JP5468084B2 - 情報分析装置および情報分析方法 - Google Patents

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Description

本発明は、移動機加入者の位置情報に基づいて災害時の避難状況を分析する情報分析装置および情報分析方法に関する。
災害時の避難に事前に備えるべく、道路の位置、避難所の位置、避難経路、避難時の移動速度、通常時の人口分布および避難開始時刻といったさまざまな情報に基づいて、災害時の避難状況を予測する技術が特許文献1に提案されている。
特開2009−31461号公報
しかしながら、上記技術では、実際の人口分布情報でなく、予め記憶しておいた通常時の人口分布情報を基礎として災害時の避難状況を予測するため、より精度の良い避難状況予測を行う上で改善の余地があった。特に近年では、昼間にいる場所(例えば勤務先)と自宅とが遠く離れており、災害時に徒歩で帰宅することが困難な者(いわゆる帰宅困難者)が、大都市圏では極めて多数存在することが問題になっており、災害時の避難状況として、帰宅困難者の数を精度良く求めることは極めて重要な課題となっている。
もちろん、従来の国勢調査により得られた各勤務者についての勤務先住所情報と自宅住所情報から勤務先−自宅間距離を求め、勤務先−自宅間距離が所定の基準に合致する勤務者の数に基づいて帰宅困難者数の概算値を求めることは可能と思われる。しかし、上記の手法では、災害時に、勤務先とは異なる場所にいた者の数、および買い物や観光目的で訪れていた者の数などを考慮に入れることはできず、実際の帰宅困難者数を精度良く求めることは困難である。
そこで、本発明は、上記課題を解決するために成されたものであり、災害時の帰宅困難者数をより精度良く求めることを目的とする。
本発明の一側面に係る情報分析装置は、移動機加入者の住所情報を含んだ属性情報と、前記移動機加入者の加入者識別情報とを対応付けて記憶した加入者属性情報記憶部と、移動機加入者の位置を示す位置情報、当該位置が特定された時刻情報、および当該移動機加入者の加入者識別情報を含んだ加入者位置情報であって、前記時刻が対象時間帯の範囲内にある前記加入者位置情報を取得する取得部と、前記取得部により同一の移動機加入者について複数の加入者位置情報が取得された場合、所定規則に基づいて前記複数の加入者位置情報を単一の加入者位置情報相当に絞り込む単一化部と、各移動機加入者について、前記加入者識別情報が共通する、単一化後の加入者位置情報相当と前記加入者属性情報記憶部に記憶された属性情報とを関連付ける第1の関連付け部と、各エリアについてのエリア境界情報を記憶した境界情報記憶部と、各移動機加入者について、加入者位置情報相当と、当該加入者位置情報相当に関連付けられた属性情報内の住所情報とに基づいて、移動機加入者の位置と住所間の距離を算出する距離算出部と、算出された距離が帰宅困難者判定のための第1の基準値以上である前記加入者位置情報相当を抽出する抽出部と、抽出された加入者位置情報相当の数を距離ごとに分類・重み付けし、加入者位置情報相当の位置情報と前記エリア境界情報とに基づいて、在圏するエリアごとに前記加入者位置情報相当の数を集計し、該集計値に基づいてエリアごとの帰宅困難者数を導出する導出部と、を備え、前記抽出部は、算出された距離が、前記第1の基準値よりも小さく設定された滞留者判定のための第3の基準値以上である前記加入者位置情報相当を抽出し、前記導出部は、抽出された加入者位置情報相当の数を距離ごとに分類・重み付けし、加入者位置情報相当の位置情報と前記エリア境界情報とに基づいて、在圏するエリアごとに前記加入者位置情報相当の数を集計し、該集計値に基づいてエリアごとの滞留者数を導出し、前記導出部は、各エリアについて滞留者数から帰宅困難者数を減算することで、エリアごとの近距離徒歩帰宅者数を導出し、前記導出部は、前記抽出された加入者位置情報相当に関連付けられた属性情報に基づいて、在圏するエリアごとの前記加入者位置情報相当の数を属性別に集計し、該集計値に基づいてエリアごとの帰宅困難者数を属性別に導出し、前記導出部は、前記算出された距離が支援活動候補者判定のための第2の基準値以下であり且つ前記属性情報が支援活動候補者判定のための所定条件を満たす加入者位置情報相当の数を前記エリアごとに集計し、該集計値に基づいてエリアごとの加入者位置情報相当の数を、支援活動候補者の数として導出する
上記情報分析装置では、取得部が、移動機加入者の位置を示す位置情報、当該位置が特定された時刻情報、および当該移動機加入者の加入者識別情報を含んだ加入者位置情報であって、時刻が対象時間帯の範囲内にある加入者位置情報を取得し、単一化部が、取得部により同一の移動機加入者について複数の加入者位置情報が取得された場合、所定規則に基づいて複数の加入者位置情報を単一の加入者位置情報相当に絞り込む。そして、第1の関連付け部が、各移動機加入者について、加入者識別情報が共通する、単一化後の加入者位置情報相当と加入者属性情報記憶部に記憶された属性情報とを関連付けると、距離算出部が、各移動機加入者について、加入者位置情報相当と、当該加入者位置情報相当に関連付けられた属性情報内の住所情報とに基づいて、移動機加入者の位置と住所間の距離を算出する。さらに、抽出部が、算出された距離が帰宅困難者判定のための第1の基準値以上である加入者位置情報相当を抽出し、導出部が、抽出された加入者位置情報相当の数を距離ごとに分類・重み付けし、加入者位置情報相当の位置情報と前記エリア境界情報とに基づいて、在圏するエリアごとに加入者位置情報相当の数を集計し、該集計値に基づいてエリアごとの帰宅困難者数を導出する。このように情報分析装置では、移動機加入者の加入者位置情報相当および住所情報を基に、いわゆる帰宅距離を算出し、該帰宅距離が基準値以上である加入者位置情報相当を抽出し、抽出された加入者位置情報相当の数から帰宅困難者数を導出するため、災害時に、勤務先とは異なる場所にいた者の数および買い物や観光目的で訪れていた者の数などを考慮に入れた上で、従来よりもはるかに精度の良い帰宅困難者数を求めることができ、帰宅困難者数の分布状況をタイムリー且つ的確に把握することができる。なお、上記の「加入者位置情報相当」は、加入者位置情報そのものはもちろん、加入者位置情報に相当する情報(例えば現在の人口分布等で用いられているウェイト加算により得られるウェイト値など)を含む概念である。ここで例示したウェイト値については、後に説明する。ところで、「帰宅困難者」に関連する用語として、外出中の者(自宅又はその近傍にいない者)に相当する「滞留者」や、外出中だが徒歩で帰宅可能な者に相当する「近距離徒歩帰宅者」が知られている。そこで、上記情報分析装置では、抽出部が、算出された距離が、第1の基準値よりも小さく設定された滞留者判定のための第3の基準値以上である加入者位置情報相当を抽出し、導出部が、抽出された加入者位置情報相当の数を距離ごとに分類・重み付けし、加入者位置情報相当の位置情報とエリア境界情報とに基づいて、在圏するエリアごとに加入者位置情報相当の数を集計し、該集計値に基づいてエリアごとの滞留者数を導出する。この場合、滞留者数を得ることができる。また、上記情報分析装置では、導出部が、各エリアについて滞留者数から帰宅困難者数を減算することで、エリアごとの近距離徒歩帰宅者数を導出する。この場合、近距離徒歩帰宅者数を得ることができる。また、上記情報分析装置では、導出部が、抽出された加入者位置情報相当に関連付けられた属性情報に基づいて、在圏するエリアごとの加入者位置情報相当の数を属性別に集計し、該集計値に基づいてエリアごとの帰宅困難者数を属性別に導出してもよい。この場合、精度の良い属性別の帰宅困難者数を導出し、属性別の帰宅困難者数の分布状況を把握することができる。また、上記情報分析装置では、導出部が、算出された距離が支援活動候補者判定のための第2の基準値以下であり且つ属性情報が支援活動候補者判定のための所定条件を満たす加入者位置情報相当の数をエリアごとに集計し、該集計値に基づいてエリアごとの加入者位置情報相当の数を、支援活動候補者の数として導出してもよい。この場合、支援活動候補者の数を得ることができる。
また、上記情報分析装置では、導出部が、災害発生時の加入者位置情報相当に関連付けられた属性情報内の住所情報に基づいて、帰宅困難者の居住地別の帰宅困難者数を導出してもよい。この場合、帰宅困難者の居住地別の帰宅困難者数を得ることができる。また、導出部は、ある居住地の帰宅困難者についての災害発生時の加入者位置情報相当に基づいて、帰宅困難者が災害発生時に在圏したエリアごとに加入者位置情報相当の数を集計することで、当該ある居住地の帰宅困難者に関する災害発生時在圏エリア別の帰宅困難者数を導出してもよい。この場合、ある居住地の帰宅困難者に関する災害発生時在圏エリア別の帰宅困難者数を得ることができる。
