JP5464509B2 - 金型の製造方法 - Google Patents

金型の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5464509B2
JP5464509B2 JP2013518034A JP2013518034A JP5464509B2 JP 5464509 B2 JP5464509 B2 JP 5464509B2 JP 2013518034 A JP2013518034 A JP 2013518034A JP 2013518034 A JP2013518034 A JP 2013518034A JP 5464509 B2 JP5464509 B2 JP 5464509B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
jig
mold material
transfer
axis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013518034A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2013094439A1 (ja
Inventor
裕之 松田
悟郎 荒樋
豪宣 安藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2013518034A priority Critical patent/JP5464509B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5464509B2 publication Critical patent/JP5464509B2/ja
Publication of JPWO2013094439A1 publication Critical patent/JPWO2013094439A1/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B5/00Turning-machines or devices specially adapted for particular work; Accessories specially adapted therefor
    • B23B5/36Turning-machines or devices specially adapted for particular work; Accessories specially adapted therefor for turning specially-shaped surfaces by making use of relative movement of the tool and work produced by geometrical mechanisms, i.e. forming-lathes
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B1/00Methods for turning or working essentially requiring the use of turning-machines; Use of auxiliary equipment in connection with such methods
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C33/00Moulds or cores; Details thereof or accessories therefor
    • B29C33/30Mounting, exchanging or centering
    • B29C33/303Mounting, exchanging or centering centering mould parts or halves, e.g. during mounting
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/06Construction of plunger or mould
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/06Construction of plunger or mould
    • C03B11/08Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses
    • C03B11/082Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses having profiled, patterned or microstructured surfaces
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29LINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASS B29C, RELATING TO PARTICULAR ARTICLES
    • B29L2011/00Optical elements, e.g. lenses, prisms
    • B29L2011/0016Lenses
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2215/00Press-moulding glass
    • C03B2215/02Press-mould materials
    • C03B2215/05Press-mould die materials
    • C03B2215/06Metals or alloys
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2215/00Press-moulding glass
    • C03B2215/40Product characteristics
    • C03B2215/41Profiled surfaces
    • C03B2215/414Arrays of products, e.g. lenses
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T82/00Turning
    • Y10T82/10Process of turning

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Turning (AREA)

