチルガリウム(TEGa)、Mg原料としてビスエチルシクロペンタジエニルマグネシウム(BECpMg)などを用いてもよい。
この状態で成長を停止させ、前記粒子形成部15において、核形成部15aの載置部に、ターゲットとして別途にMOCVD装置によって作製されたInGaNが載置され、搬送用ガスとして、その載置部の上流側からNが供給された状態で、レーザ発振器15cからのレーザ光が照射されるレーザアブレーション法によって核部5bが作成される。前記InGaNにおけるIn組成は、たとえば8%であるが、その組成は任意であり、少なくともInを含んでいればよい。
前記レーザ発振器15cとしては、パルス幅がnsecオーダーの短パルスレーザ(YAGレーザ、或いは前記レーザ光を波長変換したレーザ(SHG−YAGレーザ、THG−YAGレーザ、FHG−YAGレーザ、エキシマレーザ))を用いることが考えられるが、好ましくはモードロックTi:サファイアレーザ、或いは前記レーザ光を波長変換したレーザ(SHG−Ti:サファイアレーザ、THG−Ti:サファイアレーザ))などから成るパルス幅がfsecオーダーの超高強度極短パルスレーザであることが望ましい。たとえば、パルス幅10nsec、繰返し周波数2kHzのTHG−YAGレーザ(波長355nm)を用いた場合、加工エネルギ密度を、たとえば0.1〜100mJ/mm、好ましくは2〜20mJ/mmとする。
こうして作成された核部5bは、前記の微小な開口部から殻形成部15bに入射し、殻部5cで被覆される。殻形成部15bは、核部5bを含む搬送ガスを加熱する部分と原料ガスを供給する部分とから成り、前記加熱部の温度を1050℃とし、前記原料ガス供給部13のボンベ13bから、管路15fを介して、トリメチルガリウム(Ga(CH)を20SCCM供給することで、前記InGaNから成る核部5bは、Nの搬送ガスによる輸送中にGa原料とともに加熱され、前記InGaNよりもバンドギャップエネルギーの高い前記GaNから成る殻部5cで被覆される。この殻部5cで被覆された微結晶粒子5aの外径は、量子サイズ効果が生じる1〜100nm、好ましくは2〜50nmとされる。
発光層5の作成工程では、サファイア基板2の温度は1050℃、成長圧力は76Torrのまま、上述のようにして作成された微結晶粒子5aが、管路12dから反応炉12へ出射され、下地層であるpGaN層4上に散布される。その堆積厚さは、たとえば20nmである。
引続き、サファイア基板2の温度は1050℃、成長圧力は76Torrのまま、管路12aを介して、原料ガス供給部13のボンベ13bからGa原料であるトリメチルガリウム(Ga(CH)を20SCCM、管路12bからN原料であるアンモニア(NH)を2000SCCM、ボンベ13dからSi原料であるテトラエチルシリコン(TESi)を0.05SCCM供給することで、前述のようにn型窒化物半導体層としてSiがドープされたnGaN層6を200nm形成する。なお、Si原料としては、シラン(SiH)などを用いてもよい。
こうして結晶成長されると、サファイア基板2は反応炉12から取出され、真空蒸着装置において、電極7,8が形成される。先ず、前記nGaN層6上に、n型電極7用の金属、たとえばTi/Auが蒸着装置によって蒸着される。なお、電極材料は、前記Ti/Auに限らず、nGaN層6上にオーミックコンタクトできるものであればよい。その後、通常のフォトリソグラフィとエッチングとを用いてp型電極8の領域がpGaN層4まで彫り込まれる。このプロセスは通常の発光ダイオードの作成プロセスと同様であり、当業者にとっては公知である。
続いて、ウエハ全面にフォトレジストが塗布され、露光・現像によって前記p型電極8の領域のレジストが除去され、全面にp型電極8用の金属、たとえばNi/Auが蒸着され、リフトオフ法によってレジスト上の金属をレジストと共に取り除くことによってp型電極8が形成される。
以上のように、反応炉12とは別途に設けた粒子形成部15において作成した窒化物半導体の微結晶粒子5aを搬送用ガスによって前記反応炉12へ搬送し、下地層(pGaN層4)上に散布して堆積させて発光層5を形成することで、下地層の影響を受けることなく、サイズが揃った微結晶粒子5aによって前記発光層5を形成することができ、所望とする均一な波長の光を発生する発光ダイオードを実現することができる。また、前記微結晶粒子5aは前記pGaN層4およびnGaN層6と格子定数が近い窒化物半導体(GaN/InGaN)から成るので、微結晶粒子5aとpGaN層4およびnGaN層6との界面での欠陥を減少させて、発光層5を成す微結晶粒子5a内に効率良く電流を注入することができ、高効率・高出力な発光ダイオードを実現することができる。
また、前記粒子形成部15が、核部5bのターゲットに対して超高強度の極短パルスレーザ光を照射することで前記ターゲットから核部5bを放出させるレーザアブレーション法によって該核部5bを作成するので、レーザパワーおよび照射時間を調整することで、所望とするサイズの微結晶粒子を得ることができる。したがって、微結晶粒子5aの材料および大きさによって、発光波長をコントロールすることができる。
さらにまた、前記粒子形成部15は、前記レーザアブレーション法によって作成された核部5bに、有機金属ガスを加熱して与えることで前記核部5bよりもバンドギャップエネルギーの高い材料によって殻部5cを形成するので、前記レーザアブレーション法によって作成された核部5bの表面に存在する欠陥の前記pGaN層4およびnGaN層6に対する影響を小さくすることができ、しかもその核部5bがバンドギャップエネルギーの高い材料から成る殻部5cによって覆われていることで、キャリアの閉じ込めを効率的に行うことができ、高効率な発光を行うことができる。
基礎的構成2]
図3は、本発明の他の基礎的構成に係る半導体発光素子である発光ダイオード21の構造を示す断面図である。この発光ダイオード21は、前述の発光ダイオード1に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して示し、その説明を省略する。注目すべきは、この発光ダイオード21では、発光層25は、前記微結晶粒子5aが、その殻部5cと同じ材料であるGaN層25a内に埋込まれて成ることである。
このような発光層25の作成は、温度を1050℃、成長圧力を76Torrで前記pGaN層4を作成した後、ボンベ13cからのMg原料であるビスシクロペンタジエニルマグネシウム(CpMg)の供給を停止し、ボンベ13bからのGa原料であるトリメチルガリウム(Ga(CH)および管路12bからのN原料であるアンモニア(NH)の供給は継続しつつ、微結晶粒子5aの散布を行うことで実現することができる。この発光層25の堆積厚さは、たとえば200nmである。発光層25が前記の堆積厚さだけ体積されると、微結晶粒子5aの散布を停止するとともに、ボンベ13dからSi原料であるテトラエチルシリコン(TESi)を0.05SCCM供給することで、前記nGaN層6の作成へと移る。
このように構成することで、前記発光ダイオード1では、微結晶粒子5aの密度が高くなると、pGaN層4とnGaN層6との間の結晶の配向性が維持できなくなるところ、GaN層25aによって前記配向性を維持することができ、高品質な結晶を作成することができる。また、前記GaN層25aは微結晶粒子5aの殻部5cと同じ材料から成るので、微結晶粒子5aとGaN層25aとの格子不整合を減少、もしくは無くすことができ、それらの界面での欠陥を減少させ、微結晶粒子5aに効率良く電流を注入することができる。
[実施の形態
図4は、本発明の実施の形態に係る半導体発光素子である発光ダイオード31の構造を示す断面図である。この発光ダイオード31は、前述の発光ダイオード1,21に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して示し、その説明を省略する。注目すべきは、この発光ダイオード31では、発光層35は、前記微結晶粒子5aが、その殻部5cと同じ材料であるGaN層35a内に複数層で埋込まれて成ることである。
このような発光層35の作成は、温度を1050℃、成長圧力を76Torrで前記pGaN層4を作成した後、ボンベ13cからのMg原料であるビスシクロペンタジエニルマグネシウム(CpMg)の供給を停止し、ボンベ13bからのGa原料であるトリメチルガリウム(Ga(CH)および管路12bからのN原料であるアンモニア(NH)の供給は継続しつつ、所定期間微結晶粒子5aの散布を行った後、散布を休止することで前記微結晶粒子5a上に所定の厚さでGaN層35aが体積されると散布を再開することを繰返すことで実現することができる。
このように発光層35が複数の層から成ることで、電流が前記微結晶粒子5aを通らずにpGaN層4からnGaN層6へ漏れてしまうことを防止することができ、高効率な発光を行うことができる。