また、上記情報分析装置では、導出部が、災害発生時の加入者位置情報相当に基づいて、災害発生時に移動機加入者が在圏したエリア別の帰宅困難者数を導出してもよい。この場合、帰宅困難者の発生地(災害発生時に在圏していたエリア)別の帰宅困難者数を得ることができる。また、導出部は、あるエリアに災害発生時に在圏していた帰宅困難者についての災害発生時の加入者位置情報相当に基づいて、該加入者位置情報相当に関連付けられた属性情報内の住所情報を参照し、当該あるエリアに災害発生時に在圏していた帰宅困難者に関する居住地別の帰宅困難者数を導出してもよい。この場合、あるエリアに災害発生時に在圏していた帰宅困難者に関する居住地別の帰宅困難者数を得ることができる。
ここで、導出部は、災害発生時の加入者位置情報相当に関連付けられた属性情報内の住所情報に基づいて、帰宅困難者の居住地別の帰宅困難者数を導出するとともに、災害発生時の加入者位置情報相当に基づいて、災害発生時に在圏したエリア別の帰宅困難者数を導出し、帰宅困難者の居住地別の帰宅困難者数と災害発生時に在圏したエリア別の帰宅困難者数の両方が所定条件以上のエリアを導出してもよい。この場合、帰宅困難者の発生地と居住地の両方の条件で、帰宅困難者数を精度良く分析することができる。
また、上記情報分析装置は、導出されたエリアごとの帰宅困難者数と所定の選定基準とに基づいて、支援対象となるエリアを抽出する対象エリア抽出部、をさらに備えてもよい。この場合、支援対象となるエリアを求めることができる。
なお、移動機加入者の位置を示す位置情報は緯度および経度により表してもよく、第1の関連付け部は、加入者位置情報相当と関連付けようとする属性情報内の住所情報を緯度および経度により表される形式に変換し、変換後の住所情報を含んだ属性情報を加入者位置情報相当に関連付けてもよい。
また、情報分析装置は、エリアごとの帰宅困難者数に基づき、帰宅困難者数の分布を示す地図を出力する出力部、をさらに備えてもよい。この場合、出力される地図から帰宅困難者数の分布を視覚的に把握することができる。
また、上記の「エリア」としては、セクタ、メッシュ、および市区町村を含む、土地を区分けするための区分け単位、のうちのいずれを適用してもよい。
上記の「エリア」としてセクタを適用した場合、情報分析装置は、導出されたセクタごとの帰宅困難者数を、所定の区画分け規則に基づき区画分けされたメッシュごとの帰宅困難者数に、セクタ境界情報および区画分け規則から得られるセクタとメッシュとの位置関係に基づいて変換する変換部、をさらに備えてもよい。この場合、セクタごとの帰宅困難者数からメッシュごとの帰宅困難者数を求めることができる。
なお、前述した情報分析装置は、対象時間帯を指定するための指定部をさらに備えてもよい。
前述した情報分析装置に係る発明は、情報分析方法に係る発明として捉えることもでき、以下のように記述することができる。
本発明の一側面に係る情報分析方法は、移動機加入者の住所情報を含んだ属性情報と前記移動機加入者の加入者識別情報とを対応付けて記憶した加入者属性情報記憶部、および、各エリアについてのエリア境界情報を記憶した境界情報記憶部、を備える情報分析装置、により実行される情報分析方法であって、移動機加入者の位置を示す位置情報、当該位置が特定された時刻情報、および当該移動機加入者の加入者識別情報を含んだ加入者位置情報であって、前記時刻が対象時間帯の範囲内にある前記加入者位置情報を取得する取得ステップと、前記取得ステップにより同一の移動機加入者について複数の加入者位置情報が取得された場合、所定規則に基づいて前記複数の加入者位置情報を単一の加入者位置情報相当に絞り込む単一化ステップと、各移動機加入者について、前記加入者識別情報が共通する、単一化後の加入者位置情報相当と前記加入者属性情報記憶部に記憶された属性情報とを関連付ける第1の関連付けステップと、各移動機加入者について、加入者位置情報相当と、当該加入者位置情報相当に関連付けられた属性情報内の住所情報とに基づいて、移動機加入者の位置と住所間の距離を算出する距離算出ステップと、算出された距離が帰宅困難者判定のための第1の基準値以上である加入者位置情報相当を抽出する抽出ステップと、抽出された加入者位置情報相当の数を距離ごとに分類・重み付けし、加入者位置情報相当の位置情報と前記エリア境界情報とに基づいて、在圏するエリアごとに前記加入者位置情報相当の数を集計し、該集計値に基づいてエリアごとの帰宅困難者数を導出する導出ステップと、を備え、前記抽出ステップでは、前記情報分析装置は、算出された距離が、前記第1の基準値よりも小さく設定された滞留者判定のための第3の基準値以上である前記加入者位置情報相当を抽出し、前記導出ステップでは、前記情報分析装置は、抽出された加入者位置情報相当の数を距離ごとに分類・重み付けし、加入者位置情報相当の位置情報と前記エリア境界情報とに基づいて、在圏するエリアごとに前記加入者位置情報相当の数を集計し、該集計値に基づいてエリアごとの滞留者数を導出し、前記導出ステップでは、前記情報分析装置は、各エリアについて滞留者数から帰宅困難者数を減算することで、エリアごとの近距離徒歩帰宅者数を導出し、前記導出ステップでは、前記情報分析装置は、前記抽出された加入者位置情報相当に関連付けられた属性情報に基づいて、在圏するエリアごとの前記加入者位置情報相当の数を属性別に集計し、該集計値に基づいてエリアごとの帰宅困難者数を属性別に導出し、前記導出ステップでは、前記情報分析装置は、前記算出された距離が支援活動候補者判定のための第2の基準値以下であり且つ前記属性情報が支援活動候補者判定のための所定条件を満たす加入者位置情報相当の数を前記エリアごとに集計し、該集計値に基づいてエリアごとの加入者位置情報相当の数を、支援活動候補者の数として導出する
なお、上記導出ステップでは、情報分析装置は、抽出された加入者位置情報相当に関連付けられた属性情報に基づいて、在圏するエリアごとの加入者位置情報相当の数を属性別に集計し、該集計値に基づいてエリアごとの帰宅困難者数を属性別に導出してもよい。
情報分析方法は、情報分析装置によって所定時間ごとに実行されてもよい。
本発明によれば、災害時の帰宅困難者数をより精度良く求めることができる。
通信システムのシステム構成図である。 RNCおよび交換機の機能構成を示すブロック図である。 通信システムにおける移動機、RNC、交換機および管理センタの処理を示すシーケンス図である。 交換機において管理している加入者情報の管理テーブルの一例を示す図である。 第1、第2実施形態における情報分析装置の機能ブロック構成図である。 加入者属性情報の一例を示す図である。 第1実施形態における情報分析処理のフロー図である。 第1実施形態における情報分析処理において関連付けられていく情報内容を示す図である。 セクタごとの帰宅困難者数等の導出例を示す図である。 メッシュごとの人口分布への変換処理を示すフロー図である。 メッシュデータとセクタ図の合成を説明するための図である。 各分割セクタの面積および面積比の算出を説明するための図である。 あるメッシュ内の分割セクタの人口概算値の総和算出を説明するための図である。 帰宅困難者数の分布図の一例である。 属性別の帰宅困難者数の分布図の一例である。 第2実施形態における情報分析処理のフロー図である。 第2実施形態における情報分析処理において関連付けられていく情報内容を示す図である。 帰宅困難者が帰宅する市区町村別の帰宅困難者数の導出等を説明するための図である。 帰宅困難者が発生する市区町村別の帰宅困難者数の導出等を説明するための図である。 帰宅困難者が帰宅する市区町村の上位且つ帰宅困難者が発生する市区町村の上位である市区町村の導出を説明するための図である。 第4実施形態における情報分析装置の機能ブロック構成図である。 図21の変形例を示す図である。 第2実施形態における情報分析装置の変形例を示す機能ブロック構成図である。 第2実施形態における情報分析処理の変形例のフロー図である。
添付図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
[第1実施形態]
[通信システムの構成について]
図1は、本実施形態の通信システム10のシステム構成図である。図1に示すように、この通信システム10は、移動機100、BTS(基地局)200、RNC(無線制御装置)300、交換機400、および管理センタ500を含んで構成されている。また、この管理センタ500は、社会センサユニット501、ペタマイニングユニット502、モバイルデモグラフィユニット503、および可視化ソリューションユニット504から構成されている。
交換機400は、BTS200、RNC300を介して、移動機100が在圏するセクタのセクタIDであるSAI(Subscriber Area ID)を収集する。RNC300は、移動機100があるセクタに在圏している場合に、そのセクタのSAIを把握し、取得することができる。交換機400は、このように取得された移動機100のSAIを、移動機100が通信接続を実行する際に受け取ることができる。交換機400は受け取ったSAIを記憶しておき、所定のタイミング、または管理センタ500からの要求に応じて収集したSAIを管理センタ500に出力する。ここで、一般的に、RNC300は、約千個からなるものであり、日本全国に配置されている。一方で、交換機400は、300個程度日本国内に配置されている。
管理センタ500は、上述したとおり、社会センサユニット501、ペタマイニングユニット502、モバイルデモグラフィユニット503、および可視化ソリューションユニット504を含んで構成されており、各ユニットでは、移動機100の位置情報に用いた統計処理を行う。
社会センサユニット501は、各交換機400から移動機100のSAI等を含んだデータを収集するサーバ装置である。この社会センサユニット501は、交換機400から定期的に出力されたデータを受信したり、または社会センサユニット501において予め定められたタイミングに従って交換機400からデータを取得したりできるように構成されている。
ペタマイニングユニット502は、社会センサユニット501から受信したデータを所定のデータ形式に変換するサーバ装置である。例えば、ペタマイニングユニット502は、加入者IDをキーにソーティング処理を行ったり、エリアごとにソーティング処理を行ったりする。
モバイルデモグラフィユニット503は、ペタマイニングユニット502において処理されたデータに対する集計処理、即ち、各項目のカウンティング処理を行うサーバ装置である。例えば、モバイルデモグラフィユニット503は、あるエリアに在圏する加入者数をカウントしたり、また在圏分布を集計したりすることができる。
可視化ソリューションユニット504は、モバイルデモグラフィユニット503において集計処理されたデータを可視可能に処理するサーバ装置である。例えば、可視化ソリューションユニット504は、集計されたデータを地図上にマッピング処理することができる。なお、このように統計処理された情報は、当然にプライバシーを侵害しないように個人等は特定されないように加工されている。
なお、社会センサユニット501、ペタマイニングユニット502、モバイルデモグラフィユニット503および可視化ソリューションユニット504はいずれも、前述したようにサーバ装置により構成され、図示は省略するが、通常の情報処理装置の基本構成(即ち、CPU、RAM、ROM、キーボードやマウス等の入力デバイス、外部との通信を行う通信デバイス、情報を記憶する記憶デバイス、および、ディスプレイやプリンタ等の出力デバイス)を備えることは言うまでもない。
次に、RNC300、および交換機400の構成について説明する。図2は、RNC300および交換機400の機能構成を示すブロック図である。RNC300は、通信制御部302を含んで構成されている。また、交換機400は、通信制御部401、変換部402、および記憶部403を含んで構成されている。
まず、RNC300について説明する。通信制御部302は、移動機100とBTS200を介して通信接続を行う部分であり、例えば、移動機100からの発信処理若しくは着信処理に基づいた通信接続処理および位置登録要求に基づいた通信接続処理を行う部分である。本実施形態では、さらに通信制御部302は、通信接続処理に用いられるInitial UE Messageに、移動機100のSAIを付加して、交換機400に送信することができる。なお、このInitial UE Messageは、発信または位置登録要求を示す指示情報、移動機100を一意に特定するTMSI(Temporary Mobile Subscriber Identity)、およびSAIを含んでいる。なお、TMSIとは、移動機100がネットワークに接続した際に、交換機400により払い出されたID情報である。
この通信制御部302は、BTS200から移動機100が在圏するセクタのSAIを受信することができる。これにより、RNC300は、移動機100がどのセクタに在圏しているかを把握することができる。また、RNC300は、在圏セクタIDを示すSAIを把握することができ、交換機400にこのSAIを通知することができる。
次に、交換機400について説明する。通信制御部401は、RNC300から送信されるInitial UE Messageを受信し、このInitial UE Messageを用いて通信接続処理を行う部分である。また、この通信制御部401は、定期的にまたは管理センタ500からの要求に応じて、管理センタ500に加入者ID(加入者識別情報)、SAI、およびSAI取得時刻を送信する。
変換部402は、通信制御部401により受信されたInitial UE Messageに含まれているTMSIを加入者IDに変換する部分である。変換部402は、変換処理に際して、加入者プロファイル情報を記憶する加入者プロファイル情報記憶部600から、TMSIに対応付けられている加入者IDを抽出し、当該抽出した加入者IDに変換する。なお、この加入者プロファイル情報記憶部600は、例えばHLR(Home Location Register)に備えられているものであり、ここではTMSIと加入者IDとを対応付けて管理・記憶している。
記憶部403は、加入者IDとInitial UE Messageに含まれている移動機100のSAIと当該SAIが取得された時刻とを対応付けて記憶する部分である。この記憶部403に記憶されているSAIは、通信制御部401による通信処理に従って、所定のタイミングまたは管理センタ500からの要求に応じて収集される。この記憶部403は、例えば、図4に示されるような形式で記憶される。図4は、交換機400において管理している加入者情報の管理テーブルの例を示す説明図である。図4に示されるように、加入者ID、HLRナンバー、SAI、およびサービス種別(移動機に対して提供できる通信サービス等)を対応付けて記憶している。
次に、このように構成された通信システム10の処理について説明する。図3は、通信システム10における移動機100、RNC300、交換機400、および管理センタ500の処理を示すシーケンス図である。
移動機100から発信要求または位置登録要求が出力されると、RNC200では、それら要求に従って、基地局200から移動機100の在圏位置を示すSAI(セクタID)の取得が行われる(S101)。そして、RNC300では、通信制御部302により、移動機100が在圏するセクタのセクタIDであるSAIと、当該移動機100を示すTMSIとが抽出される(S103)。通信制御部302により、取得されたSAIとTMSIとは、Initial UE Messageに付加され、交換機400に送信される(S104)。
交換機400では、通信制御部401により、Initial UE Messageが受信され、そして当該Initial UE Messageに含まれているTMSIは、変換部402により移動機100の加入者IDに変換される(S105)。そして、記憶部403に、変換された加入者ID、SAI取得時刻、およびSAIが対応付けて記憶される(S106)。ここで対応付けて記憶された加入者ID、SAI取得時刻およびSAIを「加入者位置情報」という。その後、S101において発信要求がなされた場合には、その宛先に対する接続処理が行われる(S107)。
記憶部403に記憶された加入者位置情報(加入者ID、SAI取得時刻およびSAI)は、管理センタ500に送信される、または管理センタ500からの要求に従って取得される(S108)。
このようにして、Initial UE Messageを用いて移動機のSAIを交換機400および管理センタ500側に通知することができる。ただし、これに限るものではなく、例えば、本実施形態の変形例として、通信制御部302は、Initial UE Messageに代えて、ハンドオーバ時にはLocation Report信号を用いて移動機100のTMSIおよびSAIを通知するようにしてもよい。このLocation Report信号は、3GPPのTS25.413に規定されている信号である。この場合、当然に交換機400はこのLocation Report信号を受信することができる構成となっている。
[情報分析装置について]
次に、本実施形態に係る情報分析装置について説明する。図5には情報分析装置700の機能ブロック構成を示す。なお、一例として、情報分析装置700は、図1のペタマイニングユニット502、モバイルデモグラフィユニット503および可視化ソリューションユニット504に相当する。本実施形態の情報分析装置700は、詳細は後述するが、移動機加入者の現在位置を、当該移動機加入者が在圏するセクタの重心位置と仮定することで、前述したSAI(在圏セクタ識別情報)を含み交換機400から取得可能な加入者位置情報と、移動機加入者の住所情報とを基に、在圏セクタの重心位置(現在位置)と住所間の距離(いわゆる帰宅距離)を算出する。
図5に示すように、情報分析装置700は、指定部701、取得部702、単一化部703、第1の関連付け部704、第2の関連付け部705、距離算出部706、抽出部707、導出部708、変換部709、出力部710、加入者属性情報記憶部711、およびセクタ情報記憶部712を備えている。以下、各部の機能を説明する。
指定部701は、情報分析装置700のオペレータが、後述する処理に関する対象時間帯を指定するための部分である。ただし、対象時間帯を指定することは必須ではないため、情報分析装置700において指定部701は必須の構成要件ではない。対象時間帯が指定されない場合は、予め定めたデフォルトの時間帯(一例として、現在時刻の1時間前から現在時刻までの1時間)が対象時間帯とされる。
取得部702は、交換機400から取得したデータの中から前述した加入者ID、SAI取得時刻およびSAIを含んだ加入者位置情報のうち、上記時刻情報が指定された対象時間帯の範囲内にある加入者位置情報を取得する。単一化部703は、取得部702により同一の移動機加入者について複数の加入者位置情報が取得された場合に、所定規則に基づいて複数の加入者位置情報を、以下に述べるような単一の加入者位置情報に相当する情報(単一の加入者位置情報相当)に絞り込む。ここでは、単一の加入者位置情報相当として、例えば、複数の加入者位置情報のうち、上記SAI取得時刻が最も新しい加入者位置情報に絞り込んでもよい。また、対象時間帯の範囲内にある同一の移動機加入者の加入者位置情報の総数により1を割った値(ウェイト値)を算出し、当該ウェイト値の集合を単一の加入者位置情報相当としてもよい。この場合、単一の加入者位置情報相当を構成するウェイト値の合計は必ず1になる。例えば、ある移動機加入者について対象時間帯の範囲内の加入者位置情報の総数が4であり、このうちセクタAへの在圏を示す加入者位置情報が1つ、セクタBへの在圏を示す加入者位置情報が3つあったとすると、単一の加入者位置情報相当を構成するウェイト値は、セクタAが1/4、セクタBが3/4となる。なお、以下の実施形態では、表現の複雑化を避けるため、「加入者位置情報に相当する情報(加入者位置情報相当)」を「加入者位置情報」と記載して、説明を進める。
加入者属性情報記憶部711は、例えば図6に示すように、移動機加入者の加入者IDと、移動機加入者の属性情報(住所、性別、年齢)とを対応付けて記憶している。第1の関連付け部704は、各移動機加入者について、加入者IDが共通する単一化後の加入者位置情報と属性情報とを関連付ける。また、第1の関連付け部704は、関連付けられた属性情報内の住所情報を緯度・経度に変換し、住所緯度および住所経度の情報を得る機能も有する。その詳細は後述する。
セクタ情報記憶部712は、各セクタについての重心位置情報およびセクタ境界情報を記憶している。第2の関連付け部705は、各移動機加入者について、加入者位置情報に、当該加入者位置情報内のSAIに対応するセクタの重心位置情報を関連付ける。
距離算出部706は、共通の加入者位置情報によって関連付けられる、属性情報および該加入者が在圏するセクタ(在圏セクタ)の重心位置情報について、在圏セクタの重心位置情報と属性情報内の住所情報とに基づいて、在圏セクタの重心位置と住所との距離(以下「帰宅距離」という)を算出する。抽出部707は、算出された帰宅距離が帰宅困難者判定のための所定の基準値(一例として10km)以上である加入者位置情報を抽出する。
導出部708は、抽出された加入者位置情報の数を、ある帰宅距離単位ごと(一例として1km)に分類・集計し、段階的に重み付け(一例として10〜11kmは10%、11〜12kmは20%、…、19〜20kmは100%)を掛け合わせて、当該加入者位置情報に含まれるSAIに基づいてセクタごとに集計し、該集計値に人口数変換計数(一例としてシェア率の逆数)を掛けることでセクタごとの帰宅困難者数を導出する。変換部709は、導出されたセクタごとの帰宅困難者数をメッシュごとの帰宅困難者数に変換する。出力部710は、変換後のメッシュごとの帰宅困難者数に基づき、帰宅困難者数の分布を示す地図を出力する(図14参照)。
ところで、導出部708は、抽出された加入者位置情報に関連付けられた属性情報に基づいて、当該加入者位置情報の数を上記と同様に距離ごとに分類・重み付けしてセクタごとに属性別に集計し、該集計値に人口数変換計数(一例としてシェア率の逆数)を掛けることでセクタごとの属性別の帰宅困難者数を導出する機能も有する。その場合、変換部709は、導出されたセクタごとの属性別の帰宅困難者数をメッシュごとの属性別の帰宅困難者数に変換し、出力部710は、変換後のメッシュごとの属性別の帰宅困難者数に基づき、属性別の帰宅困難者数の分布を示す地図を出力する(図15参照)。
[情報分析処理について]
次に、情報分析装置700において実行される情報分析処理を、図7〜図13に基づいて説明する。
情報分析装置700において、オペレータにより指定部701から対象時間帯が指定され、所定の処理開始操作がなされると、図7に示す情報分析処理が情報分析装置700により実行開始される。なお、対象時間帯の指定は必須ではなく、対象時間帯が指定されずに所定の処理開始操作がなされた場合、予め定めたデフォルトの時間帯(一例として、現在時刻の1時間前から現在時刻までの1時間)が対象時間帯とされる。
まず、取得部702が、交換機400から送られてくる移動機加入者が在圏するセクタ(在圏セクタ)を示すIDとしてのSAI、SAIが取得された時刻情報(タイムスタンプ)、および当該移動機加入者の加入者IDを含んだ加入者位置情報(図8(a)参照)のうち、タイムスタンプが対象時間帯の範囲内にある加入者位置情報を取得する(図7のステップS201)。そして、単一化部703は、取得部702により同一の移動機加入者について複数の加入者位置情報が取得された場合に、所定規則に基づいて複数の加入者位置情報を単一の加入者位置情報に絞り込む(ステップS202)。ここでは、一例として、複数の加入者位置情報のうち、上記時刻情報が最も新しい加入者位置情報に絞り込む。
次に、第1の関連付け部704は、各移動機加入者について、加入者IDが共通する単一化後の加入者位置情報と属性情報とを関連付ける(ステップS203)。このとき、属性情報に含まれる住所情報として、例えば、国土交通省の自動車検査登録事務住所コードや財団法人国土地理協会が発行する住所コードが用いられている場合、第1の関連付け部704は、予め記憶した住所コードと緯度・経度の対応情報を参照することで、関連付けられた属性情報内の住所情報を緯度・経度に変換し、住所緯度および住所経度の情報を得る。これにより、図8(b)に示す加入者位置情報と属性情報とを関連付けた情報が得られ、この図8(b)の情報は第2の関連付け部705へ送られる。
次に、第2の関連付け部705は、各移動機加入者について、加入者位置情報に、当該加入者位置情報内のSAIに対応するセクタの重心位置情報を関連付ける(ステップS204)。例えば、第2の関連付け部705は、SAIに対応するセクタの重心位置情報(ここではセクタ重心緯度情報およびセクタ重心経度情報)をセクタ情報記憶部712から読み出し、当該セクタの重心位置情報を、図8(b)に示す情報に関連付けて、図8(c)に示す情報を得る。この図8(c)の情報は距離算出部706へ送られる。
次に、距離算出部706は、図8(c)に示すように関連付けられた住所情報(住所緯度および住所経度)とセクタの重心位置情報(セクタ重心緯度およびセクタ重心経度)を用いて帰宅距離(前述した在圏セクタ重心位置と住所間の距離)を算出する(ステップS205)。例えば、以下の式(1)により帰宅距離が算出される。緯度距離換算係数および経度距離換算係数は全国一律でもよく、地域によって異なってもよい(一例として東京周辺では、緯度距離換算係数は25.28、経度距離換算係数は30.83である)。これにより、図8(c)の情報に、算出された帰宅距離がさらに関連付けられ、図8(d)の情報が得られる。
Figure 0005468084
次に、抽出部707は、算出された帰宅距離が帰宅困難者判定のための所定の基準値(一例として10km)以上である加入者位置情報を抽出する(ステップS206)。そして、導出部708は、抽出された加入者位置情報の数を、ある帰宅距離単位ごと(一例として1km)に分類・集計し、段階的に重み付け(一例として10〜11kmは10%、11〜12kmは20%、…、19〜20kmは100%)を掛け合わせて、当該加入者位置情報に含まれるSAIに基づいてセクタごとに集計し、該集計値に人口数変換計数(一例としてシェア率の逆数)を掛けることでセクタごとの帰宅困難者数を導出する(ステップS207)。このとき導出部708は、抽出された加入者位置情報に関連付けられた属性情報に基づいて、当該加入者位置情報の数を、上記と同様に距離ごとに分類・重み付けしてセクタごとに属性別に集計し、該集計値に人口数変換計数(一例としてシェア率の逆数)を掛けることでセクタごとの属性別の帰宅困難者数を導出する。これにより、例えば、図9に示すように、セクタごとの帰宅困難者数と、その内訳として、男性の帰宅困難者数、女性の帰宅困難者数、年齢層および性別の帰宅困難者数(20代男性の帰宅困難者数、20代女性の帰宅困難者数など)を導出することができる。
次に、変換部709は、導出されたセクタごとの帰宅困難者数をメッシュごとの帰宅困難者数に変換する(ステップS208)。以下、この変換処理を図10〜図13に基づいて概説する。まず、変換部709は、セクタ情報記憶部712に記憶された各セクタのセクタ境界情報に基づき再現されるセクタ図(図11(a)参照)と、所定の区画分け規則に基づき再現される2次元的なメッシュ(図11(b)参照)とを合成し、図11(c)に示すような合成図を得る(ステップS208A)。
次に、変換部709は、上記合成図においてメッシュ境界により各セクタを分割する(ステップS208B)。例えば、図12に示すように、図11(a)のセクタAは、メッシュ境界により4つの分割セクタA-1、A-2、A-3、A-4に分割される。そして、変換部709は、各分割セクタの面積を算出し(ステップS208C)、各分割セクタの面積比を算出する(ステップS208D)。例えば図12に示すように、分割セクタA-1、A-2、A-3、A-4の面積として、それぞれ10m2、50m2、100m2、40m2が算出されたとすると、分割セクタA-1、A-2、A-3、A-4の面積比(例えば百分率)として、5%、25%、50%、20%が算出される。
次に、変換部709は、各分割セクタの帰宅困難者数を算出する(ステップS208E)。例えば図11(a)のセクタAの帰宅困難者数が800人であったとすると、図13に示すように分割セクタA-2の帰宅困難者数として、200人(即ち、800人×25%)が算出される。同様に、セクタB、Cの帰宅困難者数がそれぞれ500人、750人であったとすると、セクタBにおける面積比80%の分割セクタB-1の帰宅困難者数として、400人(即ち、500人×80%)が算出され、セクタCにおける面積比80%の分割セクタC-4の帰宅困難者数として、600人(即ち、750人×80%)が算出される。
さらに、変換部709は、1つのメッシュに内包された複数の分割セクタの帰宅困難者数の総和を算出することで、当該メッシュの帰宅困難者数を算出する(ステップS208F)。図13の例では、1つのメッシュに内包された分割セクタA-2、B-1、C-4の帰宅困難者数の総和1200人(即ち、200人+400人+600人)を算出し、この1200人を当該メッシュの帰宅困難者数とする。以上のようにして、セクタごとの帰宅困難者数がメッシュごとの帰宅困難者数に変換される。
また、属性別のセクタごとの帰宅困難者数についても、同様の手法で、属性別のメッシュごとの帰宅困難者数に変換することができる。
図7へ戻り、最後のステップS209では、出力部710が、変換後のメッシュごとの帰宅困難者数に基づき、図14のような帰宅困難者数の分布を示す地図を出力する。また、出力部710は、属性別のセクタごとの帰宅困難者数についても同様に、図15のような属性別の帰宅困難者数の分布を示す地図を出力する。この図15は、20代男性についての帰宅困難者数の分布を示している。
以上の情報分析処理により、帰宅困難者数の分布を示す地図(図14)が出力されるため、精度の良い帰宅困難者数の分布状況を視覚的に把握することができる。また、属性別の帰宅困難者数の分布を示す地図(図15)が出力されるため、精度の良い属性別の帰宅困難者数の分布状況を視覚的に把握することができる。また、上記の情報分析処理は所定時間おきに実行され、それにより、時々刻々と変化する帰宅困難者数の分布状況をタイムリー且つ的確に把握することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、交換機400から取得可能な加入者位置情報を基に、災害時の帰宅困難者数をより精度良く求めることができるとともに、帰宅困難者数の分布状況をタイムリー且つ的確に把握することができる。
[第2実施形態]
加入者位置情報は、第1実施形態で述べた、加入者が在圏するセクタID(SAI)やセクタ重心位置を用いた加入者位置情報に限定されるものではない。そこで、第2実施形態では、第1実施形態とは異なる加入者位置情報(例えばGPS位置情報やPRACH−PD座標情報等)に基づく処理について説明する。
例えば、GPS位置情報を用いる場合、情報分析装置700により実行される情報分析処理は図16に示す処理となる。図16では、前述した図7と同じ処理には同一の番号を付している。即ち、ステップS201で取得される加入者位置情報は、図17(a)のように、加入者の位置(緯度、経度)を表すGPS位置情報、当該GPS位置情報が取得された時刻情報(タイムスタンプ)、および当該移動機加入者の加入者IDを含む。
また、ステップS203の関連付けにより、図17(a)のように、加入者位置情報に加入者の住所情報や性別・年齢等の情報が関連付けられる。この図17(b)の情報は距離算出部706へ送られる。
次に、距離算出部706は、図17(b)に示すように関連付けられた住所情報(住所緯度および住所経度)と、加入者の位置(緯度、経度)を表すGPS位置情報とを用いて、帰宅距離(加入者の位置と住所間の距離)を算出する(ステップS205X)。例えば、以下の式(2)により帰宅距離が算出される。緯度距離換算係数および経度距離換算係数は全国一律でもよく、地域によって異なってもよい(一例として東京周辺では、緯度距離換算係数は25.28、経度距離換算係数は30.83である)。これにより、図17(b)の情報に、算出された帰宅距離がさらに関連付けられ、図17(c)の情報が得られる。
Figure 0005468084
そして、ステップS206以降の処理は、第1実施形態と同様である。
なお、PRACH−PD座標情報を用いる場合も、上記と同様の処理により帰宅困難者数を導出することができる。
ところで、加入者位置情報としてGPS位置情報やPRACH−PD座標情報を利用する場合は、セクタ単位で集計した人数をメッシュ単位の人数に変換することは必須ではなく、かかる変換処理を行わずに、以下のように、さまざまなエリア単位(例えば市区町村単位、メッシュ単位、セクタ単位など)の人数を導出することができる。
例えば図23に示すように情報分析装置700が、図5の構成要素であった第2の関連付け部705および変換部709を備えずに、セクタ情報記憶部712の代わりに、各エリアについてのエリア境界情報を記憶した境界情報記憶部712Aを備える構成が考えられる。かかる構成で、導出部708は、抽出された加入者位置情報の数を距離ごとに分類・重み付けし、加入者位置情報の位置情報と、境界情報記憶部712Aに記憶されたエリア境界情報とに基づいて、在圏するエリアごとに加入者位置情報相当の数を集計し、該集計値に基づいてエリアごとの帰宅困難者数を導出することができる。
上記情報分析装置700における処理例は図24に示す。図24に示すように、ステップS201〜S206は前述した図16の処理と同様であり、ステップS207Xにおいて、導出部708は、抽出された加入者位置情報の数を距離ごとに分類・重み付けし、加入者位置情報の位置情報と、境界情報記憶部712Aに記憶されたエリア境界情報とに基づいて、在圏するエリアごとに加入者位置情報相当の数を集計し、該集計値に基づいてエリアごとの帰宅困難者数を導出する。そして、導出されたエリアごとの帰宅困難者数は、例えば人口分布図の形式で出力される(ステップS209)。
このようにして、セクタ単位で集計した人数をメッシュ単位の人数に変換する変換処理を行わずに、さまざまなエリア単位(例えば市区町村単位、メッシュ単位、セクタ単位など)の帰宅困難者数を導出することができる。
[第3実施形態]
第3実施形態では、応用事例として、(a-1)帰宅困難者が帰宅する地域(これは帰宅困難者の住所に相当するので、以下「居住地」という)別に帰宅困難者数を導出する例、(a-2)ある居住地を属性情報に持つ帰宅困難者に関する帰宅困難者になった場所(以下「帰宅困難者発生地」という)別の帰宅困難者数を導出する例、(b-1)帰宅困難者発生地別に帰宅困難者数を導出する例、および(b-2)ある帰宅困難者発生地で帰宅困難者になった者に関する居住地別の帰宅困難者数を導出する例について説明する。
まず、上記の(a-1)居住地別に帰宅困難者数を導出する例、および(a-2)ある居住地を属性情報に持つ帰宅困難者に関する帰宅困難者発生地別の帰宅困難者数を導出する例を説明する。図7のステップS207において、導出部708は、ステップS206で距離が基準値以上として抽出された加入者位置情報に関連付けられた属性情報内の住所情報から、ある居住地の移動機加入者のみを抽出し、その抽出した移動機加入者に関する災害発生時(例えば災害発生時刻から当該災害発生時刻の10分後までの時間帯)に取得された加入者位置情報に含まれるセクタIDに基づいて、当該災害発生時に取得された加入者位置情報の数を災害発生時の在圏セクタごとに集計する。これにより、ある居住地を属性情報に持つ帰宅困難者に関する帰宅困難者発生地(ここでは一例として災害発生時の在圏セクタ)別の帰宅困難者数を導出することができる。これにより、図18に示すように、例えば、居住地がA市の移動機加入者についての災害発生時の在圏セクタごとの帰宅困難者数として、在圏セクタがセクタ3である(「セクタA−3」で示す)帰宅困難者数が200人、在圏セクタがセクタ1である(「セクタA−1」で示す)帰宅困難者数が180人、といったように導出される。なお、ここでは、図18に示すように、在圏セクタごとの帰宅困難者数を多い順に配置替えしてもよく、これにより、災害発生時の在圏セクタがセクタ3である帰宅困難者数が最も多くて200人であり、次に、在圏セクタがセクタ1である帰宅困難者数(180人)が続くといったように、居住地がA市の帰宅困難者に関する帰宅困難者発生地(災害発生時の在圏セクタ)の内訳(帰宅困難者発生地順のランキング)を得ることができる。また、上記の抽出されたある居住地の移動機加入者に関する災害発生時に取得された加入者位置情報の総数をカウントすることで、居住地が上記ある居住地である帰宅困難者の総数を導出できる。例えば図18では、居住地がA市である帰宅困難者の総数「1000人」が導出される。以上のような処理を他の居住地(B市、C市、…)について実行することで、図18のような帰宅困難者数が得られる。このとき、居住地がA市である帰宅困難者数の総数として「1000人」、居住地がB市である帰宅困難者数の総数として「13000人」などが導出されるため、帰宅困難者数の総数が多い順に居住地の市区町村を順位付けすることで、図18の右端に示すように、居住地別の帰宅困難者数の総数が多い方からの市区町村ランキング情報を簡単に得ることができる。なお、ここでは、セクタIDを含む加入者位置情報への適用例を示したが、これ以外の加入者位置情報(例えばGPS位置情報を含む加入者位置情報)にも適用可能である。
次に、(b-1)帰宅困難者発生地別に帰宅困難者数を導出する例、および(b-2)ある帰宅困難者発生地で帰宅困難者になった者に関する居住地別の帰宅困難者数を導出する例を説明する。ここでは、説明を簡単にするため、GPS位置情報を含む加入者位置情報を採用し、加入者位置情報から移動機加入者が災害発生時にいた市区町村(帰宅困難者発生地)を導出可能であるとする。図7のステップS207において、導出部708は、ステップS206で距離が基準値以上として抽出された加入者位置情報から、災害発生時(例えば災害発生時刻から当該災害発生時刻の10分後までの時間帯)に取得された加入者位置情報のみを抽出し、抽出された加入者位置情報の数を、該加入者位置情報から導出される帰宅困難者発生地ごとに集計する。これにより、帰宅困難者発生地別に帰宅困難者数を導出することができる。図19の例では、帰宅困難者発生地がA市である帰宅困難者数の総数として「120000人」、帰宅困難者発生地がB市である帰宅困難者数の総数として「150000人」などが導出される。さらに、導出部708は、導出される帰宅困難者発生地がある市区町村(例えばA市)である加入者位置情報について、関連付けられた属性情報内の住所(居住地)情報を参照して、居住地ごとにその数(即ち、帰宅困難者発生地がある市区町村(例えばA市)である加入者位置情報の数)を集計する。これにより、図19に示すように、帰宅困難者発生地がA市である帰宅困難者数の総数「120000人」の内訳として、居住地がC市である(「A−C市」で示す)帰宅困難者数が25000人、居住地がB市である(「A−B市」で示す)帰宅困難者数が22000人、といったように導出される。なお、ここでは、図19に示すように、居住地ごとの帰宅困難者数を多い順に配置替えしてもよく、これにより、居住地がC市である帰宅困難者数が最も多くて25000人であり、次に、居住地がB市である帰宅困難者数(22000人)が続くといったように、帰宅困難者発生地がA市である帰宅困難者の居住地の内訳(居住地順のランキング)を得ることができる。以上のような処理を他の帰宅困難者発生地(B市、C市、…)について実行することで、図19のような帰宅困難者数が得られる。一方、先に述べたように、帰宅困難者発生地がA市である帰宅困難者数の総数「120000人」、帰宅困難者発生地がB市である帰宅困難者数の総数「150000人」などが導出されるため、帰宅困難者数の総数が多い順に帰宅困難者発生地の市区町村を順位付けすることで、図19の右端に示すように、帰宅困難者発生地別の帰宅困難者数の総数が多い方からの市区町村ランキング情報を簡単に得ることができる。なお、ここでは、GPS位置情報を含む加入者位置情報への適用例を示したが、これ以外の加入者位置情報(例えばセクタIDを含む加入者位置情報)にも適用可能である。
さらに、図18、図19のような市区町村ランキング情報から、帰宅困難者が帰宅する市区町村(帰宅困難者の居住地)の上位であり且つ帰宅困難者が発生する市区町村(帰宅困難者発生地)の上位である市区町村(例えば、B市、D市、G市・・・)を簡単に特定することができ、図20に示すように、特定した市区町村の中でのランキング情報を簡単に得ることができる。例えば、対象となる各市区町村について、図18で得られた帰宅困難者数と図19で得られた帰宅困難者数とを掛け算して得た値や、足し算して得た値などに基づいて、対象となる各市区町村のランキング情報(例えば、1位がB市、2位がG市、3位がD市・・・)を簡単に得ることができる。
なお、上記のような市区町村ランキング情報を求めるに際し、考慮する要素としては、帰宅困難者の居住地別の帰宅困難者数と帰宅困難者発生地別の帰宅困難者数とに限定されるものではなく、例えば、帰宅する際に帰宅困難者が通過する地域をさらに考慮して、各地域の特性を分析・分類することができる。
また、帰宅困難者が通過する地域だけでなく、建物の被害想定情報(例えばハザードマップ(火災・地震・液状化・地盤沈下等の発生予測地図)の情報)といった要素も、同様に考慮することも考えられる。
[第4実施形態]
第4実施形態では、応用事例として、帰宅困難者数と所定の選定基準とに基づいて、支援対象となる地域を抽出する例について説明する。ここでの「地域」の単位としては、さまざまなもの(例えば、メッシュ単位、セクタ単位、市区町村単位など)を採用できるが、以下ではメッシュ単位を採用した例を説明する。
第4実施形態の情報分析装置700は、図21に示すように、第1実施形態の情報分析装置の構成に加え、変換部709による変換で得られたメッシュごとの帰宅困難者数と所定の選定基準とに基づいて、支援対象となるメッシュを抽出する対象メッシュ抽出部713を備えてもよいし、または、変換部709を使わずに、メッシュ情報と加入者位置情報に含まれる緯度経度を基に加入者位置情報をメッシュごとに集計することにより、変換部709による変換処理を行わず、メッシュごとの帰宅困難者数と所定の選定基準とに基づいて、支援対象となるメッシュを抽出する対象メッシュ抽出部713を備えてもよい。また、情報分析装置700は、メッシュごとの帰宅困難者数を所定時間おきに繰り返し導出しているものとする。
ここで、対象メッシュ抽出部713は、ある時間帯(例えば災害発生時刻〜そこから3時間経過後の時間帯)で導出された複数回のメッシュごとの帰宅困難者数における「最大値」が基準人数以上のメッシュを支援対象メッシュとして抽出してもよい。
また、対象メッシュ抽出部713は、ある時間帯(例えば災害発生時刻〜そこから3時間経過後の時間帯)で導出された複数回のメッシュごとの帰宅困難者数の「平均値」が基準人数以上のメッシュを支援対象メッシュとして抽出してもよい。
また、一般的に駅周辺は昼間の人口密度が高い地域と考えられるため、駅を含むメッシュのみを対象としてメッシュごとの帰宅困難者数を比較し、帰宅困難者数の多い方から所定数のメッシュを対象メッシュとして抽出してもよい。
なお、上記のような支援対象となる地域の抽出は、セクタ単位に行っても良い。その場合、情報分析装置700は、図22に示すように、第1実施形態の情報分析装置の構成に加え、導出部708により導出されたセクタごとの帰宅困難者数と所定の選定基準とに基づいて、支援対象となるセクタを抽出する対象セクタ抽出部714を備える。この対象セクタ抽出部714は、駅を含むセクタのみを対象としてセクタごとの帰宅困難者数を比較し、帰宅困難者数の多い方から所定数のセクタを対象セクタとして抽出してもよい。
また、前述した第3実施形態で述べた、帰宅困難者が発生する市区町村別の帰宅困難者数が多い方からの市区町村ランキング情報を基に、帰宅困難者数の多い方から所定数のセクタを対象セクタとして抽出するといった態様も考えられる。
さて、以上説明した実施形態では、「帰宅困難者」を、加入者の位置と住所(居住地)との距離が所定の基準値以上である者として説明した。しかし、このような「帰宅困難者」の定義は普遍的なものではなく、例えば以下のように、加入者の属性(年齢層)に応じて帰宅困難者であるか否かを柔軟に判断してもよい。一例として、65歳以上の者を高齢者、15〜29歳の者を若者とすると、高齢者の場合、加入者の位置と住所との距離が5km以上から帰宅困難者が発生し、同距離が10km以上になると、全て帰宅困難者とされ、一方、若者の場合は、上記の距離が20km以上から帰宅困難者が発生し、同距離が30km以上になると、全て帰宅困難者とされる、といった定義を行ってもよい。
ところで、「帰宅困難者」に関連する用語として、外出中の者(自宅又はその近傍にいない者)に相当する「滞留者」や、外出中だが徒歩で帰宅可能な者に相当する「近距離徒歩帰宅者」が知られている。ここで、「帰宅困難者」を、加入者の位置と住所との距離が帰宅困難者判定のための第1の基準値(一例として10km)以上の者と定義した場合、「滞留者」は、加入者の位置と住所との距離が、第1の基準値よりも小さく設定された滞留者判定のための基準値(一例として2km)以上の者と定義することができる。滞留者数は、全ての加入者数から自宅者(自宅又はその近傍にいる者)の数を減算した数に相当する。また、「近距離徒歩帰宅者」は、滞留者のうち帰宅困難者でない者と定義することができ、近距離徒歩帰宅者数は、滞留者数から帰宅困難者数を減算した数に相当する。
前述した実施形態における帰宅困難者数の導出処理と同様の処理により、滞留者数を導出することができ、また、近距離徒歩帰宅者数を導出することができる。例えば、図5の情報分析装置700における抽出部707は、加入者の位置と住所との距離が、第1の基準値よりも小さく設定された滞留者判定のための基準値以上である加入者位置情報を抽出し、導出部708は、抽出された加入者位置情報の数を距離ごとに分類・重み付けし、加入者位置情報内の位置情報とセクタ境界情報とに基づいて、在圏するセクタごとに加入者位置情報の数を集計し、該集計値に基づいてセクタごとの滞留者数を導出することができる。また、導出部708は、各セクタについて滞留者数から帰宅困難者数を減算することで、セクタごとの近距離徒歩帰宅者数を導出することができる。
さて、災害発生時に救助班として稼動が見込める者(以下「支援活動候補者」という)の数を把握することは重要である。支援活動候補者の判定基準としては、加入者の位置と住所との距離が支援活動候補者判定のための第2の基準値(例えば帰宅困難者判定のための第1の基準値と同じ値)以下であり、且つ、属性情報が支援活動候補者判定のための所定条件(例えば年齢が若者の年齢層(一例として20歳〜35歳)に入るという条件)を満たすという基準を採用することができる。導出部708は、前述した実施形態における帰宅困難者数の導出処理と同様の処理により、上記基準を満たす者(支援活動候補者)の数を導出することができる。また、支援活動候補者を「帰宅困難者でない若者」と定義すると、全体の加入者数x、帰宅困難者数y、および全体の中での若者の割合zが既に判明している場合、以下の式(3)により支援活動候補者の数を簡単に求めることができる。
支援活動候補者の数=
(全体の加入者数x−帰宅困難者数y)×全体の中での若者の割合z (3)
以上述べた実施形態により導出された帰宅困難者数は、防災訓練に利用するという用途が考えられる。例えば、メッシュごとの帰宅困難者数に基づき、防災訓練のための滞留者や支援活動候補者を、それぞれ必要な人数だけ配置することにより、災害発生時に近い状況を再現した上で、防災訓練を実施することが可能となる。
10…通信システム、100…移動機、200…基地局、300…無線制御装置、302…通信制御部、400…交換機、401…通信制御部、402…変換部、403…記憶部、500…管理センタ、501…社会センサユニット、502…ペタマイニングユニット、503…モバイルデモグラフィユニット、504…可視化ソリューションユニット、600…加入者プロファイル情報記憶部、700…情報分析装置、701…指定部、702…取得部、703…単一化部、704…第1の関連付け部、705…第2の関連付け部、706…距離算出部、707…抽出部、708…導出部、709…変換部、710…出力部、711…加入者属性情報記憶部、712…セクタ情報記憶部、712A…境界情報記憶部、713…対象メッシュ抽出部、714…対象セクタ抽出部。

Claims (15)

  1. 移動機加入者の住所情報を含んだ属性情報と、前記移動機加入者の加入者識別情報とを対応付けて記憶した加入者属性情報記憶部と、
    移動機加入者の位置を示す位置情報、当該位置が特定された時刻情報、および当該移動機加入者の加入者識別情報を含んだ加入者位置情報であって、前記時刻が対象時間帯の範囲内にある前記加入者位置情報を取得する取得部と、
    前記取得部により同一の移動機加入者について複数の加入者位置情報が取得された場合、所定規則に基づいて前記複数の加入者位置情報を単一の加入者位置情報相当に絞り込む単一化部と、
    各移動機加入者について、前記加入者識別情報が共通する、単一化後の加入者位置情報相当と前記加入者属性情報記憶部に記憶された属性情報とを関連付ける第1の関連付け部と、
    各エリアについてのエリア境界情報を記憶した境界情報記憶部と、
    各移動機加入者について、加入者位置情報相当と、当該加入者位置情報相当に関連付けられた属性情報内の住所情報とに基づいて、移動機加入者の位置と住所間の距離を算出する距離算出部と、
    算出された距離が帰宅困難者判定のための第1の基準値以上である前記加入者位置情報相当を抽出する抽出部と、
    抽出された加入者位置情報相当の数を距離ごとに分類・重み付けし、加入者位置情報相当の位置情報と前記エリア境界情報とに基づいて、在圏するエリアごとに前記加入者位置情報相当の数を集計し、該集計値に基づいてエリアごとの帰宅困難者数を導出する導出部と、
    を備え、
    前記抽出部は、
    算出された距離が、前記第1の基準値よりも小さく設定された滞留者判定のための第3の基準値以上である前記加入者位置情報相当を抽出し、
    前記導出部は、
    抽出された加入者位置情報相当の数を距離ごとに分類・重み付けし、加入者位置情報相当の位置情報と前記エリア境界情報とに基づいて、在圏するエリアごとに前記加入者位置情報相当の数を集計し、該集計値に基づいてエリアごとの滞留者数を導出し、
    前記導出部は、
    各エリアについて滞留者数から帰宅困難者数を減算することで、エリアごとの近距離徒歩帰宅者数を導出
    前記導出部は、
    前記抽出された加入者位置情報相当に関連付けられた属性情報に基づいて、在圏するエリアごとの前記加入者位置情報相当の数を属性別に集計し、該集計値に基づいてエリアごとの帰宅困難者数を属性別に導出し、
    前記導出部は、
    前記算出された距離が支援活動候補者判定のための第2の基準値以下であり且つ前記属性情報が支援活動候補者判定のための所定条件を満たす加入者位置情報相当の数を前記エリアごとに集計し、該集計値に基づいてエリアごとの加入者位置情報相当の数を、支援活動候補者の数として導出する、
    ことを特徴とする情報分析装置。
  2. 前記導出部は、
    災害発生時の加入者位置情報相当に関連付けられた属性情報内の住所情報に基づいて、帰宅困難者の居住地別の帰宅困難者数を導出する、
    ことを特徴とする請求項に記載の情報分析装置。
  3. 前記導出部は、
    ある居住地の帰宅困難者についての災害発生時の加入者位置情報相当に基づいて、前記帰宅困難者が災害発生時に在圏したエリアごとに加入者位置情報相当の数を集計することで、当該ある居住地の帰宅困難者に関する災害発生時在圏エリア別の帰宅困難者数を導出する、
    ことを特徴とする請求項に記載の情報分析装置。
  4. 前記導出部は、
    災害発生時の加入者位置情報相当に基づいて、災害発生時に移動機加入者が在圏したエリア別の帰宅困難者数を導出する、
    ことを特徴とする請求項に記載の情報分析装置。
  5. 前記導出部は、
    あるエリアに災害発生時に在圏していた帰宅困難者についての災害発生時の加入者位置情報相当に基づいて、該加入者位置情報相当に関連付けられた属性情報内の住所情報を参照し、当該あるエリアに災害発生時に在圏していた帰宅困難者に関する居住地別の帰宅困難者数を導出する、
    ことを特徴とする請求項に記載の情報分析装置。
  6. 前記導出部は、
    災害発生時の加入者位置情報相当に関連付けられた属性情報内の住所情報に基づいて、帰宅困難者の居住地別の帰宅困難者数を導出するとともに、災害発生時の加入者位置情報相当に基づいて、災害発生時に在圏したエリア別の帰宅困難者数を導出し、
    帰宅困難者の居住地別の帰宅困難者数と災害発生時に在圏したエリア別の帰宅困難者数の両方が所定条件以上のエリアを導出する、
    ことを特徴とする請求項に記載の情報分析装置。
  7. 前記情報分析装置は、
    導出されたエリアごとの帰宅困難者数と所定の選定基準とに基づいて、支援対象となるエリアを抽出する対象エリア抽出部、
    をさらに備える請求項1〜の何れか一項に記載の情報分析装置。
  8. 移動機加入者の位置を示す位置情報は緯度および経度により表され、
    前記第1の関連付け部は、前記加入者位置情報相当と関連付けようとする属性情報内の住所情報を緯度および経度により表される形式に変換し、変換後の住所情報を含んだ属性情報を前記加入者位置情報相当に関連付ける、
    ことを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の情報分析装置。
  9. 前記情報分析装置は、
    エリアごとの帰宅困難者数に基づき、帰宅困難者数の分布を示す地図を出力する出力部、
    をさらに備える請求項1〜の何れか一項に記載の情報分析装置。
  10. 前記エリアは、
    セクタ、メッシュ、および市区町村を含む、土地を区分けするための区分け単位、のうちのいずれかである請求項1〜の何れか一項に記載の情報分析装置。
  11. 前記エリアは、セクタであり、
    前記情報分析装置は、
    導出されたセクタごとの帰宅困難者数を、所定の区画分け規則に基づき区画分けされたメッシュごとの帰宅困難者数に、セクタ境界情報および前記区画分け規則から得られる前記セクタと前記メッシュとの位置関係に基づいて、変換する変換部、
    をさらに備える請求項1〜10の何れか一項に記載の情報分析装置。
  12. 前記情報分析装置は、
    前記対象時間帯を指定するための指定部、
    をさらに備える請求項1〜11の何れか1項に記載の情報分析装置。
  13. 移動機加入者の住所情報を含んだ属性情報と前記移動機加入者の加入者識別情報とを対応付けて記憶した加入者属性情報記憶部、および、各エリアについてのエリア境界情報を記憶した境界情報記憶部、を備える情報分析装置、により実行される情報分析方法であって、
    移動機加入者の位置を示す位置情報、当該位置が特定された時刻情報、および当該移動機加入者の加入者識別情報を含んだ加入者位置情報であって、前記時刻が対象時間帯の範囲内にある前記加入者位置情報を取得する取得ステップと、
    前記取得ステップにより同一の移動機加入者について複数の加入者位置情報が取得された場合、所定規則に基づいて前記複数の加入者位置情報を単一の加入者位置情報相当に絞り込む単一化ステップと、
    各移動機加入者について、前記加入者識別情報が共通する、単一化後の加入者位置情報相当と前記加入者属性情報記憶部に記憶された属性情報とを関連付ける第1の関連付けステップと、
    各移動機加入者について、加入者位置情報相当と、当該加入者位置情報相当に関連付けられた属性情報内の住所情報とに基づいて、移動機加入者の位置と住所間の距離を算出する距離算出ステップと、
    算出された距離が帰宅困難者判定のための第1の基準値以上である前記加入者位置情報相当を抽出する抽出ステップと、
    抽出された加入者位置情報相当の数を距離ごとに分類・重み付けし、加入者位置情報相当の位置情報と前記エリア境界情報とに基づいて、在圏するエリアごとに前記加入者位置情報相当の数を集計し、該集計値に基づいてエリアごとの帰宅困難者数を導出する導出ステップと、
    を備え、
    前記抽出ステップでは、前記情報分析装置は、
    算出された距離が、前記第1の基準値よりも小さく設定された滞留者判定のための第3の基準値以上である前記加入者位置情報相当を抽出し、
    前記導出ステップでは、前記情報分析装置は、
    抽出された加入者位置情報相当の数を距離ごとに分類・重み付けし、加入者位置情報相当の位置情報と前記エリア境界情報とに基づいて、在圏するエリアごとに前記加入者位置情報相当の数を集計し、該集計値に基づいてエリアごとの滞留者数を導出し、
    前記導出ステップでは、前記情報分析装置は、
    各エリアについて滞留者数から帰宅困難者数を減算することで、エリアごとの近距離徒歩帰宅者数を導出
    前記導出ステップでは、前記情報分析装置は、
    前記抽出された加入者位置情報相当に関連付けられた属性情報に基づいて、在圏するエリアごとの前記加入者位置情報相当の数を属性別に集計し、該集計値に基づいてエリアごとの帰宅困難者数を属性別に導出し、
    前記導出ステップでは、前記情報分析装置は、
    前記算出された距離が支援活動候補者判定のための第2の基準値以下であり且つ前記属性情報が支援活動候補者判定のための所定条件を満たす加入者位置情報相当の数を前記エリアごとに集計し、該集計値に基づいてエリアごとの加入者位置情報相当の数を、支援活動候補者の数として導出する、
    ことを特徴とする情報分析方法。
  14. 前記導出ステップでは、前記情報分析装置は、
    前記抽出された加入者位置情報相当に関連付けられた属性情報に基づいて、在圏するエリアごとの前記加入者位置情報相当の数を属性別に集計し、該集計値に基づいてエリアごとの帰宅困難者数を属性別に導出する、
    ことを特徴とする請求項13に記載の情報分析方法。
  15. 前記情報分析方法は、
    前記情報分析装置によって所定時間ごとに実行されることを特徴とする請求項13又は14に記載の情報分析方法。
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