JP5467622B1 - 楔形ジャッキ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】扛上量の管理精度を向上することができる楔形ジャッキ装置を提供する。
【解決手段】架台フレーム2に固定され傾斜面を形成する不動楔3と、不動楔3の傾斜面に沿って略水平方向に移動可能に配置された駆動楔4と、駆動楔4の上部に上下方向に移動可能に配置された昇降部材5と、架台フレーム2に固定され駆動楔4を略水平方向に移動させる駆動手段6と、を備え、架台フレーム2に対する駆動楔4の移動量ΔXを読み取るための目盛りを有する目盛表示手段7と、駆動楔4の位置を指し示す位置表示手段8と、を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、楔形ジャッキ装置に関し、特に、橋梁の支承補修工事等に適した楔形ジャッキ装置に関する。
橋梁は、一般に、橋台や橋脚等の下部構造の上に支承を介して主桁や主構等の上部構造が載置されている。支承は、上部構造の荷重を支持するとともに、温度変化や地震による水平方向のずれを吸収する機能を有している。支承は、野外に露出した状態に配置されていることから、風雨等に晒されて劣化しやすい。また、上部構造には多くの車両が繰り返し往来することから、支承には振動による繰り返し荷重が負荷され、疲労破壊を生じやすい。したがって、定期的に支承を点検し、支承の補修や交換等を行う工事(以下、「支承補修工事」と称する)が必要となる。
かかる支承補修工事では、上部構造を持ち上げて支承を下部構造から解放した状態にする必要がある。この上部構造を持ち上げる手段して、例えば、特許文献1に記載されたような楔形ジャッキ装置が既に使用されている。
特許文献1には、押引手段に関係づけて、巾方向には規制され、上面及び下面が傾斜面となる楔形駆動部材と、該楔形駆動部材下面の傾斜面と略同形の傾斜面を上面に有し、巾方向及び長さ方向に移動規制した下部受圧部材と、前記楔形駆動部材上面の傾斜面と略同形の傾斜面を下面に有し、巾方向及び長さ方向に移動規制した上部楔形受圧部材と、前記押引手段で楔形駆動部材を押動した状態で移動規制する為のストッパ手段と、よりなる楔形ジャッキ装置が開示されている。
ところで、橋梁の上部構造は複数の支承により支持されていることから、各支承においてジャッキ装置により上部構造を持ち上げる量(以下、「扛上量」と称する)を調整しなければ、上部構造が傾斜してバランスを崩してしまい、応力集中が生じてしまう、路面に段差ができてしまう等の問題が生じる。したがって、支承補修工事において扛上量の管理が重要な要素の一つとなっている。
扛上量を計測する方法としては、楔形ジャッキ装置に関するものではないが、ロータリエンコーダを用いた方法(特許文献2参照)や磁気スケールを用いた方法(特許文献3参照)が知られている。
特開平6−48685号公報 特開平8−134833号公報 特開平9−296523号公報
上述した楔形ジャッキ装置を用いた支承補修工事では、通常、楔形ジャッキ装置を配置する下部構造の側面にゲージを取り付け、作業者が目視で扛上量を計測している。したがって、作業者の熟練度等によって、ゲージの取り付け精度や読み取り精度にバラツキがあり、扛上量の管理精度を均一にすることが難しいという問題があった。
本発明は、上述した問題点に鑑み創案されたものであり、扛上量の管理精度を向上することができる楔形ジャッキ装置を提供することを目的とする。
本発明によれば、架台フレームに固定され傾斜面を形成する不動楔と、該不動楔の傾斜面に沿って略水平方向に移動可能に配置された駆動楔と、を備えた楔形ジャッキ装置において、前記架台フレームに対する前記駆動楔の移動量を読み取るための目盛りを有する目盛表示手段と、前記駆動楔の位置を指し示す位置表示手段と、を有し、前記目盛表示手段は、前記駆動楔の水平方向の移動量を上下方向の移動量に換算して表示するように構成されている、ことを特徴とする楔形ジャッキ装置が提供される。
前記目盛表示手段は、例えば、前記架台フレームに配置され、前記位置表示手段は、前記駆動楔に配置されている。そして、前記目盛表示手段は、前記架台フレームの両側面に配置可能に構成され、前記位置表示手段は、前記駆動楔の上面に固定され前記架台フレームの両側面に延伸された略コ字状の位置表示金具により構成されていてもよい。また、前記架台フレームの側面に形成された長孔を有し、前記目盛表示手段は、前記長孔の縁部に沿って配置され、前記位置表示手段は、前記長孔に挿通され前記駆動楔の側面に固定された略L字状の位置表示金具により構成されていてもよい。
また、前記目盛表示手段は、例えば、前記駆動楔に配置され、前記位置表示手段は、前記架台フレームに配置されている。そして、前記目盛表示手段は、前記駆動楔の上面に固定され前記駆動楔の移動方向に延伸された略T字状の目盛表示金具を有し、前記位置表示手段は、前記架台フレームの一部又は前記架台フレームに固定された位置表示金具により構成されていてもよい。
上述した本発明に係る楔形ジャッキ装置によれば、目盛表示手段と位置表示手段とを設けたことにより、架台フレームに対する駆動楔の移動量を、熟練度に関係なく容易に計測することができ、作業者による扛上量管理のバラツキを低減し、扛上量の管理精度を向上することができる。
本発明の第一実施形態に係る楔形ジャッキ装置を示す部品展開図である。 目盛表示手段及び位置表示手段の詳細説明図であり、(A)は図1に示した目盛表示手段、(B)は目盛表示手段の変形例、(C)は図1に示した位置表示手段、(D)は位置表示手段の変形例、を示している。 図1に示した楔形ジャッキ装置の使用方法を示す図であり、(A)はセット工程、(B)は始点確認工程、(C)は終点確認工程、を示している。 本発明の第二実施形態に係る楔形ジャッキ装置を示す図であり、(A)は長手方向側面図、(B)は平面図、(C)は変形例を示す短手方向側面図、である。 本発明の第三実施形態に係る楔形ジャッキ装置を示す図であり、(A)は側面図、(B)は図5(A)におけるB−B断面図、である。 本発明の他の実施形態に係る楔形ジャッキ装置を示す図であり、(A)は第四実施形態、(B)は第五実施形態、を示している。
以下、本発明の実施形態について、図1〜図6を用いて説明する。ここで、図1は、本発明の第一実施形態に係る楔形ジャッキ装置を示す部品展開図である。図2は、目盛表示手段及び位置表示手段の詳細説明図であり、(A)は図1に示した位置表示手段、(B)は位置表示手段の変形例、(C)は図1に示した目盛表示手段、(D)は目盛表示手段の変形例、を示している。図3は、図1に示した楔形ジャッキ装置の使用方法を示す図であり、(A)はセット工程、(B)は始点確認工程、(C)は終点確認工程、を示している。
本発明の第一実施形態に係る楔形ジャッキ装置1は、図1に示したように、架台フレーム2に固定され傾斜面を形成する不動楔3と、不動楔3の傾斜面に沿って略水平方向に移動可能に配置された駆動楔4と、駆動楔4の上部に上下方向に移動可能に配置された昇降部材5と、架台フレーム2に固定され駆動楔4を略水平方向に移動させる駆動手段6と、を備え、架台フレーム2に対する駆動楔4の移動量ΔXを読み取るための目盛りを有する目盛表示手段7と、駆動楔4の位置を指し示す位置表示手段8と、を有している。
架台フレーム2は、底部21、一対の長手方向側面部22及び一対の短手方向側面部23により構成された箱体である。長手方向は、駆動楔4の移動方向に相当する。一方の短手方向側面部23には、駆動手段6を固定するための開口部23aが形成され、他方の短手方向側面部23には、不動楔3及び昇降部材5の略水平方向の移動を制限する一組のガイド板23bが配置されている。
ガイド板23bは、矩形の平面板により構成されており、上下に配置することによって中間部に隙間が形成されている。下側のガイド板23bは、不動楔3の端部に接触し、不動楔3の略水平方向の移動を制限する。上側のガイド板23bは、昇降部材5の端部に接触し、昇降部材5の略水平方向の移動を制限する一方で、上下方向の移動を許容する。ガイド板23bの隙間は、不動楔3及び昇降部材5に向かって移動する駆動楔4の先端部を挿通させるための空間である。
不動楔3は、略三角柱形状を有し、三角形状を有する端面が長手方向側面部22に接するように架台フレーム2の底部21に配置され、ガイド板23bが配置された短手方向側面部23から開口部23aが形成された短手方向側面部23に向かって下る傾斜面を有している。不動楔3の上面には、滑りをよくするためのコーティングを施したり、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂シートを貼付したりしてもよい。なお、不動楔3は、下側のガイド板23bを省略し、ボルト等の固定具によって架台フレーム2に固定してもよい。
不動楔3の上面(傾斜面)には駆動楔4が配置される。駆動楔4は、略三角柱形状を有し、三角形状を有する端面が長手方向側面部22に接するように架台フレーム2内に配置される。このとき、駆動楔4の先細った先端部41が、ガイド板23bが配置された短手方向側面部23に向くように配置される。
駆動楔4の断面三角形(先端部41)の中心角は、不動楔3の断面三角形の中心角(傾斜面の勾配θ)の2倍の大きさを有している(図3(C)参照)。したがって、不動楔3の傾斜面上に駆動楔4を配置すると、駆動楔4の上面には水平面に対して勾配θの傾斜面が形成される。
また、駆動楔4の後端部42には、後述する駆動手段6と接続するための係合部43が形成されている。係合部43は、例えば、駆動手段6の一部を上下方向に挿通可能な係合溝により形成されるが、かかる構成に限定されるものではない。駆動楔4の上面及び下面には、滑りをよくするためのコーティングを施したり、フッ素樹脂シートを貼付したりしてもよい。
駆動楔4の上面(傾斜面)には、昇降部材5が配置される。昇降部材5は、例えば、不動楔3と略同一の形状を有する楔部材であって、駆動楔4を挟んで不動楔3と鏡面対称に配置される。したがって、昇降部材5の上面は水平面を構成することとなる。昇降部材5の上面及び下面には、滑りをよくするためのコーティングを施したり、フッ素樹脂シートを貼付したりしてもよい。
昇降部材5の上面(水平面)には、支持台を構成するトッププレート51が配置される。トッププレート51の下面には、昇降部材5との間に生じる摩擦力を低減するために、SUS(ステンレス鋼)やアルミ板を貼付するようにしてもよい。さらに、トッププレート51の上面には、衝撃やズレ(偏芯)を吸収するための弾性体52が配置されていてもよい。弾性体52は、例えば、プレンゴムである。
駆動手段6は、ロッドを伸縮可能な油圧ジャッキ61と、ロッド先端に配置されるジャッキヘッド62と、により構成される。油圧ジャッキ61は、短手方向側面部23の開口部23aに先端が挿通され、位置決めされる。ジャッキヘッド62は、例えば、括れを有する円筒体により構成され、先端部を駆動楔4の係合部43に挿通することにより、駆動楔4に接続される。ジャッキヘッド62の後端部は、開口部23aに挿通された油圧ジャッキ61のロッドに接続される。
かかる構成により、油圧ジャッキ61によりジャッキヘッド62を前進又は後退させることにより、駆動楔4を押し引きすることができる。そして、駆動楔4を不動楔3及び昇降部材5の間に押し込むことにより、駆動楔4は不動楔3の傾斜面に沿って上方に移動し、昇降部材5を上方に押し上げることができる。すなわち、楔形ジャッキ装置1によれば、油圧ジャッキ61の押出力(水平力)を楔効果によって扛上力に転換することができる。
なお、駆動手段6により、所定の扛上量を扛上させた後、駆動楔4の位置を固定するために、複数のストッパプレート63が油圧ジャッキ61のロッドに嵌挿される。ストッパプレート63により、ジャッキヘッド62の位置を固定した後、油圧ジャッキ61の油圧を解除することができる。
駆動手段6は、上述した油圧ジャッキ61を用いた構成に限定されるものではなく、エアシリンダ、電動モータ、アクチュエータ等を用いた構成であってもよいし、歯車減速機構を電動ドライバで回転させる構成であってもよい。
目盛表示手段7は、図2(A)に示したように、駆動楔4の水平方向の移動量ΔXを読み取るための目盛りを有する。目盛表示手段7は、架台フレーム2の長手方向側面部22の片側面又は両側面に配置される。目盛表示手段7は、例えば、マグネット板に目盛りを描画又は貼付したものであってもよいし、目盛りを印刷したシールであってもよい。目盛りは、図示したように、マイナスの数値から始まっていてもよいし、0から始まっていてもよい。
また、架台フレーム2の長手方向側面部22には、目盛表示手段7の取り付け位置を明確にするための目印71を形成しておくことが好ましい。この目印71は、例えば、けがき線であってもよいし、ペン等により描画した線であってもよいし、長手方向側面部22に形成した窪みや突起であってもよい。なお、目盛りそのものを長手方向側面部22にけがくようにしてもよい。
目盛表示手段7の目盛りは、図2(A)に示したように、駆動楔4の水平方向の移動量ΔXを表示するものであってもよい。例えば、駆動楔4が、目盛りの10mmの位置から50mmの位置まで移動した場合、ΔX=40mmとなる。この数値は、駆動楔4の水平方向の移動量ΔXであることから、扛上量(駆動楔4の上下方向の移動量ΔZ)を知るためには、楔の勾配θから算出する必要がある。具体的には、ΔZは、図3(C)に示した位置関係から、ΔZ=ΔX・tanθの数式により求めることができる。なお、駆動楔4の上下方向の移動量ΔZは、昇降部材5の移動量に相当する。
また、目盛表示手段7の目盛りは、図2(B)に示したように、駆動楔4の水平方向の移動量ΔXを上下方向の移動量ΔZ(昇降部材5の移動量)に換算して表示するものであってもよい。ΔZ=ΔX・tanθの関係を有することから、駆動楔4の上下方向の移動量ΔZ=1mmに対する駆動楔4の移動量ΔXを求めることができる。例えば、θ=10°の場合、tanθは約0.176であることから、ΔZ=1mmに対するΔXの水平方向の移動量は約5.68mmと求めることができる。そこで、目盛表示手段7の目盛りを5.68mm単位で表示することにより、扛上量(駆動楔4の上下方向の移動量ΔZ)を計算せずに容易に把握することができる。
位置表示手段8は、駆動楔4の位置を指し示す金具であり、駆動楔4に配置される。上述した駆動楔4の後端部42は、不動楔3及び昇降部材5の端部と接触してストッパを構成する段差が形成されており、後端部42の上面及び下面は水平面を有している。そして、後端部42の上面には、搬送用の吊り上げ治具を接続するためのタップ穴44が形成されている。このタップ穴44を利用して位置表示手段8を駆動楔4に固定する。なお、位置表示手段8を固定するためのタップ穴を別途設けるようにしてもよい。
位置表示手段8は、例えば、架台フレーム2の長手方向側面部22の両側面に延伸された略コ字状の位置表示金具81と、位置表示金具81を固定するための留め具82と、により構成される。位置表示金具81は、図2(C)に示したように、タップ穴44と対応する位置に係止孔83が形成されている。ここで、図2(C)及び(D)において、左上段は位置表示金具81の上面図、左下段は位置表示金具81の正面図、右上段は位置表示金具81の側面図、を示している。留め具82は、例えば、ピンやボルトであって、係止孔83を介してタップ穴44に挿通される。
位置表示金具81の両端部は、図2(C)の側面図に示したように、矩形形状であってもよいし、図2(D)に示したように、三角形状であってもよい。図2(C)に示した位置表示金具81では、両端部のエッジ部により目盛りを読むことができ、図2(D)に示した位置表示金具81では、両端部の尖端部により目盛りを読むことができる。
位置表示金具81を略コ字状に形成することにより、一つの位置表示金具81により、架台フレーム2の長手方向側面部22の両側面に位置表示金具81の一部を配置することができ、どちらの側面からでもΔX又はΔZの移動量を計測することができる。なお、図示しないが、位置表示金具81を略L字状に形成し、目盛表示手段7が配置される側にのみ位置表示金具81の一部を配置するようにしてもよい。
次に、上述した楔形ジャッキ装置1の作用について、図3(A)〜(C)を参照しつつ説明する。なお、各図において、説明の便宜上、駆動手段6の図を省略してある。
図3(A)に示したセット工程は、楔形ジャッキ装置1を扛上対象物Pの下面に配置する工程である。図1に示した部品を組み立てると、図示したように、不動楔3、駆動楔4、昇降部材5の順に積層されて架台フレーム2内に収容される。また、目盛表示手段7を架台フレーム2の長手方向側面部22に配置し、駆動楔4の上面に位置表示金具81を配置すると、図示したように、長手方向側面部22の表面において、目盛表示手段7の上に位置表示金具81が配置され、そのエッジ部により目盛表示手段7の目盛りを読み取ることができる。このセット工程では、楔形ジャッキ装置1を扛上対象物Pの下面に配置しただけであるため、楔形ジャッキ装置1(具体的には弾性体52)と扛上対象物Pの下面との間には隙間が空いた状態になっている。
図3(B)に示した始点確認工程は、楔形ジャッキ装置1の一部(具体的には弾性体52)を扛上対象物Pの下面に当接させ、そのときの駆動楔4の位置を計測する工程である。具体的には、図3(A)に示した状態から、駆動手段6を作動させて駆動楔4を不動楔3及び昇降部材5に向かって押し込むことにより、昇降部材5を扛上させ、弾性体52を扛上対象物Pの下面に当接させる。そして、位置表示金具81の位置を目盛表示手段7の目盛りから読み取る。この作業は、いわゆる原点調整である。
図3(C)に示した終点確認工程は、扛上対象物Pの扛上量が目標値に達したか否かを確認する工程である。図3(B)に示した状態から、駆動手段6を作動させて駆動楔4に水平荷重を負荷し続けることにより、扛上対象物Pの重力に打ち勝つ反力(垂直荷重)を昇降部材5に負荷することができる。昇降部材5の垂直荷重が扛上対象物Pの重力よりも大きくなるまで、実質的に昇降部材5及び駆動楔4は停止したままである。
さらに、駆動手段6を作動させて駆動楔4に水平荷重を負荷すれば、昇降部材5により扛上対象物Pを扛上させることができる。通常、扛上対象物Pの扛上量(駆動楔4の上下方向の移動量ΔZ)は予め一定の目標値となるように管理される。ここで、楔の勾配θは既知であることから、ΔZの目標値から駆動楔4の水平方向の移動量ΔXの目標値を算出することができる。そして、駆動楔4を不動楔3及び昇降部材5に向かって押し込みながら、位置表示金具81の位置を目盛表示手段7の目盛りから読み取ることにより、駆動楔4の水平方向の移動量ΔXを正確に把握することができる。
なお、目盛表示手段7として、図2(B)に記載したように、駆動楔4の水平方向の移動量ΔXを駆動楔4の上下方向の移動量ΔZに換算して表示したものを使用する場合には、駆動楔4の水平方向の移動量ΔXの目標値を算出することなく、駆動楔4の上下方向の移動量ΔZ(昇降部材5の移動量)の目標値により扛上量を管理することができる。
次に、本発明の第二実施形態に係る楔形ジャッキ装置について、図4(A)〜(C)を参照しつつ説明する。ここで、図4は、本発明の第二実施形態に係る楔形ジャッキ装置を示す図であり、(A)は長手方向側面図、(B)は平面図、(C)は変形例を示す短手方向側面図、である。なお、上述した第一実施形態と同じ構成部品については、同じ符号を付して重複した説明を省略する。また、各図において、説明の便宜上、駆動手段6の図を省略してある。
図4(A)及び(B)に示した第二実施形態に係る楔形ジャッキ装置1は、目盛表示手段7を駆動楔4に配置し、位置表示手段8を架台フレーム2に配置したものである。具体的には、目盛表示手段7は、駆動楔4の上面に固定され駆動楔4の移動方向に延伸された略T字状の目盛表示金具72を有し、位置表示手段8は、架台フレーム2の一部により構成されている。目盛表示金具72は、駆動楔4の上面に形成されたタップ穴44に固定するための係止孔を有し、留め具73を係止孔及びタップ穴44に挿通することにより、目盛表示金具72は駆動楔4に固定される。
図示したように、目盛表示金具72は、駆動手段6が配置された側に延伸されており、架台フレーム2の短手方向側面部23と交差するように配置されている。目盛りは、目盛表示金具72の延伸部に形成されており、マグネットやシールにより目盛りを貼付してもよいし、目盛りを直にけがくようにしてもよい。目盛表示金具72は、図2(B)に示したように、駆動楔4の移動量ΔXを昇降部材5の移動量ΔZに換算して表示するように構成されていてもよい。位置表示手段8は、架台フレーム2の短手方向側面部23におけるエッジ部により構成される。
かかる構成によれば、駆動楔4の移動に伴って、目盛表示手段7(目盛表示金具72)が水平方向に移動し、固定された架台フレーム2との交点により駆動楔4の移動量ΔXを計測することができる。なお、第二実施形態において、第一実施形態と同様のストッパプレート63を使用する場合には、目盛表示金具72を取り外してから、ストッパプレート63を嵌挿させるようにすればよい。勿論、第二実施形態において、目盛表示金具72を取り外さずに、油圧ジャッキ61のロッドの両脇にストッパ部材を配置するようにしてもよい。
図4(C)に示した変形例は、上述した第二実施形態において、位置表示手段8を架台フレーム2に固定された位置表示金具84により構成したものである。架台フレーム2の短手方向側面部23との交点により目盛りを読み取る場合には、読み取り難く、計測誤差が生じる可能性がある。そこで、より正確に計測するために、短手方向側面部23の上面に位置表示金具84を配置し、目盛表示金具72との交点を明確にしている。位置表示金具84は、例えば、略コ字状の金具であり、目盛表示金具72を跨ぐように短手方向側面部23の上面に固定される。
次に、本発明の第三実施形態に係る楔形ジャッキ装置について、図5(A)及び(B)を参照しつつ説明する。ここで、図5は、本発明の第三実施形態に係る楔形ジャッキ装置を示す図であり、(A)は側面図、(B)は図5(A)におけるB−B断面図、である。なお、上述した第一実施形態と同じ構成部品については、同じ符号を付して重複した説明を省略する。また、各図において、説明の便宜上、駆動手段6の図を省略してある。
図5(A)及び(B)に示した第三実施形態に係る楔形ジャッキ装置1は、架台フレーム2の側面に形成された長孔24を有し、目盛表示手段7は、長孔24の縁部に沿って配置され、位置表示手段8は、長孔24に挿通され駆動楔4の側面に固定された略L字状の位置表示金具85により構成されたものである。長孔24は、架台フレーム2の長手方向側面部22の両面に形成されている。長孔24の大きさは、駆動楔4の水平方向及び鉛直方向の移動時に位置表示金具85と接触しないように設計される。
目盛表示手段7は、マグネットやシールにより目盛りを貼付してもよいし、目盛りを直にけがくようにしてもよい。目盛表示手段7は、図2(B)に示したように、駆動楔4の移動量ΔXを昇降部材5の移動量ΔZに換算して表示するように構成されていてもよい。位置表示金具85は、楔形ジャッキ装置1を組み立てた後、外側から長孔24に挿通され駆動楔4の側面に固定される。したがって、図示したように、目盛表示手段7の目盛り上に位置表示金具85の端部を配置することができ、目盛りを容易に読み取ることができる。
駆動楔4は、駆動手段6により不動楔3及び昇降部材5に押し込まれると、不動楔3の傾斜面に沿って上昇することとなる。したがって、位置表示金具85を略L字状に形成することにより、架台フレーム2の長手方向側面部22の表面に沿って延伸させることができ、駆動楔4が上昇した場合であっても、位置表示金具85を目盛表示手段7の目盛り上に配置しておくことができ、容易に目盛りを読み取ることができる。
なお、楔形ジャッキ装置1の左右両面に位置表示金具85を固定可能に形成しておくことにより、実際の使用時に左右いずれの側から目盛りを読み取る場合であっても、容易に目盛表示手段7及び位置表示手段8を配置することができ、利便性に優れる。実際の計測時には、計測する側にのみ位置表示金具85を固定すればよい。
次に、本発明の他の実施形態に係る楔形ジャッキ装置について、図6(A)及び(B)を参照しつつ説明する。ここで、図6は、本発明の他の実施形態に係る楔形ジャッキ装置を示す図であり、(A)は第四実施形態、(B)は第五実施形態、を示している。なお、上述した第一実施形態と同じ構成部品については、同じ符号を付して重複した説明を省略する。また、各図において目盛表示手段7及び位置表示手段8の図を省略してある。
図6(A)に示した第四実施形態は、駆動楔4の上面45が略水平面を形成し、昇降部材5を直方体形状に形成したものである。駆動楔4の下面46は不動楔3の傾斜面に沿って摺動可能に形成されていることから、駆動楔4を略水平方向に移動させることにより、駆動楔4の上面45を略水平に維持したまま上方に移動させることができる。したがって、本実施形態において、昇降部材5は傾斜面を有している必要はない。
図6(B)に示した第五実施形態は、上述した第一実施形態における昇降部材5を省略したものである。具体的には、不動楔3の上面(傾斜面)に、略水平面の上面45及び傾斜面の下面46を有する駆動楔4が載置され、駆動楔4の上面45の上にトッププレート51及び弾性体52が配置されている。トッププレート51は、水平方向の移動が拘束され、駆動楔4の上面45と摺動可能な下面を有している。なお、本実施形態において、トッププレート51が昇降部材5としての機能も有していると言い換えることもできる。
本発明は上述した実施形態に限定されず、橋梁の支承補修工事以外の物体を扛上させる工事にも使用することができる、不動楔3と駆動楔4の位置関係を入れ替えてもよい等、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能であることは勿論である。
1 楔形ジャッキ装置
2 架台フレーム
3 不動楔
4 駆動楔
5 昇降部材
6 駆動手段
7 目盛表示手段
8 位置表示手段
21 底部
22 長手方向側面部
23 短手方向側面部
23a 開口部
23b ガイド板
24 長孔
41 先端部
42 後端部
43 係合部
44 タップ穴
45 上面
46 下面
51 トッププレート
52 弾性体
61 油圧ジャッキ
62 ジャッキヘッド
63 ストッパプレート
71 目印
72 目盛表示金具
73,82 留め具
81,84,85 位置表示金具
83 係止孔

Claims (6)

  1. 架台フレームに固定され傾斜面を形成する不動楔と、該不動楔の傾斜面に沿って略水平方向に移動可能に配置された駆動楔と、を備えた楔形ジャッキ装置において、
    前記架台フレームに対する前記駆動楔の移動量を読み取るための目盛りを有する目盛表示手段と、
    前記駆動楔の位置を指し示す位置表示手段と、を有し、
    前記目盛表示手段は、前記駆動楔の水平方向の移動量を上下方向の移動量に換算して表示するように構成されている、
    ことを特徴とする楔形ジャッキ装置。
  2. 前記目盛表示手段は、前記架台フレームに配置され、前記位置表示手段は、前記駆動楔に配置されている、ことを特徴とする請求項1に記載の楔形ジャッキ装置。
  3. 前記目盛表示手段は、前記架台フレームの両側面に配置可能に構成され、前記位置表示手段は、前記駆動楔の上面に固定され前記架台フレームの両側面に延伸された略コ字状の位置表示金具により構成されている、ことを特徴とする請求項2に記載の楔形ジャッキ装置。
  4. 前記架台フレームの側面に形成された長孔を有し、前記目盛表示手段は、前記長孔の縁部に沿って配置され、前記位置表示手段は、前記長孔に挿通され前記駆動楔の側面に固定された略L字状の位置表示金具により構成されている、ことを特徴とする請求項2に記載の楔形ジャッキ装置。
  5. 前記目盛表示手段は、前記駆動楔に配置され、前記位置表示手段は、前記架台フレームに配置されている、ことを特徴とする請求項1に記載の楔形ジャッキ装置。
  6. 前記目盛表示手段は、前記駆動楔の上面に固定され前記駆動楔の移動方向に延伸された略T字状の目盛表示金具を有し、前記位置表示手段は、前記架台フレームの一部又は前記架台フレームに固定された位置表示金具により構成されている、ことを特徴とする請求項5に記載の楔形ジャッキ装置。
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