また、前記粒子形成部15が、各層における前記微結晶粒子5aの組成を、nGaN層6側からpGaN層4側になるにつれて、発光波長が短波長となるように変化させる。具体的には、核部5bにおけるIn成分を増加させたり、該核部5bの径を小さくすることである。核部5bの径の制御は、前述のようにレーザ出力を調整することで行うことができる。また、In成分の変化は、In含有量の異なるターゲットを前記核形成部15aの載置部に搭載し、レーザ光の光路が切換わる、或いは載置部が移動するように構成することで実現することができる。
このように構成した場合、通常は、短い波長の光は長い波長の光を放出する微結晶粒子に吸収されてしまうのに対して、電子と正孔とが集中するpGaN層4の界面付近に向って微結晶粒子5aから放出される光の波長が短くなるように組成を変化させることで、吸収され易い短い波長の光を取出し易くし、所望とする各波長で発光する各層からの光を均一に取出すことができる。
[実施の形態
以下に、本発明の実施のの形態に係る半導体発光素子である発光ダイオードについて説明するが、素子構造は、上述の発光ダイオード31の構造であ。注目すべきは、上述の発光ダイオード31では、p型半導体層4、発光層35およびn型半導体層6は窒化物半導体層から成るのに対して、本実施の形態では、酸化物半導体層から成ることである。
酸化物半導体であるZnOは、発光素子として非常に優れた特性を有している。励起子の結合エネルギが60meVと、GaNの2〜3倍であり、内部量子効率がGaNに比べて高くなる可能性がある上、ZnO基板を用いることができるので、容易に高い結晶性を得ることができる。また材料自身が安価であることも商業ベースで考えると魅力的である。
そこで、上述の実施の形態は、窒化物半導体であるGaNについて述べているが、結晶構造上、よく似ている酸化物半導体であるZnOについても、全く同じ構造の半導体発光素子を、同様に作製することができる。このことに関して、以下に説明する。
GaNとZnOとは、共に六方晶系の結晶構造を持ち、結晶の格子定数も近い。バンドギャップも、GaNの3.4eVに対して、ZnOは3.3eVと、これもまた近い。両方とも直接遷移型半導体である。したがってGaNで微結晶粒子5aが形成されるのであれば、ZnOでも微結晶粒子5aが形成できる。たとえば、ZnOを核部5bに用い、ZnMgOを殻部5cに用いる。或いは、ZnCdOを核部5bに用い、ZnOを殻部5cに用いるようにすればよい。
上述のように構成され、均一な波長の光を高効率・高出力で発生することができる発光ダイオード31を照明装置に用いることで、同じ光束(輝度、照度)を得るにも、小型で低消費電力な照明装置を実現することができる。
1,21,31 発光ダイオード
2 サファイア基板
3 バッファ層
4 pGaN層
5,25,35 発光層
5a 微結晶粒子
5b 核部
5c 殻部
6 nGaN層
7 n型電極
8 p型電極
11 製造装置
12 反応炉
13 原料ガス供給部
14 排ガス処理装置
15 粒子形成部
15a 核形成部
15b 殻形成部
15c レーザ発振器

Claims (6)

  1. 基板上に、n型半導体層、発光層およびp型半導体層を有する半導体発光素子において、
    前記発光層は、前記n型半導体層、前記発光層および前記p型半導体層を積層させる反応炉とは別の粒子形成部において作成された微結晶粒子が散布されて成り、
    該微結晶粒子は、該微結晶粒子の材料および大きさによって、該微結晶粒子の発光波長が、n型半導体層側からp型半導体層側になるにつれて短波長となるように変化され、
    該半導体発光素子の光取出し方向はp型半導体層側であることを特徴とする半導体発光素子。
  2. 前記微結晶粒子は、核部と、その核部を覆い、核部よりもバンドギャップエネルギーの高い材料から成る殻部とを備えて構成されることを特徴とする請求項1記載の半導体発光素子。
  3. 前記核部はInGaNから成り、前記殻部はGaNから成ることを特徴とする請求項2記載の半導体発光素子。
  4. 前記発光層は、前記微結晶粒子が、その外部を覆う前記殻部と同じ材料から成る埋込み層に埋込まれて成ることを特徴とする請求項2または3記載の半導体発光素子。
  5. 前記発光層は、前記微結晶粒子が埋込み層に埋込まれた層が複数層積層されて成ることを特徴とする請求項4記載の半導体発光素子。
  6. 前記基板上に、p型半導体層、発光層およびn型半導体層の順で積層されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体発光素子。
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