Description

本発明は、光学素子を転写形成するのに適した金型の製造方法に関する。
コンパクトで非常に薄型の撮像装置(以下、カメラモジュールとも称す)が、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistant)等のコンパクトで、薄型の電子機器である携帯電話やPDA、スマートフォンなどの携帯端末に用いられている。これらの撮像装置に使用される撮像素子としては、CCD型イメージセンサやCMOS型イメージセンサ等の固体撮像素子が知られている。近年では撮像素子の高画素化が進んでおり、高解像、高性能化が図られてきている。また、これら撮像素子上に被写体像を形成するための撮像レンズは、撮像素子の小型化に対応しコンパクト化が求められており、その要求は年々強まる傾向にある。
このような携帯端末に内蔵される撮像装置に用いる撮像レンズとして、特許文献1に示すように、例えばガラスから複数のレンズを連結したガラスレンズアレイを、金型を用いて成形し、同時に成形したリブを基準としてレンズの光軸合わせをした後に、一対のガラスレンズアレイを貼り合わせ、レンズ毎に切り出すことで、撮像レンズを製造する方法が知られている。
国際公開第2011/093502号パンフレット
特許文献1の技術によれば、ガラスレンズアレイのリブを基準として複数のレンズの光軸合わせを精度良く行える。ところで、ガラスレンズアレイ上に形成された物体側光学面と像側光学面の光軸同士が位置しないと、光学特性に優れたレンズを得られない。しかるに、物体側光学面に対応した転写面を有する金型と、像側光学面に対応した転写面を有する金型とは別体であるので、異なる金型の転写面の光軸ピッチが異なっていれば、いずれかのレンズにおいて両面の光軸ずれが生じることとなる。つまり、ガラスレンズアレイを形成する金型個々に、レンズを転写形成する転写面を高精度に位置決めすることが重要になる。
ここで、金型の転写面を旋削により形成する場合、旋盤のチャックの回転軸線であるZ軸上に、形成しようとする転写面の光軸が丁度位置するようにすることが望ましい。そこで、金型の素材をチャックに保持する治具に、Z軸に直交するX軸及びY軸方向に位置決め用の突き当て面をそれぞれ形成し、金型の素材と突き当て面との間に挟み込むスペーサの厚みを変えながら、異なる箇所をZ軸上に位置させて転写面を旋削することが考えられる。ところが、かかる方法では以下のような問題が予想される。
金型の素材と突き当て面との間にスペーサを挟み込む方法では、接触する面の数が増えることによる着脱時の誤差要因(ゴミの挟み込み、スペーサの厚み寸法誤差によるずらし量の誤差、スペーサの両面の平行度誤差による金型の素材の傾きの発生等)が加算され、転写面の光軸の位置に誤差が生じやすくなり、多数の金型を加工した場合に安定した加工位置精度を確保することが難しいという問題が生じる。又、冶具部品点数の増加による冶具費の増加、管理の煩雑化という問題も招来する。
これに対し、多軸加工機を用いて,金型の素材に対する工具位置をNC制御することにより、金型の素材を多軸加工機から取り外すことなく、多数面を加工することも考えられる。これにより金型の素材の着脱に起因する誤差要因は排除できる。しかしながら、多軸加工機を使用する加工は、一般的には旋盤での加工と比較し加工面粗さが悪化しやすく、加工時間が長くなりやすく、ワーク材料の制限を受けやすい等の課題がある。
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、光軸位置が異なる複数の転写面を有する金型を、旋削によって精度良く形成することができる金型の製造方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の金型の製造方法は、旋盤の回転軸線に平行な第1の基準面と、前記回転軸線に平行で且つ前記第1の基準面に対して交差する方向に延在する第2の基準面とを有する治具に取り付けた、外形が正N角形状(Nは4以上の偶数)の金型の素材に、光学素子の光学面に対応した複数の転写面を、旋盤を用いて加工形成する金型の製造方法において、
前記金型の素材の第n番目(nは1以上の整数)の側面を前記治具の第1の基準面に当接させ、前記金型の素材の第(n+k)番目(kは1以上の整数)の側面を前記治具の第2の基準面に当接させて、前記金型の素材を前記治具に固定する第1工程と、
前記旋盤により前記治具と前記金型の素材を一体で回転させながら、前記金型の素材を切削して転写面を形成する第2工程と、
nを繰り上げて、前記第1工程と前記第2工程を繰り返すことにより、別の転写面を形成する第3工程とを有することを特徴とする。
ここで「外形が正N角形状」とは、完全な正N角形状の他、治具の基準面に当接する側面を延長した延長面同士を交差させた形状が正N角形状である場合も含む。後者の場合、治具の基準面に当接する側面以外の面は平面(直線状)又は曲面(円弧状)のいずれでも良いし、更には隣接する側面の間に面取りが設けられたものも含む。又、「第n番目の側面」とは、ある側面を1番目としたら、それから旋盤の回転軸線を中心として時計回り又は反時計回りに側面を数えていったときに、n番目の側面が該当する。但し、n>Nとなったときは、(n−N)番目とする。
具体的に、N=4、n=1,k=1として、正四角形状の金型の素材に、4つの転写面を形成する場合を考える。まず、金型の素材の1番目の側面(任意の側面であって、ここから時計回りもしくは反時計回りに数えてゆくものとする)を、治具の第1の基準面に当接させ、また金型の素材の2番目の側面を、治具の第2の基準面に当接させて、金型の素材を治具に固定する(第1工程)。更に、旋盤により治具と金型の素材を一体で回転させながら、金型の素材を切削して最初の転写面を形成する(第2工程)。その後、金型の素材を治具から取り外して90度回転させ(つまりnを1繰り上げて)、金型の素材の2番目の側面を、治具の第1の基準面に当接させ、また金型の素材の3番目の側面を、治具の第2の基準面に当接させて、金型の素材を治具に固定する(第1工程)。更に、旋盤により治具と金型の素材を一体で回転させながら、金型の素材を切削して次の転写面を形成する(第2工程)。以上が第3工程になる。このようにして旋削を4回繰り返すことで、金型の素材には4つの転写面が形成されることとなる。本発明者が導出した以上のプロセスにより、以下のような効果を得られる。
(1)治具の基準面と金型との間にスペーサ等が介在しないので、転写面の光軸ずれを招く誤差要因を減少させることができ、一つの金型における設計値に対する転写面の光軸位置精度が向上した事に加え、再現性も良好であるから、多数の金型を加工した際にも金型の誤差に関わらず安定した転写面位置を持つ金型を製造できる。
(2)その結果,この方法により加工した一対の金型を使用して、複数のレンズを持つレンズアレイを成形加工したときに、各レンズの物体側光学面及び像側光学面の光軸を同時に合わせる事が容易になった。更に、4つの金型を使用して2つのレンズを含むレンズユニットを複数個同時に形成するような場合にも、各レンズユニットにおける4つの光学面の光軸を同時に整列させることができる。
請求項2に記載の金型の製造方法は、請求項1に記載の発明において、最初に加工形成する1番目の転写面の光軸は、前記治具の前記第1の基準面と前記第2の基準面の2等分線からシフトし、且つ前記正N角形状の中心を通り前記2等分線に対して直交する線上に存在することを特徴とする。
これにより、金型の素材の外形寸法が,設計値に対して誤差を持っていた場合でも、加工される転写面の光軸間ピッチに、ほとんど影響を与えないようにする事ができる。本発明者の検討結果によれば、従来技術に対して本発明により、光軸のピッチ誤差を1/3以下に抑えることができることがわかった。
請求項3に記載の金型の製造方法は、請求項1に記載の発明において、最初に加工形成する1番目の転写面の光軸は、前記治具の前記第1の基準面と前記第2の基準面の2等分線上に存在することを特徴とする。
これにより、金型の側面に対する光軸の位置を精度良く位置決めすることができる。つまり、冶具の基準面に対し,いずれの位置に転写面を加工するかを選択することにより,転写面の光軸ピッチ誤差を重視するか,基準面に対する回転成分誤差を重視するかを選択することができるのである。
請求項4に記載の金型の製造方法は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、N=4であり、k=1であることを特徴とする。
請求項5に記載の金型の製造方法は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、N=8であり、k=2であることを特徴とする。但し、Nは6,もしくは8以上の偶数であっても良い。
請求項6に記載の金型の製造方法は、請求項1〜5のいずれかに記載の発明において、前記金型の外形寸法誤差は、前記複数の転写面間の距離の誤差の1/2以下であることを特徴とする。
これにより、所望の転写面間の距離の誤差内で安定した転写面の加工を行うことができる。
請求項7に記載の金型の製造方法は、請求項2,4〜6のいずれかに記載の発明において、前記製造方法により第1の金型と、これに対向する第2の金型とを製造する場合、前記第1の金型の外形寸法精度の公差をマイナスとし、前記第2の金型の外形寸法精度の公差をプラスとすることを特徴とする。
前記第1の金型と前記第2の金型を合わせる際に、転写面の中心が設計位置に対して同一方向に回転していた方が、金型を合わせる際の調整が少なくてすむ。すなわち、前記第1の金型の外形寸法精度の公差をマイナスとし、前記第2の金型の外形寸法精度の公差をプラスとすれば、それぞれ外形寸法誤差が生じていた場合、転写面の中心が設計位置に対して回転する方向が逆になるため、前記第1の金型と前記第2の金型を合わせたときに、加工された転写面同士が近くなり、調整が容易になる。尚、「公差がプラス」とは、設計寸法に対して誤差がプラス(実際の寸法が設計寸法以上)になる場合をいい、「公差がマイナス」とは、設計寸法に対して誤差がマイナス(実際の寸法が設計寸法以下)になる場合をいう。
請求項8に記載の金型の製造方法は、請求項7に記載の発明において、前記第1の金型の外形寸法誤差の絶対値は、前記第2の金型の外形寸法誤差の絶対値とほぼ等しいことを特徴とする。
これにより、前記第1の金型と前記第2の金型を合わせたときに、加工された転写面同士が更に近くなり、調整が一層容易になる。
本発明によれば、光軸位置が異なる複数の転写面を有する金型を、旋削によって精度良く形成することができる金型の製造方法を提供することができる。
光学素子の金型を加工する状態を示す斜視図である。 金型の素材1を治具2で保持した状態をZ軸方向に見た図である。 第1の態様に関して、図3(a)は、金型の素材1の被加工面を模式的に描いた図であり、一点鎖線で、設計値に基づく転写面を示し、実線で、実際に旋削される転写面を示している。図3(b)は、転写面の光軸のシフト方向を模式的に示した図である。 第2の態様に関して、図4(a)は、金型の素材1の被加工面を模式的に描いた図であり、一点鎖線で、設計値に基づく転写面を示し、実線で、実際に旋削される転写面を示している。図4(b)は、転写面の光軸のシフト方向を模式的に示した図である。又、図4(c)は、外形寸法の公差を逆にした金型の素材1”の被加工面を模式的に描いた図であり、一点鎖線で、設計値に基づく転写面を示し、実線で、実際に旋削される転写面を示している。図4(d)は、転写面の光軸のシフト方向を模式的に示した図である。 金型を用いて本実施の形態に用いるレンズアレイを成形する工程を示す図であり、(a)は下金型20にガラスを滴下する状態を示す図、(b)は上金型10を示す図である。 金型を用いて本実施の形態に用いるレンズアレイを成形する工程を示す図であり、金型で成形する状態を示す。 金型を用いて本実施の形態に用いるレンズアレイを成形する工程を示す図であり、離型後の状態を示す。 上金型10と下金型20とにより転写形成されたガラスレンズアレイLA1の斜視図である。 ホルダHLDによりガラスレンズアレイLA1を保持した状態での拡大断面図である。 中間生成体IMから得られた撮像レンズの斜視図である。 別な形態にかかる金型の素材1’を、治具2’で保持した状態をZ軸方向に見た図である。 更に別な実施の形態にかかる金型の製造方法を説明するための図である。 金型の素材の変形例を示す正面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1は、光学素子の金型を加工する状態を示す斜視図である。図1において、旋盤の回転軸3の回転軸線をZ軸とし、それに直交する方向をX軸とし、Z軸及びX軸に直交する方向をY軸とする。
金型の素材1は、側面が精度良く直交してなる正方形板状(N=4)である。金型の素材1を保持する治具2は、本体2Aと、本体2Aに固定されX軸に直交する高精度な平面である突き当て面(第1の基準面)2bを有するX軸ブロック2Bと、本体2Aに固定されY軸に直交する高精度な平面である突き当て面(第2の基準面)2cを有するY軸ブロック2Cと、本体2AからZ軸に直交する方向に突出したバランサ2Dとからなり、これらは一体的に形成されているが、複数の部品から組み立てられていても良い。突き当て面2bと、突き当て面2cとは離間していると好ましい。又、本体2Aは、X軸及びY軸に平行な平面である保持面2aを有している。
金型の素材1の表面に、光学素子の光学面に対応した転写面を複数個(ここでは4つ)加工形成する態様について説明する。まず、図1に示すように、治具2の本体2Aの中心をZ軸からシフトさせた状態で、治具2を旋盤の回転軸3上に固定する。かかる状態で、本体2Aの保持面2aに、金型の素材1の裏面を当接させ、更に金型の素材1の側面SD1(1番目の側面とする)を、X軸ブロック2Bの突き当て面2bに当接させ、且つ金型の素材1の側面SD2(2番目の側面とする)を、Y軸ブロック2Cの突き当て面2cに当接させて、不図示の固定具により、金型の素材1を治具2に保持する(第1工程)。
かかる状態から、旋盤の回転軸3を回転させると、治具2と一体的で金型の素材1が回転するので、バイト4を金型の素材1の表面に接近させることで、点線で示すような1番目の転写面を旋削することができる(第2工程)。このとき、バランサ2Dがあるので、金型の素材と治具2の合成重心はZ軸近傍に位置することとなり、これにより回転軸3の振れ回り等を抑制して安定した旋削を行える。
1つの転写面の旋削が終了した後は、金型の素材1を治具2から取り外し、反時計回り(もしくは時計回り)に90度回転させた後、再び本体2Aの保持面2aに金型の素材1の裏面を当接させ、更に金型の素材1の側面SD2を、X軸ブロック2Bの突き当て面2bに当接させ、且つ金型の素材1の側面SD3(3番目の側面とする)を、Y軸ブロック2Cの突き当て面2cに当接させて、不図示の固定具により、金型の素材1を治具2に保持する。
かかる状態から、旋盤の回転軸3を回転させると、治具2と一体的で金型の素材1が回転するので、バイト4を金型の素材1の表面に接近させることで、2番目の転写面を旋削することができる(第3工程)。
2番目の転写面が旋削された後、同様に金型の素材1を反時計回りに回転させ、金型の素材1の側面SD3を、X軸ブロック2Bの突き当て面2bに当接させ、且つ金型の素材1の側面SD4(4番目の側面とする)を、Y軸ブロック2Cの突き当て面2cに当接させて、3番目の転写面を旋削することができる。
更に、3番目の転写面が旋削された後、同様に金型の素材1を反時計回りに回転させ、金型の素材1の側面SD4を、X軸ブロック2Bの突き当て面2bに当接させ、且つ金型の素材1の側面SD1を、Y軸ブロック2Cの突き当て面2cに当接させて、4番目の転写面を旋削することができる。以上により、4つの転写面の旋削が完了する。
ここで、旋削する位置について考察する。図2は、金型の素材1を治具2で保持した状態をZ軸方向に見た図である。線L1は、互いに直交する突き当て面2b、2cの二等分線であり、線L2は、二等分線に直交する線である。線L1,L2のいずれかをZ軸と交差させることで、その効果が異なる。これを具体的に説明する。
(第1の加工態様)
図3(a)は、金型の素材1の被加工面を模式的に描いた図であるが、転写面のズレは誇張して示している。金型の素材1の外形寸法Wが設計値通りであれば、上述の旋削方法によって、転写面PL1〜PL4は、その光軸のピッチPが設計値通りに形成されることとなる(一点鎖線参照)。これに対し、金型の素材1の外形寸法が設計値Wより小さく(W−ΔW)であったものとする。尚、誤差分ΔWは、転写面の光軸間距離許容誤差の1/2以下とすることが望ましい。これにより光軸間距離だけでなく、金型基準面に対する転写面の絶対位置精度も良好に保つ事ができる。
このような誤差をもった金型の素材1の側面のうち2つの側面を、突き当て面2b、2cに突き当てた状態で、突き当て面2b、2cの二等分線である線L1が、Z軸と交差する位置で旋削を行う場合、図3(a)では、転写面PL1又はPL3の位置で旋削することになる。
ここで、例えば転写面PL3を最初に旋削すると、転写面PL3の光軸は、本来の位置からX軸方向外側(図で右側)にΔWだけシフトし且つY軸方向外側(図で下方)にΔWだけシフトする。金型の素材1を反時計回りに90度回転して、同様に旋削を行うと、治具2に対する同じ位置(Z軸上)で転写面PL4が形成されるが、同様に、転写面PL4の光軸は、本来の位置からX軸方向外側(図で右側)にΔWだけシフトし且つY軸方向外側(図で下方)にΔWだけシフトする。以上を繰り返して、図3(a)に実線で示すような4つの転写面PL1〜PL4を形成すると、図3(b)に示すように、各転写面の光軸OAは、設計位置から放射状に、√2・ΔWだけ離れた位置(OA’)にシフトする。これは転写面PL1の位置で旋削した場合も同様である。
つまり、第1の加工態様によれば、金型の素材1の外形寸法が設計値より小さい場合、4つの転写面PL1〜PL4の光軸間ピッチは、P+2ΔWとなって大きくなるが、光軸同士を結んだ線は本来の線に対して平行である。言い換えると、旋削された転写面PL1〜PL4の光軸を結んだ正方形状は、設計値による転写面の光軸を結んだ正方形状に対して中心が同じであるが、外形の誤差分に応じて放射状に広がるものとなる。よって、光軸がずれても、光軸同士を結んだ線が金型の素材1の側面に対して平行を維持したい用途の場合に、この加工態様が有効となる。同様なことは、金型の素材1の外形寸法が設計値より大きい場合にも言える。
(第2の加工態様)
図4(a)は、金型の素材1の被加工面を模式的に描いた図であるが、転写面のズレは誇張して示している。上述と同様に、金型の素材1の外形寸法Wが設計値より小さく(W−ΔW)であったものとする。すなわち、外形寸法の公差をマイナスとした場合である。
このような誤差をもった金型の素材1の側面のうち2つの側面を、突き当て面2b、2cに突き当てた状態で、突き当て面2b、2cの二等分線に直交する線L2が、Z軸と交差する位置で旋削を行う場合、図4(a)では、転写面PL2又はPL4の位置で旋削することになる。
ここで、例えば転写面PL4を最初に旋削すると、転写面PL4の光軸は、本来の位置からX軸方向外側(図で右側)にΔWだけシフトし且つY軸方向外側(図で下方)にΔWだけシフトする。金型の素材1を反時計回りに90度回転すると、図4(a)に示すように、転写面PL4の光軸はX軸方向外側(図で右側)に、Y軸方向内側(図で上方)に向かうようになる。この点が第1の加工態様と異なっている。かかる状態で同様に旋削を行うと、治具2に対して同じ位置(Z軸上)で転写面PL1が形成されるが、同様に、転写面PL1の光軸は、本来の位置からX軸方向外側(図で右側)にΔWだけシフトし且つY軸方向外側(図で下方)にΔWだけシフトする。以上を繰り返して、図4(a)に実線で示すような4つの転写面PL1〜PL4を形成すると、図4(b)に示すように、各転写面の光軸OAは、設計位置に対して、2つの光軸を結んだ方向においては、同じ側にΔWだけシフトするが、それに直交する方向には逆側にΔWだけシフトした位置(OA’)に移動する。これは転写面PL2の位置で旋削した場合も同様である。
つまり、第2の加工態様によれば、金型の素材1の外形寸法が設計値より小さい場合、4つの転写面PL1〜PL4の光軸は金型の素材1上で反時計回りに回転位相が変化するが、光軸間ピッチPは維持される。このように、金型の素材1上で光軸の位置がずれても、光軸間ピッチPが維持されれば、成形装置に金型を取り付けたときに、対向する金型間で回転位相をずらすことで、製品における光軸のズレを解消できる。同様なことは、金型の素材1の外形寸法が設計値より大きい場合にも言える。
ここで、図4(a),(b)に示す加工態様により第1の金型を製造したものとする。これに対し、第1の金型に対向する第2の金型の製造に適した加工態様について、図4(c)、(d)を参照して説明する。尚、第1の金型とは異なり、金型の素材1”の外形寸法Wが設計値より大きく(W+ΔW’)しているものとする。すなわち、外形寸法の公差をプラスとした場合である。
このような誤差をもった金型の素材1”の側面のうち2つの側面を、図2の突き当て面2b、2cに突き当てた状態で、突き当て面2b、2cの二等分線に直交する線L2が、Z軸と交差する位置で旋削を行う場合、図4(c)では、転写面PL2又はPL4の位置で旋削する。
ここで、例えば転写面PL4を最初に旋削すると、転写面PL4の光軸は、本来の位置からX軸方向内側(図で左側)にΔW’だけシフトし且つY軸方向内側(図で上方)にΔW’だけシフトする。金型の素材1”を反時計回りに90度回転すると、図4(c)に示すように、転写面PL4の光軸はX軸方向外側(図で右側)に、Y軸方向外側(図で下方)に向かうようになる。かかる状態で同様に旋削を行うと、治具2に対して同じ位置(Z軸上)で転写面PL1が形成されるが、同様に、転写面PL1の光軸は、本来の位置からX軸方向内側(図で左側)にΔW’だけシフトし且つY軸方向内側(図で上方)にΔW’だけシフトする。以上を繰り返して、図4(c)に実線で示すような4つの転写面PL1〜PL4を形成すると、図4(d)に示すように、各転写面の光軸OAは、設計位置に対して、2つの光軸を結んだ方向においては、同じ側にΔW’だけシフトするが、それに直交する方向には逆側にΔW’だけシフトした位置(OA’)に移動する。これは転写面PL2の位置で旋削した場合も同様である。
このように、金型の素材1”の外形寸法が設計値より大きい場合、図4(a),(b)に示す加工態様とは異なり、4つの転写面PL1〜PL4の光軸は金型の素材1上で時計回りに回転位相が変化する。但し、光軸間ピッチPは維持される。
従って、金型の素材1から第1の金型を形成し、金型の素材1”から第2の金型を形成したときに、これらを対向して合わせると、設計位置に対して4つの転写面PL1〜PL4の光軸が同じ方向に回転しているので、金型の位置調整が容易になるのである。加えて、第1の金型の寸法誤差(−ΔW)と、第2の金型の寸法誤差(+ΔW’)の絶対値が等しければ、設計位置に対する4つの転写面PL1〜PL4の光軸の回転角度が、両金型で一致することになり、回転位相に関しては殆ど調整が不要となる。更に、金型の外形寸法誤差ΔW’は、転写面間の距離(光軸間ピッチP)の誤差の1/2以下であると好ましい。
図5〜7は、上述した製造方法により製造された金型を用いて、レンズアレイを成形する工程を示す図である。上述の金型の素材1に対して、転写面を形成することによって、金型10,20が形成されている。より具体的には、上金型10の下面11には、上述した加工態様により2行2列で4つの光学面転写面12が突出して形成されている。各光学面転写面12の周囲は、下面11よりも一段突出した円形段部13となっている。上金型10は,ガラス成形にも耐えうる硬脆材料、例えば,超硬合金やシリコンカーバイトといった材料を用いることができる。又、以下に述べる下金型20も同様である。
一方、下金型20の上面21には、略正方形状のランド部22が形成され、ランド部22の平らな上面23には、上述した加工態様により2行2列で4つの光学面転写面24がくぼんで形成されている。ランド部22の4つの側面には、平面部25が、それぞれ光学面転写面24の光軸に対して所定の角度で傾いて形成されている。このような平面部25は、フライス等を用いた機械加工により精度良く形成できる。尚、ランド部22上には、方向を示すマークを転写するための凹部を設けても良い。
この時、第2の加工態様で作成した金型の素材1を下金型で用い、上金型に用いる金型の素材1は、第2の加工態様で作成する場合、下金型で用いる金型と加工回転方向を逆にすると、光学面転写面24が互いに向かい合うようにシフトされて加工されるので、精度良い成形ができる。同様に、第1の加工態様でも加工回転方向を逆転させたほうが、精度良い成形ができる。
次に、レンズアレイの成形について、図5〜7を用いて説明する。まず図5(a)に示すように、下金型20を、ガラスを加熱溶融させた貯蔵部(不図示)に連通する白金ノズルNZの下方に位置させ、白金ノズルNZから溶融したガラスGLの液滴を、複数の光学面転写面24から等距離の位置に向けて上面21上に一括滴下させる。かかる状態では、ガラスGLの粘度は低いので、落下したガラスGLは、ランド部22を包み込むようにして上面21上に広がり、ランド部22の形状を転写する。これに対し、小さな液滴の個別摘下による供給方法もあるが、かかる場合には比較的大きなガラスGLの液滴を4つの小孔を通過させて滴下する量を調整した上、4つの小さな液滴に分解して、略同時に上面21上に供給することが望ましい。なお液状の溶融ガラスを滴下する場合、各成形面との間に空気だまりが生じやすくなるため、その滴下する体積等の滴下条件を十分考慮する必要がある。
次いで、ガラスGLが冷却する前に、図5(b)の上金型10の下方で対向する位置まで、下金型20を接近させ、上金型10に整列させる。更に図6に示すように、不図示のガイドを用いて上金型10と下金型20とを接近させて成形を行う。これにより、扁平となったガラスGLの上面には、上金型10の光学面転写面12及び円形段部13が転写され、その下面には、下金型20のランド部22の形状が転写される。このとき、上金型10の下面11と下金型20の上面21とが、所定の距離で平行に離間するように保持してガラスGLを冷却させる。ガラスGLは、周囲に回り込んで平面部25を転写した状態で固化する。
その後、図7に示すように、上金型10と下金型20とを離間させ、ガラスGLを取り出すことで、ガラスレンズアレイLA1が形成される。
図8は、上金型10と下金型20とにより転写形成されたガラスレンズアレイLA1の斜視図である。図に示すように、ガラスレンズアレイLA1は、全体として薄い正方形板状であって、表面LA1aと、表面LA1a上に転写形成された4つのレンズ部LA1bと、表面LA1aを囲う側面LA1cとを有する。
次に、ガラスレンズアレイLA1と同様な態様で別個に成形したガラスレンズアレイを、ガラスレンズアレイLA1と貼り合わせて、中間生成体IMを形成する(図9参照)。
具体的には、各ガラスレンズアレイLA1の表面にUV硬化性接着剤(不図示)を塗布し、2つのホルダHLD(図9では一方のみ図示)により保持されたガラスレンズアレイLA1を、間に円形の遮光部材SHを挟みながら接近させて、表面LA1aを当接し、外部より紫外線を照射することで、ガラスレンズアレイLA1同士が接着される。
その後、一方のホルダHLDの吸引を停止し、且つ互いに離間させることで、ホルダHLDから、ガラスレンズアレイLA1を貼り合わせた中間生成体IMを取り出すことができるので、図9に示すように、ダイシングブレードDBにより、中間生成体IMを切断して、図10に示すような撮像レンズOUを得ることができる。撮像レンズOUは、第1レンズLS1と、第2レンズLS2と、第1レンズLS1の周囲の矩形板状フランジF1と、第2レンズLS2の周囲の矩形板状フランジF2と、第1レンズLS1と第2レンズLS2の間に配置された遮光部材SHとを有する。その後、成形された撮像レンズOUを洗浄し、蒸着機にて両面にARコートを施す。以上により高精度な撮像レンズを大量に製造できる。
図11は、別の形態にかかる金型の素材1’を治具2’で保持した状態をZ軸方向に見た図である。本実施の形態では、金型の素材1’が八角形状(N=8)の板材からなる点が異なっている。
本実施の形態においては、金型の素材1’の第1番目(nは1〜8の整数)の側面SD1を治具2’のX軸方向の突き当て面2bに当接させ、金型の素材1’の第3番目の側面SD3を治具2’のY軸方向の突き当て面2cに当接させて、金型の素材1’を治具2’に固定する。次いで、不図示の旋盤により治具2’と金型の素材1’を一体で回転させながら、金型の素材1’を切削して転写面(PL2,PL4,PL6,PL8のいずれか)を形成し、次いで45度ずつ金型の素材1’を治具2’に対して反時計回りに回転させ、上述の工程を7回繰り返すのである。
このとき、突き当て面2b、2cの二等分線である線L1がZ軸と交差する位置で旋削を行う場合、転写面PL1〜PL8の光軸を結んだ八角形状は、設計値による転写面の光軸を結んだ八角形状に対して中心が同じであるが、外形の誤差分に応じて放射状に広がるものとなる。
これに対し、突き当て面2b、2cの二等分線に直交する線L2がZ軸と交差する位置で旋削を行う場合、転写面PL1〜PL8の光軸のピッチは、設計値による転写面の光軸のピッチに等しいが、その光軸を結んだ八角形状は、設計値による転写面の光軸を結んだ八角形状に対して回転位相がシフトしたものとなる。よって、用途に応じて好ましい製法を選択すればよい。
図12は、更に別な実施の形態にかかる金型の製造方法を説明するための図である。本実施の形態では、正方形状の金型の素材1に、8個の転写面を形成できる。まず、上述の実施の形態と同様にして、図12(a)に示すように、治具の保持面に金型の素材1の裏面を当接させ、更に金型の素材1の側面SD1を、X軸ブロック2Bの突き当て面2bに当接させ、且つ金型の素材1の側面SD2を、Y軸ブロック2Cの突き当て面2cに当接させて、不図示の固定具により、金型の素材1を治具2に保持する。かかる状態から、旋盤の回転軸3を回転させて、1番目の転写面PL1を旋削する。
1番目の転写面の旋削が終了した後は、金型の素材1を治具2から取り外し、反時計回り(もしくは時計回り)に90度回転させた後、再び本体2Aの保持面2aに金型の素材1の裏面を当接させ、更に金型の素材1の側面SD2を、X軸ブロック2Bの突き当て面2bに当接させ、且つ金型の素材1の側面SD3を、Y軸ブロック2Cの突き当て面2cに当接させて、不図示の固定具により、金型の素材1を治具2に保持する。かかる状態から、旋盤の回転軸3を回転させて、2番目の転写面PL2を旋削する。以上を繰り返すことで、上述の実施の形態と同様に4個の転写面PL1〜PL4を形成できる。図12(a)は、4個の転写面PL1〜PL4を形成した直後の状態を示している。
次いで、転写面PL1〜PL4を形成した金型の素材1を別な治具に載せ変える。新たな治具は、図12(b)に示すように、そのY軸ブロック2Cについては、図12(a)に示す治具と形状が同一であるが、X軸ブロック2B’については、転写面PL1〜PL4の光軸間ピッチPの半分(P/2)だけ薄くなっている。従って、回転軸3の中心Oは、転写面PL4、PL3(図12(a)の状態で)の光軸間の中央に位置することとなる。但し、治具を置換する代わりに、X軸ブロック2Bと金型の素材1との間に厚さ(P/2)のスペーサを挿入して、転写面PL1〜PL4の旋削を行った後、かかるスペーサを除去するようにしても良い。
更に、上述と同様にして、治具の保持面に金型の素材1の裏面を当接させ、更に金型の素材1の側面SD1を、X軸ブロック2B’の突き当て面2bに当接させ、且つ金型の素材1の側面SD2を、Y軸ブロック2Cの突き当て面2cに当接させて、不図示の固定具により、金型の素材1を治具2に保持する。かかる状態から、旋盤の回転軸3を回転させて、点線で示すように5番目の転写面PL5を旋削する。5番目の転写面PL5は、転写面PL1〜PL4のうち隣接するいずれか2つ(ここではPL4,PL3)の丁度中間の位置に形成される。
5番目の転写面の旋削が終了した後は、金型の素材1を治具2から取り外し、反時計回り(もしくは時計回り)に90度回転させた後、再び本体2Aの保持面2aに金型の素材1の裏面を当接させ、更に金型の素材1の側面SD2を、X軸ブロック2B’の突き当て面2bに当接させ、且つ金型の素材1の側面SD3を、Y軸ブロック2Cの突き当て面2cに当接させて、不図示の固定具により、金型の素材1を治具2に保持する。かかる状態から、旋盤の回転軸3を回転させて、6番目の転写面PL6を旋削する。以上を繰り返すことで、4個の転写面PL1〜PL4(実線)に加えて、4個の転写面PL5〜PL8(点線)を精度良く形成できる。
本発明は、明細書に記載の実施態様に限定されるものではなく、他の実施態様・変形例を含むことは、本明細書に記載された実施態様や技術思想から本分野の当業者にとって明らかである。例えば、金型の素材は、完全な正N角形状でなくても良く、例えば、図13(a)に示すように、基準面2b、2cに当接する金型の素材1の隣接する側面SD1〜SD4の間を円弧面CLで連結しても良い(円形板から側面SD1〜SD4を削りだした形状を含む)し、また図13(b)に示すように、基準面2b、2cに当接する金型の素材1の隣接する側面SD1〜SD4の間を面取り(斜面)TPで連結してなる形状なども含む。この場合、側面SD1〜SD4を延長した延長面(図13で点線)同士を交差させた形状が正方形状となる。又、本発明の方法により、金型の素材の転写面全てを形成する必要はなく、その一部のみを形成すれば足りる。
1、1’、1” 金型の素材
2、2’ 治具
2A 本体
2B X軸ブロック
2C Y軸ブロック
2D バランサ
2a 保持面
2a 本体
2b X軸方向の突き当て面
2c Y軸方向の突き当て面
3 回転軸
4 バイト
10 上金型
11 下面
12 光学面転写面
13 円形段部
20 下金型
21 上面
22 ランド部
23 上面
24 光学面転写面
25 平面部
DB ダイシングブレード
F1 矩形板状フランジ
F2 矩形板状フランジ
GL ガラス
HLD ホルダ
IM 中間生成体
LS1 レンズ
L1,L2 線
LS2 レンズ
LA1 ガラスレンズアレイ
LA1a 表面
LA1b レンズ部
LA1c 側面
NZ 白金ノズル
OU 撮像レンズ
PL1〜PL4 転写面
PL1〜PL8 転写面
SD1〜SD4 側面
SH 遮光部材

Claims (8)

  1. 旋盤の回転軸線に平行な第1の基準面と、前記回転軸線に平行で且つ前記第1の基準面に対して交差する方向に延在する第2の基準面とを有する治具に取り付けた、外形が正N角形状(Nは4以上の偶数)の金型の素材に、光学素子の光学面に対応した複数の転写面を、旋盤を用いて加工形成する金型の製造方法において、
    前記金型の素材の第n番目(nは1以上の整数)の側面を前記治具の第1の基準面に当接させ、前記金型の素材の第(n+k)番目(kは1以上の整数)の側面を前記治具の第2の基準面に当接させて、前記金型の素材を前記治具に固定する第1工程と、
    前記旋盤により前記治具と前記金型の素材を一体で回転させながら、前記金型の素材を切削して転写面を形成する第2工程と、
    nを繰り上げて、前記第1工程と前記第2工程を繰り返すことにより、別の転写面を形成する第3工程と、を有することを特徴とする金型の製造方法。
  2. 最初に加工形成する1番目の転写面の光軸は、前記治具の前記第1の基準面と前記第2の基準面の2等分線からシフトし、且つ前記正N角形状の中心を通り前記2等分線に対して直交する線上に存在することを特徴とする請求項1に記載の金型の製造方法。
  3. 最初に加工形成する1番目の転写面の光軸は、前記治具の前記第1の基準面と前記第2の基準面の2等分線上に存在することを特徴とする請求項1に記載の金型の製造方法。
  4. N=4であり、k=1であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の金型の製造方法。
  5. N=8であり、k=2であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の金型の製造方法。
  6. 前記金型の外形寸法誤差は、前記複数の転写面間の距離の誤差の1/2以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の金型の製造方法。
  7. 前記製造方法により第1の金型と、これに対向する第2の金型とを製造する場合、前記第1の金型の外形寸法精度の公差をマイナスとし、前記第2の金型の外形寸法精度の公差をプラスとすることを特徴とする請求項2,4〜6のいずれか1項に記載の金型の製造方法。
  8. 前記第1の金型の外形寸法誤差の絶対値は、前記第2の金型の外形寸法誤差の絶対値とほぼ等しいことを特徴とする請求項7に記載の金型の製造方法。
JP2013518034A 2011-12-19 2012-12-08 金型の製造方法 Expired - Fee Related JP5464509B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013518034A JP5464509B2 (ja) 2011-12-19 2012-12-08 金型の製造方法

Applications Claiming Priority (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011277180 2011-12-19
JP2011277180 2011-12-19
JP2012231365 2012-10-19
JP2012231365 2012-10-19
PCT/JP2012/081861 WO2013094439A1 (ja) 2011-12-19 2012-12-08 金型の製造方法
JP2013518034A JP5464509B2 (ja) 2011-12-19 2012-12-08 金型の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5464509B2 true JP5464509B2 (ja) 2014-04-09
JPWO2013094439A1 JPWO2013094439A1 (ja) 2015-04-27

Family

ID=48668335

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013518034A Expired - Fee Related JP5464509B2 (ja) 2011-12-19 2012-12-08 金型の製造方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20150224579A1 (ja)
JP (1) JP5464509B2 (ja)
CN (1) CN103260800B (ja)
TW (1) TWI504494B (ja)
WO (1) WO2013094439A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013094439A1 (ja) * 2011-12-19 2013-06-27 コニカミノルタ株式会社 金型の製造方法
US9352493B2 (en) * 2013-02-08 2016-05-31 Johnson & Johnson Vision Care, Inc. Casting cup assembly for forming an ophthalmic device
JP2015202608A (ja) * 2014-04-11 2015-11-16 アルプス電気株式会社 アライメントマークおよび成形品
JP2016138008A (ja) * 2015-01-26 2016-08-04 オリンパス株式会社 ガラス光学素子成形用型セット、及び、ガラス光学素子の製造方法
JP6725917B2 (ja) * 2016-06-06 2020-07-22 国立大学法人東海国立大学機構 微細加工方法および金型の製造方法および微細加工装置
JP7201312B2 (ja) * 2017-07-26 2023-01-10 株式会社ダイセル 光学部品、及びその製造方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001225202A (ja) * 2000-02-15 2001-08-21 Ricoh Co Ltd 非球面アレイ加工方法
JP2003039205A (ja) * 2001-07-24 2003-02-12 Ricoh Co Ltd アレイ形状加工方法、光学部品及び光学部品成形用金型
JP2008126391A (ja) * 2006-11-24 2008-06-05 Towa Corp 構造物の加工方法及び装置
JP2010260110A (ja) * 2009-04-30 2010-11-18 Panasonic Corp 加工装置および加工方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US109423A (en) * 1870-11-22 Improvement in lathe-chucks
CN101890507B (zh) * 2009-05-19 2013-04-24 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 模仁的制作方法
WO2013094439A1 (ja) * 2011-12-19 2013-06-27 コニカミノルタ株式会社 金型の製造方法
JP5496290B2 (ja) * 2012-09-06 2014-05-21 株式会社牧野フライス製作所 穴加工方法および工作機械

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001225202A (ja) * 2000-02-15 2001-08-21 Ricoh Co Ltd 非球面アレイ加工方法
JP2003039205A (ja) * 2001-07-24 2003-02-12 Ricoh Co Ltd アレイ形状加工方法、光学部品及び光学部品成形用金型
JP2008126391A (ja) * 2006-11-24 2008-06-05 Towa Corp 構造物の加工方法及び装置
JP2010260110A (ja) * 2009-04-30 2010-11-18 Panasonic Corp 加工装置および加工方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2013094439A1 (ja) 2013-06-27
CN103260800B (zh) 2015-06-17
US20150224579A1 (en) 2015-08-13
TW201345689A (zh) 2013-11-16
CN103260800A (zh) 2013-08-21
TWI504494B (zh) 2015-10-21
JPWO2013094439A1 (ja) 2015-04-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5464509B2 (ja) 金型の製造方法
US9649775B2 (en) Workpiece dividing method
WO2013154121A1 (ja) レンズユニット
JP2006222473A (ja) レンズユニットおよび小型撮像モジュール
TWI801437B (zh) 積層基板之製造方法、積層基板之製造裝置、及記錄有積層基板之製造程序之電腦可讀取媒介
US20170076971A1 (en) Workpiece support jig
US20120229904A1 (en) Manufacturing method of diffraction grating
US20170182621A1 (en) Lens manufacturing method, lens, and lens holding device
KR101797965B1 (ko) 초소형 어레이 비구면 렌즈의 사출성형용 금형 코어의 가공방법
TWI756521B (zh) 光學鏡頭、攝像模組及其組裝方法
US20180074279A1 (en) Structure of dual-lens with mechanic zero tilt angle and adjustment method thereof
US8508870B2 (en) Supporting device, optical apparatus, exposure apparatus, and device manufacturing method
JP2015003351A (ja) 金型の製造方法及び治具セット
JP2010188525A (ja) 加工方法
TWI613478B (zh) 單鏡頭機械零傾角的調整方法
CN112935849A (zh) 一种微透镜阵列两轴联动加工方法
WO2011142372A1 (ja) 金型の切削加工方法
KR20160143474A (ko) 단면 컷팅휠
JP2020179473A (ja) ウエーハの加工方法
US11862661B2 (en) Manufacturing method of image pickup apparatus, and image pickup apparatus
JP6274009B2 (ja) 位置決め構造
CN211331787U (zh) 一种用于精密激光切割机的同轴ccd成像系统
JP2012030414A (ja) 金型の製造方法及び金型の製造装置
JP2016101664A (ja) 基板加工用ツールの製造方法及び基板加工用ツール
JP2006084909A (ja) マイクロレンズアレイまたはマイクロレンズアレイ型マスタの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131227

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140109

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees