JP5465650B2 - 油圧ショベルの荷重計測装置 - Google Patents

油圧ショベルの荷重計測装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5465650B2
JP5465650B2 JP2010249514A JP2010249514A JP5465650B2 JP 5465650 B2 JP5465650 B2 JP 5465650B2 JP 2010249514 A JP2010249514 A JP 2010249514A JP 2010249514 A JP2010249514 A JP 2010249514A JP 5465650 B2 JP5465650 B2 JP 5465650B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylinder
load
hydraulic
load value
posture
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010249514A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012103029A (ja
Inventor
大聡 村本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Construction Machinery Co Ltd filed Critical Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority to JP2010249514A priority Critical patent/JP5465650B2/ja
Publication of JP2012103029A publication Critical patent/JP2012103029A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5465650B2 publication Critical patent/JP5465650B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

この発明は、解体作業、建築作業、土木作業等に使用される油圧ショベルにおいて、重量物の荷重を計測する荷重計測装置に関する。
油圧ショベルの作業として、建設現場において掘削した土砂あるいはスクラップ処理場において発生した金属スクラップをトラックに積み込んだり、製鉄所において電気炉へ材料を投入したりする。このような作業において、これら重量物を油圧ショベルに搭載した状態でその荷重を計測すれば、計量の手間を省き、作業効率を向上させることができる。
一般的に、ショベルクレーンの吊荷重の計測は、吊荷重によるフロント揺動基点を中心とする吊荷重モーメントとフロントの重力によるフロント揺動基点を中心とするフロント自重モーメントとの総荷重モーメントが、フロントを揺動する油圧シリンダの推力のフロント揺動基点に関する支持モーメントに釣り合うことに基づいて演算により求める。
従来のショベルクレーンの吊荷重計測装置として、ブームシリンダ、アームシリンダ、バケットシリンダ等の作業腕に、それぞれ、圧力センサを設け、フロント姿勢に応じて荷重演算に用いる油圧シリンダを切り替える荷重計測装置が知られている。この場合、通常は、ブームシリンダの圧力センサからの検出信号に基づいて荷重の演算を行うが、ブームシリンダが伸縮ストローク端に達した状態ではアームシリンダの圧力センサの検出値を用いる。また、アームがアームの揺動基点の垂直下に位置した状態では、バケットシリンダの圧力センサの検出値を用いて吊荷重を演算する(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−230821号公報
吊荷重計測装置による荷重検出を正確に行うには、計測を行う作業腕の動作を停止し、静止した状態で行う必要がある。このため、上記した従来の方法では、荷重検出の都度、フロントによる作業を中断しなければならない。このことは、上記の方法では、通常は、ブームシリンダの圧力センサからの検出信号に基づいて荷重の演算を行うということを一例に挙げても明確である。ブームシリンダの圧力センサからの検出信号を得る際、ブームの駆動を停止しない限り、正確な検出値を得ることができないが、上記先行文献においては、この状態において、他の作業腕の圧力センサーからの検出値に基づく計測は行われないからである。
このように、従来の吊荷重計測装置では、計測の都度、フロントによる作業を停止させる必要があるため、作業効率を低下させるものであった。
本発明の油圧ショベルの荷重計測装置は、複数の油圧シリンダと、それぞれ、各油圧シリンダにより駆動される複数の作業腕とを有するフロントにより重量物の運搬作業を行う油圧ショベルの荷重計測装置であって、フロント姿勢を検出する姿勢検出手段と、油圧シリンダの中、少なくとも2つの油圧シリンダのそれぞれに対して、ボトム側圧力およびロッド側圧力を検出する圧力検出手段と、姿勢検出手段および圧力検出手段の検出結果に基づいて、少なくとも2つの油圧シリンダに関する荷重値を演算する荷重演算手段と、姿勢検出手段の検出結果に基づいて、各油圧シリンダがストロークエンドであることを判定するシリンダストロークエンド判定手段と、姿勢検出手段の検出結果に基づいて特異姿勢であることを判定する特異姿勢判定手段と、油圧シリンダが駆動状態であることを判定するシリンダ駆動判定手段と、シリンダストロークエンド判定手段、特異姿勢判定手段およびシリンダ駆動判定手段の判定結果に基づいて、各油圧シリンダが、荷重演算を行うことに不適切な状態であることを判定するシリンダ判定手段と、姿勢検出手段の検出結果に基づいて、荷重演算手段により演算された荷重値を、計測値として適切な順に優先順位を付すシリンダ順位決定手段と、シリンダ判定手段およびシリンダ順位決定手段の判定結果に基づいて最優先順位の荷重値を最終荷重値として出力する最終荷重値出力手段とを備え、最終荷重値は、シリンダストロークエンド判定手段でストロークエンドであると判定された油圧シリンダ、特異姿勢判定手段で特異姿勢であると判定された油圧シリンダまたはシリンダ駆動判定手段で駆動状態であると判定された油圧シリンダのいずれにも該当しない油圧シリンダに関して演算された荷重値のうち、最優先順位の荷重値であることを特徴とする。
この発明によれば、荷重判定手段により、少なくとも2つの油圧シリンダに関する荷重値を演算し、各センサからの検出値に基づいて、荷重判定手段で演算された荷重値に優先順位を付し、最適な荷重値を決定するので、フロント作業機による作業を継続しながらでも荷重値を計測することができる。
本発明の一実施の形態を示す油圧ショベルの全体の側面図。 本発明の油圧ショベルの荷重計測装置の概念を説明するための図。 本発明の荷重計測装置における構成要素の処理とその処理の流れを示す図。 本発明におけるブームシリンダによる荷重値の演算を説明するための図。 本発明におけるアームシリンダによる荷重値の演算を説明するための図。 本発明におけるバケットシリンダによる荷重値の演算を説明するための図であり、圧力および荷重の位置を示す図。 図6に図示された圧力および荷重によるモーメントの釣り合いを説明するための図。 荷重計測において、各シリンダの演算結果の優位性の順位を決定する方法の一実施の形態を説明するための図。
[実施形態1]
以下、本発明の油圧ショベルの荷重計測装置の一実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の荷重計測装置を備えた油圧ショベルの側面図である。
油圧ショベル1において、1Aはフロント作業機(以下、「フロント」とする)、1Bは車体、2はブーム、3はアーム、4はバケット、1dは旋回体、1eは走行体、1fは操作室である。油圧ショベル1は、垂直方向にそれぞれ回動するブーム2、アーム3およびバケット4等の複数の作業腕を有する多関節型のフロント1Aと旋回体1dおよび走行体1eからなる車体1Bとで構成されている。
フロント1Aでは、ブーム2の基端が旋回体1dの前部に回動可能に支持されており、このブーム2の先端にアーム3の一端が揺動可能に支持され、このアーム3の他端にバケット4が回動可能に支持されている。ブーム2はブームシリンダ5によって垂直方向に回動するように駆動され、アーム3はアームシリンダ6によって垂直方向に揺動するように駆動され、バケット4はバケットシリンダ7によって垂直方向に揺動するように駆動される。車体1Bでは、操作室1fを有する旋回体1dが図示しない旋回モータを介して走行体1e上に取り付けられており、旋回モータが駆動されることにより、旋回体1dが走行体1eに対して旋回する。走行体1eは、走行モータ3eにより駆動される。走行体1eおよび走行モータ3eは、車体1Bの対向側の側面にも設けられており、この一対の走行モータ3eは、それぞれ、独立して駆動される。一対の走行モータ3eが同時にあるいは独立して駆動され、それぞれ、各走行体1eを駆動することにより、油圧ショベル1が前進あるいは後進走行し、また、走行方向を変更することができる。
操作室1f内には、ブームシリンダ5を駆動するブーム操作レバー、アームシリンダ6を駆動するアーム操作レバー、バケットシリンダ7を駆動するバケット操作レバー等の各種の操作レバー32が配置されている。また、操作室1f内には、油圧ショベル1が吊荷の荷重を計測する荷重計測装置20が装着されている。
さらに、油圧ショベル1は、荷重計測装置20により荷重を計測するための各種手段を備えている。
<フロント姿勢検出手段>
フロント姿勢を検出する検出手段として、車体1Bとブーム2の揺動中心に設けられたブーム角度センサ8、ブーム2とアーム3の揺動中心に設けられたアーム角度センサ9およびアーム3とバケット4の揺動中心に設けられたバケット角度センサ10を備えている。
<圧力検出手段>
圧力検出手段として、ブームシリンダ5のボトム側のシリンダ室内圧力を検出するブームシリンダボトム室圧力センサ11、ブームシリンダ5のロッド側のシリンダ室内圧力を検出するブームシリンダロッド室圧力センサ12、アームシリンダ6のボトム側のシリンダ室内圧力を検出するアームシリンダボトム室圧力センサ13、アームシリンダ6のロッド側のシリンダ室内圧力を検出するアームシリンダロッド室圧力センサ14、バケットシリンダ7のボトム側のシリンダ室内圧力を検出するバケットシリンダボトム室圧力センサ15、バケットシリンダ7のロッド側のシリンダ室内圧力を検出するバケットシリンダロッド室圧力センサ16を備えている。
<シリンダ駆動検出手段>
シリンダ駆動検出手段として、各種の操作レバー32の操作信号を検出するため、ブームシリンダの操作を検出するブームパイロット圧センサ33、アームシリンダの操作を検出するアームパイロット圧センサ34、バケットシリンダの操作を検出するバケットパイロット圧センサ35を備えている。
<荷重演算の概念>
図2は、本発明の油圧ショベルの荷重計測装置による荷重の計測方法の概念を説明するための図である。以下の説明における各ステップの順序は、固定的なものではなく、適宜、変更することが可能である。また、すべてのステップを発明の必須の要件とするものでもなく、単に、発明の内容を明確にすることを目的として説明するものである。
先ず、ステップS1において、上記フロント姿勢検出手段によりフロント1Aの姿勢を検出する。
ステップS1が完了したら、ステップS2において、上記圧力検出手段により各油圧シリンダ5、6、7のボトム側のシリンダ室内圧力およびロッド側のシリンダ圧力を検出する。そして、油圧シリンダ5、6、7のそれぞれに対して、ボトム側のシリンダ室内圧力とロッド側のシリンダ圧力との差を演算し、油圧シリンダ5、6、7のそれぞれに作用する推力を演算する。
次に、ステップS3において、油圧シリンダ5、6、7のそれぞれに関する荷重値を演算により荷重を求める。この演算は、後述する如く、荷重によるフロント揺動基点を中心とする荷重モーメントとフロントの重力によるフロント揺動基点を中心とするフロント自重モーメントとの合計モーメントと、フロントを揺動する油圧シリンダの推力のフロント揺動基点に関する支持モーメントとの釣り合いに基づいて演算により求める。
次に、ステップS4において、ステップS3で演算された各荷重値に対し、計測時の各油圧シリンダ5、6、7の状態に対応して誤差が小さい順に優先順位を付す。油圧シリンダの優先順位を決定する方法としては、例えば、α=(l/h)×(1/A)により演算されるαの大きさの順とする(但し、l:油圧シリンダによって揺動されるフロントのリンク関節から荷重ベクトルまでの水平方向長さ、h:油圧シリンダによって揺動されるフロントのリンク関節から油圧シリンダの軸船におろした垂線の長さ、A:油圧シリンダのボトム側受圧面積)。
この式についての詳細は後述する。
次に、ステップS5において、荷重を演算するのに不適切な状態の油圧シリンダを判定する。荷重を演算することが不適切な状態の油圧シリンダとは、次の(i)〜(iii)の3状態いずれかの状態のものを指す。
(1)油圧シリンダがストロークエンドに伸縮されている。
(2)特異姿勢の状態にある。
(3)油圧シリンダが駆動(揺動)状態にある。
次に、ステップS6において、ステップS4において付された荷重値の優先順位と、ステップS5において不適切状態と判定された油圧シリンダの判定結果を総合的に判断して、計測に最適な状態と決定された油圧シリンダに関して演算された荷重値、換言すれば、油圧シリンダの圧力検出手段からの検出値に基づいて演算された荷重値を最終荷重値として決定する。
最終荷重値を決定するうえで、ステップS5において、荷重演算するのに不適切と判断された油圧シリンダに関して演算された荷重値は、荷重演算するのに不適切と判断されなかった油圧シリンダに関して演算されたいずれの荷重値よりも優先順位は下位とされる。換言すれば、荷重演算するのに適切な油圧シリンダの荷重値は、常に、荷重演算するのに不適切な油圧シリンダの荷重値よりも優先される。この場合、荷重演算するのに不適切と判断された油圧シリンダに関して演算された荷重値は、優先順位を付す代わりに、優先順位無し、または優先順位無効としてもよい。
そして、ステップS7において、最終荷重値をオペレータに報知する。報知を行ったら、ステップS1に戻り、再び、ステップS7までを実行する。ステップS1からステップS7までを、油圧ショベル1の運搬作業中に複数回実行されるように所定の周期で繰り返す。
以下、本発明の一実施の形態の詳細を説明する。
図3は、本発明に係る荷重計測装置の構成要素と処理の流れの一実施の形態を示す図である。油圧ショベル1の操作室1f内に装着された荷重計測装置20はマイクロコンピュータを備える。このマイクロコンピュータは、荷重計測を行うために各種演算手段22〜30を機能的に備えており、操作室1f内の表示装置36に演算結果を表示する。
以下、図3に示された構成手段22〜30ごとに、順に、処理の内容および処理の流れについて説明する。
(1)荷重演算手段22:
各角度センサ8、9、10から構成される姿勢検出手段および各圧力センサ11〜16から構成される圧力検出手段の各センサ検出結果を用いて、各油圧シリンダ5、6、7に関して荷重演算を行い、演算結果としての荷重値を荷重値選択手段28に送る。ここで、各油圧シリンダ5、6、7に関する荷重演算とは、ブームシリンダ5に対しては、圧力センサ11および12の検出値に基づいて、アームシリンダ6に対しては、圧力センサ13および14の検出値に基づいて、バケットシリンダ7に対しては、圧力センサ15および16の検出値に基づいて、荷重演算をすることである。
(2)シリンダストロークエンド判定手段23:
フロントの姿勢検出手段の検出結果を用いて、ストロークエンドとなっている油圧
シリンダを判定し、判定結果をシリンダ判定手段26に送る。ストロークエンドについては後述する。
(3)特異姿勢判定手段24:
姿勢検出手段の検出結果を用いて、特異姿勢となっている油圧シリンダを判定し、判定結果をシリンダ判定手段26に送る。特異姿勢判定の具体的な内容については後述する。
(4)駆動判定手段25:
操作レバー32の操作を検出する各パイロット圧センサ33、34、35から構成される操作検出手段の検出結果を用いて、駆動状態にある油圧シリンダを判定し、判定結果をシリンダ判定手段26に送る。油圧シリンダの駆動判定方法については後述する。
(5)シリンダ判定手段26:
シリンダストロークエンド判定手段23、特異姿勢判定手段24、駆動判定手段25の判定結果を用いて、ストロークエンド、特異姿勢、駆動状態のいずれの状態でもない油圧シリンダを判定する。判定結果は荷重値選択手段28に出力される。この場合、全ての油圧シリンダがストロークエンド、特異姿勢、駆動状態のいずれかの状態である場合、判定不能の結果を出力する。
(6)シリンダ順位決定手段27:
フロントの姿勢検出手段の検出結果を用いて、荷重演算結果の誤差が小さい順に、油圧シリンダに優先順位をつけ、各油圧シリンダの優先順位を荷重値選択手段28に送る。荷重演算結果の誤差についての優先順位は所定の式による演算により決定するが、順位決定の具体的な方法については後述する。
(7)荷重値選択手段28:
シリンダ順位決定手段27により決定した順位に基づいて、荷重演算手段22で演算された荷重値を上位から順に順位を付す。この場合、シリンダ判定手段26における判定結果を用い、荷重計測に不適切な状態とされた油圧シリンダに関する荷重値は、そうでない油圧シリンダに関する荷重値より優先順位が下位とされる。荷重計測に不適切な状態とされた油圧シリンダに関する荷重値は、優先順位無しまたは優先順位無効としてもよい。選択された最上位の荷重計測値は最終荷重値出力手段29に送られる。また、すべてのシリンダが計測に不適切であった場合は、荷重計測値が不適切であるという情報が送られる。
(8)最終荷重値出力手段29:
荷重値選択手段28により選択された油圧シリンダの荷重演算値を最終荷重値として表示装置36に出力し、表示する。同時に、荷重値保持手段30にこの最終荷重値を出力する。荷重値選択手段28から荷重計測値は不適切である情報が付されている場合には、荷重値保持手段30が保持している前回の計測結果である最終荷重値を読み込み、表示装置36に出力する。また、この場合には、今回の計測結果である最終荷重値を表示装置36および荷重値保持手段30に出力しない。従って、表示装置36には、最終荷重値出力手段29から送られてくる前回の計測値である最終荷重値が表示される。また、荷重計測に不適切な油圧シリンダに関して演算された荷重計測値は、表示装置36には表示されることはない。
(9)荷重値保持手段30:
最終荷重値出力手段29から送られる最終荷重値を保持する。
次に、荷重演算装置20による演算の方法および手順に関して具体的に説明をする。
<荷重演算>
積載した重量物の荷重を演算により求める方法として三通りの方法ある。
第1の演算方法は、ブームシリンダ5のボトム室圧力センサ11およびロッド室圧力センサ12により検出された圧力検出値、およびブーム角度センサ8、アーム角度センサ9およびバケット角度センサ10の各角度検出センサにより検出された角度検出値に基づいて演算する方法である。
第2の演算方法は、アームシリンダ6のボトム室圧力センサ13およびロッド室圧力センサ14により検出された圧力検出値、およびブーム角度センサ8、アーム角度センサ9およびバケット角度センサ10の各角度検出センサにより検出された角度検出値に基づいて演算する方法である。
第3の演算方法は、バケットシリンダ7のボトム室圧力センサ15およびロッド室圧力センサ16により検出された圧力検出値、およびブーム角度センサ8、アーム角度センサ9およびバケット角度センサ10の各角度検出センサにより検出された角度検出値に基づいて演算する方法である。
以下、第1〜第3の演算方法を順に説明する。
a.<ブームシリンダによる荷重演算>
ブームシリンダ5による荷重演算について、図4を参照して説明する。
図4における各符号は下記を示す。
W:フロント1Aにかかる荷重
1:ブームシリンダ5を除いたフロント自重
bm:ブーム2の揺動中心と荷重点間の水平方向長さ
hbm:ブーム2の揺動中心からブームシリンダ5の軸線に対して引いた垂線の長さ
1:ブーム2の揺動中心とブームシリンダ5を除いたフロント1Aの重心位置間の水平方向長さ
P1b、P1r:ブームシリンダ5のボトム側圧力、ロッド側圧力
A1b、A1r :ブームシリンダ5のボトム側受圧面積、ロッド側受圧面積
Fbm:ブームシリンダ5の推力
ブームシリンダ5のボトム側とロッド側にかかる荷重の差が推力であることから(数1)が成り立つ。

推力Fbmは、荷重Wによるモーメントおよびフロント自重W1によるモーメントと釣り合っているので(数2)が成り立つ。

(数1)と(数2)から(数3)が導かれる。
ここで、ブームシリンダ5のボトム側受圧面積A1bおよびロッド側受圧面積A1r、フロント自重W1は既知である。ボトム側圧力P1bおよびロッド側圧力P1rは、それぞれブームシリンダボトム室圧力センサ11およびロッド室圧力センサ12により検出される。長さlbm、hbm、l1は角度センサ8、9、10の検出結果より演算される。
以上より、ブームシリンダ5について、ブーム2の揺動中心のモーメント釣り合い式から荷重Wを演算することができる。
b.<アームシリンダによる荷重演算>
アームシリンダ6による荷重演算について、図5を参照して説明する。
図5における各符号は下記を示す。
W:フロント1Aにかかる荷重
2:ブーム2、ブームシリンダ5、アームシリンダ6を除いたフロント自重
am:アーム3の揺動中心と荷重点間の水平方向長さ
ham:アーム3の揺動中心からアームシリンダ6の軸線に対して引いた垂線の長さ
l2:アーム3の揺動中心とブーム2、ブームシリンダ5、アームシリンダ6を除いたフロント重心位置間の水平方向長さ
P2b 、P2r:アームシリンダ6のボトム側圧力、ロッド側圧力
A2b、A2r :アームシリンダ6のボトム側受圧面積、ロッド側受圧面積
Fam:アームシリンダ6の推力
アームシリンダ6のボトム側とロッド側にかかる荷重の差が推力であることから(数4)が成り立つ。

推力Famは、荷重Wによるモーメントおよびフロント自重W2によるモーメントと釣り合っているので、(数5)が成り立つ。

(数4)と(数5)から(数6)が導かれる。
アームシリンダ6のロッド側受圧面積A2rおよびボトム側受圧面積A2b、フロント自重W2は既知である。ボトム側圧力P2b、ロッド側圧力P2rは、それぞれアームシリンダのボトム室圧力センサ13およびロッド室圧力センサ14により検出される。長さlam、ham、l2は角度センサ8、9、10の検出結果より演算される。
以上より、アームシリンダ6について、アーム3の揺動中心のモーメント釣り合い式から荷重Wを演算することができる。
c.<バケットシリンダによる荷重演算>
バケットシリンダ7による荷重演算について、図6、7を参照して説明する。
図6は圧力および荷重の位置を示し、図7は、図6に図示された圧力および荷重によるモーメントの釣り合いを説明するための図である。
図6および図7における各符号は下記を示す。
W:フロント1Aにかかる荷重
3:ブーム2、アーム3、ブームシリンダ5、アームシリンダ6、バケットシリンダ7を除いたフロント自重
lbk:バケット4の揺動中心と荷重点間の水平方向長さ
l3:バケット4の揺動中心とブーム2、アーム3、ブームシリンダ5、アームシリンダ6、バケットシリンダ7を除いたフロント重心位置間の水平方向長さ
P3b、P3r:バケットシリンダ7のボトム側圧力、ロッド側圧力
A3b、A3r:バケットシリンダ7のボトム側受圧面積、ロッド側受圧面積
Fbk:バケットシリンダ7の推力
バケットシリンダ7のボトム側とロッド側にかかる荷重の差が推力であることから(数7)が成り立つ。
ここで、図7に示すように、バケットシリンダ7とアーム間をつなぐリンクのアーム側支点をa、バケットシリンダ7側支点をbとする。また、アーム先端をc、バケットシリンダ7とバケット4をつなぐリンクのバケット4側支点をdとする。θ1をバケットシリンダ7と直線abのなす角の角度、θを直線abと直線bdのなす角の角度、labをab間の長さとおくと、バケットシリンダ7からバケットシリンダ7とバケット4をつなぐリンクに伝わる力Fbdは、バケットシリンダ7の推力Fbkと(数8)のように釣り合う。

この式はaまわりのモーメント釣り合い式である。
一方、θ3を直線bdと直線cdのなす角の角度、lcdをcd間の長さとおくと、Fbdは以下のように、荷重Wによるモーメントおよびフロント自重W3によるモーメントと釣り合っているので、(数9)が成立する。
従って、(数7)〜(数9)より(数10)が導かれる。
バケットシリンダ7のロッド側受圧面積A3rおよびボトム側受圧面積A3b、フロント自重W3、ab間の長さlab、cd間の長さlcdは既知である。ボトム側圧力P3bおよびロッド側圧力P3rは、それぞれバケットシリンダ7のボトム室圧力センサ15およびロッド室圧力センサ16により検出される。長さlbkおよびl3、角度θ1、θ2、θ3は角度センサ8、9、10の検出結果より演算される。
以上より、バケットシリンダ7について、バケット4の揺動中心のモーメント釣り合い式から荷重Wを演算することができる。
次に、シリンダ判定手段26において判定する、荷重を演算することが不適切な状態に関して説明する。
荷重を演算することが不適切な油圧シリンダの状態には、次に示す(i)〜(iii)の3つの状態がある。
(i)油圧シリンダがストロークエンドまで伸縮された状態
(ii)油圧シリンダが特異な方向を向いている状態
(iii)油圧シリンダが駆動されている状態
正確な荷重の計測には、このような不適切な状態の油圧シリンダからの検出値に基づいて演算した荷重値を除外する必要がある。このためには、上記(i)〜(iii)に示す状態であることを検出しなければならない。
以下、各状態の検出手段について順次説明する。
<シリンダストロークエンド判定>
シリンダストロークエンド判定手段23で行われるシリンダストロークエンド判定について述べる。
各油圧シリンダが、伸縮ストローク端に達すると、ストローク端に設けられたクッション圧、リリーフ圧へと変動し、正確な圧力を検出することができない。そこで、油圧シリンダがストロークエンドに達したことを検出する。ブームシリンダ5、アームシリンダ6、バケットシリンダ7の長さは、それぞれブーム角度センサ8、アーム角度センサ9、バケット角度センサ10の検出結果と、既知であるフロント寸法から演算することができる。また、各シリンダの最伸長および最縮長も既知である。シリンダストロークエンド判定手段23は、角度センサ8、9、10の検出結果より演算される各シリンダ長さが、それぞれの最伸長または最縮長に、ストロークエンド付近でのクッション域を含んだ長さとなったときに、油圧シリンダがストロークエンドとなったことを判定する。
<特異姿勢判定>
特異姿勢判定手段24で行われる特異姿勢判定について述べる。
ここで述べる特異姿勢とは、フロント1Aの揺動中心と荷重が加わる荷重作用点を結ぶ直線が、荷重方向と実質的に平行すなわち鉛直上向きまたは鉛直下向きとなるフロント1Aの姿勢である。この姿勢では、油圧シリンダの圧力は、圧力ゼロの付近で不安定に変動し、正確な検出値を得ることができない。
特異姿勢では、ブームシリンダ5、アームシリンダ6、バケットシリンダ7それぞれについて、角度センサ8、9、10の検出結果より演算されるlbm、lam、lbkがそれぞれゼロとなる。そこで、特異姿勢判定手段24は、lbmがゼロとなるときブームシリンダ5について特異姿勢であると判定し、lamがゼロとなるときアームシリンダ6ついて特異姿勢であると判定し、lbkがゼロとなるときバケットシリンダ7について特異姿勢であると判定する。
なお、上記において、特異姿勢は、フロント1Aの揺動中心と荷重が加わる荷重作用点を結ぶ直線が、荷重方向と実質的に平行すなわち鉛直上向きまたは鉛直下向きとなる場合としている。しかし、フロント1Aの揺動中心と荷重が加わる荷重作用点を結ぶ直線が、荷重方向に対して所定の角度範囲内である場合を含むものである。
<シリンダ駆動判定>
駆動判定手段25で行われるシリンダ駆動判定について述べる。
ブームシリンダ5、アームシリンダ6、バケットシリンダ7は、それぞれ対応する操作レバーをオペレータが操作することで、レバー操作方向に応じて伸長または短縮方向に駆動される。
そこで、操作レバー32から各シリンダを駆動するために送られる操作信号として、パイロット圧力をパイロット圧センサ33、34、35により検出する。これより、駆動判定手段25は、操作信号が送られているシリンダを駆動状態であるとして判定する。
<シリンダ順位決定>
シリンダ順位決定手段27で行われるシリンダ優先順位決定について、図8を参照して述べる。図8は油圧シリンダを備えた1リンクアームモデルであり、油圧シリンダはブームシリンダ5、アームシリンダ6、バケットシリンダ7のいずれかである。また、1リンクアームはシリンダに対応するフロントの部分が当てはまり、ブームシリンダ5に対応してフロント1Aからブームシリンダ5を除いた部分、アームシリンダ6に対応してフロント1Aからブーム2、ブームシリンダ5、アームシリンダ6を除いた部分、バケットシリンダ7に対応してフロント1Aからブーム2、アーム3、ブームシリンダ5、アームシリンダ6、バケットシリンダ7を除いた部分が当てはまる。
荷重がフロント先端に作用したときのシリンダ室圧力変化量をΔP、リンク関節から荷重ベクトルまでの水平方向長さをl、リンク関節から油圧シリンダの軸線におろした垂線の長さをh、シリンダボトム側受圧面積をAとおく。ここで、Wを荷重の大きさとおくと、ΔPは、(数11)の式で表される。

ΔPが大きいほど、荷重Wが油圧シリンダに伝わりやすいため、センサ精度や摩擦などの誤差要因の影響がセンサ検出値に占める割合が低下し、計測誤差が小さいと考えられる。
そこで、上式の括弧内を参照し、これが最も大きくなる油圧シリンダを選択する。すなわち、次の(数12)に示すαが大きい順にブームシリンダ5、アームシリンダ6、バケットシリンダ7に順位をつける。
以上説明した通り、上記一実施の形態に示された油圧シリンダの荷重計測装置は下記の効果を奏する。
(1)フロントの姿勢を検出する姿勢検出手段と油圧シリンダの圧力を検出する圧力検出手段とを複数組設け、いずれの組によっても荷重計測をすることができるようにしたので、油圧シリンダのいずれかが駆動中であっても、荷重計測が可能であり、作業効率の向上を図ることができる。
(2)各油圧シリンダに関して演算により算出された荷重値に対し、所定の式による演算結果に基づいて、優先順位を付し、最優先の荷重値を出力するので、正確な計測結果が得られる。
(3)ストロークエンドまで伸縮された状態、特異な方向を向いている状態、駆動されている状態のいずれかに該当する油圧シリンダに関して演算された荷重値は、優先順位の下位とし、最終荷重値として表示しないので、オペレータが誤って読み取ることがない。
(4)荷重計測を、作業の継続に合わせて周期的に行うので、荷重が変わっても計測を連続的に行うことができ、一層、作業性よくすることができる。また、荷重が大きく変化した場合には、オペレータは、異常状態として認識することが可能であり、事故の未然防止を図ることができる。
(5)周期的に荷重計測を行っても、最終荷重値が荷重計測に不適切な油圧シリンダに関して演算されたものである場合には、前回の最終荷重値を表示し、今回の表示を消すことはないので、再計測を行ったり、前回の表示を再表示させたりするような操作をする必要がなく、能率的な作業を行うことができる。
[実施形態2]
上記実施形態1では、フロント1Aの姿勢検出手段として角度センサを設けたものであった。
実施形態2では、フロント1Aの姿勢検出手段として各油圧シリンダ5、6、7にストロークセンサを設ける。ストロークセンサにより、各油圧シリンダ5、6、7の停止位置を検出し、各油圧シリンダの長さを演算し、各油圧シリンダ5、6、7によって揺動されるブーム2、アーム3、バケット4の傾斜角を算出する。このようにしても、フロント1Aの姿勢を検出することができる。
[実施形態3]
上記実施形態1では、圧力検出手段として圧力センサ11〜16をブームシリンダ5、アームシリンダ6、バケットシリンダ7の全てに設けたものであった。
実施形態3では、圧力センサを3つのシリンダのうちの2つに設ける構成とする。例えば、ブームシリンダ5に圧力センサ11、12を設け、アームシリンダ6に圧力センサ13、14を設ける。バケットシリンダ4には圧力センサを設けないので、この分、コストを低減することが可能である。このように、圧力センサを2つの油圧シリンダだけに設けた場合でも、図3に図示されたすべての処理の実行は可能である。但し、圧力センサの設置が1箇所少ないだけ、すべての油圧シリンダが、荷重値の演算が不適切な状態となる確率が高くなり、適切な最終荷重値が出力されるまでの時間が長くなる可能性が大きくなるので、この対応を図るようにすることがより望ましい。
[実施形態4]
上記実施形態1では、シリンダストロークエンド判定手段23は、各油圧シリンダ長さが、それぞれの最伸長または最縮長に、ストロークエンド付近でのクッション域を含んだ長さとなったときに、油圧シリンダがストロークエンドとなったことを判定するものであった。
実施形態4では、シリンダストロークエンド判定手段23は、各油圧シリンダ長さが、それぞれの最伸長または最縮長と一致した場合に、ストロークエンドとなったことを判定する。あるいは、シリンダストロークエンド判定手段23は、ストロークエンド付近の、適切な長さと判断される、任意に設定した長さと一致した場合に、ストロークエンドとなったことを判定するようにしてもよい。
[実施形態5]
上記一実施の形態では、駆動判定手段25としてパイロット圧力を検出する圧力センサ33〜35を用いたものであった。
実施形態5では、操作レバー32を操作した際、操作レバー32の傾斜角度を検出する角度センサを駆動判定手段として用いる。
[実施形態6]
上記一実施の形態では、各油圧シリンダの駆動判定手段25として、油圧式の操作レバー32を用い、操作レバー32の操作に対応するパイロット圧の変化に基づいて判定するものであった。
実施形態6では、各油圧シリンダの駆動判定手段25として、電気式の操作レバー32を用い、操作レバー32の操作に対応する電圧値の変化を検出して各油圧シリンダの駆動状態を判定する。
[実施形態7]
上記一実施の形態では、各油圧シリンダの駆動判定を、各操作レバー32の操作状態の基づいて行うものであった。
実施形態7では、各油圧シリンダの駆動判定を、ブーム2、アーム3、バケット4の角度を検出するフロント1Aの姿勢検出手段により行う。各角度センサ8、9、10からの検出値を所定の時間間隔で取り込み、その時間変化の有無、または時間変化が所定の割合以下であるか否かに基づいて、各油圧シリンダ5、6、7の駆動状況を判定する。
[実施形態8]
上記一実施の形態では、荷重値保持手段30は、最終荷重値出力手段29が出力した最新の荷重値を、前回の最終荷重値に置き換えるものであった。
実施形態8では、荷重値保持手段30は、最終荷重値出力手段29が出力する最終荷重値を最新のものから時系列的に複数の所定の個数、または最新のものから時系列的に所定時間内における複数個、保持する。そして、今回の最終荷重値が、荷重計測には不適切である油圧シリンダに関して演算された荷重値である場合には、荷重値保持手段30に保持されている荷重値の平均値を出力する。または、荷重値保持手段30に保持されている荷重値の中央値を出力する。
[実施形態9]
上記一実施の形態では、シリンダ順位決定手段27によりシリンダの優先順位を決定した後、シリンダ判定手段26によるシリンダ判定を行った。
実施形態9では、シリンダ判定手段26によるシリンダ判定を、シリンダ順位決定手段27によるシリンダの優先順位決定よりも先に行う。
[実施形態10]
上記一実施の形態では、フロント1Aは、フロント作業機としてバケット4を備えているものであった。
実施形態10では、フロント1Aは、フロント作業機としてフォークグラップル、リフティングマグネットのいずれかを備えている。この場合、フロント作業機として、さらに、他のフロント作業機に置き換えることも可能である。
なお、上記一実施の形態では、荷重値選択手段28において、荷重演算手段22において演算した荷重値に優先順位を付すとして説明したが、ここでは、すべての荷重値に順位を付す必要はなく、計測値として最適な状態にあった油圧シリンダに関して、すなわち、その油圧シリンダの圧力センサの検出値に基づいて演算された荷重値を決定すればよい。
また、最終荷重値を表示する表示装置36に替えて、音声により出力する報音器を用いることができる。表示装置および報音器の両者により報知してもよい。報音器による報知は、荷重値が設定した閾値を超えた場合に警報を発する警報機としてもよい。さらに、フロント1Aは作業腕が3つである油圧ショベルに限られるものではなく、作業腕を4つ以上有するフロント1Aに対しても適用が可能である。
その他、本発明の油圧ショベルの荷重計測装置は、発明の趣旨の範囲内において、種々、変形して適用することが可能であり、要は、複数の油圧シリンダと、それぞれ、各油圧シリンダにより駆動される複数の作業腕とを有するフロントにより重量物の運搬作業を行う油圧ショベルの荷重計測装置であって、フロント姿勢を検出する姿勢検出手段と、油圧シリンダの中、少なくとも2つの油圧シリンダのそれぞれに対して、ボトム側圧力およびロッド側圧力を検出する圧力検出手段と、姿勢検出手段および圧力検出手段の検出結果に基づいて、少なくとも2つの油圧シリンダに関する荷重値を演算する荷重演算手段と、姿勢検出手段の検出結果に基づいて、各油圧シリンダがストロークエンドであることを判定するシリンダストロークエンド判定手段と、姿勢検出手段の検出結果に基づいて特異姿勢であることを判定する特異姿勢判定手段と、油圧シリンダが駆動状態であることを判定するシリンダ駆動判定手段と、シリンダストロークエンド判定手段、特異姿勢判定手段およびシリンダ駆動判定手段の判定結果に基づいて、各油圧シリンダが、荷重演算を行うことに不適切な状態であることを判定するシリンダ判定手段と、姿勢検出手段の検出結果に基づいて、荷重演算手段により演算された荷重値を、計測値として適切な順に優先順位を付すシリンダ順位決定手段と、シリンダ判定手段およびシリンダ順位決定手段の判定結果に基づいて最優先順位の荷重値を最終荷重値として出力する最終荷重値出力手段とを備え、最終荷重値は、シリンダストロークエンド判定手段でストロークエンドであると判定された油圧シリンダ、特異姿勢判定手段で特異姿勢であると判定された油圧シリンダまたはシリンダ駆動判定手段で駆動状態であると判定された油圧シリンダのいずれにも該当しない油圧シリンダに関して演算された荷重値のうち、最優先順位の荷重値であるようにしたものであればよい。
1 油圧ショベル
1A フロント作業機
1B 車体
2 ブーム(作業腕)
3 アーム(作業腕)
4 バケット(作業腕)
5〜7 油圧シリンダ
8〜10 角度センサ
11〜16 圧力センサ
33〜35 パイロット圧センサ



Claims (6)

  1. 複数の油圧シリンダと、それぞれ、各油圧シリンダにより駆動される複数の作業腕とを有するフロントにより重量物の運搬作業を行う油圧ショベルの荷重計測装置であって、
    フロント姿勢を検出する姿勢検出手段と、
    前記油圧シリンダの中、少なくとも2つの前記油圧シリンダのそれぞれに対して、ボトム側圧力およびロッド側圧力を検出する圧力検出手段と、
    前記姿勢検出手段および前記圧力検出手段の検出結果に基づいて、少なくとも2つの前記油圧シリンダに関する荷重値を演算する荷重演算手段と、
    前記姿勢検出手段の検出結果に基づいて前記各油圧シリンダがストロークエンドであることを判定するシリンダストロークエンド判定手段と、
    前記姿勢検出手段の検出結果に基づいて特異姿勢であることを判定する特異姿勢判定手段と、
    前記油圧シリンダが駆動状態であることを判定するシリンダ駆動判定手段と、
    前記シリンダストロークエンド判定手段、前記特異姿勢判定手段および前記シリンダ駆動判定手段の判定結果に基づいて、前記各油圧シリンダが、荷重演算を行うことに不適切な状態であることを判定するシリンダ判定手段と、
    前記姿勢検出手段の検出結果に基づいて、前記荷重演算手段により演算された荷重値を、計測値として適切な順に優先順位を付すシリンダ順位決定手段と、
    前記シリンダ判定手段および前記シリンダ順位決定手段の判定結果に基づいて最優先順位の荷重値を最終荷重値として出力する最終荷重値出力手段とを備え、
    前記最終荷重値は、前記シリンダストロークエンド判定手段でストロークエンドであると判定された前記油圧シリンダ、前記特異姿勢判定手段で特異姿勢であると判定された前記油圧シリンダまたは前記シリンダ駆動判定手段で駆動状態であると判定された前記油圧シリンダのいずれにも該当しない前記油圧シリンダに関して演算された荷重値のうち、最優先順位の荷重値であることを特徴とする油圧ショベルの荷重計測装置。
  2. 請求項1に記載の油圧ショベルの荷重計測装置において、さらに、荷重値を演算する前記荷重演算手段による荷重値の演算と、前記最終荷重値出力手段による最終荷重値の出力とを所定の周期で繰り返し行わせる演算指示手段を備えることを特徴とする油圧ショベルの荷重計測装置。
  3. 請求項1または2に記載の油圧ショベルの荷重計測装置において、前記シリンダ順位決定手段は、
    α=(l/h)×(1/A)
    (但し、l:油圧シリンダによって揺動されるフロントのリンク関節から荷重ベクトルまでの水平方向長さ、h:油圧シリンダによって揺動されるフロントのリンク関節から油圧シリンダの軸線におろした垂線の長さ、A:油圧シリンダのボトム側受圧面積)
    により演算したαの大きさの順に優先順位を付すことを特徴とする油圧ショベルの荷重計測装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の油圧ショベルの荷重計測装置において、前記特異姿勢判定手段は、前記油圧シリンダによって揺動される前記作業腕が鉛直方向に向いている状態の場合に特異姿勢であると判定することを特徴とする油圧ショベルの荷重計測装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の油圧ショベルの荷重計測装置において、さらに、前記最終荷重値出力手段が出力する荷重値を保持し、演算周期ごとに更新する荷重値保持手段を備え、前記油圧シリンダの全てが、前記シリンダストロークエンド判定手段でストロークエンドであると判定されたか、前記特異姿勢判定手段で特異姿勢であると判定されたかまたは前記シリンダ駆動判定手段で駆動状態であると判定されたかのいずれかであるとき、前記荷重値保持手段が保持する荷重値を最終荷重値出力手段に出力することを特徴とする油圧ショベルの荷重計測装置。
  6. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の油圧ショベルの荷重計測装置において、最終荷重値出力手段が出力した計測荷重値を報知する報知手段を備えることを特徴とする油圧ショベルの荷重計測装置。
JP2010249514A 2010-11-08 2010-11-08 油圧ショベルの荷重計測装置 Expired - Fee Related JP5465650B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010249514A JP5465650B2 (ja) 2010-11-08 2010-11-08 油圧ショベルの荷重計測装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010249514A JP5465650B2 (ja) 2010-11-08 2010-11-08 油圧ショベルの荷重計測装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012103029A JP2012103029A (ja) 2012-05-31
JP5465650B2 true JP5465650B2 (ja) 2014-04-09

Family

ID=46393622

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010249514A Expired - Fee Related JP5465650B2 (ja) 2010-11-08 2010-11-08 油圧ショベルの荷重計測装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5465650B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5997720B2 (ja) * 2014-03-31 2016-09-28 日立建機株式会社 建設機械の荷重計測装置
JP6316664B2 (ja) * 2014-06-02 2018-04-25 日立建機株式会社 作業機械
JP6731365B2 (ja) * 2017-03-09 2020-07-29 日立建機株式会社 作業機械の操作支援装置
JP6645996B2 (ja) * 2017-03-15 2020-02-14 日立建機株式会社 作業機械
JP7285679B2 (ja) * 2019-03-29 2023-06-02 住友重機械工業株式会社 ショベル
JP7276056B2 (ja) * 2019-09-30 2023-05-18 コベルコ建機株式会社 作業機械
JP7353958B2 (ja) * 2019-12-16 2023-10-02 株式会社小松製作所 作業機械、計測方法およびシステム

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11230821A (ja) * 1998-02-17 1999-08-27 Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd ショベルクレーンの吊荷重検出装置
JP2006078348A (ja) * 2004-09-09 2006-03-23 Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd 荷重測定方法
JP2007138504A (ja) * 2005-11-17 2007-06-07 Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd 作業機械における作業アームデータ補正方法および作業機械

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012103029A (ja) 2012-05-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5465650B2 (ja) 油圧ショベルの荷重計測装置
CN105804148B (zh) 防止挖掘机倾翻控制方法及挖掘机
JP5491516B2 (ja) 作業機械
CN104603041B (zh) 作业计划确认装置
KR102268035B1 (ko) 작업 기계
JP5887405B2 (ja) 作業機械の応力演算システム
JP2014091632A (ja) アウトリガパッド監視装置
JP6158723B2 (ja) 吊荷重演算装置
CN111042261A (zh) 挖掘机动态称重方法及系统
JP2014174019A (ja) 吊荷の重心計測装置及び吊荷の重心計測方法
JP2010185204A (ja) 杭打機の安定度測定装置及び方法
WO2018168056A1 (ja) 作業機械
JP2008037562A (ja) 作業機械における荷重誤差補正装置および荷重誤差補正方法
JP2012215495A (ja) 荷重計測装置
JP2021095709A (ja) 作業機械、計測方法およびシステム
CN110759281B (zh) 伸缩臂结构的称重方法及其结构、设备、存储介质
WO2013088816A1 (ja) 油圧ショベルの荷重計測装置
US11299869B2 (en) Loading amount accumulation device and loading amount accumulation system
CN103922232B (zh) 一种自升式塔机降塔工艺
JP6731365B2 (ja) 作業機械の操作支援装置
JP2020132306A (ja) 吊装置及び吊荷の姿勢調整方法
JP2013108907A (ja) 複数リンク型重機に於ける反力荷重推定方法及び装置
JP7098403B2 (ja) 荷吊り作業における安全管理システム
JP5867009B2 (ja) 旋回式作業機械の被害量表示装置
JP5617333B2 (ja) クローラクレーン

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121127

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130826

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131112

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140114

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140122

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5465650

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees