JP5464605B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技媒体として遊技球を用いている弾球遊技機や遊技媒体としてメダルを用いている回胴式遊技機に関し、特に遊技媒体払出や遊技用リール等を回転駆動させるためのステッピングモータを保護する技術に関する。
現在のパチンコ遊技機やスロットマシンでは、パルス信号を与えることによって決められたステップ単位で回転するステッピングモータが採用されている(例えば特許文献1)。ここで、ステッピングモータは、パルス電流が入力されるごとに、一定の角度ずつロータが回転するよう制御されるモータである。より詳細には、このモータは、回転角度と回転速度が、与えるパルス信号の回数と周波数によって決定されるため、定格負荷内であれば、フィードバック制御なしで思った通りの動きをしてくれるというメリットがある。更には、パルスの供給を止めるとその場でただちに停止するため、正確な回転角度制御に適している。加えて、通電状態(励磁状態)で特定のステータに信号を付与し続けると比較的大きな静止トルクを得ることができる。
特開2007−260257
ここで、このようなステッピングモータは、パチンコ遊技機であれば、例えば賞球払出ユニットに取り付けられている。そして、このステッピングモータの回転軸には、遊技球を収納保持可能なスプロケットがギアを介して或いは直接固定されており、ステッピングモータの回転軸の回転によりスプロケットが追従回転し、当該追従回転の結果、スプロケットの上流に蓄えられた遊技球がスプロケットから1球ずつ排出される。また、ステッピングモータには、脱調をはじめとする回転の不具合を起こしていないかを検知するためのモータ位置確認用センサ(ロータ位置確認用センサ)が取り付けられている。そして、当該モータ位置確認用センサにより異常検知された場合には、回転不具合が発生した要因の除去を図るために、ステッピングモータの回転再試行動作(リトライ動作)が実行される。ここで、回転不具合が発生する要因としては、スプロケットに保持されている遊技球が、他の遊技球や遊技球の流路壁等と接触することで、スプロケット自体の回転動作が阻害される(所謂球噛み)ことに因るものが挙げられる。このような状況下で、リトライ動作を実行する場合、通常動作と同様の稼働力でステッピングモータを動作させると、ステッピングモータに負荷がかかりすぎてしまい破壊の原因となる。他方、モータ位置確認用センサにより異常検知された場合に稼動力を落とす処理を実行する方法(例えば、特許文献1)の適用が考えられるが、当該方法を適用する場合、通常時とは違う処理系統が出来てしまい、即ち、通常時処理用プログラムの他に異常時処理用プログラムも別途準備する必要が生じるので、プログラム容量に負荷がかかってしまうという別の問題を招くこととなる。
そこで、本発明は、弾球遊技機や回胴式遊技機のような遊技機に備えられているステッピングモータの回転中に異常が検知された場合、ソフト容量に負荷をかけること無く異常対応可能とすると共に、異常対応の際にもステッピングモータの破壊を有効に防止する手段を提供することを目的とする。
本発明(1)は、
ロータ(ロータ141d−1)とステータ(複数のステータ141d−2)とを有するステッピングモータ(ステッピングモータ141d)と、
第1の励磁方法(2−2相励磁方法)に基づきステータを励磁する手段であって、ステッピングモータ(ステッピングモータ141d)のロータ(ロータ141d−1)を回転させるために、励磁されるステータ(複数のステータ141d−2)の位置を順次切り替えるステータ励磁位置切替処理を、払出すべき遊技球数に基づき、所定回数繰り返して実行するよう制御する回転制御手段(払出制御手段3300)と、
回転制御手段(払出制御手段3300)による前記所定回数の繰り返し実行が完了した後、前記払出すべき遊技球数分の遊技球の払出が検出されるまでの所定の待ち時間として設けられた遊技球検出待ち時間が経過するまでは、回転制御手段(払出制御手段3300)による新たな制御を待機させ得る回転制御待機手段(払出制御手段3300)と、
ステッピングモータ(ステッピングモータ141d)が正常に回転しているか否かを検知する回転検知手段(ロータ位置確認センサ150)と、
回転検知手段(ロータ位置確認センサ150)からの検知情報に基づき、ステッピングモータ(ステッピングモータ141d)が正常に回転しているか否かを判定する正常回転判定手段(エラー制御手段3200)と、
正常回転判定手段(エラー制御手段3200)により正常に回転していないと判定された場合、ステッピングモータ(ステッピングモータ141d)の回転を強制停止させると共に、遊技球検出待ち時間の計時を開始するよう制御する回転強制停止制御手段(払出制御手段3300)と
回転強制停止制御手段(払出制御手段3300)によりステッピングモータ(ステッピングモータ141d)の回転を強制停止させた後、ステッピングモータ(ステッピングモータ141d)の回転を再試行する回転再試行制御手段(リトライ動作制御手段3400)と
を有し、
回転再試行制御手段(リトライ動作制御手段3400)は、ステッピングモータ(ステッピングモータ141d)の回転を再試行する際に、第1の励磁方法(2−2相励磁方法)と比してステッピングモータが発するトルクが低減し得る第2の励磁方法(1−2相励磁方法)に切り替えると共に、前記強制停止後であって遊技球検出待ち時間が経過したタイミングで当該再試行を実行する一方、前記強制停止後であって遊技球検出待ち時間が経過するまでに前記払出すべき遊技球数分の遊技球の払出が検出された場合には、当該再試行の実行をキャンセルする
ことを特徴とする遊技機である。
本発明(1)によれば、ステッピングモータが正常に回転していないと判定された場合であって、ステッピングモータの回転を強制停止させた後において、ステッピングモータの回転を再試行する際に、ステッピングモータが発するトルクが低減し得る励磁方法に切り替えることができるよう構成されているため、ステッピングモータへの負荷を低減しステッピングモータの破損を有効に防止できるという効果を奏する。また、励磁方法を切替えるという簡易な処理であるため、プログラム容量の軽減を図ることが可能になるという効果も奏する。
本発明(1)によれば、前記効果に加え、遊技球検出待ち時間が経過するまでに払出すべき遊技球数分の遊技球の払出が検出された場合には、ステッピングモータが正常な回転へと復調したと見做し当該再試行の実行をキャンセルするよう構成されているため、余剰な再試行動作の実行を回避することができるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態に係るパチンコ機の正面図である。 図2は、図1に示すパチンコ機の背面図である。 図3は、本最良形態に係るパチンコ遊技機の払出ユニットの外観図である。 図4は、本最良形態に係るパチンコ遊技機における、払出ユニットの構造と遊技球の払出を行う動作原理の概要図である。 図5は、ロータ位置確認用センサと回転体とを模式的に示した図である。 図6は、本最良形態に係るパチンコ遊技機の電気的な概略構成図である。 図7は、ステッピングモータの概念図である。 図8は、賞球払出に関する作用図である。 図9は、本最良形態に係るパチンコ遊技機の機能ブロック図である。 図10は、本最良形態に係るパチンコ遊技機のメイン制御基板及び払出制御基板間で送受信されるコマンド及び情報の内容を示した図である。 図11は、本最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御基板側で実行する処理のフローチャートである。 図12は、本最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御基板側での未払出賞球(賞球払出コマンド送信前)管理処理のフローチャートを示したものである。 図13は、本最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御基板側での対払出制御基板送信制御処理のフローチャートを示したものである。 図14は、本最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御基板側での対払出制御基板受信制御処理のフローチャートを示したものである。 図15は、本最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御基板側でのエラー時対応制御処理のフローチャートを示したものである。 図16は、本最良形態に係るパチンコ遊技機における、払出制御基板におけるメインルーチンを示すフローチャートである。 図17は、本最良形態に係るパチンコ遊技機における、払出制御基板側での賞球払出関連情報受信処理(対主制御基板)のフローチャートである。 図18は、本最良形態に係るパチンコ遊技機における、払出制御基板側での賞球払出制御処理(賞球払出開始・モータ駆動開始時)のフローチャートである。 図19は、本最良形態に係るパチンコ遊技機における、払出制御基板側での賞球払出制御処理(モータ駆動終了時・賞球払出終了時)のフローチャートである。 図20は、本最良形態に係るパチンコ遊技機における、払出制御基板側での賞球払出制御処理(モータ駆動実行時)のフローチャートである。 図21は、本最良形態に係るパチンコ遊技機における、払出制御基板側でのモータエラー時処理のフローチャートである。 図22は、本最良形態におけるスプロケット141が正常に回転している際の作用図である。 図23は、本最良形態におけるスプロケット141が正常に回転していない(脱調している)際の作用図である。 図24は、本最良形態におけるスプロケット141が正常回転に復帰する際の作用図である。 図25は、第二実施形態に係るパチンコ遊技機の電気的な概略構成図である。 図26は、第二実施形態に係るパチンコ遊技機のメイン制御基板及び払出制御基板間で送受信されるコマンド及び情報の内容を示した図である。 図27は、第二実施形態に係るパチンコ遊技機の機能ブロック図である。 図28は、第二実施形態に係るパチンコ遊技機における、メイン制御基板側で実行する、払出制御基板との通信処理のフローチャートである。 図29は、第二実施形態に係るパチンコ遊技機における、メイン制御基板側で実行する、シリアル通信のエラー監視処理のフローチャートである。 図30は、第二実施形態に係るパチンコ遊技機における、メイン制御基板側で実行する、シリアル通信のデータ受信監視処理のフローチャートである。 図31は、第二実施形態に係るパチンコ遊技機における、メイン制御基板側で実行する、払出コマンド要求処理のフローチャートである。 図32は、第二実施形態に係るパチンコ遊技機における、メイン制御基板側で実行する、払出コマンド送信処理のフローチャートである。 図33は、第二実施形態に係るパチンコ遊技機における、メイン制御基板側で実行する、1コマンド目(2コマンド目)送信処理のフローチャートである。 図34は、第二実施形態に係るパチンコ遊技機における、メイン制御基板側で実行する、1コマンド目受信確認処理のフローチャートである。 図35は、第二実施形態に係るパチンコ遊技機における、メイン制御基板側で実行する、2コマンド目受信確認処理のフローチャートである。 図36は、第二実施形態に係るパチンコ遊技機における、払出制御基板側で実行する処理のフローチャートである。 図37は、第二実施形態に係るパチンコ遊技機における、払出制御基板側で実行する、メイン制御基板との通信処理のフローチャートである。 図38は、第二実施形態に係るパチンコ遊技機における、払出制御基板側で実行する、シリアル通信のエラー監視処理のフローチャートである。 図39は、第二実施形態に係るパチンコ遊技機における、払出制御基板側で実行する、シリアル通信のデータ受信監視処理のフローチャートである。 図40は、第二実施形態に係るパチンコ遊技機における、払出制御基板側で実行する、メイン制御基板との通信処理のフローチャートである。 図41は、第二実施形態に係るパチンコ遊技機における、払出制御基板側で実行する、カードユニットとの通信処理のフローチャートである。 図42は、第二実施形態に係るパチンコ遊技機における、払出制御基板側で実行する、払出制御処理のフローチャートである。
次に、本特許請求の範囲及び本明細書における各用語の定義について説明することとする。まず、ステッピングモータは、ステータの励磁によりロータが回転する周知構造のステッピングモータ一切を指し、ステータ等の数{例えば、2n個(n=2、3、4・・・)}、励磁方式(1相式、2相式、1−2相式等)等は何ら限定されない。「ステッピングモータが正常に回転しているか否かを検知する回転検知手段」は、ステッピングモータに直接備えられている手段でもよいが、ステッピングモータの回転軸と連結したギアの位置や回転状況を確認する等、ステッピングモータに備えられていないがステッピングモータの回転状態を把握できる手段一切を含む。「遊技機」とは、遊技媒体が遊技球であるものやメダルであるものを指し、具体的には、弾球遊技機(例えば、パチンコ遊技機、雀球遊技機、アレンジボール等)や回胴式遊技機(スロットマシン)を指す。「ステッピングモータの回転を再試行する」とは、所謂リトライ動作のことであるが、リトライ動作の態様には何ら限定されず、例えば、ステッピングモータの回転方向の切替動作(順方向→順方向、順方向→逆方向、逆方向→順方向、或いは双方を交互に実行)や、1ステップの切替タイミングの変更等には何ら限定されない。「トルクが低減し得る」とは、回転時の平均トルクの値が低減していればよく、2相励磁と1相励磁のように、励磁されているときを比較すると常にトルクが低減している場合のみならず、2相励磁と1−2相励磁のように、ある励磁時にはトルクが同一値である場合をも包含する。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る遊技機枠ユニットを備えるパチンコ機2の正面図である。このパチンコ機2は、遊技機枠3、遊技盤ユニット5、ガラス10、発射ユニット(不図示)、球皿14を有している。発射ユニットは、1個ずつ遊技球23を遊技盤ユニット5に構成される遊技領域16に向けて発射可能である。
パチンコ機2は、遊技者が後述する発射装置ハンドル15を操作することによって、遊技領域16に向けて遊技球23が発射ユニットによって発射され、遊技球23の流下による遊技が実現される。なお、遊技機は、パチンコ機2の他にパチンコ式スロットマシン機、コインゲーム機等のアーケードマシン、各種ゲーム機を概念することができ、要するに、遊技媒体の流下による遊技を実現する遊技領域を有するあらゆる遊技機が含まれる。なお、パチンコ機においても、アレンジボール機、雀球機等の組合せ式パチンコ機、いわゆるデジパチタイプ(1種タイプ)やハネモノタイプ(2種タイプ)のパチンコ機等のあらゆるパチンコ機が概念できるが、本実施の形態においては、デジパチ遊技(1種遊技、図柄変動遊技ともいう。)を実現するいわゆる1種タイプのパチンコ機について例示説明する。なお、図柄変動遊技については後述する。
パチンコ機2の遊技機枠3は、後述する遊技盤ユニット5を保持するためのもので、このパチンコ機2の周囲側面及び前方又はそれに加えて後方を囲むように構成される。遊技機枠3の内部側には、遊技盤ユニット5の他にも後述する各種制御基板や遊技媒体用の経路等各種機構部品が配置され、遊技機枠3によって周囲側面及び前方又はそれに加えて後方からのパチンコ機2内部側への不正アクセスが防止されるようになっている。
パチンコ機2の周囲を囲む外枠4、その内側にヒンジ22によって前方開閉可能に揺動支持されて遊技盤ユニット5を保持する前枠9、前枠9の前方にヒンジ22によって前方開閉可能に揺動支持されガラス10及びその周囲を装飾する装飾部材32を保持するガラス枠12、を有して遊技機枠3が構成される。なお、ガラス10は、遊技機枠3内部側に保持された遊技盤6を前方から遊技者が視認することができるようにするための透明部材である。遊技機枠ユニットは、遊技盤ユニット5を保持する前枠9と、後述する賞球払出ユニット100と、によって構成されている。
ガラス10は、遊技盤6に対して一定距離以上離間して配置された透明板である。ガラス10は、2枚の透明平板ガラスで形成されてガラス枠12の裏面側に保持され、遊技盤6との間に遊技球23が流下する流下空間を形成する機能、遊技者がガラス10を通して遊技盤6を視認できるように視認性を確保する機能、遊技者が遊技盤6に不正にアクセス(接触)できないように不正アクセスを防止する機能、を発揮する。
球皿14は、遊技者の持ち球を貯留するためにパチンコ機2の前面に配置された皿部材であって、本実施の形態においては上球皿14aと下球皿14bとを有している。上球皿14aは、球抜き部材14cを有して遊技盤6の下方、すなわちガラス枠12の下方部分に配置され、下球皿14bは、その上球皿14aの更に下方に配置されている。
発射ユニットは、球送り装置(不図示)によって球皿14の一部としての上球皿14aから発射位置に送り出された遊技球23を遊技領域16の上部に向けて発射(弾球)するためのものである。発射ユニットは、例えば発射位置の遊技球23を弾球する発射杆、その発射杆を駆動する発射モータ、発射杆を付勢して弾球力を発生させる発射バネ等を有してユニット構成され、前枠9に取り付けられている。その発射ユニットによる球発射のため、遊技者の操作に基づいて球発射のオンオフ及びその発射強度調整を実現する発射装置ハンドル15がパチンコ機2の前面下方に設けられている。
遊技盤ユニット5は、遊技盤面6a側の略中央に遊技役物としてのセンター役物7が配置された遊技盤6を有しており、その遊技盤面6aには多数の遊技釘27も配置されている。センター役物7の中央部には、画像表示手段としての演出表示装置7aが配置されると共に、この演出表示装置7aの表示部7bを露出させるための表示開口部7dが形成されている。
遊技盤6は、その表面側に遊技球23の流下による遊技を実現するための遊技領域16を構成するための盤状部材であり、遊技盤6を前方から遊技者にとって視認可能となるように遊技機枠3(本実施の形態においては、遊技機枠3の一部としての前枠9。)に保持されている。その遊技盤6の表面には略円形状に周囲を囲むようにレール飾り26が取り付けられており、レール飾り26の外レール26aが遊技盤に対して立設するように配置されている。そして、レール飾り26の外レール26aによって画定され、外レール26aに面した略円形状の領域が遊技領域16となっている。
遊技釘27は、遊技領域16を流下する遊技球23と衝突してその流下方向を変更させる流下変更部材であり、多数が遊技領域16内に配置されている。また、遊技領域16には、普通入賞口28、始動入賞口29、大入賞口31等の入球部材及びアウト口30が配置されている。更に、遊技領域16には、ゲート33、風車34等が配置されており、流下する遊技球23が各入球部材に流入したり、ゲート33を通過したり、風車34を回転させたりすることによって、遊技球23による流下遊技を楽しむことができるようになっている。
センター役物7は、演出表示装置7aの周囲を覆うように構成されており、図柄変動遊技(1種遊技)を実現するものである。センター役物7の上部には、図柄表示手段としての第1図柄(特別図柄)表示装置17が配置されると共に、センター役物7の中央部には、演出表示装置7aが配置されている。
第1図柄表示装置17には、抽選手段の抽選結果である第1図柄17aの変動が表示される。第1図柄は、始動入賞口29への遊技球23の入球を契機として実行される抽選の結果に対応した図柄である。第1図柄の変動表示が所定の当選態様で停止することにより第1特別遊技としての大当りが発生する。
演出表示装置7aは、例えば、液晶表示装置・有機ELディスプレイ・LED等により構成されて遊技者が遊技盤面6a側から視認可能となるように配置され、その表示部7b上に映像表示を行うものである。この演出表示装置7aの表示部7bには、第1図柄に連動する表示図柄(第1装飾図柄)7cの表示がなされる。表示図柄は、第1抽選手段の抽選結果を視覚的に演出するための図柄であり、第1の遊技に対応する。また、例えば、キャラクター等によるストーリー仕立ての映像としての演出映像も表示部7b上に表示されるようになっている。演出表示装置7aには、遊技制御手段としての演出制御基板が中継基板を介して電気的に接続されており、演出制御基板によって画像表示が制御される。
遊技盤6の裏面側には、パチンコ機2の全体の制御を行う主制御手段(主制御基板)200を収容した主制御基板ケース35と、演出表示装置7aの画像表示等の演出制御を行う演出制御手段(演出制御基板)220を収容した演出制御基板ケース36と、後述する賞球払出ユニット100による賞球の払出しを制御する払出制御手段(払出制御基板)230を収容した払出制御基板ケース37と、電源手段(図示せず)を収容した電源基板ケース38と、が配置されている。この各制御基板ケースに収容された各制御手段によって遊技が実現される。主制御基板ケース35と演出制御基板ケース36とは、遊技盤ユニット5の後面に装着されており、遊技盤ユニット5と共に前枠9に対して着脱自在に構成されている。また、主制御手段200及び払出制御手段230は、本発明に係る制御手段、の機能を備えている。
更に、遊技盤6の裏面側には、パチンコ機2の遊技状態等の遊技情報を外部に出力するための外部出力端子板39が設けられている。また、パチンコ機2の背面側には、演出制御基板ケース36及び賞球払出ユニット100の一部を覆うカバー部材42が設けられている。
また、図2に示すように、パチンコ機2の背面には、パチンコ機2が設置されるホールの設備から供給された遊技球23を一時的に貯留するための遊技球貯留装置としての球貯留タンク40と、球貯留タンク40からの遊技球23が流入し、この遊技球23を1球ずつ通過させる賞球払出ユニット100と、賞球払出ユニット100を通過した遊技球23を球皿14に向かって導く賞球供給通路41と、を備えている。
賞球払出ユニット100は、後述する払出制御手段230によって駆動制御されるように構成されており、各種入賞口への遊技球23の入球や、遊技者からの遊技球23の貸出し要求に応じて、遊技者に遊技球23を供給するように構成されている。本実施の形態では、各種入賞口への遊技球23の入球に基づく賞球の払出処理について例示説明する。この賞球払出ユニット100については後述する。
図示しない球発射装置により遊技球23が発射されると、遊技球23はレール飾り26の外レール26aに沿いつつ進行して遊技領域16内の上部に至る。その後、遊技球23は、複数の通過軌跡に沿って移動し、あるものはレール飾り26の外レール26aに沿って右側に移動し、あるものは遊技釘27に衝突しつつ遊技領域16内を下方に流下し、あるものは普通入賞口28に流入して一定賞球数の払出しの契機となり、あるものはいずれの入球装置にも流入せずに遊技領域16内最下部に位置するアウト口30に流入してアウト球としてパチンコ機2の外部側へと排出される。
図柄変動遊技中に遊技球23が始動入賞口29に流入すると、その流入に起因して演出表示装置7aの表示図柄7cが回転表示(第1の特別遊技の抽選)を開始し、その表示図柄7cが所定の図柄(例えば、「7・7・7」。)で停止表示すれば、図柄変動遊技における大当り(第1の特別遊技。以下、図柄変動大当りという。)が発生する。そして、大入賞口31が開放して多量の入賞球を受け入れ、多量の賞球が球皿14へと払い出されるようになっている。
次に、図3及び図4を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の賞球払出ユニット100の構造と遊技球の払出を行う動作原理を説明することとする。まず、図3に示されるように、賞球払出ユニット100は、払出の際に駆動される払出モータ(ステッピングモータ)141dを有している。そして、図4に示されるように、賞球払出ユニット100は、ステッピングモータ141dと連結したカム軸を有している。このような構造の賞球払出ユニット100は、下記の原理に従い動作する。まず、遊技領域内の入賞口に遊技球が入球すると、入賞信号が主制御基板200に送られ主制御基板200は払出個数を決定し、払出制御基板230へ賞球の信号を送信する。或いは、カードユニットC等の遊技球貸出装置から払出制御基板230へ球貸しの要求がなされる。これを受けて払出制御基板230は賞球払出ユニット100を作動させ、賞球払出ユニット100内のステッピングモータ141dが遊技球の払出を実行する。図4に示されるように、ステッピングモータ141dが回転することにより、カム軸が回転し、遊技球が1球ずつ払い出される。また、払い出された遊技球は、賞球払出ユニット100の下流に連続して設けられたカウントセンサ143により検知される。
図5は、ロータ位置確認センサ(払出モータ位置センサ)150と回転体(スプロケット)141とを模式的に示した図である(一例)。ロータ位置確認センサ150は、一対の測定部を有しており、測定部間の物体を光の投受光により検出するフォトセンサである。ここで、一対の測定部は、光を投光する投光部と、投光部からの光を受光する受光部であり、回転確認用部材141cを挟んで配置されている。ここで、回転確認用部材141cは、円周に沿って6個の凹部が形成されており、回転確認用部材141cがこれら投光部と受光部との間に介在しているときにはオンとなり、回転確認用部材141cがこれら投光部と受光部との間に介在していないときにはオフ(図5の状態)となる。
《電気的構成》
次に、図6のブロック図を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の電気的な概略構成を説明する。本最良形態に係るパチンコ遊技機は、前述したように、遊技の進行を制御する主制御基板200と、主制御基板200からのコマンドに基づいて遊技球の払出を制御する払出制御基板230と、装飾図柄の変動・停止等の演出表示装置2140上での各種演出・スピーカ114からの音響・遊技効果ランプ190の点灯等の演出全般や賞球払出エラー報知を制御する演出制御基板220と、演出表示装置2140上での装飾図柄の変動表示・停止表示及び保留表示や予告表示等を制御するサブサブ制御基板4000とを備える。ここで、払出制御基板230は、遊技球の払出を実行する賞球払出ユニット100と、遊技球の払出に関する状態をLEDによって外部に表示する状態表示部130とに接続している。
ここで、主制御基板200、払出制御基板230、演出制御基板220及びサブサブ制御基板4000には、様々な演算処理を行うCPU、CPUの演算処理を規定したプログラムを予め記憶するROM、CPUが取り扱うデータ(遊技中に発生する各種データやROMから読み出されたコンピュータプログラム等)を一時的に記憶するRAMが搭載されている。
ここで、主制御基板200と払出制御基板230とのコマンドや情報の送受信、主制御基板200から演出制御基板220への情報やコマンドの送信、演出制御基板220からサブサブ制御基板4000への情報やコマンドの送信は、パラレル通信でもシリアル通信でもよい。また、払出制御基板230と主制御基板200との間には賞球払出状況を伝達する一本の回線が配置されており、主制御基板200側から賞球払出コマンドが送信されると払出信号がオンになり、払出が完了してモータが停止すると払出信号がオフになる。
また、図6に示すように、主制御基板200は、図示しない入力ポートを介して、各種入賞口センサS(例えば、特図始動口の入球検知センサや大入賞口の入球検知センサ)と接続している。また、演出制御基板220は、図示しない出力ポートを介して、エラー報知手段195(例えば、エラーの種類に応じて点滅態様を変える遊技効果ランプ190)と接続している。
《ステッピングモータの構成》
次に、図7〜図8を参照しながら、本最良形態に係るステッピングモータ141dの励磁方法を説明する。まず、図7は、本最良形態に係るステッピングモータ141dの概念図である。図7に示すように、ステッピングモータの基本構造は、回転軸に取り付けられた磁石(ロータ)141d−1と、その外側に固定された巻き線コイルである電磁石(ステータ)141d−2とで構成される。そして、このロータ141d−1とステータ141d−2は、回転軸を囲むように複数(本例では4組)固定されている。このステータが巻きつけられたコイルにパルス電流を流すと、磁力が発生し、ロータが引きつけられることで一定角度だけ回転する。ここで、ステッピングモータを巻き線の方式で分けるとユニポーラ型とバイポーラ型とがある。バイポーラ型では、回転させるため縦及び横方向に配置された固定極の極性を順次変化させる場合、励磁極の印加電圧の極性を反転させる必要がある。他方、ユニポーラ型では、励磁する極を選択することにより、磁束の向きを変えることができる。本最良形態に係るステッピングモータはいずれの方式でもよいが、本例のステッピングモータは、汎用されているユニポーラ型である。
次に、本最良形態に係るステッピングモータの励磁方法(励磁方式)について説明する。本最良形態での励磁方法は、周知のように、1相(1−1相)励磁方法、2相(2−2相)励磁方法及び1−2相励磁方法を対象としている(但し、これらには限定されない)。ここで、表1は、各励磁方法(励磁シーケンス)を示したものである。まず、表1上段は、1相励磁方法である。この方法では、W→X→Y→Z→W→X→Y→Zというシーケンスに従って励磁する(ここで、WやX等の「−」は、WやXの反転論理であることを意味する)。このようにひとつのパルスを与える度に決められたステップ角だけ回転する。尚、励磁のシーケンスを逆にしてZ→Y→X→W→Z→Y→X→Wというシーケンスに従って励磁すると逆回転する。次に、表1中段は、2相励磁方法である。この方法では、各相のパルス幅を1相励磁の2倍の幅とし、次の相と1パルス分ずつずらしながら同時に励磁する。この方法では、WX→XY→YZ→ZW→W→X→Y→ZWというシーケンスに従って励磁する(逆回転の場合は反対)。尚、この方法では、1相方式と比較し、トルクが大きいというメリットがある反面、消費電流が増えるというデメリットがある。最後に、表1下段は、1−2相励磁方法である。この方法は、各相のパルス幅を3とし、次の相とは2パルス分だけずらして励磁していく方法である。この方法では、WX→X→XY→Y→YZ→Z→ZW→W→W→X→X→Y→Y→Z→ZW→Wというシーケンスに従って励磁する(逆回転の場合は反対)。この励磁方法では、1パルス幅毎に回転する角度が1相励磁や2相励磁に比べて半分になる。
Figure 0005464605
次に、図8を参照しながら、本最良形態におけるステッピングモータ141dの回転と賞球払出との関係を説明することとする。まず、本最良形態に係る2相励磁方式及び1−2相励磁方式のステッピングモータ141dの回転軸は、それぞれ8ステップ及び16ステップで1球払い出される角度分回転する(60度回転)。そして、ステッピングモータ141dの回転軸が回転すると、当該回転軸に固定された回転体(スプロケット)141も追従回転する。ここで、本例では、前述のように、ステッピングモータ141dの回転軸が60度回転すると、スプロケット141(特に141a及び141b)の保持部(図5に示すように回転体毎に3箇所の保持部が設けられており、両回転体合わせて6箇所)から球が1個排出されるように構成されている。より具体的には後述するが、賞球個数の記憶が0でなければ、1ステップ3msの速度で払出モータを回転させ、8ステップ駆動することにより1個の払出を行う。即ち、通常時の割り込み処理タイミングは3msに設定されている(尚、リトライ動作時は6ms)。また、払出モータ位置センサ150により払出モータの位置判定を行い正常に回転しているか否かの検出を行う。賞球払出は、払出球数、払出モータを逆転(盤裏面から見て反時計回り)方向に駆動させることにより行い、払い出した遊技球をカウントセンサ143でカウントし、正常に払い出したことを確認する。尚、1回の連続払出動作では1コマンドで指定された賞球払出個数(例えば最大で15球)の遊技球の払出を行うため、賞球払出中の信号により主制御基板側に賞球払出中であることを伝達する。また、1回の連続払出動作(本例では3個)後所定時間(例えば、球通過待ち時間・モータ休止時間として500ms)のモータ休止時間が設定されている。ここで、3個の賞球払出を一度に行う場合、3×8=24ステップ分のパルスが送信されることとなる。尚、本最良形態では、当該モータ休止時間にはロータを固定することを目的として、ステッピングモータへの励磁を中断するのではなく、励磁出力を落とした上で特定のステータに対して継続的に励磁するよう構成されている。
《機能構成》
次に、図9の機能ブロック図を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の機能を説明することとする。尚、ここに主として示す機能は、本発明と特に関連する、主制御基板200/払出制御基板230間での機能である。
(主制御基板200)
まず、主制御基板200(主制御手段1000)は、遊技の進行や賞球払出決定に関する制御を司る遊技制御手段1100と、払出制御基板230側等とのコマンド・情報の送受信の制御を司る送受信制御手段1200と、払出関連の処理に関する情報を一時記憶するための処理関連情報一時記憶手段1400と、主制御基板200及び払出制御基板230等での賞球払出に関するエラーを制御するエラー制御手段1500と、を有する。尚、遊技制御手段1100は、従来機が有する周知構成である。具体的には、遊技制御手段1100は、まず遊技の進行に関する処理としては、例えば、従来の第1種遊技機の場合を例に採ると、乱数発生、始動口入球を契機とした乱数取得、取得した乱数を用いての抽選、抽選結果に基づいた図柄(特別図柄)変動、抽選に当選している場合に通常は閉状態にある可変入賞口を開放する特別遊技の実行等、周知の処理を実行し、また、各入賞口に遊技球が入球した場合には、入賞口に対応した賞球数の払出決定処理を実行する。以下、本発明の特徴的な各手段について詳述する。
まず、送受信制御手段1200は、主制御基板200から払出制御基板230等への送信制御を司る送信制御手段1210と、各種周辺機器(例えば、払出制御基板や各種信号出力装置)からの情報(信号も含む)を受信する受信制御手段1220と、を有している。
ここで、送信制御手段1210は、払出制御基板230側にコマンドや情報を送信するための払出制御側送信制御手段1211を有している。そして、払出制御側送信制御手段1211は、賞球払出の際、払出制御基板230側に送信される賞球払出コマンドがセットされる送信コマンド一時記憶手段1211aを更に有している。
また、受信制御手段1220は、遊技機に備えられた信号出力装置(例えば、入賞口センサS、S・・・等)からの情報(信号)を受信する遊技側受信制御手段1221と、払出制御基板230からの情報を受信する払出制御側受信制御手段1122と、を有している。ここで、遊技側受信制御手段1221は、信号出力装置から受信した情報を、当該情報に係る処理が実行されるまで一時記憶するための遊技側受信情報一時記憶手段1221aを更に有している。また、払出制御側受信制御手段1122は、払出制御基板230から受信した情報を、当該情報に係る処理が実行されるまで一時記憶するための払出制御側受信情報一時記憶手段1222aを更に有している。
次に、処理関連情報一時記憶手段1400は、賞球払出の順番に到達していない未払賞球情報(待機賞球払出情報)を一時記憶するための未払賞球情報一時記憶手段1410を更に有している。
次に、エラー制御手段1500は、主制御基板200及び払出制御基板230側での賞球払出に関するエラーを含む遊技関連エラー(例えば、賞球払出に関するエラー以外として扉開放エラー等)を監視すると共に、所定のエラーが発生した際に外部に異常を報知する制御を司る異常報知制御手段1510を更に有している。ここで、異常報知制御手段1510は、遊技関連エラーフラグのオンオフ状態を一時記憶するためのエラーフラグ一時記憶手段1511を更に有している。
(払出制御基板230)
次に、払出制御基板230は、主制御基板200側やカードユニットC側等とのコマンド・情報の送受信の制御を司る送受信制御手段3100と、払出制御基板230側での払出等に関連したエラーの制御を実行するエラー制御手段3200と、賞球払出コマンドや貸球コマンドを受けて所定数の遊技球の払出処理を実行する払出制御手段3300と、球噛み等の要因によりステッピングモータ141dの異常動作が検出された場合に、当該異常動作の解消を図るための再試行動作(リトライ動作)を実行するリトライ動作制御手段3400と、を有している。以下、各手段について詳述する。
まず、送受信制御手段3100は、主制御基板200やカードユニットCからの情報(例えば、コマンドや信号)の受信制御を司る受信制御手段3110と、主制御基板200やカードユニットCへの情報の送信制御を司る送信制御手段3120と、を有している。
ここで、受信制御手段3110は、主制御基板200からの情報(例えば、コマンド)の受信制御を司るメイン側受信制御手段3111を更に有している。そして、メイン側受信制御手段3111は、主制御基板200側から送信されてきた情報が一時記憶されるメイン側受信データ一時記憶手段3111aを更に有している。
次に、エラー制御手段3200は、払出制御基板230側での払出等のエラーフラグのオンオフ状態を一時記憶するためのエラーフラグ一時記憶手段3221を更に有している。
次に、払出制御手段3300は、払出処理の際に必要な情報を一時記憶するための払出処理関連情報一時記憶手段3310を有している。ここで、払出処理関連情報一時記憶手段3310は、払出に関連した状態(例えば、払出中か否か・払出異常が発生しているか否か)を一時記憶するための払出状態フラグ一時記憶手段3311と、払出処理時に、払い出されるべき遊技球数がセットされる払出カウンタ3312と、ステッピングモータ141dの駆動されるべきステップ数を一時記憶するためのステップカウンタ一時記憶手段3313と、ステッピングモータ141dが駆動されている際、励磁されているステータの位置情報を一時記憶するための励磁ステータ位置特定カウンタ値一時記憶手段3314と、1回の連続払出動作後における所定時間(球通過待ち時間・モータ休止時間)を計時するための球通過待ちタイマ3315と、ステッピングモータ141dの励磁方法に係る設定情報を一時記憶するための励磁方法設定情報一時記憶手段3316と、を更に有している。ここで、本最良形態においては、球通過待ちタイマ3315はデクリメント方式のタイマであり、タイマ値が0となった時点で停止するよう構成されているが、これには限定されず、インクリメント方式のタイマを用いて構成することも可能である。
次に、リトライ動作制御手段3400は、リトライ動作時においてステッピングモータ141dの励磁方法の切替制御を実行する励磁方法切替制御手段3410を更に有している。
《メイン制御基板/払出制御基板間で送受信されるコマンド・情報の内容》
次に、図10を参照しながら、主制御基板200及び払出制御基板230間で送受信されるコマンド及び情報の内容を説明する。ここで、本最良形態に係る主制御基板200から払出制御基板230へのコマンドは、賞球払出コマンドであることの特定情報及び賞球個数の情報からなる。具体的には、ビット7〜4は、1001固定である(当該コマンドが賞球払出コマンドであることの識別情報)。次に、ビット3〜0は、賞球個数に関するものであり、例えば、0(0000B)は賞球0個であることを意味し、15(1111A)は賞球15個であることを意味する。
次に、払出制御基板230から主制御基板200側に送信される払出関連情報を説明することとする。ここで、払出関連情報(賞球払出関連情報又は払出異常関連情報)は、固定値、上皿満タンエラー情報、球切れエラー、他の払出関連エラー情報(例えばモータ故障エラー等)及び賞球払出完了情報からなる。具体的には、ビット7〜4は、0110固定である。次に、ビット3は、上皿満タンエラー情報であり、「0」は受け皿満タンでないことを意味し、「1」は受け皿満タン中であることを意味する。次に、ビット2は、球切れエラー情報であり、「0」は球切れが発生していないことを意味し、「1」は球切れが発生中であることを意味する。次に、ビット1は、他の払出関連エラー(例えばモータ故障エラー等)に関するものであり、「0」は他の払出関連エラー発生中でないことを意味し、「1」は他の払出関連エラー発生中であることを意味する。最後に、ビット0は、賞球払出完了に関するものであり、「0」は賞球払出完了であることを意味し、「1」は賞球払出未完了であることを意味する。
《処理》
次に、図11〜図21のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機で実行される制御処理を説明する。ここで、図11〜図15が、主制御基板200側での処理を示すフローチャートである。また、図16〜図21が、払出制御基板230側での処理を示すフローチャートである。以下、順に説明することとする。
《主制御基板側での処理》
まず、図11〜図15のフローチャートを参照しながら、主制御基板200における処理を説明することとする。まず、図11は、主制御基板200側で実行されるメイン処理のフローチャートである。はじめに、ステップ1200で、主制御手段1000は、後述する未払出賞球管理処理を実行する。次に、ステップ1300で、主制御手段1000は、後述する払出制御基板230側へのコマンド送信制御処理を実行する。次に、ステップ1400で、主制御手段1000は、後述する払出制御基板230側からの情報受信制御処理を実行する。そして、ステップ1500で、主制御手段1000は、後述するエラー時対応制御処理を実行し、ステップ1200に移行する。以下、各処理を詳述する。
まず、図12は、図11のステップ1200のサブルーチンに係る、未払出賞球(賞球払出コマンド送信前)管理処理のフローチャートを示したものである。まず、ステップ1205で、遊技側受信制御手段1221は、遊技側受信情報一時記憶手段1221aを参照し、いずれかの入賞口センサS(S1、S2・・・)から入賞信号を受信したか否かを判定する。ステップ1205でYesの場合、ステップ1210で、遊技側受信制御手段1221は、受信した入賞信号に係る未払出賞球情報を、未払出賞球情報一時記憶手段1410に一時記憶し、次の処理(ステップ1300の対払出制御基板送信制御処理)に移行する。尚、ステップ1205でNoの場合にも、次の処理(ステップ1300の対払出制御基板送信制御処理)に移行する。
次に、図13は、図11のステップ1300のサブルーチンに係る、対払出制御基板送信制御処理のフローチャートを示したものである。まず、ステップ1305で、払出制御側送信制御手段1211は、第二回線(賞球払出中か否かに係るONOFF信号を送信する線)の入力ポートを参照し、払出信号がOFFであるか否か、即ち、現在払出が実行されていないか否かを判定する。ステップ1305でYesの場合、ステップ1310で、払出制御側送信制御手段1211は、未払賞球情報一時記憶手段1410を参照し、未払出賞球(まだ賞球払出コマンドを払出制御基板230側に送信していない賞球)が存在するか否かを判定する。ステップ1310でYesの場合、ステップ1315で、払出制御側送信制御手段1211は、エラーフラグ一時記憶手段1511を参照し、賞球払出を行うことが不適なエラーである賞球払出関連エラー(例えば、払出モータの故障に関するエラー、上皿満タン、球切れエラー等)が発生していないか否かを判定する。ステップ1315でYesの場合、ステップ1320で、払出制御側送信制御手段1211は、未払賞球情報一時記憶手段1410に一時記憶されている、今回払出処理が実行される順番の未払出賞球情報に対応した賞球数分の賞球払出コマンド(図10参照)を、送信コマンド一時記憶手段1211aにセットする。そして、ステップ1325で、払出制御側送信制御手段1211は、今回セットした賞球払出コマンドに対応する未払出賞球情報を、未払出賞球情報一時記憶手段1410から消去し、以後の情報をシフトさせる処理を実行する。次に、ステップ1330で、払出制御側送信制御手段1211は、送信コマンド一時記憶手段1211aにセットした賞球払出コマンドを払出制御基板230側に送信し、次の処理(ステップ1400の対払出制御基板受信制御処理)に移行する。尚、ステップ1305、ステップ1310及びステップ1315でNoの場合にも、次の処理(ステップ1400の対払出制御基板受信制御処理)に移行する。
次に、図14は、図11のステップ1400のサブルーチンに係る、対払出制御基板受信制御処理のフローチャートを示したものである。まず、ステップ1405で、払出制御側受信制御手段1122は、払出制御側受信情報一時記憶手段1122aを参照し、払出関連情報を受信したか否かを判定する。ここで、ステップ1405でYesの場合、ステップ1410で、エラー制御手段1500は、受信した払出関連情報中にエラー情報(球切れエラー、上皿満タンエラー、他の払出関連エラー)が存在するか否かを判定する。ステップ1410でYesの場合、ステップ1415で、エラー制御手段1500は、エラーフラグ一時記憶手段1511にアクセスし、該当するエラーに係るエラーフラグをオンにすることで、払出制御基板230側でのエラー情報を主制御基板200側でも管理(一元管理)する。他方、ステップ1410でNoの場合、ステップ1420で、エラー制御手段1500は、エラーフラグ一時記憶手段1511にアクセスし、払出制御基板230側でのエラーに係るエラーフラグをオフにする。そして、ステップ1425で、送受信制御手段1200は、受信した払出関連情報中に賞球払出完了情報が存在するか否かを判定する。ステップ1425でYesの場合、ステップ1430で、送受信制御手段1200は、送信コマンド一時記憶手段1211aにセットされている賞球払出コマンド(今回の払出完了に係る賞球払出コマンド)をクリアし、次の処理(ステップ1500のエラー時対応制御処理)に移行する。尚、ステップ1405及びステップ1425でNoの場合にも、次の処理(ステップ1500のエラー時対応制御処理)に移行する。
次に、図15は、図11のステップ1500のサブルーチンに係る、エラー時対応制御処理のフローチャートを示したものである。まず、ステップ1505で、エラー制御手段1500は、エラーフラグ一時記憶手段1511を参照し、エラーが発生しているか否かを判定する。ステップ1505でYesの場合、ステップ1510で、エラー制御手段1500は、発生したエラーが重要エラーであるか(例えば、不正行為の危険性が高い上皿満タンエラー)否かを判定する。ステップ1510でYesの場合、ステップ1515で、エラー制御手段1500は、外部出力端子板39を介してホールコンピュータに対し、今回発生したエラーに対応したエラー情報を送信する。そして、ステップ1520で、エラー制御手段1500は、今回発生したエラーに対応したエラー報知コマンドを演出制御基板220側に送信し、次の処理{ステップ1200の未払出賞球(賞球払出コマンド送信前)管理処理}に移行する。尚、ステップ1505でNoの場合にも次の処理{ステップ1200の未払出賞球(賞球払出コマンド送信前)管理処理}に移行し、ステップ1510でNoの場合にはステップ1520に移行する。
ここで、表2は、主制御基板200側から演出制御基板230側に送信されるエラー報知コマンドの一例を示したものである。このように、主制御基板200側又は払出制御基板230側で発生したエラー内容と対応したエラー報知コマンドが送信される。
Figure 0005464605
次に、図16〜図21のフローチャートを参照しながら、払出制御基板230側での処理を詳述することとする。まず、図16は、払出制御基板230側で実行されるメインルーチン2000のフローチャートである。はじめに、ステップ2100で、払出制御基板(払出制御手段)230は、主制御基板200との間での、後述する賞球払出関連情報送受信処理を実行する。次に、ステップ2200で、払出制御基板(払出制御手段)230は、後述する賞球払出制御処理(賞球払出開始・モータ駆動開始時)を実行する。次に、ステップ2300で、払出制御基板(払出制御手段)230は、後述する賞球払出制御処理(モータ駆動終了時・賞球払出終了時)を実行する。次に、ステップ2400で、払出制御基板(払出制御手段)230は、後述する賞球払出制御処理(モータ駆動実行時)を実行する。そして、ステップ2500で、払出制御基板(払出制御手段)230は、後述するモータエラー時処理を実行し、ステップ2100に移行する。以下、各サブルーチンを詳述することとする。
まず、図17は、図16のステップ2100のサブルーチンに係る、賞球払出関連情報受信処理(対主制御基板)のフローチャートである。ここで、当該フローの前半が主制御基板200からの情報受信処理(及びこれに伴う賞球払出数のセット処理)であり、当該フローの後半が主制御基板200への情報送信処理である。そこで、前半の主制御基板200からの情報受信処理(及びこれに伴う賞球払出数のセット処理)から説明すると、まず、ステップ2105で、メイン側受信制御手段3111は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、賞球払出中フラグがオフであるか否かを判定する。ここで、「賞球払出中フラグ」とは、払出制御側での賞球払出処理が実行中の場合(払出装置の払出モータが駆動動作中である場合や、球通過待ち時間・モータ休止時間中である場合)にオンになるフラグである。ステップ2105でYesの場合、ステップ2110で、メイン側受信制御手段3111は、メイン側受信情報一時記憶手段3111aを参照し、賞球払出コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2110でYesの場合、ステップ2115で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311のフラグ領域にアクセスし、賞球払出開始許可フラグをオンにする。次に、ステップ2120で、払出制御手段3300は、メイン側受信情報一時記憶手段3111aに一時記憶されている賞球払出コマンド情報に基づき、今回払い出されるべき賞球数を導き、当該賞球数情報を払出カウンタ3312にセットし、次の処理(ステップ2125)に移行する。以上で、通常の賞球払出処理が実行される際の、賞球払出数のセット処理を終了する。尚、ステップ2105及びステップ2110でNoの場合にも次の処理(ステップ2125)に移行する。
次に、主制御基板200への情報送信処理を説明すると、まず、ステップ2125で、送信制御手段3120は、エラーフラグ一時記憶手段3221を参照し、いずれかの払出関連エラー報知フラグがオンであるか否かを判定する。ここで、「払出関連エラー報知フラグ」とは、払出関連エラー{例えば、上皿満タンエラー、球切れエラー、他の払出関連エラー(例えばモータ故障エラー)}が発生した際にオンとなり、当該エラー報知が主制御基板側になされた後にオフとなるフラグである。ステップ2125でYesの場合、ステップ2130で、エラー制御手段3200は、エラーフラグ一時記憶手段3221の、今回発生したエラーに対応した払出関連エラー報知フラグをオフにする。そして、ステップ2135で、送信制御手段3120は、今回発生したエラーに対応した払出関連エラー情報を主制御基板200側に送信し、次の処理(ステップ2140)に移行する。尚、ステップ2125でNoの場合にも次の処理(ステップ2140)に移行する。
次に、ステップ2140で、送信制御手段3120は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、賞球払出完了フラグがオンであるか否かを判定する。ここで、「賞球払出完了フラグ」とは、払出制御手段3300により賞球払出が完了したと判定された場合にオンとなるフラグである。ステップ2140でYesの場合、ステップ2145で、送信制御手段3120は、払出状態フラグ一時記憶手段3311のフラグ領域にアクセスし、賞球払出完了フラグをオフにする。そして、ステップ2150で、送信制御手段3120は、主制御基板200側に対して賞球払出が完了した旨の情報を送信し、次の処理{ステップ2200の賞球払出制御処理(賞球払出開始・モータ駆動開始時)}に移行する。尚、ステップ2140でNoの場合にも、次の処理{ステップ2200の賞球払出制御処理(賞球払出開始・モータ駆動開始時)}に移行する。以上で、賞球払出完了情報送信処理を終了する。
次に、図18は、図16のステップ2200のサブルーチンに係る、賞球払出制御処理(賞球払出開始・モータ駆動開始時)のフローチャートである。ここで、当該処理は、次のステップ2300のモータ駆動処理を実行する前段階の処理であり、主制御基板側からの賞球払出コマンドを受信したことを受けてモータ駆動のステップ数等をセットする処理である。まず、ステップ2205で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、賞球払出開始許可フラグ(図17のステップ2115参照)がオンであるか否かを判定する。ステップ2205でYesの場合、ステップ2210及びステップ2215で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、賞球払出中フラグをオンにすると共に賞球払出開始許可フラグをオフにする。そして、ステップ2220で、払出制御手段3300は、払出カウンタ3312にセットされている賞球払出個数が所定個数(例えば3個)以上であるか否かを判定する。ステップ2220でYesの場合、ステップ2225で、払出制御手段3300は、所定個数分払い出されるよう、ステップカウンタ一時記憶手段3313にカウンタ値(n)を一時記憶し、ステップ2235に移行する。ここで一時記憶されるカウンタ値(n)は、ステッピングモータのステップ数である(本最良形態では、1−1相励磁方式及び2−2相励磁方式の場合は8ステップで1球が排出され、1−2相励磁方式の場合は16ステップで1球が排出される)。他方、ステップ2220でNoの場合、払出制御手段3300は、払出カウンタ3312にセットされている賞球払出個数が払い出されるよう、ステップカウンタ一時記憶手段3313にカウンタ値(n)を一時記憶し、ステップ2235に移行する。そして、ステップ2235で、払出制御手段3300は、励磁ステータ位置特定カウンタ値(j)として0をセットする。ここで、励磁ステータ位置特定カウンタは、ステータに対するロータの相対位置を示したものであり、「0」が払出待機(停止)時におけるデフォルト位置に相当する。次に、ステップ2237で、払出制御手段3300は、ステッピングモータ動作に係る通常動作用の励磁方式(本例では、2−2相励磁方式)と通常動作用の1ステップの切替速度(本例では、3ms)を、励磁方法設定情報一時記憶手段3316に一時記憶する。次に、ステップ2238で、払出制御手段3300は、ステッピングモータ動作に係る球通過待ち時間・モータ休止時間として所定値(本例では、500ms)を、球通過待ちタイマ3315にセットする。次に、ステップ2239で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、リトライ動作実行中フラグをオフにする。ここで、リトライ動作実行中フラグとは、後述するステッピングモータ動作に係るリトライ動作を実行中においてオンとなるフラグである。そして、ステップ2240で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、モータ駆動中フラグをオンにし、次の処理{ステップ2300の賞球払出制御処理(モータ駆動終了時・賞球払出終了時)}に移行する。他方、ステップ2205でNoの場合、ステップ2245で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、モータ駆動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2245でYesの場合には、既にモータが駆動されているので、次の処理{ステップ2300の賞球払出制御処理(モータ駆動終了時・賞球払出終了時)}に移行する。他方、ステップ2245でNoの場合には、ステップ2250で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、賞球払出継続フラグがオフであるか否かを判定する。ここで、賞球払出継続フラグとは、所定ステップ数分のステッピングモータ動作後であって、球通過待ち時間・モータ休止時間経過時において、賞球払出動作を継続すべき場合(詳細な条件については後述する)にオンとなるフラグである。ステップ2250でYesの場合には、次の処理{ステップ2300の賞球払出制御処理(モータ駆動終了時・賞球払出終了時)}に移行する。他方、ステップ2250でNoの場合には、ステップ2252で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、賞球払出継続フラグをオフにして、ステップ2220へ移行する。即ち、賞球払出継続フラグがオンである場合には、主制御基板側からの賞球払出コマンドの受信を契機とすることなく、再度モータ駆動のステップ数等をセットする処理を実行することとなる。
次に、図19は、図16のステップ2300のサブルーチンに係る、賞球払出制御処理(モータ駆動終了時・賞球払出終了時)のフローチャートである。ここで、当該処理は、前の処理(ステップ2200)で予定されているすべてのモータの駆動終了を実行し、或いは、予定されているすべての賞球払出が実行された際の終了処理である。ここで、ステップ2302〜ステップ2319にかけてモータ駆動終了処理を実行し、ステップ2320〜ステップ2325にかけて遊技球検知処理を実行し、ステップ2330〜ステップ2362にかけて賞球払出終了処理を実行する。はじめに、モータ駆動終了処理から説明すると、まず、ステップ2302で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311のフラグ領域を参照し、賞球払出中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2302でYesの場合、ステップ2305で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311のフラグ領域を参照し、モータ駆動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2305でYesの場合、ステップ2310で、払出制御手段3300は、ステップカウンタ一時記憶手段3313内のカウンタ値(n)を参照し、カウンタ値が0であるか否か、即ち、図18のステップ2225又はステップ2230でセットしたステップ数がすべて実行されたか否かを判定する。ステップ2310でYesの場合、ステップ2315で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311のフラグ領域にアクセスし、モータ駆動中フラグをオフにする。次に、ステップ2316で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311のフラグ領域を参照し、リトライ動作実行中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2316でYesの場合、ステップ2317で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311のフラグ領域にアクセスし、リトライ動作実行中フラグをオフにして、ステップ2318へ移行する。他方、ステップ2316でNoの場合には、ステップ2318へ移行する。次に、ステップ2318で、払出制御手段3300は、ステッピングモータの休止状態を維持(本例では、励磁出力を下げた上で、現在の励磁ステータ位置特定カウンタ値(j)に継続励磁)する。次に、ステップ2319で、払出制御手段3300は、球通過待ちタイマ3315をスタートさせ、ステップ2320に移行する。尚、ステップ2305又はステップ2310でNoの場合にもステップ2320に移行する。以上で、モータ駆動終了処理を終了する。
次に、賞球払出終了処理を説明すると、まず、ステップ2320で、払出制御手段3300は、カウントセンサ143から遊技球検出信号を受信したか否かを判定する。ステップ2320でYesの場合、ステップ2325で、払出制御手段3300は、払出カウンタ3312に一時記憶されているカウンタ値を1減算し、次の処理(ステップ2330)に移行する。尚、ステップ2320でNoの場合にも次の処理(ステップ2330)に移行する。以上で、遊技球検出時処理を終了する。
次に、賞球払出終了処理を説明すると、まず、ステップ2330で、払出制御手段3300は、払出カウンタ3312を参照し、カウント値が0であるか否かを判定する。ステップ2330でYesの場合、ステップ2335及びステップ2340で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、賞球払出中フラグをオフにすると共に賞球払出完了フラグをオンにし、次の処理{ステップ2400の賞球払出制御処理(モータ駆動実行時)}に移行する。他方、ステップ2330でNoの場合、ステップ2345で、払出制御手段3300は、球通過待ちタイマ3315のタイマ値を参照し、当該タイマ値が0であるか否かを判定する。ステップ2345でYesの場合、ステップ2347で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、リトライ動作実行待機フラグがオフであるか否かを判定する。ここで、リトライ動作実行待機フラグとは、モータ駆動中において後述するモータエラーが発生した場合にオンとなるフラグである。ステップ2347でYesの場合、ステップ2350で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、賞球払出継続フラグをオンにし、次の処理{ステップ2400の賞球払出制御処理(モータ駆動実行時)}へ移行する。他方、ステップ2347でNoの場合、ステップ2360及びステップ2362で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、リトライ動作実行待機フラグをオフにすると共に、リトライ動作実行許可フラグをオンにし、次の処理{ステップ2400の賞球払出制御処理(モータ駆動実行時)}へ移行する。尚、ステップ2302又はステップ2345でNoの場合にも、次の処理{ステップ2400の賞球払出制御処理(モータ駆動実行時)}へ移行する。
次に、図20は、図16のステップ2400のサブルーチンに係る、賞球払出制御処理(モータ駆動実行時)のフローチャートである。ここで、当該処理は、前の処理(ステップ2200)でセットされたステップ数に基づき、実際にモータ駆動を実行する処理である。まず、ステップ2405で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311のフラグ領域を参照し、モータ駆動中フラグがオンであるか否かを判定する。尚、モータ駆動中フラグは、ステップカウンタ一時記憶手段3313に所定のステップカウンタ数がセットされた際にオンとなるフラグであり(図18のステップ2240参照)、当該所定のステップカウンタ数と対応した励磁がすべて実行された際にオフとなるフラグである。ここで、ステップ2405でYesの場合、ステップ2410で、払出制御手段3300は、ステップカウンタ一時記憶手段3313のステップカウンタ値(n)を1減算する。次に、ステップ2420で、払出制御手段3300は、励磁ステータ位置特定カウンタ値一時記憶手段3314における励磁ステータ位置特定カウンタ値(j)を更新(1インクリメント)する。次に、ステップ2425で、払出制御手段3300は、励磁方法設定情報一時記憶手段3316内に一時記憶(設定)されている励磁方式と切替速度に基づき、励磁ステータ位置特定カウンタ値一時記憶手段3314における励磁ステータ位置特定カウンタ値(j)に対応したステータを励磁する。次に、ステップ2430で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311のフラグ領域を参照し、リトライ動作実行中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2430でYesの場合、ステップ2432で、払出制御手段3300は、励磁ステータ位置特定カウンタ値一時記憶手段3313内のカウンタ値(j)が、通常動作時におけるロータ位置確認センサ150の確認タイミングであるか否かを判定する。ここで、通常動作時におけるロータ位置確認センサ150の確認とは、モータ動作に係る異常動作(球噛み等による脱調現象)が発生しているか否かを確認する目的で行われるものであり、例えば球1個分の払出動作実行中において少なくとも2回の確認タイミングを要するものである。例えば、1回目の確認タイミングにおいては、ロータ位置確認センサ150からの検知信号がONからOFFに切り替わっていることを以て正常動作とし、2回目の確認タイミングにおいては、ロータ位置確認センサ150からの検知信号がOFFからONに切り替わっていることを以て正常動作とする方法が挙げられる。このように、球1個分の払出動作実行中に2回の確認タイミングを設けることによって、モータ動作に係る異常動作を検出することが可能となる。尚、8ステップで1球の払出動作を行う場合には、4ステップ分(1/2球分)のモータ駆動実行時に1回目、8ステップ分(1球分)のモータ駆動実行時に2回目の確認タイミングを設けることが好適である。フローチャートの説明に戻ると、ステップ2432でYesの場合、ステップ2450で、払出制御手段3300は、ロータ位置確認センサ150からの検知信号の有無を参照する(j=8の場合にはONであることが正常、j=16の場合にはOFFであることが正常)。そして、ステップ2455で、エラー制御手段3200は、ステップ2450での検知信号の有無に基づき、ロータが正しく回転していないか否か、即ち、モータエラーが発生しているか否かを判定する。ステップ2455でYesの場合、ステップ2460で、エラー制御手段3200は、エラーフラグ一時記憶手段3221におけるモータエラーフラグをオンにし、次の処理(ステップ2500のモータエラー時処理)に移行する。
他方、ステップ2430でNoの場合、ステップ2434で、払出制御手段3300は、励磁ステータ位置特定カウンタ値一時記憶手段3313内のカウンタ値(j)が、リトライ動作時におけるロータ位置確認センサ150の確認タイミングであるか否かを判定する。ここで、リトライ動作時におけるロータ位置確認センサ150の確認とは、モータ動作に係る異常動作発生後、後述するリトライ動作を実行することによって異常動作が解消したか否か及びロータ位置が正常位置に復帰したか否かを確認する目的で行われるものであり、例えば球1個分の払出動作実行中において複数回の確認タイミングを要するものである。ここで、正常動作における1回目の確認タイミングで異常動作が検出された(本例では、検知信号がOFFを維持している状態である)場合には、当該検知信号がONとなるまで、リトライ動作を繰り返す必要があり、他方、正常動作における2回目の確認タイミングで異常動作が検出された(本例では、検知信号がONを維持している状態である)場合には、当該検知信号がOFFとなるまで、リトライ動作を繰り返す必要がある。即ち、このような確認動作を効率良く完了させるためには、1度のリトライ動作によって、当該検知信号がON→OFF→ON(もしくは、OFF→ON→OFF)と連続して変化しない程度のモータ駆動毎に確認タイミングを設けておくことが好適である。尚、球1個分の払出動作実行中における確認タイミングは、スプロケット141や回転確認用部材141cの形状等により左右されるため、特に限定されないが、1/4〜1/8球分程度のモータ駆動毎に1回の確認タイミングを設けることが好適である。ここで、本最良形態では、後述するようにリトライ動作時には2−2相励磁方式から1−2相励磁方式へと切り替わる(即ち、球1個分の払出動作に要するステップ数が2倍となる)ため、2ステップ分(1/8球分)のモータ駆動実行毎に確認タイミングを設けるよう構成してある。フローチャートの説明に戻ると、ステップ2434でYesの場合には、ステップ2450へ移行し、ステップ2450での検知信号の有無に基づき、ロータが正しく回転していないか否かを判定する処理が実行されることとなる。他方、ステップ2434でNoの場合には、次の処理(ステップ2500のモータエラー時処理)へ移行する。尚、ステップ2405、ステップ2432、ステップ2434、ステップ2455でNoの場合にも、次の処理(ステップ2500のモータエラー時処理)へ移行する。
次に、図21は、図16のステップ2500のサブルーチンに係る、モータエラー時処理のフローチャートである。はじめに、本処理の目的は、モータエラーを検出した際には、モータ駆動を休止状態へと強制的に移行すると共に、リトライ動作への切替制御処理を実行(ステップ2505〜ステップ2522)することと、リトライ動作実行時におけるモータ駆動に係る励磁方式の切替制御処理を実行(ステップ2525〜ステップ2540)することである。まず、ステップ2505で、エラー制御手段3200は、エラーフラグ一時記憶手段3221を参照し、モータエラーフラグがオンであるか否かを判定する。ここで、図20のステップ2460に示すように、所定の検知タイミングにてモータが所定の回転位置に存在するか否かを検知した上、当該所定の回転位置に存在しない場合には脱調等をしたと判定し、このモータエラーフラグはオンとなる。ステップ2505でYesの場合、ステップ2510で、エラー制御手段3200は、エラーフラグ一時記憶手段3221にアクセスし、モータエラーフラグをオフにする。次に、ステップ2520で、エラー制御手段3200は、ステップカウンタ一時記憶手段3313におけるステップカウンタ値(n)をクリアする。これは、モータエラー発生により、今回セットしたステップ数を実行しなくなったためであり、当該カウント値のクリア実行後は、モータ駆動が休止状態へと移行することとなる(図19のステップ2310及びステップ2315参照)。次に、ステップ2522で、エラー制御手段3200は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、リトライ動作実行待機フラグをオンにして、ステップ2525へ移行する。尚、ステップ2505でNoの場合にも、ステップ2525へ移行する。
次に、ステップ2525で、リトライ動作制御手段3400は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、リトライ動作実行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2525でYesの場合、ステップ2530で、リトライ動作制御手段3400は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、リトライ動作実行許可フラグをオフにする。次に、ステップ2532で、リトライ動作制御手段3400は、リトライ動作時における所定のステップ数を、ステップカウンタ一時記憶手段3313内のステップカウンタ値(n)としてセットする。ここで、リトライ動作時における所定のステップ数には特に限定されないが、リトライ動作時におけるロータ位置確認センサ150の確認タイミング(図20のステップ2434参照)と同数としておく例を挙げることができる。次に、ステップ2534で、リトライ動作制御手段3400は、励磁ステータ位置特定カウンタ値一時記憶手段3314内の励磁ステータ位置特定カウンタ値(j)として0をセットする。次に、ステップ2536で、リトライ動作制御手段3400は、ステッピングモータ動作に係るリトライ動作用の励磁方式(本例では、1−2相励磁方式)とリトライ動作用の1ステップの切替速度(本例では、6ms)を、励磁方法設定情報一時記憶手段3316に一時記憶する。ここで、本最良形態では、ステッピングモータ動作に係る通常動作用の励磁方式は2−2相励磁方式が設定されるのに対し、リトライ動作用の励磁方式は1−2相励磁方式が設定される。以下、この点について詳述する。まず、前述のように、本例で挙げている励磁方式(1−1相励磁方式、2−2相励磁方式、1−2相励磁方式)の内、発生するトルクに関しては、1−1相励磁方式<1−2相励磁方式<2−2相励磁方式の順番に大きくなっていく反面、球噛み等の外力によってモータ駆動が阻害されている状況下では、同様の順番でモータへの負荷が大きくなっていく。即ち、本例のように、球噛み等が発生したことに起因してリトライ動作を実行する場合には、2−2相励磁方式から1−2相励磁方式(又は1−1相励磁方式)へ切り替えることによってモータへの負荷を抑え、モータが破損してしまう確率を低減することができるのである。また、励磁方式を切り替えることと併せて、1ステップの切替速度を落とす{ステータの励磁タイミングをX(例えば3ms)に1回からY(Y>X、例えば6ms)に1回へ変更する}ことによって、更にモータへの負荷を抑えることができると共に、ステータが励磁されない間隔を相対的に長く確保することができる。換言すれば、スプロケットへ供給される単位時間あたりの動力が相対的に低下することとなるため、球噛み等の異常動作が解消される確率を高めることが可能となるのである。フローチャートの説明に戻ると、次に、ステップ2538で、リトライ動作制御手段3400は、ステッピングモータ動作に係る球通過待ち時間・モータ休止時間として所定値(本例では、500ms)を、球通過待ちタイマ3315にセットする。次に、ステップ2539で、リトライ動作制御手段3400は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、リトライ動作実行中フラグをオンにする。そして、ステップ2540で、リトライ動作制御手段3400は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、モータ駆動中フラグをオンにして、次の処理{ステップ2100の賞球払出関連情報送受信処理(対主制御基板)}に移行する。
次に、図22〜図24を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の作用について説明することとする。ここで、図22は、スプロケット141が正常に回転している際の作用図(球1個分の払出動作)であり、図23は、スプロケット141が正常に回転していない(例えば脱調している)際の作用図である。また、図24は、スプロケット141が正常に回転していない状態から正常に回転する状態へと復帰した際の作用図である。まず、図22から説明すると、賞球払出が実行されていない場合、ステッピングモータ141dのロータ141d−1は、初期位置(図7のWで停止)から、振動等によってもロータ141d−1が回転しないよう、Wのステータは所定出力Y%(回転時よりも低い出力であり、例えば回転時の33%程度)で励磁されている。このような状況下、主制御基板側から賞球払出制御基板側に所定数の賞球を払い出す旨のコマンドが送信された場合、通常動作時の励磁方式(本例では、2−2相励磁方式)に基づきステッピングモータ141dが駆動されることになる。
ここで、前述したように、本最良形態では、ステッピングモータ141dのロータが一周(8ステップ)すると遊技球が1球払い出されるため、例えば、3球払い出す必要がある場合には、3×8ステップ=24ステップ回転させることになる。そこで、1球分の払出動作に着目して当該タイミングチャートを説明すると、初期位置(j=8、表1参照)からj=1、j=2・・・j=7と、一定時間毎(例えば3ms)に励磁されるステータを切り替えると共に出力をX%(例えば100%)に引き上げる。すると、この切替に追従してロータ141d−1は回転を開始する。ここで、本最良形態では、励磁されるステータの切替処理を、3ms毎に実行される割り込み処理として実施している。尚、本例では、前述し且つ図22からも分かるように、払出モータの位置センサは、正常に回転している場合、概ねj=2〜j=7の位置で検知することができる。したがって、現在励磁しているステータの位置とセンサのON/OFF状態とを比較することで、割り込み処理の度にステッピングモータ141dの正常回転の確認処理をすることができるにも拘わらず、あえてしないところに一つの特徴があるといえる。
そして、半分及び一回の回転処理が終了する直前の、各割込み処理(j=4、8)では、まず、j=1〜j=3及びj=5〜j=7では実施していないモータエラー判定を実行する(図中囲みの1及び4)。具体的には、払出モータ位置センサを参照し、ステッピングモータ141dが正常に回転しているか否かを判定する(図中囲みの2及び5)ことになる。そして、j=4のときにはOFFである場合(図中囲みの3)、j=8のときにはONである場合(図中囲みの6)には、ステッピングモータ141dが正常に回転していると判断する。そして、ステッピングモータ141dが正常に回転している場合、8ステップ分の回転動作終了後にはスプロケット141に保持されている遊技球がカウントセンサ143に向けて放出され、当該放出された遊技球をカウントセンサ143にて検出することで、球1個分の払出動作が完了する(図中囲みの7)。以上の動作を繰り返すことによって遊技球の払出動作を実行し、主制御基板側から払出制御基板側に送信されたコマンドに基づく所定数の賞球払出動作が完了したことを以て、全ての払出動作が完了することとなる。
次に、図23は、j=4における割り込み処理時に、ステッピングモータ141が正常に回転していない(脱調)と判断された場合を示したタイミングチャートである。当該図に示すように、まず、ステッピングモータ141dの1ステップ目の回転動作時に、球噛み等の要因によりスプロケット141の回転動作が阻害される状況が発生し、当該スプロケット141の回転動作を阻害する外力によって、ステッピングモータ141dの回転動作をも阻害する状況が発生する(図中囲みの1)。このとき、スプロケット141の回転動作が阻害されることに伴い、回転確認用部材141cの回転動作も阻害されるため、ロータ位置確認センサ150はONの状態を維持することとなる。次に、j=4における割り込み処理時(図中囲みの2)に、ロータ位置確認センサ150を参照し、ステッピングモータ141dが正常に回転しているか否かの確認処理を実行する(図中囲みの3)。次に、ロータ位置確認センサ150を参照した結果、本来であればロータ位置確認センサ150がOFFである筈なのにも拘わらず、ロータ位置確認センサ150がONであるため、ステッピングモータ141dが異常動作を行っていると判定される(図中囲みの4)。この場合、モータエラーフラグがオン(図中囲みの4)となると共に、ステッピングモータ141dは払出動作を完了する前に休止状態へと強制的に移行される(図中囲みの5)。そして、ステッピングモータ141dが休止状態している期間を、球通過待ち時間として計時開始する(図中囲みの6)。その後、球通過待ち時間の計時中において、カウントセンサ143にて遊技球の通過を検出できなかった場合(図中囲みの7)には、当該球通過待ち時間の所定時間経過後に、リトライ動作が実行されることとなる(図中囲みの8)。そして、リトライ動作が実行されることを契機として、リトライ動作時の励磁方式(本例では、1−2相励磁方式)及び1ステップの切替速度に基づきステッピングモータ141dの回転動作が再開される。尚、図示しないが、図中囲みの7において、カウントセンサ143にて遊技球の通過を検出できた場合には、リトライ動作が実行されない場合がある。しかしながら、スプロケット141の回転動作を阻害している要因が消失していない限り、次の払出動作実行時における図中囲みの4のタイミングで、再度ステッピングモータ141dが異常動作を行っていると判定されるのである。
次に、図24は、図23のタイミングチャートからの続きであり、リトライ動作実行後において異常動作が解消された場合を示したタイミングチャートである。当該図に示すように、まず、リトライ動作時には、リトライ動作時の励磁方式(本例では、1−2相励磁方式)及び1ステップの切替速度に基づきステッピングモータ141dの回転動作が開始される。尚、本例では、リトライ動作時には、1ステップの切替速度が通常動作時に比べて低速(本例では、6ms)に設定されているため、3msの割り込み処理の2回に1回の頻度でステッピングモータ141dが励磁されている(図中囲みの1)。次に、ステッピングモータ141dの3ステップ目の回転動作時に、スプロケット141の回転動作を阻害している要因が消失することで、ステッピングモータ141dの動作が復調する(図中囲みの2)。ここで、当該要因が消失した理由として、リトライ動作時における励磁方式及び1ステップの切替速度を変更したことによって、スプロケット141に供給される単位時間あたりの動力が低減し、球噛み等の異常動作が解消される確率が高まっていることを挙げることができる。そして、ステッピングモータ141dの動作が復調することに伴い、回転確認用部材141cの回転動作も復調し、ロータ位置確認センサ150がONからOFFへと切り替わる(図中囲みの3)。次に、j=4における割り込み処理時(図中囲みの4)に、ロータ位置確認センサ150を参照し、ステッピングモータ141dが正常に回転しているか否かの確認処理を実行する(図中囲みの5)。次に、ロータ位置確認センサ150を参照した結果、ロータ位置確認センサ150がOFFであるため、ステッピングモータ141dが正常動作を行っていると判定される(図中囲みの6)。この場合、モータエラーフラグはオフを維持すると共に、リトライ動作時における所定ステップ数分のモータ駆動が完了したことに起因して、ステッピングモータ141dは休止状態へと移行し、球通過待ち時間の計時を開始する(図中囲みの7)。その後、球通過待ち時間の計時中において、カウントセンサ143にて遊技球の通過を検出できなかったものの、ステッピングモータ141dが正常動作を行っていると判定されているため、当該球通過待ち時間の所定時間経過後に、リトライ動作が解除されることとなる(図中囲みの8)。そして、リトライ動作が解除されることを契機として、通常動作時の励磁方式(本例では、2−2相励磁方式)及び1ステップの切替速度に基づきステッピングモータ141dの回転動作が再開される。また、ステッピングモータ141dの回転動作が再開される際には、未払出の賞球数に基づき所定のステップ数が再セットされるため、以降は図22で示されるような動作へと復帰することとなる。
本最良形態によれば、ステッピングモータが正常に回転していないと判定された場合であって、ステッピングモータの回転を強制停止させた後において、ステッピングモータの回転を再試行する際に、ステッピングモータが発するトルクが低減し得る励磁方法に切り替えることができるよう構成されているため、回転不具合が発生する要因(球噛み等)を効果的に除去することが可能となると共に、ステッピングモータへの負荷を低減しステッピングモータの破損を有効に防止できるという効果を奏する。また、励磁方法を切替えるという簡易な処理であるため、プログラム容量の軽減を図ることが可能になるという効果も奏する。
更に、前記効果に加え、球噛みが発生した場合、スプロケットの孔壁と球導入路の壁との間に挟まれた遊技球に力が印加されない期間が通常回転時よりも長くなるため、両方の壁間に遊技球が挟まれた状態を効果的に解消することが可能となるという効果を奏する。
(第二実施形態)
尚、本最良形態における払出制御に係る構成は、あくまで一例であり、その他の構成においても前述のような技術を適用することが可能である。そこで、このような構成の一例を、以下、第二実施形態(以下、本最良形態と呼ぶことがある)として詳述する。
《電気的構成》
次に、図25のブロック図を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の電気的な概略構成を説明する。本最良形態に係るパチンコ遊技機は、前述したように、遊技の進行を制御するメイン制御基板1000と、メイン制御基板1000からのコマンドに基づいて遊技球の払出を制御する払出制御基板2000と、装飾図柄の変動・停止等の演出表示装置2140上での各種演出・スピーカ114からの音響・遊技効果ランプ190の点灯等の演出全般を制御するサブ制御基板3000と、演出表示装置2140上での装飾図柄の変動表示・停止表示及び保留表示や予告表示等を制御するサブサブ制御基板4000とを備える。ここで、払出制御基板2000は、遊技球の払い出しを実行する払出ユニット13(払出モータ13a)と、遊技球の払い出しに関する状態をLEDによって外部に表示する状態表示部130とに接続している。
ここで、メイン制御基板1000、払出制御基板2000、サブ制御基板3000及びサブサブ制御基板4000には、様々な演算処理を行うCPU、CPUの演算処理を規定したプログラムを予め記憶するROM、CPUが取り扱うデータ(遊技中に発生する各種データやROMから読み出されたコンピュータプログラム等)を一時的に記憶するRAMが搭載されている。
ここで、メイン制御基板1000と払出制御基板2000との間では、情報送信がシリアル送信の形で実行される。即ち、メイン制御基板1000から払出制御基板2000へは送信線1本とし、払出制御基板2000からメイン制御基板1000へも送信線1本とする。ここで、後で詳述するように、メイン制御基板1000と払出制御基板2000との間のコマンドは、所定バイト単位(本例では2バイト単位)で構成され、1バイト単位に分割してシリアルで送信される。
他方、メイン制御基板1000からサブ制御基板3000への情報やコマンドは、パラレルで送信される。サブ制御基板3000からサブサブ制御基板4000への情報やコマンドも同様である。
《シリアル通信で送受信されるコマンド・情報の内容》
次に、図26を参照しながら、メイン制御基板1000及び払出制御基板2000間で送受信されるコマンド及び情報の内容を説明する。前述のように、メイン制御基板1000から払出制御基板2000へのコマンドは、2バイト単位で構成されており、1バイト単位に分割してシリアルで送信される。同様に、払出制御基板2000からメイン制御基板1000への情報(コマンド対応情報)も、2バイト単位で構成されており、1バイト単位に分割してシリアルで送信される。
そこで、まず、メイン制御基板1000から払出制御基板2000側に送信される払出コマンドを説明することとする。はじめに、送信1コマンド目は、1コマンド目特定情報、受け皿満タン及び賞球個数の情報からなる。具体的には、ビット7〜5は、100固定である(当該コマンドが1コマンド目であることの識別情報)。次に、ビット4は、受け皿満タン状態に関するものであり、「0」が受け皿満タンでないことを意味し、「1」が受け皿満タン中であることを意味する。次に、ビット3〜0は、賞球個数に関するものであり、例えば、0(0000B)は賞球0個であることを意味し、15(1111B)は賞球15個であることを意味する。次に、送信2コマンド目は、確認信号であるために固定値(55H)である。尚、本最良形態では、賞球が無い場合でも、1コマンド目送信処理が実行されるタイミングでは、賞球0個である1コマンド目を払出制御基板2000側に常時投げ続ける。
次に、払出制御基板2000からメイン制御基板1000側に送信される払出関連情報を説明することとする。まず、送信1情報目は、メイン制御基板1000からの送信1コマンド目と同一である。次に、送信2情報目は、固定値、払出装置異常情報及び賞球払出中情報からなる。具体的には、ビット7〜2は、010101固定である(当該情報が送受信完了情報であることの識別情報)。次に、ビット1は、払出装置異常に関するものであり、「0」は払出装置異常ではないことを意味し、「1」は払出装置異常中であることを意味する。次に、ビット0は、賞球払出中に関するものであり、「0」は賞球払出中でないことを意味し、「1」は賞球払出中であることを意味する。尚、本最良形態では、定時的に何らかのコマンドを払出制御基板側に送信するよう構成されている。したがって、払出側で賞球払出中である場合にも、賞球個数が「0個」であるコマンド等が送信されることになる。尚、払出側で払出装置異常である場合には、実際には払出可能なときがあるので、本最良形態では通常通りのコマンド(賞球払出があった場合には所定数セット)を送信する。
尚、図26の<変更例>の欄に示したように、1バイト目に関する、払出制御基板2000側からメイン制御基板1000側に送信する情報(1情報目)は、メイン制御基板1000側からの1コマンド目の1の補数や2の補数であってもよい。尚、2の補数は、1コマンド目のビット反転を実行した後、1を加えることで生成する。ここで、後述するように、メイン制御基板1000側では、当該1情報目のビット列と当該1コマンド目のビット列とが、同一のビット列であるか否かを判定する処理(整合性チェック処理)を実行することとなる。よって、当該1情報目のビット列が当該1コマンド目の補数表現となるよう構成することで、メイン制御基板1000側では、これらビット列のチェックサムを算出することで、当該1情報目のビット列と当該1コマンド目のビット列との整合性チェック処理を効率的に行うことができる。
《機能構成》
次に、図27の機能ブロック図を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の機能を説明することとする。尚、ここに示す機能は、第二実施形態と特に関連する、メイン制御基板1000/払出制御基板2000間での機能、払出制御基板2000/カードユニットC間の機能である。
(メイン制御基板1000)
まず、メイン制御基板1000は、払出制御基板2000側等とのコマンド・情報の送受信の制御を司る送受信制御手段1100と、メイン制御基板1000/払出制御基板2000間での送受信に関する状態を一時記憶するための送受信状態一時記憶手段1200と、メイン制御基板1000からの払出コマンドが払出制御基板2000側に正常送信されたか否かを判定する正常送信判定手段1300と、メイン制御基板1000側での送受信に関連したエラーの制御を実行するエラー制御手段1400とを有する。以下、各手段について詳述する。
まず、送受信制御手段1100は、メイン制御基板1000から払出制御基板2000への送信制御を司る送信制御手段1110と、払出制御基板2000からメイン制御基板1000への受信制御を司る受信制御手段1120と、を有している。
ここで、送信制御手段1110は、一回の賞球払出について払出制御基板2000側へ送信する二つのコマンド(1コマンド目、2コマンド目)を所定の一時記憶手段(後述する送信コマンド一時記憶手段1113)にセットするための送信コマンド設定手段1111と、送信コマンドの送信完了/未完了を含め、セットした送信コマンドの管理を司る送信コマンド管理手段1112と、払出制御基板2000に送信する2つのコマンドを、当該コマンドに対応する賞球払出が完了するまで一時記憶する送信コマンド一時記憶手段1113とを有している。更に、送信コマンド一時記憶手段1113は、1コマンド目を一時記憶するための1コマンド目一時記憶領域1113aと、2コマンド目を一時記憶するための2コマンド目一時記憶領域1113bと、を有している。
また、受信制御手段1120は、賞球情報(入球信号)や上皿満タン信号を含む遊技情報を受信するための遊技側受信制御手段1121と、払出制御基板2000側からの情報を受信するための払出制御側受信制御手段1122と、を有している。ここで、遊技側受信制御手段1121は、払出処理が実行されていない賞球に関する情報や上皿満タン情報を一時記憶するための遊技側情報一時記憶手段1121aを有している。また、払出制御側受信制御手段1122は、払出制御基板2000側から送信されてきた情報の一時記憶や消去を含め、当該情報の管理を司る払出制御側受信データ管理手段1122aと、払出制御基板2000側から送信されてきた情報が最初に一時記憶される払出制御側受信データ一時記憶手段1122bと、払出制御側受信データ一時記憶手段1122bに一時記憶されたデータを、以後の処理(例えば、正常にコマンドが送信されたか否かの判定処理)のために格納するための払出コマンド対応情報一時記憶手段1122cと、を有している。
次に、送受信状態一時記憶手段1200は、メイン制御基板1000側での送受信状態(ST=0〜4)を一時記憶するためのメイン制御側送受信状態一時記憶手段1210と、払出制御基板2000側での払出状態(例えば、払出中か否か、払出異常が発生しているか否か)が一時記憶されている払出制御側払出状態一時記憶手段1220と、を有している。
次に、正常送信判定手段1300は、メイン制御基板1000からコマンドを送信してから当該コマンドに対応した情報(払出制御基板2000から送信される当該コマンドに対応した情報)を受信するまでの時間を管理するための通信時間管理手段1310を有している。ここで、通信時間管理手段1310は、時間をカウントするためのタイマ1311を更に有している。
次に、エラー制御手段1400は、メイン制御基板1000側での送受信に関するエラーを監視すると共に、送受信に関するエラー状態を管理するエラーフラグ管理手段1420を有する。ここで、エラーフラグ管理手段1420は、送信に関するエラーフラグのオンオフ状態を一時記憶するためのエラーフラグ一時記憶手段1421を更に有している。
(払出制御基板2000)
次に、払出制御基板2000は、メイン制御基板1000側やカードユニットC側等とのコマンド・情報の送受信の制御を司る送受信制御手段2100と、払出制御基板2000側での送受信に関連したエラーの制御を実行するエラー制御手段2200と、賞球払出コマンドや貸球コマンドを受けて所定数の遊技球の払出処理を実行する払出制御手段2300と、を有している。以下、各手段について詳述する。
まず、送受信制御手段2100は、メイン制御基板1000やカードユニットCからの情報(例えば、コマンドや信号)の受信制御を司る受信制御手段2110と、メイン制御基板1000やカードユニットCへの情報の送信制御を司る送信制御手段2120と、を有している。
ここで、受信制御手段2110は、メイン制御基板1000からの情報(例えば、コマンド)の受信制御を司るメイン側受信制御手段2111と、カードユニットCからの情報(例えば、信号)の受信制御を司るカードユニット側受信制御手段2112と、を有している。そして、メイン側受信制御手段2111は、メイン制御基板1000から受信した情報の一時記憶や消去を含め、当該情報の管理処理を司るメイン側受信データ管理手段2111aと、メイン制御基板1000側から送信されてきた情報が最初に一時記憶されるメイン側受信データ一時記憶手段2111bと、メイン側受信データ一時記憶手段2111bに一時記憶された払出コマンドを所定条件充足まで一時記憶(例えば、2コマンド目を受信するまで1コマンド目を一時記憶)するための払出コマンド対応情報一時記憶手段2111cと、を有している。
また、カードユニット側受信制御手段2112は、カードユニットCから受信した情報の一時記憶や消去を含め、当該情報の管理処理を司るカードユニット側受信データ管理手段2112aと、カードユニットC側から送信されてきた情報が最初に一時記憶されるカードユニット側受信情報一時記憶手段2112bと、を更に有している。
次に、エラー制御手段2200は、払出制御基板2000側での送受信に関するエラーを監視すると共に、送受信に関するエラー状態を管理するエラーフラグ管理手段2220を有する。ここで、エラーフラグ管理手段2220は、送信に関するエラーフラグのオンオフ状態を一時記憶するためのエラーフラグ一時記憶手段2221を更に有している。
次に、払出制御手段2300は、メイン制御基板1000からの賞球払出コマンドやカードユニットCからの貸球要求に関する情報等を一時記憶するための払出情報一時記憶手段2310と、遊技球払出制御に係る情報を一時記憶するための払出処理関連情報一時記憶手段2320と、予定されていた払出数よりも少ない異常払出が発生したか否かを判定する払出異常判定手段2340と、分割払出間の待ち時間を設定するための待ち時間制御手段2350と、を有している。尚、本最良形態では、予定されていた払出数よりも少ない場合を「異常払出」としているが、これには限定されず、予定払出よりも多い場合を「異常払出」に含めるよう構成してもよい。
ここで、払出情報一時記憶手段2310は、上皿満タン情報を一時記憶するためのバッファAと、メイン制御基板1000側からの賞球払出コマンドに基づく賞球数を一時記憶するためのバッファBと、カードユニットCからの貸球要求に基づく払出数を一時記憶するためのバッファCと、を有している。
また、払出処理関連情報一時手段2320は、払出に関連した状態(例えば、払出中か否か・払出異常が発生しているか否か)を一時記憶するための払出状態フラグ一時記憶手段2321と、払出処理時に、払い出される遊技球数がセットされる払出カウンタ2322と、分割払出(1回の払出を複数回に分割した単位)において予定の払出数よりも少ない異常払出回数をカウントするための異常払出回数カウンタ2323と、1回の払出における異常払出回数をカウントするための当該回異常払出回数カウンタ2324と、分割払出間における球通過待ち時間(払出モータ停止時間)を計測するための球通過待ち時間カウンタ2325と、を有している。
《処理》
次に、図28〜図42のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機で実行される球払出制御処理を説明する。ここで、図28〜図35が、メイン制御基板1000側での処理を示すフローチャートである。また、図36〜図42が、払出制御基板2000側での処理を示すフローチャートである。以下、順に説明することとする。
(メイン制御基板側での処理)
まず、図28〜図35のフローチャートを参照しながら、メイン制御基板1000側で実行する払出制御基板2000との通信処理を説明することとする。はじめに、図28は、メイン制御基板1000側で実行される、通信制御に関する定時割り込み処理のフローチャートである。まず、ステップ1100で、メイン制御基板1000は、メイン制御基板1000及び払出制御基板2000間での双方向通信(シリアル通信)のエラー監視処理を実行する。次に、ステップ1200で、メイン制御基板1000は、払出制御基板2000から情報を受信したか否かの監視を行うシリアル通信のデータ受信監視処理を実行する。次に、ステップ1300で、メイン制御基板1000は、払出制御基板2000側に送信する払出関連コマンド(1コマンド目及び2コマンド目)を送信コマンド一時記憶手段1113にセットする払出コマンド要求処理を実行する。そして、ステップ1400で、メイン制御手段1000は、送信コマンド一時記憶手段1113にセットした払出コマンドを払出制御基板2000側に送信する払出コマンド送信処理を実行し、ステップ1100に戻る。以下、各サブルーチンの処理を順に詳述することとする。
まず、図29は、図28のサブルーチンであるステップ1100のシリアル通信のエラー監視処理のフローチャートである。はじめに、ステップ1102で、エラー制御手段1400は、エラーフラグ一時記憶手段(ステータスレジスタ)1421を参照し、オーバーランエラー(AORE)、フレーミングエラー(AFE)及びパリティエラー(APE)が発生しているか否か、具体的にはこれらのフラグがオンであるか否かを監視する。ここで、オーバーランエラーとは、既に受信されたデータをユーザープログラムでリードする前に次のデータを受信した場合であり、具体的には、払出制御側受信データ一時記憶手段1122b内に一時記憶された払出制御基板2000側からの情報がリードされて払出コマンド対応情報一時記憶手段1122c側に移動する前に、次のデータを払出制御側受信制御手段1121が受信しまった場合に発生するエラーである。また、フレーミングエラーとは、受信した払出コマンド対応データのストップビットに0を検出した場合に発生するエラーである。そして、パリティエラーとは、受信したデータのパリティとそのデータのパリティビットが一致しない場合に発生するエラーである。尚、エラーが発生した場合には、エラーフラグ管理手段1420が、エラーフラグ一時記憶手段(ステータスレジスタ)1421内の対応するエラービットに1をセットする処理を実行している。そして、ステップ1104で、エラー制御手段1400は、エラーフラグ一時記憶手段1421を参照し、いずれかのエラーを検出したか否かを判定する。ステップ1104でYesの場合、ステップ1106で、エラーフラグ管理手段1420は、エラーフラグ一時記憶手段1421内のオンになっているエラーフラグをオフにし(0クリアし)、シリアル通信のエラーを解除する。更に、ステップ1108で、エラー制御手段1400は、シリアル通信で受信したデータ(払出制御側受信データ一時記憶手段1122bに一時記憶されているデータ)をクリアし、次の処理(ステップ1200のシリアル通信のデータ受信監視処理)に移行する。他方、ステップ1104でNoの場合にも次の処理(ステップ1200のシリアル通信のデータ受信監視処理)に移行する。
次に、図30は、図28のサブルーチンであるステップ1200のシリアル通信のデータ受信監視処理のフローチャートである。まず、ステップ1202で、払出制御側受信データ管理手段1122aは、払出制御側受信データ一時記憶手段1122bを参照する(データ受信の監視処理)。そして、ステップ1204で、払出制御側受信データ管理手段1122aは、払出制御基板2000側から払出コマンド対応データを受信したか否かを判定する。ステップ1204でYesの場合、ステップ1206で、払出制御側受信データ管理手段1122aは、払出制御側受信データ一時記憶手段1122b内に一時記憶されていた払出コマンド対応データを、払出コマンド情報関連一時記憶手段1122cに格納し、次の処理(ステップ1300の払出コマンド要求処理)に移行する。尚、ステップ1204でNoの場合にも次の処理(ステップ1300の払出コマンド要求処理)に移行する。
次に、図31は、図28のサブルーチンであるステップ1300の払出コマンド要求処理のフローチャートである。まず、ステップ1302で、送信コマンド設定手段1111は、メイン制御側送受信状態一時記憶手段1210を参照する(未送信コマンドの検査)。そして、ステップ1304で、送信コマンド設定手段1111は、メイン制御側送受信状態一時記憶手段1210内に一時記憶されている処理状態がST=0であるか、即ち、前回の送信コマンドがすべて送信されているために未送信コマンドが存在していない状況であるか否かを判定する。ステップ1304でYesの場合、ステップ1306で、送信コマンド設定手段1111は、送信コマンド一時記憶手段1113内の1コマンド目一時記憶領域1113aに、送信データの上位3ビットに識別コード(100)をセットする。尚、この「100」は、固定値であり本コマンドが1コマンド目であることを意味する。次に、ステップ1308で、送信コマンド設定手段1111は、遊技側情報一時記憶手段1121aを参照し、受け皿満タンスイッチ15からの満タン信号を受信しているか否かを踏まえ、4ビット目に受け皿の満タン状態を設定する。尚、「1」が満タンであり、「0」が満タンでないことを意味する。次に、ステップ1310で、送信コマンド設定手段1111は、払出制御側払出状態一時記憶手段1220を参照する(払出制御の賞球状態を検査)。そして、ステップ1312で、送信コマンド設定手段1111は、払出制御基板2000が賞球払出中でないか否かを判定する。ステップ1312でYesの場合、ステップ1314で、送信コマンド設定手段1111は、遊技側情報一時記憶手段1121aを参照し、次の賞球払出に対応した賞球個数をビット0〜3に設定する。尚、賞球個数については、入賞口毎の賞球回数を検査し、今回の賞球払出の対象となる入賞口の賞球回数を減算した上、当該入賞口に対応した賞球数分セットする。他方、ステップ1312でNoの場合、即ち、払出制御装置が賞球中である場合には、賞球個数をビット0〜3に設定することをせず(したがって、いずれのビットも0のまま)、ステップ1316に移行する。以上のステップ1306〜ステップ1314が、1コマンド目の設定処理である。そして、次のステップ1316で、送信コマンド設定手段1111は、2コマンド目の送信データとして、送信コマンド一時記憶手段1113の2コマンド目一時記憶領域1113に固定値(55H)を設定し、次の処理(ステップ1400の払出コマンド送信処理)に移行する。尚、ステップ1304でNoの場合にも次の処理(ステップ1400の払出コマンド送信処理)に移行する。
次に、図32は、図28のサブルーチンであるステップ1400の払出コマンド送信処理のフローチャートである。まず、ステップ1402で、メイン制御基板1000は、メイン制御側送受信状態一時記憶手段1210を参照する(コマンド送信状態を検査)。そして、メイン制御基板1000は、メイン制御側送受信状態一時記憶手段1210内のSTが「0」である場合にはステップ1400−1に移行して1コマンド目送信処理を実行し、メイン制御側送受信状態一時記憶手段1210内のSTが「1」である場合にはステップ1400−2に移行して1情報目受信確認処理を実行し、メイン制御側送受信状態一時記憶手段1210内のSTが「2」である場合にはステップ1400−3に移行して2コマンド目送信処理を実行し、メイン制御側送受信状態一時記憶手段1210内のSTが「3」である場合にはステップ1400−4に移行して2情報目受信確認処理を実行し、次の処理(ステップ1100のシリアル通信のエラー監視処理)に移行する。
次に、図33は、図32のサブルーチンであるステップ1400−1の1コマンド目送信処理(2コマンド目送信処理)のフローチャートである。尚、ステップ1400−3の処理は、基本的にステップ1400−1の処理と同じである(括弧書きがステップ1400−3の処理)。まず、ステップ1402−1(ステップ1402−3)で、送信制御手段1110は、メイン制御側送受信状態一時記憶手段1210を参照し、シリアル通信の送信状態を検査する。次に、ステップ1404−1(ステップ1404−3)で、送信制御手段1110は、シリアル通信の送信状態は送信可能であるか否かを判定する。ステップ1404−1(ステップ1404−3)でYesの場合、ステップ1406−1(ステップ1406−3)で、エラーフラグ管理手段1420は、エラーフラグ一時記憶手段1421内の通信エラーフラグをオフにし、通信エラーを解除する処理を実行する。ここで、「通信エラーフラグ」とは、メイン制御基板1000側から払出制御基板2000側への1コマンド目(又は2コマンド目)送信を留保している状態であるときにオンとなるフラグである。そして、ステップ1408−1(ステップ1408−3)で、送信制御手段1110は、送信コマンド一時記憶手段1113の1コマンド目一時記憶領域1113a内に一時記憶されている1コマンド目の送信データ(送信コマンド一時記憶手段1113の2コマンド目一時記憶領域1113b内に一時記憶されている2コマンド目の送信データ)を送信する。次に、ステップ1410−1(ステップ1410−3)で、通信時間管理手段1310は、受信待ちタイムアウト時間をタイマ1311にセットする。そして、ステップ1412−1(ステップ1412−3)で、メイン制御基板1000は、メイン制御側送受信状態一時記憶手段1210内のSTを「1」(「3」)にセットし、次の処理(ステップ1100のシリアル通信のエラー監視処理)に移行する。他方、ステップ1404−1(ステップ1404−3)でNoの場合、ステップ1414−1(ステップ1414−3)で、エラーフラグ管理手段1420は、エラーフラグ一時記憶手段1421内の通信エラーフラグをオンにし、通信エラーをセットする処理を実行した後、次の処理(ステップ1100のシリアル通信のエラー監視処理)に移行する。
次に、図34は、図32のサブルーチンであるステップ1400−2の1情報目受信確認処理のフローチャートである。まず、ステップ1402−2で、払出コマンド対応情報一時記憶手段1122cが0でないか否か、即ち、何らかの情報を払出制御基板2000側から受信しているか否かを判定する。ステップ1402−2でYesの場合、ステップ1404−2で、正常送信判定手段1300は、送信コマンド一時記憶手段1113の1コマンド目記憶領域1113aに一時記憶されている1コマンド目の送信データと、払出コマンド対応情報一時記憶手段1122cに一時記憶されている払出制御基板2000側から送信された払出コマンド対応情報との内容を比較する。そして、ステップ1406−2で、正常送信判定手段1300は、ステップ1402−2での比較結果が一致したか否かを判定する。ステップ1406−2でYesの場合、ステップ1408−2で、エラーフラグ管理手段1420は、エラーフラグ一時記憶手段1420内の通信エラーフラグをオフにし、通信エラーを解除する処理を実行する。そして、ステップ1410−2で、メイン制御基板1000は、メイン制御側送受信状態一時記憶手段1210内のSTを「2」にセットし、次の処理(ステップ1100のシリアル通信のエラー監視処理)に移行する。
他方、ステップ1402−2でNoの場合、即ち、払出制御基板2000側から何らの情報も受信していない場合には、ステップ1412−2で、通信時間管理手段1310は、タイマ1311中の受信待ちタイムアウト時間を減算する。そして、ステップ1414−2で、エラーフラグ管理手段1420は、タイマ1311を参照し、タイムアウトしたか否かを判定する。ステップ1414−2でYesの場合、ステップ1416−2で、エラーフラグ管理手段1420は、エラーフラグ一時記憶手段1421内の通信エラーフラグをオンにし、通信エラーをセットする処理を実行する。次に、ステップ1418−2で、メイン制御基板1000は、メイン制御側送受信状態一時記憶手段1210内のSTを「0」にセットし、次の処理(ステップ1100のシリアル通信のエラー監視処理)に移行する。この処理により、1コマンド目を送信した後に払出制御基板2000から所定時間情報を受信しなかった場合、再度1コマンド目を送信することになる。
次に、図35は、図32のサブルーチンであるステップ1400−4の2コマンド目受信確認処理のフローチャートである。まず、ステップ1402−4で、正常送信判定手段1300は、払出コマンド対応情報一時記憶手段1122cが0でないか否か、即ち、何らかの情報を払出制御基板2000側から受信しているか否かを判定する。ステップ1402−4でYesの場合、ステップ1404−4で、正常送信判定手段1300は、送信コマンド一時記憶手段1113の2コマンド目一時記憶領域1113bに一時記憶されている2コマンド目の送信データ(上位6ビット)と、払出コマンド関連情報一時記憶手段1122cに一時記憶されている払出制御基板2000側から送信された情報(上位6ビット)との内容を比較する。そして、ステップ1406−2で、正常送信判定手段1300は、ステップ1402−2での比較結果が一致したか否かを判定する。ステップ1406−4でYesの場合、ステップ1408−4で、エラーフラグ管理手段1420は、エラーフラグ一時記憶手段1421内の通信エラーフラグをオフにし、通信エラーを解除する処理を実行する。そして、ステップ1410−4で、払出制御側受信データ管理手段1122aは、払出コマンド関連情報一時記憶手段1122cに一時記憶されている払出制御基板2000側から送信された情報(下位2ビット)を参照し、賞球払出中か否か(ビット0から把握)と払出装置異常か否か(ビット1から把握)を、払出制御側払出状態一時記憶手段1220に一時記憶する。そして、ステップ1412−4で、メイン制御基板1000は、メイン制御側送受信状態一時記憶手段1210内のSTを「0」にセットし、次の処理(ステップ1100のシリアル通信のエラー監視処理)に移行する。
他方、ステップ1402−4でNoの場合、即ち、払出制御基板2000側から何らの情報も受信していない場合には、ステップ1414−4で、通信時間管理手段1310は、タイマ1311中の受信待ちタイムアウト時間を減算する。そして、ステップ1416−4で、エラーフラグ管理手段1420は、タイマ1311を参照し、タイムアウトしたか否かを判定する。ステップ1416−4でYesの場合、ステップ1418−4で、エラーフラグ管理手段1420は、エラーフラグ一時記憶手段1421内の通信エラーフラグをオンにし、通信エラーをセットする処理を実行する。次に、ステップ1420−4で、メイン制御基板1000は、メイン制御側送受信状態一時記憶手段1210内のSTを「2」にセットし、次の処理(ステップ1100のシリアル通信のエラー監視処理)に移行する。この処理により、2コマンド目を送信した後に払出制御基2000から所定時間情報を受信しなかった場合、再度2コマンド目を送信することになる。
(払出制御基板側での処理)
次に、図36〜図42のフローチャートを参照しながら、払出制御基板2000側で実行する制御処理を説明することとする。はじめに、図36は、払出制御基板2000側で実行される、メイン制御基板1000側との通信処理・遊技機等貸出装置(カードユニット)との通信処理・払出制御に関する処理のフローチャートである。まず、ステップ2100で、払出制御基板2000は、メイン制御装置1000側との通信処理を実行する。次に、ステップ2200で、払出制御基板2000は、カードユニットCとの通信処理を実行する。そして、ステップ2300で、払出制御基板2000は、払出ユニットを駆動して遊技球の払出制御を実行し、ステップ2100に戻る。以下、各サブルーチンの処理を順に詳述することとする。
次に、図37は、図36のサブルーチンであるステップ2100のメイン制御装置1000側との通信処理のフローチャートである。まず、ステップ2100−1で、払出制御基板2000は、メイン制御基板1000及び払出制御基板2000間での双方向通信(シリアル通信)のエラー監視処理を実行する。次に、ステップ2100−2で、払出制御基板2000は、メイン制御基板1000から情報を受信したか否かの監視を行うシリアル通信のデータ受信監視処理を実行する。次に、ステップ2100−3で、払出制御基板2000は、メイン制御基板1000側から受信した払出コマンドに対応した情報をメイン制御基板1000側に送信する払出コマンド対応情報送信処理を実行し、ステップ2100−1に戻る。以下、各サブルーチンの処理を順に詳述することとする。
まず、図38は、図37のサブルーチンであるステップ2100−1のシリアル通信のエラー監視処理のフローチャートである。はじめに、ステップ2102−1で、エラー制御手段2200は、エラーフラグ一時記憶手段(ステータスレジスタ)2221を参照し、オーバーランエラー(AORE)、フレーミングエラー(AFE)及びパリティエラー(APE)が発生しているか否か、具体的にはこれらのフラグがオンであるか否かを監視する。そして、ステップ2104−1で、エラー制御手段2200は、いずれかのエラーを検出したか否かを判定する。尚、エラーが発生した場合には、エラーフラグ管理手段2220が、エラーフラグ一時記憶手段2221内の対応するエラービットに1をセットする処理を実行している。そして、ステップ2104−1でYesの場合、ステップ2106−1で、エラーフラグ管理手段2220は、エラーフラグ一時記憶手段2221内のオンになっているエラーフラグをオフにし(0クリアし)、シリアル通信のエラーを解除する。更に、ステップ2108−1で、エラー制御手段2200は、シリアル通信で受信したデータ(メイン側受信情報一時記憶手段2111bに一時記憶されているデータ)をクリアし、次の処理(ステップ2100−2のシリアル通信のデータ受信監視処理)に移行する。他方、ステップ2104−1でNoの場合にも次の処理(ステップ2100−2のシリアル通信のデータ受信監視処理)に移行する。
次に、図39は、図37のサブルーチンであるステップ2100−2のシリアル通信のデータ受信監視処理のフローチャートである。まず、ステップ2102−2で、メイン側受信データ管理手段2111aは、メイン側受信情報一時記憶手段2111bを参照する(データ受信の監視処理)。そして、ステップ2104−2で、メイン側受信データ管理手段2111aは、メイン制御基板1000側から払出コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2104−2でYesの場合、ステップ2106−2で、メイン側受信データ管理手段2111aは、メイン側受信情報一時記憶手段2111b内に一時記憶されていた払出コマンド対応データを、払出コマンド一時記憶手段2111cに格納し、次の処理(ステップ2100−3の払出関連情報送信処理)に移行する。尚、ステップ2104−2でNoの場合にも次の処理(ステップ2100−3の払出関連情報送信処理)に移行する。
次に、図40は、図37のサブルーチンであるステップ2100−3の払出関連情報送受信処理のフローチャートである。まず、ステップ2102−3で、払出制御基板2000は、払出コマンド一時記憶手段2111cが0でないか否か、即ち、何らかの情報をメイン制御基板1000側から受信しているか否かを判定する。ステップ2102−3でYesの場合、ステップ2104−3で、メイン側受信制御手段2111は、払出コマンド一時記憶手段2111cに一時記憶されている上位3ビットが「100」であるか否か、即ち、今回メイン制御基板1000側から受信したコマンドが1コマンドであるか否かを判定する。ステップ2104−3でYesの場合、ステップ2106−3で、送信制御手段2120は、払出コマンド一時記憶手段2111c内に一時記憶されている情報をメイン制御基板1000側に送信する。そして、ステップ2108−3で、メイン側受信データ管理手段2111aは、受け皿満タン信号受信の有無を踏まえ、バッファAに受け皿満タン状態を格納する。次に、ステップ2110−3で、メイン側受信データ管理手段2111aは、払出コマンド一時記憶手段2111c内に一時記憶されている情報(特にビット3〜0)を踏まえ、バッファBに賞球個数情報を格納し、次の処理(ステップ2200のカードユニットとの通信処理)に移行する。
他方、ステップ2104−3でNoの場合、ステップ2112−3で、メイン側受信制御手段2111は、払出コマンド一時記憶手段2111cに一時記憶されているコマンドが所定値(「01010101(55H)」であるか否か、即ち、今回メイン制御基板1000側から受信したコマンドが2コマンドであるか否かを判定する。ステップ2112−3でYesの場合、ステップ2114−3で、送信制御手段2120は、メイン制御基板1000側への確認情報の送信に先立ち、払出装置に異常があるか否か及び賞球払出中であるか否かを確認する。そして、ステップ2116−3で、送信制御手段2120は、メイン制御基板1000側への確認情報として、ビット7〜2は固定値(「010101」)、ビット1は払出装置異常、ビット0は賞球払出中、という内容の情報を送信する。そして、ステップ2118−3で、払出制御基板2000は、バッファA及びバッファBの内容を、受け皿満タン情報及び賞球個数として払出処理関連情報一時記憶手段2320に一時記憶する。尚、この払出処理関連情報一時記憶手段2320にこれら情報がセットされたことを受け、後述する払出制御処理にて、当該セット内容を踏まえた払出処理が実行されることとなる。そして、ステップ2120−3で、払出制御基板2000は、バッファA及びバッファBをクリアし、次の処理(ステップ2400の払出制御処理)に移行する。
次に、図41は、図36のサブルーチンであるステップ2200のカードユニットCとの通信処理のフローチャートである。まず、ステップ2202で、払出制御基板2000は、払出処理関連情報一時記憶手段2320を参照し、払出中フラグがオフであるか否かを判定する。次に、ステップ2204で、払出制御基板2000は、カードユニット側受信情報一時記憶手段211bを参照し、BRDY(カードユニットREADY信号)及びBRQ(台端末貸出要求完了確認信号)のオンを受信したか否かを判定する。ここで、BRDYとは、カードユニットCがパチンコ遊技機に対して貸出要求を行うことが可能な状態にあるかどうかを示す信号であり、カードユニットCからパチンコ遊技機へ出力される。このBRDYは、通常はHレベルであり、貸出スイッチが操作されるとLレベルへ移行し、貸出処理が終了するまでLレベルの状態が維持される。また、BRQとは、カードユニットCからパチンコ遊技機に対して遊技球の増加を指示するための信号である。このBRQ信号は、通常はHレベルであるが、貸出スイッチの操作に応じてLレベルへの反転を所定回数繰り返す。本例では、BRQのLレベルへの反転を100円分の貸出指示とし、1パルス分の信号につき、パチンコ遊技機に所定数(たとえば25発)の遊技球を増加するようにしている。次に、ステップ2206で、払出制御基板2000は、払出処理関連情報一時記憶手段2320にアクセスし、EXSをオンにする。ここで、EXSとは、BRQ信号を受け取ったことをパチンコ遊技機からカードユニットCに知らせるための信号である。このEXSは、通常Hレベルであり、BRQ信号がLレベルになってから所定時間後にLレベルに移行し、更にBRQ信号のHレベルへの移行に応じてHレベルに復帰する。次に、ステップ2208で、払出制御基板2000は、カードユニット側受信情報一時記憶手段2112bを参照し、所定時間内にBRQ(台端末貸出要求完了確認信号)のオフを受信したか否かを判定する。ステップ2208でYesの場合、ステップ2210で、払出制御基板2000は、エラーになっている場合にはエラーを解除する。次に、ステップ2212で、払出制御基板2000は、バッファCに所定数(たとえば25発)をセットする。そして、ステップ2214で、払出制御基板2000は、所定数の払出が完了したか否か、即ち、払出カウンタが0であるか否かを判定する。ステップ2214でYesの場合、ステップ2216で、払出制御基板2000は、払出処理関連情報一時記憶手段2320にアクセスし、EXSをオフにし、次の処理(ステップ2300の払出制御処理)に移行する。
尚、ステップ2202でNoの場合、即ち、払出中フラグがオンである場合には、ステップ2214に移行する。他方、ステップ2208でNoの場合、即ち、所定時間内にBRQ信号を受信しなかった場合には、ステップ2218で、払出制御基板2000は、エラーを設定し、ステップ2216に移行する。また、ステップ2204及びステップ2214でNoの場合には、次の処理(ステップ2300の払出制御処理)に移行する。
次に、図42は、図36のサブルーチンであるステップ2300の払出制御処理のフローチャートである。まず、ステップ2302で、払出制御手段2300は、払出処理関連情報一時記憶手段2320を参照し、分割回実行中フラグがオフであるか否かを判定する。ここで、「分割回実行中フラグ」とは、所定数の払出を複数回に分割して実行するが、ある分割回がまだ実行中である場合にオンとなるフラグである。ステップ2302でYesの場合、ステップ2304で、払出制御手段2300は、払出処理関連情報一時記憶手段2320を参照し、分割回継続フラグがオフであるか否かを判定する。ここで、「分割回継続フラグ」とは、ある分割回が終了した後にも分割回が存在するときにオンとなるフラグである。ステップ2304でYesの場合、ステップ2306で、払出制御手段2300は、バッファCに払出球データが存在するか否か(0でないか否か)、即ち、カードユニットCから貸球要求があったか否かを判定する。ステップ2306でYesの場合、ステップ2308で、払出制御手段2300は、バッファC内に一時記憶されている払出球数を払出カウンタ2322にセットする。そして、ステップ2310で、払出制御手段2300は、バッファCをクリアする。尚、本最良形態では、以下で説明する払出の際、カウントセンサ14で遊技球が検知された場合には、その都度、払出カウンタ2322が1ずつ減算されるよう構成されている。他方、ステップ2306でNoの場合、ステップ2314で、払出制御手段2300は、バッファBに払出球データが存在するか否か(0でないか否か)、即ち、入賞口への入賞に基づき賞球払出要求があったか否かを判定する。ステップ2314でYesの場合、ステップ2316で、払出制御手段2300は、バッファB内に一時記憶されている払出球数を払出カウンタ2322にセットする。そして、ステップ2318で、払出制御手段2300は、バッファBをクリアする。以上で払出されるべき遊技球数のセット処理が完了する。そして、ステップ2312で、待ち時間制御手段2350は、当該回異常払出回数カウンタ2324をクリアする。
次に、セットした遊技球数の払出処理を実行する。具体的には、まず、ステップ2320で、払出制御手段2300は、バッファAを参照し、受け皿満タン状態でないか否かを判定する。ステップ2320でYesの場合、ステップ2322で、待ち時間制御手段2350は、異常払出回数カウンタ内のカウンタ値に基づき、球通過待ち時間カウンタ2325に球通過待ち時間(T)をセットする。そして、ステップ2323で、払出制御手段2300は、タイマ2330をスタートする。次に、ステップ2324で、払出制御手段2300は、払出モータ13を所定球数分駆動して停止させる。ここで、「所定球数」は、払出予定残球数NremがN球以上の場合にはN球(例えば3球)、払出予定残球数がNremがN球未満である場合にはNrem(例えば1球や2球)である。そして、ステップ2326で、払出制御手段2300は、タイマ2330を参照し、払出モータ13を停止させてからセットした球通過待ち時間(T)に到達していないか否かを判定する。ステップ2326でYesの場合、ステップ2328で、払出制御手段2300は、駆動を開始からこれまでにカウントセンサ14に所定球数通過したか否かを判定する。ステップ2328でYesの場合には、払出制御手段2300は、今回の所定球数分の駆動に関しては正常に払出がなされたと判定し、次の処理(ステップ2336)に移行する。このように、所定球数の通過が確認された場合、セットした球通過待ち時間(T)に到達していなくても、当該球通過待ち時間(T)を待つことなく、次の払出処理(或いは次の分割回に係る払出処理)を実行するよう構成されている。尚、ステップ2328でNoの場合、即ち、セットした球通過待ち時間(T)に到達していない状況でまだ所定球数の通過確認がなされていない場合には、ステップ2330で、払出制御手段2330は、払出処理関連情報一時記憶手段2320の分割回実行中フラグをオンにし、次の処理(ステップ2100のメイン制御装置との通信処理)に移行する。
他方、ステップ2326でNoの場合、即ち、所定球数の通過確認がなされない状況下で球通過待ち時間(T)に到達した場合には、ステップ2332で、払出異常判定手段2340は、異常払出回数カウンタ2323に1加算する。次に、ステップ2334で、払出異常判定手段2340は、当該回異常払出回数カウンタ2324に1加算し、次の処理(ステップ2336)に移行する。以上で、今回の分割回に係る払出処理が終了する。
そして、ステップ2336で、払出制御手段2300は、払出カウンタ2322を参照し、払出カウンタ2322のカウンタ値(残り球数値)が0であるか否か、即ち、予定球数がすべて排出されたか否かを判定する。ステップ2336でYesの場合、ステップ2338で、待ち時間制御手段2350は、当該回異常払出回数カウンタ2324を参照し、カウンタ値が0であるか否か、即ち、今回予定された球数をすべて払い出す際に払出異常が起こらなかったか否かを判定する。ステップ2338でYesの場合、ステップ2340で、待ち時間制御手段2350は、異常払出回数カウンタ2323をクリアし、次の処理(ステップ2100のメイン制御装置との通信処理)に移行する。
他方、ステップ2336でNoの場合には、ステップ2342で、払出制御手段2300は、払出処理関連情報一時記憶手段2320中の分割回継続フラグをオンにし、次の処理(ステップ2100のメイン制御基板との通信処理)に移行する。そして、ステップ2304でNoの場合、即ち、分割回継続フラグがオンである場合には、ステップ2344で、払出制御手段2300は、払出処理関連情報一時記憶手段2320中の分割回継続フラグをオフにし、次の処理(ステップ2320)に移行する。
尚、ステップ2320でNoの場合、即ち、受け皿満タン状態である場合には、ステップ2346で、払出制御手段2300は、払出モータ13を1球分駆動し、受け皿満タン状態でなくなるまで所定時間(60秒)停止し、ステップ2336に移行する。
141d ステッピングモータ
141d−1 ロータ
141d−2 ステータ
150 ロータ位置確認センサ
3200 エラー制御手段
3300 払出制御手段
3400 リトライ動作制御手段

Claims (1)

  1. ロータとステータとを有するステッピングモータと、
    第1の励磁方法に基づきステータを励磁する手段であって、ステッピングモータのロータを回転させるために、励磁されるステータの位置を順次切り替えるステータ励磁位置切替処理を、払出すべき遊技球数に基づき、所定回数繰り返して実行するよう制御する回転制御手段と、
    回転制御手段による前記所定回数の繰り返し実行が完了した後、前記払出すべき遊技球数分の遊技球の払出が検出されるまでの所定の待ち時間として設けられた遊技球検出待ち時間が経過するまでは、回転制御手段による新たな制御を待機させ得る回転制御待機手段と、
    ステッピングモータが正常に回転しているか否かを検知する回転検知手段と、
    回転検知手段からの検知情報に基づき、ステッピングモータが正常に回転しているか否かを判定する正常回転判定手段と、
    正常回転判定手段により正常に回転していないと判定された場合、ステッピングモータの回転を強制停止させると共に、遊技球検出待ち時間の計時を開始するよう制御する回転強制停止制御手段と
    回転強制停止制御手段によりステッピングモータの回転を強制停止させた後、ステッピングモータの回転を再試行する回転再試行制御手段と
    を有し、
    回転再試行制御手段は、ステッピングモータの回転を再試行する際に、第1の励磁方法と比してステッピングモータが発するトルクが低減し得る第2の励磁方法に切り替えると共に、前記強制停止後であって遊技球検出待ち時間が経過したタイミングで当該再試行を実行する一方、前記強制停止後であって遊技球検出待ち時間が経過するまでに前記払出すべき遊技球数分の遊技球の払出が検出された場合には、当該再試行の実行をキャンセルする
    ことを特徴とする遊技機。
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