JP5468517B2 - 半導体発光デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、紫外から青色、緑色、オレンジ色及び白色などの可視域全般の波長域における発光ダイオード、レーザダイオード等のGaN系半導体発光素子に関するものである。このような発光素子は、表示、照明及び光情報処理分野等への応用が期待されている。
V族元素として窒素(N)を有する窒化物半導体は、そのバンドギャップの大きさから、短波長発光素子の材料として有望視されている。そのなかでも、III族元素としてGaを含む窒化ガリウム系化合物半導体(GaN系半導体:AlxGayInzN(0≦x,y,z≦1、x+y+z=1)の研究は盛んに行われ、青色発光ダイオード(LED)、緑色LED、並びに、GaN系半導体を材料とする半導体レーザも実用化されている。
GaN系半導体は、ウルツ鉱型結晶構造を有している。図1は、GaNの単位格子を模式的に示している。AlxGayInzN(0≦x,y,z≦1、x+y+z=1)半導体の結晶では、図1に示すGaの一部がAl及び/又はInに置換され得る。
図2は、ウルツ鉱型結晶構造の基本並進ベクトル(primitive translation vectors)a1、a2、a3、cを示している。基本並進ベクトルcは、[0001]方向に延びており、この方向は「c軸」と呼ばれる。c軸に垂直な面(plane)は「c面」又は「(0001)面」と呼ばれている。さらに、GaなどのIII族元素で終端されている面は「+c面」又は「(0001)面」と呼ばれ、窒素などのV族元素で終端されている面は「−c面」又は「(000−1)面」と呼ばれ、区別される。なお、「c軸」及び「c面」は、それぞれ、「C軸」及び「C面」と表記される場合もある。
GaN系半導体を用いて半導体素子を作製する場合、GaN系半導体結晶を成長させる基板として、c面基板すなわち(0001)面を表面に有する基板が使用される。しかしながら、c面においてはGa原子と窒素原子が同一原子面上に存在しないため、分極(Electrical Polarization)が形成される。このため、「c面」は「極性面」とも呼ばれている。分極の結果、活性層におけるInGaNの量子井戸にはc軸方向に沿ってピエゾ電界が発生する。このようなピエゾ電界が活性層に発生すると、活性層内における電子及びホールの分布に位置ずれが生じるため、キャリアの量子閉じ込めシュタルク効果により、内部量子効率が低下し、半導体レーザであれば、しきい値電流の増大が引き起こされ、LEDであれば、消費電力の増大や発光効率の低下が引き起こされる。また、注入キャリア密度の上昇と共にピエゾ電界のスクリーニングが起こり、発光波長の変化も生じる。
そこで、これらの課題を解決するため、非極性面、例えば[10−10]方向に垂直な、m面と呼ばれる(10−10)面を表面に有する基板(m面GaN系基板)を使用することが検討されている。ここで、ミラー指数を表すカッコ内の数字の左に付された「−」は、「バー」を意味する。m面は、図2に示されるように、c軸(基本並進ベクトルc)に平行な面であり、c面と直交している。m面においてはGa原子と窒素原子は同一原子面上に存在するため、m面に垂直な方向に自発分極は発生しない。その結果、m面に垂直な方向に半導体積層構造を形成すれば、活性層にピエゾ電界も発生しないため、上記課題を解決することができる。なお、m面は、(10−10)面、(−1010)面、(1−100)面、(−1100)面、(01−10)面、(0−110)面の総称である。
m面等の非極性面や半極性面を主面とする窒化物半導体発光素子からは偏光が発せられることが知られている。例えば、特許文献1には、樹脂分子をランダムに存在させることによって、非極性面や半極性面を主面とする窒化物半導体発光素子から発せられた偏向特性を維持する構造が提案されている。図3(a)は特許文献1に開示された構成を示す断面図である。図3(a)では、実装ベース301に偏光光を発する発光素子302が配置され、その周囲を覆うように光透過性樹脂部303が配置されている。光透過性樹脂部303は非配列構造を有し、この非配列構造を有する光透過性樹脂部303は複屈折を発現しない。
窒化物半導体発光素子の樹脂封止部の形態として、例えば特許文献2に、発光物質顔料を用いることで白色光を放出する発光半導体素子の構造が提案されている。図3(b)は、特許文献2に開示された構成を示す断面図である。図3(b)に示す発光半導体素子では、容器304内に半導体素体305が配置され、その周囲を覆うように注型材料306が配置されている。注型材料306には、半導体素体305の発光を長波長光に変換する発光物質顔料307が含まれている。
窒化物半導体発光素子の樹脂封止部の形態として、例えば特許文献3に、媒体の屈折率を高めることで光取り出し効率を高める構造が開示されている。図3(c)は、特許文献3に開示された構成を示す断面図である。図3(c)では、パッケージ308に光半導体素子309が配置され、その周囲を覆うように媒体310が配置されている。媒体310には、バルク状態における前記光の波長領域における屈折率が、光半導体素子309の出射面における屈折率より高い材料からなるナノ粒子312が含まれている。さらに媒体310には、光半導体素子309の発光を長波長光に変換する蛍光体粒子311が含まれている。
特開2009−38292号公報 特表平11−500584号公報 特開2005−197317号公報
しかしながら、偏光特性を有する発光素子を光源とする場合、偏光の向き、すなわち発光素子の設置方向によって物体表面での反射量が異なるため、物体の見え方が変わるという課題が発生する。これは、P偏光とS偏光によって反射率が異なる(S偏光の方がP偏光よりも反射率が高い)ためである。従って、偏光特性をそのまま利用するアプリケーションにおいては偏光度の向上が重要であるが、一般的な照明用途では偏光を有すると性能が悪化するという課題がある。
さらに、光は偏光方向に対して垂直な方向に進む性質を有するため、窒化物半導体発光素子で発生した光が偏光している場合には、素子で発生した光がLambert余弦則(ランバーシアン、ランベルト分布)形状の配光特性からずれるという課題を有していた。
これらの課題は特に非極性面や半極性面を主面とする窒化ガリウム系発光素子において顕著に現れており、非極性面や半極性面を主面とする発光素子の実用化に大きな妨げとなっていた。
特許文献1では、m面を主面とする窒化物半導体発光素子の偏光特性を維持することが目的とされているため、上記課題を解決できない。さらに、特許文献2及び特許文献3では、そもそも偏光特性を有する窒化物半導体発光素子が想定されていないため、上記課題を解決できない。
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、その主な目的は、非極性面や半極性面を主面とする発光素子の偏光特性を低減し、さらに配光特性を改善した樹脂封止部の形態を提供することにある。
本発明の発光デバイスは、光取り出し面を有し、前記光取り出し面から偏光光が放射される窒化物半導体発光素子と、前記窒化物半導体発光素子における前記光取り出し面を覆っており、樹脂と、前記樹脂内に分散された非蛍光体粒子とを含む光取り出し制御層とを備え、前記光取り出し制御層は、前記非蛍光体粒子を0.01vol%以上10vol%以下の割合で含み、前記非蛍光体粒子の直径は、30nm以上150nm以下である。
ある実施形態において、前記非蛍光体粒子の屈折率が1.4以上2.9以下である。
ある実施形態において、前記非蛍光体粒子のバンドギャップが3.0eV以上6.3eV以下である。
ある実施形態は、前記窒化物半導体発光素子を主面において支持する実装基板をさらに備え、前記窒化物半導体発光素子を前記実装基板の前記主面に正射影した図形の対角線の交点から前記光取り出し制御層の表面までの層内距離の最大値は、前記窒化物半導体発光素子を前記実装基板の前記主面に正射影した図形の辺の2点を結ぶ線分の素子内距離の最大値の1.5倍以上である。
ある実施形態において、前記素子内距離の最大値に対する前記光取り出し制御層の層内距離の最大値の比の値は、前記樹脂封止部の屈折率よりも大きい。
ある実施形態において、前記光取り出し制御層は蛍光体物質を含む。
ある実施形態は、前記光取り出し制御層の表面を覆う第2の封止部をさらに備える。
ある実施形態は、前記窒化物半導体発光素子を主面において支持する実装基板をさらに備え、前記窒化物半導体発光素子を前記実装基板の前記主面に正射影した図形の対角線の交点から前記第2の封止部の表面までの層内距離の最大値は、前記窒化物半導体発光素子を前記実装基板の前記主面に正射影した図形の辺の2点を結ぶ線分の素子内距離の最大値の1.5倍以上である。
ある実施形態において、前記光取り出し制御層の層内距離の最大値に対する前記第2の封止部の層内距離の最大値の比は、前記光取り出し制御層の屈折率よりも大きい。
ある実施形態において、前記第2の封止部は、無機材料から構成されている。
ある実施形態は、前記窒化物半導体発光素子の光取り出し面を覆う第1の封止部をさらに備え、前記光取り出し制御層は、前記第1の封止部の上から前記窒化物半導体発光素子の光取り出し面を覆っている。
ある実施形態において、前記第1の封止部は蛍光体物質を含む。
ある実施形態において、前記第1の封止部の硬度は、前記光取り出し制御層の硬度よりも低い。
ある実施形態において、前記第1の封止部の屈折率が、前記光取り出し制御層の屈折率よりも大きい。
本発明によれば、光取り出し制御層に非蛍光体粒子が含まれることにより、窒化物半導体発光素子から発せられた偏光光の偏光度を低減できると共に配向特性を改善することができる。
GaNの単位格子を模式的に示す斜視図 ウルツ鉱型結晶構造の基本並進ベクトル(primitive translation vectors)a1、a2、a3、cを示す斜視図 (a)、(b)、(c)は、従来の発光素子の封止形態を模式的に示す図 (a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)、(h)、(i)は、本発明の発光素子の封止形態を模式的に示す図 (a)、(b)、(c)は、本発明の発光素子の封止形態を模式的に示す図 図4(a)に示す発光デバイスを示す斜視図 実施例1の発光デバイスの規格化偏光度と、TiO2ナノ粒子混合率(vol%)の関係を示すグラフ 本発明の実施例1における樹脂封止した発光デバイスの規格化EQE(外部量子効率)向上率と、TiO2ナノ粒子混合率(vol%)の関係を示すグラフ 本発明の実施例2における樹脂封止した発光デバイスの規格化偏光度と、その樹脂に含まれるナノ粒子の種類と濃度の関係を示すグラフ 図3(a)に示す従来の偏向特性を有する発光デバイスの規格化偏光度と放射角度の関係を示すグラフ 本発明の実施の形態2における、図4(b)に示す形態で実施した発光デバイスの規格化偏光度と放射角度の関係を示すグラフ 本発明の実施の形態3における、図4(c)に示す形態で実施した発光デバイスの規格化偏光度と放射角度の関係を示すグラフ 図10、図11及び図12におけるa軸とb軸に対する発光強度差(%)と放射角度(deg.)の関係を示すグラフ 窒化物半導体発光素子の構造を示す図 窒化物半導体発光素子の変形例の構造を示す図 窒化物半導体発光素子の変形例の構造を示す図
以下、本発明による窒化物半導体発光素子の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図4(a)は、実施の形態1の窒化物半導体発光デバイスの封止形態を示す図である。
図4(a)に示すように、本実施形態の発光デバイスは、実装基板401と、実装基板401の上に配置された窒化物半導体発光素子402と、窒化物半導体発光素子402の光取り出し面を覆う光取り出し制御層404とを備えている。窒化物半導体発光素子402の電極は、配線によって実装基板に接続されている。
窒化物半導体発光素子402は、非極性面や半極性面の上に形成された活性層を有しており、偏光光を放射する。ただし、極性面であるc面から数度(例えば5度以内)傾斜したc面のオフカット面は、「偏光光を放射する面」には該当しない。
光取り出し制御層404は、偏光特性を有する窒化物半導体発光素子402を覆うように実装基板401の上に配置されている。光取り出し制御層404は、母材を構成する樹脂と、樹脂に分散される非蛍光体粒子とを含む。非蛍光体粒子は、上記光取り出し制御層404に対して0.01vol%以上10vol%以下の体積濃度で分散されている。なお、詳しくは後述するが、光取り出し制御層404には、非蛍光体粒子以外にも、蛍光体等の粒子が含まれる場合がある。
光取り出し制御層404に対して、0.1vol%以上5vol%以下の割合で非蛍光体粒子が分散していることがより好ましい。非蛍光体粒子の体積濃度を5vol%以下とすることにより、非蛍光体粒子を分散させたことによる透過率の低下を1割程度まで抑制できる。また、非蛍光体粒子の体積濃度を0.1%以上とすることにより、偏光度を効果的に低減できる。
光取り出し制御層404に対して、0.1vol%以上1vol%以下の割合で非蛍光体粒子が分散していることがより好ましい。非蛍光体粒子が光取り出し制御層404内にこの体積濃度で含まれることにより、非蛍光体粒子を分散させたことによる透過率の低下をより十分に抑制できる。また、偏光度を効果的に低減できる。
光取り出し制御層404に非蛍光体粒子が0.01vol%以上10vol%以下の体積濃度で含まれている場合には、光取り出し制御層404自体の屈折率は母材の屈折率からほとんど変化しない。そのため、窒化物半導体発光素子402から光取り出し制御層404に入射する光の量は、窒化物半導体発光素子402の光取り出し面の屈折率と、光取り出し制御層404の母材の屈折率によってほぼ決定される。非蛍光体粒子が光取り出し制御層404の屈折率に与える影響を考慮せずにすむため、設計が容易になる。
非蛍光体粒子の直径(平均値)は、30nm以上150nm以下であることが好ましい。本実施形態において、非蛍光体粒子の直径は、ベックマン・コースター社製の超遠心沈降法粒度分布測定装置を用いて遠心沈降法によって測定される。直径の平均値は、算術平均によって算出される。非蛍光体粒子の直径が30nmより小さければ、光取り出し制御層404を構成する樹脂を非蛍光体粒子と混合する際に、樹脂の分子のサイズと非蛍光体粒子のサイズの差が大きくなりすぎるため、非蛍光体粒子の凝集が起こるおそれが生じる。凝集体の体積は大きいため、光取り出し制御層404内の凝集体によってミー散乱が生じ、光を側方や後方に効率よく反射させることができなくなる。一方、非蛍光体粒子の直径が150nm以下であることにより、窒化物半導体発光素子402から発せられる光の波長を円周率で割った値よりも非蛍光体粒子のサイズが十分に小さくなるため、レイリー散乱が起こりやすくなる。これによって、偏光度をより低減することができる。
本実施形態によると、窒化物半導体発光素子402から出射した偏光光が、光取り出し制御層404内の非蛍光体粒子によって散乱されるため、偏光度の低減が実現できる。非蛍光体粒子が上記体積濃度で光取り出し制御層404に含まれることにより、非蛍光体粒子を分散させたことによる透過率の低下を2割程度まで抑制しながら、偏光度の低下を効果的に実現できる。また、非蛍光体粒子の直径を30nm以上150nm以下にすることにより、光をレイリー散乱させることが可能となる。
非蛍光体粒子の屈折率は、1.4以上2.9以下であることが好ましい。例えば、シリコーン樹脂やエポキシ樹脂の屈折率は1.4から1.6程度である。非蛍光体粒子の屈折率が大きくなれば、樹脂に対して屈折率差を確保することが可能となる。これにより、樹脂と非蛍光体粒子との界面において反射が起こりやすくなるため、レイリー散乱の散乱係数を高めることができる。
非蛍光体粒子の材料としては、SiO2(屈折率:1.4)、ZnO(屈折率:2.0)、TiO2(屈折率:2.9)、Al23(屈折率:1.7)などを用いることができる。例えば屈折率1.4のSiO2を非蛍光体粒子として用いた場合の反射率は3.4×104であるが、屈折率2.9のTiO2を非蛍光体粒子として用いた場合の反射率は2.5×106である。このように、屈折率の高い非蛍光体粒子を用いた方が、反射しやすくするためには効果的であることがわかる。
一方、屈折率が2.9より大きくなれば、光取り出し制御層404と外部との屈折率差が大きくなるため、外部量子効率が低下するといった問題が生じる。
光取り出し制御層404の母材への分散が容易になるように、非蛍光体粒子の表面が有機物で処理されていても良い。この場合、ポリエーテル変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン等の有機物を用いて、非蛍光体粒子の表面を湿式攪拌法等によって覆う処理を行う。
非蛍光体粒子のバンドギャップは3.0eV以上6.3eV以下であることが好ましい。バンドギャップが3.0eV以上である場合には、窒化物半導体発光素子から発生した光が非蛍光体粒子と作用して吸収されにくいため、光の取り出し効率が低下しにくい。バンドギャップが6.3eVより大きければ封止樹脂との屈折率差が小さくなるといった問題点が生じる。なお、非蛍光体粒子のバンドギャップは3.4eV以上であればさらに好ましい。
光取り出し制御層404の母材には、例えば、シリコーン樹脂やエポキシ樹脂などを用いることができる。
ここで、図6を参照しながら、光取り出し制御層404の適切な厚さを説明する。図6は、図4(a)に示す発光デバイスを示す斜視図である。図6において、図形402Aは、窒化物半導体発光素子402を実装基板401の主面(実装基板401のうち窒化物半導体発光素子402が支持される面)に正射影した図形である。また、面404Aは、光取り出し制御層404のうち外部との界面である。図形402Aは、正方形または長方形であり、図形402Aの対角線は交点Cで交わる。交点Cから、面404Aにおける任意の点までの距離を、層内距離DLと呼ぶ。また、図形402Aの4つの辺における2点を結ぶ線分の距離を、素子内距離DEと呼ぶ。図6では、2つの点として図形402Aの頂点を選択しているが、2つの点は、図形402Aの辺における任意の点であればよい。
このとき、層内距離DLの最大値は、素子内距離DEの最大値の1.5倍以上になるように設定されることが好ましい。また、層内距離DLの最小値も、素子内距離DEの最大値の1.5倍以上であればさらに好ましい。このようにサイズを設定することにより、封止樹脂の大気に対する屈折率の比が1.5の場合に、半径DEの球体から出た光が半径DLの球体で全反射することなく外界の大気へ取り出せるため(スネルの法則)、光取り出し効率を向上させることができる。なお、デバイスのサイズの小型化という観点からは、光取り出し制御層404の層内距離DLの最大値および最小値は、窒化物半導体発光素子の素子内距離DEの最大値の2倍以下であることが好ましい。
例えば、光取り出し制御層404における外部との界面の断面形状が円弧に近い場合には、光取り出し制御層404と外部とがなす界面に入射する光は全反射しにくくなる。
光取り出し制御層404には、蛍光体物質が含まれていてもよい。蛍光体は、例えば、0.01vol%以上10vol%以下の濃度で含まれる。窒化物半導体発光素子402が青色で発光する場合、上記蛍光体物質を用いて上記青色光の一部を例えば緑色及び赤色、又は黄色に変換することによって、白色化が実現できる。本実施形態の光取り出し制御層404を用いない場合、白色光のうち青色成分の偏光特性が維持されてしまうが、本実施形態では、各種色成分の偏光度を低減することができる。
実装基板401の材料としては、アルミナ、AlN、樹脂性基板などを用いることができる。SiやGeなどを実装基板に用いてもよく、これらを用いる場合には、表面を絶縁膜で覆うとよい。配線は、窒化物半導体発光素子402の電極形状に合わせて配置すればよい。配線には、Cu、Au、Ag、Alなどを用いることができる。
特許文献2には、発光物質顔料307の粒子の大きさは20μm以下であり、平均粒子直径は5μm以下であり、好ましい平均粒子直径は1〜2μmであることが記載されている。また、注型材料における発光物質顔料307の重量パーセントは、25重量%以下、または15重量%以下であることが記載されている。特許文献2には、発光物質顔料307の粒子サイズおよび重量パーセントの下限値については言及されていない。
一般的な蛍光体の平均粒子直径は、製法が容易な1μm程度以上であると考えられる。本実施形態では、光をレイリー散乱する目的で非蛍光体粒子が用いられ、非蛍光体粒子はナノオーダーのサイズを有することが好ましい。特許文献2の発光物質顔料307はレイリー散乱を目的として用いられたものではなく、そのサイズをナノオーダーにする必要は生じない。
また、一般的に、発光物質顔料307によって光の波長を十分に変換するためには、注型材料における発光物質顔料307の重量パーセントを10%程度以上にする必要があると考えられる。すなわち、特許文献2では、本実施形態の非蛍光体粒子よりも大幅に高い濃度で発光物質顔料307を含有させていると考えられる。
特許文献3では、光半導体素子と媒体との屈折率差を減らすために、媒体中にナノ粒子312が添加されている。媒体の屈折率を光半導体素子の屈折率に近づけるためには媒体の屈折率を高める必要があるため、ナノ粒子312としてTiO2(屈折率2.85)よりも屈折率の高い材料が用いられている。TiO2のバンドギャップは3eVであり、一般的に、バンドギャップが小さいほど屈折率が高くなるため、特許文献3では、3eV以下のバンドギャップを有するナノ粒子が用いられる。一方、本実施形態では、3eV以上(より好ましくは3.4eV以上)のバンドギャップを有する材料が用いることが好ましい。
また、特許文献3には、光半導体素子と媒体との屈折率差を減らすためには、媒体中にかなり高濃度にTiO2を添加する必要があると記載されている。例えば、ナノ粒子312を67vol%以下の濃度で添加すると記載されている。特許文献3では、本実施形態の非蛍光体粒子よりも大幅に高い濃度でナノ粒子312を含有させていると考えられる。
また、特許文献3では、光半導体素子を覆う媒体として、第1媒体から第3媒体の3種類を設け、半導体素子から外部に向けて屈折率を低くしている。これにより、外部への光取り出し効率を向上させている。
次に、図14を用いて、本実施の形態の偏光特性を有する窒化物半導体発光素子402を説明する。本実施形態の窒化物半導体発光素子402は、例えば、少なくとも表面にm面GaN層を有する基板1201と、上記m面GaN層上に形成されたn型窒化物半導体層1202と、窒化物半導体活性層1203と、p型窒化物半導体層1204と、p型窒化物半導体層1204に接するように形成されたp型電極1206と、n型窒化物半導体層1202に接するように形成されたn型電極1205とを備える。ここで、窒化物半導体とは、GaN系からなる半導体、より具体的には、AlxInyGazN(x+y+z=1、x≧0、y≧0、z≧0)半導体である。ここで「m面」とは、m面に対して完全に平行な面のみだけでなく、m面から±5°以下の角度だけ傾斜した面を含む。m面から僅かに傾斜する程度では、自発分極の影響は非常に小さい。結晶成長技術では、表面が結晶方位と厳密に一致した基板よりも、僅かに表面が傾斜した基板上の方が半導体層をエピタキシャル成長させやすい場合がある。従って、自発分極の影響を十分に抑制させながら、エピタキシャル成長させる半導体層の質を向上させたり、結晶成長速度を高めたりするために結晶面を傾斜させることが有用な場合もある。
基板1201は、m面GaN基板でも良いし、m面SiC基板上のm面GaN層、r面サファイア基板上のm面GaN層などの異種基板上のm面GaN層などであってもよい。また、基板1201の表面はm面に限定されず、窒化物半導体活性層1203から発光する光が偏光特性を有するような面方位であればよい。例えば、基板1201として、a面などの非極性面、r面や{11−22}面などの半極性面が表面に現れた基板を用いることもできる。このように基板1201の表面を選択すると、窒化物半導体活性層1203から放出される光が、偏光特性を有することになる。例えば、m面上に形成された窒化物半導体活性層は、a軸に平行な方向に電界強度が偏った光を主として出射する。a面上に形成された窒化物半導体活性層は、m軸に平行な方向に電界強度が偏った光を主として出射する。半極性面である{11−22}面上に形成された窒化物半導体活性層は、窒化物半導体活性層のInの組成が小さい場合にはm軸に平行な方向に電界強度が偏った光を主として出射し、窒化物半導体活性層のInの組成が大きい場合には[−1−123]方向に平行な方向に電界強度が偏った光を主として出射する。このような半極性面上の窒化物半導体活性層1203の偏光特性は、価電子帯の上部2つのバンド(AバンドおよびBバンド)の振る舞いによって決まる。ただし、偏光特性は、窒化物半導体活性層1203に印加される歪量や、量子閉じ込め効果によっても左右される場合がある。
n型窒化物半導体層1202は、例えばn型のAluGavInwN(u+v+w=1、u≧0、v≧0、w≧0)から形成されている。n型ドーパントとして例えば、シリコン(Si)を用いることができる。
p型窒化物半導体層1204は、例えばp型のAlsGatN(s+t=1、s≧0、t≧0)半導体からなる。p型ドーパントとして、例えばMgが添加されている。Mg以外のp型ドーパントとして、例えばZn、Beなどを用いてもよい。p型窒化物半導体層1204において、Alの組成比率sは、厚さ方向に一様であってもよいし、Alの組成比率sが厚さ方向に連続的又は階段的に変化していてもよい。具体的には、p型窒化物半導体層1204の厚さは、例えば、0.05μm以上2μm以下程度である。
p型窒化物半導体層1204の上面近傍、すなわち、p型電極1206との界面近傍はAlの組成比率sがゼロである半導体、つまり、GaNから形成されていることが好ましい。また、この場合、GaNにはp型の不純物が高濃度で含まれており、この領域はコンタクト層として機能することが好ましい。
窒化物半導体活性層1203は、例えば、厚さ3nm以上20nm以下程度のGa1-xInxN井戸層と、厚さ5nm以上30nm以下程度のGa1-yInyN井戸層(0≦y<x<1)バリア層とが交互に積層されたGaInN/GaInN多重量子井戸(MQW)構造を有している。
窒化物半導体発光素子402から出射する光の波長は、上記井戸層の半導体組成であるGa1-xInxN半導体におけるInの組成xによって決まる。m面上に形成された窒化物半導体活性層1203にはピエゾ電界が発生しない。このため、In組成を増加させても発光効率の低下が抑制される。
n型電極1205は、例えば、Ti層及びPt層の積層構造(Ti/Pt)などから構成されている。p型電極1206は概ねp型窒化物半導体層1204の表面全体を覆っていることが好ましい。p型電極1206はPd層及びPt層の積層構造(Pd/Pt)などで形成される。
なお、本実施形態では、窒化物半導体活性層1203とp型窒化物半導体層1204との間に、アンドープのGaN層1207を形成してもよい(図15参照)。
図4(d)は実施の形態1の第1変形例を示す断面図である。本変形例では、実装基板401に凹部が形成されており、凹部の底に偏光特性を有する窒化物半導体発光素子402が実装されている。窒化物半導体発光素子402は、配線によって実装基板401に接続されている。光取り出し制御層404は偏光特性を有する窒化物半導体発光素子402を覆うように実装基板401の上に配置されている。光取り出し制御層404の上面は、実装基板401の凹部の縁部に沿った平面であり、その断面形状はほぼ直線である。
本変形例によると、発光デバイスの厚さを小さくすることができる。また、実装基板401の凹部に非蛍光体粒子が分散された光取り出し制御層404の材料を流し込むだけで形成できるため、製造方法が簡略化できる。本変形例によると、実装基板401に形成された凹部によって、配光特性の制御が可能となる。
図4(g)は実施の形態1の第2変形例を示す断面図である。本変形例では、実装基板401に凹部が形成されており、凹部の底に偏光特性を有する窒化物半導体発光素子402が配置されている。窒化物半導体発光素子402は、配線によって実装基板401と接続されている。
光取り出し制御層404は偏光特性を有する窒化物半導体発光素子402を覆うように実装基板401の上に配置されている。光取り出し制御層404の上面は、実装基板401の凹部の縁部に沿った平面であり、その断面形状はほぼ直線である。
本変形例によると、実装基板401に形成された凹部によって、配光特性の制御が可能となる。
次に、本実施形態における窒化物半導体発光素子402の製造方法について、図14を再度用いて説明する。
まず、m面を主面とするn型GaN基板1201上に、n型窒化物半導体層1202をMOCVD法などによってエピタキシャル成長させる。例えば、n型不純物としてSiを用い、TMG(Ga(CH33)、及びNH3を原料として供給し、900℃以上1100℃以下程度の成長温度で、GaNからなる厚さ1μm以上3μm以下程度のn型窒化物半導体層1202を形成する。
次に、n型窒化物半導体層1202上に、窒化物半導体活性層1203を形成する。窒化物半導体活性層1203は、例えば、厚さ15nmのGa1-xInxN井戸層と、厚さ30nmのGaNバリア層が交互に積層されたGaInN/GaN多重量子井戸(MQW)構造を有している。Ga1-xInxN井戸層を形成する際には、Inの取り込みを行うために、成長温度を800℃に下げることが好ましい。窒化物半導体発光素子402の用途に応じて発光波長を選択し、波長に応じたIn組成xを決定する。波長を450nm(青色)にする場合にはIn組成xを0.18以上0.2以下に決定する。520nm(緑色)であればx=0.29以上0.31以下であり、630nm(赤色)であればx=0.43以上0.44以下となる。
上述したように、窒化物半導体活性層1203の上に、例えば厚さ15nm以上50nm以下のアンドープGaN層1207(図15参照)を堆積しても良い。この場合、アンドープGaN層1207の上に、p型窒化物半導体層1204を形成する。例えば、p型不純物としてCp2Mg(シクロペンタジエニルマグネシウム)を用い、TMG及びNH3を原料として供給し、900℃以上1100℃以下程度の成長温度で、厚さ50nm以上300nm以下程度のp型GaNからなるp型窒化物半導体層1204を形成する。
また、p型窒化物半導体層1204の内部に、厚さ15nm以上30nm以下程度のp−AlGaN層1208(図16参照)を形成しても良い。p−AlGaN層1208を設けることで、動作時に電子のオーバーフローを抑制することができる。
再び図14を参照する。p型窒化物半導体層1204を形成した後、800度以上900度以下程度の温度で、20分程度熱処理を行う。
次に、塩素系ガスを用いてドライエッチングを行うことにより、p型窒化物半導体層1204、窒化物半導体活性層1203及びn型窒化物半導体層1202の一部を除去して凹部を形成し、n型窒化物半導体層1202の一部を露出させる。
次いで、露出したn型窒化物半導体層1202の一部に接するように、n型電極1205を形成する。例えば、n型電極1205としてTi/Pt層を形成する。さらにp型窒化物半導体層1204に接するように、p型電極1206を形成する。例えば、p型電極1206としてPd/Pt層を形成する。その後、熱処理を行って、n型電極1205のTi/Pt層とn型窒化物半導体層1202、及び、p型電極1206のPd/Pt層とp型窒化物半導体層1204を合金化させる。
その後、n型GaN基板1201を50〜300μm程度まで研磨し薄膜化する。薄膜化によって、ダイシングが容易になるだけではなく、窒化物半導体発光素子402内部での光の吸収を抑えることができる。
このようにして作製された窒化物半導体発光素子402は、図4(a)等に示す実装基板401に実装される。実装基板401の材料としては、アルミナ、AlN、樹脂性基板などを用いることができる。SiやGeなどを実装基板に用いる場合には、表面を絶縁膜で覆うとよい。配線は、窒化物半導体発光素子402の電極形状に合わせて配置すればよい。配線には、Cu、Au、Ag、Alなどを用いることができる。これらの材料は、スパッタやメッキなどによって実装基板401上に形成される。
次に、図4(a)に示す光取り出し制御層404を形成する。まず、非蛍光体粒子(TiO2)の材料として例えばオキシ硫酸チタンを用いる場合には、原料に対して加水分解法を施すことによって、非蛍光体粒子の粒径を30nm以上150nm以下にする。次に、例えば、光取り出し制御層404の材料に2液混合型シリコーン樹脂を用いる場合、シリコーン樹脂(2液)と非蛍光体粒子とを所定量容器に測りとり、遊星式撹拌装置を用いて15分間程度撹拌する。遊星式撹拌装置では、容器の公転速度と自転速度を独立に制御することに加え、時間を変数として自転速度を摂動させることにより、撹拌工程と混練工程と脱泡工程が同時に実現可能であるため、シリコーン樹脂に非蛍光体粒子を比較的均一に分散させることが可能である。遊星式撹拌装置は、さらに真空脱泡機構を有していると良い。シリコーン樹脂内の気泡成分を短時間で除去可能となる。このようにして得られた非蛍光体粒子含有樹脂材料をディスペンサー用のシリンジへ移し替え、凹形状を有する金型内へ必要量を注入し、窒化物半導体発光素子402が実装されている実装基板401をその金型へセットし、樹脂材料を加熱硬化させる。光取り出し制御層404の形状は、金型に形成された凹形状によって決まる。図4(d)、(g)に示す光取り出し制御層404の製造工程では、非蛍光体粒子含有樹脂材料を、金型の凹部の代わりに実装基板401における凹部内に注入すればよい。
以上のような方法で、本実施の形態1の窒化ガリウム系半導体発光デバイスが完成する。
光取り出し制御層の非蛍光体粒子の体積濃度は、TEM(Transmission Electron Microscope)やSEM(Scanning Electron Microscope)などによって断面を観察することによって測定が可能である。
(実施の形態2)
実施の形態2について、図4(b)を用いて説明する。図4(b)において、図4(a)と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。また、製造方法に関しても、実施の形態1と同様の方法で製造が可能であるため、説明は省略する。
図4(b)は、本発明による窒化ガリウム系半導体発光デバイスの実施形態を示す断面図である。
図4(b)に示すように、本実施形態の窒化物半導体発光デバイスでは、実装基板401の上に、偏光特性を有する窒化物半導体発光素子402が実装されている。窒化物半導体発光素子402は、配線によって実装基板401に接続されている。
光取り出し制御層404は偏光特性を有する窒化物半導体発光素子402を覆うように実装基板401の上に配置されている。さらに、光取り出し制御層404の表面(外側の表面)には、第2の封止部405が設けられている。
ここで、第2の封止部405のサイズを説明する。図6を用いて説明した場合と同様に、窒化物半導体発光素子402を実装基板401に正射影した図形402Aの対角線の交点Cから、第2の封止部405のうち外部との界面となる面までの距離を、第2の封止部405の層内距離D2と呼ぶ。この場合、第2の封止部405の層内距離D2の最大値は、光取り出し制御層404の層内距離DLの1.5倍以上であることが好ましい。この場合には、光取り出し効率が向上するといった利点がある。ここで、光取り出し制御層404の層内距離DLは、交点Cから、光取り出し制御層404のうち外部(ここでは第2の封止部405)との界面となる面における任意の点までの距離である。
例えば、第2の封止部405における外部との界面の断面形状が円弧に近い場合には、第2の封止部405と外部がなす界面に入射する光は全反射しにくくなる。
光取り出し制御層404の層内距離DLの最大値に対する第2の封止部405の層内距離D2の最大値の比は、上記光取り出し制御層404の屈折率よりも大きくなるように設定するとさらに良い。この場合、光取り出し効率が向上するといった利点がある。
上記第2の封止部405の材料としては、例えば、シリコーン樹脂やエポキシ樹脂などを用いることができる。また、第2の封止部405は、無機材料で形成されていてもよい。例えば、ガラスやダイヤモンド、サファイア、ZnO、GaNなどを用いることができる。無機材料を用いることで、光取り出し制御層404の樹脂に対してガス透過、水分透過を抑制することが可能となり、信頼性が向上する。
光取り出し制御層404には、蛍光体物質が含まれていてもよい。この場合、蛍光体は、例えば、0.01vol%以上10%vol以下の濃度で含まれる。
実施の形態2の場合、実施の形態1と比べて光取り出し制御層404を薄く設計できるため、窒化物半導体発光素子402から放出された光が光取り出し制御層404で減衰しにくいという利点がある。
図4(e)は実施の形態2の第1変形例を示す断面図である。本変形例では、実装基板401に凹部が形成されており、凹部の底に偏光特性を有する窒化物半導体発光素子402が実装されている。窒化物半導体発光素子402は、配線によって実装基板401に接続されている。光取り出し制御層404は偏光特性を有する窒化物半導体発光素子402を覆うように実装基板401の上に配置されている。さらに、光取り出し制御層404の外側の表面には、第2の封止部405が設けられている。第2の封止部405の上面は、実装基板401の凹部の縁部に沿った平面であり、その断面形状はほぼ直線である。
本変形例によると、発光デバイスの厚さを小さくすることができる。また、実装基板401の凹部に非蛍光体粒子が分散された光取り出し制御層404材料を流し込んだ後に第2の封止部405材料を流し込むことのみで形成できるため、製造方法が簡略化できる。本変形例によると、実装基板401に形成された凹部によって、配光特性の制御が可能となる。
図4(h)は実施の形態2の第2変形例を示す断面図である。本変形例では、実装基板401に凹部が形成されており、凹部の底に偏光特性を有する窒化物半導体発光素子402が配置されている。窒化物半導体発光素子402は、配線によって実装基板401と接続されている。光取り出し制御層404は偏光特性を有する窒化物半導体発光素子402を覆うように実装基板401の上に配置されている。光取り出し制御層404の外部には、第2の封止部405が設けられている。第2の封止部405の上面は、ほぼ円弧状の断面形状を有する。
本変形例によると、実装基板401に形成された凹部によって、配光特性の制御が可能となる。
(実施の形態3)
実施の形態3について、図4(c)を用いて説明する。図4(c)において、図4(a)または図4(b)と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。また製造方法に関しても、実施の形態1と同様の方法で製造が可能であるため、説明は省略する。
図4(c)は、本発明による窒化物半導体発光デバイスの実施形態を示す断面図である。
図4(c)に示すように、本実施形態の窒化物半導体発光デバイスでは、実装基板401の上に、偏光特性を有する窒化物半導体発光素子402が実装されている。窒化物半導体発光素子402は、配線によって実装基板401に接続されている。
本実施形態では、偏光特性を有する窒化物半導体発光素子402を覆うように、第1の封止部403が設けられている。第1の封止部403の外側の表面には、第1の封止部403を覆うように、光取り出し制御層404が設けられている。さらに、光取り出し制御層404の外側の表面には、光取り出し制御層404を覆うように第2の封止部405が設けられている。
本実施形態では、第1の実施形態と同様に、光取り出し制御層404に0.01vol%以上10vol%以下の非蛍光体粒子が含まれている。この体積濃度では、光取り出し制御層404の屈折率はほとんど変化しない。そのため、窒化物半導体発光素子402から光取り出し制御層404に入射する光の量は、窒化物半導体発光素子402の光取り出し面の屈折率、第1の封止部403の屈折率、および光取り出し制御層404の母材の屈折率によってほぼ決定される。本実施形態によると、非蛍光体粒子が光取り出し制御層404の屈折率に与える影響を考慮せずにすむため、設計が容易になる。光取り出し制御層404の母材には、例えば、シリコーン樹脂やエポキシ樹脂などを用いることができる。
本実施形態では、第2の実施形態の場合と同様に、第2の封止部405の層内距離D2の最大値は、光取り出し制御層404の層内距離DLの1.5倍以上であることが好ましい。この場合には、光取り出し効率を向上させることができるといった利点がある。
例えば、第2の封止部405における外部との界面の断面形状が円弧に近い場合には、第2の封止部405と外部がなす界面に入射する光は全反射しにくくなる。
上記光取り出し制御層404の層内距離DLの最大値に対する上記第2の封止部405の層内距離D2の最大値の比の値を、上記光取り出し制御層404の屈折率よりも大きくなるように設定するとさらに良い。
上記第1の封止部403の粘度は、上記光取り出し制御層404の粘度よりも低いことが好ましい。上記光取り出し制御層404は非蛍光体粒子を含むため、母材の粘度よりも高い粘度を有する傾向がある。そのため、窒化物半導体発光素子402と実装基板401との間に隙間があるような場合、その隙間を光取り出し制御層404によって完全に充填できない場合が発生する。上記第1の封止部403の粘度を上記光取り出し制御層404の粘度よりも低く設定することによって、窒化物半導体発光素子402の周囲に構成される配線部材や窒化物半導体発光素子402の表面凹凸へ、第1の封止部403が気泡を伴わずに入り込み易くなる。このように、本実施形態によると、樹脂封止工程での歩留まりが向上するという利点がある。
上記第1の封止部403には、蛍光体物質が含まれていてもよい。第1の封止部403に蛍光体物質を含有させることにより、配向特性をより高めることができる。窒化物半導体発光素子402が青色で発光する場合、上記蛍光体物質を用いて上記青色光の一部を緑色及び赤色、又は黄色に変換することで、白色化が実現できる。本実施例の光取り出し制御層を用いない場合、白色光のうち青色成分の偏光特性が維持されてしまうが、本実施形態では、各種色成分の偏光度を低減することができる。
上記第2の封止部405の材料としては、例えば、シリコーン樹脂やエポキシ樹脂などを用いることができる。また、第2の封止部405は、無機材料で形成されていてもよい。例えば、ガラスやダイヤモンド、サファイア、ZnO、GaNなどを用いることができる。無機材料を用いることで、樹脂に対してガス透過、水分透過を抑制することが可能となり、信頼性が向上する。
図4(f)は実施の形態3の第1変形例を示す断面図である。本変形例では、実装基板401に凹部が形成されており、凹部の底に偏光特性を有する窒化物半導体発光素子402が実装されている。窒化物半導体発光素子402は、配線によって実装基板401に接続されている。第1の封止部403は、窒化物半導体発光素子402を覆うように形成されている。さらに、第1の封止部403の外側表面を覆うように、光取り出し制御層404が設けられている。さらに、光取り出し制御層404の外側表面を覆うように、第2の封止部405が設けられている。第2の封止部405の上面は、実装基板401の縁部に沿った平面であり、その断面形状はほぼ直線である。
本変形例によると、発光デバイスの厚さを小さくすることができる。また、実装基板401の凹部に非蛍光体粒子が分散された光取り出し制御層404、第2の封止部405および第1の封止部403の材料を流し込むだけで形成できるため、製造方法が簡略化できる。本変形例によると、実装基板401に形成された凹部によって、配光特性の制御が可能となる。
図4(i)は実施の形態3の第2変形例を示す断面図である。本変形例では、実装基板401に凹部が形成されており、凹部の底に偏光特性を有する窒化物半導体発光素子402が配置されている。窒化物半導体発光素子402は、配線によって実装基板に接合されている。
第1の封止部403は、偏光特性を有する窒化物半導体発光素子402を覆うように形成されている。さらに、第1の封止部403の外部側表面には、第1の封止部403を覆うように光取り出し制御層404が設けられている。さらに、光取り出し制御層404の外側表面には、光取り出し制御層404を覆うように第2の封止部405が設けられている。第2の封止部405の上面の断面形状はほぼ円弧である。
本変形例によると、実装基板401に形成された凹部によって、配光特性の制御が可能となる。
(実施の形態4)
実施の形態4について、図5(a)を用いて説明する。図5(a)において、図4(a)または図4(c)と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。また製造方法に関しても、実施の形態1と同様の方法で製造が可能であるため、説明は省略する。
図5(a)に示すように、本実施形態の窒化物半導体発光デバイスでは、実装基板401の上に、偏光特性を有する窒化物半導体発光素子402が実装されている。窒化物半導体発光素子402は、配線によって実装基板401に接続されている。
本実施形態では、偏光特性を有する窒化物半導体発光素子402を覆うように、第1の封止部403が設けられている。第1の封止部403の外側の表面には、第1の封止部403を覆うように、光取り出し制御層404が設けられている。
本実施形態では、第1の実施形態と同様に、光取り出し制御層404に0.01vol%以上10vol%以下の非蛍光体粒子が含まれている。
本実施形態では、第1の実施形態と同様に、層内距離DLの最大値は、素子内距離DEの最大値の1.5倍以上になるように設定されることが好ましい。この場合には、光取り出し効率を向上させることができるといった利点がある。
図5(b)は実施の形態4の第1変形例を示す断面図である。本変形例では、実装基板401に凹部が形成されており、凹部の底に偏光特性を有する窒化物半導体発光素子402が実装されている。窒化物半導体発光素子402は、配線によって実装基板401に接続されている。第1の封止部403は、窒化物半導体発光素子402を覆うように形成されている。さらに、第1の封止部403の外側表面を覆うように、光取り出し制御層404が設けられている。光取り出し制御層404の上面は、実装基板401の縁部に沿った平面であり、その断面形状はほぼ直線である。
本変形例によると、発光デバイスの厚さを小さくすることができる。また、実装基板401の凹部に非蛍光体粒子が分散された光取り出し制御層404および第1の封止部403の材料を流し込むだけで形成できるため、製造方法が簡略化できる。本変形例によると、実装基板401に形成された凹部によって、配光特性の制御が可能となる。
図5(c)は実施の形態4の第2変形例を示す断面図である。本変形例では、実装基板401に凹部が形成されており、凹部の底に偏光特性を有する窒化物半導体発光素子402が配置されている。窒化物半導体発光素子402は、配線によって実装基板に接合されている。
第1の封止部403は、偏光特性を有する窒化物半導体発光素子402を覆うように形成されている。さらに、第1の封止部403の外部側表面には、第1の封止部403を覆うように光取り出し制御層404が設けられている。光取り出し制御層404の上面の断面形状はほぼ円弧である。
本変形例によると、実装基板401に形成された凹部によって、配光特性の制御が可能となる。
実施例1として、図4(a)に示す構成を有する発光デバイスを作製した。実施例1の発光デバイスにおける光取り出し制御層404には、TiO2ナノ粒子を含有させた。比較例として、TiO2ナノ粒子を含まないシリコーン樹脂を有する発光デバイスを作製し、実施例1の発光デバイスと特性を比較した。以下、その結果を説明する。
まず、実施例1の発光デバイスに用いられる窒化物半導体発光素子を得るために、m面n型GaN基板上に、厚さ2μmのn型GaN層からなるn型窒化物半導体層と、厚さ15nmのInGaN量子井戸層および厚さ30nmのGaN障壁層からなる3周期の量子井戸構造を有する窒化物半導体活性層と、厚さ0.5μmのp型GaN層からなるp型窒化物半導体層とを形成した。さらに、n型窒化物半導体層にTi/Pt層からなるn型電極を、p型窒化物半導体層にPd/Pt層からなるp型電極を形成することにより、複数の窒化物半導体発光素子が配置する半導体アレイが得られた。半導体アレイを、c軸方向[0001]とa軸方向[11−20]にダイシングすることにより、窒化物半導体発光素子が配置される300μm角の小片に分割した。小片化された窒化物半導体発光素子を、アルミナ製の実装基板上に、Auバンプを用いてフリップチップ実装した。
樹脂封止の母材としては、屈折率1.5の2液混合型シリコーン樹脂を用いた。所定の比率でシリコーン樹脂2液の重さを計量し、遊星式撹拌装置用の容器に移し替えた。計量したシリコーン樹脂の重さと、シリコーン樹脂の単位体積あたりの質量密度から、シリコーン樹脂の体積を計算で求めた。計算で求めたシリコーン樹脂と、TiO2ナノ粒子との合計の体積に対して、直径60nmのTiO2ナノ粒子の体積濃度が0.01%以上10%以下になるように、TiO2ナノ粒子の単位体積あたりの質量密度から、上記体積濃度となるTiO2ナノ粒子の重さを計算で求めた。計算値を参考にTiO2ナノ粒子の重さを計量し、上記撹拌装置用の容器に移し替えた。このように、非蛍光体粒子を含む樹脂を作製する際には、シリコーン樹脂及び非蛍光体粒子の単位体積あたりの質量密度から、体積濃度の計算が可能である。
その後、容器内のシリコーン樹脂2液とTiO2ナノ粒子が均一に混ざるまで、撹拌棒を用いて10分間手動で撹拌した。
このようにして準備したTiO2ナノ粒子を含むシリコーン樹脂がさらに均一に混ざるまで、遊星式撹拌装置を用いて15分間撹拌した。この遊星式撹拌装置を用いた撹拌工程では、容器の公転速度と自転速度を独立に制御するだけでなく、時間を変数として自転速度を摂動させることにより、撹拌工程と混練工程と脱泡工程の同時実施を可能とした。この技術によって、非蛍光体粒子が容器の底や側壁に偏ることがなくなっただけでなく、さらに非蛍光体粒子同士が凝集することもなくなり、非蛍光体粒子がシリコーン樹脂内に理想的に単分散した樹脂を得ることができた。撹拌処理したシリコーン樹脂に僅かに含まれる気泡を完全に除去するため、容器の蓋を外した状態で真空室に搬入し、脱泡工程を入念に行った。
このようにして得られた光取り出し制御可能な樹脂材料をディスペンサー用のシリンジへ移し替え、半球形状の凹形状を有する金型内へ必要量を注入した。窒化物半導体発光素子402が実装されている実装基板401をその金型へセットし加熱硬化することによって、光取り出し制御層404が窒化物半導体発光素子402を覆うように実装基板401の上に配置する発光デバイス(図4(a)に示す形態)を作製した。また比較のために、TiO2ナノ粒子混合率が0vol%、つまり非蛍光体粒子を含まない光取り出し制御層404を有する発光デバイス(比較例)も作製した。
光取り出し制御層404の層内距離DLの最大値を、窒化物半導体発光素子402の素子内距離DEの最大値の1.5倍未満にすると、1.5倍以上の長さにしたときと比べて光取り出し効率が小さくなってしまうという現象が確認された。したがって、光取り出し制御層404の層内距離DLの最大値を、窒化物半導体発光素子402の素子内距離DEの最大値の1.5倍以上になるように設計した。
具体的には、形成された光取り出し制御層404の形状は半径が0.7mmの半球形状であるため、光取り出し制御層404の層内距離DLの最大値は0.7mmである。窒化物半導体発光素子402は0.3mm角の正方形であるから、窒化物半導体発光素子402の素子内距離DEの最大値は約0.42mmである。このように、光取り出し制御層404の層内距離DLの最大値が窒化物半導体発光素子402の素子内距離DEの最大値の1.5倍以上になるように設計されている。
このようにして作製した発光素子(TiO2ナノ粒子濃度が0.01vol%以上10vol%以下の光取り出し制御層404を有する発光素子)の発光特性を評価した結果を図7及び図8に示す。図7は、実施例1の発光デバイスの規格化偏光度と、その発光デバイスにおける樹脂内のTiO2ナノ粒子混合率(vol%)との関係を示すグラフである。図8は、本発明の実施の形態1における樹脂封止した発光素子の規格化EQE向上率と、TiO2ナノ粒子混合率(vol%)との関係を示すグラフである。図7の縦軸である規格化偏光度とは、TiO2ナノ粒子混合率が0vol%、つまりナノ粒子を含まない光取り出し制御層404を用いた場合の偏光度を1と規格化したものである。また図8の縦軸である規格化EQEとは、TiO2ナノ粒子混合率が0vol%、つまり非蛍光体粒子を含まない光取り出し制御層404を用いた場合のEQEを1と規格化したものである。
図7から、TiO2粒子混合率が0.01vol%以上になれば、偏光度を制御する効果が現れている。具体的には、TiO2粒子混合率が0.01vol%のとき、偏光度は99%に低下している。偏光度が低減される効果は10vol%になると最大となる。この効果は、素子で発生した光が偏光している非極性面や半極性面を主面とする窒化物発光素子において有効である。
また、図8から、TiO2ナノ粒子混合率が10vol%になっても規格化EQEの値は、0.75以上の値に保たれている。つまり、TiO2ナノ粒子混合率が10vol%以下の値であれば、EQEの低下、すなわち光取り出し制御層404の透過率の低下は許容範囲内である。
以下、光取り出し制御層404に含める非蛍光体粒子の材料(SiO2ナノ粒子、ZnOナノ粒子、TiO2ナノ粒子)を検討した結果について説明する。
実施例2の発光デバイスに用いられる窒化物半導体発光素子を得るために、m面n型GaN基板上に、厚さ2μmのn型GaN層からなるn型窒化物半導体層と、厚さ15nmのInGaN量子井戸層および厚さ30nmのGaN障壁層からなる3周期の量子井戸構造を有する窒化物半導体活性層と、厚さ0.5μmのp型GaN層からなるp型窒化物半導体層とを形成した。n型窒化物半導体層にTi/Pt層からなるn型電極を、p型窒化物半導体層にPd/Pt層からなるp型電極を形成することにより、複数の窒化物半導体発光素子が配置する半導体アレイを得た。半導体アレイを、c軸方向[0001]とa軸方向[11−20]にダイシングすることにより、窒化物半導体発光素子が配置される300μm角の小片に分割した。小片化された窒化物半導体発光素子を、アルミナ製の実装基板上に、Auバンプを用いてフリップチップ実装した。
樹脂封止の母材としては、屈折率1.5の2液混合型シリコーン樹脂を用いた。所定の比率でシリコーン樹脂2液を量り取り、遊星式撹拌装置用の容器3つに移し替えた。準備した3つそれぞれのシリコーン樹脂の体積に対して5%の体積濃度になるように直径150nmのSiO2ナノ粒子(屈折率:1.4)、ZnOナノ粒子(屈折率:2.0)、TiO2ナノ粒子(屈折率:2.9)をそれぞれ計量し、上記撹拌装置用の容器3つにそれぞれを移し替えた。体積濃度は、シリコーン樹脂及び非蛍光体粒子の単位体積あたりの質量密度から計算している。
その後、各容器内のシリコーン樹脂2液と非蛍光体粒子が均一に混ざるまで、撹拌棒を用いて10分間手動で撹拌した。
このようにして準備した各種ナノ粒子を含むシリコーン樹脂3種類がさらに均一に混ざるまで、実施例1と同様に遊星式撹拌装置を用いてそれぞれ15分間撹拌した。その後、撹拌処理したシリコーン樹脂に僅かに含まれる気泡を完全に除去するため、実施例1と同様に容器の蓋を外した状態で真空室に搬入し、脱泡工程を入念に行った。
このようにして得られた光取り出し制御可能な樹脂封止をディスペンサー用のシリンジへ移し替え、半球形状の凹形状を有する金型内へ必要量を注入した。窒化物半導体発光素子402が実装されている実装基板401をその金型へセットし加熱硬化することによって、光取り出し制御層404が窒化物半導体発光素子402を覆うように実装基板401の上に配置する発光デバイス(図4(a)に示す形態)を作製した。
このようにして作製した発光素子(SiO2ナノ粒子、ZnOナノ粒子、TiO2ナノ粒子の濃度が5vol%の光取り出し制御層404を有する発光素子)の発光特性を評価した結果を図9に示す。図9は実施例2の発光デバイスの規格化偏光度と、その発光デバイスにおける樹脂内の非蛍光体粒子の種類と濃度との関係を示すグラフである。図9の縦軸である規格化偏光度とは、非蛍光体粒子混合率が0vol%、つまり非蛍光体粒子を含まない光取り出し制御層404を用いた場合の偏光度を1と規格化したものである。
図9から、屈折率が母材であるシリコーン(屈折率:1.5)よりも低いSiO2ナノ粒子(屈折率:1.4)を用いても偏光度を改善する効果が現れていることがわかる。その効果は母材との屈折率差が大きくなるに従って大きくなり、TiO2ナノ粒子(屈折率:2.9)を用いた場合に最大となった。つまり、母材と非蛍光体粒子の屈折率差が大きく、母材から非蛍光体粒子へ入射した光の反射率が高い光取り出し制御層404の方が本発明の効果が大きいという傾向からも、本発明は窒化物半導体発光素子402から発生した光が光取り出し制御層404に含まれる非蛍光体粒子によってレイリー散乱する現象を応用したものであることが分かる。この効果は、素子で発生した光が偏光している非極性面や半極性面を主面とする窒化物発光素子において有効である。
なお、同じ手順でシリコーン樹脂やエポキシ樹脂に対して直径150nmより大きい非蛍光体粒子を分散させる試験を行っても、本発明の効果は現れなかった。この原因は、窒化物半導体から発生する光の波長を円周率で割った値と、非蛍光体粒子の直径が同程度になると、本発明が応用するレイリー散乱の効果よりも、ミー散乱の効果が支配的になったためと推測される。
また、本発明で使用した上記3種の非蛍光体粒子のバンドギャップ(禁制帯幅)は、いずれも3.0eV以上である。これは、3.0eV未満のを使用した場合は窒化物半導体発光素子402から発生した光が非蛍光体粒子と作用して吸収されてしまい、光取り出し効率が低下してしまうからである。
実施例3として、図4(b)、図4(c)に示す構成の発光デバイスを作製した。比較例として、TiO2ナノ粒子を含まないシリコーン樹脂を有する発光デバイスを作製し、実施例3の発光デバイスと特性を比較した。以下、その結果を説明する。
まず、本実施例の発光デバイスに用いられる窒化物半導体発光素子を、実施例1と同様の方法によって作製した。
樹脂封止の母材として、屈折率1.5の2液混合型シリコーン樹脂を用いた。所定の比率でシリコーン樹脂2液を量り取り、遊星式撹拌装置用の容器2つに移し替えた。準備した片方のシリコーン樹脂の体積に対して10%の体積濃度になるように直径100nmのTiO2ナノ粒子を計量し、上記撹拌装置用の容器1つに移し替えた。体積濃度は、シリコーン樹脂及び非蛍光体粒子の単位体積あたりの質量密度から、体積濃度を計算している。その後、TiO2粒子を含まないシリコーン樹脂(比較例)も、TiO2ナノ粒子を含むシリコーン樹脂も、実施例1と同様に容器内が均一に混ざるまで、撹拌棒を用いて10分間手動で撹拌した。
このようにして準備したTiO2ナノ粒子を含まないシリコーン樹脂(比較例)も、TiO2ナノ粒子を含むシリコーン樹脂も、さらに均一に混ざるまで実施例1と同様に遊星式撹拌装置を用いて15分間撹拌した。撹拌処理したシリコーン樹脂に僅かに含まれる気泡を完全に除去するため、実施例1と同様に容器の蓋を外した状態で真空室に搬入し、脱泡工程を入念に行った。
このようにして得られた樹脂封止2種類をディスペンサー用のシリンジへそれぞれ移し替えた。
次に、比較例の発光デバイスを作製するために、TiO2ナノ粒子を含まない樹脂封止を半球形状の凹形状を有する金型内へ必要量だけ注入した。m面を主面とする窒化物半導体発光素子402が実装されている実装基板401をその金型へセットし加熱硬化することによって、第1の樹脂封止403が窒化物半導体発光素子402を覆うように実装基板401の上に配置する発光デバイス(図4(a)に示す構造において光取り出し制御層404が非蛍光体粒子を含まない形態)を作製した(比較例)。
次に、図4(b)に示す発光デバイスを作製するために、TiO2ナノ粒子を含まない樹脂封止を半球形状の凹形状を有する金型内へ必要量を注入し、半球形状の凸形状を有する金型を用いて加熱硬化することによって第2の樹脂封止部405を先に形成した。そこへTiO2ナノ粒子を含む樹脂封止を必要量注入し、窒化物半導体発光素子402が実装されている実装基板401をその金型へセットし加熱硬化することによって、光取り出し制御層404が窒化物半導体発光素子402を覆うように実装基板401の上に配置する発光デバイス(図4(b)に示す形態)を作製した。
最後に、図4(c)に示す発光デバイスを得るために、TiO2ナノ粒子を含まない樹脂封止を半球形状の凹形状を有する金型内へ必要量を注入し、半球形状の凸形状を有する金型を用いて加熱硬化することによって第2の樹脂封止部405を先に形成した。さらにTiO2ナノ粒子を含む樹脂封止を必要量注入し再度半球形状の凸形状を有する金型を用いて加熱硬化することによって光取り出し制御層404を形成した。そこへTiO2ナノ粒子を含まない樹脂封止を必要量注入し、窒化物半導体発光素子402が実装されている実装基板401をその金型へセットし加熱硬化することによって、第1の封止部403が窒化物半導体発光素子402を覆うように実装基板401の上に配置する発光デバイス(図4(c)に示す形態)を作製した。
図10はTiO2ナノ粒子を含まない比較例における配光分布特性を示すグラフである。図11は、図4(b)に示す構造を有する発光デバイスの配光分布特性を示すグラフである。図12は図4(c)に示す構造を有する発光デバイスの配光分布特性を示すグラフである。
図10、図11及び図12の配光分布特性は、国際照明委員会CIE発行のCIE127に明記されたCondition Aにおいて放射強度の測定を行うことによって得られた。図中、横軸は放射角度であり、m面の法線方向、すなわちm軸からの傾きを意味する。また、縦軸の規格化放射強度は、放射強度の最大値で規格化した値である。図中の実線はa軸を回転軸として、+c軸方向及び−c軸方向にm軸を傾けた場合の配光分布特性である。また、図中の点線はc軸を回転軸として、a軸方向にm軸を傾けた場合の配光分布特性である。図13は、図10、図11及び図12のそれぞれの同じ角度におけるa軸を回転軸とした場合と、c軸を回転軸とした場合の規格化発光強度の差を百分率で示したものである。
本実施例で用いた偏光特性を有する発光素子はm面を主面としているため、窒化物半導体活性層の光はa軸方向に主として偏光した光を発生する。そのため、a軸に垂直な方向に光を強く放射する。結果として、a軸を回転軸とする配光分布特性は歪んだ形状になる。配光分布特性が歪む現象は、図10に示す比較例のグラフにおいて顕著に観察されている。図13のa軸とc軸の規格化発光強度の差の図から明らかなように、比較例においては、配光分布特性は最大で38%の非対称性を有している。一方、図4(b)の構造においては、非対称性は最大で14%程度に改善されている。また、本発明の図4(c)の構造においては、非対称性は最大で25%程度に改善されている。これは、TiO2ナノ粒子によって光が散乱された結果、配光特性が改善されたことを意味する。さらに、図12から、本発明の光取り出し制御層404が樹脂封止のどこか一部に設けられていれば配光特性の改善が可能であることがわかる。
図4(c)に示す発光デバイスでは、粘度の低い樹脂(第1封止部403)で窒化物半導体発光素子402の周囲を封止した後に、その表面に非蛍光体粒子を含む粘度の高い樹脂(光取り出し制御層404)を配置させている。樹脂に非蛍光体粒子を含めることにより、その粘度が高くなるため、光取り出し制御層404によって窒化物半導体発光素子402の周囲を封止する場合には、空隙が発生するおそれがある。図4(c)に示す構成では、このようなおそれを回避することができる。
通常、窒化物半導体発光素子を封止する樹脂の屈折率は、窒化物半導体発光素子402から外界へ向かうにつれて順番に低くなる。このような構成にすることにより、光の取り出し効率の向上を図っている。それに対して、図4(c)に示す構成では屈折率が低い樹脂(第1封止部403)の外側を屈折率が高い樹脂(光取り出し制御層404)が被覆している。これにより、第1の封止部403と光取り出し制御層404との界面において、窒化物半導体発光素子402からの光の反射率が高くなる。したがって、外部に放射される前に発光デバイス内で反射する光の成分の割合が多くなるため、偏光度をさらに下げられるという効果がある。
以上のことから、本願の発明は、素子で発生した光の配光特性がランバーシアンに従わない非極性面や半極性面を主面とする窒化物発光素子において有効である。
実施例4として、図4(d)から(f)に示す構成の発光デバイスを作製した。以下、その結果を説明する。
まず、本実施例の発光デバイスに用いられる窒化物半導体発光素子を、実施例1と同様の方法によって作製した。
実施例1と同様の手順で準備した樹脂を、ディスペンサー用のシリンジへ移し替え、窒化物半導体発光素子402が実装されている実装基板401の凹部へ必要量を注入し加熱硬化した。これにより、光取り出し制御層404が窒化物半導体発光素子402を覆うように実装基板401の上に配置される発光デバイス(図4(d)に示す形態)を作製した。光取り出し制御層404の層内距離DLの最大値を、窒化物半導体発光素子402の素子内距離DEの最大値の1.5倍未満にすると、1.5倍以上の長さにしたときと比べて光取り出し効率が小さくなってしまうという現象を確認したため、光取り出し制御層404の層内距離DLの最大値を、窒化物半導体発光素子402の素子内距離DEの最大値の1.5倍以上になるように設計した。さらに好ましい形態は、光取り出し制御層404の層内距離DLの最小値をも、窒化物半導体発光素子402の素子内距離DEの最大値の1.5倍以上になるように設計することである。この場合、光取り出し効率が最大となることを確認している。なお、図4(e)に示す形態や図4(f)に示す形態は、実装基板401の凹部へ注入する樹脂封止量を調整し、多段階に樹脂封止を加熱硬化することによって作製した。図4(d)から(f)に示す構造では、窒化物半導体発光素子402から横方向に放出された光が実装基板401の傾斜部分で反射される。そのため、指向性が強い配光特性を有するという利点がある。
実施例5として、図4(g)から(i)に示す構成の発光デバイスを作製した。以下、その結果を説明する。
まず、本実施例の発光デバイスに用いられる窒化物半導体発光素子を、実施例1と同様の方法によって作製した。
実施例1と同様の手順で準備した樹脂を、ディスペンサー用のシリンジへ移し替え、窒化物半導体発光素子402が実装されている実装基板401の凹部へ必要量を注入し加熱硬化した。これにより、光取り出し制御層404が窒化物半導体発光素子402を覆うように実装基板401の上に配置される発光デバイス(図4(d)に示す形態)を作製した。その後、半球形状の凹形状を有する金型内へ樹脂封止を注入し、図4(d)に示す樹脂封止済みの発光素子をその金型へセットし加熱硬化することによって、図4(g)に示す形態を作製した。光取り出し制御層404の層内距離DLの最大値を、窒化物半導体発光素子402の素子内距離DEの最大値の1.5倍未満にすると、1.5倍以上の長さにしたときと比べて光取り出し効率が小さくなってしまうという現象を確認したため、光取り出し制御層404の層内距離DLの最大値を、窒化物半導体発光素子402の素子内距離DEの最大値の1.5倍以上になるように設計した。さらに好ましい形態は、光取り出し制御層404の層内距離DLの最小値をも、窒化物半導体発光素子402の素子内距離DEの最大値の1.5倍以上になるように設計することである。この場合、光取り出し効率が最大となることを確認している。なお、図4(h)に示す形態や図4(i)に示す形態は、実装基板401の凹部へ注入する樹脂封止量を調整し、多段階に樹脂封止を加熱硬化することによって作製した。図4(g)から(i)に示す構造では、窒化物半導体発光素子402から横方向に放出された光が実装基板401の傾斜部分で反射される。そのため、光の指向性が強くなり、さらに樹脂封止部分の最外殻において光の放射方向が整えられるため、理想的にランバーシアンに近い配光特性が得られるという利点がある。
本発明にかかる発光素子は、非極性面や半極性面を主面とする発光素子の偏光特性や配光特性を実用可能なレベルにまで改善する技術として有用である。
301 実装ベース
302 偏光光を発する発光素子
303 光透過性樹脂部
304 基本容器
305 半導体素体
306 注型材料
307 発光物質顔料
308 パッケージ
309 光半導体素子
310 媒体
311 蛍光体粒子
401 実装基板
402 窒化物半導体発光素子
403 第1の封止部
404 光取り出し制御層
405 第2の封止部
1201 基板
1202 n型窒化物半導体層
1203 窒化物半導体活性層
1204 p型窒化物半導体層
1205 n型電極
1206 p型電極
1207 アンドープGaN層
1208 p-AlGaN層

Claims (10)

  1. 光取り出し面を有し、前記光取り出し面から偏光光が放射される窒化物半導体発光素子と、
    前記窒化物半導体発光素子における前記光取り出し面を覆っており、樹脂と、前記樹脂内に分散された非蛍光体粒子とを含む光取り出し制御層と
    を備え、
    前記光取り出し制御層は、前記非蛍光体粒子を0.01vol%以上10vol%以下の割合で含み、
    前記非蛍光体粒子の直径は、60nm以上150nm以下である、発光デバイス。
  2. 前記非蛍光体粒子の屈折率が1.4以上2.9以下である、請求項1に記載の発光デバイス。
  3. 前記非蛍光体粒子のバンドギャップが3.0eV以上6.3eV以下である、請求項1または2に記載の発光デバイス。
  4. 前記光取り出し制御層は蛍光体物質を含む、請求項1からのいずれかに記載の発光デバイス。
  5. 前記光取り出し制御層の表面を覆う第2の封止部をさらに備える、請求項1からのいずれかに記載の発光デバイス。
  6. 前記第2の封止部は、無機材料から構成されている、請求項に記載の発光デバイス。
  7. 前記窒化物半導体発光素子の光取り出し面を覆う第1の封止部をさらに備え、
    前記光取り出し制御層は、前記第1の封止部の上から前記窒化物半導体発光素子の光取り出し面を覆っている、請求項1からのいずれかに記載の発光デバイス。
  8. 前記第1の封止部は蛍光体物質を含む、請求項に記載の発光デバイス。
  9. 前記第1の封止部の硬化前の粘度は、前記光取り出し制御層の硬化前の粘度よりも低い、請求項またはに記載の発光デバイス。
  10. 前記第1の封止部の屈折率が、前記光取り出し制御層の屈折率よりも大きい、請求項からのいずれかに記載の発光デバイス。
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