JP5462548B2 - 核酸分析素子及びそれを用いた核酸分析装置 - Google Patents
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従来、塩基配列を調べるために用いられている電気泳動を利用した方法では、検査対象のDNA又はRNA試料から逆転写反応を行い、終端が特定の塩基となった相補的DNA(cDNA)断片試料を調製する。この断片試料を、電気泳動により分子量ごとに分離することで、DNAやRNAの塩基配列を決定する。
図1は、本発明による核酸検出素子の構成例を示す図である。図1(a)は上面図、図1(b)は側断面図である。光透過性を有する基板4表面に設けた微小な凹部の中に、三角形の形状をした、導電性を有する散乱体32を形成する。特開2001−255254号公報や特開2004−151046号公報に示されるように、このような散乱体に、図中x方向に偏光した光を入射させると、散乱体中の電荷が三角形の頂点部に集中する。その結果、頂点近傍には局在した電磁場(近接場光)が発生する。特に、散乱体中の電荷振動の共鳴周波数(プラズモン共鳴周波数)と入射光の振動数を一致させると、入射光のエネルギは、電荷振動のエネルギに効率良く変換され、頂点部に非常に強い近接場光が発生する。
図7の実施例では、三角形の散乱体周辺に光を反射又は吸収する遮光用の膜7を形成した。図7(a)は上面図、図7(b)は側断面図である。遮光膜7がない場合、散乱体に入射しなかった光は、溶液中に進入し、溶液中に浮遊するヌクレオチド9に固定された色素からの発光を誘発する。その結果、バックグランド光が多く検出されて、信号の信号/ノイズ比が低下する。これに対し、本実施例のように散乱体周辺に遮光膜7を形成すると、散乱体に入射しなかった光が溶液中に進入することを防ぐことが出来、溶液中に浮遊するヌクレオチド9に固定された色素からの発光を抑制することが出来る。本実施例では、遮光膜7の材質をTi、遮光膜7の開口部の形状を散乱体3と同じ形状とした。遮光膜7の厚さは30nmとした。遮光膜7の開口部の幅(L2)は113nmとし、頂点部1と遮光膜のx方向の距離(L3)は3nm、三角形の底辺部と遮光膜の距離(L4)は10nmとした。散乱体の頂点部1と遮光膜のz方向の距離(d4)は5nmとした。
図12は、核酸分析装置の構成図を示す。本実施例では、基板4上に図1に示されるような三角形の形状をした散乱体を、図12(b)に示すように、マトリックス状に配置した。散乱体は、x方向に4000個、y方向に3000個並べた。x方向のピッチ(px)は1μm、y方向のピッチ(py)も1μmとした。散乱体の総数は1200万個で、散乱体が存在する領域のx方向の幅W10=4mm、y方向の幅W11=3mmである。散乱体が形成された基板4の上には、薬液を供給するための反応チャンバ11をかぶせた。図13に示すように、反応チャンバ11には、薬液を流すための溝27及び検出窓12を形成した。反応チャンバ11と基板4の間から薬液が漏れないように、溝27の周辺にはOリング36を配置した。核酸、反応酵素、バッファー、ヌクレオチド等の溶液は薬液タンク25内に保存し、そこから薬液供給用配管13を通して、反応チャンバ11内に形成された溝27に注入した。薬液タンク25の温度は、温度制御器により制御した。薬液供給用配管13内を流れる液体の流量は、バルブ24により制御した。廃液は、薬液排出用配管23を通して、廃液タンク26内に回収した。薬液を流すための溝27のx,y方向の幅は8mm×8mmとし、散乱体すべての表面が薬液に浸されるようにした。反応チャンバの材質は、PDMS(Polydimethylsiloxane)等の樹脂とした。検出窓12の材質はガラスとし、厚さは0.17mmとした。
2 散乱体表面層
3 散乱体内部
4 基板
5 塩基伸長酵素
6 入射光
7 遮光膜
8 頂点近傍に形成された金属膜
9 色素が結合したヌクレオチド
10 核酸検出素子が形成された基板
11 反応チャンバ
12 検出窓
13 薬液供給用配管
14 レーザ
15 レンズ
16 対物レンズ
17 フィルタ
18 結像レンズ
19 CCDカメラ
20 核酸
21 頂点部
22 マトリックス状に並べられた核酸検出素子
23 薬液排出用配管
24 バルブ
25 薬液タンク
26 廃液タンク
27 薬液を流すための溝
29 プリズム
31 散乱体内部に設けられた別の材質の層
32 導電性を有する散乱体
33 頂点と反対側のエッジ
34 頂点部と同じ材質の層
35 イオンビーム
36 Oリング
37 レジスト
38 溝
39 半導体微粒子
Claims (10)
- 近接場光を発生する頂点部を有する平面状の三角形の導電性散乱体と、
前記頂点部に固定された塩基伸長反応を促進するための酵素もしくは核酸と、を備え、
前記頂点部は前記導電性散乱体の表面から突出しており、
前記頂点部は前記酵素もしくは前記核酸を固定させるのに必要な官能基が形成可能な材料からなり、前記導電性散乱体の前記頂点部以外は前記官能基を形成出来ない材料からなり、
前記平面状の導電性散乱体に垂直な方向から光を入射することによってプラズモンを発生させ、前記頂点部に近接場光が発生するように構成されていることを特徴とする核酸分析素子。 - 請求項1に記載の核酸分析素子において、前記頂点部の幅は、前記酵素もしくは前記核酸の寸法の2倍よりも小さいことを特徴とする核酸分析素子。
- 請求項1に記載の核酸分析素子において、前記導電性散乱体は透明基板の表面に形成された凹部の中に配置されていることを特徴とする核酸分析素子。
- 請求項1に記載の核酸分析素子において、前記酵素もしくは核酸が、半導体微粒子を介して前記頂点部に固定されていることを特徴とする核酸分析素子。
- 請求項1に記載の核酸分析素子において、前記導電性散乱体の周辺に遮光性を有する膜が形成されていることを特徴とする核酸分析素子。
- 請求項5に記載の核酸分析素子において、前記遮光性を有する膜は、前記酵素もしくは核酸を固定させるのに必要な官能基を形成出来ない材料からなることを特徴とする核酸分析素子。
- 請求項5に記載の核酸分析素子において、前記遮光性を有する膜は導電性を有し、前記頂点部と前記遮光性を有する膜との間の距離が40nm以下であることを特徴とする核酸分析素子。
- 請求項5に記載の核酸分析素子において、前記遮光性を有する膜が導電性を有し、前記頂点部と前記遮光性を有する膜の間の、前記導電性散乱体の表面に対して垂直な方向の距離が、前記頂点部に固定された前記酵素もしくは核酸の寸法以下であることを特徴とする核酸分析素子。
- 請求項1〜8のいずれか1項記載の核酸分析素子において、前記導電性散乱体が複数個、2次元的に整列して配置されていることを特徴とする核酸分析素子。
- 核酸分析素子と、
前記核酸分析素子を光照射する光源と、
前記核酸分析素子から発生された蛍光を撮像する撮像装置と、
蛍光色素が結合したヌクレオチドを含む溶液を前記核酸分析素子の表面に供給する手段と、を備え
前記核酸分析素子は、表面に凹部が形成された透明基板と、前記凹部の中に配置された近接場光を発生する頂点部を有する平面状の三角形の導電性散乱体と、前記頂点部に固定された塩基伸長反応を促進するための酵素もしくは核酸とを有し、前記頂点部は前記導電性散乱体の表面から突出しており、前記頂点部は前記酵素もしくは前記核酸を固定させるのに必要な官能基が形成可能な材料からなり、前記導電性散乱体の前記頂点部以外は前記官能基を形成出来ない材料からなり、前記平面状の導電性散乱体に垂直な方向から光を入射することによってプラズモンを発生させ、前記頂点部に近接場光が発生するように構成されていることを特徴とする核酸分析装置。
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